特許第6380353号(P6380353)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6380353
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   G03G21/16 195
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-233096(P2015-233096)
(22)【出願日】2015年11月30日
(65)【公開番号】特開2017-102168(P2017-102168A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2017年8月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136098
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100137246
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勝也
(72)【発明者】
【氏名】若山 圭
【審査官】 岡▲崎▼ 輝雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−064888(JP,A)
【文献】 特開2002−338068(JP,A)
【文献】 特開2006−121482(JP,A)
【文献】 特開2008−111864(JP,A)
【文献】 特開2006−171619(JP,A)
【文献】 米国特許第05157448(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成装置であって、
画像を形成する画像形成部と、
抜き差し可能であって前記画像形成部に供給する用紙を収納する給紙カセット、および前記給紙カセットをその内部に収容する枠部を含み、着脱自在に設けられた給紙装置と、
その内方側に前記画像形成部を収容する本体部と、
前記給紙装置が前記画像形成装置から取り外された第一の状態で、前記給紙カセットの前記枠部からの抜き出し方向の移動を規制するよう取り付けられ、前記給紙装置が前記画像形成装置に装着された第二の状態で、前記本体部と前記枠部とを連結する連結部材とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記連結部材は、前記第二の状態の時に、締結部材を用いて前記本体部と前記枠部とを連結する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記連結部材には、前記締結部材を締結させる貫通孔が設けられている、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記枠部には、前記連結部材を取り付ける取り付け部が設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記締結部材は、ビスを含む、請求項2に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複合機等に代表される画像形成装置においては、画像読み取り部で原稿の画像を読み取った後、画像形成部に備えられる感光体に対して読み取った画像を基に光を照射し、感光体上に静電潜像を形成する。その後、形成した静電潜像の上に帯電したトナー等の現像剤を供給して可視画像とした後、給紙された用紙に転写して定着させ、装置外に排出する。
【0003】
画像形成装置は、複数の部材を組み合わせて、最終的な製品が形成される。画像形成装置における部材間の取り付けに関する技術が、特開2008−9260号公報(特許文献1)、および特開2008−9262号公報(特許文献2)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−9260号公報
【特許文献2】特開2008−9262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像形成装置には、その内部に複数の用紙を収納し、画像を形成する画像形成部に収納された用紙を順次供給する給紙装置が備えられている。給紙装置は、給紙装置の筐体となる枠部と、用紙をその内部に収容する給紙カセットとを含む。給紙カセットは、枠部に対して、抜き差し可能に設けられている。また、給紙装置自体は、画像形成装置に着脱自在に設けられている。
【0006】
ここで、給紙装置を単体で搬送する際に、搬送前に給紙カセットを枠部に対して差し込んでいた状態であるにも関わらず、搬送中に、給紙カセットが枠部から抜き出た状態となってしまうおそれがある。そうすると、予期せぬ負荷が給紙カセットや枠部にかかり、給紙装置が破損してしまうおそれがある。
【0007】
また、画像形成装置に着脱自在な給紙装置については、画像形成装置の設置時に、画像形成装置に装着される。この場合、給紙装置の上に画像形成装置を積み重ねるようにして、給紙装置は画像形成装置に装着される。ここで、給紙装置が画像形成装置に装着された際に、地震や何らかの衝撃が発生すると、画像形成装置が給紙装置の上から落ちたり、画像形成装置に対する給紙装置の位置がずれて、給紙装置からの用紙の安定した供給が維持できなくなってしまうおそれがある。すなわち、給紙装置の確実な画像形成装置への固定が求められる。
【0008】
これらの要求に対して、より簡易な構成で実現を図ることが求められている。しかし、上記した特許文献1および特許文献2に開示の技術では、対応することができない。
【0009】
この発明の目的は、破損のおそれを低減させると共に、確実な用紙の供給を実現することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の一の局面においては、画像形成装置は、画像を形成する画像形成装置であって、画像形成部と、給紙装置と、本体部と、連結部材とを備える。画像形成部は、画像を形成する。給紙装置は、給紙カセットと、枠部とを含む。給紙カセットは、抜き差し可能であって用紙を収納する。枠部は、給紙カセットをその内部に収容する。給紙装置は、着脱自在に設けられている。本体部は、その内方側に画像形成部を収容する。連結部材は、給紙装置が画像形成装置から取り外された第一の状態で、給紙カセットの枠部からの抜き出し方向の移動を規制するよう取り付けられ、給紙装置が画像形成装置に装着された第二の状態で、本体部と枠部とを連結する。
【発明の効果】
【0011】
このような画像形成装置によると、給紙装置が画像形成装置から取り外された第一の状態において、連結部材により、給紙カセットが抜き出される方向の移動が規制される。そうすると、給紙装置の搬送時における給紙装置の破損のおそれを低減することができる。また、給紙装置が画像形成装置に装着された第二の状態において、本体部と枠部とが連結部材によって連結される。そうすると、給紙装置を画像形成装置に確実に固定でき、画像形成装置に対する給紙装置の位置決めを確実にして、給紙装置からの安定した用紙の供給を確保することができる。したがって、このような画像形成装置は、破損のおそれを低減させると共に、確実な用紙の供給を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の一実施形態に係る画像形成装置を複合機に適用した場合の複合機の外観を示す概略図である。
図2】給紙装置の外観を示す斜視図であって、給紙装置をフロント側から見た図であり、給紙カセットが差し込まれた状態を示す。
図3】給紙装置の外観を示す斜視図であって、給紙装置をフロント側から見た図であり、給紙カセットが引き出された状態を示す。
図4】給紙装置の外観を示す斜視図であって、給紙装置をリア側から見た図であり、背面板を閉じた状態を示す。
図5】給紙装置の外観を示す斜視図であって、給紙装置をリア側から見た図であり、背面板を開けた状態を示す。
図6】取り付け部の一部を示す斜視図である。
図7】連結部材の外観を示す斜視図である。
図8】連結部材の外観を示す斜視図であって、図7に示す連結部材を逆の方向から見た図である。
図9図5中のIXで示す領域の拡大図である。
図10】連結部材が取り付けられた領域の断面図である。
図11】給紙装置を複合機に固定する際の複合機をリア側から見た場合の斜視図である。
図12】連結部材を取り付ける前の取り付け部周辺の拡大図である。
図13】連結部材を取り付けた状態を示す拡大図である。
図14】連結部材を取り付けた領域の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を説明する。まず、この発明の一実施形態に係る画像形成装置を複合機に適用した場合の複合機の構成について説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る画像形成装置を複合機に適用した場合の複合機の外観を示す概略図である。
【0014】
図1を参照して、複合機11は、制御部(図示せず)と、本体部12と、操作部13と、画像形成部(図示せず)と、給紙部18と、給紙装置31と、ネットワークと接続するためのネットワークインターフェース部(図示せず)とを備える。
【0015】
制御部は、複合機11全体の制御を行う。操作部13は、複合機11側から発信する情報やユーザーの入力内容を表示する表示画面14を含む。操作部13は、印刷部数や階調等の画像形成の条件や電源のオンまたはオフをユーザーに入力させる。画像形成部は、ネットワークを介して送信された画像データを基に画像を形成する。本体部12は、複合機11のいわゆる筐体であって、その内方側に画像形成部、および給紙部18を収容する。給紙部18は、本体部12の下方側の領域に設けられている。給紙部18は、その内部に画像形成部へ供給する用紙を複数収納する。給紙部18の下方側の領域には、本体部12に着脱可能な給紙装置31が配置される。この場合、給紙装置31の上に、複合機11が配置される構成である。給紙装置31は、その内部に収納された複数の用紙を画像形成部に順次供給する。すなわち、給紙部18は、複合機11に予め備え付けられた給紙機構であり、給紙装置31は、いわゆるオプションで本体部12に着脱可能に設けられる給紙機構である。
【0016】
なお、複合機11は、画像データの書き出しや読み出しを行うDRAM(Dynamic Random Access Memory)等を備えるが、これらについては、図示および説明を省略する。なお、図1中の矢印Dで示す方向が、複合機11のフロント側に向かう方向である。また、図1中の矢印Dで示す方向が、複合機11の上側から下側に向かう方向である。
【0017】
複合機11は、ネットワークインターフェース部を通じて、ネットワークに接続された図示しないコンピューターから送信された画像データを用いて、画像形成部において画像を形成して用紙に印刷することにより、プリンターとして作動する。すなわち、画像形成部は、要求された画像を印刷する印刷部として作動する。
【0018】
次に、複合機11に備えられる給紙装置31の構成について説明する。図2図3図4、および図5は、給紙装置31の外観を示す斜視図である。図2は、給紙装置31をフロント側から見た図であり、後述する給紙カセット33が差し込まれた状態を示す。図3は、給紙装置31をフロント側から見た図であり、給紙カセット33が引き出された状態を示す。図4は、給紙装置31をリア側から見た図であり、後述する背面板37を閉じた状態を示す。図5は、給紙装置31をリア側から見た図であり、背面板37を開けた状態を示す。
【0019】
図1図5を参照して、給紙装置31は、枠部32と、給紙カセット33とを含む。枠部32は、給紙装置31のいわゆる筐体であって、その内部に給紙カセット33を収容する。給紙カセット33は、その内部に複数の用紙を収納することができる。具体的には、給紙カセット33の底部に設けられる底板34の上に複数の用紙が積載されるようにして収納される。給紙カセット33については、前面部35がフロント側に向くようにして、枠部32に収容される。なお、枠部32の上方側に位置する面36a側に本体部12が配置される。また、枠部32の下方側に位置する面36bは、複合機11が所定の箇所に設置される際に、床面に対向する面となる。
【0020】
給紙カセット33は、枠部32に対して抜き差し可能に構成されている。具体的には、給紙カセット33の前面部35を矢印Dで示す方向であるフロント側に引っ張り出すようにして、給紙カセット33は引き出される。給紙カセット33が引き出された状態で、底板34上に消耗品である用紙が収納される。用紙を収納した後、前面部35を矢印Dと逆の方向に押し込んで、枠部32に給紙カセット33を差し込む。給紙装置31は、給紙カセット33が差し込まれた際に、最上部の用紙を給紙できる位置、具体的には、図示しないピックアップローラーと最上部の用紙とが当接する位置となるように、底板34の一部を上昇させる。
【0021】
枠部32のリア側に位置する背面板37は、開閉可能に構成されている。具体的には、給紙装置31は、背面板37の上側部分を支点として下側部分を上下させ、ある程度の角度で背面板37を開閉可能な構成となっている。背面板37を開放することにより、給紙カセット33の内方側を、リア側から見ることができる。また、給紙カセット33内で紙詰まりが生じた場合には、背面板37を開けて、紙詰まりした用紙を取り除くことができる。通常、すなわち、複合機11が稼働中であり、給紙装置31が給紙を行っている間は、背面板37は閉じられた状態となっている。
【0022】
枠部32のリア側には、後述する二つの連結部材46a、46bがそれぞれ取り付けられる二つの取り付け部41a、41bが設けられている。図6は、取り付け部41aの一部を示す斜視図である。図6は、図4中のVIで示す領域の拡大図である。
【0023】
図1図6を参照して、取り付け部41aは、板状の部材を折り曲げた形状である。具体的には、取り付け部41aは、薄板状の金属部材を断面略L字状に少なくとも一度折り曲げた形状の板状部42を含む。また、板状部42には、その一部を厚み方向に貫通する貫通孔43が設けられている。貫通孔43は、丸孔状である。取り付け部41a、41bはそれぞれ、貫通孔43が設けられた領域が、枠部32の上方側、すなわち、上方側に位置する面36a側に突出するようにして、枠部32のリア側に設けられている。取り付け部41a、41bは、給紙カセット33内において矢印Dと逆の方向で示す用紙の搬送方向に垂直な方向に、それぞれ左右方向に間隔を開けて枠部32に取り付けられている。取り付け部41bは、取り付け部41aと同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0024】
複合機11は、二つの連結部材46a、46bを含む。ここで、連結部材46aの構成について説明する。なお、連結部材46bは、連結部材46aと同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0025】
図7および図8は、連結部材46aの外観を示す斜視図である。図8は、図7に示す連結部材46aを逆の方向から見た図である。
【0026】
図1図8を参照して、連結部材46aは、上下方向に延びる胴部47と、胴部47の中央領域から外方側に突出した取っ手部48とを含む。なお、上下方向とは、図7および図8中の矢印Dで示す方向またはその逆で示す方向である。矢印Dで示す方向は、複合機11に取り付けられた際、または給紙装置31に取り付けられた際に、矢印Dで示す方向と同じとなる。取っ手部48のうち、胴部47と連なる領域の一部は、内方側に凹んだ凹部49が設けられている。この取っ手部48および凹部49により、連結部材46aを手に取って持ちやすいものとなっている。胴部47の一方側の端部51aには、胴部47を厚み方向に貫通する貫通孔52が設けられている。また、貫通孔52が設けられた胴部47の一方側の端部51aのうち、貫通孔52の周囲には、貫通孔52の貫通方向に長く延びる壁部53が形成されている。貫通孔52が設けられた側と反対側である他方側の端部51bには、貫通孔52の貫通方向の一方側にそれぞれ延びる一対の突起部54a、54bが、それぞれ上下方向に間隔を開けて設けられている。一対の突起部54a、54bの間には、切り欠き55が形成されている。また、突起部54bの下方側には、それぞれ間隔を開けて下方側の端面から突出する一対の突出部56a、56bが設けられている。突出部56a、56bについては、矢印Dで示す方向に延びている。突出部56a、56bの間にも、切り欠き57が形成されている。なお、突起部54aの中央領域には、上方向に延びる張り出し部58が設けられている。
【0027】
連結部材46aは、樹脂製である。連結部材46aは、例えば、射出成型等により製造される。
【0028】
次に、給紙装置31が複合機11から取り外された第一の状態における連結部材46a、46bの取り付け状態について説明する。この状態は、給紙装置31が搬送中の状態に相当する。図9および図10は、連結部材46aが取り付けられた状態を示す図である。図9は、図7中のIXで示す領域の拡大図である。図10は、連結部材46aが取り付けられた領域の断面図である。
【0029】
図1図10を参照して、連結部材46aは、取っ手部48がリア側に向くようにして、給紙カセット33のリア側の端部に取り付けられる。この場合、連結部材46aに設けられた切り欠き57と給紙カセット33側に設けられた嵌合部38とを嵌合させるようにして取り付けられる。この取り付けに際しては、例えば、切り欠き55を利用した突起部54b等の弾性変形が利用される。この場合、張り出し部58は、給紙カセット33の一部に当接する構成である。なお、連結部材46aについては、ビス等の締結部材で給紙カセット33に締結されていない。また、連結部材46a、46bが取り付けられる左右方向の幅は、取り付け部41a、41bが設けられた左右方向の幅よりも狭く構成されている。すなわち、連結部材46a、46bはそれぞれ、取り付け部41a、41bが設けられた位置よりも給紙装置31の左右方向の内方側に近い位置に取り付けられる。
【0030】
このように取り付けられた連結部材46a、46bは、給紙カセット33の搬送時において、図10中の矢印Dで示す方向である給紙カセット33が抜き出される方向に力が働いたとしても、連結部材46aの端部51aのうちのフロント側に位置する面59と、枠部32のリア側に位置する面39とが当接することになる。そうすると、給紙カセット33が抜き出される方向への給紙カセット33の移動が規制される。なお、連結部材46bについても同様である。
【0031】
次に、複合機11に給紙装置31が装着された第二の状態における連結部材46a、46bの取り付け状態について説明する。図11は、この場合の複合機11をリア側から見た場合の斜視図である。図12は、連結部材46aを取り付ける前の取り付け部41a周辺の拡大図である。図13は、連結部材46aを取り付けた状態を示す拡大図である。図14は、連結部材46aを取り付けた領域の断面図である。図12は、図11中のXIIで示す領域の拡大図である。
【0032】
図1図14を参照して、連結部材46aは、取り付け部41aに設けられた貫通孔43の位置と、連結部材46aに設けられた貫通孔52の位置とを一致させるようにして配置される。この場合、給紙部18に設けられた背面板19を開けて行われる。背面板19については、給紙装置31に設けられた背面板37と同様の構成である。そして、締結部材としてのビス61の雄ねじ部62をそれぞれの貫通孔43、52に挿通させた後、本体部12に設けられた雌ねじ部63に螺合させる。このようにして連結部材46a、46bは取り付けられる。なお、連結部材46a、46bについては、第一の状態に対して、それぞれ左右方向の外方側にやや移動した位置に取り付けられることになる。
【0033】
このようにして取り付けられた連結部材46a、46bは、給紙装置31が複合機11に装着された際に、給紙装置31と複合機11とを連結させる。この場合、ビス61によって締結状態にあるため、複合機11に対して給紙装置31が確実に固定される。なお、この場合、給紙カセット33は、連結部材46a、46bによって移動を規制されていないため、この第二の状態において、枠部32に対する給紙カセット33の抜き差しが可能となる。
【0034】
以上より、このような構成の複合機11によれば、給紙装置31が複合機11から取り外された第一の状態において、連結部材46a、46bにより、給紙カセット33が抜き出される方向の移動が規制される。そうすると、給紙装置31の搬送時における給紙装置31の破損のおそれを低減することができる。また、給紙装置31が複合機11に装着された第二の状態において、本体部12と枠部32とが連結部材46a、46bによって連結される。そうすると、給紙装置31を複合機11に確実に固定でき、複合機11に対する給紙装置31の位置決めを確実にして、給紙装置31からの安定した用紙の供給を確保することができる。したがって、このような複合機11は、破損のおそれを低減させると共に、確実な用紙の供給を実現することができる。
【0035】
この場合、ビス61により連結部材46a、46bが締結されているため、より強固に給紙装置31を複合機11に固定することができる。したがって、より確実に安定した給紙を確保することができる。
【0036】
また、この場合、連結部材46a、46bには、ビス61を締結させる貫通孔52が設けられているため、より締結を確実にすることができる。
【0037】
なお、上記の実施の形態においては、締結部材としてビス61を用いることとしたが、これに限らず、例えば、締結部材として、枠部32に締結させる凹凸形状を有する部材を用いることとしてもよい。さらに、締結部材を用いずに、本体部12と枠部32とを連結させる構成としてもよい。
【0038】
また、上記の実施の形態においては、連結部材46a、46bを樹脂製としたが、これに限らず、例えば、金属製としてもよい。また、連結部材46a、46bは、二つ設けることとしたが、これに限らず、一つであってもよいし、三つ以上設ける構成としてもよい。
【0039】
なお、上記の実施の形態においては、給紙カセット33の上方側に位置する面36aから突出した取り付け部41a、41bを設ける構成としたが、これに限らず、突出した形状の取り付け部41a、41bを設けない構成としてもよい。
【0040】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0041】
この発明に係る画像形成装置は、破損のおそれの低減、および確実な用紙の供給が要求される場合に、特に有効に利用される。
【符号の説明】
【0042】
11 複合機、12 本体部、13 操作部、14 表示画面、18 給紙部、19,37 背面板、31 給紙装置、32 枠部、33 給紙カセット、34 底板、35 前面部、36a,36b,39,59 面、38 篏合部、41a,41b 取り付け部、42 板状部、43,52 貫通孔、46a,46b 連結部材、47 胴部、48 取っ手部、49 凹部、51a,51b 端部、53 壁部、54a,54b 突起部、55,57 切り欠き、56a,56b 突出部、58 張り出し部、61 ビス、62 雄ねじ部、63 雌ねじ部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14