(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、前記プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために実行される、請求項1に記載の基地局。
【発明を実施するための形態】
【0052】
[0040] 通信デバイスの例には、セルラー電話基地局またはノード、アクセスポイント、ワイヤレスゲートウェイおよびワイヤレスルータがある。通信デバイスは、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11a、802.11b、802.11g、802.11nおよび/または802.11ac(たとえば、ワイヤレスフィデリティーつまり「Wi−Fi」)標準など、いくつかの業界標準に従って動作し得る。通信デバイスが準拠し得る規格の他の例には、IEEE802.16(たとえば、Worldwide Interoperability for Microwave Accessつまり「WiMAX」)、Third Generation Partnership Project(3GPP(登録商標))、3GPP Long Term Evolution(LTE(登録商標))などがある(たとえば、通信デバイスは、ノードB、発展型ノードB(eNB)などと呼ばれることがある)。本明細書で開示するシステムおよび方法のいくつかは1つまたは複数の規格に関して説明することがあるが、これは、それらのシステムおよび方法が多くのシステムおよび/または規格に適用可能であり得るので、本開示の範囲を限定すべきではない。
【0053】
[0041] いくつかの通信デバイス(たとえば、アクセス端末、クライアントデバイス、クライアント局など)は、他の通信デバイスとワイヤレス通信し得る。いくつかの通信デバイス(たとえば、ワイヤレス通信デバイス)は、モバイルデバイス、移動局、加入者局、クライアント、クライアント局、ユーザ機器(UE)、遠隔局、アクセス端末、モバイル端末、端末、ユーザ端末、加入者ユニットなどと呼ばれることがある。通信デバイスのさらなる例には、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、セルラー電話、スマートフォン、ワイヤレスモデム、電子リーダー、タブレットデバイス、ゲームシステムなどがある。これらの通信デバイスのうちのいくつかは、上記で説明したように1つまたは複数の業界標準に従って動作し得る。したがって、「通信デバイス」という一般的な用語は、業界標準に応じて異なる名称で説明される通信デバイス(たとえば、アクセス端末、ユーザ機器(UE)、リモート端末、アクセスポイント、基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB)など)を含み得る。
【0054】
[0042] いくつかの通信デバイスは、通信ネットワークへのアクセスを行うことが可能であり得る。通信ネットワークの例には、限定はしないが、電話網(たとえば、公衆交換電話網(PSTN)またはセルラーフォンネットワークなどの「固定(land-line)」ネットワーク)、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)などがある。
【0055】
[0043] 本明細書で開示するシステムおよび方法では、複数のグループへのダウンリンクマルチユーザ多入力多出力(MU−MIMO)について説明する。たとえば、IEEE802.11acは、MU−MIMOを最高4つのワイヤレス通信デバイスのグループに規格化する過程にある。ダウンリンクMU−MIMOの場合のいくつかの提案は、ダウンリンク送信内のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)の数を4つに制限する。ワイヤレス通信デバイスの数を4つに制限すると、ダウンリンクMU−MIMOの利得は制限される。しかしながら、本明細書で開示するシステムおよび方法は、十分な送信アンテナをもつ通信デバイス(たとえば、基地局またはアクセスポイント)が、これらの提案によって予見されるよりも多くのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)にダウンリンクMU−MIMOパケットをどのように送信することができるかを証明する。本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、基地局(たとえば、アクセスポイント)は、グループ間の干渉を低減するかまたは最小限に抑えながら、同じ時間に(たとえば、同時に)ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント、アクセス端末など)の複数のグループに送信し得る。各グループ内で、基地局は、ワイヤレス通信デバイスアンテナが、1つのグループ中の各クライアントを対象とする信号を受信し得るように、何らかの形態の固有モード送信を使用し得る。本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、ワイヤレス通信デバイスの総数は、基地局(たとえば、アクセスポイント)にあるアンテナの数または量のみによって制限され得る。これは、スループットを増加させることによって有益になり得る。
【0056】
[0044] 本明細書で開示するシステムおよび方法の一構成では、802.11acフレームまたはパケットが使用され得る。フレームは、プリアンブルとデータとを含み得る。
本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、プリアンブルは、(一般にまたは従来)全方向方式で送信される1つまたは複数のフィールドを含み得る。
【0057】
[0045] 第1の代替形態では、プリアンブルは、レガシーショートトレーニングフィールド(L−STF:legacy short training field)と、レガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF:legacy long training field)と、レガシー信号フィールド(L−SIG:legacy signal field)と、第1の超高スループット信号(very high throughput signal)またはシンボルA(VHT−SIG−A1)と、第2の超高スループット信号またはシンボルA(VHT−SIG−A2)と、超高スループットショートトレーニングフィールド(VHT−STF)と、1つまたは複数の超高スループットロングトレーニングフィールド((1つまたは複数の)VHT−LTF)と、超高スループット信号B(VHT−SIG−B)とを含み得る。この第1の代替形態では、L−STF、L−LTF、L−SIG、VHT−SIG−A1およびVHT−SIG−A2は(一般に)全方向方式(omnidirectional fashion)で送信され得る。
【0058】
[0046] 第2の代替形態では、プリアンブルは、L−STFと、L−LTFと、L−SIGと、VHT−SIG−A1と、VHT−SIG−A2と、第3の超高スループットフィールド信号A(VHT−SIG−A3)と、VHT−STFと、1つまたは複数のVHT−LTFとを含み得る。この第2の代替形態では、L−STF、L−LTF、L−SIG、VHT−SIG−A1、VHT−SIG−A2およびVHT−SIG−A3は、一般に全方向方式で送信され得る。
【0059】
[0047] 代替形態プリアンブルの両方は、802.11aベースのレガシー譲歩(legacy deferral)のために、ならびにダウンリンクMU−MIMOパケットおよび帯域幅の長さなど802.11ac情報を搬送するために使用され得る第1の部分または全方向性部分から開始する。第2のプリアンブル代替形態は、ダウンリンクワイヤレス通信デバイスまたはクライアントごとの変調およびコーディング方式(MCS:modulation and coding scheme)を含む、全方向性部分におけるすべての802.11acシグナリング情報を含み得る。第1のプリアンブル代替形態は、ステアリングされたVHT―SIG−Bシンボル中に、MCSのような何らかのクライアント固有シグナリングを含み得る。
【0060】
[0048] 両方のプリアンブル代替形態は、解決可能なロングトレーニングフィールド(LTF:resolvable long training field)または解決不可能なLTF(unresolvable LTF)を使用する可能性を有し得る。解決可能なLTFの場合、たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)当たりのLTFシンボルの数は、すべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)についての空間ストリームの総数に等しいかそれよりも大きい。解決不可能なLTFの場合、たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)当たりのLTFシンボルの数は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)当たりの空間ストリームの数に等しいかそれよりも大きいのみである。
【0061】
[0049] 解決可能なLTFの場合、ダウンリンクMU−MIMOパケット中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)の数は、両方のプリアンブル代替形態で4つに制限され得る。解決不可能なLTFの場合、ダウンリンクMU−MIMOパケット中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)の数は、第1のプリアンブル代替形態では8つに制限され得、第2のプリアンブル代替形態では4つに制限され得る。両方のプリアンブル代替形態の場合、すべてのダウンリンクワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)についてのストリームの総数は、8つを超えないことがある。
【0062】
[0050] 本明細書で開示するシステムおよび方法は、複数のグループへのMU−MIMOを可能にし得る。本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、たとえば、ダウンリンクワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)の数は、解決可能なLTFの場合には4つ以下のグループに分割されるか、または解決不可能なLTFの場合には8つ以下のグループに分割され得る。たとえば、基地局(たとえば、アクセスポイント)は、プリアンブルの全方向性部分がビームフォーミングされるように複数のグループに同時にビームフォーミングし得る。このようにして、各グループは、そのグループに関係するシグナリングのみを「参照」し得る。さらに、1つのグループ内のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)は、別のグループへの送信から、低減されたまたは最小の干渉を受信し得る。1つのグループ内で、グループ内のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)が、同じグループ中のすべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)を対象とする信号を受信するように、基地局(たとえば、アクセスポイント)は、解決可能なLTFと、何らかの形態の固有モード選択(たとえば、最小平均2乗誤差(MMSE)固有モード選択(MMSE−ES)またはマルチユーザ固有モード送信(MET))とを使用し得る。
【0063】
[0051] 便宜のために、および説明的明快のために、いくつかの略語は、以下のように使用され得る。N
Gはグループの数である。N
rxtはワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)受信機の総数である。N
txは基地局(たとえば、アクセスポイント)送信機の数である。N
rxkはグループk中の受信機の総数である。N
rxmkはグループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)mの受信機の数である。N
ssmkはグループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)mの空間ストリームの数である。Hは、サイズまたは次元N
rxt×N
txのMU−MIMOダウンリンクチャネルを表す。W
kは、サイズまたは次元N
tk×N
sskのグループkについてのビームフォーミングまたはプリコーディング行列である。SNR
kはグループkについてのダウンリンクにおける平均信号対雑音比(SNR)の推定値である。N
ckはグループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)の数である。W(:,x:y)は、xからyまでのすべての行および列を含んでいるWの部分行列である。
【0064】
[0052] 本明細書で開示するシステムおよび方法は、マルチグループブロック対角化を使用し得る。一構成では、VHT−SIG−A(たとえば、全方向的に送信された部分)までの、およびVHT−SIG−Aを含むプリアンブルの第1の部分のためのグループkについてのプリコーディング行列W
kは、リスト(1)に示すように計算され得る。
【数25】
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
リスト(1)において、svd()は特異値分解関数であり得る。
【0066】
[0053] 一構成では、VHT−STFから開始するパケットまたはフレームの第2の部分のためのグループkについてのプリコーディング行列W
kは、リスト(2)に示すようになり得る。たとえば、以下のリスト(2)に示す手法は、グループ内の最小平均2乗誤差固有モード選択を使用し得る。
【数26】
[この文献は図面を表示できません]
【0067】
[0054] プリアンブルの第1の部分のためのプリコーディングの唯一の差は、グループ内のマルチユーザ干渉を消去するための試みが実行されないことであることに留意されたい。すべてのデータが(たとえば、VHT−STFまでの)プリアンブルの第1の部分のための同じグループ中のすべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)について等しいので、これは必要ない。
【0068】
[0055] 代替的に、プリアンブルの第1の部分は、第2の部分に等しくプリコーディングされ得る。たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)は、後続の部分(たとえば、VHT−LTFなど)を受信する前に空間ストリームを区別することができないが、グループ内の空間ストリーム間の干渉は消去され得る。ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)が2つ以上の空間ストリームを有する場合、プリアンブルの第1の部分の単一のストリームは、そのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)のすべてのストリーム入力にコピーされ得る。プリアンブルの第1の部分は、あらゆる空間ストリームが同じ情報を含んでいるので、すべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)によってさらに復号され得る。この手法は、2つの異なるプリコーディング行列の代わりにパケット当たり単一のプリコーディング行列のみを必要とするので、実際に好ましくなり得る。
【0069】
[0056] 本明細書で開示するシステムおよび方法の別の構成は、マルチユーザ固有モード送信(MET:multi-user eigenmode transmission)を用いたマルチグループブロック対角化を使用し得る。上述のように、以前のアルゴリズムは、グループ内の最小平均2乗誤差固有モード選択を適用した。1つの代替形態は、グループ内のマルチユーザ固有モード送信(MET)を使用することである。最小平均2乗誤差固有モード選択は、より単純であり、この代替手法よりも良好な性能を有し得ることに留意されたい。マルチユーザ固有モード送信(MET)を使用するこの代替手法は、リスト(3)に示されている。
【数27】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
[0057] 一構成では、本明細書で開示するシステムおよび方法は、以下のようにシグナリングを使用し得る。ブロック対角化は、(たとえば、VHT−SIG−Aまでの、およびVHT−SIG−Aを含む)プリアンブルの第1の部分上で使用され得る。いかなるレガシー802.11a/nデバイスもダウンリンクMU−MIMOパケットまたはフレームの持続時間の間正確に譲歩し得るように、すべてのグループについてのL−SIG中で同じデータコンテンツが使用され得る。L−SIGは、2つ以上の異なるグループにビームフォーミングされるので、これらのグループ外のワイヤレス通信デバイス(たとえば、局)が、譲歩長さ(deferral length)を正確に復号するのに十分な電力でL−SIGを受信しない可能性がある。メディアアクセス制御(MAC)保護は、これらのワイヤレス通信デバイス(たとえば、局)からの衝突を防ぐために使用され得る。たとえば、別個の送信可(CTS)信号がダウンリンクMU−MIMOパケットより前に送られ得る。
【0071】
[0058] 本明細書で開示するシステムおよび方法の一構成では、チャネル状態情報(CSI:channel state information)フィードバックが使用され得る。802.11acでは、CSIフィードバックは8つのアンテナに制限され得る。8つ以上のアンテナをもつ基地局(たとえば、アクセスポイントまたはAP)は、それのアンテナのすべての上のチャネルを得るために複数のフィードバック要求を送る必要があり得る。
【0072】
[0059] 最高15個の基地局(たとえば、AP)送信アンテナの場合、チャネル状態情報を使用するプロシージャの一例は、以下のように説明される。基地局は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)ごとに2回チャネル状態情報(CSI)要求を送り得、毎回わずか8つのアンテナから送信する(たとえば、すべての他のアンテナは何も送信しない)。同じワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)への異なるチャネル状態情報(CSI)要求は、少なくとも1つの共通送信アンテナを含んでいる必要があり得る。これは、2つの異なるチャネル状態情報フィードバック間に発生する位相シフトを除去するために必要とされ得る。一構成では、複数のチャネル状態情報メッセージ(たとえば、CSIフィードバック)が受信され得る(これについては以下で説明する)。
共通送信アンテナについてのチャネル値が一致するようにその共通アンテナについての値によってすべてのチャネルを正規化することによって、異なるチャネル状態情報フィードバックが組み合わせられ得る。
【0073】
[0060] 15個以上のアンテナの場合、上記のプロシージャは、すべてが少なくとも1つの共通基準アンテナをもつ3つ以上のチャネル状態情報(CSI)要求に拡張され得る。上記のプロシージャはまた、最大4つの送信機に限定された既存の802.11nチャネル状態情報フィードバックが使用され得るような4つのアンテナのグループにおいて使用され得る。
【0074】
[0061] フレキシブルマルチグループブロック対角化の一構成が、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る。この構成では、グループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cについて、基地局(たとえば、AP)は、ビームフォーミング行列とストリーム当たりの平均信号対雑音比(SNR)とのみを得、たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cは、
【数28】
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【0075】
を通してビームフォーミング行列
【数29】
[この文献は図面を表示できません]
【0076】
を取得したが、他の(1つまたは複数の)ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。H
mkはクライアントチャネルであり、
【数30】
[この文献は図面を表示できません]
【0077】
はH
ckの左特異ベクトルを含み、
【数31】
[この文献は図面を表示できません]
【0078】
はH
ckの特異値であり、
【数32】
[この文献は図面を表示できません]
【0079】
はH
ckの右特異ベクトルを含む。
【数33】
[この文献は図面を表示できません]
【0080】
はワイヤレス通信デバイスcについてのビームフォーミング行列であり、N
ssckはグループk中のワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数である。この場合、基地局(たとえば、AP)は、H
ckを
【数34】
[この文献は図面を表示できません]
【0081】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定する。本明細書の行列は、下付き文字cを用いてワイヤレス通信デバイスを示し得ることに留意されたい。処理の残りは、上記のリスト(1)、リスト(2)および/またはリスト(3)に示した前に説明したマルチグループブロック対角化プロシージャと同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cは、式(1)に示すそれのデータを復元するためにそれの受信側において専用空間フィルタ処理を適用し得る。
【数35】
[この文献は図面を表示できません]
【0082】
式(1)において、U
cは、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)m=cについてのリスト(1)中に与えられる。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、受信機は、(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を行い得る。
【0083】
[0062] フレキシブルマルチグループブロック対角化の別の構成が、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る。この構成では、グループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cについて、基地局(たとえば、AP)はビームフォーミング行列と特異値とのみを得、たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cは、
【数36】
[この文献は図面を表示できません]
【0084】
を通してビームフォーミング行列
【数37】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
と特異値
【数38】
[この文献は図面を表示できません]
【0086】
とを取得したが、他のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、基地局(たとえば、AP)は、H
ckを
【数39】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定する。処理の残りは、上記のリスト(1)、リスト(2)および/またはリスト(3)に示した前に説明したマルチグループブロック対角化プロシージャと同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cは、式(2)に示すそれのデータを復元するためにそれの受信側において専用空間フィルタ処理を適用し得る。
【数40】
[この文献は図面を表示できません]
【0088】
式(2)において、U
cは、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)m=cについてのリスト(1)中に与えられる。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、受信機は、(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を行い得る。
【0089】
[0063] 次に、図を参照しながら様々な構成について説明する。同様の参照番号は機能的に同様の要素を示し得る。本明細書で概して説明し、図に示すシステムおよび方法は、多種多様な異なる構成で構成および設計され得る。したがって、図に表されるいくつかの構成についての以下のより詳細な説明は、特許請求する範囲を限定するものではなく、システムおよび方法を代表するものにすぎない。
【0090】
[0064]
図1は、複数のグループ通信のためのシステムおよび方法が実装され得る、送信通信デバイス102と1つまたは複数の受信通信デバイス142との一構成を示すブロック図である。送信通信デバイス102の例としては、基地局、アクセスポイントなどがある。(1つまたは複数の)受信通信デバイス142の例としては、ワイヤレス通信デバイス、アクセス端末、局などがある。送信通信デバイス102は、1つまたは複数の受信通信デバイス142に送信されるべきペイロードデータ104および/またはオーバーヘッドデータ116を受信するための入力部をもつエンコーダ106を含み得る。ペイロードデータ104は、ボイス、ビデオ、オーディオおよび/または他のデータを含み得る。
オーバーヘッドデータ116は、データレートを指定する情報などの制御情報、変調およびコーディング方式(MCS)、チャネル帯域幅、フレーム長、譲歩期間(defer period)、メディアアクセス制御(MAC)情報(たとえば、送信可(CTS)情報)、チャネル情報要求(たとえば、チャネル状態情報(CSI)要求)などを含み得る。エンコーダ106は、前方誤り訂正(FEC)、暗号化、パケット化および/またはワイヤレス送信とともに使用する、知られている他の符号化のために、データ104、116を符号化し得る。
【0091】
[0065] コンスタレーションマッパー110は、エンコーダ106によって与えられたデータをコンスタレーションにマッピングする。たとえば、コンスタレーションマッパー110は、2位相シフトキーイング(BPSK)、直交振幅変調(QAM)などの変調方式を使用し得る。直交振幅変調(QAM)が使用される場合、たとえば、コンスタレーションマッパー110は、空間ストリーム138当たり、サブキャリア140当たり、シンボル期間当たり2ビットを与え得る。さらに、コンスタレーションマッパー110は、空間ストリーム138ごと、データサブキャリア140ごと、シンボル期間ごとに16QAMコンスタレーション信号を出力し得る。64QAMなどの他の変調が使用され得、それにより、空間ストリーム138当たり、データサブキャリア140当たり、シンボル期間当たり6ビットの消費を生じるであろう。他の変形形態も可能である。
【0092】
[0066] コンスタレーションマッパー110の出力は、データを送信機の時空間周波数(STF:spatial-time-frequency)次元上にマッピングする時空間周波数マッパー108に与えられる。次元は、データが割り振られることを可能にする様々な構成体またはリソースを表す。所与のビットまたはビットのセット(たとえば、コンスタレーションポイントに対応するビットのグルーピング、ビットのセットなど)は、次元間の特定の場所にマッピングされ得る。概して、次元間の異なる場所にマッピングされるビットおよび/または信号は、それらが、ある確率で、1つまたは複数の受信通信デバイス142において区別可能であることを予想されるように送信通信デバイス102から送信される。一構成では、時空間周波数マッパー108は、時空間ブロックコーディング(STBC)を実行し得る。
【0093】
[0067] 異なる空間ストリーム138上の送信が(ある確率で)受信機において区別可能であり得るように、1つまたは複数の空間ストリーム138が送信通信デバイス102から送信され得る。たとえば、1つの空間次元にマッピングされるビットが1つの空間ストリーム138として送信される。その空間ストリーム138は、他のアンテナ132とは空間的に別個のそれ自体のアンテナ132、複数の空間的に分離されたアンテナ132上のそれ自体の直交重ね合わせ、それ自体の偏波などの上で送信され得る。(たとえば、空間中でアンテナ132を分離すること、またはそれらの信号が受信機において識別されることを可能にするであろう他の技法を伴う)空間ストリーム138分離のための多くの技法が知られており、使用され得る。
【0094】
[0068]
図1に示す例では、同じまたは異なる数(たとえば、1つまたは複数)のアンテナ132a〜nを使用して送信される1つまたは複数の空間ストリーム138がある。
いくつかの事例では、1つまたは複数の他の空間ストリーム138の非アクティブ化のために、ただ1つの空間ストリーム138が利用可能であり得る。
【0095】
[0069] 送信通信デバイス102が複数の周波数サブキャリア140を使用する場合、時空間周波数マッパー108がいくつかのビットを1つの周波数サブキャリア140にマッピングし、他のビットを別の周波数サブキャリア140にマッピングし得るように、周波数次元のための複数の値がある。他の周波数サブキャリア140は、データ104、116を搬送しない(または、常に搬送するとは限らない)ガードバンド、パイロットトーンサブキャリアなどとして予約され得る。たとえば、1つまたは複数のデータサブキャリア140および1つまたは複数のパイロットサブキャリア140があり得る。いくつかの事例または構成では、すべてのサブキャリア140が直ちに励起され得るとは限らないことに留意されたい。たとえば、いくつかのトーンが、フィルタ処理を可能にするために励起されないことがある。一構成では、送信通信デバイス102は、複数のサブキャリア140の送信のために直交周波数分割多重(OFDM)を利用し得る。たとえば、時空間周波数マッパー108は、使用される多重化方式に従って、(符号化された)データ104、116を時間および/または周波数リソースにマッピングし得る。
【0096】
[0070] 時間次元はシンボル期間を指す。異なるビットは、異なるシンボル期間に割り振られ得る。複数の空間ストリーム138、複数のサブキャリア140および複数のシンボル期間がある場合、1つのシンボル期間の間の送信は「OFDM(直交周波数分割多重)MIMO(多入力多出力)シンボル」と呼ばれることがある。単純なシンボル当たりのビット数(たとえば、使用されるコンスタレーションの数のlog
2)×空間ストリーム138の数×データサブキャリア140の数を乗算し、シンボル期間の長さによって除算されることで、符号化されたデータのための送信レートが判断され得る。
【0097】
[0071] このようにして、時空間周波数マッパー108は、ビット(または入力データの他のユニット)を1つまたは複数の空間ストリーム138、データサブキャリア140および/またはシンボル期間にマッピングし得る。別個の空間ストリーム138は、別個の経路を使用して生成および/または送信され得る。いくつかの実装形態では、これらの経路は別個のハードウェアを用いて実装されるが、他の実装形態では、経路のハードウェアが2つ以上の空間ストリーム138のために再利用されるか、またはパス論理が、1つまたは複数の空間ストリーム138のために実行するソフトウェアにおいて実装される。
より具体的には、送信通信デバイス102に示す要素の各々は、単一のブロック/モジュールとして、または複数のブロック/モジュールとして実装され得る。たとえば、(1つまたは複数の)送信機無線周波数ブロック126要素は、単一のブロック/モジュールとして、または各アンテナ132a〜n(たとえば、各空間ストリーム138)に対応する複数の並列ブロック/モジュールとして実装され得る。本明細書で使用する「ブロック/モジュール」という用語およびその変形体は、特定の要素または構成要素がハードウェア、ソフトウェアまたは両方の組合せにおいて実装され得ることを示し得る。
【0098】
[0072] 送信通信デバイス102はパイロット生成器ブロック/モジュール130を含み得る。パイロット生成器ブロック/モジュール130はパイロットシーケンスを生成し得る。パイロットシーケンスはパイロットシンボルのグループであり得る。一構成では、たとえば、パイロットシーケンス中の値は、特定の位相、振幅および/または周波数をもつ信号によって表され得る。たとえば、「1」は、特定の位相および/または振幅をもつパイロットシンボルを示し得るが、「−1」は、異なる(たとえば、逆(opposite)または逆(inverse))位相および/または振幅をもつパイロットシンボルを示し得る。
【0099】
[0073] 送信通信デバイス102は、いくつかの構成では擬似ランダム雑音生成器128を含み得る。擬似ランダム雑音生成器128は、パイロットシーケンスをスクランブルするために使用される擬似ランダム雑音系列または信号(たとえば、値)を生成し得る。
たとえば、連続するOFDMシンボルのためのパイロットシーケンスは擬似ランダム雑音系列からの連続する数によって乗算され、それによって、OFDMシンボルごとにパイロットシーケンスをスクランブルし得る。パイロットシーケンスが受信通信デバイス142に送られると、受信したパイロットシーケンスはパイロットプロセッサ148によってスクランブル解除され得る。
【0100】
[0074] 時空間周波数マッパー108の(1つまたは複数の)出力は、周波数および/または空間次元にわたって拡散され得る。パイロット挿入ブロック/モジュール112は、パイロットトーンをパイロットトーンサブキャリア140中に挿入する。たとえば、パイロットシーケンスは、特定のインデックスにあるサブキャリア140にマッピングされ得る。たとえば、パイロットシーケンスからのパイロットシンボルは、データサブキャリア140および/または他のサブキャリア140が点在しているサブキャリア140にマッピングされ得る。言い換えれば、パイロットシーケンスまたは信号はデータシーケンスまたは信号と合成され得る。いくつかの構成では、1つまたは複数の直流電流(DC)トーンがインデックス0を中心とし得る。
【0101】
[0075] データおよび/またはパイロット信号は、逆離散フーリエ変換(IDFT)ブロック/モジュール120に与えられる。逆離散フーリエ変換(IDFT)ブロック/モジュール120は、データ104、116の周波数信号と、挿入されたパイロットトーンとを、空間ストリーム138上の信号を表す時間領域信号および/またはシンボル期間の間の時間領域サンプルに変換する。一構成では、たとえば、IDFTブロック/モジュール120は256点逆高速フーリエ変換(IFFT)を実行し得る。
【0102】
[0076] 時間領域信号はフォーマッタ122に与えられる。フォーマッタ(たとえば、1つまたは複数のフォーマッティングブロック/モジュール)122は、逆離散フーリエ変換(IDFT)ブロック/モジュール120の出力を取り、それを並列信号から直列(P/S)に変換し、サイクリックプレフィックス(cyclical prefix)を追加し、および/またはガードインターバルウィンドウ処理などを実行し得る。
【0103】
[0077] フォーマッタ122出力は、デジタルアナログ変換器(DAC)124に与えられ得る。デジタルアナログ変換器(DAC)124は、フォーマッタ122出力を1つまたは複数のデジタル信号から1つまたは複数のアナログ信号に変換し得る。デジタルアナログ変換器(DAC)124は、(1つまたは複数の)アナログ信号を1つまたは複数の送信機無線周波数(TX RF)ブロック126に与え得る。
【0104】
[0078] 1つまたは複数の送信機無線周波数ブロック126は、電力増幅器に結合されるか、または電力増幅器を含み得る。電力増幅器は、送信のために(1つまたは複数の)アナログ信号を増幅し得る。1つまたは複数の送信機無線周波数ブロック126は、無線周波数(RF)信号を1つまたは複数のアンテナ132a〜nに出力し得、それによって、1つまたは複数の受信通信デバイス142によって受信のために適切に構成されたワイヤレス媒体を介して、入力されたデータ104、116をエンコーダ106に送信する。
【0105】
[0079] 送信通信デバイス102は、また、1つまたは複数の受信機無線周波数ブロック/モジュール134を含み得る。1つまたは複数の受信機無線周波数ブロック/モジュール134は、1つまたは複数の受信通信デバイス142から信号を受信するために使用され得る。たとえば、送信通信デバイス102は、パイロットおよび/またはトレーニングシンボルを1つまたは複数の受信通信デバイス142に送信し得る。1つまたは複数の受信通信デバイス142は、チャネルを推定するためにパイロットおよび/またはトレーニングシンボルを使用し得る。1つまたは複数の受信通信デバイス142は、次いで、フィードバックメッセージ(たとえば、チャネル状態情報(CSI)フィードバック)を送信通信デバイス102に送信し得、送信通信デバイス102は、(1つまたは複数の)受信機無線周波数ブロック/(1つまたは複数の)モジュール134を使用してフィードバックメッセージを受信し得る。別の例では、送信通信デバイス102は、1つまたは複数の受信通信デバイス142から明示的フィードバックメッセージを受信しないことがあるが、チャネルを推定するために、1つまたは複数の受信機無線周波数ブロック/モジュール134によって1つまたは複数の受信通信デバイス142から受信した他の信号またはメッセージを使用し得る。
【0106】
[0080] 送信通信デバイス102はマルチグループ通信ブロック/モジュール114を含み得る。マルチグループ通信ブロック/モジュール114は、受信通信デバイス142の複数のグループと通信するために使用され得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール114は、1つまたは複数の受信機無線周波数ブロック/モジュール134によって与えられた信号に基づいてチャネル推定値を使用し得る。たとえば、チャネル推定値(たとえば、明示的フィードバックメッセージ)はマルチグループ通信ブロック/モジュール114に与えられ得、および/またはマルチグループ通信ブロック/モジュール114は、受信機無線周波数ブロック/モジュール134によって受信された信号を使用してチャネル推定値を判断し得る。
【0107】
[0081] マルチグループ通信ブロック/モジュール114は受信通信デバイス142の数を判断し得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール114は、送信通信デバイス102によって与えられた通信リソースにアクセスしたいという要求など、受信通信デバイス142から受信した信号に基づいて受信通信デバイス142の数を判断し得る。
【0108】
[0082] マルチグループ通信ブロック/モジュール114は、受信通信デバイス142をグループに分割し得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール114は、受信通信デバイス142のグルーピングを判断するために、受信信号を使用し得る。
【0109】
[0083] いくつかの構成では、送信通信デバイス102(たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール114)は、グルーピングを判断するために以下で説明する1つの手法または手法の組合せを使用し得る。1つの手法は、受信信号強度順序付けと呼ばれることがある。受信信号強度順序付けは、グループが同様の信号強度に基づいて形成される最も単純な手法のうちの1つである。実際のマルチユーザチャネルでは、信号強度は、ダウンリンクユーザの実際の容量に密接に関係し得る。ほぼ同じデータレートにおけるダウンリンクマルチユーザ(MU)送信中にすべてのクライアントを有することは有利であり得る。別の手法は、シングルユーザデータレート順序付けと呼ばれることがある。実際には、送信通信デバイス102は、最大達成可能なシングルユーザデータレートの推定値をすでに有し得る。送信通信デバイス102は順序付きレートを使用してグループを形成し、それによって、たとえば、4つの最高レートをもつ1つのグループと、4つの最低レートをもつ別のグループとを生成することができる。さらに別の手法は、容量計算と呼ばれることがある。明示的チャネルフィードバック(たとえば、802.11nまたは802.11acにおける圧縮ビームフォーミングフィードバック)に基づいて、送信通信デバイス102は、どちらの2つのグループが最大容量を与えるかを計算し得る。しかしながら、これは、説明した最初の2つの手法よりも困難であり得る。
【0110】
[0084] いくつかの構成では、グルーピングは、追加または代替として受信通信デバイス142の空間ロケーションに基づき得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール114は、8つの受信通信デバイス142を4つからなる2つのグループに分割し得、4つからなる第1のグループは1つの空間領域中にあるが、4つからなる第2のグループは別の空間領域中にある。
【0111】
[0085] マルチグループ通信ブロック/モジュール114はプリコーディングブロック/モジュール118を含み得る。プリコーディングブロック/モジュール118は、1つまたは複数の送信機無線周波数ブロック/モジュール126から送信された信号をビームフォーミングするために使用されるプリコーディング行列を生成するために使用され得る。たとえば、プリコーディング行列は、アンテナ132a〜nの各々からの送信を重み付けする重み係数を含み得る。これは、送信通信デバイス102が送信信号を特定の空間的方向においてステアリングすることを可能にし得る。マルチグループ通信ブロック/モジュール114によって与えられるプリコーディング行列は、信号または信号のセットが受信通信デバイス142の特定のグループに送られ得るように、信号をビームフォーミングし得る。たとえば、第1の信号または信号のセットは(第1のビームを使用して)受信通信デバイス142の第1のグループに送られ得るが、第2の信号または信号のセットは(第2のビームを使用して)受信通信デバイス142の第2のグループに送られ得る。
【0112】
[0086] 1つまたは複数の受信通信デバイス142は、送信通信デバイス102から信号を受信し、使用し得る。たとえば、受信通信デバイス142は、送信通信デバイス102によって生成されたパイロットシーケンスを使用して、チャネル、送信機障害(transmitter impairment)および/または受信機障害(receiver impairment)を特徴づけ、その特徴づけを使用して、送信において符号化されたデータ104、116の受信を改善し得る。
【0113】
[0087] たとえば、受信通信デバイス142は、1つまたは複数の受信機無線周波数(RX RF)ブロック158に給電する(送信通信デバイス102アンテナ132a〜nの数および/または空間ストリーム138の数よりも多いか、少ないか、または等しくなり得る)1つまたは複数のアンテナ136a〜nを含み得る。1つまたは複数の受信機無線周波(RX RF)ブロック158は、アナログ信号を1つまたは複数のアナログデジタル変換器(ADC)156に出力し得る。たとえば、受信機無線周波数ブロック158は信号を受信し、ダウンコンバートし得、その信号はアナログデジタル変換器156に与えられ得る。送信通信デバイス102の場合と同様に、処理される空間ストリーム138の数は、アンテナ136a〜nの数に等しいこともあるし、等しくないこともある。さらに、複数の受信機ストリームに着信するために様々なビームステアリング、直交化などの技法が使用され得るので、各空間ストリーム138は1つのアンテナ136に限定される必要はない。
【0114】
[0088] 1つまたは複数のアナログデジタル変換器(ADC)156は、(1つまたは複数の)受信したアナログ信号を1つまたは複数のデジタル信号に変換し得る。1つまたは複数のアナログデジタル変換器(ADC)156のこれらの(1つまたは複数の)出力は、1つまたは複数の時間および/または周波数同期ブロック/モジュール154に与えられ得る。時間および/または周波数同期ブロック/モジュール154は、時間および/または周波数においてデジタル信号を(たとえば、受信通信デバイス142クロックに)同期または整合させ得る(同期または整合させることを試み得る)。
【0115】
[0089] 時間および/または周波数同期(1つまたは複数の)ブロック/(1つまたは複数の)モジュール154の(同期した)出力は、1つまたは複数のデフォーマッタ152に与えられ得る。たとえば、デフォーマッタ152は、時間および/または周波数同期(1つまたは複数の)ブロック/(1つまたは複数の)モジュール154の出力を受信し、プレフィックスなどを削除し、および/または離散フーリエ変換(DFT)処理のためにデータを並列化し得る。
【0116】
[0090] 1つまたは複数のデフォーマッタ152出力は、1つまたは複数の離散フーリエ変換(DFT)ブロック/モジュール150に与えられ得る。離散フーリエ変換(DFT)ブロック/モジュール150は、1つまたは複数の信号を時間領域から周波数領域に変換し得る。パイロットプロセッサ148は、送信通信デバイス102によって(たとえば、空間ストリーム138、周波数サブキャリア140および/またはシンボル期間のグループにわたって)送られる1つまたは複数のパイロットトーンを判断するために、(たとえば、空間ストリーム138ごとに)周波数領域信号を使用し得る。パイロットプロセッサ148は、追加または代替としてパイロットシーケンスをデスクランブルし得る。パイロットプロセッサ148は、位相および/または周波数および/または振幅追跡のために、1つまたは複数のパイロットシーケンスを使用し得る。(1つまたは複数の)パイロットトーンは、時空間周波数検出および/または復号ブロック/モジュール146に与えられ得、時空間周波数検出および/または復号ブロック/モジュール146は、様々な次元にわたってデータを検出および/または復号し得る。時空間周波数検出および/または復号ブロック/モジュール146は、受信データ144(たとえば、送信通信デバイス102によって送信されたペイロードデータ104および/またはオーバーヘッドデータ116の受信通信デバイス142の推定)を出力し得る。
【0117】
[0091] 本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、時空間周波数検出/復号ブロック/モジュール146は、データ144を取得するために、空間フィルタ処理、MIMO処理および/または他の干渉除去技法を使用し得る。たとえば、送信通信デバイス102が、受信通信デバイス142をグループに分割し、信号または信号のセットを各グループに送信したとき、受信通信デバイス142は、それのグループ中の受信通信デバイス142のすべてについての信号を受信し得る。空間フィルタ処理、MIMO処理および/または他の干渉除去技法は、それのグループ中の1つまたは複数の他の受信通信デバイス142を対象とするデータから、受信通信デバイス142を対象とするデータ144を回復または分離するために使用され得る。
【0118】
[0092] いくつかの構成では、受信通信デバイス142は、全情報シーケンスの一部として送られる送信シーケンスを知っている。受信通信デバイス142は、これらの既知の送信シーケンスの助けをかりてチャネル推定を実行し得る。パイロットトーン追跡、処理および/またはデータ検出および復号を支援するために、チャネル推定ブロック/モジュール160は、時間および/または周波数同期ブロック/モジュール154からの出力に基づいて、パイロットプロセッサ148および/または時空間周波数検出および/または復号ブロック/モジュール146に推定信号を与え得る。代替的に、デフォーマッティングおよび離散フーリエ変換は、全情報シーケンスのペイロードデータ部分に関して既知の送信シーケンスのためのものと同じである場合、推定信号は、離散フーリエ変換(DFT)ブロック/モジュール150からの出力に基づいてパイロットプロセッサ148および/または時空間周波数検出および/または復号ブロック/モジュール146に与えられ得る。
【0119】
[0093] 追加または代替として、チャネル推定ブロック/モジュール160は、送信通信デバイス102への送信のために、チャネル推定値を1つまたは複数の送信機無線周波数ブロック/モジュール162に与え得る。たとえば、チャネル推定ブロック/モジュール160は、チャネルフィードバックメッセージを生成するために、送信通信デバイス102から送られたパイロットおよび/またはトレーニングシンボルを使用し得る。このチャネルフィードバックメッセージは、1つまたは複数の送信機無線周波数ブロック/モジュール162に与えられ得る。1つまたは複数の送信機無線周波数ブロック/モジュール162は、1つまたは複数のアンテナ136a〜nを使用してフィードバックメッセージを送信通信デバイス102に送信し得る。
【0120】
[0094]
図2は、本明細書で開示するシステムおよび方法による、ワイヤレス通信デバイス242の複数のグループ266へのビームフォーミングの一例を示すブロック図である。この例では、基地局202は、ビームフォーミングされた信号またはビーム264a〜nをワイヤレス通信デバイス242a〜nの複数のグループ266a〜nに送信する。
図2に示す基地局202は送信通信デバイス102の一例である。基地局202は、電磁信号をワイヤレス通信デバイス242に送信するためにアンテナ232a〜nを使用し得る。ワイヤレス通信デバイス242は受信通信デバイス142の一例である。各ワイヤレス通信デバイス242は、電磁信号の受信および/または送信のための1つまたは複数のアンテナ236を含み得る。たとえば、ワイヤレス通信デバイスA242aは1つまたは複数のアンテナ236a〜mを含み得、ワイヤレス通信デバイスN242nは1つまたは複数のアンテナ236n〜zを含み得る。
【0121】
[0095] 基地局202はマルチグループ通信ブロック/モジュール214を含む。マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、ワイヤレス通信デバイス242a〜nの複数のグループ266a〜nと通信するために使用され得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、ワイヤレス通信デバイス242によって与えられる信号に基づいてチャネル推定値を使用し得る。たとえば、チャネル推定値(たとえば、明示的フィードバックメッセージ)はマルチグループ通信ブロック/モジュール214に与えられ得、および/またはマルチグループ通信ブロック/モジュール214は、ワイヤレス通信デバイス242から受信した信号を使用してチャネル推定値を判断し得る。
【0122】
[0096] マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、ワイヤレス通信デバイス242の数を判断し得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、基地局202によって与えられた通信リソースにアクセスしたいという要求など、ワイヤレス通信デバイス242から受信した信号に基づいてワイヤレス通信デバイス242の数を判断し得る。
【0123】
[0097] マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、ワイヤレス通信デバイス242をグループ266a〜nに分割し得る。たとえば、マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、ワイヤレス通信デバイス242のグルーピングを判断するために、受信信号を使用し得る。いくつかの構成では、グルーピングは、
図1に関して上記で説明した手法のうちの1つまたは複数を使用して判断され得る。
【0124】
[0098] マルチグループ通信ブロック/モジュール214は、プリコーディングブロック/モジュール218を含み得る。プリコーディングブロック/モジュール218は、信号を基地局202から送信されるビーム264a〜nにビームフォーミングするために使用されるプリコーディング行列を生成するために使用され得る。たとえば、プリコーディング行列は、アンテナ232a〜nの各々からの送信を重み付けする重み係数を含み得る。これは、基地局202が送信信号を特定の空間的方向においてステアリングすることを可能にし得る。マルチグループ通信ブロック/モジュール214によって与えられるプリコーディング行列は、信号または信号のセットがビーム264中でワイヤレス通信デバイス242の特定のグループに送られ得るように、信号をビームフォーミングし得る。たとえば、第1の信号または信号のセットは(第1のビーム264aを使用して)ワイヤレス通信デバイス242aの第1のグループ266aに送られ得るが、第2の信号または信号のセットは(第2のビーム264nを使用して)ワイヤレス通信デバイス242nの第2のグループ266nに送られ得る。
【0125】
[0099] 本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、各ワイヤレス通信デバイス242a〜nは、基地局202から送信されたデータを取得するために、空間フィルタ処理、MIMO処理および/または他の干渉除去技法を使用し得る。たとえば、基地局202がワイヤレス通信デバイス242をグループ266a〜nに分割し、信号または信号のセットを各グループ266a〜nに送信したとき、ワイヤレス通信デバイス242は、それのグループ266中のワイヤレス通信デバイス242のすべてについての信号を受信し得る。たとえば、グループA266a中のワイヤレス通信デバイス242のすべては、第1のビーム264aを使用して送られた信号または信号のセットを受信し得る。第1のビーム264aで送られた信号または信号のセットは、グループA266a中の1つ、複数またはすべてのワイヤレス通信デバイス242についての情報を含み得る。空間フィルタ処理、MIMO処理および/または他の干渉除去技法は、それのグループ266中の1つまたは複数の他のワイヤレス通信デバイス242を対象とするデータから、ワイヤレス通信デバイス242を対象とするデータを回復または分離するために使用され得る。
【0126】
[00100] このようにして、本明細書で開示するシステムおよび方法は、複数のグループ266a〜nへのMU−MIMOを可能にし得る。本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、たとえば、ダウンリンクワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)242の数は、解決可能なLTFの場合には4つ以下のグループ266に分割されるか、または解決不可能なLTFの場合には8つ以下のグループ266に分割され得る。たとえば、基地局(たとえば、アクセスポイント)202は、プリアンブルの全方向性部分がビームフォーミングされるように複数のグループ266a〜nに同時にビームフォーミングし得る。このようにして、各グループ266a〜nは、そのグループ266a〜nに関係するシグナリングのみを「参照」し得る(たとえば、グループA266aは第1のビーム264aのみを受信し得、グループN266nは最後のビーム264nのみを受信し得る)。さらに、1つのグループ266内のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)242は、別のグループ266への送信から、低減されたまたは最小の干渉を受信し得る。1つのグループ266内で、グループ266内のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)242が、同じグループ266中のすべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)242を対象とする信号を受信するように、基地局(たとえば、アクセスポイント)202は、解決可能なLTFと、何らかの形態の固有モード選択(たとえば、最小平均2乗誤差(MMSE)固有モード選択(MMSE−ES)またはマルチユーザ固有モード送信(MET))とを使用し得る。
【0127】
[00101]
図3は、複数のグループ通信のための方法300の一構成を示す流れ図である。302において、送信通信デバイス102は、受信通信デバイス142の数を判断する。たとえば、送信通信デバイス102は、送信通信デバイス102によって与えられた通信リソースにアクセスしたいという要求など、ワイヤレス通信デバイス142から受信した信号に基づいてワイヤレス通信デバイス142の数を判断し得る。たとえば、送信通信デバイス102の通信レンジ内の1つまたは複数の受信通信デバイス142は、送信通信デバイス102とのリンクを確立するか、または送信通信デバイス102によって与えられたリソースを使用することを試みるメッセージを送信通信デバイス102に送り得る。送信通信デバイス102は、送信通信デバイス102と通信することを試みているレンジ内の識別された受信通信デバイス142の記録(tally)をとり得る。この記録は、受信通信デバイス142の数であり得る。
【0128】
[00102] 304において、送信通信デバイス102は上記数の受信通信デバイス142をグループに分割する。たとえば、送信通信デバイス102は、受信通信デバイス142のグルーピングを判断するために、受信信号を使用し得る。たとえば、
図1に関して上記で説明したグループを判断するための手法のうちの1つまたは複数が使用され得る。
【0129】
[00103] いくつかの構成では、追加または代替の要件が考慮に入れられ得る。たとえば、グルーピングは、受信通信デバイス142の空間ロケーションに基づき得る。たとえば、送信通信デバイス102は、受信通信デバイス142の空間ロケーション(たとえば、方向)、または送信通信デバイス102に対する、受信通信デバイス142から受信した信号の方向を判断するために、受信通信デバイス142から別個のアンテナ132a〜nにおいて受信信号間の位相シフトまたはタイミング差を使用し得る。
【0130】
[00104] 他の追加または代替の要件が考慮に入れられ得る。たとえば、受信通信デバイス142は、できるだけ大きい数をもつグループにグルーピングされ得る。たとえば、送信通信デバイス102は、7つの受信通信デバイス142を、4つからなるグループと、3つからなるグループとに分割し得、4つからなるグループは、許容される最大グループである。他の要件は距離を含み得る。たとえば、グルーピングを判断するために、(角度間の)距離が使用され得る。たとえば、2つの受信通信デバイス142が互いに近接しているが、互いに近接している3つの他の受信通信デバイス142から離れていると仮定する。この場合、送信通信デバイス102は、互いに近接している受信通信デバイス142のグループを形成し得る。したがって、5つの受信通信デバイス142は、2つが3つから離れているので、2つからなるグループと、3つからなるグループとにグルーピングされ得る。受信通信デバイス142の能力、ユーザ選好、リソース使用状況など、さらなる追加または代替の要件が考慮に入れられ得る。
【0131】
[00105] 306において、送信通信デバイス102は、グループに基づいて信号をビームフォーミングする。たとえば、送信通信デバイス102は、受信通信デバイス142の各グループについてのビームを生成し得、各ビームは、各グループに対応する信号または信号のセットを搬送する。たとえば、送信通信デバイス102は、受信通信デバイス142の各グループについてのプリコーディング行列を生成し得る。たとえば、プリコーディング行列は、送信通信デバイス102の各アンテナ132a〜nについての送信を重み付けする重み係数を含み得る。これは、送信通信デバイス102が送信信号を特定の空間的方向においてステアリングすることを可能にし得る。グループプリコーディング行列は、信号または信号のセットが受信通信デバイス142の特定のグループに送られ得るように信号をビームフォーミングし得る。たとえば、第1の信号または信号のセットは(第1のビームを使用して)受信通信デバイス142の第1のグループに送られ得るが、第2の信号または信号のセットは(第2のビームを使用して)受信通信デバイス142の第2のグループに送られ得る。
【0132】
[00106] 308において、送信通信デバイス102は信号を送信する。たとえば、308において、送信通信デバイス102は、グループプリコーディング行列またはステアリング行列の各々を使用して、信号または信号のセットを受信通信デバイス142の各グループに送信し得る。
【0133】
[00107]
図4は、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る通信フレーム400の一例を示す図である。フレーム400は、プリアンブルシンボル、パイロットシンボルおよび/またはデータシンボルのための1つまたは複数のセクションまたはフィールドを含み得る。たとえば、フレーム400は、IEEE802.11acプリアンブル468とデータフィールド474(たとえば、データフィールドつまりVHT−DATAフィールド)とを備え得る。一構成では、プリアンブル468は持続時間40〜68マイクロ秒(μs)を有し得る。プリアンブル468および/またはパイロットシンボルは、フレーム400中に含まれるプリアンブルデータ(たとえば、オーバーヘッドデータ116)および/またはペイロードデータ104を同期させ、検出し、復調し、および/または復号するために(たとえば、受信通信デバイス142によって)使用され得る。
【0134】
[00108] いくつかのフィールドを含む、プリアンブル468をもつフレーム400は構造化され得る。一構成では、802.11acフレーム400は、レガシーショートトレーニングフィールドつまり非高スループットショートトレーニングフィールド(L−STF)476と、レガシーロングトレーニングフィールドつまり非高スループットロングトレーニングフィールド(L−LTF)478と、レガシー信号フィールドつまり非高スループット信号フィールド(L−SIG)480と、超高スループット信号シンボルつまりフィールドA1(VHT−SIG−A1)482と、超高スループット信号シンボルつまりフィールドA2(VHT−SIG−A2)484と、超高スループットショートトレーニングフィールド(VHT−STF)486と、1つまたは複数の超高スループットロングトレーニングフィールド(VHT−LTF)488と、超高スループット信号フィールドB(VHT―SIG−B)490と、データフィールド(DATA)474とを含み得る。
【0135】
[00109] プリアンブル468は送信ビームフォーミングおよびMU−MIMOに適応し得る。プリアンブル468の第1の部分(part)または一部分(portion)470は、一般に全方向方式で(たとえば、サイクリックダイバーシティまたは別の方式を使用して)送信され得る。しかしながら、本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、この第1の部分または全方向性部分470はビームフォーミングされ得る。プリアンブル468のこの第1の部分470は、L−STF476と、L−LTF478と、L−SIG480と、VHT−SIG−A1 482と、VHT−SIG−A2 484とを含み得る。プリアンブル468のこの第1の部分470は、レガシーデバイス(たとえば、レガシーつまり以前の仕様に準拠するデバイス)によって復号可能であり得る。
【0136】
[00110] プリアンブル468の第2の部分または一部分472は、全方向方式で送信され得るか、ビームフォーミングされ得るか、または、MU−MIMOプリコードされ得る。プリアンブル468のこの第2の部分472は、VHT−STF486と、1つまたは複数のVHT−LTF488と、VHT−SIG−B490とを含む。(たとえば、データフィールド474中の)データシンボルは、プリアンブル468の第2の部分472と同じまたは異なるアンテナパターンで送信され得る。データフィールド474はまた、全方向的に送信され得るか、ビームフォーミングされ得るか、またはMU−MIMOプリコードされ得る。データシンボルおよびプリアンブル468の第2の部分472は、レガシーデバイスによって(または、たとえば、すべての802.11acデバイスによっても)復号可能でないことがある。
【0137】
[00111] プリアンブル468は、レガシー802.11aおよび802.11n受信機によって復号可能であるいくつかの制御データを含み得る。この制御データはL−SIG480中に含まれている。すべてのデバイスが、ある正確な時間量の間それらの送信を延期し得るので、L−SIG480中のデータは、送信がどのくらい長くワイヤレス媒体を占有するかをすべての受信機に通知する。さらに、プリアンブル468は、802.11acデバイスがその送信を802.11ac送信として識別すること(およびその送信が802.11aまたは802.11nフォーマットであると判断することを回避すること)を可能にする。さらに、プリアンブル468は、レガシー802.11aおよび802.11nデバイスに、L−SIG480中の有効データをもつ有効な送信である802.11a送信として送信を検出させ得る。
【0138】
[00112] 一例では、プリアンブル468は、802.11aベースのレガシーの譲歩のために、ならびにダウンリンクMU−MIMOパケットおよび帯域幅の長さなど802.11ac情報を搬送するために使用され得る第1の部分または全方向性部分470から開始する。プリアンブル468は、ステアリングされたVHT−SIG−B490シンボル中の変調およびコーディング方式(MCS:modulation and coding scheme)など、受信通信デバイス142に固有の何らかのシグナリング(たとえば、クライアント固有のシグナリング)を含み得る。
【0139】
[00113] プリアンブル468は、解決可能なロングトレーニングフィールド(LTF)または解決不可能なLTFを使用する可能性を有し得る。解決可能なLTFの場合、たとえば、受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142当たりのLTFシンボルの数は、すべての受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142についての空間ストリーム138の総数に等しいかそれよりも大きい。解決不可能なLTFの場合、たとえば、受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142当たりのLTFシンボルの数は、受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142当たりの空間ストリーム138の数に等しいかそれよりも大きい。
【0140】
[00114] 解決可能なLTFの場合、ダウンリンクMU−MIMOパケット中の受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142の数は、説明したプリアンブル468中で4つに制限され得る。解決不可能なLTFの場合、ダウンリンクMU−MIMOパケット中の受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142の数は、プリアンブル468中で8つに制限され得る。このプリアンブル468の場合、すべてのダウンリンク受信通信デバイス(たとえば、クライアント)142についてのストリームの総数は、8つを超えないことがある。
【0141】
[00115]
図5は、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る通信フレーム500の別の例を示す図である。フレーム500は、プリアンブルシンボル、パイロットシンボルおよび/またはデータシンボルのための1つまたは複数のセクションまたはフィールドを含み得る。たとえば、フレーム500は、IEEE802.11acプリアンブル568とデータフィールド574(たとえば、データフィールドまたはVHT−DATAフィールド)とを備え得る。一構成では、プリアンブル568は持続時間50〜68マイクロ秒(μs)を有し得る。プリアンブル568および/またはパイロットシンボルは、フレーム500中に含まれるプリアンブルデータ(たとえば、オーバーヘッドデータ116)および/またはペイロードデータ104を同期させ、検出し、復調し、および/または復号するために(たとえば、受信通信デバイス142によって)使用され得る。
【0142】
[00116] いくつかのフィールドを含む、プリアンブル568をもつフレーム500は構造化され得る。一構成では、802.11acフレーム500は、レガシーショートトレーニングフィールドまたは非高スループットショートトレーニングフィールド(L−STF)576と、レガシーロングトレーニングフィールドつまり非高スループットロングトレーニングフィールド(L−LTF)578と、レガシー信号フィールドつまり非高スループット信号フィールド(L−SIG)580と、超高スループット信号シンボルつまりフィールドA1(VHT−SIG−A1)582と、超高スループット信号シンボルつまりフィールドA2(VHT−SIG−A2)584と、超高スループット信号シンボルつまりフィールドA3(VHT−SIG−A3)592と、超高スループットショートトレーニングフィールド(VHT−STF)586と、1つまたは複数の超高スループットロングトレーニングフィールド(VHT−LTF)588と、超高スループット信号フィールドB(VHT―SIG−B)590と、データフィールド(DATA)574とを含み得る。
【0143】
[00117] プリアンブル568は、送信ビームフォーミングおよびMU−MIMOに適応し得る。プリアンブル568の第1の部分または一部分570は、一般に全方向方式で(たとえば、サイクリックダイバーシティまたは別の方式を使用して)送信され得る。しかしながら、本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、この第1の部分または全方向性部分570は、ビームフォーミングされ得る。プリアンブル568のこの第1の部分570は、L−STF576と、L−LTF578と、L−SIG580と、VHT−SIG−A1 582と、VHT−SIG−A2 584と、VHT−SIG−A3 592とを含み得る。プリアンブル568のこの第1の部分570は、レガシーデバイス(たとえば、レガシーつまり以前の仕様に準拠するデバイス)によって復号可能であり得る。
【0144】
[00118] プリアンブル568の第2の部分または一部分572は、全方向方式で送信され得るか、ビームフォーミングされ得るか、または、MU−MIMOプリコードされ得る。プリアンブル568のこの第2の部分572は、VHT−STF586と、1つまたは複数のVHT−LTF588と、VHT−SIG−B590とを含む。(たとえば、データフィールド574中の)データシンボルは、プリアンブル568の第2の部分572と同じまたは異なるアンテナパターンで送信され得る。データフィールド574は、また、全方向的に送信され得るか、ビームフォーミングされ得るか、または、MU−MIMOプリコードされ得る。データシンボルおよびプリアンブル568の第2の部分572は、レガシーデバイスによって(または、たとえば、すべての802.11acデバイスによっても)復号可能でないことがある。
【0145】
[00119] プリアンブル568は、レガシー802.11aおよび802.11n受信機によって復号可能であるいくつかの制御データを含み得る。この制御データはL−SIG580中に含まれている。すべてのデバイスが、ある正確な時間量の間それらの送信を延期し得るので、L−SIG580中のデータは、送信がどのくらい長くワイヤレス媒体を占有するかをすべての受信機に通知する。さらに、プリアンブル568は、802.11acデバイスがその送信を802.11ac送信として識別すること(およびその送信が802.11aまたは802.11nフォーマットであると判断することを回避すること)を可能にする。さらに、プリアンブル568は、レガシー802.11aおよび802.11nデバイスに、L−SIG580中の有効データをもつ有効な送信である802.11a送信として送信を検出させ得る。
【0146】
[00120] この例では、プリアンブル568は、802.11aベースのレガシーの譲歩のために、ならびにダウンリンクMU−MIMOパケットおよび帯域幅の長さなど802.11ac情報を搬送するために使用され得る第1の部分または全方向性部分570から開始する。より詳細には、L−STF576、L−LTF578、L−SIG580、VHT−SIG−A1 582、VHT−SIG−A2 584、およびVHT−SIG−A3 592は、一般に全方向方式で送信され得る。しかしながら、本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、第1の部分または全方向性部分570は、ビームフォーミングされ得る。プリアンブル568は、ダウンリンクワイヤレス通信デバイスまたはクライアントごとの変調およびコーディング方式(MCS)を含む、全方向性部分570におけるすべての802.11acシグナリング情報を含み得る。
【0147】
[00121] プリアンブル568は、解決可能なロングトレーニングフィールド(LTF)または解決不可能なLTFを使用する可能性を有し得る。解決可能なLTFの場合、たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142当たりのLTFシンボルの数は、すべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142についての空間ストリーム138の総数に等しいかそれよりも大きい。解決不可能なLTFの場合、たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142当たりのLTFシンボルの数は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142当たりの空間ストリーム138の数に等しいかそれよりも大きい。
【0148】
[00122] 解決可能なLTFの場合、ダウンリンクMU−MIMOパケット中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142の数は、説明したプリアンブル568中で4つに制限され得る。解決不可能なLTFの場合、ダウンリンクMU−MIMOパケット中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142の数は、プリアンブル568中で4つに制限され得る。このプリアンブル568の場合、すべてのダウンリンクワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142についてのストリームの総数は、8つを超えないことがある。
【0149】
[00123]
図6は、複数のグループ通信のための方法600のより具体的な構成を示す流れ図である。602において、基地局102(たとえば、送信通信デバイス102)はワイヤレス通信デバイス142の数を検出する。たとえば、基地局102は、基地局102によって与えられた通信リソースにアクセスしたいという要求など、ワイヤレス通信デバイス142から受信した信号に基づいてワイヤレス通信デバイス142の数を判断し得る。たとえば、基地局102の通信レンジ内の1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス142は、基地局102とのリンクを確立するか、または基地局102によって与えられたリソースを使用することを試みるメッセージを基地局102に送り得る。基地局102は、基地局102と通信することを試みているレンジ内の識別されたワイヤレス通信デバイス142の記録をとり得る。この記録は、ワイヤレス通信デバイス142の数であり得る。
【0150】
[00124] 604において、基地局102はチャネル情報を受信する。たとえば、604において、基地局102は、チャネルを判断するために使用され得るチャネル情報を受信する。チャネル情報の一例は、IEEE802.11仕様によるチャネル状態情報(CSI)である。一構成では、604において、基地局102は明示的チャネルフィードバックを受信する。たとえば、基地局102は、トレーニング、サウンディングおよび/またはパイロットシンボルをワイヤレス通信デバイス142に送り得る。ワイヤレス通信デバイス142は、トレーニング、サウンディングおよび/またはパイロットシンボルに基づいてチャネル情報(たとえば、CSI)を判断し、チャネル情報を基地局102に送り得る。別の構成では、604において、基地局102は暗黙的チャネル情報を受信する。
たとえば、ワイヤレス通信デバイス142は、チャネルを判断するために基地局102が受信し、使用することができる信号を送り得る。
【0151】
[00125] 606において、基地局102は、チャネル情報に基づいて、上記数のワイヤレス通信デバイス142をグループに分割する。たとえば、基地局102は、ワイヤレス通信デバイス142のグルーピングを判断するために、受信信号を使用し得る。たとえば、基地局102は、
図1に関して上記で説明したグループを判断するための手法のうちの1つまたは複数を使用し得る。空間ロケーション、信号方向、グループサイズ、角度間の距離、ワイヤレス通信デバイス142の能力、ユーザ選好、リソース使用状況など、1つまたは複数の追加または代替の要件が考慮に入れられ得る。
【0152】
[00126] 608において、基地局102は、ビームフォーミングのために各グループについてのプリコーディング行列を判断する。たとえば、基地局102は、各グループについてのビームを生成するために、ワイヤレス通信デバイス142の各グループについてのプリコーディング行列を生成し得、各ビームは、各グループに対応する信号または信号のセットを搬送する。たとえば、基地局102は、ワイヤレス通信デバイス142の各グループについてのプリコーディング行列を生成し得る。プリコーディング行列は、基地局102の各アンテナ132a〜nについての送信を重み付けする重み係数を含み得る。これは、基地局102が送信信号を特定の空間的方向においてステアリングすることを可能にし得る。グループプリコーディング行列は、信号または信号のセットがワイヤレス通信デバイス142の特定のグループに送られ得るように信号をビームフォーミングし得る。
たとえば、第1の信号または信号のセットは(第1のビームを使用して)ワイヤレス通信デバイス142の第1のグループに送られ得るが、第2の信号または信号のセットは(第2のビームを使用して)ワイヤレス通信デバイス142の第2のグループに送られ得る。
【0153】
[00127] いくつかの構成では、608において、各グループについてのプリコーディング行列を判断することは、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために行われ得る。プリアンブルの全方向性部分は、一般に全方向方式で送信される通信フレーム中のプリアンブルの部分であり得る。たとえば、
図4に示したプリアンブル468の全方向性部分470、または
図5に示したプリアンブル568の全方向性部分570は、全方向的に送信されるように(たとえば、IEEE仕様によって)指定され得る。しかしながら、プリアンブル468の全方向性部分470、プリアンブル568の全方向性部分570は、代わりに、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って2つ以上のビーム中で送信されるようにビームフォーミングされ得る。
【0154】
[00128] 610において、基地局102は、各グループについてのプリコーディング行列またはステアリング行列を使用して、ビームフォーミングされた信号を各グループに送信する。たとえば、610において、基地局102は、グループプリコーディング行列の各々を使用して、信号または信号のセットをワイヤレス通信デバイス142の各グループに送信する。より詳細には、各グループについてのプリコーディング行列からのアンテナ重み係数が、複数の基地局102アンテナ132a〜nからその場合に放射される電磁信号に適用され得る。
【0155】
[00129]
図7は、複数のグループ通信のための方法700の別のより具体的な構成を示す流れ図である。たとえば、
図7は、マルチグループブロック対角化を使用することを示している。702において、基地局102は、現在グループについてのグループチャネルを判断する。たとえば、基地局102は、1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス142から(Hで示す)チャネルを明示的フィードバックとして受信し得る。代替的に、基地局102は、基地局102がチャネルHを判断するために使用し得る信号を1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス142から受信し得る。チャネルHを使用して、702において、基地局102は現在グループチャネルH
kを判断する。グループkへのチャネルはHのN
rxk行とN
tx列とを備え得る。N
rxkはグループk中の受信機の総数であり、N
txは基地局(たとえば、アクセスポイント)送信機の数である。
【0156】
[00130] 704において、基地局102はコンプリメントグループチャネル
【数41】
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【0157】
を判断する。コンプリメントグループチャネル
【数42】
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【0158】
は、グループk以外のすべてのグループへのチャネルであり得る。すなわち、
【数43】
[この文献は図面を表示できません]
【0159】
は、HのN
rxt−N
rxk行とN
tx列とを備え得、N
rxtは、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)受信機の総数である。
【0160】
[00131] 706において、基地局102は、コンプリメントグループチャネル零空間V
nを判断する。たとえば、基地局102は、式(3)に示すように、コンプリメントグループチャネルに対する特異値分解を算出または計算し得る。
【数44】
[この文献は図面を表示できません]
【0161】
式(3)において、U’は
【数45】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
の左特異ベクトルを含み、S’は
【数46】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
の特異値であり、V’は
【数47】
[この文献は図面を表示できません]
【0164】
の右特異ベクトルを含む。コンプリメントグループチャネル零空間V
nは、コンプリメントグループチャネル
【数48】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
の零空間、またはV’の最後のN
tx−(N
rxt−N
rxk)列である。
【0166】
[00132] 708において、基地局102は、(たとえば、m=1〜N
ckについて)現在グループ中の各ワイヤレス通信デバイスについてのクライアントチャネルH
mkを判断する。たとえば、m=1〜N
ckについて、708において、基地局102は、現在グループ(k)中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)mへのチャネルH
mkを判断する。クライアントチャネルH
mkは、HのN
rxmk行とN
tx列とを備え得、N
rxmkは、グループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)mの受信機の数である。
【0167】
[00133] 710において、基地局102は、(たとえば、m=1〜N
ckについて)各ワイヤレス通信デバイス142についてのクライアントチャネルH
mkとコンプリメントグループチャネル零空間V
nとに基づいて、現在グループについてのプリコーディング行列またはステアリング行列を判断する。これは、いくつかの方法で達成され得る。第1の例では、現在グループについてのプリコーディング行列W
kは、式(4)および式(5)に従って判断され得る。
【数49】
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
式(4)において、U
mはH
mkV
nの左特異ベクトルを含み、S
mはH
mkV
nの特異値であり、V
mはH
mkV
nの右特異ベクトルを含む。
【数50】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
式(4)および式(5)において、mはワイヤレス通信デバイスまたはクライアント142の指数であり、kはグループ指数である。一構成では、式(5)に示したプリコーディング行列W
kは、プリアンブルの第1の部分または全方向性部分のみに適用され得る。たとえば、式(5)に示したプリコーディング行列W
kは、VHT−SIG−A2 484またはVHT−SIG−A3 592などのVHT−SIG−Aまでのプリアンブル468、568およびVHT−SIG−Aを含むプリアンブル468、568中でのみ適用され得る。
【0170】
[00134] 710においてプリコーディング行列を判断する第2の例では、現在グループについてのプリコーディング行列W
kmは、式(6)、式(7)および式(8)に従って判断され得る。この第2の例は、グループ内の最小平均2乗誤差固有モード選択を使用し得る。
【数51】
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
式(6)において、U
mはH
mkV
nの左特異ベクトルを含み、S
mはH
mkV
nの特異値であり、V
mはH
mkV
nの右特異ベクトルを含む。
【数52】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
式(7)において、mはワイヤレス通信デバイスまたはクライアントの指数であり、kはグループ指数であり、N
ssmkはグループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)mの空間ストリームの数である。Zは、選択された固有モードを備える行列である。これらの固有モード間の干渉は、式(8)を適用することによって低減されるか、または最小限に抑えられ得る。
【数53】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
式(8)において、上付き文字
Hは共役転置またはエルミート転置を示し、Iは単位行列であり、SNR
kは、グループkについてのダウンリンクにおける平均信号対雑音比(SNR)の推定値である。
【0174】
[00135] 一構成では、式(8)に示すグループkについてのプリコーディング行列W
kmは、プリアンブルの第2の部分および/あるいはパケットまたはフレームの残りの部分に適用され得る。プリコーディングが複数のグループに対して行われる場合、プリコーディングは、プリアンブル全体を含むパケット全体に適用される必要があり得ることに留意されたい。たとえば、式(8)に示したプリコーディング行列W
kmは、VHT−STF486から開始するフレーム400、VHT−STF586から開始するフレーム500に適用され得る。追加または代替として、式(5)に示したプリコーディング行列W
kは、VHT−SIG−A2 484またはVHT−SIG−A3 592などのVHT−SIG−Aまでのプリアンブル468、568の第1の部分、およびVHT−SIG−Aを含むプリアンブル468、568の第1の部分のみに適用され得る。したがって、710においてプリコーディング行列を判断することは、プリアンブルの第1の部分について、式(5)に示したようにプリコーディング行列W
kを判断すること、および一構成では、フレームまたはパケットの残りについて、式(8)に示したようにプリコーディング行列W
kmを判断することをも含み得る。
【0175】
[00136] (たとえば、プリアンブルの第1の部分についての)プリコーディングの第1の例と、プリコーディングの第2の例との間の差は、第1の例においてグループ内のマルチユーザ干渉を消去するための試みが行われないことであることに留意されたい。たとえば、すべてのデータが(たとえば、VHT−STF486までの)プリアンブル468の第1の部分470、(たとえば、VHT−STF586までの)プリアンブル568の第1の部分570のための同じグループ中のすべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142について等しいので、これは必要ないことがある。
【0176】
[00137] しかしながら、一構成では、プリアンブル468の第1の部分470、プリアンブル568の第1の部分570は、第2の部分に等しくプリコーディングされ得る。
たとえば、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142は、第2の部分および/または残りの部分(たとえば、VHT−LTFなど)を受信する前に空間ストリーム138を区別することができないが、グループ内の空間ストリーム間の干渉は消去され得る。ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142が2つ以上の空間ストリーム138を有する場合、プリアンブル468の第1の部分470、プリアンブル568の第1の部分570の単一のストリーム138は、そのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142のすべてのストリーム入力にコピーされ得る。プリアンブル468の第1の部分470、プリアンブル568の第1の部分570は、あらゆる空間ストリーム138が同じ情報を含んでいるので、すべてのワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142によってさらに復号され得る。この手法は、2つの異なるプリコーディング行列の代わりにパケット当たり単一のプリコーディング行列のみを必要とするので、実際に好ましくなり得る。
【0177】
[00138] 710においてプリコーディング行列W
kmを判断する第3の例は、以下の通りである。この第3の例は、マルチユーザ固有モード送信(MET)を用いたマルチグループブロック対角化を使用し得る。上述のように、以前のアルゴリズムは、グループ内の最小平均2乗誤差固有モード選択を適用した。1つの代替形態は、グループ内のマルチユーザ固有モード送信(MET)を使用することである。最小平均2乗誤差固有モード選択は、より単純であり、この第3の例よりも良好な性能を有し得ることに留意されたい。710においてこの第3の例に従ってプリコーディング行列を判断することは、式(9)、式(10)、式(11)、式(12)、式(13)および式(14)において示されている。
【数54】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
式(9)において、U
mはH
mkV
nの左特異ベクトルを含み、S
mはH
mkV
nの特異値であり、V
mはH
mkV
nの右特異ベクトルを含む。
【数55】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
式(10)において、mはワイヤレス通信デバイスまたはクライアント142の指数であり、kはグループ指数であり、N
ssmkはグループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)mの空間ストリームの数である。D
mは、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)mについてのステアリングベクトルである。
【数56】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
式(11)において、Zは、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)m以外のグループk中のすべてのワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)へのステアリングベクトルの行列である。上付き文字
Hは共役転置またはエルミート転置を示す。
【数57】
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
式(12)において、U
mzはZの左特異ベクトルを含み、S
mzはZの特異値であり、V
mzはZの右特異ベクトルを含む。
【数58】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
式(13)において、Uは
【数59】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
の左特異ベクトルを含み、Sは
【数60】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
の特異値であり、Vは
【数61】
[この文献は図面を表示できません]
【0185】
の右特異ベクトルを含む。N
sskはグループkについての空間ストリームの数である。
【数62】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
式(14)において、W
kmは、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)mについてのプリコーディング行列またはステアリング行列であり、
【数63】
[この文献は図面を表示できません]
【0187】
は、N
ssmk個の行および列をもつ単位行列である。「プリコーディング行列(precoding matrix)」という用語と「ステアリング行列(steering matrix)」という用語とは同義であり得ることに留意されたい。
【0188】
[00139] 第4の例では、フレキシブルマルチグループブロック対角化が、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る。この例では、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cについて、基地局(たとえば、AP)102は、ビームフォーミング行列とストリーム当たりの平均信号対雑音比(SNR)とのみを得、たとえば、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、
【数64】
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【0189】
を通してビームフォーミング行列
【数65】
[この文献は図面を表示できません]
【0190】
を取得したが、他の(1つまたは複数の)ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、基地局(たとえば、AP)102は、H
ckを
【数66】
[この文献は図面を表示できません]
【0191】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定し得、H
ckは、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cについてのチャネルであり、N
ssckは、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cについての空間ストリーム138の数である。処理の残りは、上記の例で(たとえば、式(4)〜式(14)、あるいは上記のリスト(1)、リスト(2)および/またはリスト(3)において)説明した、前に説明したマルチグループブロック対角化プロシージャと同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、式(15)に示すようにそれのデータを復元するためにそれの受信側において専用空間フィルタ処理を適用し得る。
【数67】
[この文献は図面を表示できません]
【0192】
式(15)において、U
cは、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)m=cについてのリスト(1)中に与えられる。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、受信機は、(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を行い得る。
【0193】
[00140] 第5の例では、フレキシブルマルチグループブロック対角化が、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る。この例では、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cについて、基地局(たとえば、AP)102はビームフォーミング行列と特異値とのみを得、たとえば、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、
【数68】
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【0194】
を通してビームフォーミング行列
【数69】
[この文献は図面を表示できません]
【0195】
と特異値
【数70】
[この文献は図面を表示できません]
【0196】
とを取得したが、他のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、基地局(たとえば、AP)102は、H
ckを
【数71】
[この文献は図面を表示できません]
【0197】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定し得る。処理の残りは(たとえば、式(4)〜式(14)、あるいは上記のリスト(1)、リスト(2)および/またはリスト(3)において)前に説明した例と同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、式(16)に示すようにそれのデータを復元するためにそれの受信側において専用空間フィルタ処理を適用し得る。
【数72】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
式(16)において、U
cは、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)m=cについてのリスト(1)中に与えられる。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、受信機は、(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を行い得る。
【0199】
[00141] 712において、基地局102は、プリコーディング行列またはステアリング行列を使用して、現在グループについてのビームフォーミングされた信号を送信する。
たとえば、基地局102は、アンテナ132a〜nの各々から送信された信号に対するプリコーディング行列またはステアリング行列からの重みをアンテナ132a〜nに適用し得る。
【0200】
[00142]
図7に示すステップ702、704、706、708、710および/または712のうちの1つまたは複数は、いくつかのグループN
G中の各グループについて繰り返され得ることに留意されたい。たとえば、基地局102は、k=1〜N
Gについて、ステップ702、704、706、708および710を繰り返し得る。
【0201】
[00143]
図8は、複数のグループ通信のための方法800の別のより具体的な構成を示す流れ図である。802において、基地局102がワイヤレス通信デバイス142の数を検出する。たとえば、基地局102は、基地局102によって与えられた通信リソースにアクセスしたいという要求など、ワイヤレス通信デバイス142から受信した信号に基づいてワイヤレス通信デバイス142の数を判断し得る。たとえば、基地局102の通信レンジ内の1つまたは複数のワイヤレス通信デバイス142は、基地局102とのリンクを確立するか、または基地局102によって与えられたリソースを使用することを試みるメッセージを基地局102に送り得る。基地局102は、基地局102と通信することを試みているレンジ内の識別されたワイヤレス通信デバイス142の記録をとり得る。この記録は、ワイヤレス通信デバイス142の数であり得る。
【0202】
[00144] 804において、基地局102は複数のチャネル情報(たとえば、チャネル状態情報またはCSI)要求を送る。804において複数のチャネル情報要求を送る際に、基地局102は、同じワイヤレス通信デバイス142への異なるチャネル情報要求のために少なくとも1つの共通アンテナ132を使用し得る。
【0203】
[00145] 一構成では、チャネル状態情報(CSI)フィードバックが使用され得る。
802.11acでは、CSIフィードバックは8つのアンテナに制限され得る。8つ以上のアンテナ132a〜nをもつ基地局(たとえば、アクセスポイントまたはAP)102は、804において、それのアンテナ132a〜nのすべての上のチャネルを得るために複数のフィードバック要求を送る必要があり得る。
【0204】
[00146] 最高15個の基地局(たとえば、AP)102送信アンテナ132a〜nの場合、チャネル状態情報を使用するプロシージャの一例は、以下のように説明される。804において、基地局102は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142ごとに2回チャネル状態情報(CSI)要求を送り、毎回わずか8つのアンテナ132から送信する(たとえば、すべての他のアンテナは何も送信しない)。同じワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142への異なるチャネル状態情報(CSI)要求は、少なくとも1つの共通送信アンテナ132を含んでいる必要があり得る。これは、2つの異なるチャネル状態情報フィードバック間に発生する位相シフトを除去するために必要とされ得る。一構成では、複数のチャネル状態情報メッセージ(たとえば、CSIフィードバック)が受信され得る(これについては以下で説明する)。共通送信アンテナ132についてのチャネル値が等しくなる(一致する)ようにその共通アンテナ132についての値によってすべてのチャネルを正規化することによって、異なる(たとえば、複数の)チャネル状態情報フィードバック(たとえば、メッセージ)が組み合わせられ得る。
【0205】
[00147] 15個以上のアンテナ132の場合、上記のプロシージャは、すべてが少なくとも1つの共通基準アンテナ132をもつ3つ以上のチャネル状態情報(CSI)要求に拡張され得る。上記のプロシージャはまた、最大4つの送信機に限定され得る既存の802.11nチャネル状態情報フィードバックが使用され得るような4つのアンテナ132のグループにおいて使用され得る。
【0206】
[00148] 806において、基地局102はチャネル情報を受信する。たとえば、806において、基地局102は、チャネルを判断するために使用され得るチャネル情報を受信する。一構成では、基地局102は、同じワイヤレス通信デバイス142から1つまたは複数の(たとえば、複数の)チャネル状態情報メッセージを受信し得る。チャネル情報の一例は、IEEE802.11仕様によるチャネル状態情報(CSI)である。一構成では、806において、基地局102は明示的チャネルフィードバックを受信する。たとえば、基地局102は、トレーニング、サウンディングおよび/またはパイロットシンボルをワイヤレス通信デバイス142に送り得る。ワイヤレス通信デバイス142は、トレーニング、サウンディングおよび/またはパイロットシンボルに基づいてチャネル情報(たとえば、CSI)を判断し、チャネル情報を基地局102に送り得る。別の構成では、806において、基地局102は暗黙的チャネル情報を受信する。たとえば、ワイヤレス通信デバイス142は、チャネルを判断するために基地局102が受信し、使用することができる信号を送り得る。
【0207】
[00149] 808において、基地局102は、チャネル情報に基づいて、上記数のワイヤレス通信デバイス142をグループに分割する。たとえば、基地局102は、ワイヤレス通信デバイス142のグルーピングを判断するために、受信信号を使用し得る。いくつかの構成では、グルーピングは、
図1に関して上記で説明した手法のうちの1つまたは複数を使用して判断され得る。
【0208】
[00150] 810において、基地局102は、ビームフォーミングのために各グループについてのプリコーディング行列またはステアリング行列を判断する。たとえば、基地局102は、各グループについてのビームを生成するために、ワイヤレス通信デバイス142の各グループについてのプリコーディング行列を生成し得、各ビームは、各グループに対応する信号または信号のセットを搬送する。たとえば、基地局102は、ワイヤレス通信デバイス142の各グループについてのプリコーディング行列を生成し得る。プリコーディング行列は、基地局102の各アンテナ132a〜nについての送信を重み付けする重み係数を含み得る。これは、基地局102が送信信号を特定の空間的方向においてステアリングすることを可能にし得る。グループプリコーディング行列は、信号または信号のセットがワイヤレス通信デバイス142の特定のグループに送られ得るように信号をビームフォーミングし得る。たとえば、第1の信号または信号のセットは(第1のビームを使用して)ワイヤレス通信デバイス142の第1のグループに送られ得るが、第2の信号または信号のセットは(第2のビームを使用して)ワイヤレス通信デバイス142の第2のグループに送られ得る。
【0209】
[00151] いくつかの構成では、810において、各グループについてのプリコーディング行列を判断することは、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために行われ得る。プリアンブルの全方向性部分は、一般に全方向方式で送信される通信フレーム中のプリアンブルの部分であり得る。たとえば、
図4に示したプリアンブル468の全方向性部分470、または
図5に示したプリアンブル568の全方向性部分570は、全方向的に送信されるように(たとえば、IEEE仕様によって)指定され得る。しかしながら、プリアンブル468の全方向性部分470、プリアンブル568の全方向性部分570は、代わりに、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って2つ以上のビーム中で送信されるようにビームフォーミングされ得る。
【0210】
[00152] 812において、基地局102は、オプションとして、衝突を防ぐためにメディアアクセス制御保護を使用する。より詳細には、メディアアクセス制御(MAC)保護は、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、局)142からの衝突を防ぐために使用され得る。たとえば、別個の送信可(CTS:clear to send)信号がダウンリンクMU−MIMOパケットより前に送られ得る。このCTS信号は、特定のワイヤレス通信デバイス142が信号を基地局102に送信し得ることをワイヤレス通信デバイス142に通知し得る。送るように指定されたワイヤレス通信デバイス以外の他のワイヤレス通信デバイス142は、所与の期間の後まで信号を送信するのを待ち得る。
【0211】
[00153] 814において、基地局102は、各グループについてのプリコーディング行列またはステアリング行列を使用して、ビームフォーミングされた信号を各グループに送信する。たとえば、814において、基地局102は、グループプリコーディング行列の各々を使用して、信号または信号のセットをワイヤレス通信デバイス142の各グループに送信する。より詳細には、各グループについてのプリコーディング行列からのアンテナ重み係数が、複数の基地局102アンテナ132a〜nからその場合に放射される電磁信号に適用され得る。
【0212】
[00154]
図9は、グループ通信を受信するための方法900の一構成を示す流れ図である。902において、ワイヤレス通信デバイス142は、オプションとして、1つまたは複数のチャネル情報要求を受信する。たとえば、ワイヤレス通信デバイス142は、基地局102から1つまたは複数のチャネル状態情報(CSI)要求を受信し得る。たとえば、ワイヤレス通信デバイス142は、トレーニングシンボル、パイロットシンボルおよび/またはサウンディング信号を受信し得る。
【0213】
[00155] 904において、ワイヤレス通信デバイス142は、オプションとして、チャネル情報を判断する。たとえば、ワイヤレス通信デバイス142は、チャネル(たとえば、フィードバック)情報(たとえば、チャネル行列)を判断するために、受信したトレーニングシンボル、パイロットシンボルおよび/またはサウンディング信号を使用し得る。
【0214】
[00156] 906において、ワイヤレス通信デバイス142は、1つまたは複数の信号を送る。一構成では、906において、ワイヤレス通信デバイス142は、基地局102から受信した1つまたは複数の信号に基づいて904において判断されたチャネル情報(たとえば、フィードバック情報)を送る。追加または代替として、ワイヤレス通信デバイス142は、基地局102と通信したいという要求を送り得る。たとえば、ワイヤレス通信デバイス142は、ワイヤレス通信デバイス142が基地局102のリソースと通信し、および/または基地局102のリソースを使用することを試みていることを示すメッセージを基地局102に送り得る。いくつかの構成では、906において、基地局102に送られた1つまたは複数の信号は、チャネル情報を判断するために基地局102によって使用され得る。
【0215】
[00157] 908において、ワイヤレス通信デバイス142はグループ信号を受信する。たとえば、908において、ワイヤレス通信デバイス142は、ワイヤレス通信デバイス142のグループについての情報を含む、基地局102から送信されたビームフォーミングされた信号を受信する。
【0216】
[00158] 910において、ワイヤレス通信デバイス142は、グループ信号からデータを復元するために、空間フィルタ処理または別のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を使用する。一構成では、フレキシブルマルチグループブロック対角化が、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る。この例では、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cについて、基地局(たとえば、AP)102は、ビームフォーミング行列とストリーム当たりの平均信号対雑音比(SNR)とのみを得、たとえば、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、
【数73】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
を通してビームフォーミング行列
【数74】
[この文献は図面を表示できません]
【0218】
を取得したが、他の(1つまたは複数の)ワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、基地局(たとえば、AP)102は、H
ckを
【数75】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定し得、H
ckは、グループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cについてのチャネルであり、N
ssckは、グループk中のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)cについての空間ストリームの数である。処理の残りは、上記の例で(たとえば、式(4)〜式(14)、あるいは上記のリスト(1)、リスト(2)および/またはリスト(3)において)説明した、前に説明したマルチグループブロック対角化プロシージャと同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、910において、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、上記の式(15)に示したようにワイヤレス通信デバイス142のデータを復元するためにワイヤレス通信デバイス142の受信側において専用空間フィルタ処理を使用する。
【0220】
[00159] 式(15)において、U
cは、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)m=cについてのリスト(1)中に与えられる。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、910において、ワイヤレス通信デバイス142は、(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を使用する。
【0221】
[00160] 別の構成では、フレキシブルマルチグループブロック対角化が、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って使用され得る。この構成では、グループk中のワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cについて、基地局(たとえば、AP)102はビームフォーミング行列と特異値とのみを得、たとえば、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、
【数76】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
を通してビームフォーミング行列
【数77】
[この文献は図面を表示できません]
【0223】
と特異値
【数78】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
とを取得したが、他のワイヤレス通信デバイス(たとえば、クライアント)142は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、基地局(たとえば、AP)102は、H
ckを
【数79】
[この文献は図面を表示できません]
【0225】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定し得る。処理の残りは、(たとえば、式(4)〜式(14)、あるいは上記のリスト(1)、リスト(2)および/またはリスト(3)において)前に説明した例と同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、910において、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)cは、上記の式(16)に示したようにワイヤレス通信デバイス142のデータを復元するためにそれの受信側において専用空間フィルタ処理を使用する。
【0226】
[00161] 式(16)において、U
cは、ワイヤレス通信デバイス142(たとえば、クライアント)m=cについてのリスト(1)中に与えられる。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、910において、ワイヤレス通信デバイス142は、(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を使用する。
【0227】
[00162]
図10は、複数のグループ通信のためのシステムおよび方法が実装され得る、アクセスポイント1002とアクセス端末1042との一構成を示すブロック図である。アクセスポイント1002は、
図1に示した送信通信デバイス102の一例であり得る。アクセス端末1042は、
図1に示した受信通信デバイス142の一例であり得る。
【0228】
[00163] アクセスポイント1002は、オーバーヘッドデータ1016、ペイロードデータ1004、1つまたは複数の送信機1026、1つまたは複数の受信機1034、および/またはマルチグループ通信ブロック/モジュール1014を含み得る。ペイロードデータ1004は、ボイス、ビデオ、オーディオおよび/または他のデータを含み得る。オーバーヘッドデータ1016は、データレートを指定する情報などの制御情報、変調およびコーディング方式(MCS)、チャネル帯域幅、フレーム長、譲歩期間、衝突保護情報1094(たとえば、メディアアクセス制御(MAC)情報、送信可(CTS)情報など)、および/またはチャネル情報要求(たとえばチャネル状態情報(CSI)要求)1092などを含み得る。
【0229】
[00164] 1つまたは複数の送信機1026は、無線周波数(RF)信号を1つまたは複数のアンテナ1032a〜nに出力し、それによって、1つまたは複数のアクセス端末1042によって受信のために適切に構成されたワイヤレス媒体上でデータ1004、1016を送信し得る。アクセスポイント1002はまた、1つまたは複数の受信機1034を含み得る。1つまたは複数の受信機1034は、1つまたは複数のアクセス端末1042から信号を受信するために使用され得る。
【0230】
[00165] アクセスポイント1002は、アクセス端末1042の数を検出し得る。たとえば、アクセスポイント1002は、アクセスポイント1002によって与えられた通信リソースにアクセスしたいという要求、またはフィードバック情報など、アクセス端末1042から受信した信号に基づいてアクセス端末1042の数を判断し得る。たとえば、アクセスポイント1002の通信レンジ内の1つまたは複数のアクセス端末1042は、1つまたは複数の送信機1062を使用して、アクセスポイント1002とのリンクを確立するか、またはアクセスポイント1002によって与えられたリソースを使用することを試みるメッセージをアクセスポイント1002に送り得る。アクセスポイント1002は、アクセスポイント1002と通信することを試みているレンジ内の識別されたアクセス端末1042の記録をとり得る。この記録は、アクセス端末1042の数であり得る。
【0231】
[00166] いくつかの構成では、アクセスポイント1002は、複数のチャネル情報(たとえば、チャネル状態情報またはCSI)要求1092を送り得る。複数のチャネル情報要求1092を送る際に、アクセスポイント1002は、同じアクセス端末1042への異なるチャネル情報要求のために少なくとも1つの共通アンテナ1032を使用し得る。
【0232】
[00167] アクセス端末1042は、オプションとして、1つまたは複数のチャネル情報要求1092を受信し得る。たとえば、アクセス端末1042は、アクセスポイント1002から1つまたは複数のチャネル状態情報(CSI)要求1092を受信し得る。より詳細には、アクセス端末1042は、トレーニングシンボル、パイロットシンボルおよび/またはサウンディング信号を受信し得る。一構成では、アクセスポイント1002は、チャネル情報要求1092とともにパイロットおよび/またはトレーニングシンボルを1つまたは複数のアクセス端末1042に送信し得る。1つまたは複数のアクセス端末1042は、1つまたは複数の受信機1058を使用してパイロットおよび/またはトレーニングシンボルを受信し得る。
【0233】
[00168] アクセス端末1042は、オプションとして、チャネル情報1027を判断し得る。たとえば、アクセス端末1042は、チャネル(たとえば、フィードバック)情報(たとえば、チャネル行列)1027を判断するために、受信したトレーニングシンボル、パイロットシンボルおよび/またはサウンディング信号を使用し得る。一構成では、1つまたは複数の受信機1058は、受信したパイロットおよび/またはトレーニングシンボル1023をチャネル推定ブロック/モジュール1025に与え得、チャネル推定ブロック/モジュール1025は、チャネルを推定するためにそれらを使用し得る。たとえば、チャネル推定ブロック/モジュール1025は、推定されたチャネル1027中に示され得る、受信したパイロットおよび/またはトレーニングシンボル中の位相および/または周波数オフセットを検出し得る。推定されたチャネル1027は1つまたは複数の送信機1062に与えられ得る。
【0234】
[00169] アクセス端末1042は1つまたは複数の信号を送り得る。一構成では、アクセス端末1042は、推定されたチャネル1027をフィードバックメッセージ(たとえば、チャネル状態情報(CSI)フィードバック)としてアクセスポイント1002に送信し得、アクセスポイント1002は、アクセスポイント1002の1つまたは複数の受信機1034を使用してフィードバックメッセージを受信し得る。追加または代替として、アクセス端末1042は、アクセスポイント1002と通信したいという要求を送り得る。たとえば、アクセス端末1042は、アクセス端末1042がアクセスポイント1002のリソースと通信し、および/またはアクセスポイント1002のリソースを使用することを試みていることを示すメッセージをアクセスポイント1002に送り得る。いくつかの構成では、アクセスポイント1002に送られた1つまたは複数の信号は、チャネル情報を判断するためにアクセスポイント1002によって使用され得る。たとえば、アクセスポイント1002は、1つまたは複数のアクセス端末1042から明示的フィードバックメッセージを受信しないことがあるが、チャネルを推定するために、1つまたは複数の受信機1034によって1つまたは複数のアクセス端末1042から受信した他の信号またはメッセージを使用し得る。推定されたチャネル1033はマルチグループ通信ブロック/モジュール1014に与えられ得る。
【0235】
[00170] アクセスポイント1002は、チャネル情報に基づいて上記数のアクセス端末1042をグループに分割し得る。たとえば、アクセスポイント1002は、アクセス端末1042のグルーピングを判断するために、受信信号を使用し得る。いくつかの構成では、グルーピングは、
図1に関して上記で説明した手法のうちの1つまたは複数を使用して判断され得る。
【0236】
[00171] アクセスポイント1002は、ビームフォーミングのために各グループについてのプリコーディング行列1096またはステアリング行列1096を判断し得る。たとえば、アクセスポイント1002は、各グループについてのビームを生成するために、アクセス端末1042の各グループについてのプリコーディング行列1096を生成し得、各ビームは、各グループに対応する信号または信号のセットを搬送する。たとえば、アクセスポイント1002は、アクセス端末1042の各グループについてのプリコーディング行列1096を生成し得る。プリコーディング行列1096は、アクセスポイント1002の各アンテナ1032a〜nについての送信を重み付けする重み係数を含み得る。
これは、アクセスポイント1002が送信信号を特定の空間的方向においてステアリングすることを可能にし得る。グループプリコーディング行列1096は、信号または信号のセットがアクセス端末1042の特定のグループに送られ得るように信号をビームフォーミングし得る。たとえば、第1の信号または信号のセットは(第1のビームを使用して)アクセス端末1042の第1のグループに送られ得るが、第2の信号または信号のセットは(第2のビームを使用して)アクセス端末1042の第2のグループに送られ得る。
【0237】
[00172] いくつかの構成では、各グループについてのプリコーディング行列を判断することは、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために行われ得る。プリアンブルの全方向性部分は、一般に全方向方式で送信される通信フレーム中のプリアンブルの部分であり得る。たとえば、
図4に示したプリアンブル468の全方向性部分470、または
図5に示したプリアンブル568の全方向性部分570は、全方向的に送信されるように(たとえば、IEEE仕様によって)指定され得る。しかしながら、プリアンブル468の全方向性部分470、プリアンブル568の全方向性部分570は、代わりに、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って2つ以上のビーム中で送信されるようにビームフォーミングされ得る。
【0238】
[00173] 上述のように、アクセスポイント1002はマルチグループ通信ブロック/モジュール1014を含む。一構成では、マルチグループ通信ブロック/モジュール1014は、グループチャネル判断ブロック/モジュール1098、クライアントチャネル判断ブロック/モジュール1003、第1の特異値分解ブロック/モジュール1009、行列乗算器1035、第2の特異値分解ブロック/モジュール1015、および/またはプリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021を含み得る。一構成では、グループチャネル判断ブロック/モジュール1098は、現在グループについてのグループチャネル1001を判断し得る。たとえば、グループチャネル判断ブロック/モジュール1098は、1つまたは複数のアクセス端末1042から(Hで示す)チャネル1033を明示的フィードバックとして受信し得る。代替的に、アクセスポイント1002は、アクセスポイント1002がチャネルH1033を判断するために使用し得る信号を1つまたは複数のアクセス端末1042から受信し得る。
【0239】
[00174] チャネルH1033を使用して、グループチャネル判断ブロック/モジュール1098は現在グループチャネルH
k1001を判断し得る。グループkへのチャネル1001はHのN
rxk行とN
tx列とを備え得る。グループチャネル判断ブロック/モジュール1098は、コンプリメントグループチャネル
【数80】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
1005を判断し得る。コンプリメントグループチャネル
【数81】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
1005は、グループk以外のすべてのグループへのチャネルであり得る。
【0242】
[00175] 第1の特異値分解ブロック/モジュール1009はコンプリメントグループチャネル零空間V
n1011を判断し得る。たとえば、第1の特異値分解ブロック/モジュール1009は、上記の式(3)に示したように、コンプリメントグループチャネルに対する特異値分解を算出または計算し得る。コンプリメントグループチャネル零空間V
n1011はコンプリメントグループチャネル
【数82】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
[00176] クライアントチャネル判断ブロック/モジュール1003は、(たとえば、m=1〜N
ckについて)現在グループ中の各アクセス端末についてのクライアントチャネルH
mk1007を判断し得る。たとえば、m=1〜N
ckについて、クライアントチャネル判断ブロック/モジュール1003は、現在グループ(k)中のアクセス端末(たとえば、クライアント)mへのチャネルH
mk1007を判断し得る。クライアントチャネルH
mk1007は、HのN
rxmk行とN
tx列とを備え得、N
rxmkは、グループk中のアクセス端末1042(たとえば、クライアント)mの受信機1058の数である。
【0245】
[00177] マルチグループ通信ブロック/モジュール1014は、(たとえば、m=1〜N
ckについて)各アクセス端末1042についてのクライアントチャネルH
mk1007とコンプリメントグループチャネル零空間V
n1011とに基づいて、現在グループについてのプリコーディング行列1096またはステアリング行列1096を判断し得る。これは、いくつかの方法で達成され得る。
図10に示す構成では、行列乗算器1035は、クライアントチャネルH
mk1007とコンプリメントグループチャネル零空間V
n1011とを乗算し得る。積H
mkV
n1013は第2の特異値分解ブロック/モジュール1015に与えられ得る。
【0246】
[00178] 第2の特異値分解ブロック/モジュール1015は、S
m1019(たとえば、H
mkV
n1013の特異値)と、(たとえば、H
mkV
n1013の右特異ベクトルを含む)V
m1017とを生成し得る。これは、たとえば、上記の式(4)、式(6)または式(9)に示したように行われ得る。
【0247】
[00179] S
m1019およびV
m1017はプリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021に与えられ得る。一構成では、プリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021は、上記の式(5)に示したようにプリコーディング行列またはステアリング行列1096を判断し得る。別の構成では、プリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021は、上記の式(7)または式(8)に示したようにプリコーディング行列またはステアリング行列1096を判断し得る。いくつかの構成では、プリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021は、プリアンブルの第1の部分(たとえば、全方向性部分)について、式(5)に示したようにプリコーディング行列またはステアリング行列1096を判断し得、プリアンブルの第2の部分について、および/またはフレームの残りの部分について、式(7)および式(8)に示したようにプリコーディング行列またはステアリング行列1096を判断し得る。他の構成では、プリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021は、プリアンブル全体について、および/またはフレーム全体について、式(7)および式(8)に示したようにプリコーディング行列またはステアリング行列1096を判断し得る。
【0248】
[00180] さらに別の構成では、プリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021は、上記の式(10)、式(11)、式(12)、式(13)および式(14)に示したようにプリコーディング行列またはステアリング行列1096を判断し得る。たとえば、プリコーディング行列判断ブロック/モジュール1021は、ステアリングベクトルの行列を判断すること、さらなる特異値分解を実行することなどを行い得る。
【0249】
[00181] アクセスポイントは、ペイロードデータ1004および/またはオーバーヘッドデータ1016をビームフォーミングするために、プリコーディング行列またはステアリング行列1096を使用し得る。たとえば、プリコーディング行列またはステアリング行列1096は、1つまたは複数の送信機1026に与えられ得、したがって、各アンテナ1032a〜n上の送信を重み付けし得る。(重み付けされた)送信信号は、1つまたは複数のアクセス端末1042によって受信され得る。たとえば、アクセス端末1042のグループについてのデータ1004、1016は、ビームフォーミングされた信号でアクセス端末1042のグループに搬送され得る。アクセス端末1042の各々は、それらのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ1036と(1つまたは複数の)受信機1058とを使用して(重み付けされた)送信信号を受信し得る。受信信号1099は、空間フィルタ処理/MIMO処理/干渉抑圧ブロック/モジュール1029に与えられ得る。空間フィルタ処理/MIMO処理/干渉抑圧ブロック/モジュール1029は、アクセス端末1042についてのデータ1031を復元するために、空間フィルタ処理、MIMO処理および/または何らかの他の種類の干渉抑圧を実行し得る。
【0250】
[00182] アクセスポイント1002は、追加または代替として、上記で説明したようにフレキシブルマルチグループブロック対角化を使用し得る。たとえば、グループk中のアクセス端末1042(たとえば、クライアント)cについて、アクセスポイント1002は、ビームフォーミング行列とストリーム当たりの平均信号対雑音比(SNR)とのみを得、たとえば、アクセス端末1042(たとえば、クライアント)cは、
【数83】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
を通してビームフォーミング行列
【数84】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
を取得したが、他のアクセス端末(たとえば、クライアント)1042は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、マルチグループ通信ブロック/モジュール1014は、上記で説明したようにH
ckを
【数85】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
(ならびにH
k1001中の対応する部分)に設定し得る。処理の残りは、前に説明したマルチグループブロック対角化プロシージャと同じに実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、アクセス端末1042(たとえば、クライアント)cは、上記の式(15)に示したようにそれのデータ1031を復元するために、空間フィルタ処理ブロック/モジュール1029によって専用空間フィルタ処理を適用し得る。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、空間フィルタ処理/MIMO処理/干渉抑圧ブロック/モジュール1029は、データ1031を復元するために(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を行い得る。
【0254】
[00183] 追加または代替として、アクセスポイント1002は、別の種類のフレキシブルマルチグループブロック対角化(flexible multi-group block diagonalization)を使用し得る。たとえば、グループk中のアクセス端末1042(たとえば、クライアント)cについて、アクセスポイント1002はビームフォーミング行列と特異値とのみを得、たとえば、アクセス端末1042(たとえば、クライアント)cは、
【数86】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
を通してビームフォーミング行列
【数87】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
と特異値
【数88】
[この文献は図面を表示できません]
【0257】
とを取得したが、他のアクセス端末(たとえば、クライアント)1042は、チャネル状態情報H
mkをフィードバックしたと仮定する。この場合、アクセスポイント1002は、H
ckを
【数89】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
(ならびにH
k中の対応する部分)に設定し得る。処理の残りは、上記で説明したように実行され得る。たとえば、上記のリスト(1)に示したプロシージャが使用されると仮定すると、アクセス端末1042(たとえば、クライアント)cは、上記の式(16)に示したようにそれのデータ1031を復元するために、空間フィルタ処理ブロック/モジュール1029によって専用空間フィルタ処理を適用し得る。代替的に、使用されるMU−MIMO技法に応じて、空間フィルタ処理ブロック/モジュール1029は、データ1031を復元するために(たとえば、適切なチャネル推定が行われると仮定すると)任意の他のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を行い得る。
【0259】
[00184] プリコーディング行列1096すなわちステアリング行列1096は、いくつかのグループN
G中のアクセス端末1042の各グループについて生成され得ることに留意されたい。追加または代替として、グループプリコーディング行列1096すなわちステアリング行列1096は、個々に使用され得、および/または単一のプリコーディング行列すなわちステアリング行列に合成され得る。
【0260】
[00185] アクセスポイント1002は、オプションとして、衝突を防ぐために衝突保護情報1094(たとえば、メディアアクセス制御保護)を使用し得る。より詳細には、メディアアクセス制御(MAC)保護は、アクセス端末(たとえば、局)1042からの衝突を防ぐために使用され得る。たとえば、別個の送信可(CTS)信号がダウンリンクMU−MIMOパケットより前に送られ得る。このCTS信号は、特定のアクセス端末1042が信号をアクセスポイント1002に送信し得ることをアクセス端末1042に通知し得る。送るように指定されたアクセス端末以外の他のアクセス端末1042は、所与の期間の後まで信号を送信するのを待ち得る。
【0261】
[00186] アクセスポイント1002は、各グループについてのプリコーディング行列1096またはステアリング行列1096を使用して、ビームフォーミングされた信号をアクセス端末1042の各グループに送信し得る。たとえば、アクセスポイント1002は、グループプリコーディング行列1096の各々を使用して、信号または信号のセットをアクセス端末1042の各グループに送信し得る。より詳細には、各グループについてのプリコーディング行列からのアンテナ重み係数が、複数のアクセスポイント1002アンテナ1032a〜nからその場合に放射される電磁信号に適用され得る。
【0262】
[00187] アクセス端末1042はグループ信号を受信し得る。たとえば、アクセス端末1042は、アクセス端末1042のグループについての情報を含む、アクセスポイント1002から送信されたビームフォーミングされた信号を受信し得る。これは、それの1つまたは複数のアンテナ1036a〜nと1つまたは複数の受信機1058とを使用して行われ得る。上記で説明したように、アクセス端末1042は、グループ信号からデータを復元するために、空間フィルタ処理または別のタイプのMIMO処理または干渉抑圧を使用し得る。たとえば、空間フィルタ処理/MIMO処理/干渉抑圧ブロック/モジュール1029は、アクセス端末1042についてのデータ1031を復元するために、1つまたは複数の受信信号1099に対して空間フィルタ処理、MIMO処理および/または何らかの他の種類の干渉抑圧を実行し得る。
【0263】
[00188]
図11は、多入力多出力(MIMO)システム中で使用され得る基地局1102のブロック図である。基地局1102の例は、上記で示した送信通信デバイス102、基地局202およびアクセスポイント802を含み得る。基地局1102は、上記で示した送信通信デバイス102、基地局202および/またはアクセスポイント802と同様に構成され得、またはその逆も同様である。基地局1102では、いくつかのデータストリームのトラフィックデータは、1つまたは複数のデータソース1137および/またはアプリケーションプロセッサ1139からベースバンドプロセッサ1143に与えられる。特に、トラフィックデータは、ベースバンドプロセッサ1143中に含まれる送信処理ブロック/モジュール1147に与えられ得る。次いで、各データストリームは、それぞれの送信アンテナ1159a〜nを介して送信され得る。送信処理ブロック/モジュール1147は、そのデータストリームのために選択された特定のコーディング方式に基づいて、各データストリームのトラフィックデータをフォーマットし、コーディングし、インターリーブして、コード化データを与え得る。
【0264】
[00189] 各データストリームのコード化データは、直交周波数分割多重(OFDM)技法を使用して、パイロット生成器1145からのパイロットデータと多重化され得る。
パイロットデータは、既知の方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機において使用される既知のデータパターンであり得る。次いで、各ストリームの多重化されたパイロットおよびコード化データは、変調シンボルを与えるために、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、多相シフトキーイング(M−PSK:multiple phase shift keying)、直交振幅変調(QAM)または多値直交振幅変調(M−QAM))に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)される。各データストリームのデータレート、コーディング、および変調は、プロセッサによって実行される命令によって判断され得る。
【0265】
[00190] すべてのデータストリームのための変調シンボルが送信(TX)多入力多出力(MIMO)処理ブロック/モジュール1155に与えられ得、送信(TX)多入力多出力(MIMO)処理ブロック/モジュール1155はさらに(たとえば、OFDM用に)変調シンボルを処理し得る。次いで、送信(TX)多入力多出力(MIMO)処理ブロック/モジュール1155は、いくつかの変調シンボルストリームを送信機1157a〜nに与える。TX送信(TX)多入力多出力(MIMO)処理ブロック/モジュール1155は、さらに、データストリームのシンボルと、シンボルがそこから送信されているアンテナ1159とにビームフォーミング重みを付与し得る。
【0266】
[00191] 各送信機1157は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を供給し、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を与え得る。次いで、送信機1157a〜nからの被変調信号はそれぞれ、アンテナ1159a〜nから送信される。たとえば、被変調信号は別の通信デバイス(
図11に図示せず)に送信され得る。
【0267】
[00192] 基地局1102は(別の通信デバイスから)被変調信号を受信し得る。これらの被変調信号はアンテナ1159によって受信され、受信機1157によって調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、デジタル化)される。言い換えれば、各受信機1157は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを与え、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを与え得る。
【0268】
[00193] 次いで、ベースバンドプロセッサ1143中に含まれる受信処理ブロック/モジュール1151が、受信機1157から受信したシンボルストリームを受信し、特定の受信機処理技法に基づいて処理して、いくつかの「検出された」ストリームを与える。
受信処理ブロック/モジュール1151は、各ストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データストリームのトラフィックデータを復元する。
【0269】
[00194] ベースバンドプロセッサ1143中に含まれるプリコーディング処理ブロック/モジュール1161は、受信処理ブロック/モジュール1151からチャネル状態情報(CSI)を受信し得る。次いで、プリコーディング処理ブロック/モジュール1161は、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを決定し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。ベースバンドプロセッサ1143は、ベースバンドメモリ1153上に情報を記憶し、ベースバンドメモリ1153から情報を取り出し得ることに留意されたい。
【0270】
[00195] プリコーディング処理ブロック/モジュール1161は、上記で示した方法300、600、700、800のうちの1つまたは複数を実行し得る。たとえば、プリコーディング処理ブロック/モジュール1161はマルチグループ通信ブロック/モジュール1149を含み得る。マルチグループ通信ブロック/モジュール1149は、基地局1102が通信デバイス(たとえば、受信通信デバイス142、ワイヤレス通信デバイス242、アクセス端末1042など)の複数のグループと通信することを可能にするために、命令を実行し得る。
【0271】
[00196] ベースバンドプロセッサ1143によって復元されたトラフィックデータは、アプリケーションプロセッサ1139に与えられ得る。アプリケーションプロセッサ1139は、アプリケーションメモリ1141に情報を記憶し、アプリケーションメモリ1141から情報を取り出し得る。
【0272】
[00197]
図12に、送信通信デバイス、基地局および/またはアクセスポイント1202内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。上記で説明した送信通信デバイス102、基地局202、1102および/またはアクセスポイント1002は、
図12に示す送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202と同様に構成され得る。
【0273】
[00198] 送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202はプロセッサ1279を含む。プロセッサ1279は、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。
プロセッサ1279は中央演算処理装置(CPU)と呼ばれることがある。
図12の送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202中に単一のプロセッサ1279のみが示されるが、代替的な構成では、プロセッサの組合せ(たとえば、ARMとDSP)が使用され得る。
【0274】
[00199] 送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202はまた、プロセッサ1279と電子通信しているメモリ1263を含む(すなわち、プロセッサ1279は、メモリ1263から情報を読み取り、および/またはメモリ1263に情報を書き込むことができる)。メモリ1263は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ1263は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM中のフラッシュメモリデバイス、プロセッサとともに含まれるオンボードメモリ、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM(登録商標))、レジスタなど、およびそれらの組合せであり得る。
【0275】
[00200] データ1265および命令1267はメモリ1263に記憶され得る。命令1267は、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャ、コードなどを含み得る。命令1267は、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多くのコンピュータ可読ステートメントを含み得る。命令1267は、上記で説明した方法300、600、700、800を実装するために、プロセッサ1279によって実行可能であり得る。命令1267を実行することは、メモリ1263に記憶されたデータ1265の使用を含み得る。
図12に、プロセッサ1279にロードされているいくつかの命令1267aとデータ1265aとを示す。
【0276】
[00201] 送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202はまた、送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202と遠隔ロケーション(たとえば、別の送信通信デバイス、アクセス端末、アクセスポイントなど)との間の信号の送信および受信を可能にするために、送信機1275と受信機1277とを含み得る。送信機1275および受信機1277は、トランシーバ1273と総称され得る。アンテナ1271は、トランシーバ1273に電気的に結合され得る。送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202はまた、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバおよび/または複数のアンテナを含み得る(図示せず)。
【0277】
[00202] 送信通信デバイス/基地局/アクセスポイント1202の様々な構成要素は、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含み得る、1つまたは複数のバスによって互いに結合され得る。簡単のために、
図12では様々なバスはバスシステム1269として示してある。
【0278】
[00203]
図13に、受信通信デバイス、ワイヤレス通信デバイスおよび/またはアクセス端末1342内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。上記で説明した受信通信デバイス142、ワイヤレス通信デバイス242および/またはアクセス端末1042のうちの1つまたは複数は、
図13に示す受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342と同様に構成され得る。
【0279】
[00204] 受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342はプロセッサ1399を含む。プロセッサ1399は、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ1399は中央演算処理装置(CPU)と呼ばれることがある。
図13の受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342には単一のプロセッサ1399のみが示されるが、代替構成では、プロセッサ1399(たとえば、ARMとDSP)の組合せが使用され得る。
【0280】
[00205] 受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342はまた、プロセッサ1399と電子通信しているメモリ1381を含む(すなわち、プロセッサ1399は、メモリ1381から情報を読み取り、および/またはメモリ1381に情報を書き込むことができる)。メモリ1381は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ1381は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスクストレージ媒体、光記憶媒体、RAM中のフラッシュメモリデバイス、プロセッサ1399とともに含まれるオンボードメモリ、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタなど、およびそれらの組合せであり得る。
【0281】
[00206] データ1383aおよび命令1385aがメモリ1381に記憶され得る。
命令1385aは、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャ、コードなどを含み得る。命令1385aは、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多くのコンピュータ可読ステートメントを含み得る。命令1385aは、本明細書で開示する方法900を実装するために、プロセッサ1399によって実行可能であり得る。命令1385aを実行することは、メモリ1381内に格納されるデータ1383aの使用を伴い得る。
図13に、プロセッサ1399にロードされている(メモリ1381中の命令1385aおよびデータ1383aから来ることがある)いくつかの命令1385bおよびデータ1383bを示す。
【0282】
[00207] 受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342はまた、受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342と遠隔ロケーション(たとえば、通信デバイス、基地局など)との間の信号の送信および受信を可能にするために、送信機1395と受信機1397とを含み得る。送信機1395および受信機1397は、トランシーバ1393と総称されることがある。アンテナ1391はトランシーバ1393に電気的に結合され得る。受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342は、複数の送信機1395、複数の受信機1397、複数のトランシーバ1393および/または複数のアンテナ1391をも含み得る(図示せず)。
【0283】
[00208] 受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342は、音響信号をキャプチャするための1つまたは複数のマイクロフォンを含み得る。一構成では、マイクロフォンは、音響信号(たとえば、ボイス、スピーチ)を電気または電子信号に変換するトランスデューサであり得る。追加または代替として、受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342は1つまたは複数のスピーカーを含み得る。
一構成では、スピーカーは、電気信号または電子信号を音響信号に変換するトランスデューサであり得る。
【0284】
[00209] 受信通信デバイス/ワイヤレス通信デバイス/アクセス端末1342の様々な構成要素は、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含み得る、1つまたは複数のバスによって互いに結合され得る。簡単のために、
図13では様々なバスはバスシステム1301として示してある。
【0285】
[00210] 上記の説明では、様々な用語とともに参照番号を時々使用した。用語が参照番号とともに使用されている場合、これは、図のうちの1つまたは複数に示された特定の要素を指すものとされ得る。用語が参照番号なしに使用されている場合、これは、概して特定の図に限定されない用語を指すものとされ得る。
【0286】
[00211] 「判断(determining)」という用語は、多種多様なアクションを包含し、したがって、「判断」は、計算、算出、処理、導出、調査、ルックアップ(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造でのルックアップ)、確認などを含むことができる。また、「判断」は、受信(たとえば、情報を受信すること)、アクセス(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「判断」は、解決、選択、選定、確立などを含むことができる。
【0287】
[00212] 「に基づいて(based on)」という句は、別段に明示されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という句は、「のみに基づいて(based only on)」と「に少なくとも基づいて(based at least on)」の両方を表す。
【0288】
[00213] 本明細書で説明した機能は、1つまたは複数の命令としてプロセッサ可読媒体またはコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。「コンピュータ可読媒体(computer-readable medium)」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を指す。限定ではなく、例として、そのような媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備え得る。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。コンピュータ可読媒体は有形で非一時的(tangible and non-transitory)であり得ることに留意されたい。「コンピュータプログラム製品(computer-program product)」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行、処理または計算され得るコードまたは命令(たとえば、「プログラム」)と組み合わせたコンピューティングデバイスまたはプロセッサを指す。本明細書で使用する「コード」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コードまたはデータを指すことがある。
【0289】
[00214] ソフトウェアまたは命令はまた、伝送媒体を介して送信され得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、伝送媒体の定義に含まれる。
【0290】
[00215] 本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、本明細書で説明する方法の適切な動作のためにステップまたはアクションの特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲を逸脱することなく修正され得る。
【0291】
[00216] 特許請求の範囲は、上記に示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されたシステム、方法、および装置の動作および詳細において、様々な修正、変更および変形が行われ得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
プロセッサと、
前記プロセッサと電子通信しているメモリと、
前記メモリに記憶された命令と
を備える、ワイヤレス通信デバイスの複数のグループと通信するための基地局であって、前記命令が、
ワイヤレス通信デバイスの数を判断することと、
前記数のワイヤレス通信デバイスをグループに分割することと、
各グループについてのプリコーディング行列を判断することと、
各グループについての前記プリコーディング行列を使用して、各グループにビームフォーミングされた信号を送信することと
を行うように実行可能である、基地局。
[C2]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために実行される、C1に記載の基地局。
[C3]
前記命令が、チャネル情報を受信するようにさらに実行可能である、C1に記載の基地局。
[C4]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、
現在グループについてのグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネル零空間を判断することと、
前記現在グループ中の各ワイヤレス通信デバイスについてのクライアントチャネルを判断することと、
各ワイヤレス通信デバイスについての前記クライアントチャネルと前記コンプリメントグループチャネル零空間とに基づいて前記現在グループについてのプリコーディング行列を判断することと
を備える、C1に記載の基地局。
[C5]
前記コンプリメントグループチャネル零空間を判断することが、式
【数90】
[この文献は図面を表示できません]
に従って達成され、
【数91】
[この文献は図面を表示できません]
が前記コンプリメントグループチャネルであり、U’が
【数92】
[この文献は図面を表示できません]
の左特異ベクトルを含み、S’が
【数93】
[この文献は図面を表示できません]
の特異値であり、V’が
【数94】
[この文献は図面を表示できません]
の右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、前記コンプリメントグループチャネル零空間VnがV’の最後のNtx−(Nrxt−Nrxk)列を備える、ここで、Ntxが基地局送信機の数であり、Nrxtがワイヤレス通信デバイス受信機の総数であり、Nrxkがグループkの受信機の総数である、C4に記載の基地局。
[C6]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、式[Um,Sm,Vm]=svd(HmkVn)と式
【数95】
[この文献は図面を表示できません]
とに従って達成される、ここで、Hmkが前記クライアントチャネルであり、Vnが前記コンプリメントグループチャネル零空間であり、UmがHmkVnの左特異ベクトルを含み、SmがHmkVnの特異値であり、VmがHmkVnの右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、Wkがグループkについての前記プリコーディング行列であり、mが指数である、C4に記載の基地局。
[C7]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、式[Um,Sm,Vm]=svd(HmkVn)と、式Z(:,(m−1)Nssmk+1:m*Nssmk)=Vm(:,1:Nssmk)Sm(1:Nssmk,1:Nssmk)と式
【数96】
[この文献は図面を表示できません]
とに従って達成される、ここで、Hmkが前記クライアントチャネルであり、Vnが前記コンプリメントグループチャネル零空間であり、UmがHmkVnの左特異ベクトルを含み、SmがHmkVnの特異値であり、VmがHmkVnの右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、Nssmkがグループk中のワイヤレス通信デバイスmの空間ストリームの数であり、Zが、選択された固有モードを備える行列であり、上付き文字Hが共役転置を示し、Iが単位行列であり、SNRkが前記グループkについてのダウンリンクにおける平均信号対雑音比(SNR)の推定値であり、Wkmが前記プリコーディング行列である、C4に記載の基地局。
[C8]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、式[Um,Sm,Vm]=svd(HmkVn)と、式Dm=Vm(:,1:Nssmk)Sm(1:Nssmk,1:Nssmk)と、式
【数97】
[この文献は図面を表示できません]
と、式
【数98】
[この文献は図面を表示できません]
と、式
【数99】
[この文献は図面を表示できません]
とに従って達成される、ここで、Hmkが前記クライアントチャネルであり、Vnが前記コンプリメントグループチャネル零空間であり、UmがHmkVnの左特異ベクトルを含み、SmがHmkVnの特異値であり、VmがHmkVnの右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、Nssmkがグループk中のワイヤレス通信デバイスmの空間ストリームの数であり、Dmが前記ワイヤレス通信デバイスmについてのステアリングベクトルであり、Zが、前記ワイヤレス通信デバイスm以外の前記グループk中のすべてのワイヤレス通信デバイスのステアリングベクトルの行列であり、上付き文字Hが共役転置を示し、Nckが前記グループk中のワイヤレス通信デバイスの数であり、UmzがZの左特異ベクトルを含み、SmzがZの特異値であり、VmzがZの右特異ベクトルを含み、Uが
【数100】
[この文献は図面を表示できません]
の左特異ベクトルを含み、Sが
【数101】
[この文献は図面を表示できません]
の特異値であり、Vが
【数102】
[この文献は図面を表示できません]
の右特異ベクトルを含み、Nsskが前記グループkについての空間ストリームの数であり、
【数103】
[この文献は図面を表示できません]
がNssmk個の行および列をもつ単位行列であり、SNRkが前記グループkについてのダウンリンクにおける平均信号対雑音比(SNR)の推定値であり、Wkmが前記プリコーディング行列である、C4に記載の基地局。
[C9]
現在グループについての前記プリコーディング行列がプリアンブルの第1の部分に適用され、前記命令が、前記プリアンブルの第2の部分に適用される前記現在グループについての第2のプリコーディング行列を判断するようにさらに実行可能である、C1に記載の基地局。
[C10]
前記命令が、
異なるチャネル状態情報要求のために少なくとも1つの共通アンテナを使用して、複数のチャネル状態情報要求を同じワイヤレス通信デバイスに送ることと、
前記同じワイヤレス通信デバイスから複数のチャネル状態情報メッセージを受信することと、
前記複数のチャネル状態情報メッセージを組み合わせることと
を行うようにさらに実行可能である、C1に記載の基地局。
[C11]
前記命令が、メディアアクセス制御保護を使用するようにさらに実行可能である、C1に記載の基地局。
[C12]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、Hckを
【数104】
[この文献は図面を表示できません]
に設定することによって達成される、ここで、Hckがグループk中のワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、
【数105】
[この文献は図面を表示できません]
が前記ワイヤレス通信デバイスcについてのビームフォーミング行列であり、Nssckが前記グループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、上付き文字Hが共役転置を示す、C4に記載の基地局。
[C13]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、Hckを
【数106】
[この文献は図面を表示できません]
に設定することによって達成される、ここで、Hckがグループk中のワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、
【数107】
[この文献は図面を表示できません]
が前記ワイヤレス通信デバイスcについてのビームフォーミング行列であり、
【数108】
[この文献は図面を表示できません]
が前記ワイヤレス通信デバイスcについての特異値であり、Nssckが前記グループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、上付き文字Hが共役転置を示す、C4に記載の基地局。
[C14]
プロセッサと、
前記プロセッサと電子通信しているメモリと、
前記メモリに記憶された命令と
を備える、グループ信号を受信するためのワイヤレス通信デバイスであって、前記命令が、
2つ以上のワイヤレス通信デバイスについての情報を含むグループ信号を受信することと、
空間フィルタ処理を使用して、前記グループ信号から前記ワイヤレス通信デバイスについてのデータを復元することと
を行うように実行可能である、ワイヤレス通信デバイス。
[C15]
前記命令が、
複数のチャネル情報要求を受信することと、
前記チャネル情報要求の各々についてのチャネル情報を判断することと、
前記チャネル情報を送ることと
を行うようにさらに実行可能である、C14に記載のワイヤレス通信デバイス。
[C16]
前記命令が、送信可(CTS)信号を受信し、信号を送信する前に所定の時間量を待つようにさらに実行可能である、C14に記載のワイヤレス通信デバイス。
[C17]
前記データが、式
【数109】
[この文献は図面を表示できません]
に従って空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数110】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの特異値であり、Hckが前記ワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、Nssckがグループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、
【数111】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、上付き文字Hが共役転置を示す、C14に記載のワイヤレス通信デバイス。
[C18]
前記データが、式
【数112】
[この文献は図面を表示できません]
に従って空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数113】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、Hckが前記ワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、上付き文字Hが共役転置を示す、C14に記載のワイヤレス通信デバイス。
[C19]
基地局がワイヤレス通信デバイスの複数のグループと通信するための方法であって、
ワイヤレス通信デバイスの数を判断することと、
前記数のワイヤレス通信デバイスをグループに分割することと、
各グループについてのプリコーディング行列を判断することと、
各グループについての前記プリコーディング行列を使用して、ビームフォーミングされた信号を各グループに送信することと
を備える、方法。
[C20]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために実行される、C19に記載の方法。
[C21]
チャネル情報を受信することをさらに備える、C19に記載の方法。
[C22]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、
現在グループについてのグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネル零空間を判断することと、
前記現在グループ中の各ワイヤレス通信デバイスについてのクライアントチャネルを判断することと、
各ワイヤレス通信デバイスについての前記クライアントチャネルと前記コンプリメントグループチャネル零空間とに基づいて前記現在グループについてのプリコーディング行列を判断することと
を備える、C19に記載の方法。
[C23]
前記コンプリメントグループチャネル零空間を判断することが、式
【数114】
[この文献は図面を表示できません]
に従って達成され、
【数115】
[この文献は図面を表示できません]
が前記コンプリメントグループチャネルであり、U’が
【数116】
[この文献は図面を表示できません]
の左特異ベクトルを含み、S’が
【数117】
[この文献は図面を表示できません]
の特異値であり、V’が
【数118】
[この文献は図面を表示できません]
の右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、前記コンプリメントグループチャネル零空間VnがV’の最後のNtx−(Nrxt−Nrxk)個の列を備える、ここで、Ntxが基地局送信機の数であり、Nrxtがワイヤレス通信デバイス受信機の総数であり、Nrxkがグループk中の受信機の総数である、C22に記載の方法。
[C24]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、式[Um,Sm,Vm]=svd(HmkVn)と式
【数119】
[この文献は図面を表示できません]
とに従って達成される、ここで、Hmkが前記クライアントチャネルであり、Vnが前記コンプリメントグループチャネル零空間であり、UmがHmkVnの左特異ベクトルを含み、SmがHmkVnの特異値であり、VmがHmkVnの右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、Wkがグループkについての前記プリコーディング行列であり、mが指数である、C22に記載の方法。
[C25]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、式[Um,Sm,Vm]=svd(HmkVn)と、式Z(:,(m−1)Nssmk+1:m*Nssmk)=Vm(:,1:Nssmk)Sm(1:Nssmk,1:Nssmk)と式
【数120】
[この文献は図面を表示できません]
とに従って達成される、ここで、Hmkが前記クライアントチャネルであり、Vnが前記コンプリメントグループチャネル零空間であり、UmがHmkVnの左特異ベクトルを含み、SmがHmkVnの特異値であり、VmがHmkVnの右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、Nssmkがグループk中のワイヤレス通信デバイスmの空間ストリームの数であり、Zが、選択された固有モードを備える行列であり、上付き文字Hが共役転置を示し、Iが単位行列であり、SNRkが前記グループkについてのダウンリンクにおける平均信号対雑音比(SNR)の推定値であり、Wkmが前記プリコーディング行列である、C22に記載の方法。
[C26]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、式[Um,Sm,Vm]=svd(HmkVn)と、式Dm=Vm(:,1:Nssmk)Sm(1:Nssmk,1:Nssmk)と、式
【数121】
[この文献は図面を表示できません]
と、式[Umz,Smz,Vmz]=svd(Z)と、式
【数122】
[この文献は図面を表示できません]
と、式
【数123】
[この文献は図面を表示できません]
とに従って達成される、ここで、Hmkが前記クライアントチャネルであり、Vnが前記コンプリメントグループチャネル零空間であり、UmがHmkVnの左特異ベクトルを含み、SmがHmkVnの特異値であり、VmがHmkVnの右特異ベクトルを含み、svd()が特異値分解関数であり、Nssmkがグループk中のワイヤレス通信デバイスmの空間ストリームの数であり、Dmが前記ワイヤレス通信デバイスmについてのステアリングベクトルであり、Zが、前記ワイヤレス通信デバイスm以外の前記グループk中のすべてのワイヤレス通信デバイスへのステアリングベクトルの行列であり、上付き文字Hが共役転置を示し、Nckが前記グループk中のワイヤレス通信デバイスの数であり、UmzがZの左特異ベクトルを含み、SmzがZの特異値であり、VmzがZの右特異ベクトルを含み、Uが
【数124】
[この文献は図面を表示できません]
の左特異ベクトルを含み、Sが
【数125】
[この文献は図面を表示できません]
の特異値であり、Vが
【数126】
[この文献は図面を表示できません]
の右特異ベクトルを含み、Nsskが前記グループkについての空間ストリームの数であり、
【数127】
[この文献は図面を表示できません]
がNssmk個の行および列をもつ単位行列であり、SNRkが前記グループkについてのダウンリンクにおける平均信号対雑音比(SNR)の推定値であり、Wkmが前記プリコーディング行列である、C22に記載の方法。
[C27]
現在グループについての前記プリコーディング行列がプリアンブルの第1の部分に適用され、前記方法が、前記プリアンブルの第2の部分に適用される前記現在グループについての第2のプリコーディング行列を判断することをさらに備える、C19に記載の方法。
[C28]
異なるチャネル状態情報要求のために少なくとも1つの共通アンテナを使用して、複数のチャネル状態情報要求を同じワイヤレス通信デバイスに送ることと、
前記同じワイヤレス通信デバイスから複数のチャネル状態情報メッセージを受信することと、
前記複数のチャネル状態情報メッセージを組み合わせることと
をさらに備える、C19に記載の方法。
[C29]
メディアアクセス制御保護を使用することをさらに備える、C19に記載の方法。
[C30]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、Hckを
【数128】
[この文献は図面を表示できません]
に設定することによって達成される、ここで、Hckがグループk中のワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、
【数129】
[この文献は図面を表示できません]
が前記ワイヤレス通信デバイスcについてのビームフォーミング行列であり、Nssckが前記グループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、上付き文字Hが共役転置を示す、C22に記載の方法。
[C31]
前記現在グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、Hckを
【数130】
[この文献は図面を表示できません]
に設定することによって達成される、ここで、Hckがグループk中のワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、
【数131】
[この文献は図面を表示できません]
が前記ワイヤレス通信デバイスcについてのビームフォーミング行列であり、
【数132】
[この文献は図面を表示できません]
が前記ワイヤレス通信デバイスcについての特異値であり、Nssckが前記グループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、上付き文字Hが共役転置を示す、C22に記載の方法。
[C32]
ワイヤレス通信デバイスがグループ信号を受信するための方法であって、
2つ以上のワイヤレス通信デバイスについての情報を含むグループ信号を受信することと、
空間フィルタ処理を使用して、前記グループ信号から前記ワイヤレス通信デバイスについてのデータを復元することと
を備える、方法。
[C33]
複数のチャネル情報要求を受信することと、
前記チャネル情報要求の各々についてのチャネル情報を判断することと、
前記チャネル情報を送ることと
をさらに備える、C32に記載の方法。
[C34]
送信可(CTS)信号を受信することと、信号を送信する前に所定の時間量を待つことをさらに備える、C32に記載の方法。
[C35]
前記データが、式
【数133】
[この文献は図面を表示できません]
に従って空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数134】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの特異値であり、Hckが前記ワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、Nssckがグループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、
【数135】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、上付き文字Hが共役転置を示す、C32に記載の方法。
[C36]
前記データが、式
【数136】
[この文献は図面を表示できません]
に従って空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数137】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、上付き文字Hが共役転置を示す、C32に記載の方法。
[C37]
命令をその上に有する非一時的有形のコンピュータ可読媒体を備える、ワイヤレス通信デバイスの複数のグループと通信するためのコンピュータプログラム製品であって、前記命令が、
基地局にワイヤレス通信デバイスの数を判断させるためのコードと、
前記基地局に前記数のワイヤレス通信デバイスをグループに分割させるためのコードと、
前記基地局に各グループについてのプリコーディング行列を判断させるためのコードと、
前記基地局に、各グループについての前記プリコーディング行列を使用して、ビームフォーミングされた信号を各グループに送信させるためのコードと
を備える、コンピュータプログラム製品。
[C38]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために実行される、C37に記載のコンピュータプログラム製品。
[C39]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、
現在グループについてのグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネル零空間を判断することと、
前記現在グループ中の各ワイヤレス通信デバイスについてのクライアントチャネルを判断することと、
各ワイヤレス通信デバイスについての前記クライアントチャネルと前記コンプリメントグループチャネル零空間とに基づいて前記現在グループについてのプリコーディング行列を判断することと
を備える、C37に記載のコンピュータプログラム製品。
[C40]
前記命令が、
前記基地局に、異なるチャネル状態情報要求のために少なくとも1つの共通アンテナを使用して、複数のチャネル状態情報要求を同じワイヤレス通信デバイスに送信させるためのコードと、
前記基地局に、前記同じワイヤレス通信デバイスから複数のチャネル状態情報メッセージを受信させるためのコードと、
前記基地局に、前記複数のチャネル状態情報メッセージを組み合わさせるためのコードと
をさらに備える、C37に記載のコンピュータプログラム製品。
[C41]
命令をその上に有する非一時的有形コンピュータ可読媒体を備える、グループ信号を受信するためのコンピュータプログラム製品であって、前記命令が、
ワイヤレス通信デバイスに、2つ以上のワイヤレス通信デバイスについての情報を含むグループ信号を受信させるためのコードと、
前記ワイヤレス通信デバイスに、空間フィルタ処理を使用して、前記グループ信号から前記ワイヤレス通信デバイスについてのデータを復元させるためのコードとを備える、コンピュータプログラム製品。
[C42]
前記データが、式
【数138】
[この文献は図面を表示できません]
に従った空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数139】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの特異値であり、Hckが前記ワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、Nssckがグループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、
【数140】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、上付き文字Hが共役転置を示す、C41に記載のコンピュータプログラム製品。
[C43]
前記データが、式
【数141】
[この文献は図面を表示できません]
に従って空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数142】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、上付き文字Hが共役転置を示す、C41に記載のコンピュータプログラム製品。
[C44]
ワイヤレス通信デバイスの複数のグループと通信するための装置であって、
ワイヤレス通信デバイスの数を判断するための手段と、
前記数のワイヤレス通信デバイスをグループに分割するための手段と、
各グループについてのプリコーディング行列を判断するための手段と、
各グループについての前記プリコーディング行列を使用して、ビームフォーミングされた信号を各グループに送信するための手段と
を備える、装置。
[C45]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、プリアンブルの全方向性部分をビームフォーミングするために実行される、C44に記載の装置。
[C46]
各グループについての前記プリコーディング行列を判断することが、
現在グループについてのグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネルを判断することと、
コンプリメントグループチャネル零空間を判断することと、
前記現在グループ中の各ワイヤレス通信デバイスについてのクライアントチャネルを判断することと、
各ワイヤレス通信デバイスについての前記クライアントチャネルと前記コンプリメントグループチャネル零空間とに基づいて前記現在グループについてのプリコーディング行列を判断することと
を備える、C44に記載の装置。
[C47]
異なるチャネル状態情報要求のために少なくとも1つの共通アンテナを使用して、複数のチャネル状態情報要求を同じワイヤレス通信デバイスに送信するための手段と、
前記同じワイヤレス通信デバイスから複数のチャネル状態情報メッセージを受信するための手段と、
前記複数のチャネル状態情報メッセージを組み合わせるための手段と
をさらに備える、C44に記載の装置。
[C48]
グループ信号を受信するための装置であって、
2つ以上のワイヤレス通信デバイスについての情報を含むグループ信号を受信するための手段と、
空間フィルタ処理を使用して、前記グループ信号から前記ワイヤレス通信デバイスについてのデータを復元するための手段と
を備える、装置。
[C49]
前記データが、式
【数143】
[この文献は図面を表示できません]
に従った空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数144】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの特異値であり、Hckが前記ワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、Nssckがグループk中の前記ワイヤレス通信デバイスcについての空間ストリームの数であり、
【数145】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、上付き文字Hが共役転置を示す、C48に記載の装置。
[C50]
前記データが、式
【数146】
[この文献は図面を表示できません]
に従って空間フィルタ処理を使用して復元される、ここで、Ucが、前記ワイヤレス通信デバイスm=cについてのHmkVnの左特異ベクトルを含むUmであり、Hmkがクライアントチャネルであり、Vnがコンプリメントグループチャネル零空間であり、
【数147】
[この文献は図面を表示できません]
がHckの左特異ベクトルを含み、Hckが前記ワイヤレス通信デバイスcについてのチャネルであり、上付き文字Hが共役転置を示す、C48に記載の装置。