(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
よって、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、ポンプの使用を排除することにより、機能性溶液の噴射時におけるポンプの駆動による騒音の発生を防止できる衣類処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、機能性溶液を処理される衣類に均一に噴射できる衣類処理装置を提供することを他の目的とする。
【0014】
さらに、本発明は、機能性溶液の噴射のためのノズルの詰まりの発生を抑制できる衣類処理装置を提供することをさらに他の目的とする。
【0015】
さらに、本発明は、スチーム噴射部と溶液噴射部との相対位置を調整できるようにして周辺部品との干渉の発生を抑制できる衣類処理装置を提供することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は、内部に処理される衣類が収容される収容空間を備えたキャビネットと、スチームを発生するスチーム発生器と、処理される衣類の機能を回復させる機能性溶液が貯蔵される溶液貯蔵容器と、スチーム発生器に接続(連結)(connected)されてスチームを噴射するスチーム噴射部及び溶液貯蔵容器に接続されて機能性溶液を噴射する溶液噴射部を備えた噴射ユニットと、を有し、噴射ユニットは、溶液噴射部の出口がスチーム噴射部により形成される負圧領域に配置され、スチーム噴射部のスチーム噴射により機能性溶液が溶液噴射部の出口から噴射される、衣類処理装置を提供する。
【0017】
一実施形態において、スチーム噴射部及び溶液噴射部は、スチームの噴射方向と機能性溶液の噴射方向とが直交するように配置されてもよい。
【0018】
一実施形態において、噴射ユニットは、スチーム噴射部及び溶液噴射部を予め設定された位置に固定して支持する固定支持部を有してもよい。
【0019】
噴射ユニットは、溶液噴射部の出口がスチーム噴射部の負圧領域に配置された状態で溶液噴射部をスチーム噴射部に対して相対的に動くように(to be relatively movable)支持する可動支持部を有してもよい。
【0020】
一実施形態において、可動支持部は、スチーム噴射部に着脱可能に結合されるスチーム噴射部結合部を有してもよい。
【0021】
一実施形態において、可動支持部は、溶液噴射部に着脱可能に結合される溶液噴射部結合部をさらに有してもよい。
【0022】
一実施形態において、スチーム噴射部の内径は、1.0mm〜2.0mmの範囲にあるようにしてもよい。
【0023】
一実施形態において、溶液噴射部の内径は、1.5mm〜2.5mmの範囲にあるようにしてもよい。
【0024】
一実施形態において、キャビネットの内部には収容空間を形成するタブが備えられ、キャビネットの内部における収容空間の下側には機械室が形成され、機械室には収容空間から排出された空気を処理して収容空間に供給する空気供給装置が備えられるようにしてもよい。
【0025】
一実施形態において、スチーム発生器は、機械室に配置されてもよい。噴射ユニットのスチーム噴射部は、一端がスチーム発生器に接続され、他端がキャビネットとタブ間で上方に延びてタブの内部に挿入されたスチーム管に接続されるようにしてもよい。
【0026】
一実施形態において、噴射ユニットは、複数備えられ、スチーム発生器には、複数の噴射ユニットのスチーム管が接続されるようにしてもよい。
【0027】
一実施形態において、噴射ユニットは、収容空間内に着脱可能に備えられてもよい。
【0028】
一実施形態において、衣類処理装置は、一端部が溶液貯蔵容器に接続されて他端部が溶液噴射部に接続される溶液管と、溶液管を開閉する開閉弁と、をさらに有してもよい。
【0029】
一実施形態において、溶液貯蔵容器の底部には、機能性溶液が排出される排出部が備えられ、溶液管は、排出部に接続されるようにしてもよい。
【0030】
一実施形態において、衣類処理装置は、収容空間に機能性溶液を供給する溶液供給モードを選択するためのモード選択部と、溶液供給モードが選択されると溶液管が開放されるように開閉弁を制御する制御部と、をさらに有してもよい。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、ポンプの使用を排除することができるので、機能性溶液の噴射時におけるポンプの駆動による騒音の発生を防止することができる。
【0032】
また、機能性溶液の噴射のためのポンプの使用を排除することができ、部品コストを低減することができる。
【0033】
さらに、機能性溶液を微粒子化(霧化)して(atomized)噴射することにより、噴射範囲を広げることができ、噴射ノズルの数を低減することができる。それにより、部品コストを低減することができる。
【0034】
さらに、機能性溶液を微粒子化してスチームと混合し、機能性溶液を処理される衣類に均一に噴射することにより、機能性溶液の本来の目的の達成を容易にすることができる。
【0035】
さらに、機能性溶液の噴射のための噴射ノズルの直径を拡張することができ、噴射ノズルの製作が容易であるだけでなく、機能性溶液の噴射のための噴射ノズルの詰まりの発生を抑制することができる。
【0036】
さらに、溶液噴射部の出口がスチーム噴射部の負圧領域に配置された状態で上記溶液噴射部を上記スチーム噴射部に対して相対的に動くように支持する可動支持部を含むことにより、上記スチーム噴射部と上記溶液噴射部との相対位置を調整できるようにして周辺部品との干渉の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明による衣類処理装置について添付図面を参照してより詳細に説明する。本明細書においては、異なる実施形態であっても同一又は類似の構成には同一又は類似の符号を付し、その説明は省略する。本明細書で用いられる単数の表現は、特に断らない限り、複数の表現を含む。
【0039】
本発明は、機能性溶液の噴射のためのポンプの使用を排除できる衣類処理装置に関する。
【0040】
図1は、本発明の一実施形態による衣類処理装置の内部を示す図であり、
図2は、
図1の機械室を示す図である。
【0041】
図1及び
図2に示すように、本発明の一実施形態による衣類処理装置は、内部に処理される衣類が収容される収容空間114を備えたキャビネット110と、スチームを発生するスチーム発生器180と、上記処理される衣類の機能を回復させる機能性溶液が貯蔵される溶液貯蔵容器190と、スチーム発生器180に接続されてスチーム発生器180から供給されたスチームを噴射するスチーム噴射部220及び溶液貯蔵容器190に接続されてスチーム噴射部220のスチーム噴射により形成される負圧領域225に出口が配置されて溶液貯蔵容器190の機能性溶液を噴射する溶液噴射部230を備え、収容空間114内にスチーム及び機能性溶液を噴射する噴射ユニット210aと、を含んでもよい。
【0042】
ここで、上記機能性溶液とは、上記処理される衣類に作用して上記処理される衣類の機能回復、例えば脱臭、しわの除去、衣類の形状の復元及び衣類の寿命延長の少なくとも1つの効果を発揮する成分を含む液状物質を意味する。
【0043】
キャビネット110は、例えば、前面開口を有する収容空間114が形成された直方体形状を有してもよい。
【0044】
キャビネット110は、直方体の各辺部に対応して配置されるフレーム113を備えてもよい。
【0045】
キャビネット110の前面には、上記前面開口を開閉できるように、ドア121が回転可能に備えられてもよい。
【0046】
キャビネット110内の上部領域には収容空間114が備えられ、キャビネット110内の下部領域には駆動部品を収容するための機械室130が備えられるようにしてもよい。
【0047】
収容空間114の内部には上記処理される衣類を掛けて(hung)支持できるように支持棒115が備えられ、支持棒115は収容空間114に固定されるようにしてもよい。
【0048】
支持棒115は、上記処理される衣類に所定の動きを加えることができるように可動(運動が可能)な可動(駆動式)支持棒(図示せず)(movable supporting rod (not illustrated), which is movable to apply a predetermined motion to the clothes to be treated)を備えてもよい。
【0049】
収容空間114には、内部の空気を排出するための空気排出口116及び外部の空気を流入させるための空気流入口118がそれぞれ備えられてもよい。
【0050】
機械室130には、処理(例えば、除湿及び/又は加熱)された空気を収容空間114内に供給する空気供給装置150が備えられてもよい。
【0051】
空気供給装置150は、例えば、冷媒を圧縮する圧縮機153、冷媒を放熱して凝縮する凝縮器155、冷媒を膨張する膨張器、及び冷媒に潜熱を吸収させて蒸発させる蒸発器157を備えたヒートポンプ151を含んでもよい。
【0052】
空気供給装置150は、収容空間114の空気が収容空間114の外部を経由して循環するようにする循環流路161と、空気の流動を促進させるファン171と、を含んでもよい。
【0053】
循環流路161は、例えば、空気排出口116に接続される排出ダクト162と、空気流入口118に接続される流入ダクト164と、を含んでもよい。
【0054】
循環流路161には、収容空間114から排出された空気と熱交換を行えるように、蒸発器157が備えられてもよい。
【0055】
よって、収容空間114から排出された空気は、蒸発器157との熱交換により冷却されて水分が凝縮して除去され、低温の乾燥した空気となる。
【0056】
循環流路161には、凝縮器155が備えられてもよい。
【0057】
凝縮器155は、上記空気の流れの方向において蒸発器157の下流側に備えられてもよい。
【0058】
よって、蒸発器157により冷却されて水分が除去された低温の乾燥した空気を加熱して温度を上昇させることで、高温の乾燥した空気を収容空間114に供給することができる。
【0059】
本実施形態においては、ファン171が凝縮器155の下流側に備えられた場合を例示しているが、ファン171の位置は適宜調整することができる。
【0060】
機械室130の一側には、例えば、スチームを発生するスチーム発生器180が備えられてもよい。
【0061】
機械室130の前方領域には、ドアモジュール135が着脱可能に備えられ、ドアモジュール135には、例えば、スチーム発生器180に水分を供給する水分供給部が備えられるようにしてもよい。
【0062】
スチーム発生器180は、例えば、内部に水及びスチームの収容空間が形成された容器181と、容器181の内部の水を加熱する電気ヒータ184と、を含んでもよい。
【0063】
スチーム発生器180の容器181の一側領域には、内部のスチームを排出できるように、スチーム管182が接続されてもよい。
【0064】
スチーム発生器180の容器181は、例えば、複数のスチーム管182が接続されてもよい。
【0065】
本実施形態においては、スチーム発生器180の容器181に2つのスチーム管182が接続された場合を例示しているが、これは例示にすぎず、接続されるスチーム管の数は適宜調整することができる。
【0066】
一方、キャビネット110の内部には、収容空間114を形成するインナーケース又はタブ111(以下、「タブ111」という)が備えられてもよい。
【0067】
タブ111は、例えば、前面開口を有する直方体形状を有し、背面部112a、両側面部112b、上面部及び底面部を備えるようにしてもよい。
【0068】
収容空間114の内部には、収容空間114内にスチーム及び機能性溶液を噴射できるように、噴射ユニット210aが備えられてもよい。
【0069】
噴射ユニット210aは、タブ111に着脱可能に結合されてもよい。
【0070】
噴射ユニット210aは、タブ111に分離可能に結合されるブラケット227(
図3参照)により固定されてもよい。
【0071】
噴射ユニット210aは、例えば、複数備えられてもよい。
【0072】
噴射ユニット210aは、例えば、2つ備えられ、タブ111の背面部112a又は両側面部112bに備えられるようにしてもよい。
【0073】
各噴射ユニット210aの一側には、噴射ユニット210aに上記機能性溶液を供給できるように、溶液貯蔵容器190がそれぞれ備えられてもよい。
【0074】
各溶液貯蔵容器190は、例えば、内部に上記機能性溶液を収容するための筒形状を有し、底面には内部の上記機能性溶液を排出できるように排出部192(
図4参照)が備えられてもよい。
【0075】
排出部192には、内部の上記機能性溶液が噴射ユニット210aに移動できるように、上記機能性溶液の流路を形成する溶液管195が接続されてもよい。
【0076】
溶液管195には、例えば、溶液管195を開閉するための開閉弁197(
図3参照)が備えられてもよい。
【0077】
よって、収容空間114に上記機能性溶液を選択的に供給することが可能になり、収容空間114にスチームのみ供給することも可能になる。
【0078】
各噴射ユニット210aは、スチーム発生器180から上方に延びたスチーム管182にそれぞれ接続されてもよい。
【0079】
各スチーム管182は、例えば、それぞれ、タブ111の側壁とキャビネット110の側壁との間で(between a side wall of the tub 111 and a side wall of the cabinet 110)上方に延び、タブ111の両側面部112bを貫通してタブ111の内部に挿入され、各噴射ユニット210aに接続されるようにしてもよい。
【0080】
一方、
図3は、
図1の噴射ユニット、スチーム発生器及び溶液貯蔵容器の斜視図であり、
図4は、
図3の噴射ユニットの断面図であり、
図5は、
図3の噴射ユニットの平面図である。
【0081】
図3〜
図5に示すように、噴射ユニット210aは、スチーム発生器180に接続され、スチーム発生器180から供給されたスチームを噴射するスチーム噴射部220と、溶液貯蔵容器190に接続され、スチーム噴射部220のスチーム噴射により形成される負圧領域225に出口が配置されて溶液貯蔵容器190の機能性溶液を噴射する溶液噴射部230と、を含んでもよい。
【0082】
スチーム噴射部220は、スチームの流動断面積(直径)が縮小される(reduced)ように、管状の本体221を備えてもよい。
【0083】
スチーム噴射部220の本体221は、例えば
図4に示すように、大口径部222aと、大口径部222aより縮小された直径を有する小口径部222bと、一側は大口径部222aに接続されて他側は小口径部222bに接続されて内径が次第に縮小される変化口径部222cと、を含んでもよい。
【0084】
こうすることにより、大口径部222aに流入したスチームは流動断面積の変化によって速度が増加して予め設定された速度で小口径部222bから外部に噴射されるようにすることができる。
【0085】
大口径部222aの端部には、次第に小さくなる外幅(又は、直径)を有するガイド部226が備えられてもよい。
【0086】
ガイド部226は、一端部がスチーム発生器180に接続されたスチーム管182の他端部の内部に大口径部222aが容易に挿入されるようにし、大口径部222aのスチーム管182への接続を容易にする。
【0087】
一方、小口径部222bの出口側には、上記スチームの噴射時に大気圧より低い負圧(マイナス圧)が形成される負圧領域225が形成されるようにしてもよい。
【0088】
小口径部222bの内径は、例えば1.0mm〜2.0mmの範囲にあるようにしてもよい。
【0089】
ここで、小口径部222bの内径が2.0mmを超えると、スチーム噴射部220の出口側に負圧領域を形成することが困難である。
【0090】
小口径部222bの内径が1.0mm未満では、小口径部222bに作用する圧力が累積的に増加し、小口径部222bの損傷が生じることがある。
【0091】
小口径部222bの端部には、例えば折曲端部224が形成されてもよい。
【0092】
こうすることにより、上記スチームの噴射方向を予め設定された方向に調整することができる。
【0093】
小口径部222bの折曲端部224は、例えば、端部に向かうほど外幅(又は、直径)が次第に小さくなるように形成されてもよい。
【0094】
溶液噴射部230は、例えば、上記機能性溶液の噴射方向が上記スチームの噴射方向と交差するように配置されてもよい。
【0095】
こうすることにより、溶液噴射部230から噴射される機能性溶液は、予め設定された速度で噴射されるスチームと比較的速い速度で衝突して微粒子化(霧化)する。
【0096】
溶液噴射部230は、例えば、内部に実質的に同じ直径の流路が形成される管(パイプ)状の本体231を備えてもよい。
【0097】
溶液噴射部230の内径は、1.5mm〜2.5mmの範囲にあるようにしてもよい。
【0098】
こうすることにより、溶液噴射部230が詰まることを防止することができる。
【0099】
溶液噴射部230の一端部には、次第に小さくなる外幅を有するガイド部236が備えられてもよい。
【0100】
ガイド部236は、溶液噴射部230の端部が溶液管195の内部に容易に挿入されるようにし、溶液噴射部230と溶液管195との結合を容易にする。
【0101】
溶液噴射部230は、スチーム噴射部220のスチーム噴射により形成される負圧領域225内に出口が配置されるようにしてもよい。
【0102】
よって、溶液貯蔵容器190の内部と負圧領域225との圧力差により、溶液貯蔵容器190の内部に貯蔵された機能性溶液が溶液管195に沿って溶液噴射部230に移動して噴射されることになる。なお、溶液管195の流路が開放された状態で、スチーム噴射部220によりスチームが噴射されると、スチーム噴射部220の出口側に負圧領域が形成され、それにより、溶液貯蔵容器190の設置位置に関係なく、溶液噴射部230の出口側の圧力が溶液貯蔵容器190の内部の圧力より低くなるので、溶液貯蔵容器190の内部の機能性溶液が溶液噴射部230の出口から噴射されることになる。
【0103】
スチーム噴射部220は、小口径部222bから噴射されるスチームにより溶液噴射部230から噴射される機能性溶液を微粒子化できる噴射速度を有するようにしてもよい。
【0104】
具体的には、例えば、小口径部222bの直径が2.0mmであり、小口径部222bから噴射されるスチームの噴射速度が301.7m/sである場合、小口径部222bの出口領域に負圧(例えば、−0.12bar)が形成されると共に、溶液噴射部230から噴射される機能性溶液が上記速度で噴射されるスチームとの衝突により微粒子化した後に上記スチームと混合されて噴射される。
【0105】
このような構成によれば、上記機能性溶液は、上記スチームにより微粒子化し、その後相対的に広い範囲に拡散するスチームと混合されて噴射されることにより、処理される衣類と相対的に広い面積で均一に接触することになる。
【0106】
溶液噴射部230の本体231は、例えば、長手方向に対して略垂直に折り曲げられた折曲端部234を備えてもよい。
【0107】
こうすることにより、溶液噴射部230の本体231の配置方向及び上記機能性溶液の噴射方向を予め設定された方向に調整することができる。
【0108】
溶液噴射部230の折曲端部234は、例えば、スチーム噴射部220の折曲端部224と垂直に配置されてもよい。
【0109】
溶液噴射部230(本体231)は、例えば
図5に示すように、スチーム噴射部220のスチーム噴射方向Dsと平行に配置されてもよい。
【0110】
一方、スチーム噴射部220と溶液噴射部230とは、一体に固定されるようにしてもよい。
【0111】
噴射ユニット210aは、例えば、スチーム噴射部220及び溶液噴射部230を予め設定された位置に固定して支持する固定支持部240を含んでもよい。
【0112】
固定支持部240は、例えば、スチーム噴射部220に接続される一側と、溶液噴射部230に接続される他側とを有するようにしてもよい。
【0113】
より具体的には、固定支持部240は、スチーム噴射部220のスチーム噴射により形成される負圧領域225に溶液噴射部230の出口が配置された状態で、スチーム噴射部220及び溶液噴射部230を固定支持するように結合されてもよい。
【0114】
よって、溶液噴射部230は、ポンプなどの別途の駆動部品を用いるのではなく、スチーム噴射部220のスチーム噴射によりスチーム噴射部220の出口領域に形成される負圧領域と溶液貯蔵容器190の内部との圧力差により、溶液貯蔵容器190の内部に貯蔵された機能性溶液が噴射されることになる。
【0115】
固定支持部240は、例えば、スチーム噴射部220と溶液噴射部230とを一体に接続する複数の支持プレート242を備えてもよい。
【0116】
固定支持部240は、例えば
図5に示すように、一端部がスチーム噴射部220の小口径部222bに接続されて他端部が溶液噴射部230の本体231に接続される第1プレート243aと、一端部がスチーム噴射部220の折曲端部224に接続されて他端部が溶液噴射部230の折曲端部234に接続される第2プレート243bと、を含んでもよい。
【0117】
一方、
図6は
図1の衣類処理装置の制御ブロック図である。
【0118】
図6に示すように、本実施形態による衣類処理装置は、上記スチーム噴射により上記機能性溶液が供給されるように制御する制御部250を含んでもよい。
【0119】
制御部250は、例えば、制御プログラムが備えられたマイクロプロセッサで実現されてもよい。
【0120】
制御部250には、上記機能性溶液を供給する溶液供給モードを選択できるように、モード選択部255が通信可能に接続されてもよい。
【0121】
モード選択部255は、例えば、収容空間114に上記機能性溶液を供給することなくスチームのみを供給するスチーム供給モードを選択できるように構成されてもよい。
【0122】
制御部250には、モード選択部255により上記溶液供給モードが選択されるとスチームを発生するように、スチーム発生器180が制御可能に接続されてもよい。
【0123】
制御部250には、溶液管195を開閉できるように、開閉弁197が制御可能に接続されてもよい。
【0124】
このような構成によれば、収容空間114の内部に処理される衣類が収容され、モード選択部255により上記溶液供給モードが選択されると、制御部250は、スチーム発生器180を制御してスチームを発生させることができる。
【0125】
制御部250は、開閉弁197を制御して溶液管195を開放させることができる。
【0126】
スチーム発生器180から発生したスチームは、スチーム管182に沿って移動してスチーム噴射部220から噴射される。
【0127】
スチーム噴射部220の小口径部222bからスチームが噴射されると、小口径部222bの出口に大気圧よりも圧力が低い負圧領域225が形成される。
【0128】
小口径部222bからスチームが噴射されて負圧領域225が形成されると、溶液貯蔵容器190の内部の機能性溶液が溶液管195に沿って移動して溶液噴射部230から噴射される。
【0129】
溶液噴射部230から噴射される機能性溶液は、小口径部222bから予め設定された速度で噴射されるスチームと衝突して微粒子化する。
【0130】
溶液噴射部230から噴射される機能性溶液は、微粒子化すると共に、スチーム噴射部220から噴射されるスチームと混合されて相対的に広い噴射範囲に噴射されて拡散し、その後上記処理される衣類に接触する。
【0131】
よって、本実施形態による衣類処理装置においては、上記機能性溶液が上記処理される衣類に対して相対的に広い面積で均一に噴射されることにより、上記機能性溶液の噴射のためのノズルの設置数を低減することができる。
【0132】
また、上記機能性溶液が微粒子化することにより、従来における機能性溶液のノズルの噴射範囲が小さいので機能性溶液の噴射のために多くのノズルを必要とする問題を解決することができる。
【0133】
さらに、従来における機能性溶液が微細な直径のノズルから液状で局所範囲に噴射されるので処理される衣類に機能性溶液が接触しない非接触区間が生じる問題を解決することができる。
【0134】
さらに、機能性溶液の噴射のための噴射部の直径を大きくすることができるので、機能性溶液の噴射のためのノズルの詰まりが発生する恐れがない。
【0135】
以下、
図7〜
図10を参照して本発明の他の実施形態について説明する。
【0136】
図7は
図1の噴射ユニットの変形例を示す図であり、
図8は
図7の可動支持部の斜視図であり、
図9は
図7の噴射ユニットの平面図であり、
図10は
図1の噴射ユニットの他の変形例を示す図である。
【0137】
本実施形態による衣類処理装置は、内部に処理される衣類が収容される収容空間114を備えたキャビネット110と、スチームを発生するスチーム発生器180と、上記処理される衣類の機能を回復させる機能性溶液が貯蔵される溶液貯蔵容器190と、スチーム発生器180に接続されてスチーム発生器180から供給されたスチームを噴射するスチーム噴射部220及び溶液貯蔵容器190に接続されてスチーム噴射部220のスチーム噴射により形成される負圧領域225に出口が配置されて溶液貯蔵容器190の機能性溶液を噴射する溶液噴射部230を備え、収容空間114内にスチーム及び機能性溶液を噴射する噴射ユニット210bと、を含んでもよい。
【0138】
本実施形態による噴射ユニット210bは、例えば
図7に示すように、直線状のスチーム噴射部220と、直線状に形成されてスチーム噴射部220に対して直角に配置される溶液噴射部230とを含んでもよい。
【0139】
噴射ユニット210bは、例えば、溶液噴射部230の出口がスチーム噴射部220の負圧領域225に配置された状態で溶液噴射部230をスチーム噴射部220に対して相対的に動くように支持する可動支持部260aを含んでもよい。
【0140】
可動支持部260aは、例えば、スチーム噴射部220に着脱可能に結合されてもよい。
【0141】
可動支持部260aは、例えば、溶液噴射部230に着脱可能に結合されてもよい。
【0142】
より具体的には、可動支持部260aは、
図8に示すように、スチーム噴射部220に着脱可能に結合されるスチーム噴射部結合部261を含んでもよい。
【0143】
可動支持部260aは、溶液噴射部230に着脱可能に結合される溶液噴射部結合部271を含んでもよい。
【0144】
スチーム噴射部結合部261は、例えば、小口径部222bの外面に結合されてもよい。
【0145】
スチーム噴射部結合部261は、例えば、内部(内側)に(therein)小口径部222bを収容できるように一側に開口263を有する円弧状に配置された両側壁部262を備えてもよい。
【0146】
スチーム噴射部結合部261は、スチーム噴射部220に結合されてスチーム噴射部220に対して相対的な動き(relative motion)(回転)を行えるように構成されてもよい。
【0147】
こうすることにより、スチーム噴射部220に対する溶液噴射部230の相対位置を調整することができ、溶液噴射部230及び/又は溶液管195と周辺部品との干渉の発生を抑制することができる。
【0148】
スチーム噴射部結合部261の両側壁部262間の開口263は、小口径部222bに結合されるときに、両側壁部262の付勢力により幅が大きくなるように外側に広がる。スチーム噴射部結合部261の両側壁部262間の開口263は、小口径部222bに結合されると、両側壁部262の付勢力により初期位置(初期状態)に復帰する。
【0149】
溶液噴射部結合部271は、例えば、溶液噴射部230の本体231の外面に結合されてもよい。
【0150】
溶液噴射部結合部271は、例えば、内部(内側)に(therein)溶液噴射部230の本体231を収容できるように一側に開口273を有する円弧状に配置された両側壁部272を備えてもよい。
【0151】
両側壁部272間の開口273は、溶液噴射部230に結合されるときに、幅が大きくなるように外側に広がる。両側壁部272間の開口273は、溶液噴射部230に結合されると、両側壁部272の付勢力により両側壁部272間の最初の幅を有する初期位置(初期状態)に復帰する。
【0152】
可動支持部260aは、スチーム噴射部結合部261と溶液噴射部結合部271とを一体に接続する接続部281を備えてもよい。
【0153】
接続部281は、例えば、スチーム噴射部結合部261と溶液噴射部結合部271とが直角(垂直)に配置されるようにしてもよい。
【0154】
一方、
図10に示すように、他の態様による可動支持部260bは、スチーム噴射部結合部261と溶液噴射部結合部271とが予め設定された傾斜角θ(例えば、45°)の内角で配置されるようにする接続部282を備えてもよい。
【0155】
本態様において、可動支持部260bは、スチーム噴射部結合部261と溶液噴射部結合部271とがなす内角が45°の場合を例示しているが、スチーム噴射部結合部261と溶液噴射部結合部271とがなす内角は適宜調整することができる。
【0156】
一方、スチーム噴射部220には、スチーム噴射部結合部261の回転を可能にすると共にスチーム噴射部結合部261において長手方向(軸方向)の緩みが生じることを防止するストッパ228が備えられてもよい。
【0157】
ストッパ228は、例えば、小口径部222bの外面に半径方向に窪んだ凹状に形成されてもよい。
【0158】
溶液噴射部230には、例えば、溶液噴射部結合部271が結合された後に溶液噴射部結合部271において溶液噴射部230の長手方向(軸方向)の緩みが生じることを防止するストッパ238が備えられてもよい。
【0159】
溶液噴射部230のストッパ238は、例えば、溶液噴射部230の本体231の外面から半径方向外側に突出した形状に形成されてもよい。
【0160】
本実施形態においては、スチーム噴射部220には凹状に窪んだ形状のストッパ228を形成して溶液噴射部230には突出した形状のストッパ238を形成した場合を例示しているが、これらに限定されるものではなく、スチーム噴射部220には半径方向に突出したストッパ(図示せず)を形成して溶液噴射部230の外面には半径方向に凹状に窪んだ形状のストッパ(図示せず)を形成してもよい。
【0161】
以上説明したように、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく本発明を他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。よって、前述した実施形態は、あらゆる面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。本発明の範囲は、発明の詳細な説明により定められるものではなく、請求の範囲により定められるものであり、請求の範囲の意味及び範囲、並びに等価概念から導かれる全ての変更や変形が行われた形態を含むものであると解釈されるべきである。