(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
【0013】
(第1実施形態)
本発明の一実施形態である第1実施形態に係る流体制御弁装置について
図1〜
図5を参照しながら説明する。
【0014】
二次空気制御弁1は、ガソリンエンジン等の内燃機関の始動時に、二次空気流路管11、12内に発生する二次空気を、排気ガス浄化装置としての三元触媒コンバータ13に導いて三元触媒の暖機を促進させる二次空気供給システムに組み込まれている。この二次空気供給システムは、例えば、自動車等のエンジンルームに搭載されている。電動エアポンプ14と二次空気制御弁1とは、気密性を確保するように二次空気流路管11を介して接続されている。二次空気制御弁1とエンジン排気管16とは、気密性を確保するように二次空気流路管12を介して接続されている。
【0015】
三元触媒コンバータ13は、エンジン10の各気筒の燃焼室から排出される排気ガス中の有害成分とされる、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物の3つの元素を一括して化学反応により、無害な成分に変化させる。三元触媒コンバータ13は、特に酸化作用によって炭化水素を無害な水に変化させる内燃機関の排気ガス浄化装置である。
【0016】
エンジン10は、吸入空気と燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得る熱エネルギーにより出力を得る。エンジン10は、各気筒の燃焼室内に吸入空気を供給するためのエンジン吸気管15と、各気筒の燃焼室から流出した排気ガスを三元触媒コンバータ13を経由して外部に排出するためのエンジン排気管16と、を有する。エンジン10は、シリンダボア内でピストン17を摺動自在に支持するシリンダブロックと、吸気ポート及び排気ポートが形成されたシリンダヘッドとを備える。
【0017】
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートは、吸気バルブ18及び排気バルブ19によって開閉される。また、エンジン10のシリンダヘッドには、先端部が燃焼室に露出するようにスパークプラグ20が取り付けられている。また、吸気ポートの壁面または吸気バルブ18の背壁面には、燃料を噴射する電磁式の燃料噴射弁21が取り付けられている。
【0018】
また、エンジン吸気管15の内部には、吸気ポートを介してエンジン10の燃焼室に連通する吸気通路が形成され、この吸気通路をエンジン10の燃焼室内に吸入される吸入空気が流れる。エンジン吸気管15の内部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ22と、アクセルペダル23の踏み込み量(アクセル開度)に対応して開閉動作を行うスロットルバルブ24とが収容されている。
【0019】
エンジン排気管16の内部には、排気ポートを介してエンジン10の燃焼室に連通する排気通路が形成され、この排気通路をエンジン10の燃焼室から流出して三元触媒コンバータ13に向かう排気ガスが流れる。エンジン排気管16には、排気ガスの空燃比(排気ガス中の酸素濃度)を検出する空燃比センサ25、三元触媒の温度を検出する触媒温度センサ26、及び排気ガス温度を検出する排気温度センサ等が設置されている。
【0020】
二次空気供給システムは、二次空気制御弁1、二次空気流路管11、12、電動エアポンプ14等によって構成されている。二次空気流路管11、12の内部には、エンジン排気管16の排気通路に連通する二次空気通路が形成されており、この二次空気通路を二次空気が流れる。二次空気流路管11、12には、二次空気の圧力を検出する圧力センサ27等が設置されている。
【0021】
電動エアポンプ14は、二次空気流路管11の上流端に気密的に接続されている。この電動エアポンプ14は、電力の供給を受けて駆動力を発生する電動モータと、この電動モータによって回転駆動されるポンプインペラと、このポンプインペラ側への異物の侵入を防止するエアフィルタとを有する。電動エアポンプ14は、電動モータを収容保持するモータハウジング141と、内部にポンプインペラを回転自在に収容するポンプハウジング142と、エアダクト143を介してポンプハウジング142に気密的に結合されるフィルタケース144とを有する。
【0022】
二次空気制御弁1は、二次空気流路管11、12の間に気密性を確保するように接続されている。この二次空気制御弁1は、電磁式の通路開閉弁(電磁弁とも称する)を構成するエアスイッチングバルブ(以下ASVとも称する)と逆止弁とを一体化した電磁式の流体制御弁(コンビバルブモジュールとも称する)である。ASVは、ハウジング2の内部に形成される二次空気通路35を開閉する装置である。逆止弁は、二次空気流路管12とエンジン排気管16との合流部分から、排気ガス等の流体がASV側及び電動エアポンプ14側のシステム内部に逆流する不具合を防止する機能がある。
【0023】
逆止弁は、ASVのハウジング2よりも二次空気流方向の下流側に結合されたハウジング41と、ハウジング41に保持された金属プレート42と、を備える。さらに逆止弁は、金属プレート42に形成された複数個の空気通過口43を開閉する薄膜状のリードバルブ44と、リードバルブ44の開き具合または最大開度を規制するリードストッパ45と、を備える。
【0024】
ハウジング41は、二次空気流路管12の上流端に気密性を確保するように接続される。本実施形態では、リードバルブ44が開弁した際に、複数個の空気通過口43からハウジング41内の流体導出通路46に流入した二次空気が、ハウジング41の出口部であるアウトレットポート47より流出する。リードバルブ44は、電動エアポンプ14から吐出される二次空気の圧力によって開弁する逆止弁の弁体を構成する。
【0025】
ASVは、内部に二次空気通路35が形成されたハウジング2と、ハウジング2に一体的に形成される円環状のバルブシート3に対して接近、離反するように、その中心軸線に沿うように往復直線運動を行うポペットバルブ4と、を備える。さらにASVは、ポペットバルブ4のバルブ頭部5及びバルブ軸部6を閉弁作動方向(バルブシート3に着座する方向)に付勢するコイルスプリング7と、閉弁時にバルブシート3に接触するシール部9と、を備える。シール部9は、バルブ頭部5に設けられる弾性変形可能な部分であり、閉弁時にバルブシート3に接触して密着することにより空気通過口55の流体通過を遮断する働きをする。
【0026】
また、二次空気供給システムは、エンジン10の運転状態に基づいて、二次空気制御弁1の動力源であるアクチュエータ、及び電動エアポンプ14の動力源である電動モータを電子制御するエンジン制御ユニット(以下ECUと称する)を備える。ECUは、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラム、データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電磁弁駆動回路及びポンプ駆動回路等の機能を含んで構成される構造のマイクロコンピュータを有する。
【0027】
ECUは、イグニッションスイッチがオンされると、メモリ内に格納されている制御プログラムに基づいて、二次空気制御弁1のアクチュエータに供給する駆動電力を調整して二次空気制御弁1のASVの開閉動作を制御する。さらにECUは、電動エアポンプ14の電動モータに供給する供給電力を調整して電動エアポンプ14の回転動作(例えば回転速度)を制御する。
【0028】
ECUは、エンジン始動時に、排気温度センサによって排気ガス温度を検出し、排気ガス温度が所定値以下であるとき、ポペットバルブ4を開弁駆動するように、二次空気制御弁1のアクチュエータに駆動電力を供給する。このとき、電動エアポンプ14の電動モータにも電力が供給されるため、二次空気流路管11、12の内部に二次空気流が発生する。
【0029】
エンジン始動と同時に、エンジンに負荷がかかるので、電動エアポンプ14は、駆動される。電動エアポンプ14の運転により、三元触媒コンバータ13に対してクリーンで暖かい空気を送ることができるので、三元触媒コンバータ13を早期に暖機することができる。三元触媒コンバータ13の早期暖機により、三元触媒コンバータ13による浄化性能を高めることができるのである。
【0030】
また、ECUは、電動エアポンプ14の異常故障を診断する故障診断機能を備えている。ECUは、二次空気流路管11、12の圧力センサ27によって検出した二次空気圧力が所定の圧力範囲から外れている時に異常と判定し、二次空気制御弁1のアクチュエータへの供給電力及び電動エアポンプ14の電動モータを制限または遮断する。
【0031】
ASVのハウジング2は、金属材料、例えば、アルミニウムダイカスト等により製造されている。ハウジング2には、円筒状の筒壁部51が形成されており、その筒壁部51の内部には、ポペットバルブ4が開閉自在に収容保持されている。また、筒壁部51には、その軸線方向に対して半径方向(直交方向)に延びるインレットパイプ52が一体的に設けられている。
【0032】
本実施形態では、インレットパイプ52の入口部であるインレットポート53からハウジング2内の流体導入通路54を経由して、バルブシート3の内側に形成された空気通過口55に二次空気が流れ込むように構成されている。また、ハウジング2の出口部には、ASVの空気通過口55と逆止弁の空気通過口43とを連通させる連通路56が形成されている。ハウジング2の出口部の開口端縁部には、ハウジング41と結合する結合部57が形成されている。また、本実施形態では、空気通過口55、流体導入通路54及び連通路56によって、ASVの内部に形成される二次空気通路35が構成される。
【0033】
筒壁部51の内周側には、ハウジング2の内部を2つの流体通路である流体導入通路54及び連通路56に区画する円環状の隔壁部58が設けられている。
図2に示すように、少なくとも隔壁部58の図示下端面には、バルブ頭部5及びシール部9が着座することが可能な円環状の弁座であるバルブシート3が一体的に形成されている。このバルブシート3には、流体通過口として、二次空気が通過する円形状の空気通過口55が形成されている。
【0034】
ポペットバルブ4は、金属材料、例えばステンレス鋼または樹脂材料によって一体的に形成され、ハウジング2の内部に移動自在に収容されている。ポペットバルブ4は、バルブシート3に対して接近、離反して空気通過口55を閉鎖、開放する開閉可能な弁体を構成する。ポペットバルブ4は、バルブ頭部5の中央部からアクチュエータ側(上方側)に向かって延びる円柱状のバルブ軸部6と、バルブ軸部6の下部に位置し空気通過口55を覆う大きさを有する鍔状またはフランジ状のバルブ頭部5と、を一体に有して構成されている。バルブ軸部6は、空気通過口55をその軸線方向に貫通している。バルブ頭部5は、上方側に位置するその背面側が、バルブシート3の図示下端面に着座するバルブ対向面となる。バルブ頭部5は、バルブ軸部6の軸線方向の下端部にバルブ軸部6よりも外径が大きくなるように円盤状をなす弁部である。
【0035】
したがって、バルブ頭部5は、その外径寸法が空気通過口55よりも大きく、バルブシート3に向かい合う側の表面、すなわち上面がバルブ軸部6の軸線に対して垂直である平面をなす。ポペットバルブ4は、逆T字状の縦断面形状を有する。換言すれば、外周縁部5aは、その外径寸法が空気通過口55よりも大きく、バルブシート3に向かい合う側の表面、すなわち上面がバルブ軸部6の軸線に対して垂直である平面をなす。
【0036】
バルブシート3に設けられた第1の凸部31及び第2の凸部32、33は、シール部9の上面に対向する位置関係にある。したがって、バルブ頭部5がバルブシート3に着座すると、シール部9は、第1の凸部31及び第2の凸部32、33がその上面に接触することにより、弾性変形するようになる。このように第1の凸部31がシール部9に密着することによって、ASVは閉弁し、空気通過口55の流体通過を遮断することができる。
【0037】
外周縁部5aは、バルブ頭部5がバルブシート3に着座していないバルブフリー時の自然形状であるシール部9の第2の凸部32、33よりも、その外径寸法が大きく形成されている。また、バルブ頭部5とバルブ軸部6とを別体の部品として製造して、その後に一体的に動作可能にバルブ頭部5とバルブ軸部6とを結合することによりポペットバルブ4を構成してもよい。
【0038】
また、ポペットバルブ4は、バルブ頭部5がバルブシート3から離間しているとき、つまりバルブ全開時に、逆止弁とバルブシート3との間に形成される空間、すなわち連通路56の途中で、バルブ頭部5が保持されるように構成される。すなわち、ポペットバルブ4は、バルブ全開時に、ポペットバルブ4の軸線に沿った下方向、すなわち逆止弁側に移動するように構成されている。さらにポペットバルブ4がバルブ軸部6の軸線方向に沿って往復運動することにより、バルブ頭部5はバルブシート3に対して軸線方向に変位する。
【0039】
ASVは、ポペットバルブ4がその軸線に沿う下方向である開弁作動方向に移動すると、バルブ頭部5がバルブシート3から離間して、空気通過口55を開放するバルブ全開位置に設定される。また、ASVは、ポペットバルブ4がその軸線に沿った上方向(閉弁作動方向)に移動すると、バルブ頭部5がバルブシート3に着座して、第1の凸部31とシール部9とが密着し、空気通過口55を閉鎖するバルブ全閉位置に設定される。
【0040】
したがって、ASVは、ポペットバルブ4を閉弁した際(バルブ全閉時)にバルブ全閉位置に設定され、ポペットバルブ4を開弁した際(バルブ全開時)にバルブ全開位置に設定される。ASVは、ポペットバルブ4の位置を少なくともバルブ全開位置とバルブ全閉位置との2位置に切り替えることができる。したがって、ポペットバルブ4は、シール部9が第1の凸部31に対して接触、離間することにより、空気通過口55を開放及び閉鎖することができる。
【0041】
バルブシート3は、空気通過口55の開口周縁部に位置する弁座であり、ハウジング2と同一の材料によって形成されている。バルブシート3は、ポペットバルブ4の閉弁時にシール部9と接触して、バルブ頭部5とバルブシート3との隙間を封止する第1の凸部31が一体に設けられている。したがって、第1の凸部31は、隔壁部58における、空気通過口55を形成する周縁部に一体に設けられ、ハウジング2と同一の材質で形成されている。
【0042】
さらにバルブシート3には、第1の凸部31よりも径外側において、シール部9に対向する側の下方を向いたバルブシート表面30からシール部9の上面へ向けて突出する縦断面台形状の第2の凸部32、33が一体に設けられている。したがって、第2の凸部32、33は、空気通過口55を形成する周縁部に一体に設けられ、ハウジング2と同一の材質で形成されている。
【0043】
ポペットバルブ4の閉弁時には、第1の凸部31がシール部9に接触して密着することにより、空気通過口55の流体通過を遮断する。したがって、第1の凸部31は、バルブを閉弁時に、連通路56と二次空気通路35とを遮断するメインシール部としての機能を発揮する。
【0044】
閉弁時に第2の凸部32、33は、シール部9に対して押圧力を作用させることで、シール部9に衝撃を与える。シール部9の上面には、燃料の燃えかす等が付着したデポジットや、氷結した氷等の異物が存在することがあり、第2の凸部32、33は、この異物に対して衝撃を与えることができる。衝撃が与えられた異物は、砕かれたり、シール部9から剥がれたりするようになり、バルブの開閉動作によって脱落するようになる。したがって、第2の凸部32、33は、シール部9の上面に存在する異物を除去する異物除去機能を発揮する。
【0045】
図5はバルブシート3を下から上方に見た平面図である。
図5に図示するように、第2の凸部32、33のそれぞれは、第1の凸部31の周囲に、周方向に間隔をあけて複数個設けられている。したがって、第2の凸部32、33のそれぞれは、第1の凸部31の周囲に環状を描くように部分的に設けられている。また、第2の凸部33は、第2の凸部32が設けられている箇所の径外側には存在せず、第2の凸部32が設けられていない箇所の径外側には存在するように配置されている。また、第2の凸部32、33は、第1の凸部31の外側全周にわたって凸部が形成されておらず、部分的に凸部が分断された環状形状でもあってもよい。
【0046】
このような構成によれば、バルブシート3において第1の凸部31と第2の凸部32との間や第2の凸部32と第2の凸部33との間に異物が溜まったとしても、第2の凸部32や第2の凸部33の特有の配置や形状により、当該異物を外部に吐き出し易くなる。したがって、
図5に図示する弁座の構成によれば、異物が堆積しにくい構造を提供できる。
【0047】
シール部9は、バルブ頭部5と別体の部品として製造した後に、バルブ頭部5の外周縁部5aに接着等により一体的に結合される。すなわち、シール部9は、製造後の外周縁部5aを外側から包むように外嵌めされて装着することができる。シール部9は、外周縁部5aに対して、嵌め合い、接着、等により装着されて、バルブ頭部5に一体に設けられる。シール部9は、各種のゴムを含むエラストマーで構成することが好ましい。例えば、シール部9は、シリコン系の合成樹脂のうちゴム状であるシリコーンゴムで構成する。
【0048】
また、シール部9は、バルブ頭部5に対して樹脂一体成形により設けられることが好ましい。シール部9とバルブ頭部5は、ゴムと金属のインサート成形や、ゴムと樹脂の二色成形を用いて、一体に形成することができる。
【0049】
また、バルブ軸部6の中間部の外周には、バルブ軸部6の摺動部分への粉塵の侵入を防止するための円環状のシールラバー63が装着されている。さらに、シールラバー63の上方には、ポペットバルブ4の最大リフト量を規制するストッパとして機能するプレートプレッシャ64が設置されている。
【0050】
ASVは、ポペットバルブ4を開弁作動方向に駆動するバルブ駆動装置であるアクチュエータを備えている。このアクチュエータは、ハウジング2の筒壁部51と、通電によって磁力を発生するコイル8を含む電磁石と、この電磁石に吸引されるムービングコア67とを備えて構成されている。電磁石は、コイル8、ステータコア65及びヨーク66を有する。ステータコア65及びヨーク66は、コイル8に駆動電力が供給されることにより磁化されて電磁石となる。ステータコア65は、ムービングコア67を吸引するための吸引部を有する。
【0051】
ムービングコア67は、バルブ軸部6の上部に位置する径小部の外周に圧入固定されている。コイル8に駆動電力が供給されると、ムービングコア67は磁化されてポペットバルブ4を伴ってストローク方向である軸線方向の下方に移動する。このように、本実施形態は、コイル8とともに磁気回路を形成する複数の磁性体としてステータコア65、ヨーク66及びムービングコア67を設けている。また、コイル8とともに磁気回路を形成する複数の磁性体として、ヨーク66を廃止し、ステータコア65及びムービングコア67のみを設け瑠葉に構成してもよい。また、ステータコア65を2個以上に分割する構成としてもよい。
【0052】
コイルスプリング7は、プレートプレッシャ64とムービングコア67との間に収容保持されている。コイルスプリング7は、ムービングコア67に対して、ムービングコア67をデフォルト位置に戻す方向に付勢力であるスプリング荷重を発生する。また、コイルスプリング7は、ポペットバルブ4及びムービングコア67に対して、バルブ頭部5をシール部9から離す方向に付勢する付勢力を発生する荷重付与手段として機能する。
【0053】
コイル8は、樹脂製のコイルボビン69の外周に、絶縁被膜を施した導線が複数回巻装されている。コイル8は、駆動電力が供給されると磁気吸引力(起磁力)を発生する励磁コイルであり、通電されると周囲に磁束を発生する。この磁束の発生により、ムービングコア67、ステータコア65及びヨーク66が磁化されるため、ムービングコア67がステータコア65の吸引部に吸引されてストローク方向(下方)に移動する。また、コイル8及びコイルボビン69は、筒壁部51またはヨーク66の内周とステータコア65の円筒状部の外周との間に形成される円筒状空間(コイル収納部)に保持されている。
【0054】
コイル8は、コイルボビン69の一対の鍔状部間に巻装されたコイル部、及びコイル部より取り出された一対の端末リード線を有する。コイル部の外周側は、樹脂ケースとして機能する樹脂モールド部材によって被覆されて保護されている。コイル8の一対の端末リード線は、一対の外部接続端子であるターミナル70に、例えば、かしめ、溶接等により電気的に接続されている。一対のターミナル70の先端部は、樹脂製のコネクタハウジング71の雄型コネクタ72内に露出して、外部電源側または電磁弁駆動回路側の雌型コネクタに差し込まれて電気的な接続をなすコネクタピンとして機能する。
【0055】
次に、開弁動作及び閉弁動作の過程で、シール部9の上面に乗った異物を下方に落下させる動作メカニズムについて、
図3及び
図4を参照して説明する。
【0056】
図3は、バルブ頭部5がバルブシート3に対して離間する開弁状態を示している。この開弁状態では、第1の凸部31及び第2の凸部32、33は、シール部9に接触していない。したがって、二次空気通路35と連通路56とは通じている。この状態で、排気から発生した凝縮水等によって、シール部9の上面に水分、デポジット等の異物が付着すると、異物は水平面をなすシール部9の上面においては滞留する。滞留した異物等は、冷却されたり、時間経過とともにシール部9に対して固着されるため、バルブの動作に不具合を生じさせるおそれがある。
【0057】
例えば、エンジン運転による脈動等によって逆止弁が開いてしまって燃料の燃えかす等の異物が逆流し、バルブがシール部9の上面に付着した異物を噛み込むことがある。また、排気ガスに含まれる凝縮水が逆流してシール部9の上面に付着することもある。付着した水分が冷やされて氷結し、この氷が噛み込みの原因になることもある。これらは、特に電動エアポンプ14による空気供給が行われていないときに起こりうる。このようにバルブによるシールが不完全な状態になると、排気ガスが電動エアポンプ14側に漏れ出てしまい、システムに不具合を生じさせるおそれがある。
【0058】
図3に図示する状態から閉弁動作が進行すると、
図4に図示するように、第1の凸部31及び第2の凸部32、33がシール部9の上面に接触するようになる。このとき、第2の凸部32、33は、シール部9に衝突するため、シール部9表面に固着した異物を砕くことができる。さらに、バルブがリフトして、バルブ頭部5がバルブシート3を上方に押し上げると、シール部9は、弾性変形して第1の凸部31に密着して閉弁し、シール性能を発揮する。なお、このとき第2の凸部32、33もシール部9に密着することになる。
【0059】
図4に示す閉弁状態から
図3に示す開弁状態へ移行すると、第2の凸部32、33によって固着状態が解かれた異物がバルブの下方移動の際に、慣性の法則により、シール部9の上面から離れ、ふるい落とされるようになる。また、
図3に示す開弁状態から
図4に示す閉弁状態へ移行する際にも、固着状態が解かれた異物がバルブの上方移動の際に、ふるい落とされることがある。このようにバルブの開弁と閉弁とが繰り返し行われるため、閉弁の度に、シール部9上の異物が砕かれ、剥がされて、開弁動作及び閉弁動作の途中で異物がふるい落とされるため、二次空気制御弁1は車両において常時異物を除去する機能を発揮し続ける。
【0060】
次に、第1実施形態の流体制御弁装置がもたらす作用効果について説明する。流体制御弁装置によれば、シール部9は、バルブ頭部5に設けられる弾性変形可能な部分である。閉弁時にバルブシート3がシール部9に接触することにより、空気通過口55の流体通過が遮断される。バルブシート3は、シール部9に対向する側の下方を向いたバルブシート表面30からシール部9の上面へ向けて環状に突出する第1の凸部31と、第1の凸部31よりも径外側においてシール部9の上面へ向けて突出する第2の凸部32、33と、を有する。閉弁時に、第1の凸部31はシール部9に密着し、第2の凸部32、33はシール部9に衝突する。
【0061】
この構成によれば、バルブシート3に対してバルブ頭部5を上方に移動させる閉弁動作が行われる際に、第1の凸部31がシール部9に接触してシール部9を弾性変形させてこれに密着すると、空気通過口55の流体通過を遮断する。この閉弁動作の際に、第2の凸部32、33がシール部9に衝突する。この衝突により、シール部9の表面を叩くため、シール部9に付着しているデポジット、氷等の異物を砕くことができる。砕かれたり、シール部9から剥がれたりした異物は、シール部9に乗っているだけで固着していないため、開弁及び閉弁の反復動作によって、シール部9の上面から脱落する。このように異物がシール部9から除去されるので、閉弁時の、第1の凸部31とシール部9との密着性を向上することに貢献する。
【0062】
以上のようにバルブシート3は、シール部9の上面に付着した異物を脱落可能な状態に変化させるエッジ部としての第2の凸部32、33と、異物が除去されたシール部9とのシール性を確保する第1の凸部31とを併せ持っている。したがって、弁部に生じ得る異物の付着や氷結を除去可能な流体制御弁装置が得られる。
【0063】
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態のポペットバルブ4の他の形態であるポペットバルブ104について
図6を参照して説明する。
図6において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第2実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0064】
図6は、二次空気制御弁のポペットバルブ104及びバルブシート3について閉弁状態を示している。シール部109は、バルブシート3に対向する側(上側)に位置する上面がバルブ頭部105の表面と段差を生じないように設けられている。シール部109は、バルブ頭部105の外周縁部105aを外側から包むように外嵌めされて装着することができる。シール部109は、外周縁部105aに対して、嵌め合い、接着、等により装着されて、バルブ頭部105に一体に設けられる。また、シール部109は、外周縁部105aに対して、インサート成型等による一体成型により形成することができる。すなわち、シール部109とバルブ頭部5は、ゴムと金属のインサート成形や、ゴムと樹脂の二色成形を用いて、一体に形成される。
【0065】
第2実施形態の流体制御弁装置によれば、シール部109の表面は、弁部であるバルブ頭部105を形成する部分の表面に対して段差を生じないように形成されている。これによれば、シール部109とバルブ頭部105との表面が面一に形成されるため、バルブ頭部105の上面に水分が滞留しにくい構造を実現できる。したがって、バルブの開閉動作に伴い、バルブ頭部105に付着した水分が滑落しやすくなり、水分の滞留を抑制できるので、氷結する氷の噛みこみを防止できる。
【0066】
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態のバルブシート3の他の形態であるバルブシート103について
図7を参照して説明する。
図7において、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第3実施形態において前述の実施形態と同様の構成を有するものは、前述の実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0067】
図7は、二次空気制御弁のポペットバルブ104及びバルブシート103について開弁状態を示している。バルブシート103は、第1の凸部131が第2の凸部32、33に比べて、縦断面の面積が大きくなるように形成されている。換言すれば、第1の凸部131は、第2の凸部32、33に比べて、径方向の長さ寸法が長くなるように形成されている。したがって、第1の凸部131は、第2の凸部32、33に比べて、閉弁時のシール部109との接触面積が大きくなるように形成されている。すなわち、第1の凸部131は、第2の凸部32、33に比べて、先端平面の表面積が大きくなるように形成されている。この構成によれば、第1の凸部131によるシール性を向上することができる。
【0068】
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態のバルブシート3の他の形態であるバルブシート203について
図8を参照して説明する。
図8において、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第4実施形態において第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成を有するものは、前述の実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0069】
図8は、二次空気制御弁のポペットバルブ104及びバルブシート203について開弁状態を示している。第2の凸部232、233のそれぞれは、根元が先端よりも径外方向の内側、すなわち、空気通過口55寄りに位置し、かつ先端部に向かうほど外側に位置するように傾斜する姿勢の断面矩形状をなして形成されている。また、第2の凸部232、233は第1の凸部31に比べて、先端平面の表面積が小さくなるように形成されている。したがって、第2の凸部232、233は、縦断面の先端における径方向長さの寸法が第1の凸部31よりも短い先端形状である。
【0070】
第4実施形態の流体制御弁装置によれば、第2の凸部232や第2の凸部233は、先端に向かうほど外側に位置する断面形状をなしている。これによれば、開弁及び閉弁の反復動作において、粉砕したシール部9上の異物を径外側に払い出すように働く外力を作用させることができる。
【0071】
(第5実施形態)
第5実施形態では、第1実施形態のバルブシート3の他の形態であるバルブシート303について
図9を参照して説明する。
図9において、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第5実施形態において第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成を有するものは、前述の実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0072】
図9は、二次空気制御弁のポペットバルブ104及びバルブシート303について開弁状態を示している。第2の凸部332、333のそれぞれは、第1の凸部31よりも、根元部が先端部よりも径外方向寸法の長さが短く、先細り状である。さらに、第2の凸部332、333のそれぞれは、先端部が尖っている形状であることが好ましい。例えば、第2の凸部332や第2の凸部333は、先端の縦断面形状が角をなすように形成されている。したがって、第2の凸部332、333は、縦断面の先端における径方向長さの寸法が第1の凸部31よりも短い先端形状である。
【0073】
第5実施形態の流体制御弁装置によれば、第2の凸部332や第2の凸部333は、先端部が尖っている形状である。これによれば、バルブの閉弁時に、第2の凸部332や第2の凸部333が、非常に小さい接触面積でシール部109に衝突する。このため、第2の凸部332や第2の凸部333がシール部109に与える圧力を非常に大きくすることができるので、異物を砕いたり剥がしたりする衝撃力をさらに向上することができる。したがって、シール部109の上面に存在する異物を脱落させる能力を高めることが可能な第2の凸部332、第2の凸部333を提供できる。
【0074】
(第6実施形態)
第6実施形態では、第1実施形態のバルブシート3の他の形態であるバルブシート403について
図10を参照して説明する。
図10において、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第6実施形態において第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成を有するものは、前述の実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0075】
図10は、二次空気制御弁のポペットバルブ104及びバルブシート403について開弁状態を示している。第2の凸部432、433のそれぞれは、先端部が尖っている形状である。第2の凸部432、433のそれぞれは、その先端の縦断面形状が複数の角を有するように形成されている。例えば、第2の凸部432、433のそれぞれは、先端の縦断面形状が櫛歯状をなすように形成されている。したがって、第2の凸部432、433は、縦断面の先端における径方向長さの寸法が第1の凸部31よりも短い先端形状でもある。
【0076】
第6実施形態の流体制御弁装置によれば、第2の凸部432、433のそれぞれは、その先端の縦断面形状が櫛歯状をなしている。これによれば、バルブの閉弁時に、第2の凸部432や第2の凸部433が、シール部109との非常に小さい接触面積の部分を複数もつようにして、シール部109に衝突する。このため、第2の凸部332や第2の凸部333がシール部109に与える圧力を非常に大きくできるとともに、この衝撃力を複数箇所において広い範囲に与えることができる。このようにピンポイントの衝撃力を近接した複数の箇所において集中して与えることができるため、異物を細かく粉砕することも可能であり、異物除去能力をさらに向上することができる。したがって、シール部109の上面に存在する異物を脱落させる能力を高めることが可能な第2の凸部432、第2の凸部433を提供できる。
【0077】
(第7実施形態)
第7実施形態では、第1実施形態のシール部9の他の形態であるシール部209について
図11〜
図14を参照して説明する。各図において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。また、各図は、バルブ軸部6の軸線に対して片側のみを図示したものである。当該軸線に対して反対側は、図示した片側と対称な形状である。第7実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第7実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、前述の実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0078】
シール部209は、バルブ軸部6が嵌まる内周縁部2091から放射状に外周縁部2092まで延びる弾性変形可能な環状部材であり、前述のシール部9と同様の材質で構成されている。内周縁部2091はバルブに対して固定されており、外周縁部2092はバルブに対して固定されていない。シール部209は、例えば、内周側の一端部に相当する内周縁部2091がバルブ軸部6に固着され、外周側の他端部に相当する外周縁部2092が自由端をなす、片持ち支持の弾性部材である。
【0079】
さらに、内周縁部2091は、バルブ頭部5の上面よりも高い位置において、バルブ軸部6に固定されている。したがって、
図11に図示するように、バルブがリフトする閉弁時には、シール部209は、バルブシート3に押さえつけられることにより、外周縁部2092が内周縁部2091よりも垂れ下がるように変形する。
【0080】
次に、開弁動作及び閉弁動作の過程で、シール部209の上面に乗った異物を下方に落下させる動作メカニズムについて、
図11〜
図14を参照して説明する。
【0081】
図11は、バルブ頭部5がバルブシート3に対して接触する閉弁状態を示している。
図12は、バルブ頭部5がバルブシート3に対して離間する開弁状態を示している。
図13は、
図12の開弁状態から、バルブ頭部5がバルブシート3に接近した状態を示している。
図14は、
図13の接近状態から、さらにバルブ頭部5がバルブシート3に接近して外周縁部2092を押す状態を示している。
【0082】
図11の閉弁状態によれば、シール部209は、第1の凸部31によって下方に押されるため、シール部209は、外周縁部2092が内周縁部2091よりも下方に垂れ下がるように弾性変形する。このとき、第2の凸部32、33がシール部209に衝突するため、シール部209上の異物を砕くことになる。
【0083】
さらに、開弁動作に移行して
図12の開弁状態になると、シール部209は、元の形状に復元するため、シール部209上の異物は、第2の凸部32、33よりも径外側に位置するようになる。これは、
図11の閉弁状態で、大きく弾性変形していたシール部209が、
図12のように略水平となる形状に復元したことにより、自由端である外周縁部2092の位置が径外側に位置するからである。
【0084】
さらに
図12の状態から閉弁動作に移行すると、
図13に図示するように、第2の凸部32、33がシール部209に近づき、シール部209上の異物(
図13の楕円状のもの)は、第2の凸部32、33によって、径外側にはじかれるようになる。すなわち、シール部209上の異物は、第2の凸部32、33によりも径外側に移動するので、第2の凸部32、33によって押しつぶされない。
【0085】
さらに
図13の状態から閉弁動作に移行すると、
図14に図示するように、第1の凸部31及び第2の凸部32、33がシール部209を押さえるため、シール部209は弾性変形する。このとき、シール部209は弾性変形に伴ってシール部209上の異物は脱落する。
【0086】
第7実施形態の流体制御弁装置によれば、シール部209は、径内側の端部である内周縁部2091がバルブ軸部6に固定され、径外側の端部である外周縁部2092が自由端となるように構成されている。閉弁時に、径外側の端部がバルブシート3に押されて径内側の端部よりも下方に位置するように弾性変形する。
【0087】
これによれば、バルブの開閉動作によって、シール部209を大きく弾性変形させることにより、自由端側の部分を下方に位置させるようにシール部209を大きく変形させることができる。このとき、自由端側に位置する第2の凸部32、33とシール部209とがこすれるようになって、シール部209上の異物を径外側へ掻き出すことができるので、セルフクリーニング機能を発揮する流体制御弁装置を提供できる。
【0088】
(第8実施形態)
第8実施形態では、第7実施形態のシール部209の他の形態であるシール部309について
図15を参照して説明する。
図15において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。また、
図15は、バルブ軸部6の軸線に対して片側のみを図示したものである。当該軸線に対して反対側は、図示した片側と対称な形状である。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第7実施形態と同様であり、以下、前述の実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第8実施形態において第7実施形態と同様の構成を有するものは、前述の実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
【0089】
シール部309は、バルブ軸部6が嵌まる内周縁部3091から放射状に外周縁部3092まで延びる弾性変形可能な環状部材であり、前述のシール部209と同様の材質で構成されている。内周縁部3091は、縦断面の断面積が、外周縁部3092よりも大きくなるように形成されている。シール部309は、縦断面の断面積が内周縁部3091から外周縁部3092にかけて徐々に小さくなるように形成されている。
【0090】
内周縁部3091はバルブに対して固定されており、外周縁部3092はバルブに対して固定されていない。シール部309は、例えば、内周側の一端部に相当する内周縁部3091がバルブ軸部6に固着され、外周側の他端部に相当する外周縁部3092が自由端をなす、片持ち支持の弾性部材である。
【0091】
さらに、内周縁部3091は、バルブ頭部5の上面よりも高い位置において、バルブ軸部6に固定されている。したがって、
図15に図示するように、バルブがリフトする閉弁時には、シール部309は、バルブシート3に押さえつけられることにより、外周縁部3092が内周縁部3091よりも垂れ下がるように変形する。
【0092】
このシール部309によれば、その上面が、内周縁部3091から外周縁部3092にかけて徐々に下方に位置するように形成されている。つまり、シール部309は、第2の凸部32、33と衝突する上面が、外周縁部3092に向かって下り勾配となっている。これによれば、第2の凸部32、33によってシール部309の上面で砕かれた異物が、滑り落ちやすい。このため、異物をシール部309から脱落させやすい流体制御弁装置を提供できる。
【0093】
(他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0094】
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
【0095】
前述の第1実施形態において開示する第2の凸部32、33等は、第1の凸部31よりも径外側に部分的に配される形態に限定されない。第2の凸部32、33は、例えば、第1の凸部31の周囲を取り囲むように環状に設けられる凸部であってもよい。この形態でも、第2の凸部32、33は、シール部9の上面に付着した異物を閉弁時に砕く機能を発揮する。
【0096】
また、第2の凸部32や第2の凸部33を、第1の凸部31の周囲全周に環状に突出させた場合には、以下のような効果を奏する。第2の凸部32や第2の凸部33は、閉弁時に、シール部9の上面に乗っている異物を砕いて容易に移動可能な状態に変化させる作用と、シール部9とバルブシート3との隙間を封止するシール作用との両方を実現する機能を備える。これにより、異物の除去効果と二重のシール部の形成とが得られる流体制御弁装置を提供できる。