特許第6381871号(P6381871)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6381871
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】流体ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 2/344 20060101AFI20180820BHJP
   F04C 2/10 20060101ALI20180820BHJP
   F04C 14/02 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   F04C2/344 331J
   F04C2/10 341E
   F04C14/02
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-117488(P2013-117488)
(22)【出願日】2013年6月4日
(65)【公開番号】特開2014-234783(P2014-234783A)
(43)【公開日】2014年12月15日
【審査請求日】2016年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000177612
【氏名又は名称】株式会社ミクニ
(74)【代理人】
【識別番号】100106312
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 敬敏
(72)【発明者】
【氏名】内記 長彦
(72)【発明者】
【氏名】小田 宏行
(72)【発明者】
【氏名】海保 雄矢
【審査官】 原田 愛子
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第102009015990(DE,A1)
【文献】 特開2002−202018(JP,A)
【文献】 特開昭63−149260(JP,A)
【文献】 特許第3948104(JP,B2)
【文献】 特開2013−029121(JP,A)
【文献】 特開平07−167066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 2/344
F04C 2/10
F04C 14/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸により回転駆動されて流体を吸入,加圧及び吐出するポンプユニットと、
前記回転軸を回動自在に支持すると共に前記ポンプユニットを収容し、かつ、流体を外部から吸入する吸入口,流体を外部に吐出する吐出口,前記吸入口に交差して所定方向に伸長し前記吸入口から前記ポンプユニットに流体を導く吸入通路,前記ポンプユニットから前記吐出口に流体を導く吐出通路,前記吐出通路を流れる流体の一部を前記ポンプユニットの上流側に戻す戻し通路を有するハウジングと、
前記戻し通路の途中に配置されて戻し流体の流れを制御する制御弁と、
を備えた、流体ポンプであって、
前記ハウジングには、前記所定方向と平行に伸長する筒状部材が設けられ、
前記筒状部材は、前記ハウジングにより形成された戻し通路に連通する戻し通路を画定するべく、全体が前記ハウジングの吸入通路内に配置されて、その上流側端部が前記ハウジングの内壁に嵌合して固定され、その下流側端部が前記吸入通路前記吸入口の交差領域よりも下流側において前記吸入通路内に開口している、
ことを特徴とする流体ポンプ。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記回転軸の軸線方向において開口するハウジング本体と、前記ハウジング本体の開口を閉鎖するべく前記ハウジング本体に連結されるハウジングカバーにより形成され、
前記吸入通路は、前記軸線方向と平行に伸長するように形成され、
前記筒状部材は、前記軸線方向と平行に伸長するように形成され、前記ハウジング本体の開口側から挿入されて前記ハウジング本体に嵌合されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の流体ポンプ。
【請求項3】
前記ポンプユニットは、前記回転軸と一体的に回転する第1インナーロータ及び前記第1インナーロータに連動して回転する第1アウターロータからなる第1ポンプユニットと、前記回転軸と一体的に回転する第2インナーロータ及び前記第2インナーロータに連動して回転する第2アウターロータからなる第2ポンプユニットを含み、
前記吸入通路及び戻し通路は、前記第1ポンプユニットに連通するように形成され、
前記吐出通路は、前記第2ポンプユニットに連通するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体ポンプ。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記第1ポンプユニット及び第2ポンプユニットを収容するロータケースと、前記ロータケースを嵌合させる凹部を有するハウジング本体と、前記ハウジング本体の開口を閉鎖するべく連結されるハウジングカバーとを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のオイルポンプ。
【請求項5】
前記ハウジングカバーは、前記吸入通路を流れる吸入流体及び前記戻し通路を流れる戻し流体を合流させつつ前記第1ポンプユニットに向けて方向付けする凹部を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載の流体ポンプ。
【請求項6】
前記ハウジングカバーは、空気が混入した空気混入流体を排出するべく前記第1ポンプユニットに臨むように形成された排出口を有する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のオイルポンプ。
【請求項7】
前記第1ポンプユニット及び第2ポンプユニットは、それぞれ、トロコイド式のインナーロータ及びアウターロータを含む4葉5節からなる、
ことを特徴とする請求項3ないし6いずれか一つに記載のオイルポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーン式のロータを備えた流体ポンプ、あるいは、トロコイド式や内接ギヤ(インンボリュート)式等のインナーロータ及びアウターロータを備えた流体ポンプに関し、特に、内燃機関(エンジン)等のオイル(潤滑油)を吸入して吐出する流体ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
流体を吸入及び吐出するポンプとしては、吸入口及び吐出口を有するハウジング、ハウジング内に設けられると共に内周面にカム面を有するカムリング、カムリング内に設けられて回転駆動されるロータ、ロータを回転するべくハウジングに回動可能に支持されたシャフト(回転軸)、ロータの外周面から径方向に進退可能に設けられてカムリングの内周面(カム面)に摺接する複数のベーン等を備え、ハウジングに、吐出口から吐出した作動流体の一部(分流)を吸入口から吸入された吸入流体に直角に合流させて戻すリターン流路(戻し通路)を設けた、ベーンポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このベーンポンプにおいては、ハウジングの吐出口に接続された吐出側配管とハウジングのリターン流路に接続されたリターン配管との間に流量制御弁を配置した配管システムを採用し、ロータが高速回転して吐出流量が所定以上になると、流量制御弁が開いて、吐出側配管を流れ出る作動流体の一部をリターン配管側に分流させ、リターン配管に分流された作動流体を、吸入口から流入する吸入流体に合流させ、その合流した流体を、吸入流路を経てポンプ室に導くようになっている。
【0003】
しかしながら、このベーンポンプ及び配管システムにおいては、吸入口から流れ込む吸入流体と、リターン流路から流れ込む戻り流体とが直角に合流するため、吸入口から吸入される吸入流体の流れを阻害し、流れの乱れ(乱流)、流れ損失の増大等を招く虞があり、それ故にポンプ効率の低下を招く虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−248833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、吐出流体の一部を戻して吸入流体に合流させる戻し通路を備えた構成において、流れの乱れ、流れ損失等を抑えつつ、高速回転時におけるキャビテーション等の発生を抑制ないし防止して、ポンプ効率の向上を図り、特に、二段式の流体ポンプにおいて、所望の吐出性能を確保しつつ、幅狭化、小型化等も図れる流体ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の流体ポンプは、回転軸と、回転軸により回転駆動されて流体を吸入,加圧及び吐出するポンプユニットと、回転軸を回動自在に支持すると共にポンプユニットを収容し、かつ、流体を外部から吸入する吸入口,流体を外部に吐出する吐出口,吸入口に交差して所定方向に伸長し吸入口からポンプユニットに流体を導く吸入通路,ポンプユニットから吐出口に流体を導く吐出通路,吐出通路を流れる流体の一部をポンプユニットの上流側に戻す戻し通路を有するハウジングと、戻し通路の途中に配置されて戻し流体の流れを制御する制御弁とを備えた、流体ポンプであって、ハウジングには、所定方向と平行に伸長する筒状部材が設けられ、筒状部材は、ハウジングにより形成された戻し通路に連通する戻し通路を画定するべく、全体がハウジングの吸入通路内に配置されて、その上流側端部がハウジングの内壁に嵌合して固定され、その下流側端部が吸入通路吸入口の交差領域よりも下流側において吸入通路内に開口している、構成となっている。
この構成によれば、所定の条件下で、制御弁が開いて、ポンプユニットにより加圧及び吐出された流体の一部(戻し流体)が、戻し通路を通してポンプユニットの上流側に戻される場合、吸入口から吸い込まれて吸入通路を流れる吸入流体と同一の流れ方向に導かれて合流するため、両方の流れ(吸入流体の流れと戻し流体の流れ)が合流する際の流れの乱れや流れ損失等を抑制することができ、特に、ポンプの自吸性能が低下する高速回転(高負荷)時等においてキャビテーションの発生を抑制ないし防止でき、ポンプ効率を向上させることができる。
また、戻し通路がハウジング内に形成されているため、ハウジングの外部に別の配管等を用いて形成する場合に比べて、システムの簡素化等を達成することができる。
さらに、ハウジングとは別体の筒状部材を採用することにより、ハウジングを型成形する際の成形性を高めることができる。
【0007】
上記構成において、ハウジングは、回転軸の軸線方向において開口するハウジング本体と、ハウジング本体の開口を閉鎖するべくハウジング本体に連結されるハウジングカバーにより形成され、吸入通路は、軸線方向と平行に伸長するように形成され、筒状部材は、軸線方向と平行に伸長するように形成されハウジング本体の開口側から挿入されてハウジング本体に嵌合されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、ハウジングとは別体の筒状部材を採用することにより、ハウジングを型成形する際の成形性を高めることができ、又、吸入通路が比較的狭い場合でも、戻し通路を吸入通路と平行になるように容易に配置することができる。
【0008】
上記構成において、ポンプユニットは、回転軸と一体的に回転する第1インナーロータ及び第1インナーロータに連動して回転する第1アウターロータからなる第1ポンプユニットと、回転軸と一体的に回転する第2インナーロータ及び第2インナーロータに連動して回転する第2アウターロータからなる第2ポンプユニットを含み、吸入通路及び戻し通路は、第1ポンプユニットに連通するように形成され、吐出通路は、第2ポンプユニットに連通するように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、吸入口から吸入通路を経て吸入された吸入流体(及び戻し通路を経て戻された戻し流体)を、第1ポンプユニット及び第2ポンプユニットにより二段階の加圧過程を経て吐出口から外部に吐出させ、種々の領域に向けて圧送することができる。
【0009】
上記構成において、ハウジングは、第1ポンプユニット及び第2ポンプユニットを収容するロータケースと、ロータケースを嵌合させる凹部を有するハウジング本体と、ハウジング本体の開口を閉鎖するべく連結されるハウジングカバーを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、ロータケースに対して第1ポンプユニット及び第2ポンプユニット(及び回転軸)を組み込み、二つのポンプユニットを組み込んだロータケースをハウジング本体に組み込んでハウジングカバーを取り付けるだけで、全体の組み付け作業を簡単に行うことができる。
【0010】
上記構成において、ハウジングカバーは、吸入通路を流れる吸入流体及び戻し通路を流れる戻し流体を合流させつつ第1ポンプユニットに向けて方向付けする凹部を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、吸入通路の出口及び戻し通路の出口をハウジングカバーの内壁に形成された凹部に向かわせるようにし、凹部の形状を適宜調整することにより、吸入流体及び戻し流体を、損失の少ない最適な状態で合流させてポンプユニット(第1ポンプユニット)に導くことができる。
【0011】
上記構成において、ハウジングカバーは、空気が混入した空気混入流体を排出するべく第1ポンプユニットに臨むように形成された排出口を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、流体ポンプが例えばエンジン(のオイルパン内のオイルを吸入加圧して供給する状態)に適用された場合において、吸入口から吸い込まれた空気混入のオイル(潤滑油)は、第1ポンプユニットにより加圧されつつ排出口から外部に排出されてオイルパンに戻されるため、混入した空気を極力排除したオイル(流体)を第2ポンプユニットに圧送することができ、全体としてのポンプ性能を向上させることができる。
【0012】
上記構成において、第1ポンプユニット及び第2ポンプユニットは、それぞれ、トロコイド式のインナーロータ及びアウターロータを含む4葉5節からなる、構成を採用することができる。
この構成によれば、混入した空気を効率良く排出できると共に、所望の高い吐出量を確保でき、ポンプ性能及び耐久性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
上記構成をなす流体ポンプによれば、流れの乱れ、流れ損失等を抑えつつ、高速回転時におけるキャビテーション等の発生を抑制ないし防止して、ポンプ効率の向上を達成でき、特に、二段式の流体ポンプにおいて、所望の吐出性能を確保しつつ、幅狭化、小型化等を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る流体ポンプの模式図である。
図2】本発明に係る流体ポンプの一実施形態を示す正面図である。
図3図2に示す流体ポンプの側面図である。
図4図2に示す流体ポンプの一部をなすハウジング本体を示す正面図である。
図5図2に示す流体ポンプの一部をなすハウジングカバーを示すものであり、(a)は後方R側(内面側)から見た平面図、(b)は(a)中のE3−E3における断面図である。
図6図2に示す流体ポンプの内部を示すものであり、図2中のE1−E1における断面図である。
図7図2に示す流体ポンプの内部(制御弁が閉じた状態)を示すものであり、図2中のE2−E2における断面図である。
図8図2に示す流体ポンプの内部(制御弁が開いた状態)を示すものであり、図2中のE2−E2における断面図である。
図9図2に示す流体ポンプの一部をなすロータケースを示す断面図である。
図10図9に示すロータケースの端面図を示すものであり、(a)は前方F側から見た端面図、(b)は後方R側から見た端面図である。
図11図2に示す流体ポンプの一部をなすサイドプレートを示すものであり、(a)は前方F側から見た平面図、(b)は(a)中のE4−E4における断面図である。
図12図2に示す流体ポンプの一部を示す断面図であり、(a)は第1ポンプユニット(第1インナーロータ及び第1アウターロータ)を前方F側から見た平面図、(b)は第2ポンプユニット(第2インナーロータ及び第2アウターロータ)を前方F側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
この実施形態に係る流体ポンプは、内燃機関(エンジン)等に適用されて流体としてのオイル(潤滑油)を吸入して吐出するオイルポンプであり、図1ないし図6に示すように、ハウジングHをなすハウジング本体10及びハウジングカバー20、ハウジングHにより軸線S回りに回動自在に支持された回転軸30、ハウジングH内に組み込まれたロータケース40、ロータケース40の端面に当接するサイドプレート50、サイドプレート50を軸線Sの方向においてロータケース40側に付勢するOリング60、ロータケース40内に収容された第1ポンプユニット70(第1インナーロータ71及び第1アウターロータ72)、軸線Sの方向において第1ポンプユニット70に隣接してロータケース40内に収容された第2ポンプユニット80(第2インナーロータ81及び第2アウターロータ82)、第2ポンプユニット80から吐出されたオイルの一部を第1ポンプユニット70の上流側に戻す際のオイル(戻し流体)の流れを制御する制御弁90等を備えている。
尚、ロータケース40及びサイドプレート50は、ハウジングHとは別体に形成されているが、第1ポンプユニット70及び第2ポンプユニット80を収容するものとして、ハウジングの一部を構成するものである。
【0016】
ハウジング本体10は、軽量化等のためアルミニウム材料を用いて、第1ポンプユニット70及び第2ポンプユニット80をロータケース40と一緒に収容し得る凹部をなすように形成されており、図4図6図7図8に示すように、回転軸30の一端部31を軸受Gを介して回動自在に支持する軸受孔11、ロータケース40を嵌め込む円筒状の内周面12、内周面12の奥側に段差をなすように縮径して形成され又軸受孔11の周りに形成された2つの環状の端面13、サイドプレート50を位置決めする位置決め穴13a、外側壁の一部を径方向外側に肉抜き及びドリル加工して形成されてオイルを吸入する吸入口14a、吸入口14aに直角に交差して軸線S方向に伸長する吸入通路14b、後側に形成されて加圧されたオイルを吐出する吐出通路15a、吐出通路15aの端部に位置して外部にオイルを吐出する吐出口15b、吐出通路15aの途中から分岐して加圧されたオイルの一部を戻す戻し通路16(16a,16b,16c)、ハウジングカバー20を接合する接合面17、ハウジングカバー20を締結するボルトBを捩じ込むネジ穴17a、ハウジングカバー20を位置決めする位置決め穴17b、制御弁90(の弁体91)を摺動自在に装着する装着穴18等を備えている。
【0017】
吸入口14aは、図3図7図8に示すように、ハウジング本体10の外側壁に開口して形成され、外部のオイルパンOPからオイルを導く配管を接続するように形成されている。
吸入通路14bは、図1図4図6に示すように、吸入口14aから吸入したオイルを第1ポンプユニット70の上流側のポンプ室入口23に導く(連通する)べく、吸入口14aの開口方向に対して直角方向に伸長するように、すなわち、ハウジングHの途中から前方に向けて軸線Sと平行に伸長しハウジングカバー20の凹部22に向けて開口するように形成されている。
吐出通路15aは、図6に示すように、第2ポンプユニット80からサイドプレート50の吐出口52を通して吐出されたオイルを吐出口15bに向けて導くべく、ハウジング本体10の後壁を凹状でかつ回転軸30の周りに環状に肉抜きして形成されている。
吐出口15bは、図4に示すように、ハウジング本体10の外後壁に開口して形成され、加圧されたオイルを外部の潤滑領域等に導く配管を接続するように形成されている。
【0018】
戻し通路16は、図1図6図7図8に示すように、吐出通路15aから装着穴18に連通する戻し通路16a、装着穴18と制御弁90(の弁体91)の先端部とにより画定される戻し通路16b、ハウジング本体10に嵌め込んで固定された円筒状の筒状部材19により画定される戻し通路16cにより形成されている。
そして、戻し通路16(戻し通路16a→戻し通路16b→戻し通路16c)は、所定条件下で制御弁90が開弁すると、吐出通路15aを流れるオイルの一部(戻しオイル)を、第1ポンプユニット70の上流側のポンプ室入口23に導く(連通する)べく、ハウジングカバー20の凹部22に向けて開口し、吸入通路14aを流れるオイル(吸入オイル)と合流させるようになっている。
ここでは、筒状部材19が、図6図7図8に示すように、軸線S方向において所定の長さをなすように伸長すると共にハウジングカバー20の凹部22に向けて開口するように形成されている。
【0019】
すなわち、筒状部材19により画定される戻し通路16cは、図6図7図8に示すように、戻しオイル(戻し流体)を、吸入口14aから吸い込まれて吸入通路14aを流れるオイル(吸入オイル)に対して、同一の流れ方向(軸線Sに平行で前側Fに向かう方向)に導いて合流させるように形成されている。
したがって、所定の条件下で、制御弁90が開いて、第2ポンプユニット80により加圧及び吐出されたオイルの一部(戻しオイル)が、戻し通路16を通して第1ポンプユニット70の上流側(ポンプ室入口23)に戻される場合、吸入口14aから吸い込まれて吸入通路14bを流れるオイル(吸入オイル)と同一の流れ方向に導かれて合流するため、両方の流れ(吸入オイルの流れと戻しオイルの流れ)が合流する際の流れの乱れや流れ損失等を抑制することができ、特に、ポンプの自吸性能が低下する高速回転(高負荷)時等においてキャビテーションの発生を抑制ないし防止でき、ポンプ効率を向上させることができる。
また、戻し通路16(16a,16b,16c)が、ハウジングH(ハウジング本体10)内に形成されているため、ハウジングHの外部に別の配管等を用いて形成する場合に比べて、システムの簡素化等を達成することができる。
さらに、この実施形態においては、ハウジングH(ハウジング本体10)とは別体の筒状部材19により戻し通路16cを形成したことにより、ハウジング本体10を型成形する際の成形性を高めることができ、又、吸入通路14bが比較的狭い場合でも、戻し通路16cを吸入通路14bと平行になるように容易に配置することができる。
【0020】
ハウジングカバー20は、軽量化等のためハウジング本体10と同一のアルミニウム材料により形成されており、図2図3図5図6に示すように、回転軸30の他端部32を軸受Gを介して回動自在に支持する軸受孔21、吸入通路14bに連通する凹部22、凹部22とロータケース40の前端面とにより画定されるポンプ室入口23、吸入されたオイルに混入する空気(空気混入オイル)を排出するための排出口24、ボルトBを通す円孔25、ハウジング本体10との位置決めを行う位置決め穴26、ロータケース40を位置決めする位置決め穴27等を備えている。
【0021】
そして、ハウジングカバー20は、ハウジング本体10の開口を閉鎖するべく、位置決め穴17bに嵌合された位置決めピンを位置決め穴26に嵌め込むようにかつロータケース40の位置決め穴45aに嵌合された位置決めピンを位置決め穴27に嵌め込むようにして接合面17に接合され、ボルトBを外側から円孔25に通してネジ穴17aに捩じ込むことで、ハウジング本体10に連結されるようになっている。
【0022】
ここで、凹部22は、吸入通路14bを流れる吸入オイル及び戻し通路16cを流れる戻しオイルを合流させつつ第1ポンプユニット70(のポンプ室入口23)に向けて方向付けするように、例えば、隅部の領域が湾曲した内壁面をなすように形成されている。
したがって、凹部22の形状を適宜調整することにより、吸入オイル及び戻しオイルを、損失の少ない最適な状態で合流させて第1ポンプユニット70に導くことができる。
また、排出口24は、図1図2、及び図12(a)に示すように、第1ポンプユニット70に臨むように形成されている。
ここでは、空気混入のオイルを排出する排出口24が、第1ポンプユニット70に臨むように形成されているため、オイルに混入している空気(気泡)の密度(質量)が小さく、すなわち、空気を遠心分離の作用でポンプ室の内側に容易に集めることができ、混入した空気を効率良く排出することができる。
【0023】
回転軸30は、鋼等を用いて、図6に示すように、軸線Sの方向に伸長して形成されており、ハウジング本体10の軸受孔11に軸受Gを介して支持される一端部31、ハウジングカバー20の軸受孔21に軸受Gを介して支持される他端部32、第1ポンプユニット70の第1インナーロータ71を一体的に回転させる軸部33、第2ポンプユニット80の第2インナーロータ81を一体的に回転させる軸部34、軸受Gに支持される軸部35等を備えている。そして、回転軸30は、外部の回転駆動部材等に連結されて回転駆動されるようになっている。
【0024】
ロータケース40は、鋼、鋳鉄、焼結鋼等を用いて形成されており、図6図9図10に示すように、軸線Sを中心とする円筒部41、円筒部41の内側において軸線Sから所定量だけ偏倚した(第1アウターロータ72の)回転中心線S1を中心とする内周面42、円筒部41の内側において軸線Sから所定量だけ偏倚した(第2アウターロータ82の)回転中心線S2を中心とする内周面43、軸線S方向において内周面42と内周面43との間に形成された仕切り壁44、仕切り壁44に設けられた軸受孔44a、仕切り壁44に設けられた中間吐出口44b、中間連通路44c、中間吸入口44d、ハウジングカバー20が当接する端面45、端面45に形成された位置決め穴45a、サイドプレート50が当接する端面46、端面46に形成された位置決め穴46a等を備えている。
【0025】
円筒部41は、ハウジング本体10の内周面12に密接しつつハウジング本体10とロータケース40との熱変形量(膨張、収縮)の違いに応じて軸線S方向に相対的に移動し得るように嵌め込まれる外径寸法に形成されている。
内周面42は、第1ポンプユニット70の第1アウターロータ72を回転中心線S1回りに回動(摺動)自在に内接させる寸法に形成されている。
内周面43は、第2ポンプユニット80の第2アウターロータ82を回転中心線S2回りに回動(摺動)自在に内接させる寸法に形成されている。
仕切り壁44は、図6及び図9に示すように、第1ポンプユニット70と第2ポンプユニと80とを隔離するためのものであり、軸線Sの方向において所定の厚さをなす平板状に形成され、一方の端面が第1ポンプユニット70を摺接させ、他方の端面が第2ポンプユニット80を摺接させるようになっている。
中間吐出口44bは、第1ポンプユニット70により加圧されたオイルを吐出するものであり、仕切り壁44の一方の端面に開口している。
中間吸入口44dは、第2ポンプユニット80が第1ポンプユニット70により加圧されたオイルを吸入するものであり、仕切り壁44の他方の端面に開口している。
連通路44cは、中間吐出口44bと中間吸入口44dとの間において、必要とされる通路面積を確保しつつ、第1ポンプユニット70から第2ポンプユニット80にオイルを導くように形成されている。
そして、ロータケース40は、回転軸30と共に内周面42に第1ポンプユニット70及び内周面43に第2ポンプユニット80を収容した状態で、端面13と協働して、Oリング60及びサイドプレート50を挟み込みつつ位置決め穴13aに嵌合された位置決めピンを位置決め穴46aに嵌め込むようにして、ハウジング本体10の内周面12に組み付けられる(嵌め込まれる)ようになっている。
【0026】
サイドプレート50は、鋼、鋳鉄、焼結鋼、アルミニウム合金等を用いて円板状に形成されており、図6及び図11に示すように、回転軸30を通す円孔51、第2ポンプユニット80により加圧されたオイルを吐出通路15aに向けて吐出する吐出口52、位置決め孔53、軸受Gの一端側を受け入れる凹部54等を備えている。
そして、サイドプレート50は、ハウジング本体10の位置決め穴13aに嵌合された位置決めピンを位置決め孔53に通して、端面13との間にOリング60を挟み込むようにしてハウジング本体10に組み付けられるようになっている。
【0027】
Oリング60は、弾性変形可能なゴム材料等により環状に形成されており、ハウジング本体10の端面13とサイドプレート50との間に配置されて、サイドプレート50をロータケース40の端面46に向けて付勢するべく、軸線S方向において所定の圧縮量だけ圧縮されて組み付けられるようになっている。
【0028】
第1ポンプユニット70は、鋼又は焼結鋼等を用いて形成されており、図12(a)に示すように、回転軸30と一緒に軸線S回りに回転する第1インナーロータ71と、軸線Sから所定距離だけ偏倚した位置に設けられた回転中心線S1回りに回転する第1アウターロータ72により構成された4葉5節のトロコイドポンプを構成するものである。
第1インナーロータ71は、回転軸30の軸部33を嵌合させる嵌合孔71aを有すると共にその外周に4つの山及び谷(凹み)をもつ外歯車として形成されている。
第1アウターロータ72は、ロータケース40の内周面42に摺動自在に嵌合される外周面72aを有すると共にその内周において第1インナーロータ71の4つの山(外歯)及び谷(凹み)と噛み合う5つの山(内歯)及び谷(凹み)をもつ内歯車として形成されている。
そして、第1インナーロータ71が回転軸30と一緒に、軸線Sを中心として矢印方向(図12(a)中の時計回り)に回転すると、第1アウターロータ72が連動して回転中心線S1を中心として矢印方向(図12(a)中の時計回り)に回転することで、両者により画定されるポンプ室Pの容積が変化し、オイルがポンプ室入口23から吸い込まれ、続いて加圧され、加圧過程で空気混入オイルが排出口24から排出され、続いて残りのオイルが中間吐出口44bから第2ポンプユニット80に向けて吐出され、この行程が連続的に繰り返されるようになっている。
【0029】
第2ポンプユニット80は、鋼又は焼結鋼等を用いて形成されており、図12(b)に示すように、回転軸30と一緒に軸線S回りに回転する第2インナーロータ81と、軸線Sから所定量だけ偏倚した位置に設けられた回転中心線S2回りに回転する第2アウターロータ82により構成された4葉5節のトロコイドポンプを構成するものである。
第2インナーロータ81は、回転軸30の軸部34を嵌合させる嵌合孔81aを有すると共に外周に4つの山及び谷(凹み)をもつ外歯車として形成されている。
第2アウターロータ82は、ロータケース40の内周面43に摺動自在に嵌合される外周面82aを有すると共に内周において第2インナーロータ81の4つの山(外歯)及び谷(凹み)と噛み合う5つの山(内歯)及び谷(凹み)をもつ内歯車として形成されている。
そして、第2インナーロータ81が回転軸30と一緒に、軸線Sを中心として矢印方向(図12(b)中の時計回り)に回転すると、第2アウターロータ82が連動して回転中心線S2を中心として矢印方向(図12(b)中の時計回り)に回転することで、両者により画定されるポンプ室Pの容積が変化し、オイルが中間吸入口44dから吸い込まれて加圧され、続いて吐出口52から吐出通路15a及び吐出口15bを通して外部の潤滑領域に向けて吐出され、この行程が連続的に繰り返されるようになっている。
【0030】
上記構成をなすオイルポンプの組み付けに際しては、ハウジングHがハウジング本体10とハウジングカバー20により構成され、第1ポンプユニット70と第2ポンプユニット80とが仕切り壁44を画定するロータケース40に予め分離して収容される構成を採用しているため、第1ポンプユニット70及び第2ポンプユニット80を回転軸30と一緒にロータケース40に配置し、Oリング60、サイドプレート50、ロータケース40を、順次にハウジング本体10に収容し、その後、その上からハウジングカバー20を取り付けるだけで、簡単に組付け作業を行うことができる。
【0031】
制御弁90は、図7及び図8に示すように、ハウジング本体10の装着穴18に摺動自在に挿入された弁体91、弁体91を閉弁する方向に付勢する付勢バネ92、付勢バネ92を所定の圧縮代に圧縮して閉塞するネジ蓋93により構成されている。
そして、制御弁90は、第2ポンプユニット80から吐出されるオイルの吐出量が所定の吐出量になると、付勢バネ92の付勢力に抗して弁体91が戻し通路16bを開放して開弁状態となり、吐出通路15aを流れる吐出オイルの一部を戻しオイルとして、戻し通路16cに流出させ、一方、所定の吐出量を下回ると、付勢バネ92の付勢力により弁体91が閉弁して、オイルの戻りを停止するようになっている。
ここでは、制御弁90がハウジング本体10に内蔵されているため、ハウジングHの外部に配置される場合に比べて、システムの簡素化等を達成することができる。
【0032】
次に、オイルポンプの動作について、図7図8図12(a),(b)を参照しつつ説明する。
先ず、回転軸30が回転駆動されると、第1ポンプユニット70(第1インナーロータ71及び第1アウターロータ72)が、図12(a)において時計回りに回転することにより、図7に示すように制御弁90が閉弁した状態で、外部から供給されるオイルが、吸入口14a→吸入通路14b→凹部22→ポンプ室入口23を経て、第1ポンプユニット70のポンプ室P内に吸い込まれる。
そして、第1ポンプユニット70の連続的な回転により、ポンプ室Pに吸入されたオイルは加圧され、この加圧過程で空気混入オイルが、所定の排出量として積極的に排出口24から外部に排出され、さらに、残りのオイルが、中間吐出口44b→連通路44c→中間吸入口44dを経て、第2ポンプユニット80に向けて、所定の吐出圧に昇圧されて吐出(供給)される。
【0033】
続いて、第2ポンプユニット80(第2インナーロータ81及び第2アウターロータ82)が、図12(b)において時計回りに回転することにより、オイルが、中間吸入口44dを経て、第2ポンプユニット80のポンプ室P内に吸い込まれる。
そして、第2ポンプユニット80の連続的な回転により、ポンプ室Pに吸入されたオイルは加圧され、吐出口52→吐出通路15a→吐出口15bを経て、外部の潤滑領域に向けて、所定の吐出圧かつ所定の吐出量にて吐出(供給)される。
【0034】
ここで、回転軸30が高速回転して、第2ポンプユニット80からの吐出量が所定レベルになると、図8に示すように制御弁90が開弁して、吐出通路15aを流れるオイルの一部(戻しオイル)が、戻し通路16(16a,16b,16c)を通して第1ポンプユニット70の上流側(のポンプ室入口23)に戻される。
ここで、戻し通路16cを流れる戻しオイルは、吸入口14aから吸い込まれて吸入通路14bを流れる吸入オイルと同一の流れ方向に導かれて合流するため、両方の流れ(吸入オイルの流れと戻しオイルの流れ)が合流する際の流れの乱れや流れ損失等を抑制することができ、特に、ポンプの自吸性能が低下する高速回転(高負荷)時等においてキャビテーションの発生を抑制ないし防止でき、ポンプ効率を向上させることができる。
【0035】
実際には、第1ポンプユニット70(第1インナーロータ71及び第1アウターロータ72)と第2ポンプユニット80(第2インナーロータ81及び第2アウターロータ82)との協働作用により、一段目におけるオイルパンOPからのオイルの吸入→一段目におけるオイルの加圧→一段目における混入した空気及びオイル(空気混入オイル)の排出→一段目における残りのオイルの下流側への吐出(二段目におけるオイルの吸入)→二段目におけるオイルの加圧→二段目におけるオイルの吐出(高速回転時においては、加えて、戻し通路16を通してのオイルの戻し動作)という、一連の行程を連続的に行っている。
【0036】
上記実施形態においては、ハウジング(ハウジング本体10及びハウジングカバー20)の内側において第2のハウジングとしてロータケース40及びサイドプレート50等を備えた構成において、本発明を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、ロータケース40及びサイドプレート50等を廃止した構成において、本発明を適用してもよい。
上記実施形態においては、第1ポンプユニット70(第1インナーロータ71及び第1アウターロータ72)及び第2ポンプユニット80(第2インナーロータ81及び第2アウターロータ82)を備えた二段のトロコイド式ポンプにおいて、本発明を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、内接ギヤ(インンボリュート)式のインナーロータ及びアウターロータ等を備えた構成において、あるいは、ベーン式のポンプユニットを備えた構成において、さらには、オイル以外の流体と対象とする流体ポンプにおいて、本発明を適用してもよい。
【0037】
上記実施形態においては、ハウジングをハウジング本体とハウジングカバーとに分離した構成において、本発明を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、それぞれ凹部を画定する二分割の第1ハウジング半体及び第2ハウジング半体からなるハウジングを備えた構成において、本発明を適用してもよい。
上記実施形態においては、本発明に係るオイルポンプを自動車等に搭載されるエンジンに適用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、エンジン以外の例えば無段変速機(CVT)等にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上述べたように、本発明の流体ポンプによれば、流れの乱れ、流れ損失等を抑えつつ、高速回転時におけるキャビテーション等の発生を抑制ないし防止して、ポンプ効率の向上を達成でき、特に、二段式の流体ポンプにおいて、所望の吐出性能を確保しつつ、幅狭化、小型化等を達成できるため、自動車等に搭載されるエンジンに適用できるのは勿論のこと、二輪車、その他のエンジンを搭載する車両、あるいは、潤滑油の圧送を必要とする無段変速機(CVT)やその他の機構等にも有用である。
【符号の説明】
【0039】
H ハウジング
10 ハウジング本体(ハウジング)
11 軸受孔
12 内周面
13 端面
14a 吸入口
14b 吸入通路
15a 吐出通路
15b 吐出口
16(16a,16b,16c) 戻し通路
17 接合面
18 装着穴
19 筒状部材
20 ハウジングカバー(ハウジング)
21 軸受孔
22 凹部
23 ポンプ室入口
24 排出口
30 回転軸
S 軸線
40 ロータケース
41 円筒部
42 内周面
43 内周面
44 仕切り壁
44a 軸受孔
44b 中間吐出口
44c 連通路
44d 中間吸入口
50 サイドプレート
51 円孔
52 吐出口
60 Oリング
70 第1ポンプユニット
P ポンプ室
71 第1インナーロータ
71a 嵌合孔
72 第1アウターロータ
S1 回転中心線
72a 外周面
80 第2ポンプユニット
81 第2インナーロータ
81a 嵌合孔
82 第2アウターロータ
S2 回転中心線
82a 外周面
90 制御弁
91 弁体
92 付勢バネ
93 ネジ蓋
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12