【実施例】
【0088】
以下の実施例は、本実施形態の一例を説明したものである。しかし、本実施形態は、本実施例に限定して解釈されない。
【0089】
以下、粒子群の体積平均粒径の測定方法について説明する。
粒子群の体積平均粒径は、粒度分布測定装置Multisizer3(ベックマン・コールター社製)にて測定された。
【0090】
以下、トナーのアスペクト比(長径/短径)の測定方法について説明する。
トナーの長径には、Multisizer3(ベックマン・コールター社製)にて測定された体積平均粒径の値が用いられた。
トナーの短径は、以下のようにして求められた。すなわち、走査型電子顕微鏡(SEM)(Carl Zeiss社製;倍率1000倍)によるSEM像から、粒子100個についてそれぞれ粒子側面における短径が測定され、これらの平均値がトナーの短径とされた。
そして、長径/短径が算出され、トナーのアスペクト比とされた。
【0091】
以下、「第1のトナー100質量部に対する第2のトナーの割合(質量部)」の求め方について説明する。
後述の画像形成方法によって、紙面上にトナー像が転写され、定着前の未定着画像部分のトナーが採取された。次いで、そのトナーの粒度分布(体積基準)が粒度分布測定装置Multisizer3(ベックマン・コールター社製)にて測定された。そして、採取されたトナー中に存在する第1のトナー及び第2のトナーのそれぞれの量が求められ、第1のトナー100質量部に対する第2のトナーの割合(質量部)が算出された。
【0092】
以下、画像形成方法について説明する。
各例のトナーと、シリコーン樹脂で被覆されたフェライトキャリアとを混合して現像剤を調製した。その際、現像剤中のフェライトキャリア濃度を、トナー比濃度が8質量%となるように設定した。
次いで、
図3に示す実施形態の画像形成装置と同一の電子写真複合機MFP(東芝テック株式会社製、e−studio 4520c)が用いられ、画像形成が行われた。画像形成は、下記3通りの画像形成方法X〜Zにてそれぞれ行われた。
画像形成方法X:
第2の現像器に、第1のトナーを含有する現像剤が収容され、第1の現像器に、第2のトナーを含有する現像剤が収容された画像形成装置を使用。
画像形成方法Y:
第2の現像器に、第2のトナーを含有する現像剤が収容され、第1の現像器に、第1のトナーを含有する現像剤が収容された画像形成装置を使用。
画像形成方法Z:
第1の現像器のみに、第1のトナーと第2のトナーとの混合物を含有する現像剤が収容された画像形成装置を使用。
【0093】
以下、着色剤を含む第1のトナー、及び、着色剤を含まない第2のトナーの製造方法について説明する。
【0094】
(実施例1)
以下、バインダー樹脂分散液(p1)を調製する工程について説明する。
バインダー樹脂として、テレフタル酸とエチレングリコールとが縮合重合したポリエステル樹脂(酸価10mgKOH/g,Mw15000,Tg58℃)を用いた。
前記ポリエステル樹脂30質量部と、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製、ネオペレックスG15)1質量部と、イオン交換水69質量部とが混合され、水酸化カリウムにてpHが12に調整された分散液(p0)が得られた。
前記分散液(p0)が高圧式ホモジナイザーNANO3000(株式会社美粒製)に投入され、150℃、150MPaでの処理が施されて、バインダー樹脂分散液(p1)が得られた。
前記バインダー樹脂分散液(p1)について、SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径の測定が行われた。この結果、バインダー樹脂分散液(p1)中の樹脂粒子の粒子群は、体積平均粒径0.23μm、標準偏差0.15のシャープな粒度分布を有するものであった。
【0095】
以下、離型剤分散液(w1)を調製する工程について説明する。
離型剤として、パルミチン酸を主成分とするエステルワックスを用いた。
前記エステルワックス40質量部と、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製、ネオペレックスG15)4質量部と、アミン化合物としてトリエチルアミン1質量部と、イオン交換水55質量部とがクレアミックス(エム・テクニック社製)により混合されて、混合液が調製された。前記クレアミックス内で、前記混合液が80℃まで加温された。その後、前記クレアミックスの回転数6000rpmで30分間機械的せん断が行われた。前記の機械的せん断の終了後、混合液が常温まで冷却されて、離型剤分散液(w1)が調製された。
前記離型剤分散液(w1)について、SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径の測定が行われた結果、離型剤粒子の粒子群の体積平均粒径は0.20μmであった。
【0096】
以下、混合分散液(pw1)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)61質量部と、前記離型剤分散液(w1)3質量部と、イオン交換水51質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw1)が調製された。
【0097】
以下、着色剤分散液(c1)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin153、体積平均粒径60.1μm)13質量部と、イオン交換水175質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液20質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’1)が得られた。次に、前記混合液(c’1)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液31質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c1)が調製された。
【0098】
凝集工程:
前記着色剤分散液(c1)に、前記混合分散液(pw1)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a1)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a1)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)6質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
【0099】
分離工程:
前記融着工程で得られた分散液が1時間静置された(沈降分離、重力による分離)。これにより、分散液中の粒子群が、光輝性顔料を含む粒子が分散した分散液と、光輝性顔料を含まない粒子が分散した分散液とに分けられた。
【0100】
洗浄工程:
各分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された各粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(1)、及び、光輝性顔料を含まない第2のトナー(1)がそれぞれ得られた。
【0101】
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(1)の粒子群の体積平均粒径は70.1μm、第2のトナー(1)の粒子群の体積平均粒径は6.0μmであった。
得られた第1のトナー(1)、及び、第2のトナー(1)が用いられ、上述の画像形成方法Zによって、画像が形成された。
【0102】
(実施例2)
以下、混合分散液(pw2)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)61質量部と、前記離型剤分散液(w1)5質量部と、イオン交換水51質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw2)が調製された。
【0103】
以下、着色剤分散液(c2)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin163、体積平均粒径120.5μm)12質量部と、イオン交換水179質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液15質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’2)が得られた。次に、前記混合液(c’2)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液31質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c2)が調製された。
【0104】
凝集工程:
前記着色剤分散液(c2)に、前記混合分散液(pw2)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a2)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a2)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
【0105】
分離工程:
前記融着工程で得られた分散液が1時間静置された(沈降分離)。これにより、分散液中の粒子群が、光輝性顔料を含む粒子が分散した分散液と、光輝性顔料を含まない粒子が分散した分散液とに分けられた。
【0106】
洗浄工程:
各分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された各粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(2)、及び、光輝性顔料を含まない第2のトナー(2)がそれぞれ得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(2)の粒子群の体積平均粒径は131.2μm、第2のトナー(2)の粒子群の体積平均粒径は5.5μmであった。
得られた第1のトナー(2)、及び、第2のトナー(2)が用いられ、上述の画像形成方法Zによって、画像が形成された。
【0107】
(実施例3)
以下、混合分散液(pw3)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)5質量部と、イオン交換水51質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw3)が調製された。
【0108】
以下、着色剤分散液(c3)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin383、体積平均粒径250.7μm)7質量部と、イオン交換水184質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液11質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’3)が得られた。次に、前記混合液(c’3)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液31質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c3)が調製された。
【0109】
以下、着色剤を含む第1のトナー(3)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c3)に、前記混合分散液(pw3)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a3)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a3)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(3)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(3)の粒子群の体積平均粒径は273.7μmであった。
【0110】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(3)の製造方法について説明する。
バインダー樹脂として、テレフタル酸とビスフェノールAとが縮合重合したポリエステル樹脂が用いられた。
離型剤として、カルナバワックスが用いられた。
帯電制御剤として、アルミニウムとマグネシウムとを含むポリサッカライド化合物が用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂82質量部と、前記エステルワックス12質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m3)が調製された。この後、前記原料混合物(m3)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m3a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m3a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m3b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m3b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が7.2μmの第2のトナー(3)が得られた。
【0111】
得られた第1のトナー(3)、及び、第2のトナー(3)が用いられ、上述の画像形成方法Yによって、画像が形成された。
【0112】
(実施例4)
以下、混合分散液(pw4)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)8質量部と、イオン交換水50質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw4)が調製された。
【0113】
以下、着色剤分散液(c4)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin211、体積平均粒径10.1μm)18質量部と、イオン交換水186質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液7質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’4)が得られた。次に、前記混合液(c’4)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液30質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c4)が調製された。
【0114】
以下、着色剤を含む第1のトナー(4)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c4)に、前記混合分散液(pw4)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a4)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a4)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(4)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(4)の粒子群の体積平均粒径は11.9μmであった。
【0115】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(4)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂84質量部と、前記エステルワックス8質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m4)が調製された。この後、前記原料混合物(m4)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m4a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m4a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m4b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m4b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が5.0μmの第2のトナー(4)が得られた。
【0116】
得られた第1のトナー(4)、及び、第2のトナー(4)が用いられ、上述の画像形成方法Xによって、画像が形成された。
【0117】
(実施例5)
以下、混合分散液(pw5)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)10質量部と、イオン交換水50質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw5)が調製された。
【0118】
以下、着色剤分散液(c5)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin383、体積平均粒径200.3μm)9質量部と、イオン交換水79質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液8質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’5)が得られた。次に、前記混合液(c’5)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液30質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c5)が調製された。
【0119】
以下、着色剤を含む第1のトナー(5)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c5)に、前記混合分散液(pw5)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a5)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a5)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(5)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(5)の粒子群の体積平均粒径は226.4μmであった。
【0120】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(5)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂85質量部と、前記エステルワックス7質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m5)が調製された。この後、前記原料混合物(m5)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m5a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m5a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m5b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m5b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が6.8μmの第2のトナー(5)が得られた。
【0121】
得られた第1のトナー(5)、及び、第2のトナー(5)が用いられ、上述の画像形成方法Yによって、画像が形成された。
【0122】
(実施例6)
以下、混合分散液(pw6)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)10質量部と、イオン交換水50質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw6)が調製された。
【0123】
以下、着色剤分散液(c6)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin201、体積平均粒径7.0μm)12質量部と、イオン交換水186質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液7質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’6)が得られた。次に、前記混合液(c’6)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液30質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c6)が調製された。
【0124】
以下、着色剤を含む第1のトナー(6)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c6)に、前記混合分散液(pw6)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a6)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a6)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(6)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(6)の粒子群の体積平均粒径は9.5μmであった。
【0125】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(6)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂82質量部と、前記エステルワックス5質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m6)が調製された。この後、前記原料混合物(m6)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m6a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m6a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m6b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m6b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が5.2μmの第2のトナー(6)が得られた。
【0126】
得られた第1のトナー(6)、及び、第2のトナー(6)が用いられ、上述の画像形成方法Yによって、画像が形成された。
【0127】
(実施例7)
以下、混合分散液(pw7)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)8質量部と、イオン交換水50質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw7)が調製された。
【0128】
以下、着色剤分散液(c7)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin259、体積平均粒径40.3μm)12質量部と、イオン交換水193質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液7質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’7)が得られた。次に、前記混合液(c’7)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液30質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c7)が調製された。
【0129】
以下、着色剤を含む第1のトナー(7)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c7)に、前記混合分散液(pw7)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a7)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a7)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(7)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(7)の粒子群の体積平均粒径は45.1μmであった。
【0130】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(7)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂78質量部と、前記エステルワックス15質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m7)が調製された。この後、前記原料混合物(m7)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m7a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m7a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m7b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m7b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が8.8μmの第2のトナー(7)が得られた。
【0131】
得られた第1のトナー(7)、及び、第2のトナー(7)が用いられ、上述の画像形成方法Xによって、画像が形成された。
【0132】
(実施例8)
以下、着色剤分散液(c8)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin289、体積平均粒径50.3μm)12質量部と、イオン交換水193質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液7質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’8)が得られた。次に、前記混合液(c’8)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液30質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c8)が調製された。
【0133】
以下、着色剤を含む第1のトナー(8)の製造方法について説明する。
前記着色剤分散液(c8)に、前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部とイオン交換水50質量部との混合液(p1’) が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a8)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a8)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(8)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(8)の粒子群の体積平均粒径は53.8μmであった。
【0134】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(8)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂78質量部と、前記エステルワックス15質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m8)が調製された。この後、前記原料混合物(m8)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m8a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m8a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m8b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m8b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が6.6μmの第2のトナー(8)が得られた。
【0135】
得られた第1のトナー(8)、及び、第2のトナー(8)が用いられ、上述の画像形成方法Xによって、画像が形成された。
【0136】
(比較例1)
以下、混合分散液(pw9)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)6質量部と、イオン交換水48質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw9)が調製された。
【0137】
以下、着色剤分散液(c9)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin111、体積平均粒径1.5μm)12質量部と、イオン交換水173質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液8質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’9)が得られた。次に、前記混合液(c’9)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液29質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c9)が調製された。
【0138】
以下、着色剤を含む第1のトナー(9)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c9)に、前記混合分散液(pw9)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a9)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a9)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(9)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(9)の粒子群の体積平均粒径は6.2μmであった。
【0139】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(9)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂78質量部と、前記エステルワックス15質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m9)が調製された。この後、前記原料混合物(m9)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m9a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m9a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m9b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m9b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が6.0μmの第2のトナー(9)が得られた。
【0140】
得られた第1のトナー(9)、及び、第2のトナー(9)が用いられ、上述の画像形成方法Xによって、画像が形成された。
【0141】
(比較例2)
以下、混合分散液(pw10)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)6質量部と、イオン交換水53質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw10)が調製された。
【0142】
以下、着色剤分散液(c10)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin119、体積平均粒径3.5μm)12質量部と、イオン交換水181質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液8質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’10)が得られた。次に、前記混合液(c’10)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液32質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c10)が調製された。
【0143】
以下、着色剤を含む第1のトナー(10)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c10)に、前記混合分散液(pw10)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a10)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a10)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(10)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(10)の粒子群の体積平均粒径は4.0μmであった。
【0144】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(10)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂85質量部と、前記エステルワックス8質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m10)が調製された。この後、前記原料混合物(m10)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m10a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m10a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m10b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m10b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が4.5μmの第2のトナー(10)が得られた。
【0145】
得られた第1のトナー(10)、及び、第2のトナー(10)が用いられ、上述の画像形成方法Xによって、画像が形成された。
【0146】
(比較例3)
以下、混合分散液(pw11)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)61質量部と、前記離型剤分散液(w1)6質量部と、イオン交換水51質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw11)が調製された。
【0147】
以下、着色剤分散液(c11)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin183、体積平均粒径400.2μm)10質量部と、イオン交換水170質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液21質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’11)が得られた。次に、前記混合液(c’11)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液33質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c11)が調製された。
【0148】
凝集工程:
前記着色剤分散液(c11)に、前記混合分散液(pw11)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a11)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a11)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)6質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
【0149】
分離工程:
前記融着工程で得られた分散液が1時間静置された(沈降分離)。これにより、分散液中の粒子群が、光輝性顔料を含む粒子が分散した分散液と、光輝性顔料を含まない粒子が分散した分散液とに分けられた。
【0150】
洗浄工程:
各分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が2μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された各粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(11)、及び、光輝性顔料を含まない第2のトナー(11)がそれぞれ得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(11)の粒子群の体積平均粒径は430.6μm、第2のトナー(11)の粒子群の体積平均粒径は7.5μmであった。
【0151】
得られた第1のトナー(11)、及び、第2のトナー(11)が用いられ、上述の画像形成方法Zによって、画像が形成された。
【0152】
(比較例4)
以下、混合分散液(pw12)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)6質量部と、イオン交換水54質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw12)が調製された。
【0153】
以下、着色剤分散液(c12)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin383、体積平均粒径250.7μm)9質量部と、イオン交換水182質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液8質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’12)が得られた。次に、前記混合液(c’12)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液32質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c12)が調製された。
【0154】
以下、着色剤を含む第1のトナー(12)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c12)に、前記混合分散液(pw12)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a12)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a12)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(12)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(12)の粒子群の体積平均粒径は274.3μmであった。
【0155】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(12)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂95質量部と、前記エステルワックス3質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m12)が調製された。この後、前記原料混合物(m12)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m12a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m12a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m12b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m12b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が5.0μmの第2のトナー(12)が得られた。
【0156】
得られた第1のトナー(12)、及び、第2のトナー(12)が用いられ、上述の画像形成方法Yによって、画像が形成された。
【0157】
(比較例5)
以下、混合分散液(pw13)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)8質量部と、イオン交換水59質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw13)が調製された。
【0158】
以下、着色剤分散液(c13)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin163、体積平均粒径55.3μm)9質量部と、イオン交換水189質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液6質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’13)が得られた。次に、前記混合液(c’13)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液30質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c13)が調製された。
【0159】
以下、着色剤を含む第1のトナー(13)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c13)に、前記混合分散液(pw13)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a13)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a13)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(13)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(13)の粒子群の体積平均粒径は60.2μmであった。
【0160】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(13)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂85質量部と、前記エステルワックス11質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m13)が調製された。この後、前記原料混合物(m13)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m13a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m13a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m13b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m13b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が10.5μmの第2のトナー(13)が得られた。
【0161】
得られた第1のトナー(13)、及び、第2のトナー(13)が用いられ、上述の画像形成方法Yによって、画像が形成された。
【0162】
(比較例6)
以下、混合分散液(pw14)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)8質量部と、イオン交換水59質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw14)が調製された。
【0163】
以下、着色剤分散液(c14)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin249、体積平均粒径35.5μm)11質量部と、イオン交換水177質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液6質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’14)が得られた。次に、前記混合液(c’14)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液34質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c14)が調製された。
【0164】
以下、着色剤を含む第1のトナー(14)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c14)に、前記混合分散液(pw14)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a14)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a14)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(14)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(14)の粒子群の体積平均粒径は36.8μmであった。
【0165】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(14)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂84質量部と、前記エステルワックス11質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m14)が調製された。この後、前記原料混合物(m14)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m14a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m14a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m14b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m14b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が5.5μmの第2のトナー(14)が得られた。
【0166】
得られた第1のトナー(14)、及び、第2のトナー(14)が用いられ、上述の画像形成方法Zによって、画像が形成された。
【0167】
(比較例7)
以下、混合分散液(pw15)の調製について説明する。
前記バインダー樹脂分散液(p1)60質量部と、前記離型剤分散液(w1)5質量部と、イオン交換水60質量部とが撹拌されることにより、混合分散液(pw15)が調製された。
【0168】
以下、着色剤分散液(c15)を調製する工程について説明する。
光輝性顔料(商品名Iriodin259、体積平均粒径40.1μm)13質量部と、イオン交換水189質量部とが撹拌されながら、0.5質量%ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド溶液6質量部が添加された後、45℃に昇温されて、混合液(c’15)が得られた。次に、前記混合液(c’15)に、30質量%硫酸アンモニウム溶液34質量部が添加され、1時間保持されて、着色剤分散液(c15)が調製された。
【0169】
以下、着色剤を含む第1のトナー(15)の製造方法について説明する。
凝集工程:
前記着色剤分散液(c15)に、前記混合分散液(pw15)が10時間かけて徐々に添加されて、凝集体分散液(a15)が得られた。
融着工程:
前記凝集体分散液(a15)に、界面活性剤としてポリカルボン酸系界面活性剤(花王株式会社製、ポイズ520)5質量部が添加され、次いで65℃に加熱された。この後、静置されて、融着粒子が分散した分散液が得られた。
洗浄工程:
前記融着工程で得られた分散液中の粒子群に対し、ろ過及びイオン交換水による洗浄操作が繰り返された。前記の洗浄操作は、ろ液の導電率が50μS/cm以下になるまで繰り返された。
乾燥工程:
最後のろ過により分離された粒子群が、真空乾燥機により含水率1.0質量%以下になるまで乾燥された。そして、光輝性顔料を含む第1のトナー(15)が得られた。
SALD−7000(株式会社島津製作所製)により体積平均粒径(50%D)の測定が行われた結果、第1のトナー(15)の粒子群の体積平均粒径は43.8μmであった。
【0170】
以下、着色剤を含まない第2のトナー(14)の製造方法について説明する。
第2のトナー(3)の製造方法で用いられたバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤と同じバインダー樹脂、離型剤及び帯電制御剤がそれぞれ用いられた。
混合・混練工程:
前記ポリエステル樹脂83質量部と、前記エステルワックス11質量部と、前記帯電制御剤1質量部とがヘンシェルミキサーにより混合されて、原料混合物(m15)が調製された。この後、前記原料混合物(m15)が、120℃に温度設定された2軸混練機により溶融混練されて、混練物(m15a)が得られた。
粉砕工程:
前記混練物(m15a)がフェザーミルにより粗粉砕され、粗粉砕物(m15b)が得られた。この後、前記粗粉砕物(m15b)がジェットミルにより粉砕された。
分級工程:
次いで、ローター型分級機により分級され、粒子群の体積平均粒子径が6.5μmの第2のトナー(15)が得られた。
【0171】
得られた第1のトナー(15)、及び、第2のトナー(15)が用いられ、上述の画像形成方法Xによって、画像が形成された。
【0172】
表1は、各例で製造された第1のトナー及び第2のトナーの組成を示す。
【0173】
【表1】
【0174】
以下、加飾性及び定着性の評価について説明する。
上述の画像形成方法X〜Zにおいて、定着温度140℃で、紙面上にトナーが定着して画像が形成された。
この後、目視にて、画像の加飾性、及びトナーの定着性をそれぞれ評価した。
【0175】
加飾性の評価基準は、下記のとおりである。
加飾性の評価基準
◎:定着後の画像は、ムラが無く、光輝感がある。
○:定着後の画像は、多少のムラはあるものの、光輝感がある。
×:定着後の画像は、ムラがあり、光輝感がない。
【0176】
定着性の評価基準は、下記のとおりである。
定着性の評価基準
○:オフセットや未定着による画像剥がれが発生していない。
×:オフセットや未定着による画像剥がれが発生している。
【0177】
表2は、各例で製造されたトナーについての加飾性及び定着性の評価結果を示す。
【0178】
【表2】
【0179】
本実施形態を適用した実施例1〜8においては、加飾性及び定着性の評価がいずれも良好な結果であった。
一方、比較例1〜7においては、加飾性及び定着性の評価の少なくとも一方が不良な結果であった。
【0180】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。