特許第6378664号(P6378664)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6378664情報特定システム、情報特定方法及びそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6378664
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】情報特定システム、情報特定方法及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20180813BHJP
【FI】
   G06F17/30 320Z
   G06F17/30 170B
   G06F17/30 210A
【請求項の数】4
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-236132(P2015-236132)
(22)【出願日】2015年12月2日
(65)【公開番号】特開2017-102756(P2017-102756A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2016年2月19日
【審判番号】不服2017-8625(P2017-8625/J1)
【審判請求日】2017年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【合議体】
【審判長】 渡邊 聡
【審判官】 石川 正二
【審判官】 宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−125506号公報(JP,A)
【文献】 特開2001−216309号公報(JP,A)
【文献】 特開2010−176346号公報(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め対象物の複数の3次元モデルに基づいて、当該対象物の3次元モデルを学習し、当該対象物の3次元モデルを含む情報を登録するデータベースと、
所定方向から前記対象物を撮像する第1撮像手段と、
他方向から前記対象物を撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段で複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析する解析手段と、
前記第1撮像手段で撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、前記データベースに登録する登録手段と、
前記第2撮像手段で撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、前記データベースに登録された情報と照合して複数の対象物の候補を特定する第1特定手段と、
特定した前記複数の対象物の候補から、前記学習した3次元モデルと、前記特定した複数の対象物の候補における3次元モデルとを照合して、一の対象物を特定する第2特定手段と、
を備えることを特徴とする情報特定システム。
【請求項2】
所定方向から対象物を撮像する第1撮像手段と、
他方向から前記対象物を撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段で複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析する解析手段と、
前記第1撮像手段で撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を記憶する記憶手段と、
前記第1撮像手段で撮像した第1撮像画像の3次元モデルを抽出する第1抽出手段と、
前記第2撮像手段で撮像した第2撮像画像の3次元モデルを抽出する第2抽出手段と、
前記第2撮像手段で撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を取得する取得手段と、
取得した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、前記記憶した情報と照合して複数の候補を特定する第1特定手段と、
前記第1抽出手段とで抽出した3次元モデルと、前記第2抽出手段で抽出した3次元モデルとを照合して特定した前記複数の候補から一の対象物を特定する第2特定手段と、
を備えることを特徴とする情報特定システム。
【請求項3】
携帯端末と情報特定サーバとからなる情報特定システムが実行する情報特定方法であって、
前記携帯端末は、
予め対象物の複数の3次元モデルに基づいて、当該対象物の3次元モデルを学習し、当該対象物の3次元モデルを含む情報を登録するステップと、
所定方向から前記対象物を撮像する第1ステップと、
他方向から前記対象物を撮像する第2ステップと、
を備え、
前記情報特定サーバは、
複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析するステップと、
前記第1ステップで撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、登録するステップと、
前記第2ステップで撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、登録された情報と照合して複数の対象物の候補を特定するステップと、
特定した前記複数の対象物の候補から、前記学習した3次元モデルと、前記特定した複数の対象物の候補における3次元モデルとを照合して、一の対象物を特定するステップと、
を備えることを特徴とする情報特定方法。
【請求項4】
情報特定システムが実行する情報特定方法であって、
所定方向から対象物を撮像するステップと、
他方向から前記対象物を撮像するステップと、
所定方向から複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析するステップと、
所定方向から撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を記憶するステップと、
所定方向から撮像した第1撮像画像の3次元モデルを抽出する第1ステップと、
他方向から撮像した第2撮像画像の3次元モデルを抽出する第2ステップと、
他方向から撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を取得するステップと、
取得した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、前記記憶した情報と照合して複数の候補を特定するステップと、
前記第1ステップで抽出した3次元モデルと、前記第2ステップで抽出した3次元モデルとを照合して特定した前記複数の候補から一の対象物を特定するステップと、
を備えることを特徴とする情報特定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに含まれる対象物の情報を特定する情報特定システム、情報特定方法及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像した対象物を特定するシステムが普及している。このようなシステムにおいて、撮像機能と、測位機能とを備える端末により対象物を撮像し、対象物を特定する。
【0003】
例えば、特許文献1では、複数の対象物の位置情報を記憶し、撮像した撮像画像、撮像位置の位置情報及び撮像方向の情報に基づいて、対象物を特定する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−222335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、撮像画像、位置情報及び撮像方向の情報に基づいて、第1の対象物候補を特定した後、撮像地点から対象物までの距離に基づいて、第2の対象物候補を特定している。その結果、同じ対象物を撮像していたとしても、撮像地点の距離が変化することにより、誤った対象物を特定してしまうおそれや対象物候補複数回に分けて特定する処理が煩雑になってしまうおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明は、対象物の情報を、データベースに登録し、このデータベースに登録された情報と、撮像した撮像画像データとを照合して特定することにより、対象物の特定をより正確にするとともに、処理を簡便化する点に着目した。
【0007】
本発明の目的は、対象物の特定をより正確にするとともに、処理を簡便化した情報特定システム、情報特定方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明は、予め対象物の複数の3次元モデルに基づいて、当該対象物の3次元モデルを学習し、当該対象物の3次元モデルを含む情報を登録するデータベースと、
所定方向から前記対象物を撮像する第1撮像手段と、
他方向から前記対象物を撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段で複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析する解析手段と、
前記第1撮像手段で撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、前記データベースに登録する登録手段と、
前記第2撮像手段で撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、前記データベースに登録された情報と照合して複数の対象物の候補を特定する第1特定手段と、
特定した前記複数の対象物の候補から、前記学習した3次元モデルと、前記特定した複数の対象物の候補における3次元モデルとを照合して、一の対象物を特定する第2特定手段と、
を備えることを特徴とする情報特定システムを提供する。
【0010】
第1の特徴に係る発明によれば、情報特定システムは、予め対象物の複数の3次元モデルに基づいて、当該対象物の3次元モデルを学習し、当該対象物の3次元モデルを含む情報を登録するデータベースを備え、所定方向から前記対象物を撮像し、他方向から前記対象物を撮像し、前記第1撮像手段で複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析し、前記第1撮像手段で撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、前記データベースに登録し、前記第2撮像手段で撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、前記データベースに登録された情報と照合して複数の対象物の候補を特定し、特定した前記複数の対象物の候補から、前記学習した3次元モデルと、前記特定した複数の対象物の候補における3次元モデルとを照合して、一の対象物を特定する。
【0011】
ここで、第1の特徴に係る発明は、情報特定システムのカテゴリであるが、情報特定方法等の他のカテゴリにおいても、そのカテゴリに応じた同様の作用・効果を発揮する。
【0014】
の特徴に係る発明は、所定方向から対象物を撮像する第1撮像手段と、
他方向から前記対象物を撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段で複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析する解析手段と、
前記第1撮像手段で撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を記憶する記憶手段と、
前記第1撮像手段で撮像した第1撮像画像の3次元モデルを抽出する第1抽出手段と、
前記第2撮像手段で撮像した第2撮像画像の3次元モデルを抽出する第2抽出手段と、
前記第2撮像手段で撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を取得する取得手段と、
取得した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、前記記憶した情報と照合して複数の候補を特定する第1特定手段と、
前記第1抽出手段とで抽出した3次元モデルと、前記第2抽出手段で抽出した3次元モデルとを照合して特定した前記複数の候補から一の対象物を特定する第2特定手段と、
を備えることを特徴とする情報特定システムを提供する。
【0015】
の特徴に係る発明によれば、情報特定システムは、所定方向から対象物を撮像し、他方向から前記対象物を撮像し、前記第1撮像手段で複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析し、前記第1撮像手段で撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を記憶し、前記第1撮像手段で撮像した第1撮像画像の3次元モデルを抽出し、前記第2撮像手段で撮像した第2撮像画像の3次元モデルを抽出し、前記第2撮像手段で撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を取得し、取得した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、前記記憶した情報と照合して複数の候補を特定し、前記第1抽出手段とで抽出した3次元モデルと、前記第2抽出手段で抽出した3次元モデルとを照合して特定した前記複数の候補から一の対象物を特定する。
【0016】
ここで、第3の特徴に係る発明は、情報特定システムのカテゴリであるが、情報特定方法等の他のカテゴリにおいても、そのカテゴリに応じた同様の作用・効果を発揮する。
【0017】
の特徴に係る発明は、携帯端末と情報特定サーバとからなる情報特定システムが実行する情報特定方法であって、
前記携帯端末は、
予め対象物の複数の3次元モデルに基づいて、当該対象物の3次元モデルを学習し、当該対象物の3次元モデルを含む情報を登録するステップと、
所定方向から前記対象物を撮像する第1ステップと、
他方向から前記対象物を撮像する第2ステップと、
を備え、
前記情報特定サーバは、
複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析するステップと、
前記第1ステップで撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を、登録するステップと、
前記第2ステップで撮像された前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、登録された情報と照合して複数の対象物の候補を特定するステップと、
特定した前記複数の対象物の候補から、前記学習した3次元モデルと、前記特定した複数の対象物の候補における3次元モデルとを照合して、一の対象物を特定するステップと、
を備えることを特徴とする情報特定方法を提供する。
【0018】
の特徴に係る発明は、情報特定システムが実行する情報特定方法であって、
所定方向から対象物を撮像するステップと、
他方向から前記対象物を撮像するステップと、
所定方向から複数回撮像した前記対象物を画像解析し、当該対象物の3次元モデルを解析するステップと、
所定方向から撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を含む情報を記憶するステップと、
所定方向から撮像した第1撮像画像の3次元モデルを抽出する第1ステップと、
他方向から撮像した第2撮像画像の3次元モデルを抽出する第2ステップと、
他方向から撮像した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を取得するステップと、
取得した前記対象物の撮像地点の位置情報、当該対象物の方位情報及び前記画像解析した対象物の解析情報を、前記記憶した情報と照合して複数の候補を特定するステップと、
前記第1ステップで抽出した3次元モデルと、前記第2ステップで抽出した3次元モデルとを照合して特定した前記複数の候補から一の対象物を特定するステップと、
を備えることを特徴とする情報特定方法を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、対象物の特定をより正確にするとともに、処理を簡便化した情報特定システム、情報特定方法及びそのプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、第1の実施形態における情報特定システム1の概要を示す図である。
図2図2は、第2の実施形態における情報特定システム1の概要を示す図である。
図3図3は、第1の実施形態における情報特定システム1の全体構成図である。
図4図4は、第2の実施形態における情報特定システム1の全体構成図である。
図5図5は、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100の機能ブロック図である。
図6図6は、第2の実施形態における携帯端末100の機能ブロック図である。
図7図7は、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する対象物情報データベース登録処理のフローチャートである。
図8図8は、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する情報特定処理のフローチャートである。
図9図9は、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する3次元特定処理のフローチャートである。
図10図10は、第2の実施形態における携帯端末100が実行する情報登録処理のフローチャートである。
図11図11は、第2の実施形態における携帯端末100が実行する情報特定処理のフローチャートである。
図12図12は、第2の実施形態における携帯端末100が実行する3次元特定処理のフローチャートである。
図13図13は、対象物と、撮像地点と、撮像方向とを模式的に示す図である。
図14図14は、対象物情報データベースを示す図である。
図15図15は、携帯端末100が表示するテキスト情報と、撮像画像とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これらはあくまでも例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0022】
[第1の実施形態における情報特定システム1の概要]
本発明の第1の実施形態の概要について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の好適な第1の実施形態である情報特定システム1の概要を説明するための図である。情報特定システム1は、情報特定サーバ10、携帯端末100、GPS5から構成される。なお、携帯端末100及び情報特定サーバ10は、1つに限らず複数であっても良い。また、後述する各処理は、携帯端末100又は情報特定サーバ10の何れか又は双方が実行していても良い。
【0023】
情報特定サーバ10は、データ通信機能等を備えるサーバ装置である。
【0024】
携帯端末100は、データ通信機能等を備えるウェアラブル端末や電化製品である。携帯端末100は、例えば、メガネ型端末、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル端末や、携帯電話、携帯情報端末、パーソナルコンピュータに加え、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ等の電化製品である。なお、携帯端末100は、撮像機能やデータ通信機能等を備える無人航空機であっても良い。
【0025】
はじめに、携帯端末100は、所定方向から対象物の画像を撮像する(ステップS01)。所定方向とは、対象物を撮像する一の撮像地点の方向を意味する。なお、携帯端末100は、所定方向から対象物を複数回撮像しても良い。また、携帯端末100の代わりに、後述の機能を備えた他の装置により、対象物を撮像しても良い。
【0026】
携帯端末100は、対象物を撮像した撮像位置を自身の位置情報として取得する(ステップS02)。ステップS02において、携帯端末100は、GPS5から自身の位置情報を取得する。位置情報とは、自身が存在する位置に関する情報である。
【0027】
携帯端末100は、対象物を撮像した撮像位置の方位を自身の方位情報として取得する(ステップS03)。ステップS03において、携帯端末100は、電子コンパス等により、自身の方位情報を取得する。方位情報とは、自身の対象物に対する方位に関する情報である。
【0028】
携帯端末100は、撮像した撮像画像のデータと識別子とを含む情報である撮像画像情報と、位置情報と、方位情報と、対象物の名称や属性等のテキスト情報とを含む対象物情報を情報特定サーバ10に送信する(ステップS04)。
【0029】
情報特定サーバ10は、対象物情報を受信する。情報特定サーバ10は、対象物情報に基づいて対象物情報データベースを作成し、登録する(ステップS05)。ステップS05において、情報特定サーバ10は、対象物情報に含まれる撮像画像情報と、位置情報と、方位情報と、テキスト情報とを対応付けた対象物情報データベースを作成する。
【0030】
次に、携帯端末100は、所定方向又は所定方向とは異なる他方向から対象物を撮像する(ステップS06)。他方向とは、ステップS01において撮像した撮像地点とは異なる撮像地点を意味する。
【0031】
携帯端末100は、ステップS02の処理と同様に、自身の位置情報を取得する(ステップS07)。
【0032】
携帯端末100は、ステップS03の処理と同様に、自身の方位情報を取得する(ステップS08)。
【0033】
携帯端末100は、撮像画像情報と、位置情報と、方位情報とを含む特定用情報を、情報特定サーバ10に送信する(ステップS09)。
【0034】
情報特定サーバ10は、特定用情報を受信する。情報特定サーバ10は、受信した特定用情報に含まれる位置情報と方位情報とを、対象物情報データベースに登録された情報と照合し、撮像画像情報を特定する(ステップS10)。ステップS10において、情報特定サーバ10は、今回受信した位置情報と方位情報とに対応付けられた撮像画像情報を照合し、この位置情報と方位情報とが対応付けられた複数の撮像画像情報を対象物候補として特定する。情報特定サーバ10は、今回受信した位置情報及び方位情報に近似する位置情報及び方位情報に対応付けられた撮像画像情報を対象物候補として特定する。なお、位置情報又は方位情報が近似する撮像画像情報を対象物候補として特定しても良い。
【0035】
情報特定サーバ10は、特定した複数の撮像画像情報を画像認識し、一の撮像画像情報を特定する(ステップS11)。情報特定サーバ10は、例えば、画像認識として、色彩、形状、3次元モデリングに基づいて認識し、一の撮像画像情報を特定する。
【0036】
情報特定サーバ10は、特定した一の撮像画像情報に対応付けられたテキスト情報を取得し、携帯端末100に送信する(ステップS12)。
【0037】
携帯端末100は、情報特定サーバ10からテキスト情報を受信し、表示する(ステップS13)。
【0038】
以上が、第1の実施形態に係る好適な実施形態である情報特定システム1の概要である。なお、上述した各ステップは、携帯端末100又は情報特定サーバ10の何れか又は双方が実行しても良い。
【0039】
[第1の実施形態における情報特定システム1のシステム構成]
図3に基づいて、第1の実施形態における情報特定システム1のシステム構成について説明する。図3は、本発明の好適な第1の実施形態である情報特定システム1のシステム構成を示す図である。情報特定システム1は、情報特定サーバ10、携帯端末100、公衆回線網3(インターネット網や第3、第4世代通信網等)、GPS5から構成される。
【0040】
情報特定サーバ10は、後述の機能を備え、上述したサーバ装置である。
【0041】
携帯端末100は、後述の機能を備え、上述したウェアラブル端末、電化製品である。なお、携帯端末100は、後述の機能を備えた無線航空機等であっても良い。
【0042】
GPS5は、一般的なGPSである。
【0043】
[第1の実施形態における各機能の説明]
図5に基づいて、第1の実施形態における各装置の構成について説明する。図5は、本発明の好適な第1の実施形態である情報特定サーバ10及び携帯端末100の機能ブロック図である。
【0044】
情報特定サーバ10は、制御部11として、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部12として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイスを備える。
【0045】
また、情報特定サーバ10は、記憶部13として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。記憶部13は後述する対象物情報データベースを有する。
【0046】
情報特定サーバ10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部12と協働して、対象物情報受信モジュール20、特定用情報受信モジュール21、テキスト情報送信モジュール22、撮像画像データ受信モジュール23を実現する。また、情報特定サーバ10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部13と協働して、対象物情報登録モジュール30、対象物情報特定モジュール31を実現する。
【0047】
携帯端末100は、情報特定サーバ10と同様に、制御部110として、CPU、RAM、ROM等を備え、通信部120として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイスを備える。
【0048】
また、携帯端末100は、入出力部140として、制御部110で制御したデータや画像を出力表示する表示部と、ユーザからの入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウス等の入力部に加え、GPSから自身の位置情報を取得可能なデバイスや、地磁気センサ等により自身の方位情報を取得可能なデバイス等を備える。また、携帯端末100は、撮像部150として、動画や静止画等の画像を撮像するレンズや撮像素子等の撮像デバイスを備える。
【0049】
携帯端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部120と協働して対象物情報送信モジュール160、特定用情報送信モジュール161、テキスト情報受信モジュール162、撮像画像データ送信モジュール163を実現する。また、携帯端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、入出力部140と協働して、位置情報取得モジュール180、方位情報取得モジュール181、テキスト入力受付モジュール182、表示モジュール183を実現する。また、携帯端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、撮像部150と協働して、撮像モジュール190を実現する。
【0050】
[第1の実施形態における対象物情報データベース登録処理]
図7に基づいて、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する対象物情報データベース登録処理について説明する。図7は、情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する対象物情報データベース登録処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0051】
はじめに、撮像モジュール190は、所定方向から対象物を撮像する(ステップS40)。所定方向とは、対象物を撮像する一の撮像地点から対象物を撮像する方向を意味する。なお、ステップS40の処理は、複数回行われても良い。また、携帯端末100の代わりに、後述の各処理を実行する装置により、対象物が撮像されても良い。
【0052】
図13に基づいて、撮像モジュール190が撮像する所定方向及び他方向について説明する。図13は、対象物と、撮像地点と、撮像方向とを模式的に示す図である。図13において、撮像モジュール190は、対象物300を複数の撮像地点310〜330において矢印340〜360の方向に撮像することを示している。本実施形態における所定方向とは、撮像地点310において矢印340の方向に撮像することを意味する。また、他方向とは、撮像地点350において矢印350の方向又は撮像地点360において矢印360の方向に撮像することを意味する。なお、所定方向及び他方向は、図示している撮像地点以外の場所の方向であっても良く、上述した地点に限定されるものではない。
【0053】
位置情報取得モジュール180は、自身の位置情報をGPS5から取得する(ステップS41)。ステップS41において、位置情報取得モジュール180は、撮像地点310の位置情報を取得する。位置情報とは、撮像地点に関する情報である。
【0054】
方位情報取得モジュール181は、自身が向いている方位を示す方位情報を電子コンパスにより取得する(ステップS42)。ステップS42において、方位情報取得モジュール181は、矢印340の方向を方位情報として取得する。方位情報とは、対象物に対する自身の方位に関する情報である。なお、方位情報取得モジュール181は、電子コンパス以外の方法により自身の方位情報を取得しても良い。
【0055】
テキスト入力受付モジュール182は、撮像した対象物に関するテキスト情報として、名称や属性等の各種テキストの入力を受け付ける(ステップS43)。
【0056】
なお、ステップS41乃至S43の各処理は、順番を適宜変更しても良い。
【0057】
対象物情報送信モジュール160は、撮像画像データ及びこの撮像画像データの識別子を含む撮像画像情報と、位置情報と、方位情報と、テキスト情報とを対象物情報として情報特定サーバ10に送信する(ステップS44)。
【0058】
対象物情報受信モジュール20は、携帯端末100が送信した対象物情報を受信する。対象物情報登録モジュール30は、受信した対象物情報に基づいて、撮像画像情報と、位置情報と、方位情報と、テキスト情報と対象物情報データベースに登録する(ステップS45)。
【0059】
[対象物情報データベース]
図14に基づいて、対象物情報データベースについて説明する。図14は、対象物情報登録モジュール30が登録する対象物情報データベースを示す図である。図14において、対象物情報登録モジュール30は、撮像画像情報と、位置情報と、方位情報と、テキスト情報とを対応付けて記憶する。撮像画像情報は、撮像画像の識別子であり、この識別子には、撮像画像の撮像画像データが紐付けられている。位置情報は、撮像地点の位置を示すGPS座標を示す情報である。方位情報は、撮像地点から対象物の方位を示す情報である。テキスト情報は、対象物の名称や属性等の各種情報である。なお、撮像画像情報として、撮像画像データそのものが登録されていても良い。また、位置情報として、その他の表記態様により登録されていても良い。また、方位情報として、その他の表記態様により登録されていても良い。また、テキスト情報として、名称以外のその他の情報が登録されていても良い。また、これらの各情報に加えて、その他の情報が登録されていても良い。
【0060】
図14において、撮像画像情報「画像A」と、位置情報「X0,Y0」と、方位情報「北西」と、テキスト情報「XX証券所」とが対応付けられている。また、撮像画像情報「画像B」と、位置情報「X1,Y1」と、方位情報「北」と、テキスト情報「XX証券所」とが対応付けられている。また、撮像画像情報「画像C」と、位置情報「X2,Y2」と、方位情報「西北西」と、テキスト情報「XX証券所の木」とが対応付けられている。なお、本実施形態において、画像Aは、撮像地点320から撮像されたものであり、画像Bは、撮像地点310から撮像されたものであり、画像Cは、撮像地点330から撮像されたものである。
【0061】
以上が、第1の実施形態における対象物情報データベース作成処理である。
【0062】
[第1の実施形態における情報特定処理]
図8に基づいて、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する情報特定処理について説明する。図8は、情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する情報特定処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0063】
はじめに、撮像モジュール190は、対象物の撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS50)。ステップS50において、撮像モジュール190は、撮像指示を受け付けていないと判断した場合(ステップS50 NO)、撮像指示を受け付けるまで本処理を繰り返す。
【0064】
一方、ステップS50において、撮像モジュール190は、撮像指示を受け付けたと判断した場合(ステップS50 YES)、対象物を撮像する(ステップS51)。ステップS51において、撮像モジュール190は、所定方向又は他方向の何れかから対象物を撮像する。
【0065】
位置情報取得モジュール180は、ステップS41の処理と同様に、自身の位置情報を取得する(ステップS52)。
【0066】
方位情報取得モジュール181は、ステップS42と同様に、自身の方位情報を取得する(ステップS53)。
【0067】
なお、ステップS52及びS53の各処理は、順番を適宜変更しても良い。
【0068】
特定用情報送信モジュール161は、撮像画像情報と、位置情報と、方位情報とを含む特定用情報を、情報特定サーバ10に送信する(ステップS54)。
【0069】
特定用情報受信モジュール21は、特定用情報を受信する。対象物情報特定モジュール31は、受信した特定用情報に含まれる位置情報と方位情報とを、対象物情報データベースに登録された位置情報と方位情報と照合し、複数の撮像画像情報の各々に紐付けられた撮像画像データを候補として特定する(ステップS55)。ステップS55において、対象物情報特定モジュール31は、今回受信した位置情報と方位情報とに対応付けられた撮像画像情報を照合し、この位置情報と方位情報とが対応付けられた複数の撮像画像情報を対象物候補として特定する。また、対象物情報特定モジュール31は、今回受信した位置情報及び方位情報の何れか又は双方に近似する位置情報又は方位情報に対応付けられた撮像画像情報を対象物候補として特定する。
【0070】
対象物情報特定モジュール31は、特定した複数の撮像画像データを画像認識し、一の撮像画像データを特定し、この撮像画像データに紐付けられた撮像画像情報を特定する(ステップS56)。対象物情報特定モジュール31は、画像認識として、例えば、色彩、形状、3次元モデリング等を認識する処理を実行する。
【0071】
ステップS56において、対象物情報特定モジュール31は、特定した複数の撮像画像データの形状認識を行い、対象物の候補として複数の形状を認識する。対象物情報特定モジュール31は、今回受信した撮像画像情報に含まれる撮像画像データの形状認識を行い、対象物の形状を認識する。対象物情報特定モジュール31は、特定した複数の対象物の候補の形状と、受信した撮像画像データの形状とを比較し、一致する形状を有する撮像画像データを特定し、この撮像画像データに紐付けられた撮像画像情報を特定する。なお、対象物情報特定モジュール31は、形状の他に、色彩、3次元モデリング等の他の方法により撮像画像情報を特定しても良い。
【0072】
また、ステップS56において、対象物情報特定モジュール31は、撮像画像データに含まれる対象物として、例えば、一の撮像画像データに含まれるものの内、最も面積が大きいものを対象物として特定する。また、撮像画像データに含まれる全てのものを対象物として特定しても良い。なお、対象物情報特定モジュール31は、撮像画像データに含まれる対象物をその他の態様により対象物として判断し、特定しても良い。
【0073】
対象物情報特定モジュール31は、対象物情報データベースにおいて、特定した撮像画像情報に対応付けて登録されたテキスト情報を特定する(ステップS57)。
【0074】
テキスト情報送信モジュール22は、特定したテキスト情報を、携帯端末100に送信する(ステップS58)。
【0075】
テキスト情報受信モジュール162は、情報特定サーバ10が送信したテキスト情報を受信する。表示モジュール183は、受信したテキスト情報と、撮像した撮像画像とを表示する(ステップS59)。
【0076】
図15は、表示モジュール183が表示するテキスト情報と、撮像画像とを示す図である。図15において、表示モジュール183は、撮像画像表示領域400と、テキスト情報表示領域410とを表示する。表示モジュール183は、撮像画像表示領域400内に、撮像画像を表示する。表示モジュール183は、テキスト情報表示領域410内に、テキスト情報を表示する。なお、テキスト表示領域410の形状や位置は適宜変更可能であり、例えば、テキスト表示領域410を対象物に重畳させて表示させても良いし、撮像画像表示領域400内の別の箇所に表示しても良いし、テキスト表示領域410を表示することに併せて音声通知によりテキスト情報を読み上げても良いし、他の装置に特定したテキスト情報や撮影画像データを送信しても良い。
【0077】
以上が、第1の実施形態における情報特定処理である。なお、上述した各処理は、携帯端末100又は情報特定サーバ10の何れか又は双方が実行しても良い。
【0078】
[第1の実施形態における3次元特定処理]
図9に基づいて、第1の実施形態における情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する3次元特定処理について説明する。図9は、情報特定サーバ10及び携帯端末100が実行する3次元特定処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0079】
撮像モジュール190は、所定方向から、一の対象物を撮像する(ステップS70)。ステップS70の処理は、上述したステップS40の処理と同様である。
【0080】
撮像画像データ送信モジュール163は、撮像した対象物の画像データである撮像画像データを、情報特定サーバ10に送信する(ステップS71)。ステップS71において、例えば、森の中の一の木を集中的に撮像する。
【0081】
撮像画像データ送信モジュール163は、撮像画像データを所定回数送信したか否かを判断する(ステップS72)。所定回数とは、例えば、2回以上の複数回数である。ステップS72において、撮像画像データ送信モジュール163は、所定回数、送信していないと判断した場合(ステップS72 NO)、ステップS70の処理を実行する。
【0082】
撮像画像データ送信モジュール163は、撮像画像データを所定回数送信したと判断した場合(ステップS72 YES)、テキスト入力受付モジュール182は、対象物に関するテキスト情報の入力を受け付け、対象物情報送信モジュール160は、テキスト情報を情報特定サーバ10に送信する(ステップS73)。
【0083】
撮像画像データ受信モジュール23は、携帯端末100が送信した撮像画像データと、テキスト情報とを受信する。対象物情報特定モジュール31は、撮像画像データに含まれる対象物に関するデータの3次元モデルを解析する(ステップS74)。ステップS74において、対象物情報特定モジュール31は、受信した複数の撮像画像データの各々について、3次元モデルを解析する。
【0084】
対象物情報登録モジュール30は、解析した一の対象物の複数の3次元モデルに基づいて、一の対象物の3次元モデルを学習し、学習した3次元モデルの3次元データと、テキスト情報とを対応付けて記憶する(ステップS75)。
【0085】
情報特定サーバ10は、上述したステップS55以降の処理を実行する際、ステップS75において記憶した3次元データとテキスト情報とに基づいて、対象物を特定する(ステップS76)。ステップS76において、例えば、情報特定サーバ10は、他方向から撮像された撮像画像データを画像解析し、ステップS75において記憶した3次元データと、画像解析した撮像画像データの3次元モデルの3次元データとを、比較することにより、対象物を特定する。3次元データの比較として、例えば、撮像画像データをエッジ抽出した形状と、記憶した3次元データとを比較する。なお、3次元データの比較は、他の態様であっても良い。
【0086】
以上が、第1の実施形態における3次元特定処理である。なお、上述した各処理は、携帯端末100又は情報特定サーバ10の何れか又は双方が実行しても良い。
【0087】
[第2の実施形態における情報特定システム1の概要]
本発明の第2の実施形態の概要について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の好適な第2の実施形態である情報特定システム1の概要を説明するための図である。情報特定システム1は、携帯端末100、GPS5から構成される。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同様の符号を付し、同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0088】
携帯端末100は、第1の実施形態と同様のウェアラブル端末や電化製品である。なお、第1の実施形態と同様に、無人航空機であっても良い。
【0089】
はじめに、携帯端末100は、所定方向から対象物の画像を撮像する(ステップS20)。ステップS20の処理は、上述したステップS01の処理と同様である。
【0090】
携帯端末100は、上述したステップS02と同様に、自身の位置情報を取得する(ステップS21)
【0091】
携帯端末100は、上述したステップS03と同様に自身の方位情報を取得する(ステップS22)。
【0092】
なお、ステップS21及びS22の各処理は、順番を適宜変更しても良い。
【0093】
携帯端末100は、撮像した撮像画像の情報である撮像画像情報と、位置情報と、方位情報と、テキスト情報とを含む対象物情報を記憶する(ステップS23)。
【0094】
次に、携帯端末100は、上述したステップS06と同様に、所定方向又は他方向から対象物を撮像する(ステップS24)。
【0095】
携帯端末100は、上述したステップS07の処理と同様に、自身の位置情報を取得する(ステップS25)。
【0096】
携帯端末100は、ステップS08の処理と同様に、自身の方位情報を取得する(ステップS26)。
【0097】
なお、ステップS25及びS26の各処理は、順番を適宜変更しても良い。
【0098】
携帯端末100は、ステップS25及びステップS26において取得した位置情報と方位情報とを、ステップS23において記憶した位置情報と方位情報とを照合し、撮像画像情報を特定する(ステップS27)。ステップS27において、携帯端末100は、今回取得した位置情報と方位情報とに対応付けられた撮像画像情報を照合し、この位置情報と方位情報とが対応付けられた複数の撮像画像情報を対象物候補として特定する。携帯端末100は、今回取得した位置情報及び方位情報に近似する位置情報及び方位情報に対応付けられた撮像画像情報を対象物候補として特定する。なお、位置情報又は方位情報が近似する撮像画像情報を対象物候補として特定しても良い。
【0099】
携帯端末100は、特定した複数の対象物候補の撮像画像情報の特徴量を第1の特徴量として其々抽出し、今回撮像した撮像画像情報の特徴量を第2の特徴量として抽出し、第1の特徴量と第2の特徴量とを照合し、一の撮像画像情報を特定する(ステップS28)。携帯端末100は、例えば、撮像画像情報の特徴量として、色彩、形状、3次元モデリングに基づいた特徴量を抽出する。携帯端末100は、抽出した特徴量が一致するか否かに基づいて、撮像画像情報を照合し、特定する。
【0100】
携帯端末100は、特定した一の撮像画像情報に対応付けられたテキスト情報を取得し、表示する(ステップS29)
【0101】
以上が、第2の実施形態に係る好適な実施形態である情報特定システム1の概要である。
【0102】
[第2の実施形態における情報特定システム1のシステム構成]
図4に基づいて、第2の実施形態における情報特定システム1のシステム構成について説明する。図4は、本発明の好適な第2の実施形態である情報特定システム1のシステム構成を示す図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0103】
情報特定システム1は、携帯端末100、GPS5から構成される。携帯端末100は、後述の機能を備えた第1の実施形態と同様のウェアラブル端末、電化製品、無線航空機等である。GPS5は、第1の実施形態と同様である。
【0104】
[第2の実施形態における各機能の説明]
図6に基づいて、各装置の構成について説明する。図6は、本発明の好適な第2の実施形態である携帯端末100の機能ブロック図である。
【0105】
携帯端末100は、上述した制御部110、記憶部130、入出力部140、撮像部150を備える。
【0106】
携帯端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部130と協働して、対象物情報記憶モジュール170、対象物情報特定モジュール171を実現する。また、携帯端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、入出力部140と協働して、位置情報取得モジュール180、方位情報取得モジュール181、テキスト入力受付モジュール182、表示モジュール183を実現する。また、携帯端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、撮像部150と協働して、撮像モジュール190を実現する。
【0107】
[第2の実施形態における情報登録処理]
図10に基づいて、第2の実施形態における携帯端末100が実行する情報登録処理について説明する。図10は、携帯端末100が実行する情報登録処理のフローチャートである。上述した装置の各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。上述した第1の実施形態との相違点は、第1の実施形態では、対象物情報データベースが存在しているのに対して、本実施形態では、対象物情報データベースが存在していない点である。
【0108】
はじめに、撮像モジュール190は、所定方向から対象物を撮像する(ステップS80)。ステップS80の処理は、上述したステップS40の処理と同様である。なお、所定方向及び他方向は、上述した第1の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0109】
位置取得モジュール180は、自身の位置情報をGPS5から取得する(ステップS81)。ステップS81の処理は、上述したステップS41の処理と同様である。
【0110】
方位情報取得モジュール181は、自身の方位情報を取得する(ステップS82)。ステップS82の処理は、上述したステップS42の処理と同様である。
【0111】
テキスト入力受付モジュール182は、撮像した対象物に関するテキスト情報の入力を受け付ける(ステップS83)。ステップS83の処理は、上述したステップS43の処理と同様である。
【0112】
なお、ステップS81、S82及びS83の各処理は、第1の実施形態と同様に、順番を適宜変更可能である。
【0113】
対象物情報記憶モジュール170は、対象物情報を記憶する(ステップS84)。
【0114】
以上が、第2の実施形態における情報登録処理である。
【0115】
[第2の実施形態における情報特定処理]
図11に基づいて、第2の実施形態における携帯端末100が実行する情報特定処理について説明する。図11は、携帯端末100が実行する情報特定処理のフローチャートを示す図である。上述した装置の各モジュールが実行する処理について併せて説明する。
【0116】
はじめに、撮像モジュール190は、対象物の撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS90)。ステップS90において、撮像モジュール190は、撮像指示を受け付けていないと判断した場合(ステップS90 NO)、撮像指示を受け付けるまで本処理を繰り返す。
【0117】
一方、ステップS90において、撮像モジュール190は、撮像指示を受け付けたと判断した場合(ステップS90 YES)、対象物を撮像する(ステップS91)。ステップS91において、撮像モジュール190は、所定方向又は他方向の何れかから対象物を撮像する。
【0118】
位置情報取得モジュール180は、ステップS81の処理と同様に、自身の位置情報を取得する(ステップS92)。
【0119】
方位情報取得モジュール181は、ステップS82と同様に、自身の方位情報を取得する(ステップS93)。
【0120】
なお、ステップS92及びS93の各処理は、順番を適宜変更しても良い。
【0121】
対象物情報特定モジュール171は、取得した位置情報と方位情報と、記憶した位置情報と方位情報とを照合し、複数の撮像画像情報の各々に紐付けられた撮像画像データを候補として特定する(ステップS94)。ステップS94の処理は、上述したステップS55の処理と同様である。
【0122】
対象物情報特定モジュール171は、特定した複数の撮像画像データを画像認識し、一の撮像画像データを特定し、この撮像画像データに紐付けられた撮像画像情報を特定する(ステップS95)。ステップS95において、対象物情報特定モジュール171は、特定した複数の対象物候補の撮像画像データの特徴量を第1の特徴量として其々抽出する。第1の特徴量とは、例えば、色彩、形状、3次元モデルである。また、対象物情報特定モジュール171は、今回撮像した撮像画像の撮像画像データの特徴量を第2の特徴量として抽出する。第2の特徴量とは、例えば、色彩、形状、3次元モデルである。対象物情報特定モジュール171は、第1の特徴量と第2の特徴量とを照合し、抽出した特徴量が一致する撮像画像データを特定し、撮像画像情報を特定する。
【0123】
対象物情報特定モジュール171は、特定した撮像画像情報に対応付けられたテキスト情報を特定する(ステップS96)。
【0124】
表示モジュール183は、特定されたテキスト情報と、撮像した撮像画像とを表示する(ステップS97)。ステップS97の処理は、上述したステップS59の処理と同様である。
【0125】
以上が、第2の実施形態における情報特定処理である。
【0126】
[第2の実施形態における3次元特定処理]
図12に基づいて、第2の実施形態における携帯端末100が実行する3次元特定処理について説明する。図12は、携帯端末100が実行する3次元特定処理のフローチャートである。上述した装置の各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0127】
撮像モジュール190は、所定方向から、一の対象物を撮像する(ステップS100)。ステップS100の処理は、上述したステップS80の処理と同様である。
【0128】
対象物情報記憶モジュール170は、撮像した対象物の画像データである撮像画像データを記憶する(ステップS101)
【0129】
対象物情報記憶モジュール170は、撮像画像データを所定回数記憶したか否かを判断する(ステップS102)。所定回数とは、例えば、2回以上の複数回数である。ステップS102において、対象物情報記憶モジュール170は、所定回数、記憶していないと判断した場合(ステップS102 NO)、ステップS100の処理を実行する。
【0130】
対象物情報記憶モジュール170は、撮像画像データを所定回数記憶したと判断した場合(ステップS102 YES)、テキスト入力受付モジュール182は、対象物に関するテキスト情報の入力を受け付ける(ステップS103)。
【0131】
対象物情報特定モジュール171は、撮像画像データに含まれる対象物に関するデータの3次元モデルを解析する(ステップS104)。ステップS104において、対象物情報特定モジュール171は、記憶した複数の撮像画像データの各々について、3次元モデルを解析する。
【0132】
対象物情報記憶モジュール170は、解析した一の対象物の複数の3次元モデルに基づいて、一の対象物の3次元モデルを学習し、学習した3次元モデルの3次元データと、テキスト情報とを対応付けて記憶する(ステップS105)。
【0133】
携帯端末100は、上述したステップ95以降の処理を実行する際、ステップS105において記憶した3次元データとテキスト情報とに基づいて、対象物を特定する(ステップS106)。ステップS106の処理は、上述したステップS76の処理と同様である。
【0134】
以上が、第2の実施形態における3次元特定処理である。
【0135】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置又は外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0136】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0137】
1 情報特定システム、10 情報特定サーバ、100 携帯端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15