(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(a)アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、アクリル酸またはメタクリル酸の中から選ばれる2種以上のモノマーからなる共重合体である(メタ)アクリル酸アルキル共重合体と、
(b)下記(b−1)、(b−2)、(b−4)〜(b−6)成分の中から選ばれる1種または2種以上と、
(c)水および/または低級アルコール、
を含有し、(a)成分:(b)成分=1:0.2〜1:5(質量比)であ
り、粘度が10,000mPa・s以下(25℃、B型粘度計)である整髪用化粧料。
(b−1)成分:
1〜6価のアルコールに、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
(b−2)成分:
平均重合度が3以上のポリグリセリンである多価アルコールに、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
(b−4)成分:
メチルグルコシドに、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
(b−5)成分:
下記式(IV)で示される常温(25℃)で液体のポリアルキレングリコール重合体、下記式(V)で示される常温で固体のポリアルキレングリコール重合体の中から選ばれる1種または2種以上。
〔式(IV)中、R1、R2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基または水素原子を示し;p/q=10〜0.5であり;2≦p+q≦100である。〕
〔式(V)中、R1、R2は上記式(IV)における定義と同じであり;[(x+z)/(x+z+y)]は0.2〜0.8であり;60≦x+y+z≦100である。〕
(b−6)成分:
下記1.〜3.の選択群のいずれかに含まれる非イオン界面活性剤。
1.下記式(I)で示されるポリオキシプロピレンアルキルエーテル:
RO−(C
3H
6O)
n−H (I)
〔式(I)中、Rは炭素原子数7〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
2.下記式(II)で示されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル:
RO−(C
2H
4O)
m(C
3H
6O)
n−H (II)
〔式(II)中、Rは炭素原子数7〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し;mはエチレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
3.下記式(III)で示されるポリプロピレングリコールモノエステル:
RCOO−(C
3H
6O)n−H (III)
〔式(III)中、Rは炭素原子数4〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来の事情に鑑みてなされたもので、毛髪に塗布後、速やかに整髪力を発揮することができ、しかも経時で整髪力を維持し、かつ、弾力感のある仕上がりに優れる整髪用化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、
(a)(メタ)アクリル酸アルキル共重合体と、
(b)下記(b−1)〜(b−6)成分の中から選ばれる1種または2種以上と、
(c)水および/または低級アルコール、
を含有し、(a)成分:(b)成分=1:0.2〜1:5(質量比)である整髪用化粧料を提供する。
【0009】
(b−1)成分:
1〜6価のアルコールに、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
【0010】
(b−2)成分:
平均重合度が3以上のポリグリセリンである多価アルコールに、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
【0011】
(b−3)成分:
1〜3価のカルボン酸に、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
【0012】
(b−4)成分:
メチルグルコシドに、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したアルキレンオキシド付加重合体。
【0013】
(b−5)成分:
エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の各構成単位の中から選ばれる1種または2種以上のアルキレンオキシド(ただし、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む)が重合または共重合したポリアルキレングリコール重合体。
【0014】
(b−6)成分:
下記1.〜3.の選択群のいずれかに含まれる非イオン界面活性剤。
【0015】
1.下記式(I)で示されるポリオキシプロピレンアルキルエーテル:
RO−(C
3H
6O)
n−H (I)
〔式(I)中、Rは炭素原子数
7〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
【0016】
2.下記式(II)で示されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル:
RO−(C
2H
4O)
m(C
3H
6O)
n−H (II)
〔式(II)中、Rは炭素原子数
7〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し;mはエチレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
【0017】
3.下記式(III)で示されるポリプロピレングリコールモノエステル:
RCOO−(C
3H
6O)n−H (III)
〔式(III)中、Rは炭素原子数4〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
【0018】
また本発明は、粘度が10,000mPa・s以下(25℃、B型粘度計)であり、使用時に噴霧して用いる、上記整髪用化粧料を提供する。
【0019】
また本発明は、(a)成分の配合量が1〜15質量%であり、(b)成分の配合量が1〜15質量%である、上記整髪用化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、毛髪に塗布後、速やかに整髪力を発揮することができ、しかも経時で整髪力を維持し、かつ、弾力感のある仕上がりに優れる整髪用化粧料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明について詳述する。なお以下において、POEはポリオキシエチレンを、POPはポリオキシプロピレンを、POBはポリオキシブチレンを、PEGはポリエチレングリコールを、PPGはポリプロピレングリコールを、それぞれ示す。
【0022】
[(a)成分]
(a)成分である(メタ)アクリル酸アルキル共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルをモノマーの構成成分として含む共重合体を意味する。なお(メタ)アクリル酸はアクリル酸および/またはメタクリル酸を示す。このような共重合体を構成するモノマーとしては、アクリル酸アルキル、アクリル酸、メタクリル酸アルキル、メタクリル酸が挙げられ、これらの中の2種以上のモノマーを共重合したものが含まれる。
【0023】
(a)成分は、具体的には、例えば、「DERMACRYL AQF」、「DERMACRYL 79」、「ヨドゾールGH800F」、「ヨドゾールGH810F」、「ヨドゾールGH34F」、「ヨドゾールGH41F」、「ヨドゾールGH952」、「BALANCE CR」(以上、いずれもアクゾノーベル社製)、「ルビフレックスSoft」「ルビジェルEM」、「ルビマー30E」、「ルビマー100」(以上、いずれもBASFジャパン社製)、「ダイトゾール500SJ」、「ダイトゾール5000AD」、「ダイトゾール5000AS」、「ダッシュコートCG−1」(以上、いずれも大東化成工業(株)製)、「レオアールMS」シリーズ(ライオン(株)製)等として製品が販売されており、これらを好適に用いることができる。これら製品は通常、エマルションの形態や、溶液中に溶解させた形態で販売されている。(a)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0024】
(a)成分の配合量は、本発明整髪用化粧料中、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは3〜7質量%である。1質量%未満では(a)成分による十分な効果を得ることが難しく、一方、15質量%を超えて配合しても、配合量に見合った効果の増大がみられないばかりか、べたつきの原因や粘度の増加によりミスト剤型を採用できなくなるおそれがあり、好ましくない。
【0025】
[(b)成分]
(b)成分は、下記(b−1)〜(b−6)成分の中から選ばれる1種または2種以上である。
【0026】
<(b−1)成分>
(b−1)成分は、1〜6価アルコールのアルキレンオキシド付加重合体である。
【0027】
ここで1価のアルコールとしてはエタノール等が挙げられ;2価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等が挙げられ;3価アルコールとしてはグリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられ;4価アルコールとしてはジグリセリン、ペンタエリトリトール等が挙げられ;5価アルコールとしてはキシリトール等が挙げられ;6価アルコールとしてはソルビトール、マンニトール等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
【0028】
上記1〜6価のアルコールに付加重合するアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)等の各構成単位が好ましく用いられるが、本発明では、(a)成分との併用で効果的にゲル状皮膜を形成するために、アルキレンオキシドとして少なくともPOを含む。POの他にEOを含む態様も好ましい。付加重合する全アルキレンオキシドは30モル以上であるのが好ましく、より好ましくは50モル以上である。POは全アルキレンオキシドに対し40%程度以上含まれるのが好ましく、より好ましくは50%程度以上である。またPO、EOを含む場合、PO:EO=1:0.01〜1:2(モル数比)程度とするのが好ましい。
【0029】
(b−1)成分である「1〜6価アルコールのアルキレンオキシド付加重合体」としては、具体的には、PPG−40ブチル〔=POP(40)ブチルエーテル〕(市販品として「ユニルーブMB−370」など)、PPG−30ブテス−30〔=POE(30)・POP(30)ブチルエーテル〕(市販品として「ユニルーブ50MB−72」など)、PPG−16グリセリルエーテル(市販品として「ユニオールTG−1000」など)、PPG−24グリセリル−24(市販品として「ユニルーブ50TG−32」など)、PPG−25−PEG−25トリメチロールプロパン(市販品として「ユニルーブ43TT−2500」など)、PPG−14ジグリセリル(市販品として「ユニルーブDGP−950」など)、PEG−5−PPG−65ペンタエリスリチル(市販品として「ユニルーブ5TP−300KB」など)、PEG−5−PPG−65ペンタエリスリトール(市販品として「ベルタモールP−700」など)(以上、いずれも日油(株)製)、POE(3)・POP(20)オリゴサクシネート」(市販品として「エステモール50」(日清オイリオグループ(株)製)など)等が挙げられる。
【0030】
<(b−2)成分>
(b−2)成分は、平均重合度が3以上のポリグリセリンである多価アルコールのアルキレンオキシド付加重合体である。
【0031】
(b−2)成分におけるアルキレンオキシドについては、(b−1)成分の項で述べたアルキレンオキシドに関する記載事項が適用される。
【0032】
(b−2)成分としては、具体的には、POP(70)デカグリセリルエーテル(「ベルタモールDG−25」)(日油(株)製)等が挙げられる。
【0033】
<(b−3)成分>
(b−3)成分は、1〜3価のカルボン酸のアルキレンオキシド付加重合体である。
【0034】
(b−3)成分におけるアルキレンオキシドについては、(b−1)成分の項で述べたアルキレンオキシドに関する記載事項が適用される。
【0035】
1〜3価のカルボン酸としてはギ酸、酢酸、シュウ酸、グルタル酸、アロン酸、アコニット酸等が挙げられる。
【0036】
(b−3)成分としては、具体的には、ラウリン酸PEG−8(市販品として「ノニオンL−4」など)、オレイン酸PPG−36(市販品として「ユニルーブO−2100」など)、ステアリン酸BG(市販品として「コムポールBS」など)、ジラウリン酸PEG−8(市販品として「ノニオンDL−4HN」など)、ミリスチン酸ミレス−3(市販品として「ユニセーフUMM−103」など)、ラウリン酸PEG−12グリセリル(市販品として「ユニグリML−212」など)、イソステアリン酸PEG−5グリセリル(市販品として「ユニオックスGM−5IS」など)、トリイソステアリン酸PEG−10グリセリル(市販品として「ユニオックスGT−10IS」など)(以上、いずれも日油(株)製)等が挙げられる。
【0037】
<(b−4)成分>
(b−4)成分は、メチルグルコシドのアルキレンオキシド付加重合体である。
【0038】
(b−4)成分におけるアルキレンオキシドについては、(b−1)成分の項で述べたアルキレンオキシドに関する記載事項が適用される。
【0039】
(b−4)成分としては、具体的には、POP(20)メチルグルコシド(市販品として「グルカムP−20」(Lubrizol社製)など)等が挙げられる。
【0040】
<(b−5)成分>
(b−5)成分としては、常温(25℃)で液体乃至固体のポリアルキレングリコール重合体が挙げられる。
【0041】
ポリアルキレングリコール重合体としては、EO構成単位が重合したEO重合体、PO構成単位が重合したPO重合体、BO構成単位が重合したBO重合体、あるいは上記の構成単位が共重合した各共重合体等が挙げられるが、本発明ではPO構成単位を含むものが用いられ、中でもPO重合体、EO構成単位とPO構成単位を含むEO・PO共重合体が好ましい。共重合の形式は特に限定されるものでなく、ブロック共重合、グラフト共重合、ランダム共重合等、任意である。
【0042】
[常温で液体のポリアルキレングリコール重合体]
常温で液体のPO重合体であるポリプロピレングリコールの具体例としては、例えば「ニューポールPP−1000」(三洋化成(株)製)等が挙げられる。
【0043】
EO・PO共重合体の具体例としては、例えば下記式(IV)に示すランダム共重合体が好適例として挙げられる。
【0045】
上記式(IV)中、各置換基、符号は以下の意味を示す。
【0046】
R
1、R
2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基または水素原子を示す。炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素原子数5以上のアルキル基では親水性が低下し、潤い感が低下する傾向にある。
【0047】
式(IV)中、p(=EO構成単位の付加モル数)とq(=PO構成単位の付加モル数)の比率は、p/q=10〜0.5であり、好ましくは5〜0.8である。また2≦p+q≦100である。
【0048】
上記式(IV)に示す共重合体の具体例として、POE(9)・POP(2)ランダム共重合体ジメチルエーテル、POE(14)・POP(7)ランダム共重合体ジメチルエーテル、POE(36)・POP(41)ランダム共重合体ジメチルエーテル、POE(55)・POP(28)ランダム共重合体ジメチルエーテルなどが挙げられる。
【0049】
[常温で固体のポリアルキレングリコール重合体]
常温で固体のEO・PO共重合体の具体例としては、例えば下記式(V)に示すEO・POブロック共重合体が好適例として挙げられる。
【0051】
上記式(V)中、R
1、R
2は上記式(IV)における定義と同じである。
【0052】
(x+z)はEO構成単位の付加モル数を表し、yはPO構成単位の付加モル数を表す。[(x+z)/(x+z+y)]は0.2〜0.8であり、好ましくは0.4〜0.7である。(EO+PO)構成単位に対するEO構成単位の割合が0.2未満では滑らかさに劣る傾向にあり、0.8超ではべたつきを生じる傾向にある。
【0053】
また60≦x+y+z≦100である。(x+y+z)が60未満では液状となる場合があり、一方、100を超えるとべたつき、溶解性が悪い。
【0054】
上記式
(V)に示すEO・POブロック共重合体の具体例として、POE(35)・POP(40)ブロック共重合体ジメチルエーテル、POE(50)・POP(40)ブロック共重合体ジメチルエーテル等が挙げられる。
【0055】
<(b−6)成分>
(b−6)成分は、下記1.〜3.の選択群のいずれかに含まれる非イオン界面活性剤の中から選ばれる1種または2種以上である。
【0056】
1.下記式(I)で示されるポリオキシプロピレンアルキルエーテル:
RO−(C
3H
6O)
n−H (I)
式(I)中、Rは炭素原子数4〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す。nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100、好ましくは20〜80の数を示す。
【0057】
具体的には、POPアルキルエーテル(市販品として「ユニルーブMB−7」など)、POPステアリルエーテル(市販品として「ユニルーブMS−70K」など)(以上、いずれも日油(株)製)等が挙げられる。
【0058】
2.下記式(II)で示されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル:
RO−(C
2H
4O)
m(C
3H
6O)
n−H (II)
式(II)中、Rは炭素原子数4〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す。mはエチレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100、好ましくは20〜80の数を示す。
【0059】
具体的には、POE・POPステアリルエーテル〔市販品として「ユニセーフ34S23」(日油(株)製)など〕、POE・POPフィトステロール〔市販品として「ニッコールBPS−3007」(日光ケミカルズ(株)製)など〕、POE・POPデシルテトラデシルエーテル〔市販品として「エスセーフ1324D」、「エスセーフ2010」(いずれも日油(株)製)など)〕等が挙げられる。
【0060】
3.下記式(III)で示されるポリプロピレングリコールモノエステル:
RCOO−(C
3H
6O)n−H (III)
式(III)中、Rは炭素原子数4〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示す。nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100、好ましくは20〜80の数を示す。
【0061】
具体的には、プロピレングリコールモノオレート〔市販品として「リケマールPO−100V」(理研ビタミン(株)製)など〕等が挙げられる。
【0062】
(b)成分としては、特にアルキレンオキシドが30モル以上付加若しくは含有するか、あるいは質量分子量が2,000以上のものが好ましい。本発明では、(b)成分として、(b−1)成分、(b−6)成分の中の上記式(II)で示されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましく用いられる。(b)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0063】
(b)成分の配合量は、本発明整髪用化粧料中、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは3〜7質量%である。1質量%未満では(b)成分による十分な効果を得ることが難しく、一方、15質量%を超えて配合しても、配合量に見合った効果の増大がみられないばかりか、弾力感の低下やべたつきやごわつきが大きくなる傾向がみられ、好ましくない。
【0064】
本発明では、(a)成分と(b)成分の配合比を(a)成分:(b)成分=1:0.2〜1:5(質量比)の割合で配合する。好ましくは1:0.4〜1:0.2(質量比)である。(b)成分が上記範囲より多すぎると弾力感を得ることができず、またべたつきやごわつきを増大させることとなり、一方、(b)成分が上記範囲より少なすぎるとゲルの特性が小さいために経時の整髪力が小さくなる。
【0065】
本発明の整髪用化粧料は、(a)成分と(b)成分必須成分とし、これら成分を(c)水および/または低級アルコールからなる水性系溶媒中に含有する。低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノール等が好適例として挙げられる。水と低級アルコールとの混合溶媒の場合、一般に、水を5〜95質量%、低級アルコールを5〜95質量%の配合割合で用いる。
【0066】
本発明の整髪用化粧料は、(a)成分と(b)成分を組合せて用いることにより、毛髪に塗布した後、溶媒が揮散した後ではなく、溶媒揮散途中でこれら成分が毛髪上でゲル状になり(増粘する)、弾力感のあるゲル状皮膜を形成することから、従来のように溶媒が揮散した後からではなく、塗布直後から整髪力効果を発揮することができる。また溶媒が揮散した後、長時間経過後でも皮膜が弾力感のあるゲル状を維持するので、皮膜が硬くなるようなことはなく、塗布直後の整髪性、例えばヘアスタイルの形づけを、いわば形状記憶能を有するように、そのまま維持することができる。またゲル状皮膜のもつ弾力感により、例えばパーマ後の毛髪に塗布した場合、パーマによるヘアスタイルを効果的に維持することができる。
【0067】
従来、ヘアスタイルの形付けのために皮膜形成性樹脂、例えばウレタン樹脂、等を配合していたが、ウレタン樹脂等を配合した場合、溶媒が揮散して乾くまで整髪力を発揮することができなかった。本発明では、従来用いていたウレタン樹脂等の皮膜形成性樹脂を配合しなくとも、優れた整髪力、整髪力維持力を得るとともに、塗布直後から弾力感のあるヘアスタイルを形付ける整髪力を得ることができた。
【0068】
本発明の整髪用化粧料は系の粘度が10,000mPa・s(25℃、B型粘度計)以下であるのが好ましく、より好ましくは1,000mPa・s以下である。特に本発明整髪用化粧料をミスト等の形態で使用時噴霧して用いるような場合は、粘度を100mPa・s以下とするのが好ましい。粘度の下限値は特に限定されるものでないが、使用性等の点から8mPa・s程度以上とするのが好ましい。なお、粘度の調整は、例えば、配合する共重合体の重合度を制御したり、水性溶媒の配合量を調整すること等によって行うことができる。
【0069】
従来、水性系の低粘度の整髪用化粧料は、十分な整髪力、整髪力の維持を得ることが難しかった。本発明の整髪料化粧料は、十分な整髪力、経時での整髪力維持力を得ることに成功した。また経時でも皮膜がゲル状を維持し、そのため弾力感のある風合いを付与することができる。
【0070】
本発明の整髪用化粧料には、上記成分の他に、通常化粧品や医薬品等に用いられる他の成分を、本発明効果を損なわない範囲内で任意に添加することができる。このような成分として、例えば粉末成分、液体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等が挙げられ、これら成分を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤型に応じて常法により本発明整髪用化粧料を製造することができる。
【0071】
本発明の整髪用化粧料は、可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の2層系、油−水−粉末の3層系、いずれでもかまわない。本発明の整髪料化粧料の好ましい使用態様としては、エアゾール系ヘアスプレー、ノンエアゾール系ヘアスプレー、ヘアミスト、セットローション、ヘアスタイリングジェル、ヘアリキッド、ヘアクリーム、ヘアスティック、ヘアムース等が挙げられる。
【0072】
本発明の整髪用化粧料は、水性系であることから、ヘアスプレー、ヘアミスト等、使用時噴霧して用いる形態であっても、噴霧容器の噴霧ノズルが詰まることなく、毛髪に広く均一に塗布することができ、薄いゲル状皮膜を形成することができる。なおエアゾール系タイプのものでは通常、噴射剤とともに噴霧容器に充填される。噴射剤としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル等の液化ガス、窒素、圧縮空気等の圧縮ガスなど、エアゾールの分野に公知の噴射剤を任意に用いることができる。これら噴射剤の配合量は整髪用化粧料(原液)100質量%に対して30〜60質量%程度が好ましい。
【実施例】
【0073】
次に実施例によりさらに本発明を詳述するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。なお配合量は特記しない限り質量%(実分)で示す。
【0074】
初めに、本実施例で用いた評価方法について記す。
【0075】
[粘度]
試料(50mL)をBL型粘度計(ローターNo.2、回転数60rpm、25±2℃)に入れ、ローター回転開始から1分間経過後の試料粘度を測定した。
【0076】
[乾燥後皮膜ゲル状]
直径3cm程度の任意の容器に試料(10mL)を入れ、蓋をせずに50℃で24時間乾燥させた後の皮膜の状態を観察した。
<評価基準>
○:皮膜が弾力のあるゲル状を呈した
×:皮膜が液状、または完全に固化した
【0077】
[弾力感(メモリー値)]
毛髪ストランド(長さ16cm、質量2g)に試料を0.25g塗布した後、直径2cmのカーラーに巻いた。それを50℃で1時間乾燥した後、25℃で馴化した。次いで、45gの荷重をストランド毛先にかけ、5分間吊るした。その後、荷重を外してたれを測定し、下記数1に示す式から、初期値に対するたれの度合いを算出した。
【0078】
[数1]
〔16−(5分間経過後のカール直径)/16−(初期カール直径)〕×100
<評価基準>
◎:初期値に対するたれの度合いが80.0%以上
○:初期値に対するたれの度合いが70.0%以上80.0%未満
△:初期値に対するたれの度合いが60.0%以上70.0%未満
×:初期値に対するたれの度合いが60.0%未満。
【0079】
[
塗布直後整髪力]
毛髪ストランド(長さ16cm、質量2g)に試料を0.2g塗布した。塗布直後、指でなじませた後のヘアスタイルの作りやすさについて、パネルによる官能試験にて評価した(N=1)。
<評価基準>
◎:大変よい
○:よい
○△:普通
△:悪い
×:大変悪い。
【0080】
[経時整髪力(塗布1時間後の弾力感維持力)]
毛髪ストランド(長さ16cm、質量2g)に試料を0.2g塗布した。塗布直後、指でなじませてヘアスタイルを作った後、1時間経過後、再度毛髪ストランドを触り、すぐにくずれてしまうか、弾力感を維持しているかについて、パネルによる官能試験にて評価した(N=1)。
<評価基準>
◎:大変よい
○:よい
○△:普通
△:悪い
×:大変悪い。
【0081】
(実施例1〜12、比較例1〜8)
下記表1〜2に示す試料を用いて、上述した評価方法に従い、乾燥後皮膜ゲル状、メモリー値(弾力感)、塗布直後整髪力(ヘアスタイルの作りやすさ)、経時整髪力(塗布1時間後の弾力感維持力)について評価した。結果を表1〜2に示す。なお表1〜2中、以下の成分は下記製品を用いた。
・アクリル酸アルキル共重合体
(*1):「ダッシュコートCG−1」」(大東化成工業(株)製)
・アクリル酸アルキル共重合体
(*2):「ダイトゾール5000SJ」(大東化成工業(株)製)
・POP(70)デカグリセリルエーテル
(*3):「ベルタモールDG−25」(日油(株)製)
・PEG−5−PPG−65ペンタエリスリトール
(*4):「ベルタモール700」(日油(株)製)
・POE・POPデシルテトラデシルエーテル
(*5):「エスセーフ2010(D)」(日油(製))
・POE(3)・POP(20)オリゴサクシネート
(*6):「エステモール50」(日清オイリオグループ(株)製)
・POP(20)メチルグルコシド
(*7):「グルカムP−20」(Lubrizol社製)
・メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体
(*8):「ユカフォーマー301」(三菱化学(株)製)
・POE(10)メチルグルコシド
(*9):「グルカムE−10」(Lubrizol社製)
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
表2中、比較例1、4、5は、(a)成分を含むが(b)成分が配合されていない試料であり、比較例2、7は(b)成分を含むが(a)成分が配合されていない試料であり、比較例6は(a)成分、(b)成分の両者を含まない試料であり、比較例3、8は(a)成分、(b)成分を含むものの、両者の配合比が本発明範囲を逸脱する試料であり、いずれも本発明効果を得ることができなかった。これに対し表1に示す実施例1〜12ではいずれも本発明効果を奏することができた。
【0085】
以下にさらに処方例を示す。
【0086】
(処方例1:ミスト状整髪剤)
(配 合 成 分) (質量%)
(1)イオン交換水 残余
(2)エタノール 50
(3)アクリル酸アルキル共重合体(「ダッシュコートCG−1」) 5
(4)POE・POPデシルテトラデシルエーテル 5
(「エスセーフ2010D」)
(5)POP(70)デカグリセリルエーテル 5
(「ベルタモールDG−25」)
(6)ソルビトール 2
(7)香料 0.1
【0087】
(処方例2:ミスト状整髪剤)
(配 合 成 分) (質量%)
(1)イオン交換水 残余
(2)エタノール 10
(3)アクリル酸アルキル共重合体(「ダッシュコートCG−1」) 3
(4)カルボキシベタイン系ポリマー(「ユカフォーマーWPS」) 2
(5)POE(14)・POP(7)ランダム共重合体ジメチルエーテル 5
(「AQ1407」)
(6)POP(20)メチルグルコシド(「グルカムP20」) 5
(7)POE(60)硬化ヒマシ油(「HCO60」) 0.2
(8)香料 0.1
【0088】
(処方例3:ローション状整髪剤)
(配 合 成 分) (質量%)
(1)イオン交換水 残余
(2)エタノール 10
(3)アクリル酸アルキル共重合体(「ダイトゾール5000SJ」) 10
(4)POP(20)メチルグルコシド 5
(5)カルボキシビニルポリマー 0.2
(6)水酸化ナトリウム 0.1
(7)POE・POPデシルテトラデシルエーテル 0.1
(「エスセーフ1324D」)
(8)香料 0.1