(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6378488
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】ピロー包装装置
(51)【国際特許分類】
B65B 9/08 20120101AFI20180813BHJP
【FI】
B65B9/08
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-5511(P2014-5511)
(22)【出願日】2014年1月15日
(65)【公開番号】特開2015-131673(P2015-131673A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2016年8月24日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1)販売先;ホクト株式会社 2)販売日;平成25年9月30日 3)販売者;茨木精機株式会社 4)販売した場所;長野県上田市塩川5363−7 ホクト株式会社 上田第二きのこセンター
(73)【特許権者】
【識別番号】000119807
【氏名又は名称】茨木精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】勝井 宏和
(72)【発明者】
【氏名】宮田 一
【審査官】
長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−153404(JP,A)
【文献】
実開昭59−018706(JP,U)
【文献】
実開昭55−115502(JP,U)
【文献】
特開平08−040538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流端に設けられフィルムを溝形に成形する製袋部と、前記製袋部により溝形に成形されたフィルム上に複数個の被包装物を等間隔に載せる被包装物供給部と、被包装物を載せた溝形に成形されたフィルムを下流に送りながらフィルムの両側縁を引き寄せてセンターシールするセンターシール部と、センターシールしたフィルムをエンドシールして裁断するエンドシーラと、を備えたピロー包装装置であって、
前記被包装物供給部の両側部に、スポンジ縫込みベルトで出来た挟持搬送ベルトが配置され、前記挟持搬送ベルト間の下部に供給コンベアが配置され、前記挟持搬送ベルトは製袋部で溝形に成形されたフィルムに載せられた被包装物に対して近接離間動可能であって、前記挟持搬送ベルトの間隔を狭めて前記フィルムに載せられた被包装物を挟み込んで、挟持搬送ベルト及び供給コンベアが間歇動してセンターシール部側に搬送し、
前記センターシール部の両側部に、スポンジ縫込みベルトで出来た固定式の供給サイドベルトが配置され、前記供給サイドベルト間の下部には搬送コンベアと送り渡しコンベアが配置され、
前記センターシール部の上部に、フィルムの両側部を合掌状にシールするためのシール機構が設けられ、前記シール機構は、前記被包装物供給部の上流端と下流端に設けられた平行案内ローラにより、大きく広げられたフィルムの両側縁を合掌状に引き寄せるセンターローラと、センターローラにより引き寄せられたフィルムを下流側に送るフィルム送りローラと、前記フィルムの両側縁をシールするセンターシーラと、から構成され、
前記エンドシーラを挟んで、上流側に前記送り渡しコンベアが、下流側に搬出コンベアが配置され、前記搬送コンベア、送り渡しコンベア、搬出コンベアには負圧がかけられて被包装物を包装したチューブ状のフィルムを吸着搬送する、
ことを特徴とするピロー包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被包装物を包装するために、帯状フィルムを長手方向に沿って送りながら連続的にチューブ化して包装するピロー包装装置に関し、具体的には、姿勢が不安定な被包装物をピロー包装するためのピロー包装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、特許文献1の逆ピロー包装機の平面図である。この逆ピロー包装機は、機台の前端下方位置に配設された案内ローラ32(製袋部)によって案内された包装フィルム33が、機台の上面の先端に設けられたフォーマ34によって、樋状に形成される。フォーマ34は、幅方向寸法Wが調節自在となるように、一対のフォーマ片37,37を対向させて構成されており、各フォーマ片37,37は、包装フィルム33の走行方向に延びる底板部38と、その両側において起立した側板部39から構成されている。側板部39の前縁は、後流側に斜め上方に傾斜している。包装フィルム33の中央寄りの部分は、フォーマ34の底板部38の前縁38aによって折り返されてフラット部33aとなる。フラット部33aよりも外側の包装フィルム33の部分は、フォーマ片37の側板部39によって外側から内側に折り返された起立部33bとなっている。
【0003】
包装フィルム33はフォーマ34によってフラット部33aと起立部33bとを有するように形成され、且つ横方向に走行するので、包装フィルム33のフラット部33aの上方は開放されている。この逆ピロー包装機においては、被包装物7と付属物17とは、好ましくは包装フィルム33のフラット部33aの幅方向中央位置に予め決められた間隔で直接に載置される。図示の例では、被包装物7と付属物17とは、作業者の手作業によって包装フィルム33へ載置されるが、供給コンベヤ等の自動供給装置によって供給することもできる。図示の例では、付属物17は、両面テープ等の接着部17aを上にして、被包装物7の上に載せることで重ねられている。
【0004】
包装フィルム33は、起立部33bが拡開ガイド40,41によって案内されて走行する。拡開ガイド40,41は、垂直に延びた非回転の丸棒状の拡開ガイドであり、上流側の一対の拡開ガイド40が包装フィルム33の起立部33bの外側に接触し、下流側の一対の拡開ガイド41は包装フィルム33の起立部33bの内側に接触している。包装フィルム33は、拡開ガイド40,41と接触しつつ外側に拡開され、下流側の拡開ガイド41を通過した包装フィルム33は、フィルム送り手段42によって、両側縁部36,36が互いに引き寄せられて、筒状に形成される。フィルム送り手段42は,両側縁部36,36を間に挟み込んで包装フィルム33を引っ張る一対の互いに逆方向に回転する牽引ローラ(紙引きローラ)43、43から成り、包装フィルム33を供給すると共に、樋状態の包装フィルム33を筒状の包装フィルム35に形成する機能を有している。拡開ガイド40,41は包装フィルム33をフィルム送り手段42の直近上流の位置において横方向に拡開するので、フォーマ34によってフラット部33aが形成される位置から拡開ガイド40,41が設けられる位置まで、包装フィルム33の長手方向に長いフラット部33aから成る包装物供給範囲Lが確保され、被包装物7と付属物17とを包装フィルム33に載置する作業を容易にしている。
【0005】
前記フィルム送り手段42の下流には、互いに逆方向に回転する一対の縦シールローラ(背貼りヒータローラ)45,45から成る縦シール手段が配設されており、縦シールローラ45,45は,合掌状に重ね合わされた包装フィルム33の両側縁部36,36を挟んでヒートシールを施して背貼り部分46を形成する加熱ローラである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4099260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1の横型の逆ピロー包装機は、拡開ガイド40,41で包装フィルム33をフィルム送り手段42の直近上流の位置において横方向に拡開するので、フォーマ34によってフラット部33aが形成される位置から拡開ガイド40,41が設けられる位置まで、包装フィルム33の長手方向に長いフラット部33aから成る包装物供給範囲Lが確保され、被包装物7と付属物17とを包装フィルム33に載置する作業が容易となる。しかし、被包装物7を包装フィルム33に載せて、前記筒状の包装フィルム35内で被包装物7の姿勢が安定していれば問題はないが、例えば、キノコや野菜のブロッコリーのような被包装物を包装フィルム33に載せて包装しようとすると姿勢が崩れて安定せず、被包装物19を定まった姿勢で包装しづらいという問題がある。
【0008】
本発明は、前述した従来の技術に関する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、姿勢が不安定な被包装物であっても、安定して被包装物を包装できるピロー包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係るピロー包装装置は、上流端に設けられフィルムを溝形に成形する製袋部と、前記製袋部により溝形に成形されたフィルム上に複数個の被包装物を等間隔に載せる被包装物供給部と、被包装物を載せた溝形に成形されたフィルムを下流に送りながらフィルムの両側縁を引き寄せてセンターシールするセンターシール部と、センターシールしたフィルムをエンドシールして裁断するエンドシーラと、を備えたピロー包装装置であって、前記被包装物供給部の両側部に、スポンジ縫込みベルトで出来た挟持搬送ベルトが配置され、前記挟持搬送ベルト間の下部に供給コンベアが配置され、前記挟持搬送ベルトは製袋部で溝形に成形されたフィルムに載せられた被包装物に対して近接離間動可能であって、前記挟持搬送ベルトの間隔を狭めて前記フィルムに載せられた被包装物を挟み込んで、挟持搬送ベルト及び供給コンベアが間歇動してセンターシール部側に搬送し、前記センターシール部の両側部に、スポンジ縫込みベルトで出来た固定式の供給サイドベルトが配置され、前記供給サイドベルト間の下部には搬送コンベアと送り渡しコンベアが配置され、前記センターシール部の上部に、フィルムの両側部を合掌状にシールするためのシール機構が設けられ、前記シール機構は、前記被包装物供給部の上流端と下流端に設けられ
た平行案内ローラにより
、大きく広げられたフィルムの両側縁を合掌状に引き寄せるセンターローラと、センターローラにより引き寄せられたフィルムを下流側に送るフィルム送りローラと、前記フィルムの両側縁をシールするセンターシーラと、から構成され、前記エンドシーラを挟んで、上流側に前記送り渡しコンベアが、下流側に搬出コンベアが配置され、前記搬送コンベア、送り渡しコンベア、搬出コンベアには負圧がかけられて被包装物を包装したチューブ状のフィルムを吸着搬送する、ことを特徴とする。
【0010】
前記被包装物供給部は、両側の挟持搬送ベルトが離間して製袋部で溝形に成形されたフィルム上に被包装物が載せられる。その後、挟持搬送ベルトが近接して前記フィルム上の被包装物を挟持して下流側に搬送し、挟持されて固定された被包装物をそのままセンターシール部でセンターシールしてチューブ状のフィルム内に包み込む。被包装物が包み込まれたチューブ状のフィルムをエンドシーラにより横方向にエンドシールして裁断し、搬出する。
【発明の効果】
【0011】
前記構成により、姿勢が不安定な被包装物であっても、安定して被包装物を包装することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】本発明のピロー包装装置の使用状態を示す部分平面図
【
図5】本発明のピロー包装装置の使用状態を示す部分説明図
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係るピロー包装装置につき、実施例を挙げて、図面を参照しながら以下に説明する。
図1は、帯状フィルムを下側から供給する横型の逆ピロー包装装置の正面図、
図2は、同ピロー包装装置の平面図である。このピロー包装装置は、上流側(以下、帯状フィルム100及び被包装物101の流れの方向に従って上流、下流を使い分ける。)から、後述する製袋部により溝形に形成されたフィルム100上に複数個の被包装物101を等間隔に載せる被包装物供給部102と、被包装物101が載せられた溝形のフィルム100の両側縁を上方で合掌状に重ね合わせてセンターシールしてチューブ状フィルムとするセンターシール部103と、センターシールされたチューブ状フィルムを横方向にシールして裁断するエンドシーラ104と、エンドシールした被包装物101を搬出する搬出コンベア105とで構成されている。
【0014】
ピロー包装装置の上流端部に、前述した製袋部106を備えている。この製袋部106は帯状のフィルム100を溝形に成形するもので、前記背景技術で記載したフォーマ33と同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。当該製袋部106の下流部から、センターシール部103の上流端部に亘って、間歇動する一本の供給コンベア107が配置されている。さらに、被包装物供給部102の両側部には、スポンジ縫込みベルトで出来た挟持搬送ベルト108が配置され、前記供給コンベア107と共働して、フィルム100に包まれた被包装物101をエンドシーラ104側に搬送する。前記スポンジ縫込みベルトは、スポンジで出来た複数の突起をコンベアベルトの外周に近接して配置したものであり、突起がスポンジであるために被包装物101を挟み込んでも被包装物101に傷を付けることがない。
【0015】
図3は、被包装物供給部102の平面図である。脚部111に支持された長尺な板状の側板112に、両側の挟持搬送ベルト108が被包装物供給部102の幅方向に近接離間動可能に支持されている。即ち、前記長尺な各側板112の両端部に、スライド支持ロッド113が水平方向に軸支され、このスライド支持ロッド113の内端に前記挟持搬送ベルト108が水平動可能に支持さている。さらに、
図3及び
図5に示すように、前記側板112の中央に駆動シリンダ114が取り付けられ、この駆動シリンダ114のロッドに前記両側の挟持搬送ベルト108が水平に近接離間動可能に支持されている。なお、前記駆動シリンダ114に隣接して、溝形のフィム100の起立する両側縁を保持する逆L字形の拡開ガイド115が取り付けられている。
【0016】
被包装物供給部102の下方に、フィルム100の原反ロール116がセットされており、この原反ロール116からフィルム100が引出機構117を介して上方に引出され、製袋部106を通過させることにより、フィルム100が溝形に成形されている。製袋部106により溝形に成形されたフィルム100は、被包装物供給部102の上流端と下流端の両側上部に取り付けられた平行案内ローラ118,119により、溝形に保持されたままセンターシール部103に送られる。この実施例では被包装物供給部102の上流端と下流端に平行案内ローラ118,119を設けたが、
図6に示す特許文献1のように拡開ガイド40,41のような構成であってもよい。なお、図面の符号の120は、原反ロール116と補充用原反ロール116のフィルム100を接合するためのスプライサーである。
【0017】
前記平行案内ローラ118,119の役割は、製袋部106により溝形に成形された帯状のフィルム100の両側縁を広く開口した状態に保持し、
図4に示すマジックハンド113により、被包装物104を溝形に形成した内装用フィルム103上に載せやすくするために設けられたもので、特許文献1の拡開ガイド40,41と同じ役割を果たす。
【0018】
即ち、本発明では、前記駆動シリンダ114により両側の挟持搬送ベルト108の間隔を広く開くと共に、前記のように被包装物供給部102の上流端と下流端の両側に取り付けられた平行案内ローラ118,119及び拡開ガイド115により、溝形に成形したフィルム100の上部を広く開口しているので、複数の被包装物101を同時にフィルム100上に載せやすい。
【0019】
図4に示すように、前記被包装物供給部102の上部には、被包装物101をこの被包装物供給部102に供給するための複数のマジックハンド121が直列に配置されている。このマジックハンド121で被包装物101(例えば、キノコ、ブロッコリーのような不安定な被包装物)を挟持して、製袋部106で溝形に成形したフィルム100の上に載せる。そして、前記駆動シリンダ114により広げられた挟持搬送ベルト108の間隔を狭めて被包装物101を挟み込んで、フィルム100に包み下流側に間歇的に搬送する。
【0020】
センターシール部103は、前記被包装物供給部102において被包装物101が供給された溝形のフィルム100の両側縁を合掌状に引き寄せてチューブ状にセンターシールする機構である。このセンターシール部103には、前記供給コンベア107と連なる搬送コンベア122が配置され、さらに前記搬送コンベア122の後部から、エンドシーラ104の手前まで、送り渡しコンベア123が配置されている。この搬送コンベア122と送り渡しコンベア123と搬出コンベア105には吸着ベルトが用いられており、エンドシーラ104で裁断する前のチューブフィルムを吸着して、搬出コンベア105側に搬送すると共に、エンドシーラ104でエンドシールする。さらに、センターシール部103の両側部にも、スポンジ縫込みベルトで出来た駆動モータ124で回転する供給サイドベルト109が配置されているが、この供給サイドベルト108は前記挟持搬送ベルト107のように近接離間して被包装物101を挟み込むことはない。ただし、挟持搬送ベルト107の間隔は、被包装物101の大きさに応じて間隔調整機構110により調整可能である。
【0021】
前記センターシール部103の上部には、
図1に示すように、フィルム100の両側部を合掌状にシールするためのシール機構125が設けられている。このシール機構125は、前記平行案内ローラ118
,119により大きく広げられたフィルム100の両側縁を合掌状に引き寄せるセンターローラ126と、合掌状に引き寄せられたフィルム100の両側縁をシールするセンターシーラ127と、前記センターシーラ127の
上流側に設けられ、フィルム100を下流側に送るフィルム送りローラ128と、から構成され、被包装物101を等間隔に包み込んだチューブ状のフィルム100の両側縁をセンターシールする。なお、上流側のフィルム送りローラ128とセンターシーラ127との間には、フィルム100をセンターシーラ127でシールする前に予熱する予熱ヒータ129が設けられている。
【0022】
前記センターシール部103の下流側には、エンドシーラ104が設けられている。このエンドシーラ104は、シーラと裁断用のカッターとを備え、シーラが上下動して、被包装物101を等間隔に包装したチューブ状フィルムを所定間隔でエンドシールし、被包装物101が包装された包装袋をカッターにより裁断して各包装を切り離す。エンドシーラ104の下流には吸着ベルトで出来た搬出コンベア105が配置され、エンドシーラ104でシールされ、裁断された被包装物101が包装された包装袋を搬出する。なお、図示していないが、前記センターシール部103とエンドシーラ104との間に、不良品を検知する不良品検知センサーが設けられ、この不良品検知センサーで適正に包装されていない不良品が検知されると、搬出コンベア105の側部に配置された不良品排除ノズル(図示せず)からエアーが吹き出し、前記不良品検知センサーで検知された不良品を搬出コンベア105の側方に撥ねている。
【0023】
(使用状態)
次に、上記構成の使用状態について説明する。
図4は、本発明のピロー包装装置の被包装物供給部102に被包装物101を載せる状態を示す正面図である。フィルム100が原反ロール116から引出機構117を介して、供給コンベア107の間歇回転に合わせて、間歇的に上方に引出され、製袋部106を通過する。さらに、平行案内ローラ118,119で上部を広く開口したフィルム100が溝形となって下流側に送られる。前記フィルム100の引出機構117を含めて、供給コンベア107、挟持搬送ベルト108、供給サイドベルト109は、同期しながら間歇回転する。
【0024】
図3に示すように、挟持搬送ベルト108は駆動シリンダ114により、被包装物101がフィルム100上に載置しやすいように挟持搬送ベルト108間の間隔を広げて待機する。
図4に示すように、被包装物供給部102の上部に配置された複数のマジックハンド121で、被包装物101(例えば、キノコ、ブロッコリーのような不安定な被包装物)を上方から被包装物供給部102に載置する。前記フィルム100上に、被包装物101を載置すると、開いていた挟持搬送ベルト108が駆動シリンダ114により、間隔が狭まり、被包装物101を挟持搬送ベルト108で挟み付ける。フィルム100はフィルム送りローラ128により下流側に送られるが、溝形のフィルム100内の被包装物101は、供給コンベア107と挟持搬送ベルト108により所定の姿勢に保持されて下流側のセンターシーラ部103に送られる。
【0025】
次に、前記平行案内ローラ118により広げられたフィルム100の両側縁をセンターローラ126により合掌状に引き寄せる。フィルム送りローラ128により、前記フィルム100を下流側に送り、被包装物101が等間隔に入り込んだチューブ状のフィルム100の合掌縁をセンターシーラ127でセンターシールする。
【0026】
被包装物101を等間隔に包装したフィルム100を、エンドシーラ104により、エンドシールを施すと同時に裁断して切り離す。エンドシールが施された被包装物101を包装した包装袋は搬出コンベア105により搬出される。ただし、不良品検知センサーで検知された不良品は、不良品排除ノズルからエアーが吹き出し、不良品を搬出コンベア105の側方に撥ねる。
【0027】
なお、前記実施の形態では、被包装物101をフィルム100上に載せるために、マジックハンド121を使用しているが、本発明はマジックハンド121である必要ではなく、マジックハンド121の代わりに作業員により、被包装物供給部102のフィルム100上に被包装物101を載置するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、被包装物をピロー包装するために、帯状フィルムを長手方向に沿って送りながら連続的にチューブ化して包装するピロー包装装置に有用である。
【符号の説明】
【0029】
100 フィルム
101 被包装物
102 被包装物供給部
103 センターシール部
104 エンドシーラ
105 搬出コンベア
106 製袋部
107 供給コンベア
108 挟持搬送ベリト
109 供給サイドベルト
110 間隔調整機構
111 脚部
112 側板
113 スライド支持ロッド
114 駆動シリンダ
115 拡開ガイド
116 原反ロール
117 引出機構
118 平行案内ローラ
119 平行案内ローラ
120 スプライサー
121 マジックハンド
122 搬送コンベア
123 送り渡しコンベア
124 駆動モータ
125 シール機構
126 センターローラ
127 センターシーラ
128 フィルム送りローラ
129 予熱ヒータ