(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アンテナ部は、前記本体部に前記コイルアンテナと内外径寸法のほぼ等しいループアンテナを有する複数の共振アンテナが一定間隔で第1方向に沿って配置された、請求項4に記載のアタッチメント型ブースターアンテナ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
第1の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、コイルアンテナに取り付け可能なアタッチメント型ブースターアンテナであって、
本体部と、
前記本体部に複数の共振アンテナが配列されたアンテナ部と、
前記コイルアンテナを前記本体部に取り付けるための取り付け部であって、前記コイルアンテナが前記複数の共振アンテナのうちの1つの共振アンテナと磁界結合する位置に設けられた取り付け部と、
を備える。
【0013】
第2の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1の態様に係る構成において、前記アンテナ部は、前記配列の中央の前記共振アンテナの共振周波数を前記配列の端部の前記共振アンテナの共振周波数より高く設定してもよい。
【0014】
第3の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1又は第2の態様に係る構成において、前記共振アンテナは、
第1面及び第2面を有する絶縁体層と、
前記絶縁体層を介して対向するように前記第1面及び前記第2面にそれぞれ配置され、それぞれループの一部を欠く開口部を有する第1及び第2ループアンテナであって、前記絶縁体層の法線方向から見た透過面で前記第1ループアンテナの少なくとも一部と前記第2ループアンテナの少なくとも一部とによって閉ループが描けるように配置されている、第1及び第2ループアンテナと、
を備えてもよい。
【0015】
第4の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1又は第2の態様に係る構成において、前記複数の共振アンテナは、ループアンテナと、前記ループアンテナと直列に接続された容量と、を備えてもよい。
【0016】
第5の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1から第4のいずれかの態様に係る構成において、前記アンテナ部は、前記本体部に複数の共振アンテナが面内で2次元配列されてもよい。
【0017】
第6の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第5の態様に係る構成において、前記アンテナ部は、前記本体部に前記コイルアンテナと内外径寸法のほぼ等しいループアンテナを有する複数の共振アンテナが一定間隔で第1方向に沿って配置されていてもよい。
【0018】
第7の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第6の態様に係る構成において、前記アンテナ部は、
前記複数の共振アンテナが第1方向に沿って配列された第1列と、
前記第1列と前記第1方向と直交する第2方向で隣接して、前記複数の共振アンテナが前記第1方向に沿って配列された第2列と、
を有し、前記第2列は、前記第1列に対してオフセットを伴って配列されていてもよい。
【0019】
第8の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1から第7のいずれかの態様に係る構成において、前記取り付け部は、前記コイルアンテナを挿入するスロットを有してもよい。
【0020】
第9の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1から第8のいずれかの態様に係る構成において、前記取り付け部は、前記コイルアンテナと前記複数の共振アンテナのうちの1つの共振アンテナとネジ止めしてもよい。
【0021】
第10の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1から第9のいずれかの態様に係る構成において、前記取り付け部は、前記コイルアンテナを回転可能に取り付けてもよい。
【0022】
第11の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1から第10のいずれかの態様に係る構成において、前記本体部は、曲面状であってもよい。
【0023】
第12の態様に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、上記第1から第11のいずれかの態様に係る構成において、前記本体部は、カード型であってもよい。
【0024】
第13の態様に係るリーダライタは、コイルアンテナと、
前記コイルアンテナに取り付けたアタッチメント型ブースターアンテナであって、
本体部と、
前記本体部に複数の共振アンテナが配列されたアンテナ部と、
前記コイルアンテナを前記本体部に取り付けるための取り付け部であって、前記コイルアンテナが前記複数の共振アンテナのうちの1つの共振アンテナと磁界結合する位置に設けられた取り付け部と、
を有する、アタッチメント型ブースターアンテナと、
を備える。
【0025】
以下、実施の形態に係るアタッチメント型ブースターアンテナ及びこれを用いたリーダライタについて、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20の構成を示す斜視図である。
図2は、
図1のアタッチメント型ブースターアンテナ20の平面図である。
実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20は、コイルアンテナ22に取り付け可能なアタッチメント型ブースターアンテナである。このアタッチメント型ブースターアンテナ20は、本体部10と、本体部10に複数の共振アンテナ14a〜14tが配列されたアンテナ部16と、コイルアンテナ22を本体部10に取り付けるための取り付け部18と、を備える。この取り付け部18は、コイルアンテナ22が複数の共振アンテナ14a〜14tのうちの1つの共振アンテナ14qと磁界結合する位置に設けられている。
なお、コイルアンテナ22は、適切な位置合わせが可能であれば、単体でRFIDタグを読み取ることができる。
【0027】
このアタッチメント型ブースターアンテナ20は、コイルアンテナ22を本体部10に取り付けるための取り付け部18であるスロット24を設けている。スロット24は、共振アンテナ14qの下部に設けられており、コイルアンテナ22をスロット24に挿入することでコイルアンテナ22と共振アンテナ14qとを磁界結合させることができる。これによって、コイルアンテナ22とアタッチメント型ブースターアンテナ20とを組み合わせたリーダライタ30が構成される(
図2)。
【0028】
一方、アンテナ部16には複数の共振アンテナ14a〜14tが面内で2次元配列されており、各共振アンテナ14a〜14tは、隣接する共振アンテナが互いに磁界結合しうる位置に配置されている。つまり、コイルアンテナ22と共振アンテナ14qとが磁界結合すると、後述するように(
図10)、複数の共振アンテナ14a〜14tの全体についてもコイルアンテナ22と磁界結合する。その結果、アタッチメント型ブースターアンテナ20を用いることで、コイルアンテナ22の場合の検出可能な範囲をアンテナ部16の全体に拡大することができる。
また、このアタッチメント型ブースターアンテナ20によれば、コイルアンテナ22に取り付け可能であるので、従来使用していたコイルアンテナ22をそのまま利用できる。また、ハンディタイプのブースターアンテナとして取扱いが容易である。さらに、RFIDタグの品種変更に対応して、ブースターアンテナのサイズを変更したい場合、全く別のブースターアンテナに置換することによって変更が容易に行える。
【0029】
以下に、このアタッチメント型ブースターアンテナ20を構成する構成部材について説明する。
【0030】
<本体部>
本体部10は、アンテナ部16及び取り付け部を設けるためのベースである。本体部10は、例えばPETフィルム、ポリイミドフィルム等のベースフィルムのみで構成してもよく、あるいは、剛性を有する基材とアンテナ部を構成するためのベースフィルムとの2層以上の構造を有していてもよい。また、この本体部は、カード型であり、把持可能である。なお、本体部はカード型に限られず、例えば、曲面状、半球状等であってもよい。
【0031】
<アンテナ部>
アンテナ部16は、本体部10に設けられており、複数の共振アンテナ14a〜14tが平面内に2次元配列されている。具体的には、平面内にマトリクス配置されている。各共振アンテナ14a〜14tは、隣接する共振アンテナが互いに磁界結合しうる位置に配置されている。なお、共振アンテナ14a〜14tの配置パターンは、
図2の平面内の2次元配列に限定されない。例えば、後述する
図12に示すように、平面内でx軸に各共振アンテナが一定間隔で配置された第1列と第2列とのうち、第2列がx軸方向にオフセットして配置されていてもよい。また、平面内の2次元配列に限られず、平面内の1次元配列であってもよい。さらに、
図13に示すように、曲面上に配置されていてもよい。なお、曲面内であれば2次元配列してもよい。
【0032】
<共振アンテナ>
図3Aは、
図1のアタッチメント型ブースターアンテナ20のアンテナ部16を構成する一つの共振アンテナ14の平面図である。
図3Bは、
図3Aの共振アンテナ14の等価回路図である。
図3A及び
図3Bに示すように、一つの共振アンテナ14は、ループアンテナ12と、これに直列に接続されたコンデンサ13と、によって構成されている。ループアンテナ12の大きさは、検出対象のRFIDタグのループアンテナの大きさによっておよそ決まってくる。そこで、各ループアンテナ12の大きさは、実質的に同じであってもよい。また、ループアンテナ12には、コイルアンテナ22と内外径寸法のほぼ等しいループアンテナを用いてもよい。この場合には、コンデンサ13の容量によって、共振アンテナ14の共振周波数が決まる。ループアンテナ12の大きさとコンデンサ13の容量は、共振周波数が、例えば、UHF帯(860MHz〜960MHz)の範囲となるように設定すればよい。
【0033】
また、アンテナ部16の配列の中央の共振アンテナ、例えば、共振アンテナ14f、14g等の共振周波数を配列の端部の共振アンテナ14a、14b等の共振周波数より高く設定してもよい。これによって、配列された複数の共振アンテナの実際の共振周波数を合わせることができるという効果を奏することができる。
上記効果に対応する配列された複数の共振アンテナの実際の共振周波数における問題点を説明する。つまり、各共振アンテナをそれぞれ同じ共振周波数に調整していても、面内で1列又は2次元配列した場合には、各部分ごとに実際の共振周波数が異なってくるという問題がある。まず、中央の共振アンテナ14f、14g等では、隣接する周辺の共振アンテナとの浮遊静電容量が多くなると考えられる。そのため、単体で設定された共振周波数に比べて配列された共振アンテナのうち中央の共振アンテナ14f、14g等の共振周波数は、端部の共振アンテナの共振周波数よりも低くなると考えられる。そこで、配列の中央の共振アンテナ14f、14g等の共振周波数を配列の端部の共振アンテナ14a、14b等の共振周波数よりあらかじめ高く設定しておくことで、配列全体の各共振アンテナ14a〜14tの共振周波数を合わせることができる。
なお、共振アンテナの共振周波数の設定方法としては、例えば、ループアンテナ12の大きさ又はコンデンサの容量を変える方法がある。これらのうち、例えば、各共振アンテナの大きさを一定にしておき、コンデンサの容量を変化させて共振周波数を設定してもよい。具体的には、配列の中央の共振アンテナのコンデンサの容量を端部の共振アンテナのコンデンサの容量より少なくしておいてもよい。また、後述する実施の形態2に係る共振アンテナでは、コンデンサを用いないで絶縁体層を介した容量を用いている。この場合には、配列の中央の絶縁体層と端部の絶縁体層とを異なる材料又は異なる厚さに設定して、配列の中央の容量と端部の容量とを変えてもよい。
【0034】
<取り付け部>
取り付け部18によってコイルアンテナ22を本体部10に取り付けることができる。取り付け部18としては、例えば、
図1に示すスロット24、
図5A及び
図5Bに示すネジ止め26a、26bを用いることができる。取り付け部18は、コイルアンテナ22が複数の共振アンテナ14a〜14tのうちの1つの共振アンテナ14qと磁界結合する位置に設けられている。この場合、コイルアンテナ22の中心と共振アンテナ14qの中心とを合わせることで、コイルアンテナ22と共振アンテナ14qとを磁界結合させることができる。なお、コイルアンテナ22と共振アンテナ14qとを磁界結合させる方法は上記のようにコイルアンテナ22と共振アンテナ14qとを重ね合わせる場合に限られない。例えば、実施の形態3に示すように、コイルアンテナ22共振アンテナの一つと隣接させて両者を磁界結合させてもよい(
図9)。
【0035】
図4は、
図1のアタッチメント型ブースターアンテナ20のスロット24へのコイルアンテナ22の挿入を示す概略図である。
図5Aは、アタッチメント型ブースターアンテナ20にコイルアンテナ22をネジ止めした状態を示す平面図である。
図5Bは、
図5Aの底面図である。
取り付け部18として、スロット24を用いた場合には、
図4に示すように、コイルアンテナ22をスロット24に挿入することで、コイルアンテナ22を本体部10に取り付けることができる。スロット24を用いることによって、コイルアンテナ22のXY位置を、容易に位置決め出来る。つまり、大きさの決まったスロット24を用いることでコイルアンテナ22の中心と共振アンテナ14qの中心とを容易に合致させることができる。
また、取り付け部18として、ネジ26a、26bを用いた場合、
図5A及び
図5Bに示すように、コイルアンテナ22と共振アンテナ14mとを重ね合わせるようにネジ止めできる。この場合、コイルアンテナ22の中心と共振アンテナ14qの中心とを合わせるようにネジ止めすることが好ましい。
なお、上記スロット24とネジ止めとを併用してもよい。アタッチメント型ブースターアンテナ20と、コイルアンテナ22とを貼り付けてもよい。
なお、使用するネジは、樹脂性など、コイルアンテナ22の発生する磁界に対する影響の小さい材料で成形されていることが望ましい。
また、コイルアンテナ22の大きさは、内径寸法、外径寸法ともに、共振アンテナ14qの大きさに対して、例えば、0.5倍〜1.5倍の大きさを有する。
【0036】
図6Aは、アタッチメント型ブースターアンテナ20と、コイルアンテナ22とを示す概略図である。
図6Bは、アタッチメント型ブースターアンテナ20にコイルアンテナ22を回転可能にネジ止めした状態を示す概略図である。
図6Bに示すように、コイルアンテナ22をアタッチメント型ブースターアンテナ20のアンテナ部16の角に回転可能にネジ止めすることで、コイルアンテナ22に対してアタッチメント型ブースターアンテナ20を回転させることができる。これによって、RFIDタグの品種による測定方向の変更希望に対応することができる。
【0037】
<RFIDタグの読み取り>
図7は、靴の平底40aのRFIDタグ42aにアタッチメント型ブースターアンテナ20を当てる様子を示す概略図である。
図7に示すように、靴の平底40aに埋め込まれたRFIDタグ42aを読み取るために、このアタッチメント型ブースターアンテナ20を靴の平底40aにおよその範囲に当てればよい。この場合、コイルアンテナ22に比べて検出可能範囲を拡大できているので、RFIDタグ42aの埋め込み箇所が若干変動していても読み取りを行うことができる。
【0038】
(実施の形態2)
図8Aは、実施の形態2に係るアタッチメント型ブースターアンテナのアンテナ部を構成する一つの共振アンテナ4の平面図である。
図8Bは、
図8Aの共振アンテナ4のA−A方向からみた断面図である。
図8Cは、
図8Aの共振アンテナ4の底面図である。
図8Dは、
図8Aの共振アンテナ4の透過図である。
図8Eは、
図8Aの共振回路の等価回路図である。なお、
図8Dでは、上面側の第1ループアンテナ2aと下面側の第2ループアンテナ2bとをわかりやすくするためにずらして表示させているが、実際には上面側の第1ループアンテナ2aと下面側の第2ループアンテナ2bとは透過面でほぼ重なるように配置されていることが好ましい。実施の形態2に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナと対比すると、共振アンテナ4が直列接続されたコンデンサが搭載されていない点で相違している。このように直接接続されたコンデンサが搭載されていないので、アンテナ部の厚さを薄くできる。また、コンデンサを搭載していないので、耐久性に優れる。また、コンデンサを搭載していないので、コンデンサ搭載のコストが不要である。
【0039】
この共振アンテナ4は、第1面及び第2面を有する絶縁体層10と、絶縁体層10を介して対向するように第1面(上面)及び第2面(下面)にそれぞれ配置された第1ループアンテナ2a及び第2ループアンテナ2bと、を備える。第1ループアンテナ2a及び第2ループアンテナ2bは、それぞれループの一部を欠く開口部7a、7bを有する。また、第1ループアンテナ2a及び第2ループアンテナ2bは、絶縁体層10の法線方向から見た透過面で第1ループアンテナ2aの少なくとも一部と第2ループアンテナ2bの少なくとも一部とによって閉ループが描けるように配置されている。さらに、第1ループアンテナ2aの開口部7aを構成する端部5a、5bと対応する前記第2ループアンテナの部分との間に絶縁体層10を介した容量3a、3bを構成する。また、第2ループアンテナ2bの開口部7bを構成する端部6a、6bと対応する第1ループアンテナの部分との間に絶縁体層10を介した容量3a、3bを構成する。なお、絶縁体層10として、ここでは本体部を用いているが、本体部とは別にアンテナ部を構成してもよい。また、
図8A及び
図8Cに示すように、第1ループアンテナ2aの開口部7aと第2ループアンテナ2bの開口部7bとは対応していないが、これに限られない。例えば、端部5a、5bを対向する側辺にそれぞれ設け、端部6a、6bを端部5a、5bのある同じ端部にそれぞれ設けて、第1ループアンテナ2aの端部5a、5bと第2ループアンテナ2bの端部6a、6bとが絶縁体層10を介した重なり部分となるようにしてもよい。
【0040】
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20aの平面図である。
図10は、
図9のアタッチメント型ブースターアンテナ20aの各共振アンテナ14a〜14hが磁界結合する様子を示す概略図である。
実施の形態3に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20aは、実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナと対比すると、取り付け部が共振アンテナ14eの側部に配置され、コイルアンテナ22と隣接する共振アンテナ14eと磁界結合している点で相違する。これによって、コイルアンテナ22と共振アンテナとの様々な磁界結合の場合を用意することができる。
【0041】
図10に示すように、このアタッチメント型ブースターアンテナ20aでは、コイルアンテナ22と隣接する共振アンテナ14eとの磁界結合28は、数珠繋ぎのようにアンテナ部16aの各共振アンテナ14a〜14hに及んで、アンテナ部16a全体に検出可能範囲が拡大する。
なお、RFIDタグが、例えば、2.0mm×1.5mmの大きさのコイルアンテナ内蔵の超小型タグの場合、大きなコイルアンテナでは読めず、このような、小さなループアンテナが、読み取りに適している。
【0042】
(実施の形態4)
図11Aは、実施の形態4に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20bの基本単位のアンテナ部16bの平面図である。
図11Bは、
図11Aの基本単位のアンテナ部16bを複数用いた実施の形態4に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20cの平面図である。
実施の形態4に係るアタッチメント型ブースターアンテナは、実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナと対比すると、基本単位となるアンテナ部16bを1以上配置する点で相違する。このように、基本単位のアンテナ部を1以上配置することで容易に検出可能範囲を拡大できる。
なお、
図11Bでは、基本単位となるアンテナ部16bを3つ配置しているが、基本単位のアンテナ部16bを配置する数はこれに限られず、任意の数の基本単位のアンテナ部を配置してもよい。
【0043】
(実施の形態5)
図12は、実施の形態5に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20dの平面図である。
実施の形態5に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20dは、実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナと対比すると、共振アンテナ14a〜14iをマトリックス状ではなく、ジグザグに配置している点で相違する。具体的には、共振アンテナ14a〜14iについて、x方向に延在し、y方向に隣接する第1列32、第2列33、第3列34のうち、第2列33の共振アンテナをx方向にオフセットして配置している。
このアタッチメント型ブースターアンテナ20dのアンテナ部16cは、複数の共振アンテナ14a〜14cが第1方向(x方向)に沿って配列された第1列32と、第1列32から第1方向(x方向)と交差する第2方向(y方向)に隣接して、複数の共振アンテナ14d〜14fが第1方向に沿って第1列32の配置位置に対してオフセットを伴って配列された第2列33と、を有する。
【0044】
このように第1列32に対して第2列33の共振アンテナをx方向にオフセットして配置することで、x方向について、第1列32の共振アンテナ間の隙間に生じるヌル点を第2列33の共振アンテナによってカバーできる。つまり、マトリックス状に配置した場合には、共振アンテナ間の隙間に生じやすいヌル点が同じx座標で並ぶため、その特定のx座標では検出が困難となる場合がある。上記のように、第1列32に対して第2列33の共振アンテナをx方向にオフセットして配置することで、第1列32のヌル点のx座標と第2列33のヌル点のx座標をずらすことができる。その結果、特定のx座標で読み取り困難という課題を解決できる。
【0045】
(実施の形態6)
図13は、実施の形態6に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20eをハイヒール40bのソールに設けられたRFIDタグ42bに当てる様子を示す概略図である。
実施の形態6に係るアタッチメント型ブースターアンテナ20eは、実施の形態1に係るアタッチメント型ブースターアンテナと対比すると、平面状でなく、曲面状である点で相違する。これによって、ハイヒール40bのソールのように曲面状の箇所にもアタッチメント型ブースターアンテナ20eを密着させて当てることができる。
このアタッチメント型ブースターアンテナ20eを構成する本体部は、例えば、ゴム、PETフィルム等によって構成してもよい。
なお、このアタッチメント型ブースターアンテナ20eは、曲面状に限られず、例えば、対象物品の形状に合わせた形状に変形可能であってもよい。
【0046】
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。