特許第6378876号(P6378876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6378876発光モジュール及びそれを含む照明ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6378876
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】発光モジュール及びそれを含む照明ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20180813BHJP
   H01L 33/08 20100101ALI20180813BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20180813BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20180813BHJP
【FI】
   H01L33/00 J
   H01L33/08
   H01L33/48
   F21S2/00 100
【請求項の数】13
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-266896(P2013-266896)
(22)【出願日】2013年12月25日
(65)【公開番号】特開2014-132655(P2014-132655A)
(43)【公開日】2014年7月17日
【審査請求日】2016年12月15日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0001058
(32)【優先日】2013年1月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(72)【発明者】
【氏名】カン,イルヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ,サンフーン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,グンタク
(72)【発明者】
【氏名】チェ,テヨン
【審査官】 小濱 健太
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/101519(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0217877(US,A1)
【文献】 特表2010−510651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディーと、
前記ボディー上に互いに離隔して配置された第1〜第M(ここで、Mは、2以上の整数)発光素子と、
前記第1〜第M発光素子の点灯を制御する点灯制御部とを含み、
前記第m(1≦m≦M)発光素子は、内部に互いに直列接続された第1〜第N(ここで、Nは、2以上の整数)発光セルを含み、
第n(1≦n≦N)発光セルは、複数の発光構造物を含み、
前記点灯制御部は、前記第1〜第M発光素子の第n発光セルを同時に点灯させるか、または消灯させ、
前記複数の発光構造物の各々は、第1導電型半導体層該第1導電型半導体層の上に配置された活性層該活性層の上に配置された第2導電型半導体層、を含み、
前記複数の発光構造物は複数の発光領域として区分され、前記複数の発光領域上に絶縁層が配置され、
前記絶縁層の上に配置されたいずれか1つの中間パッ、該絶縁層を貫通し前記複数の発光構造物のうちのいずれか1つの発光構造物の上に配置された伝導層に接続され、
隣接する発光領域は連結電極によって直列に接続され、前記連結電極は第1部分及び第2部分を含み、前記第1部分の一部分は、前記絶縁層を貫通して前記伝導層と電気的に接続され、前記第2部分の一部分は、前記活性層、前記第2導電型半導体層及び前記伝導層を貫通して前記第1導電型半導体層と電気的に接続され、
前記第1部分と前記第2部分は、前記第1導電型半導体層に位置した境界領域で互いに接続される、発光モジュール。
【請求項2】
前記点灯制御部は、外部から印加される駆動電圧のレベルによって、前記第1〜第M発光素子の点灯及び消灯を制御する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記点灯制御部は、前記駆動電圧のレベルによって、前記第1〜第N発光セルを順次点灯させるか、または消灯させる、請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記第1〜第M発光素子の第n発光セルは互いに並列に接続された、請求項1ないし3のいずれかに記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記第1〜第M発光素子は、前記ボディー上で互いに等間隔に離隔して配置された、請求項1ないし4のいずれかに記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記第1〜第M発光素子間の離隔距離は、72°〜120°である、請求項5に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記第1〜第M発光素子は、前記ボディー上で放射状に配置された、請求項5に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記第1〜第M発光素子は、前記点灯制御部を中心に配置された、請求項7に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記点灯制御部は、
隣接する発光セルの間に配置されて、前記隣接する発光セルの電流が流れる経路を形成する第1〜第Mスイッチと、
前記駆動電圧のレベルによって、前記第1〜第Mスイッチのスイッチングを制御するスイッチング制御部とを含む、請求項2ないし8のいずれかに記載の発光モジュール。
【請求項10】
前記第1〜第M発光素子のそれぞれにおいて、前記第1〜第N発光セルは互いに接して配置された、請求項1ないし9のいずれかに記載の発光モジュール。
【請求項11】
前記第1〜第M発光素子のそれぞれにおいて、前記第1〜第N発光セルは互いに等間隔に配置された、請求項1ないし9のいずれかに記載の発光モジュール。
【請求項12】
前記第1〜第M発光素子の第n発光セルの前記発光構造物において、発光領域の面積は互いに同一である、請求項1ないし11のいずれかに記載の発光モジュール。
【請求項13】
前記境界領域における前記連結電極の高さは、前記連結電極が前記伝導層を貫通して前記第2導電型半導体層と電気的に接続される領域の高さよりも低く、隣接する前記発光領域の第1導電型半導体層は一体型に備えられる、請求項1ないし12のいずれかに記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、発光モジュール及びそれを含む照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体のIII−V族またはII−VI族化合物半導体物質を用いた発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(LD:Laser Diode)のような発光素子は、薄膜成長技術及び素子材料の開発によって赤色、緑色、青色及び紫外線などの様々な色を具現することができ、蛍光物質を用いたり、色を組み合わせることによって効率の良い白色光線も具現可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源に比べて低消費電力、半永久的な寿命、速い応答速度、安全性、環境親和性などの長所を有する。
【0003】
したがって、光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替する発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替することができる白色発光ダイオード照明装置、自動車のヘッドライト及び信号灯にまで応用が拡大されている。
【0004】
図1は、一般的な発光モジュールの平面図を概略的に示す図である。
【0005】
図1の発光モジュール10は、複数の発光素子32〜38,42〜48及び制御回路20を含む。発光素子32〜38,42〜48のそれぞれは、直列接続された複数の発光構造物で構成される。このとき、制御回路20は、外部から印加される駆動電圧のレベルによって、発光素子32〜38,42〜48の点灯及び消灯を制御する。すなわち、駆動電圧のレベルが低いとき、発光素子32,42を点灯させ、駆動電圧のレベルが次第に増加するにつれて、発光素子32,34,42,44を点灯させ、さらに増加するにつれて、発光素子32、34、36、42、44、46を点灯させ、駆動電圧のレベルがあるレベルに到達すると、全ての発光素子32〜38,42〜48を点灯させる。
【0006】
このように、発光素子が順次点灯するにもかかわらず、既存の発光モジュール10において、発光素子32〜38,42〜48が図1に示すように配置されることによって、均斉度及び消費電力が一定ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施形態は、一定の均斉度及び消費電力を有する発光モジュール及びそれを含む照明ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の発光モジュールは、ボディーと;前記ボディー上に互いに離隔して配置された第1〜第M(ここで、Mは、2以上の整数)発光素子と;前記第1〜第M発光素子の点灯を制御する点灯制御部と;を含み、前記第m(1≦m≦M)発光素子は、内部に互いに直列接続された第1〜第N(ここで、Nは、2以上の整数)発光セルを含み、第n(1≦n≦N)発光セルは、少なくとも一つの発光構造物を含み、前記点灯制御部は、前記第1〜第M発光素子の第n発光セルを同時に点灯させるか、または消灯させることができる。
【0009】
前記点灯制御部は、外部から印加される駆動電圧のレベルによって、前記第1〜第M発光素子の点灯及び消灯を制御することができる。
【0010】
前記点灯制御部は、前記駆動電圧のレベルによって、前記第1〜第N発光セルを順次点灯させるか、または消灯させることができる。
【0011】
前記第1〜第M発光素子の第n発光セルは、互いに並列に接続することができる。
【0012】
前記第1〜第M発光素子は、前記ボディー上で互いに等間隔に離隔して配置されてもよい。
【0013】
前記第1〜第M発光素子は、前記ボディー上で互いに異なる間隔で離隔して配置されてもよい。
【0014】
前記第1〜第M発光素子間の離隔距離は、72°〜120°、例えば、72°、90°または120°であってもよい。
【0015】
前記第1〜第M発光素子は、前記ボディー上で放射状に配置することができる。
【0016】
前記第1〜第M発光素子は、前記点灯制御部を中心に配置することができる。
【0017】
前記点灯制御部は、隣接する発光セルの間に配置されて、前記隣接する発光セルの電流が流れる経路を形成する第1〜第Mスイッチと;前記駆動電圧のレベルによって、前記第1〜第Mスイッチのスイッチングを制御するスイッチング制御部と;を含むことができる。
【0018】
M=N=4であってもよい。
【0019】
前記第1〜第M発光素子のそれぞれにおいて、前記第1〜第N発光セルは互いに接して配置されてもよい。
【0020】
前記第1〜第M発光素子のそれぞれにおいて、前記第1〜第N発光セルは互いに等間隔に配置されてもよい。
【0021】
前記点灯制御部は、前記ボディーの中心や外郭に配置することができる。
【0022】
前記第1〜第M発光素子の第n発光セルの前記発光構造物において、発光領域の面積は互いに同一にすることができる。
【0023】
他の実施形態による発光モジュールは、ボディーと;前記ボディー上に互いに離隔して配置された第1〜第M(ここで、Mは、2以上の整数)発光素子と;外部から印加される交流信号を整流して脈流信号に変換する整流部と;前記脈流信号のレベルによって、前記第1〜第M発光素子の点灯を制御する点灯制御部と;を含み、前記第m(1≦m≦M)発光素子は、内部に互いに直列接続された第1〜第N(ここで、Nは、2以上の整数)発光セルを含み、前記点灯制御部は、前記第1〜第M発光素子の第n発光セルを同時に点灯させるか、または消灯させることができる。
【0024】
更に他の実施形態による照明ユニットは、ケースボディーと;前記ケースボディーに設置され、電源の提供を受ける連結端子と;前記ケースボディーに設置された前記発光モジュールと;を含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
実施形態に係る発光モジュールは、第1〜第M(ここで、Mは、2以上の整数)発光素子のそれぞれを第1〜第N(ここで、Nは、2以上の整数、1≦n≦N)発光セルに区分して、各発光素子で第n発光セルが同時に点灯したり、または消灯するようにするので、外部から印加される電源のレベルに関係なく、全ての発光素子が一定のレベルの明るさを示すので、均斉度が改善され、各発光素子の消費電力が一定である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
下記の図面を参照して実施形態について詳細に説明する。ただし、図面中、同一の構成要素には同一の参照符号を付する。
図1】一般的な発光モジュールの平面図を概略的に示す図である。
図2】実施形態に係る発光モジュールの平面図である。
図3図2に示した発光モジュールの実施形態に係る回路図である。
図4図3の点灯制御部が、第1〜第4発光素子のそれぞれに含まれた第1〜第4発光セルを制御する動作を説明するための脈流電圧及び脈流電流の波形図である。
図5】実施形態に係る発光素子の平面図である。
図6図5に示した発光素子のA−A’方向の断面図である。
図7図5に示した発光素子のB−B'方向の断面図である。
図8】他の実施形態に係る発光素子の平面図である。
図9図8に示した発光素子のC−C'方向の断面図である。
図10図5及び図8に示した発光素子の回路図である。
図11】実施形態に係る照明ユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を具体的に説明するために実施形態を挙げて説明し、発明に対する理解を助けるために、添付の図面を参照して詳細に説明する。しかし、本発明に係る実施形態は、様々な形態に変形可能であり、本発明の範囲が、以下に詳述する実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施形態は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0028】
本発明に係る実施形態の説明において、各構成要素(element)の「上(上部)または下(下部)(on or under)」に形成されると記載される場合において、上(上部)または下(下部)は、二つの構成要素が互いに直接(directly)接触したり、一つ以上の他の構成要素が前記二つの構成要素の間に配置されて(indirectly)形成されることを全て含む。また、「上(上部)」または「下(下部)」と表現される場合、一つの構成要素を基準にして上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0029】
図面において、各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されたり、省略されたり、又は概略的に図示されている。また、各構成要素の大きさは実際の大きさを全的に反映するものではない。
【0030】
図2は、実施形態に係る発光モジュール100の平面図を示す。
【0031】
図2を参照すると、発光モジュール100は、ボディー110、第1〜第M発光素子120〜150、点灯制御部160及び外部電源入力端子172,174を含む。ここで、Mは、2以上の自然数である。
【0032】
以下、便宜上、図2に示すように、M=4であるとして説明するが、実施形態はこれに限定されない。すなわち、Mが4より多いか、または少ない場合にも、下記の説明は同一に適用可能である。
【0033】
ボディー110は、シリコン材質、合成樹脂材質、または金属材質を含んで形成することができる。ボディー110が金属材質などの導電性物質からなると、図示していないが、ボディー110の表面に絶縁層がコーティングされて、第1及び第2リードフレーム間の電気的短絡を防止することができる。
【0034】
第1〜第4発光素子120〜150は、ボディー110上で互いに離隔して配置される。第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれは、その内部に互いに直列接続された第1〜第N発光セルを含む。ここで、Nは、2以上の整数である。
【0035】
以下、便宜上、図2に示すように、N=4であるとして説明するが、実施形態はこれに限定されない。すなわち、Nが4より多いか、または少ない場合にも、下記の説明は同一に適用可能である。
【0036】
図2に示した第1発光素子120は、互いに直列接続された第1〜第4発光セル124〜128を含み、第2発光素子130は、互いに直列接続された第1〜第4発光セル132〜138を含み、第3発光素子140は、互いに直列接続された第1〜第4発光セル142〜148を含み、第4発光素子150は、互いに直列接続された第1〜第4発光セル152〜158を含む。
【0037】
第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれに含まれる第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158のそれぞれは、少なくとも一つの発光構造物を含む。例えば、第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158のそれぞれは、複数の直列接続された発光構造物を含むことができる。発光構造物は、例えば、発光ダイオード(LED)形態であってもよい。発光ダイオードは、赤色、緑色、青色または白色の有色光をそれぞれ発光する有色発光ダイオード、及び紫外線(UV:UltraViolet)を発光するUV発光ダイオードを含むことができる。このような発光素子、発光セル及び発光構造物の形態については、図5乃至図9を参照して詳細に後述する。
【0038】
図2を参照すると、第1〜第4発光素子120〜150は、ボディー110上で互いに等間隔θ1,θ2,θ3,θ4に離隔して配置され得る。第1〜第M発光素子120〜150間の離隔距離は72°〜120°とすることができる。もし、図2に示すように、M=4である場合、第4発光素子150と第1発光素子120との離隔距離θ1、第1発光素子120と第2発光素子130との離隔距離θ2、第2発光素子130と第3発光素子140との離隔距離θ3及び第3発光素子140と第4発光素子150との離隔距離θ4のそれぞれは、90°とすることができる。または、M=3である場合、第1〜第3発光素子間の離隔距離は120°であり、M=5である場合、第1〜第5発光素子間の離隔距離は72°であってもよい。
【0039】
また、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれにおいて、第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158は、互いに等間隔に配置することができる。例えば、図2に示すように、四角形の平面形状の発光素子120において、第1〜第4発光セル122〜128は互いに接して一定に配置され、発光素子130において第1〜第4発光セル132〜138は互いに接して一定に配置され、発光素子140において第1〜第4発光セル142〜148は互いに接して一定に配置され、発光素子150において第1〜第4発光セル152〜158は互いに接して一定に配置され得る。
【0040】
第1〜第4発光素子120〜150は、ボディー110上で等距離ではなく、互いに異なる間隔で配置されてもよい。すなわち、離隔距離θ1,θ2,θ3,θ4は互いに異なっていてもよい。
【0041】
また、第1〜第4発光素子120〜150は、図2に示すように、点灯制御部160を中心に放射方向に等距離に配置されてもよいが、実施形態はこれに限定されない。
【0042】
一方、点灯制御部160は、第1〜第4発光素子120〜150の点灯を制御する。このとき、点灯制御部160は、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第n発光セルを同時に点灯させるか、または消灯させることができる。ここで、1≦n≦Nである。点灯制御部160は、外部から電源入力端子172,174を介して印加される駆動電圧のレベルによって、第1〜第4発光素子120〜150の点灯及び消灯を制御する。
【0043】
図2を参照すると、点灯制御部160は、ボディー110の中心に配置されているが、実施形態はこれに限定されない。すなわち、点灯制御部160は、ボディー110の中心ではなく、外郭に配置されてもよい。
【0044】
以下、点灯制御部160の制御動作について、図3及び図4を参照して説明すると、次の通りである。
【0045】
図3は、図2に示した発光モジュール100の実施形態に係る回路図を示す。ここで、第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158のそれぞれは、直列接続された4個の発光構造物Dを含むものと示しているが、実施形態はこれに限定されず、下記の説明は、4個より少ないか、または多い発光構造物を含む場合にも同一に適用可能である。
【0046】
図3の発光モジュール100は、第1〜第4発光素子120〜150、点灯制御部160、外部駆動電源170、フューズ176及び整流部178を含む。図2に示した発光モジュール100において、点灯制御部160と外部電源入力端子172,174との配線接続、点灯制御部160と第1〜第4発光素子120〜150との配線接続、第1〜第4発光素子120〜150間の配線接続の図示は省略したが、このような配線接続は、図3に示す通りである。
【0047】
外部駆動電源170は、交流信号を駆動電圧として供給する。このとき、交流信号は、実効値が100Vまたは200Vであり、50Hz〜60Hzの周波数を有する交流電圧(Vac)であってもよい。
【0048】
フューズ176は、外部駆動電源170から供給される瞬間的に高い交流信号から、図2の発光モジュール100を保護する役割を果たす。すなわち、瞬間的に高い交流信号が入力される時に、オープンされて発光モジュール100を保護する。そのために、フューズ176は、外部駆動電源170と整流部178との間に配置することができる。
【0049】
整流部178は、外部駆動電源170から提供される交流信号を整流して脈流信号に変換する全波ダイオードブリッジ(bridge)回路によって具現することができる。全波ダイオードブリッジ回路は、4個のブリッジダイオード(BD1,BD2,BD3,BD4)を含むことができる。電波ダイオードブリッジ回路は、一般的な内容であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0050】
このとき、発光モジュール100は、整流部178から出力される脈流信号を平滑化させて直流信号に変換し、変換された直流信号を出力する平滑部(図示せず)をさらに含むこともできる。平滑部は、整流部178と点灯制御部160との間、整流部178と第1〜第4発光素子120〜150との間にそれぞれ配置されてもよい。
【0051】
点灯制御部160は、脈流信号のレベルが低い値から高い値に増加する位相範囲で、脈流信号のレベルの増加に伴って、各発光素子120〜150において第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158の点灯数を増加させる。また、点灯制御部160は、脈流信号のレベルが高い値から低い値に減少する位相範囲で、脈流信号のレベルの減少に伴って、各発光素子120〜150において第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158の点灯数を減少させる。
【0052】
そのために、点灯制御部160は、第1〜第NスイッチS1〜SN、及びスイッチング制御部162を含むことができる。図3の点灯制御部160は一実施形態に過ぎない。もし、点灯制御部160が、前述したように、発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158の点灯及び消灯を脈流電圧のレベルの変化によって制御することができれば、点灯制御部160は様々な回路構成を有することができる。
【0053】
第1〜第4スイッチS1〜S4は、隣接する発光セルの間に配置され、隣接する発光セルの電流が流れる経路を形成する。これについて詳細に説明すると、次の通りである。
【0054】
第1スイッチS1は、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれにおいて隣接する第1及び第2発光セル122,124、132,134、142,144、152,154の間のチャネルCH1と、共通基準電位179(例えば、接地電圧)との間に接続されて配置され、スイッチング制御部162の制御下でスイッチングされて、第1発光セル122,132,142,152から第2発光セル124,134,144,154に電流が流れる経路を形成する。
【0055】
第2スイッチS2は、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれにおいて隣接する第2及び第3発光セル124,126、134,136、144,146、154,156の間のチャネルCH2と、共通基準電位179との間に接続されて配置され、スイッチング制御部162の制御下でスイッチングされて、第2発光セル124,134,144,154から第3発光セル126,136,146,156に電流が流れる経路を形成する。
【0056】
第3スイッチS3は、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれにおいて隣接する第3及び第4発光セル126,128、136,138、146,148、156,158の間のチャネルCH3と、共通基準電位179との間に接続されて配置され、スイッチング制御部162の制御下でスイッチングされて、第3発光セル126,136,146,156から第4発光セル128,138,148,158に電流が流れる経路を形成する。
【0057】
第4スイッチS4は、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第4発光セル128,138,148,158のチャネルCH4と、共通基準電位179との間に配置されて、スイッチング制御部162の制御下でスイッチングされて、第4発光セル128,138,148,158から共通基準電位179に電流が流れる経路を形成する。
【0058】
そのために、第1〜第4スイッチS1〜S4のそれぞれは、バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタなどとして具現することができる。もし、第1〜第4スイッチS1〜S4のそれぞれがバイポーラトランジスタの形態で具現される場合、バイポーラトランジスタのベースは、スイッチング制御部162から出力されるスイッチング制御信号に接続可能である。または、第1〜第4スイッチS1〜S4のそれぞれが電界効果トランジスタの形態で具現される場合、電界効果トランジスタのゲートは、スイッチング制御部162から出力されるスイッチング制御信号に接続可能である。
【0059】
スイッチング制御部162は、脈流信号のレベルによって、第1〜第4スイッチS1〜S4のスイッチング(すなわち、開閉)を制御するスイッチング制御信号を発生する。
【0060】
図示していないが、発光モジュール100は、電流制限抵抗、電圧調整部、クロック発生部、リセット部、カウンターなどをさらに含むこともできる。
【0061】
電流制限抵抗は、スイッチング制御部162と第1〜第4スイッチS1〜S4のそれぞれとの間に配置することができ、電圧調整部は、脈流信号のレベルを調整してスイッチング制御部162に出力し、整流部178とスイッチング制御部162との間に配置してもよい。また、クロック発生部は、スイッチング制御部162にクロック信号を供給し、リセット部は、電源遮断時や電源入力時などにスイッチング制御部162の動作をリセットさせる役割を果たす。カウンターは、クロック発生部で生成されるクロックの数をカウントする。カウンターでカウントされたクロック数と脈流電圧の瞬間値とをマッチングして、スイッチング制御部162内に含まれた保存部(図示せず)にルックアップテーブル形式で保存することができる。電圧調整部で調整された電圧の瞬間値が最小レベル(MIN)となる時点を、カウンターがカウント動作を開始する時点とする。これは、スイッチング制御部162が、カウンターでカウントされたクロック数によって、第1〜第4スイッチS1〜S4のうち該当するスイッチをターンオフする信号を発生できるようにするためである。
【0062】
以下、図3に示した構成を有する発光モジュール100において、点灯制御部160の動作を、添付の図面を参照して、次のように説明する。このとき、前述した脈流信号は脈流電圧であるとするが、実施形態はこれに限定されない。
【0063】
図4は、図3の点灯制御部160が、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれに含まれた第1〜第4発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158を制御する動作を説明するための脈流電圧V及び脈流電流Iの波形図である。ここで、脈流電圧及び電流の下部に示した波形図は、スイッチング制御部162から、該当するスイッチに出力されるスイッチング制御信号を示す。すなわち、スイッチング制御信号が“ON”であれば、該当するスイッチはターンオンされ、“OFF”であれば、該当するスイッチはターンオフされる。
【0064】
図3及び図4を参照すると、脈流電圧がV1乃至V2未満の場合には、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1発光セル122,132,142,152が点灯する。また、脈流電圧がV2乃至V3未満の場合には、第1発光セル122,132,142,152だけでなく、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第2発光セル124,134,144,154も点灯する。また、脈流電圧がV3乃至V4未満の場合には、第1及び第2発光セル122,124、132,134、142,144、152,154だけでなく、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第3発光セル126,136,146,156も点灯する。また、脈流電圧がV4以上の場合には、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第4発光セル122〜128、132〜138、142〜148、152〜158の全てが点灯するように設定することができる。
【0065】
このように、スイッチング制御部162は、脈流電圧が低いレベルから高いレベルに増加する位相範囲で、脈流電圧の該当するレベルの変化に対応して発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158の点灯数が増加するように、スイッチング制御信号によって第1〜第4スイッチS1〜S4をスイッチングさせる。
【0066】
また、スイッチング制御部162は、脈流電圧が高いレベルから低いレベルに減少する位相範囲で、脈流電圧の該当するレベルの変化に対応して発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158の点灯数が減少するように、スイッチング制御信号によってスイッチS1〜S4をスイッチングさせる。
【0067】
まず、スイッチング制御部162がリセット部によってリセットされた状態で、整流部178から出力される脈流電圧は、スイッチング制御部162及び各発光素子120〜150の第1発光セル122,132,142,152にそれぞれ出力される。このようなリセット期間において第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第4発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158は全て消灯している。スイッチング制御部162が脈流電圧のレベルによってスイッチS1〜S4をスイッチングさせる動作は、次の通りである。
【0068】
リセットの後、脈流電圧が駆動開始値(時間t1)に到達する時に、点灯制御部160のスイッチング制御部162は、全てのスイッチS1〜S4をターンオフさせる。
【0069】
その後、脈流電圧がV1に到達する時(時間t2)に、スイッチング制御部162は第1スイッチS1のみをターンオンさせ、第2〜第4スイッチS2〜S4を全てターンオフさせる。したがって、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1発光セル122,132,142,152に脈流電圧が供給されて電流経路が形成されるので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1発光セル122,132,142,152のみの点灯が開始される。
【0070】
その後、脈流電圧がV2に到達する時(時間t3)に、スイッチング制御部162は第2スイッチS2のみをターンオンさせ、残りの第1、第3及び第4スイッチS1,S3,S4を全てターンオフさせる。したがって、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1及び第2発光セル122,124、132,134、142,144、152,154に脈流電圧が供給されて電流経路が形成されるので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1及び第2発光セル122,124、132,134、142,144、152,154が全て点灯する。
【0071】
その後、脈流電圧がV3に到達する時(時間t4)に、スイッチング制御部162は第3スイッチS3のみをターンオンさせ、残りの第1、第2及び第4スイッチS1,S2,S4をターンオフさせる。したがって、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第3発光セル122〜126、132〜136、142〜146、152〜156に脈流電圧が供給されて電流経路が形成されるので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第3発光セル122〜126、132〜136、142〜146、152〜156が全て点灯する。
【0072】
その後、脈流電圧がV4に到達する時(時間t5)に、スイッチング制御部162は第4スイッチS4のみをターンオンさせ、残りの第1〜第3スイッチS1〜S3を全てターンオフさせる。したがって、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第4発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158に脈流電圧が供給されて電流経路が形成されるので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第4発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158が全て点灯する。
【0073】
その後、脈流電圧が最大レベルMAXに到達した後、再びV4に低くなる時(時間t6)に、スイッチング制御部162は第3スイッチS3をターンオンさせ、残りの第1、第2及び第4スイッチS1,S2,S4をターンオフさせる。脈流電圧のレベルがV4よりも低いので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第4発光セル128,138,148,158は消灯し、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第3発光セル122〜126、132〜136、142〜146、152〜156のみが点灯状態を維持するようになる。
【0074】
その後、脈流電圧がV3に再び到達する時(時間t7)に、スイッチング制御部162は第2スイッチS2のみをターンオンさせ、残りの第1、第3及び第4スイッチS1,S3,S4をターンオフさせる。脈流電圧のレベルがV3よりも低いので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第3及び第4発光セル126,128、136,138、146,148、156,158は消灯し、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1及び第2発光セル122,124、132,134、142,144、152,154のみが点灯状態を維持するようになる。
【0075】
その後、脈流電圧がV2に再び到達する時(時間t8)に、スイッチング制御部162は第1スイッチS1のみをターンオンさせ、残りの第2〜第4スイッチS2〜S4をターンオフさせる。脈流電圧のレベルがV2よりも低いので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第2〜第4発光セル124〜128、134〜138、144〜148、154〜158は消灯し、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1発光セル122,132,142,152のみが点灯状態を維持するようになる。
【0076】
その後、脈流電圧がV1に再び到達する時(時間t9)に、脈流電圧のレベルがV1よりも低いので、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1〜第4発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158は全て消灯する。
【0077】
前述したように、点灯制御部160は、脈流電圧のレベルによって、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156及び第4発光セル128,138,148,158を順次点灯させるか、または消灯させる。
【0078】
このように、M=N=4であると仮定した実施形態によれば、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれは、第1〜第4発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158に分割され、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第n発光セル122,132,142,152、124,134,144,154、126,136,146,156、128,138,148,158は互いに並列に接続されて、同時に点灯または消灯する。したがって、脈流電圧のレベルが増加または減少する時に、図2に示した第1〜第4発光素子120〜150は同一の明るさを示すことができる。すなわち、第1〜第4発光素子120〜150のそれぞれの第1発光セル122,132,142,152、第2発光セル124,134,144,154、第3発光セル126,136,146,156または第4発光セル128,138,148,158は、同時に点灯または消灯する。したがって、実施形態による発光モジュール100の均斉度が改善され、各発光素子120〜150当たりの一定の電力消耗が可能となる。
【0079】
以下、図2及び図3に示した発光素子120,130,140,150のそれぞれについて、添付の図面を参照して、次のように説明する。ここで、前述したように、発光モジュール100において、各発光素子120,130,140,150に含まれる発光構造物Dの個数は16個であり、発光素子120,130,140,150当たりの発光セルの個数は4個であり、各発光セルに4個の発光構造物Dが含まれていると仮定する。
【0080】
図5は、実施形態に係る発光素子200Aの平面図を示し、図6は、図5に示した発光素子200AのA−A’方向の断面図を示し、図7は、図5に示した発光素子200AのB−B'方向の断面図を示す。
【0081】
図5に示した発光素子200Aは、図2及び図3に示した発光素子120,130,140,150のそれぞれに該当する。
【0082】
図5乃至図7を参照すると、発光素子200Aは、第1電極部210と、少なくとも一つの中間パッド212A,214A,216Aと、第2電極部218と、連結電極220−1〜220−I(I≧1である自然数)と、基板230と、バッファ層240と、絶縁層250と、複数の発光領域P1〜PJ(J>1である自然数、J=I+1)に区分される複数の発光構造物260と、伝導層270とを含む。
【0083】
基板230は、半導体物質の成長に適した物質、キャリアウエハで形成することができる。また、基板230は、熱伝導性に優れた物質で形成することができ、伝導性基板または絶縁性基板であってもよい。例えば、基板230は、サファイア(Al)、GaN、SiC、ZnO、Si、GaP、InP、Ga、GaAsのうち少なくとも一つを含む物質であってもよい。このような基板230の上面には凹凸パターン(図示せず)を形成することができる。
【0084】
バッファ層240は、基板230と発光構造物260との間に配置され、III族−V族元素の化合物半導体を用いて形成することができる。バッファ層240は、基板230と発光構造物260との間の格子定数の差を減少させる役割を果たす。
【0085】
発光構造物260は、光を発生する半導体層であってもよく、第1導電型半導体層262、活性層264、及び第2導電型半導体層266を含むことができる。発光構造物260は、基板230上に第1導電型半導体層262、活性層264及び第2導電型半導体層266が順次積層された構造であってもよい。
【0086】
第1導電型半導体層262は、半導体化合物で形成することができる。第1導電型半導体層262は、III族−V族、II族−VI族などの化合物半導体で具現することができ、第1導電型ドーパントがドープされてもよい。
【0087】
例えば、第1導電型半導体層262は、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体であってもよい。例えば、第1導電型半導体層262は、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InNのいずれか一つを含むことができ、n型ドーパント(例:Si、Ge、Snなど)がドープされてもよい。
【0088】
活性層264は、第1導電型半導体層262と第2導電型半導体層266との間に配置され、第1導電型半導体層262及び第2導電型半導体層266からそれぞれ提供される電子(electron)と正孔(hole)との再結合(recombination)過程で発生するエネルギーによって光を生成することができる。
【0089】
活性層264は、半導体化合物、例えば、III族−V族、II族−VI族の化合物半導体であってもよく、二重接合構造、単一井戸構造、多重井戸構造、量子線(Quantum−Wire)構造、または量子点(Quantum Dot)構造などで形成することができる。
【0090】
活性層264が量子井戸構造である場合、例えば、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する井戸層と、InAlGa1−a−bN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦a+b≦1)の組成式を有する障壁層とを有する単一または多重量子井戸構造を有することができる。井戸層は、障壁層のエネルギーバンドギャップよりも低いバンドギャップを有する物質であってもよい。
【0091】
第2導電型半導体層266は、半導体化合物で形成することができる。第2導電型半導体層266は、III族−V族、II族−VI族などの化合物半導体で具現することができ、第2導電型ドーパントがドープされてもよい。
【0092】
例えば、第2導電型半導体層266は、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体であってもよい。例えば、第2導電型半導体層266は、GaN、AlN、AlGaN、InGaN、InN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのいずれか一つを含むことができ、p型ドーパント(例えば、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba)がドープされてもよい。
【0093】
発光構造物260は、第1導電型半導体層262の一部を露出することができる。すなわち、発光構造物260において、第2導電型半導体層266、活性層264及び第1導電型半導体層262の一部がエッチングされて、第1導電型半導体層262の一部を露出することができる。このとき、メサエッチング(mesa etching)によって露出する第1導電型半導体層262の露出面は、活性層264の下面よりも低く位置することができる。
【0094】
活性層264と第1導電型半導体層262との間、または活性層264と第2導電型半導体層266との間には導電型クラッド層(clad layer)(図示せず)を配置してもよく、導電型クラッド層は窒化物半導体(例えば、AlGaN)で形成することができる。
【0095】
発光構造物260は、第2導電型半導体層266の下に第3導電型半導体層(図示せず)をさらに含むことができ、第3導電型半導体層は、第2導電型半導体層266と反対の極性を有することができる。
【0096】
第1導電型半導体層262はn型半導体層であり、第2導電型半導体層266はp型半導体層で具現されたり、または第1導電型半導体層262はp型半導体層であり、第2導電型半導体層266はn型半導体層で具現されてもよい。これによって、発光構造物260は、N−P接合、P−N接合、N−P−N接合、及びP−N−P接合構造のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0097】
発光構造物260は、複数個の互いに離隔する発光領域P1〜PJ、及び境界領域Sを含むことができる。このとき、境界領域Sは、発光領域P1〜PJ同士間に位置する領域であってもよい。または、境界領域Sは、発光領域P1〜PJのそれぞれの周りに位置する領域であってもよい。境界領域Sは、発光構造物260を複数の発光領域P1〜PJに区分するために、発光構造物260をメサエッチングして第1導電型半導体層262の一部が露出する領域を含むことができる。
【0098】
一つのチップ(single chip)の複数の発光構造物260は、境界領域Sによって区分される複数個の発光領域P1〜PJにそれぞれ対応する。例えば、図5の第1〜第16発光領域P1〜P16は、図3に示した第1、第2、第3または第4発光素子120,130,140,150に含まれた16個の発光構造物に対応することができる。
【0099】
伝導層270は、第2導電型半導体層266上に配置される。伝導層270は、全反射を減少させるだけでなく、透光性が良いので、活性層264から第2導電型半導体層266に放出される光の抽出効率を増加させることができる。伝導層270は、発光波長に対して透過率の高い透明な酸化物系物質、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、TO(Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IZTO(Indium Zinc Tin Oxide)、IAZO(Indium Aluminium Zinc Oxide)、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、IGTO(Indium Gallium Tin Oxide)、AZO(Aluminium Zinc Oxide)、ATO(Aluminium Tin Oxide)、GZO(Gallium Zinc Oxide)、IrOx、RuOx、RuOx/ITO、Ni、Ag、Ni/IrOx/AuまたはNi/IrOx/Au/ITOのうち一つ以上を用いて、単層または多層で具現することができる。
【0100】
絶縁層250は、複数の発光領域P1〜PJ及び境界領域Sの上に配置される。絶縁層250は、透光性絶縁物質、例えば、SiO、SiO、SiO、Si、またはAlで形成することができる。例えば、絶縁層250は、複数の発光領域P1〜PJの上面及び側面を覆い、境界領域Sを覆うことができる。
【0101】
第1電極部210は、複数の発光領域P1〜PJのいずれか一つの発光領域(例えば、P1)の第2導電型半導体層266または伝導層270上に配置される。
【0102】
第1電極部210は、第2導電型半導体層266または伝導層270と接触することができる。例えば、第1電極部210は、直列接続される発光領域(例えば、P1〜P12)のうち1番目の発光領域(例えば、P1)の伝導層270と接触することができる。
【0103】
第1電極部210は、第1電源を提供するためのワイヤ(図示せず)がボンディングされる第1パッド(pad)を含むことができる。例えば、第1電極部210は、絶縁層250上に配置され、絶縁層250を貫通して伝導層270と接触する部分を有することができる。
【0104】
第2電極部218は、複数の発光領域P1〜PJのいずれか一つの発光領域(例えば、P16)の第1導電型半導体層262上に配置され、第1導電型半導体層262と接触することができる。第2電極部218は、第2電源を提供するためのワイヤ(図示せず)がボンディングされる第2パッドを含むことができる。図5の実施形態では、第2電極部218が第2パッドの役割を果たすことができる。
【0105】
発光素子200Aに含まれる互いに直列接続される複数の発光領域P1〜PJを順に第1発光領域乃至第J発光領域という。すなわち、第1電極部210が位置する発光領域を第1発光領域P1といい、第2電極部218が位置する発光領域を第J発光領域PJという。
【0106】
連結電極220−1〜220−Iは、絶縁層250上に配置され、第1〜第J発光領域P1〜PJを電気的に直列接続する。例えば、連結電極220−1〜220−Iは、第1電極部210が位置する第1発光領域P1を始点とし、第2電極部218が位置する第J発光領域PJを終点として、第1〜第J発光領域P1〜PJを直列接続することができる。
【0107】
例えば、第i連結電極220−i(1≦i≦I)は、隣接する第i及び第i+1発光領域Pi,Pi+1のうち第i発光領域Piの第1導電型半導体層262と、第i+1発光領域Pi+1の伝導層270とを互いに電気的に接続することができる。伝導層270が省略される他の実施形態では、第i連結電極220−iは、第i発光領域Piの第1導電型半導体層262と、第i+1発光領域Pi+1の第2導電型半導体層266とを電気的に接続することができる。
【0108】
図5乃至図7を参照すると、第i連結電極220−iは、第i発光領域Pi、第i+1発光領域Pi+1、及びそれらの間の境界領域S上に位置することができる。そして、第i連結電極220−iは、絶縁層250を貫通して第i+1発光領域Pi+1の伝導層270(または第2導電型半導体層266)と接触する少なくとも一つの第1部分(例えば、220A)を有することができる。図5に示した実線の円は、連結電極220−1〜220−Iの第1部分220Aを示す。絶縁層250は、境界領域Sに位置する発光構造物260と連結電極220−1〜220−Iとの間に配置することができる。
【0109】
また、第i連結電極220−iは、第i発光領域Piの絶縁層250、伝導層270、第2導電型半導体層266及び活性層264を貫通して第1導電型半導体層262と接触する少なくとも一つの第2部分220Bを有することができる。図5に示した点線の円は、連結電極220−1〜220−Iの第2部分220Bを示す。
【0110】
このとき、絶縁層250は、連結電極220−1〜220−Iと伝導層270との間、連結電極220−1〜220−Iの第2部分220Bと第2導電型半導体層266との間、及び連結電極220−1〜220−Iの第2部分220Bと活性層264との間に位置することができる。
【0111】
絶縁層250は、第i発光領域Piの伝導層270、第2導電型半導体層266及び活性層264から第i連結電極220−iを電気的に絶縁させる役割を果たすことができる。例えば、図7を参照すると、絶縁層250は、第6発光領域P6の伝導層270、第2導電型半導体層266、及び活性層264から第6連結電極220−6を電気的に絶縁させる役割を果たすことができる。
【0112】
第i連結電極220−iの第2部分220Bの下面220Cは、活性層264の下面264Aよりも下側に位置することができる。第2部分220Bは、ホール(hole)または溝(groove)に電極物質が充填された形態であってもよい。
【0113】
一方、発光セルに含まれた発光構造物の個数が、“k”個である場合(図3の場合、k=4)、中間パッド212A,214A,216Aは、k+1番目,2k+1番目,...,(N−1)k+1番目の発光領域に配置することができる。ここで、Nは、各発光素子に含まれる発光セルの個数を意味する。図3及び図5を参照すると、N=k=4であるから、中間パッド212A,214A,216Aは、第5,第9及び第13発光領域P5,P9,P13にそれぞれ配置される。中間パッド212A,214A,216Aは、絶縁層250上に配置され、第2導電型半導体層266または伝導層270と電気的に接続可能である。中間パッド212A,214A,216Aは、図3に示したチャネルCH1,CH2,CH3とそれぞれ接続される領域であり得る。
【0114】
また、中間パッド212A,214A,216Aと伝導層270との間に絶縁層250が位置し、中間パッド212A,214A,216Aは、同じ発光領域(例えば、P5,P9,P13)内に位置する連結電極220−4,220−8,220−12と接続可能である。例えば、図6を参照すると、第13発光領域P13の絶縁層250上に位置する第1中間パッド216Aは、第12連結電極220−12のうち、同じ発光領域である第13発光領域P13内に位置する一端と接続可能である。
【0115】
図8は、他の実施形態に係る発光素子200Bの平面図を示し、図9は、図8に示した発光素子200BのC−C'方向の断面図を示す。
【0116】
他の実施形態によれば、中間パッド212B,214B,216Bの一部が絶縁層250を貫通して伝導層270と直接接続されてもよく、このとき、同じ発光領域内に位置する中間パッドと連結電極とは互いに電気的に直接接続されずに、伝導層270を介して電気的に間接的に接続されてもよい。例えば、図8を参照すると、中間パッド212Bと連結電極220−4とは互いに電気的に直接接続されずに、伝導層270を介して互いに電気的に間接的に接続される。中間パッド214Bと連結電極220−8とは互いに電気的に直接接続されずに、伝導層270を介して互いに電気的に間接的に接続される。中間パッド216Bと連結電極220−12とは互いに電気的に直接接続されずに、伝導層270を介して互いに電気的に間接的に接続される。図9を参照すると、中間パッド216Bの一部は、絶縁層250を貫通して伝導層270と互いに電気的に直接接続される。このように、同じ発光領域である第13発光領域P13に位置する中間パッド216Bと第12連結電極220−12とは互いに電気的に直接接続されずに、伝導層270を介して電気的に互いに間接的に接続可能である。これを除いては、図8に示した発光素子200Bは、図5に示した発光素子200Aと同一であり、図9に示した発光素子200Bは、図6に示した発光素子200Aと同一であるので、同一の参照符号を付し、これについての詳細な説明を省略する。
【0117】
図10は、図5及び図8に示した発光素子200A,200Bの回路図を示す。図5図8及び図10を参照すると、発光素子200A,200Bは、共通の一つの(−)端子、例えば、一つの第2パッド218を有し、二つ以上の(+)端子、例えば、第1パッド210と少なくとも一つの中間パッド212,214,216を有することができる。ここで、中間パッド212は、図5及び図8に示した中間パッド212A,212Bに該当し、中間パッド214は、図5及び図8に示した中間パッド214A,214Bに該当し、中間パッド216は、図5及び図8に示した中間パッド216A,216Bに該当する。
【0118】
第1パッド210は、図3に示した整流部178と接続され、中間パッド212,214,216はチャネルCH1,CH2,CH3とそれぞれ接続され、第2パッド218はチャネルCH4と接続される。
【0119】
第1〜第J発光領域P1〜PJは、第1〜第I連結電極220−1〜220−Iによって順次に直列接続される。すなわち、発光領域P1〜PJは、第1電極部210が位置する第1発光領域P1から第2電極部218が位置する第J発光領域PJまで順次に直列接続することができる。
【0120】
順次に直列接続される複数の発光領域P1〜PJは、第1〜第N発光セルの発光領域に区分することができる。このとき、複数の発光領域P1〜PJのそれぞれは、互いに異なる発光セルに含まれ得る。図3を参照すると、発光素子120,130,140,150のそれぞれにおいて、発光領域P1〜P4は第1発光セル122,132,142,152に含まれ、発光領域P5〜P8は第2発光セル124,134,144,154に含まれ、発光領域P9〜P12は第3発光セル126,136,146,156に含まれ、発光領域P13〜P16は第4発光セル128,138,148,158に含まれ得る。
【0121】
発光セル122〜128,132〜138,142〜148,152〜158のそれぞれに含まれる発光領域は、連結電極220−1〜220−Iまたは中間パッド212,214,216によって互いに直列に接続可能である。
【0122】
同一の発光セルに属する発光領域は、共に駆動されるか、または駆動されない構造であるので、ある一つの発光セルが駆動された場合、その発光セルに属する発光領域に均一な電流分配をして発光効率を高めるために、同一の発光セルに属する発光領域の面積は互いに同一にすることができる。
【0123】
実施形態に係る発光モジュールから放出される光の経路上に光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シート、蛍光シートなどを配置することができる。このような発光モジュール、光学部材は、バックライトユニットとして機能したり、または照明ユニットとして機能することができ、例えば、照明システムは、バックライトユニット、照明ユニット、指示装置、ランプ、街灯を含むことができる。
【0124】
図11は、実施形態に係る照明ユニット400の斜視図である。但し、図11の照明ユニット400は照明システムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0125】
実施形態において、照明ユニット400は、ケースボディー410と、ケースボディー410に設置され、外部電源から提供される電源を受ける連結端子420と、ケースボディー410に設置された発光モジュール部430とを含むことができる。
【0126】
ケースボディー410は、放熱特性の良好な材質で形成され、金属または樹脂で形成することができる。
【0127】
発光モジュール部430は、基板432と、基板432に搭載される少なくとも一つの発光素子300とを含むことができる。
【0128】
基板432は、絶縁体に回路パターンが印刷されたものであってもよく、例えば、一般の印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)、メタルコア(metal Core)PCB、軟性(flexible)PCB、セラミックPCBなどを含むことができる。
【0129】
また、基板432は、光を効率的に反射する材質で形成したり、または表面を、光が効率的に反射されるカラー、例えば、白色、銀色などで形成することができる。
【0130】
基板432上には、少なくとも一つの発光素子300を搭載することができる。発光モジュール部430は、図2又は図3に示した発光モジュール100に該当し、基板432は、図2に示したボディー110に該当し、発光素子300は図2図5乃至図9に示した発光素子120,130,140,150,200A,200Bに該当することができる。
【0131】
発光モジュール部430は、色感及び輝度を得るために、様々な発光素子300の組み合わせを有するように配置することができる。例えば、高演色性(CRI)を確保するために、白色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、及び緑色発光ダイオードを組み合わせて配置することができる。
【0132】
連結端子420は、発光モジュール部430と電気的に接続されて電源を供給することができる。実施形態において、連結端子420は、ソケット方式で外部電源に螺合されるが、これに限定しない。例えば、連結端子420は、ピン(pin)形状に形成されて外部電源に挿入されるか、または配線により外部電源に接続されてもよい。
【0133】
以上、実施形態を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示していない様々な変形及び応用が可能であるということが理解されるであろう。例えば、実施形態に具体的に示した各構成要素は変形実施が可能である。そして、このような変形及び応用に係る差異点は、添付の特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。
図1
図2
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図11