特許第6380275号(P6380275)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6380275
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】プリンタ、包装装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/70 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   B41J11/70
【請求項の数】2
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-148501(P2015-148501)
(22)【出願日】2015年7月28日
(65)【公開番号】特開2017-24378(P2017-24378A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2016年3月9日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石上 敬二
【審査官】 佐々木 一浩
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−079655(JP,U)
【文献】 特開平10−193712(JP,A)
【文献】 特開2001−026155(JP,A)
【文献】 特開2003−260830(JP,A)
【文献】 特開2014−000716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J11/00−11/70
B41J15/04−15/14
B65C 1/00−11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙繰出部によってロール紙から引き出した連続用紙に印字部で印字し、第1の切断部、及び該第1の切断部と異なる位置に配置された第2の切断部を備えた切断部により前記連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行するプリンタであって、
前記用紙繰出部及び前記第1の切断部を作動して枚葉状の用紙を発行する第1発行モード、前記第1の切断部を非作動とし前記第2の切断部により連続用紙を切断可能とする第2発行モード、を切り替えて制御する制御部を有し、
前記第1の切断部は、前記第2の切断部よりも用紙搬送方向の下流側の位置であって、前記第2の切断部の近傍に設けられた手切発行用発行口を露出する位置、又は前記手切発行用発行口よりも用紙搬送方向の下流側の位置に移動自在に、且つ、前記プリンタの本体部に対して着脱自在に設けられたオートカッタであり、
前記プリンタの前記本体部と前記第1の切断部それぞれの係合部の係合または非係合により、前記第1の切断部が前記プリンタの前記本体部に対して着脱自在に構成され、
前記第1の切断部が、前記手切発行用発行口を露出する位置で、前記プリンタの前記本体部に対して仮装着されている場合、又は、前記第1の切断部が、前記手切発行用発行口よりも用紙搬送方向の下流側の位置で、前記プリンタの前記本体部に対して装着されている場合に、前記第1の切断部と前記プリンタの前記本体部がその間に設けられた駆動用配線により接続されており、
前記オートカッタは、前記第1の切断部にオイルを塗布するためのオイル塗布部及びオイル貯留部を有し、前記オイル貯留部は、前記プリンタの前記本体部に設けられたオイルタンクからパイプまたは注油部を介してオイルを補充可能に構成されており、
前記第2の切断部は手切用カッタであり、
前記制御部は、前記第1発行モードの場合、前記印字部による印字後、前記第1の切断部の刃先位置に、用紙の印字領域と未印字領域の間のカット位置を位置させるように前記用紙繰出部により連続用紙の搬送制御を行った後、前記第1の切断部を作動する処理を行い、
前記第2発行モードの場合、前記印字部による印字後、前記第2の切断部の刃先位置に、用紙の前記カット位置を位置するように前記用紙繰出部により連続用紙の搬送制御を行うことを特徴とする
プリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載されたプリンタを備えた包装装置であって、
被包装物を包装する包装部と、
前記プリンタにより発行された枚葉状の用紙であるラベルを、前記包装部により包装された被包装物に貼付する貼付部と、
を有することを特徴とする包装装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
可動刃と固定刃を有するオートカッタ(カッタ)と、手動ラベル発行用カッタ(切断刃)を備えるプリンタであって、自動または手動にて用紙を切断可能なプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプリンタは、オートカッタ(カッタ)よりも用紙搬送方向の下流側に発行口を備え、発行口の近傍に手動ラベル発行用カッタ(切断刃)を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のプリンタにおいて、オートカッタの可動刃と固定刃による用紙切断後、可動刃が固定刃に対して離間しない状態で故障した場合、次に印字された用紙を手動にて切断しようとしても、その部分をオートカッタの用紙搬送方向の下流側に位置する手動ラベル発行用カッタ(切断刃)まで移動することができない。
【0005】
また、用紙の自動発行モード(自動切断モード)と、手動発行モード(手動切断モード)とで、用紙の搬送量など同じとなるように搬送制御すると、オートカッタと手動ラベル発行用カッタ(切断刃)の配置位置が異なるので、連続用紙を適切な箇所で切断することができない。
【0006】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、オートカッタの故障時でも、手動にて用紙を切断して所定の長さのラベルを発行することができるプリンタを提供すること、自動または手動による発行モードに応じて、用紙の搬送量や搬送方向などを簡単に制御することができるプリンタを提供すること、などを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明のプリンタは、以下の構成を少なくとも具備するものである。
用紙繰出部によってロール紙から引き出した連続用紙に印字部で印字し、第1の切断部、及び該第1の切断部と異なる位置に配置された第2の切断部を備えた切断部により前記連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行するプリンタであって、
前記用紙繰出部及び前記第1の切断部を作動して枚葉状の用紙を発行する第1発行モード、前記第1の切断部を非作動とし前記第2の切断部により連続用紙を切断可能とする第2発行モード、を切り替えて制御する制御部を有し、
前記第1の切断部は、前記第2の切断部よりも用紙搬送方向の下流側の位置であって、前記第2の切断部の近傍に設けられた手切発行用発行口を露出する位置、又は前記手切発行用発行口よりも用紙搬送方向の下流側の位置に移動自在に、且つ、前記プリンタの本体部に対して着脱自在に設けられたオートカッタであり、
前記プリンタの前記本体部と前記第1の切断部それぞれの係合部の係合または非係合により、前記第1の切断部が前記プリンタの前記本体部に対して着脱自在に構成され、
前記第1の切断部が、前記手切発行用発行口を露出する位置で、前記プリンタの前記本体部に対して仮装着されている場合、又は、前記第1の切断部が、前記手切発行用発行口よりも用紙搬送方向の下流側の位置で、前記プリンタの前記本体部に対して装着されている場合に、前記第1の切断部と前記プリンタの前記本体部がその間に設けられた駆動用配線により接続されており、
前記オートカッタは、前記第1の切断部にオイルを塗布するためのオイル塗布部及びオイル貯留部を有し、前記オイル貯留部は、前記プリンタの前記本体部に設けられたオイルタンクからパイプまたは注油部を介してオイルを補充可能に構成されており、
前記第2の切断部は手切用カッタであり、
前記制御部は、前記第1発行モードの場合、前記印字部による印字後、前記第1の切断部の刃先位置に、用紙の印字領域と未印字領域の間のカット位置を位置させるように前記用紙繰出部により連続用紙の搬送制御を行った後、前記第1の切断部を作動する処理を行い、
前記第2発行モードの場合、前記印字部による印字後、前記第2の切断部の刃先位置に、用紙の前記カット位置を位置するように前記用紙繰出部により連続用紙の搬送制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のプリンタは、上述した問題に鑑みてなされたものであって、オートカッタの故障時でも、手動にて用紙を切断して所定の長さのラベルを発行することができる。
また、本発明のプリンタは、自動または手動による発行モードに応じて、用紙の搬送量や搬送方向などを簡単に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るプリンタを備える包装装置の全体斜視図。
図2】本発明の実施形態に係るプリンタを備える包装装置の動作の一例を説明するための図。
図3】本発明の実施形態に係るプリンタの電気的構成の一例を示す機能ブロック図。
図4】本発明の実施形態に係るプリンタの動作の一例を説明するための図、(a)はプリンタの自動切断モード(第1発行モード)の動作の一例を説明するための図、(b)はプリンタの手動切断モード(第2発行モード)の動作の一例を説明するための図。
図5】プリンタの一例を示す斜視図、(a)は用紙を自動切断するオートカッタ動作時のプリンタの斜視図、(b)はオートカッタ非動作時のプリンタの斜視図。
図6】用紙の印字領域、未印字領域、カット位置の一例を説明するための図。
図7】プリンタの動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態に係るプリンタは、用紙繰出部によってロール紙から引き出した連続用紙に印字部で印字し、用紙部分を切断部により連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行する。このプリンタの切断部は、第1の切断部と、第1の切断部と異なる位置に配置された第2の切断部を有する。第1の切断部は、第2の切断部よりも用紙搬送方向の下流側の位置に設けられたオートカッタであり、第2の切断部は手切用カッタである。
また、このプリンタは、用紙繰出部及び第1の切断部を作動して、枚葉状の用紙を発行する第1発行モード、第1の切断部を非作動とし第2の切断部により連続用紙を切断可能とする第2発行モード、を切り替えて制御する制御部を有する。この制御部は、切断時、第1発行モードの場合、第1の切断部の刃先位置に、用紙の印字領域と未印字領域の間のカット位置を位置させるように用紙繰出部により用紙の搬送制御を行い、第2発行モードの場合、第2の切断部の刃先位置に、用紙のカット位置を位置するように用紙繰出部により用紙の搬送制御を行う。
【0011】
本発明の実施形態に係るプリンタ(ラベルプリンタ)について、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。なお、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0012】
図1は本発明の実施形態に係るプリンタを備える包装装置の全体斜視図である。図2は本発明の実施形態に係るプリンタを備える包装装置の動作の一例を説明するための図である。
【0013】
本発明の実施形態に係るプリンタを備える包装装置は、食品等の商品を収容したトレイ等の被包装物(以下、「トレイT」と称呼する場合もある)をストレッチフィルム等(以下、「フィルムF」という)により包装するものであり、包装された被包装物(被貼付物)に対して、商品の情報を印字したラベル等の貼付媒体(以下、「用紙L」)を貼付する。
【0014】
図1図2に示したように、フィルム包装装置Aは、機体aの前方に配置され、操作者によりトレイTを載置する商品載置部bと、トレイTに対してフィルムFを被覆して包装するフィルム包装手段cと、商品載置部bに載置されたトレイTをフィルム包装手段cに搬送する搬送コンベアdと、フィルムFにより包装されたトレイTを排出する商品排出部eと、商品排出部eにトレイTを搬送する排出手段4と、商品排出部eに排出されたトレイTの上面に用紙Lを貼付する貼付装置Pと、を有する。フィルム包装装置Aの機体aの前方には操作者によりフィルム包装装置Aを制御するための情報を入力したり、フィルム包装装置Aの状態を監視するためのタッチパネル等の入力表示手段hが配置されている。
【0015】
上記フィルム包装装置Aにおいて、作業者が、入力表示手段hによりトレイT等の情報を入力し、商品載置部bにトレイTを載置することにより、トレイTは搬送コンベアdによりフィルム包装手段cに搬送され、フィルム包装手段cにより包装された後、排出手段4により商品排出部eに排出されながら貼付装置Pにより、トレイTを包装するフィルムFの上面に用紙Lが貼付される。
【0016】
図1及び図2に示す包装装置(ストレッチフィルム包装装置)は、機体aの前方に被包装物を載置する商品載置部b(計量部を含む)を有し、商品載置部bに載せた被包装物(トレイT)を搬送コンベアdにより機体a内部に設けられたエレベータ(不図示)まで搬送する。
【0017】
エレベータの上方にはフィルム包装手段c(包装部)が設けられ、そのフィルム包装手段c(包装部)の側方に図示していないフィルムロール配置部とその配置部にセットされたフィルムロールから繰り出されるフィルムFの先端部を保持するフィルム保持手段が設けられ、そのフィルム保持手段で保持されているフィルム先端を挟持して引き出し、前記フィルム包装手段c(包装部)まで移送するフィルム包装手段c(包装部)に設けられたクランプ手段が前記フィルム保持手段の先端に接近させて配置されている。
【0018】
また、フィルム保持手段とクランプ手段との間には該クランプ手段で挟持され引き出されたフィルムFを所定長さにカットするカッタが配置されている。
また、フィルム包装手段c(包装部)に設けられたクランプ手段の上方には図示していない左右折り込み板と後折り込み板、及び後折り込み板の上方に位置させた排出手段4(排出プッシャ)が配設されている。
【0019】
エレベータ上に載せられた被包装物(トレイT)は、エレベータの上昇によりフィルム包装手段c(包装部)に展張されたフィルムFに対して突き上げられ、引き伸ばされた状態のフィルムの端部を、左右折り込み板と後折り込み板とにより被包装物(トレイT)の底部に折り込んだ後、排出手段4(排出プッシャ)により被包装物(トレイT)を機体a前側の商品排出部e(ヒートシール部)へ向けて水平に押動しながら、フィルムFの前側端部を前折り込みローラで被包装物の底部に折り込んでフィルムによる包装が完了される。そして、排出手段4(排出プッシャ)による被包装物の押し出し移送中に貼付装置Pのアーム部2及び貼付部3が、発行された用紙Lを商品上面に貼付する。
なお、本実施形態のフィルム包装装置Aにおいては、用紙を吸着した貼付装置Pが貼付装置よりも下方にある被貼付物へ下降して用紙を貼付するものであるが、貼付方向は左右方向や上方であってもよく、また、被貼付物に対する貼付位置も被貼付物の上面だけでなく、側面や背面であってもよい。
【0020】
<貼付装置の構成>
上記フィルム包装装置Aに採用されている貼付装置Pの構成について詳細に説明する。(全体の構成)
貼付装置Pは、図1図2に示すように、フィルム包装装置Aの機体aの上に左右移動(図1における矢印M1)自在に配置される本体部1と、本体部1に対して左回り又は右回りに回転自在に支持されるアーム部2と、アーム部2に対して上下移動自在及び回転自在に支持される貼付部3と、フィルムFにより包装されたトレイTを貼付位置である商品排出部eに移動させるプッシャー等の排出手段4とにより構成されており、入力表示手段hにより入力された情報に基づいて後述する制御部によって駆動制御されている。
【0021】
(貼付装置本体部の構成)
貼付装置Pの本体部1は、用紙L用紙を巻回してなる用紙ロールR(ロール紙)を支持する用紙支持軸11と、用紙ロールRから繰り出される帯状の連続用紙に対して商品の情報等を印刷するプリンタ100の印字部103と、印字部103により印刷された帯状の用紙を切断して枚葉状の用紙Lを作成する切断部42とを備えている。
本体部1の前面には、用紙を発行される発行口140が設けられており、印字部103により印刷された帯状の用紙は発行口140から排出された状態で待機保持され、貼付部3を構成する吸着パットにより吸着保持された後、切断部42により切断され、枚葉状の用紙Lが形成される。
【0022】
本体部1の発行口140の下方位置には、帯状の用紙を下方に垂れ下がらないように待機保持させるための用紙載置部142が前方に延設されており、本体部1における用紙の待機保持を確実にしている。
上述したように、貼付装置Pの本体部1は、用紙発行手段として構成されているとともに、貼付する用紙を待機保持する用紙(貼付媒体)保持手段として構成されている。
尚、包装装置、貼付装置(貼付部)、アーム部などに関し、詳細な説明を省略する。
【0023】
図3は本発明の実施形態に係るプリンタ100の電気的構成の一例を示す機能ブロック図である。
プリンタ100は、制御部109(CPU)、フラッシュメモリ110、RAM111、表示・操作部112(図1の入力表示手段hに対応)、インタフェース113、プラテンローラや連続用紙搬送用ローラを回転させるステッピングモータ114、印字部としてのサーマルヘッド103a(印字ヘッド)、カッタ駆動用モータ115、カッタユニット開閉センサ67、用紙検出センサ106、ラベル検出手段としてのラベル検出センサ107、などを備える。制御部109は、バスなどの通信線により、フラッシュメモリ110、RAM111、表示・操作部112、インタフェース113と電気的に接続されている。
【0024】
制御部109(CPU)は、フラッシュメモリ110やRAM111などの記憶部に記憶されたプログラム(制御プログラムなど)を実行して、プリンタの各構成要素を統括的に制御する。制御部109は、用紙繰出部及び第1の切断部(オートカッタ)を作動して、枚葉状の用紙を発行する第1発行モード、第1の切断部を非作動とし第2の切断部(手切用カッタ)により連続用紙を切断可能とする第2発行モード、を切り替えて制御する。制御部109の詳細な動作について後述する。また、制御部109は、包装装置や貼付装置などの各構成要素を統括的に制御するが、その詳細については省略する。
【0025】
記憶部としてのフラッシュメモリ110やRAM111は、制御プログラム、データなどを記憶する。フラッシュメモリ110は、制御プログラム、制御用データ等を記憶する読み出し専用メモリである。RAM111は、一時的にデータを呼び出して処理するためのワークエリアを有する。そのワークエリアは、印字データをドットデータに展開するドット展開エリア、ラベルフォーマットファイルから1つのフォーマットデータを呼び出して記憶する呼出フォーマットエリア、商品データ等を呼び出して記憶する呼出商品エリア、などを有する。
【0026】
表示・操作部112は、表示装置、タッチパネルやボタンなどの操作入力装置などにより構成され、操作入力装置は操作者の操作に応じた信号を制御部109に出力する。
【0027】
インタフェース113は、プリンタの各種構成要素であるステッピングモータ114、サーマルヘッド103a(印字ヘッド)、カッタ駆動用モータ115、カッタユニット開閉センサ67、用紙検出センサ106、ラベル検出手段としてのラベル検出センサ107などを、通信線を介して制御部109などと電気的に接続する。
【0028】
ステッピングモータ114は、制御部109の制御により、プラテンローラや連続用紙搬送用ローラ(用紙繰出部)を回転させる。
【0029】
印字部としてのサーマルヘッド103a(印字ヘッド)は、制御部109の制御により、所定の文字、記号などを用紙に印字する。
【0030】
カッタ駆動用モータ115は、制御部109の制御により、第1の切断部(オートカッタ)の可動刃を駆動する。
【0031】
カッタユニット開閉センサ67は、カッタユニットとしての第1の切断部(オートカッタ)の開閉を検知するセンサであり、検知結果を示す信号を制御部109に出力する。
【0032】
用紙検出センサ106は、用紙ロールから引き出されて印字部103に至る用紙の移送経路に配置され、詳細には、印字部103の上流側に配置され、用紙を印字部103に供給しているか否かを検出し、検出結果を示す信号を制御部109に出力する。
【0033】
ラベル検出手段としてのラベル検出センサ107は、第1の切断部(オートカッタ)よりも下流の発行口近傍に配置され、枚葉状の用紙であるラベルを検出し、検出結果を示す信号を制御部109に出力する。
【0034】
図4は本発明の実施形態に係るプリンタの動作の一例を説明するための図である。詳細には、図4(a)はプリンタの自動切断モード(第1発行モード)の動作の一例を説明するための図、図4(b)はプリンタの手動切断モード(第2発行モード)の動作の一例を説明するための図である。
【0035】
本実施形態では、印字媒体として、ライナレスラベル(台紙レスラベル)を説明する。印字媒体としての用紙ロール(ロール紙)は、長尺帯状の台紙レスラベル用紙をロール状に巻いて形成されている。尚、印字媒体は、ライナレスラベルに限られるものではなく、台紙つきラベルなどであってもよい。本実施形態の台紙レスラベル用紙において、一方面(上面)に印字面が形成され、この印字面に剥離加工処理が施され、他方面(下面)に粘着剤を塗布した粘着面が形成されている。
【0036】
ラベル用紙の引き出し方向下流側には、用紙繰出部としてのローラ102(102a,102b)が設けられている。その下流側には、サーマルヘッド103a(印字ヘッド)とプラテンローラ103bからなる印字部103が配置されている。さらに、その印字部103より下流側には、切断部42が配置されている。切断部42は、第1の切断部104(オートカッタ)と、第2の切断部201(手切用カッタ)を有する。
【0037】
詳細には、印字部103より下流側には、第2の切断部201(手切用カッタ)と、下部材202が配置されている。
【0038】
印字部103と第2の切断部201(手切用カッタ)の間に用紙検出センサ106が配置されている。この用紙検出センサ106は、例えば、赤外線、可視光線、レーザ光などの所定の光を発光する発光部や、ラベルに反射した反射光を受信する受光部などにより構成されている。
【0039】
第2の切断部201(手切用カッタ)と下部材202の間の手切発行用発行口200よりも下流側には、第1の切断部104(オートカッタ)が配置されている。第1の切断部104は、固定刃104aと可動刃104bなどを有する。長尺のラベル用紙は、第1の切断部104により切断されて枚葉状のラベルとなる。
また、第1の切断部104の下流側には、ローラ105が配置されており、ラベルを保持する。また、第1の切断部104の下流側には、ラベル検出センサ107が配置されており、ラベルの有無を検出する。このラベル検出センサ107は、例えば、赤外線、可視光線、レーザ光などの所定の光を発光する発光部や、ラベルに反射した反射光を受信する受光部などにより構成されている。
【0040】
図5はプリンタ100の一例を示す斜視図である。詳細には、図5(a)は用紙を自動切断するオートカッタ動作時(第1発行モード時)のプリンタの斜視図であり、図5(b)はオートカッタ非動作時(第2発行モード時)のプリンタの斜視図である。
【0041】
図5(a)に示したように、プリンタ100の本体部100cには、可動刃や固定刃を備える第1の切断部104(オートカッタ)のカッタユニット104Uが着脱自在に設けられている。発行口140よりも前方には、枚葉状のラベルを保持するローラ105やラベル保持部108(レシーバ)が設けられている。ローラ105の表面にラベルの粘着防止加工が施されている。ラベル保持部108(レシーバ)は、発行口140よりも前方に延出するととともに左右から内側に屈曲して延出した形状に形成されており、発行口140から排紙されたラベルを保持可能に構成されている。
また、発行口140の近傍には、ラベル検出センサ107が設けられている。また、このラベル検出センサ107は、略直方体のケース内に収容されており、このケースはラベルの反り返し防止機能を有する。
【0042】
また、第1の切断部104(オートカッタ)のカッタユニット104Uの下部には、オイル塗布部を収容するオイルケース101が着脱自在に設けられている。オイル塗布部は可動刃や固定刃にオイル(潤滑油)を塗布する。このオイルケース101内にはオイル貯留部が設けられている。オイルケース101のオイル貯留部は、プリンタの本体部100c内に設けられているオイルタンク(不図示)からパイプや注油部101pを介してオイル(潤滑油)を補充可能に構成されている。
【0043】
また、本実施形態では、第1の切断部104を有するカッタユニット104Uは、係合溝などの係合部104kを有し、プリンタの本体部100cがボルトなどの係合部100kを有する。この係合部104kと係合部100kが係合または非係合するように構成されている。つまり、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)がプリンタ100の本体部100cに着脱自在に装着可能に構成されている。
【0044】
プリンタ100は、手切発行モード時、カッタユニット104Uを本体部100cから取り外し、図5(b)に示したように、第2の切断部201(手切用カッタ)を露出するように、本体部100cに仮装着するように構成されている。
本実施形態では、第2の切断部201(手切用カッタ)の刃先201aは、操作者により容易に用紙をカットすることができるように、凹凸形状に形成されている。
第2の切断部201(手切用カッタ)と下部材202の間に手切発行用発行口200が形成されている。プリンタ100は、この手切発行用発行口200から用紙を排紙するように構成されている。尚、第2の切断部201は、手切発行用発行口200の上側に形成されていてもよいし、手切発行用発行口200の下側に形成されていてもよい。
【0045】
図6は用紙の印字領域81、未印字領域82、カット位置83の一例を説明するための図である。
図6に示したように、印字部により印字された用紙は、用紙の先端部付近に印字領域81を有し、それよりも上流側(用紙ロール側)には、印字されていない未印字領域82を有する。この印字領域81と未印字領域82の間に、切断部によるカット位置83が設定される。
【0046】
印字領域81には、例えば、商品の本体価格、バーコード、品名、消費期限、加工日、店舗名、店舗の住所などの商品に関する所定の情報が印字される。
【0047】
本実施形態では、自動または手動により連続用紙がカットされる場合であっても、上記カット位置83は同じ位置となるように、用紙繰出部による連続用紙の搬送量が制御される。
【0048】
図7は本発明の実施形態に係るプリンタの動作の一例を説明するフローチャートである。本発明の実施形態に係るプリンタの動作の一例を、上記図面を参照しながら説明する。
【0049】
ステップST1において、制御部109は、第2発行モードか否かを判別し、第2発行モードの場合にステップST7の処理に進み、それ以外の第1発行モードの場合にステップST2の処理に進む。
詳細には、例えば、第1の切断部(オートカッタ)に不具合が生じ、オートカッタが使用できない場合、制御部109は、第2発行モードであると判断し、それ以外の場合に第1発行モードであると判断してもよい。
【0050】
また、例えば、図5(b)に示したように、第1の切断部(オートカッタ)が第2の切断部201(手切用カッタ)の近傍に設けられた手切発行用発行口200を露出する位置に、プリンタの本体部に対して取り付けられていることを検知部(センサ)により検知した場合に、制御部109は、第2発行モードであると判断し、第1の切断部(オートカッタ)が手切発行用発行口200よりも用紙搬送方向の下流側に位置するように、プリンタの本体部に取り付けられている場合に、第2発行モードであると判断してもよい(図5(a)参照)。
【0051】
また、カッタユニット104Uの第1の切断部(オートカッタ)が手切発行用発行口よりも用紙搬送方向の下流側に位置するようにプリンタの本体部に取り付けられた状態(図5(a)参照)から、カッタユニット104Uを本体部から取り外したこと検知部(センサ)で検知した場合に、制御部109は第2発行モードであると判断し、それ以外の場合に、第1発行モードであると判断してもよい。
【0052】
ステップST2において、第1発行モード(自動切断モード)時、第1の切断部104を備えるカッタユニット104Uが、第2の切断部201よりも下流側に配置される(図4(a)、図5(a)参照)。制御部109は、次の自動ラベル発行の指示がある場合にステップST3の処理に進み、それ以外の場合にステップST1の処理に進む。
【0053】
ステップST3において、制御部109は、第1発行モードの場合、サーマルヘッド103aなどの印字部により連続用紙の印字領域81に印字する処理を行う。
ステップST4において、制御部109は、印字領域81と未印字領域82の間のカット位置83(図6参照)を、第1の切断部104(オートカッタ)の刃先位置Cに位置まで用紙を搬送するように、用紙繰出部(ローラ102,プラテンローラ103b)を制御する。
【0054】
ステップST5において、制御部109は、第1の切断部104(オートカッタ)により連続用紙をカット位置83で切断する制御を行う。連続用紙の先端部Ltは、第1の切断部104(オートカッタ)の刃先位置Cに位置する。
【0055】
ステップST6において、次のラベルを印字発行するために、連続用紙の先端部Ltを、サーマルヘッド103aなどの印字部103の位置付近まで、搬送方向と逆方向(ロール紙から連続用紙を引き出す方向に対して逆方向)に連続用紙を搬送するように、制御部109が用紙繰出部(ローラ102,プラテンローラ103b)を制御する(バックフィード制御)。この場合、搬送距離は、距離CA程度である。距離CAは、サーマルヘッド103aなどの印字部103と、第1の切断部104の刃先位置Cの間の距離である。
制御部109は、第1発行モードの場合、上記ステップST3〜ステップST6の動作を繰り返す。
【0056】
本実施形態では、ステップST7において、第2発行モード(手切発行)の場合、制御部109は、表示・操作部112(入力表示手段h)の表示部に、「オートカッタ動作停止中」などの文字や図形などを表示する処理を行う。つまり、オートカッタの動作を停止している旨を操作者(ユーザ)に報知することができる。
【0057】
ステップST8において、制御部109は、初回の第2発行モードであるか否かを判別し、初回である場合にステップST9の処理に進み、それ以外の場合にステップST10の処理に進む。
【0058】
ステップST9において、制御部109は、自動的に、または、表示操作部の紙送り指示ボタンの操作を検出した場合に、連続用紙を紙送りするように用紙繰出部(102,103b)を制御する。操作者は、第2の切断部201(手切用カッタ)により連続用紙をカットして、第2発行モード時のラベルのセットを完了する。
【0059】
ステップST10において、制御部109は、例えば、表示・操作部112(入力表示手段h)から、手切り発行の指示を受信したか否かを判別し、その指示を受信した場合にステップST11の処理に進み、それ以外の場合にステップST1の処理に進む。詳細には、手切り発行の指示としては、表示・操作部112(入力表示手段h)に操作可能に表示された操作ボタンの操作、その機能を割り当てたハードキーの押下などを挙げることができる。
【0060】
ステップST11において、連続用紙の先端部Ltを、サーマルヘッド103aなどの印字部103の位置付近まで、搬送方向と逆方向(ロール紙から連続用紙を引き出す方向に対して逆方向)に連続用紙を搬送するように、制御部109が用紙繰出部(ローラ102,プラテンローラ103b)を制御する(バックフィード制御)。この場合、搬送距離は、距離BA程度である。距離BAは、サーマルヘッド103aなどの印字部103の位置Aと、第2の切断部201の刃先位置Bの間の距離である。尚、距離CAと距離BAの差である第1の切断部104の刃先位置Cと第2の切断部201の刃先位置Bの間は、距離CBである。
【0061】
ステップST12において、制御部109は、サーマルヘッド103aなどの印字部により連続用紙の印字領域81に印字する処理を行う。
【0062】
ステップST13において、制御部109は、印字領域81と未印字領域82の間のカット位置83(図6参照)を、第2の切断部201(手切用カッタ)の刃先位置Bに位置するように、用紙繰出部(102,103b)を制御する。
【0063】
ステップST14において、操作者が、第2の切断部201(手切用カッタ)によりカット位置83で連続用紙をカット(切断)することで、ラベルを発行する。連続用紙の先端部Ltは第2の切断部201(手切用カッタ)の刃先位置Bに位置する。
制御部109は、第2発行モードの場合、上記ステップST7〜ST14の動作を繰り返す。
【0064】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係るプリンタは、用紙繰出部(102,103b)によってロール紙から引き出した連続用紙にサーマルヘッド103aなどの印字部で印字し、用紙部分を切断部42により連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行する。このプリンタの切断部42は、第1の切断部104(オートカッタ)と、第1の切断部104と異なる位置に配置された第2の切断部201(手切用カッタ)を有する。詳細には、第1の切断部104は、第2の切断部201よりも用紙搬送方向の下流側の位置に設けられたオートカッタである。第2の切断部201は手切用カッタである。このため、オートカッタの故障時でも、手動にて用紙を切断して所定の長さのラベルを発行することができるプリンタを提供することができる。
【0065】
また、このプリンタの第1の切断部104(オートカッタ)は、プリンタ100の本体部100cに対して着脱自在に設けられている。例えば、第1の切断部104(オートカッタ)の可動刃104bと固定刃104aによる用紙切断後、可動刃104bが固定刃104aに対して離間しない状態で故障した場合であっても、第1の切断部104(オートカッタ)をプリンタ100の本体部100cから取り外した状態で、次の印字された用紙を第2の切断部201(手切用カッタ)にて手動で切断することができる。
【0066】
また、第1の切断部104は、第2の切断部201の近傍に設けられた手切発行用発行口200を露出する位置、又は手切発行用発行口200よりも用紙搬送方向の下流側の位置に移動自在に、プリンタの本体部に設けられている。
【0067】
詳細には、図5に示したように、第1発行モード(オートカット)時、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)は、第2の切断部を覆うように、プリンタ100の本体部100cに取り付けられている。この場合、第2の切断部201(手切用カッタ)による操作者(ユーザ)の怪我を防止することができる。
【0068】
また、第2発行モード(手動切断モード)時、上述したように、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)は、第2の切断部201を露出するように、プリンタ100の本体部100cに着脱自在に構成されている。本実施形態では、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)と、プリンタの本体部100cの間には、可動刃駆動用配線や送油パイプなどが設けられており、上述した構成とすることで、配線やパイプが短くても、第2の切断部201を露出した状態で、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)をプリンタ100の本体部100cに仮装着しておくことができる。
【0069】
また、本発明の実施形態に係るプリンタ100は、用紙繰出部(102、103b)及び第1の切断部104を作動して、枚葉状の用紙を発行する第1発行モード、第1の切断部104を非作動とし第2の切断部201により連続用紙を切断可能とする第2発行モード、を切り替えて制御する制御部109を有する。
上記制御部109は、切断時、第1発行モードの場合、第1の切断部104の刃先位置Cに、用紙の印字領域81と未印字領域82の間のカット位置83を位置させるように用紙繰出部(102,103など)により用紙の搬送制御を行い、第2発行モードの場合、第2の切断部201の刃先位置Bに、用紙のカット位置83を位置するように用紙繰出部(102、103b)により用紙の搬送制御を行う。
このため、第1の切断部104(オートカッタ)が故障した場合であっても、第2の切断部(手切用カッタ)にて、用紙を切断してラベルを発行することができるプリンタを提供することができる。
【0070】
また、本発明の実施形態に係るプリンタの制御部109は、第2発行モードの場合、第2の切断部201による用紙の切断後、ロール紙から連続用紙を引き出す方向に対して逆方向に、連続用紙を搬送するように用紙繰出部(102,103b)を制御する。
また、本発明の実施形態に係るプリンタの制御部109は、第1発行モードの場合、第1の切断部104による用紙の切断後、ロール紙から連続用紙を引き出す方向に対して逆方向に、連続用紙を搬送するように用紙繰出部(102,103b)を制御する。
【0071】
このように、切断後、第1発行モードまたは第2発行モードに応じて、バックフィードする量や搬送量、搬送方向を制御することで、簡単な構成で、第1発行モードと第2発行モードとで用紙の規定位置(カット位置83)で連続用紙をカットすることができ、同じ大きさのラベルを発行することができる。
【0072】
また、上記実施形態では、第1の切断部104を有するカッタユニットに係合溝などの係合部104kを設け、プリンタの本体部100cに、ボルトなどの係合部100kを設け、係合部104k、係合部100kが係合または非係合するようにプリンタ100が構成されている。つまり、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)がプリンタ100の本体部100cに着脱自在に装着可能に構成されている。
【0073】
また、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)が、図5(a)に示した状態で、プリンタの本体部100cに着脱されているか、カッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)が図5(b)に示した状態で、プリンタの本体部100cに装着されているかを検知する検知手段をプリンタに設けてもよい。
この場合、図5(a)に示した状態または図5(b)に示した状態で、プリンタの本体部100cにカッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)を装着しているかを検知手段により検知し、制御部109が、検知手段の検知結果に基づいて第1発行モードまたは第2発行モードを容易に切り替えることができる。
【0074】
詳細には、第1発行モード時、リンタの本体部100cにカッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)が装着されている場合(図4(a)、図5(a))、連続用紙が、第2の切断部201の手切発行用発行口200を通って、第1の切断部104の近傍の発行口140へ用紙繰出部により搬送され、第1の切断部104により切断されることで、枚葉状の用紙(ラベル)が発行される。
【0075】
第2発行モード時、プリンタの本体部100cにカッタユニットの第1の切断部104(オートカッタ)が規定位置から取り外され、第2の切断部201が露出している場合(図4(b)、図5(b))、連続用紙が、第2の切断部201の手切発行用発行口200を通り、第2の切断部201にて手切りされることで枚葉状の用紙(ラベル)が発行される。
【0076】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【0077】
また、上述した実施形態では、プリンタ付き包装装置を例に説明したが、この形態に限られるものではない。例えば、本発明に係るプリンタをPOSレジスタ、券売機(発券機)、単に事前印字されたラベルをカッタで切断し発行する発行装置、情報機器、などに適用してもよい。
【符号の説明】
【0078】
42…切断部
81…印字領域
82…未印字領域
83…カット位置
100…プリンタ
100c…本体部(プリンタの本体部)
102、102a、102b…ローラ(用紙繰出部)
103…印字部
103a…サーマルヘッド(印字ヘッド)
103b…プラテンローラ(用紙繰出部)
104…第1の切断部(オートカッタ)
104U…カッタユニット
104a…固定刃
104b…可動刃
109…制御部(印字制御部)
140…発行口
200…手切発行用発行口
201…第2の切断部(手切用カッタ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7