(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
動作結果を生成する動作結果生成装置の所定単位の動作映像の取得状況を、前記動作結果が利用される共通ゲームに参加する複数のゲーム装置のそれぞれから受信する取得状況受信部と、
前記複数のゲーム装置のそれぞれから受信した取得状況に基づいて、前記複数のゲーム装置で共通して表示すべき動作映像を特定し、該特定された動作映像を指定する映像指定情報を前記複数のゲーム装置に送信する指定情報送信部と、
を具備することを特徴とするゲーム進行制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、以下においては、便宜上、ゲーム装置を含むゲームシステムの全体的な構成、システムの各部、当該システムにおけるゲームの全体的な流れ、ゲームの個別例、ゲームシステムおよびゲーム装置の特徴的な部分、という順番で説明することにする。
【0008】
図1は、実施形態に係るゲーム装置を含むゲームシステムの構成を示す図である。
この図に示されるように、ゲームシステム1は、例えば、共通ゲームサーバ10と、共通抽選ゲームデータセンタ20と、複数のゲーム装置30とを含み、これらの各要素がネットワークNを介して接続された構成となっている。ゲーム装置30は、例えば、ゲームセンターやカジノ、ショッピングセンター等の施設において設置される。ゲーム装置30は、カジノにおいて利用される場合には、ゲーミングマシンと呼ばれることもある。また、複数のゲーム装置30のそれぞれは、同一の施設に設置されても良いし、異なる施設に設置されても良い。また、ネットワークNとしては、例えばインターネットであっても良いし、専用のネットワークや、VPN(仮想プライベートネットワーク)、ローカルネットワークであっても良い。また、有線、無線の別は問われない。
【0009】
なお、この図の例では、共通ゲームサーバ10と共通抽選ゲームデータセンタ20とは互いに別体の装置であるが、1台にまとめても良いし、2台以上に分散させるとともに外部からみたときに仮想的に1台であるかのようにみえる構成としても良い。
また、後述するが、ここでいうゲーム装置30は、1つの筐体及び付随して設けられた1または2以上のステーションによって構成される。1人のプレイヤは1台のステーションでゲームをプレイする。
【0010】
ゲームシステム1において実行されるゲームとして、複数のゲーム装置30のそれぞれでゲームの結果が互いに独立するように実行されるローカルゲームや、複数のゲーム装置30の全部又は一部でゲームの結果が互いに関連するように実行される共通ゲームなどが存在する。共通ゲームの一例としては、複数のゲーム装置30の全部または一部の間で行われる対戦ゲームが挙げられる。なお、ローカルゲームおよび共通ゲームの内容については後述する。
共通ゲームサーバ10は、ゲーム進行制御装置の一例であり、ローカルゲームおよび共通ゲームの進行にあたって、共通抽選ゲームデータセンタ20や、複数のゲーム装置30をそれぞれ制御する。
【0011】
図2は、共通ゲームサーバ10の構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、共通ゲームサーバ10は、共通ゲームコントローラ110およびネットワークI/F(interface)150を含む。なお、共通ゲームサーバ10による制御内容については後述する。ネットワークI/F150は、ネットワークNを介して共通抽選ゲームデータセンタ20や複数のゲーム装置30とそれぞれ通信する。
【0012】
図3は、共通抽選ゲームデータセンタ20の構成を示すブロック図である。共通抽選ゲームデータセンタ20は、この図に示されるように、カメラ221〜223と、共通抽選機231〜233と、映像配信部242、共通抽選機コントローラ244と、映像データべース(図では「映像DB」と略記)246と、ネットワークI/F250とを含む。なお、図においては、共通抽選機231〜233を区別しやすくするために(1)〜(3)を付している。
ゲームシステム1において、ローカルゲームは、複数のゲーム装置30でゲームの結果が互いに独立するように実行される。また、共通ゲームは、共通抽選機231〜233や、映像データべース246に格納された動作映像を用いて、複数のゲーム装置30の全部又は一部でゲームの結果が互いに関連するように実行される。
【0013】
共通抽選機231〜233のそれぞれは、物理的な抽選機構を有する装置であり、抽選機構の構成は、共通抽選機231〜233毎に異なる。例えば、共通抽選機231〜233は盤面が互いに異なるルーレット型の抽選機構を有する。なお、物理的な抽選機構とは、物理的な動作によって抽選を実行する機構である。ルーレット型の抽選機構の場合であれば、ルーレット盤の回転と、ルーレット盤に投入されたボールの転動による物理的な動作によって抽選が実行される。また、共通抽選機231〜233の例については、説明の便宜上、ローカル抽選機330の後に説明する。
カメラ221は、共通抽選機231の抽選状況を撮影する。ルーレット型の抽選機構の場合であれば、ルーレット盤の回転とボールの転動による抽選動作の様子を示す映像を撮影する。同様に、カメラ222は共通抽選機232の抽選状況を、カメラ223は共通抽選機233の抽選状況を、それぞれ撮影する。共通抽選機コントローラ244は、カメラ221〜223や共通抽選機231〜233などを制御する。
映像データベース246は、共通抽選機231〜233の抽選状況をそれぞれ撮影した動作映像を、予め格納する。なお、これらの動作映像には、当該動作映像を特定するための映像IDや、抽選結果(ボールが落下したポケット位置)、共通抽選機231〜233の種類などの抽選情報が対応付けられて映像データベース246に格納されている。
【0014】
映像配信部242は、カメラ221〜223で撮影された動作映像を、複数のゲーム装置30に配信する。ゲーム装置30において、同じ動作映像を繰り返して表示する(再利用する)頻度を少なくするには映像データベース246には大量(例えば、数千個)の動作映像を格納しておくことが望ましい。ゲーム装置30において動作映像を再利用する頻度を少なくすることで、同じ動作映像が繰り返し表示されることを抑制できるため、あたかもリアルタイムに物理的な抽選が実行されているかのようにプレイヤに見せることができる。なお、前回表示してから所定時間内又は所定回数内での再表示を禁止する等の条件を付与して、動作映像を再利用するようにしても良い。
ネットワークI/F250は、ネットワークNを介して共通ゲームサーバ10や複数のゲーム装置30と通信する。
【0015】
図4は、ある1台のゲーム装置30の構成を示すブロック図である。
この図のゲーム装置30は、8台のステーションを有する例であり、1台のステーションは、ステーションコントローラ370とタッチパネルディスプレイ380とを含む。ゲーム装置30は、8台のステーションのほか、カメラ321、ローカル抽選機330と、ネットワークI/F350と、ゲームマシンコントローラ360と、可動表示部400とを含む。このうち、可動表示部400は、表示面410とプロジェクタ450とを含む。
なお、図においては、8台のステーションにおけるステーションコントローラ370とタッチパネルディスプレイ380との対応関係を区別しやすくするために、(1)〜(8)を付している。
【0016】
ローカル抽選機330は、物理的な抽選機構を有する装置であり、例えばルーレット型の抽選機構を有する装置である。ローカル抽選機330の詳細については後述する。カメラ321は、ローカル抽選機330の抽選状況を撮影する。ゲームマシンコントローラ360は、カメラ321による撮影やローカル抽選機330、可動表示部400などを制御するほか、8台のステーションを管理する。
タッチパネルディスプレイ380は、プレイヤの指等によるタッチ操作を受け付けるタッチパネルと、画像を表示するフラットディスプレイとを合わせたものであり、タッチパネルディスプレイ380に対応するステーションコントローラ370は、ゲームマシンコントローラ360の管理の下、当該タッチパネルディスプレイ380に対するタッチ操作の内容を受け付けるとともに、当該タッチパネルディスプレイ380に対する表示の内容を制御する。
【0017】
可動表示部400において、プロジェクタ450は、ゲームマシンコントローラ360から出力される映像を表示面410に投影する。可動表示部400は、詳細については後述するが、映像が投影される表示面410が複数のブロックに分割されるとともに、複数のブロックの一部または全部がゲームマシンコントローラ360の制御にしたがって移動する構造となっている。
なお、可動表示部400としては、プロジェクタ450からの映像を分割可能な表示面410に対して表示する構成の他に、複数のブロックのそれぞれを液晶パネルのようなフラットディスプレイとするとともに、これらの複数のフラットディスプレイをそれぞれ独立して移動可能な構成とすることも可能である。
【0018】
図5は、ゲーム装置30の全体構成を示す斜視図であり、
図7は、ゲーム装置30を天井方向から平面視した図である。
図5では隠れて表示されていないが、ゲーム装置30の天井392にはプロジェクタ450およびカメラ321が取り付けられている。プロジェクタ450は、表示面410に映像を投影し、カメラ321は、ローカル抽選機330を天井方向から撮影する。8台のタッチパネルディスプレイ380は、平面視したときに表示面410およびローカル抽選機330をほぼ中心にして放射状に配列している。なお、プレイヤPは、
図5における椅子383に座りながら、タッチパネルディスプレイ380を操作する。
このため、プレイヤPは、タッチパネルディスプレイ380を操作しながら、当該タッチパネルディスプレイ380の先にあるローカル抽選機330と表示面410とを見据えることができる。
【0019】
図6は、
図5のうち、2台のタッチパネルディスプレイ380を部分的に抜き出して示す図である。タッチパネルディスプレイ380の操作面(表示面)は、プレイヤPからみて奥側の円形と手前側の矩形とを連結した形状となっている。
例えば
図6に示されるように円形部分では、数字等がルーレット盤面を示す映像に重畳表示(スーパーインポーズ)される一方、矩形部分では、当該ルーレットを利用したビンゴゲームの結果などが表示される。
なお、詳細については後述するが、ルーレット盤面を示す映像は、カメラ321等で撮影されたものであり、重畳表示される数字等は適宜プレイヤが設定可能なものである。
【0020】
また、タッチパネルディスプレイ380の近傍には、カードのデータを読み取るカードリーダー385や遊技媒体を投入する投入口387が設けられる。カードリーダー385でデータを読み取られるカードには、プレイヤPに関する情報が書き込まれる。プレイヤPに関する情報としては、例えばプレイヤの識別情報や、ゲーム内で利用可能な通貨を示すクレジットの情報、ゲームのプレイ履歴、などが挙げられる。なお、上記カードにプレイヤPに関する全ての情報を記憶させる必要はなく、ゲーム装置30と通信可能な装置(例えば、ゲーム装置30と同じローカルネットワーク上に存在するサーバ装置や、インターネットを介して接続されるサーバ装置)においてプレイヤPに関する情報を追加的に記憶しても良い。例えば、上記クレジットの情報や上記プレイ履歴の情報を、プレイヤの識別情報と関連付けて専用のサーバ装置に記憶させることも可能である。投入口387に投入する遊技媒体としては、金銭(紙幣、硬貨)であっても良いし、トークンコインやリデンプションチケット等であっても良い。投入口387に投入された遊技媒体に相当するクレジットがゲーム装置30に記憶される。プレイヤPは、カードをカードリーダー385にかざしたり、投入口387に遊技媒体を投入したりすることで、ゲーム装置30にクレジットの情報を記憶させ、必要なクレジット数を消費することにより、ゲームに参加可能となっている。
【0021】
図8は、ローカル抽選機330を平面視したときの構成を示す図であり、
図9は、
図8におけるG−g線で破断したローカル抽選機330の要部断面図である。
これらの図に示されるように、ローカル抽選機330は、1または2以上の抽選用のボールBが転動可能であり、平面視したときにリング形状のフィールド332と、フィールド332の内側にあって、軸Cを中心に回転可能な回転板334と、当該回転板334上の空間にポケット338が形成されるように空間を仕切る仕切部336Aを複数有し、回転板334の回転と干渉しないように設けられた固定のポケット盤336とを含む。仕切部336Aの先端部分は、平面視したときに回転板334の内周縁を超えて外周縁方向に突き出し回転板334に重なる。このため、仕切部336Aの根元部分は、ボールBを回転板334の内側の空洞へ導くポケット338として機能する。図は、ポケット338の個数を「16」とした例であって、軸Cを中心にして等角で配置した例である。
【0022】
なお、ポケット338の各々には、図示省略したセンサが設けられて、ポケット338へのボールBの落下を検出して、その検出結果がゲームマシンコントローラ360に供給される構成となっている。また、
図9に示されるように、フィールド332および回転板334は、両者の上面がほぼ面一に軸Cに向かうにつれて、重力方向に傾斜している。フィールド332の外周縁には、ボールBの飛び出しを防止するための壁部332Aが形成されている。
【0023】
このように構成されたローカル抽選機330を制御するのがゲームマシンコントローラ360である。すなわち、ゲームマシンコントローラ360は、回転板334を回転させるとともに、フィールド332の周縁に沿って1または2以上のボールBを投入する。投入されたボールBは、壁部332Aに沿ってフィールド332上を転動するが、徐々に転動速度が低下し、やがて回転板334に接触する。接触したボールBは、回転している回転板334によって再び速度が付与されて、フィールド332上を転動する。
【0024】
ゲームマシンコントローラ360は、ボールBを投入した後、回転板334の回転速度を徐々に低下させる。回転板334の回転速度がある程度まで低下すると、当該回転板に接触しても回転により付与される速度が低いので、ボールBは、軸Cの方向に向かって移動し、複数のポケット338のいずれかに落下する。
ボールBがいずれかのポケット338に落下すると、センサが当該落下を検出して、ゲームマシンコントローラ360に出力する。
このため、ゲームマシンコントローラ360は、投入したボールBがどのポケットに落下したのかを知ることになる。
【0025】
なお、このようなローカル抽選機330での抽選状況、すなわち1以上のボールBが投入されてから、すべてのボールBがポケット338に落下するまでの動作については、カメラ321によって撮影されて、その動作映像がゲームマシンコントローラ360に供給される。
動作映像だけでは、ボールBがどのポケットに落下したのかを解析することが困難な場合が想定されるので、ゲームマシンコントローラ360は、上述したセンサの検出結果を利用している。
【0026】
以上がゲーム装置30におけるローカル抽選機330の説明である。次に、共通抽選ゲームデータセンタ20における共通抽選機231〜233について説明する。
【0027】
図10は、共通抽選機231を平面視したときの構成を示す図であり、回転板234と、投入された抽選用のボールBが落下するポケット238が16個、放射状に設けられている点において、共通抽選機231はゲーム装置30におけるローカル抽選機330と同様である。
図11は、共通抽選機232を平面視したときの構成を示す図である。共通抽選機231とは異なり、共通抽選機232には、投入された抽選用のボールBが落下するポケット238が25個、放射状に設けられている。
図12は、共通抽選機233を平面視したときの構成を示す図である。共通抽選機231、232のいずれとも異なり、共通抽選機233には、投入された抽選用のボールBが落下するポケット238が12個、放射状に設けられている。
【0028】
なお、共通抽選機231での抽選状況、すなわち1以上のボールBが投入されてから、すべてのボールBがポケット238に落下するまでの動作については、カメラ221によって撮影されて、その動作映像が共通抽選機コントローラ244に供給される。同様に、共通抽選機232、233の抽選状況は、それぞれカメラ222、223によって撮影されて、その動作映像が共通抽選機コントローラ244に供給される。
【0029】
また、共通抽選機231〜233は、あくまでも一例であり、図に示した構成とは異なる構成であって良いのはもちろんである。例えば、共通抽選機231は、ローカル抽選機330と異なる構成であっても良いし、ポケット238の個数についても図の例以外であっても良い。また、ルーレット型以外の構成であっても良く、例えば、円盤を回転させてその停止位置に応じて抽選結果を出力する抽選機や、各面に数字等が付されたダイスを転動させて停止した時における上面の数字等に応じて抽選結果を出力する抽選機などであっても良い。
【0030】
図13は、ゲームシステム1で実行されるゲームの全体的な流れを示す図である。
この図に示されるように、ゲームシステム1では、複数のゲーム装置30の各々において個別ゲームS1が実行された後に、当該複数のゲーム装置30の全部又は一部でゲームの結果が互いに関連する共通ゲームS3が実行されるサイクルが繰り返される。また、ゲーム装置30間の対戦ゲームS5も共通ゲームの一つであるが、個別ゲームS1において所定の条件が満たされたときに実行される構成となっている。なお、個別ゲームS1、共通ゲームS3およびゲーム装置30間の対戦ゲームS5は、例えば共通ゲームサーバ10における共通ゲームコントローラ110によって進行が制御される。
【0031】
本例において、個別ゲームS1とは、複数のゲーム装置30の各々において自己のローカル抽選機330を用いて個別に実行されるゲームであり、本例ではローカルゲームS11〜S20の10回で構成される。なお、図においては、10回のローカルゲームを区別しやすくするために(1)〜(10)を付している。
一方、共通ゲームS3は、複数のゲーム装置30の全部又は一部でゲームの結果が互いに関連するように、共通抽選機231〜233を用いて実行されるゲームであり、本例では、共通ビンゴゲームS31、ファースト共通ルーレットゲームS32、および、セカンド共通ルーレットゲームS33の3回で構成される。
【0032】
さて、個別ゲームS1におけるローカルゲームS11〜S20のうち、任意の1回のローカルゲームは、おおまかにいえば、ローカル抽選機330においてボールBを8個投入し、当該8個のボールBが落下したポケット338の位置に応じた結果に応じて配当をプレイヤに支払う(すなわち、クレジットが付与される)、という内容である。
なお、本例では、1回のローカルゲームとして、さらに後述するように、「その1」から「その3」までの3種類のゲームに同時にプレイヤが参加することができる。3種類のゲームのいずれか一つにプレイヤが参加するためには、例えば5クレジットの消費が条件となる。
3種類のローカルゲームは、ローカル抽選機330による抽選結果を用いる点で共通である。そこでまず、1回のローカルゲームの共通の動作について説明し、その次に、3種類のゲームの個別の特徴に説明することにする。
【0033】
図14は、ローカルゲームの流れを示す図である。
なお、ローカルゲームS11〜S20は、互いに同じ流れであるので、ここでは、ローカルゲームS11で代表して説明することとする。
図14に示されるように、ゲームマシンコントローラ360は、ステップS11Aにおいてローカル抽選機330に対して2個のボールBを投入させる。当該2個のボールBは、やがてポケット338のいずれかに落下する。この後、ゲームマシンコントローラ360は、ステップS11Bにおいて再び2個のボールBを投入させる。当該2個のボールBは、ポケット338のいずれかに落下する。この時点で計4個のボールBが落下したポケット338の位置が確定する。
【0034】
ゲームマシンコントローラ360は、ステップS11Aの前にベット操作や抽選条件の内容(詳細について後述する)を設定する操作を許可する時間(ベットタイム)を設ける他に、ステップS11Cにおいてプレイヤに対して追加で抽選条件を設定する操作を許可する考慮時間(シンキングタイム)を与える。ステップS11Cのシンキングタイムとして、例えば60秒与える。プレイヤは、シンキングタイムにおいて、4個のボールBが落下したポケット338の位置を考慮して、抽選条件の内容についてタッチパネルディスプレイ380を操作して入力する。
シンキングタイムが終了すると、ゲームマシンコントローラ360は、ステップS11Dにおいてローカル抽選機330に対して2個のボールBを投入させ、当該2個のボールBをポケット338のいずれかに落下させた後、ステップS11Eにおいて再び2個のボールBを投入させて、当該2個のボールBをポケット338のいずれかに落下させる。この時点で計8個のボールBが落下したポケット338の位置が確定する。
【0035】
ゲームマシンコントローラ360は、ステップS11Fにおいて、各ステーションコントローラ370から、各プレイヤのゲーム結果を取得する。ここで、各ステーションコントローラ370は、8個のボールBが落下したポケット338の位置と、ベットの内容、抽選条件の内容に応じてゲーム結果を生成する。なお、ゲーム結果としては、例えば配当として付与するクレジット数の情報や、報奨として付与するアイテムの種類や数の情報等が挙げられる。ベット操作の受け付け、ベット情報の管理、ゲーム結果およびベットに応じた報奨の付与等は、主としてステーションコントローラ370が実行するが、一部または全部の処理に関してゲームマシンコントローラ360によって実行されても良いし、両者が協働して実行しても良い。
【0036】
図15は、ローカルゲームにおける3種類のゲームのうち、1種類目の「ローカルゲーム・その1」のゲーム内容を示す図であり、タッチパネルディスプレイ380に表示される画面を示している。この画面のうち、ボールB、回転板334、ポケット盤336および16個のポケット338は、カメラ321で撮影されたローカル抽選機330の動作映像に基づいたものである。当該動作映像は、ゲームマシンコントローラ360を介してステーションコントローラ370に送信される。
また、ステーションコントローラ370は、環状の線路Rと、当該線路Rを周回走行する貨物列車Mとの画像を生成し、ゲームマシンコントローラ360を介して送信される動作映像と重ね合わせて、タッチパネルディスプレイ380に表示させる。
このように重ねた画像の一例が
図15である。
【0037】
タッチパネルディスプレイ380に表示された貨物列車Mは、機関車が1または2両以上の貨車を牽引する編成である。「ローカルゲーム・その1」は、ボールBが落下するポケット338と走行する貨車の位置とがタイミングよく一致したときに、すなわち、あたかもボールBがいずれかの貨車に入り込む形となったときに、プレイヤに配当を支払う、というゲーム内容となっている。
【0038】
ここで、貨車の両数は、ベットタイムやシンキングタイムにおいてプレイヤがタッチパネルディスプレイ380を操作することで、適宜変更することができる。ここで、プレイヤが貨車の車両数を変更すると、貨車にボールBが入った場合に付与される配当も変更される。具体的には、貨車の両数が少なければボールBがいずれかの貨車に入る確率(入賞率)が低くなるので、配当が高くなる。一方、貨車の両数が多ければ入賞率が高くなるので、配当が低くなる。このように、プレイヤは貨車の車両数を変更することにより、ローリスクローリターンのベットを行ったり、ハイリスクハイリターンのベットを行ったりすることが可能になる。また、配当の情報は、貨物列車Mの画像に関連付けて表示しても良く、例えば貨車ごとに配当情報を重畳させて表示する。ここで、貨車ごとに配当情報を異ならせても良いし、一部の貨車に対して配当とは別にアイテムを関連付けても良い。
【0039】
また、「ローカルゲーム・その1」は、1台のゲーム装置30において8台のステーションで実行されるが、貨車の両数については、プレイヤ毎(ステーション毎)において変更され得る。このため、当該8台のステーションでプレイするプレイヤ毎に、プレイヤの意向に応じて、入賞率および配当を設定することができることになる。
なお、ここでいう貨車の両数は、後述するプレイヤの操作入力によって設定される属性の一例である。また、ボールBが落下した際にポケットが有効となるか否か、どのような配当あるいはアイテム、またはその両方が得られるかは貨物列車Mの位置に基づいており、ポケットの属性が時間的に変化するといえる。ステーションコントローラ370は、時間的に変化するポケットの属性と、ボールBが入ったポケットの位置に基づいて、プレイヤに対するゲーム結果を生成する。
【0040】
また、複数のゲーム装置30では、「ローカルゲーム・その1」が同時に実行され得るが、このようなローカルゲームが実行されるときに、共通ゲームサーバ10における共通ゲームコントローラ110は、いずれか一以上のゲーム装置30のステーションに対して共通ゲーム用のアイテムを付与することができる。当該アイテムを付与されたステーションでは、貨車にアイテムが積載された状態を表示する。なお、共通ゲームサーバ10がいずれか一以上のゲーム装置30を選択し、選択されたゲーム装置30のゲームマシンコントローラ360が共通ゲーム用のアイテムを付与するステーションを選択しても良い。
共通ゲーム用のアイテムの例としては、特に図示しないが、共通ゲームの参加条件となる参加アイテムや、ゲーム装置30間の対戦ゲームにおいてバンカー役(親役)となることを決定する親アイテムなどが挙げられる。このようなアイテムが発生した貨車にボールBがポケット338を介して入った場合に、プレイヤは当該アイテムを獲得することになる。
【0041】
なお、プレイヤがアイテムを獲得したときに、少なくともアイテムの種別を示す情報、当該プレイヤがプレイするステーションの情報、および、当該ステーションを有するゲーム装置30の情報を、ゲームマシンコントローラ360が、共通ゲームコントローラ110に送信する。
これにより、共通ゲームコントローラ110では、個別ゲームS1において、各ゲーム装置30のステーション毎に、どのアイテムを何個獲得したのかを把握することができる。
【0042】
図16は、ローカルゲームにおける3種類のうち、2種類目の「ローカルゲーム・その2」のゲーム内容を示す図であり、タッチパネルディスプレイ380に表示される画面を示している。この画面のうち、ボールB、回転板334、ポケット盤336および16個のポケット338は、「ローカルゲーム・その1」と同様にローカル抽選機330の動作映像に基づいたものである。当該動作映像は、ゲームマシンコントローラ360を介してステーションコントローラ370に送信される。 また、ステーションコントローラ370は、ポケット盤336のほぼ中心に、例えば5色のブロックを6行6列で配列させた画像を生成し、ゲームマシンコントローラ360を介して送信される動作映像と重ね合わせて、タッチパネルディスプレイ380に表示させる。なおゲーム開始当初、ステーションコントローラ370は、ブロックの配列において同色のブロックが縦または横で3個以上隣り合わないようにブロックを配列させる。
このように重ねた画像の一例が
図16である。
【0043】
「ローカルゲーム・その2」は、6行6列で配列するブロックのうち、2個のボールBが落下したポケット338を結ぶラインLにかかるブロックが消え、当該ラインLよりも上側のブロックが落下する。落下後、縦方向または横方向において同色のブロックが3個以上で揃ったとき、当該ブロックが消えて、上側のブロックがさらに落下する。
【0044】
図17は、ラインLにかかるブロックが黒で示され、当該ラインLよりも上側のブロックが落下する直前の状態を示す図である。なお、このような落下は、同色のブロックが縦方向または横方向で3個以上隣り合わないようになるまで継続する。
ボールBが計8個投入された時点で、ブロックが消えた数が多いほど、配当が高くなり、36個のブロックすべてが消えたときに最高配当となる。
【0045】
なお、「ローカルゲーム・その2」は、1台のゲーム装置30において8台のステーションで実行されるが、6行6列のブロック配列は、8台のステーション毎に異なるようにしても良いし、共通であっても良い。
また、共通ゲームサーバ10における共通ゲームコントローラ110は、いずれか一以上のゲーム装置30のステーションに対し、36個のブロックのうち、特定のブロックに対して上述したような共通ゲーム用のアイテムを発生させることができる。このようなアイテムが発生したブロックを消すことで、プレイヤは当該アイテムを獲得する。
【0046】
図18は、ローカルゲームにおける3種類のうち、3種類目の「ローカルゲーム・その3」のゲーム内容を示す図であり、タッチパネルディスプレイ380に表示される画面を示している。この画面のうち、ボールB、回転板334、ポケット盤336および16個のポケット338は、「ローカルゲーム・その1」や「ローカルゲーム・その2」と同様に、ローカル抽選機330の動作映像に基づいたものである。
また、ステーションコントローラ370は、ポケット盤336のほぼ中心に、升目が4行4列で配列するビンゴカードの画像を生成し、ゲームマシンコントローラ360を介して送信される動作映像と重ね合わせて、タッチパネルディスプレイ380に表示させる。
【0047】
ローカル抽選機330におけるポケット338には、例えば図において12時の方向を起点として時計回りに順に「1」から「16」までの番号(属性)が設定されており、投入されたボールBが落下したポケットに対応する番号が、ビンゴカードで有効(Hit)となる。この図では、有効となった升目の番号を黒背景の白抜きで表示している。なお、図において、ポケット338に設定された番号は、適宜省略している。
【0048】
図において「Free」の升目は、ボールBが投入される前から有効となっている。また、抽選条件を設定する例として、ポケットに設定された番号(属性)は、ベットタイムやシンキングタイムにプレイヤがタッチパネルディスプレイ380を操作することで、適宜変更することができる。
また、生成されたビンゴカードには、特に図示しないが、ビンゴゲームにおいて所定のゲーム効果を発生させるアイテムが付与されている場合がある。抽選条件を設定する例として、該アイテムを、ベットタイムやシンキングタイムにおいてプレイヤがタッチパネルディスプレイ380を操作することで、任意の升目に配置することができる。ここで、当該アイテムが配置された升目がボールBの落下によって有効になると、当該升目の上下左右に位置する升目も有効になるゲーム効果を発生させる。
ボールBが計8個投入された時点でビンゴラインの成立数が多いほど、高配当となる。
【0049】
なお、「ローカルゲーム・その3」は、1台のゲーム装置30において8台のステーションで実行されるが、ビンゴカードの配列は、8台のステーション毎に異なるようにしても良いし、共通であっても良い。
また、共通ゲームサーバ10における共通ゲームコントローラ110は、一以上のゲーム装置30のステーションに対し、ビンゴカードのうち、特定の番号に上述したような共通ゲーム用のアイテムを発生させることができる。このようなアイテムが発生した番号がボールBの落下によって有効となったとき、プレイヤは当該アイテムを獲得することになる。
【0050】
1回のローカルゲームでは、ローカル抽選機330を用いて、「ローカルゲーム・その1」、「ローカルゲーム・その2」、「ローカルゲーム・その3」の3種類が同時並行して実行される。プレイヤは、3種類のゲームを適宜選択して参加することができる。
そして、このようなローカルゲームは、複数のゲーム装置30のそれぞれにおいて、S11〜S20の10回ずつ実行される。
なお、10回のローカルゲームにおいて、プレイヤが操作するタッチパネルディスプレイ380には、プレイヤ毎の内容が表示されるが、可動表示部400の表示面410には、ローカル抽選機330等の抽選状況が表示される。
【0051】
次に、共通ゲームS3について説明する。個別ゲームS1(ローカルゲームS11〜S20)は、複数のゲーム装置30において、それぞれのローカル抽選機330を用いて実行されたが、この共通ゲームS3は、共通抽選ゲームデータセンタ20における共通抽選機231〜233を順に用いて実行される。
【0052】
共通ゲームS3のうち、1番目に実行される共通ビンゴゲームS31に参加できるプレイヤは、例えば前述した個別ゲームS1において、参加アイテムを7個以上獲得したプレイヤとする。上述したように、共通ゲームコントローラ110は、各ゲーム装置30のステーション毎に獲得した参加アイテムの個数を把握しているので、個別ゲームS1の終了後に、参加アイテムを7個以上獲得したステーションを特定し、当該ステーションのステーションコントローラ370に対して、共通ビンゴゲームS31のプレイを許可する。当該許可を示す情報は、共通ゲームコントローラ110から、ゲーム装置30のゲームマシンコントローラ360を介してステーションコントローラ370に送信される。
【0053】
共通ビンゴゲームS31では共通抽選機231の動作映像が用いられる。共通ゲームコントローラ110は、共通ビンゴゲームS31に関係する一以上のゲーム装置30、すなわち、当該共通ビンゴゲームS31が実行される予定の一以上のゲーム装置30について、映像データベース246に格納された共通抽選機231の動作映像の取得状況(ダウンロード状況)を確認する。そして、共通抽選機231の動作映像の取得状況に基づいて共通ビンゴゲームS31において表示すべき動作映像を特定し、当該特定した動作映像を指定する情報を、共通ビンゴゲームS31に関係するゲーム装置30に送信する。ゲーム装置30では、共通ゲームコントローラ110によって指定された動作映像を可動表示部400の表示面に表示し、当該動作映像に関連する動作履歴情報を利用してゲームを進行させる。動作履歴情報は、動作映像と関連付けて映像データベース246に記憶されており、ゲーム装置30は、動作映像とともに動作履歴情報も予め取得(ダウンロード)しておく。動作履歴情報は、動作映像中においてボールBが投入されたタイミングや、ボールBが入ったポケット238の位置、入ったタイミングなどを示す情報であり、ゲーム装置30では、当該動作履歴情報を用いて、動作映像に合わせてゲームを進行させることが可能になる。例えば、動作映像中においてボールBが投入されたタイミングの情報を利用して、動作映像に合わせてカウントダウン表示等を行うことも可能である。なお、ゲーム装置30において、動作映像に基づいてポケット238が投入されたタイミングやボールBが入ったポケット238の位置などを解析することも可能であるが、動作履歴情報を用いることで、ゲーム装置30における処理負担を軽減させることが可能である。
【0054】
また、共通ビンゴゲームS31への参加が許可されたステーションのステーションコントローラ370は、タッチパネルディスプレイ380に、
図19に示す画面を生成して表示する。
共通ビンゴゲームS31では、図に示されるように、生成された6枚のビンゴカードの升目のうち、共通抽選機231で投入されたボールBが落下したポケットに対応する番号がビンゴカードで有効となる。
なお、ビンゴゲームに参加するステーションの情報(例えば、ステーションIDやビンゴライン数の情報等)を、ゲームマシンコントローラ360が、ステーションコントローラ370から取得して、ゲーム装置30の情報とあわせて共通ゲームコントローラ110に送信する。これにより、共通ゲームコントローラ110では、共通ビンゴゲームS31においてプレイヤ毎(共通ビンゴゲームS31に関係するゲーム装置30のステーション毎)にビンゴライン数を把握することができる。
【0055】
共通ビンゴゲームS31では、ビンゴゲームにおけるビンゴライン数等で、次のファースト共通ルーレットゲームS32に参加できるプレイヤ(ゲーム装置30のステーション)が決定される。詳細には、共通ゲームコントローラ110は、ファースト共通ルーレットゲームS32の参加プレイヤとして、例えばビンゴライン数の上位20名と、21位以下で所定の順位になったプレイヤ5名(例えば、30位、40位、50位、60位、最下位となったプレイヤ)の計25名を決定する。
【0056】
なお、共通ビンゴゲームS31において、共通抽選機231にボールBが投入されるとき(抽選のとき)、後述するようにゲーム装置30においては可動表示部400の表示面が変形して、共通抽選機231による抽選状況が立体的に表示される。
また、共通ビンゴゲームS31では、共通抽選機コントローラ244が共通ゲームコントローラ110と協働して、所定のタイミングで共通抽選機231に複数のボールBを投入するとともに、カメラ221で撮影された当該共通抽選機231の抽選状況を示す動作映像を共通ビンゴゲームS31に関係するゲーム装置30にリアルタイムで配信しても良い。ただし、ネットワーク状態などによっては各ゲーム装置30に動作映像が配信されるタイミングにずれが生じるため、各ゲーム装置30において同じタイミングで動作映像が表示できなくなる場合もある。よって、各ゲーム装置30において予め動作映像や動作履歴情報を取得しておく態様の方が望ましい。
【0057】
ファースト共通ルーレットゲームS32では、共通抽選機232の動作映像が用いられる。共通ゲームコントローラ110は、ファースト共通ルーレットゲームS32に関係する一以上のゲーム装置30、すなわち、当該ファースト共通ルーレットゲームS32が実行される予定の一以上のゲーム装置30について、映像データベース246に格納された共通抽選機232の動作映像の取得状況(ダウンロード状況)を確認する。そして、共通抽選機232の動作映像の取得状況に基づいてファースト共通ルーレットゲームS32において表示すべき動作映像を特定し、当該特定した動作映像を指定する情報を関係するゲーム装置30に送信する。また、共通ゲームコントローラ110は、共通抽選機232における25個のポケットと決定した25名のプレイヤ(ゲーム装置30のステーション)とを一対一に対応付けるとともに、その対応付けた関係を示す情報をファースト共通ルーレットゲームS32に関係するゲーム装置30に送信する。
【0058】
ゲーム装置30では、ゲームマシンコントローラ360が、共通ゲームコントローラ110から指定された共通抽選機232の動作映像と、該動作映像に関連する動作履歴情報、共通ゲームコントローラ110から送信されたプレイヤとポケットとの関係を示す情報を用いて、
図20に示すような画面を生成し、可動表示部400と、タッチパネルディスプレイ380とにそれぞれ表示させる。
なお、共通ゲームコントローラ110が、動作映像に重畳して表示すべき画像を生成し、生成した画像を関係するゲーム装置30に送信しても良い。
【0059】
ファースト共通ルーレットゲームS32では、共通抽選機232がボールBを連続して例えば40個投入する。
図20の画面では、ポケット238に落下したボール個数の多い上位5名が、順位と個数とともに、途中経過として吹き出しで表示されている。なお、ファースト共通ルーレットゲームS32において、共通抽選機232に投入された40個のボールBのうち、2個以上落下したポケット238に対応付けられたプレイヤが勝者となり、次のセカンド共通ルーレットゲームS33へ参加するプレイヤとして決定される。参加するプレイヤの決定については、例えば、共通ゲームコントローラ110が、共通抽選機232の動作履歴情報と、プレイヤとポケット238との関係を示す情報とに基づいて、ポケット238に落下したボールBの個数を、当該ポケットに対応付けられたプレイヤ毎(ファースト共通ルーレットゲームS32に関係するゲーム装置30のステーション毎)に計数し、ボールBが落下した個数が2以上であるポケット238に対応付けられたプレイヤを特定することで可能である。
【0060】
なお、ファースト共通ルーレットゲームS32において、共通抽選機232にボールBが投入されるとき(抽選のとき)、後述するようにゲーム装置30においては表示面410が変形して、共通抽選機232による抽選状況が立体的に表示される。また、ファースト共通ルーレットゲームS32では、共通抽選機コントローラ244が共通ゲームコントローラ110と協働して、所定のタイミングで共通抽選機232に複数のボールBを投入するとともに、カメラ222で撮影された当該共通抽選機232の抽選状況を示す動作映像をファースト共通ルーレットゲームS32に関係するゲーム装置30にリアルタイムで配信しても良い。ただし、ネットワーク状態などによっては各ゲーム装置30に動作映像が配信されるタイミングにずれが生じるため、各ゲーム装置30において同じタイミングで動作映像が表示できなくなる場合もある。よって、各ゲーム装置30において予め動作映像や動作履歴情報を取得しておく態様の方が望ましい。
【0061】
次のセカンド共通ルーレットゲームS33では、共通抽選機233の動作映像が用いられる。共通ゲームコントローラ110は、セカンド共通ルーレットゲームS33に関係する一以上のゲーム装置30、すなわち、当該セカンド共通ルーレットゲームS33が実行される予定の一以上のゲーム装置について、映像データベース246に格納された共通抽選機233の動作映像の取得状況(ダウンロード状況)を確認する。そして、共通抽選機233の動作映像の取得状況に基づいてセカンド共通ルーレットゲームS33において表示すべき動作映像を特定し、該特定した動作映像を指定する情報を関係するゲーム装置30に送信する。また、共通ゲームコントローラ110は、共通抽選機233における12個のポケット238と、セカンド共通ルーレットゲームS33に参加するプレイヤとして決定したプレイヤ(ゲーム装置30のステーション)とを対応付けるとともに、その対応付けた関係を示す情報をセカンド共通ルーレットゲームS33に関係するゲーム装置30に送信する。
【0062】
ゲーム装置30では、ゲームマシンコントローラ360が、共通ゲームコントローラ110から指定された共通抽選機233の動作映像と、該動作映像に関連する動作履歴情報、共通ゲームコントローラ110から送信されたプレイヤとポケット238との関係を示す情報を用いて、
図21に示すような画面を生成し、可動表示部400と、タッチパネルディスプレイ380とにそれぞれ表示させる。なお、共通ゲームコントローラ110が、動作映像に重畳して表示すべき画像を生成し、生成した画像を関係するゲーム装置30に送信しても良い。
【0063】
セカンド共通ルーレットゲームS33では、共通抽選機233がボールBを例えば1個だけ投入する。そして、投入された1個のボールBがいずれかのポケット238に落下したときに、当該ポケット238に対応付けられたプレイヤが勝者となって、当該プレイヤが高配当(ジャックポット)を得ることになる。
また、セカンド共通ルーレットゲームS33において、共通抽選機233にボールBが投入されるとき(抽選のとき)には、後述するようにゲーム装置30においては表示面410が変形して、共通抽選機233による抽選状況が立体的に表示され、あるプレイヤがジャックポットを獲得したときには、さらに別の形態に変形して、当該プレイヤを称える内容が表示される。
また、セカンド共通ルーレットゲームS33では、共通抽選機コントローラ244が共通ゲームコントローラ110と協働して、所定のタイミングで共通抽選機233にボールBを投入するとともに、カメラ223で撮影された当該共通抽選機233の抽選状況を示す動作映像をセカンド共通ルーレットゲームS33に関係するゲーム装置30にリアルタイムで配信しても良い。ただし、ネットワーク状態などによっては各ゲーム装置30に動作映像が配信されるタイミングにずれが生じるため、各ゲーム装置30において同じタイミングで動作映像が表示できなくなる場合もある。よって、各ゲーム装置30において予め動作映像や動作履歴情報を取得しておく態様の方が望ましい。
【0064】
共通ゲームS3においてセカンド共通ルーレットゲームS33が終了すると、再び個別ゲームS1においてローカルゲームS11〜S20が実行されて、以降、個別ゲームS1、共通ゲームS3が交互に繰り返される。
ただし、個別ゲームS1のローカルゲーム(S11〜S20)において、任意のゲーム装置30のプレイヤ(ステーション)が共通ゲーム用の親アイテムを獲得したときに、当該ローカルゲームの終了後に、または、共通ゲームS3の前に、ゲーム装置30間の対戦ゲームS5が割り込む形で実行される。
【0065】
ゲーム装置30間の対戦ゲームS5は、親アイテムを獲得したプレイヤ(ステーション)の属するゲーム装置30が親役(バンカー役)となり、他の一以上のゲーム装置30が子役(ノンバンカー役)となる対戦ゲームである。
なお、ここでいう親役と子役の対戦とは、ある子役のゲーム装置30からみたときには、親役と自機(子役)との対戦をいい、親役のゲーム装置30からみたときには、自機(親役)と、例えば自機を除く複数のゲーム装置30のうち、共通ゲームコントローラ110により子役として任意に選定された1以上のゲーム装置30との対戦をいう。
【0066】
対戦ゲームS5は、最終的に、より高い地点に到達している方が勝ちという、いわゆる木登り競争ゲームである。木登り競争ゲームは、親役となるゲーム装置30では、共通抽選機231の抽選結果に応じて進行し、子役となるゲーム装置30では、自機のローカル抽選機330の抽選結果に応じて進行する。ここで、親役用に実行される抽選内容は子役となる一以上のゲーム装置30においても映像として表示される。そこで、共通ゲームコントローラ110は、対戦ゲームS5に関係する一以上のゲーム装置30について、映像データベース246に格納された共通抽選機231の動作映像の取得状況(ダウンロード状況)を確認する。そして、共通抽選機231の動作映像の取得状況に基づいて対戦ゲームS5において表示すべき動作映像を特定し、該特定した動作映像を指定する情報を対戦ゲームS5に関係するゲーム装置30に送信する。ここで、共通抽選機231の動作映像を使わずに、親役となるゲーム装置30のローカル抽選機330の動作映像を子役となる他のゲーム装置30に配信する構成とすることも可能であるが、その場合には、親役となるゲーム装置30において映像配信のための処理を行う必要があり、親役となるゲーム装置30の処理負荷が高くなる。また、ネットワーク状態に応じて他のゲーム装置30において映像表示にずれが生じる可能性がある。そこで、共通抽選機231の動作映像を使用することによって、上記の問題を回避することができる。
【0067】
図23は、当該対戦ゲームS5のゲーム内容を示す図であり、タッチパネルディスプレイ380に表示される画面の一部である。この図に示されるように、親役に相当する1のキャラクタと、複数の子役にそれぞれ相当する複数のキャラクタとが階段状の木の上に位置している。
親役用の抽選を実行する共通抽選機231の各ポケット238には、例えば
図24に示されるように、当該親役と複数の子役のキャラクタの昇降を規定する項目が割り振られ、ボールBがいずれかのポケット238に落下した場合には、当該ポケットに割り振られた項目の段数だけ、親役または子役のキャラクタが昇降する。なお、ブランクは「なにもしない」である。
同様に、各子役のローカル抽選機330の各ポケット338には、例えば
図25に示されるように、当該子役のキャラクタの昇降を規定する項目が割り振られ、ボールBがいずれかのポケット338に落下した場合には、当該ポケット338に割り振られた項目の段数だけ、子役のキャラクタが昇降する。
【0068】
ここで、親役及び各子役のゲーム装置30においては、共通ゲームサーバ10から指定された共通抽選機231の動作映像と、該動作映像に関連する動作履歴情報、共通抽選機231の各ポケット238に割り振られたキャラクタの昇降を規定する項目の情報を用いて、
図24に示すような画面を生成し、可動表示部400に表示させる。さらに、各子役のゲーム装置30では、ローカル抽選機330の動作映像と、ローカル抽選機330においてボールBが落下したポケット338の位置と、ローカル抽選機330の各ポケット338に設定された各子役のキャラクタの昇降を規定する項目の情報を用いて、
図25に示すような画面を生成し、タッチパネルディスプレイ380の円形部分に表示する。また、各子役のゲーム装置30において、ローカル抽選機330の抽選結果に応じて各子役のキャラクタの位置が変化するが、その位置情報は共通ゲームサーバ10に送信される。共通ゲームサーバ10は、各子役のゲーム装置30から対応するキャラクタの位置情報を受信し、親役及び各子役のゲーム装置30に対して全ての子役のキャラクタの位置情報を送信する。親役及び各子役のゲーム装置30は、共通抽選機231の抽選結果に基づいて確定する親役のキャラクタの位置情報と、共通ゲームサーバ10から受信する全ての子役のキャラクタの位置情報に基づいて、
図23に示すような画面を生成し、タッチパネルディスプレイ380の矩形部分に表示する。
【0069】
抽選の手順としては、例えば 親役3球→子役3球→シンキングタイムというサイクルを3セット経た後、親役3球→子役3球→終了となる。終了時に、例えば子役は、親役よりも上に自分のキャラクタが位置していれば勝ちであり、配当を得ることができる。一方、親役は、自分のキャラクタがより多くの子役のキャラクタより高く位置しているほど、高い配当を得ることができる。
なお、シンキングタイムにおいては、親役が所定のアイテムを利用して子役のキャラクタの登りを妨害したり、子役が親役の妨害を回避したりできるようにしても良い。
【0070】
また、対戦ゲームS5では、共通抽選機コントローラ244が共通ゲームコントローラ110と協働して、所定のタイミングで共通抽選機231に複数のボールBを投入するとともに、カメラ222で撮影された当該共通抽選機231の抽選状況を示す動作映像を対戦ゲームS5に関係するゲーム装置30にリアルタイムで配信しても良い。ただし、ネットワーク状態などによっては各ゲーム装置30に動作映像が配信されるタイミングにずれが生じるため、各ゲーム装置30において同じタイミングで動作映像が表示できなくなる場合もある。よって、各ゲーム装置30において予め動作映像や動作履歴情報を取得しておく態様の方が望ましい。
【0071】
以上がゲームシステム1で実行されるゲームの全体的な流れである。
続いて、このようなゲームシステム1における特徴的な部分について個別に説明する。本例のゲームシステムにおける特徴的な部分は、次の3つである。第1の特徴は、可動表示部400における表示面410の変形に関する構成であり、第2の特徴は、共通ゲームS3等における映像配信制御に関する構成であり、第3の特徴は、ゲーム装置30におけるプレイヤ毎の属性設定に関する構成である。
まず、第1の特徴部分である、可動表示部400における表示面410の変形に関する構成ついて説明する。
【0072】
図26は、ゲーム装置30のゲームマシンコントローラ360が可動表示部400を制御する場合において、ゲームマシンコントローラ360によって構築される機能を示すブロック図である。
この図に示されるように、ゲームマシンコントローラ360で、映像取得部361、ゲーム関連情報取得部362、および、形態決定部363、記憶部364が構築される。すなわち、映像取得部361、ゲーム関連情報取得部362、形態決定部363および記憶部364は、ゲームマシンコントローラ360が表示面を変形させるためのコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムにしたがって機能することにより実現される。
【0073】
映像取得部361は、可動表示部400で表示させる動作映像を取得するものである。例えば、個別ゲームS1におけるローカルゲームS11〜S20の抽選中に可動表示部400に表示させる映像は、ローカル抽選機330の動作映像、すなわちボールBが投入されてからポケット338に落下するまでの期間を含む映像である。このため、映像取得部361は、個別ゲームS1におけるローカルゲームS11〜S20の抽選中であれば、ローカル抽選機330の動作映像をカメラ321から取得する。また、映像取得部361は、共通抽選機231〜233の動作映像を予めネットワークNを介して共通抽選ゲームデータセンタ20の映像配信部242から取得し、記憶部364に記憶しておくことができる。そして、ゲーム装置30は、共通ゲームS3における共通ビンゴゲームS31の抽選中であれば共通抽選機231の動作映像を表示し、ファースト共通ルーレットゲームS32の抽選中であれば共通抽選機232の動作映像を表示し、セカンド共通ルーレットゲームS33の抽選中であれば共通抽選機233の動作映像を表示する。
【0074】
ゲーム関連情報取得部362は、ゲーム関連情報を取得するものである。
本例において、ゲーム関連情報には、ゲームの種別や進行状況を示すゲーム情報や、抽選機の種別、動作状況等を示す動作結果生成装置の情報などが含まれる。ここで、動作結果生成装置とは、ゲームに利用される動作結果を生成するものである。本例において、ゲームに利用される動作結果は、ボールBが落下したポケット238または338の位置であり、当該動作結果を生成するものは、いずれかの抽選機である。
また、ゲーム情報のうち、ゲームの種別とは、本例でいえば、個別ゲームS1または共通ゲーム(共通ゲームS3と対戦ゲームS5が含まれる)の別を示すものであり、さらに共通ゲームに関しては、共通ビンゴゲームS31、ファースト共通ルーレットゲームS32、セカンド共通ルーレットゲームS33、または対戦ゲームS5の別を示すものである。ゲームの進行状況は、各ゲームにおいて現時点が抽選前であるのか、抽選中であるのか、特定のゲーム結果(ジャックポットの当選)が発生したのか、ベットタイムであるのか、シンキングタイムであるのかなどを示す。このようなゲーム情報は、例えば各ゲーム装置30のゲームマシンコントローラ360自身の処理によって生成したり、共通ゲームサーバ10(共通ゲームコントローラ110)から取得したりする。
動作結果生成装置の情報のうち、抽選機の種別は、本例でいえば、共通抽選機231、
232、233、またはローカル抽選機330の別を示す。動作状況は、対応する抽選機がボールBの投入前の状況であるのか、投入後の状況であるのか、または何個目のボールBがポケット238または338へ落下した状況か、抽選機の回転板234または334が回転を開始した状況か、回転234または334が何度回転した状況か、といったことなどを示す。上述した動作映像に関連する動作履歴情報も動作結果生成装置の情報の一例であり、各抽選機の動作状況は、動作履歴情報に基づいて判断することも可能である。
【0075】
形態決定部363は、ゲーム関連情報取得部362で取得したゲーム関連情報から、ゲームの種別や進行状況、および抽選機の種別や動作状況等に応じた状態および種別等を特定して、可動表示部400における表示面410の形態を、当該特定した状態および種別等(「ゲーム開始前」など、状態のみ特定可能な場合もある)に対応するものに決定する。この決定に際し、形態決定部363は、例えば記憶部364に記憶された形態決定情報を参照する。
記憶部364は、形態決定情報として、例えば形態決定部363で特定され得る状態および種別等毎に、表示面410における各ブロックの移動位置を決定するための情報を記憶する。具体的には、状態および種別等毎に、表示面410における各ブロックの移動量を規定するテーブルを記憶している。ここで、説明の便宜上、表示面410における各ブロックについて説明する。
【0076】
図27は、可動表示部400における表示面410を示す図である。上述したように、表示面410は、プロジェクタ450から投影される画像が表示される矩形形状の面であるが、図に示されるように4つのブロックに分割される。
すなわち、本例では、表示面410は、ほぼ中心に位置する円形の中心部412と、当該中心部412に隣接する内側リング部414と、当該内側リング部414の外側に隣接する外側リング部416と、残りの領域であるサイド部418との4ブロックに分割されている。
中心部412と、内側リング部414、外側リング部416と、サイド部418とは、それぞれ個別に、プロジェクタ450の投影方向、すなわち
図27において紙面の手前側および後方側に移動可能な構成となっている。なお、これらのブロックの個別移動は、例えば各ブロックに対応して図示省略したステップピングモータなどを設置するとともに、これらの各ステッピングモータの回転量を、各ブロックの移動方向への移動量に変換する構成で実現される。
【0077】
図28は、記憶部364に記憶されたテーブルの一例を示す図である。
この図に示されるように、テーブルには、各ブロックの移動量が、それぞれ状態および種別等毎に規定されている。ここでいう状態および種別等とは、ゲーム関連情報におけるゲーム情報または動作結果生成装置の情報の少なくとも一方から特定される状態および種別等をいい、
図28では、7つが例示されている。
また、移動量については、正負符号を伴う数字で規定されている。ここで、符号が正であればプロジェクタ450(プレイヤ)に近づく方向に、符号が負であればプロジェクタ450から離れる方向に、それぞれ移動させることを規定し、数字の「1」は100mmの移動量で、数字の「2」は200mmの移動量で、それぞれ移動させることを規定している。例えば「+1」は、そのブロックを、プロジェクタ450に近づく方向に、100mmだけ移動させることを規定している。
【0078】
状態および種別等のうち、「開始前(案内時)」は、ローカルゲーム又は共通ゲームの抽選を開始する前の状態をいう。当該状態および種別等の情報は、ゲーム情報や動作結果生成装置の情報によって、ローカルゲーム又は共通ゲームの抽選を開始する前であることが示されることによって特定され得る。この「開始前」では、中心部412と、内側リング部414、外側リング部416と、サイド部418との移動量はそれぞれ基準のゼロと規定されている。なお、この状態は、各ブロックの移動を伴わないので、表示面はフラットとなる。
【0079】
状態および種別等のうち、「ローカルゲーム(抽選中)」は、ローカルゲームS11〜S20においてローカル抽選機330が抽選中である状態をいう。当該状態および種別等の情報は、例えば、ゲーム情報によってゲームの種別が個別ゲームS1(ローカルゲームS11〜S20)であること、および、動作結果生成装置の情報によってローカル抽選機330が抽選中であることがそれぞれ示されることによって特定され得る。この「ローカルゲーム(抽選中)」では、中心部412の移動量は「−1」と、また、内側リング部414、外側リング部416と、サイド部418の移動量はゼロと、それぞれ規定されている。
【0080】
状態および種別等のうち、「共通ビンゴゲーム(抽選中)」は、共通ビンゴゲームS31が抽選中である状態をいう。当該状態および種別等の情報は、例えば、ゲーム情報によってゲームの種別が共通ビンゴゲームS31であること、および、動作結果生成装置の情報によって動作映像として表示される共通抽選機231が抽選中であることがそれぞれ示されることによって特定され得る。この「共通ビンゴゲーム(抽選中)」では、中心部412の移動量は「−1」と、また、内側リング部414、外側リング部416と、サイド部418の移動量はゼロと、それぞれ規定されている。
【0081】
状態および種別等のうち、「ファースト共通ルーレットゲーム(抽選中)」は、ファースト共通ルーレットゲームS32が抽選中である状態をいう。当該状態および種別等の情報は、例えば、ゲーム情報によってゲームの種別がファースト共通ルーレットゲームS32であること、および、動作結果生成装置の情報によって動作映像として表示される共通抽選機232が抽選中であることがそれぞれ示されることによって特定され得る。この「ファースト共通ルーレットゲーム(抽選中)」では、中心部412の移動量は「+1」と、また、内側リング部414、外側リング部416、サイド部418の移動量はゼロと、それぞれ規定されている。なお、「対戦ゲーム(抽選中)」も、「ファースト共通ルーレットゲーム(抽選中)」と、中心部412の移動量が異なる以外、同様であるため、説明を省略する。
【0082】
状態および種別等のうち、「セカンド共通ルーレットゲーム(抽選中)」は、セカンド共通ルーレットゲームS33が抽選中である状態をいう。当該状態および種別等の情報は、例えば、ゲーム情報によってゲームの種別がセカンド共通ルーレットゲームS33であること、および、動作結果生成装置の情報によって動作映像として表示される共通抽選機233が抽選中であることがそれぞれ示されることによって特定され得る。この「セカンド共通ルーレットゲーム(抽選中)」では、中心部412の移動量は「+1」と、また、内側リング部414の移動量はゼロと、外側リング部416の移動量は「+1」と、サイド部418の移動量はゼロと、それぞれ規定されている。
【0083】
状態および種別等のうち、「セカンド共通ルーレットゲーム(ジャックポット獲得時)」は、セカンド共通ルーレットゲームS33において、いずれかのゲーム装置30でプレイするプレイヤがジャックポットを獲得した状態をいう。当該状態および種別等の情報は、例えば、ゲーム情報によっていずれかのゲーム装置30でプレイするプレイヤがジャックポットを獲得した状況であることが示されることによって特定され得る。この「セカンド共通ルーレットゲーム(ジャックポット獲得時)」では、中心部412の移動量は「+2」と、また、内側リング部414の移動量はゼロと、外側リング部416の移動量は「+2」と、サイド部418の移動量は「−1」と、それぞれ規定されている。
【0084】
形態決定部363は、ゲーム関連情報取得部362で取得したゲーム関連情報からゲームの状態および種別等を特定し、当該特定したゲーム状態に対応する移動量を、記憶部364に記憶されたテーブルを参照して求める。これにより、可動表示部400の形態が決定される。
【0085】
図29から
図32までは、上記の変形状態において可動表示部400の表示面410がどのようになるのかを具体的に示す図であり、
図27とは異なり、斜め方向に座るプレイヤ(
図5でいうところのプレイヤP)から見た図である。なお、「ファースト共通ルーレットゲーム(抽選中)」の状態に関しては、図示を省略する。
【0086】
このうち、
図29は、「開始前(案内時)」の状態における表示面410の形態を示す図である。「開始前」では移動量がゼロであるから、表示面410はフラットとなる点は上述した通りである。
【0087】
図30は、「ローカルゲーム(抽選中)」、「共通ビンゴゲーム(抽選中)」、「対戦ゲーム(抽選中)」の状態における表示面410の形態を示す図である。「ローカルゲーム(抽選中)」、「共通ビンゴゲーム(抽選中)」、「対戦ゲーム(抽選中)」での各ブロックの移動量は前述した通りであり、中心部412がローカル抽選機330や共通抽選機231の形状に合わせて、1段、すなわち100mmだけプロジェクタ450から離れる方向に移動する。このため、プレイヤからすれば、中心部412が1段凹んだように見える。なお、
図30では、ブロックの移動により生じた陰影を灰色で示している(
図31、
図32においても同様である)。
【0088】
図31は、「セカンド共通ルーレットゲーム(抽選中)」の状態における表示面410の形態を示す図である。「セカンド共通ルーレットゲーム(抽選中)」での各ブロックの移動量は前述した通りであり、中心部412および外側リング部416が、共通抽選機233の形状に合わせて、それぞれ1段だけプロジェクタ450に近づく方向に移動する。このため、プレイヤからすれば、中心部412および外側リング部416が1段迫り出したように見える。
【0089】
図32は、「セカンド共通ルーレットゲーム(ジャックポット獲得時)」の状態における表示面410の形態を示す図である。「セカンド共通ルーレットゲーム(ジャックポット獲得時)」での各ブロックの移動量は前述した通りであり、中心部412および外側リング部416が、それぞれ2段だけプロジェクタ450に近づく方向に移動し、サイド部418は1段だけプロジェクタ450から離れる方向に移動する。このため、プレイヤからすれば、中心部412および外側リング部416がサイド部418を基準にしてみたときに相対的に3段迫り出したように見える。
【0090】
図33から
図36までは、上記の変形状態における表示面410に対してプロジェクタ450から映像を投影した例を示す図である。なお、「ファースト共通ルーレットゲーム(抽選中)」の状態に関しては、図示を省略する。
【0091】
このうち、
図33は、「開始前(案内時)」の状態における表示面410の表示例を示す図である。「開始前(案内時)」では表示面410がフラットであるから、各種の案内や説明の表示に際してプレイヤが読み難くなることを避けることができる。
【0092】
図34は、「ローカルゲーム(抽選中)」、「共通ビンゴゲーム(抽選中)」、「対戦ゲーム(抽選中)」の状態における表示面410の表示例を示す図である。「ローカルゲーム(抽選中)」、「共通ビンゴゲーム(抽選中)」、「対戦ゲーム(抽選中)」では、表示面410の中心部412がローカル抽選機330や共通抽選機231の形状に合わせて1段凹むので、フラットな状態よりも、立体感のある映像でローカル抽選機330や共通抽選機231の抽選の様子をプレイヤに見せることができる。具体的には、内側リング部414よりも1段凹んだ中心部412をボールBが転動するフィールドのように見せ、内側リング部414をボールBの飛び出しを防止するための壁部のように見せることができる。
【0093】
図35は、「セカンド共通ルーレットゲーム(抽選中)」の状態における表示面410の表示例を示す図である。「セカンド共通ルーレットゲーム(抽選中)」では、表示面410の中心部412および外側リング部416が共通抽選機233の形状に合わせて1段迫り出すので、フラットな状態よりも、立体感のある映像で共通抽選機233の抽選の様子を、プレイヤに見せることができる。具体的には、中心部412および外側リング部416に挟まれた内側リング部414をボールBが移動する経路(一部にポケット338を有する)のように見せることができる。
【0094】
図36は、「セカンド共通ルーレットゲーム(ジャックポット獲得時)」の状態における表示面410の表示例を示す図である。「セカンド共通ルーレットゲーム(ジャックポット獲得時)」では、表示面410の中心部412および外側リング部416がサイド部418に対して3段迫り出すので、ジャックポットを獲得したプレイヤを称える演出映像を、フラットな状態よりも目立つようにプレイヤに見せることができる。
【0095】
このようにゲーム状態に応じて形態が変化した表示面にプロジェクタ450からの映像が投影されることによって、常にフラットな表示面410に映像が投影される構成と比較して、プレイヤにその場に応じた臨場感を与えることができる。
また、本例において1台のゲーム装置30が有する物理的な抽選機は、ローカル抽選機330のみであるが、他の複数の物理的な共通抽選機231〜233の動作映像を表示面410に表示し、その動作結果を利用している、つまり、物理的な機構による動作結果を利用しつつ、構成の複雑化や筺体サイズの肥大化などの問題を抑制している。さらには、ゲーム装置30では、表示面410は複数のブロックに分割されており、これらの一部または全部(少なくとも1つのブロック)を移動させることにより、表示面の形態を抽選機やゲームの進行状況や抽選機の動作状況、さらにはゲームや抽選機の種別に対応して変化させることができる。また、抽選機やゲームの変更にも容易に対応が可能となる、という利点もある。
【0096】
なお、表示面410を分割するブロック数は「4」以外であっても良いのはもちろんであり、表示面410に表示する抽選機の形状などに応じて分割するブロック数や形状を決めることが好ましい。また、
図28に示した例では、内側リング部414の移動量は、いずれのゲーム状態であってもゼロとしたが、ゼロ以外の値であっても良い。すなわち、表示面410を分割するブロックの全部を移動させても良いし、一部だけを移動させても良い。
表示面410のブロックの移動方向は、プロジェクタ450に近づくまたは離れる方向以外であっても良い。例えばサイド部418については、中央に近づく方向や、中央から離れる方向に、それぞれ移動させても良いし、外側リング部416の上側を不動とし、下側を手前方向に移動させたり、下側を不動とし、上側を手前方向に移動させたりしても良い。
いずれにしても、ブロックの移動方向については、プロジェクタ450から映像を投影したときに、映像が投影されない部分(影)を生じにくくする方向、すなわち、プロジェクタ450に近づく・離れる方向成分を含むのが好ましい。ただし、このような影をむしろ積極的に発生させることによって、映像をより立体的に表現することも可能である。
【0097】
次に、第2の特徴部分である、共通ゲームS3等における映像配信制御に関する構成について説明する。上述したように、共通ゲームS3や対戦ゲームS5の抽選中において、表示面410に投影される動作映像は、共通抽選機231〜233の抽選映像であり、複数のゲーム装置30において共通のタイミングで表示される。
【0098】
動作映像のデータは一般的に大容量であるため、共通抽選機231〜233の抽選映像をリアルタイムで配信しようとすると、ネットワークNの帯域が逼迫している場合などは、複数のゲーム装置30のプレイヤが参加する共通ゲームの進行が難しくなってしまう場合がある。
そこで本例では、おおまかにいえば、共通ゲームS3や対戦ゲームS5が実行される前にゲーム装置30が所定単位の動作映像及び動作映像に関連する動作履歴情報を共通抽選ゲームデータセンタ20(映像データベース246)から複数ダウンロードしておき、共通ゲームS3を実行する際には、共通ゲームサーバ10が、関連する複数のゲーム装置30で再生させる動作映像を決定し、当該決定した映像を共通のタイミングで再生するように指示する構成となっている。
これにより、複数のゲーム装置30同士では、すでにダウンロードした動作映像を指示されたタイミングで再生するだけなので、複数のゲーム装置30のプレイヤが参加する共通ゲームの進行にあたって、ネットワーク状態の影響を受けにくくすることができる。
【0099】
図37は、共通ゲーム(共通ゲームS3または対戦ゲームS5)の動作映像に関する制御を実行する場合に、ゲームシステム1の各部によって構築される機能を示すブロック図である。
この図に示されるように、共通ゲームサーバ10の共通ゲームコントローラ110によって、取得状況受信部161および映像指定情報送信部162が構築される。すなわち、取得状況受信部161、および、映像指定情報送信部162は、共通ゲームコントローラ110が所定のコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムにしたがって機能することにより実現される。
取得状況受信部161は、関連する複数のゲーム装置30から動作映像の取得状況を受信するものである。映像指定情報送信部162は、複数のゲーム装置30から動作映像の取得状況を受信したときに、第1に、複数のゲーム装置30にわたって共通に取得している所定単位の動作映像のうち、いずれか1つを選択し、第2に、選択した動作映像を、関連する複数のゲーム装置30において共通して表示すべき動作映像として決定し、第3に、当該動作映像を指定する映像指定情報を、関連する複数のゲーム装置30の各々に送信するものである。なお、この映像指定情報には、指定する動作映像をゲーム装置30で再生する際の条件(開始時刻や、再生速度等)などが含まれる。
【0100】
一方、ゲーム装置30のゲームマシンコントローラ360によって、映像取得部361、記憶部365、映像指定情報取得部366、共通ゲーム実行部367、および、取得状況送信部368が構築される。すなわち、映像取得部361、記憶部365、映像指定情報取得部366、共通ゲーム実行部367および取得状況送信部368は、ゲームマシンコントローラ360が所定のコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムにしたがって機能することにより実現される。
映像取得部361は、上述したように可動表示部400で表示させる動作映像を所定単位で複数取得するものであるが、ここでは、映像記憶装置としての共通抽選ゲームデータセンタ20からダウンロードして取得する。ここで、所定単位の動作映像とは、ゲームにおいて一つの単位として区切るべき動作結果生成装置の一連の動作過程を撮影した映像をいう。上述した共通ビンゴゲームS31であれば、1ゲームで共通抽選機231に対して8個のボールBが投入されて、落下したポケット238の位置でビンゴがなされるので、所定単位の動作映像とは、例えば、共通抽選機231に対して最初のボールBが投入される直前のタイミングから、ポケット238に8個目のボールBが落下した直後のタイミングまでの映像をいう。また、ファースト共通ルーレットゲームS32であれば、1ゲームで共通抽選機232に対して40個のボールBが投入されて、2個以上のボールBが落下したポケット238の位置に応じてゲームが確定するので、所定単位の動作映像とは、例えば、共通抽選機232に対して最初のボールBが投入される直前のタイミングから、ポケットに40個目のボールBが落下した直後のタイミングまでの映像をいう。また、セカンド共通ルーレットゲームS33であれば、1ゲームで共通抽選機233に対して1個のボールBが投入されて、投入された1個のボールBが入ったポケット238の位置に応じて結果が確定するので、所定単位の動作映像とは、例えば、共通抽選機233に対して1個のボールBが投入される直前のタイミングから、その1個のボールBがポケット238に落下した直後のタイミングまでの映像をいう。また、対戦ゲームS5であれば、親役の1ターンにおいて共通抽選機231に対して3球のボールBが投入されて、3球のボールBがポケット238に落下した後に子役のターンに移行するため、所定単位の動作映像とは、例えば、共通抽選機231に対して最初のボールBが投入される直前のタイミングから、ポケット238に3個目のボールBが落下した直後のタイミングまでの映像をいう。なお、所定単位の各動作映像には、一意に特定される識別子が付与される。
記憶部365は、映像取得部361で取得された所定単位の動作映像を記憶するものである。
【0101】
映像指定情報取得部366は、映像指定情報送信部162から送信された映像指定情報を受信するものである。
共通ゲーム実行部367は、映像指定情報で指定された動作映像の表示にあわせて共通ゲームを実行するものであり、例えば、共通ビンゴゲームS31でいえば、生成されたビンゴカードにおいて、ボールBが落下したポケット238の位置に対応する升目を有効にさせるとともに、ビンゴライン数をカウントして共通ゲームコントローラ110に報告することなどである。なお、共通ゲーム実行部367は、実際には、ゲームマシンコントローラ360とステーションコントローラ370との協働で構築される場合もある。
取得状況送信部368は、記憶部365に記憶された動作映像の取得状況を、当該動作映像の識別子をリスト化して、共通ゲームコントローラ110(取得状況受信部161)に送信する。
【0102】
図38は、共通ゲームの映像表示に関する制御を実行する場合の各装置の動作を示すフローチャートである。上述のように、共通ゲームとしては、共通ゲームS3と対戦ゲームS5が存在するが、以下では共通ゲームS3の例で説明する。
この図において、複数のゲーム装置30の各々では、例えば映像取得部361が、映像記憶装置としての共通抽選ゲームデータセンタ20に対して動作映像を要求する(ステップS301)。映像記憶装置としての共通抽選ゲームデータセンタ20は、当該要求を受信すると(ステップS201)、当該ゲーム装置30に対して動作映像のダウンロードを許可する(ステップS202)。
この許可により、当該ゲーム装置30の映像取得部361は、所定単位の動作映像をダウンロードして取得し、記憶部365に格納する(ステップS302)。なお、このときにダウンロードされる動作映像は、所定単位の動作映像ごとに分割された映像ファイルであっても良いし、所定単位の動作映像を複数含む映像ファイルであっても良い。また、所定単位の各動作映像に関しては、それぞれ動作履歴情報が関連付けられており、動作映像のダウンロードに合わせて動作履歴情報もダウンロードされる。また、ダウンロードされる動作映像の順番は、各ゲーム装置30で共通になるように定められていることが好ましいが、ゲーム装置30で異なっていても良い。
このような動作映像の取得動作は、繰り返して実行される。また、複数のゲーム装置30についてそれぞれ実行される。これにより、複数のゲーム装置30においては、それぞれ複数の、例えば数千個の動作映像が記憶部365に格納されることになる。
【0103】
共通ゲームS3の実行前に、例えば個別ゲームS1を実行しているバックグラウンドにおいて、ゲーム装置30の取得状況送信部368は、記憶部365に記憶された動作映像のリストを、動作映像の取得状況として、ゲーム進行制御装置としての共通ゲームサーバ10に送信する(ステップS303)。このような取得状況の送信は、複数のゲーム装置30の各々がそれぞれ実行する。
一方、共通ゲームサーバ10の取得状況受信部161は、ゲーム装置30から取得状況が送信される度に、当該取得状況をゲーム装置30と対応付けて受信する(ステップS101)。これにより、共通ゲームサーバ10は、複数のゲーム装置30の各々がどの動作映像を取得しているのかを把握する。
【0104】
次に、映像指定情報送信部162は、共通ゲームS3の実行前に、共通ゲームS3又は複数のゲーム装置30が共通に取得している動作映像のうち、いずれか1つを選択するとともに、選択した動作映像を、複数のゲーム装置30で共通して表示すべき動作映像として決定する。そして、当該動作映像を指定する映像指定情報を、再生する際の条件とともに、共通ゲームS3に関連する複数のゲーム装置30の各々に送信する(ステップS102)。
【0105】
ゲーム装置30は、映像指定情報取得部366が映像指定情報を受信(取得)する(ステップS304)。
ゲーム装置30で映像指定情報が取得されると、当該映像指定情報で指定された動作映像が記憶部365から読み出されて、当該映像指定情報に含まれる条件でプロジェクタ450から再生されるように制御する(ステップS305)。このため、共通ゲームS3に関連する複数のゲーム装置30では、当該映像指定情報で指定された動作映像がほぼ共通のタイミングで表示面410に表示されることになる。
複数のゲーム装置30におけるステーションのうち、共通ゲームS3に参加するプレイヤのステーションでは、共通ゲーム実行部367による共通ゲームS3が実行されることになる。
【0106】
ゲーム装置30は、共通抽選ゲームデータセンタ20からダウンロードして、記憶部365に格納した複数セットの動作映像のうち、映像指定情報で指定された動作映像を再生する。このため、複数のゲーム装置30のプレイヤが参加する共通ゲームの進行にあたって、ネットワーク状態の影響を受けにくくすることができる。
【0107】
なお、共通ゲームS3に参加できるプレイヤは、所定の条件(共通ビンゴゲームS31の例でいえば、個別ゲームS1において、参加アイテムを7個以上獲得したこと)を満たした者のみである。このため、ゲーム装置30によっては、共通ゲームS3に参加するプレイヤが存在しない場合もあり得る。このような場合に対処するため、ゲーム進行制御装置としての共通ゲームサーバ10は、共通ゲームS3を実行する必要のあるゲーム装置30、すなわち、共通ゲームS3に参加するプレイヤが存在するゲーム装置30の情報を取得して、該当するゲーム装置30に対してのみ共通ゲームS3の参加を許可する。一方で、共通ゲームS3の参加が許可された場合のみ、ゲーム装置30(取得状況送信部368)は、動作映像の取得状況を取得状況受信部161に送信する。上述したように、動作映像の再生は、動作映像の取得状況の送信(ステップS303)、および、映像指定情報の受信(ステップS304)が前提であるから、ステップS303を実行しないゲーム装置30では、動作映像の再生が省略されることになる。
【0108】
上記では、共通ゲームの動作映像に関する制御について、共通ゲームS3の例で説明したが、対戦ゲームS5の場合も同様である。
【0109】
続いて、第3の特徴部分である、ゲーム装置30におけるプレイヤ毎の属性設定に関する構成ついて説明する。一般的には、複数のプレイヤによって共有される抽選装置のポケットに設定される属性は不変的なものである。また、ポケットに設定される属性が変化する抽選装置も存在するが、その変化が抽選に参加するプレイヤの意向に沿っていない場合もある。
本例では、1または複数のポケット(ゲームに利用される物理的な動作結果を生成する動作結果生成装置の動作映像の一部の領域の一例)の番号(属性の一例)を、各プレイヤによってそれぞれ設定可能な構成とし、ゲーム結果に影響し得る属性の設定についてプレイヤの意向を反映させることでき、また、簡易な構成で抽選を多様化することができる。当該構成について、以下説明する。
【0110】
図39は、ゲーム装置30においてプレイヤ毎の属性を設定する場合に、当該ゲーム装置30、特にゲームマシンコントローラ360、ステーションコントローラ370、タッチパネルディスプレイ380によって構築される機能を示すブロック図である。
この図に示されるように、ゲーム装置30のゲームマシンコントローラ360によって、映像取得部361が構築される。なお、映像取得部361は、ゲームマシンコントローラ360が所定のコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムにしたがって機能することにより実現される。
映像取得部361は、ここでは、タッチパネルディスプレイ380を介してプレイヤに提示する動作映像を取得するものである。例えば、映像取得部361は、個別ゲームS1でいえば、当該ゲーム装置30のローカル抽選機330による抽選の動作映像を取得し、共通ビンゴゲームS31でいえば、共通抽選機231による抽選の動作映像を取得する。
【0111】
また、ステーションコントローラ370によって、属性設定部371、結果情報取得部372およびゲーム結果生成部373が構築され、ステーションコントローラ370およびタッチパネルディスプレイ380によって、入力受付部381および映像表示部382が構築される。なお、属性設定部371、結果情報取得部372およびゲーム結果生成部373は、ステーションコントローラ370が所定のコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムにしたがって機能することにより実現される。また、入力受付部381および映像表示部382は、ステーションコントローラ370が所定のコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムにしたがってタッチパネルディスプレイ380を制御することにより実現される。
入力受付部381は、プレイヤの指等によるタッチ操作を受け付ける。なお、タッチ操作には、例えば画面に表示された対象物を指で叩いて指定するタップ操作や、当該対象物を指で軽く払うフリック操作、当該対象物を指で接触させた状態で移動させるドラッグ操作、表示画面に二本の指を接触させた状態で広げたり狭めたりするピンチ操作などが含まれる。
映像表示部382は、映像取得部361で取得された動作映像に基づく映像を表示する。なお、映像表示部382によって表示される映像には、ローカル抽選機330や共通抽選機231〜233などの抽選を示す動作映像そのもののほかに、当該動作映像を画像処理したもの(例えば、属性を示す映像を重ね合わせたもの)などが、含まれる。
【0112】
また、属性設定部371は、ローカル抽選機330でいえば16個のポケット338のそれぞれに、入力受付部381で受け付けたプレイヤ操作に基づいて属性を設定するものである。なお、16個のポケット338のそれぞれには、デフォルトの属性が予め設定されており、属性設定部371は、ベットタイムやシンキングタイムにおいて入力受付部381で関連するプレイヤ操作を受け付けなければ、デフォルトで設定された属性をそのまま用いることになる。
【0113】
結果情報取得部372は、動作結果生成装置の物理的な動作結果を示す情報を取得するものである。物理的な動作結果を示す情報は、本例において、ローカル抽選機330の抽選結果や、共通抽選機231〜233の抽選結果を示す情報であり、具体的には、抽選機のどのポケット238にボールBが落下したのかを示す情報である。ローカル抽選機330の抽選結果を示す情報に関しては、結果情報取得部372は、例えばローカル抽選機330の各ポケット338に設けられたセンサからの出力に基づいて取得することができる。また、共通抽選機231〜233の抽選結果を示す情報に関しては、結果情報取得部372は、例えば共通抽選機231〜233の動作履歴情報に基づいて取得することができる。なお、抽選映像を解析することによって、抽選結果を示す情報を取得することも考えられる。
【0114】
ゲーム結果生成部373は、結果情報取得部372により取得された動作結果を示す情報と、属性設定部371によって設定された属性とを用いて、プレイヤに対するゲーム結果を生成するものである。ここで、プレイヤに対するゲーム結果としては、例えば、入賞の有無、プレイヤに対して与えられる報奨などの情報を生成する。報奨としては、配当やアイテム、所定の抽選を実行する権利などが挙げられる。
【0115】
なお、本例では1台のゲーム装置30に8台のステーションが設けられるので、ステーションコントローラ370およびタッチパネルディスプレイ380も8組構築されることになる。すなわち、ゲーム装置30における属性設定については、ステーション毎(プレイヤ毎)に可能となる。
【0116】
以下では、ローカル抽選機330の例で説明するが、共通抽選機231〜233の場合も同様である。また、
図40から
図43までは、「ローカルゲーム・その3」における属性の設定の例を示す図である。
各図において上段は、ローカル抽選機330をカメラ321によって撮影した動作映像であり、中段は、動作映像のポケット338に対して設定される属性を示す画像であり、下段は、上段の映像に中段の画像を重ねた(重畳表示した)映像(動作映像を画像処理した映像)である。映像表示部382には、下段のような重畳映像が表示される。
ここで、動作映像に重畳表示する画像は、ゲームの種類に応じて変化する。「ローカルゲーム・その3」の場合には
図40に示すような画像が重畳表示されるが、「ローカルゲーム・その1」の場合には
図15に示すように貨物列車Mの画像が重畳表示され、「ローカルゲーム・その2」の場合には
図16に示すように5色のブロックを6行6列で配列させた画像が重畳表示される。タッチパネルディスプレイ380の円形部分に表示するゲームの種類は、プレイヤの選択操作によって切り替わる。ゲームの選択操作は、例えば、タッチパネルディスプレイ380の矩形部分に小さく表示された、各ゲームにそれぞれ対応する画像を選択することによって行われる。
【0117】
上述したように、ローカル抽選機330におけるポケット338には、12時の方向にあるポケットを起点として時計回りの順に「1」から「16」までの番号がデフォルトで設定されている。
図40の中段は、16個のポケット338のそれぞれに設定された番号を、そのままデフォルトの属性として用いている場合を示している。この場合に、下段のように重畳映像が映像表示部382に表示されて、16個のポケット338に「1」から「16」までの番号が一対一に設定されている状態がプレイヤに示される。
なお、「ローカルゲーム・その3」において例えば「3」の番号が設定されたポケット338に、ボールBが落下したことが動作結果情報から得られた場合、ビンゴカードにおいて「3」の升目が有効となる。
【0118】
ここで、ベットタイムやシンキングタイムにおいて、プレイヤが入力受付部381に対して各ポケット338の番号を入れ替えるような操作をして、ポケット338に対する番号の設定を変更することも可能である。例えば、
図40において、「1」を「11」と入れ替える操作をした場合、「1」と「11」の位置が入れ替わる(図示省略)。
【0119】
また、ベットタイムやシンキングタイムにおいて、プレイヤが入力受付部381に対して「13」から「16」までの番号を繋げるような操作をして、
図40に示した番号の設定から変更した場合、
図41の中段に示されるように「13」から「16」までのポケットは互いに同一なものとして扱われる。これにより、例えば「13」から「16」までのいずれかのポケット338にボールBが落下すれば、ビンゴカード(
図18参照)において「13」から「16」までの升目が有効となるように処理される。
したがって、「13」から「16」までの番号が設定されたポケットは、有効となる確率が4倍になるので、各番号を設定した領域の面積(ここではポケットの面積)が拡大したかのような効果をゲームにもたらすことになる。また、映像表示部382に表示される重畳映像において、ポケットの面積が拡大したかのような演出を視覚的に施しても良い。
【0120】
番号を繋げるのは、隣り合うポケットに限られない。
例えば、ベットタイムやシンキングタイムにおいて、プレイヤが入力受付部381に対して「8」の番号と、対角に位置する「16」の番号を繋げるような操作をして、番号の設定を変更した場合、
図42の中段に示されるように「8」と「16」とのポケットは互いに同一なものとして扱われる。これにより、例えば「8」または「16」のいずれかのポケット338にボールBが落下すれば、ビンゴカードにおいて「8」および「16」の升目が有効となるように処理される。
したがって、「8」または「16」の番号が設定されたポケットは、有効となる確率が2倍になるので、同様にポケットの面積が拡大したかのような効果をゲームにもたらすことになる。
【0121】
また、例えば、ベットタイムやシンキングタイムにおいて、プレイヤが入力受付部381に対して「1」の番号を、時計回りでポケット4個分に拡大するような操作をして、
図40に示した番号の設定から変更した場合、
図43の中段に示されるように、「2」から「4」までの番号が「1」として扱われる。
したがって、ビンゴカードにおいて、「1」の升目が有効となる確率が4倍に跳ね上がる一方で、「2」から「4」までの升目が失効することになる。また、映像表示部382に表示される重畳映像において、同様にポケットの面積が拡大したかのような演出を視覚的に施しても良い。
【0122】
なお、このようなポケット338に設定する番号の変更について、クレジットの消費やアイテムの消費をなど条件としても良い。
また、ここでは、抽選映像の一部の領域に属性を設定する例として、「ローカルゲーム・その3」の例を挙げたが、同様なことは「ローカルゲーム・その1」(
図15参照)や「ローカルゲーム・その2」(
図16)などでも言える。例えば、「ローカルゲーム・その1」では、属性として、例えば貨物列車Mの貨車の両数を変化させることによって有効となるポケット338の数を設定することができる(任意のポケットが有効となるか否かは、ポケット338にボールBが落下した際に、そのポケットの前を貨物列車Mが位置しているか否かで決まる)。また、「ローカルゲーム・その2」では、属性として、6行6列で配列させた各ブロックの配置を変化させることによって各ポケット338に対応づけられるブロックを設定することができる。各ブロックの配置としては、例えば、ブロック全体の角度や、各ブロックの位置関係などが挙げられる。
【0123】
本例によれば、プレイヤ同士で共通の抽選機の抽選結果を用いてゲームを実行する場合に、抽選機の領域に対する属性を、プレイヤ毎に設定することができるので、プレイヤは抽選機に自己の意向を反映させてプレイすることができる。
【0124】
なお、以上の説明にあっては、動作結果生成装置を、ルーレット型の抽選機を用いた例で説明したが、動作結果生成装置については、動作結果が物理的に発生して、その動作結果がゲームに利用できるものであれば良い。例えば、円盤を回転させる円盤回転装置であれば、円盤を回転させた後に停止する位置の情報をゲームに利用することができる。また、各面に数字等の符号が付されたダイスを転動させるダイス転動装置であれば、ダイスを転動させた後に上を向いた面に付された符号の情報をゲームで利用することができる。また、動作結果は検知手段によって検知されるが、検知手段は、例えばスイッチ等の物理的な検知手段であっても良いし、カメラ等の光学的な検知手段や、磁気センサ等の磁気的な検知手段であっても良い。
【0125】
また、動作結果生成装置の動作映像は、動作結果生成装置が所定の動作を行う過程の全部又は一部を撮影した映像である。また、動作映像は連続的に撮影された画像である必要はなく、不連続的に撮影された画像であっても良い。動作映像の例としては、ボール抽選機であればボールがいずれかのポケットに落下する過程を撮影した映像、円盤回転装置であれば円盤がいずれかの位置で停止する過程を撮影した映像、ダイス転動装置であればダイスがいずれかの面を上に向けて停止する過程を撮影した映像などが挙げられる。また、動作結果生成措置の所定単位の動作映像とは、動作結果生成装置が所定の動作を行う過程について撮影開始基準時点から撮影終了基準時点までを撮影した映像をいう。撮影開始基準点及び撮影終了基準点は、動作結果生成装置の種類や、ゲームの種類などに応じて適宜設定される。
【0126】
以上説明したように実施形態等に係るゲーム装置30は、ゲームに利用される動作結果を生成する動作結果生成装置(例えば共通抽選機231〜233やローカル抽選機330)の動作映像を取得する映像取得部361と、表示面410が変形可能な可動表示部400と、動作結果生成装置の情報またはゲームの情報の少なくとも一方を含むゲーム関連情報を取得するゲーム関連情報取得部362と、ゲーム関連情報に基づいて表示面410の形態を決定する形態決定部363と、を有し、可動表示部400は、映像取得部361で取得した動作映像を、形態決定部363にて決定された形態で表示する。
このゲーム装置30によれば、ゲーム関連情報に基づいて形態が変化した表示面410に動作映像が表示されることによって、物理的な機構による動作結果を利用しつつ、構成の複雑化や筺体サイズの肥大化などの問題を抑制することができる。
【0127】
表示面410は、複数のブロック(例えば中心部412、内側リング部414、外側リング部416およびサイド部418)に分割されるとともに、複数のブロックの一部または全部が移動可能としても良い。また、可動表示部400は、表示面410に動作映像を投影するプロジェクタ450を含み、ブロックの移動方向には投影の方向成分が含まれても良い。このようにブロックの移動方向をプロジェクタの投影方向にすることによって、ブロックの移動に伴う影の発生を少なくすることができる。
【0128】
ゲーム関連情報は、ゲームの種別、動作結果生成装置の種別、ゲームの進行状況、動作結果生成装置の動作状況の一以上を示す情報を含み、形態決定部363は、ゲームの種別、動作結果生成装置の種別、ゲームの進行状況、動作結果生成装置の動作状況の一以上を示す情報に対応して、表示面の形態を決定しても良い。
ゲーム関連情報は、ゲームの種別、動作結果生成装置の種別、ゲームの進行状況、動作結果生成装置の動作状況の一以上を示す情報を含み、形態決定部363は、ゲームの種別、動作結果生成装置の種別、ゲームの進行状況、動作結果生成装置の動作状況の一以上の情報に対応して、複数のブロックの一部または全部のそれぞれについての形態を決定しても良い。
【0129】
本発明の別の一態様に係るゲーム装置30は、動作結果を生成する動作結果生成装置(例えば共通抽選機231〜233やローカル抽選機330)の所定単位の動作映像を複数取得する映像取得部361と、動作結果が利用される共通ゲームに関係する複数のゲーム装置30で共通して表示すべき動作映像を指定する映像指定情報を取得する映像指定情報取得部366と、映像取得部で複数取得した所定単位の動作映像のうち、映像指定情報によって指定された動作映像を表示する映像表示部(例えば可動表示部400)と、動作映像の表示にあわせて共通ゲームを実行する共通ゲーム実行部367と、を有する。
このゲーム装置30によれば、ダウンロードした所定単位の複数の動作映像のうち、映像指定情報で指定された動作映像を再生する。このため、複数のゲーム装置30のプレイヤが参加する共通ゲームの進行にあたって、ネットワーク状態の影響を受けにくくすることができる。
【0130】
映像表示部は、映像指定情報によって指定された動作映像を、複数のゲーム装置30に共通するタイミングで表示しても良い。動作映像の取得状況を共通ゲームの進行を制御するゲーム進行制御装置(例えば共通ゲームサーバ10)に送信する取得状況送信部368を含み、映像指定情報で指定された動作映像は、複数のゲーム装置30から収集された動作映像の取得状況に基づいてゲーム進行制御装置によって選択されたものであっても良い。取得状況送信部368は、ゲーム進行制御装置から共通ゲームの参加が許可された場合に、動作映像の取得状況をゲーム進行制御装置に送信する構成として良い。
【0131】
また、本発明の別の一態様に係るゲーム進行制御装置(例えば共通ゲームサーバ10)は、動作結果を生成する動作結果生成装置(例えば共通抽選機231〜233やローカル抽選機330)の所定単位の動作映像の取得状況を、動作結果が利用される共通ゲームに関係する複数のゲーム装置30のそれぞれから受信する取得状況受信部161と、複数のゲーム装置30のそれぞれから受信した動作映像の取得状況に基づいて、複数のゲーム装置30で共通して表示すべき動作映像を特定し、該特定された動作映像を指定する映像指定情報を複数のゲーム装置30に送信する映像指定情報送信部162と、を具備する。
また、本発明の別の一態様に係るゲームシステム1は、ネットワークを介して接続された、映像記憶装置(例えば共通抽選ゲームデータセンタ20)と、ゲーム進行制御装置(例えば共通ゲームサーバ10)と、複数のゲーム装置30とを含むゲームシステム1であって、映像記憶装置が、動作結果を生成する動作結果生成装置(例えば共通抽選機231〜233やローカル抽選機330)の所定単位の動作映像を複数記憶し、複数のゲーム装置30の各々が、映像記憶装置から、それぞれ所定単位の動作映像を複数取得し、ゲーム進行制御装置が、複数のゲーム装置30で共通して表示すべき動作映像を特定し、該特定された動作映像を指定する映像指定情報を複数のゲーム装置30に送信し、複数のゲーム装置30の各々が、複数取得した前記所定単位の動作映像のうち、指定された動作映像を表示するとともに、動作映像の表示にあわせて共通ゲームを実行する。
【0132】
本発明のさらに別の一態様に係るゲーム装置30は、物理的な動作結果を生成する動作結果生成装置(例えば共通抽選機231〜233やローカル抽選機330)の動作映像を取得する映像取得部361と、映像取得部361で取得した動作映像に基づく映像を表示する映像表示部382と、プレイヤによる操作入力を受け付ける入力受付部381と、映像取得部361で取得した動作映像の少なくとも一部の領域(例えば抽選映像の一以上のポケット238または338の領域)に、プレイヤによる操作入力にしたがって属性(例えば番号)を設定する属性設定部371と、物理的な動作結果を示す情報を取得する結果情報取得部372と、結果情報取得部372により取得された情報と、属性設定部371によって設定された属性とに基づいてプレイヤに対するゲーム結果を生成するゲーム結果生成部373と、を具備する。
このゲーム装置30によれば、動作結果生成装置で生成された結果を用いてゲームを実行する場合に、動作映像の少なくとも一部の領域に、プレイヤによる操作入力にしたがって属性を設定するので、プレイヤは、動作結果生成装置の動作結果を利用するゲームにおいて自己の意向を反映させてプレイすることができる。
【0133】
映像表示部382は、映像取得部361で取得した動作映像に、プレイヤ操作にしたがって設定された属性の情報を関連付けて表示しても良い。また、属性設定部371は、動作映像の一部の領域に設定されている属性を、プレイヤによる操作入力にしたがって変更しても良い(例えば、ポケット238または338の領域の番号を変更したり、複数のポケット238または338の領域の番号を入れ替えたりする)。また、属性設定部371は、動作映像の一部の領域に、プレイヤによる操作入力にしたがって属性を追加しても良い(例えば、ポケット238または338の領域に番号を追加する)。また、属性設定部371は、動作映像のうち、属性を設定する領域の広さ(例えば、
図15に示す貨物列車Mの貨車の両数)をプレイヤ操作によって変更しても良い。属性設定部371は、所定のゲーム条件が成立した場合(例えば、シンキングタイムになった場合や、所定のクレジットやアイテムが消費された場合)に、プレイヤによる操作入力にしたがって属性を設定しても良い。
【0134】
また、以上の説明においては、ゲーム装置30を構成するハードウェア及びソフトウェアによって、映像取得部361、可動表示部400、ゲーム関連情報取得部362、形態決定部363の各機能が実現されているが、ゲーム装置30とは別体の一以上の装置のハードウェア及びソフトウェアによって上記機能の一部又は全部が実現されていても良い。この場合には、「ゲーム装置」ではなく、「表示システム」として実現されているともいえる。つまり、表示システムは、ゲームに利用される動作結果を生成する動作結果生成装置(例えば共通抽選機231〜233やローカル抽選機330)の動作映像を取得する映像取得部と、表示面が変形可能な可動表示部と、動作結果生成装置の情報またはゲームの情報の少なくとも一方を含むゲーム関連情報を取得するゲーム関連情報取得部と、ゲーム関連情報に基づいて表示面の形態を決定する形態決定部と、を有し、可動表示部は、映像取得部で取得した動作映像を、形態決定部にて決定された形態で表示する。
【0135】
また、本発明は、上記のゲーム装置30における一以上のコンピュータ(ゲームマシンコントローラ360やステーションコントローラ370など)を、上記に記載のゲーム装置30の各部として機能させるように構成されたコンピュータプログラムまたは当該コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として捉えることもできるし、上記の表示システムにおける一以上のコンピュータを、上記に記載の表示システムの各部として機能させるように構成されたコンピュータプログラムまたは当該コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として捉えることもできる。記録媒体は例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD−ROM等の光学式記録媒体の他、半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の任意の記録媒体を含み得る。また、本発明は上述した各態様にかかるゲーム装置の動作方法(映像表示制御方法)または表示システムの動作方法(映像表示制御方法)としても特定される。