特許第6377211号(P6377211)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6377211
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】コマ玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 1/00 20060101AFI20180813BHJP
【FI】
   A63H1/00 F
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-114591(P2017-114591)
(22)【出願日】2017年6月9日
【審査請求日】2018年6月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(73)【特許権者】
【識別番号】591056846
【氏名又は名称】株式会社東京ユニーク
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽柴 健太
(72)【発明者】
【氏名】村木 誠
(72)【発明者】
【氏名】前田 竹明
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第200977398(CN,Y)
【文献】 欧州特許出願公開第1369154(EP,A1)
【文献】 特許第5990354(JP,B1)
【文献】 特許第5959711(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00 − 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部と胴部とを備えるコマ玩具であって、
前記胴部の一部を構成する胴部本体に、半径方向内方の第1位置と半径方向外方の第2位置との間で動作可能に構成された第1の攻撃部材と、前記第1の攻撃部材とは円周方向の異なる位置に配置され半径方向内方の第3位置と半径方向外方の第4位置との間で動作可能に構成された第2の攻撃部材とが設けられ。
前記第1の攻撃部材は、前記第1位置に向けて付勢され、遠心力によって前記第2位置まで動作可能に構成され、
前記第2の攻撃部材は、前記第1の攻撃部材が前記第1位値にあるときに前記第3位置に拘束され、前記第1の攻撃部材が前記第2位置にあるときに前記拘束が解かれて前記第4位置に動作するように構成されていることを特徴とするコマ玩具。
【請求項2】
前記第1の攻撃部材には、前記第2の攻撃部材に当接し当該第2の攻撃部材を前記第3位置に拘束するための当接部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコマ玩具。
【請求項3】
前記第1の攻撃部材と前記第2の攻撃部材とによって前記胴部の円周方向に並べて配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコマ玩具。
【請求項4】
前記第1の攻撃部材又は前記第2の攻撃部材の少なくとも一方は前記胴部本体から突出して半径方向外方位置に動作することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコマ玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコマ玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コマ玩具を使用したバトルゲームとして、コマ玩具を互いに衝突させ、その衝撃力によって相手方のコマ玩具の回転を止めたり、相手方のコマ玩具を弾き飛ばしたり、相手方のコマ玩具を分解させたりするものがある。
【0003】
このようなコマ玩具では、攻撃力や防御力を変更させるための工夫がされている。例えば、複数の可動フィン(攻撃部材)を備え、可動フィンが遠心力の作用によって半径方向外方に投げ出されて攻撃部を形成し、コマ玩具の回転が減速すると可動フィンが復帰ばねの付勢力によって半径方向内方に動作し防御状態とるように構成されたものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】CN200977398Y公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1に開示されたコマ玩具の場合、可動フィン毎に復帰ばねを設けているため部品点数が多くなり、組立も煩雑であった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、回転途中で攻撃力や防御力が変化し、部品点数が比較的に少なく組立も容易なコマ玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段は、
軸部と胴部とを備えるコマ玩具であって、
前記胴部の一部を構成する胴部本体に、半径方向内方の第1位置と半径方向外方の第2位置との間で動作可能に構成された第1の攻撃部材と、前記第1の攻撃部材とは円周方向の異なる位置に配置され半径方向内方の第3位置と半径方向外方の第4位置との間で動作可能に構成された第2の攻撃部材とが設けられ。
前記第1の攻撃部材は、前記第1位置に向けて付勢され、遠心力によって前記第2位置まで動作可能に構成され、
前記第2の攻撃部材は、前記第1の攻撃部材が前記第1位値にあるときに前記第3位置に拘束され、前記第1の攻撃部材が前記第2位置にあるときに前記拘束が解かれて前記第4位置に動作するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
第2の手段は、第1の手段であって、前記第1の攻撃部材には、前記第2の攻撃部材に当接し当該第2の攻撃部材を前記第3位置に拘束するための当接部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段であって、前記第1の攻撃部材と前記第2の攻撃部材とによって前記胴部の円周方向に並べて配置されていることを特徴とする。
【0010】
第4の手段は、第1の手段又は第2の手段であって、前記第1の攻撃部材又は前記第2の攻撃部材の少なくとも一方は前記胴部本体から突出して半径方向外方位置に動作することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記手段によれば、遠心力が大きい回転初期においては、第1の攻撃部材と第2の攻撃部材とがそれぞれの半径方向外方にバランス良く拡がりコマの外周形状の凹凸が大きくなることで攻撃力を増し、遠心力の小さい回転後期においては、第1の攻撃部材と第2の攻撃部材とがそれぞれの半径方向内方まで縮んで内重心となるとともにコマ玩具の外周形状が凹凸の小さい形状になることで守備力を増し、回転の安定性及び継続性を高めることができる。
この場合、第2の動作部材は第1の動作部材に連動して動作するので、第2の攻撃部材を半径方向内方に付勢する付勢手段は不要であるので、その分、構造が簡素で組立も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係るコマ玩具とコマ発射装置とを示した斜視図である。
図2】第1の実施形態のコマ玩具の遊び方を説明するための斜視図である。
図3】第1の実施形態のコマ玩具の軸部を示した斜視図である。
図4】第1の実施形態のコマ玩具の軸部と胴部との連結構造を示した断面図である。
図5】第1の実施形態のコマ玩具のフライホイールを上方から見た状態を示した分解斜視図である。
図6】第1の実施形態のコマ玩具のフライホイールを下方から見た状態を示した分解斜視図である。
図7】第1の実施形態のコマ玩具の胴部を上方から見た状態を示した分解斜視図である。
図8】第1の実施形態のコマ玩具の胴部を下方から見た状態を示した分解斜視図である。
図9】第1の実施形態のコマ玩具の攻撃部材の動作を説明するための図であり、(A)は回転後期の状態を示した平面図、(B)は回転初期の状態を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のコマ玩具を図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【0014】
(第1の実施形態の全体構成)
図1は、本実施形態のコマ玩具1及びランチャー(コマ発射玩具)60を備えた玩具セットを示している。
このうちコマ玩具1は、いわゆるバトルゲームに使用することが可能なコマ玩具である。このコマ玩具1は、例えば、互いの衝突による衝撃力で相手方のコマ玩具1を図2に示すように分解させて遊ぶようなバトルゲームに使用される。
このコマ玩具1は、図2に示すように、軸部10、フライホイール30及び胴部40によって構成されている。
【0015】
(細部)
1.軸部10
図3は軸部10を示した斜視図である。図4は軸部10と胴部40の連結構造を示した断面図である。なお、軸部10の説明において上下、左右、前後は特に断らない限り同図に示す方向を言うものとする。
軸部10は、下端部に接地部である回転軸11、上下方向中間部に鍔12、上端部に円筒体13を備えている。
鍔12と円筒体13とは一体に形成されている。円筒体13の軸心には柱体14が設けられている。この柱体14の上端部は大径となっており、その大径部分の外周には前後それぞれに半径方向外方に張り出す爪17が1個ずつ形成されている。この柱体14は、軸下部10aに固定して設けられている。軸下部10aは、図示しないねじ等によって鍔12に固定されている。
鍔12及び円筒体13には、前後それぞれに孔15が1個ずつ鍔12及び円筒体13に亘って形成されている。また、円筒体13の外周面には、左右それぞれに突出部16が1個ずつ形成されている。各突出部16の外面は鍔12の外周面と面一となっている。
【0016】
また、軸部10は円筒状の押圧部材18を備えている。押圧部材18は、柱体14の上端部の外側に嵌まり合う環状の天板を有するとともに、内部は中空で下方に開口している。この押圧部材18は、円筒体13の内側で柱体14を取り囲むようにして設置されている。押圧部材18の下端部外周には、前後それぞれに半径方向外方に張り出す脚部18aが1個ずつ形成されている。
【0017】
この押圧部材18は、図3に示すように、各脚部18aが1つの孔15から露出するように組み付けられる。この孔15は脚部18aの上下方向の移動を許容するが、孔15の上縁で上方への移動を規制する。また、押圧部材18は、図4に示すようにスプリング19によって上方に付勢され、常態では、押圧部材18の上端面は円筒体13の上端と略同一高さ位置となる。
なお、押圧部材18の上面には、左右それぞれに半径方向に延びる凸条(突起)20が1個ずつ形成されている。
【0018】
2.フライホイール30
図5はフライホイール30を上方から見た状態を示した分解斜視図、図6はフライホイール30を下方から見た状態を示した分解斜視図である。なお、フライホイール30の説明において上下、左右、前後は特に断らない限り図5に示す方向を言うものとする。
フライホイール30は、特に限定はされないが、フライホイール本体30aとホイールカバー30bとを備えている。
フライホイール本体30aは環状に形成されている。フライホイール本体30aの底面内周側には軸部10の鍔12を下方から収容可能な環状段部300aが形成されている。このフライホイール本体30aの上面には左右それぞれに上方に向けて張り出す突出部31が1個ずつ形成されている。各突出部31の下側部分には、軸部10の突出部16を下方から収容可能な凹部32が形成されている。また、フライホイール本体30aの上面には、各突出部31の直ぐ外側に上方に延びる舌片33が形成されている。舌片33は突出部31よりも上方に突出している。
また、フライホイール本体30aの下には、当該フライホイール本体30aの外側に嵌合する環状のホイールカバー30bが設けられている。ホイールカバー30bはフライホイール本体30aが着座する環状の段部34aを備えている。また、ホイールカバー30bの段部34aの左右それぞれに内方に向けて開口する切欠き34bが1個ずつ形成されている。また、ホイールカバー30bの各切欠き部34bの上方には突起34cが1個形成されている。突起34cは、フライホイール本体30aの外周に形成された切欠き30cに1対1で対応するもので、フライホイール本体30aの切欠き30cと突起34cとを上下方向で合致させるようにしてフライホイール本体30aをホイールカバー30bに嵌め込んだ状態で、フライホイール本体30aに対してホイールカバー30bを所定方向に所定角度回転させることにより、フライホイール本体30aにホイールカバー30bが取り付けられる。
【0019】
3.胴部40
図7は胴部40を上方から見た状態を示した分解斜視図、図8は胴部40を下方から見た状態を示した分解斜視図である。なお、胴部40の説明において上下、左右、前後は特に断らない限り図7に示す方向を言うものとする。この胴部40は、図7及び図8に示すように、上板41及び下板43と、上板41と下板43との間に配置される第1の攻撃部材42及び第2の攻撃部材44とを備えている。このうち上板41及び下板43は胴部本体を構成する。
【0020】
(1)上板41
上板41の中央には略円形の孔41aが形成されている。また、上板41の上壁には、左右それぞれにフライホイール30の各舌片33を下方から挿入可能な孤状スリット41cが1個ずつ形成されている。この各孤状スリット41cの幅は、円周方向の一端側が広く、他端側が狭くなっている。
また、上板41の下側には、円筒状のボス41dが円周方向に所定間隔で計4個形成されている。各ボス41dの中心に形成された孔の内面には雌ねじ(図示せず)が形成されている。また、上板41の下側には、位置決め用のボス41eが形成されている。
また、上板41には、孔41aを区画する壁の左右それぞれに突起41fが1個ずつ形成されている。
【0021】
(2)下板43
下板43は環状の枠体43aを有している。この枠体43aの内側には当該枠体43aを支持する連結部43bが設けられている。連結部43bの中央には孔43iが形成されている。
枠体43aには、上下に座繰り穴が形成された挿通孔43cが上記ボス41dに1対1で対応するように円周方向に所定間隔で計4個設けられている。各挿通孔43cの上側の各座繰りには上記ボス41dが1つずつ挿入される。そして、この下板43と上板41とで後述の攻撃部材42,44を挟んだ状態で、図示しない雄ねじを下板43の挿通孔43cを通して上板41のボス41dの雌ねじに螺合させることによって、下板43は上板41に取り付けられる。
一方、下板43の下側には、上記孔43iの径と同じ大きさの内径を有する環状壁43dが形成されている。環状壁43dの下端部内面には軸心を挟んで対峙する2箇所のそれぞれに爪43eが1個ずつ半径方向内方に張り出して形成されている。さらに、各爪43eの下面の一端部には、軸部10の上記凸条20に噛合する起伏部43fが形成されている。ここで、起伏部43fは凹条を複数円周方向に連ねて形成されている。
なお、連結部43bの上面には、上記ボス41eに嵌合する穴43gが形成されている。
【0022】
(3)第1の攻撃部材42及び第2の攻撃部材44
上板41と下板43との間には第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とが設けられている。第1の攻撃部材42は、前後に1個ずつ設けられている。また、第2の攻撃部材44は、左右に1個ずつ設けられている。第1の攻撃部材42は全体として孤状に形成され、中央に半径方向外方に張り出す攻撃部42aを有している。また、第1の攻撃部材42には、攻撃部42aの両脇に当接片42bが形成されている。この第1の攻撃部材42はコマ玩具1の半径方向内方の第1位置と半径方向外方の第2位置との間で動作可能に構成されている。一方、第2の攻撃部材44は全体として孤状に形成され、中央に半径方向外方に張り出す攻撃部44aを有している。また、第2の攻撃部材44には、攻撃部44aの両脇に当接片44bが形成されている。この第2の攻撃部材44はコマ玩具1の半径方向内方の第3位置と半径方向外方の第4位置との間で動作可能に構成されている。
なお、第1の攻撃部材42の攻撃部42aと第2の攻撃部材44の攻撃部44aとは、第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とが半径方向外方位置にあるときに、胴部本体から半径方向外方に突出している。
また、各第1の攻撃部材42の攻撃部42aの内側には窓42cが形成されている。この窓42c内には上板41のボス41d及び突起43jが配置され、窓42aの内側の壁と突起43jとの間にはスプリング(復帰ばね)45が配設されている。これによって、第1の攻撃部材42は半径方向内方に向けて付勢されている。また、第1の攻撃部材42はボス41dによって半径方向に案内される。一方、各第2の攻撃部材44の攻撃部44aの内側にはコマ玩具1の軸心側に向けて開口する凹部44cが形成されている。この凹部44c内には下板43のボス41dが配置されている。これによって、第2の攻撃部材44はボス41dによって半径方向に案内される。
第2の攻撃部材44は、当該第2の攻撃部材44の当接片44bが第1の攻撃部材42の当接片42bの半径方向内側に位置するようにして胴部本体に取り付けられる。そして、第2の攻撃部材44は、第1の攻撃部材42がスプリング45の付勢力によって第1位置にあるときには第3位置に拘束される。また、第2の攻撃部材44は、第1の攻撃部材42がスプリング45の付勢力に抗して第2位置にあるときには第3位置への拘束を解かれ、遠心力によって第4位置まで動作可能となる。
【0023】
(4)飾り部品47
上板41の孔41aには飾り部品47が取り付けられている。飾り部品47は、自他のコマ玩具1を識別するためのもので、互いに上面の色や形状が異なるものが複数用意されている。この飾り部品47の外周には屈曲した溝47aが形成されている。そして、飾り部品47は上板41の孔41aに飾り部品47を挿入し、所定方向に回転させることで、突起41fと溝47aが係合することで上板41に取り付けられている。
【0024】
4.コマ玩具1の組立方法
次に、コマ玩具1の組立方法を説明する。なお、ここでは、軸部10と胴部40それぞれの組立は、図2に示したように、既に終了しているものとする。
まず、軸部10の突出部16を下方からフライホイール30の凹部32に合致させるようにして、軸部10とフライホイール30を嵌合状態に組み付ける。次に、この組付け体を胴部40に下方から近付ける。
そして、中板42の2つの突起42a,42aの間にフライホイール30の舌片33を挿入するようにして、フライホイール30の舌片33を胴部40の弧状スリット41cに挿入する。この状態は、軸部10の爪17と胴部40の爪43eとが上下方向で重なっていない状態である。この状態が結合解除状態である。その後、上記組付け体の軸部10を胴部40側に押圧する。すると、まず、フライホイール30が胴部40の下面に押し当てられる。さらに、軸部10内のスプリング19が縮み押圧部材18が下がり、軸部10の爪17が胴部40の爪43eよりも上方に相対的に押し上げられる。そして、軸部10をフライホイール30と一体的に上板41及び下板43に対して所定方向(コマ玩具1の回転方向とは反対の方向)に回転させる。すると、胴部40の爪43eが軸部10の爪17の下側に潜り込み、爪17と爪43eとが上下で重なった状態となる。そして、軸部10から手を離すと、軸部10内のスプリング19の付勢力によって、軸部10の爪17の下面と胴部40の爪43eの上面とが当接される(図4参照)。この状態、すなわち軸部10の爪17の下面と胴部40の爪43eの上面とが当接された状態が結合状態である。これにより、凸条20と起伏部43fが噛合して、コマ玩具1が組み立てられる。この状態では、第1の攻撃部材42はスプリング45の付勢力によって第1位置に位置している。その結果、第2の攻撃部材44に第3位置で拘束されている。
【0025】
5.遊び方等
続いて、このコマ玩具1を使用しての遊び方の一例を説明する。
図1は、コマ玩具1を回転駆動させるランチャーの一例を示した斜視図である。
この遊び方の一例では、コマ玩具1を回転させて、相手方のコマ玩具1とバトルを行う。
この場合、コマ玩具1の回転力のチャージは、図1に示すランチャー(発射装置)60によって行われる。このランチャー60は、内部に図示しない円板を備え、その円板を図示しないゼンマイばねで一の回転方向に付勢するとともに、円板の周囲に卷回させた図示しない紐をハンドル61で引くと、円板が回転され、コマホルダー62が回転されるように構成されている。このコマホルダー62の回転は、下方に突設されたフォーク63によってコマ玩具1に伝達され、コマ玩具1を回転させる。この場合、フォーク63は胴部40の弧状スリット41cに差し込まれる。そして、ランチャー60のハンドル61を引き切ると、円板ひいてはコマホルダー62の回転が停止する一方で、コマ玩具1は慣性力によって尚も回転するので、フォーク63の傾斜面63aに倣ってコマ玩具1がコマホルダー62から外れる。
【0026】
このようにして発射されたコマ玩具1は所定のフィールドで所定方向に回転させられる。このとき、第1の攻撃部材42は遠心力によって第1位置から第2位置まで動作する。一方、第2の攻撃部材44は、第1の攻撃部材42が第2位置まで動作することで、第1の攻撃部材42による拘束を解かれ、遠心力によって第4位置まで動作する。このように、第1の攻撃部材42及び第2の攻撃部材44が半径方向外方に移動することで攻撃力が増すことになる。なお、回転後期において、減速して遠心力が弱まると、スプリング45の付勢力が遠心力に打ち勝ち第1の攻撃部材42が第1位置まで動作する。このとき、第2の攻撃部材44は、スプリング45の付勢力によって第1の攻撃部材42を介して第3位置まで戻される。
コマ玩具1が、例えば同方向に回転する相手方のコマ玩具1に衝突すると、衝突による衝撃力によって、上板41及び下板43には、軸部10及びフライホイール30の回転方向とは反対の方向の力が作用し、それによって、上板41及び下板43が軸部10及びフライホイール30の回転方向に対して反対の方向に相対的に回転する。
すると、下板43下面の起伏部41fと凸条20とは、上板41及び下板43に対して軸部10が相対回転するに伴って、起伏部42fと突起20との噛み合い位置を段階的に変更し、結合解除位置に至ると分解される。
【0027】
(実施形態の効果)
この実施形態のコマ玩具1によれば、遠心力が大きい回転初期においては、第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とがそれぞれの半径方向外方にバランス良く拡がりコマの外周形状の凹凸が大きくなることで攻撃力を増し、遠心力の小さい回転後期においては、第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とがそれぞれの半径方向内方まで縮んで内重心となるとともにコマ玩具1の外周形状が凹凸の小さい形状になることで守備力を増し、回転の安定性及び継続性を高めることができる。
この場合、第2の動作部材44は第1の動作部材42に連動して動作するので、第2の攻撃部材44を半径方向内方に付勢する付勢手段は不要であるので、その分、構造が簡素で組立も容易となる。特に、実施形態のコマ玩具1のように、孤状スリット41cのように第2の攻撃部材44の内側に付勢手段を設けることができない場合に有効である。
(発明の変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とを2個ずつ設けたが、第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とが連動して動作するものであればその個数は限定されない。
【0028】
また、上記実施形態では、胴部本体(第1の胴部構成部品)を上板41及び下板43とで構成したが、上板41又は下板43の一方で構成してもよい。
【0029】
また、上記実施形態では、第1の攻撃部材42及び第2の攻撃部材44の全体を半径方向に移動可能としたが、第1の攻撃部材42又は第2の攻撃部材44の少なくとも一方を所定の軸を中心に回動可能に構成してもよい。要は、攻撃部42aや攻撃部44aが半径方向で動作するものであればよい。
【0030】
さらに、上記実施形態では、第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とによって胴部40の円周方向に並べて配置されているが、円周方向に所定の間隔をおいて所定の間隔で並べて配置されていてもよい。要は、第1の攻撃部材42と第2の攻撃部材44とが係合しており第1の攻撃部材42に連動して第2の攻撃部材44が動作することである。
【0031】
また、上記実施形態では、第1の攻撃部材42が半径方向内方にあるときでも胴部本体から突出しているが、半径方向外方位置に動作したときだけ第1の攻撃部材42又は第2の攻撃部材44の少なくとも一方が胴部本体から突出するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0032】
1 コマ玩具
10 軸部
41 上板(胴部本体の一部)
41c 孤状スリット
42 第1の攻撃部材
43 下板(胴部本体の一部)
44 第2の攻撃部材
45 スプリング(付勢部材)
【要約】      (修正有)
【課題】回転途中で攻撃力や防御力が変化し、部品点数が比較的に少なく組立も容易なコマ玩具を提供する。
【解決手段】軸部と胴部とを備えるコマ玩具であって、胴部本体に、半径方向内方の第1位置と半径方向外方の第2位置との間で動作可能に構成された第1の攻撃部材42と、半径方向内方の第3位置と半径方向外方の第4位置との間で動作可能に構成された第2の攻撃部材44とが設けられ。第1の攻撃部材42は、第1位置に向けて付勢され、遠心力によって第2位置まで動作可能に構成され、第2の攻撃部材44は、第1の攻撃部材42が第1位値にあるときに第3位置に拘束され、第1の攻撃部材42が第2位置にあるときに拘束が解かれて第4位置に動作するように構成されている。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9