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特許6381916画素及びこれを用いた有機電界発光表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6381916
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】画素及びこれを用いた有機電界発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20180820BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20180820BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   G09G3/3233
   G09G3/20 641D
   G09G3/20 624B
   G09G3/20 670K
   G09G3/20 670J
   G09G3/20 660X
   H05B33/14 A
【請求項の数】34
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-5707(P2014-5707)
(22)【出願日】2014年1月16日
(65)【公開番号】特開2014-137601(P2014-137601A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2016年12月21日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0005453
(32)【優先日】2013年1月17日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0005454
(32)【優先日】2013年1月17日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0075336
(32)【優先日】2013年6月28日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴 鎔盛
(72)【発明者】
【氏名】印 海靜
(72)【発明者】
【氏名】鄭 寶容
(72)【発明者】
【氏名】崔 ▲ミン▼赫
(72)【発明者】
【氏名】李 卓泳
(72)【発明者】
【氏名】金 容載
【審査官】 西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−103660(JP,A)
【文献】 特開2012−128386(JP,A)
【文献】 特開2010−026488(JP,A)
【文献】 特開2008−216962(JP,A)
【文献】 特開2010−266492(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0090200(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09G 3/20
H01L 51/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機発光ダイオードと、
以前データ信号に対応して第1電源から前記有機発光ダイオードに供給される電流量を制御する第1トランジスタを含む第2駆動部と、
データ線から供給される現在データ信号を保存し、前記以前データ信号を前記第2駆動部に供給するための第1駆動部とを備え、
前記第2駆動部は、初期化電源と前記第1トランジスタのゲート電極である第1ノードとの間に接続され、第1制御信号が供給されるときターンオンされる第6トランジスタと、
前記第1電源と前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された第2ノードとの間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第7トランジスタと、
前記第1トランジスタの第1電極に接続された前記第2ノードと前記第1電源との間に接続され、発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第8トランジスタと、
前記第1ノードと前記第1トランジスタの第2電極との間に接続され、第2制御信号が供給されるときターンオンされる第5トランジスタと、
前記第1トランジスタの第2電極と前記有機発光ダイオードのアノード電極との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第9トランジスタと、
前記第1ノードと前記第1電源との間に接続される第1キャパシタとを備え、
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2ノードとの間に接続される第3キャパシタをさらに備えることを特徴とする画素。
【請求項2】
前記初期化電源は、前記データ線に供給されるデータ信号より低い電圧に設定されることを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項3】
前記第1駆動部は、
前記データ線と第3ノードとの間に接続され、走査線に走査信号が供給されるときターンオンされる第2トランジスタと、
前記第3ノードと前記第2ノードとの間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第3トランジスタと、
前記第3ノードと前記初期化電源との間に接続される第2キャパシタと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項4】
前記第3トランジスタ及び第6トランジスタは、ターンオン期間が重畳しないことを特徴とする請求項3に記載の画素。
【請求項5】
前記第2トランジスタは、前記第3トランジスタ及び第6トランジスタとターンオン期間が重畳しないことを特徴とする請求項3に記載の画素。
【請求項6】
第8トランジスタは、前記第5トランジスタ及び第6トランジスタとターンオン期間が重畳しないことを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項7】
前記第5トランジスタ及び第6トランジスタは、ターンオン期間が重畳しないことを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項8】
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項9】
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項10】
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2制御信号が供給される第2制御線との間に位置され、ゲート電極が前記第2制御線に接続される第4トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項11】
前記第2駆動部は、前記第1ノードと前記第1電源との間に前記第1キャパシタと並列に接続されるフォトダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項12】
前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に対応して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御することを特徴とする請求項11に記載の画素。
【請求項13】
前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に比例して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御することを特徴とする請求項11に記載の画素。
【請求項14】
1フレームの第1期間中に第1制御線に第1制御信号を供給し、前記1フレームの第2期間中に第2制御線に第2制御信号を供給するための制御駆動部と、
前記1フレームの前記第1期間、前記第2期間および第3期間中に発光制御線に発光制御信号を供給し、前記1フレームの第4期間中に走査線に走査信号を順次供給するための走査駆動部と、
前記第4期間中にデータ線に前記走査信号に同期されるようにデータ信号を供給するためのデータ駆動部と、
前記走査線およびデータ線によって区画された領域に位置され、以前データ信号に対応して発光する期間中に、現在データ信号を保存する画素とを備え、
前記第3期間は、第1期間、第2期間と異なり、
前記画素の各々は、有機発光ダイオードと、
前記以前データ信号に対応して第1電源から前記有機発光ダイオードに供給される電流量を制御する第2駆動部と、
前記現在データ信号を保存し、前記以前データ信号を前記第2駆動部に供給するための第1駆動部と、を備え、
前記第2駆動部は、
第1電極が前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された第2ノードを経由して第1電源に接続され、ゲート電極が第1ノードに接続される第1トランジスタと、
前記第1トランジスタの第2電極と前記第1ノードとの間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第5トランジスタと、
前記第1ノードと初期化電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第6トランジスタと、
前記第2ノードと前記第1電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第7トランジスタと、
前記第2ノードと前記第1電源との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第8トランジスタと、
前記第1トランジスタの第2電極と前記有機発光ダイオードのアノード電極との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第9トランジスタと、を備え、
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2ノードとの間に接続される第3キャパシタをさらに備えることを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項15】
前記以前データ信号は、以前フレームに供給されたデータ信号であり、
前記現在データ信号は、現在フレームに供給されるデータ信号であることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項16】
前記走査駆動部は、前記第3期間中に走査線に走査信号を同時に供給することを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項17】
前記データ駆動部は、前記第3期間中に前記データ線にリセット電圧を供給することを特徴とする請求項16に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項18】
前記リセット電圧は、前記データ信号の電圧範囲内の特定電圧に設定されることを特徴とする請求項17に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項19】
前記画素の各々は、以前データ信号に対応して前記第1電源から前記有機発光ダイオードを経由して第2電源に流れる電流量を制御することを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項20】
前記第1電源は、前記第4期間中に第1電圧に設定され、前記第1期間ないし第3期間中に前記第1電圧と異なる第2電圧に設定されることを特徴とする請求項19に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項21】
前記第2電圧は、前記第1電圧より低い電圧であることを特徴とする請求項20に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項22】
前記第1駆動部は、
特定のデータ線と第3ノードとの間に接続され、特定の走査線に走査信号が供給されるときターンオンされる第2トランジスタと、
前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された前記第2ノードと前記第3ノードとの間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第3トランジスタと、
前記第3ノードと前記初期化電源との間に接続される第2キャパシタと、を備えることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項23】
前記初期化電源は、前記データ信号より低い電圧に設定されることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項24】
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項25】
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項26】
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2制御線との間に位置され、ゲート電極が前記第2制御線に接続される第4トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項27】
前記第2駆動部は、前記第1ノードと前記第1電源との間に第1キャパシタと並列に接続されるフォトダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項28】
前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に対応して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御することを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項29】
前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に比例して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御することを特徴とする請求項27に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項30】
有機発光ダイオードと、
以前データ信号に対応して第1電源から前記有機発光ダイオードに供給される電流量を制御するための第1トランジスタを含む第2駆動部と、
データ線から供給される現在データ信号を保存し、前記以前データ信号を前記第2駆動部に供給するための第1駆動部とを備え、
前記第2駆動部は、
初期化電源と前記有機発光ダイオードのアノード電極との間に接続され、第2制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタと、
前記第1電源と前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された第2ノードとの間に接続され、第1制御信号が供給されるときターンオンされる第7トランジスタと、
前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2ノードとの間に接続される第3キャパシタをさらに備えることを特徴とする画素。
【請求項31】
前記第1駆動部は、
前記データ線と第3ノードとの間に接続され、走査線に走査信号が供給されるときターンオンされる第2トランジスタと、
前記第3ノードと前記第2ノードとの間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第3トランジスタと、
前記第3ノードと前記初期化電源との間に接続される第2キャパシタと、を備えることを特徴とする請求項30に記載の画素。
【請求項32】
前記第2駆動部は、
前記第1トランジスタのゲート電極である第1ノードと前記第1トランジスタの第2電極との間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第5トランジスタと、
前記初期化電源と前記第1ノードとの間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第6トランジスタと、
前記第1電源と前記第1トランジスタの第1電極に接続された前記第2ノードとの間に接続され、発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第8トランジスタと、
前記第1トランジスタの第2電極と前記有機発光ダイオードのアノード電極との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第9トランジスタと、
前記第1ノードと前記第1電源との間に接続される第1キャパシタと、を備えることを特徴とする請求項30に記載の画素。
【請求項33】
前記第8トランジスタは、前記第5トランジスタ及び第6トランジスタとターンオン期間が重畳されないことを特徴とする請求項32に記載の画素。
【請求項34】
前記第5トランジスタ及び第6トランジスタは、ターンオン期間が重畳されないことを特徴とする請求項32に記載の画素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素およびこれを用いた有機電界発光表示装置に関し、特に、低駆動周波数で駆動するようにした画素及びこれを用いた有機電界発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化技術が発達するにつれて、ユーザーと情報との間の連結媒体である表示装置の重要性が浮き彫りになっている。これに応じて、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device:LCD)、有機電界発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device:OLED)、及びプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)などのようなフラットパネル表示装置(Flat Panel Display:FPD)の使用が増加している。
【0003】
フラットパネル表示装置のうち、有機電界発光表示装置は、電子と正孔の再結合によって光を発生する有機発光ダイオードを利用して映像を表示するもので、これは、速い応答速度を有するとともに低消費電力で駆動されるという長所がある。
【0004】
有機電界発光表示装置は、複数のデータ線、走査線、電源線の交差部にマトリックス形態で配列される複数の画素を備える。画素らは、一般的に、有機発光ダイオード、駆動トランジスタを含む二つ以上のトランジスタ、及び一つ以上のキャパシタで構成される。
【0005】
このような有機電界発光表示装置は、3D映像を具現するために16.6ms期間中、4つのフレームを含む。4つのフレームのうち、第1フレームは左側の映像を表示し、第3フレームは、右側映像を表示する。そして、第2フレーム及び第4フレームはブラックの映像を表示する。
【0006】
シャッターメガネは、第1フレーム期間中、左側メガネに光の供給を受け、第3フレーム期間中に右側メガネに光の供給を受ける。この時、シャッターメガネの着用者はシャッターメガネを介して供給される映像を3Dとして認識する。第2フレーム及び第4フレーム期間に表示されるブラック映像は、左右の映像が混在してクロストーク(Cross Talk)現象が発生することを防止する。
【0007】
しかしながら、従来には、16.6msの期間中、4つのフレームが含まれ、これにより240Hzの駆動周波数で駆動されなければならないという問題があった。このように、有機電界発光表示装置が高い周波数で駆動される場合、消費電力の上昇、安定性の低下、製造コストの上昇などの問題が起きる。また、第2フレーム及び第4フレーム期間中にブラックが表示されるため、階調表現のためのピーク電流量(Peak Current)が増加され、これにより、有機発光ダイオードの寿命が低下するという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は上記問題を解決するために案出されたもので、その目的は、低い駆動周波数で駆動されるようにした画素及びこれを用いた有機電界発光表示装置を提供することである。
【0009】
さらに、本発明の別の目的は、有機発光ダイオードの劣化を補償し、表示品質を向上させられる有機電界発光表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明による画素は、有機発光ダイオードと、以前データ信号に対応して第1電源から前記有機発光ダイオードに供給される電流量を制御する第1トランジスタを含む第2駆動部と、データ線から供給される現在データ信号を保存し、前記以前データ信号を前記第2駆動部に供給するための第1駆動部とを備え、前記第2駆動部は、初期化電源と前記第1トランジスタのゲート電極である第1ノードとの間に接続され、第1制御信号が供給されるときターンオンされる第6トランジスタと、前記第1電源と前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された第2ノードとの間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第7トランジスタと、前記第1トランジスタの第1電極に接続された前記第2ノードと前記第1電源との間に接続され、発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第8トランジスタと、前記第1ノードと前記第1トランジスタの第2電極との間に接続され、第2制御信号が供給されるときターンオンされる第5トランジスタと、前記第1トランジスタの第2電極と前記有機発光ダイオードのアノード電極との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第9トランジスタと、前記第1ノードと前記第1電源との間に接続される第1キャパシタとを備え、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2ノードとの間に接続される第3キャパシタをさらに備えることを特徴とする
【0011】
また、前記初期化電源は、前記データ線に供給されるデータ信号より低い電圧に設定される。
【0012】
また、前記第1駆動部は、前記データ線と第3ノードとの間に接続され、走査線に走査信号が供給されるときターンオンされる第2トランジスタと、前記第3ノードと前記第2ノードとの間に接続され、第2制御信号が供給されるときターンオンされる第3トランジスタと、前記第3ノードと前記初期化電源との間に接続される第2キャパシタと、を備える。
【0013】
また、前記第3トランジスタ及び第6トランジスタは、ターンオン期間が重畳しない。
【0014】
また、前記第2トランジスタは、前記第3トランジスタ及び第6トランジスタとターンオン期間が重畳しない。
【0016】
また、第8トランジスタは、前記第5トランジスタ及び第6トランジスタとターンオン期間が重畳しない。
【0017】
また、前記第5トランジスタ及び第6トランジスタは、ターンオン期間が重畳しない。
【0018】
また、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備える。
【0019】
また、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備える。
【0020】
また、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2制御信号が供給される第2制御線との間に位置され、ゲート電極が前記第2制御線に接続される第4トランジスタをさらに備える。
【0021】
また、前記第2駆動部は、前記第1ノードと前記第1電源との間に前記第1キャパシタと並列に接続されるフォトダイオードをさらに備える。
【0022】
また、前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に対応して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御する。
【0023】
また、前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に比例して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御する。
【0025】
さらに、本発明の実施態様による有機電界発光表示装置は、1フレームの第1期間中に第1制御線に第1制御信号を供給し、前記1フレームの第2期間中に第2制御線に第2制御信号を供給するための制御駆動部と、前記1フレームの前記第1期間、前記第2期間および第3期間中に発光制御線に発光制御信号を供給し、前記1フレームの第4期間中に走査線に走査信号を順次供給するための走査駆動部と、前記第4期間中にデータ線に前記走査信号に同期されるようにデータ信号を供給するためのデータ駆動部と、前記走査線およびデータ線によって区画された領域に位置され、以前データ信号に対応して発光する期間中に、現在データ信号を保存する画素とを備え、前記第3期間は、第1期間、第2期間と異なり、前記画素の各々は、有機発光ダイオードと、前記以前データ信号に対応して第1電源から前記有機発光ダイオードに供給される電流量を制御する第2駆動部と、前記現在データ信号を保存し、前記以前データ信号を前記第2駆動部に供給するための第1駆動部と、を備え、前記第2駆動部は、第1電極が前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された第2ノードを経由して第1電源に接続され、ゲート電極が第1ノードに接続される第1トランジスタと、前記第1トランジスタの第2電極と前記第1ノードとの間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第5トランジスタと、前記第1ノードと初期化電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第6トランジスタと、前記第2ノードと前記第1電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第7トランジスタと、前記第2ノードと前記第1電源との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第8トランジスタと、前記第1トランジスタの第2電極と前記有機発光ダイオードのアノード電極との間に接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフされ、その他の場合にターンオンされる第9トランジスタと、を備え、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2ノードとの間に接続される第3キャパシタをさらに備えることを特徴とする
【0026】
また、前記以前データ信号は、以前フレームに供給されたデータ信号であり、前記現在データ信号は、現在フレームに供給されるデータ信号である。
【0027】
また、前記走査駆動部は、前記第3期間中に走査線に走査信号を同時に供給する。
【0028】
また、前記データ駆動部は、前記第3期間中に前記データ線にリセット電圧を供給する。
【0029】
また、前記リセット電圧は、前記データ信号の電圧範囲内の特定電圧に設定される。
【0030】
また、前記画素の各々は、以前データ信号に対応して第1電源から有機発光ダイオードを経由して第2電源に流れる電流量を制御する。
【0031】
また、前記第1電源は、前記第4期間中に第1電圧に設定され、前記第1期間ないし第3期間中に前記第1電圧と異なる第2電圧に設定される。
【0032】
また、前記第2電圧は、前記第1電圧より低い電圧である。
【0034】
また、前記第1駆動部は、特定のデータ線と第3ノードとの間に接続され、特定の走査線に走査信号が供給されるときターンオンされる第2トランジスタと、前記第1駆動部及び第2駆動部に共通に接続された第2ノードと前記第3ノードとの間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第3トランジスタと、前記第3ノードと初期化電源との間に接続される第2キャパシタとを備える。
【0036】
また、前記初期化電源は、前記データ信号より低い電圧に設定される。
【0037】
また、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第1制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備える。
【0038】
また、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記初期化電源との間に接続され、前記第2制御信号が供給されるときターンオンされる第4トランジスタをさらに備える。
【0039】
また、前記第2駆動部は、前記有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2制御線との間に位置され、ゲート電極が前記第2制御線に接続される第4トランジスタをさらに備える。
【0040】
また、前記第2駆動部は、前記第1ノードと前記第1電源との間に第1キャパシタと並列に接続されるフォトダイオードをさらに備える。

【0041】
また、前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に対応して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御する。
【0042】
また、前記フォトダイオードは、前記有機発光ダイオードの輝度に比例して前記第1ノードの電圧上昇幅を制御する。
【発明の効果】
【0044】
本発明の実施態様による画素及びこれを用いた有機電界発光表示装置によれば、画素が発光されるとともにデータ信号を充電することができ、これにより、低駆動周波数で駆動されつつ、3D映像を具現することができる。また、本発明によれば、データ信号が供給される前に画素各々に含まれる駆動トランジスタをオンバイアス状態に初期化し、それによって均一な映像を表示することができる。
【0045】
さらに、本発明によれば、有機発光ダイオードの劣化に対応して駆動トランジスタのゲート電極の電圧を制御し、それによって所望の輝度の映像を表示することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本発明の実施形態による有機電界発光表示装置を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態による画素を示す図である。
図3】本発明の実施形態による駆動方法を示す波形図である。
図4】本発明の別の実施形態による駆動方法を示す波形図である。
図5】本発明のさらに別の実施形態による駆動方法を示す波形図である。
図6】3D駆動時の駆動周波数の実施形態を示す図である。
図7】本発明の第2実施形態による画素を示す図である。
図8】本発明の第3実施形態による画素を示す図である。
図9】有機発光ダイオードの劣化に対応した第1ノードの電圧上昇幅を示すグラフである。
図10】本発明の第4実施形態による画素を示す図である。
図11】本発明の第5実施形態による画素を示す図である。
図12】本発明の第6実施形態による画素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる好適な実施形態について添付された図1図12を参照して詳細に説明する。
【0048】
図1は、本発明の実施形態による有機電界発光表示装置を示す図である。図1を参照すると、本発明の実施形態による有機電界発光表示装置は、走査線S1ないしSnとデータ線D1ないしDmによって区画された領域に配置される画素142と、画素142を含む画素部140と、走査線S1ないしSnおよび発光制御線Eを駆動するための走査駆動部110と、第1制御線CL1と第2制御線CL2を駆動するための制御駆動部120と、データ線D1ないしDmを駆動するためのデータ駆動部130と、走査駆動部110、制御駆動部120およびデータ駆動部130を制御するためのタイミング制御部150と、を備える。
【0049】
走査駆動部110は、走査線S1ないしSnに走査信号を供給する。例えば、走査駆動部110は、図3に示したように、フレーム1Fの第4期間T4中に走査線S1ないしSnに走査信号を順次供給する。また、走査駆動部110は、図4に示したように、1フレーム1Fの第3期間T3中に走査線S1ないしSnに走査信号を同時に供給することができる。
【0050】
走査駆動部110は、画素142に共通接続された発光制御線Eに発光制御信号を供給する。例えば、走査駆動部110は、1フレーム1F期間中に第4期間T4を除いた残りの期間(T1、T2、T3)の間に発光制御線Eに発光制御信号を供給する。ここで、走査駆動部110から供給される走査信号は、画素142に含まれたトランジスタがターンオンされる電圧(例えば、低電圧)に設定され、発光制御信号は、トランジスタがターンオフされる電圧(例えば、高電圧)に設定される。
【0051】
制御駆動部120は、画素142に共通に接続される第1制御線CL1に第1制御信号を供給し、画素142に共通に接続される第2制御線CL2に第2制御信号を供給する。ここで、第1制御信号CL1及び第2制御信号CL2は、互いに重畳されない。一例として、制御駆動部120は、1フレーム1Fの第1期間T1中に第1制御線CL1に第1制御信号を供給し、第2期間T2中に第2制御線CL2に第2制御信号を供給する。ここで、第1制御信号及び第2制御信号は、トランジスタがターンオンされうる電圧(例えば、低電圧)に設定される。
【0052】
データ駆動部130は、1フレーム1Fの第4期間T4中に走査線S1ないしSnに供給される走査信号に同期されるように、データ線D1ないしDmにデータ信号を供給する。ここで、データ駆動部130は、3D駆動のためにフレーム期間ごとに、左側データ信号及び右側データ信号を交番的に供給することができる。さらに、データ駆動部130は、1フレーム1Fの第3期間T3中にデータ線D1ないしDmにリセット電圧Vrを供給することができる。ここで、リセット電圧Vrは、データ信号の電圧範囲内の特定の電圧に設定することができる。
【0053】
タイミング制御部150は、外部から供給される同期信号に対応して走査駆動部110、制御駆動部120及びデータ駆動部130を制御する。
【0054】
画素部140は、走査線S1ないしSn及びデータ線D1ないしDmによって区画された領域に位置される画素142を備える。画素142は、第4期間T4中に現在フレームのデータ信号(現在データ信号)を充電すると同時に、以前フレームのデータ信号(以前データ信号)に対応して発光する。そのために、画素142は、第4期間T4中に、以前データ信号に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。
【0055】
なお、図1では説明の便宜のために発光制御線Eが走査駆動部110に接続され、制御線CL1、CL2が制御駆動部120に接続されるものとして示したが、本発明はこれに限定されない。実際には、発光制御線Eおよび制御線CL1、CL2は、様々な駆動部に接続されることができる。一例として、発光制御線Eおよび制御線CL1、CL2それぞれは、走査駆動部110に共通に接続されることができる。
【0056】
図2は、本発明の第1実施形態による画素を示す図である。図2では説明の便宜のために第mデータ線Dmおよび第n走査線Snに接続された画素を図示する。
【0057】
図2を参照すると、本発明の実施形態による画素142は、有機発光ダイオードOLEDと、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための画素回路144とを備える。
【0058】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、画素回路144に接続され、カソード電極は、第2電源ELVSSに接続される。このような有機発光ダイオードOLEDは、画素回路144から供給される電流量に対応して所定輝度の光を生成する。一方、有機発光ダイオードOLEDで電流が流れるように、第2電源ELVSSは、第1電源ELVDDよりも低い電圧に設定される。
【0059】
画素回路144は、現在データ信号を保存するための第1駆動部146と、以前データ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2駆動部148を備える。
【0060】
第1駆動部146は、データ線Dmから供給される現在データ信号を保存すると同時に、以前フレームに保存されたデータ信号を第2駆動部148に供給する。このために、第1駆動部146は、第2トランジスタM2、第3トランジスタM3及び第2キャパシタC2を備える。
【0061】
第2トランジスタM2の第1電極は、データ線Dmに接続され、第2電極は、第3ノードN3に接続される。そして、第2トランジスタM2のゲート電極は、走査線Snに接続される。このような第2トランジスタM2は、走査線Snに走査信号が供給されるときターンオンされてデータ線Dmからのデータ信号を第3ノードN3に供給する。
【0062】
第3トランジスタM3の第1電極は、第3ノードN3に接続され、第2電極は、第2駆動部148、すなわち、第2ノードN2に接続される。そして、第3トランジスタM3のゲート電極は、第2制御線CL2に接続される。このような第3トランジスタM3は、第2制御線CL2に第2制御信号が供給されるときターンオンされ、第3ノードN3と第2ノードN2とを電気的に接続させる。
【0063】
第2キャパシタC2は、第3ノードN3と固定電圧源(例えば、初期化電源Vint)との間に接続される。このような第2キャパシタC2は、第2トランジスタM2がターンオンされる期間中に、現在データ信号に対応する電圧を充電する。
【0064】
第2駆動部148は、第1駆動部146から供給された以前データ信号に対応する電圧を充電し、充電された電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このために、第2駆動部148は、第1トランジスタM1、第4トランジスタM4ないし第9トランジスタM9、第1キャパシタC1を備える。
【0065】
第1トランジスタM1(すなわち、駆動トランジスタ)の第1電極は、第2ノードN2に接続され、第2電極は、第4ノードN4に接続される。そして、第1トランジスタM1のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。このような第1トランジスタM1は、第1ノードN1に印加された電圧に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御する。
【0066】
第4トランジスタM4の第1電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続され、第2電極は初期化電源Vintに接続される。そして、第4トランジスタM4のゲート電極は、第1制御線CL1に接続される。このような第4トランジスタM4は、第1制御線CL1に第1制御信号が供給されるときターンオンされ、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に初期化電源Vintの電圧を供給する。ここで、初期化電源Vintは、データ信号よりも低い電圧に設定される。一例として、初期化電源Vintは、最も低い電圧のデータ信号の第1トランジスタM1の絶対値しきい値電圧を差し引いた電圧よりも低い電圧に設定することができる。
【0067】
第5トランジスタM5の第1電極は、第4ノードN4に接続され、第2電極は第1ノードN1に接続される。そして、第5トランジスタM5のゲート電極は、第2制御線CL2に接続される。このような第5トランジスタM5は、第2制御線CL2に第2制御信号が供給されるときターンオンされ、第1ノードN1と第4ノードN4とを電気的に接続させる。第1ノードN1と第4ノードN4が電気的に接続されると第1トランジスタM1がダイオード形態で接続される。
【0068】
第6トランジスタM6の第1電極は第1ノードN1に接続され、第2電極は初期化電源Vintに接続される。そして、第6トランジスタM6のゲート電極は、第1制御線CL1に接続される。このような第6トランジスタM6は、第1制御線CL1に第1制御信号が供給されるときターンオンされ、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧を供給する。
【0069】
第7トランジスタM7の第1電極は第1電源ELVDDに接続され、第2電極は、第2ノードN2に接続される。そして、第7トランジスタM7のゲート電極は、第1制御線CL1に接続される。このような第7トランジスタM7は、第1制御線CL1に第1制御信号が供給されるときターンオンされ、第2ノードN2に第1電源ELVDDの電圧を供給する。
【0070】
第8トランジスタM8の第1電極は第1電源ELVDDに接続され、第2電極は、第2ノードN2に接続される。そして、第8トランジスタM8のゲート電極は発光制御線Eに接続される。このような第8トランジスタM8は、発光制御線Eに発光制御信号が供給されるときターンオフされ、発光制御信号が供給されないときターンオンされる。
【0071】
第9トランジスタM9の第1電極は、第4ノードN4に接続され、第2電極は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。そして、第9トランジスタM9のゲート電極は、発光制御線Eに接続される。このような第9トランジスタM9は、発光制御線Eに発光制御信号が供給されるときターンオフされ、発光制御信号が供給されないときターンオンされる。
【0072】
第1キャパシタC1は、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間に接続される。このような第1キャパシタC1は、以前データ信号及び第1トランジスタM1のしきい値電圧に対応する電圧を充電する。
【0073】
図3は、本発明の実施形態による駆動方法を示す波形図である。図3を参照すると、本発明の実施形態による1フレーム期間は、第1期間T1ないし第4期間T4に分けられる。
【0074】
まず、第1期間T1ないし第3期間T3中には発光制御信号が供給され、第4期間T4には発光制御信号が供給されない。発光制御信号が供給されると、第8トランジスタM8及び第9トランジスタM9がターンオフされる。第9トランジスタM9がターンオフされると、第1トランジスタM1と有機発光ダイオードOLEDの電気的接続が遮断され、これにより、第1期間T1ないし第3期間T3中に有機発光ダイオードOLEDは非発光状態に設定される。
【0075】
第1期間T1中には第1制御線CL1に第1制御信号が供給される。第1制御線CL1に第1制御信号が供給されると、第4トランジスタM4、第6トランジスタM6および第7トランジスタM7がターンオンされる。
【0076】
第4トランジスタM4がターンオンされると、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に初期化電源Vintの電圧が供給される。有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に初期化電源Vintの電圧が供給されると、有機発光ダイオードOLEDに等価的に形成された寄生キャパシタ(図示せず)に充電された電圧が放電される。
【0077】
第6トランジスタM6がターンオンされると、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧が供給される。第7トランジスタM7がターンオンされると、第2ノードN2に第1電源ELVDDの電圧が供給される。ここで、初期化電源Vintは、データ信号よりも低い電圧に設定されるため、第1期間T1中第1トランジスタM1は、オンバイアス状態に設定される。すると、第1トランジスタM1は、オンバイアス状態に初期化され、それによって表示品質を向上させることができる。
【0078】
第2期間T2中には第2制御線CL2に第2制御信号が供給される。第2制御線CL2に第2制御信号が供給されると、第3トランジスタM3及び第5トランジスタM5がターンオンされる。第5トランジスタM5がターンオンされると、第1トランジスタM1がダイオード形態で接続される。第3トランジスタM3がターンオンされると、第2キャパシタC2に保存されたデータ信号の電圧が第2ノードN2に供給される。この時、第1ノードN1の電圧がデータ信号よりも低い初期化電源Vintの電圧に初期化されているため、第1トランジスタM1がターンオンされる。
【0079】
第1トランジスタM1がターンオンされると、第2ノードN2に印加されたデータ信号の電圧がダイオードの形態で接続された第1トランジスタM1を経由し、第1ノードN1に供給される。この時、第1キャパシタC1は、データ信号及び第1トランジスタM1のしきい値電圧に対応する電圧を保存する。
【0080】
第3期間T3中には、発光制御線Eに発光制御信号の供給が維持される。
【0081】
第4期間T4中には、発光制御線Eへの発光制御信号の供給が中断される。
【0082】
発光制御線Eへの発光制御信号の供給が中断されると、第8トランジスタM8及び第9トランジスタM9がターンオンされる。第8トランジスタM8がターンオンされると、第1電源ELVDDと第2ノードN2が電気的に接続される。第9トランジスタM9がターンオンされると、第4ノードN4が有機発光ダイオードOLEDと電気的に接続される。すると、第1トランジスタM1は、第1ノードN1に印加される電圧に対応して、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。この時、有機発光ダイオードOLEDは、自身に供給される電流量に対応して所定輝度の光を生成する。
【0083】
一方、第4期間T4中に走査線S1ないしSnに走査信号が順次供給される。走査線S1ないしSnに走査信号が順次供給されると、水平ライン単位で画素142それぞれに含まれた第2トランジスタM2がターンオンされる。第2トランジスタM2がターンオンされると、データ線D1ないしDmのうちいずれか一つからの現在データ信号が画素142それぞれに含まれた第3ノードN3に供給される。この場合、第2キャパシタC2は、現在データ信号に対応する電圧を充電する。本発明では、上述した過程を繰り返しつつ、所定の映像を具現する。
【0084】
図4は、本発明の別の実施形態による駆動方法を示す波形図である。図4を説明するとき、図3と同一の構成について詳細な説明は省略する。図4を参照すると、本発明の別の実施形態による駆動方法の第3期間T3には、走査線S1ないしSnに走査信号が同時に供給され、走査信号に同期されるように、データ線D1ないしDmにリセット電圧Vrが供給される。
【0085】
第3期間T3中に第n走査線Snに走査信号が供給されると、第2トランジスタM2がターンオンされる。第2トランジスタM2がターンオンされると、第3ノードN3にリセット電圧Vrが供給される。すなわち、第3期間T3中に画素142それぞれに含まれた第3ノードN3の電圧はリセット電圧Vrに初期化される。
【0086】
以後、第4期間T4中に走査線S1ないしSnに走査信号が順次供給される。第n走査線Snに走査信号が供給されると、第2トランジスタM2がターンオンされる。第2トランジスタM2がターンオンされると、データ線Dmからの現在データ信号が第3ノードN3に供給される。この場合、第2キャパシタC2は、現在データ信号に対応する電圧を充電する。ここで、第3期間T3中に第3ノードN3がリセット電圧Vrに初期化されたため、第4期間T4中に第2キャパシタC2には、現在データ信号に対応して均一な電圧が充電されることができる。
【0087】
詳しく説明すると、第2期間T2以後に画素142それぞれに含まれた第3ノードN3の電圧は、以前データ信号の電圧に対応して設定される。すなわち、画素142それぞれに含まれた第3ノードN3の電圧は、以前データ信号に対応して互いに異なるように設定される。したがって、第3ノードN3の電圧が初期化されない場合、第2キャパシタC2に保存される現在データ信号の電圧は、以前データ信号の電圧によって不均一に設定され、これにより、クロストーク現象が発生しうる。
【0088】
図5は、本発明のさらに別の実施形態による駆動方法を示す波形図である。図5を説明するとき、図4と同一の構成について詳細な説明は省略する。図5を参照すると、本発明のさらに別の実施形態による駆動方法では、第1電源ELVDDの電圧が変化する。すなわち、画素142が発光する第4期間T4中に第1電源ELVDDは、第1電圧VDD1に設定され、画素142が非発光する第1期間T1ないし第3期間T3中に第1電源ELVDDは、第1電圧VDD1よりも低い第2電圧VDD2に設定される。ここで、第2電圧VDD2は、第1期間T1中に第1トランジスタM1がオンバイアス状態に設定される初期化電源Vintの電圧よりも高い電圧に設定される。
【0089】
詳しく説明すると、第1電源ELVDDは、第1期間T1ないし第3期間T3中に第2電圧VDD2に設定される。そして、第1電源ELVDDは、第4期間T4中に第1電圧VDD1に上昇する。
【0090】
第4期間T4中に第1電源ELVDDが第1電圧VDD1に上昇すると、フローティング状態に設定された第1ノードN1の電圧も上昇する。このように第1ノードN1の電圧が上昇すると、ブラック表現能力を向上させることができる。
【0091】
詳しく説明すると、第1キャパシタC1は、第2期間T2中に第2キャパシタC2に充電された電圧を利用して充電される。この場合、第1キャパシタC1の電圧は、所望の電圧よりも低い電圧に設定され、これによりブラック表現時に有機発光ダイオードOLEDが微細に発光される恐れがある。従って、本発明のさらに別の実施形態では、第4期間T4中に第1電源ELVDDおよびこれに対応して第1ノードN1の電圧を上昇させてブラック表現時に有機発光ダイオードOLEDが微細発光することを防止することができる。
【0092】
図6は、3D駆動時の駆動周波数の実施形態を示す図である。図6を参照すると、本発明は、発光期間中にデータ信号の供給を受ける。すなわち、画素142は、左側(または右側)データ信号に対応する映像を具現する期間中、右側(または左側)データ信号に対応する電圧を保存する。したがって、本発明では、120Hzの駆動周波数で3D映像を具現することができる。図6において、RDは、右側データ信号を意味し、LDは、左側データ信号を意味する。そして、Rは右側データ信号に対応した発光を意味し、Lは左側データ信号に対応した発光を意味する。
【0093】
図7は、本発明の第2実施形態による画素を示す図である。図7を説明するとき図2と同一の構成については同一の符号を付けると同時に詳細な説明は省略する。図7を参照すると、本発明の第2実施形態による画素142は、画素回路200と有機発光ダイオードOLEDとを備える。
【0094】
画素回路200は、現在データ信号を保存するための第1駆動部146と、以前データ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2駆動部202とを備える。
【0095】
第2駆動部202は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と初期化電源Vintとの間に接続される第4トランジスタM4´を備える。第4トランジスタM4´のゲート電極は、第2制御線CL2に接続される。このような第4トランジスタM4´は、第2制御線CL2に第2制御信号が供給されるときターンオンされて初期化電源Vintの電圧を有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に供給する。その他の動作過程は、図2に示された本発明の第1実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0096】
図8は、本発明の第3実施形態による画素を示す図である。図8を説明するとき図2と同一の構成については同一の符号を付けると同時に詳細な説明は省略する。図8を参照すると、本発明の第3実施形態による画素142は、画素回路210と有機発光ダイオードOLEDとを備える。
【0097】
画素回路210は、現在データ信号を保存するための第1駆動部146と、以前データ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2駆動部212とを備える。
【0098】
第2駆動部212は、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間で、第1キャパシタC1と並列に接続されるフォトダイオードPDを備える。このようなフォトダイオードPDは、有機発光ダイオードOLEDの輝度に対応して第1電源ELVDDから第1ノードN1に供給される電流量、すなわち、第1ノードN1の電圧を制御する。実際にフォトダイオードPDは、有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように第1ノードN1の電圧を制御する。
【0099】
動作過程を説明すると、第4期間T4中にフォトダイオードPDは、有機発光ダイオードOLEDの輝度に比例して第1電源ELVDDから第1ノードN1に流れる電流、すなわち、第1ノードN1の電圧上昇量を制御する。言い換えれば、フォトダイオードPDは、有機発光ダイオードOLEDの輝度が高いほど、第1ノードN1の電圧が高くなるように制御する。
【0100】
詳しく説明すると、有機発光ダイオードOLEDは劣化するほど、同一階調に対応して低輝度の光を生成する。従って、有機発光ダイオードOLEDの劣化に対応してフォトダイオードPDによる第1ノードN1の電圧変化量が異なる。すなわち、図9に示したように、同一階調のデータ信号が供給されてもフォトダイオードPDによって第1ノードN1の電圧上昇幅が異なるように設定される。
【0101】
有機発光ダイオードOLEDが特定の階調j(jは自然数)に対応して発光する場合、有機発光ダイオードOLEDの劣化した場合、そうでない場合に比べて第1ノードN1の電圧上昇幅が第1電圧V1ほど低く設定される。すなわち、本発明では、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど、第1ノードN1の電圧上昇幅が低く設定され、これにより、有機発光ダイオードOLEDの劣化による輝度低下を補償することができる。実際に、本発明の有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量は、式1のように表現することができる。
【0102】
【数1】
【0103】
式1において、μは第1トランジスタM1の移動度、Coxは第1トランジスタM1のゲートキャパシタンス、Vthは第1トランジスタM1のしきい値電圧、WおよびLは、第1トランジスタM1のチャンネルwidth/length比を示す。そして、Vdataはデータ信号の電圧、ΔVpdはフォトダイオードPDによる電圧変化量を示す。
【0104】
式1を参照すると、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量は、データ信号の電圧およびフォトダイオードPDによる電圧変化量によって決定される。ここで、フォトダイオードPDによる電圧の変化量は、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第1ノードN1の電圧上昇幅が低く設定され、これにより、有機発光ダイオードOLEDによる輝度低下が補償される。
【0105】
このような本発明の第3実施形態による画素142は、フォトダイオードPDが追加され、有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるだけで、それ以外の動作過程は、図2に示された本発明の第1実施形態と同様である。実際に、本発明の第3実施形態による画素142は、図3ないし図5に示された駆動波形で駆動可能である。
【0106】
図10は、本発明の第4実施形態による画素を示す図である。図10を説明する際に、図7と同じ構成については同一の符号を割り当てることと併せて詳細な説明は省略する。図10を参照すると、本発明の第4実施形態による画素142は、画素回路220と、有機発光ダイオードOLEDとを備える。
【0107】
画素回路220は、現在データ信号を保存するための第1駆動部146と、以前データ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2駆動部222とを備える。
【0108】
第2駆動部222は、第1電源ELVDDと第1ノードN1との間で、第1キャパシタC1と並列に接続されるフォトダイオードPDを備える。このようなフォトダイオードPDは、有機発光ダイオードOLEDの輝度に対応して、第1電源ELVDDから第1ノードN1に供給される電流量、すなわち、第1ノードN1の電圧を制御する。実際に、フォトダイオードPDは、有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように、第1ノードN1の電圧を制御する。
【0109】
図11は、本発明の第5実施形態による画素を示す図である。図11を説明するとき、図7と同一の構成については同一の符号を付けると同時に詳細な説明は省略する。図11を参照すると、本発明の第5実施形態による画素142は、画素回路230と有機発光ダイオードOLEDとを備える。
【0110】
画素回路230は、現在データ信号を保存するための第1駆動部146と、以前データ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2駆動部232とを備える。
【0111】
第2駆動部232は、第2ノードN2と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極との間に接続される第3キャパシタC3を備える。このような第3キャパシタC3は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極電圧に対応して、第2ノードN2の電圧を制御する。一例として、第3キャパシタC3は有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように、第2ノードN2の電圧を制御する。
【0112】
本発明の第5実施形態による画素142は、図3ないし図5のいずれか一つの駆動波形で駆動することができる。
【0113】
図3の駆動波形と結びつけて動作過程を説明すると、第1期間T1ないし第3期間T3中に発光制御線Eに発光制御信号が供給され、第4期間T4中に発光制御線Eに発光制御信号が供給されない。発光制御線Eに発光制御信号が供給されると、第8トランジスタM8及び第9トランジスタM9がターンオフされる。すると、第1トランジスタM1と有機発光ダイオードOLEDの電気的接続が遮断され、これにより、第1期間T1ないし第3期間T3中に有機発光ダイオードOLEDは、非発光状態に設定される。一方、第9トランジスタM9がターンオフされると、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、所定の電圧Voledに設定される。
【0114】
第1期間T1中に第1制御線CL1に第1制御信号が供給され、第6トランジスタM6および第7トランジスタM7がターンオンされる。第6トランジスタM6がターンオンされると、第1ノードN1に初期化電源Vintの電圧が供給される。第7トランジスタM7がターンオンされると、第2ノードN2に第1電源ELVDDの電圧が供給される。この時、第1トランジスタM1は、オンバイアス状態に初期化される。
【0115】
第2期間T2中に第2制御線CL2に第2制御信号が供給される。第2制御線CL2に第2制御信号が供給されると、第3トランジスタM3、第4トランジスタM4´及び第5トランジスタM5がターンオンされる。第5トランジスタM5がターンオンされると、第1トランジスタM1がダイオード形態で接続される。第3トランジスタM3がターンオンされると、第2キャパシタC2に保存されたデータ信号の電圧が第2ノードN2に供給される。第4トランジスタM4がターンオンされると、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧Voledが初期化電源Vintの電圧に下降する。この時、第3キャパシタC3のカップリングによって有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧下降幅に対応して第2ノードN2の電圧が下降する。
【0116】
一方、第2ノードN2に、以前データ信号の電圧が供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、第2ノードN2に印加された電圧がダイオード形態で接続された第1トランジスタM1を経由して第1ノードN1に供給される。この時、第1キャパシタC1は、以前データ信号、第1トランジスタM1のしきい値電圧及び有機発光ダイオードOLEDの劣化に対応する電圧を保存する。
【0117】
詳しく説明すると、第4トランジスタM4がターンオンされると、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧は、式2のように変化される。
【0118】
【数2】
【0119】
式2においてVoledは、第1期間T1中に印加された有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧を意味する。式2を参照すると、第2期間T2中に有機発光ダイオードOLEDのアノード電圧は、第1期間T1中に印加された電圧Voledから初期化電源Vintの電圧に下降する。この場合、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化量ΔVoledは、有機発光ダイオードOLEDの劣化によって決定される。実際に、有機発光ダイオードOLEDは劣化するほど抵抗値が上昇し、これにより、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど電圧変化量ΔVoledが増加する。
【0120】
詳しく説明すると、有機発光ダイオードOLEDは、劣化に対応して抵抗が増加する。有機発光ダイオードOLEDの抵抗が増加すると、第1期間T1に印加される有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧Voledが上昇する。従って、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど、第2ノードN2の電圧下降幅が増加し、それに応じて有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。言いかえれば、第2ノードN2の電圧が下降すると、第1ノードN1の電圧も下降し、これにより、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど、有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量が増加されて劣化を補償することができる。
【0121】
第3期間T3中には発光制御線Eに発光制御信号の供給が維持される。第4期間T4中に発光制御線Eへの発光制御信号の供給が中断され、第8トランジスタM8及び第9トランジスタM9がターンオンされる。第8トランジスタM8がターンオンされると、第1電源ELVDDと第2ノードN2が電気的に接続される。第9トランジスタM9がターンオンされると、第4ノードN4と、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極が電気的に接続される。すると、第1トランジスタM1は、第1ノードN1に印加された電圧に対応して、第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。この時、有機発光ダイオードOLEDは、自身に供給される電流量に対応して所定輝度の光を生成する。
【0122】
一方、第4期間T4中に走査線S1ないしSnに走査信号が順次供給される。走査線S1ないしSnに走査信号が順次供給されると、水平ライン単位で画素142それぞれに含まれた第2トランジスタM2がターンオンされる。第2トランジスタM2がターンオンされると、データ線D1ないしDmのいずれか一つからの現在データ信号が画素142それぞれに含まれた第3ノードN3に供給される。この場合、第2キャパシタC2は、現在データ信号に対応する電圧を充電する。実際に、本発明では、上述した過程を繰り返しながら所定の映像を具現する。
【0123】
図12は、本発明の第6実施形態による画素を示す図である。図12を説明する際に、図11と同一の構成については同一の符号を付けると同時に詳細な説明は省略する。図12を参照すると、本発明の第6実施形態による画素142は画素回路240と有機発光ダイオードOLEDを備える。
【0124】
画素回路240は、現在データ信号を保存するための第1駆動部146と、以前データ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2駆動部242を備える。
【0125】
第2駆動部242は、第2制御線CL2と有機発光ダイオードOLEDとの間に接続される第4トランジスタM4´´を備える。第4トランジスタM4´´のゲート電極は、第2制御線CL2に接続される。すなわち、第4トランジスタM4´´は、ダイオード形態で接続される。このような第4トランジスタM4´´は、第2制御線CL2に第2制御信号が供給されるとき、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧を第2制御信号の電圧に下降させる。すなわち、本発明の第6実施形態では、第2期間T2中に有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧Voledを初期化電源Vintの代わりに第2制御信号の電圧に下降させるだけで、実質的に動作過程は、図11に示された本発明の第5の実施形態と同様である。したがって、詳細な説明は省略する。
【0126】
なお、上述した本発明では、説明の便宜のためにトランジスタをPMOSで示したが、本発明はこれに限定されない。言いかえれば、トランジスタはNMOSで形成することもできる。
【0127】
また、本発明では、有機発光ダイオードOLEDは電流量に対応して赤、緑または青の光を生成するか、白色光を生成することができる。有機発光ダイオードOLEDが白色光を生成する場合は、別途のカラーフィルターなどを利用してカラー映像を具現することができる。
【0128】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能なのはもちろんであり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0129】
110 走査駆動部
120 制御駆動部
130 データ駆動部
140 画素部
142 画素
144、200、210、220、230、240 画素回路
146、148、202、212、222、232、242 駆動部
150 タイミング制御部
図1
図2
図3
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図5
図6
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図11
図12