(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、クロスメンバ1xの品番(種類)が多くなり、部品管理が煩雑となっていた。また、クロスメンバ1xを製造するためには、それぞれの品番ごとにプレス加工の金型等を用意する必要があり、投資が嵩んでいた。
【0007】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、一種類の部品で様々な幅の車体フレームに対応でき、低コスト化を図った車体フレーム用のクロスメンバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成すべく創案された本発明によれば、車幅方向に間隔を隔てて配置された一対のサイドレールの間に装着される車体フレーム用のクロスメンバであって、一対のサイドレールの一方に固定される第1部材と、一対のサイドレールの他方に固定される第2部材とを備え、これら第1部材と第2部材とは、車幅方向にスライド自在に重ね合わされる重合部と、サイドレールに固定される固定部とから夫々構成され、第1部材の重合部及び固定部と、第2部材の重合部及び固定部とが、車体前後方向に延びる車両中心軸に対して点対称である、ことを特徴とする車体フレーム用のクロスメンバが提供される。
【0009】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、重合部は、固定部の板厚に合わせて段差が付けられたジョグル部と、固定部に面一に連なった面一部とを有し、第1部材のジョグル部及び面一部と第2部材のジョグル部及び面一部とは、車両中心軸に対して点対称であり、第1部材のジョグル部が第2部材の面一部に重ねられ、第2部材のジョグル部が第1部材の面一部に重ねられ、第1部材の固定部と第2部材の固定部とが面一となっていてもよい。
【0010】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、第1部材の重合部の車幅方向内端と、第2部材の重合部の車幅方向内端とに、車両中心軸に対して点対称に形成された切欠部が夫々設けられ、第1部材のジョグル部と面一部とを繋ぐ傾斜部と、第2部材のジョグル部と面一部とを繋ぐ傾斜部とが、車両中心軸に対して点対称であり、第1部材の傾斜部の長手方向の一端部と、第2部材の傾斜部の長手方向の一端部とが、切欠部に夫々位置していてもよい。
【0011】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、第1部材のジョグル部が第2部材の面一部に重ねられ、第2部材のジョグル部が第1部材の面一部に重ねられ、第1部材の切欠部と第2部材の切欠部とにより孔が形成されていてもよい。
【0012】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、第1部材の重合部及び第2部材の重合部に、第1部材と第2部材とを連結するための連結孔が夫々形成され、連結孔は、車幅方向に沿って形成された長孔と丸孔とを有し、第1部材の長孔及び丸孔と第2部材の長孔及び丸孔とは、車両中心軸に対して点対称であり、第1部材の重合部と第2部材の重合部とが重ねられたとき、第1部材の長孔が第2部材の丸孔に重なり、第2部材の長孔が第1部材の丸孔に重なり、重なった孔に締結具が挿通され、第1部材と第2部材とが連結されてもよい。
【0013】
また、本発明によれば、車幅方向に間隔を隔てて配置された一対のサイドレールの間に装着される車両用クロスメンバであって、一対のサイドレールの間の上側部分に配置される上側部材と、一対のサイドレールの間の下側部分に配置される下側部材とを備え、これら上側部材と下側部材とは、上下方向にスライド自在に重ね合わされる重合部と、サイドレールに固定される固定部とから夫々構成され、上側部材の重合部及び固定部と、下側
部材の重合部及び固定部とが、車体前後方向に延びる車両中心軸に対して点対称であ
り、重合部は、固定部の板厚に合わせて段差が付けられたジョグル部と、固定部に面一に連なった面一部とを有し、上側部材のジョグル部及び面一部と下側部材のジョグル部及び面一部とは、車両中心軸に対して点対称であり、上側部材のジョグル部が下側部材の面一部に重ねられ、下側部材のジョグル部が上側部材の面一部に重ねられ、上側部材の固定部と下側部材の固定部とが面一となる、ことを特徴とする車体フレーム用のクロスメンバが提供される。
【0015】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、上側部材の重合部の下端と、下側部材の重合部の上端とに、車両中心軸に対して点対称に形成された切欠部が夫々設けられ、上側部材のジョグル部と面一部とを繋ぐ傾斜部と、下側部材のジョグル部と面一部とを繋ぐ傾斜部とが、車両中心軸に対して点対称であり、上側部材の傾斜部の長手方向の一端部と、下側部材の傾斜部の長手方向の一端部とが、切欠部に夫々位置していてもよい。
【0016】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、上側部材のジョグル部が下側部材の面一部に重ねられ、下側部材のジョグル部が上側部材の面一部に重ねられ、上側部材の切欠部と下側部材の切欠部とにより孔が形成されていてもよい。
【0017】
上記車体フレーム用のクロスメンバにおいては、上側部材の重合部及び下側部材の重合部に、上側部材と下側部材とを連結するための連結孔が夫々形成され、連結孔は、上下方向に沿って形成された長孔と丸孔とを有し、上側部材の長孔及び丸孔と下側部材の長孔及び丸孔とは、車両中心軸に対して点対称であり、上側部材の重合部と下側部材の重合部とが重ねられたとき、上側部材の長孔が下側部材の丸孔に重なり、下側部材の長孔が上側部材の丸孔に重なり、重なった孔に締結具が挿通され、上側部材と下側部材とが連結されてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る車体フレーム用のクロスメンバによれば、一対のサイドレールの一方に固定される第1部材と他方に固定される第2部材とを車両中心軸に対して点対称に成形し、第1部材と第2部材とを車幅方向にスライド自在に重合させることで、一種類の部品で様々な幅の車体フレームに対応でき、低コスト化を図ることができる。
【0019】
また、一対のサイドレールの間の上側部分に固定される上側部材と下側部分の固定される下側部材とを車両中心軸に対して点対称に成形し、上側部材と下側部材とを上下方向にスライド自在に重合させることで、一種類の部品で様々な高さの車体フレームに対応でき、低コスト化を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0022】
(第1実施形態)
図2、
図3、
図4、
図5を用いて、本発明の第1実施形態に係る車体フレーム用のクロスメンバ1を説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る車体フレーム用のクロスメンバ1は、車幅方向に間隔を隔てて配置された一対のサイドレール2a、2bの間に装着されるものであり、サイドレール2a、2bと共に車体フレームFを構成する。
【0023】
図2に示すように、一方のサイドレール2aは、車長方向に沿って形成されたウエブ3aと、ウエブ3aの上端から90度折り曲げられた上部フランジ4aと、ウエブ3aの下端から90度折り曲げられた下部フランジ5aとから断面コ字状に形成されている。他方のサイドレール2bも同様に、ウエブ3bと上部フランジ4bと下部フランジ5bとから断面コ字状に形成されている。これらサイドレール2a、2bは、コ字の内側が向き合うように車幅方向に間隔を隔てて一対配置されている。
【0024】
クロスメンバ1は、左右のサイドレール2a、2bの間に、車長方向に間隔を隔てて複数配設される。本実施形態に係るクロスメンバ1は、
図2に示すように、サイドレール2の車長方向後端に装着されるエンドクロスメンバであるが、本発明はエンドクロスメンバに限定されない。本実施形態に係るクロスメンバ1は、一方のサイドレール2aに固定される第1部材6aと、他方のサイドレール2bに固定される第2部材6bとを備えている。
【0025】
図3に示すように、第1部材6aは、車幅方向に沿って形成されたウエブ7aと、ウエブ7aの上端から90度折り曲げられた上部フランジ8aと、ウエブ7aの下端から90度折り曲げられた下部フランジ9aとを有し、素材板をプレス加工することで断面コ字状に成形されている。第2部材6bも、第1部材6aと同様に、ウエブ7bと上部フランジ8bと下部フランジ9bとから断面コ字状に成形されている。
【0026】
図4に示すように、第1部材6aは、車幅方向にスライド自在に重ね合わされる重合10a部と、サイドレール2aに固定される固定部11aとから構成される。第2部材も、同様に、重合部10bと固定部11bとから構成される。重合部10a、10bは車幅方向内方に配置され、固定部11a、11bは車幅方向外方に配置されており、これらは車幅方向に隣り合っている。第1部材6aの重合部10aが第2部材6bの重合部10bに重ねられた状態で、第1部材6aの固定部11aが一方のサイドレール2aに固定され、第2部材6bの固定部11bが他方のサイドレール2bに固定される。
【0027】
第1部材6aの重合部10a及び固定部11aと、第2部材6bの重合部10b及び固定部11bとは、車体前後方向に延びる車両中心軸Cに対して点対称(180度回転対称)に成形されている。これにより、第1部材6aと第2部材6bとは、後述する様々な部分を含めて、同一の形状となっている。例えば、第1部材6aの上部フランジ8aと第2部材6bの下部フランジ9bとは同形状であり、第1部材6aの下部フランジ9aと第2部材6bの上部フランジ8bとは同形状となる。なお、車両中心軸Cは、左右のサイドレール2a、2bの間の幅方向の中央、且つ高さ方向の中央に位置する。
【0028】
図2〜
図4に示すように、第1部材6aの固定部11aには、第1部材6aを一方のサイドレール2aに固定するための取付孔12aが、形成されている。取付孔12aは、第1部材6aの固定部11aの上部フランジ8a及び下部フランジ9aに形成されており、取付孔12aに挿通された締結具(ボルトナット、リベット等)が、一方のサイドレール2aの上部フランジ4a及び下部フランジ5bに固定される。第2部材6bの固定部11bの上部フランジ8b及び下部フランジ9bにも、同様に、第2部材6bを他方のサイドレール2bに固定するための取付孔12bが形成されている。第1部材6aの取付孔12aと第2部材6bの取付孔12bとは、車両中心軸Cに対して点対称に成形されている。
【0029】
図4に示すように、第1部材6aの重合部10a、第2部材6bの重合部10bには、第1部材6aと第2部材6bとを連結するための連結孔13a、13bが、夫々形成されている。第1部材6aの連結孔13aは、第1部材6aの重合部10aの上部フランジ8a及び下部フランジ9aに形成され、第2部材6bの連結孔13bは、第2部材6bの重合部10bの上部フランジ8b及び下部フランジ9bに形成されている。連結孔13aは、車幅方向に沿って形成された長孔14aと、その延長線上に形成された丸孔15aとを有する。連結孔13bも同様に長孔14bと丸孔15bとを有する。本実施形態では、長孔14a(14b)と丸孔15a(15b)とのセットが車長方向に間隔を隔てて2セット設けられているが、1セットでも構わない。第1部材6aの連結孔13a(長孔14a、丸孔15a)と第2部材6bの連結孔13b(長孔14b、丸孔15b)とは、車両中心軸Cに対して点対称に成形されている。
【0030】
図4に示す第1部材6aの重合部10aと第2部材6bの重合部10bとが重ねられたとき、第1部材6aの長孔14aが第2部材6bの丸孔15bに重なり、第2部材6bの長孔14bが第1部材6aの丸孔15aに重なり、
図2に示すように、重なった孔に締結具16(ボルトナット、リベット等)が挿通され、第1部材6aと第2部材6bとが連結される。詳しくは、
図5(a)に示すように、第1部材6aと第2部材6bとの重ね代大きくしたときは一方のセットの長孔14a、14bと丸孔15a、15bとが重なり、
図5(b)に示すように、第1部材6aと第2部材6bとの重ね代を小さくしたときは他方のセットの長孔14a、14bと丸孔15a、15bとが重なるように、各孔が配設されている。これにより、長孔14a、14bの長さの2倍の重ね代の範囲(重合ストローク)を確保でき、長孔14a、14bを長くすることによる強度低下を抑制できる。
【0031】
図4に示すように、第1部材6aの重合部10aは、固定部11aの板厚の分だけ段差が付けられたジョグル部17aと、固定部11aに面一に連なった面一部18aとを有する。第2部材6bの重合部10bも、同様に、ジョグル部17bと、面一部18bとを有する。ジョグル部17a(17b)と面一部と18a(18b)とは、上下に隣り合うように配設されている。ジョグル部17a(17b)と面一部18a(18b)の間、ジョグル部17a(17b)と固定部11a(11b)との間には、上記板厚の分だけ傾斜された傾斜部19a(19b)が介設されている。
【0032】
第1部材6aのジョグル部17a、面一部18a、傾斜部19aと、第2部材6bのジョグル部17b、面一部18b、傾斜部19bとは、車両中心軸Cに対して点対称である。
図5に示すように、第1部材6aのジョグル部17aが第2部材6bの面一部17bに重ねられ、第2部材6bのジョグル部17bが第1部材6aの面一部18aに重ねられたとき、第1部材6aの固定部11aと第2部材6bの固定部11bとが面一となる。すなわち、第1部材6aの固定部11aのウエブ7a、上部フランジ8a、下部フランジ9aと、第2部材6bの固定部11bのウエブ7b、上部フランジ8b、下部フランジ9bとが、面一となる。
【0033】
図4に示すように、第1部材6aの重合部10aの車幅方向内端と、第2部材6bの重合部10bの車幅方向内端とには、切欠部20aと切欠部20bとが、車両中心軸Cに対して点対称に形成されている。第1部材6aの傾斜部19aと、第2部材6bの傾斜部19bとは、正面視でL字状に形成されており、車両中心軸に対して点対称となっている。第1部材6aの傾斜部19aの長手方向の一端部21aと、第2部材6bの傾斜部19bの長手方向の一端部21bとは、夫々、切欠部20a、20bの中央に位置している。
【0034】
図4に示す、第1部材6aのジョグル部17aが第2部材6bの面一部18bに重ねられ、第2部材6bのジョグル部17bが第1部材6aの面一部18aに重ねられることで、
図5に示すように、第1部材6aの切欠部20aと第2部材6bの切欠部20bとにより孔22が形成される。なお、第1部材6aのウエブ7a、第2部材6bのウエブ7bには、軽量化のための孔23a、23b及び切欠部24a、24bが、車両中心軸Cに対して点対称に形成されている。
【0035】
(作用・効果)
図2〜
図5に示すように、本実施形態に係るクロスメンバ1によれば、第1部材6aの重合部10aと第2部材6bの重合部10bとの重ね代を調節することで、左右のサイドレール2a、2bの間隔が異なった車種の車体フレームFに対応できる。また、同一車種(同一の車体フレームF)において左右のサイドレール2a、2bの間隔が車長方向の位置に応じて異なっている車体フレームFに対しても、第1部材6aの重合部10aと第2部材6bの重合部10bとの重ね代を調節することで、車長方向の異なった位置に装着されるクロスメンバ1として用いることができる。
【0036】
加えて、第1部材6aと第2部材6bとは、重合部10a、10b、固定部11a、11b、連結孔13a、13bや、取付孔12a、12b等を含めた全ての形状が車両中心軸Cに対して点対称となっていて実質的に同形状であるので、一種類の部品で様々な幅の車体フレームに対応できる。よって、車体フレームFに応じて製造すべきクロスメンバ1の種類を減少でき、部品管理が容易となる。また、クロスメンバ1を製造するためには、それぞれの種類ごとにプレス加工の金型等を用意する必要があるが、金型を共用でき投資を削減できる。
【0037】
すなわち、本実施形態に係る車体フレーム用のクロスメンバ1によれば、一対のサイドレール2a、2bの一方に固定される第1部材6aと他方に固定される第2部材6bとが車両中心軸Cに対して点対称に成形されており、第1部材6aの重合部10aと第2部材6bの重合部10bとを重合させて、サイドレール2a、2bの間隔に合わせて、車幅方向にスライドさせ、連結孔13a、13bに挿通した締結具で連結することで、一種類の部品で様々な幅の車体フレームFに対応でき、低コスト化を図ることができる(
図5参照)。
【0038】
図4に示すように、重合部10a(10b)には、固定部11a(11b)の板厚に合わせて段差が付けられたジョグル部17a(17b)と、固定部11a(11b)に面一に連なった面一部18a(18b)とが形成されており、
図5に示すように、第1部材6aのジョグル部17aが第2部材6bの面一部18bに重ねられ、第2部材6bのジョグル部17bが第1部材6aの面一部18aに重ねられることで、第1部材6aの固定部11aと第2部材6bの固定部11bとが面一になる。
【0039】
これにより、第1部材6aの固定部11aの取付孔12aと第2部材6bの固定部11bの取付孔12bとは、車長方向の位置が等しくなる。従って、左右のサイドレール2a、2bに第1部材6aと第2部材6bとを取り付けるために形成される孔の位置が、車長方向に同位置(左右対称位置)となり、左右のサイドレール2a、2bに形成される孔の位置を左右でクロスメンバ1の板厚に応じてずらす必要はなく、サイドレール2a、2bへの孔開け加工が容易となる。
【0040】
図4に示すように、第1部材6aの重合部10aの車幅方向内端と、第2部材6bの重合部10bの車幅方向内端とに、車両中心軸Cに対して点対称に形成された切欠部20a、20bが夫々設けられ、第1部材6aのジョグル部17aと面一部18aとを繋ぐ傾斜部19aと、第2部材6bのジョグル部17bと面一部18bとを繋ぐ傾斜部19bとが、車両中心軸Cに対して点対称であり、第1部材6aの傾斜部19aの長手方向の一端部21aと、第2部材6bの傾斜部19bの長手方向の一端部21bとが、切欠部20a、20bに夫々位置している。これにより、第1部材6aの重合部10aと第2部材6bの重合部10bとは、車両中心軸Cに対する点対称性と車幅方向へのスライド性とを両立でき、一種類の部品で様々な幅の車体フレームFに対応できる。
【0041】
図5に示すように、第1部材6aの重合部10aのジョグル部17aが第2部材6bの重合部10bの面一部18bに重ねられ、第2部材6bの重合部10bのジョグル部17bが第1部材6aの重合部10aの面一部18aに重ねられることで、第1部材6aの切欠部20aと第2部材6bの切欠部20bとにより孔22が形成される。このように、第1部材6aの重合部10aと第2部材6bの重合部10bとが重なった中央部分に孔22が形成されるので、板厚の2倍に相当する分だけ軽量化を図ることができる。また、孔22の分だけ使用材料が減少するので、低コスト化を図れる。なお、クロスメンバ1の中央部分は、応力解析の結果、発生応力が小さいことが分かっており、孔22があっても問題ない。
【0042】
(変形例1)
図6に、第1部材6aと第2部材6bとを、締結部材16(
図2参照)ではなく、隅肉溶接によって連結したクロスメンバ1aを示す。
図6における太線25は溶接ビードである。第1部材6aと第2部材6bとは、図示しない治具で所定の幅寸法に押さえられた状態で隅肉溶接される。この変形例1に係るクロスメンバ1aにおいては、連結孔13a、13b(
図4参照)が省略されている他は、第1実施形態に係るクロスメンバ1と同様の構成となっており、同様の作用効果を奏する。
【0043】
(変形例2)
図7に、第1部材6aと第2部材6bとを、締結部材16ではなく、スポット溶接によって連結したクロスメンバ1bを示す。
図7における×印26はスポット溶接部である。第1部材6aと第2部材6bとは、図示しない治具で所定の幅寸法に押さえられた状態でスポット溶接される。この変形例2に係るクロスメンバ1bにおいても、連結孔13a、13b(
図4参照)が省略されている他は、第1実施形態に係るクロスメンバ1と同様の構成となっており、同様の作用効果を奏する。
【0044】
(変形例3)
図8に、第1部材6aと第2部材6bとを、
図2に示す左右のサイドレール2a、2bのウエブ3a、3bにも締結するようにしたクロスメンバ1cを示す。このクロスメンバ1cは、第1部材6a及び第2部材6bの固定部11a、11bのウエブ7a、7bに取付用フランジ27a、27bが90度折り曲げられて夫々形成されており、取付用フランジ27a、27bに取付孔28a、28bが形成されている。第1部材6aの取付用フランジ27a及び取付孔28aと、第2部材6bの取付用フランジ27b及び取付孔28bとは、車両中心軸Cに対して点対称である。
【0045】
取付用フランジ27a、27bは、サイドレール2a、2bのウエブ3a、3b(
図2参照)に重ねられ、取付孔27a、27bに挿通された締結具16(ボルトナット、リベット等)によってサイドレール2a、2bのウエブ3a、3bに固定される。この変形例3に係るクロスメンバ1cにおいては、取付用フランジ27a、27bが追加された点を除き、第1実施形態に係るクロスメンバ1と同様の構成となっており、同様の作用効果を奏する。なお、連結孔13a、13bを省略し、第1部材6aと第2部材6bとを隅肉溶接(
図6参照)又はスポット溶接(
図7参照)してもよい。
【0046】
(変形例4)
図9に、クロスメンバ1のジョグル部17a、17bの変形例4を示す。
図9(a)は第1実施形態(
図4参照)と比べてジョグル部17a、17bを大きくしたクロスメンバ1dの正面図、
図9(b)はジョグル部17a、17bを小さくしたクロスメンバ1eの正面図、
図9(c)はジョグル部17a、17bを更に小さくしたクロスメンバ1fの正面図である。
【0047】
変形例4に係るクロスメンバ1d、1e、1fにおいても、第1実施形態と同様に、第1部材6aの車幅方向内端と、第2部材6bの車幅方向内端とに、車両中心軸Cに対して点対称に形成された切欠部20a、20bが夫々設けられ、第1部材6aのジョグル部17aと面一部18aとを繋ぐ傾斜部19aと、第2部材6bのジョグル部17bと面一部18bとを繋ぐ傾斜部19bとが、車両中心軸Cに対して点対称であり、第1部材6aの傾斜部19aの長手方向の一端部21aと、第2部材6bの傾斜部19bの長手方向の一端部21bとが、切欠部20a、20bに夫々位置している。
【0048】
この結果、変形例4に係るクロスメンバ1d、1e、1fにおいても、第1部材6aと第2部材6bとは、車両中心軸Cに対する点対称性と車幅方向へのスライド性とを両立でき、一種類の部品で様々な幅の車体フレームFに対応でき、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0049】
(第2実施形態)
図10に本発明の第2実施形態に係る車体フレーム用のクロスメンバ1gを示す。このクロスメンバ1gは、
図2に示すサイドレール2a、2bの高さ方向の寸法の大小に対応したものである。この第2実施形態に係るクロスメンバ1gは、サイドレール2a、2bの幅方向の寸法の大小に対応した第1実施形態に係るクロスメンバ1と同様の技術思想であるので、以下に簡単に説明する。
【0050】
第2実施形態に係るクロスメンバ1gは、一対のサイドレール2a、2bの間の上側部分に配置される上側部材6cと、一対のサイドレール2a、2bの間の下側部分に配置される下側部材6dとを備え、これら上側部材6cと下側部材6dとは、上下方向にスライド自在に重ね合わされる重合部10c、10dと、サイドレール2a、2bに固定される固定部11c、11dとから夫々構成され、上側部材6cの重合部10c及び固定部11cと、下側
部材6dの重合部10d及び固定部11dとが、車体前後方向に延びる車両中心軸Cに対して点対称である。
【0051】
上側部材6cの重合部10cは、固定部11cの板厚に合わせて段差が付けられたジョグル部17cと、固定部11cに面一に連なった面一部18cとを有する。下側部材6dの重合部10dも、同様に、ジョグル部17dと面一部18dとを有する。上側部材6cのジョグル部17c及び面一部18cと下側部材6dのジョグル部17d及び面一部18dとは、車両中心軸Cに対して点対称である。上側部材6cのジョグル部17cが下側部材6dの面一部18dに重ねられ、下側部材6dのジョグル部17dが上側部材6cの面一部18cに重ねられ、上側部材6cの固定部11cと下側部材6dの固定部11dとが面一となっている。
【0052】
上側部材6cの重合部10cの下端と、下側部材6dの重合部10dの上端とには、車両中心軸Cに対して点対称に形成された切欠部20c、20dが夫々設けられている。上側部材6cのジョグル部17cと面一部18cとを繋ぐ傾斜部19cと、下側部材6dのジョグル部17dと面一部18dとを繋ぐ傾斜部19dとは、車両中心軸Cに対して点対称に形成されている。上側部材6cの傾斜部19cの長手方向の一端部21cと、下側部材6dの傾斜部19dの長手方向の一端部21dとは、切欠部20c、20dに夫々位置している。
【0053】
上側部材6cのジョグル部17cが下側部材6dの面一部18dに重ねられ、下側部材6dのジョグル部17dが上側部材6cの面一部18cに重ねられ、上側部材6cの切欠部20cと下側部材6dの切欠部20dとにより孔29が形成されている。また、上側部材6cに形成された切欠部30cと下側部材6dに形成された切欠部30dとによって孔31が形成されている。
【0054】
上側部材6cの重合部10c及び下側部材6dの重合部10dには、上側部材6cと下側部材6dとを連結するための連結孔13c、13dが夫々形成されている。連結孔13cは、クロスメンバ1gのウエブとなる部分に形成されており、上下方向に沿って形成された長孔14cと丸孔15cとを有する。連結孔13dも、同様に、長孔14dと丸孔15dとを有する。上側部材6cの長孔14c及び丸孔15cと下側部材6dの長孔14d及び丸孔15dとは、車両中心軸Cに対して点対称に形成されており、上側部材6cの重合部10cと下側部材6dの重合部10dとが重ねられたとき、上側部材6cの長孔14cが下側部材6dの丸孔15dに重なり、下側部材6dの長孔14dが上側部材6cの丸孔15cに重なるようになっている。重なった孔には締結具16(
図2参照)が挿通され、上側部材6cと下側部材6dとが連結される。
【0055】
第2実施形態に係るクロスメンバ1gによれば、一対のサイドレール2a、2b(
図2参照)の間の上側部分に固定される上側部材6cと下側部分の固定される下側部材6dとを車両中心軸Cに対して点対称に成形し、上側部材6cと下側部材6dとを上下方向にスライド自在に重合させることで、一種類の部品で様々な高さの車体フレームFに対応でき、低コスト化を図ることができる。その他、第1実施形態に係るクロスメンバ1と同様の構成となっており、同様に作用効果を奏する。なお、連結孔13c、13dを省略し、上側部材6cと下側部材6dとを隅肉溶接(
図6参照)又はスポット溶接(
図7参照)してもよい。
【0056】
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。