【実施例】
【0106】
実施例1: 本発明の組み合わせ及びアシクロビルを用いる製剤(製剤1)
すべての構成要素を、市販の精密てんびんで秤量した。次いで、メントール結晶をモルタル吹き付けし、その後、これをかき混ぜながら、プロピレングリコールに溶解した。溶液を沈殿容器に組み込み、かき混ぜながら、アシクロビルを組み込んだ。
【0107】
他方で、トロメタモールを脱イオン水に溶解した。次いで、ポビドンを組み込み、かき混ぜながら、トロメタモール溶液に溶解した。得られた溶液を、予め取得したアシクロビル溶液に組み込み、乳化剤Bi−agi(登録商標)を使用して、グリセリンを組み込んだ。組み込んだら、ノベオンAA−1をメッシュ状にし(メッシュサイズ:0.5mm)、市販の乳化剤Bi−agi(登録商標)を使用してエマルションにゆっくり組み込み、これにより、製剤1を取得した。
【0108】
実施例2: 本発明の組み合わせ及びフシジン酸を用いる製剤(製剤2)
製剤1を取得するために実施例1において準拠したものと同じ手順に準拠し、但し、メントール結晶の代わりにチモールを使用した。
【0109】
実施例3: 製剤1の真皮送達及び経皮吸収分析
A)材料及び方法
A.1.美容整形によるヒト女性腹部由来の皮膚膜を使用した。分裂皮膚(およそ500p.m)は皮節を用いて調製されたものであり、角質層、表皮、及び真皮の一部を含む。拡散セルにおいて使用するための皮膚片(暴露面積の直径10mm)を、押抜き具で生成した。皮膚片を顕微鏡スライドガラスに挟み、−15℃で凍結した。調製した分裂皮膚の厚さを、二枚の顕微鏡スライドガラスプレパラートに挟んで測定した。
【0110】
膜調製は皮膚に損傷をもたらし得るため、皮膚膜を拡散セルに装着する前に、該膜の整合性を確認した。
【0111】
A.2.リン酸緩衝生理食塩水(PBS)をレセプター液として使用した。拡散試験システム及び拡散セルの気泡フリー平衡を実現するために、レセプター液を使用前に脱気した。
【0112】
A.3.拡散セルは、皮膚表面の水平暴露のために、フロースルー拡散セルのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)−供与体及び−受容体部分を用いて設計した。皮膚暴露面積は約80mm
2であった。拡散セルを、熱安定化ブロックで制御されたマイクロプロセッサに据え付けた。マルチチャネル蠕動ポンプは拡散セルのレセプター部分と接続されており、プログラム可能な画分収集器は試料を収集することを司るものであった。
【0113】
凍結した皮膚を受容体液(PBS)ですすぎ、受容体区画に置いた。拡散セルをレセプター区画で閉じ、サーモブロック中、水平位に脱気したレセプター液(PBS)で平衡化した。拡散セルを約32℃の温度に調整した。
【0114】
最後に、拡散セル中で集まった皮膚を、トリチウム水を使用して障壁整合性について確認した。簡潔に述べると、約15分間にわたる皮膚膜の平衡後、40μLのトリチウム水(1kBq)を、皮膚表面に20分間適用した。約0.2mL/時を送達するようにレセプター液流量を調節した。次いで、吸収されなかった流体を綿棒で拭い取り、40pLのPBSを皮膚表面に適用した。フローセルからの流出物を、追加で60分間収集した。皮膚は、適用された放射能が2%を超えてレセプター液から回収されなければ、損傷されていないとみなした。
【0115】
B.プロトコール
二つの異なる製剤を試験した:製剤1(実施例1)及び基準としてゾビラックスを選んだ。
【0116】
各製剤について、高い個人間変動により、各試料採取時間につき3つの複製を準備した。すべての試料採取時間において、皮膚、レセプター液並びに残りの試験生成物及び基準生成物を、解析的分析から回収した。
【0117】
7mg/皮膚ディスク(9mg/cm
2に相当する)上における基準及び試験製剤の適用回数は、メーカーの基準説明書の推奨投薬量に準拠して、24時間で5回とした(適用時間 0時間、4時間、8時間、12時間、16時間)。試験/基準項目は、予め適用した製剤に添加した以外、いずれの時間にも除去しなかった。
【0118】
レセプター液の収集は、t0時間の時点で開始した。約0.2mL/時で送達するようにレセプター液流量を調節した。
【0119】
2時間、6時間、10時間及び24時間の時点において、皮膚、レセプター液、及び皮膚リンスの対応する試料を、それに続く該試料のLC−MS分析のために収集した。
【0120】
暴露期間の終わりに、残留した残りの試験生成物及び基準生成物を、拡散セルの供与体側から及び皮膚表面から、綿棒で拭った。加えて、PBSレセプター液を用いる種々のすすぎ工程を実施して、残りの試験/基準項目を除去した。綿棒及びすすぎ液を、残りの試験生成物及び基準生成物のさらなる分析のために−15℃で貯蔵した。
【0121】
皮膚ディスク及び収集したレセプター液を、さらなる分析のために5.15℃で貯蔵した。
【0122】
C.データ分析
分析を実施するまで、すべての試料を凍結した。
【0123】
分析の時に、皮膚試料、並びに残りの試験生成物及び基準生成物試料を処理して、すべてのアシクロビルを抽出した。これは、ファストプレップ24システム(MPバイオメディカルズ)を使用する皮膚均質化、続いて、熱抽出(60℃、30分)、及びアセトニトリルを使用するタンパク質沈殿を用いて実施した。
【0124】
分析するすべての試料中におけるアシクロビルの沈殿後に、LC−MS/MS検出手順が続いた。簡潔に述べると、アナリストバージョン1.4.2データシステムを含有する質量検出器(エービー・サイエックス、API4000
M)を用いる液体クロマトグラフシステム(アジレント1200シリーズ)を使用した。
【0125】
化合物のクロマトグラフ分離のために、アセトニトリル及び50mMギ酸アンモニウムを移動相として用いるアイソクラチック勾配条件でHPLCカラム(ルナヒリック(3tim、100×2.0mm、フェノメネックス)を使用した。
【0126】
具体的な条件は次の通りであった:
【0127】
取得したデータから、経皮吸収プロファイルを発生させた。
【0128】
D.結果
アシクロビルの量が皮膚において決定される
図1において、本発明の組成物が投与された場合に実質的な累積効果があることが観察できる。実際に、10及び24時間では、皮膚表面上で利用可能なアシクロビルの量は、基準製剤を適用した場合に取得される量と比較して著しく高いことが示されている。
【0129】
これらのデータは、本発明の組み合わせが、中の活性成分が高度に生物学的に利用可能であるマトリックスを提供するという事実を裏付けるものである。
【0130】
加えて、本発明の製剤を用いて観察されるそのような「累積」効果は、該製剤の強力な生体接着プロファイルの兆候である。そのような挙動を得るために、本発明の組み合わせは、該組み合わせが適用された体内組織に接着し、薄膜(本発明の組み合わせで観察された高い生体付着性の原因である)を形成する。ゲルマトリックスのこの強力な生体接着及び物理化学的環境特性(本発明の組み合わせを形成する賦形剤、パーセンテージ及び比率によって決定される)により、活性成分は、ゲルマトリックスから拡散し、皮膚に浸透する。
【0131】
上記は、レセプター液で数回洗浄後の皮膚上におけるアシクロビルの量が示されている、表3のデータによってさらに裏付けられる:
【0132】
見て分かるように、皮膚において検出されたアシクロビルの量は、製剤1を皮膚に適用した場合、基準組成物を適用した場合の薬物の量と比較して、少なくとも2倍である。
【0133】
加えて、
図2において、基準製剤で取得された結果とは対照的に、適用された製剤が実施例1の一つである場合に収集されたレセプター液中ではアシクロビルが検出されないことが示されている。これは、情報の組み合わせによって提供されたマトリックスが、持続手法で送達され、皮膚に浸透するが体循環に至らないような手法で、中に含まれる薬物に適切な環境を与えることを暗示している。
【0134】
E.結論
これは、本発明の組み合わせが、(a)薬物のバイオアベイラビリティには悪影響を及ぼさないが、対照的に、実質的な薬物バイオアベイラビリティを保証し、(b)前記薬物がより長期間に皮膚に残り(これは、累積効果等を説明する)、(c)悪条件(皮膚リンス等)下であっても、基準組成物で利用可能なものの少なくとも二倍の活性成分の量を保証する、基準組成物よりも良好な生体接着プロファイルを示し、(d)薬物が体循環に至らない、マトリックスを提供することを意味する。
【0135】
したがって、取得された結果から、本発明の組み合わせは、より低い量の活性成分を使用して、又は所望の治療効果を取得するための投薬量/適用回数を低減させて、薬学的又は獣医学的組成物を製剤化するために使用され得ると結論付けることができる。
【0136】
まとめると、本発明の組成物は、重要な追加の商業的利点を、従来の治療と比較した場合に、より長い活性物質の不変性を確実にする貯留層又はマトリックス放出として作用する、親水性生体接着フィルムの発生として提供する。該フィルムの生体接着特性は、その美的特性(透明性)と一緒に、患者コンプライアンスを容易にする(治療の平均持続時間の低減)。
【0137】
これらのアッセイは製剤1を用いて実施されたが、当業者であれば、この実施例において及び本明細書全体を通して指摘されている利点は、指定された比率及び重量パーセンテージでの賦形剤の組み合わせによるものであることを認識するであろう。
【0138】
実施例4: 製剤1の毒性アッセイ
アシクロビルは、安全性プロファイルが十分に確立された、広く知られている物質である。しかしながら、本発明の組み合わせの安全性プロファイルを確認するために、一連の安全性研究及び調節耐性を製剤1(この項においては、「試験生成物」とも称する)で実施し、そのうち、単回用量でのウサギにおける真皮耐性研究、反復用量でのウサギにおける真皮耐性研究、及び単回用量でのウサギにおける眼の耐性研究は以下に含まれる。
【0139】
基準として、製剤1のビヒクル、すなわち、ポリカルボフィル(ノベオンAA−1):3g、PVP30:6g、メントール結晶:0.10g、トロメタモール:3g、グリセリン:2g、プロピレングリコール:30g及び脱イオン水:55,90gを使用した。すべての構成要素を、実施例1で記述されている通りに混合した。
【0140】
結論付けられているように、製剤1は、臨床使用条件下において、少なくとも該製剤の基準生成物と同じ安全域及び効能で、優れた皮膚耐性を有する。
【0141】
実施例4.1.: 単回用量でのウサギにおける眼の耐性研究:急性眼内刺激/腐食
A)目標
この研究の目的は、ウサギの結膜嚢における単回用量適用後の、製剤1の眼の耐性を評定すること(刺激/腐食試験)であった。
【0142】
この研究において、刺激又は腐食の程度を取得するために、生成物によって生成された症状の完全な評定(強度、開始時間、可逆性)を進めることが必須であった。この研究において、未治療の目をコントロールとして使用した。
【0143】
B)試験条件
初期試験(刺激/腐食):ニュージーランドウサギの右目の結膜嚢に、0.1mLの試験生成物の単回適用を受けさせた。左目は未治療とし、コントロールとして役立てた。
【0144】
投与の72時間後、且つ腐食の非存在下で、本発明人らは下記の確認試験の実現を進めた。
【0145】
確認試験(刺激):重度の刺激の非存在下で、二匹のニュージーランドウサギの右目の結膜嚢に、0.1mLの試験生成物の単回適用を同時に受けさせた。両方のウサギの左目は治療せず、コントロールとして役立てた。
【0146】
腐食効果も刺激効果も72時間検出されなかったため、可逆性を評価する必要はなく、研究は終了した。故に、3匹の動物のそれぞれについて、観察期間は3日(72時間)であった。
【0147】
C)手順
動物を同定し、個々のケージに分けた。順応期間の後、初期試験を始め、このために、本発明人らは、投与の24時間前に拡大鏡及び懐中電灯を使用して、第一の動物の目の検査を進めた。1と同定された動物の右目の結膜嚢に、0.1mLの試験生成物の単回適用用量を受けさせた。下まぶたを眼球の外側にそっと引くことによって、生成物を適用した。適用したら、材料損失を防止するために、眼瞼を一緒に約一秒間保持した。左目は未治療とし、コントロールとして役立てた。腐食又は重度の刺激の兆候の非存在下で、本発明人らは確認試験を実施し、このために、本発明人らは、上述したのと同じ様式で、他二匹の動物の研究(2及び3のラベル付き)を同時に進めた。
【0148】
投与前、いずれの動物も、眼内刺激、眼の異常又は角膜の変性を示さなかったため、すべての動物を使用することができた。動物を、以下で詳述する通り、臨床検査及び眼内刺激/腐食の評価を含む研究に供した。
【0149】
D)臨床検査
生存率/死亡率:毎日、投与後3日間。
動物の重量:動物の到着まで、開始時及び屠殺前、PNT−BT−502として。
全身症状:投与の前後、及びその後3日間毎日。
【0150】
E)目の腐食評価
眼の腐食を、初期試験の一部として、生成物の適用直後、並びに1、24、48及び72時間後に評価した。眼の腐食は、存在−非存在の観点から、貫通又は著しい角膜潰瘍、潰瘍又は結膜の壊死、瞬膜の壊死、眼内出血(hemorrhage)、48時間持続するグレード4の角膜混濁及び72時間持続するグレード2の光に対する虹彩の無反応として、不可逆的とみなされる病変と評定された。
【0151】
適用一時間後の評価時には試験生成物の残存がなかったため、生理食塩水で洗浄する必要はなかった。
【0152】
F)眼の刺激評価
眼内刺激を、研究の3匹の動物について(初期及び確認アッセイ)、生成物適用の1、24、48及び72時間後に評定した。異常の非存在下では、可逆性を研究する必要はなく、治療の72時間後に研究を終えた。
【0153】
刺激の程度及び性質、並びに任意の組織病理学的病変が観察された。眼内病変の評価は、特殊なトラップ内に固定化された動物を用いて実施した。反応物を、眼内(数値0から4の間)について表4に従って評価した:
【0154】
試験的段階を終了させたら、動物を、事前に鎮静し、致死注射によって犠牲にした。すべての動物の両目を、解剖病理学的(anatomopathology)分析のために抽出した。試料を10%ホルムアルデヒド中に固定し、処理し、切り分け、該試料の包含、切断及び染色(ヘマトキシリン−エオシン)のため、並びに組織プレパラートを実施するために、CIMAモルホロジーサービスへ送った。これらのプレパラートの解剖病理学的検査は、サラゴサ大学の実験動物の解剖病理学的診断サービス(DAPAL:Anatomopathological Diagnosis Service for Laboratory Animals)によって為された。
【0155】
H)結果及び考察
H.1.生存率/死亡率及び全身症状:試験生成物が投与された動物のいずれにおいても、致死性は記録されなかった。実験動物は、全体的な状態において変性を示さなかった。
【0156】
H.2.眼の腐食の巨視的評定:初期試験において為された眼の腐食の研究は、貫通又は著しい角膜潰瘍、潰瘍又は結膜の壊死、瞬膜の壊死、眼内出血(hemorrhage)、48時間持続するグレード4の角膜混濁及び72時間持続するグレード2の光に対する虹彩の無反応等、不可逆的な損傷の存在を示さなかった。
【0157】
H.3.眼内刺激の巨視的評定:表5において反映されている通り、試験生成物の適用後、結膜、虹彩又は角膜において、浮腫も変性も観察されなかった。
【0158】
該生成物は刺激性でないことが決定された。
【0159】
H.4.顕微鏡的所見:治療された試料とコントロール試料との間に形態学的相違は観察されなかった。
【0160】
I)結論
製剤1は、刺激性でないとして分類された。
【0161】
眼球の組織学的検査は、治療された試料とコントロール試料との間に形態学的相違を確立しなかった。
【0162】
実施例4.2.: 反復でのウサギにおける真皮耐性研究
A)目標:1mL/120cm
2(8.3μL/cm
2)、1日4回、最大10日間の真皮反復用量適用後の、ウサギにおける試験生成物の局部耐性を、1、5及び10日目における耐性評価とともに評定すること。さらに、取得された耐性データに対する製剤ビヒクルの影響を評価するために、研究には、治療群と並行して、試験生成物のビヒクルを受けた動物群の包含を含めた。
【0163】
最後に、試験生成物又はそのビヒクルの10日間にわたる投与後に発生し得る皮膚病変の可逆性を評定するために、本発明人らは、必要とみなされた場合には、最後の投与後7日間まで観察期間を延長することができる、二つの動物群(逆転治療群及び逆転ビヒクル群)を含めた。
【0164】
B)試験条件
分配
二つの群(n=12)、−治療及びビヒクル−の、24匹のニュージーランド雄ウサギ。各群を、四つの亜群(n=3)−a、b、c及び逆転−に分割した。
【0165】
薬量学
1mL/120cm
2(8.3μL/cm
2)の試験生成物の、1日4回の真皮適用(2.5時間±15分の範囲)。適用は、120cm
2(体内組織の約10%)の剃毛した領域に為された。適用回数は亜群によって決定し、各動物について、治療の開始日を0日目とみなした。
亜群a:1日のみの投与(0日目)。
亜群b:5日間毎日の投与(0から4日目まで)。
亜群c:10日間毎日の投与(0から9日目まで)。
亜群逆転:10日間毎日の投与(0から9日目まで)。
【0166】
観察期間:
・治療群及びビヒクル群(亜群a、b及びc):最後の投与後最大16時間
・治療群及びビヒクル群(亜群逆転):最後の投与後最大72時間
【0167】
C)手順
動物を同定し、12匹の動物からなる二つの群:治療群及びビヒクル群に分けた。今度は、各群を、それぞれ3匹の動物によって形成される四つの亜群−a、b、c及び逆転−に分割した。動物小屋を個別化した。
【0168】
動物の分配、投与スケジュール及び観察は、表7において反映されている:
【0169】
動物を剃毛し、動物の背部(体内組織のおよそ10%)の12cm×10cm(120cm
2)の領域に不滅インクで印を付け、必要な場合いつでも該領域を剃毛及びハイライトし、研究全体を通して該領域を明確に同定可能に保存するために、配慮をした。その領域において、動物には、亜群に従い、2.5時間±15分の間隔で1、5又は10日間、1mLの試験生成物又はそのビヒクル(8.3μL/cm
2の表面積)の毎日4回の投与を受けさせた。
【0170】
適用は経真皮的に為され、そのために、シリンジに1mLの試験生成物(又は試験生成物ビヒクル)を投入し、動物の背部の印を付けた領域(適用領域)の中心に堆積させ、手で、適用する生成物を区切られた領域すべてに分布させた。動物は、非粘着性接着フィルムの形成が観察されるまでケージに戻さなかった。いずれの事例においても投与領域は洗浄しなかったため、投与後に接着フィルムの残渣が観察されている最中であっても、新たな適用はその上に為された。
【0171】
すべての群/亜群の動物を、以下で詳述する通り、臨床検査及び局部耐性の評価を含む研究に供した。
【0172】
D)臨床検査
生存率/死亡率:毎日
全身症状:動物挙動を、投与期間中毎日モニターした。研究には、全身状態、活動、体位、皮膚の色、目、粘液性膜の評価、並びに発作、振戦、下痢及び立毛の存在/非存在を含めた。
動物の重量:動物の到着時、開始時及び屠殺前。
【0173】
E)局部耐性評価(巨視的評価):観察された反応物の性質及び大きさを、巨視的に評定した。該反応物を、紅斑、浮腫、落屑の存在について評価した。観察日は、亜群a、b、c及び逆転について1日目;亜群b、c及び逆転について5日目;並びに群c及び逆転について10日目であった。治療10日後に観察された変性の可逆性を研究するために、最後の投与の24、48及び72時間後(10、11及び12日目)に、逆転亜群の評価を実施した。
【0174】
動物を、事前に鎮静し、致死注射によって犠牲にした。
【0175】
次いで、皮膚試料を取得し、切り分け、該試料の包含、切断及び染色(ヘマトキシリン−エオシン)のために、CIMAモルホロジーサービスへ送った。解剖病理学的検査は、サラゴサ大学の実験動物の解剖病理学的診断サービス(DAPAL)によって為された。
【0176】
F)結果及び考察
F.1.生存率/死亡率及び全身症状:試験生成物又はそのビヒクルが投与された動物のいずれにおいても、死亡率は記録されなかった。動物は、治療日中、全身状態において変性を示さなかった。
【0177】
F.2.巨視的評定:亜群治療a、治療b、治療c及び治療逆転において評価された1、5及び10日目の間、4回適用/日での試験生成物の投与は、治療された動物のいずれにおいても、皮膚障害の兆候を生成しなかった(表9を参照)。
【0178】
ビヒクルを受けさせた動物の群に関して、5日目(20回の適用後)に、二匹の動物(7及び12として同定されたもの)における非常にわずかな紅斑(グレード1)の存在が観察された。動物12の事例においては、紅斑には、中等度強度の落屑が付随していた。紅斑及び落屑の重症度は、10日目(40回の適用後)に巨視的評価を実施するまで低下した。治療24、48及び72時間後の亜群ビヒクル逆転の動物12における評価は、紅斑の消散を確認し、一方、落屑は、ほとんど目立たない、非常に低い強度のままであった。
【0179】
G)結論
1mL/120cm
2の量で、1日4回適用、10日間にわたる試験生成物の真皮適用は、非刺激性であり、完全に安全であった。
【0180】
実施例4.3.: 単回用量でのウサギにおける真皮耐性研究:急性真皮刺激/腐食
A)目標:この研究の目的は、ウサギにおける、無傷な皮膚への単回適用用量後の、試験生成物の皮膚真皮耐性(刺激/腐食)を評価することであった。
【0181】
観察された効果における製剤ビヒクルの影響を評価するために、研究では、該ビヒクルの適用を独立した別個の領域(ビヒクルコントロール領域とみなされる)内とした。最後に、各動物において、治療されていない領域を陰性コントロール領域として役立てた。
【0182】
B)試験条件
初期試験(刺激/腐食):ニュージーランドウサギには、各投与領域についておよそ6cm2の体内組織上に、該動物の背領域に経真皮的に適用される試験生成物(治療領域)及びそのビヒクル(ビヒクルコントロール領域)両方の単回0.5mL用量を受けさせた。暴露期間は4時間であった。72時間以内の腐食の兆候の非存在下で、本発明人らは、下記の試験(確認試験)の実現を進めた。
【0183】
確認試験(刺激試験):二匹のニュージーランドウサギには、各適用についておよそ6cm
2の体内組織上に、該動物の背領域に経真皮的に適用される試験生成物(治療領域)及びそのビヒクル(ビヒクルコントロール領域)の0.5mLの単回用量を受けさせた。暴露期間は4時間であった。
【0184】
観察期間(生成物適用の日を0日目とみなす):腐食効果も刺激効果も72時間検出されなかったため、可逆性を評価する必要はなく、研究は終了した。故に、3匹の動物のそれぞれについて、観察期間は3日(72時間)であった。
【0185】
C)手順
動物を同定し、個々のケージに分けた。順応期間の後、初期試験を始め、このために、本発明人らは、適用のおよそ24時間前に、第一の動物の背部を慎重に剃毛した。
【0186】
真皮投与のために、シリンジに0.5mLの試験生成物を投入し、これを動物の背部の印を付けた治療領域の中心に堆積させ、手によって、生成物を定義された領域全体に広げた。次いで、本発明人らは、ビヒクルを用いて同じように進めた。投与90分後、ガーゼを各投与領域内に置いた。最後に、伸縮包帯をガーゼの周囲に置き、これをテープで留めた。包帯パッドを適用4時間後に除去した。包帯の除去の直後、並びに1、24、48及び72時間後に、両方の領域を評定した。
【0187】
72時間後、腐食効果が検出されなかったため、本発明人らは確認試験を進めた。このために、本発明人らは、この研究の他の二匹の動物で同様に進めた。三匹の動物を、以下で詳述する通り、臨床検査及び皮膚刺激の評定を含む研究に供した。
【0188】
D)臨床検査
生存率/死亡率:毎日、投与後3日間。
動物の重量:動物の到着まで、開始時及び屠殺前。
全身症状:投与の前後、及びその後3日間毎日。
【0189】
E)皮膚腐食評価
皮膚腐食を、初期試験の一部として、包帯の除去後、並びに1、24、48及び72時間後に評価した。反応物を、存在−非存在の観点から、潰瘍、出血、及び出血性構成要素を伴う痂皮化について評価した。
【0190】
F)皮膚刺激評価
皮膚刺激を、研究(初期及び確認試験)の3匹の動物について、包帯の除去の1、24、48及び72時間後に評価した。変化が観察されなかったため、研究期間を延長する必要はなかった。
【0191】
刺激の程度及び性質、並びに考えられる組織病理学的病変が観察された。皮膚の反応を、下記の表(OECD指針404から採用した真皮評価スケール)に従って評価した(0から4の間の数値)。該表は、他の局部皮膚反応の存在及び任意の全身性効果を分析したものである。
【0192】
G)病理学
実験段階を終了させたら、動物を、事前に鎮静し、致死注射によって犠牲にした。
【0193】
皮膚試料を、すべての動物の(試験生成物で及びそのビヒクルで)治療した領域から及び陰性コントロール領域(未治療領域)から、解剖病理学的研究のために採取した。試料を4%ホルムアルデヒド中に固定し、処理し、切り分け、該試料の包含、切断及び染色(ヘマトキシリン−エオシン)のため、並びに組織プレパラートを実施するために、CIMAモルホロジーサービスへ送った。これらのプレパラートの解剖病理学的検査は、サラゴサ大学の実験動物の解剖病理学的診断サービス(DAPAL)によって為された。
【0194】
H)結果及び考察
H.1.生存率/死亡率及び全身症状:試験生成物が投与された動物のいずれにおいても、致死性は記録されなかった。実験動物は、全体的な状態において変性を示さなかった。
【0195】
H.2.皮膚腐食の巨視的評定:表10及び11において反映されている通り、初期試験において実施された皮膚腐食研究は、試験生成物又はそのビヒクルが適用された領域において、潰瘍、出血又は痂皮化の存在を示さなかった。
【0196】
H.3.皮膚刺激の巨視的評定:表12及び13において反映されている通り、皮膚刺激研究は、試験生成物又はそのビヒクルが適用された領域において、紅斑、浮腫又は任意の他の反応の存在を示さなかった。
【0197】
I)結論
試験生成物について算出された皮膚刺激指数(IIC)は、ゼロの値を有する。適用領域において、紅斑、浮腫又は他の反応の非存在が観察された。上記に従い、試験生成物は非刺激性として分類されると結論付けた。
【0198】
試験生成物又はビヒクルを受けた領域の組織学的検査は、著しい変性を示さなかった。この初見は、両方の領域について及び動物の一方について、臨床的有意性なしに非常に低い強度変性が、皮膚の可逆的適応機構とみなされることを記述するものであった。