(54)【発明の名称】グラフェン酸化物発泡体、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体、グラフェン・エアロゲル又はグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲルの製造方法
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度、独立行政法人科学技術振興機構、戦略的創造研究推進事業委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【文献】
H. SUN et al.,Multifunctional Ultra-Flyweight, Synergistically Assembled Carbon Aerogels,Adv. Mater.,2013年,25,2554-2560.,See also supporting info.
【文献】
I.-Y. LEE et al.,Reduced graphene oxide produced by rapid-heating reduction and its use in carbon-based field-effect transistors,J. Appl. Phys.,2012年,112,033701.
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グラフェン酸化物片の少なくとも一片は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、エポキシ基の群から選択されるいずれか一の官能基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、電気容量の高いグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)又はグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel
)の製造方法、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)又はグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を大量に短時間で容易に製造可能なグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam
)の製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
本発明者は、上記事情を鑑みて、試行錯誤することにより、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)又はグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を大量に短時間で容易に製造可能なグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam
)の製造方法を見出して、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
【0012】
(1) グラフェン酸化物片(GO)からなる凝集物に空隙部が設けられていることを特徴とするグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)。
【0013】
(2) 密度が3g/L以下であることを特徴とする(1)に記載のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)。
(3) 前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有することを特徴とする(1)に記載のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)。
(4) 前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、エポキシ基の群から選択されるいずれか一の官能基を有することを特徴とする(1)に記載のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)。
【0014】
(5) グラフェン酸化物片(GO)とカーボンナノチューブ(CNT)とからなる凝集物に空隙部が設けられていることを特徴とするグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)。
(6) 密度が3g/L以下であり、前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有しており、前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、エポキシ基の群から選択されるいずれか一の官能基を有することを特徴とする(5)に記載のグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)。
【0015】
(7) グラフェン片(G)からなる凝集物に空隙部が設けられていることを特徴とするグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)。
(8) 密度が1g/L以下であり、グラフェン片(G)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有しており、前記グラフェン片(G)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基を有することを特徴とする(7)に記載のグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)。
【0016】
(9) グラフェン片(G)とカーボンナノチューブ(CNT)とからなる凝集物に空隙部が設けられていることを特徴とするグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)。
(10) 密度が1g/L以下であり、グラフェン片(G)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有しており、前記グラフェン片(G)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基を有することを特徴とする(9)に記載のグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)。
【0017】
(11) グラフェン酸化物を溶媒に溶解して、グラフェン酸化物溶液を調製する工程と、前記溶液をフリーズドライする工程と、を有することを特徴とするグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法。
(12) グラフェン酸化物を溶媒に溶解し、グラフェン酸化物からなるゲルを作成してから、溶媒を徐々に入れて、10mg/mL以下に希釈して、グラフェン酸化物溶液を調製することを特徴とする(11)に記載のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法。
(13) 前記フリーズドライを、溶媒としてH
2Oを用いた場合には、乾燥冷凍庫中に5時間以上10時間以下保持という条件で、溶媒としてNMPを用いた場合には、液体窒素中に1分以上10分以下ディッピングしてから引き上げるという条件で行うことを特徴とする(11)に記載のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法。
【0018】
(14) グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を300℃超700℃未満に1sec〜5secの瞬間加熱という条件で熱還元することを特徴とするグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法。
【0019】
(15) グラフェン酸化物とカーボンナノチューブを溶媒に溶解して、混合溶液を調製する工程と、前記混合溶液をフリーズドライする工程と、を有することを特徴とするグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法。
(16) グラフェン酸化物を溶媒に溶解し、グラフェン酸化物からなるゲルを作成してから、カーボンナノチューブ粉末を添加し、溶媒を徐々に入れて、10mg/mL以下に希釈して、混合溶液を調製することを特徴とする(15)に記載のグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法。
(17) 前記フリーズドライを、溶媒としてH
2Oを用いた場合には、乾燥冷凍庫中に5時間以上10時間以下保持という条件で、溶媒としてNMPを用いた場合には、液体窒素中に1分以上10分以下ディッピングしてから引き上げるという条件で行うことを特徴とする(15)に記載のグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法。
【0020】
(18) グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を300℃超700℃未満に1sec〜5secの瞬間加熱という条件で熱還元することを特徴とするグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)は、グラフェン酸化物片(GO)からなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0022】
本発明のグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)は、グラフェン酸化物片(GO)とカーボンナノチューブ(CNT)とからなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0023】
本発明のグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)は、グラフェン片(G)からなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、容量の高い電極材料として用いることができる。
【0024】
本発明のグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)は、グラフェン片(G)とカーボンナノチューブ(CNT)とからなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、空隙部により、グラフェン活性面に反応物質を容易に供給できるので、反応活性の高い材料として利用できる、たとえば、エネルギー密度及び電力密度が高く、充放電を数多く可能で、長製品寿命の電極材料として利用することができる。
【0025】
本発明のグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物を溶媒に溶解して、溶液を調製する工程と、前記溶液をフリーズドライする工程と、を有する構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を製造できる。
【0026】
本発明のグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法は、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を熱還元する構成なので、容易に短時間で、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を製造できる。
【0027】
本発明のグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物とカーボンナノチューブを溶媒に溶解して、混合溶液を調製する工程と、前記混合溶液をフリーズドライする工程と、を有する構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を製造できる。
【0028】
本発明のグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法は、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を熱還元する構成なので、容易に短時間で、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を製造できる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(グラフェン酸化物発泡体(GO Foam))
まず、本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の一例について説明する。
図1は、本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の一例を示す斜視図(a)、A部拡大図(b)である。
【0031】
図1(a)に示すように、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)10は、略円板状であり、複数の空隙部10hを有して概略構成されている。しかし、略円板状に限られるわけではなく、略立方体形状等如何なる形状としてもよい。
図1(b)に示すように、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)10は、グラフェン酸化物片20からなる凝集物に空隙部10hが設けられている。
【0032】
図2は、グラフェン酸化物片の一例を示すモデル図(a)、対応する化学構造図(b)である。
図2(a)、(b)に示すように、グラフェン酸化物片20は、一面から他面に貫通する孔20hを2つ有している。しかし、孔20hの数はこれに限られるものではなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。このように、グラフェン酸化物片の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有することが好ましい。
【0033】
図2(a)、(b)に示すように、グラフェン酸化物片20は、ヒドロキシル基20c、カルボキシル基20a、カルボニル基20b、エポキシ基20dを有している。
グラフェン酸化物片20は、これらの官能基又はエーテル基の群から選択されるいずれか一の官能基を有することが好ましい。これらの官能基は、容易に、ヒドロキシル基に熱還元できる。
【0034】
グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)10は、密度が3g/L以下であることが好ましい。密度が3g/L以下であれば、複数の空隙部10h及び貫通する孔20hが十分設けられている。密度が3g/L超の場合、空隙部10h及び貫通する孔20hの数及び/又は大きさが十分でない。
【0035】
(グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam))
次に、本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の一例について説明する。
図3は、本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の一例を示す斜視図(a)、A部拡大図(b)である。
【0036】
図3(a)に示すように、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)30は、略円板状であり、複数の空隙部30hを有して概略構成されている。しかし、略円板状に限られるわけではなく、略立方体形状等如何なる形状としてもよい。
図3(b)に示すように、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)30は、グラフェン酸化物片20とカーボンナノチューブ(CNT)40とからなる凝集物に空隙部30hが設けられている。
グラフェン酸化物片(GO)20は、先に記載したものと同一である。
【0037】
カーボンナノチューブ(CNT)40としては、特に限定されるものではなく、単層カーボンナノチューブ(SWNT)、二層カーボンナノチューブ(DWNT)等を挙げることができる。
【0038】
グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)30は、十分な数、大きさの空隙部30h及び孔20hを有するため、密度が3g/L以下とされている。
【0039】
(グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel))
次に、本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の一例について説明する。
図4は、本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の一例を示す斜視図(a)、B部拡大図(b)である。
【0040】
図4(a)に示すように、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)50は、略円板状であり、複数の空隙部50hを有して概略構成されている。しかし、略円板状に限られるわけではなく、略立方体形状等如何なる形状としてもよい。
【0041】
図4(b)に示すように、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)50は、グラフェン片60からなる凝集物に空隙部50hが設けられて概略構成されている。
【0042】
図5は、グラフェン片の一例を示すモデル図(a)、対応する化学構造図(b)である。
図5(a)、(b)に示すように、グラフェン片60は、一面から他面に貫通する孔60hを2つ有している。しかし、孔60hの数はこれに限られるものではなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。このように、グラフェン酸化物片の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有することが好ましい。
【0043】
図5(a)、(b)に示すように、グラフェン片60は、ヒドロキシル基60cを有している。
グラフェン片60は、ヒドロキシル基を有することが好ましい。(1)ヒドロキシル基はグラフェンの容量を向上させることができる。(2)グラフェンの表面特性を改良し、グラフェンに電解質を容易く供給できる。
【0044】
グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)50は、密度が1g/L以下であることが好ましい。密度が1g/L以下であれば、複数の空隙部50h及び貫通する孔60hが十分設けられている。複数の空隙部50h及び貫通する孔60hが十分設けられていることにより、グラフェン活性面に反応物質を容易に供給でき、反応活性の高い材料として利用できる。たとえば、エネルギー密度及び電力密度が高く、充放電を数多く可能で、長製品寿命の電極材料として利用することができる。密度が1g/L超の場合、空隙部50h及び貫通する孔60hの数及び/又は大きさが十分でなく、容量等の特性を高められない。
【0045】
(グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel))
次に、本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の一例について説明する。
図6は、本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の一例を示す斜視図(a)、B部拡大図(b)である。
【0046】
図6(a)に示すように、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)70は、略円板状であり、複数の空隙部70hを有して概略構成されている。
図6(b)に示すように、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)70は、グラフェン片60とカーボンナノチューブ40とからなる凝集物に空隙部70hが設けられている。
グラフェン片(G)60は、先に記載したものと同一である。
カーボンナノチューブ(CNT)40は、先に記載したものと同一である。
【0047】
グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)70は、十分な数、大きさの空隙部70h及び孔60hを有するため、密度が1g/L以下とされている。これにより、グラフェン活性面に反応物質を容易に供給でき、反応活性の高い材料として利用できる。たとえば、エネルギー密度及び電力密度が高く、充放電を数多く可能で、長製品寿命の電極材料として利用することができる。密度が1g/L超の場合、空隙部70h及び貫通する孔60hの数及び/又は大きさが十分でなく、容量等の特性を高められない。
【0048】
(グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法)
次に、本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法の一例について説明する。
図7は、実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法の一例を示す工程図であって、溶媒としてH
2Oを用いた場合(a)と、NMPを用いた場合(b)である。
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物溶液調整工程S1と、フリーズドライ工程S2とを有する。
【0049】
(グラフェン酸化物溶液調整工程S1)
まず、グラフェン酸化物からなるゲルを溶媒に溶解し、溶媒の量を徐々に増やして、5mg/mL以下に希釈して、グラフェン酸化物溶液を調製する。
前記溶媒としては、H
2O又はNMPを用いることができる。水はグラフェン酸化物コロイドにとって最もよい溶媒であり、NMPはCNTにとって最もよい溶媒であるためである。
この際、超音波印加することが好ましい。
【0050】
溶媒を何れにするかの違いで、次のフリーズドライ方法を変える必要がある。
【0051】
(フリーズドライ工程S2)
H
2Oを用いた場合には、次に、グラフェン酸化物溶液を入れた容器を乾燥冷凍庫中に入れて、溶媒を冷凍乾燥(フリーズドライ)する。5時間以上10時間以下冷却することが好ましい。これにより、均一なグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を製造できる。
NMPを用いた場合には、次に、グラフェン酸化物溶液を入れた容器を液体窒素中にディッピングしてから引き上げることにより、溶媒を冷凍乾燥(フリーズドライ)する。1分以上10分以下冷却することが好ましい。これにより、均一なグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を製造できる。
【0052】
(グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法)
次に、本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法の一例について説明する。
図8は、実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法の一例を示す工程図である。
本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法は、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を熱還元する方法である。前記熱還元を、300℃超700℃未満に1sec〜5secの瞬間加熱という条件で行う。
グラフェン酸化物を200℃超に加熱すると、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、エーテル基は還元され消滅され、ヒドロキシル基は1000℃近くまで加熱しても還元されない。
よって、前記条件とすることにより、ヒドロキシル基を有するグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を短時間で効率よく製造できる。
この方法により、容易に、短時間でグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を製造できる。
【0053】
図9は、N
2雰囲気中のグラフェン酸化物のTG及びDTAの測定結果を示すグラフである。
200℃付近にDTAピークが見られる。カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、エポキシ基が消滅し、GOが還元GO(reduced GO)とされる。100℃付近のTGの肩は結晶水(crystalline water)の消滅を示す。
【0054】
(熱還元メカニズム)
図10は、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の熱還元メカニズムの説明図である(非特許文献4)。
グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の熱還元は、概略3工程で行われる。
図10(i)で示す第1工程は、加水分解(Hydorolysis)工程である。
まず、熱により、H
2Oからヒドロキシル・ラジカル((hydroxyl radicals)が形成される。
次に、ヒドロキシル・ラジカルがH
2Oと反応して、ハイドロニウム・ラジカル((hydronium radicals)が形成される。
また、ヒドロキシル・ラジカルからハイドロパーオキシル・ラジカル((pydroperoxyl radicals)が形成される。
【0055】
図10(ii)で示す第2工程は、増殖(Propagation)工程である。
図10(ii)(a)で示すように、ヒドロキシル・ラジカルのヒドロキシル(hydroxyl)基へのアタックにより、加水分解反応が増殖する。
図10(ii)(b)で示すように、ヒドロキシル・ラジカルがデカルボキシレーション(decarboxylation)して、加水分解反応が増殖する。
図10(ii)(c)で示すように、ヒドロキシル・ラジカルがエポキシドの開環をして、加水分解反応が増殖する。
【0056】
図10(iii)で示す第3工程は、終了(Termination)工程である。
ベンジル/フェニル(benzyl/phenyl)ラジカルは、CO/CO
2を生成して、加水分解反応を終了する。
【0057】
(グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法)
次に、本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法の一例について説明する。
図11は、実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法の一例を示す工程図であって、溶媒としてH
2Oを用いた場合(a)と、NMPを用いた場合(b)である。
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法は、混合溶液調整工程S1と、フリーズドライ工程S2とを有する。
【0058】
(混合溶液調整工程S1)
まず、グラフェン酸化物からなるゲルを溶媒に溶解し、溶媒の量を徐々に増して、10mg/mL以下に希釈して、混合溶液を調製する。
前記溶媒としては、H
2O又はNMPを用いることができる。水はグラフェン酸化物コロイドにとって最もよい溶媒であり、NMPはCNTにとって最もよい溶媒であるためである。
この際、超音波印加することが好ましい。
【0059】
次に、カーボンナノチューブ粉末を添加して、混合溶液を調製する。
この際、超音波印加することが好ましい。
【0060】
溶媒を何れにするかの違いで、次のフリーズドライ方法を変える必要がある。
【0061】
(フリーズドライ工程S2)
H
2Oを用いた場合には、次に、混合溶液を入れた容器を乾燥冷凍庫中に入れて、溶媒を冷凍乾燥(フリーズドライ)する。5時間以上10時間以下冷却することが好ましい。これにより、均一なグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を製造できる。
NMPを用いた場合には、次に、混合溶液を入れた容器を液体窒素中にディッピングしてから引き上げることにより、溶媒を冷凍乾燥(フリーズドライ)する。1分以上10分以下冷却することが好ましい。これにより、均一なグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を製造できる。
【0062】
(グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法)
次に、本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法の一例について説明する。
図12は、実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法の一例を示す工程図である。
本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法は、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を熱還元する方法である。前記熱還元を、300℃超700℃未満に1sec〜5secの瞬間加熱という条件で行う。
グラフェン酸化物を200℃超に加熱すると、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、エーテル基は還元され消滅され、ヒドロキシル基は1000℃近くまで加熱しても還元されない。
よって、前記条件とすることにより、ヒドロキシル基を有するグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を短時間で効率よく製造できる。
熱還元メカニズムは、先に記載の熱還元メカニズムと同一である。
【0063】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)は、グラフェン酸化物片(GO)からなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0064】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)は、密度が3g/L以下である構成なので、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0065】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)は、前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有する構成なので、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0066】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)は、前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、エポキシ基の群から選択されるいずれか一の官能基を有する構成なので、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0067】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)は、グラフェン酸化物片(GO)とカーボンナノチューブ(CNT)とからなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0068】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)は、密度が3g/L以下であり、前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有しており、前記グラフェン酸化物片(GO)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル基、エポキシ基の群から選択されるいずれか一の官能基を有する構成なので、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を大量に短時間で容易に製造するための前駆体として用いることができる。
【0069】
本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)は、グラフェン片(G)からなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、容量の高い電極材料として用いることができる。
【0070】
本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)は、密度が1g/L以下であり、グラフェン片(G)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有しており、前記グラフェン片(G)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基を有する構成なので、容量の高い電極材料として用いることができる。
【0071】
本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)は、グラフェン片(G)とカーボンナノチューブ(CNT)とからなる凝集物に空隙部が設けられている構成なので、空隙部により、グラフェン活性面に反応物質を容易に供給できるので、反応活性の高い材料として利用できる、たとえば、エネルギー密度及び電力密度が高く、充放電を数多く可能で、長製品寿命の電極材料として利用することができる。
【0072】
本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)は、密度が1g/L以下であり、グラフェン片(G)の少なくとも一片は、一面から他面に貫通する孔を有しており、前記グラフェン片(G)の少なくとも一片は、ヒドロキシル基を有する構成なので、空隙部により、グラフェン活性面に反応物質を容易に供給できるので、反応活性の高い材料として利用できる、たとえば、エネルギー密度及び電力密度が高く、充放電を数多く可能で、長製品寿命の電極材料として利用することができる。
【0073】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物を溶媒に溶解して、グラフェン酸化物溶液を調製する工程と、前記溶液をフリーズドライする工程と、を有する構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を製造できる。
【0074】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物を溶媒に溶解し、グラフェン酸化物からなるゲルを作成してから、溶媒を徐々に入れて、3mg/mL以下に希釈して、グラフェン酸化物溶液を調製する構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物溶液を調製できる。
【0075】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)の製造方法は、前記フリーズドライを、溶媒としてH
2Oを用いた場合には、乾燥冷凍庫中に5時間以上10時間以下保持という条件で、溶媒としてNMPを用いた場合には、液体窒素中に1分以上10分以下ディッピングしてから引き上げるという条件で行う構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を製造できる。
【0076】
本発明の実施形態であるグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)の製造方法は、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を300℃超700℃未満に1sec〜5secの瞬間加熱という条件で熱還元する構成なので、容易に短時間で、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)を製造できる。
【0077】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物とカーボンナノチューブを溶媒に溶解して、混合溶液を調製する工程と、前記混合溶液をフリーズドライする工程と、を有する構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を製造できる。
【0078】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法は、グラフェン酸化物を溶媒に溶解し、グラフェン酸化物からなるゲルを作成してから、カーボンナノチューブ粉末を添加し、溶媒を徐々に入れて、3mg/mL以下に希釈して、混合溶液を調製する構成なので、容易に短時間で、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を製造できる。
【0079】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法は、前記フリーズドライを、溶媒としてH
2Oを用いた場合には、乾燥冷凍庫中に5時間以上10時間以下保持という条件で、溶媒としてNMPを用いた場合には、液体窒素中に1分以上10分以下ディッピングしてから引き上げるという条件で行うことを特徴とする請求項16に記載のグラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)の製造方法。
【0080】
本発明の実施形態であるグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)の製造方法は、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)を300℃超700℃未満に1sec〜5secの瞬間加熱という条件で熱還元する構成なので、容易に短時間で、グラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)を製造できる。
【0081】
本発明の実施形態であるグラフェン酸化物発泡体(GO Foam)、グラフェン酸化物/カーボンナノチューブ複合体発泡体(GO/CNT Composite Foam)、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)又はグラフェン/カーボンナノチューブ複合体エアロゲル(G/CNT Composite Aerogel)及びそれらの製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0082】
(実施例1)
(グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を介してのグラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)製造工程)
図13は、GO Foam製造工程図(a)及びGraphene Aerogel製造工程図(b)である。
まず、グラフェン酸化物に溶媒を加えて、GO Gelを作成した。
次に、溶媒を更に少しずつ加えて、約2mg/mLの濃度のグラフェン酸化物溶液とした。
次に、このグラフェン酸化物溶液をマイナス10度でフリーズドライして、グラフェン酸化物発泡体(GO Foam)を作成した。略円板状で、色は黄土色で、大きさは約5cm径で、密度は約2g/Lであった。
【0083】
次に、300℃、0minの条件で熱還元して、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@300℃、0min)(実施例1試料)を作成した。略円板状で、色は黒色で、密度は約0.7g/Lであった。
【0084】
(グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(実施例1試料)の評価)
まず、実施例1試料の電子顕微鏡(SEM)像を観測した。
図14は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@300℃、0min)(実施例1試料)の電子顕微鏡(SEM)像である。
グラフェン表面に孔が形成されているのを観測できた。
【0085】
次に、実施例1試料を作用電極材料に用いて、CV、Charge/Discharge Curve、EISの電気化学特性を測定した。
図15は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@300℃、0min)(実施例1試料)のCVグラフ、Charge/Discharge Curve、EISグラフである。
CVグラフは、200mV/sの時、最も大きく変化し、電圧を下げるに従い、変化が小さくなった。
Charge/Discharge Curveからは、171F/g、175F/gが得られた。
EISからは、1(ohm)が得られた。
【0086】
(実施例2)
400℃、0minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@400℃、0min)(実施例2試料)を作成した。
【0087】
(Graphene Aerogel(実施例2試料)の評価)
まず、実施例2試料の電子顕微鏡(SEM)像を観測した。
図16は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@400℃、0min)(実施例2試料)の電子顕微鏡(SEM)像である。
グラフェン表面に孔が形成されているのを観測できた。
【0088】
次に、実施例2試料を作用電極材料に用いて、CV、Charge/Discharge Curve、EISの電気化学特性を測定した。
図17は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@400℃、0min)(実施例2試料)のCVグラフ、Charge/Discharge Curve、EISグラフである。
CVグラフは、200mV/sの時、最も大きく変化し、電圧を下げるに従い、変化が小さくなった。
Charge/Discharge Curveからは、176F/g、179F/gが得られた。
EISからは、0.7(ohm)が得られた。
【0089】
(実施例3)
500℃、0minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@500℃、0min)(実施例3試料)を作成した。
【0090】
(Graphene Aerogel(実施例3試料)の評価)
まず、実施例3試料の電子顕微鏡(SEM)像を観測した。
図18は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@500℃、0min)(実施例3試料)の電子顕微鏡(SEM)像である。
グラフェン表面に孔が形成されているのを観測できた。
【0091】
次に、実施例3試料を作用電極材料に用いて、CV、Charge/Discharge Curve、EISの電気化学特性を測定した。
図19は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@500℃、0min)(実施例3試料)のCVグラフ、Charge/Discharge Curve、EISグラフである。
CVグラフは、200mV/sの時、最も大きく変化し、電圧を下げるに従い、変化が小さくなった。
Charge/Discharge Curveからは、181F/g、186F/gが得られた。
EISからは、1(ohm)が得られた。
【0092】
(実施例4)
600℃、0minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@600℃、0min)(実施例4試料)を作成した。
【0093】
(Graphene Aerogel(実施例4試料)の評価)
まず、実施例4試料の電子顕微鏡(SEM)像を観測した。
図20は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@600℃、0min)(実施例4試料)の電子顕微鏡(SEM)像である。
グラフェン表面に孔が形成されているのを観測できた。
【0094】
(実施例5)
700℃、0minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@700℃、0min)(実施例5試料)を作成した。
【0095】
(Graphene Aerogel(実施例5試料)の評価)
まず、実施例5試料の電子顕微鏡(SEM)像を観測した。
図21は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@700℃、0min)(実施例5試料)の電子顕微鏡(SEM)像である。
グラフェン表面に孔が形成されているのを観測できた。
【0096】
次に、実施例5試料を作用電極材料に用いて、CV、Charge/Discharge Curve、EISの電気化学特性を測定した。
図22は、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@700℃、0min)(実施例5試料)のCVグラフ、Charge/Discharge Curve、EISグラフである。
CVグラフは、200mV/sの時、最も大きく変化し、電圧を下げるに従い、変化が小さくなった。
Charge/Discharge Curveからは、177F/g、182F/gが得られた。
EISからは、0.8(ohm)が得られた。
【0097】
(実施例6)
SWNTを加え、400℃、0minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン/単層ナノチューブ複合体エアロゲル(Graphene/SWNT Composite Aerogel(TR@400℃、0min))(実施例6試料)を作成した。
なお、GO:SWNTの質量比を8:1としたので、生成物はG:SWNTの質量比は4:1の生成物が得られたと考えられる。この推測は、容量(実測値)と整合した。
【0098】
次に、実施例6試料を作用電極材料に用いて、CV、Charge/Discharge Curve、EISの電気化学特性を測定した。
図23は、グラフェン/単層ナノチューブ複合体エアロゲル(Graphene/SWNT Composite Aerogel(TR@400℃、0min))(実施例6試料)のCVグラフ、Charge/Discharge Curve、EISグラフである。
CVグラフは、200mV/sの時、最も大きく変化し、電圧を下げるに従い、変化が小さくなった。
Charge/Discharge Curveからは、150F/g、156F/gが得られた。
EISからは、3(ohm)が得られた。
【0099】
(実施例7)
400℃、5minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@400℃、5min)(実施例7試料)を作成した。
【0100】
(実施例8)
500℃、1minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@500℃、1min)(実施例8試料)を作成した。
【0101】
(実施例9)
600℃、0.5minの条件で熱還元した他は実施例1と同様にして、グラフェン・エアロゲル(Graphene Aerogel)(TR@600℃、0.5min)(実施例9試料)を作成した。
【0102】
実施例1〜6の結果を表1にまとめた。
【0103】
【表1】
【0104】
実施例1試料(300℃、0min)、実施例2試料(400℃、0min)、実施例3試料(500℃、0min)、実施例4試料(600℃、0min)、実施例5試料(700℃、0min)、実施例7試料(400℃、5min)、実施例8試料(500℃、1min)、実施例9試料(600℃、0.5min)について、FTIR及びRamanスペクトルを測定した。
【0105】
図24は、FTIRの測定結果を示すグラフである。FTIRグラフで、3200cm
−1、1720cm
−1、1600cm
−1、1250cm
−1の位置は、それぞれグラフェンの−OH基、−C=O基、−C=C基、−C−O−基と対応する。これらの機能性官能基は、グラフェン酸化物を熱還元しても部分的に残る。その結果、グラフェン スーパーキャパシターの擬容量(pseudo capacitance)を提供する。また、グラフェン表面の機能性官能基を改良することにより、グラフェンにイオン性液体電解質を容易く供給できる。
【0106】
図25は、Ramanスペクトルの測定結果を示すグラフである。
Ramanスペクトルは、グラフェンの化学構造を示す。1360cm
−1 と1580cm
−1はそれぞれDバンドとGバンドである。Dバンドは、グラフェン表面の欠陥によるものであり、機能性官能基に対応する。Gバンドは、グラフェンの結晶性によるものである。G/D表面比が大きければ大きいほど、結晶性は高くなる。