特許第6381290号(P6381290)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6381290
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】ペット用姿勢保持台
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   A01K15/02
【請求項の数】11
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-107136(P2014-107136)
(22)【出願日】2014年5月23日
(65)【公開番号】特開2015-221017(P2015-221017A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2016年8月1日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000505
【氏名又は名称】アロン化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002778
【氏名又は名称】特許業務法人IPシーガル
(72)【発明者】
【氏名】山田 薫
(72)【発明者】
【氏名】木谷 隆夫
【審査官】 田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3141836(JP,U)
【文献】 特開2007−022503(JP,A)
【文献】 特開2007−075035(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0042385(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 15/00−29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットの胴部が載置可能な胴部載置部と、前記胴部載置部の前方に配置される頭部載置部と、前記胴部載置部の後方に配置される臀部載置部とで姿勢保持主体が構成され、
前記胴部載置部は、
左右の端部に、それぞれ側壁を形成して、伏臥状態のペットの胴部が位置ズレすることを防止するストッパがそれぞれ配置され
前記側壁は、
その頂部が前記頭部載置部の頂部よりも高くなるよう形成されていること
を特徴とするペット用姿勢保持台。
【請求項2】
前記姿勢保持主体は、
前記頭部載置部、胴部載置部および臀部載置部が一体的に形成されており、
前記胴部載置部は、
横長でかつ前後方向に所要の幅を有すること
を特徴とする請求項1に記載のペット用姿勢保持台。
【請求項3】
前記側壁は、
前記胴部載置部の左右の端部に、左右方向に突出するよう形成されていること
を特徴とする請求項1に記載のペット用姿勢保持台。
【請求項4】
前記姿勢保持主体は、
その頭部載置部が、ペットの頭部を胴部より上方に位置するよう構成されていること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のペット用姿勢保持台。
【請求項5】
前記頭部載置部、胴部載置部および臀部載置部は、
弾性を有する合成樹脂材および/または内部にビーズが充填された袋状のカバー主体からなること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のペット用姿勢保持台。
【請求項6】
前記胴部載置部は、
その上面部を、全体が凹状となるよう形成されていること
を特徴とする請求項に記載のペット用姿勢保持台。
【請求項7】
前記姿勢保持主体は、
前後および/または左右の方向に可動自在であること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のペット用姿勢保持台。
【請求項8】
前記姿勢保持主体は、
高さ調整が可能に構成されていること
を特徴とする請求項1〜4又は7のいずれかに記載のペット用姿勢保持台。
【請求項9】
胴部が左右に位置ズレすることを防止するストッパが設けられた胴部載置部と、前記胴部載置部の前部側に配置される頭部載置部と、前記胴部載置部の後部側に配置される臀部配置部とで構成された姿勢保持主体と、
前記姿勢保持主体に着脱自在のカバー部材と、
前記姿勢保持主体を保持する受け部材とからなり、
前記ストッパは、前記胴部載置部の左右の端部に、それぞれ側壁を、その頂部が前記頭部載置部の頂部よりも高くなるよう形成することによって、構成されていること
を特徴とするペット用姿勢保持台。
【請求項10】
前記カバー部材は、
洗濯可能なものであること
を特徴とする請求項6又は9に記載のペット用姿勢保持台。
【請求項11】
前記受け部材は、
高さ調節機能を有するものであること
を特徴とする請求項9に記載のペット用姿勢保持台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、犬や猫などのペットを一定の姿勢に保持させることのできるペット用姿勢保持台に関するものである。
より具体的には、老齢あるいは怪我などしているペットを、視界を保持しながら休息状態を保持させ、もしくは歩行活動などをさせることのできるペット用姿勢保持台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
老齢で、あるいは傷病状態などで歩行活動などができないペットの介護に際して、床ずれを防止するペット用マットして、例えば、特許第3983769号公報(特許文献1)がある。
この特許文献1に記載のペット用マットは、カバー部材内部にクッション材が充填されたマットを中央部で左右に二分割し、分割された左右のマット部材を分割部でV字状に保持できるよう構成し、当該V字状部にペットの重みが作用すると、前記分割部を中心に左右のマット部材の端縁部が持ち上がり、ペットの両側部を支えるようにしたものである。
【0003】
一方、実用新案登録第3132426号公報(特許文献2)では、枕本体の長手方向の一側縁の一点からから他側縁の相対する一点に向けて凹入部を形成し、この凹入部の周縁をペット頭部の載置領域とすることで、ペットの頭部の滑りや、寝返りに際してペットが仰向けにひっくり返ることを防止したペット用枕が提案されている。
【0004】
他方、特開2007−070535号公報(特許文献3)においては、犬などの四足動物の四足が萎えた場合に、休息、排泄などの生活活動が可能な動物用介護ベッドとリハビリ訓練用具を兼ねる動物介護用ベッドが提案されている。
【0005】
この特許文献3に記載の動物介護用ベッドは、四足動物(以下、動物と略称)が跨って身を預けることができるベッド本体と、高さ調整可能なベッド脚部と、動物のベッドからのズレ落ちを防止する保護部と、その結束具と、ベッド本体や保護部の開口部、さらにベッド脚部にも開口部を有し、かつ取り外し自在な排泄物回収具を有するものである。
【0006】
さらに、実用新案登録第3141836号公報(特許文献4)には、犬や猫あるいはフェレットなどの四足動物(以下、動物という。)が、疾病や老衰などで自立立位や自立歩行がしづらい場合に、動物を容易に乗せられ、かつ動物の体のどの部位も拘束することなく、長時間安全に楽な姿勢を保ったまま、休息や歩行ができることにより、二次的疾病疾患を防ぎ、かつ介護者の負担を軽減することができる四足動物介護用移動式ベッドが提案されている。
【0007】
具体的には、犬や猫あるいはフェレットなどの四足動物が、
四足をグランドに着地して自身の力で歩行できる程度にして、体を跨って預けることができるベッド本体は、所定巾を持ち、かつ進行方向に大きさが調節可能なメインフレームと、
その上部にマットを有し、
前記マットは防水性と柔軟性に優れた外皮からなり、その中には弾性部材が充填され、前記マットの大きさは所定巾を持ち、長さは動物の口元から股下の部分までで、動物の症状や体型に応じて、少なくとも胴部がマットの上に固定され、
ベッド脚部は、高さが調節可能で、しかも前輪は、方向転換可能な車軸に固定された転動可能な車輪が取り付けられたもの
である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3983769号公報(請求項1,図2
【特許文献2】実用新案登録第3132426号公報(請求項1,図3(a)および(b))
【特許文献3】特開2007−070535号公報(請求項1,図3
【特許文献4】実用新案登録第3141836号公報(請求項1,図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記特許文献1に記載のペット用マットは、クッション材が充填されたマットの中央部を左右に二分割し、分割部にV字状の保持を構成し、当該V字状部にペットの重みが作用すると、前記分割部を中心に左右のマット部材の端縁部が持ち上がり、ペットの両側部を支えるようにしているので、寝たきりのペット専用で、自力で歩行が可能な余力を有するペットには利用できず、可搬性がないので、持ち運びが不自由なものである。
【0010】
前記特許文献2に記載のペット用枕は、ペットがリラックスした状態で安心してあごを含む頭部を預かられることを目的としたもので、老齢の、あるいは怪我などしているペットを、視界を保持しながら休息状態を保持させ、もしくは歩行活動などをさせること目的としたものではない。
【0011】
前記特許文献3に記載の動物介護用ベッドは、ベッド本体内にペットを収容する構成が採用されているので、ペットは前記ベッド本体内での歩行しかすることができず、自由を大幅に規制されているので、ストレスがペットに作用し易く、体調を崩させる大きな要因を内在している。
【0012】
前記特許文献4に記載の四足動物介護用移動式ベッドは、前後の脚がサイドフレームで規制されるので、ペットの自由が大幅に奪われるとともに、ペットの胴部は前記サイドフレームの上部に顕出するので、自力歩行の困難なペットは姿勢が安定せず、ペットに大きなストレスを与える危険性を有するので、老齢化したペットや何らかの理由で歩行が困難なペットには不向きなものである。
【0013】
この発明はかかる現状に鑑み、ペットの視覚を十分に確保した状態で、頭部を含む体全体を安定した状態で保持してペットをリラックスさせることができ、局所的な圧迫感をなくし、伏臥状態のペットが不用意に保持台からズレ落ちることを防止することのできるペット用姿勢保持台の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、この発明のペット用姿勢保持台は、
ペットの胴部が載置可能な胴部載置部と、前記胴部載置部の前方に配置される頭部載置部と、前記胴部載置部の後方に配置される臀部載置部とで姿勢保持主体が構成され、
前記胴部載置部は、
左右の端部に、それぞれ側壁を形成して、伏臥状態のペットの胴部が位置ズレすることを防止するストッパがそれぞれ配置され
前記側壁は、
その頂部が前記頭部載置部の頂部よりも高くなるよう形成されていること
を特徴とするものである。
【0015】
この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のペット用姿勢保持台において、
前記姿勢保持主体は、
前記頭部載置部、胴部載置部および臀部載置部が一体的に形成されており、
前記胴部載置部は、
横長でかつ前後方向に所要の幅を有すること
を特徴とするものである。
【0016】
この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載のペット用姿勢保持台において、
前記側壁は、
前記胴部載置部の左右の端部に、左右方向に突出するよう形成されていること
を特徴とするものである。
【0017】
この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載のペット用姿勢保持台において、
前記姿勢保持主体は、
その頭部載置部が、ペットの頭部を胴部より上方に位置するよう構成されていること
を特徴とするものである。
【0018】
この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれかに記載のペット用姿勢保持台において、
前記頭部載置部、胴部載置部および臀部載置部は、
弾性を有する合成樹脂材および/または内部にビーズが充填された袋状のカバー主体からなること
を特徴とするものである。
【0019】
この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項に記載のペット用姿勢保持台において、
前記胴部載置部は、
その上面部を、全体が凹状となるよう形成されていること
を特徴とするものである。
【0020】
この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれかに記載のペット用姿勢保持台において、
前記姿勢保持主体は、
前後および/または左右の方向に可動自在であること
を特徴とするものである。
【0021】
この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項1〜4又は7のいずれかに記載のペット用姿勢保持台において、
前記姿勢保持主体は、
高さ調整が可能に構成されていること
を特徴とするものである。
【0022】
この発明の請求項9に記載の発明は、
胴部が左右に位置ズレすることを防止するストッパが設けられた胴部載置部と、前記胴部載置部の前部側に配置される頭部載置部と、前記胴部載置部の後部側に配置される臀部配置部とで構成された姿勢保持主体と、
前記姿勢保持主体に着脱自在のカバー部材と、
前記姿勢保持主体を保持する受け部材とからなり、
前記ストッパは、前記胴部載置部の左右の端部に、それぞれ側壁を、その頂部が前記頭部載置部の頂部よりも高くなるよう形成することによって、構成されていること
を特徴とするペット用姿勢保持台である。
【0023】
この発明の請求項10に記載の発明は、
請求項6又は9に記載のペット用姿勢保持台において、
前記カバー部材は、
洗濯可能なものであること
を特徴とするものである。
【0024】
この発明の請求項11に記載の発明は、
請求項9に記載のペット用姿勢保持台において、
前記受け部材は、
高さ調節機能を有するものであること
を特徴とするものである。
【発明の効果】
【0025】
この発明にかかるペット用姿勢保持台は、胴部が載置可能な胴部載置部と、この胴部載置部の前部側に配置される頭部載置部と、前記胴部載置部の後部側に配置される臀部載置部とで姿勢保持主体を構成し、前記胴部載置部の左右の端部に、それぞれ胴部が位置ズレすることを防止するストッパを配置しているので、ペットを前記姿勢保持主体上に体全体を腹這い状態で載せることができ、載せられたペットには局部的な圧迫感を与えることがないので、ペットがリラックス状態で休息や睡眠を取ることができる。
【0026】
特に、この発明のペット用姿勢保持台は、前記胴部載置部の左右の端部に、それぞれ胴部が位置ズレすることを防止するストッパを配置しているので、休息や睡眠時において、ペットが姿勢保持主体からズレ落ちる危険性がない。
【0027】
さらに、前記頭部載置部によって安定した状態で頭部を保持できるので、ペットは飼い主や周囲に対し視線を自由に向けることができるので、食べ物が視界に入れば欲しがり、興味の対象になるものが出現すれば、視線を自在に移動させることができるなど、老齢化した、あるいは傷病中のペット自体に活力を与えることができる。
【0028】
さらにまた、前記姿勢保持主体は、洗濯可能なカバー部材で被覆されているので、汚損された場合、直ちに新しいカバー部材に取り替えることによって、ペット用姿勢保持台を常に清潔な状態で維持することができ、室内に不快な臭気が立つことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】この発明にかかるペット用姿勢保持台の一例を示す斜視図である。
図2図1に示すペット用姿勢保持台の一部を切欠いた分解斜視図である。
図3図1に示すペット用姿勢保持台の使用状態の一例を示す側面図である。
図4】この発明にかかるペット用姿勢保持台を構成する姿勢保持主体の他の例を示す斜視図である。
図5図4に示すペット用姿勢保持台の使用状態を示す側面図である。
図6図4に示すペット用姿勢保持台の使用状態の他の例を示す側面図である。
図7】この発明にかかるペット用姿勢保持台の他の例を示す分解斜視図である。
図8図7に示すペット用姿勢保持台の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、この発明にかかるペット用姿勢保持台の実施例を、添付の図面に基づいて具体的に説明する。
なお、この発明は、以下の実施例にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内で種々変更を加えることができるものである。
【0031】
この発明のペット用姿勢保持台1は、図1に示すように、ペット(実施例においては犬)の胴部を載置する、横長でかつ前後方向に所要の幅を有する胴部載置部2の、前部側に頭部載置部3を、後部側に臀部載置部4を同一線上にそれぞれ位置させて、一体的に形成して姿勢保持主体1aとしたものである。
なお、図中、符号7は、姿勢保持主体1aの受け部材を示す。
【0032】
前記ペット用姿勢保持台1は、弾性を有するウレタンフォームなどからなる合成樹脂製材もしくは配置する場所の形状に合わせて形成された布製のカバー主体内に、ビーズなどを充填して構成したものである。
【0033】
前記胴部載置部2は、左右の端部に、ペットの胴部が所定の範囲から位置ズレすることを防止するための左右一対のストッパ2a,2bが、それぞれ上方に向けて設けられている。
この実施例においては、横長でかつ前後方向に所要の幅を有するクッション材の上面部を、全体が凹状の円弧となるよう形成して、各端部にそれぞれ側壁を形成してストッパ2a,2bとしている。
【0034】
前記頭部載置部3は、図1で明らかなように、前記胴部載置部2から上方に緩やかな傾斜面3aを形成し、その先端部3bを水平ないし緩やかな山状の円弧としたもので、ペットの頭部が安定して保持できるよう構成されている。
なお、この頭部載置台3には、脚部の長いペット用が使用する場合、図3に示すように別途アゴ載せ台10を用いてもよい。
【0035】
前記臀部載置部4は、ペットの排泄器官が直接接触しない程度の長さとすることが好ましいが、後述するカバー部材9を適宜使用することによって、排泄物などによる汚損を回避することができる。
【0036】
かかるペット用姿勢保持台1は、少なくとも前後方向への移動を可能とするため、台車5を有することが好ましい。
この実施例においては、前記台車5を平面がH状形状とし、前後の脚部の左右端部にそれぞれ360°回転自在なキャスタ6(6a,6b,6c,6d)を装着したもので、ペット用姿勢保持台1に載ったペットの意思又は飼い主によって、前後左右のいずれの方向にも移動させることを可能としている。
【0037】
かかる台車5は、前記受け部材7を介して前記ペット用姿勢保持台1の下面に装着されるものである。
すなわち、前記受け部材7は、当該ペット用姿勢保持台1の底面よりやや大きな形状を有するもので、図2に示すように、上面側に前記姿勢保持部材1aを受け入れるための受け入れ部が、下面側には高さ調節用マット8を介して前記台車5を装着するための装着部を有するものである。
したがって、下面側に装着させる高さ調節用マット8の厚みを適宜変更することで、前記ペット用姿勢保持台1の高さを、ペットの脚部の長さなどに応じて自在に変えることができる。
【0038】
かかる構成のペット用姿勢保持台1は、使用による汚染に対応するため、カバー部材9が使用される。
この実施例においては、前記カバー部材9は、図2に示すように、前記ペット用姿勢保持台1の表面全体を常時覆うための、非塩ビレザーからなる表面カバー9aと、この表面カバー9aの表面を覆う吸水および吸臭機能を有する、例えば、ポリエステル不織布からなる替えカバー9bとで構成されている。
その際、前記表面カバー9aを吸水および吸臭機能を有するもの、より好ましくは、吸収された尿などを通さない素材で構成することによって、前記替えカバー9bを省略することができる。
なお、前記カバー部材9は、姿勢保持主体1aに確実に保持させるため、表面カバー9aの外周部に面ファスナの一方を、替えカバー9bの前記面ファスナと相対する部位に他方の面ファスナを設けることが好ましい。
【0039】
かかる構成からなるペット用姿勢保持台1は、図3又は図5に示すようにペットPをペット用姿勢保持台1上に腹這い状態で跨がせることによって、リラックスさせた状態で休息させることができる。
【0040】
さらに、前記ペット用姿勢保持台1は、図3に示すように、頭部載置台3上にアゴ載せ台10を載置することで、ペットPを立った状態で休息させることができる。
【0041】
図4は、この発明にかかる他のペット用姿勢保持台11の例を示すもので、内部にビーズを充填して胴部載置部12と頭部載置台13と臀部載置部14を一体的に連結した姿勢保持主体1aと、ペットPの胴部を保持する、内部にビーズが充填された左右一対のストッパ12a,12bとで構成したものである。
【0042】
したがって、使用に際しては、前記胴部載置部12、頭部載置台13、臀部載置部14および胴部支持部12からなる姿勢保持主体1aと、左右一対のストッパ12a,12bとを、例えば、雌雄の面ファスナFを使用して、あるいは前記各部材を洗濯可能なカバー部材(図示せず)によって覆って一体化させ使用するものである。
このように構成部材を個々に分離することによって、収納や保管、さらには搬送などを容易に行うことができる。
【0043】
なお、前記ペット用姿勢保持台1,11は、いずれも前後の長さおよび/または高さと、左右の幅が異なる胴部支持部12a,12bを適宜選択して使用することによって、大きさの異なるペットに使用することができる。
【0044】
かかるペット用姿勢保持台1,11は、いずれも高さ調節用マット8の厚みを変更すること、具体的には、マット自体の厚みを変更するか、複数枚のマットを積層することによって、ペットPの体系に合わせて変更することができる。
したがって、図5に示すように、ペット用姿勢保持台1,11の高さ自体を調節し、胴部が跨った状態で載せることによって、ペットPを睡眠ないし休息させることもできる。
さらに、図6に示すように、ペット用姿勢保持台1,11の高さを調節して、ペットPが跨った状態で、歩行可能にすることもできる。
【0045】
図7に示すペット用姿勢保持台21は、室内の一定の場所に常置されるもので、前記図2と共通する部位を同一符合で表す。
この図7に示される受け部材7は、上面に姿勢保持主体1aを受け入れるための受け入れ部を有し、使用に際しては、前記受け入れ部に高さ調節用マット8を装着したのち、前記姿勢保持主体1aの底部を受け入れるものである。
したがって、前記高さ調節用マット8の厚みを変えることで、全体の高さを調節することができる。
【0046】
前記受け部材7は、図7で明らかなように、周縁外周面に面ファスナFの一方が設けられるとともに、当該面ファスナFと係合する他方の面ファスナFが、前記姿勢保持主体1aの底部内周面に設けられているので、前記相対する面ファスナF,F同士を係合させることによって、前記高さ調整用マット8を保持するよう構成されている。
なお、図2に示す実施例も同様の構成を有しているものである。
【0047】
図8に示すペット用姿勢保持台21は、図2に示すペット用姿勢保持台1と同様の構成を有するものであるが、高さ調節用マット8は、受け部材7の上面側に装着される点で、図2に示される受け部材7と構成が異なっているもので、このペット用姿勢保持台21は一定の場所に固定して使用される。
なお、図8に示すペット用姿勢保持台21も、ペットPをペット用姿勢保持台21上に腹這い状態で跨がせることによって、リラックスさせた状態を保持させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明のペット用姿勢保持台は、犬以外であっても四足を有する動物であれば、利用することができるので、多くの愛玩動物に適用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1,11,21 ペット用姿勢保持台
2,12 胴部載置部
3,13 頭部載置部
4 臀部載置部
5 台車
6 キャスタ
7 受け部材
8 高さ調節用マット
9 カバー部材
9a 表面カバー
9b 替えカバー
10 アゴ載せ台
P ペット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8