特許第6379209号(P6379209)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立国際電気の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6379209
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】固体撮像装置及び撮像方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20180813BHJP
   H04N 9/04 20060101ALI20180813BHJP
【FI】
   H04N5/232 290
   H04N9/04 B
【請求項の数】6
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-550076(P2016-550076)
(86)(22)【出願日】2015年8月31日
(86)【国際出願番号】JP2015074679
(87)【国際公開番号】WO2016047383
(87)【国際公開日】20160331
【審査請求日】2017年3月7日
(31)【優先権主張番号】特願2014-196595(P2014-196595)
(32)【優先日】2014年9月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(72)【発明者】
【氏名】中村 和彦
【審査官】 吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−198880(JP,A)
【文献】 特開2007−206967(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/112622(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
H04N 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高解像度撮像装置において、レンズと反射光学系等の光学系を用い、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と口径比情報とを取得し、前記レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差情報を取得し記憶し、
多段(多画素遅延)の水平輪郭補正又は多段(多走査線遅延)の垂直輪郭補正又は多段(フレームメモリ読出し)の斜め輪郭補正の少なくとも一つの多段輪郭補正を用い、
前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、
左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行うこと、上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行うことと、左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正量を個別に算出し左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正を個別に行うことの少なくとも一つの放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行うことを特徴とする撮像方法。
【請求項2】
請求項1の撮像方法において、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正されているズームレンズであり、前記ズームレンズの焦点距離情報も取得し、多段の水平輪郭補正を用い、前記取得したズームレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行うことと、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が反射望遠レンズであり、多段の水平輪郭補正を用い、前記取得した反射望遠鏡の品種情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行うことと、
前記高解像度撮像装置がオンチップカラーフィルタ撮像素子を用いるか色分解光学系と4つ以上の撮像素子を用いて、RG1G2Bをベイヤー配列の空間位置とする撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで少なくとも青について個別に行い、RG1G2Bのベイヤー配列の格子状の空間位置の全ての画素信号を用いて輝度信号の高域成分の生成を行うことと、
前記高解像度撮像装置が色分解光学系と3つ以上の撮像素子を用いる撮像装置であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行い、全ての色(赤緑青)の画素信号を用いて輝度信号の高域成分の生成を行うことと、
前記高解像度撮像装置が、多画素遅延の水平輪郭補正と多走査線遅延の垂直輪郭補正を用い、3つの波長で色収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系を用い、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得し、前記レンズと反射光学系等の光学系の少なくとも青のコマ収差情報を取得し記憶し、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記少なくとも青のコマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行い上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行うことと、の少なくとも一つを行うことを特徴とする撮像方法。
【請求項3】
高解像度撮像装置において、レンズと反射光学系等の光学系と、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と口径比情報とを取得し前記レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差情報を取得し記憶する手段とを有し、
多段(多画素遅延)の水平輪郭補正手段又は多段(多走査線遅延)の垂直輪郭補正手段又は多段(フレームメモリ読出し)の斜め輪郭補正手段の少なくとも一つの多段輪郭補正手段を有し、
前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段、上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行うことと、左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正量を個別に算出し左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正を個別に行う手段の少なくとも一つの放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行う手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3の撮像装置において、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正されているズームレンズであり、前記ズームレンズの焦点距離情報も取得する手段と、多段の水平輪郭補正する手段と、前記取得したズームレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段との組合せ手段と、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が反射望遠レンズであり、多段の水平輪郭補正手段と、前記取得した反射望遠鏡の品種情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段との組合せ手段と、
前記高解像度撮像装置がオンチップカラーフィルタ撮像素子を有するか色分解光学系と4つ以上の撮像素子を有し、RG1G2Bをベイヤー配列の空間位置とする撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで少なくとも青について個別に行う手段を有し、RG1G2Bのベイヤー配列の格子状の空間位置の全ての画素信号を用いて輝度信号の高域成分の生成を行う手段との組合せ手段と、
前記高解像度撮像装置が色分解光学系と3つ以上の撮像素子を用いる撮像装置であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行う手段を有し、全ての色(赤緑青)の画素信号を用いて輝度信号の高域成分の生成を行う手段との組合せ手段と、
前記高解像度撮像装置が、多画素遅延の水平輪郭補正手段と多走査線遅延の垂直輪郭補正手段と、3つの波長で色収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系と、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズと反射光学系等の光学系の少なくとも青のコマ収差情報を取得し記憶する手段と、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記少なくとも青のコマ収差情報とから画面中心からの距離に比例で左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段と上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行う手段との組合せ手段と、
の少なくとも一つの組合せ手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
ワイドアスペクトの高解像度撮像装置において、
多段の水平輪郭補正と垂直輪郭補正を行う手段を有し、
3つの波長で色収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系を有し、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズと反射光学系等の光学系の焦点距離と口径比とに対応したコマ収差情報を取得し記憶する手段と、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶したコマ収差情報から、レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差による放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なることに対応して作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロックから、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離に比例して、水平輪郭の左と右とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上の輪郭と下の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上の輪郭と下の輪郭とで補正を個別に行い、且つ、水平輪郭の左と右とで補正を個別に行う手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項3乃至請求項4の撮像装置において、右上斜め輪郭補正と左上斜め輪郭補正を行う手段を有し、
3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系を有し、
前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズと反射光学系等の光学系の焦点距離と口径比とに対応した少なくとも青のコマ収差情報を取得し記憶する手段と、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した少なくとも青のコマ収差情報とから、レンズと反射光学系等の光学系の少なくとも青のコマ収差による放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なることに対応して作成した輪郭補正制御の関係情報と垂直同期信号と水平同期信号と画素クロックから、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離に比例として外向き内向き独立に右上斜め輪郭補正量と左上斜め輪郭補正量を外向き内向き独立に斜め成分ごとに個別に算出する手段と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段とを有し、前記生成した画面位置と輪郭補正制御の関係情報と前記検出した映像信号の画面位置のタイミングとから右上斜め輪郭補正と左上斜め輪郭補正を外向き内向き独立に斜め成分ごとに個別に行う手段とを有する
ことを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
固体撮像素子を用いた撮像装置及び撮像方法の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CCD(Charge Coupled Device)撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDS(Correlated Double Sampling)と暗電流補正と利得可変増幅回路(Automatic Gain Control以下AGC)とデジタル映像信号Viに変換するADC(Analog Digital Converter)とを内蔵したAFE(Analog Front End)が普及し、AFEのADC階調は従来10ビットだったが、12ビットや14ビットが一般化した。さらに駆動回路や読み出し回路を統合し高速読み出しを可能にしたCMOS(Complementary Metal Oxicide Semiconductor)撮像素子の改良も進んできた。
さらにデジタル信号処理回路の集積化が進み、複数ラインの出力信号を記憶し算術処理することが、映像専用のメモリ集積DSPだけでなく、安価な汎用のFPGA(Field Programmable Gate Array)でも容易に実現できる様になった。画素数が百万以上のメガピクセルカメラやHDTV(High Definition TeleVision)カメラや高速撮像HDTVカメラや記録部付HDTVカメラやInternet Protocol(以下IP)伝送部付HDTVカメラやより高精細の2K×4Kカメラや4K×8KカメラのUHDTV(Ultra High Definition TeleVision)やHDD(Hard Disk Drive)を用いた非圧縮の記録装置も製品化された。平面映像表示装置も、より高精細の2K×4Kや4K×8KのUHDTV表示や高速表示や超薄型化が進んできた。
【0003】
レンズの屈折率は光の波長によって異なるため、焦点距離も光の波長によって異なり、レンズの焦点距離が波長によって違うために色によって像面の位置が前後にずれる軸上色収差と、色によって像の倍率が異なり像の大きさが異なる倍率色収差が生じる。
【0004】
また、入射点の光軸からの距離によって集光点の光軸方向の位置が変わる球面収差により画面全体の変調度が低下する。光軸外の1点から出た光が像面において1点に集束しないコマ(彗星状の)収差によりコマ(彗星)の様に放射線方向の片側に結像広がるため、画面周辺では放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れ方が異なる。さらに、光軸外の1点から出た光線による同心円方向の像点と放射線方向の像点とがずれる非点収差により画面周辺で円周方向の輪郭の崩れ方と放射方向の輪郭の崩れ方が異なる。
【0005】
球面収差はNAの3乗に比例し、視野の広さとは無関係で、画面中心でも現れる唯一の収差であり、凹レンズの屈折率が凸レンズよりも高いと2枚構成のレンズダブレットとは単レンズより1桁以上球面収差が減少する。また、コマ収差は、口径比Fの逆数の開口比NAの2乗と視野の広さの1乗に比例し、画面周辺では放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れ方が異なる。また、非点収差は、NAの1乗と視野の広さの2乗に比例する。
【0006】
レンズで集めた光が1点に集まらない現象が収差で,その中の球面収差とコマ収差を補正したのがアプラナート,さらに,光の波長の違いによる焦点位置のズレを,赤のC線(656.3nm)ならびに青のF線(486.1nm)の2ヶ所で補正したのが色消しレンズのアクロマートと呼ばれる。さらに紫のg線(435.8nm)を加え、3つの波長で色収差が補正され、2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されている等の条件を満たすものをアポクロマートとアッベが命名した。
中継によく用いられる(箱型の88倍等や筒形の42倍等の)高倍率ズームレンズは中間焦点距離なら2つの波長で球面収差・コマ収差を補正するのは容易だが、広角端や望遠端においても2つの波長で球面収差・コマ収差を補正するのは困難である。3つの波長で球面収差・コマ収差が補正されたレンズは、単焦点レンズや低倍率ズームレンズでも映画用レンズのように大型で高価となる。3つの波長で球面収差・コマ収差が補正された高倍率ズームレンズは、非常に大型で非常に高価となるので製品化されていない。
球面収差が補正不足でアプラナートですらなく、画面中心でも変調度が低下するレンズはUHDTVには性能不足である。
ところで、収差補正方法の違いで残存収差は異なる。
また、反射光学系はレンズのように光のガラスによる屈折を用いるのではなく、光の鏡面による反射を用いる。その結果、反射光学系はレンズのみの光学系より大口径化と高解像度化が容易である。そのため、反射光学系は、0.2mから10m程度の口径の大口径の反射望遠鏡と一眼レフ用の500mmから2000mm程度の焦点距離の超望遠の反射望遠レンズだけでなく、波長193nmのArFレーザーや波長10nm以下の極端紫外線を用いる半導体のパターン焼き付けの光学系に多用されてきている。しかし、反射望遠鏡等の反射光学系はニュートン式でもカセグレン式でも、色収差はないがコマ収差があるので、コマ収差を補正するレンズを追加すると、大型で高価となる。
【0007】
ところで、レンズと撮像素子と輪郭補正機能を含めた映像信号処理回路とを有する撮像装置において、ラインメモリを8本以上有し、整数水平周期分遅らせた複数の各映像信号から垂直輪郭補正信号を発生し、画素遅延機能を8ヶ以上有し、整数画素分遅らせた複数の各映像信号から水平輪郭補正信号を発生し、確認時には、映像信号に前記垂直輪郭補正信号と前記水平輪郭補正信号とを加算していた(特許文献1参照)。
また、画像処理による歪曲収差補正を行った画像には、同心円方向のみアパーチャ補正処理乃至エッジ強調処理の画像鮮鋭化処理を行い、放射線方向は画像鮮鋭化処理を行わない撮像装置もある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特願2013-008260(本願出願人の公開前の特許出願)
【特許文献2】特開2014-53700
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、コマ(彗星)の様に放射線方向の片側に結像広がるレンズと反射光学系等の光学系のコマ収差を電子的に補正する撮像装置を実現することである。例えば、特に高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズにおいては、3つの波長で色収差が補正され、中間焦点距離では赤と緑等の2つの波長の光で視野の広さとは無関係の球面収差と視野の広さの1乗に比例のコマ収差と色収差とを十分補正されているレンズでも、広角端や望遠端では視野の広さの1乗に比例のコマ収差は補正不足で、特に青等の1つの波長の光ではコマ収差は補正不足で、放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れ方が異なる。また、大口径化と高解像度化が容易な反射光学系は、色収差はないがコマ収差がある。そのため、高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズの広角端や望遠端のコマ収差も反射光学系のコマ収差も補正し、より高解像度である4Kや8Kといったカメラにおいて、放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れを補正し、色分解光学系とRGBの3板式のカメラや色分解光学系とRGGBの4板式のカメラやRGGBのベイヤー配列のオンチップカラーフィルタの撮像素子を用いた単板カメラにおいて、高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズ又は反射光学系を含むカメラ全体の小型化と低価格化を実現する撮像装置とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するため、本発明では、(16:9や2:1等のワイドアスペクトの1K、2K、4K、8K等のHD以上テレビカメラ等の)高解像度撮像装置において、レンズと反射光学系等の光学系を用い、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と口径比情報とを取得し、前記レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差情報を取得し記憶し、
多段(多画素遅延)の水平輪郭補正又は多段(多走査線遅延)の垂直輪郭補正又は多段(フレームメモリ読出し)の斜め輪郭補正の少なくとも一つの多段の輪郭補正を用い、
前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、
左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行うこと、上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行うことと、左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正量を個別に算出し左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正を個別に行うこと、の少なくとも一つの放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行うことを特徴とする撮像方法である。
【0011】
さらに、上記の撮像方法において、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正されているズームレンズであり、前記ズームレンズの焦点距離情報も取得し、多段の水平輪郭補正を用い、前記取得したズームレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として、(少なくとも望遠端と広角端において)左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行うことと、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が(一眼レフ用の)反射望遠レンズであり、多段の水平輪郭補正を用い、前記取得した反射望遠鏡の品種情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行うことと、
前記高解像度撮像装置がオンチップカラーフィルタ撮像素子を用いるか色分解光学系と4つ以上の撮像素子を用いて、RG1G2Bをベイヤー配列の空間位置とする撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで(少なくとも青について)個別に行い、RG1G2Bのベイヤー配列の格子状の空間位置の全ての画素信号(RG1G2だけでなく青も用いて)を用いて輝度信号の高域成分の生成を行うことと、
前記高解像度撮像装置が色分解光学系と3つ以上の撮像素子を用いる撮像装置であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に(少なくとも青について)行い、赤緑だけでなく青も用いて、全ての色(赤緑青)の画素信号を用いて輝度信号の高域成分の生成を行うことと、
前記高解像度撮像装置が、多画素遅延の水平輪郭補正と多走査線遅延の垂直輪郭補正を用い、3つの波長で色収差が補正(され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正)されている(アッベが命名したアポクロマート)レンズと反射光学系等の光学系を用い、前記レンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得し、前記レンズと反射光学系等の光学系の(焦点距離と口径比とに対応した少なくとも青の)コマ収差情報を取得し記憶し、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記(少なくとも青の)コマ収差情報とから、画面中心からの距離に比例で左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行い上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行うことと、の少なくとも一つを行うことを特徴とする撮像方法である。
【0012】
また、高解像度撮像装置において、レンズと反射光学系等の光学系と、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と口径比情報とを取得し前記レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差情報を取得し記憶する手段とを有し、
多段(多画素遅延)の水平輪郭補正手段又は多段(多走査線遅延)の垂直輪郭補正手段又は多段(フレームメモリ読出し)の斜め輪郭補正手段の少なくとも一つの多段輪郭補正手段を有し、
前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから(少なくとも望遠端と広角端において)、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段、上下独立に水平輪郭補正量を個別に算出し上下独立に水平輪郭補正を個別に行うことと、左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正量を個別に算出し左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正を個別に行う手段の少なくとも一つの放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行う手段を有することを特徴とする撮像装置である。
【0013】
さらに、上記の撮像装置において、前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正されているズームレンズであり、前記ズームレンズの焦点距離情報も取得する手段と、多段の水平輪郭補正手段と、前記取得したズームレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段との組合せ手段と、
前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が(一眼レフ用の)反射望遠レンズであり、多段の水平輪郭補正手段と、前記取得した反射望遠鏡の品種情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段との組合せ手段と、前記高解像度撮像装置がオンチップカラーフィルタ撮像素子を有するか色分解光学系と4つ以上の撮像素子を有し、RG1G2Bをベイヤー配列の空間位置とする撮像装置であり、前記レンズが3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズであり、(前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行う手段を有し、)RG1G2だけでなく青も用いて輝度信号の高域成分の生成を行う手段との組合せ手段と、
前記高解像度撮像装置が、多画素遅延の水平輪郭補正手段と多走査線遅延の垂直輪郭補正手段と、3つの波長で色収差が補正(され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正)されている(アッベが命名したアポクロマート)レンズと、前記レンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズの(焦点距離と口径比とに対応した少なくとも青の)コマ収差情報を取得し記憶する手段と、前記取得したレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記(少なくとも青の)コマ収差情報とから画面中心からの距離に比例で左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段と上下独立に垂直輪郭補正量を個別に算出し上下独立に垂直輪郭補正を個別に行う手段との組合せ手段と、の少なくとも一つの組合せ手段を有することを特徴とする撮像装置である
【0014】
または、上記課題を達成するため本発明では、(16:9や2:1等の)ワイドアスペクトの(1K、2K、4K、8K等のHD以上テレビカメラ等の高解像度)撮像装置において、
多周波数強調の水平輪郭補正と垂直輪郭補正を行う手段を有し、
3つの波長で色収差が補正(され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正)されている(アッベが命名したアポクロマート)レンズと反射光学系等の光学系を有し、
前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズと反射光学系等の光学系の焦点距離と口径比とに対応した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤緑青で個別に)コマ収差情報を取得し記憶する手段(CPU6とCPU6内蔵または外付けの記憶部)と、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤緑青で個別に)コマ収差情報から、(レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差による放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なることに対応して)前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離に比例の画面位置に対応して水平輪郭補正量を水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部)とを有し、前記生成した画面位置と水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段(図1Aのラインメモリ部及び図1Bの画素遅延部又は図1C図1Dのフレームメモリ並びに図1A図1B図1C図1Dの減算器(負の加算器)のN0〜N3及びN5〜N8及びN10〜N13及びN15〜N18及び加算器のP4及びP14)とを有することを特徴とする撮像装置である。
なお、減算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は、7ヶ以上又は4ケもしくは6ケが好ましい。
【0015】
または、上記課題を達成するため本発明では、(4:3や3:2等の正方形に近いアスペクトの)(1K、2K、4K、8K等のHD以上テレビカメラ等の高解像度)撮像装置において、(図1Dの)右上斜め輪郭補正と左上斜め輪郭補正を行う手段を有し、
3つの波長で色収差が補正(され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正)されている(アッベが命名したアポクロマート)レンズと反射光学系等の光学系を有し、
前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズと反射光学系等の光学系の焦点距離と口径比とに対応した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤緑青で個別に)コマ収差情報を取得し記憶する手段(CPU6とCPU6内蔵または外付けの記憶部)と、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤緑青で個別に)コマ収差情報とから、(レンズと反射光学系等の光学系の(アポクロマートでも少なくとも青、一般のズームレンズと反射光学系では赤緑青で個別に)コマ収差による放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なることに対応して)前記作成した輪郭補正制御の関係情報と垂直同期信号と水平同期信号と画素クロック(による走査線と水平画素カウンタからの走査線番号と水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(走査線数をVとし水平画素番号をvとしてv−V/2と水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例の画面位置に対応して外向き内向き独立に右上斜め輪郭補正量と左上斜め輪郭補正量を外向き内向き独立に斜めに個別に算出する手段(走査線と水平画素カウンタ含む画面位置制御部)と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段(走査線と水平画素カウンタ含む画面位置制御部)とを有し、前記生成した画面位置と輪郭補正制御の関係情報と前記検出した映像信号の画面位置のタイミングとから右上斜め輪郭補正量と左上斜め輪郭補正量を外向き内向き独立に斜めごとに個別に行う手段(図1E又は図1G又は図Hのフレームメモリ並びにCPU並びに走査線と水平画素カウンタ含む画面位置制御部並びに減算器(負の加算器)のN0〜N3及びN5〜N8及びN10〜N13及びN15〜N18及び加算器のP4及びP14)とを有することを特徴とする撮像装置である。
【0016】
または、本発明では、3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系を用いる(ワイドアスペクトの)撮像装置において、多画素遅延の水平輪郭補正と多走査線遅延の垂直輪郭補正を用い、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得し、前記レンズの(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤緑青で個別に)コマ収差情報とを取得し記憶し、前記取得したレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端では赤緑青で個別に)コマ収差情報とから、(レンズと反射光学系等の光学系の(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端と反射光学系では赤緑青で個別に)コマ収差による放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なることに対応して)画素の画面中心からの距離に比例等の画面位置に対応して放射線方向の外側と内側で独立に垂直輪郭補正量と水平輪郭補正量とを個別に算出し、放射線方向の外側と内側で独立に垂直輪郭補正と水平輪郭補正を個別に行うことを特徴とする撮像方法である。また、本発明は、画面左右位置で個別にHDTLを左右独立に可変する撮像装置とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の固体撮像装置では、レンズと反射光学系等の光学系の(アポクロマートでも少なくとも青、ズームレンズの望遠端と広角端と反射光学系では赤緑青で個別に)視野の広さの1乗に比例のコマ収差は補正不足で、放射線方向の外側と内側で輪郭の崩れ方が異なるレンズを電子的に映像信号として補正し、放射線方向の外側と内側で輪郭のオーバーシュートやアンダーシュートを押さえた輪郭補正を実施した映像信号を出力可能となる。
そのため、普及価格の4Kや8Kのレンズを含むカメラ(特にUHDTV)を製品化することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図(レンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズ情報から、画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離に比例で水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)とを有する。)
図1B】本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図
図1C】本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路路の詳細ブロック図(フレームメモリからの読出し信号の加減算で輪郭補正信号を生成する)
図1D】本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図(フレームメモリからの読出し信号の加減算で輪郭補正信号を生成する)
図1E】本発明の一実施例の多走査線の斜め輪郭補正部のブロック図である。
図1F】本発明の一実施例の多走査線斜め輪郭補正部のブロック図である。
図1G】本発明の一実施例の右上斜め輪郭補正部のブロック図である。
図1H】本発明の一実施例の左上斜め輪郭補正部のブロック図である。
図1I】本発明の一実施例である斜め輪郭補正部の動作を説明するためのブロック図である。
図2A】本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号または斜め多画素輪郭補正信号の発生を示す模式図(輪郭後縁が大きく崩れている輪郭補正)((a)補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、(f)補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号号、(j)非対称独立輪郭補正後信号)
図2B】本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号または斜め多画素輪郭補正信号の発生を示す模式図(輪郭前縁が後縁が大きく崩れている輪郭補正)((a) 補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、(f) 補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g) 補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号、(j)非対称独立輪郭補正後信号))
図2C】本発明の一実施例である斜め多画素輪郭補正信号の生成方法について説明するための模式図である。((a)図1Eの双方向斜め説明補助図)、(b)図1Gの右上斜め説明補助図、(c)図1Hの左上斜め説明補助図)
図3】従来技術の可視光の輪郭補正信号発生回路の詳細ブロック図((a)水平垂直輪郭補正信号発生回路(b)水平垂直輪郭補正信号発生回路)
図4】本発明の1実施例の撮像装置の全体構成を示すブロック図
図5】従来技術の撮像装置の全体構成を示すブロック図
図6A】本発明の一実施例に係る撮像装置の4板の撮像素子の貼り合せ位置の各画素の重なり具合を示す模式図((a)ベイヤー配列相当、(b)G1G2のみ斜め半画素ずらし)
図6B】本発明の一実施例に係る撮像装置の単板のオンチップカラーフィルタの配置を示す模式図 (ベイヤー配列)
図7】本発明の他の一実施例に係る補間信号処理の例を示すブロック図(順次走査出力)
図8】2160/60p(順次走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、高解像度撮像装置において、レンズと反射光学系等の光学系と、前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と口径比情報とを取得し前記レンズのコマ収差情報を取得し記憶する手段とを有し、
多段の水平輪郭補正手段又は多段の垂直輪郭補正手段又は多段の斜め輪郭補正手段の少なくとも一つを有し、
前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段、上下独立に水平輪郭補正量を個別に算出し上下独立に水平輪郭補正を個別に行うことと、左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正量を個別に算出し左上と右下と右上と左下と独立に斜め輪郭補正を個別に行う手段の少なくとも一つの放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行う手段を有することを特徴とする撮像装置である。
さらに、上記の撮像装置において、前記高解像度撮像装置がワイドアスペクトの撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正されているズームレンズであり、前記ズームレンズの焦点距離情報も取得する手段と、多段の水平輪郭補正する手段と、前記取得したズームレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した前記コマ収差情報とから、前記放射方向の輪郭補正として、左右独立に水平輪郭補正量を個別に算出し左右独立に水平輪郭補正を個別に行う手段と、前記高解像度撮像装置がオンチップカラーフィルタ撮像素子を有するか色分解光学系と4つ以上の撮像素子を有し、RG1G2Bをベイヤー配列の空間位置とする撮像装置であり、前記レンズが3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズであり、(前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に行う手段を有し、)RG1G2だけでなく青も用いて輝度信号の高域成分の生成を行う手段と、の少なくとも一つの手段を有することを特徴とする撮像装置である
【実施例1】
【0020】
本発明は、16:9や2:1等のワイドアスペクトの1K、2K、4K、8K等のHD以上テレビカメラ等の高解像度撮像装置において、
多画素遅延の水平輪郭補正と多走査線遅延の垂直輪郭補正を行う手段を有し、
前記レンズと反射光学系等の光学系の品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズと反射光学系等の光学系の焦点距離と口径比とに対応した円周方向変調度情報と放射線方向変調度情報とを取得し記憶する手段(CPU6とCPU6内蔵または外付けの記憶部)と、前記取得したレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した円周方向変調度情報と放射線方向変調度とから、(レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差による中心方向の輪郭の崩れ方と遠ざかる方向の輪郭の崩れ方に対応して)前記作成した輪郭(変調度)補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例等の画面位置に対応して水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正を個別に行う手段と、
垂直輪郭補正量を垂直(0Hから7Hの輪郭)ごとと水平輪郭補正量を水平(0dから7dの輪郭)ごとに個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部)とを有し、前記生成した画面位置と輪郭補正制御の関係情報と前記検出した映像信号の画面位置のタイミングとから水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正を個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3、N5〜N8、N10〜N13、N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8、P10〜18)と、
前記レンズと反射光学系等の光学系のコマ収差による中心方向の輪郭の崩れ方と遠ざかる方向の輪郭の崩れ方に対応して画面中心から左右に離れるに従い、垂直輪郭補正を上下独立に可変し、水平輪郭補正を左右独立に可変して上下輪郭補正と左右輪郭補正とを異ならせる手段と、
の少なくとも一つを有することを特徴とする撮像装置である。
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1A図1B図1Cとでは、レンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズと反射光学系等の光学系情報から、前記レンズと反射光学系等の光学系の放射線方向の中心向きと外側向きで輪郭の縁の崩れ方が異なることに対応して画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の周波数補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離で水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3、N5〜N8、N10〜N13、N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8、P10〜18)とを含む。
【0021】
また、本発明の1実施例の撮像装置の全体構成の全体構成を示すブロック図の図4と、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Aと、本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Bと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直色平均回路の詳細ブロック図の図1Cと、本発明の1実施例の多画素水平色平均回路の詳細ブロック図の図1Dと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号または斜め多画素輪郭補正信号の発生を示す模式図(輪郭後縁が大きく崩れている輪郭補正の図2Aと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号または斜め多画素輪郭補正信号の発生を示す模式図(輪郭前縁が後縁が大きく崩れている輪郭補正)の図2Bを用いて本発明の1実施例を説明する。
【0022】
本発明の1実施例の撮像装置の全体構成の全体構成を示すブロック図の図4と従来技術の赤外線監視システムの全体構成を示すブロック図5との相異は、映像処理部4に直輪郭補正を垂直輪郭の上の輪郭と下の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左と右とで補正量を個別に行う個別可変機能付信号処理部とを含むかどうかである。
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Aと本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Bと、従来技術の可視光の垂直輪郭補正信号発生回路の詳細ブロック図の図3との相異は、ラインメモリの個数と乗算器の個数と加算器の個数だけでなく、レンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズと反射光学系等の光学系情報から、前記レンズと反射光学系等の光学系の放射線方向の中心向きの輪郭の縁の崩れ方と外向きの輪郭の縁崩れ方と異なることに対応して、画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の周波数補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例で水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8,P10〜18)とを含むことである。
【0023】
本発明の1実施例の赤外線監視システムの全体構成を示すブロック図の図4において、1:レンズと反射光学系等の光学系(特に高倍率ズームレンズと反射望遠レンズ)、2,7:撮像部、3,7:撮像装置、4:垂直輪郭補正中心周波数水平輪郭補正中心周波数個別可変機能付信号処理部、5:画面位置制御部、6:CPU、8:輪郭強調可変機能付信号処理部である。
【0024】
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Aと、本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Bと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直色平均回路の詳細ブロック図の図1Cと、本発明の1実施例の多画素水平色平均回路の詳細ブロック図の図1Dにおいて、20〜26,40〜46:加算器、27,47:映像レベル判定器、50:CPU、31,51:小振幅大振幅圧縮器、29,49,32,52:掛け算器、M1〜M7:ラインメモリ部、D1〜D7:画素遅延部、N0〜N7,N10〜N17:負の掛け算器、P0〜8,P10〜18:正の掛け算器、である。
【0025】
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号または斜め多画素輪郭補正信号の発生を示す模式図(輪郭後縁が大きく崩れている輪郭補正)の図2Aにおいて、(a)補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、(f)補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号号、(j)非対称独立輪郭補正後信号である。
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号または斜め多画素輪郭補正信号の発生を示す模式図(輪郭前縁が後縁が大きく崩れている輪郭補正)の図2Bにおいて、(a) 補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、(f) 補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g) 補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号、(j)非対称独立輪郭補正後信号)である。
【0026】
つまり、本発明では、図2Aにおいて、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号に対して、(a)補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号と(f)補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g)補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号号、(j)非対称独立輪郭補正後信号とを個別に減算することにより、補正後信号は垂直輪郭と水平輪郭とが放射線方向の外側と内側とそれぞれ個別に再生され、オーバーシュートやアンダーシュートがほとんどなく、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭の後縁が劣化しても、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭補正することができる。
【0027】
同様に、図2Bにおいて、(e)補正前4d,4H,4d4H,4d4H,信号、に対して、(a) 補正前8d,8H,8d8H,0d8H,信号、(b)補正前7d,7H,7d7H,1d7H,信号、(c)補正前6d,6H,6d6H,2d6H,信号、(d)補正前5d,5H,5d5H,3d5H,信号と、(f) 補正前3d,3H,3d3H,5d3H,信号、(g) 補正前2d,2H,2d2H,6d2H,信号、(h)補正前1d,1H,1d1H,7d1H,信号、(i)補正前0d0H,0d0H,8d0H,信号、(j)非対称独立輪郭補正後信号)とを個別に減算することにより、補正後信号は垂直輪郭と水平輪郭とが放射線方向の外側と内側とそれぞれ個別に再生され、オーバーシュートやアンダーシュートがほとんどなく、放射線方向の外側と内側と個別に輪郭の前縁が劣化しても、放射線方向の外側と内側と個別に個別に輪郭補正することができる。
【0028】
したがって、本発明の1実施例の多H垂直輪郭補正と多遅延水平輪郭補正とレンズと反射光学系等の光学系品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズと反射光学系等の光学系情報から、前記レンズと反射光学系等の光学系の放射線方向の中心向きの輪郭の縁の崩れ方と外向きの輪郭の縁の崩れ方が異なることに対応して画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の周波数補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例で水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8,P10〜18)とにより、撮像装置から、オーバーシュートやアンダーシュートを押さえた放射線方向の外側と内側と個別に輪郭の前縁または後縁を個別に輪郭補正した映像信号を出力可能となる。
【実施例2】
【0029】
実施例2は、実施例1との相違のみ説明する。
実施例1では、画素遅延とラインメモリを用いた、映像信号の実時間処理で説明したが、実施例2は、本発明の1実施例の輪郭補正回路路の詳細ブロック図の図1Eとの図1Gとの図1Hのように、(内外個別のななめ輪郭補正のために、)フレームメモリからの読出し信号の加減算で輪郭補正信号を生成する。
フレームメモリのDouble-Data-Rate SDRAM(DDRと略す)と信号処理のField-Programmable Gate Array(FPGAと略す)とが高速なら、加算と減算は単一回路のシリアル動作も可能となる。
つまり本発明では、図1C図1Dのようにデジタルズームや走査線数変換等の映像信号を記憶させたフレームメモリから読み出した映像信号の処理でもよい。
【0030】
実施例2の斜め輪郭補正部114は、斜め輪郭補正部14Gと、斜め輪郭補正部14Rと、斜め輪郭補正部14Bで構成されている。
斜め輪郭補正部14Gは、補間処理部108から出力されたG信号に斜め輪郭補正を施して、4KG映像信号として出力する。
斜め輪郭補正部14Rは、補間処理部108から出力されたR信号に斜め輪郭補正を施して、4KR映像信号として出力する。
斜め輪郭補正部14Bは、補間処理部108から出力されたB信号に斜め輪郭補正を施して、4KB映像信号として出力する。
【0031】
斜め輪郭補正信号を生成する一実施例について図1Eとの図1Gとの図1Hを用いて説明する。図1E図1G図1Hは本発明の一実施例の多走査線の斜め輪郭補正部のブロック図である。なお、斜め輪郭補正部は、14R、14G、14Bと共に同じ構成であるため、本説明では、代表として斜め輪郭補正部14Rで行う。
図2C図1E図1G図1Hの説明補助図である。
【0032】
図1E図1G図1Hの補間処理部108の処理において、G1とG2との斜め補間により斜め解像度と変調度とが低下しても、斜め輪郭補正部114で補正を行うことができる。
図1E図1G図1Hにおいて、斜め輪郭補正部14Rは、補正対象の画素として、フレームメモリM0から2H0d(映像データ)を読み出し、加算部P4を介して加算部24に出力する。
斜め輪郭補正部14Rは、2H0d画素に対して左上がりの斜め輪郭補正信号を生成するため、フレームメモリM0から0H−2d、1H−1d、3H+1d、4H+2dを読出し、減算部N0が0H−2dを負の数に変換して加算部20に出力し、減算部N2が1H−1dを負の数に変換して加算部22に出力し、減算部N5が3H+1dを負の数に変換して加算部25に出力し、減算部N7が4H+2dを負の数に変換して加算部27に出力する。
【0033】
また、斜め輪郭補正部14Rは、2H0d画素に対して右上がりの斜め輪郭補正信号を生成するため、フレームメモリM0から0H+2d、1H+1d、3H−1d、4H−2dを読出し、減算部N1が0H+2dを負の数に変換して加算部21に出力し、減算部N3が1H+1dを負の数に変換して加算部23に出力し、減算部N6が3H−1dを負の数に変換して加算部26に出力し、減算部N8が4H−2dを負の数に変換して加算部27に出力する。
なお、CPU部106は、加算部P4と減算部N0,N1,N2,N3,N5,N6,N7,N8のレベルを制御することができる。
【0034】
さらに、斜め輪郭補正部14Rは、加算部20〜27で入力したデータを合算し、小振幅大振幅圧縮制限部31で所定範囲内のレベルに制限または圧縮し、乗算部32で所定レベルに増幅または減衰させ、斜め輪郭補正信号として加算部33に入力し、加算部33で補正対象信号の2H0dと加算して、補正後信号として出力する。
なお、斜め輪郭補正信号のレベルは、2H0dのレベルを映像レベル判定部28で判定した結果とCPU部106からのレベル制御信号を乗算部29で乗算して乗算部32に入力することにより、乗算部32で制御される。
【0035】
なお、図1E図1G図1HのフレームメモリM0から読み出す個数は9個に限定せず、より多い自然数でも構わない。
フレームメモリM0から読み出す個数が多数でない場合は左右の斜めの輪郭補正が対称となるように、フレームメモリから読み出す個数は4N+1(Nは自然数)が好ましい。
つまり、斜め輪郭補正を簡易で済ませる場合は、フレームメモリM0から読み出す個数は5個でもよい。
【実施例3】
【0036】
実施例3では、実施例1と実施例2との相違点のみ説明する。実施例3では、本発明の他の一実施例に係る補間信号処理の例を示すブロック図(順次走査出力)の図7の回路を用い、2160/60p(順次走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すフローチャートの図8の様に、前記高解像度撮像装置が色分解光学系と3つ以上の撮像素子を用いる撮像装置であり、(コマ収差補正し赤緑青を用いて輝度高域の生成を行うために、)前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで個別に(少なくとも青について)行う手段を有し、赤緑だけでなく青も用いて、全ての色(赤緑青)の画素信号を用いて輝度信号の高域成分の生成を行う手段を有する。光学低域通過フィルタを高い周波数に設定しても、全ての色(赤緑青)の画素信号を用いるので、モアレの発生が少ない。特に、本発明では、前記高解像度撮像装置がオンチップカラーフィルタ撮像素子を有するか色分解光学系と4つ以上の撮像素子を有し、RG1G2Bをベイヤー配列の空間位置とする撮像装置であり、前記レンズと反射光学系等の光学系が3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているレンズと反射光学系等の光学系であり、前記放射方向の輪郭補正を外側と内側とで(少なくとも青について)個別に行う手段を有し、RG1G2Bのベイヤー配列の格子状の空間位置の全ての画素信号(RG1G2だけでなく青も用いて)を用いて輝度信号の高域成分の生成を行う手段を有する。光学低域通過フィルタを高い周波数に設定しても、RG1G2Bのベイヤー配列の格子状の空間位置の全ての画素信号を用いるので、モアレの発生が特に少ない。
【0037】
実施例3では、色分解光学系とR(赤)とG(緑)1とG2とB(青)との撮像素子による4板構成とする撮像装置において、G1の撮像素子に対してG2の撮像素子を垂直方向に1/2画素ピッチ水平方向に1/2画素ピッチずらして配置し、
Rの撮像素子を垂直方向にG1の撮像素子と同一位置で水平方向にG2の撮像素子と同一位置に配置しBの撮像素子を垂直方向にG2の撮像素子と同一位置で水平方向にG1の撮像素子と同一位置に配置するか、Rの撮像素子を垂直方向にG2の撮像素子と同一位置で水平方向にG1の撮像素子と同一位置に配置しBの撮像素子を垂直方向にG1の撮像素子と同一位置で水平方向にG2の撮像素子と同一位置に配置するかのどちらか一方とし、
R出力映像信号の低域成分はRの撮像素子の信号とし、B出力映像信号の低域成分はBの撮像素子の信号とし、G出力映像信号の低域成分はG1の撮像素子の信号とG2の撮像素子の信号との平均値とし、
少なくとも(−3dB、−6dB、−9dB、−12dB等スタジオ用途でRB共に高S/Nの)低感度設定、電気的に(6800K、5600K、4800K等の)高色温度または(周囲の)B/(G1+G2)の平均比が(0.5以上等と)小さくない場合はG2の撮像素子の信号とBの撮像素子の信号と交互の信号を偶数走査線の高域信号とし、周囲の)R/(G1+G2)の平均比が(0.5以上等と)小さくない場合はとG1の撮像素子の信号とRの撮像素子の信号と交互の信号を奇数走査線の高域信号とし、少なくとも(+18dB、+24dB、+36dB、+48dB、+60dB等監視用途の)高感度設定、電気的に(3200K、2800K等の)低色温度または(周囲の)B/(G1+G2)の平均比が(0.5以下等と)小さい場合はG1の撮像素子の信号とG2の撮像素子の信号の交互の信号を偶数走査線の高域信号とし、R/(G1+G2)の平均比が(0.5以下等と)小さい、または画面左右端の場合はG1の撮像素子の信号とG2の撮像素子の信号の交互の信号を奇数走査線の高域信号とする。
【0038】
2160/60p(順次走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2Aと、2160/60i(飛越走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2Bにおいて、11は補間処理回路であり、21,22,23は低域通過濾波器(LPF)であり、24は高域通過濾波器(HPF)であり、25,26,27,28,29,30は加算器であり、31,32,33は減算器であり、34,35,36,37,38は画素遅延器であり、39はビットシフト部、41,42,43,44,45,46,47は選択器である。
【0039】
以下詳細な構成と動作を説明する。本発明の一実施例に係る撮像装置の構成例を示すブロック図の図1において、レンズと反射光学系等の光学系1で収束された入射光は撮像装置2の4板用の色分解光学系5でR(赤)とG(緑)1とG2とB(青)とに色分解光学され、周辺回路を集積したCMOS撮像素子又は周辺回路を集積したCCD撮像素子の第1の緑の(G1)撮像素子3G1と、第2の緑の(G2)撮像素子3G2と、赤の(R)撮像素子3Rと、青の(B)撮像素子3Bとにより、4組の1080/60pの撮像信号となり、CPU7で制御されるFPGAで構成される補間処理回路含む映像信号処理回路4で、2160/60p(順次走査出力)又は図2160/60i(飛越走査出力)に変換される。
【0040】
本発明の一実施例に係る撮像装置の構成例を示すブロック図の図1と、本発明の一実施例に係る撮像装置の撮像素子の貼り合せ位置を示す模式図の図4と、2160/60p(順次走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2Aと、2160/60i(飛越走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2Bにおいて、補間処理回路11では、40は1/2分周器であり撮像素子画素クロックを分周する。
そして、補間処理回路11では、G1の撮像素子3G1とG1の撮像素子に対して垂直方向に1/2画素ピッチ水平方向に1/2画素ピッチずらして配置したG2の撮像素子3G2と、G1の撮像素子の信号とG2の撮像素子の信号とを(撮像素子画素クロックの1/2分周クロックにより)交互に選択する第1の選択器の41と、第1の選択器の41の出力信号の低域成分を通過させる第1の低域通過濾波器(以下LPF)と、第1のLPFの21の出力信号を二値化させる第1の判定器と、第1の選択器の41の出力信号を遅延させる第1の画素遅延器の34と、を有する。
【0041】
G1の撮像素子3G1に対して垂直方向に同一位置で水平方向に1/2画素ピッチずらして配置したRの撮像素子3RとG1の撮像素子に対して垂直方向に1/2画素ピッチ水平方向に同一位置に配置したBの撮像素子3Bと、G1の撮像素子3G1の信号とRの撮像素子3Rの信号との交互に選択する第2の選択器の42と、第2の選択器の42の出力信号を遅延させる第2の画素遅延器の35と、G2の撮像素子3G2の信号とBの撮像素子3Bの信号との交互に選択する第2の選択器の42と、第2の選択器の42の出力信号を遅延させる第3の画素遅延器の36と、を有するか又は G1の撮像素子3G1に対して垂直方向に同一位置で水平方向に1/2画素ピッチずらして配置したBの撮像素子3BとG1の撮像素子に対して垂直方向に1/2画素ピッチ水平方向に同一位置に配置したRの撮像素子3Rと、G1の撮像素子3G1の信号とBの撮像素子3Bの信号との交互に選択する第2の選択器の42と、第2の選択器の42の出力信号を遅延させる第2の遅延器の35と、G2の撮像素子3G2の信号とRの撮像素子3Rの信号との交互に選択する第2の選択器の42と、第2の選択器の出力信号を遅延させる第3の画素遅延器の37とを有するかのどちらか一方を有し、
Rの撮像素子3Rの信号の低域成分を通過させる第2のLPFの22と、Bの撮像素子3Bの信号の低域成分を通過させる第3のLPFの23と、第1のLPFの21の出力と第2のLPFの22の出力との差を計算する第1の減算器の31と、前記第1の減算器の31の出力にR/(G1+G2)の平均比での選択をオフセットさせるR/(G1+G2)の平均比オフセット信号を加算する第1の加算器の25と、を有する。
ここで、LPFの21と22と23の様に同様の処理のFPGA実装時は、消費電力の少なくなる低速の並列処理でもゲート数が少なくなる時分割処理でもよい
【0042】
第1のLPFの出力と第3のLPFの出力との差を計算する第2の減算器の32と前記第2の減算器の32の出力にB/(G1+G2)の平均比での選択をオフセットさせるB/(G1+G2)の平均比オフセット信号を加算する第2の加算器の26の組合せ又は、Bの撮像素子信号のゲイン又はB映像信号のゲインを制御するBゲイン制御信号とGの撮像素子信号のゲイン又はG映像信号のゲインを制御するGゲイン制御信号と、前記Bゲイン制御信号と前記Gゲイン制御信号との差を計算する減算器と前記減算器出力にゲインでの選択をオフセットさせるゲインオフセット信号を加算する第2の加算器の26の組合せの少なくとも一方の組合せを有し、第1の加算器の出力信号により第1の遅延器の34の(G1+G2)出力信号と第2の遅延器の35の(G1+R)出力信号とを選択する第5の選択器の45と、第2の加算器の26の出力信号により第1の遅延器の(G1+G2)出力信号と第3の遅延器の36の(G2+B)出力信号とを選択する第6の選択器の46と、走査線奇数偶数フラグ信号により第5の選択器の45の出力信号と第6の選択器の46の出力信号とを選択する第7の選択器の47と、第7の選択器の47の出力信号の高域成分を通過させる高域通過濾波器(以下HPF)24とを有し、前記HPFの出力信号を前記第1のLPFの出力信号と前記第2のLPFの出力信号と前記第3のLPFの出力信号とに加算する第4の加算器の28と第5の加算器の29と第6の加算器の30とを有する。
【0043】
また、本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2A図2Bの補間処理回路の11内の21,22,23の低域通過濾波器(LPF)において、LPF21の様に、画素遅延器38と加算器の26のビットシフト部の39で、低域通過濾波を実現している。
さらに、本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2A図2Bの補間処理回路の11内の高域通過濾波器(HPF)の24において、画素遅延器36と減算器の33で、高域通過濾波を実現している。
【0044】
2160/60p(順次走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2Aにおいて、33,50は減算器であり、51,の52は比較器であり、の53,の54は論理和であり、BゲインがBゲイン制限信号以下ならGゲインに関わらず、G2+B信号を偶数走査線の高域信号にしている。
【0045】
さらに、本発明の一実施例に係る撮像装置の撮像素子の貼り合せ位置を示す模式図の図4(a)の様に貼り合せしたRとG1とG2とBとの撮像素子を順次走査させる。そして、2160/60i(飛越走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すブロック図の図2Bにおいて、上記偶数走査線の高域信号と上記奇数走査線の高域信号とを加算する手段の加算器の47と高域通過濾波器(HPF)の24と、上記加算する手段の出力信号を飛越走査の出力映像信号に加算する手段の加算器の27と28と29とを有する。
【0046】
本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すフローチャートの図3A図3Bにおいて、60は「開始」であり、61は「Bゲインが十分低いか」であり、62は「 (色温度は4800K以上等)BゲインがGゲインと大差ないか」であり、63は「(芝生でない等)平均のRレベルが平均のGレベルと大差ないか」であり、64は「G2とBと交互にした信号の高域信号を偶数数走査線の高域信号にする」であり、65は「G1とG2と交互にした信号の高域信号を偶数走査線の高域信号にする」であり、66は「(芝生でない等)平均のRレベルが平均のGレベルと大差ないか」であり、67は「G1とRと交互にした信号の高域信号を奇数走査線の高域信号にする」であり、68は「G1とRと交互にした信号の高域信号を奇数走査線の高域信号にする」であり、72は「終了」である。
ここで、フローチャートの図3A図3Bにおいて、61,62,63,64,65の処理と66,67,68の処理とはどちらが先でもよい。
【0047】
2160/60p(順次走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すフローチャートの図3Aでは、69は「奇数走査線か」であり、70は「RGBの低域信号に奇数走査線の高域信号を加算した信号をRGBの映像信号にする」であり、71は「RGBの低域信号に偶数走査線の高域信号を加算した信号をRGBの映像信号にする」である。
【0048】
2160/60i(飛越走査出力)の本発明の一実施例に係る信号処理の例を示すフローチャートの図3Bでは、73は「RGBの低域信号に偶数走査線の高域信号と奇数走査線の高域信号とを加算した信号をRGBの映像信号にする」てある。
【0049】
本発明は、本発明の1実施例の輪郭補正回路の詳細ブロック図の図1Aから図1Dの減算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は7ヶに限定せず、回路規模が許容されるなら、より多い自然数でも構わない。
加算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数が7ヶ以上でない場合は輪郭補正が対称となるように、加算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は偶数が好ましい。
つまり、水平輪郭(変調度)補正と垂直輪郭(変調度)補との個別補正を簡易で済ませる場合は、フレームメモリから読み出す個数は4ケや6ケが好ましい。
この出願は、2014年9月26日に出願された日本出願特願2014−196595を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の固体撮像装置では、3つの波長で色収差が補正され、2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているアッベが命名したアポクロマートレンズに残存する青色のコマ(彗星状の)収差または高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズの広角端や望遠端又は一眼レフ用の反射望遠レンズのコマ収差のために、中心方向と遠ざかる方向とで、輪郭の崩れ方が著しく異なる映像信号しか撮像素子から出力されなくても、オーバーシュートやアンダーシュートを押さえた輪郭補正を実施した映像信号を出力可能となる。
また、コマ収差の補正するために、16:9等と横長アスペクト比のUHDTVで、画面中心からの距離(h−H/2)に比例で補正量を算出し、水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に算出し、垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別に算出し、垂直輪郭補正を垂直輪郭の上(5Hから8H)の輪郭と下(0Hから3H)の輪郭とで補正量とを個別ごとと水平輪郭の左(5dから8dの輪郭)と右(0dから3dの輪郭)とで補正量を個別に可変する。
【0051】
その結果、視野角の1乗に比例するコマ収差を補正する画面周辺で、(外側片方向輪郭補正するため、)撮像装置において、水平輪郭補正の左右を独立に可変し、特に横長画面の4K8KのUHDTVにおいて、2/3型の99倍等の高倍率ズームレンズの広角端や望遠端又は一眼レフ用の反射望遠レンズでの中継を実現することが可能となる。または(高域の)輝度信号に青も用いてOLPFなしでもモアレ低減を実現する撮像装置を実現し、普及価格のUHDTVを製品化することが可能となる。そのため、高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズの広角端や望遠端又は一眼レフ用の反射望遠レンズのコマ収差も電子的に映像信号において補正し、より高解像度である4Kや8Kといったカメラにおいて、放射線方向の外側と内側とで輪郭の崩れを補正し、色分解光学系とRGBの3板式のカメラや色分解光学系とRGGBの4板式のカメラやRGGBのベイヤー配列のオンチップカラーフィルタの撮像素子を用いた単板カメラにおいて、高倍率ズームレンズ又は汎用のズームレンズ又は一眼レフ用の反射望遠レンズを含むカメラ全体の小型化と低価格化を実現する撮像装置とする。
【符号の説明】
【0052】
1:レンズと反射光学系等の光学系(特に高倍率ズームレンズと反射望遠レンズ)、2:撮像部、3,7:撮像装置、4:(垂直輪郭補正、水平輪郭補正または斜め輪郭補正等の)中心方向と遠ざかる方向とで個別輪郭強調可変機能付信号処理部、5:水平画素カウンタ含む画面位置制御部、6:CPU、8:輪郭強調可変機能付信号処理部20〜27,40〜47:加算器、28,48:映像レベル判定器、31,51:小振幅大振幅圧縮器、29,49,32,52:掛け算器、M0〜M7:ラインメモリ部、M8:フレームメモリ部、D0〜D7:画素遅延部、N0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18:負の掛け算器、 P0〜8,P10〜18:正の掛け算器、 11:補間処理回路、21,22,23:低域通過濾波器(LPF)、24:高域通過濾波器(HPF)、25,26,27,28,29,30,47:加算器、31,32,33,50:減算器、34,35,36,37,38:画素遅延器、39:ビットシフト部、41,42,43,44,45,46:選択器、51,52:比較器、53,54:論理和
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8