特許第6381917号(P6381917)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6381917
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】自動分析装置および試薬分注方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/10 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   G01N35/10 C
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-10540(P2014-10540)
(22)【出願日】2014年1月23日
(65)【公開番号】特開2015-137975(P2015-137975A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2016年12月8日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 正和
【審査官】 大森 伸一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−195572(JP,A)
【文献】 特開平07−239334(JP,A)
【文献】 特開平11−287811(JP,A)
【文献】 特開平06−324058(JP,A)
【文献】 特開2004−028683(JP,A)
【文献】 特開平11−344498(JP,A)
【文献】 特開2010−185829(JP,A)
【文献】 特開昭62−184357(JP,A)
【文献】 米国特許第04228831(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00−10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料と試薬液との混合液の特性を測定することによって前記試料を自動的に分析する自動分析装置であって、
前記混合液を収容する反応容器と、
前記試薬液を収容する試薬容器と、
前記試薬液を前記試薬容器から吸引して前記反応容器に吐出する試薬プローブと、
前記試薬プローブを移動させる移動機構と、
前記移動機構を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記移動機構を制御して、前記試薬プローブの先端から前記反応容器内に第1の前記試薬液の吐出が開始されるときに前記試薬プローブの先端を前記反応容器内に収容されている液体から離間させておき、前記第1の試薬液の吐出により前記試薬プローブの先端が前記液体および前記第1の試薬液の混合液に浸漬した後に前記試薬プローブの先端から吐出される前記第1の試薬液の吐出量に応じて前記試薬プローブの先端を上昇させ、
前記制御部は、前記移動機構を制御して、前記試薬プローブの先端から前記反応容器内に前記第1の試薬液の後に第2の前記試薬液が吐出されるときに前記試薬プローブの先端を前記反応容器内に収容されている液体に浸漬させておき、前記試薬プローブの先端から吐出される前記第2の試薬液の吐出量に応じて前記試薬プローブの先端を上昇させる、
自動分析装置。
【請求項2】
前記試薬プローブの先端から前記反応容器内に吐出される前記試薬液の吐出量と前記反応容器内での液面の上昇量との対応関係の情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記情報を用いて前記移動機構を制御する、
請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記反応容器内での液面の位置を検出するセンサを備え、
前記制御部は、前記センサによって検出された前記液面の位置を用いて前記移動機構を制御する、
請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記第1の試薬液の吐出が開始されるときに前記反応容器内に収容されている液体は、前記試料、または前記試料と他の試薬液との混合液である、請求項1から請求項の何れか1つに記載の自動分析装置。
【請求項5】
試料と試薬液との混合液の特性を測定することによって前記試料を自動的に分析する自動分析装置が実行する試薬分注方法であって、
前記試薬液を分注する試薬プローブの先端から第1の前記試薬液の吐出が開始されるときに前記試薬プローブの先端を反応容器内に収容されている液体から離間させておき、前記第1の試薬液の吐出により前記試薬プローブの先端が前記液体および前記第1の試薬液の混合液に浸漬した後に前記試薬プローブの先端から吐出される前記第1の試薬液の吐出量に応じて前記試薬プローブの先端を上昇させ、
記試薬プローブの先端から前記第1の試薬液の後に第2の前記試薬液が吐出されるときに前記試薬プローブの先端を前記反応容器内に収容されている液体に浸漬させておき、前記試薬プローブの先端から吐出される前記第2の試薬液の吐出量に応じて前記試薬プローブの先端を上昇させる、試薬分注方法。
【請求項6】
前記第1の試薬液の吐出が開始されるときに前記反応容器内に収容されている液体は、前記試料、または前記試料と他の試薬液との混合液である、請求項に記載の試薬分注方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、自動分析装置および試薬分注方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、反応容器内に収容された試料および試薬液の混合液の特性を測定することによって試料を自動的に分析する自動分析装置が利用されている。この自動分析装置では、試薬プローブを用いて反応容器内に試薬液を分注する際に液体に泡立ちが生じると、反応容器内における試料と試薬液との混合が不十分となる場合がある。そのため自動分析装置において、試薬プローブを用いて反応容器内に試薬液を分注する際に液体に泡立ちが生じることを防止することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−203009号公報
【特許文献2】特開2007−93252号公報
【特許文献3】特開平6−308132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、試薬液を分注する際に液体に泡立ちが生じることを防止することができる自動分析装置および試薬分注方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の自動分析装置は、試料と試薬液との混合液の特性を測定することによって前記試料を自動的に分析する自動分析装置であって、前記混合液を収容する反応容器と、前記試薬液を収容する試薬容器と、前記試薬液を前記試薬容器から吸引して前記反応容器に吐出する試薬プローブと、前記試薬プローブを移動させる移動機構と、前記移動機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記移動機構を制御して、前記試薬プローブの先端から前記反応容器内に第1の前記試薬液の吐出が開始されるときに前記試薬プローブの先端を前記反応容器内に収容されている液体から離間させておき、前記第1の試薬液の吐出により前記試薬プローブの先端が前記液体および前記第1の試薬液の混合液に浸漬した後に前記試薬プローブの先端から吐出される前記第1の試薬液の吐出量に応じて前記試薬プローブの先端を上昇させ、前記制御部は、前記移動機構を制御して、前記試薬プローブの先端から前記反応容器内に前記第1の試薬液の後に第2の前記試薬液が吐出されるときに前記試薬プローブの先端を前記反応容器内に収容されている液体に浸漬させておき、前記試薬プローブの先端から吐出される前記第2の試薬液の吐出量に応じて前記試薬プローブの先端を上昇させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の自動分析装置の構成を示すブロック図。
図2】実施形態の自動分析装置の分析部の構成を示す斜視図。
図3】実施形態の自動分析装置の動作を示すフローチャート。
図4図3に示す第1試薬分注の処理を示すフローチャート。
図5図4に示す第1試薬分注の処理における反応容器の内部に収容された混合液の液面と第1試薬分注プローブの先端との相対位置の変化の一例を示す図。
図6図3に示す第2試薬分注の処理を示すフローチャート。
図7図6に示す第2試薬分注の処理における反応容器の内部に収容された混合液の液面と第2試薬分注プローブの先端との相対位置の変化の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の自動分析装置および試薬分注方法を、図面を参照して説明する。
【0008】
実施形態の自動分析装置10は、図1に示すように、液体状の試料および試薬の混合液を分析する分析部11と、分析部11を駆動制御する分析制御部12と、を備えている。さらに、自動分析装置10は、分析部11によって生成されたデータ(後述する標準データまたは被検データなど)を処理するデータ処理部13を備えている。さらに、自動分析装置10は、データ処理部13によって生成されたデータ(後述する検量データまたは分析データなど)を印刷または表示により出力する出力部14を備えている。さらに、自動分析装置10は、各種の指令信号などを出力する操作部15と、操作部15から出力された各種の指令信号などに応じて、分析制御部12、データ処理部13、および出力部14を統括して制御するシステム制御部16と、を備えている。
【0009】
分析部11は、検査項目につき各々の試料と各試料の分析に用いる試薬との混合液の特性を測定して、測定により得られたデータを出力する。分析部11は、例えば、標準試料の分析により標準データを生成し、被検体から採取された被検試料の分析により被検データを生成する。
分析部11は、図2に示すように、複数の試料容器21と、複数の試料容器21を保持するサンプルディスク22と、を備えている。複数の試料容器21の各々は、標準試料または被検試料などの試料を収容する。サンプルディスク22は、所定回転軸(図示略)周りに回転することによって、複数の試料容器21の各々を各所定円周上(図示略)で移動させる。
【0010】
分析部11は、複数の第1試薬容器23と、複数の第1試薬容器23を保持する第1試薬ラック24とを、内部に格納する第1試薬庫25を備えている。複数の第1試薬容器23の各々は、試料に含まれる検査項目の成分と反応する成分を含有する1試薬系または2試薬系の第1試薬を収容する。第1試薬ラック24は、第1試薬庫25の内部において第1回転軸(図示略)周りに回転することによって、第1回転軸を中心とする第1円周上(図示略)に配置された複数の第1試薬容器23を第1円周上で移動させる。
分析部11は、複数の第2試薬容器26と、複数の第2試薬容器26を保持する第2試薬ラック27とを、内部に格納する第2試薬庫28を備えている。複数の第2試薬容器26の各々は、2試薬系の第1試薬と対をなす第2試薬を収容する。第2試薬ラック27は、第2試薬庫28の内部において第2回転軸(図示略)周りに回転することによって、第2回転軸を中心とする第2円周上(図示略)に配置された複数の第2試薬容器26を第2円周上で移動させる。
【0011】
分析部11は、複数の反応容器29と、複数の反応容器29を保持する反応ディスク30と、を備えている。複数の反応容器29の各々は、複数の試料容器21の何れか1つから分注された試料、複数の第1試薬容器23の何れか1つから分注された第1試薬、および複数の第2試薬容器26の何れか1つから分注された第2試薬の混合液を収容する。反応ディスク30は、第3回転軸(図示略)周りに回転することによって、第3回転軸を中心とする第3円周上(図示略)に配置された複数の反応容器29を第3円周上で移動させる。
なお、実施形態では、反応ディスク30の第3回転軸は、第1試薬ラック24の第1回転軸と同軸に設定されている。反応ディスク30は、円環状に形成され、第1試薬ラック24の径方向外方で第1試薬ラック24の外周部を取り囲むように対向配置されている。これにより反応ディスク30の第3円周は第1試薬ラック24の第1円周よりも大きく設定されている。
【0012】
分析部11は、試料の吸引および吐出による分注を行なうサンプル分注プローブ31を備えている。サンプル分注プローブ31は、試料吸引位置(複数の試料容器21のうちで試料の吸引対象となる試料容器21が配置される所定位置)に存在する試料容器21から試料を吸引する。そして、試料吐出位置(複数の反応容器29のうちで試料の吐出対象となる反応容器29が配置される所定位置)に存在する反応容器29に試料を吐出する。
さらに、分析部11は、作動流体(例えば、純水など)を介してサンプル分注プローブ31に試料の吸引および吐出を行わせるサンプル分注ポンプ32と、サンプル分注プローブ31を移動可能に保持するサンプル分注アーム33と、を備えている。さらに、分析部11は、試料容器21の内部に収容された試料の液面を検出する試料検出器34を備えている。試料検出器34は、試料の液面とサンプル分注プローブ31との接触に応じた静電容量変化などにより液面を検出する。さらに、分析部11は、サンプル分注プローブ31を洗浄するサンプル洗浄槽35を備えている。
【0013】
分析部11は、第1試薬の吸引および吐出による分注を行なう第1試薬分注プローブ(以下、単に、第1プローブと呼ぶ)36を備えている。第1プローブ36は、第1吸引対象位置(複数の第1試薬容器23のうちで第1試薬の吸引対象となる第1試薬容器23が配置される所定位置)に存在する第1試薬容器23から第1試薬を吸引する。そして、第1吐出対象位置(試料を収容する複数の反応容器29のうちで第1試薬の吐出対象となる反応容器29が配置される所定位置)に存在する反応容器29に第1試薬を吐出する。
さらに、分析部11は、作動流体(例えば、純水など)を介して第1プローブ36に第1試薬の吸引および吐出を行わせる第1試薬分注ポンプ(以下、単に、第1ポンプと呼ぶ)37を備えている。さらに、分析部11は、第1プローブ36を移動可能に保持する第1試薬分注アーム(以下、単に、第1アームと呼ぶ)38を備えている。さらに、分析部11は、第1試薬容器23の内部に収容された第1試薬の液面を検出する第1試薬検出器39を備えている。第1試薬検出器39は、第1試薬の液面と第1プローブ36との接触に応じた静電容量変化などにより液面を検出する。さらに、分析部11は、第1プローブ36を洗浄する第1プローブ洗浄槽40を備えている。さらに、分析部11は、複数の反応容器29の各々に分注された試料および第1試薬からなる混合液を撹拌する第1撹拌子41と、第1撹拌子41を円周方向および鉛直方向に移動可能に保持する第1撹拌アーム42と、を備えている。さらに、分析部11は、第1撹拌子41を洗浄する第1撹拌子洗浄槽43を備えている。
【0014】
分析部11は、第2試薬の吸引および吐出による分注を行なう第2試薬分注プローブ(以下、単に、第2プローブと呼ぶ)44を備えている。第2プローブ44は、第2吸引対象位置(複数の第2試薬容器26のうちで第2試薬の吸引対象となる第2試薬容器26が配置される所定位置)に存在する第2試薬容器26から第2試薬を吸引する。そして、第2吐出対象位置(試料および第1試薬を収容する複数の反応容器29のうちで第2試薬の吐出対象となる反応容器29が配置される所定位置)に存在する反応容器29に第2試薬を吐出する。
さらに、分析部11は、作動流体(例えば、純水など)を介して第2プローブ44に第2試薬の吸引および吐出を行わせる第2試薬分注ポンプ(以下、単に、第2ポンプと呼ぶ)45を備えている。さらに、分析部11は、第2プローブ44を移動可能に保持する第2試薬分注アーム(以下、単に、第2アームと呼ぶ)46を備えている。さらに、分析部11は、第2試薬容器26の内部に収容された第2試薬の液面を検出する第2試薬検出器47を備えている。第2試薬検出器47は、第2試薬の液面と第2プローブ44との接触に応じた静電容量変化などにより液面を検出する。さらに、分析部11は、第2プローブ44を洗浄する第2プローブ洗浄槽48を備えている。さらに、分析部11は、複数の反応容器29の各々に分注された試料、第1試薬、および第2試薬からなる混合液を撹拌する第2撹拌子49と、第2撹拌子49を円周方向および鉛直方向に移動可能に保持する第2撹拌アーム50と、を備えている。さらに、分析部11は、第2撹拌子49を洗浄する第2撹拌子洗浄槽51を備えている。
【0015】
分析部11は、複数の反応容器29の各々の内部に収容された混合液に光を照射して、吸光度などを光学的に測定する測光部52を備えている。測光部52は、反応ディスク30の第3回転軸周りの回転に伴って第3円周上で移動する複数の反応容器29の各々に、各反応容器29が所定光路を横切るタイミングで光を照射する。そして、測光部52は、この照射により、各反応容器29の内部に収容された混合液を透過した光を検査項目の波長毎に検出する。そして、測光部52は、検出した光の強度などの検出信号を処理してデジタル信号の標準データまたは被検データを生成し、生成した標準データまたは被検データをデータ処理部13に出力する。
さらに、分析部11は、測光部52による測定が終了した複数の反応容器29の各々の内部を洗浄する反応容器洗浄ユニット53を備えている。
【0016】
分析部11は、サンプルディスク22、第1試薬ラック24、第2試薬ラック27、および反応ディスク30の各々を回転させるディスク等移動機構を備えている。さらに、分析部11は、サンプル分注アーム33、第1アーム38、第2アーム46、第1撹拌アーム42、および第2撹拌アーム50の各々を、各回転軸周りに回転および鉛直方向に昇降させるアーム移動機構を備えている。さらに、分析部11は、反応容器洗浄ユニット53を鉛直方向に昇降させる洗浄ユニット移動機構を備えている。
特に、第1アーム38を移動させるアーム移動機構について詳述すると、このアーム移動機構は、第1アーム38を所定の第1アーム回転軸(図示略)周りに回転させる第1回転機構61aと、この第1回転機構61aおよび第1アーム38を鉛直方向に昇降させる第1昇降機構61bと、を備えている。
また、第2アーム46を移動させるアーム移動機構について詳述すると、このアーム移動機構は、第2アーム46を所定の第2アーム回転軸(図示略)周りに回転させる第2回転機構61cと、この第2回転機構61cおよび第2アーム46を鉛直方向に昇降させる第2昇降機構61dと、を備えている。
【0017】
分析制御部12は、分析部11を構成する複数のユニットの各々の動作を制御する。
分析制御部12は、ディスク等移動機構の駆動により、サンプルディスク22、第1試薬ラック24、第2試薬ラック27、および反応ディスク30の各々の回転を制御する。さらに、分析制御部12は、アーム移動機構の駆動によりサンプル分注アーム33を介してサンプル分注プローブ31の移動を制御する。さらに、分析制御部12は、第1回転機構61aおよび第1昇降機構61bの駆動により第1アーム38を介して第1プローブ36の移動を制御する。さらに、分析制御部12は、第2回転機構61cおよび第2昇降機構61dの駆動により第2アーム46を介して第2プローブ44の移動を制御する。さらに、分析制御部12は、サンプル分注ポンプ32、第1ポンプ37、および第2ポンプ45の各々の吸引および吐出を制御する。さらに、分析制御部12は、アーム移動機構の駆動により第1撹拌アーム42および第2撹拌アーム50の移動を制御する。さらに、分析制御部12は、第1撹拌子41および第2撹拌子49の各々の駆動による撹拌動作を制御する。さらに、分析制御部12は、測光部52の動作を制御する。さらに、分析制御部12は、洗浄ユニット移動機構の駆動により反応容器洗浄ユニット53の昇降を制御する。さらに、分析制御部12は、反応容器洗浄ユニット53の洗浄動作を制御する。
【0018】
以下に、第1試薬を分注する際に分析制御部12が第1プローブ36の移動を制御する動作について説明する。
分析制御部12は、第1プローブ36を、第1回転機構61aにより移動させる際には、第1プローブ36を、第1昇降機構61bにより所定上死点の高さに位置させた状態で回転を指示する駆動パルスを供給する。また、分析制御部12は、第1プローブ36を、第1昇降機構61bにより移動させる際には、第1回転機構61aによる駆動を停止させた状態で上昇または下降を指示する駆動パルスを供給する。
【0019】
分析制御部12は、第1試薬の分注における吸引では、先ず、第1回転機構61aによって第1プローブ36を、第1試薬庫25の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。この停止位置は、前述した第1吸引対象位置に存在する第1試薬容器23の鉛直方向上方の位置である。
次に、分析制御部12は、第1昇降機構61bによって第1プローブ36を、停止位置から鉛直方向下方に移動させる。そして、分析制御部12は、第1試薬検出器39から出力される検出信号に基づいて、第1プローブ36の先端を第1試薬吸引位置に到達させてから第1昇降機構61bを停止させる。第1試薬吸引位置は、第1試薬容器23の内部に収容された第1試薬の液面の位置から所定距離(例えば、数mm程度など)下方の位置であり、第1プローブ36による第1試薬の吸引が可能な位置である。第1試薬検出器39は、第1試薬の液面を第1プローブ36と液面との接触により検出する。つまり、分析制御部12は、第1試薬検出器39により第1試薬の液面が検出されてから、予め記憶している所定距離だけ第1プローブ36の下降を継続させた後に、第1昇降機構61bを停止させる。
次に、分析制御部12は、第1ポンプ37を吸引動作させて、第1プローブ36の先端から第1試薬を吸引させる。次に、分析制御部12は、第1昇降機構61bによって第1プローブ36を上昇させ、第1吸引対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
【0020】
分析制御部12は、第1試薬の分注における吐出では、先ず、第1回転機構61aによって第1プローブ36を、反応ディスク30の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。この停止位置は、前述した第1吐出対象位置に存在する反応容器29の鉛直方向上方の位置である。
次に、分析制御部12は、予め記憶している下降量のデータに応じて、第1昇降機構61bによって第1プローブ36を、反応容器29に接触させずに停止位置から鉛直方向下方に下降させる。これにより分析制御部12は、後述する図5の左図(第1試薬吐出開始)に示すように、第1プローブ36の先端36aを第1試薬吐出位置P1に移動させる。第1試薬吐出位置P1は、反応容器29の内部に収容された試料91の液面SAから試料91の量などに応じた第1所定距離Ls(例えば、所定範囲内での変動を許容した数mm程度など)上方の位置である。この第1所定距離Lsは、第1試薬94との混合前の試料91に第1プローブ36が接触することで第1プローブ36によって所定濃度以上の試料がキャリーオーバー(持越し)されることを防ぐために設定されている。例えば、第1所定距離Lsは、反応容器29の内部で第1所定距離Lsに対応する量の第1試薬94によって試料91が希釈された際に試料濃度が所定濃度未満となるような距離に設定されている。分析制御部12が予め記憶している下降量のデータは、既知である反応容器29の寸法、試料の分注量、および第1プローブ36の停止位置と反応容器29との相対距離などのデータに基づいて設定されている。
【0021】
次に、分析制御部12は、第1昇降機構61bによって第1プローブ36の先端を第1試薬吐出位置P1に停止させた状態で第1ポンプ37を吐出動作させ、第1プローブ36の先端から第1試薬を吐出させる。これにより分析制御部12は、後述する図5の中央図(第1プローブ上昇開始)に示すように、第1プローブ36の先端36aを反応容器29の内部に収容された試料91および第1試薬94の混合液95の液面RAから第2所定距離Lr1(例えば、所定範囲内での変動を許容した数mm程度など)だけ浸漬させる。分析制御部12は、既知である反応容器29の寸法などのデータに基づいて、反応容器29内に収容された混合液95の液面RAが第1試薬吐出位置P1から第2所定距離Lr1だけ上方の位置に到達するために必要とされる第1試薬94の所定吐出量を予め記憶している。これにより分析制御部12は、実際に第1プローブ36から吐出される第1試薬94の吐出量が所定吐出量に到達した時点で、液面RAに対する第1プローブ36の先端36aの相対位置が液面RAから第2所定距離Lr1下方の位置に到達したと判断する。この第2所定距離Lr1は、第1プローブ36から吐出される第1試薬94によって反応容器29の内部に収容された混合液95に泡立ちおよび空気の巻き込みが発生することを防ぐために設定されている。
【0022】
次に、分析制御部12は、反応容器29の内部に収容された混合液の液面が第1プローブ36の先端から第2所定距離だけ上方の位置に到達した以後に、第1試薬の吐出量に応じて第1昇降機構61bによって第1プローブ36を上昇させる。分析制御部12は、第1プローブ36の先端から第1試薬を吐出させながら、予め記憶しているデータに応じて混合液の液面の上昇速度と同一(または同一に近似)の上昇速度で第1プローブ36の先端を上昇させる。これにより分析制御部12は、後述する図5の右図(第1試薬吐出完了)に示すように、第1プローブ36の先端36aを反応容器29の内部に収容された混合液95の液面RAから第2所定距離Lr1下方の相対位置P2に維持する。分析制御部12は、第1試薬94の吐出量と第1昇降機構61bに上昇を指示する駆動パルスとの所定の対応関係のデータを予め記憶している。このデータは、既知である反応容器29の寸法および第1試薬94の吐出量の時間変化(吐出速度)などのデータに基づいて設定されている。第1試薬94の吐出速度は、吐出量の総量(第1所定吐出量)などに応じて設定され、例えば、この総量が増大することに伴い、増大傾向に変化するように設定されている。
そして、分析制御部12は、第1プローブ36の先端から所定吐出量を含む第1所定吐出量の第1試薬の全量が吐出された後に、第1昇降機構61bによって第1プローブ36を、第1吐出対象位置の鉛直方向上方の停止位置に上昇させる。
【0023】
以下に、第2試薬を分注する際に分析制御部12が第2プローブ44の移動を制御する動作について説明する。
分析制御部12は、第2プローブ44を、第2回転機構61cにより移動させる際には、第2プローブ44を、第2昇降機構61dにより所定上死点の高さに位置させた状態で回転を指示する駆動パルスを供給する。また、分析制御部12は、第2プローブ44を、第2昇降機構61dにより移動させる際には、第2回転機構61cによる駆動を停止させた状態で上昇または下降を指示する駆動パルスを供給する。
【0024】
分析制御部12は、第2試薬の分注における吸引では、先ず、第2回転機構61cによって第2プローブ44を、第2試薬庫28の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。この停止位置は、前述した第2吸引対象位置に存在する第2試薬容器26の鉛直方向上方の位置である。
次に、分析制御部12は、第2昇降機構61dによって第2プローブ44を、停止位置から鉛直方向下方に移動させる。そして、分析制御部12は、第2試薬検出器47から出力される検出信号に基づいて、第2プローブ44の先端を第2試薬吸引位置に到達させてから第2昇降機構61dを停止させる。第2試薬吸引位置は、第2試薬容器26の内部に収容された第2試薬の液面の位置から所定距離(例えば、数mm程度など)下方の位置であり、第2プローブ44による第2試薬の吸引が可能な位置である。第2試薬検出器47は、第2試薬の液面を第2プローブ44と液面との接触により検出する。つまり、分析制御部12は、第2試薬検出器47により第2試薬の液面が検出されてから、予め記憶している所定距離だけ第2プローブ44の下降を継続させた後に、第2昇降機構61dを停止させる。
次に、分析制御部12は、第2ポンプ45を吸引動作させて、第2プローブ44の先端から第2試薬を吸引させる。次に、分析制御部12は、第2昇降機構61dによって第2アーム46を上昇させ、第2吸引対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
【0025】
分析制御部12は、第2試薬の分注における吐出では、先ず、第2回転機構61cによって第2プローブ44を、反応ディスク30の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。この停止位置は、前述した第2吐出対象位置に存在する反応容器29の鉛直方向上方の位置である。
次に、分析制御部12は、予め記憶している下降量のデータに応じて、第2昇降機構61dによって第2プローブ44を、反応容器29に接触させずに停止位置から鉛直方向下方に下降させる。これにより分析制御部12は、後述する図7の左図(第2試薬吐出開始、第2プローブ上昇開始)に示すように、第2プローブ44の先端44aを第2試薬吐出位置R1に移動させる。第2試薬吐出位置R1は、反応容器29の内部に収容された試料91および第1試薬94の混合液95の液面RAから第3所定距離Lr2(例えば、所定範囲内での変動を許容した数mm程度など)下方の位置である。この第3所定距離Lr2は、第2プローブ44から吐出される第2試薬98によって反応容器29の内部に収容された混合液95に泡立ちおよび空気の巻き込みが発生することを防ぐために設定されている。分析制御部12が予め記憶している下降量のデータは、既知である反応容器29の寸法、試料91および第1試薬94の分注量、および第2プローブ44の停止位置と反応容器29との相対距離などのデータに基づいて設定されている。
【0026】
次に、分析制御部12は、第2昇降機構61dによって第2プローブ44の先端を反応容器29の内部に収容された試料および第1試薬の混合液に浸漬させた状態で第2ポンプ45を吐出動作させ、第2プローブ44の先端から第2試薬を吐出させる。さらに、分析制御部12は、第2プローブ44の先端を混合液に浸漬させながら、第2試薬の吐出量に応じて第2昇降機構61dによって第2プローブ44を上昇させる。分析制御部12は、第2プローブ44の先端から第2試薬を吐出させながら、予め記憶しているデータに応じて混合液の液面の上昇速度と同一(または同一に近似)の上昇速度で第2プローブ44の先端を上昇させる。これにより分析制御部12は、後述する図7の右図(第2試薬吐出完了)に示すように、第2プローブ44の先端44aを反応容器29の内部に収容された混合液99の液面RBから第3所定距離Lr2下方の相対位置R2に維持する。分析制御部12は、第2試薬98の吐出量と第2昇降機構61dに上昇を指示する駆動パルスとの所定の対応関係のデータを予め記憶している。このデータは、既知である反応容器29の寸法および第2試薬98の吐出量の時間変化(吐出速度)などのデータに基づいて設定されている。第2試薬98の吐出速度は、吐出量の総量(第2所定吐出量)などに応じて設定され、例えば、この総量が増大することに伴い、増大傾向に変化するように設定されている。
そして、分析制御部12は、第2プローブ44の先端から第2所定吐出量の第2試薬の全量が吐出された後に、第2昇降機構61dによって第2プローブ44を、第2吐出対象位置の鉛直方向上方の停止位置に上昇させる。
【0027】
データ処理部13は、分析部11の測光部52から出力された標準データまたは被検データを処理して、各検査項目の検量データまたは分析データを生成する演算部71を備えている。さらに、データ処理部13は、演算部71によって生成された標準データまたは分析データを保存するデータ記憶部72を備えている。
演算部71は、標準試料に含まれる各検査項目成分の濃度値または活性値などからなる標準値の情報を予め記憶している。演算部71は、測光部52から出力された標準試料の各検査項目のデータ(標準データ)と、予め記憶している標準値の情報との関係を表す検量データを生成する。そして、生成した検量データを出力部14に出力するとともにデータ記憶部72に格納する。演算部71は、測光部52から出力された被検試料のデータ(被検データ)に対応する検査項目の検量データをデータ記憶部72から読み出す。そして、読み出した検量データにおける標準データと標準値の情報との関係を用いて、被検データに対応する検査項目成分の濃度値または活性値などを取得する。そして、取得した濃度値または活性値などから成る分析データを生成する。そして、生成した分析データを出力部14に出力するとともにデータ記憶部72に格納する。
データ記憶部72は、ハードディスクなどのメモリデバイスを備え、演算部71から出力された検量データを検査項目毎に記憶する。データ記憶部72は、演算部71から出力された各検査項目の分析データを被検試料毎に記憶する。
【0028】
出力部14は、データ処理部13の演算部71から出力された検量データまたは分析データを印刷出力する印刷部81および表示出力する表示部82を備えている。印刷部81はプリンタなどを備え、演算部71から出力された検量データまたは分析データを、予め設定されたフォーマットに従ってプリンタ用紙などに印刷する。表示部82は、CRTまたは液晶パネルなどのモニタを備え、演算部71から出力された検量データまたは分析データを表示する。
また、表示部82は、各検査項目を分析するために反応容器29内に吐出される試料、第1試薬、および第2試薬の各々の吐出量などの分析パラメータを設定するための分析パラメータ設定画面を表示する。表示部82は、この分析パラメータ設定画面で設定された検査項目の分析に用いる試薬の情報を設定するための試薬情報設定画面を表示する。表示部82は、複数の被検試料の各々を識別する識別情報を選択するとともに、分析パラメータ設定画面で設定された検査項目の中から検査対象となる検査項目を選択するための検査項目設定画面を表示する。
【0029】
操作部15は、キーボード、マウス、ボタン、およびタッチキーパネルなどの入力デバイスを備えている。操作部15は、複数の検査項目の各々の分析パラメータ、試薬情報、複数の被検試料の各々の識別情報および検査対象となる検査項目などを設定するための操作者による入力操作を受け付ける。
システム制御部16は、CPUおよび記憶回路を備え、操作部15に入力された各検査項目の分析パラメータの情報、試薬情報、複数の被検試料の各々の識別情報および検査項目の情報などの入力情報を記憶回路に記憶する。システム制御部16は、これらの入力情報に基づいて、分析制御部12、データ処理部13、および出力部14を統括して制御する。
【0030】
以下、実施形態の自動分析装置10の動作(つまり自動分析処理)について説明する。
操作者などによって操作部15に所定の起動操作が入力されることによって自動分析装置10が起動すると、システム制御部16は所定の指令信号を出力する。この指令信号を受信した分析制御部12は、図3に示すステップS01以降の処理を実行する。
分析制御部12は、ディスク等移動機構によるサンプルディスク22および反応ディスク30の各々の回転、アーム移動機構によるサンプル分注アーム33の回転および昇降、並びにサンプル分注ポンプ32の駆動を制御することによって、試料の分注を行なう(ステップS01)。なお、この試料分注の処理の詳細については後述する。
【0031】
ステップS01の試料分注の処理を実行した後に、分析制御部12は、第1試薬ラック24および反応ディスク30の各々の回転、第1アーム38の回転および昇降、並びに第1ポンプ37の駆動を制御することによって、第1試薬の分注を行なう(ステップS02)。なお、この第1試薬分注の処理の詳細については後述する。
次に、分析制御部12は、反応ディスク30の回転、第1撹拌アーム42の回転および昇降、並びに第1撹拌子41の駆動を制御することによって、反応容器29の内部に収容された試料および第1試薬の混合液を第1撹拌子41によって均一に撹拌する(ステップS03)。
次に、分析制御部12は、反応ディスク30の回転、および測光部52の動作を制御することによって、反応容器29の内部に収容された混合液の吸光度などのデータ(つまり、標準データまたは被検データ)を生成する。分析制御部12は、所定の反応時間(例えば、5分程度など)内において所定周期で繰り返し混合液に光を照射することによって照射毎にデータを生成する。そして、生成したデータをデータ処理部13に出力する(ステップS04)。
【0032】
次に、分析制御部12は、第2試薬ラック27および反応ディスク30の各々の回転、第2アーム46の回転および昇降、並びに第2ポンプ45の駆動を制御することによって、第2試薬の分注を行なう(ステップS05)。なお、この第2試薬分注の処理の詳細については後述する。
次に、分析制御部12は、反応ディスク30の回転、第2撹拌アーム50の回転および昇降、並びに第2撹拌子49の駆動を制御することによって、反応容器29の内部に収容された試料、第1試薬、および第2試薬の混合液を第2撹拌子49によって均一に撹拌する(ステップS06)。
次に、分析制御部12は、反応ディスク30の回転、および測光部52の動作を制御することによって、反応容器29の内部に収容された混合液の吸光度などのデータ(つまり、標準データまたは被検データ)を生成する。分析制御部12は、所定の反応時間(例えば、5分程度など)内において所定周期で繰り返し混合液に光を照射することによって照射毎にデータを生成する。そして、生成したデータをデータ処理部13に出力する(ステップS07)。
次に、分析制御部12は、反応ディスク30の回転、洗浄ユニット移動機構の駆動、および反応容器洗浄ユニット53の動作を制御することによって、反応容器29の内部を洗浄する(ステップS08)。
以上により分析制御部12は、自動分析処理を終了する。
【0033】
以下、上述したステップS01の試料分注の処理について説明する。
先ず、分析制御部12は、システム制御部16に記憶されている検査項目の情報などに応じてサンプルディスク22を回転させ、複数の試料容器21のうちの何れか1つを試料吸引位置に配置する。さらに、分析制御部12は、反応ディスク30を回転させ、複数の反応容器29のうちの何れか1つを試料吐出位置に配置する。
次に、分析制御部12は、サンプル分注アーム33を回転させ、サンプル分注プローブ31を試料吸引位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、サンプル分注ポンプ32を吸引動作させ、予め内部に作動流体が収容されたサンプル分注プローブ31の先端から所定量の空気を吸引する。これにより分析制御部12は、サンプル分注プローブ31の先端と内部の作動流体との間に空気を介在させて、作動流体をサンプル分注プローブ31の先端から内部へ移動させ、後に吸引する試料と作動流体との混合を防止する。
次に、分析制御部12は、サンプル分注アーム33を下降させ、試料検出器34から出力される検出信号に基づいて、サンプル分注プローブ31の先端を試料容器21の内部に収容された試料の吸引が可能な位置に移動させる。この位置は、試料の液面から所定距離(例えば、数mm程度など)下方の位置である。
次に、分析制御部12は、サンプル分注ポンプ32を吸引動作させ、予め内部に作動流体を隔離する空気が収容されたサンプル分注プローブ31の先端から順次、ダミー量および所定量の試料を吸引する。これにより分析制御部12は、サンプル分注プローブ31の内部の作動流体から空気層を介在させてサンプル分注プローブ31の先端まで試料層を形成する。
次に、分析制御部12は、サンプル分注アーム33を上昇させ、サンプル分注プローブ31を試料吸引位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
【0034】
次に、分析制御部12は、サンプル分注アーム33を回転させ、サンプル分注プローブ31を試料吐出位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、サンプル分注アーム33を下降させ、サンプル分注プローブ31の先端を反応容器29の内部の底面に接触する位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、サンプル分注ポンプ32を吐出動作させ、サンプル分注プローブ31に少なくともダミー量の試料を残して先端から所定量(例えば、数μリットルなど)の試料を吐出させる。
次に、分析制御部12は、サンプル分注アーム33を上昇させ、サンプル分注プローブ31を試料吐出位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、サンプル分注プローブ31をサンプル洗浄槽35に移動させ、サンプル分注プローブ31の内部に残留する試料を廃棄した後、サンプル洗浄槽35によってサンプル分注プローブ31を洗浄する。そして、この洗浄後に、サンプル分注プローブ31を所定の基準位置に移動させる。この基準位置は、サンプル洗浄槽35の鉛直方向上方の位置などである。
以上により分析制御部12は、試料分注の処理を終了する。
【0035】
以下、上述したステップS02の第1試薬分注の処理について説明する。
図4に示すように、先ず、分析制御部12は、第1試薬の分注における吸引を行なう(ステップS11)。
より詳細には、分析制御部12は、第1試薬ラック24を回転させ、複数の第1試薬容器23のうちの何れか1つを第1吸引対象位置に配置する。さらに、分析制御部12は、反応ディスク30を回転させ、試料を内部に収容する反応容器29を第1吐出対象位置に配置する。
次に、分析制御部12は、第1アーム38を回転させ、第1プローブ36を第1吸引対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、第1ポンプ37を吸引動作させ、予め内部に作動流体が収容された第1プローブ36の先端から所定量の空気を吸引する。これにより分析制御部12は、第1プローブ36の先端と内部の作動流体との間に空気を介在させて、作動流体を第1プローブ36の先端から内部へ移動させ、後に吸引する第1試薬と作動流体との混合を防止する。
次に、分析制御部12は、第1アーム38を下降させ、第1試薬検出器39によって検出される第1試薬の液面に基づき第1プローブ36の先端を第1試薬吸引位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、第1ポンプ37を吸引動作させ、予め内部に作動流体を隔離する空気が収容された第1プローブ36の先端から順次、ダミー量および所定量の第1試薬を吸引する。これにより分析制御部12は、第1プローブ36の内部の作動流体から空気層を介在させて第1プローブ36の先端まで第1試薬層を形成する。
次に、分析制御部12は、第1アーム38を上昇させ、第1プローブ36を第1吸引対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
【0036】
ステップS11の第1試薬吸引の処理を実行した後に、分析制御部12は、第1アーム38を回転させ、第1プローブ36を第1吐出対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる(ステップS12)。
次に、分析制御部12は、予め記憶している下降量のデータに応じて、第1プローブ36を反応容器29に接触させずに第1アーム38を下降させる。これにより分析制御部12は、図5の左図に示すように、第1プローブ36の先端36aを第1試薬吐出位置P1に移動させる(ステップS13)。第1試薬吐出位置P1は、反応容器29の内部に収容された試料91の液面SAから試料91の量などに応じた第1所定距離Ls(例えば、数mm程度など)上方の位置である。
【0037】
次に、分析制御部12は、第1プローブ36の先端36aを反応容器29の内部に収容された試料の液面SAから第1所定距離Lsだけ離間させておきながら第1ポンプ37を吐出動作させる(ステップS14)。これにより分析制御部12は、図5の左図に示すように、第1プローブ36の内部に収容された作動流体92および空気93の移動によって、第1プローブ36の先端36aから第1試薬94の吐出を開始する。
次に、分析制御部12は、第1プローブ36の先端を第1試薬吐出位置に停止させた状態で所定吐出量の第1試薬を吐出する(ステップS15)。これにより分析制御部12は、図5の中央図に示すように、反応容器29の内部に収容された試料91および第1試薬94の混合液95の液面RAを第1試薬吐出位置P1に停止している第1プローブ36の先端36aから第2所定距離Lr1(例えば、数mm程度など)だけ上方の位置に到達させる。
【0038】
次に、分析制御部12は、第1プローブ36の先端から第1試薬を吐出させながら、予め記憶しているデータに応じて反応容器29の内部に収容された混合液の液面の上昇速度と同一(または同一に近似)の上昇速度で第1アーム38を上昇させる(ステップS16)。これにより分析制御部12は、図5の右図に示すように、第1プローブ36の先端36aを反応容器29の内部に収容された混合液95の液面RAから第2所定距離Lr1下方の相対位置P2に維持する。
次に、分析制御部12は、第1プローブ36に少なくともダミー量の第1試薬を残して先端から所定吐出量を含む第1所定吐出量(例えば、数十μリットルなど)の第1試薬の全量の吐出を完了させる(ステップS17)。
【0039】
次に、分析制御部12は、第1アーム38を上昇させ、第1プローブ36を第1吐出対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる(ステップS18)。
次に、分析制御部12は、第1アーム38を回転させ、第1プローブ36を第1プローブ洗浄槽40の鉛直方向上方の位置(洗浄位置)に移動させる(ステップS19)。
次に、分析制御部12は、第1アーム38を下降させ、第1プローブ36の内部に残留する第1試薬を廃棄した後、第1プローブ洗浄槽40によって第1プローブ36を洗浄する。そして、第1アーム38を上昇させ、第1プローブ36を所定の基準位置に移動させる。この基準位置は、第1プローブ洗浄槽40の鉛直方向上方の位置などである(ステップS20)。
以上により分析制御部12は、第1試薬分注の処理を終了させる。
【0040】
以下、上述したステップS05の第2試薬分注の処理について説明する。
図6に示すように、先ず、分析制御部12は、第2試薬の分注における吸引を行なう(ステップS31)。
より詳細には、分析制御部12は、第2試薬ラック27を回転させ、複数の第2試薬容器26のうちの何れか1つを第2吸引対象位置に配置する。さらに、分析制御部12は、反応ディスク30を回転させ、試料および第1試薬の混合液を内部に収容する反応容器29を第2吐出対象位置に配置する。
次に、分析制御部12は、第2アーム46を回転させ、第2プローブ44を第2吸引対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、第2ポンプ45を吸引動作させ、予め内部に作動流体が収容された第2プローブ44の先端から所定量の空気を吸引する。これにより分析制御部12は、第2プローブ44の先端と内部の作動流体との間に空気を介在させて、作動流体を第2プローブ44の先端から内部へ移動させ、後に吸引する第2試薬と作動流体との混合を防止する。
次に、分析制御部12は、第2アーム46を下降させ、第2試薬検出器47によって検出される第2試薬の液面に基づき第2プローブ44の先端を第2試薬吸引位置に移動させる。
次に、分析制御部12は、第2ポンプ45を吸引動作させ、予め内部に作動流体を隔離する空気が収容された第2プローブ44の先端から順次、ダミー量および所定量の第2試薬を吸引する。これにより分析制御部12は、第2プローブ44の内部の作動流体から空気層を介在させて第2プローブ44の先端まで第2試薬層を形成する。
次に、分析制御部12は、第2アーム46を上昇させ、第2プローブ44を第2吸引対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる。
【0041】
ステップS31の第2試薬吸引の処理を実行した後に、分析制御部12は、第2アーム46を回転させ、第2プローブ44を第2吐出対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる(ステップS32)。
次に、分析制御部12は、予め記憶している下降量のデータに応じて、第2プローブ44を反応容器29に接触させずに第2アーム46を下降させる。これにより分析制御部12は、図7の左図に示すように、第2プローブ44の先端44aを第2試薬吐出位置R1に移動させる(ステップS33)。第2試薬吐出位置R1は、反応容器29の内部に収容された試料および第1試薬の混合液95の液面RAから第3所定距離Lr2(例えば、数mm程度など)下方の位置である。
次に、分析制御部12は、第2プローブ44の先端44aを反応容器29の内部に収容された試料および第1試薬の混合液95に浸漬させておきながら第2ポンプ45を吐出動作させる(ステップS34)。これにより分析制御部12は、図7の左図に示すように、第2プローブ44の内部に収容された作動流体96および空気97の移動によって、第2プローブ44の先端44aから第2試薬98の吐出を開始する(ステップS34)。
【0042】
次に、分析制御部12は、第2プローブ44の先端44aから第2試薬を吐出させながら、予め記憶しているデータに応じて反応容器29の内部に収容された混合液の液面の上昇速度と同一(または同一に近似)の上昇速度で第2アーム46を上昇させる(ステップS35)。これにより分析制御部12は、図7の右図に示すように、第2プローブ44の先端44aを反応容器29の内部に収容された混合液99の液面RBから第3所定距離Lr2下方の相対位置R2に維持する。
次に、分析制御部12は、第2プローブ44に少なくともダミー量の第2試薬を残して先端から第2所定吐出量(例えば、数十μリットルなど)の第2試薬の全量の吐出を完了させる(ステップS36)。
【0043】
次に、分析制御部12は、第2アーム46を上昇させ、第2プローブ44を第2吐出対象位置の鉛直方向上方の停止位置に移動させる(ステップS37)。
次に、分析制御部12は、第2アーム46を回転させ、第2プローブ44を第2プローブ洗浄槽48の鉛直方向上方の位置(洗浄位置)に移動させる(ステップS38)。
次に、分析制御部12は、第2アーム46を下降させ、第2プローブ44の内部に残留する第2試薬を廃棄した後、第2プローブ洗浄槽48によって第2プローブ44を洗浄する。そして、第2アーム46を上昇させ、第2プローブ44を所定の基準位置に移動させる。この基準位置は、第2プローブ洗浄槽48の鉛直方向上方の位置などである(ステップS39)。
以上により分析制御部12は、第2試薬分注の処理を終了させる。
【0044】
以上説明した実施形態によれば、第1プローブ36の先端を試料および第1試薬の混合液に浸漬させながら第1試薬を吐出させる分析制御部12を持つことにより、混合液に泡立ちおよび空気の巻き込みが生じることを防ぐことができる。これにより反応容器29の試料および第1試薬の撹拌混合を均一に行なうことができ、測光部52により適正なデータを取得することができる。さらに、実施形態によれば、第2プローブ44の先端を試料および第1試薬の混合液に浸漬させながら第2試薬を吐出させる分析制御部12を持つことにより、混合液に泡立ちおよび空気の巻き込みが生じることを防ぐことができる。これにより反応容器29の試料、第1試薬、および第2試薬の撹拌混合を均一に行なうことができ、測光部52により適正なデータを取得することができる。しかも、泡立ちおよび空気の巻き込み防止用に専用の新たな機械的構成を必要とすることが無い。
【0045】
さらに、実施形態によれば、第1プローブ36の先端を混合液の液面と同一(または同一に近似)の上昇速度で上昇させながら第1試薬を吐出させる分析制御部12を持つことにより、第1プローブ36の浸漬領域を所定領域に維持することができる。なお所定領域は、前述の同一の上昇速度に応じた一定領域、または前述の同一に近似の上昇速度に応じて一定領域に対して所定範囲内での変動を許容した領域である。これにより第1プローブ36が試料で汚染される程度を所望の一定レベルに規制することができ、所定濃度以上の試料のキャリーオーバーを防ぐことができる。
さらに、実施形態によれば、第2プローブ44の先端を混合液の液面と同一(または同一に近似)の上昇速度で上昇させながら第2試薬を吐出させる分析制御部12を持つことにより、第2試薬の吐出量の増大にかかわらずに第2プローブ44の浸漬領域を所定領域に維持することができる。なお所定領域は、前述の同一の上昇速度に応じた一定領域、または前述の同一に近似の上昇速度に応じて一定領域に対して所定範囲内での変動を許容した領域である。これにより第2プローブ44が試料で汚染される程度を所望の一定レベルに規制することができ、所定濃度以上の試料のキャリーオーバーを防ぐことができる。
さらに、実施形態によれば、第1プローブ36の先端を試料の液面から離間させながら第1試薬の吐出を開始する分析制御部12を持つことにより、第1試薬との混合前の試料が第1プローブ36に接触することを防ぐことができる。これにより第1プローブ36が所定濃度以上の試料で汚染されることを防止することができ、所定濃度以上の試料のキャリーオーバーを防ぐことができる。
【0046】
以下、第1の変形例について説明する。
上述した実施形態では、分析制御部12は、ステップS15において、予め既知であるデータに基づく第1試薬の所定吐出量を記憶しており、この所定吐出量の第1試薬を吐出させるとしたが、これに限定されない。
分析制御部12は、第1試薬検出器39から出力される検出信号を用いて、反応容器29内に収容された混合液の液面を、第1プローブ36の先端に対する相対位置に上昇させてもよい。例えば、分析制御部12は、反応容器29内に収容された混合液の液面を、第1試薬吐出位置P1から第2所定距離Lr1だけ上昇させるために必要な第1試薬の所定量の情報を予め記憶している。分析制御部12は、第1試薬吐出位置P1の第1プローブ36の先端が混合液の液面に接触したことに応じて第1試薬検出器39によって液面が検出されてから、予め記憶している所定量の第1試薬を吐出させる。これにより分析制御部12は、反応容器29内に収容された混合液の液面に対する第1プローブ36の先端の相対位置を液面RAから第2所定距離Lr1下方の位置に設定する。
【0047】
また、上述した実施形態では、分析制御部12は、第2試薬の吐出時に予め既知である下降量のデータに応じて、第2プローブ44の先端を第2試薬吐出位置に移動させるとしたが、これに限定されない。
分析制御部12は、第2試薬検出器47から出力される検出信号を用いて第2プローブ44の先端を第2試薬吐出位置に移動させてもよい。例えば、分析制御部12は、第2試薬検出器47により反応容器29内に収容された混合液の液面が検出されてから、予め記憶している第3所定距離Lr2だけ第2プローブ44の下降を継続させたところで、第2昇降機構61dを停止させてもよい。
【0048】
以上説明した第1の変形例によれば、第1試薬検出器39から出力される検出信号を用いて液面に対する第1プローブ36の先端の相対位置を制御する分析制御部12を持つことにより、予め既知のデータのみを用いる場合に比べて位置精度を向上させることができる。これにより、例えば反応容器29内に収容された混合液の表面張力および液性などによって液面高さが予め既知のデータに対して変動したとしても、液面に対する第1プローブ36の先端の相対位置を精度良く制御することができる。
また、第1の変形例によれば、第2試薬検出器47から出力される検出信号を用いて第2プローブ44の下降を制御する分析制御部12を持つことにより、予め既知であるデータのみを用いる場合に比べて位置精度を向上させることができる。これにより、例えば反応容器29内に収容された混合液の表面張力および液性などによって液面高さが予め既知であるデータに対して変動したとしても、第2プローブ44の先端の相対位置を精度良く設定することができる。
【0049】
以下、第2の変形例について説明する。
上述した実施形態では、分析制御部12は、試料分注の処理(ステップS01)の実行後に第1試薬分注の処理(ステップS02)を実行し、第1試薬分注の処理(ステップS02)の実行後に第2試薬分注の処理(ステップS05)を実行するとしたが、これに限定されない。分析制御部12は、試料分注、第1試薬分注、および第2試薬分注の各々の処理において独立に実行可能な複数の処理の一部または全部を同一のタイミングで実行してもよい。例えば、分析制御部12は、サンプル分注プローブ31に試料を吸引させてサンプル分注プローブ31を試料吐出位置の上方に移動させるまでの処理、第1プローブ36に第1試薬を吸引させて第1プローブ36を第1吐出対象位置の上方に移動させるまでの処理、および第2プローブ44に第2試薬を吸引させて第2プローブ44を第2吐出対象位置の上方に移動させるまでの処理を、同一のタイミングで実行してもよい。
【0050】
以下、第3の変形例について説明する。
上述した実施形態では、分析制御部12は、ソフトウェア機能部、またはLSIなどのハードウェア機能部であってもよい。
【0051】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1および第2プローブ36,44の各々の先端を反応容器29内に収容された混合液に浸漬させながら第1試薬および第2試薬の各々を吐出させる分析制御部12を持つことにより、混合液に泡立ちおよび空気の巻き込みが生じることを防ぐことができる。これにより反応容器29内に収容された混合液の撹拌混合を均一に行なうことができ、測光部52により適正なデータを取得することができる。しかも、泡立ちおよび空気の巻き込み防止用に専用の新たな機械的構成を必要とすることが無い。
さらに、第1および第2プローブ36,44の先端を混合液の液面と同一(または同一に近似)の上昇速度で上昇させながら第1および第2試薬を吐出させる分析制御部12を持つことにより、第1および第2プローブ36,44の浸漬領域を所定領域に維持することができる。なお所定領域は、前述の同一の上昇速度に応じた一定領域、または前述の同一に近似の上昇速度に応じて一定領域に対して所定範囲内での変動を許容した領域である。これにより第1および第2プローブ36,44の各々が試料で汚染される程度を所望の一定レベルに規制することができ、所定濃度以上の試料のキャリーオーバーを防ぐことができる。
さらに、第1プローブ36の先端を試料の液面から離間させながら第1試薬の吐出を開始する分析制御部12を持つことにより、第1試薬との混合前の試料が第1プローブ36に接触することを防ぐことができる。これにより第1プローブ36が所定濃度以上の試料で汚染されることを防止することができ、所定濃度以上の試料のキャリーオーバーを防ぐことができる。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0053】
10…自動分析装置、11…分析部、12…分析制御部、13…データ処理部、14…出力部、15…操作部、16…システム制御部、23…第1試薬容器、26…第2試薬容器、29…反応容器、36…第1プローブ、44…第2プローブ、61a…第1回転機構、61b…第1昇降機構、61c…第2回転機構、61d…第2昇降機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7