(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定表示領域に表示される対象として受け付けられた第1コンテンツに関連する第2コンテンツであって、第1コンテンツの提供主以外の提供主によって提供される第2コンテンツを抽出する抽出部と、
前記第1コンテンツと前記抽出部により抽出された第2コンテンツとを、テキストを表示する領域と画像を表示する領域とが予め設定された所定の形式に組み込むことで、当該第1コンテンツと当該第2コンテンツとを組み合わせて、前記所定表示領域に表示される第3コンテンツを生成する生成部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ生成装置。
所定表示領域に表示される対象として受け付けられた第1コンテンツに関連する第2コンテンツであって、第1コンテンツの提供主以外の提供主によって提供される第2コンテンツを抽出する抽出手順と、
前記第1コンテンツと前記抽出手順により抽出された第2コンテンツとを、テキストを表示する領域と画像を表示する領域とが予め設定された所定の形式に組み込むことで、当該第1コンテンツと当該第2コンテンツとを組み合わせて、前記所定表示領域に表示される第3コンテンツを生成する生成手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンテンツ生成プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係るコンテンツ生成装置、コンテンツ生成方法及びコンテンツ生成プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係るコンテンツ生成装置、コンテンツ生成方法及びコンテンツ生成プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.広告生成処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係るコンテンツ生成処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係るコンテンツ生成処理の一例を示す図である。
図1では、広告生成システム1を例に挙げて、コンテンツ生成処理の一例として、広告生成処理について説明する。具体的には、
図1では、広告生成システム1に含まれる広告装置100が、テキストで構成される広告コンテンツ(以下、「テキスト広告」と表記する場合がある)と、テキスト広告に関連する画像とを所定の形式で組み合わせることにより、新たな広告コンテンツを生成する処理について説明する。
【0012】
図1に示すように、広告生成システム1には、端末装置10と、画像提供装置20と、広告装置100とが含まれる。広告装置100は、図示しないネットワークN(例えば、インターネット)を介して、端末装置10及び画像提供装置20と通信可能に接続される。なお、広告生成システム1に含まれる端末装置10や画像提供装置20の台数は、
図1に示した例に限られない。
【0013】
端末装置10は、一般ユーザによって利用される情報処理装置である。具体的には、端末装置10は、ユーザがウェブページ等を閲覧するために利用される。端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やPDA(Personal Digital Assistant)等の移動端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。
【0014】
画像提供装置20は、画像の利用を希望する者に画像を提供するサーバ装置である。具体的には、画像提供装置20は、画像投稿者から画像の投稿を受け付け、受け付けた画像を保持する。そして、画像提供装置20は、画像提供装置20が保持する画像の利用を希望する者から、画像取得に関するリクエストを受け付ける。そして、画像提供装置20は、リクエストに対応する適切な画像を抽出し、抽出された画像をリクエスト送信先に提供する。
【0015】
広告装置100は、端末装置10から広告コンテンツの配信要求を受け付けるとともに、広告生成処理を行うサーバ装置である。具体的には、広告装置100は、広告主から入稿されたテキスト広告と、画像提供装置20から提供される画像とを組み合わせて、端末装置10に配信する新たな広告コンテンツを生成する。以下、
図1を用いて、広告生成システム1による広告コンテンツの生成処理を流れに沿って説明する。
【0016】
まず、
図1に示した例において、広告装置100は、テキスト広告の配信を所望する広告主から、ウェブページに含まれる広告枠に表示される対象として、テキスト広告の入稿を受け付ける(ステップS10)。広告装置100は、入稿されたテキスト広告を保持する。そして、広告装置100は、端末装置10から広告コンテンツの配信要求を受け付けるまで待機する。
【0017】
ここで、端末装置10がウェブページを表示する処理を行うとする。端末装置10は、図示しない所定のウェブサーバにアクセスすることでウェブページを取得する。そして、端末装置10は、端末装置10の表示部11に取得したウェブページを表示する。ウェブページは、記事等の各種情報を含むコンテンツである。ウェブページには、広告コンテンツを表示するための表示領域である広告枠12が含まれる。広告枠12は、例えば、HTML(HyperText Markup Language)によりウェブページにおける位置やサイズが定義される。
【0018】
そして、端末装置10は、ウェブページを表示する際に、広告枠12に埋め込まれた広告リクエストを広告装置100に送信する(ステップS11)。広告リクエストとは、例えば、HTMLやXML(Extensible Markup Language)によって記述されたHTTP(HyperText Transfer Protocol)リクエスト等であり、広告枠12で表示される広告コンテンツの取得を要求する制御情報である。すなわち、端末装置10は、広告装置100から広告コンテンツの配信を受けるために、広告リクエストを広告装置100に送信する。
【0019】
端末装置10から広告リクエストを受信した広告装置100は、広告リクエストに対応するテキスト広告を選出する(ステップS12)。なお、選出されるテキスト広告とは、広告装置100によって後述する広告生成処理が行われない場合であれば、端末装置10にそのまま配信される広告コンテンツであることを意味する。例えば、広告装置100は、ウェブページに含まれる記事の内容や、端末装置10を操作するユーザの行動履歴などに基づいて、端末装置10のユーザにとって訴求力があると想定されるテキスト広告を選出する。
図1の例では、広告装置100は、テキスト広告C11を選出するものとする。
【0020】
続いて、広告装置100は、テキスト広告C11と組み合わせて新たな広告コンテンツを生成するために、選出されたテキスト広告C11に関連する画像を取得する処理を行う。ところで、広告装置100が、テキスト広告C11とテキスト広告C11に関連する画像とを用いて新たな広告コンテンツを生成する場合、新たな広告コンテンツに含まれる画像は、テキスト広告C11を入稿した広告主以外の者が提供元である画像が望ましい。すなわち、広告主によって提供されるウェブページ(ランディングページ等と呼ばれる)等に表示される画像には数に限りがあるため、広告主が提供する画像のみを用いて広告コンテンツの生成処理を行う場合、同じような広告コンテンツが繰り返し生成され、多様性のある魅力的な広告コンテンツが自動で生成されないおそれがある。また、広告主が提供する画像を用いて広告コンテンツを生成すると、同一の広告主から提供されるバナー広告などの画像付き広告コンテンツと差異のある広告コンテンツが生成されにくい。そのため、広告装置100は、テキスト広告C11の広告主が入稿する画像付き広告コンテンツや、テキスト広告C11をクリックした場合のリンク先のウェブページであるランディングページ(Landing Page)において使用されている画像以外の画像を用いて、新たな広告コンテンツを生成する。これにより、広告装置100は、一般に広告主と関連のある画像として認識されている画像を利用せずに、広告コンテンツを生成することができる。このことは、生成される広告コンテンツの多様性を担保するので、広告装置100は、目新しい印象を与える広告コンテンツをユーザに提供できる。
【0021】
そこで、広告装置100は、画像の取得にあたって、画像提供装置20を利用する。すなわち、広告装置100は、選出されたテキスト広告C11に関連する画像を取得するために、画像取得のリクエストを画像提供装置20に送信する(ステップS13)。選出されたテキスト広告C11に関連する画像とは、例えば、テキスト広告C11が属するカテゴリを示すキーワードと関連性のある画像のことをいう。具体的には、選出されたテキスト広告C11に関連する画像とは、テキスト広告C11が「自動車」のカテゴリに属する広告である場合には、「自動車」のカテゴリを示すキーワードである「車」や、「ドライブ」や、「乗り物」などと関連性のある画像のことをいう。上述のように、画像提供装置20が保持する画像は、画像投稿者から提供される画像である。このため、広告装置100は、画像提供装置20を利用することで、テキスト広告C11の広告主以外の提供主が提供する画像を利用できる。
【0022】
続いて、画像提供装置20は、受信した画像取得のリクエストに対応する画像を抽出する(ステップS14)。具体的には、画像提供装置20は、画像取得のリクエストに含まれる情報であるテキスト広告C11が属するカテゴリを示すキーワードと、画像提供装置20が保持する各画像に予めタグ付けされているキーワードとの関連性に基づいて、画像を抽出する。
図1の例においては、画像提供装置20は、「自動車」のカテゴリに関連する画像P01〜P05を抽出する。
【0023】
続いて、画像提供装置20は、抽出された画像P01〜P05を広告装置100に提供する(ステップS15)。なお、画像提供装置20が提供する画像の枚数は、
図1に示した例に限られず、例えば、広告装置100との契約等により任意に変更可能である。
【0024】
続いて、広告装置100は、テキスト広告C11と、画像提供装置20から提供された画像P01〜05とを用いて、端末装置10に配信する新たな広告コンテンツG01を生成する(ステップS16)。以下に、広告装置100による広告コンテンツG01の生成処理の概要を説明する。
【0025】
まず、広告装置100は、生成する広告コンテンツの形式を決定する。ここで、生成する広告コンテンツの形式とは、テキストと画像とが配置される領域が定められた広告コンテンツの表示に関するフォーマットをいう。例えば、
図1に示すように、広告コンテンツのフォーマットF01は、1枚の画像を表示する領域と、テキストを表示する領域とを含み、各表示領域を横に並べて表示するフォーマットである。広告装置100は、新たな広告コンテンツの形式をフォーマットF01に決定した場合、フォーマットF01に組み込む1枚の画像を抽出する。詳しくは後述するが、例えば、広告装置100は、テキスト広告C11との関連性などに基づいて、画像P01〜P05の中から、1枚の画像P01を抽出する。
【0026】
そして、広告装置100は、
図1に示すように、テキスト広告C11と抽出された1枚の画像P01とを、フォーマットF01を用いて組み合わせることで、新たな広告コンテンツG01を生成する。
【0027】
続いて、広告装置100は、生成した広告コンテンツG01を端末装置10に配信する(ステップS17)。そして、端末装置10は、配信された広告コンテンツG01を広告枠12に表示する(ステップS18)。
【0028】
このように、実施形態に係る広告装置100は、ウェブページに含まれる広告枠12に配信される対象であるテキスト広告C11に関連する画像であって、テキスト広告C11の広告主以外の提供主から提供される画像の中から、新たな広告コンテンツG01を生成するための画像P01を抽出する。そして、実施形態に係る広告装置100は、テキスト広告C11と抽出された画像P01とを、フォーマットF01を用いて組み合わせることで、新たな広告コンテンツG01を生成する。
【0029】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、テキスト広告C11の広告主が入稿する画像付き広告コンテンツや、テキスト広告C11をクリックした場合のリンク先のランディングページ等がユーザに与える印象とは異なった、目新しい印象を与える広告コンテンツG01を生成することができる。また、実施形態に係る広告装置100は、画像投稿者から画像の投稿を受け付けることにより多数の画像を保持する画像提供装置20から画像の提供を受ける。そして、実施形態に係る広告装置100は、提供を受けた画像の中から適する画像を抽出し、抽出された画像を用いて広告コンテンツを生成する。すなわち、実施形態に係る広告装置100は、テキスト広告のリンク先であるランディングページに表示されるような数に限りのある画像ではなく、画像提供装置20が保持している、ユーザに対して訴求力のあると想定される画像や、ユーザの関心を想起させるような画像を伴った、ユーザの興味を引く魅力的な広告コンテンツを自動で生成することができる。また、実施形態に係る広告装置100は、テキストと画像との組み合わせにより広告コンテンツを生成するので、例えば、同じテキストと画像から生成される広告コンテンツであっても、組み合わされる画像が変わることで、見た目の印象の新しさを失わせずに広告コンテンツを生成することができる。以上のように、実施形態に係る広告装置100は、多様性のある広告コンテンツを生成することができる。
【0030】
〔2.広告配信装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る広告装置100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る広告装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、広告装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告装置100は、広告装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0031】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10や画像提供装置20との間で情報の送受信を行う。
【0032】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、広告コンテンツ記憶部121と、画像記憶部122と、広告フォーマット記憶部123と、配信実績記憶部124とを有する。以下、各記憶部について順に説明する。
【0033】
(広告コンテンツ記憶部121について)
広告コンテンツ記憶部121は、広告主から入稿される広告コンテンツに関する情報を記憶する。ここで、
図3に、実施形態に係る広告コンテンツ記憶部121の一例を示す。
図3に示すように、広告コンテンツ記憶部121は、「広告主ID」、「広告コンテンツID」、「カテゴリ」、「カテゴリキーワード」といった項目を有する。
【0034】
「広告主ID」は、広告装置100に広告コンテンツを入稿する広告主を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツID」は、広告主から広告装置100に入稿される広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。なお、実施形態において、広告コンテンツ記憶部121に記憶される広告コンテンツは、テキスト広告であるものとする。また、以下では、
図3に示した広告コンテンツIDに記憶されている識別情報を広告コンテンツの参照符号として用いる場合がある。すなわち、広告コンテンツID「AD01」によって識別される広告コンテンツを「テキスト広告C11」と表記する場合がある。
【0035】
「カテゴリ」は、広告主により入稿された広告コンテンツが属するカテゴリを示す。カテゴリは、広告コンテンツの宣伝内容や、広告コンテンツを入稿する広告主の業種などによって割り当てられる。例えば、
図3に示すように、広告コンテンツは、「自動車」や、「化粧品」や、「家電」などのカテゴリに分類される。
【0036】
「カテゴリキーワード」は、カテゴリに関連するキーワードを示す。カテゴリキーワードは、広告コンテンツが属するカテゴリ毎に予め設定される。
【0037】
すなわち、
図3に示す例では、広告主ID「CL1」で識別される広告主が、広告コンテンツID「C11」で識別されるテキスト広告C11を入稿していることを示す。また、テキスト広告C11は、「自動車」カテゴリに属するコンテンツであり、「自動車」カテゴリに設定されているカテゴリキーワードは、例えば、「車、ドライブ、乗り物、旅行、休日、・・・」等であることを示す。
【0038】
なお、
図3での図示は省略したが、広告コンテンツ記憶部121は、各テキスト広告の入札額などの情報を適宜記憶してもよい。この場合、後述する広告選出部133は、広告コンテンツ記憶部121に記憶された入札額を一つの指標として、端末装置10に配信するテキスト広告を選出してもよい。例えば、広告選出部133は、入札額の高いテキスト広告を優先的に選出する。
【0039】
(画像記憶部122について)
画像記憶部122は、画像提供装置20から提供された画像に関する情報を記憶する。ここで、
図4に、実施形態に係る画像記憶部122の一例を示す。
図4に示すように、画像記憶部122は、「画像ID」、「画像」、「画像キーワード」といった項目を有する。
【0040】
「画像ID」は、画像提供装置20から提供された画像を識別するための識別情報を示す。「画像」は、画像提供装置20から提供された画像を示す。なお、以下では、
図4に示した画像IDに記憶されている識別情報を画像の参照符号として用いる場合がある。すなわち、画像ID「P01」によって識別される画像を「画像P01」と表記する場合がある。
【0041】
また、実際に画像提供装置20から提供される画像のデータは、広告装置100とは別に備えられたストレージサーバに記憶されてもよい。この場合、広告装置100は、画像記憶部122に記憶された画像IDに基づいて、外部のストレージサーバに記憶された画像を特定する。そして、広告装置100は、所定の画像を利用する際に、ストレージサーバから所定の画像を取得する。
【0042】
「画像キーワード」は、画像に関連するキーワードを示す。画像キーワードは、各画像に予め設定される。例えば、画像キーワードは、画像提供装置20に各画像が保持されるタイミングで画像提供装置20により設定され、各画像にタグ付けされる。
【0043】
すなわち、
図4に示す例では、画像ID「P01」によって識別される画像を示す。また、画像P01にタグ付けされている画像キーワードは、例えば、「車、道路、高速、ドライブ、スポーツカー、屋外、動き、・・・」等であることを示す。
【0044】
(広告フォーマット記憶部123について)
広告フォーマット記憶部123は、広告コンテンツの所定の形式であるフォーマットに関する情報を記憶する。ここで、
図5に、実施形態に係る広告フォーマット記憶部123の一例を示す。
図5に示すように、広告フォーマット記憶部123は、「フォーマットID」、「フォーマット」といった項目を有する。
【0045】
「フォーマットID」は、フォーマットを識別するための識別情報を示す。また、「フォーマット」は、広告コンテンツの生成にあたってテキストと画像とが配置される各領域の配置、大きさ等の態様を示す。なお、以下では、
図5に示したフォーマットIDに記憶されている識別情報をフォーマットの参照符号として用いる場合がある。すなわち、フォーマットID「F01」によって識別されるフォーマットを「フォーマットF01」と表記する場合がある。
【0046】
図5に示すように、例えば、フォーマットF01は、1枚の画像を表示する領域と、テキストを表示する領域とを含み、画像の表示領域が向かって左方向に、テキストの表示領域が向かって右方向に配置されるフォーマットであることを示す。また、フォーマットF02は、フォーマットF01のテキストと画像の各表示領域を左右対称にしたフォーマットであることを示す。また、フォーマットF03は、2枚の画像を表示する領域と、テキストを表示する領域を含み、各表示領域が並んで表示されるフォーマットであることを示す。
【0047】
(配信実績記憶部124について)
配信実績記憶部124は、端末装置10に配信された広告コンテンツの実績に関する情報を記憶する。具体的には、実施形態に係る配信実績記憶部124は、配信された広告コンテンツの情報を、テキスト広告と、画像と、フォーマットとの組み合わせを用いて記憶する。ここで、
図6に、実施形態に係る配信実績記憶部124の一例を示す。
図6に示すように、配信実績記憶部124は、「広告コンテンツID」、「第1画像ID」、「第2画像ID」、「フォーマットID」、「CTR」といった項目を有する。
【0048】
「広告コンテンツID」は、上述のように、広告主から広告装置100に入稿される広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。また、「第1画像ID」は、端末装置10に配信される広告コンテンツの生成にあたり、テキスト広告と組み合わされた1枚目の画像の識別情報を示す。また、「第2画像ID」は、端末装置10に配信される広告コンテンツの生成にあたり、テキスト広告と組み合わされた2枚目の画像の識別情報を示す。なお、
図6での図示は省略したが、配信実績記憶部124には、広告コンテンツの生成にあたり、テキスト広告と組み合わされた3枚目や、4枚目の画像の情報が記憶されてもよい。
【0049】
「フォーマットID」は、上述のように、フォーマットを識別するための識別情報を示す。「CTR」は、配信された広告コンテンツのCTR(Click Through Rate)を示す。CTRとは、広告コンテンツが端末装置10に配信された場合における広告効果を示す指標であり、広告コンテンツがユーザによりクリックされた回数を広告コンテンツの表示回数によって除算した値に該当する。
【0050】
すなわち、
図6に示す例では、広告コンテンツID「C11」で識別されるテキスト広告C11が、第1画像ID「P01」で識別される画像と、フォーマットID「F01」で識別されるフォーマットで組み合わされて生成された広告コンテンツについてのCTRが「0.01」である例を示している。
【0051】
なお、
図6での図示は省略したが、配信実績記憶部124は、テキスト広告と、画像と、フォーマットとの組み合わせにより識別される各広告コンテンツの全配信回数や、配信先の端末装置10毎の配信回数などを記憶してもよい。
【0052】
また、配信実績記憶部124は、CTR以外の広告効果を示す指標を記憶してもよい。例えば、配信実績記憶部124は、広告コンテンツが表示された回数に対して何割がコンバージョンに至るかの割合を示すCVR(Conversion Rate)などの情報を記憶してもよい。
【0053】
また、配信実績記憶部124は、テキスト広告と、画像と、フォーマットとの組み合わせにより識別される各広告コンテンツの配信実績とは別に、テキスト広告毎、画像毎、フォーマット毎の配信実績であるCTRや、配信回数等を記憶してもよい。これにより、広告装置100は、特定の組み合わせに依らずクリックされやすい画像を抽出すること等が可能となる。
【0054】
(制御部130について)
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(広告生成プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0055】
実施形態に係る制御部130は、
図2に示すように、入稿受付部131と、広告要求受信部132と、広告選出部133と、画像取得部134と、画像抽出部135と、生成部136と、配信部137と、評価取得部138と、分配部139とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0056】
(入稿受付部131について)
入稿受付部131は、広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、実施形態に係る入稿受付部131は、広告の配信を所望する広告主からテキスト広告の入稿を受け付け、入稿されたテキスト広告を広告コンテンツ記憶部121に記憶する。また、入稿受付部131は、テキスト広告の宣伝内容や、テキスト広告を入稿した広告主に関する情報に基づいて、入稿されたテキスト広告のカテゴリを分類する。そして、入稿受付部131は、入稿されたテキスト広告と、分類されたカテゴリとを対応付けて、広告コンテンツ記憶部121に記憶する。
【0057】
例えば、入稿受付部131は、テキスト広告の宣伝内容に「新車販売」などのテキストが含まれている場合には、テキスト広告のカテゴリを「自動車」に分類する。また、入稿受付部131は、例えば、テキスト広告に含まれる具体的な製品名などを識別することができない場合などであっても、かかるテキスト広告が有名な自動車メーカーから入稿されたテキスト広告であれば、かかるテキスト広告のカテゴリを「自動車」に分類してもよい。なお、入稿受付部131は、テキスト広告の入稿とともに、広告主からカテゴリの指定を受け付けてもよい。この場合、入稿受付部131は、入稿されたテキスト広告と、広告主が指定したカテゴリとを対応付けて広告コンテンツ記憶部121に記憶する。
【0058】
なお、入稿受付部131は、テキスト広告の入稿を受け付ける際に、テキスト広告の広告主に対して、テキスト広告と任意の画像とが組み合わされて配信されることについて承諾を受け付けてもよい。すなわち、テキスト広告の広告主は、広告配信に関するオプションとして、入稿したテキスト広告と任意の画像とが組み合わされて新たな広告コンテンツとして配信されることに承諾するか否かを選択できるものとする。例えば、テキスト広告を入稿する広告主全員が、テキスト広告と画像とが組み合わされて配信されることを望むとは限らない。この場合、入稿受付部131は、オプションとして、テキスト広告と画像とを組み合わせて配信しない旨を広告主から受け付ける。また、入稿受付部131は、場合によっては、特定の画像との組み合わせのみ承諾しない旨などを、広告主からオプションとして受け付けてもよい。これにより、広告装置100は、広告主の意向に沿った広告配信を実現することができる。
【0059】
(広告要求受信部132について)
広告要求受信部132は、ウェブページに含まれる広告枠12に表示される広告コンテンツの配信に関する情報を受信する。具体的には、実施形態に係る広告要求受信部132は、広告コンテンツを広告枠12に表示させるため、端末装置10に対して広告コンテンツを配信することを要求する旨の広告リクエストを端末装置10から受信する。
【0060】
(広告選出部133について)
広告選出部133は、配信する広告コンテンツを選出する。具体的には、実施形態に係る広告選出部133は、広告要求受信部132の受信した広告リクエストに従い、端末装置10に配信するテキスト広告を選出する。
【0061】
例えば、広告選出部133は、ウェブページに含まれる記事の内容とテキスト広告の宣伝内容とを比較して、双方が関連する度合いを判定し、配信するテキスト広告を選出する、いわゆるコンテンツマッチといわれる手法により、テキスト広告を選出する。
【0062】
また、広告選出部133は、端末装置10のユーザの嗜好、性別、年齢、住所、職業などの属性情報に基づいて広告コンテンツを選出する、いわゆるターゲティングといわれる手法により、配信するテキスト広告を選出してもよい。この場合、広告選出部133は、例えば、端末装置10から送信されるクッキー(Cookie)や、所定のユーザID等に基づいて、ユーザの属性情報を適宜取得する。
【0063】
また、広告選出部133は、ユーザが以前訪問したショッピングサイトの閲覧履歴や、購入履歴に基づいて、ユーザの関連度や関心度の高い商品や広告主に関する広告コンテンツを選出する、いわゆるリターゲティングといわれる手法により、配信するテキスト広告を選出してもよい。なお、広告選出部133は、上記の手法等によらず、配信するテキスト広告をランダムに選出してもよい。
【0064】
(画像取得部134について)
画像取得部134は、画像提供装置20から画像を取得する。具体的には、実施形態に係る画像取得部134は、広告選出部133が選出したテキスト広告に関連する画像を取得するために、画像提供装置20に画像取得のリクエストを送信する。そして、実施形態に係る画像取得部134は、画像提供装置20から画像取得のリクエストに対応する画像の提供を受けることにより、広告選出部133が選出したテキスト広告に関連する画像を取得する。
【0065】
画像取得部134は、テキスト広告が属するカテゴリに関連するキーワードであるカテゴリキーワードに基づいて、画像取得のリクエストを行う。広告選出部133が選出したテキスト広告が「自動車」カテゴリに属する場合、画像取得部134は、「自動車」のカテゴリを示すキーワードである「車」や、「ドライブ」や、「乗り物」などと関連性のある画像の取得についてのリクエストを行う。
【0066】
そして、画像取得部134は、画像提供装置20から取得した画像を画像記憶部122に記憶する。なお、画像取得部134は、画像提供装置20から取得した画像を配信に適するように加工し、画像記憶部122に記憶してもよい。例えば、画像取得部134は、端末装置10の表示に適するように、画像の解像度を変更したり、サイズの大きい画像をトリミングしたりした後の画像を画像記憶部122に記憶する。
【0067】
(画像抽出部135について)
画像抽出部135は、配信する画像を抽出する。具体的には、実施形態に係る画像抽出部135は、ウェブページに含まれる表示領域(例えば、広告枠12)に表示される対象として受け付けられたテキスト広告に関連する画像であって、テキスト広告の広告主以外の提供主によって提供される画像を抽出する。言い換えれば、画像抽出部135は、広告主と関連のある画像としてユーザが見慣れた画像以外の画像を抽出する。
【0068】
ここで、画像抽出部135は、複数の画像の中から、テキスト広告が属するカテゴリと各画像との関連性に基づいて、新たな広告コンテンツの生成に用いる画像を抽出する。例えば、画像抽出部135は、テキスト広告が含まれるカテゴリに関連付けられたキーワードと、各画像に関連付けられたキーワードとの関連性に基づいて、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出する。具体的には、画像抽出部135は、広告選出部133が選出したテキスト広告のカテゴリに関連付けられたキーワードと、画像提供装置20から提供された各画像にタグ付けされたキーワードとを比較する。そして、画像抽出部135は、両者のキーワードが最も多く一致する画像について、テキスト広告と組み合わせる画像として抽出する。
【0069】
なお、画像抽出部135は、テキスト広告が含まれるカテゴリのみならず、テキスト広告自体が宣伝する内容に基づいて、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出してもよい。例えば、テキスト広告が含まれるカテゴリが「自動車」である場合であっても、テキスト広告が宣伝する内容は、自動車の車体のタイプや、購買層の属性の違いなどにより異なることが想定される。したがって、画像抽出部135は、テキスト広告の宣伝内容に含まれる言葉をキーワードとして用いて、画像にタグ付けされたキーワードと比較し、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出してもよい。具体的には、画像抽出部135は、「家族向け」などに関連する言葉が「自動車」カテゴリのテキスト広告の宣伝内容に含まれている場合は、家族向けの大型車などの画像を優先的に抽出するようにしてもよい。
【0070】
また、画像抽出部135は、生成された新たな広告コンテンツの配信先となる端末装置10を操作するユーザに関する情報、又は、生成された新たな広告コンテンツが表示されるウェブページに含まれる情報に基づいて、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出してもよい。例えば、画像抽出部135は、端末装置10のユーザの嗜好、性別、年齢、住所、職業などの属性情報と、画像にタグ付けされたキーワードとを比較することで、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出する。具体的には、画像抽出部135は、端末装置10のユーザが「スポーツカー」に関するウェブページを頻繁に閲覧するような行動履歴がある場合には、キーワード「スポーツカー」がタグ付けされているような画像を優先的に抽出する。
【0071】
また、画像抽出部135は、ウェブページに含まれる記事の内容と、画像にタグ付けされたキーワードとが関連する度合いを判定し、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出してもよい。すなわち、画像抽出部135は、広告枠12を含むウェブページに記載されている記事の内容が「旅行」に関する内容であると判定する場合には、キーワード「旅行」がタグ付けされているような画像を優先的に抽出する。
【0072】
なお、画像抽出部135は、過去に抽出した画像から、選出されたテキスト広告に関連する画像であって、選出されたテキスト広告の広告主以外の提供主によって提供される画像を抽出してもよい。すなわち、画像抽出部135は、選出されたテキスト広告に関する画像として、画像取得部134が画像提供装置20から取得した画像の中に適切な画像が含まれていない場合には、予め画像記憶部122に保持されている画像の中から適切な画像を抽出してもよい。
【0073】
(生成部136について)
生成部136は、テキスト広告と画像とを組み合わせることによって広告コンテンツを生成する。具体的には、実施形態に係る生成部136は、広告選出部133により選出されたテキスト広告と、画像抽出部135により抽出された画像とを、所定の形式で組み合わせることによって、端末装置10に配信する新たな広告コンテンツを生成する。
【0074】
例えば、生成部136は、所定の形式として、テキスト広告を表示する表示領域と、画像抽出部135により抽出された画像を表示する表示領域とが、並んで同時に表示される形式により新たな広告コンテンツを生成する。具体的には、生成部136は、
図5に示されるフォーマットF01、又は、フォーマットF02により、新たな広告コンテンツを生成する。
【0075】
なお、生成部136は、テキスト広告と、複数の画像とを所定の形式で組み合わせてもよい。この場合、画像抽出部135は、複数の画像を抽出する。そして、生成部136は、所定の形式として、テキスト広告を表示する表示領域と、画像抽出部135により抽出された複数の画像を表示する表示領域とが同時に表示される形式により新たな広告コンテンツを生成する。具体的には、生成部136は、
図5に示されるフォーマットF03により、新たな広告コンテンツを生成する。
【0076】
また、生成部136は、画像抽出部135の抽出した画像を用いることなく、新たな広告コンテンツを生成してもよい。この場合、生成部136は、広告枠12の位置や大きさに合わせて、テキスト広告に含まれるテキストが適切に配置された広告コンテンツを生成する。
【0077】
(配信部137について)
配信部137は、広告コンテンツを配信する。具体的には、実施形態に係る配信部137は、広告要求受信部132が受信した広告リクエストに対して、生成部136により生成された新たな広告コンテンツを端末装置10に配信する。
【0078】
そして、配信部137は、配信した広告コンテンツに関する情報を配信実績記憶部124に記憶する。具体的には、配信部137は、テキスト広告を識別する情報である広告コンテンツIDに、テキスト広告に組み合わされた画像IDと、フォーマットIDとを対応付けて、配信実績記憶部124に記憶する。
【0079】
なお、上述のように、入稿受付部131は、広告主からテキスト広告と画像とを組み合わせて配信することを希望するか否かをオプションとして選択している場合がある。この場合、配信部137は、テキスト広告の広告主が、入稿したテキスト広告と任意の画像とが組み合わされて配信されることについて承諾している場合に、生成部136により入稿したテキスト広告と任意の画像とが組み合わされて生成された新たな広告コンテンツを配信する。
【0080】
(評価取得部138について)
評価取得部138は、配信部137の配信した新たな広告コンテンツの評価に関する評価情報を取得する。具体的には、実施形態に係る評価取得部138は、配信部137が端末装置10に配信した広告コンテンツの配信回数や、端末装置10に配信した広告コンテンツがユーザに選択された回数(例えば、ユーザに広告コンテンツがクリックされた回数)などに関する情報に基づいて、CTRなどの広告効果を示す指標を評価情報として取得する。そして、評価取得部138は、取得したCTRなどの評価情報を配信実績記憶部124に記憶する。
【0081】
評価取得部138は、CTR以外にも、ウェブページにおける広告枠に新たな広告コンテンツが表示されることでテキスト広告の広告主が得た利益に関する情報を取得してもよい。すなわち、評価取得部138は、配信部137によって端末装置10に配信された広告コンテンツから端末装置10のユーザが広告主の利益に繋がる行動に至ったか否かを示すCV(コンバージョン)に関する情報などを取得する。
【0082】
CVとは、広告主が獲得できる最終成果を示し、広告主への利益に繋がるユーザの行動に該当する。CVの例としては、ウェブページ上で商品を購入する行動や、会員登録を行う行動や、資料請求を行う行動や、商品等に関する問い合わせを行う行動等が挙げられる。また、CVには、広告コンテンツにアクセスしたユーザが、広告主のウェブページを介さずにオフライン(電話や郵送等)で商品購入、会員登録、資料請求、問い合わせ等を行う行動を含めてもよい。
【0083】
また、評価取得部138は、必要に応じて、さらに異なる評価に関する情報を取得してもよい。例えば、評価取得部138は、端末装置10における広告コンテンツの実際の表示回数(インプレッション数)や、表示時間を取得する。また、評価取得部138は、広告コンテンツに対するクリックで発生する課金額であるCPC(Cost Per Click)や、広告コンテンツの1000回表示あたりの課金額であるeCPM(effective Cost Per Mill)などの広告収益に関する情報を取得してもよい。
【0084】
(分配部139について)
分配部139は、広告主から得られる広告料金の一部を画像の提供主に分配する。具体的には、実施形態に係る分配部139は、生成部136によって生成された広告コンテンツを端末装置10に配信することで得られた収益の一部を、配信された広告コンテンツに含まれる画像を提供した提供主(例えば、配信された広告コンテンツに含まれる画像を画像提供装置20に投稿した投稿者)に分配する。
【0085】
一般に、配信部137が配信した広告コンテンツが端末装置10に表示された場合や、広告コンテンツがユーザにクリックされた場合や、配信された広告コンテンツから利用者が商品の購入や資料請求に至るなどのアクションがあった場合には、広告主から広告装置100の管理者(広告配信者など)に広告料金が支払われる。本実施形態においては、分配部139は、広告主から得られる広告料金の一部を、報酬として画像の提供主に分配する。
【0086】
例えば、分配部139は、広告コンテンツがクリックされた回数や広告コンテンツから利用者がコンバージョンに至った割合を示すコンバージョン率に応じて、広告料金の一部を画像の提供主に分配する。これにより、画像の提供主は、提供した画像が多く使用されるほど多くの報酬を受け取ることができるので、画像を提供するモチベーションが向上する。結果として、投稿者に対して画像の投稿を促すことができるので、広告装置100は、多様性のある広告コンテンツを生成したり、ユーザの嗜好に合った魅力的な広告コンテンツを生成したりすることができる可能性が向上する。
【0087】
〔3.広告生成処理手順〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る生成処理システム1による生成処理の手順について説明する。
図7は、実施形態に係る生成処理システム1による生成処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0088】
図7に示すように、端末装置10は、広告リクエストを広告装置100に送信する(ステップS101)。広告装置100は、広告リクエストに従い、リクエストに対するテキスト広告を選出する(ステップS102)。
【0089】
続いて、広告装置100は、選出したテキスト広告に関連する画像取得のリクエストを画像提供装置20に送信する(ステップS103)。画像提供装置20は、画像取得のリクエストに従い、リクエストに関連する画像を抽出する(ステップS104)。
【0090】
続いて、画像提供装置20は、抽出した画像を広告装置100に提供する(ステップS105)。広告装置100は、提供された画像の中から、端末装置10に配信するテキスト広告に組み合わせるのに適した画像を抽出する(ステップS106)。
【0091】
続いて、広告装置100は、テキスト広告と抽出した画像から、端末装置10に配信する広告コンテンツを生成する(ステップS107)。続いて、広告装置100は、生成した広告コンテンツを端末装置10に配信する(ステップS108)。そして、端末装置10は、ウェブページに含まれる広告枠12で広告装置100から配信された広告コンテンツを表示する(ステップS109)。
【0092】
〔4.広告生成処理手順〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る広告装置100による広告生成処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る広告装置100による広告生成処理手順を示すフローチャートである。
【0093】
図8に示すように、広告装置100の広告要求受信部132は、端末装置10から広告リクエストを受信したか否かを判定する(ステップS201)。そして、広告要求受信部132は、広告リクエストを受信していない場合には(ステップS201;No)、広告リクエストを受信するまで待機する。
【0094】
一方、広告要求受信部132によって広告リクエストが受信された場合(ステップS201;Yes)、広告選出部133は、広告コンテンツ記憶部121に記憶されたテキストから、広告リクエストに対応するテキスト広告を選出する(ステップS202)。
【0095】
続いて、画像取得部134は、広告選出部133によって選出されたテキスト広告と関連する画像を取得するため、画像取得のリクエストを画像提供装置20に送信する(ステップS203)。そして、画像取得部134は、画像提供装置20から画像の提供を受けることにより、テキスト広告と関連する画像を取得する(ステップS204)。
【0096】
続いて、画像抽出部135は、画像取得部134が取得した画像の中から、広告コンテンツを生成するための画像を抽出する(ステップS205)。そして、生成部136は、広告選出部133が選出したテキスト広告と、画像抽出部135が抽出した画像とを組み合わせて、広告コンテンツを生成する(ステップS206)。
【0097】
続いて、配信部137は、生成部136が生成した広告コンテンツを、広告リクエストを送信した端末装置10に対して配信する(ステップS207)。
【0098】
〔5.変形例〕
上述した実施形態に係る広告装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の広告装置100の他の実施形態について説明する。
【0099】
〔5−1.評価に基づく抽出処理〕
上記の実施形態では、画像抽出部135が、テキスト広告が含まれるカテゴリに関連付けられたキーワードや、テキスト広告自体が宣伝する内容等と、画像に関連付けられたキーワードとの関連性に基づいて、テキスト広告と組み合わせる画像を抽出する例を示した。しかし、画像抽出部135は、上記例に限られず、異なる手法により画像の抽出処理を行ってもよい。
【0100】
例えば、画像抽出部135は、評価取得部138により取得された評価に基づいて、広告コンテンツに組み合わせる画像を抽出する。具体的には、画像抽出部135は、評価取得部138により取得された評価情報に基づいて、過去に生成された広告コンテンツのうち評価が高い広告コンテンツに含まれる画像ほど優先的に抽出する。すなわち、画像抽出部135は、画像の抽出に際して、配信実績記憶部124に記憶された画像IDと対応付けられたCTRなどの広告効果の評価の数値に関する情報を取得する。そして、画像抽出部135は、CTRの高い広告コンテンツに含まれる画像を優先的に抽出する。
【0101】
この場合、画像抽出部135は、テキスト広告及びフォーマットが同一であり、画像のみが異なる複数の広告コンテンツについてCTRの数値を比較してもよい。これにより、画像抽出部135は、テキスト広告の内容や、広告コンテンツのフォーマットに依らず、画像自体についてユーザからクリックされやすい画像が否か等の評価に基づき画像を抽出することができる。
【0102】
このように、広告装置100は、配信された広告コンテンツに対する評価値に基づいて、新たに生成する広告コンテンツに含まれる画像を抽出することができる。これにより、広告装置100は、クリックされやすい傾向にある画像を優先的に抽出できるので、広告コンテンツの広告効果を向上させることができる。また、広告装置100は、さらに配信した広告コンテンツの評価についても取得できるので、広告コンテンツの生成、配信処理を繰り返すことにより、広告コンテンツの生成に用いる画像を評価の高い画像に最適化していくことができる。
【0103】
〔5−2.評価に基づく生成処理〕
上記の実施形態では、生成部136が、所定の形式として、予め定められたフォーマットにより、テキスト広告と画像とを組み合わせて広告コンテンツを生成する例を示した。ここで、生成部136は、上記画像抽出部135の行った抽出処理と同様に、評価取得部138により取得されたユーザからの評価に関する情報に基づき、広告コンテンツのフォーマットを採用することができる。
【0104】
例えば、生成部136は、評価取得部138により取得された評価情報に基づいて、過去に生成した広告コンテンツのうち評価が高い広告コンテンツに対応する形式ほど優先的に用いて、端末装置10に配信する広告コンテンツを生成してもよい。すなわち、生成部136は、広告コンテンツ生成時のフォーマットの採用について、配信実績記憶部124に記憶されたフォーマットIDと、対応付けられたCTRなどの広告効果の評価の数値に関する情報とを取得する。そして、生成部136は、CTRの高い広告コンテンツに採用されたフォーマットを優先的に用いて、新たに配信する広告コンテンツを生成する。
【0105】
これにより、広告装置100は、クリックされやすい傾向にあるフォーマットを優先的に採用して広告コンテンツを生成するので、広告コンテンツの広告効果を向上させることができる。
【0106】
また、生成部136は、評価取得部138により取得された評価情報に基づいて、過去に生成した広告コンテンツのうち評価が高い広告コンテンツと同一又は類似の新たな広告コンテンツを生成するようにしてもよい。すなわち、生成部136は、評価情報に基づいて、評価の高い画像や、評価の高いフォーマットのみならず、その組み合わせによる評価情報に基づいて、過去に生成した評価の高い広告コンテンツと同様に、評価が高くなると想定される新たな広告コンテンツを生成する。例えば、過去に生成した広告コンテンツにおける「自動車」を宣伝する内容のテキスト広告に対して、「田舎道」や「自然」などの画像キーワードが含まれている画像との組み合わせによる広告コンテンツの評価が相対的に高い傾向にあるとする。このとき、生成部136は、新たに広告コンテンツを生成する際には、かかるテキスト広告と、「田舎道」や「自然」などの画像キーワードが含まれる他の画像とを組み合わせることにより、評価が高い広告コンテンツと類似する新たな広告コンテンツを生成する。
【0107】
これにより、広告装置100は、上記の画像抽出処理とフォーマットの採用処理とを組み合わせて、よりユーザに対して最適化された、広告効果の高い広告コンテンツを生成していくことができる。
【0108】
〔5−3.画像の取得処理〕
上記の実施形態では、生成部136が、画像提供装置20から提供された画像を利用して広告コンテンツを生成する例を示した。ここで、生成部136は、予め保持しておいた画像を利用して広告コンテンツを生成してもよい。例えば、画像取得部134の取得した画像については、画像記憶部122に記憶される。このため、生成部136は、以前に画像提供装置20から提供された画像であって、テキスト広告の広告主から提供された画像以外の画像について、広告コンテンツの生成に利用することができる。
【0109】
また、生成部136は、テキスト広告と、予め所定の形式に対応するように加工された画像とを組み合わせることによって新たに配信する広告コンテンツを生成してもよい。一般的に、画像提供装置20から提供される画像と実際に端末装置10に表示される画像とではサイズや解像度が異なるため、広告コンテンツの生成時や配信時には画像の加工を要する。よって、生成部136は、画像取得部134が取得した画像について、広告コンテンツの生成処理に先立って、フォーマットに対応する態様に加工、又は変換処理を行ってもよい。この場合、生成部136は、加工又は変換処理を行った画像を利用して、広告コンテンツを生成する。
【0110】
これにより、広告装置100は、広告コンテンツの生成時における画像の加工、又は変換処理に関する処理負担を軽減させることができる。このため、広告装置100は、端末装置10から広告リクエストを受け付けてから、広告コンテンツを配信するまでの処理時間を短縮させることができる。
【0111】
〔5−4.画像の種類〕
上記の実施形態では、生成部136が、画像提供装置20から提供された画像を利用して広告コンテンツを生成する例を示した。ここで、テキスト広告と組み合わせるコンテンツは、静止画である画像に限られず、動画であってもよい。また、生成部136の広告コンテンツの生成処理において採用される広告コンテンツのフォーマットについては、画像の表示領域を固定しなくてもよい。例えば、生成部136は、広告コンテンツが表示される端末装置10において、表示された画像が左から右へスライドして表示されるように、画像の表示領域が移動するフォーマットを採用してもよい。また、生成部136は、表示された画像が拡大又は縮小して表示されるように、画像の表示領域が変動するフォーマットを採用してもよい。
【0112】
〔5−5.画像の抽出処理(1)〕
また、上記の実施形態では、画像抽出部135が、画像提供装置20から提供された画像の中から、テキスト広告が含まれるカテゴリに関連付けられたキーワード等と画像との関連性に基づいて、画像を抽出する例を示した。ここで、画像抽出部135は、予め広告主から指定された画像の中から、広告コンテンツの生成に用いる画像を抽出してもよい。
【0113】
この場合、入稿受付部131は、広告主から入稿を受け付ける際に、広告コンテンツの生成で用いられる可能性のある画像の属性の指定を受け付ける。すなわち、入稿受付部131は、広告主から入稿されるテキスト広告であって、かかるテキスト広告とともに表示されるのに適さないと広告主が判定する画像については、上記の抽出処理の対象としないことを受け付ける。例えば、入稿受付部131は、テキスト広告の宣伝内容と比較して矯激な画像等については、かかるテキスト広告と同時に表示される画像として抽出されないことの指定を広告主から受け付ける。
【0114】
ここで、画像抽出部135が、抽出処理の対象としない属性を持つ画像については、画像提供装置20の管理者や広告装置100の管理者により、人為的に画像への情報のタグ付けを行ってもよいし、広告装置100が画像にタグ付けされたキーワードに基づいて、自動で判定してもよい。
【0115】
これにより、広告主は、ある程度、自身が入稿したテキスト広告とともに表示される画像を選択することができる。これにより、実施形態に係る広告装置100は、広告主の意向に沿いつつ、多様性のある広告コンテンツの生成をすることができる。
【0116】
なお、上述のように、入稿受付部131は、テキスト広告の入稿の際に、端末装置10への広告コンテンツの配信処理において、画像を付随させないようにするオプションの選択を受け付けてもよい。広告主が画像とともにテキスト広告を配信させる意思のない場合には、広告装置100は、テキスト広告と画像とを組み合わせず、テキスト広告のみを端末装置10に配信する。
【0117】
〔5−6.画像の抽出処理(2)〕
画像抽出部135は、上記の実施形態で説明した以外の判定基準によって画像を抽出してもよい。例えば、画像抽出部135は、テキスト広告のカテゴリが「自動車」である場合に画像提供装置20から提供される画像において、自動車メーカー名が特定されるような自動車が描かれている画像については、抽出しないようにすることができる。
【0118】
すなわち、広告選出部133が選出したテキスト広告に係る広告主と、画像抽出部135が抽出した画像に描かれている自動車のメーカーが異なる者である場合は、出所の混同が生ずるおそれがあるため、広告コンテンツとして適切ではない。よって、画像抽出部135は、製品の製造者などが特定される可能性のある画像については、抽出処理の対象としないことができる。すなわち、抽出される画像は、所定の審査を経ることにより、生成される広告コンテンツに組み合わせる画像として適切であると判定された画像に限ってもよい。例えば、製品の製造者などが特定される可能性のある画像の判定については、画像提供装置20の管理者や広告装置100の管理者によって人為的に行われる。具体的には、画像提供装置20の管理者は、画像投稿者から受け付けた画像を目視し、所定の製品の製造者などが特定される可能性のある画像であると判定した場合には、受け付けた画像を第三者に提供しないように取り決めてもよい。また、広告装置100の管理者は、画像取得部134が取得した画像を目視し、取得した画像が広告コンテンツに組み合わせる画像として適切でないと判定する場合には、取得した画像を広告コンテンツの生成に利用しないように設定してもよい。なお、上記所定の審査は、画像提供装置20の管理者や広告装置100の管理者によって行われる場合に限られず、例えば、クラウドソーシング(crowdsourcing)を活用して行われてもよい。また、上記所定の審査については、人為的なものに限られず、例えば、画像提供装置20や広告装置100によって自動で行われてもよい。具体的には、画像提供装置20や広告装置100は、画像認識技術を用いて、抽出対象となる画像を認識し、適切な画像を判定してもよい。例えば、画像提供装置20や広告装置100は、画像認識技術を用いて、審査の対象となる画像に含まれる色を認識し、所定の色が一定以上の割合で含まれる画像を抽出対象としないと判定することができる。上記のような審査が行われるときには、画像抽出部135は、テキスト広告に関連する画像あって、上記所定の審査を経た画像を抽出し、生成部136は、テキスト広告と、所定の審査を経た画像とを組み合わせることによって、端末装置10に配信する新たな広告コンテンツを生成する。
【0119】
〔5−7.画像とテキストの親和性〕
また、上記実施形態において、評価取得部138は、配信部137が端末装置10に配信した広告コンテンツの配信回数や、端末装置10に配信した広告コンテンツがユーザにクリックされた回数などに関する情報を取得する例を示した。ここで、評価取得部138は、テキスト広告と画像との間の親和性を考慮した評価値を算出し、配信実績記憶部124に記憶してもよい。親和性は、例えば、テキスト広告と画像とを組み合わせて生成された広告コンテンツの過去のクリック実績が高いほど、大きい値が算出される。一方、親和性は、テキスト広告と画像とを組み合わせて生成された広告コンテンツの過去のクリック実績が低いほど、小さい値が算出される。
【0120】
そして、画像抽出部135は、配信実績記憶部124に記憶された、テキスト広告と画像との間の親和性を考慮した評価値に基づいて、新たに配信する広告コンテンツに含まれる画像を抽出してもよい。
【0121】
これにより、広告装置100は、単なる配信実績のみならず、テキスト広告と画像との関連性を考慮した広告コンテンツを生成できるので、より広告効果の高い広告コンテンツをユーザに提供することができる。
【0122】
〔5−8.ランダム性〕
上記実施形態において、広告選出部133がテキスト広告を選出する処理や、画像抽出部135が画像を抽出する処理や、生成部136が広告コンテンツの生成に際してフォーマットを採用する処理について説明した。しかし、上記の各部は、ランダム性を持たせて、テキスト広告や、画像や、フォーマットを選出したり、抽出したりしてもよい。これにより、広告装置100は、同一のテキスト広告に基づいた生成処理であっても、ユーザが飽きないような多様性のある広告コンテンツを生成することができる。
【0123】
〔5−9.広告の入稿〕
また、上記で説明した広告生成システム1には、広告主装置30が含まれてもよい。広告主装置30は、広告装置100に広告配信を依頼する広告主によって利用される情報処理装置である。かかる広告主装置30は、広告主による操作に従って、テキスト広告を広告装置100に入稿する。
【0124】
また、広告主は、広告主装置30を用いて、広告コンテンツを広告装置100に入稿せずに、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合もある。この場合、広告装置100に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。本明細書では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主装置」といった表記は、広告主装置だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0125】
〔5−10.生成される広告コンテンツ〕
上記の実施形態では、生成部136が、予め定められたフォーマットにより、テキスト広告と画像とを組み合わせて広告コンテンツを生成する例を示した。ここで、生成部136が生成する広告コンテンツは、上記実施形態により生成される広告コンテンツの態様に限られない。
【0126】
例えば、生成される広告コンテンツは、画像のデータそのものが組み合わされるのではなく、画像の保持されている場所(例えば、URL(Uniform Resource Locator))を示すタグのようなデータが埋め込まれる態様であってもよい。この場合、端末装置10は、配信された広告コンテンツに埋め込まれたタグに従い、ネットワークNを通じて画像を取得する。そして、端末装置10は、生成された広告コンテンツのフォーマットに従い、画像を適切な位置に表示する。この場合、当該画像が記憶される場所は、画像記憶部122であってもよいし、画像提供装置20内であってもよい。
【0127】
また、上記実施形態では、所定の形式として、
図5に示すようなフォーマットF01〜F03を用いて広告コンテンツが生成される例を示した。しかし、実際に端末装置10に表示される広告コンテンツは、端末装置10の表示部11の大きさや、端末装置10のウェブブラウザの挙動により、種々に表示態様が変化されるものとする。
【0128】
〔5−11.画像提供の取り決め〕
上記の実施形態では、分配部139が、生成部136によって生成された広告コンテンツを端末装置10に配信することで得られた収益の一部を、配信された広告コンテンツに含まれる画像を提供した画像投稿者に分配する例を示した。
【0129】
しかし、広告装置100と画像提供装置20との間での画像提供における料金体系は上記に限られない。例えば、広告装置100に対する画像の提供に関する契約としては、画像提供装置20が保持する画像を所定の期間利用するための期間使用料を支払う契約としてもよい。例えば、広告装置100側は、1カ月の画像使用料として所定の金額を画像提供装置20側(例えば、画像提供装置20の運営者)に支払うような契約によって、画像の提供を受けるように取り決めてもよい。
【0130】
〔5−12.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0131】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0132】
例えば、
図2に示した広告コンテンツ記憶部121や、画像記憶部122や、広告フォーマット記憶部123や、配信実績記憶部124は、広告装置100が保持せずに、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、広告装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、広告コンテンツや、画像や、広告コンテンツのフォーマット等を取得する。
【0133】
また、例えば、上述してきた広告装置100は、端末装置10から広告リクエストを受け付けたり、広告コンテンツを配信したりといった、ユーザとのやりとりを中心に実行するフロントエンドサーバ側と、広告コンテンツの生成処理などを実行するバックエンドサーバ側に分散されてもよい。すなわち、広告装置100は、広告コンテンツの配信処理は行わず、生成部136による広告生成処理のみを行う広告生成装置であってもよい。この場合、広告生成装置は、少なくとも入稿受付部131や配信部137を有しない。そして、入稿受付部131や配信部137を有する所定の広告配信装置が、広告生成装置によって生成された広告コンテンツを端末装置10に配信する。
【0134】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、画像の抽出処理として説明した処理の全部または一部を、テキスト広告や広告コンテンツのフォーマットの選出及び抽出処理にも適用できる。
【0135】
〔5−13.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る広告装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、広告装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0136】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0137】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(ネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0138】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0139】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0140】
例えば、コンピュータ1000が広告装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0141】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告装置100は、ウェブページ(コンテンツの一例)に含まれる広告枠に表示される対象として受け付けられたテキスト広告(第1コンテンツの一例)に関連する画像(第2コンテンツの一例)であって、テキスト広告の広告主以外の提供主によって提供される画像を抽出する画像抽出部135(抽出部の一例)と、テキスト広告と画像抽出部135により抽出された画像とを組み合わせることによって、広告枠に表示される新たな広告コンテンツ(第3コンテンツの一例)を生成する生成部136とを有する。
【0142】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、テキスト広告C11の広告主が入稿する画像付き広告コンテンツや、テキスト広告C11をクリックした場合のリンク先のランディングページ等がユーザに与える印象とは異なった、目新しい印象を与える広告コンテンツG01を生成することができる。すなわち、実施形態に係る広告装置100は、多様性のある広告コンテンツを生成することができる。
【0143】
また、実施形態に係る広告装置100は、所定のコンテンツの取得要求を受信する広告要求受信部132(受信部の一例)と、広告要求受信部132により取得要求が受信された場合に、生成部136により生成された新たな広告コンテンツを所定のコンテンツとして配信する配信部137とを有する。
【0144】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、端末装置10から送信されるリクエストに対応する広告コンテンツであって、新たに生成された多様性のある広告コンテンツを端末装置10に配信することができる。このため、実施形態に係る広告装置100は、端末装置10のユーザに対応する内容の広告コンテンツを端末装置10のユーザに配信することができるので、広告効果を向上させることができる。
【0145】
また、配信部137は、テキスト広告の広告主が、入稿したテキスト広告と任意の画像とが組み合わされて配信されることについて承諾している場合に、生成部136により入稿されたテキスト広告と任意の画像とが組み合わされて生成された新たな広告コンテンツを所定のコンテンツとして配信する。
【0146】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、広告主の意向に沿った形で、テキスト広告と画像とが組み合わされた新たな広告コンテンツを生成し、配信することができる。
【0147】
また、画像抽出部135は、複数の画像の中から、テキスト広告が属するカテゴリと各画像との関連性に基づいて、新たな広告コンテンツを生成するための画像を抽出する。具体的には、画像抽出部135は、テキスト広告が属するカテゴリに関連付けられたキーワードと、各画像に関連付けられたキーワードとの関連性に基づいて、新たな広告コンテンツを生成するための画像を抽出する。
【0148】
このように、実施形態に係る広告装置100は、テキスト広告と関連性のある画像を抽出するので、ユーザに対して訴求力のあると想定される画像や、意匠的に優れた画像を伴う広告効果の高い広告コンテンツを生成できる。
【0149】
また、画像抽出部135は、新たな広告コンテンツの配信先となる端末装置10のユーザに関する情報、又は、ウェブページに含まれる情報に基づいて、新たな広告コンテンツを生成するための画像を抽出する。
【0150】
このように、実施形態に係る広告装置100は、ユーザの興味や嗜好を加味した上で新たな広告コンテンツの生成に用いる画像を抽出する。これにより、生成された広告コンテンツは、ユーザの注目を集めやすくなるので、高い広告効果が期待できる。
【0151】
また、実施形態に係る広告装置100は、生成した新たな広告コンテンツの評価に関する評価情報を取得する評価取得部138をさらに有する。具体的には、評価取得部138は、評価情報として、新たな広告コンテンツの配信先となる端末装置10のユーザによって当該新たな広告コンテンツが選択される回数、又は、ウェブページにおける広告枠に新たな広告コンテンツが表示されることでテキスト広告の広告主が得た利益に関する情報を取得する。
【0152】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、生成した新たな広告コンテンツについての評価を取得することができるので、テキストのみで構成された広告コンテンツと、新たな広告コンテンツとの広告効果の比較をすることができる。実施形態に係る広告装置100は、例えば、比較した広告効果の結果を広告主に提示することができる。このため、実施形態に係る広告装置100によれば、広告主は、広告コンテンツの広告効果を正確に認識することができる。
【0153】
また、画像抽出部135は、評価取得部138により取得された評価情報に基づいて、過去に生成した広告コンテンツのうち評価が高い広告コンテンツに含まれる画像ほど優先的に抽出する。
【0154】
このように、実施形態に係る広告装置100は、広告コンテンツの生成処理を繰り返す過程において、ユーザの関心を引き付ける効果のある画像を優先的に抽出していくので、抽出される画像をより効果の高いものに最適化していくことができる。
【0155】
また、生成部136は、予め決められている複数の形式のいずれかの形式によりテキスト広告と抽出された画像とを組み合わせることによって広告コンテンツを生成し、評価取得部138により取得された評価情報に基づいて、過去に生成した広告コンテンツのうち評価が高い広告コンテンツに対応する形式ほど優先的に用いて新たな広告コンテンツを生成する。
【0156】
このように、実施形態に係る広告装置100は、テキストと、抽出された画像とを種々のフォーマットで組み合わせることで広告コンテンツを生成する。このため、実施形態に係る広告装置100は、同じテキストと画像から生成される広告コンテンツであっても、異なるフォーマットにより組み合わせることで、見た目の印象の新しさを失わせずに広告コンテンツを生成することができる。さらに、実施形態に係る広告装置100は、上記と同様に、広告コンテンツの生成処理を繰り返す過程において、ユーザの関心を引き付けやすいフォーマットを優先的に採用していくので、生成される広告コンテンツをより広告効果の高いものに最適化していくことができる。
【0157】
また、生成部136は、評価取得部138により取得された評価情報に基づいて、過去に生成した広告コンテンツのうち評価が高い広告コンテンツと同一又は類似の新たな広告コンテンツを生成する。
【0158】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、上記と同様に、広告コンテンツの生成処理を繰り返す過程において、広告効果の高い過去の広告コンテンツを把握したうえで新たに広告コンテンツを生成するので、より広告効果の高い広告コンテンツを生成していくことができる。このように、実施形態に係る広告装置100は、新たに生成する広告コンテンツの広告効果を最適化していくことができる。
【0159】
また、生成部136は、テキスト広告と、予め決められている複数の形式のいずれかの形式に対応するように加工された画像とを組み合わせることによって新たな広告コンテンツを生成する。
【0160】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、広告コンテンツの生成処理に係る処理負担を軽減させることができる。このため、実施形態に係る広告装置100は、広告コンテンツの生成処理にかかる時間を短縮することができる。
【0161】
また、実施形態に係る広告装置100は、生成部136によって生成された広告コンテンツが所定の端末装置10に配信されることで得られた収益の一部を、抽出された画像を提供した提供主に分配する分配部139をさらに有する。
【0162】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、更に優れた画像を多数投稿しようとするモチベーションを画像投稿者に与えることができる。結果として、実施形態に係る広告装置100は、広告コンテンツの生成に用いることができる優れた画像の数を増やすことができるので、より意匠的に優れ、ユーザの関心を惹きつけやすい広告コンテンツの生成をすることができる。
【0163】
また、画像抽出部135は、テキスト広告に関連する画像であって、所定の審査を経た画像を抽出する。生成部136は、テキスト広告と所定の審査を経た第2コンテンツとを組み合わせることによって、新たな広告コンテンツを生成する。
【0164】
このように、実施形態に係る広告装置100は、審査を経た画像を用いて新たな広告コンテンツを生成するので、テキスト広告の広告主以外の提供主によって提供される画像を利用して新たな広告コンテンツを生成する場合であっても、広告媒体として適切なコンテンツの生成を担保することができる。
【0165】
また、画像抽出部135は、過去に抽出した画像から、テキスト広告に関連する画像であって、テキスト広告の広告主以外の提供主によって提供される画像を抽出する。
【0166】
これにより、実施形態に係る広告装置100は、広告コンテンツの生成処理において、多くの候補となる画像群から適切な画像を抽出することができるので、生成する広告コンテンツの多様性を確保することができる。
【0167】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0168】
また、上述した広告装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0169】
また、特許請求の範囲に記載した「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、生成部は、生成手段や生成回路に読み替えることができる。