特許第6382292号(P6382292)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6382292組み込みT2V ADCを有する混合信号TDC
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382292
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】組み込みT2V ADCを有する混合信号TDC
(51)【国際特許分類】
   H03M 1/38 20060101AFI20180820BHJP
   H03K 5/26 20060101ALI20180820BHJP
   H03L 7/085 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   H03M1/38
   H03K5/26 S
   H03L7/085
【請求項の数】15
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-501405(P2016-501405)
(86)(22)【出願日】2014年3月12日
(65)【公表番号】特表2016-517216(P2016-517216A)
(43)【公表日】2016年6月9日
(86)【国際出願番号】US2014024035
(87)【国際公開番号】WO2014150707
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年2月15日
(31)【優先権主張番号】13/842,481
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】タン、イ
(72)【発明者】
【氏名】サン、ボ
【審査官】 石川 雄太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−107393(JP,A)
【文献】 特開2012−112871(JP,A)
【文献】 特開平07−280857(JP,A)
【文献】 特開昭62−299786(JP,A)
【文献】 特表2013−525902(JP,A)
【文献】 特表2013−526179(JP,A)
【文献】 特開2012−054913(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/153375(WO,A1)
【文献】 特表2011−509047(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0169826(US,A1)
【文献】 特開2012−244579(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0134165(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0012765(US,A1)
【文献】 特開2011−114577(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0026026(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 1/00−1/88
H03K 5/26
H03L 7/085
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a1)時間デジタル変換器であって、
(a2)第1および第2の信号に応答するエッジ検出器と、ここにおいて、前記第1の信号は複数の信号を備え、前記複数の信号の各エッジの位相は異なり、前記第2の信号は、前記第1の信号の前記複数の信号の各期間中に複数のエッジを備え、前記エッジ検出器は、前記第1の信号の前記複数の信号の各期間中に、前記第1の信号の前記複数の信号のエッジに最も近い前記第2の信号のエッジを検出するように構成される、
(a3)前記第2の信号の前記検出されたエッジと前記第1の信号の前記複数の信号の前記エッジとの間の時間の差に比例する電圧を生成するように構成される時間電圧変換器と、(a3-1)ここにおいて、前記時間電圧変換器は、リセット信号に応答して規定の電圧レベルに充電されるように構成される第1および第2の異なる出力を有し、(a3-2)ここにおいて、第1の導電路が、第1の時間期間内の前記第1の信号の前記複数の信号の前記エッジに応答して前記第1の異なる出力と第1の電源電圧との間に形成され、(a3-3)ここにおいて、第2の導電路が、第2の時間期間中の前記第2の信号の前記検出されたエッジに応答して前記第2の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に形成され、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
(a4)前記第1および第2の異なる出力の電圧の差をデジタル化するように構成されるアナログデジタル変換器と、
を備え、
(a5)ここにおいて、前記時間電圧変換器は、
前記第1の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に、前記第1の導電路をもたらすように構成される第1および第2のトランジスタと、
前記第2の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に、前記第2の導電路をもたらすように構成される第3および第4のトランジスタと、
前記第1の異なる出力を前記規定の電圧レベルに充電するように構成される第5のトランジスタと、
前記第2の異なる出力を前記規定の電圧レベルに充電するように構成される第6のトランジスタと、ここにおいて、前記規定の電圧レベルは第2の電源電圧である、
をさらに備える、時間デジタル変換器。
【請求項2】
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも低い、請求項1に記載の時間デジタル変換器。
【請求項3】
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサと、
をさらに備える、請求項2に記載の時間デジタル変換器。
【請求項4】
前記アナログデジタル変換器は、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器であり、前記第1および第2の複数のコンデンサは、前記アナログデジタル変換器に対してサンプルおよびホールド動作を実行する、請求項3に記載の時間デジタル変換器。
【請求項5】
前記アナログデジタル変換器は、前記第1および第2の複数の信号を生成するように構成される制御論理をさらに備える、請求項4に記載の時間デジタル変換器。
【請求項6】
前記アナログデジタル変換器は、前記時間電圧変換器の前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較し、比較信号を前記制御論理に供給するように構成される比較器をさらに備える、請求項5に記載の時間デジタル変換器。
【請求項7】
前記エッジ検出器は、複数のバッファおよび可変コンデンサを備え、ここにおいて、前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延は、前記複数の可変コンデンサのサブセットの静電容量を変えることによって、前記第2の信号の期間の規定の一部分に調整され、および/または
前記エッジ検出器は、前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップをさらに備える、請求項6に記載の時間デジタル変換器。
【請求項8】
誤差信号を生成するために、制御信号とループ信号との間の差を検出するように構成される検出器と、
ノイズの高周波成分を前記誤差信号からフィルタに通して除去するように構成されるループフィルタと、
前記フィルタに通された誤差信号に応答して、発振する信号を生成するように構成されるデジタル方式で制御される発振器と、
請求項1にしたがう時間デジタル変換器と、前記デジタル化される電圧は、前記ループ信号を規定する、
を備える、デジタル制御ロックループ。
【請求項9】
(b1)第1の信号および第2の信号の遷移時間の間の差をデジタル信号に変換する方法であって、ここにおいて、前記第1の信号は複数の信号を備え、前記複数の信号の各エッジの位相は異なり、前記第2の信号は、前記第1の信号の前記複数の信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記方法は、
(b2)前記第1の信号の前記複数の信号の各期間中に、前記第1の信号の前記複数の信号の前記遷移に時間において最も近い前記第2の信号の遷移を検出することと、
(b3)第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電することと、
(b4)第1の時間期間中の前記第1の信号の前記複数の信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成することと、
(b5)第2の時間期間中の前記第2の信号の前記検出された遷移に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成することと、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
(b6)前記第2の信号の前記検出された遷移と前記第1の信号の前記複数の信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成することと、
(b7)前記電圧をデジタル化することと、
を備え、
(b8)前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成することと、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成することと、
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電することと、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電することと、
をさらに備える、方法。
【請求項10】
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサを形成することと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサを形成することと、
をさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1および第2の異なる出力の電圧の前記差を継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器を使用してデジタル化することと、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行することと、
をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1および第2の複数の信号を前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理を使用して生成すること、
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較することと、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡すことと、好ましくは、
複数のバッファを直列に形成することと、
複数の可変コンデンサを前記複数のバッファの出力に配置することと、
前記第1の信号を前記複数のバッファのうちの第1のバッファの入力に印加することと、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記第2の信号の期間の規定の一部分に調整されるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えることと、さらに好ましくは、
前記第1の信号の前記遷移に時間において最も近い前記第2の信号の前記遷移を前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを使用することによって検出すること、
をさらに備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
発振する信号を基準クロック信号にロックさせる方法であって、前記発振する信号は、前記基準クロック信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記方法は、
誤差信号を生成するために、制御信号とループ信号との間の差を検出することと、
前記誤差信号の高周波成分をフィルタに通して除去することと、
前記フィルタに通された誤差信号に応答して、前記発振する信号を生成することと、
請求項9にしたがう方法と、前記デジタル化される電圧が、前記ループ信号を規定する、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、電子回路に関し、よりパティキュアルリー(particualrly)、時間デジタル変換器に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]時間デジタル変換器(TDC)は、2つの信号の遷移時間の間の差を、その値がそのようなタイミング差に比例するデジタル信号に変換する電子回路である。時間デジタル変換器は、発振する信号の位相をクロック信号の位相にロックさせるために、基準クロック信号および発振している信号の遷移時間の間の差をデジタル信号に変換するための位相ロックループで使用され得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003]時間デジタル変換器は、基準クロック信号および発振する信号の遷移時間の間の差を、その値が遷移のタイミング差に比例するデジタル信号に変換する。時間デジタル変換器は、本発明の一実施形態によれば、エッジ検出器と、時間電圧変換器と、アナログデジタル変換器とを含む。
【0004】
[0004]エッジ検出器は、基準クロック信号の各期間中に、基準クロック信号のエッジに最も近い、発振する信号のエッジ(遷移)を検出するように構成される。時間電圧変換器は、発振する信号の検出されたエッジおよび基準クロック信号のエッジの発生の間の差に比例する値を有する、アナログ信号を生成するように構成される。アナログデジタル変換器は、アナログ信号をデジタル信号に変換するように構成される。
【0005】
[0005]一実施形態では、時間デジタル変換器は、リセット信号に応答して規定の電圧レベルに充電される、第1および第2の異なる出力を有する。その後、発振する信号の検出されたエッジおよび基準クロック信号の相対的な到達時間に応じて、異なる出力のうちの一方は、他方の異なる出力が同じ規定の電圧レベルのままでありながら、より高い電圧に充電する(または、より低い電圧に放電する)ことが可能である。2つのエッジの到達時間の間の期間が長ければ長いほど、電圧の増大(または、減少)の量は大きくなる。このことを実現するために、基準クロック信号のエッジが、発振する信号の検出されたエッジより進んでいる場合、導電路は、第1の異なる出力と第1の電源電圧との間に、第1および第2のトランジスタを介して形成される。反対に、基準クロック信号のエッジが、発振する信号の検出されたエッジより遅れている場合、導電路は、第2の異なる出力と第1の電源電圧との間に、第3および第4のトランジスタを介して形成される。
【0006】
[0006]一実施形態では、時間デジタル変換器の第1の異なる出力は、第5のトランジスタを介して規定の電圧レベルに充電され、時間デジタル変換器の第2の異なる出力は、第6のトランジスタを介して規定の電圧レベルに充電される。規定の電圧レベルは、第2の電源電圧であり得る。
【0007】
[0007]一実施形態では、第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、第2の電源電圧は、第1の電源電圧よりも低い。一実施形態では、時間デジタル変換器は、さらに、第1および第2の多数のコンデンサを部分的に含む。第1の多数のコンデンサの各々は、第1の多数の制御信号のうちの異なる制御信号に応答して、第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に結合されるように構成される。同様に、第2の多数のコンデンサの各々は、第2の多数の制御信号のうちの異なる制御信号に応答して、第2の異なる出力と第2の電源電圧との間に結合されるように構成される。
【0008】
[0008]一実施形態では、アナログデジタル変換器は、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器である。そのような実施形態では、第1および第2の多数のコンデンサは、SARアナログデジタル変換器のための、サンプルおよびホールド動作を実行するために使用される。そのような実施形態では、SARアナログデジタル変換器は、さらに、第1および第2の多数の制御信号を生成するように構成される制御論理を含む。
【0009】
[0009]一実施形態では、アナログデジタル変換器は、さらに、時間電圧変換器の第1および第2の異なる出力の電圧を比較し、比較信号を制御論理に供給するように構成される比較器を含む。制御論理は、時間電圧変換器の出力信号を生成する。
【0010】
[0010]一実施形態では、エッジ検出器は、多数のバッファと、多数の可変コンデンサとを含む。可変コンデンサのうちの1つまたは複数の静電容量を変えることによって、バッファのサブセットの各々の両端間の遅延は、発振する信号の期間の規定の一部分に実質的に等しくなるように調整される。エッジ検出器は、さらに、そのクロック端子がいくつかのバッファの出力信号を受ける多数のフリップフロップを含む。
【0011】
[0011]基準クロック信号および発振する信号の遷移時間の間の差をデジタル信号に変換する方法は、 − 基準クロック信号の各期間中に − 基準クロック信号の遷移に時間において最も近い、発振する信号の遷移を検出することと、第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電することと、第1の時間期間中の基準クロック信号の遷移に応答して、第1の導電路を第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に形成することと、第1の時間期間に重なり合わない第2の時間期間中の、発振する信号の検出されたエッジに応答して、第2の導電路を第2の異なる出力と第2の電源電圧との間に形成することと、そのような遷移時間の間の差に比例するアナログ信号を生成することと、アナログ信号をデジタル化することとを含む。
【0012】
[0012]デジタル制御ロックループは、位相検出器と、ループフィルタと、デジタル方式で制御される発振器と、時間デジタル変換器とを部分的に含む。位相検出器は、位相誤差信号を生成するために、基準信号の位相とループ信号の位相との間の差を検出するように構成される。ループフィルタは、ノイズの高周波成分を位相誤差信号から、フィルタに通して除去するように構成される。デジタル方式で制御される発振器は、フィルタに通された位相誤差信号に応答して、発振する信号を生成するように構成される。時間デジタル変換器は、基準クロック信号および発振する信号の遷移時間の間の差を、ループ信号を表現するデジタル信号に変換する。
【0013】
[0013]本開示の態様が例として示される。添付の図では、同様の参照番号が同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0014]本発明の例示的な一実施形態による時間デジタル変換器のブロック図。
図2A】[0015]本発明の例示的な一実施形態による時間デジタル変換器の概略図。
図2B】[0016]図2Aの時間電圧変換器と関連したいくつかの信号のタイミング図。
図3】[0017]本発明の例示的な別の実施形態による図1の時間電圧変換器の概略図。
図4】[0018]本発明の例示的な一実施形態による図1の時間電圧変換器の概略図。
図5】[0019]本発明の例示的な一実施形態による図1のアナログデジタル変換器の簡易化したブロック図。
図6A】[0020]本発明の例示的な一実施形態による図1のエッジ検出器に配置される調整可能な遅延チェーンの概略図。
図6B】[0021]図6Aの調整可能な遅延チェーンと関連したいくつかの信号のタイミング図。
図7A】[0022]本発明の例示的な一実施形態による図1のエッジ検出器に配置される論理回路のブロック図。
図7B】[0023]図6Aの論理回路と関連したいくつかの信号のタイミング図。
図7C図6Aの論理回路と関連したいくつかの信号のタイミング図。
図8】[0024]本発明の一実施形態による時間デジタル変換器を実施するデジタル位相ロックループのブロック図。
図9】[0025]本発明の一実施形態によるフローチャートまたは1対の信号の遷移時間の間の差をデジタルの電圧に変換すること。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0026]次に、本出願の一部を形成する、添付の図面に関していくつかの例示的な実施形態について説明する。本開示の1つまたは複数の態様が実施され得る特定の実施形態が以下に記載されるが、他の実施形態が使用され得、本開示の範囲から逸脱することなく様々な修正がなされ得る。
【0016】
[0027]図1は、本発明の例示的な一実施形態による時間デジタル変換器(TDC)50のブロック図である。TDC50は、エッジ検出器100と、時間電圧変換器(T2V)150と、アナログデジタル変換器(ADC)300とを、部分的に含むように示される。
【0017】
[0028]エッジ検出器100は、発振する信号DCO10と、信号DCO10よりも長い時間期間を有する基準クロック信号FREF12とを、受けるように構成される。したがって、信号FREF12の各期間中に、いくつかの遷移(エッジ)が信号DCO10に発生する。一実施形態では、信号FREF12の各期間中に、エッジ検出器100は、その期間の中で信号FREF12の立ち上がり(または、立ち下がり)エッジに時間において最も近いDCO10の立ち上がり(または、立ち下がり)エッジ以外の、DCO10信号のすべてのエッジをフィルタに通して除去する。信号FREF12の立ち上がり(または、立ち下がり)エッジに時間において最も近いものとして検出されたDCO10信号のエッジは、出力信号CKV14として供給される。信号FREF12の対応するエッジは、出力信号REF16としてエッジ検出器100によって供給される。別の実施形態では、信号FREF12の各期間中に、エッジ検出器100は、FREF12信号のエッジに2番目に近いDCO10のエッジを検出し得る。さらに他の実施形態では、各期間中に、エッジ検出器100は、FREF12のエッジと規定の関係を満たすDCO10のエッジを検出する。すべてのそのような実施形態で検出されたDCO10のエッジは、出力信号CKV14として供給される。
【0018】
[0029]T2V変換器150は、信号CKV14およびREF16の遷移時間(エッジ)の差に比例する電圧を生成するように構成される。したがって、信号CKV14およびREF16の遷移の間の時間差(遅延)が長ければ長いほど、T2V変換器150の出力ノードOUT18およびOUT_B20の間に生成される差動電圧が大きくなる。以下でさらに述べられるように、信号RESET26は、出力ノードOUT18およびOUT_B20の電圧を、規定の電圧レベルに充電するために使用される。ADC300は、ADC300が出力ノードOUT18、OUT_B20から受ける差動電圧を、1対の差動のNビットのデジタル信号B[1:N]22およびBB[1:N]24に変換するように構成される。ADC300は、継続的近似化レジスタ(SAR)ADCであり得る。
【0019】
[0030]図2Aは、本発明の例示的な一実施形態による、そこに配置されるT2V変換器200を有するTDC75の概略図である。T2V200は、図1のT2V150の一実施形態であり、トランジスタ202、204、206、212、214、216、コンデンサ220、222を含み、同様にインバータ208および218を含むように示される。図2Bは、図2AのT2V変換器200と関連したいくつかの信号のタイミング図である。
【0020】
[0031]図2Aおよび図2Bを同時に参照すると、信号RESET26は、出力ノードOUT18と、OUT_B20とを、それぞれ、PMOSトランジスタ202および212を介した電源電圧VDDにリセットする。コンデンサ220、222は、ノードOUT18、OUT_B20に蓄積される電荷を保持する。図2Bでは、期間(T0−T1)中に信号RESET26がローであるものとして示され、それによって、ノードOUT18と、OUT_B20とを、電源電圧VDDにリセットさせる。
【0021】
[0032]信号REF16の立ち上がりエッジが、信号CKV14の対応する立ち上がりエッジの前に到達する場合、トランジスタ214および206はターンオンし、したがって、ノードOUT_B20から接地への導電路をもたらし、一方、ノードOUT18の電圧は電源電圧VDDのままである。図2Bでは、信号REF16の立ち上がりエッジ252は、時間T1において発生し、信号CKV14の立ち上がりエッジは、時間T2において発生する。T2の前にT1が現れるので、期間(T2−T1)中に、ノードOUT_B20は、その高い電圧レベルVDDからより低い電圧レベルV1に、トランジスタ214および206を介して放電される。しかしながら、期間(T2−T1)中に、トランジスタ204がオープンのままであるので、ノードOUT18はVDDのままである。ノードOUT_B20の電圧レベルのVDDからV1への降下は、期間(T2−T1)に依存する。言い換えれば、信号REFおよびCKVの対応するエッジの到達の間の遅延が長ければ長いほど、ノードOUT_Bの電圧レベルの降下は大きくなる。
【0022】
[0033]同様に、信号REF16の立ち上がりエッジが、信号CKV14の対応する立ち上がりエッジの後に到達する場合、トランジスタ204および216はターンオンし、したがって、ノードOUT18から接地への導電路をもたらし、一方、ノードOUT_B20の電圧はVDDのままである。図2Bでは、リセット信号RESET26は、期間(T4−T3)中に低いレベルにあるものとして示され、したがって、ノードOUT18と、OUT_B20とを、電源電圧VDDに充電させる。リセット動作の後、信号REF16の立ち上がりエッジ262は、時間T5において発生するように示され、信号CKV14の立ち上がりエッジは、時間T4において発生するように示される。T5がT4の後に現れるので、ノードOUT18は、VDDからより低い電圧レベルV2に放電される。ノードOUT18の電圧レベルのVDDからV2への降下は、期間(T5−T4)に依存する。言い換えれば、信号REF16およびCKV14の対応するエッジ(すなわち、遷移時間)の到達時間の間の遅延が長ければ長いほど、ノードOUT18の電圧レベルの降下は大きくなる。以下でさらに説明するように、ノードOUT18およびOUT_B20の間の差動電圧は、その出力電圧がTDCの出力を表現するアナログデジタル変換器によって、デジタル信号に変換される。
【0023】
[0034]図3は、本発明の例示的な別の実施形態によるT2V変換器225の概略図である。T2V225は、図1のT2V150の一実施形態であり、トランジスタ238、240、242、258、260、262、インバータ230、232、234、250、252、254およびコンデンサ236、256を含むように示される。
【0024】
[0035]T2V225は、T2V変換器225では、NMOSトランジスタ242および262がリセット信号RESET16に応答して、出力ノードOUT18と、OUT_B20とを、基準電圧Vrefに充電させること以外は、T2V変換器200と同じ方式で動作する。そのようなリセットの後、トランジスタ240、258のいずれかは、ノードOUT18から電源電圧Vchgへの導電路を形成するために、上で同調され、または反対に、トランジスタ260、238は、ノードOUT_B20から電源電圧Vchgへの導電路を形成するために、上で同調される。詳細には、信号REF16およびCKV14の立ち上がりエッジの相対的なタイミングに応じて、ノードOUT18またはOUT_B20のうちの一方の電圧はVrefから増大することが可能であり、他方のノードの電圧はVrefのままである。この電圧の増大の大きさは、信号CKV14およびREF16の対応するエッジの到達時間の間の差に依存する。
【0025】
[0036]信号REF16の立ち上がりエッジが、信号CKV14の対応する立ち上がりエッジの前に到達する場合、トランジスタ240、258は、ノードOUT18と電源電圧Vchgとの間に導電路を形成するためにターンオンする。したがって、ノードOUT18の電圧は、増大できるようにされる。ノードOUT18の電圧レベルの増大は、信号CKV14およびREF16の立ち上がりエッジの到達時間の差によって規定される期間に依存する。この差が大きければ大きいほど、ノードOUT18における電圧の増大は大きくなる。トランジスタ260および238がこの期間中はオフのままであるので、ノードOUT_B20の電圧は電圧Vrefのままである。ノードOUT18およびOUT_B20の電圧の差は、TDCの出力電圧を表現するデジタル信号に変換される。一実施形態では、Vrefは、接地電位である。
【0026】
[0037]同様に、信号REF16の立ち上がりエッジが、信号CKV14の対応する立ち上がりエッジの後に到達する場合、トランジスタ260、238は、ノードOUT_B20と電源電圧Vchgとの間に導電路を形成するためにターンオンする。したがって、ノードOUT_B20の電圧は、増大できるようにされる。ノードOUT_B20の電圧レベルの増大は、信号CKV14およびREF16の立ち上がりエッジの到達時間の差によって規定される期間に依存する。この差が大きければ大きいほど、ノードOUT_B20における電圧の増大は大きくなる。トランジスタ240および258がそのような期間中はオフのままであるので、ノードOUT18の電圧は電圧Vrefのままである。ノードOUT18およびOUT_B20の電圧の差は、TDCの出力電圧を表現するデジタル信号に変換される。
【0027】
[0038]図4は、本発明の例示的な別の実施形態によるT2V変換器250の概略図である。T2V変換器250は、図1のT2V150の一実施形態であり、T2V変換器250が、コンデンサ244、264の代りに、第1および第2のコンデンサバンク280、290を含むこと以外は、T2V変換器225に類似である。コンデンサバンク280および290は、継続的近似化レジスタ(SAR)ADCの部分である。したがって、そのような実施形態では、ADCのコンデンサバンクは、T2Vの回路内に統合される。
【0028】
[0039]コンデンサバンク280は、N個のコンデンサ282iと、N個のスイッチ284iとを含み、ここで、iは1からNまで変化する整数である。各コンデンサ282iの第1の端子は、ノードOUT18に結合される。各コンデンサ282iの第2の端子は、信号PhiPのN個のビットのうちの1つに応答してオープンまたはクローズする関連付けられたスイッチ284iを介して、電源電圧Vrefに結合される。言い換えれば、コンデンサ282iの第2の端子は、関連付けられたスイッチ284iをクローズするためにNビット信号PhiPのビットがアサートされると、電圧Vrefを受ける。
【0029】
[0040]同様に、コンデンサバンク290は、N個のコンデンサ292iと、N個のスイッチ294iとを含む。各コンデンサ292iの第1の端子は、ノードOUT_B20に結合される。各コンデンサ292iの第2の端子は、信号PhiNのN個のビットのうちの1つに応答してオープンまたはクローズする関連付けられたスイッチ294iを介して、電源電圧Vrefに結合される。言い換えれば、コンデンサ292iの第2の端子は、関連付けられたスイッチ294iをクローズするためにNビット信号PhiNのビットiがアサートされると、Vrefを受ける。以下でさらに述べられるように、コンデンサバンク280、290の出力ノードOUT18、OUT_B20の間の差動電圧は、ADCを使用してデジタル信号に変換される。
【0030】
[0041]図5は、本発明の例示的な一実施形態による図1のADC300の簡易化したブロック図である。図5のADC300はSAR ADCであるものとして示されるけれども、ADC300が任意のADCであり得ることが理解される。ADC300は、ノードOUT18、OUT_B20の間に供給される差動電圧を、Nビットのデジタル信号に変換するように構成される。
【0031】
[0042]ADC300は、比較器310と、制御論理320と、図4を参照して上述されたコンデンサバンク280、290とを含むように示される。コンデンサバンク280、290のコンデンサ282iおよび292iは、ノードOUT18、OUT_B20の電圧をサンプルし、これらの電圧を比較器310による比較のためにホールドする。比較器310の出力は、比較器の出力端子P、Nの間に供給されるレールツーレールの差動電圧である。制御論理320は、TDCの出力を表現する1対のNビット差動信号B[1:N]およびBB[1:N]を生成するために、比較器310の出力端子P、Nの間に現れる差動電圧をデジタル化するように構成される。コンデンサバンク280、290のスイッチ284iおよび294iを制御する差動信号PhiP[1:N]およびPhiN[1:N]も、制御論理320によって生成される。
【0032】
[0043]図6Aおよび図7Aはともに、本発明の一実施形態による図1のエッジ検出器100の概略図である。図6Aは、クロック信号Fref12の多数の位相を生成するように構成される調整可能な遅延チェーン450の概略図である。図7Aは、信号CKV14およびREF16を生成するように構成される論理回路500のブロック図である。
【0033】
[0044]図6Aに見られるように、遅延チェーン450は、遅延ロックループ440、多数のバッファ404、406、408、410、412、414、およびバッファの間に配置された多数の可変コンデンサ424、426、428、430、432、434を含むように示される。可変コンデンサの静電容量は、その入力および出力端子に可変コンデンサを有するバッファのうちの任意のものの両端間の遅延が、信号DCO10の期間の4分の1となるように、遅延ロックループ440を使用して変えられ得る。したがって、バッファ406、408、410、412、および414の両端間の遅延は、信号DCO10の期間の4分の1である。図6Bは、信号Fref12、ならびに遅延チェーン450によって生成される遅延信号Fref_d1 42、Fref_d2 44、Fref_d3 46、Fref_d4 48、Fref_d5 50、およびFref_d6 52の各々のタイミング図である。理解されるように、各バッファの両端間の遅延は、信号DCO10の期間の4分の1である。
【0034】
[0045]図7Aを参照すると、論理回路500は、フリップフロップ502、506、512、514、インバータ504、およびORゲート508を含む。信号FREF12の各期間中に、論理回路500は、信号FREF12の遷移に時間において最も近いものとして検出されたDCO10のエッジ以外の、信号DCO10のすべての遷移(エッジ)をフィルタに通して除去する。そうして検出されたDCO10のエッジは、出力信号CKV14として供給される。信号FREF12の対応するエッジは、出力信号REF16として供給される。
【0035】
[0046]信号Fref_d2 44およびDCO10は、それぞれ、フリップフロップ502のクロックおよびデータ入力端子に印加される。図7Bに示すように、信号DCO10が信号Fref_d2 44より進んでいると想定する。したがって、信号Fref_d2 44の立ち上がりエッジで、フリップフロップ502の出力信号、すなわち、信号SYNC_CKV54は、ローからハイへの遷移を起こし(すなわち、ハイになり)、そして次に、ORゲート508の出力、すなわち、信号EN58をハイにさせる。信号EN58およびDCO10が、それぞれフリップフロップ512のデータおよびクロック入力端子に印加されるので、信号DCO10の次の立ち上がりエッジで、信号CKV14はハイになる。さらに、信号VDDおよびFref_d6 52が、それぞれフリップフロップ514のデータおよびクロック入力端子に印加されるので、信号Fref_d6 52の次の立ち上がりエッジで、信号REF16はハイになる。その上、信号Fref_d2 44およびFref_d6 52がDCO10の1つの期間だけ離れているので、信号REF16は、信号DCO10の実質的に1つの期間の後、アサートされる。信号SYNC_CKVB56は、信号SYNC_CKV54の反転である。したがって、信号SYNC_CKV54がハイである場合、信号Fref_d5 50の次の立ち上がりエッジで、フリップフロップ506の出力Qは、ローになる。その後、信号SYNC_CKV54がローになると、信号ENもシグヌル(signl)Fref_d5 50の次の遷移が受けられるまで、ローになる。
【0036】
[0047]図7Bは、信号DCO10が信号Fref_d2 44n位相(n phase)より進んでいると想定される場合の、論理ブロック500と関連したいくつかの信号のタイミング図である。信号DCO10およびFref_d2 44は、それぞれ、時間T1およびT2においてアサートされるものとして示され、T1はT2の前に現れる。信号SYNC_CKV54およびEN58は、時間T3およびT4においてアサートされ、フリップフロップ502およびOR論理508にわたる遅延を反映する。信号DCO10の次の立ち上がりエッジは、時間T5において発生する。時間T6において、信号CKV14およびREF16は、フリップフロップ510および512の両端間の遅延を反映してアサートされる。
【0037】
[0048]図7Cは、信号CKV14が位相において信号Fref_d2 44より遅れていると想定される場合の、論理回路500と関連したいくつかの信号のタイミング図である。時間T1において、信号DCO10はローになると想定される。時間T2において、信号Fref_d2 44はアサートされ、それによって、信号SYNC_CKVB56をT3においてハイにさせる。時間T4において、信号DCO10はハイになるとして示される。時間T6において、これは時間T2の後の信号DCO10の期間の3/4であり、信号Fref_d5 50はハイになり、それによって、信号EN58をT6においてハイにさせる。時間T7において、これは時間T2の後の信号DCO10の1つの期間であり、信号FREF_d6 52はハイになり、そして次に、信号REF16を時間T8においてハイにさせ、ここで、(T8−T7)はフリップフロップ510の両端間の遅延を反映する。時間T9において、信号DCO10はハイになり、そして次に、信号CKV14を時間T10においてハイにさせ、ここで、(T10−T9)はフリップフロップ512の両端間の遅延を反映する。したがって、信号FREF12の各期間中で、2つの信号エッジ、すなわち、信号FREF12と関連し信号REF16として供給されるエッジ、および信号FREF12のエッジに最も近いものとして検出され信号CKV14として供給される信号DCO10の対応するエッジが、生成される。詳細に上述されたように、信号REF16およびCKV14のエッジ間の時間遅延は、時間電圧変換器によって電圧に変換され、その後、ADCによってデジタル信号に変換される。
【0038】
[0049]図8は、本発明の一実施形態によるTDCを実施するデジタル位相ロックループ(PLL)600のブロック図である。デジタル方式で制御される発振器608は、基準クロック信号FREF12の各期間中に多数の遷移を有するDCO10信号を生成する。上述されたように、TDC50は、サイナル(sinal)FREF12のエッジに時間において最も近いDCO10のエッジを検出し、それに応じて、その値がこれら2つのエッジ間のタイミング差に比例する差動信号B62を、生成するように構成される。
【0039】
[0050]累算器612は、クロックの各周期に伴ってDCO10の値を1ずつ増加し、それによって、信号DCO_INC64を生成するように構成される。加算器610は、位相検出器604に印加される信号ADD_OUT66を生成するために、TDC50および累算器612の出力値を合計する。デラト(Delat)−シグマ変調器602は、周波数制御ワード(FCW)70を受け、より細かいPLL周波数分解能信号FCW_F72を提供するように構成され、それによって、多くの制御ビットの使用を回避し、さらに、シュプールの発生を低減する。
【0040】
[0051]位相デテコター(detecotor)604は、位相誤差信号P_Error74を生成するために、加算器610によって供給される信号値、すなわち、ADD_OUT66と、デラト(Delat)−シグマ変調器602によって供給される信号値、すなわち、信号FCW_Fとの間の差を検出するように構成される。ループフィルタ606は、ノイズの高周波成分を信号P_Errorからフィルタに通して除去し、フィルタに通された信号FIL_OUT76をDCO608に供給するように構成される低域フィルタである。デジタル方式で制御される発振器608によって生成されるオシアルティング(osciallting)信号DCO10の位相は、信号DCO10の位相を信号FREF12の位相にロックさせるように、それがループフィルタ606から受けるフィルタに通された信号に従って変えられる。図示されないけれども、本発明の実施形態によるTDCは、周波数ロックループ、位相/周波数ロックループ、などの任意の他の制御されるループ回路で使用され得ることが理解される。
【0041】
[0052]図9は、本発明の一実施形態による第1および第2の信号の遷移時間の間の差をデジタル電圧に変換するためのフローチャート700である。このことを実現するために、第1の信号の各期間中に、第1の信号の遷移に時間において最も近い第2の信号の遷移が検出される702。第1および第2の異なる出力は、第1の電源電圧に充電される704。その後、第1の時間期間中の第1の信号の遷移に応答して、第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路が形成され706、それによって、第1の異なる出力を変化できるようにさせる。第2の時間期間中の第2の信号の検出されたエッジに応答して、第2の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第2の導電路が形成され708、それによって、第2の異なる出力を変化できるようにさせる。第1および第2の時間期間は、重なり合わない。その後、第2の信号の検出された遷移と、第1の信号の遷移との間の、時間の差に比例する電圧が生成され710、デジタル化される712。
【0042】
[0053]本発明の上述の実施形態は、例示的であり、限定的でない。たとえば、本発明の実施形態は、2つの信号の到達時間の間の差をデジタル信号に変換するために使用されるエッジ検出器、時間電圧変換器、アナログデジタル変換器、バッファ、またはフリップフロップのタイプによって限定されない。本発明の実施形態は、それらがその中に配置され得るデバイスのタイプ、ワイヤレスまたは別のやり方によって限定されない。本発明の上述の実施形態は、差動信号を使用する回路を参照して述べられたけれども、本発明の実施形態は、不平衡信号を使用する回路に等しく適用できることが理解される。本発明の実施形態は、時間デジタル変換器からのために使用され得る技術のタイプ、CMOS、バイポーラ、BICMOS、または別のやり方によって限定されない。他の追加、削減または修正は、本発明に照らして明らかであり、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることが意図される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
時間デジタル変換器であって、
第1および第2の信号に応答するエッジ検出器と、前記第2の信号は、前記第1の信号の各期間中に複数のエッジを備え、前記エッジ検出器は、前記第1の信号の各期間中に、前記第1の信号のエッジに最も近い前記第2の信号のエッジを検出するように構成される、
前記第2の信号の前記検出されたエッジと前記第1の信号の前記エッジとの間の時間の差に比例する電圧を生成するように構成される時間電圧変換器と、ここにおいて、前記時間デジタル変換器は、リセット信号に応答して規定の電圧レベルに充電されるように構成される第1および第2の異なる出力を有し、ここにおいて、第1の導電路が、第1の時間期間内の前記第1の信号の前記エッジに応答して前記第1の異なる出力と第1の電源電圧との間に形成され、ここにおいて、第2の導電路が、第2の時間期間中の前記第2の信号の前記検出されたエッジに応答して前記第2の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に形成され、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差をデジタル化するように構成されるアナログデジタル変換器と、
を備える時間デジタル変換器。
[C2]
前記時間電圧変換器は、
前記第1の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に、前記第1の導電路をもたらすように構成される第1および第2のトランジスタと、
前記第2の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に、前記第2の導電路をもたらすように構成される第3および第4のトランジスタと、
をさらに備える、C1に記載の時間デジタル変換器。
[C3]
前記時間電圧変換器は、
前記第1の異なる出力を前記規定の電圧レベルに充電するように構成される第5のトランジスタと、
前記第2の異なる出力を前記規定の電圧レベルに充電するように構成される第6のトランジスタと、ここにおいて、前記規定の電圧レベルは第2の電源電圧である、
をさらに備える、C2に記載の時間デジタル変換器。
[C4]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも低い、C3に記載の時間デジタル変換器。
[C5]
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサと、
をさらに備えるC4に記載の時間デジタル変換器。
[C6]
前記アナログデジタル変換器は、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器であり、前記第1および第2の複数のコンデンサは、前記アナログデジタル変換器に対してサンプルおよびホールド動作を実行する、C5に記載の時間デジタル変換器。
[C7]
前記アナログデジタル変換器は、前記第1および第2の複数の信号を生成するように構成される制御論理をさらに備える、C6に記載の時間デジタル変換器。
[C8]
前記アナログデジタル変換器は、前記時間電圧変換器の前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較し、比較信号を前記制御論理に供給するように構成される比較器をさらに備える、C7に記載の時間デジタル変換器。
[C9]
前記エッジ検出器は、複数のバッファおよび可変コンデンサを備え、ここにおいて、前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延は、前記複数の可変コンデンサのサブセットの静電容量を変えることによって、前記第2の信号の期間の規定の一部分に調整される、C8に記載の時間デジタル変換器。
[C10]
前記エッジ検出器は、前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップをさらに備える、C8に記載の時間デジタル変換器。
[C11]
第1の信号および第2の信号の遷移時間の間の差をデジタル信号に変換する方法であって、前記第2の信号は、前記第1の信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記方法は、
前記第1の信号の各期間中に、前記第1の信号の遷移に時間において最も近い前記第2の信号の遷移を検出することと、
第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電することと、
第1の時間期間中の前記第1の信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成することと、
第2の時間期間中の前記第2の信号の前記検出されたエッジに応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成することと、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記第2の信号の前記検出された遷移と前記第1の信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成することと、
前記電圧をデジタル化することと、
を備える方法。
[C12]
前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成することと、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成することと、
をさらに備えるC11に記載の方法。
[C13]
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電することと、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電することと、
をさらに備えるC12に記載の方法。
[C14]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、C13に記載の方法。
[C15]
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサを形成することと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサを形成することと、
をさらに備えるC14に記載の方法。
[C16]
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差を継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器を使用してデジタル化することと、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行することと、
をさらに備えるC15に記載の方法。
[C17]
前記第1および第2の複数の信号を前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理を使用して生成すること、
をさらに備えるC16に記載の方法。
[C18]
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較することと、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡すことと、
をさらに備えるC17に記載の方法。
[C19]
複数のバッファを直列に形成することと、
複数の可変コンデンサを前記複数のバッファの出力に配置することと、
前記第1の信号を前記複数のバッファのうちの第1のバッファの入力に印加することと、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記第2の信号の期間の規定の一部分に調整されるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えることと、
をさらに備えるC18に記載の方法。
[C20]
前記第1の信号の前記遷移に時間において最も近い前記第2の信号の前記遷移を前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを使用することによって検出すること、
をさらに備えるC19に記載の方法。
[C21]
第1の信号および第2の信号の遷移時間の間の差を時間に変換するように構成される命令を備える非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記第2の信号は、前記第1の信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
前記第1の信号の各期間中に、前記第1の信号の遷移に時間において最も近い前記第2の信号の遷移を検出させ、
第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電させ、
第1の時間期間中の前記第1の信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成させ、
第2の時間期間中の前記第2の信号の前記検出されたエッジに応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成させ、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記第2の信号の前記検出された遷移と前記第1の信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成させ、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差をデジタル化させる、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C22]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成させ、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成させる、
C21に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C23]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電させ、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電させる、
C22に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C24]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、C23に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C25]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサを形成させ、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサを形成させる、
C24に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C26]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の前記差を継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器を使用してデジタル化させ、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行させる、
C25に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C27]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1および第2の複数の信号を前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理を使用して生成させる、
C26に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C28]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較させ、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡させる、
C27に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C29]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
複数のバッファを直列に形成させ、
複数の可変コンデンサを前記複数のバッファの出力に配置させ、
前記第1の信号を前記複数のバッファのうちの第1のバッファの入力に印加させ、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記第2の信号の期間の規定の一部分に調整されるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えさせる、
C28に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C30]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1の信号の前記遷移に時間において最も近い前記第2の信号の前記遷移を前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを使用することによって検出させる、
C29に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C31]
第1の信号および第2の信号の遷移時間の間の差を時間に変換するように構成されることを備える時間デジタル変換器であって、前記第2の信号は、前記第1の信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記時間デジタル変換器は、
前記第1の信号の各期間中に、前記第1の信号の遷移に時間において最も近い前記第2の信号の遷移を検出するための手段と、
第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電するための手段と、
第1の時間期間中の前記第1の信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成するための手段と、
第2の時間期間中の前記第2の信号の前記検出されたエッジに応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成するための手段と、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記第2の信号の前記検出された遷移と前記第1の信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成するための手段と、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差をデジタル化するための手段と、
を備える時間デジタル変換器。
[C32]
前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成するための手段と、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成するための手段と、
をさらに備えるC31に記載の時間デジタル変換器。
[C33]
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電するための手段と、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧に充電するための手段と、
をさらに備えるC32に記載の時間デジタル変換器。
[C34]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、C33に記載の時間デジタル変換器。
[C35]
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサと、
をさらに備えるC34に記載の時間デジタル変換器。
[C36]
前記第1および第2の異なる出力の電圧の前記差をデジタル化するための前記手段は、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器であり、ここにおいて、前記時間デジタル変換器は、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行するための手段をさらに備える、
C35に記載の時間デジタル変換器。
[C37]
前記第1および第2の複数の信号を生成するための前記手段は、前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理である、C36に記載の時間デジタル変換器。
[C38]
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較するための手段と、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡すための手段と、
をさらに備えるC37に記載の時間デジタル変換器。
[C39]
直列の複数のバッファと、
複数のバッファのうちの異なるバッファの出力にそれぞれ結合される複数の可変コンデンサと、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記第2の信号の期間の規定の一部分となるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えるための手段と、
をさらに備えるC38に記載の時間デジタル変換器。
[C40]
前記第1の信号の遷移に時間において最も近い前記第2の信号の前記遷移を検出するための前記手段は、前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを備える、C39に記載の時間デジタル変換器。
[C41]
誤差信号を生成するために、制御信号とループ信号との間の差を検出するように構成される検出器と、
ノイズの高周波成分を前記誤差信号からフィルタに通して除去するように構成されるループフィルタと、
前記フィルタに通された誤差信号に応答して、発振する信号を生成するように構成されるデジタル方式で制御される発振器と、
時間デジタル変換器と、
を備えるデジタル制御ロックループであって、前記時間デジタル変換器は、
基準クロック信号および前記発振する信号に応答するエッジ検出器と、前記発振する信号は、前記基準クロック信号の各期間中に複数のエッジを備え、前記エッジ検出器は、前記基準クロック信号の各期間中に、前記基準クロック信号のエッジに最も近い前記発振する信号のエッジを検出するように構成される、
前記発振する信号の前記検出されたエッジと前記基準クロック信号の前記エッジとの間の時間の差に比例する電圧を生成するように構成される時間電圧変換器と、
前記時間デジタル変換器によって生成される前記電圧をデジタル化するように構成されるアナログデジタル変換器と、前記デジタル化される電圧は、前記ループ信号を規定する、
を備える、デジタル制御ロックループ。
[C42]
前記時間電圧変換器は、
前記時間電圧変換器の第1の異なる出力と第1の電源電圧との間に、第1の導電路をもたらすように構成される第1および第2のトランジスタと、
前記時間電圧変換器の第2の異なる出力と前記第1の電源電圧との間に、第2の導電路をもたらすように構成される第3および第4のトランジスタと
をさらに備える、C41に記載のデジタル制御ロックループ。
[C43]
前記時間電圧変換器は、
前記第1の異なる出力を第2の電源電圧にリセットするように構成される第5のトランジスタと、
前記第2の異なる出力を前記第2の電源電圧にリセットするように構成される第6のトランジスタと、
をさらに備える、C42に記載のデジタル制御ロックループ。
[C44]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも低い、C43に記載のデジタル制御ロックループ。
[C45]
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサと、
をさらに備えるC44に記載のデジタル制御ロックループ。
[C46]
前記アナログデジタル変換器は、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器であり、前記第1および第2の複数のコンデンサは、前記アナログデジタル変換器に対してサンプルおよびホールド動作を実行する、C45に記載のデジタル制御ロックループ。
[C47]
前記アナログデジタル変換器は、前記第1および第2の複数の信号を生成するように構成される制御論理をさらに備える、C46に記載のデジタル制御ロックループ。
[C48]
前記アナログデジタル変換器は、前記時間電圧変換器の前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較し、比較信号を前記制御論理に供給するように構成される比較器をさらに備える、C47に記載のデジタル制御ロックループ。
[C49]
前記エッジ検出器は、複数のバッファおよび可変コンデンサを備え、前記複数のバッファの各々の両端間の遅延は、前記発振する信号の期間の規定の一部分である、C48に記載のデジタル制御ロックループ。
[C50]
前記エッジ検出器は、前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップをさらに備える、C49に記載のデジタル制御ロックループ。
[C51]
発振する信号を基準クロック信号にロックさせる方法であって、前記発振する信号は、前記基準クロック信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記方法は、
誤差信号を生成するために、制御信号とループ信号との間の差を検出することと、
前記誤差信号の高周波成分をフィルタに通して除去することと、
前記フィルタに通された誤差信号に応答して、前記発振する信号を生成することと、
前記基準信号の各期間中に、前記基準クロック信号の遷移に時間において最も近い前記発振する信号の遷移を検出することと、
第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電することと、
第1の時間期間中の前記基準クロック信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成することと、
第2の時間期間中の前記発振する信号の前記検出されたエッジに応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成することと、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記発振する信号の前記検出された遷移と前記基準クロック信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成することと、
前記電圧をデジタル化することと、前記デジタル化される電圧が、前記ループ信号を規定する、
を備える方法。
[C52]
前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成することと、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成することと、
をさらに備えるC51に記載の方法。
[C53]
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧にリセットすることと、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧にリセットすることと、
をさらに備えるC52に記載の方法。
[C54]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、C53に記載の方法。
[C55]
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサを形成することと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサを形成することと、
をさらに備えるC54に記載の方法。
[C56]
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差を継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器を使用してデジタル化することと、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行することと、
をさらに備えるC55に記載の方法。
[C57]
前記第1および第2の複数の信号を前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理を使用して生成すること、
をさらに備えるC56に記載の方法。
[C58]
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較することと、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡すことと、
をさらに備えるC57に記載の方法。
[C59]
複数のバッファを直列に形成することと、
複数の可変コンデンサを前記複数のバッファの出力に配置することと、
前記基準クロック信号を前記複数のバッファのうちの第1のバッファの入力に印加することと、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記発振する信号の期間の規定の一部分となるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えることと、
をさらに備えるC58に記載の方法。
[C60]
前記基準クロック信号の前記遷移に時間において最も近い前記発振する信号の前記遷移を前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを使用することによって検出すること、
をさらに備えるC59に記載の方法。
[C61]
発振する信号を基準クロック信号にロックさせるように構成される命令を備える非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記発振する信号は、前記基準信号の各期間中に複数の遷移を備え、前記命令は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、
誤差信号を生成するために、制御信号とループ信号との間の差を検出させ、
前記誤差信号の高周波成分をフィルタに通して除去させ、
前記フィルタに通された誤差信号に応答して、前記発振する信号を生成させ、
前記基準クロック信号の各期間中に、前記基準クロック信号の遷移に時間において最も近い前記発振する信号の遷移を検出させ、
第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電させ、
第1の時間期間中の前記基準信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成させ、
第2の時間期間中の前記発振する信号の前記検出されたエッジに応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成させ、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記発振する信号の前記検出された遷移と前記基準クロック信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成させ、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差をデジタル化させる、前記デジタル化される差は、前記ループ信号を規定する、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C62]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成させ、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成させる、
C61に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C63]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧にリセットさせ、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧にリセットさせる、
C62に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C64]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、C63に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C65]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサを形成させ、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサを形成させる、
C64に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C66]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の前記差を、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器を使用してデジタル化させ、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行させる、
C65に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C67]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記第1および第2の複数の信号を、前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理を使用して生成させる、
C66に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C68]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較させ、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡させる、
C67に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C69]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
複数のバッファを直列に形成させ、
複数の可変コンデンサを前記複数のバッファの出力に配置させ、
前記第1の基準クロック信号を前記複数のバッファのうちの第1のバッファの入力に印加させ、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記発振する信号の期間の規定の一部分となるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えさせる、
C68に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C70]
前記命令は、さらに前記プロセッサに、
前記基準クロック信号の前記遷移に時間において最も近い前記発振する信号の前記遷移を、前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを使用することによって検出させる、
C69に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[C71]
誤差信号を生成するために、制御信号とループ信号との間の差を検出するための手段と、
ノイズの高周波成分を前記誤差信号からフィルタに通して除去するための手段と、
前記フィルタに通された誤差信号に応答して、発振する信号を生成するための手段と、
基準信号の各期間中に、基準クロック信号の遷移に時間において最も近い前記発振する信号の遷移を検出する手段と、
第1および第2の異なる出力を第1の電源電圧に充電するための手段と、
第1の時間期間中の前記基準クロック信号の前記遷移に応答して、前記第1の異なる出力と第2の電源電圧との間に、第1の導電路を形成するための手段と、
第2の時間期間中の前記発振する信号の前記検出されたエッジに応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に、第2の導電路を形成するための手段と、前記第1および第2の時間期間は重なり合わない、
前記発振する信号の前記検出された遷移と前記基準クロック信号の前記遷移との間の時間の差に比例する電圧を生成するための手段と、
前記第1および第2の異なる出力の電圧の差をデジタル化するための手段と、前記デジタル化される差は、前記ループ信号を規定する、
を備えるデジタル制御ロックループ。
[C72]
前記第1の導電路を第1および第2のトランジスタを介して形成するための手段と、
前記第2の導電路を第3および第4のトランジスタを介して形成するための手段と、
をさらに備える、C71に記載のデジタル制御ロックループ。
[C73]
前記第1の異なる出力を第5のトランジスタを介して前記第1の電源電圧にリセットするための手段と、
前記第2の異なる出力を第6のトランジスタを介して前記第1の電源電圧にリセットするための手段と
をさらに備える、C71に記載のデジタル制御ロックループ。
[C74]
前記第5および第6のトランジスタは、NMOSトランジスタであり、前記第2の電源電圧は、前記第1の電源電圧よりも高い、C73に記載のデジタル制御ロックループ。
[C75]
第1の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第1の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第1の複数のコンデンサと、
第2の複数の信号のうちの異なる信号に応答して、前記第2の異なる出力と前記第2の電源電圧との間に結合されるように、それぞれ構成される第2の複数のコンデンサと、
をさらに備える、C74に記載のデジタル制御ロックループ。
[C76]
前記第1および第2の異なる出力の電圧の前記差をデジタル化するための前記手段は、継続的近似化レジスタ(SAR)アナログデジタル変換器であり、ここにおいて、前記時間デジタル変換器は、
前記第1および第2の複数のコンデンサを使用して、サンプルおよびホールド動作を実行するための手段、
をさらに備える、C75に記載のデジタル制御ロックループ。
[C77]
前記第1および第2の複数の信号を生成するための前記手段は、前記SARアナログデジタル変換器に配置される制御論理である、C76に記載のデジタル制御ロックループ。
[C78]
比較信号を生成するために、前記第1および第2の異なる出力の電圧を比較するための手段と、
前記比較信号を前記制御論理へ引き渡すための手段と、
をさらに備える、C77に記載のデジタル制御ロックループ。
[C79]
直列の複数のバッファと、
複数のバッファのうちの異なるバッファの出力にそれぞれ結合される複数の可変コンデンサと、
前記複数のバッファのサブセットの各々の両端間の遅延が、前記発振する信号の期間の規定の一部分となるように、前記複数の可変コンデンサの静電容量を変えるための手段と、
をさらに備える、C78に記載のデジタル制御ロックループ。
[C80]
前記基準クロック信号の遷移に時間において最も近い前記発振する信号の前記遷移を検出するための前記手段は、前記複数のバッファの複数の出力信号によって駆動される複数のクロック入力端子を有する複数のフリップフロップを備える、C78に記載のデジタル制御ロックループ。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
図9