特許第6379192号(P6379192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6379192負荷時タップ切換器、負荷時タップ切換器に負荷切換開閉器用差込機器を取り付ける方法及び軽油排出ねじ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6379192
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】負荷時タップ切換器、負荷時タップ切換器に負荷切換開閉器用差込機器を取り付ける方法及び軽油排出ねじ
(51)【国際特許分類】
   H01F 29/04 20060101AFI20180813BHJP
【FI】
   H01F29/04 502Z
   H01F29/04 502K
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-526482(P2016-526482)
(86)(22)【出願日】2014年6月24日
(65)【公表番号】特表2016-524345(P2016-524345A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(86)【国際出願番号】EP2014063250
(87)【国際公開番号】WO2015007470
(87)【国際公開日】20150122
【審査請求日】2017年6月23日
(31)【優先権主張番号】102013107547.9
(32)【優先日】2013年7月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390035459
【氏名又は名称】マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ヘプフル・クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ヴレーデ・ジルケ
(72)【発明者】
【氏名】ツヴィルグルマイアー・フーベルト
【審査官】 田中 崇大
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−056611(JP,A)
【文献】 特開昭61−064109(JP,A)
【文献】 米国特許第05107200(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 27/00−27/06
29/00−29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷時タップ切換器(1)であって、
開閉管(15)と、
この開閉管(15)内に軸(B)に沿って中心に同軸に配置されたオイル吸引管(60)と、
このオイル吸引管(60)の軸(C)、この開閉管(15)の軸(B)及び負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して同軸であるように、負荷時タップ切換器(1)の底部(21)に取り付けられた軽油排出ねじ(70)と、
を備えた負荷時タップ切換器において、
開閉管(15)とオイル吸引管(60)の両方が、軸受けリング(53)と形状を一致させて協力して動作して、負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に中心を合わせるように、軸受けリング(53)が、弾性部品(54)によって、片側に負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して半径方向の力を加えられることを特徴とする負荷時タップ切換器。
【請求項2】
請求項1に記載の負荷時タップ切換器(1)において、
スラスト軸受け(55)が、負荷時タップ切換器(1)の底部(21)に取り付けられて、軸受けリング(53)と協力して動作する弾性部品(54)を収容することを特徴とする負荷時タップ切換器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の負荷時タップ切換器(1)において、
当該の弾性部品(54)がねじ圧縮ばねであることを特徴とする負荷時タップ切換器。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか一つに記載の負荷時タップ切換器(1)において、
オイル吸引管(60)の下端(66)に配置された吸込スリーブ(61)が、当該の軸受けリング(53)及び底部(21)のドーム形状の鋳造部(211)と形状を一致させて設置されていることを特徴とする負荷時タップ切換器。
【請求項5】
請求項4に記載の負荷時タップ切換器(1)において、
当該の軽油排出ねじ(70)が当該の底部(21)の内側を向いたドーム形状の鋳造部(211)内に配備されていることを特徴とする負荷時タップ切換器。
【請求項6】
開閉管(15)を備えた負荷切換開閉器用差込機器(14)とオイル吸引管(60)を負荷時タップ切換器(1)内に取り付ける方法であって、
この開閉管(15)を負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対してずらして、開閉管(15)を備えた負荷切換開閉器用差込機器(14)を負荷時タップ切換器(1)のオイルタンク(18)内に差し込む工程と、
弾性部品(54)によって片側に負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して半径方向の力を加えられた軸受けリング(53)上に、開閉管(15)の軸(B)を負荷時タップ切換器の軸(A)に対してずらして、下端(56)に軸受け(52)を備えた開閉管(15)を位置決めする工程と、
負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して同軸に位置を固定して構成された、底部(21)のドーム形状の鋳造部(211)上に、オイル吸引管(60)を降ろし、その際、開閉管(15)の内側の円錐案内部(51)による案内した設置が可能である工程と、
オイル吸引管(60)の下端(66)に配置された吸込スリーブ(61)と軸受けリング(53)及び底部(21)の位置を固定されたドーム形状の鋳造部(211)との協力した動作によって、弾性部品(54)によって力を加えられた軸受けリング(53)を負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して中心を合わせることによって、開閉管(15)とオイル吸引管(60)を負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して中心を合わせる工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
当該の中心合わせによって、開閉管(15)の軸(B)、オイル吸引管(60)の軸(C)及び負荷時タップ切換器(1)の軸(A)が一致し、その結果、レンチ(62)と軽油排出ねじ(70)が、負荷時タップ切換器(1)の軸(A)に対して中心を合わせるとともに、機械的に重なり合って位置決めされることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、
レンチ(62)のレンチ部品(68)が軽油排出ねじ(70)と形状を一致させて協力して動作することを特徴とする方法。
【請求項9】
負荷時タップ切換器(1)の底部(21)の軽油排出ねじ(70)において、
この軽油排出ねじ(70)が、負荷時タップ切換器の底部(21)のドーム形状の鋳造部(211)に、負荷時タップ切換器(1)の軸(A)の方向に動けるように取り付けられるとともに、円盤形状の蓋(78)を備えており、この蓋を用いて、負荷時タップ切換器(1)の底部(21)における軽油排出用の少なくとも一つの開口部(75)を開閉することが可能であることを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項10】
請求項9に記載の軽油排出ねじ(70)において、
軽油排出ねじ(70)の開放運動(70O)を制限するために、底部(21)のストッパー(77)と協力して動作する周囲を巡るリング(76)が軽油排出ねじ(70)に固定されていることを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の軽油排出ねじ(70)において、
負荷時タップ切換器(1)のオイル吸引管(60)内のレンチ(62)のレンチ部品(68)が軽油排出ねじ(70)と形状を一致して協力して動作することを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項12】
請求項9から11までのいずれか一つに記載の軽油排出ねじ(70)において、
軽油排出ねじ(70)を閉鎖した場合、当該の蓋(78)が底部(21)のリング形状の窪み(81)に係合するとともに、パッキン(79)を用いて、軽油排出用の開口部(75)を閉鎖することを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項13】
請求項9から12までのいずれか一つに記載の軽油排出ねじ(70)において、
当該の蓋(78)が、軽油排出ねじ(70)に固定される別個の構成部分であることを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項14】
請求項9から12までのいずれか一つに記載の軽油排出ねじ(70)において、
当該の蓋(78)と軽油排出ねじ(70)が一体的な構成部分を形成することを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項15】
請求項14に記載の軽油排出ねじ(70)において、
軽油排出ねじ(70)のレンチ面(73)に工具を近付けることができないように、リング形状のキャップ(72)が、少なくとも一つの弾性部品(80)により、当該の蓋(78)に対して付勢されていることを特徴とする軽油排出ねじ。
【請求項16】
請求項15に記載の軽油排出ねじ(70)において、
横ピン(69)が、当該のキャップ(72)内に固定して設置されるとともに、負荷時タップ切換器(1)の軸(A)の方向に動く、軽油排出ねじ(70)のピン(67)と協力して動作することを特徴とする軽油排出ねじ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷時タップ切換器に関する。特に、本発明は、負荷切換開閉器の開閉管とオイル吸上管を備え、このオイル吸上管が開閉管内に軸に沿って中心に同軸に配置された負荷時タップ切換器に関する。更に、オイル吸上管の軸、開閉管の軸及び負荷時タップ切換器の軸に対して同軸となるように負荷時タップ切換器の底部に取り付けられた軽油排出ねじが配備されている。
【0002】
更に、本発明は、負荷時タップ切換器のオイルタンク内に負荷切換開閉器用差込機器とオイル吸上管を取り付ける方法に関する。
【0003】
更に、本発明は、負荷時タップ切換器の底部の軽油排出ねじに関する。
【背景技術】
【0004】
負荷時タップ切換器(英語で「on−load tap−changers」、略してOLTC)は、従来技術の至る所で知られ、使われている。それらは、タップ付変成器の異なる巻線タップの間を無中断で切り換える役割を果たす。
【0005】
そのような負荷時タップ切換器は、負荷選択器と、選択器を備えた負荷切換開閉器とに区分される。
【0006】
例えば、特許文献1に開示されている通りの選択器を備えた負荷切換開閉器では、精密選択器と、場合によっては、事前選択器とから成る選択器が負荷切換開閉器の下に配置されている。その選択器は、タップ付変成器のその時々の切り換え先の新しい巻線タップを無電力状態で選択する役割を果たす。その負荷切換開閉器は、その新しく事前選択された切り換え先の巻線タップに切り換える、その後の速く無中断で切り換える役割を果たす。
【0007】
例えば、特許文献2に記載されている通りの選択器は、選択器を備えた負荷切換開閉器と同様に、そのタップ付変成器の制御巻線のタップを負荷時に切り換えて、それにより消費側での電圧変化を目的通り平準化する役割を果たす。選択器から負荷切換開閉器を切り離すことを省くことによって、より小さい負担で負荷選択器を製造することができる。
【0008】
両方の形式の負荷時タップ切換器は、モータ駆動部の切り換えにより操作される。そのモータ駆動部によって、蓄圧器に力を貯めるための被動シャフト又は駆動シャフトを動かしている。その蓄圧器が完全に力を貯めた場合、即ち、付勢された場合、それは留めを解除されて、そのエネルギーが突如解放され、ミリ秒(ms)の時間範囲内で開閉管を操作し、そして、その開閉管は、負荷切換中の特定の切換フローを実行する。その場合、次に、異なる切換接点と抵抗接点が所定の時間順序で操作される。その場合、それらの切換接点は、その時々の巻線タップを負荷導体と直接接続する役割を果たし、それらの抵抗接点は、短時間開閉する、即ち、一つ以上の遷移抵抗を用いてブリッジする役割を果たす。有利には、真空開閉管が、負荷を切り換えるための開閉部品として使用される。それは、例えば、特許文献3〜6に記載されている通り、負荷を切り換えるために真空開閉管を使用することは、オイル内のアーク放電の発生を防止する、そのため、負荷切換開閉器オイルのオイル汚染を防止するとの理由に基づくものである。
【0009】
特許文献7により、オイル吸引管と閉鎖ねじを軸に沿って配置した、変成器用負荷切換開閉器の流体用排出機器が周知である。第一の実施例では、閉鎖ねじを操作するために、オイル吸引管が使用されている。そのために、オイル吸引管は、形状が一致するアダプタを介して閉鎖ねじと接続されている。そのオイル吸引管の上端には、閉鎖ねじが開放された時に、接続スリーブを介してオイル吸引管と接続されるアーマチュアが取り付けられている。第二の実施例では、オイル吸引管と閉鎖ねじが一つのユニットとして構成されている。そのために、そのアーマチュアが回転可能に軸支されて、密閉部品によって密閉されるとともに、オイル吸引スリーブが、流路システムを介してオイル吸引管と接続されている。
【0010】
周知の負荷時タップ切換器では、負荷時タップ切換器のオイルタンク内に開閉管とオイル吸引管を取り付ける場合、操作部品、切換接点及び開閉セグメントを損傷するリスクを避けるために、開閉管は、オイルタンクの中心軸に対してずらして斜めにオイルタンク内に搬入しなければならない。それは、これまで、その目的のために顧客に追加して一緒に納入しなければならない特殊な取付工具によって実施されていた。その軽油排出ねじは、開閉管を取り外した後に、非常に長い、そのため、実用的でない扱い難い特殊なレンチを用いて内側からしか操作できず、そのことは、膨大な時間的負担と同じくコスト要因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】ドイツ特許第10055406号明細書
【特許文献2】ドイツ特許第2833126号明細書
【特許文献3】ドイツ特許第19510809号明細書
【特許文献4】ドイツ特許第4011019号明細書
【特許文献5】ドイツ特許公開第4231353号明細書
【特許文献6】ドイツ特許公開第102007004530号明細書
【特許文献7】旧東ドイツ特許第214247号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、開閉管を備えた負荷切換開閉器用差込機器とオイル吸引管の取り付け及び取り外しが小さい負担で損傷無しに特殊な工具を用いること無く実施される負荷時タップ切換器を実現することである。
【0013】
本発明の別の課題は、開閉管とオイル吸引管の取り付け及び取り外しが小さい負担で損傷無しに特殊な工具を用いること無く実施される、開閉管を備えた負荷切換開閉器用差込機器とオイル吸引管を負荷時タップ切換器内に取り付ける方法を実現することである。
【0014】
本発明の追加課題は、操作が簡単であり、速く、確実に、並びに安価に実施されるように、負荷時タップ切換器用の軽油排出ねじを構成及び配置することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本課題は、請求項1の特徴を有する負荷時タップ切換器により解決される。
【0016】
本発明の別の課題は、請求項6の特徴を有する、開閉管とオイル吸引管を負荷時タップ切換器内に取り付ける方法によって解決される。
【0017】
上記の追加課題は、請求項9の特徴を有する、負荷時タップ切換器用の軽油排出ねじによって解決される。
【0018】
本発明による負荷時タップ切換器は、開閉セグメントを備えた開閉管とオイル吸引管とを有する。この場合、オイル吸引管は、開閉管内に軸に沿って中心に配置される。この負荷時タップ切換器は、オイル吸引管、開閉管及び負荷時タップ切換器に対して同軸の方向を向くように負荷時タップ切換器の底部に取り付けられた軽油排出ねじを有する。
【0019】
軸受けリングは、オイル吸引管を取り付けていない状態で、負荷時タップ切換器の軸Aに対してスライドされる。本発明では、軸受けリングは、弾性部品により、片側に負荷時タップ切換器の軸に対して半径方向の力を加えられ、その結果、この弾性部品によって、スライド方向が与えられ、開閉管を取り外した時に、軸受けリングが再びスライド位置に戻される。これらの開閉管とオイル吸引管は、両方が軸受けリングと形状を一致させて協力して動作して、負荷時タップ切換器の軸に中心を合わせるように構成される。それによって、開閉管を備えた負荷切換開閉器用差込機器とオイル吸引管も負荷切換開閉器の軸に沿って中心を合わせる。有利には、スラスト軸受けが負荷切換開閉器の底部に取り付けられて、軸受けリングと協力して動作する弾性部品を収容する。この弾性部品は、有利には、ねじ圧縮ばねとして構成される。
【0020】
一つの実施構成では、オイル吸引管の下端に、特別に構成された形状によって、軸受けリングと底部の内側を向いたドーム形状の鋳造部の間に形状を一致させて差し込まれた、或いは軸受けリングと底部のドーム形状の鋳造部に形状を一致させて当接する吸込スリーブが配置される。この場合、軽油排出ねじは、有利には、底部の内側を向いたドーム形状の鋳造部内に設置される。
【0021】
本発明では、負荷時タップ切換器の開閉管を備えた負荷切換開閉器用差込機器とオイル吸引管を取り付ける方法も特許請求される。
【0022】
この場合、開閉管を備えた負荷切換開閉器用差込機器は、負荷時タップ切換器の軸に対してずらして、負荷時タップ切換器のオイルタンク内に差し込まれて、開閉管の下端に取り付けられた軸受けを用いて、軸受けリングに位置決めされる。この軸受けリングは、弾性部品によって、片側に負荷時タップ切換器の軸に対して半径方向の力を加えられ、それによって、開閉管の軸と軸受けリングが負荷時タップ切換器の軸に対してずれる。オイル吸引管は、同様に、負荷時タップ切換器の軸に対してずらして差し込まれた後、負荷時タップ切換器の軸に内側に向かって構成された底部のドーム形状の鋳造部に降ろされる。この開閉管の内側に取り付けられた円錐案内部によって、案内した設置が可能となる。負荷時タップ切換器の軸に対する開閉管とオイル吸引管の中心合わせは、弾性部品により力を加えられた軸受けリングを負荷時タップ切換器の軸に対して中心を合わせることによって行なわれる。この場合、オイル吸引管の下端に配置された吸込スリーブと軸受けリング及び底部の位置を固定されたドーム形状の鋳造部との協力した動作によって、弾性部品が圧縮され、そのため、軸受けリングが負荷時タップ切換器の軸に対して中心を合わるように、軸受けリングがスライドされる。
【0023】
負荷切換開閉器用差込機器を取り付けた状態では、開閉管の軸、オイル吸引管の軸及び負荷時タップ切換器の軸は一致する。これらの軸が一致することによって、レンチ及び軽油排出ねじは、負荷時タップ切換器の軸に対して中心を合わせて、機械的に互いに重なり合って位置決めされ、その結果、これらのレンチと軽油排出ねじは、形状を一致させて協力して動作する。
【0024】
負荷時タップ切換器を分解する場合、先ずはオイル吸引管を開閉管から取り出し、それによって、圧縮された弾性部品が再び緩み、そのため、軸受けリングと軸受けリング上で位置決めされた開閉管とを負荷時タップ切換器の軸においてずれた位置にスライドさせる。このオイル吸引管を取り出した後、開閉管をオイルタンクから取り出すことができる。ここで、負荷時タップ切換器の軸に対してずれた、軸受けリングと開閉管の位置によって、操作部品、バイパス接点、タップ接点及び開閉セグメントへの損傷が回避される。
【0025】
本発明による軽油排出ねじは、負荷時タップ切換器の底部のドーム形状の鋳造部に据えられている。この軽油排出ねじは、負荷時タップ切換器の軸方向に移動可能なように取り付けられて、負荷時タップ切換器の底部の軽油排出用開口部を開閉可能とする円盤形状の蓋を装備している。
【0026】
有利には、周囲を巡るリングが軽油排出ねじに固定されている。このリングは、軽油排出ねじの開放運動を制限するために、底部のストッパーと協力して動作する。更に有利には、レンチは、レンチ部品を備える。このレンチは、負荷時タップ切換器のオイル吸引管内に配置される。このレンチ部品は、軽油排出ねじと形状を一致させて協力して動作し、その結果、オイル吸引管の回転によって、軽油排出ねじを操作することができる。
【0027】
この蓋は、軽油排出ねじを締めた場合、底部のリング形状の窪みに係合することができ、軽油排出用開口部は、パッキンを用いて閉鎖される。このパッキンを用いて、開口部が閉鎖され、そのようにして、動作時に変成器オイルが負荷時タップ切換器オイルから分離されるか、或いはそれにより汚染されなくなることが保証される。
【0028】
第一の実施構成では、この蓋は、軽油排出ねじに固定される別個の構成部品である。
【0029】
第二の実施構成では、これらの蓋と軽油排出ねじは、一体的な構成部品である。この場合でも、軽油排出ねじを締めた場合、有利には、パッキンを用いて、軽油排出用開口部が閉鎖される。更に、軽油排出ねじはリング形状のキャップを備え、このキャップは、軽油排出ねじのレンチ面に工具を近付けることができないように、少なくとも一つの弾性部品を用いて蓋に対して付勢される。
【0030】
変成器筐体内に負荷時タップ切換器を組み入れる時に軽油排出ねじを開放可能とするためには、オイル吸引管を回転しなければならず、そのことは、負荷時タップ切換器の上端に設けられたレンチ面によって可能である。このオイル吸引管の回転は、レンチのレンチ部品を介して軽油排出ねじに伝達される。これらのレンチ部品と軽油排出ねじは、形状を一致させて互いに連結される。
【0031】
本発明による負荷時タップ切換器の利点は、開閉支柱とオイル吸引管の組立及び分解時の取り扱いと軽油排出ねじの開閉が容易になることである。そのため、負荷時タップ切換器の検査が容易に実施可能となる。変成器製造プロセスでの乾燥時の軽油排出ねじの操作を特殊な工具無しに、従って、安価に行なうことができる。
【0032】
本発明による負荷時タップ切換器の別の利点は、これまで開閉管とオイル吸引管の組立及び分解のために必要であった追加の特殊な工具も不要になることである。
【0033】
以下において、添付図面と関連付けて本発明とその利点を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】三相負荷選択器の形の本発明による負荷時タップ切換器の実施構成の斜視図
図2】開閉管に固定された三つの開閉セグメントを備えた、図1の三相負荷選択器の負荷切換開閉器用差込機器の斜視図
図3図2の負荷切換開閉器用差込機器の別の斜視図
図4】本発明による第一の実施構成の軽油排出ねじが閉じた状態で図示された、オイル吸引管の領域の断面図
図5】軽油排出ねじが開いている、図4のオイル吸引管の領域の断面図
図6】本発明による第二の実施構成の軽油排出ねじが閉じた状態で図示された、オイル吸引管の領域の断面図
図7】オイルタンク内への開閉管の取り付けを図示したオイルタンクの断面図
図8】事前に位置決めした開閉管内にオイル吸引管を取り付けている間のオイルタンクの断面図
図9】開閉管内でオイル吸引管を事前に中心合わせした、オイルタンクの断面図
図10】開閉管とオイル吸引管が最終位置に設置されて、開閉管とオイル吸引管がオイルタンクの軸に中心を合わせた、オイルタンクの断面図
図11】オイル吸引管を操作するためにレンチ面に近付けることを明らかにする、本発明による負荷時タップ切換器の実施構成の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の同じ、或いは同様に作用する構成要素に対しては、同じ符号が使用されている。更に、見易くするために、個々の図面では、その時々の図面の説明に必要な符号だけが表示されている。ここに図示された実施構成は、本発明による負荷時タップ切換器及び本発明による軽油排出ねじを如何に構成できるかの単なる例であり、そのため、本発明を最終的に制限するものではない。
【0036】
図1は、三相負荷時タップ切換器又は負荷選択器1の形の本発明による負荷時タップ切換器の実施構成の斜視図を図示している。この負荷選択器1は、伝動部5を備えた、図示されていない蓄圧器に力を貯めるための、例えば、電気モータなどの駆動部3を有する。この蓄圧器が完全に力を貯めた場合、即ち、付勢された場合、それは留めを解除されて、そのエネルギーが突如解放され、負荷切換開閉器用差込機器14の開閉管15を操作する。この場合、負荷選択器1の軸Aの周りを回転する開閉管15は、オイルタンク18内に保持されている。このオイルタンク18は、上方を蓋19で閉鎖されるとともに、更に、底部21を備えている。
【0037】
図1による図面では、本発明による負荷選択器1は、オイルタンク18内に互いに重ねて配置された第一の相L1、第二の相L2及び第三の相L3を有する。これら三つの相L1,L2,L3の上には、事前選択器37が据えられている。ここに図示された図面では、事前選択器の接点のための電気接続部品38がオイルタンク18のオイルタンク壁17に配備されている。この場合、これら三相L1,L2,L3のタップ接点392(図7〜10を参照)用の電気接続部品39が、オイルタンク18のオイルタンク壁17を通り抜けるように、同じく負荷選択器1に配置されている。
【0038】
図2と3は、図1の三相負荷選択器1の負荷切換開閉器用差込機器14の異なる斜視図を図示している。この負荷切換開閉器用差込機器14の開閉管15には、三つの開閉セグメント25が固定されており、その結果、負荷選択器1は、三つの相L1,L2,L3に区分される。開閉管15には、これらの開閉セグメント25の外に、負荷選択器1の個々の相L1,L2,L3に対応付けられる抵抗配列27が同じく固定されている。この開閉管15の回転によって、タップ接点392用の接点29S又はバイパス接点391用の接点29Aを直接開閉することができ、(第一の相L1だけの)接点29S,29Aは、それらに対応する、ここでは図示されていないバイパス接点391又は同じく図示されていないタップ接点392と協力して動作する(これに関しては、図7〜10を参照)。所定の開閉フローは、個々の開閉セグメント25内の(図示されていない)複数の真空開閉管を開閉するための図示されていない制御曲線を用いて実現される。
【0039】
図2と3の実施構成では、釣合い錘35が負荷切換開閉器用差込機器14の開閉管15に取り付けられている。更に、開閉管15は、以下で説明する通り、嵩張る部品36を装備している。この開閉管15又は負荷切換開閉器用差込機器14は軸Bを規定し、その軸の周りを開閉管15も負荷切換開閉器用差込機器14も回転又は旋回する。
【0040】
図4と5は、負荷時タップ切換器1の底部21における本発明による軽油排出ねじ70の第一の実施構成の配列と軽油排出ねじ70を備えた負荷時タップ切換器1のオイル吸引管60を図解した詳細な断面図を図示している。軽油排出ねじ70は、図4では閉じており、図5では開いている。
【0041】
動作状態では、これらの開閉管15又は負荷切換開閉器用差込機器14とオイル吸引管60は、負荷時タップ切換器1の軸A、開閉管15の軸B及びオイル吸引管60の軸Cが一致するように、オイルタンク18内に配置されている。図4では、軽油排出ねじ70は閉じた状態で図示されている。この軽油排出ねじ70は、レンチ62のレンチ部品68と形状を一致させて協力して動作する。この軽油排出ねじ70は、レンチ部品68を用いて回転することにより開閉可能とするねじ山を有し、そのため、開口部73は解放される。周囲を巡るリング76によって、レンチ部品68が軽油排出ねじ70と係合しなくならないように制限を加えている。レンチ部品68が軽油排出ねじ70と係合しなくなった場合、最早閉鎖できなくなる。
【0042】
軽油排出ねじ70は、この軽油排出ねじ70を操作する(図示されていない)工具を当てることができるレンチ面73を有する。この軽油排出ねじ70は、レンチ62のレンチ部品68と形状を一致させて係合するための窪み74を形成されている。図4に図示された実施構成では、軽油排出ねじ70は、オイル吸引管60の回転によって開放され、その回転は、レンチ62及びレンチ部品68を介して軽油排出ねじ70に伝達される。このレンチ62は、ピン65によりオイル吸引管60及び吸込スリーブ61と回転ずれしない形で連結されている。同様に、軽油排出ねじ70は、(図示されていない)好適な工具を用いて、レンチ面73により操作することができる。
【0043】
弾性部品63は、オイル吸引管60内のスラスト軸受け64と協力して動作し、組立時にレンチ部品68が軽油排出ねじ70と係合するように、レンチ62に作用する。オイル吸引管60を押し込んだ時に、レンチ部品68を備えたレンチ62が阻止されるのではなく、弾力的に動いた後、回転により軽油排出ねじ70の窪み74内に入り込むので、この弾性部品63はオイル吸引管60の取り付けも容易にする。図5に図示されている通り、開いた状態では、軽油排出ねじ70とレンチ62は、ほぼ開閉管15の軸方向Bに互いに間隔を開けている。この間隔又は軽油排出ねじ70とレンチ62の間の最大間隔の大きさは、軽油排出ねじ70の窪み74とレンチ部品68が常に依然として互いに係合するように決定される。この場合、負荷時タップ切換器1の底部21における軽油排出ねじ70の回転によって、少なくとも一つの開口部75が解放され、それを介して軽油を排出することができる。
【0044】
これらの窪み74とレンチ部品68が形状を一致させて係合することを保証するために、軽油排出ねじ70には、少なくとも部分的に周囲を巡るストッパー77と協力して動作する周囲を巡るリング76が取り付けられている。そのため、オイル吸引管60の軸Cの方向への軽油排出ねじ70の開放運動70Oが制限されて、窪み74とレンチ部品68の空間的な関係の前に説明した条件を守ることができる。軽油排出ねじ70を軽油排出ねじ70のレンチ面73により下から操作するか、或いはオイル吸引管60の上方のレンチ面100(図11を参照)により上から操作するかに関係無く、軽油排出ねじ70に保持された蓋78が一緒に動かされて、底部21の開口部75が開いて、軽油を妨げられずに排出することができる。この蓋78は、ほぼ円盤形状であり、軽油排出ねじ70の閉じた状態で底部21と協力して動作して密閉するパッキン79を装備している。
【0045】
図6は、オイル吸引管60の領域の断面図を図示しており、軽油排出ねじ70の第二の実施構成が閉じた状態で図示されている。図6に図示された図面では、開閉管15は、見易くするとの理由から省略されている。
【0046】
この実施構成では、軽油排出ねじ70は、キャップ72を配備されており、このキャップは、軽油排出ねじ70のレンチ面73に近付けないように、特に、工具を近付けることができないように、弾性部品80、例えば、ばね80を用いて、オイル吸引管60の軸Cの方向に力を加えられて、蓋78に対して付勢されている。組立作業員が下からキャップ72を押すと、レンチ面73が解放され、その結果、軽油排出ねじ70を回転させるために、好適な工具を当てることが可能となる。このレンチ62は、同じく多角形として構成することができるレンチ部品68を介して、軽油排出ねじ70と形状を一致して係合する。この軽油排出ねじ70の操作は、図4と5に関して既に説明した通りに行なわれる。しかし、所定の開閉器実現形態では、オイル吸引管60の上方の端子は、最終組立後に回転することができないので、下方からの操作のために、レンチ部品68と軽油排出ねじ70の係合を解除しなければならない。軽油排出ねじ70用のキャップ72内に固定された横ピン69が、その役割を果たす。このキャップ72を強く押すと、この横ピン69がピン67を持ち上げる。そのため、このピン67がレンチ62をスライドさせてレンチ部品68との係合を解除させ、その結果、軽油排出ねじ70を操作した場合にオイル吸引管60が一緒に回転することが防止される。また、横ピン69及びピン67と共にキャップ72を下げた後、操作のために、弾性部品63を用いて、再びレンチ62を上から係合させる。この軽油排出ねじ70は、少なくとも部分的に周囲を巡るストッパー77と協力して動作する、周囲を巡るリング76を有する。これらのレンチ62、弾性部品63及びレンチ頭部64は、キャップ72の操作時に、レンチ62が常に軽油排出ねじ70と形状を一致させて係合するように、オイル吸引管60の軸Cに沿って動かされる。
【0047】
図7〜10は、オイルタンク18内への開閉管15を備えた負荷切換開閉器用差込機器14の降下中、オイル吸引管60の降下及び事前中心合わせ中、並びに負荷時タップ切換器1内での負荷切換開閉器用差込機器14とオイル吸引管60の最終位置決めの中のオイルタンク18の断面図を図示している。
【0048】
図7には、オイルタンク18の断面図が図示され、オイルタンク18内に負荷切換開閉器用差込機器14を差し込む段階が図示されている。この負荷切換開閉器用差込機器14は、少なくとも一つの開閉セグメント25、図示されていない抵抗配列、釣合い錘35及び嵩張る部品36を備えた開閉管15を有する(図2と3を参照)。軸受けリング53は、弾性部品54とこの弾性部品54を収容するスラスト軸受け55とを用いて、片側に半径方向の力を加えられており(これに関しては、図4も参照)、そのため、負荷切換開閉器用差込機器14は、開閉管15及び保持リング57と共に負荷時タップ切換器1の軸Aに対して同軸に軸受けリング上に降下させることができる。この場合、制御接点29、制御ローラ26及び開閉セグメントのローラ43は、問題無くバイパス接点391とタップ接点392を迂回して案内される。オイル吸引管60の下端66に取り付けられた吸込スリーブ61(図8を参照)は、軸受けリング53とオイルタンク18の底部21の内側を向いたドーム形状の鋳造部211との間に形状を一致させて設置される。この軸受けリング53は、同じく開閉管15を負荷時タップ切換器1の軸Aに沿った方向に向ける役割を果たし、その結果、開閉管15とオイル吸引管60の両方は、軸受けリング53と形状を一致させて協力して動作して、開閉管15の軸Bを負荷時タップ切換器の軸Aに対してずらすことによって、負荷時タップ切換器1の軸Aに中心を合わせる。そのために、開閉管15は、開閉管15の下端56に設置された保持リング57と軸受け52と共に、軸受けリング53と形状を一致させて設置される。
【0049】
この軸受けリング53は、オイルタンク18の底部21に配置されており、弾性部品54を用いて、片側に負荷時タップ切換器1の軸Aに対して半径方向の力を加えられ、その結果、負荷時タップ切換器1の軸Aに対して平行にずらされている。この負荷切換開閉器用差込機器14の開閉管15は、開閉管15の軸Bが負荷時タップ切換器1の軸Aに対して平行にずれるように、ずれた状態でオイルタンク18内に降ろされる。これは、負荷切換開閉器用差込機器14を差し込む際に開閉セグメント25の制御接点29が負荷時タップ切換器1のバイパス接点391又はタップ接点392を迂回して案内可能とするために必要である。この開閉管15を差し込む場合、制御接点29、バイパス接点391又はタップ接点392の如何なる損傷も回避すべきである。
【0050】
図8〜10を参照すると、この開閉管15は、開閉管15の下端56に配備された、軸受け52を備えた支持リング57を介して、軸受けリング53上に配置され、その結果、この開閉管15の軸Bは、更に、負荷時タップ切換器1の軸Aに対して平行にずれている。このオイル吸引管60は、その軸Cを開閉管15の軸Bに対してずれた状態で開閉管15内に差し込まれる。オイル吸引管60は、その下端66に吸込スリーブ61を取り付けられている。これらの開閉管15の内径における円錐案内部51と吸込スリーブ61によって、案内した降下が可能となる。このオイル吸引管60は開閉管15内に配置される。オイル吸引管60の軸Cと開閉管15の軸Bは、中心合わせリング58を用いて一致される。この場合、開閉管15とオイル吸引管60は、依然として負荷時タップ切換器1の軸Aに対してずれている。
【0051】
底部21の内側を向いたドーム形状の鋳造部211と軸受けリング53の形状を合わせた、それにより、それらの間をスライドするように構成された吸込スリーブ61の特殊な形状によって、開閉管15とオイル吸引管60は、負荷時タップ切換器1の軸Aに沿って中心を合わせる。この場合、弾性部品54が圧縮されて、ドーム形状の鋳造部211が開閉管15とオイル吸引管60を中心を合わせた姿勢に保持する。オイル吸引管60の軸C、開閉管15の軸B及び負荷時タップ切換器1の軸Aが一致する。この弾性部品54は、スラスト軸受け55により収容され、それによって、水平方向Rの動きを制限されている。分解、例えば、オイル吸引管60の保守時に、これらの軸A,B及びCの中心合わせは、弾性部品54を用いて再び解除され、それによって、負荷切換開閉器用差込機器14を問題無く取り出すことができる。
【0052】
図11には、オイル吸引管60を操作するための上方のレンチ面100のアクセス可能性と位置が分かる、本発明による負荷時タップ切換器1の実施構成の斜視図が図示されている。この上方のレンチ面100を操作することによって、オイル吸引管60が回転され、それにより、オイル吸引管60を回転することによって、軽油排出ねじ70を開放することができる。既に上述した通り、オイル吸引管60の回転運動は、レンチ62のレンチ部品68とその形状を一致させた連結によって、軽油排出ねじ70に伝達される。
【符号の説明】
【0053】
1 負荷時タップ切換器、負荷選択器
3 駆動部
5 伝動部
14 負荷切換開閉器用差込機器
15 開閉管
17 オイルタンク壁
18 オイルタンク
19 蓋
21 底部
211 ドーム形状の鋳造部
25 開閉セグメント
26 案内ローラ
27 抵抗配列
29 制御接点
35 釣合い錘
351 第一の部分釣合い錘
352 第二の部分釣合い錘
36 嵩張る部品
37 事前選択器
38 事前選択器接点用電気接続部品
39 制御接点用電気接続部品
391 バイパス接点、バイパス/案内リング
392 タップ接点
43 ローラ
51 円錐案内部
52 軸受け
53 軸受けリング
54 弾性部品
55 スラスト軸受け
56 開閉管の下端
57 支持リング
58 中心合わせリング
60 オイル吸引管
61 吸込スリーブ
62 レンチ
63 弾性部品
64 レンチ頭部
65 ピン
66 オイル吸引管の下端
67 ピン
68 レンチ部品
69 横ピン
70 軽油排出ねじ
70O 開口運動
70S 閉鎖運動
72 キャップ
73 レンチ面
74 窪み
75 開口部
76 周囲を巡るリング
77 ストッパー
78 蓋
79 パッキン
80 弾性部品
81 リング形状の窪み
100 上方のレンチ面
A 負荷時タップ切換器の軸
B 開閉管及び負荷切換開閉器用差込機器の軸
C オイル吸引管の軸
L1 第一の相
L2 第二の相
L3 第三の相
R 水平方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11