特許第6378907号(P6378907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6378907
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 3/12 20060101AFI20180813BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20180813BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20180813BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20180813BHJP
【FI】
   B65D3/12 A
   B65D65/40 D
   B65D83/00 M
   B32B27/00 H
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-54762(P2014-54762)
(22)【出願日】2014年3月18日
(65)【公開番号】特開2015-174690(P2015-174690A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2017年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000145987
【氏名又は名称】株式会社昭和丸筒
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100060874
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助
(72)【発明者】
【氏名】今杉 光男
【審査官】 家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−281043(JP,A)
【文献】 特開2008−019006(JP,A)
【文献】 特開2003−160182(JP,A)
【文献】 特開平08−053168(JP,A)
【文献】 特開2010−208193(JP,A)
【文献】 特開2001−270573(JP,A)
【文献】 特開平04−057736(JP,A)
【文献】 実公平02−048390(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 3/00− 3/30
B65D65/40
B65D83/00
B32B 1/00−43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状胴部および筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋を備えている容器であって、筒状胴部が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に接着層を介して設けられた強化樹脂層と、シーラント層とを備えており、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、シーラント層による熱融着により接合され,
前記強化樹脂層は、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネート、よりなるものであることを特徴とする、容器。
【請求項2】
バリア層が、金属箔、合成樹脂フィルム、金属箔と合成樹脂フィルムとの積層体、または金属もしくは無機酸化物の蒸着合成樹脂フィルムよりなるものであることを特徴とする、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
筒状胴部が、バリア層、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられた強化樹脂層、およびシーラント層を備えた内面材と、紙製または合成樹脂製の外面材とで構成されていることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の容器。
【請求項4】
筒状胴部、筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋、および上蓋の開口を密封するためのメンブラン片を備えている容器であって、筒状胴部が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に接着層を介して設けられた強化樹脂層と、シーラント層とを備えており、メンブラン片が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられたシーラント層とを備えており、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、筒状胴部の上端部のシーラント層および/またはメンブラン片外周縁部のシーラント層による熱融着により接合され
前記強化樹脂層は、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネート、よりなるものであることを特徴とする、容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばシーリング材、接着剤、マヨネーズ、ケチャップ等の粘調体、あるいはまた清涼飲料水、シャンプー等の液体などの流動体を収納する容器に関するものである。
【0002】
本発明の容器は、とりわけ、粘調体や液体などの内容物を充填する際、充填後の収納状態、あるいはまた内容物を押し出す際において、内圧がかかる容器であって、例えば押出し容器、流体吐出容器、粘調体収納容器、およびシーリングカートリッジ等の容器に適用されるものである。さらに、本発明の容器は、コーキング剤(シーリング材)または接着剤等の粘調体を収納包装する軟包装袋用の吐出装置(コーキングガン)においても使用されるものである。
【背景技術】
【0003】
従来、例えばシーリング材等の粘調体などの流動体を収納する容器としては、筒状胴部および筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋を備え、筒状胴部にはアルミニウム箔等のバリア層が設けられるとともに、筒状胴部の内面にプラスチックフィルム(シーラント層)が設けられていて、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、シーラント層による熱融着により接合されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭63−186688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の容器によれば、シーリング材等の内容物を容器に充填する際、あるいはまた容器から内容物を押し出す際に、容器に内圧がかかると、筒状胴部の上端開口部と上蓋の融着部分が外れてしまうという問題があった。その原因は、おそらく筒状胴部のアルミニウム箔のバリア層部分でシーラント層に剥離が生じて、引き裂かれるためと考えられる。
【0006】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、例えばシーリング材等の粘調体などの流動体を収納する容器について、筒状胴部の上端開口部と上蓋との結合力が強く、充分な強度を有しており、容器に内圧がかかっても、筒状胴部の上端開口部と上蓋の融着部分が非常に外れにくい、容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、容器の筒状胴部のバリア層の内外両側のうち少なくとも一方に強化樹脂層を設けることにより、融着界面の破裂強度が高くなり、容器に内圧がかかっても、筒状胴部の上端開口部と上蓋の融着部分が外れにくくなることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、筒状胴部および筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋を備えている容器であって、筒状胴部が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられた強化樹脂層と、シーラント層とを備えており、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、シーラント層による熱融着により接合されていることを特徴としている。
【0009】
上記において、バリア層は、金属箔、合成樹脂フィルム、金属箔と合成樹脂フィルムとの積層体、または金属もしくは無機酸化物の蒸着合成樹脂フィルムよりなるものであることが好ましい。
【0010】
上記強化樹脂層は、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、またはポリスチレンよりなるよりなるものであることが好ましい。
【0011】
また筒状胴部は、バリア層、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられた強化樹脂層、およびシーラント層を備えた内面材と、紙製または合成樹脂製の外面材とで構成されていることが好ましい。
【0012】
また、請求項5の発明は、筒状胴部、筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋、および上蓋の開口を密封するためのメンブラン片を備えている容器であって、筒状胴部が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられた強化樹脂層と、シーラント層とを備えており、メンブラン片が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられたシーラント層とを備えており、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、筒状胴部の上端部のシーラント層および/またはメンブラン片外周縁部のシーラント層による熱融着により接合されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明は、筒状胴部および筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋を備えている容器であって、筒状胴部が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられた強化樹脂層と、シーラント層とを備えており、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、シーラント層による熱融着により接合されているものであるから、請求項1の発明によれば、筒状胴部の上端開口部と上蓋との結合力が強く、充分な強度を有しており、シーリング材等の内容物を容器に充填する際、あるいはまた容器から内容物を押し出す際に、容器に内圧がかかっても、筒状胴部の上端開口部と上蓋の融着部分が非常に外れにくいという効果を奏する。
【0014】
請求項5の発明は、筒状胴部、筒状胴部の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋、および上蓋の開口を密封するためのメンブラン片を備えている容器であって、筒状胴部が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられた強化樹脂層と、シーラント層とを備えており、メンブラン片が、バリア層と、バリア層の内外両側のうち少なくとも一方に設けられたシーラント層とを備えており、筒状胴部の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋の外周縁部が、筒状胴部上端開口部に、筒状胴部の上端部のシーラント層および/またはメンブラン片外周縁部のシーラント層による熱融着により接合されているものであるから、請求項5の発明によれば、筒状胴部の上端開口部と上蓋との結合力が強く、充分な強度を有しており、シーリング材等の内容物を容器に充填する際、あるいはまた容器から内容物を押し出す際に、容器に内圧がかかっても、筒状胴部の上端開口部と上蓋の融着部分が非常に外れにくいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の容器の第1実施形態を示す縦断面図である。
図2図1の容器の要部拡大縦断面図である。
図3図1の容器の筒状胴部の内面材の層構成の詳細を示す部分拡大縦断面図である。
図4図3の筒状胴部の内面材の層構成の変形例を示す部分拡大縦断面図である。
図5】本発明の容器の第2実施形態を示す縦断面図である。
図6】本発明の容器の第3実施形態を示す縦断面図である。
図7】本発明の容器の第4実施形態を示す縦断面図である。
図8】本発明の容器の第5実施形態を示す縦断面図である。
図9】本発明の容器の第6実施形態を示す縦断面図である。
図10】本発明の容器の第7実施形態を示す縦断面図である。
図11】本発明の容器の耐圧性テストの実施状態を示すブローオフテスターの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
つぎに、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
図1は、本発明による容器の第1実施形態を示す縦断面図であり、図2は、図1の容器の要部拡大縦断面図、図3は、図1の容器の筒状胴部の内面材の層構成の詳細を示す部分拡大縦断面図である。
【0018】
図1図3を参照すると、本発明による容器(1)は、例えばシーリング材を収納するカートリツジとして使用されるもので、筒状胴部(円筒胴)(2)と、筒状胴部(2)の上端開口部に取り付けられる樹脂製上蓋(3)とを備えている。さらに筒状胴部(2)の下端部には、可動板であるプランジャー(4)が備えられ、上蓋(3)の下面には、上蓋(3)の開口を密封するためのメンブラン片(5)が貼り付けられている。
【0019】
本発明によるシーリング材収納用カートリツジ(1)は、筒状胴部(2)が内面材(内面紙)(2A)と外面材(2B)とで構成されており(図2参照)、筒状胴部(2)の内面材(2A)は、バリア層(10)と、バリア層(10)の内側に設けられた強化樹脂層(13)と、シーラント層(14)とを備えている。一方、筒状胴部(2)の外面材(2B)は、紙または合成樹脂によってつくられている。
【0020】
本発明による容器(1)の第1実施形態においては、図3に詳しく示すように、筒状胴部(2)の内面材(2A)は、厚さ5〜50μm、好ましくは5〜40μmのアルミニウム箔等の金属箔よりなるバリア層(10)を、厚さ5〜50μm、好ましくは5〜30μmのポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の接着層(接着フィルム層)(11)(12)で内外両側より挟みこんだサンドイッチ構造の積層体を具備している。そして、バリア層(10)に積層された内側接着層(11)の内側に、ナイロンよりなる厚さ5〜50μm、好ましくは5〜25μmの強化樹脂層(強化樹脂フィルム層)(13)が設けられ、さらに強化樹脂層(13)の内側に、厚さ5〜50μm、好ましくは5〜30μmのポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の中間フィルム層(16)を介して、厚さ5〜100μm、好ましくは5〜50μmのシーラント層(14)が設けられている。ここで、シーラント層(14)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、またはエチレン酢酸ビニル共重合体等の感熱接着性樹脂が好ましい。
【0021】
本発明において、筒状胴部(2)の内面材(2A)のバリア層(10)に積層された外側接着層(12)の外側には、筒状胴部(2)の外面材(2B)が紙製である場合には、クラフト紙製シートまたはグラシン紙製シートなどの薄い紙製の外層(15)が設けられ、また筒状胴部(2)の外面材(2B)が合成樹脂製の管状体よりなるものである場合には、合成樹脂フィルムよりなる外層(15)が設けられるか、または外層(15)を省略することもできる。
【0022】
また本発明において、筒状胴部(2)は、内面材(2A)のみからなり、外面材(2B)を有しない場合もある。そして、この場合には、内面材(2A)に合成樹脂フィルムよりなる外層(15)が設けられるか、または外層(15)を省略することもできる。
【0023】
本発明において、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の上蓋(3)の外周縁部が、筒状胴部(2)上端開口部の内面材(2A)に、感熱接着性を有するポリエチレン等の熱可塑性樹脂製のシーラント層(14)による熱融着により接合されている。
【0024】
この第1実施形態においては、上蓋(3)の円板状平面部(3a)の中央部に開口(3b)が設けられ、開口(3b)の天面側の周囲には、開口(3b)から続く中空部を備えた筒状突出部(3c)が設けられ、筒状突出部(3c)の外周部には雄ネジが形成されている。また上蓋(3)の円板状平面部(3a)には立ち上がり状外周縁部(3d)が設けられている。
【0025】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の外周面と、筒状胴部(2)の内面材(2A)内側のシーラント層(14)の内周面が熱融着することにより、同じ材質であることから、隙間なく結合されている。
【0026】
このように、本発明の容器(1)によれば、容器(1)の筒状胴部(2)の内面材(2A)のバリア層(10)の内側に強化樹脂層(13)が設けられることにより、融着界面の破裂強度が高くなり、容器(1)に内圧がかかっても、筒状胴部(2)の上端開口部と上蓋(3)の融着部分が外れにくくなるものである。
【0027】
その他、上蓋(3)の筒状突出部(3c)には、開口内部に雌ネジを有する朝顔型のノズル(図示略)が螺合される。
【0028】
一方、筒状胴部(2)の外面材(2B)としては、板紙等の紙管構成シートをスパイラル巻きした紙管を用いるが、平巻きとした紙管を用いることもできる。あるいはまた筒状胴部(2)の外面材(2B)としては、ポリエチレンやポリプロピレン製の合成樹脂製の管状体を用いることができる。
【0029】
筒状胴部(2)の内面材(2A)の外層(15)と、筒状胴部(2)の外面材(2B)とは、通常、接着剤を介して接合される。
【0030】
上蓋(3)の開口(3b)を塞ぐためのメンブラン片(5)は、図示は省略したが、例えば厚さ5〜100μm、好ましくは5〜60μmのアルミニウム箔よりなるバリア層の両面に、厚さ5〜80μm、好ましくは5〜50μmの高密度ポリエチレン製のシーラント層が積層されて形成されている。そして、上蓋(3)の円板状平面部(3a)の下面と、メンブラン片(5)の上面のシーラント層とが、熱融着により接合されている。なお、図1に示す本発明による容器(1)の第1実施形態の場合は、メンブラン片(5)は、アルミニウム箔よりなるバリア層の片面(上面)に高密度ポリエチレン製のシーラント層が積層されて形成されておればよい。本発明による容器(1)においては、筒状胴部(2)の内面材(2A)のバリア層(10)およびメンブラン片(5)は、それぞれアルミニウム箔を有しているので、非常に高いガスバリア性を有している。
【0031】
上記の実施の形態では、バリア層(10)としてアルミニウム箔を用いたが、例えば銅箔等の他の金属箔を用いてもよい。またバリア層は、例えばポリプロピレン(PP)とエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)とポリプロピレン(PP)を共押出した「PP/EVOH/PP」の積層構成を有する多層シート等の合成樹脂フィルム、金属箔と合成樹脂フィルムとの積層体、またはアルミニウム等金属の蒸着合成樹脂フィルム、あるいはまたシリカ蒸着合成樹脂フィルム、アルミナ蒸着合成樹脂フィルム、シリカ/アルミナ蒸着合成樹脂フィルム等の無機酸化物蒸着合成フィルムなど、他の材料を用いて形成してもよい。
【0032】
筒状胴部(2)下端部に嵌め込まれたプランジャー(4)は、有底円筒形状であり、プランジャー(4)の外径が筒状胴部(2)の内径に等しいか僅かに小さく形成されている。プランジャー(4)は、有底部の方が筒状胴部(2)の内部の方に向くように筒状胴部(2)の下方開口端に嵌め込まれる。可動板であるプランジャー(4)としては、例えばアルミニウムラミネートフィルムが貼り付けられた合成樹脂製のプランジャーを用いるのが好ましいが、金属製のプランジャーを用いることもできる。筒状胴部(2)とプランジャー(4)との間の隙間には、両者の摺動抵抗を下げるため、および容器の気密性を向上させるためにグリースが収められている。グリースとしては例えば、低分子量ポリエチレン(ポリエチレンワックス)を主成分とするものやポリブテンを主成分とするものなどがある。
【0033】
図4は、本発明の第1実施形態における図2の筒状胴部(2)の内面材(2A)の層構成の変形例を示す部分拡大縦断面図である。ここで、上記図2の筒状胴部(2)の内面材(2A)の層構成と異なる点は、筒状胴部(2)の内面材(2A)のバリア層(10)の外側に、強化樹脂層(13)が設けられている点にある。
【0034】
この変形例においては、図4に詳しく示すように、筒状胴部(2)の内面材(2A)のバリア層(10)に積層された内側接着層(11)の内側に、厚さ5〜100μm、好ましくは5〜50μmのシーラント層(14)が設けられ、一方、バリア層(10)に積層された外側接着層(12)の外側に、ナイロンよりなる厚さ5〜50μm、好ましくは5〜25μmの強化樹脂層(13)が設けられ、さらに強化樹脂層(13)の外側に、厚さ5〜50μm、好ましくは5〜30μmのポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の中間フィルム層(16)を介して紙製の外層(15)が設けられている。
【0035】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の外周面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内面材(2A)内側のシーラント層(14)の内周面が熱融着することにより、同じ材質であることから、隙間なく結合されている。
【0036】
このように、本発明の容器(1)によれば、筒状胴部(2)の内面材(2A)のバリア層(10)の外側に強化樹脂層(13)が設けられていても、融着界面の破裂強度が高くなり、容器(1)に内圧がかかっても、筒状胴部(2)の上端開口部と上蓋(3)の融着部分が外れにくくなるものである。
【0037】
図5は、本発明の容器(1)の第2実施形態を示す縦断面図である。この実施形態2において、上記実施形態1の場合と異なる点は、メンブラン片(5)の外周縁部に、立ち上がり状外周縁部(5a)が設けられていて、このメンブラン片(5)の立ち上がり状外周縁部(5a)が、上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)と、筒状胴部(2)の上端部(2a)との間に介在させられている。
【0038】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)が、筒状胴部(2)の上端部(2a)に、筒状胴部上端部(2a)の内面材(2A)のシーラント層(14)、およびメンブラン片(5)の立ち上がり状外周縁部(5a)のシーラント層による熱融着により、一体に接合されている。ここで、メンブラン片(5)は、上記のように、例えば数十μmのアルミニウム箔の両面に、数十μmの感熱接着性を有する高密度ポリエチレンが積層されて形成されているため、このような一体的熱融着が可能である。
【0039】
図6は、本発明の容器(1)の第3実施形態を示す縦断面図である。この実施形態3において、上記実施形態2の場合と異なる点は、メンブラン片(5)の立ち上がり状外周縁部(5a)が上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の約半分の高さ位置まで延びている点にある。
【0040】
図7は、本発明の容器(1)の第4実施形態を示す縦断面図である。この実施形態4において、上記実施形態2の場合と異なる点は、筒状胴部(2)の上端部(2a)に、横断面倒L字形の内側折返し部(2b)が設けられ、筒状胴部(2)の上端部(2a)と、これに連なる内側折返し部(2b)とが、メンブラン片(5)の立ち上がり状外周縁部(5a)および上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)を上から覆っている点にある。
【0041】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)が、筒状胴部(2)の上端開口部に、筒状胴部上端部(2a)とこれに連なる内側折返し部(2b)の内面材(2A)のシーラント層(14)、およびメンブラン片(5)の立ち上がり状外周縁部(5a)のシーラント層による熱融着により、一体に接合されている。
【0042】
なお、本発明の容器(1)の第4実施形態においては、場合によっては、メンブラン片(5)の外周縁部に、立ち上がり状外周縁部(5a)が設けられることなく、図1に示す本発明の第1実施形態のように、メンブラン片(5)が上蓋(3)の円板状平面部(3a)の下面全面に貼り付けられていてもよい。
【0043】
図8は、本発明の容器(1)の第5実施形態を示す縦断面図である。この実施形態5において、上記実施形態2の場合と異なる点は、上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の上端部に、横断面倒L字形の外側折返し部(3e)が設けられ、この外側折返し部(3e)が筒状胴部(2)の上端部(2a)とメンブラン片(5)の立ち上がり部(5a)とを、上から覆っている点にある。
【0044】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)が、筒状胴部(2)の上端部(2a)に、該上端部(2a)の内面材(2A)のシーラント層(14)、およびメンブラン片(5)の立ち上がり状外周縁部(5a)のシーラント層による熱融着により、一体に接合されている。
【0045】
なお、上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の上端部に設けられた横断面倒L字形の外側折返し部(3e)は、筒状胴部(2)の上端部(2a)の外面材(2B)の外周面に設けられたシーラント層(図示略)との熱融着により、接合されていてもよいし、場合によっては、接合されていなくてもよい。
【0046】
また、本発明の容器(1)の第5実施形態において、場合によっては、メンブラン片(5)の外周縁部に、立ち上がり状外周縁部(5a)が設けられることなく、図1に示す本発明の第1実施形態のように、メンブラン片(5)が上蓋(3)の円板状平面部(3a)の下面全面に貼り付けられていてもよい。
【0047】
図9は、本発明の容器(1)の第6実施形態を示す縦断面図である。この実施形態6において、上記実施形態1の場合と異なる点は、筒状胴部(2)が内面材(2A)のみからなる点、および上蓋(3)の円板状平面部(3a)には垂下状外周縁部(3f)が設けられ、この垂下状外周縁部(3f)が筒状胴部(2)の上端部(2a)の外側に嵌め被せられていて、上蓋(3)の垂下状外周縁部(3f)の内面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の外面とが接触せしめられている点にある。この第6実施形態においては、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内面材(2A)の外周面にシーラント層(図示略)が設けられており、上蓋(3)の垂下状外周縁部(3f)は、このシーラント層との熱融着により、筒状胴部(2)の上端部(2a)に接合されている。なお、図9に示す本発明による容器(1)の第6実施形態の場合は、メンブラン片(5)は、アルミニウム箔よりなるバリア層の少なくとも片面(上面)に高密度ポリエチレン製のシーラント層が積層されて形成されておればよい。
【0048】
図10は、本発明の容器(1)の第7実施形態を示す縦断面図である。この実施形態7において、上記実施形態1の場合と異なる点は、メンブラン片(5)の外周縁部に垂下状外周縁部(5b)が設けられていて、このメンブラン片(5)の垂下状外周縁部(5b)が、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内周面に当接せしめられ、一方、上蓋(3)の円板状平面部(3a)には垂下状外周縁部(3f)が設けられ、この垂下状外周縁部(3f)が筒状胴部(2)の上端部(2a)の外側に嵌め被せられていて、上蓋(3)の垂下状外周縁部(3f)の内面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の外面とが接触せしめられている点にある。
【0049】
そして、上蓋(3)の円板状平面部(3a)の下面の略全面が、メンブラン片(5)の上面のシーラント層とに熱融着により接合されているとともに、メンブラン片(5)の垂下状外周縁部(5b)のシーラント層と、筒状胴部上端部(2a)の内面材(2A)内側のシーラント層(14)とが、熱融着により接合されている。従ってこの場合、上蓋(3)の垂下状外周縁部(3f)は、筒状胴部(2)の上端部(2a)の外側に嵌め被せられるだけで、接合されていなくてもよい。
【0050】
なお、図10に示す本発明による容器(1)の第7実施形態の場合は、メンブラン片(5)は、アルミニウム箔よりなるバリア層の少なくとも片面(上面)に高密度ポリエチレン製のシーラント層が積層されて形成されておればよい。
【0051】
本発明の上記第2実施形態〜第7実施形態において、その他の点は、上記本発明の第1実施形態の場合と同様であるので、図5図10において、図1と同一のものには、同一の符号を付した。
【0052】
本発明は、上記のようなシーリング材収納用カートリツジ(1)の他に、接着剤、マヨネーズ、ケチャップ等の粘調体、あるいはまた清涼飲料水、シャンプー等の液体などの流動体を収納する容器にも適用されるものである。
【0053】
なお、マヨネーズ等の粘調体収納容器としては、例えば特公平7−94266号公報および特開2003−40360号公報に記載されているような筒状胴部の一端部に取り付けられた樹脂ヘッド(上蓋)が平坦な形状を有し、このヘッドに小径孔が数個設けられたものが知られており、このような容器についても、本発明を適用することができるものである。
【実施例】
【0054】
つぎに、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0055】
(実施例1)
図1図3に示す本発明の第1実施形態による容器(1)を製作した。本発明による容器(1)はシーリング材を収納するカートリツジとして使用されるもので、筒状胴部(2)と、筒状胴部(2)の上端開口部に取り付けられる硬質ポリエチレン製の上蓋(3)とを備え、さらに筒状胴部(2)の下端部にはプランジャー(4)が備えられ、上蓋(3)の下面には、上蓋(3)の開口を密封するためのメンブラン片(5)が貼り付けられている。
【0056】
本発明によるシーリング材収納用カートリツジ(1)は、筒状胴部(2)が内面材(内面紙)(2A)と外面材(2B)とで構成されている。ここで、筒状胴部(2)の内面材(2A)は、厚さ40μmのアルミニウム箔よりなるバリア層(10)を、厚さ40μmのポリエチレン製接着層(11)(12)で内外両側より挟みこんだサンドイッチ構造の積層体を具備している。そして、バリア層(10)に積層された内側接着層(11)の内側に、ナイロンよりなる厚さ15μmの強化樹脂層(13)が設けられ、この強化樹脂層(13)の内側に、厚さ15μmのポリエチレン製の中間フィルム層(16)を介して厚さ40μmの高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるシーラント層(14)が設けられ、さらにバリア層(10)に積層された外側接着層(12)の外側に、クラフト紙製シート(秤量41.7g/m)よりなる外層(15)が設けられている。
【0057】
一方、筒状胴部(2)の外面材(2B)としては、板紙よりなる紙管構成シートをスパイラル巻きした紙管が用いられている。
【0058】
また硬質ポリエチレン製の上蓋(3)の円板状平面部(3a)の中央部に開口(3b)が設けられ、開口(3b)の天面側の周囲には、開口(3b)から続く中空部を備えた筒状突出部(3c)が設けられ、筒状突出部(3c)の外周部には雄ネジが形成されている。また円板状平面部(3a)には立ち上がり状外周縁部(3d)が設けられている。
【0059】
なお、上蓋(3)の開口(3b)を塞ぐためのメンブラン片(5)は、厚さ40μmのアルミニウム箔の両面に、厚さ40μmの高密度ポリエチレンが積層されて形成されている。
【0060】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン製の上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の外周面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内面材(2A)内側の高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるシーラント層(14)の内周面とが熱融着することにより結合されている。
【0061】
(実施例2)
上記実施例1の場合と同様に、本発明の第1実施形態による容器(1)を製作するが、この実施例2において、上記実施例1の場合と異なる点は、図4の変形例に示される筒状胴部(2)の層構成を用いて行なった点にある。すなわち、この実施例2のシーリング材収納用カートリツジ(1)は、の筒状胴部(2)のバリア層(10)の外側に、強化樹脂層(13)が設けられている点にある。
【0062】
この実施例2においては、図4に詳しく示すように、筒状胴部(2)の内面材(2A)は、厚さ40μmのアルミニウム箔よりなるバリア層(10)を、厚さ40μmのポリエチレン製接着層(11)(12)で内外両側より挟みこんだサンドイッチ構造の積層体を具備している。そして、バリア層(10)に積層された内側接着層(11)の内側に厚さ40μmの高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるシーラント層(14)が設けられ、一方、バリア層(10)に積層された外側接着層(12)の外側に、ナイロンよりなる厚さ15μmの強化樹脂層(13)が設けられ、さらに強化樹脂層(13)の外側に、厚さ20μmのポリエチレン製の中間フィルム層(16)を介してグラシン紙製シート(秤量30.5g/m)よりなる外層(15)が設けられている。筒状胴部(2)の外面材(2B)としては、板紙よりなる紙管構成シートをスパイラル巻きした紙管が用いられている。
【0063】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン製の上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の外周面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内面材(2A)内側の高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるシーラント層(14)の内周面とが熱融着することにより結合されている。
【0064】
(比較例1)
比較のために、図1に示す容器(1)を製作するが、この比較例1において、上記実施例1の場合と異なる点は、シーリング材収納用カートリツジ(1)の筒状胴部(2)に、ナイロンよりなる強化樹脂層が設けられていない点にある。すなわち、比較例1のシーリング材収納用カートリツジ(1)の筒状胴部(2)の内面材(2A)は、厚さ40μmのアルミニウム箔よりなるバリア層(10)を、厚さ40μmのポリエチレン製接着層(11)(12)で内外両側より挟みこんだサンドイッチ構造の積層体を具備している。そして、バリア層(10)に積層された内側接着層(11)の内側に、厚さ40μmの高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるシーラント層(14)が設けられ、さらにバリア層(10)に積層された外側接着層(12)の外側に、グラシン紙製シート(秤量30.5g/m)よりなる外層(15)が設けられている。一方、筒状胴部(2)の外面材(2B)としては、板紙よりなる紙管構成シートをスパイラル巻きした紙管が用いられている。
【0065】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン製の上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の外周面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内面材(2A)内側の高密度ポリエチレン(HDPE)よりなるシーラント層(14)の内周面とが熱融着することにより結合されている。
【0066】
(比較例2)
比較のために、上記比較例1の場合と同様に、シーリング材収納用カートリツジ(1)の筒状胴部(2)に、ナイロンよりなる強化樹脂層が設けられていない容器(1)を製作する。すなわち、比較例2のシーリング材収納用カートリツジ(1)の筒状胴部(2)の内面材(2A)は、厚さ40μmのアルミニウム箔よりなるバリア層(10)を、厚さ40μmのポリエチレン製接着層(11)(12)で内外両側より挟みこんだサンドイッチ構造の積層体を具備している。そして、バリア層(10)に積層された内側接着層(11)の内側に、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂無延伸フィルム(CPP)よりなるシーラント層(14)が設けられ、さらにバリア層(10)に積層された外側接着層(12)の外側に、グラシン紙製シート(秤量30.5g/m)よりなる外層(15)が設けられている。一方、筒状胴部(2)の外面材(2B)としては、板紙よりなる紙管構成シートをスパイラル巻きした紙管が用いられている。
【0067】
そして、筒状胴部(2)の上端開口部に嵌め合わせられた硬質ポリエチレン製の上蓋(3)の立ち上がり状外周縁部(3d)の外周面と、筒状胴部(2)の上端部(2a)の内面材(2A)内側のポリプロピレン樹脂無延伸フィルム(CPP)よりなるシーラント層(14)の内周面とが熱融着することにより結合されている。
【0068】
(容器の耐圧性テスト)
つぎに、本発明の実施例1と2、および比較例1と2で得られたシーリング材収納用カートリツジ(1)を、図11に示すブローオフテスター(20)を用いて、それぞれ耐圧性テストを実施した。
【0069】
同図において、ブローオフテスター(20)は、シーリング材収納用カートリツジ(1)を着脱自在に装着するヘッダ部(21)と、これの空気導入口(22)に連通するように一端部が取り付けられた加圧空気導入用パイプ(23)を備え、加圧空気導入用パイプ(23)の途上に圧力ゲージ(24)が装備されるとともに、該パイプ(23)の他端部はコンプレッサー(25)に接続されている。
【0070】
そして、本発明の実施例1と2、および比較例1と2で得られたシーリング材収納用カートリツジ(1)の下端部を、それぞれプランジャー(4)を取り外した状態で、ブローオフテスター(20)のヘッダ部(21)に取り付けて固定し、コンプレッサー(25)より加圧空気導入用パイプ(23)を通じてカートリツジ(1)内に加圧空気を順次導入していき、ヘッダ部(21)に取り付けられたカートリツジ(1)の上蓋(3)が外れたときの圧力を測定した。
【0071】
その結果、本発明の実施例1のシーリング材収納用カートリツジ(1)によれば、ブローオフテスター(20)の圧力ゲージ(24)が590kPaを超えても、ヘッダ部(21)に取り付けられたカートリツジ(1)の上蓋(3)は外れなかった。一般に、シーリング材等の内容物を容器(1)に充填する際、あるいはまた容器(1)から内容物を押し出す際の容器の内圧は、392kPa程度であると考えられることから、本発明の実施例1と2のシーリング材収納用カートリツジ(1)は、充分に実用に耐え得るものであった。
【0072】
また、本発明による実施例2のシーリング材収納用カートリツジ(1)によれば、ブローオフテスター(20)の圧力ゲージ(24)が490kPaのときに、ヘッダ部(21)に取り付けられたカートリツジ(1)の上蓋(3)が外れたが、上記のように、シーリング材等の内容物を容器(1)に充填する際、あるいはまた容器(1)から内容物を押し出す際の容器の内圧は、392kPa程度であると考えられることから、本発明による実施例2のシーリング材収納用カートリツジ(1)は、実用に耐え得るものであった。
【0073】
このように、本発明のシーリング材収納用カートリツジ(1)によれば、カートリツジ(1)の筒状胴部(2)のバリア層(10)の内側に強化樹脂層(13)が設けられることにより、融着界面の破裂強度が高くなり、カートリツジ(1)に内圧がかかっても、筒状胴部(2)の上端開口部と上蓋(3)の融着部分が外れにくくなることが確認された。
【0074】
これに対し、比較例1と2のシーリング材収納用カートリツジ(1)によれば、ブローオフテスター(20)の圧力ゲージ(24)が、98kPa以下のときに、ヘッダ部(21)に取り付けられたカートリツジ(1)の上蓋(3)がそれぞれ外れてしまい、上記のように、シーリング材等の内容物を容器(1)に充填する際、あるいはまた容器(1)から内容物を押し出す際の容器の内圧は、392kPa程度であると考えられることから、比較例1と2シーリング材収納用カートリツジ(1)は、実用に耐えることができないものであった。
【符号の説明】
【0075】
1:シーリング材収納用カートリツジ(容器)
2:筒状胴部
2a:上端部
2A:内面材
2B:外面材
3:上蓋
3a:円板状平面部
3b:開口
3c:筒状突出部
3d:立ち上がり状外周縁部
3e:横断面倒L字形の外側折返し部
3f:垂下状外周縁部
4:プランジャー
5:メンブラン片
5a:立ち上がり状外周縁部
5b:垂下状外周縁部
10:バリア層(アルミニウム箔)
11:内側接着層
12:外側接着層
13:強化樹脂層
14:シーラント層
15:外層
16:中間フィルム層
20:ブローオフテスター
21:ヘッダ部
22:空気導入口
23:加圧空気導入用パイプ
24:圧力ゲージ
25:コンプレッサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11