(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ベースが、前記ポリマー材料でできた前記細片を受け入れて前記複数の電気接点部材と前記センサーリード線との間の接続を支持する、請求項5に記載のインサート。
前記インサート部材が、前記ポリマー材料でできた前記細片に接続されかつ前記複数の電気接点部材と前記センサーリード線との間の接続を支持するプレートをさらに含む、請求項1に記載のインサート。
前記ベースが、前記ポリマー材料でできた前記細片を受け入れて前記複数の電気接点部材と前記センサーリード線との間の接続を支持する、請求項13に記載の履物物品。
前記チャンバが複数の側壁により画定され、かつ前記スロットが前記チャンバの一つの端部に位置し、かつ向かい合った2つの側壁間で前記チャンバを横切って延びる、請求項18に記載のインサート。
前記ベースが、少なくとも部分的に前記複数の電気接点部材を受け入れかつ支持して該複数の電気接点部材が前記チャンバに露出されるよう位置づける内部空洞を有する、請求項17に記載のインサート。
前記ベースがチャンバに隣接して配置された堅いリップを有し、該堅いリップが前記電子モジュールの上部と係合しかつ該電子モジュールに対して下方向の力を及ぼして該電子モジュールを前記チャンバ内に保持するように適合されている、請求項17に記載のインサート。
電子モジュールを取り外し可能なかたちで内部に受け入れるように適合されたチャンバを備え、第一および第二の可撓性の保持タブをさらに有する、履物物品のソール構造内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたハウジングと;
前記ハウジングと係合し、かつ、複数の電気接点部材を有するインターフェースであって、前記ハウジングと係合しかつ前記チャンバ内に少なくとも部分的に位置づけられるベースをさらに備え、前記ベースが前記ベースの第一の側面上に第一のタブを有しかつ前記ベースの第二の側面上に第二のタブを有し、前記ベースの前記第一のタブが前記ハウジングの前記第一の保持タブに係合しかつ前記ベースの前記第二のタブが前記ハウジングの前記第二の保持タブに係合して前記ベースを少なくとも部分的に前記チャンバ内に保持し、前記ベースが前記複数の電気接点部材を支持して前記複数の電気接点部材を前記チャンバに対して露出させるように位置づけ、かつ、前記インターフェースが、前記電子モジュールとの電気的接続を形成するように、前記電子モジュールが前記チャンバ内に受け入れられたときに前記電子モジュールが前記複数の電気接点部材を再突出可能にはめ込むのに適したものである、前記インターフェースと;
前記チャンバ内へと延び、かつ、前記インターフェースの前記ベースと係合した、ポリマー材料でできた細片であって、前記ポリマー材料でできた前記細片は該細片上にセンサーリード線を有しており、前記チャンバ内で前記複数の電気接点部材が前記ポリマー材料でできた前記細片に接続されて、前記複数の電気接点部材を前記細片上の前記センサーリード線へと接続しそれにより前記複数の電気接点部材を前記センサーリード線と電子通信の状態とする、前記ポリマー材料でできた前記細片
を備える、足にはめるように適合された、ソール構造と該ソール構造に接続されたアッパー部分とを有する履物物品と共に使用するためのポート。
前記チャンバが複数の側壁により画定され、かつ前記スロットが前記チャンバの一つの端部に位置し、かつ向かい合った2つの側壁間で前記チャンバを横切って延びる、請求項24に記載のポート。
前記ベースが、少なくとも部分的に前記複数の電気接点部材を受け入れかつ支持して該複数の電気接点部材が前記チャンバに露出されるよう位置づける内部空洞を有する、請求項23に記載のポート。
前記ベースがチャンバに隣接して配置された堅いリップを有し、該堅いリップが前記電子モジュールの上部と係合しかつ該電子モジュールに対して下方向の力を及ぼして該電子モジュールを前記チャンバ内に保持するように適合されている、請求項24に記載のポート。
【発明の概要】
【0004】
簡単な概要
本発明は概して、センサーシステムを有する履物に関連する。本発明の局面は、アッパー部材およびソール構造を含みセンサーシステムがソール構造に接続されている履物物品に関連する。センサーシステムは、ユーザーの足によってセンサーに対して加えられた力を検出するために構成された複数のセンサーを含む。
【0005】
一つの局面によれば、履物はさらに、センサーと動作可能に接続された通信ポートを含む。一つの実施形態において、通信ポートは、各センサーにより普遍的に読取可能な形式で検知された力に関するデータの送信のために構成されている。ポートは、センサーとモジュールとの間の通信を許容する電子モジュールへの接続用にも構成されうる。
【0006】
本発明の追加的な局面は、履物物品と共に使用するためのポートに関連し、履物物品のソール構造内に少なくとも部分的に受け入れられるよう適合されたハウジングを含みうる。ハウジングは、中に電子モジュールを受け入れるよう適合されたチャンバを画定する複数の側壁を含む。インターフェースは、ハウジングと係合しかつチャンバに露出した少なくとも一つの電気接点を有する。この構成において、モジュールがチャンバ内に受け入れられたときにモジュールが少なくとも一つの電気接点と係合するように、インターフェースは、モジュールとの電気的接続を形成するよう適合される。
【0007】
本発明のさらなる局面は、上述のように、足を受け入れるように適合され、かつソール構造、アッパー部分、センサーシステム、およびポートを含む、履物物品に関する。ソール構造は、アウトソール部材と、アウトソール部材により保持されるミッドソール部材を含み、ミッドソール部材はその中にウェルを有する。アッパー部分は、ソール構造に接続されている。センサーシステムは、ソール構造に接続された力センサーと、力センサーから離れて延びるセンサーリード線とを含み、力センサーは、足によってソール構造に及ぼされる力を感知するよう適合されている。ポートのインターフェースは、センサーリード線に接続され、それにより力センサーと電子通信の状態にある電気接点を含む。
【0008】
本発明のなおもさらなる局面は、足にはめるように適合された履物物品と共に使用するためのシステムに関連する。このシステムは、アウトソール部材と、アウトソール部材により保持され、中にウェルを有するミッドソール部材とを有するソール構造、およびソール構造に接続されたアッパー部分を含む。システムはまた、ソール構造に接続された複数の力センサーと力センサーから離れて延びる複数のセンサーリード線を有するセンサーシステムを含み、力センサーはそれぞれ、足によりソール構造に及ぼされる力を感知するよう適合されている。ポートは、ソール構造およびセンサーシステムに接続されている。ポートは、ミッドソール部材にあるウェル内部に少なくとも部分的に受け入れられるハウジングと、ハウジングに係合するインターフェースとを含む。ハウジングは、チャンバを画定する複数の側壁と、側壁のうちの少なくとも一つに接続された保持部材とを含む。電気接点が複数のセンサーリード線に接続され、それにより力センサーと電子通信の状態にあるように、インターフェースはチャンバに露出した複数の電気接点を含む。システムはさらに、モジュールがチャンバ内に受け入れられたときにモジュールがインターフェースの複数の電気接点と係合し、インターフェースとの電気的接続を形成するように、ポートのチャンバ内に受け入れられる電子モジュールを含む。モジュールは、インターフェースとの電気的接続を通して力センサーから信号を受信し、かつ力センサーから受信したデータを保存するように構成されている。さらに、ハウジングの保持部材は、モジュールに力を及ぼし、チャンバ内のモジュールを保持する。
【0009】
[本発明1001]
下部壁および側壁が、電子モジュールを内部に受け入れるよう適合されたチャンバを画定し、該下部壁が、該モジュールと係合しかつ該モジュールが該チャンバ内に受け入れられたときに該モジュールに対して上向きのバイアス力を及ぼすように適合されたバイアス部材をさらに含む、下部壁と該下部壁から上方向に延びる複数の側壁とを備え、
バイアス部材のバイアス力と反対に、モジュールに対して下向きの力を及ぼして、該モジュールをチャンバ内に保持するよう適合された保持部材をさらに備える、
履物物品のソール構造内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたハウジング;および
前記モジュールが前記チャンバ内に受け入れられたときに前記モジュールが少なくとも一つの電気接点と係合するように、前記モジュールと電気的接続を形成するよう適合されている、前記ハウジングと係合しかつ前記チャンバに露出した少なくとも一つの電気接点を有するインターフェース
を備える、足にはめるように適合された、ソール構造と該ソール構造に接続されたアッパー部分とを有する履物物品と共に使用するためのポート。
[本発明1002]
前記ハウジングが4つの側壁を有し、実質的に矩形のチャンバを形成する、本発明1001のポート。
[本発明1003]
前記チャンバが、前記チャンバ内への前記モジュールの挿入を許容するよう適合された開いた上部をさらに有する、本発明1001のポート。
[本発明1004]
前記バイアス部材が可撓性のバイアスタブであり、前記下部壁が該バイアスタブの周囲に戻り止めをさらに備え、該戻り止めが、前記モジュールが係合したときに該バイアスタブが曲がるための隙間を提供するよう適合されている、本発明1001のポート。
[本発明1005]
前記保持部材が前記側壁のうちの少なくとも一つから延びる可撓性の保持タブである、本発明1001のポート。
[本発明1006]
前記保持部材が前記モジュールを前記チャンバ内に保持するよう適合されている第一の位置と、前記モジュールを前記チャンバから取り外すことができる第二の位置との間で、前記保持部材が移動可能である、本発明1001のポート。
[本発明1007]
前記保持部材が前記側壁のうちの少なくとも一つから延びる可撓性の保持タブであり、該保持タブが第一の位置と第二の位置との間で曲げによって移動可能である、本発明1005のポート。
[本発明1008]
前記モジュールに係合して前記タブを前記第二の位置の方向に曲げて、前記チャンバ内への前記モジュールの挿入を許容するよう適合された傾斜表面を、前記保持タブが有する、本発明1007のポート。
[本発明1009]
前記インターフェースが、前記チャンバを画定する前記側壁のうちの少なくとも一つと係合する、本発明1001のポート。
[本発明1010]
電子モジュールを取り外し可能なかたちで内部に受け入れるように適合されたチャンバを備え、保持タブをさらに有する、履物物品のソール構造内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたハウジング;および
前記ハウジングと係合しかつ前記チャンバ内に少なくとも部分的に位置づけられるベースをさらに備え、
前記ベースが、前記ハウジングの前記保持タブに係合して前記ベースを少なくとも部分的に前記チャンバ内に保持する保持タブを有し、該ベースが、電気接点を支持して、該電気接点を前記チャンバに対して露出させるように位置づける、
前記ハウジングと係合しかつ複数の電気接点を有するインターフェースであって、
前記モジュールが前記チャンバ内に受け入れられたときに前記モジュールが前記電気接点に係合するように、前記モジュールと電気的接続を形成するよう適合された、インターフェース
を備える、足にはめるように適合された、ソール構造と該ソール構造に接続されたアッパー部分とを有する履物物品と共に使用するためのポート。
[本発明1011]
前記電気接点が複数の電気接触パッドを含み、該電気接触パッドがそれぞれ平坦な接触面を有する、本発明1010のポート。
[本発明1012]
前記電気接点が複数の電気接触バネを含み、該電気接触バネがそれぞれ接触面を有し、かつ該接触面への圧力に応答して曲がるように適合されている、本発明1010のポート。
[本発明1013]
前記ハウジングがスロットを備え、かつ前記ベースが該スロット内に受け入れられて前記ベースを前記ハウジングに接続する、本発明1010のポート。
[本発明1014]
前記チャンバが複数の側壁により画定され、かつ前記スロットが前記チャンバの一つの端部に位置し、かつ向かい合った2つの側壁間で前記チャンバを横切って延びる、本発明1013のポート。
[本発明1015]
前記電気接点が複数の電気接触パッドを含み、該電気接触パッドがそれぞれ平坦な接触面を有し、前記ベースが複数のリブを備え、各接触パッドの該平坦な接触面が前記チャンバの内側に向かって面するよう、各リブがその上に取り付けられた該接触パッドのうちの一つを有する、本発明1010のポート。
[本発明1016]
前記電気接点が複数の電気接触バネを含み、該電気接触バネがそれぞれ接触面を有し、該接触バネのそれぞれの該接触面が前記チャンバに露出するよう、前記ベースが該接触バネを受け入れる少なくとも一つの内部空洞を有し、該接触バネのそれぞれが、該接触面への圧力に応答して該内部空洞内のさらに内部に曲がるように適合されている、本発明1010のポート。
[本発明1017]
前記電気接点がそれぞれ接触面を有する複数の電気ピンを含み、前記ベースが複数の開口部を有し、該接触ピンのそれぞれの該接触面が前記チャンバに露出するよう、前記接触ピンのそれぞれが該開口部のうちの一つに受け入れられる、本発明1010のポート。
[本発明1018]
前記ベースが、少なくとも部分的に前記電気接点を受け入れかつ支持して該接点が前記チャンバに露出されるよう位置づける内部空洞を有する、本発明1010のポート。
[本発明1019]
前記ベースが、前記内部空洞内に延びて各電気接点の少なくとも一部分を前記チャンバに露出させる少なくとも一つの窓をさらに有する、本発明1018のポート。
[本発明1020]
前記ベースがチャンバに隣接して配置された堅いタブを有し、該堅いタブが前記モジュールと係合しかつ該モジュールに対して下方向の力を及ぼして該モジュールを前記チャンバ内に保持するように適合されている、本発明1010のポート。
[本発明1021]
下部壁および側壁が、電子モジュールを内部に受け入れるように適合されたチャンバを画定する、下部壁と該下部壁から上方向に延びる複数の側壁とを備え、
保持部材がモジュールに対して下方向の力を及ぼして該モジュールをチャンバ内に保持するように適合された第一の位置と、保持部材がモジュールのチャンバへの挿入またはそこからの取り外しを許容するように適合された第二の位置との間で移動可能な保持部材をさらに備える、
履物物品のソール構造内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたハウジング;および
前記モジュールが前記チャンバ内に受け入れられたときに前記モジュールが少なくとも一つの電気接点と係合するように、前記モジュールと電気的接続を形成するよう適合された、前記ハウジングと係合しかつ前記チャンバに露出した少なくとも一つの電気接点を有するインターフェース
を備える、足にはめるように適合された、ソール構造と該ソール構造に接続されたアッパー部分とを有する履物物品と共に使用するためのポート。
[本発明1022]
前記モジュールに係合しかつ該モジュールが前記チャンバ内に受け入れられたときに該モジュールに対して上向きのバイアス力を及ぼすバイアス部材をさらに含む、本発明1021のシステム。
[本発明1023]
前記バイアス部材が可撓性のバイアスタブであり、前記下部壁が該バイアスタブの周囲に戻り止めをさらに備え、該戻り止めが、前記モジュールが係合したときに該バイアスタブが曲がるための隙間を提供するよう適合されている、本発明1022のシステム。
[本発明1024]
前記保持部材が前記側壁のうちの少なくとも一つから延びる可撓性の保持タブであり、該保持タブが、第一の位置および第二の位置の間で曲がることにより移動可能である、本発明1021のシステム。
[本発明1025]
前記チャンバへの挿入時に前記モジュールに係合して前記タブを前記第二の位置の方向に曲げて、前記チャンバ内への前記モジュールの挿入を許容する傾斜表面を、前記保持タブが有する、本発明1024のシステム。
[本発明1026]
前記保持部材が前記側壁のうちの少なくとも一つから延びる可撓性の保持タブであり、前記チャンバの挿入時に前記モジュールに係合して前記タブを前記第二の位置に曲げて、前記チャンバ内への前記モジュールの挿入を許容するように適合された傾斜表面を、該保持タブが有する、本発明1021のシステム。
[本発明1027]
アウトソール部材と、該アウトソール部材により支持され、内部にウェルを有するミッドソール部材とを備える、ソール構造;
前記ソール構造に接続されたアッパー部分;
前記ソール構造に接続された、足によって前記ソール構造に及ぼされる力を感知するよう適合されている力センサーと、前記力センサーから離れるように延びるセンサーリード線とを備える、センサーシステム;および
下部壁および側壁が、電子モジュールを内部に受け入れるように適合されたチャンバを画定し、該下部壁が、該モジュールと係合しかつ該モジュールが該チャンバ内に受け入れられたときに該モジュールに対して上向きのバイアス力を及ぼすように適合されたバイアス部材をさらに含む、下部壁と該下部壁から上方向に延びる複数の側壁とを備え、
前記バイアス部材の前記バイアス力と反対に、前記モジュールに対して下向きの力を及ぼして、前記モジュールを前記チャンバ内に保持するよう適合された保持部材をさらに備える、
前記ミッドソール部材内にある前記ウェル内に少なくとも部分的に受け入れられるハウジングと、
前記ハウジングと係合しかつ前記チャンバに露出された少なくとも一つの電気接点を有し、かつ前記モジュールに係合して電気的接続を形成するように適合されたインターフェースであって、該電気接点が前記センサーリード線に接続し、それにより前記力センサーと電子通信の状態にある、インターフェースと
を備える、前記ソール構造および前記センサーシステムに接続されているポート
を備える、足にはめるように適合された履物物品。
[本発明1028]
アウトソール部材と、該アウトソール部材により支持され、内部にウェルを有するミッドソール部材とを備える、ソール構造;
前記ソール構造に接続されたアッパー部分;
前記ソール構造に接続された、それぞれが足により前記ソール構造に及ぼされる力を感知するよう適合されている複数の力センサーと、該力センサーから離れて延びる複数のセンサーリード線とを備えるセンサーシステム;
チャンバを画定する複数の側壁と該側壁のうちの少なくとも一つに接続された保持部材を備える、前記ミッドソール部材内にある前記ウェル内に少なくとも部分的に受け入れられるハウジングと、
前記ハウジングと係合しかつ前記チャンバに露出した複数の電気接点を有するインターフェースであって、該電気接点が前記複数のセンサーリード線に接続され、それにより前記力センサーと電子通信の状態にある、インターフェースと
を備える、前記ソール構造および前記センサーシステムに接続されているポート;および
前記チャンバ内に受け入れられたときに前記インターフェースの複数の電気接点に係合し、前記インターフェースとの電気的接続を形成する、前記ポートの前記チャンバ内に受けられる電子モジュール
を備え、
前記モジュールが、前記力センサーからの信号を、前記インターフェースとの前記電気的接続を通して受信し、かつ前記力センサーから受信したデータを保存するように構成され、かつ
前記保持部材が前記モジュールに対して下方向の力を及ぼして該モジュールを前記チャンバ内に保持する第一の位置と、前記保持部材が前記モジュールの前記チャンバへの挿入またはそこからの取り外しを許容する第二の位置との間で、前記保持部材が移動可能である、
足にはめるように適合されている履物物品と共に使用するためのシステム。
[本発明1029]
前記モジュールと係合しかつ該モジュールが前記チャンバ内に受け入れられたときに該モジュールに対して上向きのバイアス力を及ぼすバイアス部材をさらに含む、本発明1028のシステム。
[本発明1030]
前記バイアス部材が可撓性のバイアスタブであり、前記下部壁が該バイアスタブの周囲に戻り止めをさらに備え、該戻り止めが、前記モジュールが係合したときに該バイアスタブが曲がるための隙間を提供する、本発明1029のシステム。
[本発明1031]
前記保持部材が、側壁のうちの少なくとも一つから延びる可撓性の保持タブであり、該保持タブが、前記第一の位置および第二の位置の間で曲がることにより移動可能である、本発明1028のシステム。
[本発明1032]
前記チャンバへの挿入時に前記モジュールに係合して前記タブを前記第二の位置の方向に曲げて、前記チャンバ内への前記モジュールの挿入を許容する傾斜表面を、前記保持タブが有する、本発明1031のシステム。
[本発明1033]
前記保持部材が、前記側壁のうちの少なくとも一つから延びる可撓性の保持タブであり、該保持タブが、前記チャンバの挿入時に前記モジュールに係合して前記タブを曲げて、前記チャンバ内への前記モジュールの挿入を許容する傾斜表面を有する、本発明1028のシステム。
本発明のその他の特徴および利点は、以下の図面と併せた下記の明細書から明らかとなる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
本発明は数多くの異なる形態での実施形態が可能であるが、本開示は本発明の原理を例証したものとしてみなされ、本発明の広範な局面を、図示および説明した実施形態に限定することは意図していないことが理解されるという前提で、本発明の好ましい実施形態が図面に図示されかつ本明細書において詳細に説明される。
【0012】
靴などの履物を、
図1〜2に例として図示し、一般に参照番号100で示す。履物100は、例えば、様々なタイプの運動靴を含む、数多くの異なる形態をとることができる。一つの典型的実施形態において、靴100は一般に、ユニバーサル通信ポート14に動作可能に接続された力センサーシステム12を含む。下記にさらに詳細に述べるように、センサーシステム12は靴100の装着者に関連するパフォーマンスデータを収集する。ユニバーサル通信ポート14への接続を通して、下記にさらに詳しく記載するように、複数の異なるユーザーが、各種の異なる用途でパフォーマンスデータにアクセスできる。
【0013】
履物物品100は、アッパー120およびソール構造130を含めたものとして
図1〜2に図示されている。以下の説明での参照の目的で、履物100は、
図1に図示したように、足前方部領域111、中足領域112、および踵領域113の3つの大まかな領域に区分されうる。領域111〜113は、履物100の正確なエリアの境界を定めることを意図していない。むしろ、領域111〜113は、下記の考察においての基準枠組みを提供する履物100の大まかなエリアを示すことを意図している。領域111〜113は、概して履物100に適用されるものの、領域111〜113への言及はまた、アッパー120、ソール構造130、またはアッパー120もしくはソール構造130のいずれかの内部に含まれる、および/もしくはその一部を形成する個別の構成要素に具体的に適用されうる。
【0014】
図1および2にさらに示すように、アッパー120は、ソール構造130に固定され、足を受け入れるための空隙またはチャンバを画定する。参照の目的で、アッパー120は、外側121、反対側の内側122、およびつま革または足の甲の領域123を含む。外側121は、足の外側(すなわち、外側)に沿って延びる位置にあり、一般に各領域111〜113を通過する。同様に、内側122は、足の反対側の内側(すなわち、内側)に沿って延びる位置にあり、一般に各領域111〜113を通過する。つま革エリア123は、外側121と内側122の間に位置し、足の上面または足の甲の領域に相当する。この図示例において、つま革エリア123は、足に対してアッパー120の寸法を修正し、それにより履物100のフィット性を調節する、ひも125または従来型の方法で利用されているその他の望ましい閉鎖機構を有する、つま革の開き124を含む。アッパー120はまた、足にアッパー120内の空隙へのアクセスを提供する、足首の開口部126を含む。アッパー120を構築するために、履物のアッパーで従来的に利用されている材料を含めた、各種の材料が使用されうる。したがって、アッパー120は、例えば、皮革、合成皮革、天然または合成繊維、ポリマーシート、ポリマーフォーム、メッシュ繊維、フェルト、不織布ポリマー、またはラゴム材料のうちの一つ以上の部分から形成されうる。アッパー120は、これらの材料の一つ以上から形成されうるが、その材料または部分は、たとえば、当技術分野で従来的に知られており使用される方法で縫うまたは接着されて一つに結合される。
【0015】
アッパー120は、踵要素(非表示)およびつま先要素(非表示)も含みうる。踵要素は、存在するとき、履物100の快適さを向上させるために、踵領域113内で上方向かつアッパー120の内面に沿って延長しうる。つま先要素は、存在するとき、耐摩耗性を提供し、装着者のつま先を保護し、足の位置合わせを補助するために、足前方部領域111内かつアッパー120の外部表面に位置しうる。一部の実施形態において、踵要素およびつま先要素の一方または両方は不在でありうるか、または踵要素が、例えばアッパー120の外部表面上に配置されうる。上記で考察したアッパー120の構成は履物100にとって適切ではあるが、アッパー120は、本発明から逸脱することなく、望ましい任意の従来型または非従来型のアッパー構造の構成を呈してもよい。
【0016】
ソール構造130は、アッパー120の下部表面に固定され、概して従来型の形状を有しうる。ソール構造130は、例えば、ミッドソール131、アウトソール132、および足接触部材133(中敷き、ストロベル(strobel)、インソール部材、ブーティ要素、靴下などが考えられる)を含むものなどの、マルチピース構造を有しうる(
図4〜5を参照)。
図4〜5に示す実施形態において、足接触部材133はインソール部材または中敷きである。「足接触部材」という用語は本明細書で使用されるとき、別の要素が直接的接触を妨げうるため、必ずしもユーザーの足との直接的な接触を意味するものではない。むしろ、足接触部材は、履物物品の足を受け入れるチャンバ(chamber)の内面の部分を形成する。例えば、ユーザーは、直接的接触を妨げる靴下を履いていることがある。別の例として、センサーシステム12は、靴上で着脱されるように設計された履物物品、または外部ブーティ要素もしくは靴カバーなどのその他の履物物品に組み込まれうる。こうした物品において、ソール構造の上部部分は、ユーザーの足には直接的には接触しない場合でも、足接触部材とみなされうる。
【0017】
ミッドソール部材131は、衝撃減衰部材でありうる。例えば、ミッドソール部材131は、ポリウレタン、エチルビニルアセテート、またはその他の材料(ファイロン、フィライトなど)などの圧縮して、ウォーキング、ランニング、ジャンプ、またはその他の活動時の地面またはその他の接触面の反作用力を減衰させる、ポリマーフォーム材料から形成されうる。本発明による一部の構造例において、ポリマーフォーム材料は、履物100の快適さ、動作制御、安定性、および/または地面もしくはその他の接触面の反作用力減衰特性を向上させる、液体を充填した袋または減速材などの様々な要素を内部に封入または包含しうる。さらにその他の構造例において、ミッドソール131は、圧縮して地面またはその他の接触面の反作用力を減衰する追加的な要素を含みうる。例えば、ミッドソールは、力の緩衝作用および吸収を助ける支柱タイプの要素を含みうる。
【0018】
アウトソール132は、この図示例の履物構造100ではミッドソール131の下部表面に固定され、かつ歩行またはその他の活動時に地面またはその他の表面と接触するゴムなどの耐摩耗性材料またはポリウレタンなどの可撓性の合成材料から形成される。アウトソール132を形成する材料は、適切な材料で製造する、ならびに/または摩擦および滑りの抵抗を向上させる加工が施こされうる。アウトソール132の構造および製造方法について、下記にさらに考察する。足接触部材133(インソール部材、中敷き、ブーティ部材、ストロベル、靴下などが考えられる)は、履物100の快適さを向上させるために、アッパー120の空隙の内部で、かつ足の下部表面に隣接して(またはアッパー120およびミッドソール131の間)に位置しうる、一般的に薄くて圧縮性の部材である。一部の配置において、インソールまたは中敷きは不在でもよく、その他の実施形態において、履物100は、インソールまたは中敷きの上部に位置する足接触部材を有しうる。
【0019】
図1および2に示すアウトソール132は、アウトソール132の片側または両側の複数の切込みまたはサイプ136を含む。これらのサイプ136は、アウトソール132の下部からその上部またはミッドソール131へと延びうる。一つの配置において、サイプ136は、アウトソール132の下側表面からアウトソール132の下部とアウトソール132の最上部の間の中間点まで延びうる。別の配置において、サイプ136はアウトソール132の下部からアウトソール132の最上部までの中間を越えた点まで延びうる。また別の配列において、サイプ136は、アウトソール132の下部からアウトソール132がミッドソール131に接触する点まで延びうる。サイプ136は、アウトソール132に追加的な可撓性をもたらし得、それによりアウトソールは装着者の足が曲がる自然な方向に、より自由に曲がることができる。さらに、サイプ136は、装着者のための摩擦の提供に役立ちうる。当然のことながら、本発明の実施形態は、その他のタイプおよび構成の靴、またその他のタイプの履物およびソール構造と関連して使用されうる。
【0020】
図3〜5は、本発明に基づくセンサーシステム12を組み込んだ、履物100の典型的な実施形態を図示する。センサーシステム12は、複数のセンサー16を有する力センサー組立品13と、センサー組立品13と通信(たとえば、導体を介して電気的に接続)する通信または出力ポート14とを含む。
図3に図示した実施形態において、システム12は、靴の親指(第一趾骨)エリアにある第一のセンサー16Aと、第一中足骨頭領域にある第二のセンサー16Bおよび第五中足骨頭領域にある第三のセンサー16Cを含む靴の足前方部エリアにある2つのセンサー16B-Cと、踵にある第四のセンサー16Dといった、4つのセンサー16を有する。これらの足のエリアは、一般に動作中に最も大きな度合いの圧力を経験する。下記および
図7〜9に示す実施形態は、センサー16と類似した構成を利用する。各センサー16は、ユーザーの足によってセンサー16に対して及ぼされた力を検出するために構成されている。センサーは、ワイヤリード線および/もしくは別の電導体または適切な通信媒体でありうるセンサーリード線18を通してポート14と通信する。例えば、一つの実施形態において、センサーリード線18は、足接触部材133、ミッドソール部材131、または足接触部材133とミッドソール部材131との間の層などのソール構造130の別の部材に印刷された、電気的に導電性の媒体でありうる。
【0021】
センサーシステム12のその他の実施形態は、後述、および
図7〜9に示す実施形態など、異なる数または構成のセンサー16を含むことができ、概して少なくとも一つのセンサー16を含む。例えば、一実施形態において、システム12は、さらに大きな数のセンサーを含み、また別の実施形態において、システム12は、1個は靴の踵、もう1個は靴100のつま先にある、2個のセンサーを含む。さらに、センサー16は、Bluetoothおよび近距離通信を含む既知の任意のタイプの有線または無線の通信を含む異なる方法でポート14と通信しうる。一足の靴は、対のそれぞれの靴内にセンサーシステム12が設けられてよく、対になったセンサーシステムは相乗的に動作しうるかまたは互いに独立して動作しうること、およびそれぞれの靴内のセンサーシステムは互いに通信してもしなくてもよいことが理解される。センサーシステム12の通信については、さらに詳しく後述する。当然のことながら、センサーシステム12は、データ(たとえば、ユーザーの足の地面またはその他の接触面との相互作用からの圧力データ)の収集および保管を制御するためのコンピュータプログラム/アルゴリズムを備えることがあり、かつこれらのプログラム/アルゴリズムは、センサー16、ポート14、モジュール22、および/または外部装置110内に格納および/またはそれらにより実行されうることが理解される。センサー16は、必要な構成要素(例えば、プロセッサ、メモリ、ソフトウェア、TX/RXなど)を、こうしたコンピュータプログラム/アルゴリズムの保管および/もしくは実行、ならびに/またはポート14および/もしくは外部装置110へのデータおよび/もしくはその他の情報の直接的な(有線または無線)転送を達成するために含みうる。
【0022】
センサーシステム12は、靴100のソール130内にいくつかの構成で配置することができる。
図4〜5に示す例において、ポート14、センサー16、および/またはリード線18を、ミッドソール131の上側表面または足接触部材133の下側表面に接続することなどにより、ポート14、センサー16、およびリード線18を、ミッドソール131と足接触部材133との間に配置することができる。空洞またはウェル135は、後述するように、電子モジュールを受け入れるために、ミッドソール131内(
図4)または足接触部材133内(
図5)に位置することができ、ポート14は、ウェル135内からアクセスされうる。
図4に示す実施形態において、ウェル135は、ミッドソール131上側の主表面にある開口部により形成され、また
図5に示す実施形態において、ウェル135は、足接触部材133の下側の主表面にある開口部により形成される。ウェル135は、その他の実施形態において、ソール構造130内の他の場所に配置されうる。例えば、ウェル135は、一つの実施形態において、部分的に足接触部材133とミッドソール部材131の両方内に位置するができ、または、ウェル135は、ミッドソール131の下側の主表面または足接触部材133の上側の主表面内に位置することもできる。さらなる実施形態において、ウェル135は、アウトソール132内に位置することができ、かつソール130の側部、下部、または踵にある開口部を通すなど、靴100の外側からアクセス可能であり得る。
図4〜5に図示した構成において、ポート14は、後述するように、電子モジュールの接続または接続の解除のために容易にアクセス可能である。その他の実施形態において、センサーシステム12は、異なるかたちで配置することができる。例えば、一つの実施形態において、ポート14、センサー16、および/またはリード線18は、アウトソール132、ミッドソール131、または足接触部材133内に配置することができる。一つの典型的実施形態において、ポート14、センサー16、および/またはリード線18は、靴下、中敷き、内部フットウェアブーティ、またはその他の類似した物品などの足接触部材133の上側に配置された足接触部材133内に配置されうる。さらなる実施形態において、ポート14、センサー16、および/またはリード線18は、
図4〜5および
図7〜10に示されるような、足接触部材133とミッドソール131の間に、インサートを挿入することなどによって、ソール構造130との係合が迅速かつ容易になされるように設計された、インサートまたはライナーに形成できる。さらにその他の構成が可能であり、その他の構成の一部の例を下記に説明する。考察したように、当然のことながら、センサーシステム12は、対のそれぞれの靴に含まれうる。
【0023】
図7〜9に示すように、一つの実施形態において、センサー16は、特に履物100の使用時にソール130に及ぼされるかまたは他の方法でそれと関連する応力、圧縮、もしくはその他の力および/またはエネルギーを測定するための力センサーである。例えば、センサー16は、感圧抵抗体(force-sensitive resistor:FSR)センサーもしくは感圧抵抗材料(量子トンネリング複合体、カスタム導電性フォーム、または力変換ゴムなど。下記により詳しく記載)を利用したその他のセンサー、磁気抵抗センサー、圧電もしくはピエゾ抵抗センサー、ひずみゲージ、ばね型センサー、光ファイバー型センサー、偏光センサー、機械的アクチュエータ型センサー、変位型センサー、および/または足接触部材133、ミッドソール131、アウトソール132などの力および/または圧縮を測定する能力のあるその他任意のタイプの既知のセンサーもしくはスイッチでありうるか、またはそれを含みうる。センサーは、アナログ装置または力を定量的に検出もしくは測定する能力を有するその他の装置でありうるか、またはそれを備えうるか、または単にバイナリー型オン/オフスイッチ(たとえば、シリコン膜タイプのスイッチ)でありうる。当然のことながら、センサーによる力の定量的測定は、モジュール22または外部装置110などの電子装置によって、定量的な力の測定値に変換されうるデータを、収集および送信、または他の方法で利用可能とすることを含みうる。本明細書に記載したように、圧電センサー、感圧抵抗体センサー、量子トンネリング複合体センサー、カスタム導電性フォームセンサーなど、一部のセンサーは、測定した差異を力の成分に変換できるように、抵抗、キャパシタンス、または電位の差異もしくは変化を検出または測定できる。上記で言及したばね型センサーは、変形、または圧力および/もしくは変形に起因する抵抗の変化を測定するよう構成できる。上述の光ファイバー型センサーは、光源およびそれに接続された光測定装置を備えた圧縮可能なチューブを含む。こうしたセンサーにおいて、チューブが圧縮されると、チューブ内の波長またはその他の光の特性が変化し、測定装置はこうした変化を検出し、その変化を力の測定値に変換できる。導電材料に浸したミッドソールなど、ナノコーティングを使用することもできる。偏光センサーを使用することができ、光伝送特性の変化が測定されて、ソールに及ぼされる圧力または力に関連付けられる。一つの実施形態では、複数アレイ(たとえば100)のバイナリーオン/オフセンサーが利用され、特定部位でのセンサー信号の「パドリング(puddling)」により力成分が検出できる。本明細書で言及されていない、さらにその他のタイプのセンサーを使用してもよい。当然のことながら、センサーは、比較的廉価なもので、大量生産プロセスで靴内への配置ができるものとすることができる。より高価でありうる、より複雑なセンサーシステムを、トレーニングタイプの靴に組み込むことができる。当然のことながら、異なるタイプのセンサーの組合せが一つの実施形態で使用されうる。
【0024】
さらに、センサー16は、数多くの異なる方法で、靴構造と係合するように配置または位置づけされうる。一例において、センサー16は、靴100、または靴下、ブーティ、インサート、ライナー、インソール、ミッドソールなどで使用するための、エアバッグもしくはその他の液体を充填したチャンバ、フォーム材料、または別の材料などのソール部材上に配置された、印刷した導電性インクセンサー、電極、および/またはリード線でありうる。センサー16および/またはリード線18は、例えば、衣服または布地構造を織ったり編んだりするときに導電性の布地または毛糸を使用して、衣服または布地構造(ソックライナー、ブーティ、アッパー、インサートなど)に織ることができる。センサーシステム12の数多くの実施形態は、後述および
図9に示すように、例えば、感圧抵抗体センサーまたは感圧抵抗材料を使用することにより、廉価に作成できる。当然のことながら、センサー16および/またはリード線18は、従来的な配置技術により、導電性ナノコーティングにより、従来型な機械的コネクターにより、およびその他任意の適用される既知の方法などによって、任意の希望の方法で、靴構造の一部分上に配置またはそれに関連させることができる。センサーシステムは、機械的フィードバックを装着者に提供するよう構成することもできる。さらに、センサーシステム12は、電力を供給する、またはセンサー16に対する接地の役目をする、別々の電源リード線を含みうる。下記で説明する、
図7〜9に示す実施形態において、センサーシステム12は、モジュール22からセンサー16に電力を供給するために、センサー16をポート14A〜Eに接続するために使用される別個の電源リード線18Aを含む。さらなる例として、センサーシステム12は、印刷した導電性インクセンサー16もしくは電極および導電性布地もしくは毛糸のリード線18を組み込むことにより、またはそうしたセンサーを靴のフォームもしくはエアバッグ上に形成することにより、作成できる。センサー16は、各種の方法でエアバッグ上、またはその内部に組み込まれうる。一つの実施形態において、センサー16は、ひずみゲージのような効果を達成するために、エアバッグ上の導電性の感圧材料を、エアバッグの一つ以上の表面上に印刷することで作成することができる。活動中にバッグの表面が膨張および/または収縮すると、センサーは感圧材料の抵抗の変化を通してそのような変化を検出でき、エアバッグに対する力を検出する。一貫した形状を維持するために内部の織物を有するバッグにおいて、導電性材料は、エアバッグの上部および下部に配置でき、バッグが膨張および収縮する際の導電性材料間のキャパシタンスの変化が、力を決定するために使用できる。さらに、空気圧の変化を電気的信号に変換できる装置を、エアバッグが圧縮されたときの力の決定に使用できる。
【0025】
ポート14は、センサー16により収集されたデータを、一つ以上の既知の方法で、外部のソースに通信するために構成されている。一つの実施形態において、ポート14は、普遍的に読取可能な形式でのデータの通信のために構成されたユニバーサル通信ポートである。
図3〜5に示す実施形態において、ポート14は、
図3でポート14に関連して示される電子モジュール22への接続のためのインターフェース20を含む。
図3〜5に示す実施形態において、インターフェース20は、下記に記載したインターフェース320(以下参照)と類似した複数の電気接点を含む。さらに、この実施形態において、ポート14は、履物物品100の中央のアーチまたは中足領域内のウェル135内に位置する電子モジュール22を挿入するために、ハウジング24を伴う。
図3〜5でのポート14の位置決めは、最小限の接触、刺激、またはユーザーの足との他の干渉を呈するだけでなく、足接触部材133を単に持ち上げることによるアクセスの容易さを提供する。さらに、
図6に図示したように、センサーリード線18はまた、ポート14およびポートインターフェース20への接続のために、その終端で統合インターフェースまたは接続19を形成する。一つの実施形態において、統合インターフェース19は、複数の電気接点を通してなど、センサーリード線18のポートインターフェース20への個別の接続を含みうる。別の実施形態において、センサーリード線18は、プラグタイプのインターフェースなど、または別の方法で、外部インターフェースを形成するために統合され得、さらなる実施形態では、センサーリード線18は、各リード線18がその独自のサブインターフェースを有する非統合インターフェースを形成しうる。
図6に図示したように、センサーリード線18は、単一の場所に収束して統合インターフェースを形成しうる。さらに後述するように、モジュール22は、ポートインターフェース20および/またはセンサーリード線18への接続のためのインターフェース23を有しうる。
【0026】
ポート14は、1つまたは各種の異なる電子モジュール22への接続のために適合されるが、これは、メモリ構成要素(たとえば、フラッシュドライブ)といった単純なものでもよく、または、これはより複雑な特徴を含みうる。当然のことながら、モジュール22は、パーソナルコンピュータ、モバイル機器、サーバーなどといった複雑な構成要素でありうる。ポート14は、保管および/または処理のために、センサー16により収集されたデータをモジュール22に送信するために構成されている。別の実施形態において、ポート14は、必要な構成要素(例えば、プロセッサ、メモリ、ソフトウェア、TX/RXなど)を、こうしたコンピュータプログラム/アルゴリズムの保管および/もしくは実行、ならびに/またはデータおよび/もしくはその他の情報の外部装置110への直接的な(有線または無線
-)転送を達成するために含みうる。履物物品内のハウジングおよび電子モジュールの例が、米国特許出願通し番号第11/416,458号(米国出願公開番号第2007/0260421号として公開)に図示されており、これは、参照により本明細書に組み入れられ、その一部を成す。その他の実施形態において、ポート14は、電気接触点がモジュールへの接続のためのインターフェース20を形成している状態で図示されているが、ポート14は、センサー16、モジュール22、外部装置110、および/または別のコンポーネントとの通信のための一つ以上の追加的または代替的な通信インターフェースを含みうる。例えば、ポート14は、USBポート、ファイヤーワイヤーポート、16ピン式ポート、もしくは他のタイプの物理的接触型の接続を含むもしくは備えるか、またはWi-Fi、ブルートゥース、近距離通信、RFID、ブルートゥース低エネルギー、Zigbee、もしくは他の無線通信技術などの無線もしくは非接触の通信インターフェース、もしくは赤外線もしくはその他の光通信技法(またはこうした技術の組合せ)のためのインターフェースを含みうる。
【0027】
ポート14および/またはモジュール22は、一つ以上のインターフェース20、23を有することができ、またポート14は、全てのリード線18、18Aをインターフェース20、23に接続するための内部回路を有することができる。さらに、モジュール22は、それへの接続のために、ポート14のインターフェース20に対して補完的な一つ以上のインターフェース23を有しうる。例えば、ポート14が側壁139および/またはそのベース壁143内にインターフェース20を有する場合、モジュール22は、同様に側壁および/またはベース壁内に補完的なインターフェース23を有しうる。当然のことながら、モジュール22およびポート14は、全く同様に補完的なインターフェース20、23を有さなくてもよく、1対のみの補完的なインターフェース20、23が、構成要素間の通信を達成しうる。その他の実施形態において、ポート14およびウェル135は、リード線18、18Aの接続のための異なる構成を有しうる。さらに、ポート14は、より多くの種類の接続構成を可能にしうる異なる形状を有しうる。さらに、本明細書に記載した任意の接続構成またはその組合せは、本明細書に記載したセンサーシステムの様々な実施形態と共に利用できる。
【0028】
モジュール22は、後述および
図6に示すように、例えば処理のために、外部装置110に接続してデータを送信するための一つまたは複数の通信インターフェースを追加的に有しうる。こうしたインターフェースは、上述した任意の接触式または非接触式のインターフェースを含むことができる。一例において、モジュール22は、少なくとも、コンピュータに接続するための格納式USB接続を含む。別の例において、モジュール22は、腕時計、携帯電話、携帯音楽プレーヤーなどのモバイル機器への接触式または非接触式の接続のために構成されうる。モジュール22は、上述の格納式
-USB接続または別の接続インターフェースによるなど、履物100から取り外して、データ転送のために外部装置110に直接接続されるように構成されうる。しかしながら、別の実施形態において、モジュール22は、外部装置110を備えた無線通信用に構成され得、これにより必要に応じて、装置22を履物100内に留めることが可能となる。無線の実施形態において、モジュール22は、無線通信用のアンテナに接続されうる。アンテナは、選択した無線通信方法のために適切な伝送周波数で使用するために成形、サイズ変更、および位置づけされうる。さらに、アンテナは、モジュール22の内部、またはポート14もしくは別の場所などのモジュール22の外部に配置されうる。一例において、センサーシステム12それ自体(リード線18およびセンサー16の導電性部分など)が、アンテナの全体または一部を形成するために使用されうる。当然のことながら、モジュール22は、ポート14、一つまたは複数のセンサー16などのセンサーシステム12の他の場所で接続されているアンテナに加えて、アンテナを含みうる。一つの実施形態において、モジュール22は、履物100内に永久的に取り付けてもよく、または代替的にユーザーの自由選択で着脱可能でありかつ必要に応じて履物100内に留めることが可能でありうる。さらに、下記にさらに説明するように、モジュール22は、取り外して、別の方法でセンサー16からのデータを収集および/または利用するためにプログラムおよび/または構成された別のモジュール22と交換されうる。モジュール22が、履物100内に永久的に取り付けられる場合、センサーシステム12は、USBまたはファイヤーワイヤーポートなどのデータ転送および/または電池充電を可能にするための外部ポート15をさらに含みうる。こうした外部ポート15は、追加的または代替的に情報の通信用に使用されうる。モジュール22は、誘導充電など、非接触充電用にさらに構成されうる。当然のことながら、モジュール22は、接触式および/または非接触式の通信用に構成されうる。
【0029】
ポート14は、本発明から逸脱することなく、各種の位置に配置され得、一つの実施形態において、ポート14は、たとえば、運動活動中など、装着者が履物物品100を踏み込む、および/またはその他の方法で使用するとき、装着者の足との接触および/またはそれの刺激を避けるかまたは最小化するような位置および方向で提供されるならびに/またはその他の方法で構造化される。
図3〜5のポート14の位置付けは、こうした例の一つを図示する。別の実施形態において、ポート14は、靴100の踵または足の甲領域の付近に位置する。履物構造100のその他の特徴は、装着者の足とポート14(またはポート14に接続された要素)との間の接触を低減または回避し、履物構造100の全体的な快適さを改善するのに役立ちうる。例えば、
図4〜5に図示したように、足接触部材133、またはその他の足接触部材は、ポート14の上にフィットし、少なくともそれを部分的にカバーすることができ、それによって、装着者の足とポート14の間にパッド層が提供される。装着者の足でのポート14との間の接触を低減し、望ましくない何らかの感覚を調節するための追加的な特徴を使用してもよい。もちろん、必要に応じて、本発明から逸脱することなく、ポート14の開口部が、足接触部材133の上側表面を通して提供されうる。こうした構成は、例えば、ハウジング24、電子モジュール22、およびポート14のその他の特徴にユーザーの足での感覚を調節するための構造が含まれる、および/またはそれらがそのための材料で製造されている場合、追加的な快適さおよび感覚を調節する要素が提供されている場合、などに使用されうる。装着者の足とハウジング(またはハウジング内に受け入れられる要素)との間の接触の低減または回避、および履物構造の全体的な快適さの改善に役立つ、上述の任意の様々な特徴は、
図4〜5に関連して記載した様々な特徴、ならびその他の既知の方法および技術を含めて、本発明から逸脱することなく提供されうる。
【0030】
ポート14が、ソール構造130内のウェル135に含まれるモジュール22を備えた接触式の通信用に構成されている一つの実施形態において、ポート14は、モジュール22への接続のためにウェル135の内部またはすぐ近くに配置される。当然のことながら、ウェル135がモジュール22のためのハウジング24をさらに含む場合、インターフェース20のための物理的空間を提供することによる、またはインターフェース20とモジュール22との間の相互接続のためのハードウェアを提供することによるなど、ハウジング24はインターフェース20への接続のために構成されうる。
図3でのインターフェース20の配置は、こうした例の一つを図示するもので、ハウジング24は、モジュール22への接続のためのインターフェース20を受け入れる物理的空間を提供している。
【0031】
図6は、データ送信/受信システム106によるデータ送信/受信機能を含む電子モジュール22の例の概略図を示し、これは、本発明の少なくとも一部の例に基づき使用されうる。
図6の構造例は、データ送信/受信システム(TX-RX)106を電子モジュール構造22に統合されたものとして図示しているが、当業者であれば、発明の全ての例において、別個の構成要素が履物構造100の一部としてもしくはデータ送信/受信用のその他の構造として含まれうること、および/またはデータ送信/受信システム106が単一のハウジングもしくは単一のパッケージ内に完全に含まれる必要はないことを理解するであろう。むしろ、必要に応じて、データ送信/受信システム106の様々な構成要素または要素は、本発明から逸脱することなく、異なるハウジング内に、異なるボード上に分けられ、および/または各種の異なる方法で履物物品100もしくはその他の装置と別々に係合しうる。異なる潜在的な取付け構造の様々な例を、下記に詳しく記載する。
【0032】
図6の例において、電子モジュール22は、一つ以上のリモートシステムへのデータの送信および/またはそこからのデータの受信用のデータ送信/受信要素106を含みうる。一つの実施形態において、送信/受信要素106は、上述した接触式または非接触式のインターフェースによるなど、ポート14を通した通信のために構成されている。
図6に示す実施形態において、モジュール22は、ポート14および/またはセンサー16への接続用に構成されたインターフェース23を含む。
図3に図示したモジュール22において、インターフェース23は、ポート14と接続するために、ポート14のインターフェース20の接点に対して補完的な接点を有する。その他の実施形態において、上述のように、ポート14およびモジュール22は、有線または無線でありうる異なるタイプのインターフェース20、23を含みうる。当然のことながら、一部の実施形態において、モジュール22は、TX-RX素子106により、ポート14および/またはセンサー16とのインターフェースをとりうる。したがって、一つの実施形態において、モジュール22は、履物100の外側とすることができ、ポート14は、モジュール22との通信のための無線送信機インターフェースを備えうる。この例の電子的構成要素22は、処理システム202(たとえば、一つ以上のマイクロプロセッサ)、メモリシステム204、および電源206(たとえば、電池またはその他の電源)をさらに含む。電源206は、センサー16および/またはセンサーシステム12のその他の構成要素に電力を供給しうる。靴100は追加的にまたは代替的に、必要に応じて、電池、圧電、太陽光電源、またはその他など、センサー16を動作させる別個の電源を含みうる。
【0033】
一つ以上のセンサーへの接続は、TX-RX素子106により達成でき、かつ非常に多様な異なるタイプのパラメータに関するデータまたは情報を感知または提供するための追加的なセンサー(非表示)が提供されうる。こうしたデータまたは情報の例は、履物物品100の使用またはユーザーに関連した物理的または生理学的データを含み、これには、歩行計型の速度および/または距離の情報、その他の速度および/または距離のデータセンサー情報、温度、高度、気圧、湿度、GPSデータ、加速度計出力またはデータ、心拍数、脈拍数、血圧、体温、EKGデータ、EEGデータ、角度方向および角度方向の変化に関するデータ(ジャイロスコープベースのセンサーなど)などが含まれ、かつこのデータは、例えば、送信/受信システム106によってどこかの遠隔の場所またはシステムに送信するために、メモリ204内に保管および/または利用可能にされうる。存在する場合、追加的なセンサーは、加速度計(たとえば、歩行計タイプの速度および/または距離の情報用など、ステップ時の方向の変化を感知するため、ジャンプの高さを感知するためなど)も含みうる。
【0034】
追加的な例として、履物物品に対して自動衝撃減衰制御を提供するために、上述した様々なタイプの電子モジュール、システム、および方法が使用されうる。こうしたシステムおよび方法は、例えば、履物物品の衝撃減衰特性を能動的および/または動的に制御するためのシステムおよび方法を描写した、米国特許第6,430,843号、米国出願公開番号第2003/0009913号、および米国出願公開番号第2004/0177531号に記載のあるものと同様に動作しうる(米国特許番号第6,430,843号、米国出願公開番号第2003/0009913号、および米国特許出願公開番号第2004/0177531号は、それぞれ参照により全体的に本明細書に組み入れられかつ本明細書の一部を成す)。速度および/または距離タイプの情報を提供するために使用するとき、米国特許番号第5,724,265号、第5,955,667号、第6,018,705号、第6,052,654号、第6,876,947号、および第6,882,955号に記載のあるタイプの感知装置、アルゴリズム、および/またはシステムが使用されうる。これらの各特許は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0035】
図6の実施形態において、電子モジュール22は、起動システム(非表示)を含みうる。起動システムまたはその部分は、電子モジュール22のその他の部分と共に、またはそれとは別個に、モジュール22と、または履物物品100(またはその他の装置)と連動しうる。起動システムが、電子モジュール22および/または電子モジュール22の少なくとも一部の機能(たとえば、データ送信/受信機能など)を選択的に起動するために使用されうる。非常に多様な異なる起動システムが、本発明から逸脱することなく使用されうる。一例において、センサーシステム12は、連続的もしくは交互のつま先/踵タップ、または許容限界力を一つ以上のセンサー16に及ぼすなど、特定のパターンでセンサー16を起動することにより起動および/または非アクティブ化されうる。別の例において、センサーシステム12は、モジュール22上に、靴100上に、またはセンサーシステム12と通信する外部装置上にある、およびその他の位置に位置しうる、ボタンまたはスイッチにより起動されうる。これらの実施形態のいずれでも、センサーシステム12は、設定された無活動時間の後にシステム12を非アクティブ化できる「スリープ」モードを含みうる。一つの実施形態において、意図的でない起動の場合に備えて、起動後の短時間内にその後の活動がなかった場合には、センサーシステム12は、「スリープ」モードに戻りうる。代替的な一つの実施形態において、センサーシステム12は、起動または非アクティブ化をしない低消費電力装置として動作しうる。
【0036】
モジュール22はさらに、外部装置110との通信用に構成されうるが、これは、
図6に示すように、外部のコンピュータもしくはコンピュータシステム、モバイル機器、ゲームシステム、またはその他のタイプの電子装置でありうる。
図6に示す典型的外部装置110は、プロセッサ302、メモリ304、電源306、ディスプレイ308、ユーザー入力310、およびデータ送信/受信システム108を含む。送信/受信システム108は、モジュール22の送信/受信システム106を介した、任意のタイプの既知の電子的通信による、モジュール22との通信のために構成されており、これには、上記および本明細書の他の場所に記載した接触式および非接触式の通信方法が含まれる。当然のことながら、モジュール22は、非常に多様な異なるタイプおよび構成の電子装置を含む、複数の外部装置との通信のために構成でき、またモジュール22が通信する相手の装置は、時間経過に伴い変更できる。さらに、モジュール22の送信/受信システム106は、複数の異なるタイプの電子通信用に構成されうる。さらに当然ながら、本明細書に記載される外部装置110は、情報を外部装置110に渡す一つ以上の中間装置を含む、モジュール22、ポート14、および/または互いと通信状態にある2つ以上の外部装置により具体化でき、かつ外部装置110の処理、プログラム/アルゴリズムの実行、およびその他の機能は、外部装置の組合せにより実施されうる。
【0037】
数多くの異なるタイプのセンサーを本発明によるセンサーシステムに組み込むことができる。
図7〜10は、複数の感圧抵抗体(FSR)センサー216を組み込んだセンサー組立品213を含むセンサーシステム212が含まれる靴100のためのソール構造130の一つの実施形態の例を図示する。センサーシステム212は、上述のセンサーシステム12と類似したものであり、また、電子モジュール22と通信するポート14およびFSRセンサー216をポート14に接続する複数のリード線218も含む。モジュール22は、靴100のソール構造130にあるウェルまたは空洞135のハウジング24内に含まれ、ポート14は、ウェル135内でのモジュール22への接続を可能にするためにウェル135に接続される。ポート14およびモジュール22は、接続および通信のための補完的なインターフェース220、223を含む。センサーシステム212のセンサー216およびセンサーリード線218は、ソール構造130と係合するように適合されているインサート237上に位置する。
図7〜10に示す実施形態において、インサート237は、ミッドソール131の上部の、ソール構造130の足接触部材133とミッドソール131の間に位置し、またハウジング24は、ミッドソール131内にあるウェル135内に位置し、足接触部材133により覆われている。組立時に、インサート237は 、靴100の製造時に、アッパー120をミッドソール131およびアウトソール132に接続した後で、ミッドソール部材131の上方(およびストロベルが存在する場合にその上方)に挿入され、その後、足接触部材133をセンサーシステム212上に挿入できるが、その他の組立方法も使用できる。その他の実施形態において、センサーシステム212は、インサート237、センサー216、および/またはポート14を異なる場所に配置するなど、異なって構成または配置ができる。例えば、
図5に示すように、ウェル135、ハウジング24および/またはポート14は、完全にまたは部分的に足接触部材133内に配置することができ、あるいは、センサーシステム212および/またはインサート237を、足接触部材133の上部に配置できる。米国特許出願公開第2010/0063778号および第2010/0063779号(どちらも2009年6月12日提出)に図示および記載のある任意のタイプおよび構成のセンサー、ポート、インサートなど、任意の構成のセンサーシステムを使用することができ、これらの出願書は参照によりその全体が本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を成す。当然ながら、
図3〜5に示すセンサーシステム12は、米国特許出願公開第2010/0063778号および第2010/0063779号に図示および記載のある任意の構成を含む、
図7〜10のセンサーシステム212と類似した構成、または本明細書に記載したその他任意の構成を有することができる。
【0038】
図7〜10のセンサーシステム212は、4つのセンサー216を含み、第一のセンサー216が第一趾骨(親指)エリアに位置し、第二のセンサー216が第一中足骨頭エリアに位置し、第三のセンサー216が第五中足骨頭エリアに位置し、第四のセンサー216が踵エリアに位置する。センサー216はそれぞれ、センサー216をポート14に接続するセンサーリード線218を有する。さらに、電源リード線218Aは、ポート14から延び、4つの全てのセンサー216に接続されている。電源リード線218Aは、様々な実施形態において並列、直列、またはその他の構成で接続でき、また各センサー216は、別の実施形態では個別の電源リード線を有しうる。全てのリード線218、218Aは、ポート14に接続されたモジュール22への接続およびデータ転送のためにポート14に接続される。当然のことながら、ポート14は、本明細書に記載した任意の構成を有しうる。この実施形態において、リード線218、218Aは、5ピン式接続用に適切に配置されている。
【0039】
図7〜9に示すFSRセンサー216は、第一および第二の電極または電気接点240、242と、電極240、242をまとめて電気的に接続するために電極240、242間に配置された感圧抵抗材料244とを含む。力/圧力が感圧材料244にかかると、感圧材料244の比抵抗および/または導電率が変化し、これが電極240、242間の電位および/または電流を変化させる。抵抗の変化は、センサー216にかかる力を検出するセンサーシステム212により検出できる。感圧抵抗材料244は、様々な方法で圧力下でその抵抗を変化させうる。例えば、感圧材料244は、下記にさらに詳しく説明する量子トンネリング複合体に似た、材料が圧縮されたときに減少する内部抵抗を有しうる。この材料をさらに圧縮するとさらに抵抗を減少することができ、定量的測定や、バイナリー(オン/オフ)測定が可能となる。一部の状況において、このタイプの感圧抵抗挙動は、「体積ベースの抵抗」として描写されることがあり、またこの挙動を示す材料は、「スマート材料」と呼ばれることがある。別の例として、材料244は表面と表面の接触度合いを変化させることで抵抗が変化しうる。これは、圧縮されていない状態で表面抵抗を増加させるマイクロプロジェクションを表面に対して使用することにより(ここでマイクロプロジェクションが圧縮されると表面抵抗は減少する)、または別の電極との表面と表面の接触を増大させるように変形できる可撓性の電極を使用することによってなど、いくつかの方法で達成できる。この表面抵抗は、材料244と電極240、242との間の抵抗、および/または複数層材料244の導電層(例えば、炭素/グラファイト)と感圧層(例えば、半導体)との間の表面抵抗でありうる。圧縮が大きいほど、表面と表面の接触が大きくなり、その結果、抵抗が低くなり、定量的測定が可能となる。一部の状況では、このタイプの感圧抵抗挙動は、「接触ベース抵抗」として説明されることがある。本明細書で画定するように、感圧抵抗材料244は、ドープまたは非ドープの半導体材料であるか、またはそれを含みうることが理解される。
【0040】
FSRセンサー216の電極240、242は、金属、炭素/グラファイト繊維もしくは複合体、その他の導電性複合体、導電性ポリマーもしくは導電性材料を含むポリマー、導電性セラミックス、ドープ半導体、またはその他任意の導電性材料を含む、任意の導電性材料で形成できる。リード線218は、溶接、ハンダ付け、ろう付け、接着による接合、留め具、またはその他任意の統合型または非統合型の接合方法を含む、適切な任意の方法により、電極240、242に接続できる。別の方法として、電極240、242および関連するリード線218は、同じ材料の単一ピースで形成されうる。後述のように、一つの実施形態において感圧抵抗材料244は炭素(カーボンブラックなど)でありうるが、その他のタイプのセンサーでは、本明細書に記載した量子トンネリング複合体、カスタム導電性フォーム、力伝達ゴム、およびその他の感圧抵抗材料など、異なるタイプ感圧抵抗材料244が利用されうる。
【0041】
図7〜9に示す実施形態の例において、FSRセンサー216の電極240、242は、絡み合うまたは互いにかみ合う複数のフィンガー246を有し、感圧抵抗材料244は、電極240、242を相互に電気的に接続するためにフィンガー246間に配置されている。
図8に示す実施形態において、各リード線218は、モジュール22からそれぞれのリード線218が接続されているセンサー216に独立的に電力を供給する。当然のことながら、センサーリード線218は、各電極240、242からポート14に延びる別個のリード線を含みことができ、また、モジュール22は、別個の電源リード線218Aを通すことによるなど、こうした別個のリード線を通して電極240、242に電力を供給しうる。
【0042】
センサーシステム212での使用に適した感圧抵抗体は、Sensitronics LLCなどの供給元から市販されている。使用に適切でありうる感圧抵抗体の例は、米国特許番号第4,314,227号および第6,531,951号に表示および記載されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を成す。
【0043】
図7〜10に示すセンサーシステム212の実施形態において、各センサー216は、金属層(非表示)上に接触面を形成する導電性金属層および炭素層(カーボンブラックなど)により構成された2つの接点240、242を含む。センサー216はまた、炭素(カーボンブラックなど)の層またはパドルで構成された感圧抵抗材料244を含み、これは電極240、242の炭素接触面と接触している。炭素同士の接触によって、圧力下でより大きな導電率の変化を生じることができ、センサー216の有効性が増大する。リード線218、218Aは、この実施形態において、接点240、242の金属層の材料と同一でありうる導電性金属材料により構成される。一つの実施形態において、リード線218、218Aおよび接点240、242の金属層は、銀で構成される。
【0044】
図9に示すように、この実施形態の例において、センサーシステム212は、組み合わせて、履物物品に、例えば上述のように足接触部材133とミッドソール部材131の間などに挿入するためのインサート部材237を形成するための、2つの可撓性の層241および245で構成される。層241、245は、可撓性のポリマー材料など、可撓性の任意の材料で形成できる。一つの実施形態において、層241、245は、厚み0.05〜0.2mmの成形しやすい薄いマイラ(Mylar)材料で形成される。インサート237は、まず、第一の層241上に、印刷などにより、リード線218、218Aおよびセンサー216の電極240、242のトレースパターンで導電性金属材料を配置し、
図7〜9に示す構成を形成することによって構成される。次に、追加的な炭素接触層が、センサー216の電極240、242をトレースしながら第一の層241上に配置され、炭素感圧抵抗材料244が、これも
図9に示すように、第二の層245上にパドルとして配置される。全ての材料が配置された後、電極240、242が、感圧抵抗材料244のパドルと整列して、履物物品100に挿入するためのインサート部材237を形成するように、層241、245が、
図9に示すように重ね合わせ法で配置される。当然のことながら、導電性金属材料および炭素材料244は、互いに向かい合った層266、268の面上に配置される(例えば、最下層266、268の上側表面と、最上層266、268の下側表面)。一つの実施形態において、この方法で構成されたセンサーシステム212は、10〜750 kPaの範囲の圧力を検出できる。さらに、センサーシステム1312は、この範囲の少なくとも一部分の全体にわたる圧力を高い感度で検出できる能力を有しうる。インサート部材237は、グラフィック層(非表示)など、一つ以上の追加的な層をさらに含みうる。
【0045】
図11〜35および
図40〜49は、
図1〜10に示すセンサーシステム12、212、またはその他の実施形態のセンサーシステムと併用できるポート14、ならびに、こうしたポート14に関連して使用できるモジュール22の様々な実施形態を図示する。
図11〜23は、本明細書に記載した局面および特徴によるセンサーシステム312に関連して使用できるポート314の一つの実施形態を図示する。
図11〜13は、上記のセンサーシステム212と同様に構成されたセンサーシステム312の一部としてのポート314を図示するもので、4つのセンサー316が、第一趾骨(親指)エリア、第一中足骨頭エリア、第五中足骨頭エリア、および踵エリアに配置されている。センサー316は、上述のように、FSRセンサーまたは異なるタイプのセンサー、またはそのようなセンサーの組合せでありうる。センサー316およびリード線318(電源リード線318Aを含む)は、履物物品のソール構造130のミッドソール部材131に係合するように配置されたインサート337上に、上述および
図7〜10に示すセンサーシステム212と同様に配置されている。さらに、ポート314は、電子モジュール322への電気的接続のためのインターフェース320を含み、センサーリード線318、318Aはすべてインターフェース320で終結する。ポート314は、ソール構造130にあるウェル135内に少なくとも部分的に受け入れられ、またこの実施形態において、ウェル135は完全にミッドソール部材131内に位置する。
【0046】
上述の電子モジュール322の一つの実施形態が、
図12〜16に示されている。モジュール322の形状は、
図14および15で見たように、前方端でほぼ矩形であり、丸みを帯びた後方端を有する。さらに、モジュール322は、
図12〜13および
図16に示すように、先細になった部分355をその下側に有するが、その意義については後述する。モジュール322は、一つ以上の電気接点353を有しかつポート314のインターフェース320との電気的接続を形成するように適合されているインターフェース323を、その前方端に有する。この実施形態の接点353は、平坦な接触面354を有する電気接触パッド353の形状である。モジュール322は、データの収集、処理、および/または転送のために必要な任意のハードウェアおよびソフトウェアを含む、
図6および
図36など本明細書に記載した任意の追加的な特徴を含みうる。
【0047】
図11〜23に図示した実施形態において、ポート314は、ソール構造130のウェル135内に受け入れられるように適合されたハウジング324と、ハウジング324に係合するインターフェース320とを含む。
図11に示すように、この実施形態におけるハウジング324は、センサーシステム312のインサート337と係合し、インサート337を通してアクセスできるインサート337にある開口部347内に位置する。その他の実施形態において、ハウジング324は、ハウジング324にアクセスするためにインサート337を持ち上げる必要があるように、インサート337の下側に配置するなど、インサート337に関して異なって構成されうる。ハウジング324は、複数の側壁339および下部壁343により画定され、内部にモジュール322を受け入れるように適合されたチャンバ348を有する。この実施形態において、チャンバ348は、実質的に矩形であり、4つの側壁339により画定されるが、後述の一部の実施形態など、その他の実施形態においては、チャンバ348は異なる形状を有しうる。
【0048】
ハウジング324はまた、モジュール322をチャンバ348内に保持するための保持構造を含む。この実施形態において、保持構造は、モジュール322と係合し、モジュール322に対して下方向の保持力を及ぼすように適合された保持部材349、350と、モジュール322と係合し、モジュール322に対して上方向のバイアス力を及ぼすように適合されたバイアス部材351とを含む。保持部材349、350は、一つ以上の可撓性のある保持タブ349およびリップの形態の堅い保持部材350を含む。固定リップ350は、インターフェース320の付近に位置し、モジュール322の正面をインターフェース320の近くに保持するよう構成され、また可撓性の保持タブ349は、インターフェース320から見てチャンバ348の反対側の端に位置する。
図13および
図19に示すように、モジュール322は、まずモジュール322の前部を固定リップ350の下に置き、それからモジュール322の後部を下方向に押すことにより、チャンバ348に挿入できる。保持タブ349は可撓性および弾力性があり、またタブ349がわずかに曲がってモジュール322が通過し、その直後にタブ349が元の位置に戻ってモジュール322を保持するようにする傾斜付きの表面349Aを有する。モジュール322を取り外すためには、タブ349を、後ろ方向に曲げて、モジュール322をチャンバ348から解放するように、ユーザーが操作できる。保持タブ349が曲がるための隙間を提供するために、保持タブ349の裏にノッチ349Bが提供されている。バイアス部材351は、ハウジング324の下部壁343に接続された可撓性のバイアスタブである。バイアスタブ351は、モジュール322に係合し、モジュール322がチャンバ348内に押されるときに下方向に曲がり、それによって、上方向のバイアス力をモジュール322に及ぼす。上方向のバイアス力は、保持部材349、350に対してモジュール322を所定位置にしっかりと保持するのに役立つとともに、保持タブ349を後ろ方向に引いたとき、モジュール322を上方向に押すことにより、モジュール322の取り外しを容易にする。ハウジング324の下部壁343は、バイアスタブ351が下方向に曲がるための隙間を許容する、バイアスタブ351の下の戻り止め352をさらに含む。その他の実施形態において、ハウジング324は、下部壁343を完全に貫く窓など、バイアスタブ351のための異なる収容構造を含むことも、または収容構造を含まないこともある。モジュール322の先細になった表面355は、バイアスタブ351に係合し、モジュール322がチャンバ348内に受け入れられたときにバイアスタブ351のための隙間を提供する。さらに、バイアスタブ351と先細になった表面355との間の係合は、モジュール322に対して前方への力を及ぼし、モジュール322のインターフェース323を押して、ポート314のインターフェース320と接触させる。
【0049】
インターフェース320は、ハウジング324と係合し、モジュール322がチャンバ348内に受け入れられたときにモジュールインターフェース323と電気的接続をするよう適合されている。インターフェース320は、チャンバ348に露出した接触面357を有する一つ以上の電気接点356を含み、モジュールインターフェース323の電気接点353の接触面354に係合することで、電気的接続を形成するよう適合されている。
図12〜13および
図18〜23に図示した実施形態において、インターフェース320の接点356は、接触バネ356を所定位置に保持するためにベースまたは支持フレーム358に受け入れられた接触バネ356の形態である。
図12〜13に示すように、接触バネ356の接触面357は、チャンバ348に面した窓359を通してベース358の外方向に延び、モジュール322の接点353と係合し、モジュール322に係合したときに内方向に曲がる能力を有する。さらに、接触バネ356は、モジュール322の接点353との、より確実な係合を提供するために、モジュール322との係合によって曲げられたときに、外方向に偏る。
図22および23は、接触バネ356の曲がりを図示する。さらに、
図21に示すように、この実施形態において、接触バネ356の接触面357は2つの部分357A、Bに分けられる。これらの部分の一方357Aは、他方の部分357Bよりも広く、狭い部分357Bは、広い部分357Aの2/3の幅を有し、異なる接触領域を提供している。
【0050】
この実施形態において、モジュール322が係合するよう、接触バネ356がチャンバ348に対して、少なくとも部分的に露出されるように、ベース358は、接触バネ356を内部空洞または空隙360内に保持する。ベース358は、接触バネ356を適切に位置づけるためにハウジング324と係合する。
図12、13、および18に示すように、ベース358は、保持タブ349の反対側のハウジング324の端で、ハウジング324にあるスロット361に受け入れられる。スロット361は、ベース358の底部および端部を確実に保持するために、下部壁343と側壁339内に延びる。さらに、ベース358は、ベース358をスロット361にロックするために、スロット361の側部に位置する保持タブ361Aに係合するように適合される保持タブ358Aを含む。ベース358はまた、この実施形態において、モジュール322をチャンバ348内に保持するための、固定リップ350を提供する。その他の実施形態において、インターフェース320は、異なるタイプのベース358を含みうるが、ベース358は不在でもよい。
【0051】
接触バネ356はそれぞれ、センサー316とモジュール322の間の電気的接続を形成するために、センサーシステム312のセンサーリード線318、318Aの一つに接続される。
図8に示すように、センサーリード線318、318Aは、インターフェース320の近くで、マイラ(Mylar)またはその他の材料の帯または細片362で一緒に結合され、インターフェース320の接触バネ356と接続するよう適合された電気的コネクター363に接続される。コネクター363は、センサーリード線318、318Aの端部の周辺に圧接され、接続を支援するために提供されているプレート364との電気的接続を形成する。その後、コネクター363の端部は、
図20に示すように、コネクター363の端部を接触バネ356にあるレシーバー356Aに挿入することで、接触バネ356と係合することができる。ベース358は、この接続を形成するために、プレート364およびコネクター363を受け入れるためのスロット363A、364Aを含む。その他の実施形態において、センサーリード線318、318Aは、その他の実施形態に関連して後述の構成にあるものなど、別の方法でインターフェース320に接続されうる。
【0052】
ポート414の別の実施形態を、
図24〜26に示す。この実施形態の多くの特徴は、上述し
図11〜23に示すポート314の特徴と同様であるか、またはそれに匹敵し、こうした特徴は、
図11〜23の実施形態で使用した「3xx」ではなく、「4xx」で表現される参照番号で、類似した参照番号を使用して言及される。したがって、
図11〜23のポート314に関連して既に説明済みであるポート414についてのある特定の特徴は、それほど詳しくは記載していないか、または全く記載していないこともある。さらに、ポート414は、上述の任意のセンサーシステム12、212、312に関連して使用されうる。さらに、ポート414は、上述した
図12〜17および
図19に示すものと同一のモジュール322と共に使用するように構成されている。
【0053】
図24〜26で図示した実施形態において、ポート414は、ソール構造130のウェル135内に受け入れられるよう適合されたハウジング424と、ハウジング424に係合するインターフェース420とを含む。ハウジング424は、複数の側壁439と下部壁443により画定されたチャンバ448を有し、その中にモジュール322を受け入れるように適合されている。この実施形態において、チャンバ448は、実質的に矩形であり、上述のポート314と同様、4つの側壁439により画定される。
【0054】
ハウジング424にはまた、モジュール322と係合して、下方向の保持力をモジュール322に及ぼすように適合された保持部材449、450と、モジュール322と係合し、上方向のバイアス力をモジュール322に対して及ぼすように適合されたバイアス部材451とを含む保持構造が含まれる。保持部材449、450は、上述の保持部材349、350と同様に構成され機能する、一つ以上の可撓性の保持タブ449およびリップの形態の堅い保持部材450を含む。保持タブ449が曲がるための隙間を提供するために、保持タブ449の裏にノッチ449Bが提供されている。バイアス部材451は、ハウジング424の下部壁443に接続された可撓性のバイアスタブであり、上述のバイアス部材351と同様に構成され機能する。
【0055】
インターフェース420は、ハウジング424と係合し、モジュール322がチャンバ448内に受け入れられたときにモジュールインターフェース323と電気的接続をするよう適合されている。インターフェース420は、チャンバ448に露出しかつモジュールインターフェース323の電気接点353の接触面354が係合することにより電気的接続を形成するよう適合されている接触面457を有する一つ以上の電気接点456を含む。
図24〜26に図示した実施形態において、インターフェース420の接点456は、接触バネ456を所定位置に保持するためにベースまたは支持フレーム458に受け入れられた接触バネ456の形態である。
図25に示すように、接触バネ456の接触面457は、チャンバ448に面した窓459を通して、ベース458の外方向に延び、モジュール322の接点353と係合し、かつモジュール422が係合した時に内方向に曲がる能力を有する。接触バネ456は、上述の接触バネ356と類似した分割された接触面457を有し、上述の接触バネ356と同様に機能する。この実施形態において、接触バネ456はセンサーシステム312のセンサーリード線318、318Aへの接続のための異なる接続構造を有する。この実施形態の接触バネ456は、
図26に示すように、接触バネ456と一体で単一ピースを形成する接続部分463を有する。
【0056】
この実施形態において、モジュール322が係合するように、接触バネ456がチャンバ448に対して、少なくとも部分的に露出されるように、ベース458は接触バネ456を内部空洞または空隙460内に保持する。ベース458は、接触バネ456を適切に位置づけるためにハウジング424と係合する。
図25に示すように、ベース458は、
図11〜23のポート314と同様に、ハウジング424にあるスロット461内に受け入れられる。さらに、ベース458は、これも上述のように、スロット461の側面に位置する保持タブ461Aと係合してベース458をスロット461内にロックするように適合されている保持タブ458Aを含む。ベース458は、モジュール322をチャンバ448内に保持するための、固定リップ450をさらに提供する。
【0057】
接触バネ456はそれぞれ、センサー316とモジュール322の間の電気的接続を形成するために、センサーシステム312のセンサーリード線318、318Aの一つに接続される。
図25に示すように、センサーリード線318、318Aは、インターフェース320の近くで、マイラ(Mylar)またはその他の材料の帯362で一緒に結合され、センサーリード線318、318Aの端部周辺で圧着することにより、接触バネ456の接続部分463に接続される。ベース458は、接続部分463がこの接続を形成できるようにするためのスロット463Aを含む。
【0058】
別の実施形態のポート514を、
図27〜29に示す。この実施形態の多くの特徴は、上述し
図11〜23に示すポート314の特徴と同様であるか、またはそれに匹敵し、こうした特徴は、
図11〜23の実施形態で使用した「3xx」ではなく、「5xx」で表現される一連の参照番号で、類似した参照番号を使用して言及される。したがって、
図11〜23のポート314に関連して既に説明済みであるポート514についてのある特定の特徴は、それほど詳しくは記載していないか、または全く記載していないこともある。さらに、ポート514は、上述の任意のセンサーシステム12、212、312に関連して使用されうる。さらに、ポート514は、上述した
図12〜17および
図19に示すものと同一のモジュール322と共に使用するように構成されている。
【0059】
図27〜29で図示した実施形態において、ポート514は、ソール構造130のウェル135内に受け入れられるよう適合されたハウジング524と、ハウジング524に係合するインターフェース520とを含む。ハウジング524は、複数の側壁539と下部壁543により画定されたチャンバ548を有し、その中にモジュール522を受け入れるように適合されている。この実施形態において、チャンバ548は、実質的に矩形であり、上述のポート314と同様、4つの側壁539により画定される。
【0060】
ハウジング524にはまた、モジュール322と係合し、下方向の保持力をモジュール322に及ぼすように適合された保持部材549、550と、モジュール322と係合し、上方向のバイアス力をモジュール322に対して及ぼすように適合されたバイアス部材551とを含む保持構造が含まれる。保持部材549、550は、上述の保持部材349、350と同様に構成され機能する、一つ以上の可撓性の保持タブ549およびリップの形態の堅い保持部材550を含む。保持タブ549が曲がるための隙間を提供するために、保持タブ549の裏にノッチ549Bが提供されている。バイアス部材551は、ハウジング524の下部壁543に接続された可撓性のバイアスタブであり、上述のバイアス部材351と同様に構成され機能する。
【0061】
インターフェース520は、ハウジング524と係合し、モジュール322がチャンバ548内に受け入れられたときにモジュールインターフェース323と電気的接続をするよう適合されている。インターフェース520は、チャンバ548に露出しかつモジュールインターフェース323の電気接点353の接触面354が係合することにより電気的接続を形成するよう適合されている接触面557を有する一つ以上の電気接点556を含む。
図27〜29に図示した実施形態において、インターフェース520の接点556は、接触ピン556を所定位置に保持するためにベースまたは支持フレーム558の開口部559に受け入れられた接触ピン456の形態である。
図29に示すように、接触ピン556の接触面557は、チャンバ548に面した開口部559を通してベース558の外方向に延び、モジュール322の接点353に係合し、モジュール522が係合した時に内方向にスライドする能力を有する。この実施形態において、接触ピン556は、後述するように、センサーリード線318、318Aの端部に接続されるコネクター563と係合する。コネクター563は、接触ピン556とセンサーリード線318、318Aとの間の電気的接続を形成する。
【0062】
この実施形態において、ベース558は、モジュール322が係合するよう、接触ピン556がチャンバ548に対して、少なくとも部分的に露出されるように、接触ピン556を内部空洞または空隙560内に保持する。ベース558は、接触ピン556を適切に位置づけるためにハウジング524と係合する。
図28に示すように、ベース558は、
図11〜23のポート314と同様に、ハウジング524にあるスロット561内に受け入れられる。さらに、ベース558は、これも上述のように、スロット561の側面に位置する保持タブ561Aと係合してベース558をスロット561内にロックするように適合されている保持タブ558Aを含む。ベース558は、モジュール322をチャンバ548内に保持するための、固定リップ550を提供する。この実施形態の保持タブ558Aは、
図11〜23に示す保持タブ358Aおよび固定リップ350と比較して構造的にわずかに異なるが、実質的に同一の方法で機能する。
【0063】
接触ピン556はそれぞれ、センサー316とモジュール322との間の通信のための電気的接続を形成するために、センサーシステム312のセンサーリード線318、318Aのうちの一つと、コネクター563を介して接続される。
図28に示すように、センサーリード線318、318Aは、インターフェース320の近くで、マイラ(Mylar)またはその他の材料の帯362で一緒に結合され、上述および
図18に示すコネクター363と同様に、センサーリード線318、318Aの端部周辺で圧着することにより、コネクター563に接続される。それから、コネクター563は、ベース558内に延び、接触ピン556に係合して電気的接続を形成する。ベース558は、コネクター563がこの接続を形成できるようにするためのスロット563Aを含む。当然ながら、コネクター563は、モジュール322との接触によるなど、接触ピン556がベース558内に内方向に押されたとき、少しだけ曲がるのに十分な弾力性を有しうる。さらに、コネクター563は、溶接、ろう付け、はんだ付けなどの何らかの方法で接触ピン556と結合しうる。
【0064】
ポート614およびポート614への接続のために適合されたモジュール622の追加的な実施形態を
図30〜35に示す。この実施形態の多くの特徴は、上述し
図11〜23に示すポート314およびモジュール322の特徴と同様であるか、またはそれに匹敵し、こうした特徴は、
図11〜23の実施形態で使用した「3xx」ではなく、「6xx」で表現される一連の参照番号で、類似した参照番号を使用して言及される。したがって、
図11〜23のポート314に関連して既に説明済みであるポート614およびモジュール622についてのある特定の特徴は、それほど詳しくは記載していないか、または全く記載していないこともある。さらに、ポート614およびモジュール622は、上述の任意のセンサーシステム12、212、312に関連して使用されうる。
【0065】
図30〜32に図示したモジュール622は、上述のモジュール322と同様な形状であり、ほぼ矩形の前方端を有し、丸みを帯びた後方端を有する。さらに、モジュール622は、上に類似して記載したように、その下側に先細になった部分655を有するが、その意義については後述する。モジュール622は、一つ以上の電気接点653を有しかつポート614のインターフェース620との電気的接続を形成するように適合されているインターフェース623を、その前方端に有する。この実施形態の接点653は、電気接触バネ653の形態で、それぞれ
図20〜21に示す接触バネ356に関連して上述したものと同様な分割された接触面654を有する。接触バネ653は、モジュール622の前方のマウント653Aにより、所定位置に保持され、
図12〜13および
図20〜21の接触バネ356に関連して上にも記載したように、インターフェース620の電気接点656が接触すると、内方向に曲がることができる。モジュール622は、データの収集、処理、および/または転送のために必要な任意のハードウェアおよびソフトウェアを含む、
図6および
図36など本明細書に記載した任意の追加的な特徴を含みうる。
【0066】
図30〜35で図示した実施形態において、ポート614は、ソール構造130のウェル135内に受け入れられるよう適合されたハウジング624と、ハウジング624に係合するインターフェース620とを含む。ハウジング624は、複数の側壁639と下部壁643により画定されたチャンバ648を有し、その中にモジュール622を受け入れるように適合されている。この実施形態において、チャンバ648は、実質的に矩形であり、かつ上述のポート614に類似した4つの側壁639により画定される。
図33〜34に図示したハウジング624は、側壁639にノッチ639Aを有し、これによってモジュール622をチャンバ648から取り外す際にモジュール622を握ることが容易になる。
【0067】
ハウジング624にはまた、モジュール622と係合しかつ下方向の保持力をモジュール622に及ぼすように適合された保持部材649、650と、モジュール622と係合し、上方向のバイアス力をモジュール622に対して及ぼすように適合されたバイアス部材651とを含む保持構造が含まれる。保持部材649、650は、一つ以上の可撓性の保持タブ649を含み、これは、保持タブ649の裏に曲げのための隙間を提供するノッチ649Bを有する、上述の保持タブ349と同様に構成され機能する。ハウジング624はまた、ハウジング624の側壁639から、可撓性の保持タブ649の反対の端部に延びる一つ以上の堅い保持タブ650を含む。堅いタブ650は、上述の固定リップ350の代わりをすることもでき、実質的に同一の方法で機能する。バイアス部材651は、ハウジング624の下部壁643に接続された可撓性のバイアスタブであり、上述のバイアス部材351と同様に構成され機能する。
【0068】
インターフェース620は、ハウジング624と係合し、モジュール622がチャンバ648内に受け入れられたときにモジュールインターフェース623と電気的接続をするよう適合されている。インターフェース620は、チャンバ648に露出しかつモジュールインターフェース623の電気接点653の接触面654が係合することにより電気的接続を形成するよう適合されている接触面657を有する一つ以上の電気接点656を含む。
図30〜35に図示した実施形態において、インターフェース620の接点656は、平坦な接触面657を有する、接触パッド656の形態である。ベースまたは支持フレーム658は、ハウジング624および接触パッド656に係合し、接触パッド656を所定位置に保持する。
図34に示すように、接触パッド656の接触面657は、チャンバ648の内側に面してチャンバ648の端部に位置し、モジュール622の接点653と係合する。
【0069】
この実施形態において、ベース658は、モジュール622に係合するために接触パッド656が少なくとも部分的にチャンバ648に露出するよう接触パッド656を保持する、プレート様の部材である。ベース658は、
図11〜23のポート314と同様に、ハウジング624にあるスロット661内に受け入れられる。さらに、ベース658は、これも上述のように、スロット661の側面に位置する保持タブ661Aと係合してベース658をスロット661内にロックするように適合されている保持タブ658Aを含む。接触パッド656はそれぞれ、センサー316とモジュール322の間の電気的接続を形成するために、センサーシステム312のセンサーリード線318、318Aのうちの一つに接続される。
図34に示すように、センサーリード線318、318Aは、インターフェース320の近くで、マイラ(Mylar)またはその他の材料の帯362で一緒に結合され、センサーリード線318、318Aの端部で接触パッド656に接続される。接触パッド656は、リード線318、318Aに取り付ける、または、リード線318、318Aの露出部分を接触パッド656として使用することなどにより、リード線318、318Aと一体化させることもできる。センサーリード線318、318Aの端部は、互いに分離し、それぞれの端部は、接触パッド656と共に、ベース658上の複数の凸部663Aのうちの一つに取り付けられている。この接続は、接着剤、溶接、ろう付け、はんだ付け、またはその他の既知の方法を使用してなしうる。凸部は、モジュール622による係合を容易にするために、接触パッド656をチャンバ648のさらに奥に位置づける。
【0070】
ポート714およびポート714への接続のために適合されたモジュール722の追加的な実施形態を
図40〜49に示す。この実施形態の多くの特徴は、上述し
図11〜23に示すポート314およびモジュール322の特徴と同様であるか、またはそれに匹敵し、こうした特徴は、
図11〜23の実施形態で使用した「3xx」ではなく、「7xx」で表現される一連の参照番号で、類似した参照番号を使用して言及される。したがって、
図11〜23のポート714に関連して既に説明済みであるポート714およびモジュール722についてのある特定の特徴は、それほど詳しくは記載していないか、または全く記載していないこともある。さらに、ポート714およびモジュール722は、上述の任意のセンサーシステム12、212、312に関連して使用されうる。
【0071】
図41〜46に図示したモジュール722は、上述のモジュール322と同様な形状であり、ほぼ矩形の前方端を有し、丸みを帯びた後方端を有する。さらに、モジュール722は、上に類似して記載したように、その下側に先細になった部分755を有するが、その意義については後述する。モジュール722は、一つ以上の電気接点753を有しかつポート714のインターフェース720との電気的接続を形成するように適合されているインターフェース723を、その前方端に有する。この実施形態の接点753は電気接触バネ753の形態であり、これは、
図20〜21に示す接触バネ356に関連して上述したものと同様な分割されていてもよい接触面754を有する。接触バネ753は、モジュール722の前方のマウント753Aにより、所定位置に保持され、
図12〜13および
図20〜21の接触バネ356に関連して上にも記載したように、インターフェース720の電気接点756が接触したときに内方向に曲がることができる。モジュール722は、データの収集、処理、および/または転送のために必要な任意のハードウェアおよびソフトウェアを含む、
図6および
図36など本明細書に記載した任意の追加的な特徴を含みうる。
【0072】
図40〜49で図示した実施形態において、ポート714は、ソール構造130のウェル135内に受け入れられるよう適合されたハウジング724と、ハウジング724に係合するインターフェース720とを含む。ハウジング724は、複数の側壁739と下部壁743により画定されたチャンバ748を有し、その中にモジュール722を受け入れるように適合されている。この実施形態において、チャンバ748は、実質的に矩形であり、上述のポート714と同様、4つの側壁739により画定される。ハウジング724にはまた、モジュール722と係合して、モジュール722に対して保持力を及ぼすように適合された凸部またはOリング749を3つの側面上に含む保持構造が含まれる。凸部749は、弾性のあるものにでき、堅い材料(例えば、硬質プラスチック)や、より可撓性の材料(例えば、弾性体)を含む、様々な異なる材料で作成されうる。モジュール722は、3つの側面に凹部750があり、凸部749とのスナップ接続を形成する。当然のことながら、凸部749および凹部750は、その他の実施形態においては、異なる構成とすることができ、また、別の実施形態では凸部749と凹部750の相対的位置は置き換えうる。一つの実施形態では、凸部749および凹部750は水密シールも提供しうる。
【0073】
インターフェース720は、ハウジング724と係合し、モジュール722がチャンバ748内に受け入れられたときにモジュールインターフェース723と電気的接続をするよう適合されている。インターフェース720は、チャンバ748に露出しかつモジュールインターフェース723の電気接点753の接触面754が係合することにより電気的接続を形成するよう適合されている接触面757を有する一つ以上の電気接点756を含む。
図40〜49で図示した実施形態において、インターフェース720の接点756は、平坦な接触面757と、接触面757から後方におよそ90°の角度で延びるアーム757Aを有する、L字型の接触パッド756の形態である。別の実施形態において、この角度は異なりうる。ベースまたは支持フレーム758は、ハウジング724に係合し、接触パッド756を支持して接点756をハウジング724内の所定位置に保持する。
図42に示すように、接点756の接触面757は、チャンバ748の内側に面してチャンバ748の端部に位置し、モジュール722の接点753と係合する。
【0074】
この実施形態において、ベース758は、モジュール722による係合のため接触パッド756が少なくとも部分的にチャンバ748に露出するように接触パッド756を保持する、ブロック様の部材である。ベース758は、
図11〜23のポート314と同様に、ハウジング724にあるスロット761内に受け入れられ、本明細書に記載した任意の技法または構造を用いて、スロット761内の所定位置に接着剤またはその他の方法で保持されうる。別の実施形態において、ベース758は、上述と同様に、スロット761と係合してベース758をスロット761内にロックするように適合されている保持タブを含みうる。接触パッド756はそれぞれ、センサー316とモジュール322の間の電気的接続を形成するために、センサーシステム312のセンサーリード線318、318Aのうちの一つに接続される。
図47〜49に示すように、センサーリード線318、318Aは、インターフェース320の近くで、マイラ(Mylar)またはその他の材料の帯362で一緒に結合され、その後、ベース758と接触するよう配置される。帯362は、一つの実施形態において、ベース758に接着剤でつけることができる。その後、接点756は、センサーリード線318、318Aの端部に接続される。
図47〜49の実施形態において、接点756は、帯362に穴を開けて接続を形成するアーム757A上の接点756Aを圧着することにより、リード線318、318Aに接続される。接触パッド756は、その他の実施形態において、本明細書に記載した任意の構成を含む、別の構成でリード線318、318Aに取り付けられうる。接触面757は、チャンバ748に露出するために、ベース758にある窓759内に受け入れられる。
図41に示すように、インターフェース720は、この実施形態においてはチャンバ748内に突き出し、モジュール722のインターフェース723は、インターフェース720、723の接続を形成するために、ポートインターフェース720の一部分を受け入れる凹部723Aを含む。
【0075】
ハウジング724は、この実施形態において、下記にさらに詳しく記載するように、下部ピース724Aおよび上部ピース724Bを含む、複数のピースで形成される。下部ピース724Aは、上述のように、ベース758を受け入れるためのスロット761を含む。スロット761はまた、帯362をチャンバ748に誘導するための傾斜部分761Aを含む。傾斜部分761Aとブロック様のベース758の組合せの結果として、接続時および接続後の帯362の曲がりが小さくなる。帯362は、一つの実施形態において、追加的または代替的に傾斜部分761A内に接着剤で接着されうる。
図42に示すように、一つの実施形態において、組み立てたインターフェース720は、スロット761に挿入して、所定位置に接続することができ、その後で、上部ピース724Bを下部ピース724Aの上部に接続できる。下部ピース724Aは、上部部材724Bの一部分を受け入れるために、チャンバ748の周辺に凹部748Aを含む。上部および下部の部材724A、Bは、本明細書に記載した任意の技術を含む、接着剤、超音波溶接、留め具、スナップ接続、またはその他の技術を含む、一つ以上の様々な接続技術を使用して一緒に接続されうる。
図40〜49の実施形態において、上部ピース724Bは、凸部749またはその他の保持構造を含むが、別の実施形態においては、下部ピース724Aが、凸部749および/または追加的または代替的な保持構造を含みうる。一つの実施形態において、上部ピース724Aは、帯362を所定位置に固定する一方、インターフェース接続に対して耐水および防塵のための覆いも形成するために、比較的可撓性の材料で少なくとも部分的に形成されうる。
【0076】
本明細書で図示および記載したポート14(以下参照)を含めたセンサーシステム12、212の動作および使用については、
図3〜5に示すセンサーシステム12に関連して後述し、また当然のことながら、センサーシステム12の動作原理は、全ての実施形態およびその変形物を含めて、上述のセンサーシステム212(以下参照)およびポート214(以下参照)のその他の実施形態に適用される。作動中、センサー16は、その機能および設計に従いデータを集め、そのデータをポート14に送信する。次に、ポート14は、電子モジュール22が、センサー16とのインターフェースをとることを可能にし、後の使用および/または処理のために、データを収集する。一つの実施形態において、各種の異なる目的での使用のため、各種の異なるアプリケーションを用いて複数のユーザーがデータにアクセスおよび/またはダウンロードできるように、データは、普遍的に読取可能な形式で収集、保存、および送信される。一例において、データは、XML形式で収集、保存、および送信される。さらに、一つの実施形態において、データは連続した方法でセンサー16から収集されることができ、また別の実施形態において、データは2つ以上のセンサー16から同時に収集されうる。
【0077】
異なる実施形態において、センサーシステム12は、異なるタイプのデータを収集するように構成されうる。一つの実施形態において(上述)、センサー16は、圧縮の数、順序、および/または頻度に関するデータを収集できる。例えば、システム12は、履物100の着用中に発生したステップ、ジャンプ、カット、キック、またはその他の圧縮力の数または頻度、ならびに接触時間および滞空時間などのその他のパラメータを記録できる。定量的センサーおよびバイナリーオン/オフタイプのセンサーの両方がこのデータを収集できる。別の例において、システムは、履物によって発生した圧縮力の順序を記録でき、これは、足の回内運動または回外運動、体重移動、足着地パターン、またはその他のこうした用途を決定するなどの目的で使用できる。別の実施形態において(上記にも記載)、センサー16は、靴100の隣接部分に対する圧縮力を定量的に測定することが可能であり、その結果としてデータは定量的な圧縮力および/または衝撃測定値を含みうる。靴100の異なる部分に対する力についての相対的差異は、体重分布および靴100の「圧力中心」の決定に利用できる。体重分布および/または圧力中心は、一方または両方の靴100について独立的に計算することができ、また人の身体全体についての圧力中心または体重分布の中心を求めるなど、両方の靴についてまとめて計算することもできる。上述のように、比較的高密度に実装されたアレイのオン/オフバイナリーセンサーを使用して、より大きな圧縮の瞬間にセンサーの「パドリング」起動で検出された変化により、定量的力を測定することができる。さらなる実施形態において、センサー16は、圧縮力、接触時間、滞空時間もしくは衝撃間の時間(ジャンプまたはランニングについてなど)、および/またはその他の時間的に依存するパラメータの変化率を測定することもできる。当然のことながら、任意の実施形態において、センサー16は、力/衝撃を登録する前にある特定の閾値の力または衝撃を要求しうる。
【0078】
上述のように、データは、そのデータを使用できるアプリケーション、ユーザー、およびプログラムの数がほぼ無制限となるように、ユニバーサルポート14を通してモジュール22に普遍的に読取可能な形式で供給される。こうして、ポート14およびモジュール22は、ユーザーの希望に応じて構成および/またはプログラムされ、またポート14およびモジュール22は、センサーシステム12からの入力データを受信し、そのデータは、異なるアプリケーションに対して望ましい任意の方法で使用されうる。多くのアプリケーションにおいて、データは、使用の前に、モジュール22および/または外部装置110によりさらに処理される。当然のことながら、センサー16、ポート14、モジュール22、外部装置110(装置110Aを含む)、および/またはこうした構成要素の任意の組合せのうちの一つ以上は、そうした構成要素が、処理機能を備えたハードウェアおよび/またはその他の構造を含んでいる場合に、一部の実施形態において、データの少なくとも一部分を処理しうる。外部装置110がデータをさらに処理する構成において、モジュール22は、データを外部装置110に送信しうる。この送信されたデータは、同一の普遍的に読取可能な形式で送信することも、別の形式で送信することもでき、またモジュール22は、データの形式を変更するように構成されうる。さらに、モジュール22は、一つ以上の特定のアプリケーション用に、センサー16からのデータを収集、利用、および/または処理するよう、構成および/またはプログラムすることができる。一つの実施形態において、モジュール22は、複数のアプリケーションで使用するために、データを収集、利用、および/または処理をするよう構成されている。こうした使用およびアプリケーションの例を以下に示す。本明細書で使用するとき、「アプリケーション、用途」という用語は、一般に特定の用途を意味し、その用語がコンピュータ技術で使用されている時、コンピュータプログラムアプリケーションでの使用を必ずしも意味しない。それにもかかわらず、特定用途は、全体的または部分的にコンピュータプログラムアプリケーションで実現されうる。
【0079】
さらに、モジュール22は、履物100から取り外して、第一のモジュール22とは異なって動作するように構成された第二のモジュール22と置き換えることができる。当然のことながら、モジュール22は、電池の消耗、誤作動などによる交換など、取り外して、類似したまたは同一の方法で構成された別のモジュール22で置き換えることができる。オリジナルのモジュール22は、上述の方法などで取り外しができ、第二のモジュール22は、オリジナルのモジュール22と同一の方法で挿入されうる。第二のモジュール22は、第一のモジュール22とは異なってプログラムおよび/または構成されうる。一つの実施形態において、第一のモジュール22は、一つ以上の特定のアプリケーションでの使用のために構成され、第二のモジュール22は、一つ以上の異なるアプリケーションでの使用のために構成されうる。例えば、第一のモジュール22は、一つ以上のゲームアプリケーションでの使用のために構成され、第二のモジュール22は、一つ以上の運動競技のパフォーマンスの監視アプリケーションのために構成されうる。さらに、モジュール22は、同一タイプの異なるアプリケーションでの使用のために構成されうる。例えば、第一のモジュール22は、あるゲームまたは運動競技のパフォーマンスの監視アプリケーションでの使用のために構成され、第二のモジュール22は、異なるゲームまたは運動競技のパフォーマンスの監視アプリケーションでの使用のために構成されうる。別の例として、モジュール22は、同一のゲームまたはパフォーマンスの監視アプリケーション内での異なる使用のために構成されうる。別の実施形態において、第一のモジュール22は、あるタイプのデータの収集をするよう構成され、第二のモジュール22は、異なるタイプのデータの収集をするよう構成されうる。定量的力測定、相対的力測定(すなわち、互いに相対的なセンサー16)、体重の移動/伝達、衝撃の順序(足着地パターンについてなど)、力の変化率などを含む、このようなデータタイプの例が本明細書に記載されている。さらなる実施形態において、第一のモジュール22は、第二のモジュール22とは異なる方法で、センサー16からのデータを利用または処理するように構成されうる。例えば、モジュール22は、データの収集、保存、および/または通信のためのみに構成されるか、またはモジュール22は、データの整理、データ形式の変更、データを使用した計算の実行などいくつかの方法でデータをさらに処理するよう構成されうる。また別の実施形態において、モジュール22は、異なる通信インターフェースを有する、または異なる外部装置110と通信するよう構成されているなど、異なって通信するよう構成されうる。モジュール22は、異なる電源を使用する、または上述のように追加的なセンサーなど、追加的もしくは異なるハードウェア構成要素(たとえば GPS、加速度計など)を含むなど、構造的および機能的な局面の両方を含め、その他の局面でも異なって機能しうる。
【0080】
システム12によるデータ収集について意図された一つの用途は、体重移動の測定でのものであり、これはゴルフのスイング、野球/ソフトボールのスイング、ホッケーのスイング(アイスホッケーまたはフィールドホッケー)、テニスのスイング、ボール投げ/投球など、数多くの運動活動にとって重要である。システム12により収集した圧力データは、適用される任意の運動分野での技法向上における使用に対して、バランスおよび安定性に関する価値の高いフィードバックを与えることができる。当然のことながら、それによって収集されるデータの使用目的に基づき、値段や複雑度が高いまたは低いセンサーシステム12が設計されうる。
【0081】
システム12により収集したデータは、各種のその他の運動競技のパフォーマンス特性の測定に使用できる。データは、足の回内/回外運動の度合いおよび/または速度、足着地パターン、バランス、ならびにそうしたその他のパラメータを測定するために使用でき、ランニング/ジョギングまたはその他の運動活動での技法を向上するために使用できる。回内/回外運動に関しては、データの分析は、回内/回外運動の予測因子として使用することもできる。速度および距離の監視を実行できるが、これは、接触測定または滞空時間測定など、歩行計ベースの測定を含みうる。接触または滞空時間の測定を使用することなどにより、ジャンプの高さも測定できる。カッティング時に靴100の異なる部分にかかる力の差を含め、側方切断力を測定できる。センサー16は、靴100内の横方向の足のスリップなど、せん断力を測定するためにも配置できる。一例として、側面に対する力を感知するために、靴100のアッパー120の側面に追加的なセンサーが組み込まれうる。別の例として、高密度アレイのバイナリーセンサーは、起動したセンサーの「パドリング」における外側の変化によってせん断作用を検出できる。
【0082】
別の実施形態(非表示)において、一つ以上のセンサー16を、靴100のアッパー120に追加的または代替的に組み込むことができる。この構成において、サッカーまたはフットボールなどでのキック力や、サッカーでの「タッチ」の数および/または頻度などの追加的なパラメータを測定できる。
【0083】
そこから得られたデータまたは測定値は、速度、パワー、機敏さ、一貫性、技法などの向上を含む運動トレーニングの目的で有用でありうる。ポート14、モジュール22、および/または外部装置110は、ユーザーに能動的でリアルタイムのフィードバックを与えるよう構成できる。一例において、ポート14および/またはモジュール22は、結果をリアルタイムで伝達するために、コンピュータ、モバイル機器などと通信して配置できる。別の例において、靴の一部分を振動させることにより動作の制御を助けることでユーザーにフィードバックを与えることができる、一つ以上の振動要素が靴100に含まれ得、これには、米国特許番号第6,978,684号に記載のある特徴などがあり、この出願は参照により本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を成す。さらに、データは、ある動作をユーザーの過去の動作と比較して一貫性、上達、またはその欠如を示す、またはユーザーの動作を、プロゴルファーのスウィングなど他者の同一の動作と比較するなど、運動動作を比較するために使用できる。さらに、システム12は、ある運動選手の「特徴的な」運動動作のための生体力学データを記録するために使用されうる。このデータは、ゲームアプリケーションでの使用、またはある動作をユーザーの類似した動作に重ねるシャドーアプリケーションなど、動作の再現または模擬での使用のために、他者に提供されうる。
【0084】
システム12は、ユーザーが一日全体で携わる様々な活動を記録するために、「一日中の活動」追跡用に構成することもできる。システム12は、モジュール22、外部装置110、および/またはセンサー16などに、この目的用の特殊なアルゴリズムを含みうる。
【0085】
システム12は、データ収集および処理の用途ではなく、制御の用途にも使用されうる。言い換えれば、システム12は、センサー16により検出されたユーザーの動作に基づいて、コンピュータ、テレビ、ビデオゲームなどの外部装置110の制御に使用するために、履物、または体と接触する別の物品に組み込まれうる。実際には、組み込まれたセンサー16とユニバーサルポート14に延びるリード線18とを備えた履物により、履物が入力システムの役割を果たすことができ、また電子モジュール22は、センサー16からの入力を受信し、例えばリモートシステムのための制御入力としてなど、この入力データを任意の希望の方法で使用するように構成、プログラム、および適合できる。例えば、センサー制御を備えた靴は、コンピュータ用の、またはコンピュータにより実行中のプログラム用の制御または入力装置として、ある特定の足動作、ゼスチャーなど (たとえば、フットタップ、ダブルフットタップ、踵タップ、ダブル踵タップ、サイドツーサイドの足動作、フットポイント、フットフレックスなど)が、コンピュータ上の予め指定された動作(たとえば、ページダウン、ページアップ、元に戻す、コピー、カット、貼り付け、保存、閉じる、など)を制御できる場合に、マウスと同様に使用されうる。この目的で足のゼスチャーを異なるコンピュータ機能制御に割り当てるために、ソフトウェアを供給できる。オペレーティングシステムは、センサーシステム12からの制御入力を受信し認識するよう構成されうることが意図されている。テレビまたはその他の外部電子装置を、この方法で制御できる。システム12を組み込んだ履物100は、特定の動作をある特定の機能に割り当てることができ、および/またはユーザーの動作の仮想的表示を表示画面に生成するために使用できる、Nintendo Wii コントローラと同様に、ゲームアプリケーションおよびゲームプログラムでも使用できる。一例として、圧力中心データおよびその他の体重分布データは、バランス、体重移動、およびその他のパフォーマンス活動の仮想的表示が関与しうるゲームアプリケーションで使用できる。システム12は、ゲームもしくはその他のコンピュータシステム用の専用コントローラとして、または補完的なコントローラとして使用できる。こうした制御についての外部装置および足のゼスチャーの制御としての履物物品のためのセンサーシステムを使用する構成および方法の例は、米国仮出願番号第61/138,048号に表示および記述があり、この出願は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0086】
さらに、システム12は、直接的に外部装置110、および/または外部装置用のコントローラと通信できるように構成されうる。上述のように、
図6は、電子モジュール22と外部装置との間の通信のための一つの実施形態を図示する。
図36に示す別の実施形態において、システム12は、外部ゲーム装置110Aとの通信用に構成できる。外部ゲーム装置110Aは、
図6に示す典型的外部装置110と類似した構成要素を含む。外部ゲーム装置110Aはまた、ゲームプログラム(たとえば、カートリッジ、CD、DVD、Blu-Ray、またはその他の記憶装置)を含む少なくとも一つのゲーム媒体307、および送信/受信要素108を通して有線および/または無線接続で通信するよう構成された少なくとも一つのリモコン305を含む。図示した実施形態において、コントローラ305は、ユーザー入力310を補完するが、一つの実施形態において、コントローラ305は、唯一のユーザー入力として機能しうる。この実施形態において、システム12には、外部装置110および/またはコントローラ305と接続してモジュール22との通信を可能にするように構成された、USBプラグインを有する無線送信機/受信機など、アクセサリ装置303が提供される。一つの実施形態において、アクセサリ装置303は、コントローラ305および外部装置110と同一および/または異なるタイプの一つ以上の追加的なコントローラおよび/または外部装置に接続するよう構成されうる。当然のことながら、システム12が上述のその他のタイプのセンサー(たとえば、加速度計)を含む場合、こうした追加的なセンサーを、ゲームまたは外部装置110上のその他のプログラムの制御に組み込むこともできる。
【0087】
コンピュータ/ゲームシステムなどの外部装置110には、システム12と相互作用するその他のタイプのソフトウェアを提供できる。例えば、ゲームプログラムは、ユーザーの現実の活動に基づきゲーム内のキャラクターの属性を変更するよう構成されうるが、これにより、ユーザーによるエクササイズまたはさらなる活動を奨励できる。別の例において、プログラムは、靴の感知システムにより収集されたユーザーの活動に関連または比例して動くユーザーのアバターを表示するよう構成されうる。こうした構成において、ユーザーが活動的であった場合、アバターは活気がある、精力的であるなどのように見え、またユーザーが活動していなかった場合、アバターは、眠たい、怠惰であるなどのように見えうる。センサーシステム12は、運動選手の「特徴的な動き」を描写するデータを記録するために、より精巧な感知をするよう構成することもでき、その後これが、ゲームシステムまたはモデリングシステムなど様々な目的で利用される。
【0088】
本明細書に記載したように、センサーシステム12を含む単一の履物物品100は、単独で、または
図37〜39に図示した、一足の靴100、100'など、それ自体のセンサーシステム12'を有する第二の履物物品100'との組合せで使用できる。第二の靴100'のセンサーシステム12'は概して、センサーリード線18'によって電子モジュール22'と通信状態にあるポート14'に接続された一つ以上のセンサー16'を含む。
図37〜39に示す第二の靴100'の第二のセンサーシステム12'は、第一の靴100のセンサーシステム12と同一の構成を有する。しかしながら、別の実施形態において、靴100、100'は、異なる構成を有するセンサーシステム12、12'を有しうる。2つの靴100、100'は、どちらも外部装置110との通信用に構成され、また図示した実施形態において、それぞれの靴100、100'は、外部装置110と通信するよう構成された電子モジュール22、22'を有する。別の実施形態において、両方の靴100、100'は、同一の電子モジュール22と通信するよう構成されたポート14、14'を有しうる。この実施形態において、少なくとも一つの靴100、100'は、モジュール22との無線通信用に構成されうる。
図37〜39は、モジュール22、22'間の通信のための様々なモードを図示する。
【0089】
図37は、「メッシュ」通信モードを図示し、ここで、モジュール22、22'は、相互に通信するように構成され、また外部装置110との独立した通信をするようにも構成されている。
図38は、「デイジーチェーン」通信モードを図示し、ここで、1つのモジュール22'は、その他のモジュール22を通して外部装置110と通信する。言い換えれば、第二のモジュール22'は、信号(これには、データが含まれうる)を第一のモジュール22に通信するように構成され、また第一のモジュール22は、モジュール22、22'の両方からの信号を外部装置110に通信するように構成されている。同様に、外部装置は、信号を第一のモジュール22に送信することにより、第一のモジュール22を通して第二のモジュール22'と通信し、第一のモジュール22が信号を第二のモジュール22'に通信する。一つの実施形態において、モジュール22、22'はまた、外部装置110との間で信号の送受信をする以外の目的で相互に通信することもできる。
図39は、「独立」通信モードを図示し、ここで、各モジュール22、22'は、外部装置110との独立した通信のために構成され、かつモジュール22、22'は、相互に通信するようには構成されていない。その他の実施形態において、センサーシステム12、12'は、別の方法での相互の通信および/または外部装置110との通信のために構成されうる。
【0090】
システム12により収集したデータのさらにその他の使用および用途が、本発明の範囲の中で意図されており、これは当業者であれば理解できる。
【0091】
上述したように、センサーシステム12、212は、電子モジュール22および/または外部装置110用の特定のソフトウェアと共に使用するためにカスタム化ができる。こうしたソフトウェアは、例えばカスタム化されたセンサー組立品213を有するソールインサート237の形態で、キットまたはパッケージとして、センサーシステム12、212と共に提供されうる。
【0092】
本開示を読むことで当業者に認識されるように、本明細書に記載した様々な局面は、方法、データ処理システム、またはコンピュータプログラム製品として具体化されうる。したがって、こうした局面は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアおよびハードウェアの局面を組み合わせた実施形態の形態をとりうる。さらに、こうした局面は、記憶媒体内または記憶媒体上に具体化されたコンピュータ可読プログラムコードまたは命令を有する、一つ以上の有形のコンピュータ可読記憶媒体または記憶装置により保存されるコンピュータプログラム製品の形態をとりうる。ハードディスク、CD-ROM、光記憶装置、磁気記憶装置、および/またはその任意の組合せを含む、任意の適切な有形のコンピュータ可読記憶媒体が利用されうる。さらに、本明細書に記載したように、データまたはイベントを表す様々な無形の信号は、金属ワイヤ、光ファイバー、および/または無線送信媒体(たとえば、空気および/または空間)などの、信号を伝導する媒体を通して移動する電磁波の形態で、発生源と目的地との間で伝達されうる。
【0093】
上述のように、本発明の局面は、コンピュータおよび/またはそのプロセッサにより実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令といった一般的な文脈で説明されうる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実現するルーチン、プログラム、物体、構成要素、データ構造などを含む。こうしたプログラムモジュールは、上述のように、有形のコンピュータ可読媒体内に含まれうる。本発明の局面はまた、通信ネットワークを通じてリンクされたリモート処理装置によりタスクが実行される分散型コンピュータ環境内でも実施されうる。プログラムモジュールは、モジュール22のメモリ204、または外部装置110のメモリ304、またはゲーム媒体307などの外部媒体といった、メモリ内に位置し得、これは、メモリ記憶装置を含む、ローカルおよびリモート両方のコンピュータ記憶媒体を含みうる。当然のことながら、モジュール22、外部装置110、および/または外部媒体は、特定アプリケーション等において一緒に使用するための補完的なプログラムモジュールを含みうる。また当然のことながら、モジュール22および外部装置110では、簡単にするために、単一のプロセッサ202、302および単一のメモリ204、304について表示および記述がなされており、プロセッサ202、302およびメモリ204、304は、それぞれ複数のプロセッサおよび/またはメモリを含むことができ、またプロセッサおよび/またはメモリのシステムを含みうる。
【0094】
本明細書に記載したセンサーシステム、ならびにセンサーシステムを組み込んだ履物物品、足接触部材、インサート、およびその他の構造の様々な実施形態は、既存の技術に比べて利益および利点を提供する。例えば、本明細書に記載したポートの実施形態の多くは、センサーシステムをわずかな追加コストと良好な信頼性で、履物物品に組み込むことができるように、センサーシステムと使用するための比較的低コストかつ耐久性のあるオプションを提供する。その結果、履物は、最終的に消費者がセンサーシステムの使用を希望するかどうかに関わらず、目につくほど価格に影響することなく、一体型のセンサーシステムと共に製造することができる。さらに、カスタム化したセンサーシステムを備えたソールインサートは、目につくほどソフトウェアの価格に影響することなく、センサーシステムを利用するためにデザインされたソフトウェアと共に廉価に製造し流通させることができる。別の例として、センサーシステムは、ゲーム、フィットネス、運動のトレーニングおよび上達、コンピュータおよびその他の装置の実用的制御、ならびに本明細書に記載され、かつ当業者にとって認識可能なその他多くを含む、非常に多様なアプリケーション用に非常に広範な機能性を提供する。一つの実施形態において、サードパーティソフトウェア開発者は、ゲームおよびその他のプログラムを含む、センサーシステムからの入力を使用して実行するように構成されたソフトウェアを開発できる。データを普遍的に読取可能な形式で供給するセンサーシステムの能力により、センサーシステムが使用できるサードパーティソフトウェアおよびその他のアプリケーションの範囲が大幅に拡張する。さらなる例として、ライナー、インソール、およびその他の要素を含めた、センサーシステムを含む様々なソールインサートにより、異なるアプリケーション用にセンサーシステムの互換性およびカスタム化が可能となる。さらに、本明細書に記載した様々なポートおよびモジュールの構成は、妥当な費用で、かつ靴のパフォーマンスまたは応答に対するマイナスの効果がほとんどなしで、確実な接続を提供できる。接続構造はまた、汗およびその他の液体による干渉に抵抗するために耐水または防水でありうる。さらに、本明細書に記載した様々なポート構成の接続構造は、一つのモジュールから別のものへの交換を迅速かつ容易にしうる。当業者であれば、本明細書に記載した構成から、なおもその他の利点および利益を認識するであろう。
【0095】
いくつかの代替的な実施形態および例を、本明細書で描写および図示してきた。当業者であれば、個別の実施形態の特徴、および構成要素の考えられる組合せおよび変形物を理解する。当業者であればさらに、任意の実施形態は、本明細書で開示したその他の実施形態との任意の組合せで提供されうることを理解する。当然のことながら、本発明は、その精神または中心的な特性から逸脱することなく、その他の特定の形態で具体化されうる。よって、現在の例および実施形態は、あらゆる面で例証的であり、制限的ではないものと考慮され、また本発明は、本明細書で与えられた詳細に限定されないものとする。「第一の」、「第二の」、「上部」、「下部」、などの用語は、本明細書で使用されるとき、例証的な目的のみが意図され、いかなる方法でも実施形態を限定することがない。さらに、「複数」という用語は、本明細書で使用するとき、無限数に至るまで、必要に応じて離説的または接続的のいずれかでの1より大きい任意の数を示す。さらに、物品または装置の「提供」は、本明細書で使用するとき、物品に対して実施される将来的な行為について、物品を利用可能またはアクセス可能にすることを大まかに意味するもので、その物品を提供する当事者がその物品を製造、生産、もしくは供給したこと、またはその物品を提供する当事者が、その物品について所有権または統制を有することは暗示していない。したがって、具体的な実施形態の図示および記載をしてきたが、数多くの改変が本発明の精神から著しく逸脱することなく思い浮かび、保護の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。