特許第6381805号(P6381805)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6381805
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】駐車場を稼働させるためのサーバ
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20180820BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   G08G1/00 X
   G08G1/14 A
【請求項の数】17
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-528549(P2017-528549)
(86)(22)【出願日】2015年10月22日
(65)【公表番号】特表2017-537406(P2017-537406A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】EP2015074453
(87)【国際公開番号】WO2016083028
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2017年5月26日
(31)【優先権主張番号】102014224073.5
(32)【優先日】2014年11月26日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ノアトブルフ
【審査官】 黒嶋 慶子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−137743(JP,A)
【文献】 特開2005−010060(JP,A)
【文献】 特開2011−163951(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00−99/00
B60W 10/00−10/30
B60W 30/00−50/16
G01C 21/00−21/36
G01C 23/00−25/00
G09B 23/00−29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場(603)を稼働させるためのサーバ(101)において、
−駐車場(603)のディジタルマップが記憶されているデータベース(103)と、
−前記駐車場(603)における車両のための少なくとも1つの目標位置と、当該目標位置までの前記車両の走行時に当該車両が自律的に通過すべき、前記駐車場(603)の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するように構成されているプロセッサ(105)と、
−前記ディジタルマップの前記区間及び前記目標位置を、通信ネットワークを介して、前記車両(501)に送信するように構成されている通信インタフェース(107)と、
を備えており、
前記プロセッサ(105)は、前記区間を、それぞれが前記部分領域の1つの小部分領域に対応する小区間に分割するように構成されており、
前記プロセッサ(105)は、前記車両の自律的な走行中の当該車両から各小部分領域までの距離に依存して、精度が異なる複数の小区間を特定するように構成されており、
前記通信インタフェース(107)は、前記小区間のうちの少なくとも1つの小区間を、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に初めて、前記通信ネットワークを介して送信するように構成されており、
前記少なくとも1つの小区間は、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に車両が更に通過する必要がある小部分領域に対応していることを特徴とする、サーバ(101)。
【請求項2】
駐車場(603)を稼働させるためのサーバ(101)において、
−駐車場(603)のディジタルマップが記憶されているデータベース(103)と、
−前記駐車場(603)における車両のための少なくとも1つの目標位置と、当該目標位置までの前記車両の走行時に当該車両が自律的に通過すべき、前記駐車場(603)の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するように構成されているプロセッサ(105)と、
−前記ディジタルマップの前記区間及び前記目標位置を、通信ネットワークを介して、前記車両(501)に送信するように構成されている通信インタフェース(107)と、
を備えており、
前記プロセッサ(105)は、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行時に当該車両がその側方を通り過ぎるべき前記駐車場(603)の別の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの別の区間を特定するように構成されており、
前記プロセッサ(105)は、前記別の区間を前記区間に比較して低減された精度で特定するように構成されており、
前記通信インタフェース(107)は、前記別の区間を、前記通信ネットワークを介して前記車両に送信するように構成されていることを特徴とする、サーバ(101)。
【請求項3】
前記通信インタフェース(107)は、前記別の区間を、前記車両の自律的な走行中の当該車両から前記別の区間までの距離に依存して、前記車両に前記通信ネットワークを介して送信するように構成されている、請求項に記載のサーバ(101)。
【請求項4】
前記プロセッサ(105)は、前記駐車場(603)内に位置し且つ前記部分領域を通るように延在している、前記目標位置までのルートを、前記ディジタルマップに基づいて特定するように構成されており、
前記通信インタフェース(107)は、特定された前記ルートを、前記通信ネットワークを介して前記車両に送信するように構成されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載のサーバ(101)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの目標位置には、前記車両(501)の運転者が当該運転者の車両(501)を自律的な駐車プロセスのために停止することができる引き渡し位置、及び/又は、前記車両(501)が自律的に駐車すべき駐車位置、及び/又は、前記車両の運転者が当該運転者の車両を駐車終了後に引き取るべき引き取り位置が含まれる、請求項1乃至のいずれか1項に記載のサーバ(101)。
【請求項6】
前記部分領域は、起点位置から前記目標位置まで繋がって延在している1つの領域として形成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のサーバ(101)。
【請求項7】
駐車場(603)を稼働させるための方法において、
−駐車場(603)のディジタルマップに基づいて、前記駐車場(603)における車両のための少なくとも1つの目標位置と、当該目標位置までの前記車両の走行時に当該車両が自律的に通過すべき前記駐車場(603)の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するステップ(201)
−前記ディジタルマップの前記区間及び前記目標位置を、通信ネットワークを介して前記車両(501)に送信するステップ(203)
を含み、
前記特定するステップ(201)において特定される前記区間は、それぞれが前記部分領域の1つの小部分領域に対応する小区間に分割されて構成されており、
前記特定するステップ(201)においては、前記車両の自律的な走行中の当該車両から各小部分領域までの距離に依存して、精度が異なる複数の小区間を特定し、
前記送信するステップ(203)においては、前記小区間のうちの少なくとも1つの小区間を、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に初めて、前記通信ネットワークを介して送信し、
前記少なくとも1つの小区間は、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に車両が更に通過する必要がある小部分領域に対応している、
ことを特徴とする、方法。
【請求項8】
駐車場(603)を稼働させるための方法において、
−駐車場(603)のディジタルマップに基づいて、前記駐車場(603)における車両のための少なくとも1つの目標位置と、当該目標位置までの前記車両の走行時に当該車両が自律的に通過すべき前記駐車場(603)の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するステップ(201)と、
−前記ディジタルマップの前記区間及び前記目標位置を、通信ネットワークを介して前記車両(501)に送信するステップ(203)と、
を含み、
前記特定するステップ(201)においては、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行時に当該車両がその側方を通り過ぎるべき前記駐車場(603)の別の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの別の区間を特定し、
前記特定するステップ(201)においては、前記別の区間を前記区間に比較して低減された精度で特定し、
前記送信するステップ(203)においては、前記別の区間を、前記通信ネットワークを介して前記車両に送信する、
ことを特徴とする、方法。
【請求項9】
車両を動作させるための装置(301)において、
−駐車場(603)における前記車両のための少なくとも1つの目標位置と、当該目標位置までの前記車両の走行時に当該車両が自律的に通過すべき前記駐車場(603)の部分領域に対応する、前記駐車場(603)のディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間とを、通信ネットワークを介して受信するように構成されている、通信インタフェース(303)と、
−前記車両を自律的に、前記駐車場(603)において前記部分領域を通って前記目標位置まで誘導するように構成されている誘導装置(305)と、
を備えており、
前記通信インタフェース(303)は、それぞれが前記部分領域の1つの小部分領域に対応する、前記区間を分割した小区間を、前記通信ネットワークを介して受信するように構成されており、
前記小区間は、前記車両の自律的な走行中の当該車両から各小部分領域までの距離に依存して、精度が異なる複数の小区間として特定されており、
前記通信インタフェース(303)は、前記小区間のうちの少なくとも1つの小区間を、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に初めて、前記通信ネットワークを介して受信するように構成されており、
前記少なくとも1つの小区間は、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に当該車両が更に通過する必要がある小部分領域に対応する、
ことを特徴とする、装置(301)。
【請求項10】
車両を動作させるための装置(301)において、
−駐車場(603)における前記車両のための少なくとも1つの目標位置と、当該目標位置までの前記車両の走行時に当該車両が自律的に通過すべき前記駐車場(603)の部分領域に対応する、前記駐車場(603)のディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間とを、通信ネットワークを介して受信するように構成されている、通信インタフェース(303)と、
−前記車両を自律的に、前記駐車場(603)において前記部分領域を通って前記目標位置まで誘導するように構成されている誘導装置(305)と、
を備えており、
前記通信インタフェース(303)は、前記ディジタルマップに由来し、且つ、前記車両が前記目標位置までの自律的な走行時にその側方を通り過ぎるべき、前記駐車場(603)の別の部分領域に対応する少なくとも1つの別の区間を、前記通信ネットワークを介して受信するように構成されており、
前記別の区間は、前記区間に比較して低減された精度で特定されており、
前記誘導装置(305)は、前記別の区間の側方を通り過ぎるように前記車両(501)を誘導するよう構成されている、
ことを特徴とする、装置(301)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの目標位置は、前記車両(501)の運転者が当該運転者の車両(501)を自律的な駐車プロセスのために停止することができる引き渡し位置、及び/又は、前記車両(501)が自律的に駐車すべき駐車位置、及び/又は、駐車終了後に前記車両の運転者が当該運転者の車両を引き取るべき引き取り位置を含んでおり、
前記誘導装置(305)は、前記車両を対応する位置において停止する、又は、駐車させる、又は、出庫させるように構成されている、請求項9又は10に記載の装置(301)。
【請求項12】
前記部分領域は、起点位置から前記目標位置まで繋がって延在している1つの領域として形成されている、請求項9乃至11のいずれか1項に記載の装置(301)。
【請求項13】
車両(501)を動作させるための方法において、
−前記車両が通過すべき駐車場(603)の部分領域に対応する、前記駐車場(603)のディジタルマップの区間と、前記駐車場(603)における少なくとも1つの目標位置とを、前記車両(501)が通信ネットワークを介して受信するステップ(401)
−前記車両(501)は自律的に、前記駐車場(603)において前記部分領域を通って前記目標位置まで走行するステップ(403)
を含み、
前記区間は、それぞれが前記部分領域の1つの小部分領域に対応する小区間に分割されて構成されており、
前記区間は、前記車両の自律的な走行中の当該車両から各小部分領域までの距離に依存して、精度が異なる複数の小区間として特定されており、
前記受信するステップ(401)においては、前記小区間のうちの少なくとも1つの小区間を、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に初めて、前記通信ネットワークを介して受信し、
前記少なくとも1つの小区間は、前記目標位置までの前記車両の自律的な走行中に車両が更に通過する必要がある小部分領域に対応している、
ことを特徴とする、車両(501)を動作させるための方法。
【請求項14】
車両(501)を動作させるための方法において、
−前記車両が通過すべき駐車場(603)の部分領域に対応する、前記駐車場(603)のディジタルマップの区間と、前記駐車場(603)における少なくとも1つの目標位置とを、前記車両(501)が通信ネットワークを介して受信するステップ(401)と、
−前記車両(501)は自律的に、前記駐車場(603)において前記部分領域を通って前記目標位置まで走行するステップ(403)と、
を含み、
前記目標位置までの前記車両の自律的な走行時に当該車両がその側方を通り過ぎるべき前記駐車場(603)の別の部分領域に対応する、前記ディジタルマップに由来する少なくとも1つの別の区間が特定されており、
前記別の区間は、前記区間に比較して低減された精度で特定されており、
前記受信するステップ(401)においては、前記別の区間を、前記通信ネットワークを介して受信する、
ことを特徴とする、車両(501)を動作させるための方法。
【請求項15】
請求項9乃至12のいずれか1項に記載の装置(201)を含んでいることを特徴とする、車両(501)。
【請求項16】
駐車場(603)と、請求項1乃至のいずれか1項に記載のサーバ(101)と、を含んでいることを特徴とする、車両のための駐車システム(601)。
【請求項17】
コンピュータプログラムにおいて、
当該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるときに、請求項7若しくは8又は請求項13若しくは14に記載の方法を実施するためのプログラムコードを含んでいることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場を稼働させるためのサーバに関する。更に本発明は、駐車場を稼働させるための方法に関する。また本発明は、車両を動作させるための装置及び方法に関する。本発明は、車両及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術
全自動化された(自律的な)、いわゆるバレーパーキングでは、運転者が引き渡し場所において、例えばパーキングビルの前に車両を停止すると、そこから車両は自動的に駐車位置/駐車スペースへと走行し、またその駐車位置/駐車スペースから引き渡し場所まで走行して戻ってくる。
【0003】
公知のナビゲーションシステムは、通常の場合、駐車場のディジタルマップを有していないので、駐車場内での自律的な車両移動は困難であるか又は実現不可能である。
【0004】
駐車場のディジタルマップは、通常の場合、膨大なメモリスペースを必要とする。従って、通信ネットワークを介するその種のディジタルマップの伝送は、利用可能な帯域幅に依存して、非常に長い時間を要する。
【0005】
刊行物、特開2007−233771号公報(JP 002007233771 A)には、車両を駐車場まで誘導する誘導役としての駐車ロボットが開示されている。車両は単独で駐車ロボットを追従する。
【0006】
刊行物、独国特許出願公開第102012222562号明細書(DE 10 2012 222 562 A1)には、車両を起点位置から目標位置へと移動させるための、商用駐車場のためのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−233771号公報
【特許文献2】独国特許出願公開第102012222562号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発明の開示
本発明が基礎とする課題は、駐車場における車両の移動を実現することができ、その際に移動に必要とされるメモリ及び/又は通信ネットワークにわたり存在するデータ伝送帯域幅を効率的に利用することができるコンセプトを提供することであると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、各独立請求項に記載されている対象によって解決される。本発明の有利な構成は、各従属請求項に記載されている。
【0010】
1つの態様によれば、駐車場を稼働させるためのサーバが提供され、このサーバは以下の構成要素、即ち、
−駐車場のディジタルマップが記憶されているデータベースと、
−駐車場における車両のための少なくとも1つの目標位置と、その目標位置までの走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するように構成されている、プロセッサと、
−ディジタルマップの区間及び目標位置を、通信ネットワークを介して、車両に送信するように構成されている通信インタフェースと、
を含んでいる。
【0011】
更に1つの態様によれば、駐車場を稼働させるための方法が提供され、この方法においては、
−駐車場のディジタルマップに基づいて、駐車場における車両のための少なくとも1つの目標位置と、その目標位置までの走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、が特定され、
−ディジタルマップの前述の区間及び目標位置が、通信ネットワークを介して車両に送信される。
【0012】
1つの別の態様によれば、駐車場と、駐車場を稼働させるためのサーバと、を含んでいる、車両のための駐車システムが提供される。
【0013】
1つの別の態様によれば、車両を動作させるための装置が提供され、この装置は以下の構成要素、即ち、
−駐車場における車両のための少なくとも1つの目標位置と、その目標位置までの走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、駐車場のディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間とを、通信ネットワークを介して受信するように構成されている、通信インタフェースと、
−車両を自律的に、駐車場において部分領域を通って目標位置まで誘導するように構成されている誘導装置と、
を含んでいる。
【0014】
更に1つの態様によれば、車両を動作させるための装置を含んでいる車両が提供される。
【0015】
更に1つの態様によれば、コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるときに、本発明による方法を実施するためのプログラムコードを含んでいるコンピュータプログラムが提供される。
【0016】
即ち、本発明は特に、目標位置までの経路上で又は走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、駐車場のディジタルマップの少なくとも1つの区間を、通信ネットワークを介して車両に伝送するという着想を含んでいる。このことは、ディジタルマップ全体が車両に送信されないことを意味している。車両は、通常の場合、目標位置まで走行又は移動するために、ディジタルマップ全体を必要としない。例えば、目標位置がパーキングビルの2階にある場合、その2階にある目標位置まで車両が走行するためには、4階の地図区間は重要ではないので、車両はその地図区間を必要としない。従って、特に、車両に伝送すべきデータ量を低減することができるという技術的な利点が得られる。特に、車両は、車両のディジタルマップ全体のためにより多くのメモリスペースを確保又は提供する必要がなくなる。従って、地図データのための車両内のメモリを縮小することができる。
【0017】
本発明の範囲における駐車場は、駐車フロアと称することもでき、車両を駐車する場所として使用される。従って、駐車場は、特に(私有地の駐車場における)複数の駐車マス又は(公有地の駐車場における)複数の駐車区間を有している、1つの繋がったスペースを形成している。1つの実施の形態によれば、駐車場にパーキングビルを含ませることができる。特に、駐車場にはガレージが含まれる。
【0018】
本発明の範囲において「自律的」とは、特に、車両が自動的に、即ち、運転者が介入することなく移動することを意味している。即ち、車両は自動的に駐車場を走行し、その際に、運転者はその走行に関して車両を制御する必要はないか、又は、車内に留まる必要はない。つまりこのことは、特に、誘導装置が移動及び/又は誘導のために車両を自律的に誘導することを意味している。誘導には特に車両の横方向及び/又は縦方向の誘導が含まれる。即ち、自律的な走行又は移動の際には、運転者自身が車内にいる必要はない。自動的に入庫及び出庫することができるその種の自律的に走行する車両は、例えばAVP車両とも称される。AVPとは「automatic valet parking」の略記であり、「自動駐車プロセス」と翻訳することができる。このAVP機能を備えていない車両は、例えば、通常の車両と称される。
【0019】
本発明の範囲における引き渡し位置とは、車両の運転者が自身の車両を自律的な駐車プロセスのために停止することができ、且つ、そこにおいて、自身の車両を後の時点に再び引き取ることができる位置であると解される。
【0020】
本発明の範囲における駐車位置とは、車両が自律的に駐車すべき位置である。
【0021】
本発明の範囲における引き取り位置とは、自律的な駐車プロセスの終了後に車両を引き取ることができる位置である。
【0022】
1つの実施の形態によれば、引き渡し位置と引き取り位置は同一の位置である。
【0023】
1つの実施の形態においては、車両が自律的に、引き渡し位置から駐車位置まで移動又は走行する。
【0024】
1つの別の実施の形態においては、車両が自律的に駐車位置に入庫する。
【0025】
1つの別の実施の形態においては、車両が自律的に駐車位置から出庫する。
【0026】
1つの別の実施の形態によれば、車両が自律的に、駐車位置から引き取り位置まで移動又は走行する。
【0027】
1つの実施の形態によれば、部分領域が起点位置から目標位置まで繋がって延在している1つの領域として形成されている。これによって、特に、車両が自律的に目標位置まで走行できるようにするための基礎をなす情報をより多く提供することができるという技術的な利点が得られる。これによって、特に、目標位置までの車両の効率的な移動又は自律的な走行が行われる。
【0028】
1つの実施の形態によれば、部分領域は目標位置を含んでいる。
【0029】
1つの別の実施の形態によれば、プロセッサが、前述の区間を、それぞれが部分領域の1つの小部分領域に対応する小区間に分割するように構成されており、また、通信インタフェースが、それらの小区間のうちの少なくとも幾つかの小区間を、目標位置までの車両の自律的な走行中に初めて、通信ネットワークを介して送信するように構成されている。この場合、少なくとも幾つかの小区間は、目標位置までの車両の自律的な走行中に車両が更に通過する必要がある小部分領域に対応する。
【0030】
これによって、特に、車両が部分領域全体のために、相応のメモリスペースを一度に提供又は確保する必要はないという技術的な利点が得られる。何故ならば、車両が自律的な走行中に更に通過する部分領域のうちの少なくとも幾つかの部分領域だけが、車両にその走行中に初めて伝送されるからである。つまりこのことは、車両は部分領域のうちの幾つかを既に通過したことを意味している。つまり車両は、それらの部分領域に対応する小区間を、電子メモリから消去することができる。このことは、1つの実施の形態によれば、やはり予定されている。
【0031】
1つの別の実施の形態によれば、プロセッサが、車両の自律的な走行中の車両から各小部分領域までの距離に依存して、精度の異なる複数の小区間を特定するように構成されている。
【0032】
これによって、特に、伝送される小区間を記憶するためのメモリスペースを縮小することができるという技術的な利点が得られる。何故ならば、他の小区間に比較して低減された精度を有している小区間は、それらの他の小区間に対して相対的に少ないメモリしか必要としないからである。車両が所定の部分領域に近付くほど、対応する小区間の精度が高くなり、それによって、車両はより確実に、対応する部分領域を通って自律的に走行又は移動することができる。車両が、対応する部分領域から遠ざかるほど、対応する小区間の精度は低くなると考えられる。何故ならば、車両は、その部分領域に到達する前に、先ず別の部分領域を走行する必要があるからである。通常の場合、自律的な走行を計画して実行するためには、その種の距離の離れた部分領域については大まかな情報であれば十分である。
【0033】
例えば、小区間は、その小区間の隣の領域には、即ち、例えば別の部分領域には、車両が走行できる別のレーンが存在するという情報を含んでいる。従って、車両は、非常時には操作のために小区間の隣に更なるスペースがあることを知ることができる。
【0034】
車両は、そのレーンが2.87mの幅であるか否か、即ち一般的なレーンの幅であるか否かを必ずしも知っている必要はない。移動及び計画のためには、レーンが既知であり、且つ、そのレーンにおいて場合によっては他の車両と対向する可能性があることが分かれば十分である。
【0035】
1つの実施の形態によれば、車両が通過した部分領域に直接的に続く部分領域に対応する小区間は高い精度を有して、車両に伝送される。
【0036】
精度の差異は、例えば、以下の通りである。
低い精度では、例えば、物体だけが表される(例えば、レーンが存在することだけが表される)。
低い精度では、例えば、基準幅(例えば車線に関する基準幅)だけが表される及び/又は使用される。そのような基準幅は、例えば、車両に既に永続的に記憶されている、及び/又は、車両に既知である。
高い精度では、例えば、付加的に許容差も一緒に表される。
低い精度では、例えば、車両の前方に見える物体において、幅及び/又は高さだけが一緒に表される(即ち2Dビュー)。
高い精度では、例えば、幅及び/又は高さに加えて、奥行き情報も一緒に伝送される(即ち3Dビュー)。
【0037】
1つの別の実施の形態においては、プロセッサが、目標位置までの車両の自律的な走行時に車両がその側方を通り過ぎるべき駐車場の別の部分領域に対応する、ディジタルマップに由来する少なくとも1つの別の区間を特定するように構成されており、また、通信インタフェースが、その別の区間を、通信ネットワークを介して車両に送信するように構成されている。
【0038】
これによって、特に、車両に、目標位置までの車両の自律的な走行又は移動のための付加的な情報が提供されるという技術的な利点が得られる。それらの付加的な情報は、前述の別の区間に対応する。この別の区間の側方を車両が通り過ぎる。車両はこの別の区間を通過しない。それにもかかわらず、目標位置までの車両の改善された効率的な移動又は自律的な走行のために、その別の部分領域に関する知識を得ることが必要になる状況が存在する可能性もある。
【0039】
例えば、計画に際し、車両が(例えば右側において)駐車スペース/駐車位置の側方を通り過ぎるか又は壁の側方を通り過ぎるかを知ることは有用である。駐車位置からは、車両が急に出てくる可能性がある。壁の場合には、それが起こる可能性はない。このことは、壁の側方では車両が過度に「注意を払う」必要はないことを意味している。このことは、周囲センサ系がその領域をそれ程正確に検出する必要はないことを意味している。このことは、その領域における周囲センサ系の周囲データをそれ程正確に解析する必要はないことを意味している。
【0040】
例えば、壁にドアが設けられており、そのドアから歩行者が出てくる可能性がある状況も存在すると考えられる。この場合、前述の知識が、壁にドアが設けられているという情報を含んでいることは有効であり、また、そのような情報を含むことが予定されており、それによって、車両の運転者アシスタンスシステムは、相応に、その運転者アシスタンス機能を実施する際に、ドアが設けられている壁を考慮することができる。
【0041】
1つの別の実施の形態においては、プロセッサが、前述の別の区間を前述の区間に比較して低減された精度で特定するように構成されている。
【0042】
これによって、異なる精度を有している小区間との関係における説明と同様に、メモリスペースを縮小することができる。特に、伝送すべきデータ量が低減される。精度の差異に関する例は、前述の例と同様である。
【0043】
1つの別の実施の形態においては、通信インタフェースが、前述の別の区間を、車両の自律的な走行中の車両からその別の区間までの距離に依存して、車両に通信ネットワークを介して送信するように構成されている。
【0044】
車両から小区間までの距離に依存して異なる精度を有している小区間との関係における説明は、この実施の形態についても当てはまる。
【0045】
1つの別の実施の形態によれば、プロセッサが、駐車場内に位置し且つ部分領域を通るように延在している、目標位置までのルートを、ディジタルマップに基づいて特定するように構成されており、また、通信インタフェースが、特定されたルートを、通信ネットワークを介して車両に送信するように構成されている。
【0046】
これによって、特に、車両自体がルートをもはや特定する必要はないという技術的な利点が得られる。いわば、車両はこのタスクから解放される。相応に、車両は計算能力を節約することができる。
【0047】
1つの別の実施の形態においては、少なくとも1つの目標位置には、車両の運転者が自身の車両を自律的な駐車プロセスのために停止することができる引き渡し位置、及び/又は、車両が自律的に駐車すべき駐車位置、及び/又は、車両の運転者が自身の車両を駐車終了後に引き取るべき引き取り位置が含まれる。
【0048】
つまりこのことは、全てが自動的なバレーパーキングプロセス、即ち自律的な駐車プロセスを実施することができることを意味している。車両は、自律的に引き渡し位置から目標位置まで走行し、その目標位置に自律的に入庫し、駐車期間の終了後にその駐車位置から自律的に出庫し、また、1つの実施の形態によれば引き渡し位置に対応する引き取り位置まで自律的に走行する。個々の位置までのこの自律的な走行のために、1つの実施の形態によれば、駐車場のディジタルマップに由来する複数の区間が車両に通信ネットワークを介して送信又は伝送される。それらの区間は、車両が個々の位置までのその自律的な走行中に通過すべき、駐車場の部分領域に対応する。
【0049】
車両を動作させるための装置の1つの別の実施の形態によれば、通信インタフェースが、それぞれが部分領域の1つの小部分領域に対応する、前述の区間を分割した小区間を、通信ネットワークを介して受信するように構成されており、更に通信インタフェースは、それらの小区間のうちの少なくとも幾つかの小区間を、目標位置までの車両の自律的な走行中に初めて、通信ネットワークを介して受信するように構成されている。この場合、少なくとも幾つかの小区間は、目標位置までの車両の自律的な走行中に車両が更に通過する必要がある小部分領域に対応する。
【0050】
車両を動作させるための装置の1つの別の実施の形態によれば、通信インタフェースが、ディジタルマップに由来し、且つ、車両が目標位置までの自律的な走行時にその側方を通り過ぎるべき、駐車場の別の部分領域に対応する少なくとも1つの別の区間を、通信ネットワークを介して受信するように構成されており、また、誘導装置が、その別の区間の側方を通り過ぎるように車両を誘導するよう構成されている。
【0051】
車両を動作させるための装置の更に1つの実施の形態によれば、少なくとも1つの目標位置には、車両の運転者が自身の車両を自律的な駐車プロセスのために停止することができる引き渡し位置、及び/又は、車両が自律的に駐車すべき駐車位置、及び/又は、駐車終了後に車両の運転者が自身の車両を引き取るべき引き取り位置が含まれており、また、誘導装置が、車両を対応する位置において停止する、又は、駐車させる、又は、出庫させるように構成されている。
【0052】
1つの実施の形態によれば、車両が、車両を動作させるための方法を実行又は実施するように設計又は構成されている。
【0053】
1つの実施の形態によれば、車両を動作させるための装置が、車両を動作させるための方法を実行又は実施するように構成又は設計されている。
【0054】
1つの別の実施の形態においては、駐車場を稼働させるためのサーバが、駐車場を稼働させるための方法を実行又は実施するように構成又は設計されている。
【0055】
1つの実施の形態によれば、少なくとも1つの目標位置には、車両の運転者が自身の車両を自律的な駐車プロセスのために停止することができる引き渡し位置、及び/又は、車両が自律的に駐車すべき駐車位置、及び/又は、駐車終了後に車両の運転者が自身の車両を引き取るべき引き取り位置が含まれる。
【0056】
これによって、特に、駐車場において自律的な駐車プロセス(バレーパーキング)を実施できるという技術的な利点が得られる。つまりこのことは、特に、車両が有利には自動的に、即ち自律的に、引き渡し位置から駐車位置まで走行し、その駐車位置に入庫し、駐車期間の終了後に再び出庫し、また、例えば引き渡し位置であってよい引き取り位置まで走行することを意味している。
【0057】
1つの実施の形態によれば、車両が複数の目標位置を、通信ネットワークを介して受信する。車両は、受信したそれらの目標位置から、移動により向かう目標位置を選択する。
【0058】
1つの実施の形態によれば、車両が通信ネットワークを介して少なくとも1つの目標位置、特に複数の目標位置を受信し、車両は1つ又は複数の目標位置へと、その1つ又は複数の目標位置に対応付けられている各優先順位に依存して走行する。このことは、各目標位置が優先順位を有しており、特に異なる優先順位を有しており、それらの優先順位には、車両がそれに応じて目標位置へと走行すべき順番が設定されており、特に、車両がその順番に応じて目標位置へと走行する。
【0059】
1つの別の実施の形態においては、駐車場内に位置する目標位置までのルートが、ディジタルマップに基づいて特定され、移動又は誘導にはルートの走行が含まれる。
【0060】
これによって、特に、走行すべきルートが既に確定している限りにおいて、移動を非常に効率的に実施することができる。即ち、車両は、目標位置まで到達するために、そのルートを走行するだけでよい。これによって、有利には、駐車場における車両の移動が加速される。特に有利には、車両をより早くその目標位置に到達させることができる。
【0061】
1つの別の実施の形態においては、ルートが車両外部で特定されて、車両に通信ネットワークを介して伝送されるか、又は、ルートが車両内部で特定される。
【0062】
例えば1つの実施の形態によれば、車両外部で特定することは、サーバを用いて、より正確にはサーバのプロセッサを用いて実施することができる。ルートを車両外部で特定することを実施するために、1つの実施の形態によれば、誘導装置が、ルートを特定するように相応に構成されているプロセッサを含んでいる。車両外部で特定される場合、特に、車両がそのために車両自体でリソースを確保する必要がないという技術的な利点が得られる。また通常の場合、外部のシステムは、ここでは例えばサーバは、車両自体が得ている駐車場における交通に関する情報に比較して、より良い情報を得ている。つまり、サーバは有利には、可能な限り円滑且つ効率的に、既存の交通を通って延在しるルートを算出することができ、その結果、停滞している交通又は渋滞を回避することができる。ルートを車両外部で特定することは、特に、そのためにサーバとの通信ネットワークを介するコネクションが存在している必要がないという技術的な利点を有している。つまり、サーバとの通信ネットワークを介するコネクションが存在していない場合であっても、ルートを特定することができる。即ち、車両は、ルートを特定することに関して、外部のシステムに、ここでは例えばサーバに依存していない。
【0063】
1つの実施の形態においては、車両外部においても車両内部においても、目標位置までのルートが特定される。車両外部で特定されたルートは、車両に通信ネットワークを介して伝送される。車両は、2つのルートを比較して、どちらのルートを走行するかを判断する。
【0064】
本発明の範囲におけるルートには、起点位置及び目標位置が含まれる。有利には、車両は起点位置まで移動し、そこから目標位置までのルートを走行する。特に、起点位置は、運転者が自身の車両を停止して離れることができ、それに続いて車両が自律的に駐車位置まで走行すべき、引き渡し位置に対応する。
【0065】
別の実施の形態においては、車両が移動中に、即ち自律的な走行中に、駐車場に含まれる少なくとも1つのランドマークをセンサにより検出する。その際、車両の現在地がディジタルマップにおいて、検出されたランドマークに基づいて特定され、移動が付加的に、特定された現在地に基づいて実施される。
【0066】
つまりこのことは、特に、駐車場がランドマークを含んでおり、そのランドマークによって車両は移動の際に又は走行の際に自身の位置を確認することを意味している。これによって、特に、移動を更に効率的に実施することができるという技術的な利点が得られる。特に、有利には、特定されたルートを正確性について検査することができる。有利には、複数のランドマークが設けられている。ランドマークは、例えば仮想ランドマークであり、例えばバーコードである。ランドマークは例えばRFIDセンサである。
【0067】
1つの別の実施の形態においては、車両が移動中に、その車両の周囲をセンサにより検出し、移動が付加的に、検出された周囲に基づいて実施される。
【0068】
これによって、特に、駐車場における車両の移動を非常に効率的に実施することができるという技術的な利点が得られる。
【0069】
特に、車両は有利には障害物を識別することができるので、車両はその障害物を回避するように走行することができる。
【0070】
センサによる検出のために、周囲センサ系が設けられている。周囲センサ系は、例えば、1つ又は複数の周囲センサを含んでおり、周囲センサの例として、例えば超音波センサ、ライダセンサ、レーザセンサ、ビデオセンサ又はレーダセンサが挙げられる。
【0071】
その種の周囲センサ系を用いて、車両がその車両の周囲を検出し、移動が特に、検出された周囲に基づいて実施される。つまり、車両は例えば障害物を識別することができ、また、その障害物を回避することができる。つまり例えば、車両は周囲センサ系を用いて、ディジタルマップの前述の区間又は前述の別の区間に関して、障害物が駐車場のどこに存在するかを識別することができる。この識別のために、有利には、検出された1つ又は複数のランドマークが使用される。
【0072】
1つの実施の形態においては、駐車場がWLANを含んでおり、このWLANに基づいて、車両は移動を実施し、特に、ディジタルマップに対して相対的に車両がどこに存在しているかを位置特定する。
【0073】
1つの実施の形態によれば、通信ネットワークには、移動無線網及び/又はWLANネットワークが含まれる。
【0074】
1つの実施の形態においては、通信ネットワークを介する通信が暗号化されるか、又は、暗号化されている。
【0075】
1つの別の実施の形態によれば、サーバのプロセッサが、駐車場内に位置する目標位置までのルートを、ディジタルマップに基づいて特定するように構成されており、また、通信インタフェースが、特定されたルートを、通信ネットワークを介して車両に送信するように構成されている。
【0076】
通信ネットワークを介する、特に車両とサーバとの間の通信は、有利には暗号化されている。
【0077】
1つの実施の形態においては、駐車場における車両の走行中にその車両を監視するように構成されている車両外部の監視システムが設けられている。サーバは、例えば監視システムを含んでいる。監視に依存して、例えば、前述の小区間及び/又は別の区間が車両に送信される。何故ならば、1つの実施の形態によれば、監視システムを用いて、車両の走行中に、その車両から1つ又は複数の小区間までの距離、及び/又は、1つ又は複数の別の区間までの距離を特定することができるか又は特定することができるからである。つまり有利には、小区間及び/又は別の区間が車両に送信される1つ又は複数の時点を特定することができるか又は特定することができる。
【0078】
1つの実施の形態によれば、監視システムは、1つ又は複数のビデオカメラ、及び/又は、1つ又は複数のレーダセンサ、及び/又は、1つ又は複数の超音波センサ、及び/又は、1つ又は複数のライダセンサ、及び/又は、1つ又は複数のレーザセンサ、及び/又は、1つ又は複数のライトバリヤ、及び/又は、1つ又は複数のドア開放センサを含んでいる。
【0079】
方法の機能は、装置又はサーバの対応する機能からも明らかになり、またそれとは反対に、装置又はサーバの機能は、方法の対応する機能からも明らかになる。つまりこのことは、方法の特徴は、対応する装置の特徴又はサーバの特徴からも明らかになり、またそれとは反対に、装置の特徴又はサーバの特徴は、対応する方法の特徴からも明らかになることを意味している。つまりこのことは、特に、1つの特徴が、方法又は装置又はサーバに関連して説明される場合、この特徴を、同様に、方法の実施の形態においても設けることができ、またそれとは反対に、1つの特徴が方法に関連して説明される場合、この特徴を、同様に、方法又は装置又はサーバの実施の形態においても設けることができることを意味している。
【0080】
以下では、複数の有利な実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】駐車場を稼働させるためのサーバを示す。
図2】駐車場を稼働させるための方法を示す。
図3】車両を動作させるための装置を示す。
図4】車両を動作させるための方法を示す。
図5】車両を示す。
図6】駐車システムを示す。
図7】部分領域が示されている駐車場を示す。
図8】別の部分領域が示されている、図7による駐車場を示す。
図9】部分領域が小部分領域に分割されている、図7による駐車場を示す。
【発明を実施するための形態】
【0082】
図1には、駐車場を稼働させるためのサーバ101が示されており、このサーバは、以下の構成要素、即ち、
−駐車場のディジタルマップが記憶されているデータベース103と、
−駐車場における車両のための少なくとも1つの目標位置と、その目標位置までの走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するように構成されている、プロセッサ105と、
−ディジタルマップの前述の区間及び目標位置を、通信ネットワークを介して、車両に送信するように構成されている通信インタフェース107と、
を含んでいる。
【0083】
図2には、駐車場を稼働させるための方法が示されており、この方法は、以下のステップ、即ち、
−駐車場のディジタルマップに基づいて、駐車場における車両のための少なくとも1つの目標位置と、その目標位置までの走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、ディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間と、を特定するステップ201と、
−ディジタルマップの前述の区間及び目標位置を、通信ネットワークを介して車両に送信するステップ203と、
を備えている。
【0084】
図3には、駐車場を稼働させるための装置301が示されており、この装置301は、以下の構成要素、即ち、
−駐車場における車両のための少なくとも1つの目標位置と、その目標位置までの走行時に車両が自律的に通過すべき駐車場の部分領域に対応する、駐車場のディジタルマップに由来する少なくとも1つの区間とを、通信ネットワークを介して受信するように構成されている、通信インタフェース303と、
−車両を自律的に、駐車場において部分領域を通って目標位置まで誘導するように構成されている誘導装置305と、
を含んでいる。
【0085】
図4には、車両を動作させるための方法が示されており、この方法は、以下のステップ、即ち、
−車両が通過すべき駐車場の部分領域に対応する、駐車場のディジタルマップの区間と、駐車場における少なくとも1つの目標位置とを、車両が通信ネットワークを介して受信するステップ401と、
−車両が自律的に、駐車場において部分領域を通って目標位置まで走行するステップ403と、
を備えている。
【0086】
図5には、図3の装置301を含んでいる車両501が示されている。
【0087】
図6には、駐車場603及び図1のサーバ101を含んでいる、車両のための駐車システム601が示されている。
【0088】
図7には、駐車場701が示されている。駐車場701は、車両705が停止された引き渡し位置703を含んでいる。車両705は、目標位置707まで自律的に走行又は移動すべきである。目標位置707は、星印によってシンボリックに表されている。
【0089】
ここで、目標位置707は、駐車区画709における1つの駐車位置に対応する。駐車場701は、その種の駐車区画709を複数有している。
【0090】
駐車場の部分領域711が示されている。従って、この部分領域711は、駐車場701全体に対応するものではない。この部分領域711に対応する、駐車場709のディジタルマップの区間が、通信ネットワークを介して車両705に伝送される。従って、車両は、通常の場合、車両が自律的に、即ち自動的に引き渡し位置703から目標位置707まで走行できるために必要とされる、所要情報を有している。
【0091】
図8においては、図7に示した駐車場701に、更に付加的に、部分領域711に接している別の部分領域801が示されている。車両705は、即ち、この別の部分領域801の側方を通り過ぎる。
【0092】
図9では、図7に示した駐車場701において、部分領域711が小部分領域に分割されている。それらの小部分領域には、1,2,3,4,5及び6の通し番号が付されている。1つの実施の形態によれば、小部分領域は、車両705が駐車場701を自律的に走行している間に初めて車両705に伝送される。
【0093】
以下では、図7から図9を参照しながら、本発明の考えられる複数の実施の形態を説明する。
【0094】
図7によれば、車両がその目標位置707まで自律的に走行するために必要とされる、駐車場701のディジタルマップの情報だけが車両に伝送される、本発明による基本的な着想が示されている。ここで、駐車場701のディジタルマップは、図7に示した全体像に対応する。本発明によれば、車両に部分領域が1つだけ、即ち、参照番号711が付されている部分領域だけが伝送され、従って、対応するデータだけが伝送される。
【0095】
即ち、車両705が実施する動作(自律的な走行、入庫、出庫)に必要とされる、ディジタルマップの情報だけが車両705に伝送される。
【0096】
図8には、別の本発明による着想が示されており、この着想では、1つの実施の形態によれば特に必要とされる限り、隣接する領域が特に希望に応じて、即ち特に車両705又はその運転者からの要求に応じて、付加的に伝送される。
【0097】
1つの別の実施の形態によれば、領域801が、低減された精度で特定され、その限りにおいて、別の部分領域801が低減された精度で車両に伝送される。つまりこのことは、部分領域711が高い精度を有していることを意味している。別の部分領域801は、これに比較して引き下げられた精度を有している。
【0098】
1つの別の実施の形態においては、部分領域711が小部分領域1,2,3,4,5,6に分割される。これは図9に例示的に示されている。これによって有利には、全体の経過における、つまり、一般的には目標位置までの車両の自律的な走行における目下のタスク/位置のために必要とされる車両内のメモリを節約することができる。この節約の本質は、特に、常に小区間1,2,3,4,5,6だけが順を追って伝送されるという点にある。
【0099】
このことは、例えば、自律的な走行の開始時に小部分領域1及び2に対応する小区間だけが車両に伝送されることを意味している。車両が小部分領域2内に存在する場合には、小部分領域3に対応する小区間が車両によってリロードされるか、又は、車両に伝送され、その結果、車両は、小部分領域1に対応する小区間をメモリから消去することができる。このことは、1つの実施の形態によれば、やはり予定されている。この一連の動作は、小部分領域4,5及び6に対しても相応に継続される。従って一般的に、1つの実施の形態によれば、小区間の反復的な伝送が行われる。ここで、「反復的な伝送が行われる」とは、特に順を追って且つ走行中に、特に車両の要求に応じて、有利には駐車場における車両の現在地に依存して行われることを意味している。
【0100】
目標位置707から再び引き渡し位置703まで走行して戻ってくる際には、ディジタルマップの個々の小区間が、反対の順序で、即ち6から始まって、以下5,4,3,2,1の順序で車両に伝送される。
【0101】
1つの別の実施の形態においては、図8及び図9による着想を相互に組み合わせることができる。つまりこのことは、相応の実施の形態を相互に組み合わせることができることを意味している。つまりこのことは、例えば、別の部分領域801が、引き渡し位置703から目標位置707までの車両の走行中に初めて伝送され、またそれと同時に、小部分領域1,2,3,4,5,6に対応する小区間も、車両の走行中に初めて、上記において説明したようなやり方で車両に伝送されることを意味している。
【0102】
1つの別の実施の形態においては、例えば、まだ必要でない部分領域、又は、低減された精度を有している別の部分領域が伝送される。つまりこのことは、小部分領域1及び2が必要になると、高い精度を有しているそれらの小部分領域1及び2が伝送されるのと同時に、低減された精度を有している部分領域3が更に付加的に伝送されることを意味している。車両が小部分領域2内に存在するときになって初めて、高い精度を有している小部分領域3が、即ち対応する小区間が伝送される。
【0103】
図示してない実施の形態は、以下の例示的な特徴のうちの1つ又は複数を含んでいる。
−車両は、引き渡し場所又は引き渡し位置(降車場とも称される)に停止される。
−駐車場管理部は、車両に、高精度のパーキングビルマップ/駐車場マップ(ディジタルマップ)の一部を(例えば、事前に、即ち引き渡し場所に車両を停止する前に)伝送する。
−駐車場管理部は、車両に、駐車のために確保された目標位置を(例えば、事前に、即ち引き渡し場所に車両を停止する前に)伝送する。
−車両は、目標駐車場(目標位置)までの走行経路(ルート)を算出する又は特定する、及び/又は、駐車場管理部は、目標駐車場までの走行経路を算出又は特定し、その走行経路を車両に伝送する。
−車両は、目標位置まで経路(ルート)を辿って移動する。
−経路上で(移動中に)、車両は、
−ディジタルマップの区間を介して、有利には、
−例えば、固有のセンサ系(車両の周囲センサ系)によって検出及び/又は評価されるランドマーク(上記参照)、及び/又は、
−有利にはWLAN、及び/又は、
−有利には車載の固有のセンサ(ビデオセンサ、レーダセンサ、ライダセンサ等)、
と組み合わせられて、位置特定される。
−経路上で、車載の固有のセンサによって、特に周囲センサ系によって、場合によっては存在する障害物が検出され、必要に応じて、障害物が迂回されるか、又は、障害物の手前で停止される。
−車両は、例えば入庫アシスタンスを用いて、駐車位置に入庫する。
−駐車位置から引き渡し場所までの帰路においても、同様のことが実施される。
【0104】
1つの実施の形態においては、パーキングビル/駐車場が、全自動の又は自律的なバレーパーキングのための専用確保領域を含んでいる。これによって、混合交通乃至歩行者等に起因して起こり得る問題を回避することができる。
【0105】
第1の拡張段階(即ち1つの実施の形態)においては、パーキングビル/駐車場が、全自動のバレーパーキングのために専用の領域を確保することができる。これによって、混合交通乃至歩行者等に起因して起こり得る問題を回避することができる。
【0106】
1つの別の実施の形態においては、駐車空間管理部が、即ち特にサーバが、車両の走行を全期間にわたり、駐車空間監視部を用いて(例えばビデオカメラを介して)監視する。1つの実施の形態によれば、問題が発生した際に、駐車空間管理部は、「停止信号」によって走行を中断させることができる。
【0107】
1つの実施の形態によれば、情報の伝送は、C2Xシステムを用いて(例えばWLANを介して)実施され、有利には暗号化される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9