(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記圧縮機制御部は、前記ファンモータ制御部の指令値が第1閾値回転数よりも低い第2閾値回転数以下である、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数未満である、前記圧縮機を停止する、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が指令値の回転数よりも第2設定回転数分低い回転数であるのいずれかを満たす場合、前記圧縮機を前記制限回転数で回転させる制御を解除し、
前記第2設定回転数は、前記第1設定回転数よりも低い回転数であることを特徴とする請求項1に記載の室外機ユニット。
前記制限条件は、前記ファンモータ制御部の指令値の回転数が最大回転数の90%以上であり、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が最大回転数の88%以下であり、かつ、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数以上であることを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の室外機ユニット。
前記圧縮機制御部は、前記ファンモータ制御部の指令値が最大回転数の80%以下である、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数未満である、前記圧縮機を停止する、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が最大回転数の89%以上であるのいずれかを満たす解除条件を満たした場合、前記圧縮機を前記制限回転数で回転させる制御を解除することを特徴とする請求項3または4に記載の室外機ユニット。
前記圧縮機制御部は、前記過負荷保護部の前記保護機能が解除された場合、前記圧縮機を前記制限回転数で回転させる制御を解除することを特徴とする請求項6または7に記載の室外機ユニット。
前記制限条件は、他の条件に加え、室内機ユニットが冷房運転及び除湿運転の少なくとも一方で運転されていることを含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の室外機ユニット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の装置のように、サーミスタ等の温度検出部での検出結果に基づいて、温度が高くなった場合、室外機の運転能力を低下させ、室外機の発熱量を低下させることで、温度上昇を抑制する方法では、実際に温度が上昇してからの動作となり温度を低下させる制御を実行してから温度が低下するまでに時間が必要となり、その間で温度がさらに上昇してしまい、機器に負担が生じる。また、特許文献2に記載の装置は、通常運転時についても運転電流を制限する必要が生じるため、室外機ユニットとしての性能が低下してしまう。
【0007】
本発明は上述した課題を解決するものであり、パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる室外機ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明は、冷房機能及び除湿機能の少なくとも一方を有する空気調和機の室外機ユニットであって、屋外の空気を送風するファンモータと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記ファンモータを制御するファンモータ制御部及び前記圧縮機を制御する圧縮機制御部を備えるコントローラと、を有し、前記圧縮機制御部は、前記ファンモータ制御部の指令値が第1閾値回転数以上であり、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が指令値の回転数よりも第1設定回転数分低い回転数であり、かつ、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数以上である制限条件を満たす場合、前記圧縮機の回転数を低下させ前記制限回転数で回転させることを特徴とする。
【0009】
室外機ユニットは、上記構成により、ファンモータの回転数、指令値とのずれが制限条件を満たす場合、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うことができる。パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる。
【0010】
また、前記圧縮機制御部は、前記ファンモータ制御部の指令値が第1閾値回転数よりも低い第2閾値回転数以下である、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数未満である、前記圧縮機を停止する、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が指令値の回転数よりも第2設定回転数分低い回転数であるのいずれかを満たす場合、前記圧縮機を前記制限回転数で回転させる制御を解除し、前記第2設定回転数は、前記第1設定回転数よりも低い回転数であることが好ましい。
【0011】
室外機ユニットは、上記構成により、パワーデバイスを保護しつつ、運転能力を高くすることができる。
【0012】
また、前記制限条件は、前記ファンモータ制御部の指令値の回転数が最大回転数の90%以上であり、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が最大回転数の88%以下であり、かつ、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数以上であることを含むことが好ましい。
【0013】
室外機ユニットは、上記構成により、ファンモータの回転数の割合、指令値との割合のずれが制限条件を満たす場合、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うことができる。パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる。
【0014】
上述の目的を達成するために、本発明は、冷房機能及び除湿機能の少なくとも一方を有する空気調和機の室外機ユニットであって、屋外の空気を送風するファンモータと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記ファンモータを制御するファンモータ制御部及び前記圧縮機を制御する圧縮機制御部を備えるコントローラと、を有し、前記圧縮機制御部は、前記ファンモータ制御部の指令値の回転数が最大回転数の90%以上であり、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が最大回転数の88%以下であり、かつ、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数以上である制限条件を満たす場合、前記圧縮機の回転数を低下させ前記制限回転数で回転させることを特徴とする。
【0015】
室外機ユニットは、上記構成により、ファンモータの回転数の割合、指令値との割合のずれが制限条件を満たす場合、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うことができる。パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる。
【0016】
また、前記圧縮機制御部は、前記ファンモータ制御部の指令値が最大回転数の80%以下である、前記圧縮機の目標回転数が制限回転数未満である、前記圧縮機を停止する、所定時間連続して前記ファンモータの回転数が最大回転数の89%以上であるのいずれかを満たす解除条件を満たした場合、前記圧縮機を前記制限回転数で回転させる制御を解除することが好ましい。
【0017】
室外機ユニットは、上記構成により、パワーデバイスを保護しつつ、運転能力を高くすることができる。
【0018】
また、前記ファンモータは、前記ファンモータの動作を制御するファンモータ側制御部を有し、前記ファンモータ制御部は、前記ファンモータの負荷が高くなった場合ファンモータの動作を低減させる保護機能を実行する過負荷保護部を有し、前記制限条件は、前記過負荷保護部の前記保護機能が実行されていることを含むことが好ましい。
【0019】
室外機ユニットは、上記構成により、過負荷保護部の動作に対応して、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うことができる。パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる。
【0020】
上述の目的を達成するために、本発明は、また、冷房機能及び除湿機能の少なくとも一方を有する冷房機能を有する空気調和機の室外機ユニットであって、屋外の空気を送風するファンモータと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記ファンモータを制御するファンモータ制御部及び前記圧縮機を制御する圧縮機制御部を備えるコントローラと、を有し、前記ファンモータは、前記ファンモータの動作を制御するファンモータ側制御部を有し、前記ファンモータ制御部は、前記ファンモータの負荷が高くなった場合ファンモータの動作を低減させる保護機能を実行する過負荷保護部を有し、前記圧縮機制御部は、前記過負荷保護部の前記保護機能が実行されているという制限条件を満たす場合、前記圧縮機の回転数を低下させ前記制限回転数で回転させることを特徴とする。
【0021】
室外機ユニットは、上記構成により、過負荷保護部の動作に対応して、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うことができる。パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる。
【0022】
また、前記圧縮機制御部は、前記過負荷保護部の前記保護機能が解除された場合、前記圧縮機を前記制限回転数で回転させる制御を解除することが好ましい。
【0023】
室外機ユニットは、上記構成により、パワーデバイスを保護しつつ、運転能力を高くすることができる。
【0024】
また、外気温を検出する外気温センサをさらに有し、前記制限条件は、他の条件に加え、前記外気温センサで検出した外温度が閾値温度以上であることを含むことが好ましい。
【0025】
室外機ユニットは、上記構成により、圧縮機の回転数の制限が必要な状態であるかをより高い精度で判定することができる。
【0026】
また、前記制限条件は、他の条件に加え、室内機ユニットが冷房運転及び除湿運転の少なくとも一方で運転されていることを含むことが好ましい。
【0027】
室外機ユニットは、上記構成により、圧縮機の回転数の制限が必要な状態であるかをより高い精度で判定することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、制限条件を満たす場合、圧縮機の回転数を低下させる制御を行うことで、パワーデバイスを保護しつつ、室外機ユニットの性能の低減を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0031】
図1は、本実施形態の室外機ユニットを有する空気調和機の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す空気調和機10は、室内機ユニット12と、室外機ユニット14と、操作部16と、を有する。室内機ユニット12は、基本的に屋内に設置されており、屋内に温度や湿度を調整した空気を供給し、冷房、暖房、除湿等を行う。室外機ユニット14は、基本的に屋外に設置されており、室内機ユニット12と接続されている。室外機ユニット14は、冷媒(熱媒)を加熱または冷却して、室内機ユニット12との間で冷媒(熱媒)を循環させることで、室内機ユニット12での冷房機能、暖房機能、除湿機能を実現させる。操作部16は、利用者が操作を入力する機器である。操作部16は、移動可能な端末または壁等に設置された端末である。操作部16は、冷房、乾燥、除湿、暖房等のモードや、設定温度、風量、風向、始動タイマ、停止タイマ等の種々の操作を入力することができる機器である。操作部16は、入力された操作を室内機ユニット12、室外機ユニット14に無線または有線の通信で送信する。
【0032】
次に、室外機ユニット14の各部について説明する。室外機ユニット14は、
図1に示すように、筐体20と、熱交換器21と、ファンモータ22と、圧縮機23と、コントローラ24と、温度センサ26と、を有する。なお、室外機ユニット14は、上記構成に加え、膨張弁および冷媒の流れ方向を規定する四方弁等、室外機ユニットが一般的に備えている各部を備えている。
【0033】
筐体20は、室外機ユニット14の各部を収納する箱である。筐体20は、外気が流入する通風口が形成され、内部に外気が流入し、内部の空気を外部に排出可能となっている。
【0034】
熱交換器21は、空気と冷媒との間で熱交換を行う。熱交換器21は、例えば、周囲に多数のコルゲートフィンを備え、冷媒が流れる冷媒配管を有する。熱交換器21は、冷媒配管の周囲の室外気と冷媒との熱交換を実現させる。
【0035】
ファンモータ22は、ファンがついた回転機器であり、回転することで、筐体20の内部と外部との空気の交換を促進させる。例えば、ファンモータ22は、ファンモータ側制御部30を有する。ファンモータ側制御部30は、コントローラ24から入力される制御値を、各種情報、ファンモータ22の状態に基づいて、ファンモータ22の動作を制御する。また、ファンモータ側制御部30については、後述する。圧縮機23は、低温低圧の気体冷媒を高温高圧の気体冷媒に変換して吐出する。
【0036】
コントローラ24は、室外機ユニット14の各部の動作を制御する。コントローラ24は、パワーデバイス40と、制御基板42と、を有する。パワーデバイス40は、整流ダイオード、パワートランジスタ(パワーMOSFET、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT))、サイリスタ、ゲートターンオフサイリスタ(GTO)、トライアック等の電力制御用の素子を有し、パワーデバイス40は、ファンモータ22及び圧縮機23等に供給する電力を制御する。パワーデバイス40には、放熱フィン44が設けられている。パワーデバイス40は、発生した熱を放熱フィン44に伝達し、放熱する。
【0037】
制御基板42は、パワーデバイス50と、ファンモータ制御部52と、圧縮機制御部54と、を有する。パワーデバイス50は、電力制御用の素子を有し、パワーデバイス50は、制御基板42の各部に供給する電力を制御する。パワーデバイス50には、放熱フィン56が設けられている。パワーデバイス50は、発生した熱を放熱フィン56に伝達し、放熱する。
【0038】
ファンモータ制御部52は、各種運転条件に基づいて、ファンモータに必要な回転数を算出し、算出したモータの回転数を指令値として、ファンモータ22に送る。
図2は、ファンモータの回転の制御の一例を説明するための説明図である。ここで、ファンモータ22は、
図2に示すよう、ファンタップを切り換えることで、回転数を多段に変速できる。本実施形態では、7段階で変速可能であり、1速が200rpm、2速が390rpm、3速が560rpm、4速が830rpm、5速が870rpm、6速が910rpm、7速が950rpm、となる。ファンモータ制御部52は、1速から7速または停止のいずれかで運転を行うかを決定し、決定した変速の段階を指令値としてファンモータ22に送る。
【0039】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の動作を制御する。具体的には、圧縮機23の回転数を制御し、圧縮機23で冷媒に対して行われる仕事を制御する。圧縮機制御部54の制御動作については後述する。
【0040】
また、コントローラ24は、パワーデバイス40の温度を検出するサーミスタ62と、パワーデバイス62の温度を検出するサーミスタ64とを有する。サーミスタ62、64は、検出した結果をファンモータ側制御部30に送る。なお、コントローラ24は、パワーデバイス40、50の温度を検出できればよく、サーミスタ以外の温度検出素子を用いてもよい。
【0041】
ファンモータ側制御部30は、過負荷保護部32を有する。過負荷保護部32は、回路であり、ファンモータ22に供給される電流や、サーミスタ62、64で検出したパワーデバイス40、50の温度に基づいてファンモータ22の回転を制御する。具体的には、負荷が大きいと判定した場合、ファンモータ22に供給する電流を低減し、ファンモータ22の負荷を小さくする過負荷保護動作を実行させる。過負荷保護部32は、例えば、ファンモータ22に流れる電流が過電流設定値、本実施形態では2Aを超えた場合に過負荷保護動作を実行させる。過負荷保護部32は、例えば、サーミスタ62、64で検出した温度が80℃を超えた場合、過負荷保護動作を実行させる。過負荷保護部32は、過負荷保護動作としては、ファンモータ22の回転数を100rpm下げる動作や、ファンモータ22の回転数の最大能力に対して、10%下げる動作が例示される。なお、数値は一例である。また、過負荷保護部32は、ファンモータ22の電流が過電流設定値以下となった場合、また、サーミスタで検出した温度が80℃以下になった場合、過負荷保護動作を解除する。
【0042】
また、過負荷保護部32は、サーミスタで検出した温度に基づいて、過電流制御値を下げるようにしてもよい。
図3は、サーミスタ温度と過電流制御値との関係を示すグラフである。過負荷保護部32は、
図3に示すように、サーミスタ温度が高くなるほど、過電流制御値、つまり過負荷保護動作を実行する基準の電流値を下げるようにしてもよい。
図4は、低下回転数、低下能力(最大能力対比低下率)と過電流制御値との関係を示すグラフである。過負荷保護部32は、
図3に示す関係で制御を行うと、過電流制限値が低下することにより、
図4に示すように、ファンモータ回転数が低下し、ファンモータの最大能力と対比した場合のファンモータ22の能力(回転数)が低下する。
【0043】
温度センサ26は、筐体20の外に配置され、室外機ユニット14が設置されている雰囲気の温度を検出する。なお、温度センサ26は、筐体20の吸気穴となる開口に設けることが好ましい。温度センサ26は、検出した室外気(外温)の情報をコントローラ24に送る。
【0044】
次に、
図5を用いて、コントローラ24の圧縮機制御部54による制御動作の一例について説明する。
図5は、圧縮機制御部の制御動作の一例を示すフローチャートである。
図5は、圧縮機の性能(回転数)を制限する処理を実行するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作を示している。
【0045】
圧縮機制御部54は、冷房モード(冷房運転)または除湿モード(除湿運転)で運転しているかを判定する(ステップS12)。圧縮機制御部54は、冷房モードまたは除湿モードで運転していない(ステップS12でNo)と判定した場合、ステップS28に進む。
【0046】
圧縮機制御部54は、冷房モードまたは除湿モードで運転している(ステップS12でYes)と判定した場合、外温が40℃以上であるかを判定する(ステップS14)。圧縮機制御部54は、温度センサ26で検出した温度に基づいて外温、つまり室外機ユニット14が設置されている雰囲気の温度を検出する。ここで、本実施形態の外温の基準温度の40℃は、一例であり、温度は任意の温度に設定することができる。基準温度は、パワーデバイス40、50の発熱が問題となる恐れがあると判断できる温度である。圧縮機制御部54は、外温が40℃未満である(ステップS14でNo)と判定した場合、ステップS28に進む。
【0047】
圧縮機制御部54は、外温が40℃以上である(ステップS14でYes)と判定した場合、ファンモータが6速以上であるかを判定する(ステップS16)。具体的には、圧縮機制御部54は、ファンモータ制御部52からファンモータ22に送られる指令値が6速以上(本実施形態では、6速または7速)であるかを判定する。ここで、本実施形態では、ファンタップで多段に設定されている多段変速の段階の6速を基準としたが、5速でも7速でもよい。また、本実施形態では、ファンタップで多段に設定されている多段変速の段階を基準としたが、回転数(設定回転数)[rpm]を基準としてもよい。
【0048】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22が6速以上ではない(ステップS16でNo)、つまり指令値が5速以下であると判定した場合、ファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上であるかを判定する(ステップS18)。つまり具体的には、圧縮機制御部54は、ファンモータ制御部52から情報を取得し、ファンモータ制御部52からファンモータ22に送られる指令値のファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上の値であるかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上ではない(ステップS18でNo)と判定した場合、ステップS28に進む。
【0049】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上である(ステップS18でYes)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22が最大能力の88%以下で運転されているかを判定する(ステップS20)。つまり、圧縮機制御部54は、ファンモータ側制御部30から情報を取得し、ファンモータ側制御部30の制御により回転しているファンモータ22の回転数を検出し、ファンモータ22の回転数が5分間連続でファンモータ22の最大能力の88%以下で運転されているかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の88%以下で運転されていない(ステップS20でNo)と判定した場合、ステップS24に進み、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の88%以下で運転されている(ステップS20でYes)と判定した場合、ステップS26に進む。
【0050】
また、圧縮機制御部54は、ファンモータ22が6速以上である(ステップS16でYes)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22の回転数が(6速の回転数−30rpm)で運転されているかを判定する(ステップS22)。つまり、圧縮機制御部54は、ファンモータ側制御部30から情報を取得し、ファンモータ側制御部30の制御により回転しているファンモータ22の回転数を検出し、ファンモータ22の回転数が5分間連続で6速の回転数−30rpmで運転されているかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータ22が5分間連続で6速の回転数−30rpm以下で運転されていない(ステップS22でNo)と判定した場合、ステップS24に進み、ファンモータ22が5分間連続で6速の回転数−30rpmで運転されている(ステップS22でYes)と判定した場合、ステップS26に進む。
【0051】
圧縮機制御部54は、ステップS20またはステップS22でNoと判定した場合、過負荷保護処理が実行されているかを判定する(ステップS24)。つまり、圧縮機制御部54は、過負荷保護部32により過負荷保護処理が実行されているかを判定する。圧縮機制御部54は、過負荷保護処理が実行されている(ステップS24でYes)と判定した場合、ステップS26に進み、過負荷保護処理が実行されていない(ステップS24でNo)と判定した場合、ステップS28に進む。
【0052】
圧縮機制御部54は、ステップS20、ステップS22またはステップS24でYesと判定した場合、圧縮機23の目標回転数が100rps以上であるかを判定する(ステップS26)。つまり圧縮機23が高い回転数、出力が稼働されているかを判定する。本実施形態の100rpsは、一例である。基準とする回転数(制限回転数)は、任意に設定することができる。なお、制限回転数は、圧縮機の最大回転数の60%以上90%以下の値とすることが好ましい。
【0053】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps未満である(ステップS26でNo)と判定した場合、また、ステップS12、ステップS14、ステップS18、ステップS24でNoと判定した場合、現状の制御を維持し(ステップS28)、本処理を終了する。
【0054】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以上である(ステップS26でYes)と判定した場合、圧縮機23の回転数を制限回転数(100rps)まで低下させ(ステップS30)、本処理を終了する。
【0055】
次に、
図6を用いて、コントローラ24の圧縮機制御部54による制御動作の一例について説明する。
図6は、圧縮機制御部の制御動作の一例を示すフローチャートである。
図6は、圧縮機の性能(回転数)を制限する処理を実行している間に実行され、回転数を制限する処理を解除するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作を示している。
【0056】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22が5速以下であるかを判定する(ステップS60)。具体的には、圧縮機制御部54は、ファンモータ制御部52からファンモータ22に送られる指令値が5速以下であるかを判定する。また、本実施形態では、ファンタップで多段に設定されている多段変速の段階を基準としたが、回転数(設定回転数)[rpm]を基準としてもよい。圧縮機制御部54は、ステップS16で基準とした段階よりも低い段であればよい。
【0057】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22が5速以下である(ステップS60でYes)と判定した場合、ファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下であるかを判定する(ステップS62)。つまり具体的には、圧縮機制御部54は、ファンモータ制御部52から情報を取得し、ファンモータ制御部52からファンモータ22に送られる指令値のファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下の値であるかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下である(ステップS62でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0058】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下ではない(ステップS62でNo)と判定した場合、圧縮機23の目標回転数が100rps以下であるかを判定する(ステップ64)。ここで、100rpsは、ステップS26の基準となる制限回転数と同じ回転数である。圧縮機制御部54は、圧縮機の目標回転数が100rps以下である(ステップS64でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0059】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下ではない(ステップS64でNo)と判定した場合、圧縮機23が停止しているかを判定する(ステップS66)。圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止している(ステップS66でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0060】
圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止していない(ステップS66でNo)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22の回転数が最大能力の89%以上で運転されているかを判定する(ステップS68)。つまり、圧縮機制御部54は、ファンモータ側制御部30から情報を取得し、ファンモータ側制御部30の制御により回転しているファンモータ22の回転数を検出し、ファンモータ22の回転数が5分間連続でファンモータ22の最大能力の89%以上で運転されているかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータが5分間連続で最大能力の89%以上で運転されている(ステップS68でYes)と判定した場合、ステップS78に進み、ファンモータが5分間連続で最大能力の89%以上で運転されていない(ステップS68でNo)と判定した場合、ステップS80に進む。
【0061】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の5速以下ではない(ステップS60でNo)と判定した場合、ステップS64と同様に、圧縮機23の目標回転数が100rps以下であるかを判定する(ステップ72)。圧縮機制御部54は、圧縮機の目標回転数が100rps以下である(ステップS74でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0062】
圧縮機制御部54は、圧縮機の目標回転数が100rps以下ではない(ステップS72でNo)と判定した場合、ステップS66と同様に、圧縮機23が停止しているかを判定する(ステップS74)。圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止している(ステップS74でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0063】
圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止していない(ステップS74でNo)と判定した場合、5分間連続でファンモータの回転数が(6速−10rpm)以上で運転されているかを判定する(ステップS76)。つまり、圧縮機制御部54は、ファンモータ側制御部30から情報を取得し、ファンモータ側制御部30の制御により回転しているファンモータ22の回転数を検出し、ファンモータ22の回転数が5分間連続で(6速−10rpm)以上で運転されているかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が5分間連続で(6速−10rpm)以上で運転されている(ステップS76でYes)と判定した場合、ステップS78に進み、ファンモータ22の回転数が5分間連続で(6速−10rps)以上で運転されていない(ステップS76でNo)と判定した場合、ステップS80に進む。
【0064】
圧縮機制御部54は、ステップS68またはステップS76でYesと判定した場合、過負荷保護処理が解除されているかを判定する(ステップS78)。つまり、圧縮機制御部54は、過負荷保護部32により過負荷保護処理が解除されているかを判定する。圧縮機制御部54は、過負荷保護処理が実行されていない(ステップS78でNo)と判定した場合、ステップS80に進み、過負荷保護処理が解除されている(ステップS78でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0065】
圧縮機制御部54は、ステップS68、ステップS76、ステップS78でNoと判定した場合、現状の制限を維持し(ステップS80)、本処理を終了する。つまり圧縮機23の回転数を制限回転数以下に維持する。圧縮機制御部54は、ステップS62、ステップS64、ステップS66、ステップS72、ステップS74、ステップS78でYesと判定した場合、制御を解除し(ステップS82)、本処理を終了する。つまり圧縮機23の回転数の制限を解除する。
【0066】
室外機ユニット14は、
図5及び
図6に示す処理を行う判定を行うことで、ファンモータ22と圧縮機23の状態を適切に検出し、圧縮機23の動作を制御することができる。つまり、少なくともファンモータの回転数(最大出力に対する出力の割合)、ファンモータ22の指令値と実際の回転数のずれ(出力の割合のずれ)及び圧縮機23の回転数とが条件を満たす場合、圧縮機23の回転数を下げることで、室外機ユニット14のパワーデバイスの発熱を適切に抑制することができる。
【0067】
また、過負荷保護部32の過負荷保護動作が作動する前また前後して
図5に示す動作を実行し、圧縮機23の回転数を低減させ、パワーデバイスの発熱を抑制させることで、過負荷保護部32で高精度な保護を行う必要が無くなる。これにより温度を高精度に検出しなくても高精度な制御を行うことができるため、サーミスタの性能を低くしても高精度な制御を行うことができる。また、過負荷保護部32の過負荷保護動作により、ファンモータ22の回転数が低下し、ファンモータ制御部52からの指令値の回転数とのずれが発生した場合も、圧縮機23の回転を低下させ、パワーデバイスの温度を迅速に下げることができるため、実際のファンモータ22の回転数と、指令値の回転数との差が大きくなることを抑制できる。また、通常運転時の圧縮機23の能力を制限する必要もないため、室外機ユニット14の能力を高く維持できる。以上より、室外機ユニット14は、性能を維持しつつ、安定した運転を行うことができる。また、室外機ユニット14は、
図6に示すように各種条件に基づいて、圧縮機23の回転数の制限を解除することで、通常の運転状態に迅速に復帰させることができる。これにより、パワーデバイスの保護しつつ、運転能力を高くすることができる。
【0068】
また、
図5に示す処理では冷房モードまたは除湿モードで運転しているかを判定することで、パワーデバイスの温度が上昇やすい運転状況であるかを好適に判定することができ、圧縮機の性能を低下させる基準をより適切にすることができる。室外機ユニット14は、上記効果を得ることができるため判定することが好ましいが、冷房モードまたは除湿モードで運転しているかの判定を行わなくてもよい。
【0069】
また、
図5に示す処理では外温が高いかを判定することで、パワーデバイスの温度が少々しやすい環境であるかを好適に判定することができ、圧縮機23の性能を低下させる基準をより適切にすることができる。室外機ユニット14は、上記効果を得ることができるため判定することが好ましいが、外温が高いかの判定を行わなくてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、ファンモータ22が1つの場合として説明したが、室外機ユニット14は、ファンモータ22を複数備えていてもよい。室外機ユニット14は、ファンモータ22を複数備える場合、少なくとも1つが上記の条件を満たした場合、圧縮機22の回転数を低減させることが好ましい。
【0071】
ここで、
図5及び
図6の処理では、複数の基準を用いて圧縮機22の回転数を制限するか解除するかを判定したが、
図5及び
図6の一部の基準のみを用いてもよい。以下、
図7から
図12を用いて、他の処理動作について説明する。
図7から
図12は、それぞれ室外機ユニットの制御動作の一例を示すフローチャートである。
図7から
図12に示す処理動作の各ステップの処理は、基本的に
図5または
図6の処理と同様であるので、各処理には同じステップの番号を付して詳細な説明を省略し、処理の流れを説明する。
【0072】
図7及び
図8を用いて他の例を説明する。
図7は、圧縮機の性能(回転数)を制限する処理を実行するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作の他の例を示している。
【0073】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22が6速以上であるかを判定する(ステップS16)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22が6速以上ではない(ステップS16でNo)、つまり指令値が5速以下であると判定した場合、ステップS26に進む。
【0074】
また、圧縮機制御部54は、ファンモータ22が6速以上である(ステップS16でYes)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22の回転数が(6速の回転数−30rpm)で運転されているかを判定する(ステップS22)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22が5分間連続で6速の回転数−30rpm以下で運転されていない(ステップS22でNo)と判定した場合、ステップS28に進み、ファンモータ22が5分間連続で6速の回転数−30rpmで運転されている(ステップS22でYes)と判定した場合、ステップS26に進む。
【0075】
圧縮機制御部54は、ステップS22でYesと判定した場合、圧縮機の目標回転数が100rps以上であるかを判定する(ステップS26)。圧縮機制御部54は、圧縮機の目標回転数が100rps未満である(ステップS26でNo)と判定した場合、また、ステップS22でNoと判定した場合、現状の制御を維持し(ステップS28)、本処理を終了する。
【0076】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以上である(ステップS26でYes)と判定した場合、圧縮機23の回転数を制限回転数(100rps)まで低下させ(ステップS30)、本処理を終了する。
【0077】
図8に示す処理動作は、圧縮機23の性能(回転数)を制限する処理を実行している間に実行され、回転数を制限する処理を解除するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作の他の例を示している。
【0078】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22が5速以下であるかを判定する(ステップS60)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22が5速以下である(ステップS60でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0079】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の5速以下ではない(ステップS60でNo)と判定した場合、圧縮機23の目標回転数が100rps以下であるかを判定する(ステップ72)。圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下である(ステップS64でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0080】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下ではない(ステップS72でNo)と判定した場合、圧縮機23が停止しているかを判定する(ステップS74)。圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止している(ステップS74でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0081】
圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止していない(ステップS74でNo)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22の回転数が(6速−10rpm)以上で運転されているかを判定する(ステップS76)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が5分間連続で(6速−10rpm)以上で運転されている(ステップS76でYes)と判定した場合、ステップS82に進み、ファンモータ22の回転数が5分間連続で(6速−10rpm)以上で運転されていない(ステップS76でNo)と判定した場合、ステップS80に進む。
【0082】
圧縮機制御部54は、ステップS76でNoと判定した場合、現状の制限を維持し(ステップS80)、本処理を終了する。圧縮機制御部54は、ステップS60、ステップS72、ステップS74でYesと判定した場合、制御を解除し(ステップS82)、本処理を終了する。
【0083】
室外機ユニット14は、
図7及び
図8に示すように、回転数の数値を基準として判定を行うことで、ファンモータ22と圧縮機23の状態を適切に検出し、圧縮機23の動作を制御することができる。これにより、室外機ユニット14のパワーデバイスの発熱を適切に抑制することができ、性能を維持しつつ、安定した運転を行うことができる。
【0084】
次に、
図9及び
図10を用いて他の例を説明する。
図9は、圧縮機23の性能(回転数)を制限する処理を実行するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作を示している。
【0085】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上であるかを判定する(ステップS18)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上ではない(ステップS18でNo)と判定した場合、ステップS28に進む。
【0086】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の90%以上である(ステップS18でYes)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22の回転数が最大能力の88%以下で運転されているかを判定する(ステップS20)。つまり、圧縮機制御部54は、ファンモータ側制御部30から情報を取得し、ファンモータ側制御部30の制御により回転しているファンモータ22の回転数を検出し、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の88%以下で運転されているかを判定する。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の88%以下で運転されていない(ステップS20でNo)と判定した場合、ステップS28に進み、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の88%以下で運転されている(ステップS20でYes)と判定した場合、ステップS26に進む。
【0087】
圧縮機制御部54は、ステップS20でYesと判定した場合、圧縮機23の目標回転数が100rps以上であるかを判定する(ステップS26)。圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps未満である(ステップS26でNo)と判定した場合、また、ステップS20でNoと判定した場合、現状の制御を維持し(ステップS28)、本処理を終了する。
【0088】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以上である(ステップS26でYes)と判定した場合、圧縮機23の回転数を制限回転数(100rps)まで低下させ(ステップS30)、本処理を終了する。
【0089】
次に、
図10は、圧縮機23の性能(回転数)を制限する処理を実行している間に実行され、回転数を制限する処理を解除するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作を示している。
【0090】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下であるかを判定する(ステップS62)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下である(ステップS62でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0091】
圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が最大能力の80%以下ではない(ステップS62でNo)と判定した場合、圧縮機23の目標回転数が100rps以下であるかを判定する(ステップ64)。圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下である(ステップS64でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0092】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下ではない(ステップS64でNo)と判定した場合、圧縮機23が停止しているかを判定する(ステップS66)。圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止している(ステップS66でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0093】
圧縮機制御部54は、圧縮機23が停止していない(ステップS66でNo)と判定した場合、5分間連続でファンモータ22の回転数が最大能力の89%以上で運転されているかを判定する(ステップS68)。圧縮機制御部54は、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の89%以上で運転されている(ステップS68でYes)と判定した場合、ステップS82に進み、ファンモータ22の回転数が5分間連続で最大能力の89%以上で運転されていない(ステップS68でNo)と判定した場合、ステップS80に進む。
【0094】
圧縮機制御部54は、ステップS68でNoと判定した場合、現状の制限を維持し(ステップS80)、本処理を終了する。圧縮機制御部54は、ステップS62、ステップS64、ステップS66、ステップS68でYesと判定した場合、制御を解除し(ステップS82)、本処理を終了する。つまり圧縮機23の回転数の制限を解除する。
【0095】
室外機ユニット14は、
図9及び
図10に示すように、回転数の最大能力に対する割合を基準として判定を行うことでも、ファンモータ22と圧縮機23の状態を適切に検出し、圧縮機23の動作を制御することができる。これにより、室外機ユニット14のパワーデバイスの発熱を適切に抑制することができ、性能を維持しつつ、安定した運転を行うことができる。
【0096】
図11は、圧縮機23の性能(回転数)を制限する処理を実行するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作を示している。
【0097】
圧縮機制御部54は、過負荷保護処理が実行されているかを判定する(ステップS24)。つまり、圧縮機制御部54は、過負荷保護部32により過負荷保護機能が実行されているかを判定する。圧縮機制御部54は、過負荷保護処理が実行されている(ステップS24でYes)と判定した場合、ステップS26に進み、過負荷保護処理が実行されていない(ステップS24でNo)と判定した場合、ステップS28に進む。
【0098】
圧縮機制御部54は、ステップS24でYesと判定した場合、圧縮機23の目標回転数が100rps以上であるかを判定する(ステップS26)。圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps未満である(ステップS26でNo)と判定した場合、また、ステップS24でNoと判定した場合、現状の制御を維持し(ステップS28)、本処理を終了する。
【0099】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以上である(ステップS26でYes)と判定した場合、圧縮機23の回転数を制限回転数(100rps)まで低下させ(ステップS30)、本処理を終了する。
【0100】
次に、
図12は、圧縮機23の性能(回転数)を制限する処理を実行している間に実行され、回転数を制限する処理を解除するかを判定し、判定結果に基づいて処理を実行する動作の他の例を示している。
【0101】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下であるかを判定する(ステップ72)。圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下である(ステップS72でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0102】
圧縮機制御部54は、圧縮機23の目標回転数が100rps以下ではない(ステップS72でNo)と判定した場合、過負荷保護処理が解除されているかを判定する(ステップS78)。つまり、圧縮機制御部54は、過負荷保護部32により過負荷保護処理が解除されているかを判定する。圧縮機制御部54は、過負荷保護処理が実行されていない(ステップS78でNo)と判定した場合、ステップS80に進み、過負荷保護処理が解除されている(ステップS78でYes)と判定した場合、ステップS82に進む。
【0103】
圧縮機制御部54は、ステップS78でNoと判定した場合、現状の制限を維持し(ステップS80)、本処理を終了する。圧縮機制御部54は、ステップS78でYesと判定した場合、制御を解除し(ステップS82)、本処理を終了する。つまり圧縮機23の回転数の制限を解除する。
【0104】
室外機ユニット14は、
図11及び
図12に示すように、過負荷保護動作を検出することで、ファンモータ22と圧縮機23の状態を適切に検出し、圧縮機23の動作を制御することができる。これにより、室外機ユニット14のパワーデバイスの発熱を適切に抑制することができ、性能を維持しつつ、安定した運転を行うことができる。