【文献】
Youhan Kim,doc.:IEEE 802.11−11/1067r3,2011年 9月,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/11/11−11−1067−03−00ac−lb178−coex−comments−tgac−d1−0.xls
【文献】
Matthew Fischer,Non−HT Reference Rate for 256−QAM,doc.:IEEE 802.11−11/1146r1,2011年 9月,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/11/11−11−1146−01−00ac−non−ht−reference−rate−for−256−qam.doc
【文献】
Matthew Fischer,LB178 Proposed Resolutions AMPDU,IEEE 802.11−11/1144r5,2011年 9月,pp.4−6,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/11/11−11−1144−05−00ac−lb178−proposed−resolutions−ampdu.doc&charset=iso−8859−1&qt=%2Bvhtbasicmcsset&col=sa&n=1&la=en
【文献】
Simone Merlin, Control frames rate selection, IEEE 802.11−11/1439r0,2011年11月2日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面を参照しながら本開示の様々な態様について以下でより十分に説明する。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施され得、本開示全体にわたって提示する任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるために与えるものである。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示のいかなる態様をもカバーするものであることを、当業者なら諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置は実装され得、または方法は実施され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載の本開示の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
【0014】
「例示的」という単語は、本明細書では、「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用する。本明細書で「例示的」として説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好適または有利であると解釈すべきではない。
【0015】
本明細書では特定の態様について説明するが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好適な態様のいくつかの利益および利点について説明するが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々なワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および伝送プロトコルに広く適用可能であるものとし、それらのいくつかを例として、図および好適な態様についての以下の説明において示す。発明を実施するための形態および図面は、本開示を限定するものではなく説明するものにすぎず、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれの均等物によって定義される。
【0016】
例示的なワイヤレス通信システム
本明細書に記載の技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む、様々なブロードバンドワイヤレス通信システムに使用され得る。そのような通信システムの例には、空間分割多元接続(SDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。SDMAシステムは、複数のユーザ端末に属するデータを同時に送信するために十分に異なる方向を利用し得る。TDMAシステムは、送信信号を異なるタイムスロットに分割し、各タイムスロットを異なるユーザ端末に割り当てることによって、複数のユーザ端末が同じ周波数チャネルを共有することを可能にし得る。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重化(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各サブキャリアは独立してデータで変調され得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインターリーブFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するための局所FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するための拡張FDMA(EFDMA)を利用し得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送られる。
【0017】
本明細書の教示は、様々なワイヤードまたはワイヤレス装置(たとえば、ノード)に組み込まれ得る(たとえば、その装置内に実装されるか、またはその装置によって実行され得る)。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるワイヤレスノードはアクセスポイントまたはアクセス端末を備え得る。
【0018】
アクセスポイント(「AP」)は、ノードB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、発展型ノードB(eNB)、基地局コントローラ(「BSC」)、ベーストランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の用語を備えるか、それらとして実装されるか、あるいはそれらとして知られ得る。
【0019】
アクセス端末(「AT」)は、加入者局、加入者ユニット、移動局、リモート局、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器、ユーザ局、または何らかの他の用語を備えるか、それらとして実装されるか、あるいはそれらとして知られ得る。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)フォン、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、局(「STA」)、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備え得る。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラーフォンまたはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレスまたはワイヤード媒体を介して通信するように構成された他の好適なデバイスに組み込まれ得る。いくつかの態様では、ノードはワイヤレスノードである。たとえば、そのようなワイヤレスノードは、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなど、ワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与え得る。
【0020】
図1に、アクセスポイントとユーザ端末とをもつ多元接続多入力多出力(MIMO)システム100を示す。簡単のために、
図1にはただ1つのアクセスポイント110を示してある。アクセスポイントは、概して、ユーザ端末と通信する固定局であり、基地局または何らかの他の用語で呼ばれることもある。ユーザ端末は、固定でも移動でもよく、移動局、ワイヤレスデバイス、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。アクセスポイント110は、ダウンリンクおよびアップリンク上で所与の瞬間において1つまたは複数のユーザ端末120と通信し得る。ダウンリンク(すなわち、順方向リンク)はアクセスポイントからユーザ端末への通信リンクであり、アップリンク(すなわち、逆方向リンク)はユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。ユーザ端末はまた、別のユーザ端末とピアツーピアで通信し得る。システムコントローラ130が、アクセスポイントに結合し、アクセスポイントの調整および制御を行う。
【0021】
以下の開示の部分では、空間分割多元接続(SDMA)によって通信することが可能なユーザ端末120について説明するが、いくつかの態様では、ユーザ端末120は、SDMAをサポートしないいくつかのユーザ端末をも含み得る。したがって、そのような態様では、AP110は、SDMAユーザ端末と非SDMAユーザ端末の両方と通信するように構成され得る。この手法は、より新しいSDMAユーザ端末が適宜に導入されることを可能にしながら、より古いバージョンのユーザ端末(「レガシー」局)が企業に配備されたままであることを都合よく可能にして、それらの有効寿命を延長し得る。
【0022】
システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ伝送のために複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナを採用する。アクセスポイント110は、N
ap個のアンテナを装備し、ダウンリンク送信では多入力(MI)を表し、アップリンク送信では多出力(MO)を表す。K個の選択されたユーザ端末120のセットは、ダウンリンク送信では多出力を集合的に表し、アップリンク送信では多入力を集合的に表す。純粋なSDMAの場合、K個のユーザ端末のためのデータシンボルストリームが、何らかの手段によって、コード、周波数または時間で多重化されない場合、N
ap≧K≧1であることが望まれる。TDMA技法、CDMAを用いた異なるコードチャネル、OFDMを用いたサブバンドの独立セットなどを使用してデータシンボルストリームが多重化され得る場合、KはN
apよりも大きくなり得る。各選択されたユーザ端末は、ユーザ固有のデータをアクセスポイントに送信し、および/またはアクセスポイントからユーザ固有のデータを受信する。概して、各選択されたユーザ端末は、1つまたは複数のアンテナを装備し得る(すなわち、N
ut≧1)。K個の選択されたユーザ端末は、同じまたは異なる数のアンテナを有することができる。
【0023】
SDMAシステムは時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムであり得る。TDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは同じ周波数帯域を共有する。FDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは異なる周波数帯域を使用する。MIMOシステム100はまた、伝送のために単一のキャリアまたは複数のキャリアを利用し得る。各ユーザ端末は、(たとえば、コストを抑えるために)単一のアンテナを装備するか、または(たとえば、追加コストをサポートすることができる場合)複数のアンテナを装備し得る。送信/受信を異なるタイムスロットに分割し、各タイムスロットを異なるユーザ端末120に割り当てることによってユーザ端末120が同じ周波数チャネルを共有する場合、システム100はTDMAシステムでもあり得る。
【0024】
図2に、MIMOシステム100におけるアクセスポイント110と2つのユーザ端末120mおよび120xとのブロック図を示す。アクセスポイント110はN
t個のアンテナ224a〜224tを装備する。ユーザ端末120mはN
ut,m個のアンテナ252ma〜252muを装備し、ユーザ端末120xはN
ut,x個のアンテナ252xa〜252xuを装備する。アクセスポイント110は、ダウンリンクでは送信エンティティであり、アップリンクでは受信エンティティである。各ユーザ端末120は、アップリンクでは送信エンティティであり、ダウンリンクでは受信エンティティである。本明細書で使用する「送信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを送信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスであり、「受信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを受信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスである。以下の説明では、下付き文字「dn」はダウンリンクを示し、下付き文字「up」はアップリンクを示し、N
up個のユーザ端末がアップリンク上の同時送信のために選択され、N
dn個のユーザ端末がダウンリンク上の同時送信のために選択され、N
upはN
dnに等しくてもまたは等しくなくてもよく、N
upおよびN
dnは、静的値であるかまたはスケジューリング間隔ごとに変わることができる。アクセスポイントおよびユーザ端末においてビームステアリングまたは何らかの他の空間処理技法が使用され得る。
【0025】
アップリンク上では、アップリンク送信のために選択された各ユーザ端末120において、TXデータプロセッサ288が、データソース286からトラフィックデータを受信し、コントローラ280から制御データを受信する。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末のために選択されたレートに関連するコーディングおよび変調方式に基づいて、ユーザ端末のためにトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、および変調)し、データシンボルストリームを与える。TX空間プロセッサ290は、データシンボルストリームに対して空間処理を実行し、N
ut,m個の送信シンボルストリームをN
ut,m個のアンテナに与える。各送信機ユニット(TMTR)254は、アップリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信し、処理(たとえば、アナログ変換、増幅、フィルタ処理、および周波数アップコンバート)する。N
ut,m個の送信機ユニット254は、N
ut,m個のアンテナ252からアクセスポイントへの送信のためのN
ut,m個のアップリンク信号を与える。
【0026】
アップリンク上の同時送信のためにN
up個のユーザ端末がスケジュールされ得る。これらのユーザ端末の各々は、それのデータシンボルストリームに対して空間処理を実行し、アップリンク上で送信シンボルストリームのそれのセットをアクセスポイントに送信する。
【0027】
アクセスポイント110において、N
ap個のアンテナ224a〜224apは、アップリンク上で送信するすべてのN
up個のユーザ端末からアップリンク信号を受信する。各アンテナ224は、受信信号をそれぞれの受信機ユニット(RCVR)222に与える。各受信機ユニット222は、送信機ユニット254によって実行された処理を補足する処理を実行し、受信シンボルストリームを与える。RX空間プロセッサ240は、N
ap個の受信機ユニット222からのN
ap個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実行し、N
up個の復元されたアップリンクデータシンボルストリームを与える。受信機空間処理は、チャネル相関行列反転(CCMI)、最小平均2乗誤差(MMSE)、ソフト干渉消去(SIC)、または何らかの他の技法に従って実行される。各復元されたアップリンクデータシンボルストリームは、それぞれのユーザ端末によって送信されたデータシンボルストリームの推定値である。RXデータプロセッサ242は、復号データを得るために、そのストリームのために使用されたレートに応じて各復元されたアップリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)する。各ユーザ端末の復号データは、記憶のためにデータシンク244に与えられ、および/またはさらなる処理のためにコントローラ230に与えられ得る。
【0028】
ダウンリンク上では、アクセスポイント110において、TXデータプロセッサ210が、ダウンリンク送信のためにスケジュールされたN
dn個のユーザ端末のためのトラフィックデータをデータソース208から受信し、コントローラ230から制御データを受信し、場合によってはスケジューラ234から他のデータを受信する。様々なタイプのデータが異なるトランスポートチャネル上で送信され得る。TXデータプロセッサ210は、各ユーザ端末のために選択されたレートに基づいてそのユーザ端末のトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、変調)する。TXデータプロセッサ210は、N
dn個のダウンリンクデータシンボルストリームをN
dn個のユーザ端末に与える。TX空間プロセッサ220は、N
dn個のダウンリンクデータシンボルストリームに対して(本開示で説明するプリコーディングまたはビームフォーミングなどの)空間処理を実行し、N
ap個の送信シンボルストリームをN
ap個のアンテナに与える。各送信機ユニット222は、ダウンリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信し、処理する。N
ap個の送信機ユニット222は、N
ap個のアンテナ224からユーザ端末への送信のためのN
ap個のダウンリンク信号を与える。
【0029】
各ユーザ端末120において、N
ut,m個のアンテナ252は、アクセスポイント110からN
ap個のダウンリンク信号を受信する。各受信機ユニット254は、関連するアンテナ252からの受信信号を処理し、受信シンボルストリームを与える。RX空間プロセッサ260は、N
ut,m個の受信機ユニット254からのN
ut,m個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実行し、復元されたダウンリンクデータシンボルストリームをユーザ端末に与える。受信機空間処理は、CCMI、MMSE、または何らかの他の技法に従って実行される。RXデータプロセッサ270は、ユーザ端末のための復号データを取得するために、復元されたダウンリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)する。
【0030】
各ユーザ端末120において、チャネル推定器278は、ダウンリンクチャネル応答を推定し、チャネル利得推定値、SNR推定値、雑音分散などを含み得る、ダウンリンクチャネル推定値を与える。同様に、チャネル推定器228は、アップリンクチャネル応答を推定し、アップリンクチャネル推定値を与える。各ユーザ端末のコントローラ280は、一般に、そのユーザ端末のダウンリンクチャネル応答行列H
dn,mに基づいてユーザ端末の空間フィルタ行列を導出する。コントローラ230は、有効アップリンクチャネル応答行列H
up,effに基づいてアクセスポイントの空間フィルタ行列を導出する。各ユーザ端末のコントローラ280は、フィードバック情報(たとえば、ダウンリンクおよび/またはアップリンク固有ベクトル、固有値、SNR推定値など)をアクセスポイントに送り得る。コントローラ230およびコントローラ280はまた、それぞれ、アクセスポイント110およびユーザ端末120における様々な処理ユニットの動作を制御する。コントローラ230および280は、それぞれメモリ232および282に結合され得る。
【0031】
図3に、MIMOシステム100内で採用され得るワイヤレスデバイス302において利用され得る様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス302は、本明細書で説明する様々な方法を実装するように構成され得るデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス302はアクセスポイント110またはユーザ端末120であり得る。
【0032】
ワイヤレスデバイス302は、ワイヤレスデバイス302の動作を制御するプロセッサ304を含み得る。プロセッサ304は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることもある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得るメモリ306は、命令とデータとをプロセッサ304に与える。メモリ306の一部は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含み得る。プロセッサ304は、一般に、メモリ306内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算と算術演算とを実行する。メモリ306中の命令は、本明細書で説明する方法を実装するように実行可能であり得る。
【0033】
ワイヤレスデバイス302はまた、ワイヤレスデバイス302と遠隔ロケーションとの間のデータの送信および受信を可能にするために送信機310と受信機312とを含み得るハウジング308を含み得る。送信機310と受信機312とは組み合わされてトランシーバ314になり得る。単一または複数の送信アンテナ316が、ハウジング308に取り付けられ、トランシーバ314に電気的に結合され得る。ワイヤレスデバイス302はまた、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバを含み得る(図示せず)。
【0034】
ワイヤレスデバイス302はまた、トランシーバ314によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る信号検出器318を含み得る。信号検出器318は、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度および他の信号などの信号を検出し得る。ワイヤレスデバイス302はまた、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)320を含み得る。
【0035】
ワイヤレスデバイス302の様々な構成要素は、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る、バスシステム322によって互いに結合され得る。
【0036】
例示的なフレーム構造
IEEE802.11acは、IEEE802.11ネットワークにおいてより高いスループットを可能にするIEEE802.11規格に対する追補である。より高いスループットは、MU−MIMO(マルチユーザ多入力多出力)および80MHzまたは160MHzチャネル帯域幅の使用など、いくつかの方策を通して実現される。IEEE802.11acは超高スループット(VHT)とも呼ばれる。
【0037】
通信するために、ワイヤレスネットワーク(たとえば、
図1に示すシステム100)中のアクセスポイント(AP)110およびユーザ端末120は、いくつかのフレーム構造に従ってメッセージを交換し得る。
図4に、本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的なフレーム構造400を示す。送信要求(RTS:Request to Send)フレームまたは送信可(CTS:Clear to Send)フレームなどの短いフレームは、このフレーム構造を備え得る。フレーム構造400は、プリアンブル500と、メディアアクセス制御(MAC)ヘッダ402と、フレーム本体404と、フレーム検査シーケンス(FCS)406とを備え得る。MACヘッダ402は、フレーム制御フィールド410と、持続時間フィールド408と、宛先アドレス(DA:Destination Address)フィールドと、ソースアドレス(SA:Source Address)フィールドと、基本サービスセット識別子(BSSID:Basic Service Set Identifier)フィールドと、シーケンス制御フィールドとを含み得る。
【0038】
図5に、本開示のいくつかの態様による、プリアンブル500の例示的な構造を示す。プリアンブル500は、オムニレガシー(omni-legacy)部分502(たとえば、非ビームフォーミング部分)とプリコーディングされたIEEE802.11ac VHT(超高スループット)部分504とを備え得る。レガシー部分502は、レガシーショートトレーニングフィールド(L−STF:Legacy Short Training Field)506と、レガシーロングトレーニングフィールド(Legacy Long Training Field)508と、レガシー信号(L−SIG:Legacy Signal)フィールド510と、2つのVHT信号A(VHT−SIG−A)フィールド512、514中の2つのOFDMシンボルとを含み得る。いくつかの態様では、レガシー部分502は、STAの特定のセットがMU−MIMO送信の空間ストリームを受信することになることをすべてのサポートされたSTAに伝達するために、グループ識別子(ID)フィールド516をも含み得る。
【0039】
プリコーディングされた802.11ac VHT部分504は、VHTショートトレーニングフィールド(VHT−STF)518と、VHTロングトレーニングフィールド1(VHT−LTF1)520と、VHTロングトレーニングフィールド(VHT−LTF)522と、VHT信号B(VHT−SIG−B)フィールド524と、データ部分526とを含み得る。VHT−SIG−Bフィールド524は、1つのOFDMシンボルを含み得、送信され、プリコーディング/ビームフォーミングされ得る。
【0040】
応答フレームのための例示的なレート選択
本開示のいくつかの態様は、受信メッセージの特性に基づいて応答メッセージのためのコーディングレート、変調クラス、ならびに/または変調およびコーディング方式を選択するための技法を提示する。提案する方法は、レガシー局、IEEE802.11n規格の下で動作する局(たとえば、高スループット(HT)局)、およびIEEE802.11ac規格の下で動作する局(たとえば、VHT局)など、異なるタイプの局によって使用され得る。
【0041】
現在のIEEE802.11ac仕様には、局(STA)が制御応答フレームのための送信レートならびに/または変調およびコーディング方式(MCS)をどのように選択すべきかが記載されていない。したがって、応答を引き出すフレーム(たとえば、制御フレームまたは他のタイプのフレーム)の受信に応答してMCSとレートとを選択するための技法が必要とされる。選択されたMCSは、受信されたフレームに対する応答を送信するために、ワイヤレスデバイスによって使用され得る。
【0042】
制御応答フレームは、応答を引き出したフレームを含んでいる物理レイヤコンバージェンスプロトコル(PLCP:physical layer convergence protocol)プロトコルデータユニット(PPDU)の受信のショートフレーム間スペース(SIFS:short inter-frame space)時間後に、フレームの受信に対する応答として送信される制御フレーム、たとえば、送信要求(RTS)受信に応答する送信可(CTS)、データ受信に応答する肯定応答(ACK)、またはBlockAck要求の受信に応答するBlockAckである。いくつかの状況では、制御フレームの送信は、送信機会(TXOP)を開始するためにCTSが使用されるときなど、制御応答送信でない。
【0043】
概して、ワイヤレスネットワーク100は、レガシー局、HT局、およびVHT局など、異なる種類の局を含み得る。これらの局の各々は、異なる変調およびコーディング方式をサポートすることが可能であり得る。各タイプの局によってサポートされる変調およびコーディング方式とそれらの対応するパラメータとのセットがネットワーク中で定義され得る。いくつかの態様では、MCSはまた、各局によってサポートされた空間ストリームの数を識別し得る。たとえば、第1のMCSセット(たとえば、BSSBasicMCSSet)は、HT局によってサポートされたMCSのセットであり得、第2のMCSセット(たとえば、VHTBSSBasicMCSSet)は、VHT局によってサポートされたMCSのセットであり得る。一例として、BSSBasicMCSSetは、コーディングレート2/3、3/4および5/6の場合、64QAM(直交振幅変調:Quadrature Amplitude Modulation)を含み得る。VHTBSSBasicMCSSetは、コーディングレート3/4および5/6の場合、256QAMを含み得る。ネットワーク中の異なる局によってサポートされるMCSのすべてのリストは、第3のセット(たとえば、CandidateMCSSet)に記憶され得る。一例として、CandidateMCSSetは、BSSBasicMCSSetとVHTBSSBasicMCSSetとにおけるパラメータの組合せであり得る。BSSBasicMCSSetおよびVHTBSSBasicMCSSetが空である場合、CandidateMCSSetは、応答を引き出す局に対応する必須の物理レイヤ(PHY)MCSのセットから構成され得る。たとえば、応答を引き出す局がHT局である場合、CandidateMCSSetは、必須のHT PHY MCSのセットから構成され得る。応答を引き出す局(STA)がVHT STAである場合、CandidateMCSSetは、必須のHT PHY MCS、およびVHT PHY MCSなどのセットから構成され得る。
【0044】
本開示のいくつかの態様は、フレームを受信した後の応答メッセージの送信のためにMCSを選択するための技法を提供する。応答を引き出すフレームがマルチユーザ送信としておよび/またはVHTフレームとして送られたのか否かに応じてMCSを選択するための異なるルールが適用され得る。
【0045】
図6に、本開示のいくつかの態様による、応答フレームのためのMCSを選択するためにワイヤレスデバイスによって実行され得る例示的な動作を示す。602において、ワイヤレスデバイスは、制御フレームまたは応答を引き出す任意の他のタイプのフレームなど、応答を引き出すフレームを受信する。
【0046】
604において、ワイヤレスデバイスは、フレームが高スループット(HT)変調クラスを用いて送信されたのか、超高スループット(VHT)変調クラスを用いて送信されたのか、非HT変調クラスを用いて送信されたのかに応じて変調クラスと変調およびコーディング方式(MCS)とを選択するための異なるルールを適用することによって、応答の送信のための変調クラスとMCSとを選択する。606において、ワイヤレスデバイスは、選択された変調クラスと選択されたMCSとを使用して応答を送信する。
【0047】
いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、サポートされたMCSのセット(たとえば、CandidateMCSSet)から、応答の送信のためのMCSを選択し得る。応答を引き出すデータユニット(DU)がマルチユーザ送信として送られたのか否かに応じてMCSを選択するための異なるルールが適用され得る。たとえば、ワイヤレスデバイスは、応答を引き出すフレームが非HT物理レイヤコンバージェンスプロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)、HT−PPDU、またはVHT−PPDU内にある場合に異なるルールを使用し得る。非HT PPDUは、レガシー局を含む任意の局によって使用され得、HT−PPDUはHT局および/またはVHT局によって使用され得、VHT−PPDUはVHT局のみによって使用され得る。
【0048】
いくつかの態様では、フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合のみ、応答がVHT変調クラスを使用して送信され得る。いくつかの態様では、応答メッセージのために使用されるVHT変調クラスは、フレームの送信のために使用されるVHT変調クラスと同様であるか、またはそれとは異なり得る。別の態様では、フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合、応答は、VHT変調クラス、HT変調クラス、または非HT変調クラスを使用して送信され得る。
【0049】
いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、応答を引き出すDUがマルチユーザおよび/またはVHT送信として送られた場合、受信された制御フレームの空間ストリームの数と変調次数(modulation order)とを判断し得る。ワイヤレスデバイスは、次いで、受信された制御フレームの空間ストリームの数に等しいかまたはそれよりも小さい空間ストリームの数に対応するMCSを選択し得る。選択されたMCSはまた、受信された制御フレームの変調次数に等しいかまたはそれよりも小さい変調次数に対応し得る。
【0050】
いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、サポートされたMCSのセットを識別し得、セットから、受信された制御フレームの空間ストリームの判断された数よりも大きい空間ストリームの数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすことによってサポートされたMCSのセットを更新し得る。ワイヤレスデバイスはまた、セットから、受信された制御フレームの変調次数よりも高い変調次数に対応する1つまたは複数のMCSをなくし得る。ワイヤレスデバイスは、次いで、サポートされたMCSの更新されたセットから、サポートされたMCSの更新されたセット中の残りのMCSの空間ストリームの最大数と最高変調次数とに対応する1次MCSを選択し得る。いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、1次MCSを使用して応答を送信し得る。いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、受信された制御フレームのデータレートよりも低いデータレートに対応するMCSを選択し得る。いくつかの態様では、サポートされたMCSのセットは、BSS中のすべての非HT局、HT局、またはVHT局によってサポートされた1つまたは複数のMCSを含み得る。
【0051】
前に説明したように、サポートされたMCSのセットは、高スループット送信に対応する1つまたは複数のMCS、および/または超高スループット送信に対応する1つまたは複数のMCSを含み得る。一例として、応答を引き出すフレームが非HT PPDU内にある場合、ワイヤレスデバイスは、CandidateMCSSetから、すべてのVHT MCSと、受信されたPPDUのデータレートよりも大きいデータレートを有するMCSとをなくし得る。ワイヤレスデバイスは、次いでCandidateMCSSetから最も高いインデックス付けされたMCSを発見し得る。このMCSのインデックスは、応答送信のための1次MCSであるMCSのインデックスとして設定され得る。いくつかの態様では、CandidateMCSSetが空の場合、1次MCSは、必須のMCSのうちの最も低いインデックス付けされたMCSとして選定され得る。
【0052】
代替として、応答を引き出すフレームがHT PPDU内にある場合、ワイヤレスデバイスは、CandidateMCSSetから、すべてのVHT MCSと、受信されたフレームのMCSのインデックスよりも高いインデックスを有するすべてのMCSとをなくし得る。ワイヤレスデバイスは、次いで、受信されたフレームよりも大きい数の空間ストリームと高い変調次数とを有するすべてのMCSをなくし得る。いくつかの態様では、CandidateMCSSetセットが空の場合、必須のHT MCSはCandidateMCSSet中に含まれ得、上記の手順は繰り返され得る。
【0053】
いくつかの態様では、応答を引き出すフレームがVHT PPDU内にある場合、ワイヤレスデバイスは、CandidateMCSSetから、受信されたフレームのMSCのデータレートよりも高いデータレートを有するすべてのMCSをなくし得る。ワイヤレスデバイスは、次いで、受信されたフレームよりも大きい数の空間ストリーム、または高い変調次数を有するすべてのMCSをなくし得る。いくつかの態様では、CandidateMCSSetセットが空の場合、必須のVHT MCSはCandidateMCSSet中に含まれ得、上記の手順は繰り返され得る。
【0054】
図7に、本開示のいくつかの態様による、提案するコーディングレートおよびMCS選択方法を利用する例示的な通信システム700を示す。通信システム700は、基地局(たとえば、eノードB)710と、1つまたは複数のUE720(図には1つのみが示されている)とを含む。基地局は、応答を引き出すメッセージ(たとえば、制御メッセージ)をUEに送信するための送信機モジュール712を含み得る。UE720は、受信機モジュール722を用いてメッセージを受信し得る。本明細書で説明するように、処理モジュール724は、少なくとも受信メッセージの特性に基づいて応答メッセージのための変調クラス、コーディングレートおよび/またはMCSを選択し得る。送信機モジュール726は、選択されたMCSを使用して応答メッセージを基地局710に送信し得る。基地局は、受信機モジュール716を介して応答メッセージを受信し、処理モジュール714において応答メッセージを分析し、応答メッセージ中で受信された情報に基づいてUEとの通信を続ける。
【0055】
上記で説明した方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。それらの手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々な(1つまたは複数の)ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含み得る。概して、図に示す動作がある場合、それらの動作は、同様の番号をもつ対応するカウンターパートのミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。たとえば、
図6に示す動作600は、
図6Aに示す手段600Aに対応する。
【0056】
たとえば、応答を送信するための手段は、
図2に示すアクセスポイント110の送信機ユニット222、
図2に示すユーザ端末120の送信機ユニット254、または
図3に示すワイヤレスデバイス302の送信機310などの送信機を備え得る。受信するための手段は、
図2に示すアクセスポイント110の受信機ユニット222、
図2に示すユーザ端末120の受信機ユニット254、または
図3に示すワイヤレスデバイス302の受信機312などの受信機を備え得る。MCSを選択するための手段、および/または空間ストリームの数を判断するための手段、および/またはサポートされたMCSのセットを識別するための手段、および/またはサポートされたMCSのセットを更新するための手段は処理システムを備え得、処理システムは、
図2に示すユーザ端末120のRXデータプロセッサ270および/またはコントローラ280、あるいはアクセスポイント110のRXデータプロセッサ242および/またはコントローラ230など、1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0057】
さらに、機能(たとえば、選択、識別、判断など)を実行するように構成された回路は、汎用プロセッサおよび/または専用プロセッサなど、処理要素または論理回路の任意の組合せであり得る。
【0058】
本明細書で使用する「判断」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「判断」は、計算、算出、処理、導出、調査、探索(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認などを含み得る。また、「判断」は、受信(たとえば、情報を受信すること)、アクセス(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「判断」は、解決、選択、選定、確立などを含み得る。
【0059】
本明細書で使用する、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a−b、a−c、b−c、およびa−b−cを含むものとする。
【0060】
本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成としても実装され得る。
【0061】
本開示に関連して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、当技術分野で知られている任意の形態の記憶媒体中に常駐し得る。使用され得る記憶媒体のいくつかの例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROMなどがある。ソフトウェアモジュールは、単一の命令、または多数の命令を備え得、いくつかの異なるコードセグメント上で、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体にわたって分散され得る。記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、その記憶媒体に情報を書き込み得るように、プロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。
【0062】
本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
【0063】
説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ハードウェアで実装した場合、例示的なハードウェア構成はワイヤレスノード中に処理システムを備え得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バスは、プロセッサと、機械可読媒体と、バスインターフェースとを含む様々な回路を互いにリンクし得る。バスインターフェースは、ネットワークアダプタを、特に、バスを介して処理システムに接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用され得る。ユーザ端末120(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もまたバスに接続され得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクし得るが、それらは当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上は説明しない。
【0064】
プロセッサは、機械可読媒体に記憶されたソフトウェアの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担当し得る。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または専用プロセッサを用いて実装され得る。例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行し得る他の回路がある。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味すると広く解釈されたい。機械可読媒体は、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または他の好適な記憶媒体、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。機械可読媒体はコンピュータプログラム製品において実施され得る。コンピュータプログラム製品はパッケージング材料を備え得る。
【0065】
ハードウェア実装形態では、機械可読媒体は、プロセッサとは別個の処理システムの一部であり得る。しかしながら、当業者なら容易に理解するように、機械可読媒体またはその任意の部分は処理システムの外部に存在し得る。例として、機械可読媒体は、すべてバスインターフェースを介してプロセッサがアクセスし得る、伝送線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個のコンピュータ製品を含み得る。代替的または追加的に、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルがそうであり得るように、プロセッサに統合され得る。
【0066】
処理システムは、すべて外部バスアーキテクチャを介して他のサポート回路と互いにリンクされる、プロセッサ機能を提供する1つまたは複数のマイクロプロセッサと、機械可読媒体の少なくとも一部を提供する外部メモリとをもつ汎用処理システムとして構成され得る。代替的に、処理システムは、プロセッサをもつASIC(特定用途向け集積回路)と、バスインターフェースと、アクセス端末の場合はユーザインターフェースと、サポート回路と、単一のチップに統合された機械可読媒体の少なくとも一部分とを用いて、あるいは1つまたは複数のFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLD(プログラマブル論理デバイス)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、もしくは他の好適な回路、または本開示全体にわたって説明した様々な機能を実行し得る回路の任意の組合せを用いて、実装され得る。当業者なら、特定の適用例と、全体的なシステムに課される全体的な設計制約とに応じて、どのようにしたら処理システムについて説明した機能を最も良く実装し得るかを理解されよう。
【0067】
機械可読媒体はいくつかのソフトウェアモジュールを備え得る。ソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行されたときに、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含み得る。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス中に常駐するか、または複数の記憶デバイスにわたって分散され得る。例として、トリガイベントが発生したとき、ソフトウェアモジュールがハードドライブからRAMにロードされ得る。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のいくつかをキャッシュにロードし得る。次いで、1つまたは複数のキャッシュラインが、プロセッサによる実行のために汎用レジスタファイルにロードされ得る。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行したときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0068】
ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。さらに、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。さらに、他の態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0069】
したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示する動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を備え得る。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明した動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令をその上に記憶した(および/または符号化した)コンピュータ可読媒体を備え得る。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品はパッケージング材料を含み得る。
【0070】
さらに、本明細書で説明した方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能なときにユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または他の方法で取得し得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明した方法を実行するための手段の転送を可能にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明した様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局がストレージ手段をデバイスに結合するかまたは与えると様々な方法を得ることができるように、ストレージ手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなど物理記憶媒体など)によって提供され得る。さらに、本明細書で説明した方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の好適な技法が利用され得る。
【0071】
特許請求の範囲は、上記に示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。上記で説明した方法および装置の構成、動作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な改変、変更および変形が行われ得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 応答を引き出すフレームを受信するように構成された受信機と、
前記応答の送信のための変調クラスと変調およびコーディング方式(MCS)とを選択するように構成された回路であって、前記回路は、前記フレームが高スループット(HT)変調クラスを用いて送信されたのか、超高スループット(VHT)変調クラスを用いて送信されたのか、非HT変調クラスを用いて送信されたのかに応じて前記変調クラスと前記MCSとを選択するための異なるルールを適用するように構成された、回路と、
前記選択された変調クラスと前記選択されたMCSとを使用して前記応答を送信するように構成された送信機とを備える、ワイヤレス通信のための装置。
[C2] 前記ルールは、前記フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合のみ、前記応答がVHT変調クラスを使用して送信されることを可能にする、C1に記載の装置。
[C3] 前記ルールは、前記フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合、前記応答がHT変調クラスまたは非HT変調クラスを使用して送信されることを可能にする、C1に記載の装置。
[C4] 前記回路は、
前記フレームがVHT送信として送信された場合、前記受信されたフレームの空間ストリームの数と変調次数とを判断することであって、前記選択されたMCSが、前記受信されたフレームの空間ストリームの前記判断された数に等しいかまたはそれよりも小さい空間ストリームの数に対応し、前記選択された変調次数が、前記受信されたフレームの前記判断された変調次数に等しいかまたはそれよりも小さい、判断することを行うように構成された、C1に記載の装置。
[C5] 前記回路は、
サポートされたMCSのセットを識別することと、
前記セットから、前記受信されたフレームの空間ストリームの前記判断された数よりも大きい空間ストリームの数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすことと、前記セットから、前記受信されたフレームの前記判断された変調次数よりも高い変調次数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすこととによって、サポートされたMCSの前記セットを更新することと、
サポートされたMCSの前記更新されたセットから、サポートされたMCSの前記更新されたセット中の残りのMCSの空間ストリームの最大数と最高変調次数とに対応する1次MCSを選択することとを行うようにさらに構成され、
前記送信機が、前記1次MCSを使用して前記応答を送信するようにさらに構成された、C4に記載の装置。
[C6] サポートされたMCSの前記セットが、非HT局、HT局、またはVHT局によってサポートされた1つまたは複数のMCSを備える、C5に記載の装置。
[C7] 前記MCSを選択するように構成された前記回路が、前記受信されたフレームのデータレートに等しいかまたはそれよりも低いデータレートに対応する前記MCSを選択するようにさらに構成された、C1に記載の装置。
[C8] 応答を引き出すフレームを受信することと、
前記フレームが高スループット(HT)変調クラスを用いて送信されたのか、超高スループット(VHT)変調クラスを用いて送信されたのか、非HT変調クラスを用いて送信されたのかに応じて変調クラスと変調およびコーディング方式(MCS)とを選択するための異なるルールを適用することによって、前記応答の送信のための前記変調クラスと前記MCSとを選択することと、
前記選択された変調クラスと前記選択されたMCSとを使用して前記応答を送信することとを備える、ワイヤレス通信のための方法。
[C9] 前記ルールは、前記フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合のみ、前記応答がVHT変調クラスを使用して送信されることを可能にする、C8に記載の方法。
[C10] 前記ルールは、前記フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合、前記応答がHT変調クラスまたは非HT変調クラスを使用して送信されることを可能にする、C8に記載の方法。
[C11] 前記フレームがVHT送信として送信された場合、前記受信されたフレームの空間ストリームの数と変調次数とを判断することであって、前記選択されたMCSが、前記受信されたフレームの空間ストリームの前記判断された数に等しいかまたはそれよりも小さい空間ストリームの数に対応し、前記選択された変調次数が、前記受信されたフレームの前記判断された変調次数に等しいかまたはそれよりも小さい、判断することをさらに備える、C8に記載の方法。
[C12] サポートされたMCSのセットを識別することと、
前記セットから、前記受信されたフレームの空間ストリームの前記判断された数よりも大きい空間ストリームの数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすことと、前記セットから、前記受信されたフレームの前記判断された変調次数よりも高い変調次数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすこととによって、サポートされたMCSの前記セットを更新することと、
サポートされたMCSの前記更新されたセットから、サポートされたMCSの前記更新されたセット中の残りのMCSの空間ストリームの最大数と最高変調次数とに対応する1次MCSを選択することと、
前記1次MCSを使用して前記応答を送信することとをさらに備える、C11に記載の方法。
[C13] サポートされたMCSの前記セットが、非HT局、HT局、またはVHT局によってサポートされた1つまたは複数のMCSを備える、C12に記載の方法。
[C14] 前記MCSを選択することが、
前記受信されたフレームのデータレートに等しいかまたはそれよりも低いデータレートに対応する前記MCSを選択することを備える、C8に記載の方法。
[C15] 応答を引き出すフレームを受信するための手段と、
前記応答の送信のための変調クラスと変調およびコーディング方式(MCS)とを選択するための手段であって、選択するための前記手段は、前記フレームが高スループット(HT)変調クラスを用いて送信されたのか、超高スループット(VHT)変調クラスを用いて送信されたのか、非HT変調クラスを用いて送信されたのかに応じて前記変調クラスと前記MCSとを選択するための異なるルールを適用するための手段を備える、選択するための手段と、
前記選択された変調クラスと前記選択されたMCSとを使用して前記応答を送信するための手段とを備える、ワイヤレス通信のための装置。
[C16] 前記ルールは、前記フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合のみ、前記応答がVHT変調クラスを使用して送信されることを可能にする、C15に記載の装置。
[C17] 前記ルールは、前記フレームがVHT変調クラスを使用して送信された場合、前記応答がHT変調クラスまたは非HT変調クラスを使用して送信されることを可能にする、C15に記載の装置。
[C18] 前記フレームがVHT送信として送信された場合、前記受信されたフレームの空間ストリームの数と変調次数とを判断するための手段であって、前記選択されたMCSが、前記受信されたフレームの空間ストリームの前記判断された数に等しいかまたはそれよりも小さい空間ストリームの数に対応し、前記選択された変調次数が、前記受信されたフレームの前記判断された変調次数に等しいかまたはそれよりも小さい、判断するための手段をさらに備える、C15に記載の装置。
[C19] サポートされたMCSのセットを識別するための手段と、
前記セットから、前記受信されたフレームの空間ストリームの前記判断された数よりも大きい空間ストリームの数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすことと、前記セットから、前記受信されたフレームの前記判断された変調次数よりも高い変調次数に対応する1つまたは複数のMCSをなくすこととによって、サポートされたMCSの前記セットを更新するための手段と、
サポートされたMCSの前記更新されたセットから、サポートされたMCSの前記更新されたセット中の残りのMCSの空間ストリームの最大数と最高変調次数とに対応する1次MCSを選択するための手段とをさらに備え、前記送信するための手段が、前記1次MCSを使用して前記応答をさらに送信する、C18に記載の装置。
[C20] サポートされたMCSの前記セットが、非HT局、HT局、またはVHT局によってサポートされた1つまたは複数のMCSを備える、C19に記載の装置。
[C21] 前記MCSを選択するための前記手段が、
前記受信されたフレームのデータレートに等しいかまたはそれよりも低いデータレートに対応する前記MCSを選択するための手段を備える、C15に記載の装置。
[C22] 応答を引き出すフレームを受信することと、
前記フレームが高スループット(HT)変調クラスを用いて送信されたのか、超高スループット(VHT)変調クラスを用いて送信されたのか、非HT変調クラスを用いて送信されたのかに応じて変調クラスと変調およびコーディング方式(MCS)とを選択するための異なるルールを適用することによって、前記応答の送信のための前記変調クラスと前記MCSとを選択することと、
前記選択された変調クラスと前記選択されたMCSとを使用して前記応答を送信することとを行うために実行可能な命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体を備える、ワイヤレス通信のためのコンピュータプログラム製品。
[C23] 少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナを介して、応答を引き出すフレームを受信するように構成された受信機と、
前記応答の送信のための変調クラスと変調およびコーディング方式(MCS)とを選択するように構成された回路であって、前記回路は、前記フレームが高スループット(HT)変調クラスを用いて送信されたのか、超高スループット(VHT)変調クラスを用いて送信されたのか、非HT変調クラスを用いて送信されたのかに応じて前記変調クラスと前記MCSとを選択するための異なるルールを適用するように構成された、回路と、
前記選択された変調クラスと前記選択されたMCSとを使用して前記応答を送信するように構成された送信機とを備える、ワイヤレス通信のための局。