(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
〔遊技システム〕
まず、
図1を参照して、遊技場内における遊技システムの構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技場内における遊技システムのシステム構成図である。
【0012】
遊技場に設置される遊技場管理装置1は、中継装置6Aを介して、コーナーランプ7、複数の情報収集端末装置3及び複数の呼出ランプ9に接続される。また、遊技場管理装置1は、インターフェース装置4を介して会員管理装置2に接続される。
【0013】
コーナーランプ7は、複数の遊技装置10が配置される一つの島設備に一つ又は複数(例えば、島設備の両端)配置される報知装置である。島設備に配置される遊技装置10等に異常が発生した場合に、その島設備に配置されたコーナーランプ7が点灯又は点滅して、異常が発生したことを遊技場の従業員等に報知する。なお、コーナーランプ7は、島設備毎に設置されなくてもよく、例えば、フロア毎、通路毎、又は所定のブロック毎に設置されてもよい。
【0014】
情報収集端末装置3は、遊技機11(
図2参照)及び記憶媒体受付端末装置60(
図2参照)などから構成される遊技装置10に接続される。情報収集端末装置3は、遊技装置10から出力される各種信号に基づいて遊技情報(遊技機11の裏面側から外部に排出された遊技球の数であるアウト球数等)の累積値を生成する。生成された遊技情報の累積値は遊技場管理装置1へ送信される。本実施形態では、情報収集端末装置3は遊技装置10毎に設けられており、各情報収集端末装置3には異なる台番号が設定されている。なお、複数(例えば、2台)の遊技装置10に対して1台の情報収集端末装置3を設けるような構成でもよい。
【0015】
呼出ランプ9は、遊技装置10毎に設けられ、遊技者が遊技場の従業員を呼び出すために呼出ボタン92を操作した場合、遊技機11で大当り(特賞)が発生した場合、遊技装置10等に異常が発生した場合等、に点灯又は点滅し、当該遊技装置10で発生した事象を遊技場の従業員に報知する。
【0016】
遊技装置10は、遊技球(遊技媒体)を用いて実際に遊技を行う遊技機11や、遊技球等の遊技媒体を提供するための記憶媒体受付端末装置60等を備えており、中継装置6Bを介して、残額精算機81、景品POS82、及び会員管理装置2に接続されている。
【0017】
遊技装置10(遊技機11)は、後述する個体識別情報を情報収集端末装置3に出力する。また、遊技装置10(記憶媒体受付端末装置60)は、カードID、貸出・入金情報を会員管理装置2に出力する。
【0018】
遊技装置10から出力される貸出信号は、所定数の遊技球を遊技者に払い出すと出力される。入金信号は、遊技者が遊技球の貸出を受けるために有価価値(金銭)を投入すると、所定額の有価価値の投入毎に出力される。遊技者は、所有する紙幣等の有価価値を遊技装置10に投入することによって、有価価値に応じた所定数の遊技球の貸し出しを受けることができる。
【0019】
個体識別情報は、遊技装置10(遊技機11)を一意に識別可能な情報であって、遊技機11の遊技制御装置400(
図8参照)等に配設されるプロセッサ(遊技用マイコン)を識別するためのチップIDや、遊技機11の機種を表す機種コード、遊技機11の製造元を示すメーカーコード等を含む情報である。
【0020】
また、遊技装置10(記憶媒体受付端末装置60)は、遊技者が所持する記憶媒体(会員カード又はワンデイカード等の遊技者カード及び遊技者所有の携帯端末)を受け付けた場合には、記憶媒体に記憶されているカードIDを会員管理装置2に送信する。そして、遊技者に遊技球を提供した場合には、提供された遊技球や投入された有価価値に関する情報を含む情報(貸出情報、残額情報等)を会員管理装置2に送信する。なお、遊技者が所持する記憶媒体を遊技装置10が受け付けると、会員管理装置2は、遊技装置10から送信されたカードIDに基づいて、当該遊技者が預け入れている遊技球数(貯留媒体数)を特定し、特定された遊技球数を遊技装置10に送信する。
【0021】
残額精算機81は、遊技者が所持する記憶媒体(情報記憶媒体)に記憶されているカードIDに対応する有価価値(残額)を遊技者に払い戻す。なお、有価価値を遊技者に払い戻す場合には、記憶媒体(カード)の発行時に設定・登録した暗証番号を入力させるようにしても良い。
【0022】
景品POS82は、遊技者が遊技により獲得した遊技媒体や遊技場に預け入れている貯留媒体と景品を交換する処理を行い、会員管理装置2との間で景品の在庫を管理する。なお、景品POS82は、遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を備えてもよい。
【0023】
会員管理装置2は、遊技者が所持する記憶媒体に記憶されたカードIDと当該遊技者が遊技場に預け入れた遊技媒体の数量(貯留媒体数情報)とを対応付けた口座情報を管理する。
【0024】
〔遊技装置〕
次に、
図2を参照して、遊技装置10の構成を説明する。
図2は、本発明の実施の形態の遊技装置10の概略構成図である。
【0025】
まず、遊技装置10の構成を説明する。
【0026】
遊技装置10は、遊技機11と、記憶媒体受付端末装置(CRユニット、台間装置)60と、アウトタンク装置70とを備える。
【0027】
遊技機11には、島設備の上部に設けられた補給樋(図示省略)から補給シュート(図示省略)を介して遊技球が補給される。遊技に使用された遊技球は、入賞口(入賞装置)に入賞し、又はいずれの入賞口にも入賞せずにアウト口39に導かれ、遊技機11の裏面側から外部へ排出される。アウトタンク装置70は、遊技機11から外部に排出された遊技球を受け入れるアウトタンク(図示省略)と、アウトタンクで受け入れた遊技球(アウト球)を計数する計数器71(
図9参照)とを備える。計数された遊技球は、島設備の回収樋(図示省略)に排出される。
【0028】
島設備には、遊技機11に対応して呼出ランプ9が配設される。呼出ランプ9は、各種遊技情報やエラー情報を表示可能な表示器91と、遊技場の従業員等を呼び出すための呼出ボタン92と、各種情報を順次又は選択して表示器91に表示させるための表示ボタン93とを備える。呼出ランプ9の表示器91は、遊技装置10等の異常時に点灯又は点滅してその異常を遊技場の従業員に報知したり、表示ボタン93によって選択された情報(大当りの回数や後述する補助遊技の回数等の遊技履歴)を表示したりする。なお、表示器91の上方には、遊技機11や遊技機11に対応して設けられる情報収集端末装置3に設定される台番号を表示可能な表示部94が配設されている。
【0029】
以下では、遊技装置10の遊技機11の構成を説明する。
【0030】
遊技機11の前面枠(遊技盤収納枠)19は、本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に交換可能に設置される。前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラスを備えたガラス枠18が開閉回動可能に取り付けられる。
【0031】
遊技盤50の前面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。遊技領域51のほぼ中央には、表示装置58を有するセンターケース40が設置される。表示装置58はセンターケース40に設けられた開口部に取り付けられる。
【0032】
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)等で表示画面が構成されている。表示画面の表示領域には、識別情報(飾り図柄)や演出用のキャラクタ等が表示される。なお、表示画面の表示領域には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域で識別情報を変動表示(可変表示)することで飾り変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。また、表示画面には、遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
【0033】
遊技領域51の左側部には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。遊技領域51の左下部には三つの一般入賞口32が設けられ、遊技領域51の右下部には一つの一般入賞口32が設けられる。遊技領域51の中央下部には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。始動入賞口34の下方には、特別図柄変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の遊技球が賞球として払い出される。
【0034】
遊技機11では、発射装置(図示省略)が遊技領域51に向けて遊技球を打ち出す。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入ることによって遊技が行われる。なお、遊技球が各種入賞口又はアウト口39に入る前に、普通図柄始動ゲート31を通過する場合がある。
【0035】
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口スイッチ(図示省略)によって検出される。始動入賞口34への遊技球の入賞は、始動入賞口スイッチ(図示省略)によって検出される。普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートスイッチ(図示省略)によって検出される。
【0036】
始動入賞口34は、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とのいずれかとなる。通常の普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34に遊技球が入賞しにくい状態である。遊技球が普通図柄始動ゲート31を通過することによって普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果が当りとなった場合に、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
【0037】
遊技球が始動入賞口34に入賞すると、遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値が、遊技機11の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば4回分)を限度に記憶される。始動記憶の記憶数は、図示しない特図表示器に表示される。遊技機11は、始動記憶に基づいて、特図表示器(図示省略)で始動記憶の抽選結果に応じた特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行い、表示装置58において、特図変動表示ゲームの進行に応じた飾り変動表示ゲームや表示演出を実行する。
【0038】
表示装置58では、数字等で構成される識別情報(飾り図柄)が変動表示を開始して、飾り変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する回数だけ、飾り変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示演出を実行する。
【0039】
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(入賞検出時の大当り乱数の値が大当り値であるとき)には、特図変動表示ゲームや飾り変動表示ゲームの結果として特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて大当り状態となる。具体的には、特図表示器(図示省略)では、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は三つの飾り図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36の大入賞口は、所定時間(例えば30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換されることを所定回数繰り返す大当り状態(特別遊技状態)となる。特別変動入賞装置36が所定時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得可能な特典が付与される。なお、特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントスイッチ(図示省略)によって検出される。
【0040】
一方、遊技球が普通図柄始動ゲート31を通過すると、遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値が、遊技機11の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、4回分)を限度に記憶される。普通図柄入賞記憶の記憶された個数は、普図表示器(図示省略)に表示される。
【0041】
普図入賞記憶があると、普図入賞記憶に基づいて普図表示器(図示省略)で普図変動表示ゲームを開始する。普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(通過検出時の普図乱数カウンタ値が当り値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止して当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置33が所定の時間だけ開放されるため、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
【0042】
遊技機11のガラス枠18のカバーガラスの周囲には、その内部にLED等を有する装飾部材16及び照明ユニット37が設けられる。装飾部材16及び照明ユニット37は、遊技の進行に合わせて発光演出を行う。
【0043】
前面枠19の下部に配設される開閉パネル20には、発射装置(図示省略)に遊技球を供給する上皿21が備えられる。前面枠19の最下部に配設される固定パネル22には、灰皿29、下皿23及び発射装置の操作部24が備えられる。下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための球抜き機構42が設けられる。
【0044】
上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が配設されている。遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、例えば、表示装置58に表示される飾り変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、例えば、表示装置58に表示される飾り変動表示ゲームの進行に応じた表示演出において、遊技者の操作を介入させた報知演出を行うことができる。
【0045】
上皿21の右上部には、遊技者が、有価価値を消費して遊技球の貸し出しを受ける場合に操作する貸出ボタン26及び記憶媒体受付端末装置60から会員カードやワンデイカード等の記憶媒体を排出させるために操作する排出(返却)ボタン27が設けられる。貸出ボタン26と排出ボタン27の間には、記憶媒体に記憶された有価価値の残高を表示する残高表示部28が設けられる。
【0046】
次に、遊技装置10の記憶媒体受付端末装置60の構成を説明する。
【0047】
記憶媒体受付端末装置60は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63、状態表示部64、払出口65、球払出通路66、及び計数器59を備える。
【0048】
カード挿入口61は、記憶媒体受付端末装置60の表示装置62の下方に設けられる。カード挿入口61には、ワンデイカード又は会員カード等の記憶媒体が挿入される。
【0049】
紙幣挿入口63は、記憶媒体受付端末装置60の表示装置62の上方に設けられる。紙幣挿入口63には、紙幣が挿入される。
【0050】
表示装置62は、記憶媒体受付端末装置60の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示器621、インターフェース622、貯球払出ボタン623、持球払出ボタン624、遊技中断ボタン625、画面切替ボタン626を備える。
【0051】
表示器621は、タッチパネル式の表示画面6210を備え、遊技者による操作入力を受け付け可能である。インターフェース622は、例えば、イヤホンジャックやUSBポートである。貯球払出ボタン623は、遊技者が遊技場に預け入れている遊技球(貯球)を払い出す場合に操作される。持球払出ボタン624は、遊技者が遊技の結果獲得して後述する計数機59によって計数された遊技球(持球)を払い出す場合に操作される。遊技中断ボタン625は、遊技者が遊技台を確保したまま座席を離れる場合に操作される。画面切替ボタン626は、遊技機11から収集された遊技情報に基づく遊技履歴情報等を表示させたり、表示させる情報を切り替える場合に操作される。
【0052】
表示装置62は、カード情報表示画面、大当り情報表示画面、及び残高情報表示画面等を表示器621に表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された会員情報が表示される。大当り情報表示画面では、遊技機11において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当りである回数が表示される。残高情報表示画面では、遊技者がカードをカード挿入口61に挿入した場合には、挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された有価価値が表示される。また、カードを挿入せずに紙幣挿入口63に紙幣を投入した場合には、投入された紙幣に対応する有価価値がワンデイカードに記憶され表示される。なお、記憶された有価価値が使用された場合には、記憶された有価価値から使用された有価価値が減算され、減算後の有価価値が記憶され表示される。なお、カード情報や後述するレート推奨、レート変更提案等の表示は表示装置62ではなく、専用の表示器を別途設けて表示してもよいし、遊技機11が備える表示装置58等に表示してもよい。
【0053】
紙幣挿入口63の上方には、状態表示部64が設けられる。状態表示部64は、記憶媒体受付端末装置60の動作に対応して発光する。記憶媒体受付端末装置60が利用可能状態である場合には状態表示部64は緑色に点灯し、記憶媒体受付端末装置60のカード挿入口61にカードが挿入されている間は状態表示部64が赤色に点灯する。
【0054】
遊技者が所有する有価価値を使用して遊技を行う場合には、遊技機11の貸出ボタン26を操作することで払出制御装置420(
図8参照)と記憶媒体受付端末装置60との間で貸出通信が行われ、遊技機11の球払出装置(図示省略)から上皿21に遊技球が払い出される。また、遊技者が貯球や持球を使用して遊技を行う場合には、貯球払出ボタン623や持球払出ボタン624を操作することで記憶媒体受付端末装置60に内蔵される球払出装置(図示省略)から遊技球が払い出される。この場合には、記憶媒体受付端末装置60のカード挿入口61の上方に設けられる払出口65、球払出通路66を介して、上皿21に導かれる。
【0055】
計数器59は、下皿23の下方に臨ませた球受皿部の内部に設けられる回収通路(図示省略)の下流側に設けられる。計数器59は、遊技者が遊技の結果獲得し、球抜き機構42を介して遊技機11の前面側から外部へ導出された遊技球を計数する。
【0056】
次に、遊技装置10から出力される各種の信号について説明する。
【0057】
遊技装置10は、信号毎に定められた所定のタイミングで、賞球予定信号、賞球信号、特賞(大当り)信号、確変・時短信号、スタート信号、始動入賞信号、図柄確定信号、枠・扉開放信号、個体識別情報信号、回収信号を情報収集端末装置3へ出力する。
【0058】
賞球予定信号は、遊技球が一般入賞口32、始動入賞口34、大入賞口36に入賞し、賞球予定の遊技球10個毎に1パルスの信号が出力される。
【0059】
賞球信号は、球払出装置(図示省略)が賞球を10個払い出す毎に1パルス分の信号が出力される。
【0060】
確変・時短信号は、変動表示ゲームが特別結果となる確率が通常状態(通常遊技状態)よりも高確率となる確率変動状態、又は変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの実行時間が短縮される時短遊技状態において、ハイレベルの信号(ON信号)が出力される。
【0061】
スタート信号は、変動表示ゲームが実行されると1パルス分の信号が出力される。
【0062】
始動入賞信号は、遊技球が始動入賞口34へ入賞する毎に1パルス分の信号が出力される。
【0063】
図柄確定信号は、特図変動表示ゲームの変動表示時間が経過して変動表示されている図柄が停止表示される(変動表示ゲームが終了する)毎に1パルス分の信号が出力される。
【0064】
枠・扉開放信号は、ガラス枠18や前面枠19の開放時にハイレベルの信号(ON信号)が遊技制御装置400から出力される。枠・扉開放信号は、ガラス枠18の開放時と前面枠19の開放時とで別個の信号として出力するようにしてもよい。
【0065】
個体識別情報は、後述する遊技制御装置400に記憶される盤チップIDやメーカーコード、機種コード(機種名)、後述する払出制御装置420に記憶される枠チップID、枠コード等を含み、遊技機11の電源投入時、セキュリティ異常時及び大当り時に遊技機11から情報収集端末装置3へ出力される。
【0066】
回収信号(アウト球計数信号)は、遊技機11の裏面側から外部に排出された遊技球(アウト球)が、計数器71によって10個計数される毎に1パルス分の信号が出力される。
【0067】
また、遊技装置10は、信号毎に定められた所定のタイミングで、カード情報、金額(入金)情報、貸出情報、貯球払出情報、持球払出情報、計数情報を会員管理装置2等へ出力する。ここで挙げた各信号は、情報収集端末装置3を介して目的の装置(例えば遊技場管理装置1等)へ出力されてもよい。
【0068】
カード情報は、ワンデイカードや会員カード等の遊技者カードが記憶媒体受付端末装置60に受け付けられると、カードIDや残額情報等が出力される。
【0069】
金額(入金)情報は、記憶媒体受付端末装置60が遊技者からの入金を受け付けると所定の単位(例えば投入金額500円毎)に基づいた入金額等の情報が出力される。
【0070】
貸出情報は、遊技者が保有する有価価値(残額)から遊技媒体が払い出される(貸し出される)と所定の単位(例えば100円毎)に基づいて貸出額等の情報が出力される。
【0071】
貯球払出情報は、貯球分から遊技球が払い出される(貸し出される)と、払い出された遊技球10個毎に1パルスの信号が出力される。なお、払い出された遊技球数を示す情報を出力するようにしても良い。
【0072】
持球払出情報は、持球分から遊技球が払い出される(貸し出される)と、払い出された遊技球10個毎に1パルスの信号が出力される。なお、払い出された遊技球数を示す情報を出力するようにしても良い。
【0073】
計数情報は、計数器59が遊技球10個を計数する毎に1パルスの信号が出力される。なお、計数された遊技球数を示す情報を出力するようにしても良い。
【0074】
〔遊技場管理装置〕
次に、
図3〜
図9を参照して、遊技場管理装置1、会員管理装置2、情報収集端末装置3、呼出ランプ9及び遊技装置10の構成について説明する。
【0075】
図3は、本発明の実施の形態の遊技場管理装置1の構成を示すブロック図である。
【0076】
遊技場管理装置1は、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPU101の動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104、バス105、ネットワーク通信ポート106、及びI/Oポート107を備える。
【0077】
RAM103には、CPU101によるプログラムの実行に必要なデータが一時的に記憶される作業領域が設けられる。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりにHDD104にプログラムを格納し、RAM103にプログラムをコピーし、RAM103にロードされたプログラムを実行することもできる。
【0078】
HDD104は、遊技情報データベース(遊技情報DB(
図10参照))を含むデータベースを備える。データベースは、外部のストレージ装置に格納するようにしてもよい。なお、遊技場管理装置1が複数の遊技場の遊技情報を管理している場合には、遊技場ごとに遊技情報を管理する。
【0079】
これらのCPU101、ROM102、RAM103、HDD104、ネットワーク通信ポート106、及びI/Oポート107は、バス105に接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きをするために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0080】
ネットワーク通信ポート106は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って遊技場内に設置された機器(会員管理装置2、情報収集端末装置3、呼出ランプ9、及びコーナーランプ7)とデータ通信を行う。
【0081】
I/Oポート107は、シリアル通信をするインターフェースである。I/Oポート107には、入力装置111、出力装置112、及びUPS(uninterruptible power supply)113が接続される。
【0082】
入力装置111は、遊技場管理装置1に管理者がデータを入力したり、データを選択したりするための装置であり、例えばマウスやキーボード等である。出力装置112は、ディスプレイ等の表示装置やスピーカ等である。UPS113は、停電が発生した場合に、遊技場管理装置1に電源を供給するための装置である。
【0083】
〔会員管理装置〕
図4は、本発明の実施の形態の会員管理装置2の構成を示すブロック図である。
【0084】
会員管理装置2は、CPU201、ROM202、RAM203、ハードディスク等の記憶装置(HDD)204、バス205、ネットワーク通信ポート206、及びI/Oポート207を備える。
【0085】
HDD204は、会員情報データベース(会員情報DB)、端末管理データベース(端末管理DB)及び使用レート景品交換マスタを含むデータベースを備える。データベースは、外部のストレージ装置に格納するようにしてもよい。なお、会員管理装置2が複数の遊技場の会員情報を管理している場合には、遊技場ごとに会員情報を管理する。
【0086】
ネットワーク通信ポート206は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って遊技場内に設置された機器(遊技場管理装置1、記憶媒体受付端末装置60、残額精算機81、及び景品POS82)とデータ通信を行う。
【0087】
I/Oポート207は、シリアル通信をするインターフェースである。I/Oポート207には、入力装置211、出力装置212、及びUPS213が接続される。入力装置211、出力装置212、UPS213は、遊技場管理装置1と共有されてもよい。
【0088】
〔情報収集端末装置〕
図5は、本発明の実施の形態の情報収集端末装置3の構成を示すブロック図である。
【0089】
情報収集端末装置3は、三個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサを備える。このプロセッサは、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302、及びアプリケーションCPU303の三つのCPUを内蔵している。これらCPU301〜303は、バス304に接続する。また、バス304には、CPU301〜303に共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306、及びROM307が接続している。
【0090】
RAM305は、プログラムの実行に必要なデータが一時的に記憶される作業領域、及び各種データ(通常時データや特賞中データ等)を一時的に記憶する記憶領域を有している。
【0091】
EEPROM306は、不揮発性のメモリである。EEPROM306は、情報収集端末装置3に設定される情報や停電等でも保持する必要のある遊技情報等を記憶する。このEEPROM306には、プログラムによって書き換え可能な領域が設けられる。プログラムによって書き換え可能なEEPROM306の領域及びROM307には、遊技信号の収集に用いられるプログラムが格納されている。
【0092】
また、情報収集端末装置3は、ネットワーク通信ポート308、シリアル通信回路312、I/Oポート309、通信ポート310、及び制御回路311を備える。ネットワーク通信ポート308、シリアル通信回路312、I/Oポート309、通信ポート310、及び制御回路311は、バス304に接続している。
【0093】
ネットワーク通信ポート308は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って遊技場内に設置された機器(遊技場管理装置1、呼出ランプ9、及びコーナーランプ7)とデータ通信を行う。
【0094】
シリアル通信回路312は、シリアル通信をする回路である。シリアル通信回路312には、遊技機11の外部情報端子板440が接続される。シリアル通信回路312には、外部情報端子板440を介して遊技機11の個体識別情報が入力される。
【0095】
I/Oポート309は、パラレル信号又はシリアル信号が入出力されるインターフェースである。I/Oポート309には、遊技機11の外部情報端子板440が接続される。I/Oポート309には、外部情報端子板440を介して遊技機11からの遊技情報が入力される。I/Oポート309には、記憶媒体受付端末装置60及びアウトタンク装置70も接続されている。
【0096】
通信ポート310は、遊技機11に設けられる遊技制御装置400の外部通信端子407が接続されるポートである。通信ポート310は、遊技制御装置400との間で所定のプロトコルで通信を行う。
【0097】
制御回路311は、情報収集端末装置3に接続される各種装置と通信するための回路である。この制御回路311から、CPU301〜303のリセット等の制御信号を出力してもよい。
【0098】
上記した情報収集端末装置3に遊技装置10から遊技情報が出力されると、アプリケーションCPU303によって遊技情報の累積値が算出される。遊技情報の累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。遊技情報の累積値は、所定のタイミングで、情報収集端末装置3から遊技場管理装置1に送信される。
【0099】
〔記憶媒体受付端末装置〕
図6は、本発明の実施の形態の記憶媒体受付端末装置60の構成を示すブロック図である。
【0100】
記憶媒体受付端末装置60は、三個のCPU601〜603を内蔵した1チップタイプのプロセッサを備える。このプロセッサは、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)601、ネットワークCPU602、及びアプリケーションCPU603の三つのCPUを内蔵している。これらCPU601〜603は、バス604に接続する。また、バス604には、CPU601〜603に共通して使用されるメモリとして、RAM605、EEPROM606、及びROM607が接続している。
【0101】
また、記憶媒体受付端末装置60は、ネットワーク通信ポート608、シリアル通信回路612、I/Oポート609、通信ポート610、及び制御回路611を備える。ネットワーク通信ポート608、シリアル通信回路612、I/Oポート609、通信ポート610、及び制御回路611は、バス604に接続している。
【0102】
ネットワーク通信ポート608は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って会員管理装置2とデータ通信を行う。
【0103】
シリアル通信回路612には、呼出ランプ9が接続される。
【0104】
I/Oポート609は、パラレル信号又はシリアル信号が入出力されるインターフェースである。I/Oポート609には、遊技機11、計数器59、表示器621が接続される。
【0105】
通信ポート610は、遊技機11に設けられる遊技制御装置400の外部通信端子407が接続されるポートである。通信ポート610は、遊技制御装置400との間で所定のプロトコルで通信を行う。
【0106】
〔呼出ランプ〕
図7は、本発明の実施の形態の呼出ランプ9の構成を示すブロック図である。
【0107】
呼出ランプ9は、三個のCPU901〜903を内蔵した1チップタイプのプロセッサを備える。このプロセッサは、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)901、ネットワークCPU902、及びアプリケーションCPU903の三つのCPUを内蔵している。これらCPU901〜903は、バス904に接続する。また、バス904には、CPU901〜903に共通して使用されるメモリとして、RAM905、EEPROM906、及びROM907が接続している。
【0108】
また、呼出ランプ9は、ネットワーク通信ポート908、シリアル通信回路912、I/Oポート909を備える。ネットワーク通信ポート908、シリアル通信回路912、I/Oポート909は、バス904に接続している。
【0109】
ネットワーク通信ポート908には、遊技場管理装置1及び情報収集端末装置3が接続され、遊技装置10の遊技情報やセキュリティ異常コマンド等の受信することが可能である。また、呼出ランプ9は、例えば、遊技場管理装置1や情報収集端末装置3からのコマンドに基づいて島全体でのウェーブ演出(順次点灯演出)が可能である。
【0110】
シリアル通信回路612には、記憶媒体受付端末装置60が接続される。
【0111】
I/Oポート909は、パラレル信号又はシリアル信号が入出力されるインターフェースである。I/Oポート909には、表示器91、呼出ボタン92、表示ボタン93が接続される。
【0112】
〔遊技機〕
図8は、本発明の実施の形態の遊技機11の構成を示すブロック図である。
【0113】
遊技制御装置400は、電源装置410から電力供給されて作動する。
【0114】
遊技制御装置400は、CPU401、ROM402、及びRAM403からなる遊技用マイコン404と、入出力I/F405と、外部通信端子407と、シリアル通信回路408とを備える。
【0115】
遊技用マイコン404のCPU401は、制御部及び演算部を備え、演算制御したり、特図変動表示ゲームの当り判定用乱数値等の乱数値を生成したりする。
【0116】
遊技用マイコン404のROM402は、遊技上の制御プログラムや制御データを格納する。ROM402には、特図変動表示ゲームの遊技結果に応じた変動表示パターンテーブルや、当該変動表示パターンテーブルに含まれる変動表示パターンに対応したコマンドテーブル等が記憶されている。
【0117】
遊技用マイコン404のRAM403は、各種乱数値の記憶領域やCPU401の作業領域等を有している。
【0118】
入出力I/F405には、遊技用マイコン404、始動口スイッチや一般入賞口スイッチ等の遊技情報を検出する各種のスイッチ(各種SW)、普通変動入賞装置33を開閉作動させる普電ソレノイドや特別変動入賞装置36を開閉作動させる大入賞口ソレノイド等の被制御装置、各種演出装置を制御する演出制御装置430、賞球等を払い出す球払出装置を制御する払出制御装置420、情報収集端末装置3に接続される遊技機11の外部情報端子板440が接続されている。
【0119】
入出力I/F405は、各種SWから入力された各種信号を中継し、遊技用マイコン404に出力する。遊技用マイコン404から出力される各種制御信号は、入出力I/F405を介して被制御装置、演出制御装置30、払出制御装置420、外部情報端子板440へ出力される。
【0120】
外部情報端子板440へ出力された信号は、さらに、情報収集端末装置3へパラレル通信回線によって出力される。なお、外部情報端子板440は、遊技制御装置400から外部の装置(情報収集端末装置3等)への単方向通信を担保するためのフォトカプラが設けられており、遊技制御装置400が外部情報端子板440を介して外部からの信号を受け付けないように構成されている。これにより遊技制御装置400に対する不正行為等を防止することができる。
【0121】
シリアル通信回路408は、遊技制御装置400の遊技用マイコン404と遊技機11の外部情報端子板440を接続している。例えば、遊技機11の個体識別情報等は、シリアル通信回路408を介して、情報収集端末装置3のシリアル通信回路312に入力される。
【0122】
外部通信端子407は、遊技制御装置400の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器と、遊技用マイコン404とを接続するためのインターフェースであるが、情報収集端末装置3と接続してもよい。
【0123】
払出制御装置420は、遊技者に賞球を払い出す球払出装置(図示省略)を制御する装置であって、遊技機11に配設されている。払出制御装置420の遊技用マイコン(図示省略)と遊技制御装置400の遊技用マイコン404とはNACリンク通信によって接続され、払出制御装置420の遊技用マイコンが有する固有識別情報(枠チップIDや枠コード)が遊技制御装置400に伝送される。
【0124】
図9は、本発明の実施の形態のアウトタンク装置70の構成を示すブロック図である。
【0125】
アウトタンク装置70は、遊技機11から外部に排出された遊技球を受け入れるアウトタンク(図示省略)に受け入れた遊技球(アウト球)を計数する計数器71と接続端子72を備える。
【0126】
計数器71は、内蔵する計数スイッチ(計数SW)71aが、接続端子72を介してアウト球数信号を情報収集端末装置3へ出力する。
【0127】
〔遊技情報テーブル〕
次に、
図10から
図13を参照して遊技場の運営に用いるデータベース(遊技情報DB、会員情報DB、端末管理DB)について説明する。
【0128】
図10は、本発明の実施の形態の遊技場管理装置1が備える遊技情報DBに登録された遊技情報等を遊技情報テーブルとして表す図である。
【0129】
遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3から収集した遊技情報を遊技情報DBに登録する。
【0130】
遊技情報テーブルは、
図10に示すように、遊技機11毎の遊技情報として集計されたテーブルである。各項目は、いずれも遊技情報として一般的なものであるため説明を省略するが、「導入種別」は、新規台か入替台(中古台)かが表示される項目である。
【0131】
なお、機種名、メーカー名、設置日、導入種別は、遊技装置10から受信した個体識別情報によって自動登録されるが、一部又は全部が手入力により登録されてもよい。
【0132】
〔会員情報テーブル〕
図11は、本発明の実施の形態の会員管理装置が備える会員情報DBに登録された会員情報等を会員情報テーブルとして表す図であり、(A)は正規会員データテーブル、(B)はワンデイカードデータテーブル、(C)は仮会員データテーブルである。
【0133】
会員管理装置2は、会員登録した遊技者の会員情報を会員情報DBに登録する。また、会員管理装置2は、会員登録していない非会員の遊技者の残高情報や仮会員の残高情報を会員情報DBに登録する。
【0134】
図11(A)に示す正規会員データテーブルは、会員登録した遊技者の会員情報がカードID毎に設定(記録)されているテーブルである。「残高(残額)」には、遊技媒体に変換可能な有価価値が設定(記録)される。また、「預入媒体数」には、例えば、貯球数、貯メダル数が設定(記録)される。また、「持媒体数」には、例えば、持球数、持メダル数が設定(記録)される。また、「遊技履歴」には、どの貸出レート(変換レート)でどの機種を遊技したか等の履歴が設定(記録)される。また、「遊技傾向」には、例えば、4>3>2>1、1>2>3=4として、これまでの遊技における貸出レートの設定回数を分析した大小関係が設定(記録)される。
【0135】
図11(B)に示すワンデイカードデータテーブルは、発行したワンデイカードの残高(残額)情報、持媒体数がカードID毎に設定(記録)されているテーブルである。
【0136】
図11(C)に示す仮会員データテーブルは、例えば、仮登録した遊技者の会員情報が仮会員登録番号毎に設定(記録)されているテーブルである。仮会員は、遊技者所有の携帯端末の固有IDを登録することで仮登録を受けられ、正規会員に準ずる特典を享受することができる。
【0137】
〔端末管理テーブル〕
図12は、本発明の実施の形態の会員管理装置2が備える端末管理DBに登録された遊技機情報等を端末管理テーブルとして表す図である。
【0138】
端末管理テーブルには、遊技機の稼動状態、機種情報、レート情報等が遊技装置10の台番号毎に設定(記録)されている。
【0139】
「端末ID」には、記憶媒体受付端末装置60のIDが設定(記録)される。また、「通信アドレス」には、記憶媒体受付端末装置60に設定された(割り振られた)通信アドレスが設定(記録)される。
【0140】
「動作状態」には、遊技者カードを受け付けている場合に「受付中」が設定(記録)され、遊技中断操作を受け付けた場合であって中断可能な場合に「中断中」が設定(記録)され、遊技者カードを受け付けていない場合に「待機中」が設定(記録)される。また、「動作状態」には、遊技装置10と遊技場管理装置1との間の通信状態に異常が発生している場合に「通信異常」が設定(記録)され、記憶媒体受付端末装置60(遊技装置10)にセキュリティエラー等の異常が発生している場合に「エラー」が設定(記録)される。
【0141】
「受付中ID」には、遊技者カードを受け付けている遊技装置10について、会員カードのカードID、ワンデイカードのカードID、仮会員遊技者の携帯端末IDのいずれかが設定(記録)される。
【0142】
「機種名(スペック)」には、遊技装置10(遊技機11)の機種名及びスッペが設定(記録)される。スペックには、遊技機11がパチンコ機であれば、大当り確率や大当り獲得方式の違いにより、例えば、「MAX」、「ミドル」、「甘デジ」、「羽根物」のいずれかが設定(記録)される。また、スペックには、遊技機11がスロット機であれば、搭載機能の違いにより、例えば、「AT」、「ART」、「ノーマル多」、「ノーマル少」のいずれかが設定(記録)される。
【0143】
「設定可能レート」には、遊技者が選択可能な貸出レートが設定(記録)される。「現設定レート」には、遊技者によって現在設定されている貸出レートが設定(記録)される。「レート履歴」には、遊技者によって設定された貸出レートの履歴が設定(記録)される。
【0144】
〔遊技者カード〕
図13は、本発明の実施の形態の記憶媒体の記憶領域に保持される情報を示す図であり、(A)は会員カードに記憶されるデータ内容を、(B)はワンデイカードに記憶されるデータ内容を示す図である。
【0145】
図13(A)に示すように、会員カードの記憶領域には、例えば、カードID、暗唱番号、残高、持媒体数(持球数)が記憶される。また、会員カードの記憶領域には、例えば、氏名、生年月日、連絡先等の会員情報が記憶される。
【0146】
図13(B)に示すように、ワンデイ(ビジター)カードの記憶領域には、例えば、カードID、残高、持媒体数(持球数)が記憶される。
【0147】
なお、記憶媒体に記憶される情報は、会員管理装置2等のデータベースに記憶されてもよいし、記憶媒体とデータベースの両方に記憶されてもよい。データベースにおいて有価価値情報(残高)等を管理することで、有価価値情報等を偽造する不正行為に対してセキュリティ強度が向上する。
【0148】
〔会員管理処理〕
次に、
図14から
図20を参照して会員管理装置2における制御処理について説明する。
【0149】
図14は、本発明の実施の形態の会員管理処理の手順を示すフローチャートである。会員管理処理は、会員管理装置2におけるメイン処理である。
【0150】
会員管理装置2は、まず、営業開始等の所定のタイミングにおいて一時領域等をクリアする初期化処理を実行する(S1401)。
【0151】
次に、会員管理装置2は、開店操作を受け付けるまでメーカーや遊技場を運営する本部からの更新情報に基づいて記録情報を更新するアップデート処理を実行する(S1402、S1403)。
【0152】
開店操作を受け付けた場合には(S1403の結果が「Y」)、会員管理装置2は、開店情報を遊技装置10に送信する開店情報送信処理を実行する(S1404)。
【0153】
次に、会員管理装置2は、閉店操作があるまでS1405からS1409の操作のループ処理を実行する。具体的には、まず、景品POS82や専用の会員登録端末(図示省略)から受信した情報に基づいて会員情報DBに遊技者情報を登録する会員登録処理を実行する(S1405)。
【0154】
次に、会員管理装置2は、記憶媒体受付端末装置60から受信した情報に基づいて会員管理DBの情報を更新する会員管理DB更新処理を実行する(S1406)。会員管理DB更新処理は、
図16において詳細に説明する。
【0155】
次に、会員管理装置2は、遊技場管理装置1や記憶媒体受付端末装置60から受信した情報に基づいて端末管理DBの情報を更新する端末管理DB更新処理を実行する(S1407)。端末管理DB更新処理は、
図17において詳細に説明する。
【0156】
次に、会員管理装置2は、残額精算機81から受信した情報に基づいて遊技者カードや会員情報DBに記憶された残金を精算する残額精算処理を実行する(S1408)。
【0157】
次に、会員管理装置2は、景品交換手続に基づいて景品交換処理を実行する(S1409)。景品交換処理は、景品POS82と通信を行って遊技者が獲得した遊技媒体(持球、貯球、持メダル、貯メダル)と景品(通常景品、特殊景品)を交換する処理である。
【0158】
ここまでの処理は営業時間内における処理であり、閉店操作を受け付けるまで会員管理装置2はS1405からS1409までの処理を繰り返し実行する。
【0159】
閉店操作がある場合には(S1410の結果が「Y」)、会員管理装置2は、閉店情報を遊技装置10に送信する閉店情報送信処理を実行する(S1411)。
【0160】
次に、会員管理装置2は、遊技者の持球情報を貯球情報に移行させる持媒体数移行処理を実行する(S1412)。
【0161】
次に、会員管理装置2は、貯球情報を第三者機関に送信する預入媒体数データ転送処理を実行し(S1413)、本処理を終了する。
【0162】
〔割込処理〕
図15は、本発明の実施の形態の割込処理の手順を示すフローチャートである。割込処理は、会員管理装置2に対して所定のイベントが発生した場合に、実行中の会員管理処理(メイン処理)に割り込みをかけて優先的に実行される処理である。
【0163】
会員管理装置2は、まず、接続先の端末との情報の入出力を実行する入出力処理を実行する(S1501)。
【0164】
次に、会員管理装置2は、遊技場管理装置1と通信する処理であるインターフェース通信処理を実行する(S1502)。
【0165】
次に、会員管理装置2は、記憶媒体受付端末装置60、残額精算機81、景品POS82、と通信する処理である通信制御処理を実行する(S1503)。
【0166】
次に、会員管理装置2は、操作もとの記憶媒体受付端末装置60の残高表示部28や接続先のディスプレイ等に要求された情報を表示する表示制御処理を実行する(S1504)。
【0167】
次に、会員管理装置2は、場内スピーカ(図示省略)やインカム(図示省略)等に音声を出力する音声制御処理を実行し(S1505)、本処理を終了する。
【0168】
〔会員管理DB更新処理〕
図16は、本発明の実施の形態の会員管理DB更新処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、記憶媒体受付端末装置60との通信等により会員管理装置2が会員管理DBの情報を更新する処理である。
【0169】
会員管理装置2は、まず、記憶媒体(遊技者カード、遊技者所有の携帯端末)のID毎に遊技に使用可能な残高(残額)情報を収集して会員管理DBの情報を更新する処理である残額更新処理を実行する(S1601)。
【0170】
次に、会員管理装置2は、記憶媒体ID毎に遊技者の持媒体数情報を収集して会員管理DBの情報を更新する処理である持媒体数更新処理を実行する(S1602)。
【0171】
次に、会員管理装置2は、記憶媒体ID毎に遊技者の預入媒体数情報を収集して会員管理DBの情報を更新する処理である預入媒体数更新処理を実行する(S1603)。
【0172】
次に、会員管理装置2は、会員又は仮会員の遊技した遊技機種、投資金額、来店日等を記録する処理である遊技履歴記録処理を実行する(S1604)。
【0173】
次に、会員管理装置2は、会員又は仮会員毎の遊技傾向を分析する処理である遊技傾向分析処理を実行し(S1605)、本処理を終了する。
【0174】
〔端末管理DB更新処理〕
図17は、本発明の実施の形態の端末管理DB更新処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、遊技場管理装置1や記憶媒体受付端末装置60との通信等により会員管理装置2が端末管理DBの情報を更新する処理である。
【0175】
会員管理装置2は、まず、遊技場管理装置1が備える遊技情報DBから設置機種や設置日等の情報を収集する処理である設置機種情報収集処理を実行する(S1701)。
【0176】
次に、会員管理装置2は、遊技装置10(記憶媒体受付端末装置60)毎に設定可能な貸出レートを決定する処理である設定可能レート決定処理を実行する(S1702)。
【0177】
次に、会員管理装置2は、受付中、待機中、中断中、通信異常、エラーに区分される記憶媒体受付端末装置60の動作状態を確認して端末管理DBを更新する処理である端末動作状態収集処理を実行する(S1703)。
【0178】
次に、会員管理装置2は、記憶媒体受付端末装置60が受け付けている記憶媒体のIDを収集して端末管理DBを更新する処理である端末受付ID収集処理を実行する(S1704)。
【0179】
次に、会員管理装置2は、記憶媒体受付端末装置60毎に実際に設定された貸出レートの履歴情報を累積的に記録する処理である設定レート履歴更新処理を実行し(S1705)、本処理を終了する。
【0180】
〔遊技傾向分析画面〕
図18は、本発明の実施の形態の遊技傾向分析画面を示す図であり、(A)はパチンコ機の遊技における遊技傾向分析画面、(B)はスロット機の遊技における遊技傾向分析画面である。
【0181】
遊技傾向分析画面は、遊技傾向分析処理の実行により得られる遊技者毎の遊技傾向を表示する画面である。遊技傾向分析画面は、遊技者毎にパチンコ機における遊技傾向とスロット機における遊技傾向とに分けて表示可能である。
【0182】
図18(A)に示す、パチンコ機における「MAX」「ミドル」「甘デジ」「羽根物」は、パチンコ機の種類を示す。パチンコ機用の分析画面では遊技者毎の各パチンコ機の種類におけるレート毎の遊技回数、及び各パチンコ機の種類毎に各レートでの遊技回数に基づく遊技傾向が表示可能である。
【0183】
このため、遊技場の運営者は、どの遊技者がどの種類のパチンコ機を好むか、及び、どの種類のパチンコ機においていずれのレートで遊技する傾向にあるかを把握することが可能である。
【0184】
図18(B)に示す、スロット機における「AT」「ART」「ノーマル多」「ノーマル少」は、スロット機の種類を示す。スロット機用の分析画面においても遊技者毎の各スロット機の種類におけるレート毎の遊技回数、及びスロット機の種類毎に各レートでの遊技回数に基づく遊技傾向が表示可能である。
【0185】
このため、遊技場の運営者は、どの遊技者がどの種類のスロット機を好むか、及びどの種類のスロット機においていずれのレートで遊技する傾向にあるかを把握することが可能である。
【0186】
なお、遊技傾向の分析対象となる遊技者は会員の全員ではなく、遊技履歴の多い会員のみを対象としてもよい。
【0187】
〔設定可能レート決定処理〕
図19は、本発明の実施の形態の設定可能レート決定処理の手順を示すフローチャートである。また、
図20は、本発明の実施の形態のレート設定テーブルを示す図である。
【0188】
設定可能レート決定処理では、遊技機11が新しく導入された台であるほど設定可能なレートが高レートのみに設定され、導入からある程度の期間が過ぎた台は高レートから低レートまでを選択可能なように設定する処理である。
【0189】
会員管理装置2は、まず、端末管理DBの機種リストをセットし(S1901)、まずは機種リストに登録された先頭の台番号の遊技装置10(記憶媒体受付端末装置に対応する遊技機11)を判定対象機種として導入情報(設置日、導入種別)を取得する(S1902)。機種リストは、例えば、台番号毎に遊技機情報をまとめたリストである。
【0190】
次に、会員管理装置2は、判定対象の遊技機11が新規導入された台であるか否かを判定する(S1903)。遊技場に中古台としてではなく新台として設置された遊技機11を新規導入台とする。
【0191】
判定対象の遊技機11が新規導入台ではない(中古台の)場合には(S1903の結果が「N」)、該当機種の設定可能レート欄に全レートを登録し(S1904)、S1914の判定処理を実行する。
【0192】
判定対象の遊技機11が新規導入台である場合には(S1903の結果が「Y」)、会員管理装置2は、判定対象の遊技機11が2週間以内に導入された台であるか否かを判定する(S1905)。
【0193】
判定対象の遊技機11が2週間以内に導入された台である場合には(S1905の結果が「Y」)、会員管理装置2は、該当機種の設定可能レート欄に最高レートを登録し(S1906)、S1914の判定処理を実行する。最高レートは、遊技機11がパチンコ機であれば、例えば1球4円であり、遊技機11がスロット機であれば、例えば1枚20円である。
【0194】
判定対象の遊技機11が2週間以内に導入された台ではない場合には(S1905の結果が「N」)、会員管理装置2は、判定対象の遊技機11が1ヶ月以内に導入された台であるか否かを判定する(S1907)。
【0195】
判定対象の遊技機11が1ヶ月以内に導入された台である場合には(S1907の結果が「Y」)、会員管理装置2は、該当機種の設定可能レート欄に上位1位(例えば、1球4円又は1枚20円)及び上位2位(例えば、1球3円又は1球10円)の貸出レートを登録し(S1908)、S1914の判定処理を実行する。
【0196】
判定対象の遊技機11が1ヶ月以内に導入された台ではない場合には(S1907の結果が「N」)、会員管理装置2は、該当機種の過去1週間分のアウト数情報を遊技場管理装置1に問い合わせる(S1909)。
【0197】
次に、会員管理装置2は、応答があった過去1週間分の1日平均アウト数を算出し(S1910)、算出した平均アウト数を休日数に応じた計数で補正する(S1911)。
【0198】
次に、会員管理装置2は、
図20に示すレート設定テーブルから補正平均アウト数に応じた貸出レートを取得し(S1912)、該当機種の設定可能レート欄に取得した貸出レートを登録する(S1913)。
【0199】
次に、会員管理装置2は、判定対象である全機種の設定可能レートの登録が完了しているか否かを判定する(S1914)。
【0200】
設定可能レート登録が完了していない場合には(S1914の結果が「N」)、会員管理装置2は、機種リストの次の台番号の遊技装置10(記憶媒体受付端末装置に対応する遊技機11)を判定対象機種として設定可能レートを登録するためにS1902からS1913までの処理を実行する。設定可能レートの登録が完了している場合には(S1914の結果が「Y」)、会員管理装置2は、本処理を終了する。
【0201】
このように、本処理では、導入から日数の経ていない新台であるほど高レートに限定した貸出レートが設定される。また、新規導入から一定の期間が経過した端境期にある台に対しては、稼動状況を確認するために過去1週間分のアウト数から1日あたりのアウト数を算出して、全レート又は限定された貸出レートが設定される。
【0202】
なお、会員管理装置2が設定可能レートを決定しているが、設定可能レートの決定に必要な情報を記憶媒体受付端末装置60が収集して決定するようにしてもよい。
【0203】
また、判定対象の遊技機11がパチンコ機の場合には、釘調整を加味して設定レートを決定してもよい。
【0204】
〔端末メイン処理〕
次に、
図21から
図37を参照して記憶媒体受付端末装置60における制御処理について説明する。
【0205】
図21は、本発明の実施の形態の端末メイン処理の手順を示すフローチャートである。端末メイン処理は、記憶媒体受付端末装置60におけるメイン処理である。
【0206】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、電源投入や停電からの復帰等の所定のタイミングにおいて一時領域等をクリアする初期化処理を実行する(S2101)。
【0207】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、設定可能レートを取得しているか否かを判定する(S2102)。設定可能レートを取得している場合には(S2102の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S2107以降の処理を実行する。
【0208】
設定可能レートを取得してない場合には(S2103の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、設定可能レート取得処理を実行し(S2103)、会員管理装置2から設定可能レートを取得する。
【0209】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、設定可能レートが1種類であるか否かを判定する(S2104)。設定可能レートが1種類ではない場合には(S2104の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S2107以降の処理を実行する。
【0210】
設定可能レートが1種類である場合には(S2104の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、該当レートを貸出レートに(自動)設定し(S2105)、設定レートを会員管理装置2に送信する(S2106)。なお、設定可能レートは、会員管理装置2が取得するのではなく、遊技場の係員の操作入力によって個別に設定されてもよい。
【0211】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者からの操作を受け付ける通常動作処理を実行する(S2107)。通常動作処理については、
図23において詳細に説明する。
【0212】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、通信異常確認処理を実行し(S2108)、停電が発生しているか否かを判定する(S2109)。
【0213】
停電が発生していない場合には(S2109の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S2102からS2108までの処理を繰り返し実行する。
【0214】
停電が発生している場合には(S2109の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、記憶媒体受付端末装置60の電源が遮断されるまで待機する。
【0215】
〔端末割込処理〕
図22は、本発明の実施の形態の端末割込処理の手順を示すフローチャートである。端末割込処理は、記憶媒体受付端末装置60に対して所定のイベントが発生した場合に、実行中の端末メイン処理に割り込みをかけて優先的に実行される処理である。
【0216】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、接続先の端末との情報の入出力を実行する入出力処理を実行する(S2201)。
【0217】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、接続先の端末との通信を制御する通信制御処理を実行する(S2202)。
【0218】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、受け付けた紙幣を集金機(図示省略)によって搬送する紙幣搬送制御処理を実行する(S2203)。
【0219】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、受付中の遊技者カードに対する読み出し及び書き込みを制御するカードR/W制御処理を実行する(S2204)。
【0220】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、操作元の残高表示部28等に要求された情報を表示する表示制御処理を実行する(S2205)。
【0221】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、記憶媒体受付端末装置60が備えるスピーカ(図示省略)や遊技機11が備えるスピーカ(図示省略)に音声を出力する音声制御処理を実行し(S2206)、本処理を終了する。
【0222】
〔通常動作処理〕
次に、
図23から
図25を参照して、上述の端末メイン処理における通常動作処理について説明する。
図23から
図25は、本発明の実施の形態の通常動作処理の手順を示すフローチャートである。
【0223】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、遊技機11において遊技が行われているか否かを検出する非稼動検出処理を実行する(S2301)。遊技が行われているか否かの検出は、例えば、遊技機11との通信によって操作部24が操作されているか否か、変動表示ゲームが実行中であるか否かによって検出してもよいし、着座センサ(図示省略)や台毎のカメラ(図示省略)による顔認証による着座検出によって検出してもよいし、アウト球が検出されているか否かによって稼動状態を管理している遊技場管理装置1や情報収集端末装置8に問い合わせても良い。
【0224】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、遊技機11が非稼動状態であるか否かを判定する(S2302)。
【0225】
遊技機11が非稼動状態である場合には(S2302の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者の呼込み画面や設定可能レート情報等の客待ち画面を表示器621に表示する(S2303)。
【0226】
遊技機11が非稼動状態ではない場合には(S2303の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S2304以降の処理を実行する。
【0227】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者による動作を受け付けたか否かを判定し(S2304)、動作内容によってS2306からS2308までのいずれかの処理を分岐して実行する(S2305)。遊技者による動作とは、例えば、遊技者カードがカード挿入口61に挿入された、紙幣が紙幣挿入口63に挿入された、のいずれかである。
【0228】
紙幣が紙幣挿入口63(
図2参照)に挿入された場合には、記憶媒体受付端末装置60は、投入金額情報等を会員管理装置2に転送する金額加算処理を実行する(S2306)。
【0229】
金額加算処理では、貸出レートの設定や変更を考慮して現金投入時に自動球貸しを行わないが、遊技者によって貸出レートが設定(選択)されている場合には、自動球貸しを行うようにしてもよい。
【0230】
ワンデイカード(ビジターカード)がカード挿入口61(
図2参照)に挿入された場合には、記憶媒体受付端末装置60は、ワンデイカードに記憶されたデータ(主に残額であるが持球数を含めても良い)が記憶媒体受付端末装置60や会員管理装置2に記憶されているデータと一致するか否かの整合性を確認する記憶データ認証処理を実行する(S2307)。
【0231】
記憶データ認証処理では、遊技の中断状態中にワンデイカードが挿入された場合には、挿入されたカードIDと記憶媒体受付端末装置60が記憶しているカードIDの比較による認証も行われる。
【0232】
会員カードがカード挿入口61に挿入された場合には、記憶媒体受付端末装置60は、暗唱番号入力による本人認証や会員カードに記憶されたデータ(主に残額であるが持球数を含めても良い)の整合性を確認する本人認証処理を実行する(S2308)。
【0233】
分岐処理の実行に続き、記憶媒体受付端末装置60は、貸出レートが遊技者によって設定(選択)されているか否かを判定する(S2309)。
【0234】
遊技者によって貸出レートが設定されていない場合には(S2309の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、データ閲覧、レート選択、レート推奨等を表示する選択設定画面(
図26(B)参照)を表示するとともに、音声によるガイダンスを実行する(S2310)。
【0235】
遊技者によって貸出レートが設定されている場合には(S2309の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、選択設定画面を表示せずにS2311以降の処理を実行する。
【0236】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者による表示画面6210のタッチや操作ボタン(貯球払出ボタン623、持球払出ボタン624、遊技中断ボタン625、画面切替ボタン626)の操作を受け付けたか否かを判定し(S2311)、入力内容によってS2313からS2319までのいずれかの処理を分岐して実行する(S2312)。
【0237】
客待ち画面(省エネモードを含む)が表示されている表示画面6210がタッチされた場合には、記憶媒体受付端末装置60は、選択設定画面を表示する(S2313)。
【0238】
選択設定画面においてデータ閲覧アイコン6212(
図26参照)がタッチされた場合には、記憶媒体受付端末装置60は、データ閲覧画面及び選択に応じたデータを表示させる処理であるデータ閲覧処理を実行する(S2314)。
【0239】
選択設定画面においてレート設定アイコン6213(
図26参照)がタッチされた場合には、記憶媒体受付端末装置60は、設定可能レートの中から遊技機者に貸出レートを選択して設定させる処理である貸出レート設定処理を実行する(S2315)。なお、貸出レート設定処理は、
図29において詳細に説明する。
【0240】
選択設定画面においてレート案内アイコン6214(
図26参照)がタッチされた場合には、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者の遊技傾向等に応じた貸出レートを推奨する処理である貸出レート推奨処理を実行する(S2316)。貸出レート推奨処理は、非会員には遊技者が入力した遊技条件(希望条件)に応じた貸出レートを推奨し、会員には登録情報、過去の遊技傾向、遊技者が入力した遊技条件に応じた貸出レートを推奨する。なお、貸出レート推奨処理は、
図31において詳細に説明する。
【0241】
貯球払出ボタン623(
図2参照)が操作された場合には、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者が遊技場に預け入れていた貯球を所定数払い出す処理である貯球払出処理を実行する(S2317)。貯球の払い出しは、例えば、125個を単位として払い出し、貯球が125個に満たない場合には、残る貯球全てを払い出す。また、貯球の払い出しには、1日の払出上限が設定される場合がある。
【0242】
持球払出ボタン624(
図2参照)が操作された場合には、記憶媒体受付端末装置60は、球払出装置(図示省略)によって遊技者の持球を所定数払い出す処理である持球払出処理を実行する(S2318)。持球の払い出しは、例えば、125個を単位として払い出し、持球が125個に満たない場合には、残る持球を全て払い出す。
【0243】
遊技中断ボタン625(
図2参照)が操作された場合には、記憶媒体受付端末装置60は、遊技台を確保した状態で遊技を中断する処理である遊技中断処理を実行する(S2319)。遊技の中断は、誤差球がない(誤差球が所定の範囲内である)場合や浮遊球がない場合に、挿入されている遊技者カード又はストックカードのカードIDを記憶媒体受付端末装置60が記憶して中断操作が受け付けられる。なお、持球がない場合にも、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者カードをカード挿入口61から排出する。なお、遊技中断処理については、
図27において詳細に説明する。
【0244】
分岐処理の実行に続き、記憶媒体受付端末装置60は、外部入力があったか否かを判定し(S2320)、外部入力の内容によってS2322からS2324まで、S2325からS2326まで、S2327からS2328までのいずれかの処理を分岐して実行する(S2321)。外部入力とは、例えば、遊技機11や計数器59から信号やデータが記憶媒体受付端末装置60に入力されることである。
【0245】
遊技機11の排出ボタン27(
図2参照)が操作されて、記憶媒体受付端末装置60が遊技機11から遊技終了入力を受け付けた場合には、記憶媒体受付端末装置60は遊技終了処理を実行する(S2322)。遊技終了処理は、誤差球がない(所定の範囲内である)場合や浮遊球がない場合に、挿入されている遊技者カード又はストックカードに持球数を記憶してカードを排出し、会員管理装置2にカードIDと持球数を送信する処理である。
【0246】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者によって設定された貸出レートをクリアして未設定状態にする処理である遊技終了時貸出レートクリア処理を実行する(S2323)。遊技終了時貸出レートクリア処理では、持球数が記録されたカードが排出された場合に、設定可能レートが複数あることを条件に設定された貸出レートをクリアし、当該クリア情報を会員管理装置2に送信する。
【0247】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、表示器621に選択設定画面を表示するとともに音声ガイダンスを実行し(S2324)、S2329以降の処理を実行する。
【0248】
遊技機11の貸出ボタン26(
図2参照)が操作されて、記憶媒体受付端末装置60が遊技機11から貸出入力を受け付けた場合には、記憶媒体受付端末装置60は、貸出処理を実行する(S2325)。貸出処理では、遊技機11と記憶媒体受付端末装置60が貸出通信を行って、設定された貸出レートと遊技者カードに記憶された残高(残額)に基づいて遊技媒体の貸し出しを行う。
【0249】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、貸出レートを低レートに設定し直すことを提案するレートダウン提案処理を実行し(S2326)、S2329以降の処理を実行する。レートダウンの提案は、遊技者が当日中に一定の金額を消費した場合や遊技者の遊技希望時間に対して遊技者カードに記憶された残金(残額)が少なく持球が少ない場合等に実行される。なお、レートダウン処理は、
図34において詳細に説明する。
【0250】
記憶媒体受付端末装置60が計数器59から計数情報(計数信号)の入力を受け付けた場合には、記憶媒体受付端末装置60は、球計数処理を実行する(S2327)。球計数処理では、計数器59により計数された球数を記憶媒体受付端末装置60が累積し、持球情報を更新する。
【0251】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、貸出レートを高レートに設定し直すことを提案するレートアップ提案処理を実行し(S2328)、S2329以降の処理を実行する。レートアップの提案は、遊技者の遊技希望時間が十分あり、低レートでの遊技で持球が十分に増えた場合等に実行される。なお、レートアップ処理は、
図36において詳細に説明する。
【0252】
分岐処理の実行に続き、記憶媒体受付端末装置60は、台占有検出処理を実行し(S2329)、遊技台が占有されているか否かを判定する(S2330)。台占有検出処理では、挿入中のカードの残高、持球の有無やカードの有効期限を確認する。
【0253】
遊技台が占有されていない場合には(S2330の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、非占有時貸出レートクリア処理を実行する(S2331)。非占有時貸出レートクリア処理では、設定可能レートが複数ある場合に設定された貸出レートをクリアして会員管理装置2に当該クリア情報を送信する。
【0254】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、表示器621に客待ち画面を表示し(S2332)、本処理を終了する。
【0255】
一方、遊技台が占有されている場合には(S2330の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S2331からS2332までの処理を実行せずに、本処理を終了する。
【0256】
〔画面遷移図〕
図26は、本発明の実施の形態の記憶媒体受付端末装置60がデータ閲覧操作を受け付けた場合の画面遷移図である。
【0257】
(A)は、客待ち画面であり、画面上部にレート表示アイコン6211によって設定可能な貸出レートが表示される。設定可能なレートは白のレート表示アイコン6211によって表示され、設定不可能なレートは黒のレート表示アイコン6211によって表示されるが、設定可能なレートだけを表示するようにしてもよい。画面下部には、新台情報や次回の新装情報等の呼び込み画面が表示される。
【0258】
(B)は、客待ち画面に遊技者がタッチした場合や遊技者カードを挿入した場合に表示される選択設定画面である。選択設定画面では、画面上部に現在の貸出レートの設定状態が表示される。また、画面中部にレート表示アイコン6211が表示される。さらに、画面下部には、データ閲覧アイコン6212、レート設定アイコン6213、レート案内アイコン6214が表示される。また、画面下部に持球数や貯球数が表示される。
【0259】
(C)は、選択設定画面において遊技者がデータ閲覧アイコン6212にタッチした画面である。
【0260】
(D)は、数値データ画面であり、画面中部に例えば、特賞回数、確変回数、回転数、特賞確率が表示される。各数値データは、本日分と過去分を確認可能であり、また、台番号毎に他の遊技台の数値データを確認することが可能である。また、データ閲覧内容を切り替えるために、数値データアイコン6215、スランプグラフアイコン6216、戻るアイコン6217が表示される。
【0261】
(E)は、数値データ画面において遊技者がスランプグラフアイコン6216にタッチした画面である。
【0262】
(F)は、スランプグラフ画面であり、数値データ画面と同様にスランプグラフ画面においても本日分と過去分を確認可能であり、また、台番号毎に他の遊技台のスランプグラフを確認することが可能である。スランプグラフでは、例えば、差玉の推移が折れ線グラフによって表示される。
【0263】
このように、表示画面6210には、設定可能なレート情報の他、レートの設定状態、データ閲覧、レート設定、レート案内が表示される。データ閲覧では、当日分や過去分の数値データ及びスランプグラフを表示可能であり、また、他の遊技台の数値データ及びスランプグラフも表示可能である。
【0264】
〔遊技中断処理〕
図27は、本発明の実施の形態の遊技中断処理の手順を示すフローチャートである。また、
図28は、本発明の実施の形態の記憶媒体受付端末装置60が遊技中断操作を受け付けた場合の画面遷移図である。
【0265】
まず、
図28を参照して、記憶媒体受付端末装置60が遊技中断操作を受け付けた場合の画面遷移について説明する。
図28は、遊技中断操作を受け付けた後に、中断条件を満たす場合の画面(B−1)と、満たさない場合の画面(B−2)との2つの画面を分岐して図示する。
【0266】
(A)は、遊技中断確認画面であり、記憶媒体受付端末装置60が遊技中断ボタン625の操作を受け付けた場合に表示される。遊技中断確認画面が表示されている間に、記憶媒体受付端末装置60は、誤差玉が所定の範囲内であるか否か、浮遊球がないか否か等の中断条件を判定し、中断条件を満たす場合には、挿入されている遊技者カードのカードIDの記憶等の処理を実行する。
【0267】
(B−1)は、中断条件を満たす場合に表示される遊技中断受付画面である。遊技中断受付画面が表示されると、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者カード又はストックカードの排出操作が受付可能となるか、又は自動的に排出する。
【0268】
(B−2)は、中断条件を満たさない場合に表示される遊技中断不可画面である。遊技中断不可画面では、遊技を中断できない原因が表示される。
【0269】
次に、
図27を参照して遊技中断処理の手順について説明する。
【0270】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、
図28(A)に示す遊技中断確認画面を表示器621に表示する(S2701)。遊技中断確認画面は、上述のとおり、遊技中断ボタン625が操作された場合に表示される。
【0271】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、遊技を中断するための中断条件を満たしているかチェックし、判定する(S2702、S2703)。中断条件は、誤差球が所定の範囲内であり、かつ浮遊球がない場合に中断条件を満たす。ただし、遊技媒体が遊技装置10内のみで循環するいわゆる封入式の遊技装置10においては、浮遊球がない場合に中断条件を満たし、各台計数式の遊技装置10においては、誤差球が所定の範囲内である場合に中断条件を満たす。
【0272】
中断条件を満たす場合には(S2703の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者カード又はストックカードに持球数を書き込み、カードIDを記憶する(S2704)。
【0273】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、持球数とカードIDを含む中断情報を会員管理装置2に送信し(S2705)、
図28(B−1)に示す遊技中断受付画面を表示器621に表示する(S2706)。
【0274】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、挿入中の遊技者カード又はストックカードを排出するカード排出処理を実行し(S2707)、本処理を終了する。
【0275】
一方、中断条件を満たさない場合には(S2703の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、
図28(B−2)に示す遊技中断不可画面を表示し(S2708)、本処理を終了する。
【0276】
〔貸出レート設定処理〕
図29は、本発明の実施の形態の貸出レート設定処理の手順を示すフローチャートである。また、
図30は、本発明の実施の形態の記憶媒体受付端末装置60がレート設定操作を受け付けた場合の画面遷移図である。
【0277】
まず、
図30を参照して、記憶媒体受付端末装置60がレート設定操作を受け付けた場合の画面遷移について説明する。
図30は、レート設定操作を受け付けた後に、1球4円のレートに設定した場合の画面(B−1)から(D−1)と、ランダムレートに設定した場合の画面(B−2)から(D−2)との2つに分岐して図示する。
【0278】
(A)は、選択設定画面において遊技者がレート設定アイコン6213にタッチした画面である。
【0279】
レート設定アイコン6213にタッチすると、(B−1)及び(B−2)に示すレート選択画面が表示される。レート選択画面では、設定可能なレート分のレートアイコン6218と前画面に戻る終了アイコン6219が表示される。複数のレートが設定可能である場合には、設定レートを記憶媒体受付端末装置60に一任する「ランダム」のレートアイコン6218が表示される。
【0280】
(B−1)は、レート選択画面において遊技者が1球4円のレートアイコン6218にタッチした画面であり、(B−2)は、レート選択画面において遊技者がランダムのレートアイコン6218にタッチした画面である。レート選択画面では、レートアイコン6218の表示とともに、例えば、「レートアイコンにタッチして下さい」と音声による案内が実行される。
【0281】
(C−1)及び(C−2)は、レート確認画面において遊技者が確定アイコン6220にタッチした画面である。レート確認画面では、選択したレートの表示、確定アイコン6220及び修正アイコン6221が表示されるとともに、例えば、「下記の貸出レートで問題ない場合には確定アイコンにタッチして下さい」と音声による案内が実行される。
【0282】
(D−1)及び(D−2)は、設定完了画面であり、遊技者が選択したレートに設定されたことを通知する画面である。
【0283】
次に、
図29を参照して貸出レート設定処理の手順について説明する。
【0284】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、設定可能なレートが1種類であるか否かを判定する(S2901)。
【0285】
設定可能レートが1種類である場合には(S2901の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、貸出レートの設定変更ができない旨の説明画面(図示省略)を表示し(S2902)、本処理を終了する。
【0286】
設定可能レートが1種類ではない場合には(S2901の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、
図30(B−1)及び(B−2)に示すレート選択画面を表示する(S2903)。
【0287】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、レート指定入力を受け付けたか否かを判定する(S2904)。レート指定入力とは、例えば、「1球4円」と遊技者がレートを指定してレートアイコン6218をタッチした場合の入力を指す。
【0288】
レート指定入力を受け付けた場合には(S2904の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、入力に対応する貸出レートを選択し(S2905)、
図30(C−1)に示すレート確認画面を表示する(S2908)。
【0289】
レート指定入力を受け付けていない場合には(S2904の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、ランダム指定入力を受け付けたか否かを判定する(S2906)。
【0290】
ランダム指定入力を受け付けた場合には(S2906の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、設定可能な貸出レートからランダムに貸出レートを選択し(S2907)、
図30(C−2)に示すレート確認画面を表示する(S2908)。
【0291】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、修正入力を受け付けたか否かを判定する(S2909)
修正入力を受け付けた場合には(S2909の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、レート選択画面を表示する(S2903)。
【0292】
修正入力を受け付けていない場合には(S2909の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、確定入力を受け付けたか否かを判定する(S2910)。
【0293】
確定入力を受け付けていない場合には(S2910の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S2909の処理以降の処理を実行する。
【0294】
確定入力を受け付けた場合には(S2910の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者によって選択されたレートを貸出レートに設定し、
図30(D−1)及び(D−2)に示す設定完了画面を所定時間表示する(S2911)。
【0295】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、設定レートを会員管理装置2に送信し(S2912)、本処理を終了する。
【0296】
一方、ランダム指定入力を受け付けていない場合には(S2906の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、終了入力を受け付けたか否かを判定する(S2913)。
【0297】
終了入力を受けていない場合には(S2913の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、レート選択画面を表示したままS2904以降の処理を実行する。
【0298】
終了入力を受け付けた場合には(S2913の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、選択設定画面を表示し(S2914)、本処理を終了する。
【0299】
〔貸出レート推奨処理〕
図31は、本発明の実施の形態の貸出レート推奨処理の手順を示すフローチャートである。また、
図32は、本発明の実施の形態の推奨判定情報テーブルを示す図であり、(A)は非会員用の推奨判定情報テーブルの一例を示す図、(B)は会員用の推奨判定情報奨テーブルの一例を示す図である。また、
図33は、本発明の実施の形態の記憶媒体受付端末装置60がレート案内操作を受け付けた場合の画面遷移図である。
【0300】
まず、
図33を参照して、記憶媒体受付端末装置60がレート案内操作を受け付けた場合の画面遷移について説明する。
【0301】
(A)は、選択設定画面において遊技者がレート案内アイコン6214にタッチした画面である。
【0302】
(B)は、会員カードの挿入を示唆する会員カード挿入示唆画面であり、(C)は、会員カード挿入示唆画面において遊技者が進むアイコン6222にタッチした画面である。会員カードが挿入された場合には、暗唱番号の入力画面(図示省略)が表示され、本人認証を完了する必要がある。
【0303】
(D)は、遊技条件の入力を受け付ける遊技条件入力画面であり、(E)は、遊技条件入力画面において遊技者が遊技希望時間を入力している画面である。また、(F)は遊技条件入力画面において遊技者が投資可能金額を入力している画面であり、(G)は、遊技条件入力画面において遊技者がOKアイコン6224にタッチした画面である。なお、遊技希望時間又は投資可能金額のいずれかが入力されていれば推奨レートを算出することができる。また、遊技希望時間と投資可能金額を組み合わせたいくつかの選択肢が表示されてもよい。
【0304】
(H)は、遊技者が入力した遊技条件に応じた推奨レートが表示される推奨レート紹介画面である。遊技条件に応じたレートを設定できない遊技台である場合には、遊技条件に応じたレートを設定できる遊技台が紹介される。
【0305】
なお、遊技者が入力した遊技条件に、曜日や時間帯を加味して推奨レートを案内してもよい。また、持球数や貯球数を加味して推奨レートを案内してもよい。
【0306】
このように、本発明の実施の形態では、遊技者の遊技希望時間、投資可能金額に基づいて遊技者の希望に適したレートを案内することができる。そのため、遊技者に満足感の高いレートを選択してもらうことができる。また、新規導入台であるか否かによって設定可能レートが異なるため、設定可能レートが遊技者の遊技条件に合致しない場合は、遊技条件に合致する遊技台(機種名、確率等の機種情報、遊技場内の設置場所等)を案内するようにしておくことで、遊技者の満足感を高めることができる。
【0307】
次に、
図31を参照して貸出レート推奨処理の手順について説明する。
【0308】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、設定可能レートが1種類であるか否かを判定する(S3101)。
【0309】
設定可能レートが1種類である場合には(S3101の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、当該1種類の設定可能レートを、
図33(H)に示す推奨レート紹介画面に表示し(S3114)、本処理を終了する。
【0310】
設定可能レートが1種類ではない場合には(S3101の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、会員カードが受付済であるか否かを判定する(S3102)。
【0311】
会員カードが受付済ではない場合には(S3102の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者カードを受付可能な状態であるか否かを判定する(S3103)。
【0312】
遊技者カードを受付可能な状態である場合には(S3103の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、
図33(B)に示す会員カード挿入示唆画面を表示する(S3104)。
【0313】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、会員カードがカード挿入口61に挿入されたか否かを判定する(S3105)。
【0314】
会員カードが挿入されている場合には(S3105の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、暗唱番号の入力等を受け付ける本人認証処理を実行し(S3106)、会員管理装置2からカードIDに対応する遊技傾向情報を取得する(S3107)。
【0315】
一方、会員カードが受付済である場合(S3102の結果が「Y」)、又は、遊技者カードを受付可能な状態ではない場合には(S3103の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、S3103からS3107の処理を実行せずに、S3108以降の処理を実行する。
【0316】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、
図33(D)から(G)に示す遊技条件入力画面を表示し(S3108)、値変更入力がある場合には(S3109の結果が「Y」)、入力に対応して遊技条件を表示画面6210に表示する(S3110)。
【0317】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、終了入力を受け付けたか否かを判定する(S3111)。終了入力を受け付けたか否かの判定は、終了アイコン6225がタッチされたか否かによって判定する。
【0318】
終了入力を受け付けた場合には(S3111の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、確定(OK)入力を受け付けたか否かを判定する(S3112)。確定(OK)入力を受け付けたか否かの判定は、OKアイコン6224がタッチされたか否かによって判定する。
【0319】
確定(OK)入力を受け付けていない場合には(S3112の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技条件入力画面を表示したままS3109以降の処理を実行する。
【0320】
確定(OK)入力を受け付けた場合には(S3112の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、設定された推奨判定情報に基づいて推奨レートを算出する(S3113)。
【0321】
推奨判定情報は、
図32に示す、遊技傾向、入力された遊技条件、機種スペック、設定可能レートなどを組み合わせたテーブルに定義されており、例えば、
図32(A)に示す非会員用テーブルと
図32(B)に示す会員用テーブルが用意される。
【0322】
図32(A)に示す非会員用テーブルでは、例えば、遊技機のスペック毎に投資可能金額と遊技希望時間を組み合わせた推奨レートが定義される。また、
図32(B)に示す会員用テーブルでは、例えば、遊技機のスペック毎に遊技傾向と投資可能金額と遊技希望時間を組み合わせた推奨レートが定義される。
【0323】
曜日や時間帯を加味して推奨レートを案内する場合や持球数や貯球数を加味して推奨レートを案内する場合は、曜日や時間帯、持球数や貯球数別の項目が付加された推奨判定情報テーブルが用意される。
【0324】
なお、会員であっても遊技傾向情報の分析が進んでいない(遊技履歴が少ない)場合には、入力された遊技条件と機種スペックのみに基づいて推奨レートを算出してもよい。
【0325】
次に、記憶媒体受付端末装置60は、推奨レートを
図33(H)に示す推奨レート紹介画面に所定時間表示し(S3114)、本処理を終了する。
【0326】
一方、会員カードが挿入されていない場合には(S3105の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、続行入力を受け付けているか否かを判定する(S3115)。続行入力は、仮会員の形態端末が接続されている状態やワンデイカードが挿入されている場合に、遊技条件入力画面に移行するための操作である。
【0327】
続行入力を受け付けている場合には(S3115の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、S3108以降の処理を実行する。
【0328】
続行入力を受け付けていない場合には(S3115の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、終了入力を受け付けたか否かを判定する(S3116)。終了入力を受け付けたか否かの判定は、終了アイコン6223がタッチされたか否かによって判定する。
【0329】
終了入力を受け付けていない場合には(S3116の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、会員カード挿入示唆画面を表示したままS3105以降の処理を実行する。
【0330】
終了入力を受け付けている場合には(S3116の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、選択設定画面を表示し(S3117)、本処理を終了する。
【0331】
なお、本処理は、記憶媒体受付端末装置60だけでなく、遊技場に設置される他の装置、他の設備において実行されてもよい。他の装置、他の設備において本処理が実行される場合には、当該他の装置等が入金を受けて専用のカードを発行し、案内する遊技台が遊技場内のどこにあるか(設置場所)を案内してもよい。
【0332】
このように、本実施の形態では、正規会員であっても非正規会員であっても記憶媒体受付端末装置60は、遊技者の遊技希望に応じた推奨レートを案内することができる。
【0333】
特に、正規会員の場合には、入力された遊技条件に加えて遊技傾向も加味して推奨レートが案内されるので、遊技者にとって納得感の高いレート案内をすることができる。
【0334】
〔レートダウン提案処理〕
図34は、本発明の実施の形態のレートダウン提案処理の手順を示すフローチャートである。また、
図35は、本発明の実施の形態のレートダウン提案画面を示す図である。
【0335】
レートダウン提案処理は、記憶媒体受付端末装置60が球貸入力を受け付けた場合に実行する処理である。
【0336】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、遊技媒体の貸し出しが実行されたか否かをチェックし、判定する(S3401、S3402)。
【0337】
遊技媒体の貸し出しが実行された場合には(S3402の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技者が会員又は仮会員であるか否かを判定する(S3403)。
【0338】
遊技者が会員又は仮会員である場合には(S3403の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、本日の消費金額を取得し(S3404)、本日の消費金額が所定額以上であるか否かを判定する(S3405)。なお、設定された貸出レートが高いほど判定値である所定額を高く設定するようにしてもよい。
【0339】
本日の消費金額が所定額以上である場合には(S3405の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、遊技機11が設定された貸出レートよりも低い貸出レートを設定可能かチェックし、判定する(S3406、S3407)。
【0340】
遊技機11が設定された貸出レートよりも低い貸出レートを設定可能である場合には(S3407の結果が「Y」)、
図35に示すレートダウン提案画面を所定時間表示する(S3408)。
【0341】
一方、遊技媒体の貸し出しが実行されていない場合(S3402の結果が「N」)、遊技者が会員又は仮会員ではない場合(S3403の結果が「N」)、本日の消費金額が所定額以上ではない場合(S3405の結果が「N」)、遊技機11が設定された貸出レートよりも低い貸出レートを設定可能ではない場合には(S3407の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、本処理を終了する。
【0342】
このように、所定の金額以上を消費している会員又は仮会員には、貸出レートの引き下げを提案することで、遊技者負担を軽減しつつ引き続き遊技を楽しむことを提案することができる。
【0343】
〔レートアップ提案処理〕
図36は、本発明の実施の形態のレートアップ提案処理の手順を示すフローチャートである。また、
図37は、本発明の実施の形態のレートアップ提案画面を示す図である。
【0344】
レートアップ提案処理は、記憶媒体受付端末装置60が計数器59から球計数入力を受け付けた場合に実行される。
【0345】
記憶媒体受付端末装置60は、まず、遊技機11が設定された貸出レートよりも高い貸出レートを設定可能かチェックし、判定する(S3601、S3602)。
【0346】
遊技機11が設定された貸出レートよりも高い貸出レートを設定可能である場合には(S3602の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、持球数があるか否かを判定する(S3603)。
【0347】
持球数がある場合には(S3603の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、現在の貸出レートに応じたレートアップ判定値を設定し(S3604)、持球数が設定された判定値よりも大きいか否かを判定する(S3605)。
【0348】
持球数が判定値よりも大きい場合には(S3605の結果が「Y」)、記憶媒体受付端末装置60は、
図37に示すレートアップ提案画面を所定時間表示し(S3606)、本処理を終了する。
【0349】
一方、貸出レートよりも高い貸出レートを設定可能ではない場合(S3602の結果が「N」)、持球数がない場合(S3603の結果が「N」)、持球数が判定値よりも小さい場合には(S3605の結果が「N」)、記憶媒体受付端末装置60は、本処理を終了する。
【0350】
このように、持球数が所定数以上に達してリスク許容度の高まった遊技者には、貸出レートの引き上げを提案することで、遊技者が貸出レートを引き上げることを後押しすることができる。
【0351】
(本発明の実施の形態の効果)
以上のように、本発明の実施の形態によれば、遊技者の遊技希望時間、投資可能金額に基づいて遊技者の希望に適した貸出レートを案内することができる。そのため、遊技者の遊技意向に合った貸出レートの設定を案内することができ、遊技の利便性を向上させることが可能となる。
【0352】
また、本発明の実施の形態によれば、遊技者による遊技希望時間、投資可能金額等の入力を受け付けることができる。そのため、遊技者の遊技意向を的確に反映させた推奨レートを案内することが可能となる。
【0353】
また、本発明の実施の形態によれば、推奨レートの算出は、少なくとも、遊技傾向情報、遊技希望時間、投資可能金額に基づいて算出され、さらに、曜日や時間帯、持球数や貯球数、釘調整を加味して推奨レートを案内することができる。そのため、実際の遊技者の判断傾向に則した精度の高い(納得感の高い)推奨レートを案内することができる。
【0354】
また、本発明の実施の形態によれば、正規会員には、遊技場が独自に分析した遊技傾向情報も加味して推奨レートが案内されるので、遊技者の納得感の高い推奨レートを案内することができる。また、会員カードから取得したカードIDに基づいて会員管理装置2から遊技傾向情報を取得するので、固有の識別情報を読み取らせるだけで推奨レートが案内されるので、遊技の利便性が格段に向上する。
【0355】
また、本発明の実施の形態によれば、設定可能レートは、設置日・導入種別等の遊技機11の設置情報及び稼動情報に基づいて決定される。そのため、遊技機の稼動をある程度コントロールすることが可能となる。また、貸出レート候補が変化する場合であっても遊技者に対して適切に変換レートを推奨することが可能となる。
【0356】
また、本発明の実施の形態によれば、設定可能なレートと遊技者によって設定されたレートとをそれぞれ遊技者に報知可能である。そのため、貸出レートと貸出レート候補の報知によって遊技を行う遊技台を選定し易くなる。また、遊技者の好みに合わない貸出レートの設定しかできない遊技装置への無駄な着座を回避することができる。また、設定可能レートが遊技者の遊技条件に合致しない場合は、遊技条件に合致する遊技台を案内することで、遊技者に満足感の高い案内をすることができる。
【0357】
また、貸出レートを記憶媒体受付端末装置60に一任するランダム設定も可能であるため、貸出レートの設定にゲーム性を取り入れることができる。
【0358】
また、本発明の実施の形態によれば、遊技者が保有する有価価値又は遊技価値の価値量が変化したことに基づいて、レートアップ又はレートダウンの提案が可能である。そのため、遊技者が保有する有価価値又は遊技価値の価値量が変化した際に、貸出レートの変更提案を行うことで、貸出レートの設定変更を後押しすることができる。
【0359】
また、本発明の実施の形態によれば、記憶媒体受付端末装置60が遊技者による遊技台の占有が終了したと判断した場合には、設定された貸出レートをクリアする。そのため、前の遊技者が設定した変換レートが次の遊技者にも適用されてしまう不都合を回避することができる。
【0360】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなし得ることは明白である。特に、記憶媒体受付端末装置60の機能が遊技機11に包含される場合には、遊技機11によって本願発明が実行される。また、記憶媒体受付端末装置60が実行する処理の全て又は一部を遊技場管理装置1や会員管理装置2等の他の装置が実行することも可能である。