(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも1つの属性は、友人と、連絡先と、趣味と、関心事と、仕事経験と、プロフェッショナル経験と、参加されたあるいは訪問されたイベント、会場、又は他の場所とからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
前記短距離通信リンクを介して、前記第2のユーザから連絡先カードを受信するステップであって、前記連絡先カードは、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザが共通に有する前記少なくとも1つの属性を示す、ステップ
をさらに含む、請求項1記載の方法。
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの前記少なくとも1つの属性が決定されているときに前記第1のユーザの所与の属性が前記第2のユーザの属性にマッチされるべきであるかどうかを判定する1以上の基準を指定するステップ
をさらに含む、請求項1記載の方法。
第1のモバイル通信デバイス及び第2のモバイル通信デバイスが、近距離通信リンクを介して、ユーザ識別情報を互いと交換した後に、前記第1のモバイル通信デバイスの第1のユーザが、前記第2のモバイル通信デバイスの第2のユーザと共通に有する属性を識別して共有するために比較システムにより実行される方法であって、
前記比較システムにおいて、通信ネットワークを介して、前記第2のモバイル通信デバイスから第1のユーザ識別情報を受信し、前記第1のモバイル通信デバイスから第2のユーザ識別情報を受信するステップであって、前記第1のユーザ識別情報は、前記第1のモバイル通信デバイスの前記第1のユーザを識別し、前記第2のユーザ識別情報は、前記第2のモバイル通信デバイスの前記第2のユーザを識別する、ステップと、
前記第1のモバイル通信デバイス又は前記第2のモバイル通信デバイスのユーザ・インタフェースにおいて生成された制御データを受信するステップであって、前記ユーザ・インタフェースは、どの属性が前記比較システムにより比較されるかを制御し、前記ユーザ・インタフェース上への情報の表示を制御するためのオプションを提供する、ステップと、
前記第1のユーザ識別情報及び前記第2のユーザ識別情報に基づいて、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに関連付けられている複数の属性にアクセスするステップと、
前記第1のユーザの前記複数の属性と、前記第2のユーザの前記複数の属性とを比較して、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザが共通に有する、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも1つの属性を識別するステップであって、前記比較することは、前記制御データに応じて実行される、ステップと、
通信ネットワークを介して、前記少なくとも1つの属性を識別する情報を、前記第1のモバイル通信デバイス及び前記第2のモバイル通信デバイスに送信するステップであって、前記情報は、前記ユーザ・インタフェース上に表示される、ステップと、
を含む、方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本技術の実施形態について
図1〜
図5を参照しながら説明する。本技術の実施形態は、一般に、NFC等の短距離通信プロトコルを用いた、通信デバイスのペア間の情報の交換に関する。2つのデバイス間の情報交換は、様々な方法により開始され得る。一例において、2つの近接する通信デバイスのペアリングは、「バンプ(bumping)」技術により開始され得る。別のデバイスに対して1つのデバイスをタップすること又はバンプすることにより、2つのデバイス間の通信が開始される。いくつかの実施形態において、情報交換は、ユーザの介入なく通信が確立された後、又は、認証クレデンシャル等の準備データの交換のみ行われた後、自動的に開始され得る。他の実施形態において、情報交換を実行するために、通信が確立された後、ユーザは、通信デバイスのユーザ・インタフェースを使用して、ユーザが情報の交換を承認したことを肯定的に示すことができる。さらに他の実施形態において、何らかの追加のアクションがまた、他のデバイスとの通信を確立したいというユーザの要求を示すために、通信デバイスを介して、ユーザの一方又は双方により実行され得る。
【0008】
図1は、無線通信リンク30を介したターゲット通信デバイス22との通信を開始する開始通信デバイス22を示している。開始通信デバイスは、以下において、開始デバイス22iと呼ばれ、ターゲット通信デバイスは、以下において、ターゲット・デバイス22tと呼ばれる。通信を開始するために、開始デバイス22iは、ターゲット・デバイス22tの近接領域(proximity)に移動され得る。もちろん、場合によっては、両デバイスが、互いの近接領域に移動されることもある。
【0009】
モバイル通信デバイス22i及び22tは、様々な異なるデバイスのうちのいずれかとすることができる。モバイル通信デバイス22i及び22tの非網羅的な例は、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、携帯電話機(例えば、スマートフォン)、及びネットブックを含む。モバイル及び非モバイルといった他の通信デバイスも意図されている。
【0010】
いくつかの実施形態において、開始デバイス22iは、プロセッサ40、バンプ・センサ44、1以上の通信インタフェース46、例えば、ユーザ識別子52を含むデータを記憶するためのデータ構造49、及びユーザ・インタフェース48を含み得る。バンプ・センサ44は、例えば、3つの直交するx軸、y軸、及びz軸に沿ったベクトル加速度を検出することができるMEMS加速度計又は圧電センサとすることができる。バンプ・センサ44は、さらなる実施形態において、動き及び/又は加速のスカラ特性又はベクトル特性を感知することができる他のセンサであってもよい。さらなら実施形態において、開始デバイス22iは、さらに、認証プロセスにおいて使用するための暗号化キーを記憶することができる。ターゲット・デバイスは、例えば、
図1のターゲット・デバイス22tに示されるように、同一のコンポーネント又はより少ないコンポーネントを有することができる。例示的な通信のより具体的な例については、
図5を参照して以下で説明する。
【0011】
モバイル通信デバイス22i及び22t間の通信リンク30は、例えば、近距離通信(NFC)等の短距離無線技術を介して確立され得る。NFC技術は、情報を転送するためにごく接近して配置されている2つのNFC対応デバイスを伴う。NFCは、例えば、13.56MHzの周波数における磁界誘導を用い、最大424Kbit/秒でデータを転送することにより動作する。NFCは、電子デバイス間のデータの読み書き交換を提供する。もちろん、他の短距離通信プロトコルが使用されてもよく、これは、2つのデバイスが数メートル(例えば、2メートル)以内にあるとき、あるいは互いに数センチメートル以内にあるときでも、通常、通信が確立されることを可能にする。
【0012】
2つのNFC準拠デバイス間の通信は、それらのデバイスが、例えば、互いに約4センチメートル以内に配置されたときに生じる。一例として、NFC準拠通信デバイスを有するユーザにより開始されるイベントは、NFC接続を確立することができる。一実施例において、そのイベントは、別のNFC準拠通信デバイスによる動き又はタッチ(「バンプ」)であり得る。NFC通信技術は、例えば、ISO/IEC 18092、ISO/IEC 14443、ISO/IEC 15693、及びISO/IEC 21481を含むISO及び/又は他の通信標準等の認められている標準に従って動作する。
【0013】
他の短距離無線技術に比したNFCの使用に起因する1つの利点は、2つのデバイスが互いにごく接近して配置されたときに、2つのデバイスが無線通信リンクを自動的に生成できることである。これにより、デバイス間で迅速に情報を共有することが可能となる。例えば、ミーティングにおいて、名刺情報は、NFCデバイスを互いに隣に配置することにより、容易に共有され得る。近接制限(proximity restriction)により、NFCデバイスは、コードの入力の必要なく、あるいはメニューからネットワーク名又はデバイス名を選択する必要なく、情報の流れを制御するために、他のNFCデバイスを識別することが可能となる。情報交換を開始するために単にデバイスを一緒にバンプすること又はタップすることは、選択的且つ意図的である。
【0014】
いくつかの実施形態において、短距離無線リンクを介して互いと通信することに加えて、通信デバイス22i及び22tの一方又は双方は、1以上のネットワーク80を介して、比較システム60と通信することができる。例えば、ネットワーク80は、任意の有線ネットワーク又は無線ネットワークを含み得る。そのようなネットワークは、インターネット、セルラ・ネットワーク、及びBluetooth(登録商標)無線ネットワーク、又はそれらの任意の組合せを含むが、これらに限定されるものではない。比較システム60は、本明細書で説明する機能を提供するよう構成された1以上のコンピューティング・デバイスにより実装され得る。例えば、比較システム60は、複数のサーバ・マシンにより実装され得る。いくつかの実施形態において、比較システム60は、クラウド・サービスとして実装される。
【0015】
前述したように、NFCプロトコルは、デバイス間の迅速で簡単な情報の交換を可能にする。例えば、人々は、NFCデバイスを互いに隣に配置することにより、名刺情報を互いに容易に交換することができる。このプロセスは、2人の人が互いに交換することを望む情報を認識している場合、満足のいくものであるが、人々が互いに交換することを望む情報がどのようなものか知らない場合、あまり有用ではない。例えば、互いのことを知らない2人の人が会う場合、その2人の人が、共通の友人、連絡先、趣味、及び他の関心事等の、共通に有する属性又は個人情報を見つけることを望む場合がある。そのような共通の共有属性を詳述する情報は、それぞれのモバイル通信デバイス上で、あるいはソーシャル・ネットワーク・プロファイル若しくは他のソースから入手可能であり得るが、それらの人が属性又は個人情報を見つける単純な方法は存在しない。
【0016】
一実施例において、2つのモバイル通信デバイスが、NFCプロトコル又は別の短距離通信技術を用いて、イベント(例えば、「バンプ」)に応じて、互いとの通信を確立するとき、デバイスの所有者を識別するための情報が交換される。すなわち、
図1の例において、モバイル通信デバイス22iの所有者は、モバイル通信デバイス22tの所有者に識別情報を提供し、モバイル通信デバイス22tの所有者は、モバイル通信デバイス22iの所有者に識別情報を提供する。それらのデバイスの一方又は双方は、次いで、ネットワーク80を介して、比較システム60に識別情報を送信する。
【0017】
一実施例において、それらのデバイスの一方のみが、比較システム60と通信するために必要とされる機能を有し、2人のユーザが共通に有する属性を取得し得る。例えば、1つの特定の実施例において、この機能を有さない第1のデバイスは、既知の方法で、比較プロセスを実行させる機能を備えている第2のデバイスに、その連絡先カード情報を送信することができる。第2のデバイスは、その連絡先カードから識別情報を取得し、自身の識別情報とともに、その取得した識別情報を比較システム60に送信することができる。
【0018】
比較システム60は、各識別情報アイテムを使用して、所有者の各々に関する任意の利用可能な属性を探す。そのような属性は、様々なソースから入手可能であり得る。例えば、友人、同僚、関心事、趣味、過去の仕事経験、位置情報、公共の場所で撮られた写真、公共の場所から得られたステータス・メッセージ等を含み得る属性は、例えば、モバイル通信デバイスから比較システム60に以前にバックアップされたものであり得る。代替的に又は追加的に、比較システム60は、識別情報を使用して、所有者に関する属性を取得することができるソーシャル・ネットワーキング・サイト等を探してもよい。互いのユーザに関連付けられた属性を取得するためのアクセスがどのようなものであるかにかかわらず、比較システム60は、ユーザが共通に有する全てを識別するために、両ユーザからの個人情報を比較することができる。
【0019】
マッチング属性を取得する前述のプロセスは、
図2及び
図3を参照してまとめられる。
図2は、ユーザ属性310を取得するために比較システム60により使用され得る情報の様々なソースを示す論理図である。図示されるように、そのようなソースは、デバイス自体に記憶された情報330、デバイスから(例えば、比較システムに)バックアップされたデータ340、ソーシャル・ネットワーク350、及びプロフェッショナル・ネットワーク320(例えば、LinkedIn(登録商標)等の公的にアクセス可能なプロフェッショナル・ネットワーク、及び内部コーポレート・ネットワーク等を含む)を含むが、これらに限定されるものではない。
図3は、デバイス22iのユーザ1のために取得された属性及びデバイス22tのユーザ2のために取得された属性を示す論理図である。属性の交差部分は、それぞれの通信デバイス上でユーザに明らかにされ得るマッチング属性又は共通の共有属性を規定する。
【0020】
比較システム60は、単純なキーワード・マッチングから、より小さな共通性を識別するより複雑な技術に至る様々な異なる方法により、両ユーザに共通する属性を識別することができる。そのような技術が使用される場合、比較システム60は、例えば、比較システム60がオントロジベースのセマンティック技術を用いて文脈情報(contextual information)を取得することを可能にするドメイン固有のオントロジ・データベース等の追加のデータベースを参照することができる。例えば、単純な例として、比較システム60が、1人のユーザ(女性)がイタリアン・レストランを好むことを示す、そのユーザに関する属性を取得し、特定のイタリアン・レストランの名前を指定する、別のユーザからの属性を取得した場合、比較システム60は、両ユーザが共通に有する1つのことがイタリア料理好きであること、と推定することができ得る。
【0021】
ユーザが共通に有する属性が識別されると、比較システム60は、ネットワーク80を介して、モバイル通信デバイス22i及び22tの一方又は双方に、そのマッチング情報を送信する。各デバイスは、次いで、任意の適切な方法で、その情報をユーザに表示又は提示することができる。例えば、デバイスは、ユーザが共通に有する属性を示すためにカスタマイズされ得る連絡先カードの形で、各ユーザの基本的な連絡先情報を提示することができる。例えば、マッチング・システム60が、両ユーザが同じ大学に通っていたと判定した場合、連絡先カードは、学校のマスコットの写真を含み得る。別の例として、両ユーザが同じコンサートに参加した場合、交換される連絡先カードは、そのコンサートからの写真を含み得る。このように、情報を交換する前には互いに知らなかったであろう2人は、2人が共有した2人が知らなかった共通の関心事に基づいて、会話を容易に開始することができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、モバイル通信デバイスに関連付けられたユーザ・インタフェースにより、ユーザは、ソーシャル・コネクション・サービスのオペレーションを構成するためのユーザ嗜好を指定することが可能となり得る。例えば、そのサービスにより、ユーザは、比較プロセスの一部として使用されるべき、あるいは使用されるべきではない属性又は属性のクラスを判定する基準を指定することが可能となり得る。例えば、ユーザは、ユーザの関係性に基づいて、どのような種類の情報が共有されるべきかを指定することができる。例えば、ユーザらが、仕事の同僚であると判定された場合、ユーザのうちの1人は、例えば、そのユーザのモバイル通信デバイスに記憶されたアドレス帳又は連絡先のリストから入手可能であり得る、他の仕事の同僚に関連付けられた他の属性とともに、プロフェッショナル志向のソーシャル・ネットワーク(例えば、LinkedIn(登録商標))から取得された属性のみが、比較プロセスにおいて使用されるべきであると指定することができる。
【0023】
具体的な例として、2つのデバイスが、バンプ等のイベントの発生後に、互いとの通信を確立したとき、ユーザが以下の属性を共通に有すると判定されたと仮定する:
・5人の共通の友人
・1つの共通の職場
・2つの共通のチェックイン−1つはレストランで、もう1つは同じ夜の映画館
・ソーシャル・ネットワーク上の関心事においてリストされている1つの共通の音楽グループ
この場合、比較システム60は、ユーザにより指定された優先度リストを使用して、1人の共通の友人、及び同じ夜の映画館へのチェックインをユーザに明らかにすることができる、あるいはそれらをユーザに提示することができる。ユーザが、何らかの他の時間に再度電話機をバンプした場合、ユーザが、ユーザに返される異なるマッチ結果(match)を得ることができるように、このシステムはまた、何らかのランダムさを導入してもよい。さらに、ユーザ嗜好に応じて、このシステムはまた、ユーザの各々に異なる結果を表示してもよい。場合によっては、ユーザは、比較システムから受け取る属性に関するフィードバックを提供することができることもある。例えば、ユーザは、どの属性にユーザが最も関心をもっているか、及びどの属性にユーザがあまり関心をもっていない、あるいは全く関心をもっていないかを示すことができる。このように、比較システムは、どの属性に個々のユーザが最も関心をもっているか及びどの属性に個々のユーザが最も関心をもっていないかを「学習する」ことができ、それに応じて返す属性を調整することができる。
【0024】
図4は、2つの通信デバイスが短距離通信リンクを介して情報を交換するときに2つの通信デバイスとサーバとの間で交換され得るメッセージの一例を示すメッセージ・フロー図である。この例において、情報の交換を開始させるイベントは、別のデバイスに対する1つのデバイスのバンプである。もちろん、前述したように、他の実施例において、異なるイベントを使用して、情報交換プロセスをトリガしてもよい。
【0025】
図4を参照すると、1において、第1の通信デバイスが第2の通信デバイスに対してバンプしたときに、イベントが生じる。第2の通信デバイスは、2において、バンプを検出する。一実施形態において、両デバイスは、バンプが生じたときにタイムスタンプを生成する。3において、第1の通信デバイス(又は、代替的に、第2の通信デバイス)は、そのようなデバイス群が同時に又はほぼ同時にバンプのログを取ったかどうかを確認するために、範囲内にある全てのデバイスにペアリング・リクエストを送出することができる。デバイスが、4において、そのデバイスが同時に又はほぼ同時にバンプを受信したと応答した場合、これはバンプを受けたターゲット・デバイスであったと推定され得、デバイス群は、5において、通信を確立するためにペアリングし得る。このペアリング・プロセスは、使用される特定の短距離通信プロトコル(例えば、NFC)により利用可能になった技術に従って生じ得る。
【0026】
デバイス群が互いとの通信を確立すると、デバイス群のうちの一方は、ユーザ識別情報を他方に送信する。この例において、第1の通信デバイスが、6において、そのユーザ識別情報(第1のユーザ識別情報)を第2の通信デバイスに送信する。それに応じて、第2の通信デバイスは、7において、そのユーザ識別情報(第2のユーザ識別情報)を第1の通信デバイスに送信する。
【0027】
次いで、8において、第1の通信デバイスは、まさに受信した第2のユーザ識別情報をサーバに送信する。同様に、9において、第2の通信デバイスは、まさに受信した第1のユーザ識別情報をサーバに送信する。もちろん、他の実施例において、それらの能力に部分的に応じて、各通信デバイスは、自身のユーザ識別情報をサーバに送信してもよいし、あるいは、代替的に、デバイス群のうちの一方(又は、双方)は、両ユーザ識別情報をサーバに送信してもよい。場合によっては、各ユーザが、自身の識別情報を送信する場合、デバイス群はまた、両ユーザに一意に関連付けられている別の識別子を送信する必要があることもある。そのような共通の識別子は、例えば、ユーザが別のユーザと初めて情報を交換するときに生成され得る。共通の識別子は、(後続のイベントがその情報交換プロセスをトリガするときに共通の識別子が使用され得るように、)ユーザのペアに対して一意であってもよいし、共通の識別子が生成される特定のイベント(例えば、バンプ)に対して一意であってもよい。この実施例において、2つのデバイスは、必ずしも別のデバイスとユーザ識別情報を交換する必要はない。
【0028】
サーバが両デバイスからユーザ識別情報を受信すると、サーバは、10において、上述したマッチング・プロセスを実行することができる。前述したように、サーバは、両ユーザの属性を取得するために、様々な異なる情報ソースにアクセスすることができる。最後に、11、12において、サーバは、両デバイスが共通に有する属性を、第1の通信デバイス及び第2の通信デバイスにそれぞれ送信する。
【0029】
上述した実施形態において、通信デバイスは、NFC等の短距離通信プロトコルを用いて、情報を交換する。しかしながら、他の実施形態において、より長い距離の通信プロトコルが、2つのデバイスの位置情報と組み合わされて使用されてもよい。位置情報を使用して、2つのデバイスが互いの近接領域内にあるときを判定することができる。そのようなより長い距離の通信プロトコルは、例えば、Wi−Fi(登録商標)、セルラ、Bluetooth(登録商標)等を含み得る。一方のデバイス又は両方のデバイスが、それら2つの通信デバイスが互いの近接領域内にあると判定したとき、両デバイスは、より長い距離の通信プロトコルを介して、互いとの通信を開始する。この実施形態において、通信プロセスの開始をトリガするイベントは、例えば、2つのデバイスが互いに指定された距離以内にあるとの判定であり得る。もちろん、代替のイベント又は追加のイベントがまた使用されてもよい。
【0030】
2つの通信デバイスに関する位置情報は、それらの通信デバイスの能力に部分的に依存し得る様々な方法のうちのいずれかにより取得され得る。例えば、それらの通信デバイスが、リアルタイムに又はほぼリアルタイムにデバイスの位置を更新することができる全地球測位システム(GPS)受信機を備えている場合、GPSが使用されてもよい。代替的に(又は、追加的に)、通信デバイスは、例えば、セル・タワー三角測量及びWi−Fi(登録商標)位置システム等の他の位置決め技術を用いて位置情報を取得するデバイス位置モジュールを備えてもよい。別のデバイスと情報を交換することになる2つの通信デバイスは、同じ位置決め技術を使用してもよいし、使用しなくてもよい。より長い距離の通信プロトコルが、位置決め技術とともに使用される場合、情報の交換を開始するために2つのデバイス間で通信が確立される2つのデバイス間の最大距離は、一般に、通信プロトコルにより制限されない。この場合、最大距離は、システムにより固定されてもよいし、あるいは、代替的に、ユーザが調整可能なパラメータであってもよい。いずれの場合でも、一般的な距離は、例えば、数センチメートルから数メートルの範囲を取り得る。もちろん、より長い距離が使用されてもよく、それにより、2つの通信デバイスは、例えば、一部屋に及ぶ、あるいは建物内の複数の部屋にさえ及ぶ距離にわたって、情報を交換することが可能となり得る。
【0031】
図5は、一般に102で示される様々なオプションのハードウェア・コンポーネント及びソフトウェア・コンポーネントを含む例示的な通信デバイス22i及び/又は22t(例えば、モバイル・デバイス)を示すシステム図である。図示の簡単さのため全ての接続が示されているわけではないが、モバイル・デバイス内の任意のコンポーネント102は、任意の他のコンポーネントと通信することができる。モバイル・デバイスは、様々なコンピューティング・デバイス(例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット又は他のハンドヘルド・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、スマートウォッチ等)のいずれかとすることができ、モバイル・デバイスは、セルラ・ネットワーク又はサテライト・ネットワーク等の1以上のモバイル通信ネットワーク104との双方向無線通信を可能にし得る。
【0032】
図示したモバイル・デバイス100は、信号符号化、データ処理、入力/出力処理、電力制御、及び/又は他の機能等のタスクを実行するためのコントローラ又はプロセッサ110(例えば、信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、ASIC、又は他の制御・処理論理回路)を含み得る。オペレーティング・システム112は、電力状態、アバブ・ロック状態(above-lock state)、及びビロウ・ロック状態(below-lock state)を含む、コンポーネント102の割り当て及び使用を制御することができ、1以上のアプリケーション・プログラム114に対するサポートを提供することができる。アプリケーション・プログラムは、共通モバイル・コンピューティング・アプリケーション(例えば、画像関連アプリケーション、電子メール・アプリケーション、カレンダ、コンタクト・マネージャ、ウェブ・ブラウザ、メッセージング・アプリケーション)又は任意の他のコンピューティング・アプリケーションを含み得る。
【0033】
図示したモバイル・デバイス100は、メモリ120を含み得る。メモリ120は、取り外し不可能なメモリ122及び/又は取り外し可能なメモリ124を含み得る。取り外し不可能なメモリ122は、RAM、ROM、フラッシュ・メモリ、ハード・ディスク、又は他の周知のメモリ・ストレージ技術を含み得る。取り外し可能なメモリ124は、フラッシュ・メモリ、若しくはGSM(登録商標)通信システムにおいて周知の加入者識別モジュール(SIM)カード、又は「スマート・カード」等の他の周知のメモリ・ストレージ技術を含み得る。メモリ120は、オペレーティング・システム112及びアプリケーション・プログラム114を実行するためのデータ及び/又はコードを記憶するために使用され得る。例示的なデータは、ウェブ・ページ、テキスト、画像、サウンド・ファイル、ビデオ・データ、又は、1以上の有線ネットワーク又は無線ネットワークを介して1以上のネットワーク・サーバ又は他のデバイスに/から送信/受信される他のデータ・セットを含み得る。メモリ120は、国際移動体加入者識別番号(IMSI)等の加入者識別子と、国際移動体装置識別番号(IMEI)等の装置識別子と、を記憶するために使用され得る。そのような識別子は、ユーザ及び装置を識別するために、ネットワーク・サーバに送信され得る。
【0034】
モバイル・デバイス100は、ユーザ及び他のソースからの入力に応答するための1以上の入力デバイス130をサポートすることができる。そのような入力デバイスは、タッチスクリーン132、マイクロフォン134、カメラ136、物理キーボード138、トラックボール140、及び/又は近接センサ142を含み得る。1以上の出力デバイス150は、スピーカ152及び1以上のディスプレイ154等を含み得る。他の可能な出力デバイス(図示せず)は、圧電性出力デバイス又は触覚出力デバイスを含み得る。いくつかのデバイスは、1つの入力/出力機能以上のことを提供することができる。例えば、タッチスクリーン132及びディスプレイ154は、単一の入力/出力デバイスに組み合わせることができる。
【0035】
いくつかの実施例において、様々な入力デバイス130は、ナチュラル・ユーザ・インタフェース(NUI)方法をサポートすることができる。NUI方法の例は、スピーチ認識に依拠するもの、タッチ及びスタイラス認識に依拠するもの、スクリーン及びスクリーンの隣接領域上のジェスチャ認識に依拠するもの、エア・ジェスチャ、ヘッド・アイ・トラッキング(head and eye tracking)、音声及びスピーチ、ビジョン(vision)、タッチ、ジェスチャ、並びにマシン・インテリジェンス(machine intelligence)を含む。マイクロソフト(登録商標)が取り組んでいるNUI技術の具体的なカテゴリは、タッチ・センサ式ディスプレイ、音声及びスピーチ認識、目的及び目標の理解(intention and goal understanding)、(立体視カメラ・システム、赤外線カメラ・システム、RGBカメラ・システム、及びこれらの組合せ等の)デプス・カメラを用いたモーション・ジェスチャ検出、加速度計/ジャイロスコープを用いたモーション・ジェスチャ検出、顔認識、3Dディスプレイ、ヘッド・アイ・ゲーズ・トラッキング(head, eye, and gaze tracking)、没入型拡張現実システム及び仮想現実システム(これらの全てが、より自然なインタフェースを提供する)とともに、電界検出電極を用いて脳活動を感知する技術(EEG及び関連方法)を含む。
【0036】
無線モデム160は、アンテナ(図示せず)に接続することができ、当技術分野においてはよく理解されているように、プロセッサ110と外部デバイスとの間の双方向通信をサポートすることができる。モデム160が一般に示されており、これは、モバイル通信ネットワーク104と通信するためのセルラ・モデム及び/又は他の無線ベースのモデム(例えば、Bluetooth(登録商標)164又はWi−Fi(登録商標)162)を含み得る。無線モデム160は、通常、単一のセルラ・ネットワーク内でのデータ及び音声通信、セルラ・ネットワーク間でのデータ及び音声通信、又はモバイル・デバイスと公衆交換電話網(PSTN)との間のデータ及び音声通信のためのGSM(登録商標)ネットワーク等の1以上のセルラ・ネットワークと通信するために構成される。
【0037】
モバイル・デバイスは、少なくとも1つの入力/出力ポート180、電源182、GPS受信機等のサテライト・ナビゲーション・システム受信機184、加速度計186、ジャイロスコープ(図示せず)、及び/又は物理コネクタ190(USBポート、IEEE 1394(FireWire(登録商標))ポート、及び/又はRS−232ポートであり得る)をさらに含み得る。図示したコンポーネント102は、必ずしも必要なわけではなく、包括的なものでもなく、任意のコンポーネントを削除してもよいし、他のコンポーネントを付加してもよい。
【0038】
通信デバイスに存在する比較システムの機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実装され得る。例えば、ソフトウェアが使用される場合、その機能は、オペレーティング・システム112の一部、アプリケーション・プログラム114として実装されてもよいし、オペレーティング・システム112とアプリケーション・プログラム114との間で分散されてもよい。さらに、加速度計186は、比較プロセスをトリガするイベントがバンプである場合に使用され得る。
【0039】
開示した方法、装置、及びシステムは、いずれにしても限定的なものとして解釈されるべきではない。そうではなく、本開示は、単独で並びに互いとの様々な組合せ及び下位組合せで、開示した様々な実施形態の新規且つ非自明な全ての特徴及び態様を対象とする。開示した方法、装置、及びシステムは、特定のいかなる態様若しくは特徴又はその組合せに限定されるものではなく、開示した実施形態は、1以上の特定の利点が提供されること、又は問題が解決されることを要するものではない。本出願において説明した技術及びソリューションは、スマートフォン等のモバイル・デバイスを含む通信デバイスによる改善されたユーザ・エクスペリエンスを提供するために、様々な組合せで使用され得る。
【0040】
本明細書で説明した方法のいずれも、そのような方法を実行する(例えば、コンピューティング・デバイスに実行させる)コンピュータ実行可能命令を含む(例えば、有するあるいは記憶する)1以上のコンピュータ読み取り可能記憶媒体(例えば、ストレージ、又は信号搬送媒体ではない他の有体の媒体)を介して実行することができる。オペレーションは、完全に自動であってもよいし、半自動であってもよいし、あるいはマニュアル介入を伴ってもよい。
【0041】
詳細な説明及び添付の図面において、我々のイノベーションの原理を記載し図示したが、そのような原理から逸脱することなく、様々な実施形態は、構成及び詳細において変更され得ることが認識されよう。本明細書で説明したプログラム、プロセス、又は方法は、別途示されない限り、特定の種類のコンピューティング環境に関連するものではない、あるいは特定の種類のコンピューティング環境に限定されるものではないことを理解すべきである。様々な種類の汎用コンピューティング環境又は専用コンピューティング環境が、本明細書で開示した教示とともに使用されてよい、あるいはそのようなコンピューティング環境が、本明細書で説明した教示に従ったオペレーションを実行してもよい。ソフトウェアにより示された実施形態の要素は、ハードウェアにより実装されてもよいし、ハードウェアにより示された実施形態の要素は、ソフトウェアにより実装されてもよい。
【0042】
開示した本発明の原理を適用することができる多くの可能な実施形態に鑑みて、示された実施形態は、本発明の好ましい例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではないことを認識すべきである。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲により定められる。