特許第6382293号(P6382293)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382293
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】外部骨固定装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/60 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   A61B17/60
【請求項の数】23
【全頁数】72
(21)【出願番号】特願2016-501803(P2016-501803)
(86)(22)【出願日】2014年3月13日
(65)【公表番号】特表2016-515868(P2016-515868A)
(43)【公表日】2016年6月2日
(86)【国際出願番号】US2014025263
(87)【国際公開番号】WO2014159824
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2017年2月22日
(31)【優先権主張番号】13/800,545
(32)【優先日】2013年3月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/800,319
(32)【優先日】2013年3月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ボルドー・ジーン−ノエル
(72)【発明者】
【氏名】ウォール・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】モーン・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】マレー・ニコル
【審査官】 中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0208187(US,A1)
【文献】 特表2009−505736(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0161984(US,A1)
【文献】 特開2006−218298(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0010465(US,A1)
【文献】 特表2011−512883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
ねじ棒およびスリーブを含む支柱本体であって、前記ねじ棒は、前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、前記棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めており、前記スリーブは、スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延びるスリーブ内腔とを含んでおり、前記スリーブ内腔は、前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動可能であるように、前記ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている、支柱本体と、
前記支柱本体によって支持され、前記ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転によって前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方を前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータとを備えており、前記アクチュエータは、前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心として前記ねじ棒に対して回転させるトルクを受けるように構成された把持部材を含んでおり、
前記把持部材は、本体と、前記把持部材の前記本体を貫いて延びる把持部材内腔とを含んでおり、前記把持部材の前記本体は、前記把持部材内腔を少なくとも部分的に定める内面と、前記内面の反対側の外面とを有しており、前記把持部材内腔は、前記支柱本体を少なくとも部分的に受け入れるように構成され、前記把持部材は、前記把持部材本体の前記内面から遠ざかる方向に前記把持部材本体の前記外面から延びている突起をさらに含んでおり、
前記アクチュエータは、前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するように構成されたロック機構をさらに含み、
前記ロック機構は、レバーおよび付勢部材ならび当該レバーにあるストップ部および前記ストップ部を受け入れるように構成されたロック特徴部を含み、前記付勢部材は、前記ロック機構がロック構成へ向かって付勢されるように前記レバーへと付勢力を加えるように構成されており、前記ストップ部が前記ロック特徴部によって受け入れられている場合は、前記ロック構成が完成され、その結果、前記支柱軸線を中心にした前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転が防止され、前記ストップ部が前記ロック特徴部によって受け入れられていない場合は、前記支柱軸線が非ロック構成となり、前記アクチュエータが、前記支柱軸線を中心にした前記ねじ棒に対して回転可能となる、
支柱。
【請求項2】
前記突起は、前記把持部材本体の前記内面から遠ざかる方向に前記把持部材本体の前記外面から延びる少なくとも1つの側壁を含んでおり、前記少なくとも1つの側壁は、前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心として前記ねじ棒に対して回転させる前記トルクを受けるように構成されている、請求項1に記載の支柱。
【請求項3】
前記突起は、前記少なくとも1つの側壁が前記外面から延びる点から前記少なくとも1つの側壁が前記内面から遠ざかるように延びる方向に測定される高さを定めており、前記把持部材は、前記外面によって定められる外径をさらに含んでおり、前記高さは、前記外径の少なくとも10パーセントである、請求項2に記載の支柱。
【請求項4】
前記高さは、前記外径の少なくとも20パーセントである、請求項3に記載の支柱。
【請求項5】
前記ロック機構は、前記支柱軸線に対して角度がずらされた枢支軸線を中心にして前記ロック構成と非ロック構成との間を回転可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の支柱。
【請求項6】
前記付勢力は、前記枢支軸線および前記支柱軸線の両方に対して角度がずらされた方向に前記レバーへと加えられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の支柱。
【請求項7】
前記突起は、前記枢支軸線を中心にして前記ロック機構を枢動可能に支持する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の支柱。
【請求項8】
前記アクチュエータの少なくとも一部分は、放射線透過性の材料から製作される、請求項1〜のいずれか一項に記載の支柱。
【請求項9】
前記アクチュエータの少なくとも一部分は、PEEK、Ultem(商標)(ポリエーテルイミド)、Delrin(登録商標)(アセタールポリマー)、およびRadel(登録商標)(ポリフェニル・スルフォン)のうちの少なくとも1つから製作される、請求項に記載の支柱。
【請求項10】
前記把持部材の少なくとも一部分は、PEEK、Ultem(商標)(ポリエーテルイミド)、Delrin(登録商標)(アセタールポリマー)、およびRadel(登録商標)(ポリフェニル・スルフォン)のうちの少なくとも1つから製作される、請求項8または9に記載の支柱。
【請求項11】
記1対の外部骨固定部材のうちの一方へと取り付けられるように構成されているジョイントであって、前記ねじ棒によって支持される第1のヒンジ本体と、前記1対の外部骨固定部材のうちの前記一方へと取り付けられるように構成された第2のヒンジ本体と、前記第1のヒンジ本体が前記支柱軸線に対して角度がずらされた第1の軸線ならびに前記第1の軸線および前記支柱軸線の両方に対して角度がずらされた第2の軸線の両方を中心にして前記第2のヒンジ本体に対して回転可能であるように前記第1のヒンジ本体を前記第2のヒンジ本体へと連結するように構成された十字連結部材とを含んでいる、ジョイントとを備えており、
前記十字連結部材は、実質的に球形である、請求項1に記載の支柱。
【請求項12】
前記ジョイントは、前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒に対して平行移動することが不可能である、請求項11に記載の支柱。
【請求項13】
前記ジョイントは、第1のジョイントであり、前記支柱は、
前記1対の外部骨固定部材のうちの他方へと取り付けられるように構成された第2のジョイントをさらに備え、前記第2のジョイントは、前記スリーブによって支持される第1のヒンジ本体と、前記1対の外部骨固定部材のうちの前記他方へと取り付けられるように構成された第2のヒンジ本体と、前記第2のジョイントの前記第1のヒンジ本体が前記支柱軸線に対して角度がずらされた第3の軸線ならびに前記第3の軸線および前記支柱軸線の両方に対して角度がずらされた第4の軸線の両方を中心にして前記第2のジョイントの前記第2のヒンジ本体に対して回転可能であるように前記第2のジョイントの前記第1のヒンジ本体を前記第2のジョイントの前記第2のヒンジ本体へと連結するように構成された十字連結部材とを含んでおり、
前記第2のジョイントの前記十字連結部材は、実質的に球形である、請求項11または12に記載の支柱。
【請求項14】
前記第1のヒンジ本体は、前記支柱軸線を中心にして前記第2のヒンジ本体に対して回転することが不可能である、請求項11または12に記載の支柱。
【請求項15】
前記十字連結部材は、前記第1および第2のヒンジ本体よりも放射線不透過性の材料から製作される、請求項11または12に記載の支柱。
【請求項16】
前記十字連結部材は、チタニウムから製作され、前記第1および第2のヒンジ本体は、アルミニウムから製作される、請求項15に記載の支柱。
【請求項17】
記スリーブ本体は、前記スリーブ内腔を定める内面を定めており、
前記スリーブ本体の前記内面および前記棒本体の一方は、前記支柱軸線に平行な方向に沿って細長いトラックを支持し、前記スリーブ本体の前記内面および前記棒本体の他方は、前記アクチュエータが前記スリーブおよび前記ねじ棒に対して回転させられるときに前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動するよう、前記トラックに沿って移動するように構成されたフォロワを固定的に支持する、請求項1に記載の支柱。
【請求項18】
前記トラックは、前記スリーブ本体の前記内面の中へと延びるチャネルである、請求項17に記載の支柱。
【請求項19】
前記フォロワは、前記棒本体によって支持される、請求項17または18に記載の支柱。
【請求項20】
前記チャネルは、前記支柱軸線に垂直な方向に沿って前記棒本体を貫通して延びてはいない、請求項18または19に記載の支柱。
【請求項21】
前記スリーブ本体は、前記内面の反対側の外面を含み、前記スリーブは、前記内面から前記外面へと前記スリーブ本体を貫いて延びるスロットを定めている、請求項17〜20のいずれか一項に記載の支柱。
【請求項22】
前記ねじ棒に対して平行移動可能に固定された長さインジケータをさらに備え、前記スリーブは、前記スリーブ本体の前記外面に位置するマーキングを含み、前記長さインジケータと前記マーキングとの間の相対位置が、前記支柱の長さの表示をもたらす、請求項17〜21のいずれか一項に記載の支柱。
【請求項23】
前記フォロワと前記トラックとの係合が、前記スリーブ本体の前記内腔における前記ねじ棒の平行移動を生じさせるべく前記アクチュエータが前記スリーブの周囲を回転するときに前記スリーブと前記ねじ棒との間の相対回転を防止する、請求項17〜22のいずれか一項に記載の支柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,319号および2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,545号への優先権を主張し、これらの米国特許出願の開示は、あたかもそれらの全体が本明細書に記載されているかのように、ここでの言及によって援用される。
【0002】
(発明の分野)
本出願は、広くには、整形外科に関する。より具体的には、本出願は、長骨の骨折または奇形を治療するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
外部骨固定装置は、骨部分を安定させ、骨の治療の部位における骨の治癒を促進するために使用される。骨の治療の部位として、骨の奇形の位置または骨の負傷の領域を挙げることができる。伸延および短縮/圧縮装置を、外部骨固定装置へと組み込むことができ、骨の治療の部位の両側の骨部分の相対の向きおよび間隔を徐々に調節するために使用することができる。
【0004】
外部骨固定装置は、骨の治療の部位の両側の骨部分へと接続されるように構成されたいくつかの支持部材と、骨の治療の部位の両側の骨部分へと取り付けられた外部骨固定装置の支持部材の間の距離を調節するように構成されたいくつかの伸延および短縮/圧縮装置とを含むことができる。伸延装置は、所定の時間にわたって徐々に支持部材を移動させるように構成される。徐々に引き離すことで、骨の治療の部位の隙間に新たな骨を形成させることができる。他の場合においては、治癒を促進するために、骨の治療の部位をまたいだ短縮または圧縮によって骨部分を一体に保持することが望まれる。そのような調節は、伸延または短縮/圧縮のどちらであっても、典型的には、所定の手順または治療計画に従う。各回の調節の後で、伸延および短縮/圧縮装置は、典型的には、新たな骨の成長および強度の獲得を可能にする時間にわたって固定された状態に保持される。骨の治療の部位の治癒後に、外部骨固定装置は、骨部分から取り除かれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
骨部分を安定させ、骨の治療の部位における骨の治癒を促進するために使用される外部骨固定装置(および、外部骨固定装置の構成要素)の種々の実施形態および方法が、開示される。一実施形態において、装置は、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱を含む。支柱は、ねじ棒と、スリーブとを有する支柱本体を含む。ねじ棒は、支柱軸線に沿って細長い棒本体を含む。棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定め、スリーブは、スリーブ本体と、少なくともスリーブ本体の中へと延びる内腔とを含む。内腔は、ねじ棒が支柱軸線に沿ってスリーブに対して平行移動可能であるように、ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成される。支柱は、支柱本体によって支持され、ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、支柱軸線を中心とするねじ棒に対するアクチュエータの回転によってねじ棒およびスリーブの少なくとも一方または両方を支柱軸線に沿ってねじ棒およびスリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータをさらに含む。支柱は、ねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止するロック構成と、ねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止しない非ロック構成と、の間を枢支軸線を中心にして支柱本体に対して枢動することができるように支柱本体によって支持されたロック機構をさらに含み、枢支軸線は、支柱軸線に対して角度がずらされている。
【0006】
別の実施形態においては、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱が、ねじ棒とスリーブとを有する支柱本体を含んでおり、ねじ棒は、支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めている。スリーブは、スリーブ本体と、少なくともスリーブ本体の中へと延びている内腔とを有しており、内腔は、ねじ棒が支柱軸線に沿ってスリーブに対して平行移動可能であるように、ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。支柱は、支柱本体によって支持され、ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、支柱軸線を中心とするねじ棒に対するアクチュエータの回転によってねじ棒およびスリーブの少なくとも一方または両方を支柱軸線に沿ってねじ棒およびスリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータをさらに含む。アクチュエータは、アクチュエータを支柱軸線を中心としてねじ棒に対して回転させるトルクを受けるように構成された把持部材を含む。把持部材は、本体と、本体を貫いて延びる内腔とを含み、本体は、内腔を少なくとも部分的に定める内面と、内面の反対側の外面とを有する。内腔は、支柱本体を少なくとも部分的に受け入れるように構成され、把持部材は、把持部材本体へと固定され、把持部材本体の内面から遠ざかる方向に把持部材本体の外面から延びている突起をさらに含む。
【0007】
別の実施形態においては、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱が、ねじ棒とスリーブとを有する支柱本体を含んでおり、ねじ棒は、支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めている。スリーブは、スリーブ本体と、少なくともスリーブ本体の中へと延びている内腔とを含んでおり、内腔は、ねじ棒が支柱軸線に沿ってスリーブに対して平行移動可能であるように、ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。支柱は、支柱本体によって支持され、ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、支柱軸線を中心とするねじ棒に対するアクチュエータの回転によってねじ棒およびスリーブの少なくとも一方または両方を支柱軸線に沿ってねじ棒およびスリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータをさらに含む。支柱は、外部骨固定部材のうちの一方へと取り付けられるように構成されたジョイントをさらに含み、ジョイントは、ねじ棒によって支持される第1のヒンジ本体と、外部骨固定部材へと取り付けられるように構成された第2のヒンジ本体と、第1のヒンジ本体が支柱軸線に対して角度がずらされた第1の軸線ならびに第1の軸線および支柱軸線の両方に対して角度がずらされた第2の軸線の両方を中心にして第2のヒンジ本体に対して回転可能であるように第1のヒンジ本体を第2のヒンジ本体へと連結するように構成された十字連結部材とを含む。ここで、十字連結部材は、実質的に球形である。
【0008】
別の実施形態においては、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱が、ねじ棒とスリーブとを有する支柱本体を含んでおり、ねじ棒は、支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めている。スリーブは、スリーブ本体と、少なくともスリーブ本体の中へと延びている内腔とを含んでおり、内腔は、ねじ棒が支柱軸線に沿ってスリーブに対して平行移動可能であるように、ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。支柱は、支柱本体によって支持され、ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、支柱軸線を中心とするねじ棒に対するアクチュエータの回転によってねじ棒およびスリーブの少なくとも一方または両方を支柱軸線に沿ってねじ棒およびスリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータをさらに含む。さらに支柱は、印加されるトルクに反応したねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止するロック構成と、印加されるトルクに反応したねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止しない非ロック構成との間を、枢支軸線を中心にして支柱本体に対して枢動するように支柱本体によって支持されたロック機構を含む。ロック機構は、第1の表面を定めるレバーを含み、支柱本体は、ロック機構がロック構成にあるときに支柱軸線を中心とするねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止するように第1の表面と干渉する第2の表面を定め、第1および第2の表面は、第1および第2の表面が印可されるトルクに反応して互いの上でカム運動しないように向けられる。
【0009】
別の実施形態においては、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱が、支柱軸線に沿って細長い棒本体を有しているねじ棒を含み、棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めている。さらに支柱は、スリーブ本体を含んでいるスリーブを有し、スリーブ本体は、内腔を定める内面を定めており、内腔は、少なくともスリーブ本体の中へと延び、棒本体の一部分を受け入れるように構成される。さらに支柱は、ねじ棒にねじで取り付けられ、スリーブによって回転可能に支持されたアクチュエータを有する。内面および棒本体の一方は、支柱軸線に平行な方向に沿って細長いトラックを支持し、内面および棒本体の他方は、アクチュエータがスリーブおよびねじ棒に対して回転させられるときにねじ棒が支柱軸線に沿ってスリーブに対して平行移動するよう、トラックに沿って移動するように構成されたフォロワを固定的に支持する。
【0010】
別の実施形態においては、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱が、支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、棒本体は、少なくとも一部にねじ山が設けられた外面を定めており、外面は、支柱軸線に平行な方向について或る断面形状を定めており、この断面形状は非円形であるねじ棒と、スリーブ本体および少なくともスリーブ本体の中へと延びている内腔を含んでおり、スリーブ本体は、内腔を定める内面を定めており、内面は、内腔の開口を定めており、開口は、前記方向について或る断面形状を定めており、開口の断面形状は、開口が棒本体の一部分を受け入れてスリーブに対するねじ棒の回転を防止するように構成されるように、外面の断面形状に対応しているスリーブと、を含む。さらに支柱は、ねじ棒にねじで取り付けられ、スリーブによって回転可能に支持されたアクチュエータを備え、棒本体の一部分がねじ棒の開口へと挿入されたとき、アクチュエータの作動により、ねじ棒およびスリーブの少なくとも一方または両方が支柱軸線に沿ってねじ棒およびスリーブの他方に対して平行移動する。
【0011】
別の実施形態においては、支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱が、ねじ棒とスリーブとを有する支柱本体を含んでおり、ねじ棒は、支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めており、スリーブは、スリーブ本体と、少なくともスリーブ本体の中へと延びる内腔とを含んでおり、内腔は、ねじ棒が支柱軸線に沿ってスリーブに対して平行移動可能であるように、ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。さらに支柱は、スリーブによって支持され、ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、支柱軸線を中心とするねじ棒に対するアクチュエータの回転によってねじ棒およびスリーブの少なくとも一方または両方を支柱軸線に沿ってねじ棒およびスリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータと、ねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止するロック構成とねじ棒に対するアクチュエータの回転を防止しない非ロック構成との間を支柱軸線に沿ってアクチュエータに対して平行移動可能であるようにねじ棒によって支持されたロック機構と、を備えており、アクチュエータがスリーブによって支持され、ロック機構がねじ棒によって支持されるとき、アクチュエータが、支柱軸線に平行な方向に関する第1の最大断面寸法を定め、ロック機構が、前記方向に関する第2の最大断面寸法を定め、第2の最大断面寸法は、第1の最大断面寸法よりも大きい。
【0012】
別の実施形態においては、骨の奇形を治療するように構成された外部骨固定装置の組み立て方法が、開示される。外部骨固定装置は、第1および第2の外部骨固定部材と、支柱とを含み、支柱は、第1の外部骨固定部材に取り付けられるように構成された第1のジョイントと、支柱軸線に沿って第1のジョイントから離れて位置し、第2の外部骨固定部材に取り付けられるように構成された第2のジョイントとを有する。本方法は、支柱を第1の外部骨固定部材に対して、第1のジョイントの第1の締め具受け入れ穴が第1の外部骨固定部材の第2の締め具受け入れ穴に整列するように配置するステップと、第1の締め具を少なくとも第1の締め具受け入れ穴および第2の締め具受け入れ穴へと挿入して、第1のジョイントを第1の外部骨固定部材へと取り付けるステップと、支柱を所定の向きへと支柱軸線を中心にして第1の外部骨固定部材に対して回転させるステップと、支柱の第2のジョイントの第3の締め具受け入れ穴を第2の外部骨固定部材の第4の締め具受け入れ穴に整列させるステップと、第1および第2のジョイントの各々が支柱軸線を中心にして第1および第2の外部骨固定部材の両方に対して回転して固定されるように、第2の締め具を少なくとも第3の締め具受け入れ穴および第4の締め具受け入れ穴へと挿入して、第2のジョイントを第2の外部骨固定部材へと取り付けるステップとを含む。
【0013】
別の実施形態においては、骨の奇形を治療するように構成された外部骨固定装置の組み立て方法が、開示される。装置は、第1のジョイントと、第2のジョイントと、支柱軸線に沿って第1のジョイントから第2のジョイントまで測定される長さとを含む。第1および第2のジョイントは、それぞれ第1および第2の締め具受け入れ穴を定め、支柱は、長さを調節するように構成されたアクチュエータと、アクチュエータによって支持されるように構成されたロック機構とをさらに含む。ロック機構は、アクチュエータによる長さの調節が防止されるロック構成と、アクチュエータによって長さを調節することができる非ロック構成との間を移動可能であってよい。第1および第2の外部骨固定部材の各々は、上面および下面を含む。第1および第2の外部固定部材の各々は、上面から下面まで延びる締め具受け入れ穴をさらに含み、第1の外部固定部材は、中心および中心から第1の外部骨固定部材の締め具受け入れ穴へと延びる径方向外側方向を定める。
【0014】
本方法は、支柱を、第1の外部骨固定部材に対して、第1のジョイントの第1の締め具受け入れ穴が第1の外部骨固定部材の第2の締め具受け入れ穴に整列するように配置するステップを含む。本方法は、第1の締め具を第1のジョイントの締め具受け入れ穴および第1の外部骨固定部材の締め具受け入れ穴へと少なくとも途中まで挿入するステップをさらに含む。本方法は、ロック部材が支柱軸線から径方向外側方向に離れるように、アクチュエータを支柱軸線を中心にして第1の外部骨固定部材の締め具受け入れ穴に対して回転させるステップをさらに含む。本方法は、支柱を、第2の外部骨固定部材に対して、第2のジョイントの締め具受け入れ穴が第2の外部骨固定部材の締め具受け入れ穴に整列するように配置するステップをさらに含む。本方法は、第2の締め具を第2のジョイントの締め具受け入れ穴および第2の外部骨固定部材の締め具受け入れ穴へと少なくとも途中まで挿入するステップをさらに含み、第2の外部固定部材および第2のジョイントの締め具受け入れ穴へと第2の締め具を挿入するステップの後に、ロック機構がロック構成にあるとき、アクチュエータを支柱軸線を中心にして第1の外部骨固定部材の締め具受け入れ穴に対して回転させることができない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以上の概要、ならびに本出願の外部骨固定装置の例示の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて検討することによって、より良く理解されるであろう。本出願の外部骨固定装置を説明する目的で、例示の実施形態が図面に示される。しかしながら、本出願が、図示のとおりの構成および手段に限られないことを、理解すべきである。
【0016】
図1A】骨折した骨に近接して配置された第1の構成の外部骨固定装置の斜視図であり、外部骨固定装置は、複数のベースおよび複数の支柱を含んでいる。
図1B】骨折した骨に近接して配置された第2の構成の図1Aに示した外部骨固定装置の斜視図である。
図2A】一実施形態による図1Aに示した複数のベースのうちの1つのベースの斜視図である。
図2B図2Aに示したベースの上面図である。
図2C】別の実施形態による図2Aに示した複数のベースのうちの1つのベースの上面図である。
図3A】別の実施形態による図1Aに示した複数のベースのうちの1つのベースの斜視図である。
図3B】別の実施形態による図3Aに示した複数のベースのうちの1つのベースの斜視図である。
図4A】別の実施形態による図1Aに示した複数のベースのうちの1つのベースの上面図である。
図4B】別の実施形態による図4Aに示した複数のベースのうちの1つのベースの上面図である。
図5A】一実施形態による図1Aに示した複数の支柱のうちの1つの支柱の斜視図であり、支柱は、アクチュエータと、ねじ棒と、スリーブと、第1のジョイントと、第2のジョイントとを含んでいる。
図5B図5Aに示した支柱の上面図である。
図5C図5Bに示した支柱の線5C−5Cに沿った断面側面図である。
図6A図5Aに示した支柱の分解斜視図である。
図6B図7Aに示した支柱の線5C−5Cに沿った分解断面図である。
図7A図5Aに示したアクチュエータの把持部材の斜視図である。
図7B図7Aに示した把持部材の側面図である。
図7C図7Aに示した把持部材の上面図である。
図7D図7Aに示した把持部材の正面図である。
図8A図5Aに示した支柱の斜視図であり、支柱は、伸延ナット、駆動ナット、および第1の位置のクランプを含んでいる。
図8B図8Aに示したアクチュエータの斜視図であり、クランプは第2の位置にある。
図9A図5Aに示したアクチュエータの斜視図である。
図9B図9Aに示した支柱の線9B−9Bに沿った分解断面図である。
図10A】第2の構成にある図5Aに示した支柱の斜視図である。
図10B図10Aに示した支柱の線10B−10Bに沿った断面図である。
図11A】別の実施形態による図1Aに示した複数の支柱のうちの1つの支柱の斜視図であり、支柱は、アクチュエータと、ねじ棒と、スリーブと、第1のジョイントと、第2のジョイントと、測定装置とを含んでいる。
図11B図11Bに示した支柱の上面図である。
図11C図11Bに示した支柱の線11C−11Cに沿った断面側面図である。
図12A図11Aに示した支柱の分解斜視図である。
図12B図11Aに示した支柱の線12B−12Bに沿った分解断面図である。
図13図11Aに示したねじ棒の斜視図である。
図14A図11Aに示したスリーブの斜視図である。
図14B図14Aに示したスリーブの上面図である。
図14C図14Aに示したスリーブの線14C−14Cに沿った断面側面図である。
図15A図11Aに示したアクチュエータの把持部材の斜視図である。
図15B図15Aに示した把持部材の上面図である。
図15C図15Aに示した把持部材の側面図である。
図15D図15Aに示した把持部材の線15D−15Dに沿った断面側面図である。
図15E図15Aに示した把持部材の正面図である。
図16A図11Aに示したアクチュエータのロック機構の一部分の斜視図である。
図16B図16Aに示したロック機構の一部分の上面図である。
図16C図16Aに示したロック機構の一部分の正面図である。
図16D図16Dに示したロック機構の一部分の側面図である。
図17A】閉構成にある図11Aに示した支柱のカラーの斜視図である。
図17B図17Aに示した閉構成にあるカラーの線17B−17Bに沿った正面断面図である。
図17C】開構成にある図17Aに示したカラーの斜視図である。
図17D図17Aに示した開構成にあるカラーの線17B−17Bに沿った正面断面図である。
図18A図11Aに示した測定装置のセンサの斜視図である。
図18B図18Aに示したセンサの上面図である。
図18C図18Aに示したセンサの底面図である。
図18D図18Bに示したセンサの線18C−18Cに沿った断面側面図である。
図18E図18Aに示したセンサの正面図である。
図18F図11Aに示した測定装置のマーカの斜視図である。
図19A図11Bに示した支柱の線11C−11Cに沿った側面断面図であり、支柱はロック構成にあり、第1の長さを有している。
図19B図11Bに示した支柱の線11C−11Cに沿った側面断面図であり、支柱は非ロック構成にあり、第1の長さを有している。
図19C図11Bに示した支柱の線11C−11Cに沿った側面断面図であり、支柱は非ロック構成にあり、第2の長さを有している。
図20A】別の実施形態による図1Aに示した複数の支柱のうちの1つの支柱の斜視図であり、支柱は、アクチュエータと、ねじ棒と、スリーブと、第1のジョイントと、第2のジョイントとを含んでいる。
図20B図20Aに示した支柱の上面図である。
図20C図20Bに示した支柱の線20C−20Cに沿った断面図である。
図20D図20Aに示した支柱の分解斜視図である。
図21A】別の実施形態による図1Aに示した複数の支柱のうちの1つの支柱の斜視図であり、支柱は、アクチュエータと、ねじ棒と、スリーブと、第1のジョイントと、第2のジョイントとを含んでいる。
図21B図21Aに示した支柱の上面図である。
図21C図21Bに示した支柱の線21C−21Cに沿った側面断面図である。
図21D図21Aに示した支柱の分解斜視図である。
図22A】別の実施形態による図1Aに示した複数の支柱のうちの1つの支柱の斜視図であり、支柱は、アクチュエータと、ねじ棒と、スリーブと、第1のジョイントと、第2のジョイントとを含んでいる。
図22B図22Aに示した支柱の上面図である。
図22C図22Bに示した支柱の線22C−22Cに沿った側面断面図である。
図22D図22Aに示した支柱の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明において、特定の専門用語は、限定を意味するものではなく、あくまでも便利のために使用されている。用語「右」、「左」、「下」、「上」、「下部」、および「上部」は、参照先の図面における方向を指す。用語「前」、「後」、「上」、「下」、「内」、「外」、ならびに関連の用語および/または表現は、該当の人体における好ましい位置および向きを指す。例えば、用語「内側」および「外側」は、身体を通って鉛直に延びる正中線へと向かう方向および正中線から遠ざかる方向をそれぞれ指す。用語「近位」および「遠位」は、脚などの付属肢の身体の残りの部分への接続場所へと向かう方向およびそのような接続場所から遠ざかる方向をそれぞれ指す。専門用語には、上述の用語、それらの派生語、および同義語が含まれる。
【0018】
用語「複数」は、本明細書において使用されるとき、2つ以上を意味する。値について或る範囲が表明される場合、別の実施形態は、或る特定の値からの範囲および/または別の特定の値までの範囲を包含する。同様に、値の前に「約」を用いることで値が近似値として表される場合、特定の値が別の実施形態を形成することを、理解できるであろう。さらに、範囲にて述べられる値への言及は、その範囲内の各々の値をすべて包含する。範囲はいずれも包括的であり、組み合わせることが可能である。また、本明細書において別々の実施形態の文脈において説明される本発明の特定の特徴を、単一の実施形態に組み合わせて備えてもよい。反対に、単一の実施形態の文脈において説明される本発明の種々の特徴を、個別または任意の部分的組み合わせとして備えることも可能である。
【0019】
三次元座標系が、外部骨固定装置の各部の位置および向きを説明するために使用される。座標系は、長手方向Lなどの第1の方向と、横方向Aなどの第2の方向と、横断方向Tなどの第3の方向とを含み、各方向は、他の2つ方向の両方に垂直である。
【0020】
図1Aおよび1Bを参照すると、外部骨固定装置20(以下では、「装置20」とも称する)が、解剖学的な奇形または骨折などの骨の怪我であってよい骨の奇形の矯正に使用されるように構成されている。一実施形態においては、外部骨固定装置20を、骨2(例えば、大腿骨などの骨折した長骨)の治療に使用することができる。骨2は、近位部分などの第1の骨部分4と、遠位部分などの第2の骨部分6とを含むことができる。第1の骨部分4および第2の骨部分6は、骨折8などの欠陥によって隔てられてよい。装置20は、第1の骨部分4上に位置する第1の位置10および第2の骨部分6上に位置する第2の位置12において骨2へと取り付けられるように構成される。装置20は、骨2の骨変形の矯正を助けるように第1および第2の骨部分4および6を整列させるために、第1の骨部分4および第2の骨部分6のうちの少なくとも一方または両方を、第1の骨部分4または第2の骨部分6のうちの他方に対して、図1Aに示されるとおりの第1の向きなどの第1の位置から、図1Bに示されるとおりの第1の向きとは異なる第2の向きなどの第1の位置とは異なる第2の位置へと、移動させるように構成される。
【0021】
図示の実施形態に示されるとおり、装置20は、それぞれの骨部分へと固定されるように各々が構成されたベース22などの複数(例えば、1対またはそれ以上)の外部骨固定部材と、少なくとも1対の外部骨固定部材に取り付け位置23において取り付けられるように構成された複数の支柱24などの少なくとも1つの支柱24とを含むことができる。例えばボルトまたはねじなどの1つ以上の締め具14を、支柱24を取り付け位置23においてベース22に対して固定するために使用することができる。外部支持部材を、それぞれの骨部分に固定された骨固定要素204へと取り付けることができる。例えば、外部支持部材を、骨部分を囲む表皮の外側に支持することができ、骨固定要素204を、外部支持部材から表皮および表皮と骨部分との間に位置する軟組織を貫いて骨部分へと伸ばすことができる。
【0022】
例えば、ベース22は、第1のベース22aおよび第2のベース22bを含むことができる。支柱24は、隣同士のベース22をお互いに対して移動させることができるように、複数のベース22のうちの隣同士のベース22に取り付けられるように構成されたそれぞれの伸延および短縮/圧縮装置(本明細書においては、「支柱」24と集合的に称される)を定めることができる。例えば、支柱24は、ベース22の少なくとも一方をそれぞれの取り付け位置23においてベース22の他方に対して移動させるために調節することができる取り付け位置23の間の長さを定める。
【0023】
とくには、支柱24の長さを伸ばすことで、取り付け位置23のうちの一方を他方の取り付け位置から遠ざかるように移動させることができ、支柱24の長さを短くすることで、取り付け位置23のうちの一方を他方の取り付け位置23に向かって移動させることができ、長さの任意の調節(増加または減少)が、外部固定部材のうちの少なくとも一方を他方の外部固定部材に対して回転させることができる。各々の支柱24は、取り付け位置23において隣同士のベース22のうちの第1のベース(例えば、第1のベース22a)へと取り付けられるように構成された第1の端部26と、取り付け位置23において隣同士のベース22のうちの第2のベース(例えば、第2のベース22b)へと取り付けられるように構成された第2の端部28とを含む。支柱24は、支柱軸線72(図5Aに示されるとおり)をさらに含むことができ、支柱軸線72は、支柱24が支柱軸線72に沿って細長いように、第1の端部26から第2の端部28へと延びている。
【0024】
支柱24は、第1の端部26と第2の端部28との間に配置された中間部分30を含む。支柱24は、アクチュエータ32をさらに含むことができ、アクチュエータ32を作動させることで、第1の端部26が第2の端部28に対して移動する。一実施形態においては、図示のとおり、中間部分30がアクチュエータ32を保持または支持する。支柱24のアクチュエータ32の作動(例えば、回転)により、第1の端部26が第2の端部28に対して移動する。第1の端部26が第1のベース22aへと取り付けられ、第2の端部28が第2のベース22bへと取り付けられる場合、アクチュエータ32の作動により、第1の端部26および取り付けられた第1のベース22aが、第2の端部28および取り付けられた第2のベース22bに対して移動する。
【0025】
装置20は、支柱24の第1の端部26および第2の端部28が第1のベース22aおよび第2のベース22bへと取り付けられた組み立て後の構成において、第1のベース22aが最大6つの自由度にて第2のベース22bに対して移動できるように構成される。例えば、第1のベース22aは、前後方向AP、内外方向ML、上下方向SI、またはこれらの任意の組み合わせのいずれかにて、第2のベース22bに対して平行移動することができる。加えて、第1のベース22aは、前後方向AP、内外方向ML、上下方向SI、またはこれらの任意の組み合わせを定める軸を中心にして、第2のベース22bに対して回転することができる。
【0026】
ベース22に対する支柱24の特定の向きが望まれる用途において、第1および第2の両方の端部26および28においてベース22のうちの1つへと取り付けられたときの支柱24を、回転して固定することが望まれる可能性がある。例えば、支柱24は、支柱の現在の長さなど、支柱24の特性に関する視覚的な表示を含むことができる。上述のように支柱24を回転して固定することで、ユーザは、外部骨固定装置20が骨2へと取り付けられたときに、視覚的な表示をユーザにとって容易に読み取り可能な方向に向けることができる。
【0027】
装置20は、一実施形態において、第1および第2のベース22aおよび22bがお互いに対して移動するときに第1および第2の骨部分4および6もお互いに対して移動するように、第1の骨部分4を第1のベース22aへと取り付け、第2の骨部分6を第2のベース22bへと取り付けるように構成された複数の取り付け機構200を含む。換言すると、取り付け機構200は、ベース22を骨2の一部分へと取り付け、ベース22と骨2の一部分とを平行移動および回転して互いに結合させるように構成される。
【0028】
図示の実施形態に示されるとおり、取り付け機構200は、例えば締め具206によってベース22へと取り付けられてよいブラケット202を含むことができる。取り付け機構200は、ブラケット202を骨2へと結合させる骨固定要素204をさらに含む。骨固定要素204は、例えばワイヤ208およびロッド210を含む。一実施形態においては、ワイヤ208は、Kirschnerワイヤ(または、「Kワイヤ」)である。図示のとおり、ワイヤ208は、第1のブラケット202aへと取り付けられ、骨2を完全に貫いて延び、骨2の反対側において第2のブラケット202bへと取り付けられるように構成される。ロッド210は、ブラケット202へと取り付けられ、骨2の中へと延び、あるいは骨2を途中まで貫くように構成される。図示のとおり、ロッド210は、1つのブラケット202に取り付けられるだけである。ロッド210は、ロッド210の骨2への固定を補助するねじ山または他の保持構造を、骨2へと挿入されるロッド210の端部に有することができる。
【0029】
図2Aおよび2Bを参照すると、ベース22は、ベース本体34を含む。図示の実施形態に示されるとおり、ベース本体34は、実質的にリング状であってよい。ベース本体34を、図示のとおりに一枚岩の材料片から形成することができ、あるいはベース本体34を、互いに接合される別々の材料片または材料部分から形成することができる。ベース22は、ベース軸線36を含むことができる。一実施形態において、ベース軸線36は、ベース34がベース軸線36を実質的に中心とするような中心線である。ベース本体34は、第1の表面38(または、上面)と、第1の表面38の反対側の第2の表面40(または、下面)と、第1の表面38から第2の表面40へと測定される厚さT1とを含む。一実施形態においては、厚さT1が、ベース本体34の全体にわたって一定である。別の実施形態においては、厚さT1が、ベース本体34の全体において一定でない。
【0030】
図示の実施形態に示されるとおり、第1の表面38は、第1の表面38が平面P1を定めるように、実質的に平坦である。別の実施形態においては、第2の表面40が、第2の表面40が平面P1を定めるように、実質的に平坦である。別の実施形態においては、第1の表面38または第2の表面40のいずれか、あるいは両方が平面P1を定めるように、第1の表面38および第2の表面40の両方が実質的に平坦である。
【0031】
図1A〜2Bを参照すると、装置20は、2つ以上のベース22を含む。図示のとおり、装置は、第1のベース22aおよび第2のベース22bを含む。第1のベース22aおよび第2のベース22bは、それぞれ骨2の第1の骨部分4および第2の骨部分6へと取り付けられるように構成される。第1のベース22aおよび第2のベース22bが第1および第2の骨部分4および6へと最初に取り付けられるとき、第1および第2の骨部分4および6は、お互いに対して第1の向きにある。第1および第2のベース22aおよび22bが第1の向きの第1および第2の骨部分4および6へと取り付けられるとき、第1および第2の骨部分4および6は、第1および第2のベース22aおよび22bの平面P1が互いに平行でなく、第1および第2のベース22aおよび22bのベース軸線36が平行でなく、あるいは両方であるような望ましくない位置にある。
【0032】
第1および第2のベース22aおよび22bが第1の相対的配置にある第1および第2の骨部分4および6へと固定された後で、第1および第2のベース22aおよび22bを第2の向きへと移動させるように治療計画を実行することができる。第2の向きにおいて、第1および第2の骨部分4および6は、第1および第2のベース22aおよび22bの平面P1が互いに実質的に平行であり、第1および第2のベース22aおよび22bのベース軸線36が実質的に平行であり、あるいは両方であるような望ましい位置にある。詳しくは後述されるとおり、治療計画は、支柱24のアクチュエータ32の作動を含むことができる。一実施形態において、治療計画は、特定の支柱24のアクチュエータ32の特定の量の特定の時間にわたる作動を含む。
【0033】
図2Aおよび2Bを参照すると、ベース本体34は、外側壁などの第1の側壁44と、第1の側壁44とは反対側の内側壁などの第2の側壁46とをさらに含む。図示の実施形態に示されるとおり、第1の側壁44は、ベース本体34の外周を定め、第2の側壁46は、ベース本体34の内周を定める。ベース本体34は、第1の位置における第2の側壁46からベース軸線36を通って第2の位置における第2の側壁46まで測定される内径D1を定める。ベース本体34は、第1の位置における第1の側壁44からベース軸線36を通って第2の位置における第1の側壁44まで測定される外径D2を定める。
【0034】
ベース22は、開口48をさらに含むことができる。開口48は、ベース本体34(例えば、第2の側壁46)によって定められ、開口48は、骨2を受け入れるように構成される。ベース本体34は、第2の側壁46から第1の側壁44へとベース軸線36に垂直な方向に測定される幅W1を定める。一実施形態において、幅W1は、ベース本体34の全体にわたって一定である。別の実施形態において、幅W1は、ベース本体34の全体において一定でない。
【0035】
一実施形態において、ベース本体34は、少なくとも1つのタブ56を含む。タブ56は、ベース本体34の周囲の部分よりもさらにベース軸線36から径方向外側へと延びているベース本体34の一部分を含む。図示のとおり、タブ56は、タブ56に隣接する位置におけるベース本体34の幅W1’よりも大きい幅W1’’を有するベース本体34の一部分を定める。ベース本体34は、任意の所望の構成でベース本体34の周囲に間隔を空けて位置する任意の数のタブ56を含むことができる(タブなしでもよい)。例えば、ベース本体34は、3つのタブ56を含むことができ、3つのタブ56は、各々のタブ56が他の2つのタブ56の各々から約120度離れているように、ベース本体34の外周を巡って実質的に等しい間隔で位置する3つのタブ56を含むことができる。
【0036】
さらに、ベース22は、複数の穴50を含む。複数の穴50は、ベース本体34を貫いて延びており、例えば穴50は、第1の表面38から第2の表面40へとベース本体34の厚さT1の全体を貫いて延びている。穴50は、支柱24および取り付け機構200を受け入れるように構成される。穴50は、穴50が固定および非固定の両方の締め具を受け入れるように構成されるように、ねじ山あり、ねじ山なし、またはねじ山ありとねじ山なしとの組み合わせであってよい。図示の実施形態において、穴50は、第1の一連の穴50aと、第2の一連の穴50bとを含む。第1の一連の穴50aは、第1の円52aに沿ってベース本体34上に位置するように配置される。第2の一連の穴50bは、図示の実施形態においては、第2の円52b上に位置するように配置される。図示のとおり、第1の円52aは、第2の円52bよりも小さい直径を有する。
【0037】
一実施形態において、第2の一連の穴50bは、第2の円52bに沿って位置し、第2の円52bは、少なくとも1つ(例えば、3つ)のタブ56を通過する。第1および第2の一連の穴50aおよび50bを、ベース軸線36から第1の側壁44へと延びる第1の半径線R1が第1の一連の穴50aのうちの穴50および第2の一連の穴50bのうちの穴50を通過するように、ベース本体34内に配置することができる。さらに、第1および第2の一連の穴50aおよび50bを、ベース軸線36から第1の側壁44へと延びる第2の半径線R2が第1の一連の穴50aのうちの穴50を通過するが、第2の一連の穴50bのうちの穴50を通過しないように、ベース本体34内に配置することができる。またさらに、第1および第2の一連の穴50aおよび50bを、ベース軸線36から第1の側壁44へと延びる第3の半径線R3が第2の一連の穴50bのうちの穴50を通過するが、第1の一連の穴50aのうちの穴50を通過しないように、ベース本体34内に配置することができる。
【0038】
各々の穴50は、中心54を定める。穴50は、隣同士の穴50が或る中心54の間の距離を定めるように配置される。この距離は、以下では、第1の一連の穴50aについては「弦長C1」と称され、第2の一連の穴50bについては「弦長C2」と称される。一実施形態においては、第1の一連の穴50aが、第1の隣同士の穴50a’の弦長C1’が第2の隣同士の穴50a’’の弦長C1’’とは異なるように、ベース本体34の全体に配置される。
【0039】
図2A〜2Cを参照すると、一実施形態において、ベース22は、ベース本体1034を含むことができる。ベース本体1034は、多くの態様において図2Aおよび2Bに関連して説明したベース本体34に類似し、したがって本明細書におけるベース本体34の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ベース本体1034にも適用可能である。ベース22の異なる実施形態の間の対応する構造物は、例えばベース本体34およびベース本体1034など、1000だけ隔てて示される。
【0040】
ベース本体1034は、ベース本体34における複数の穴50のパターンとは異なるパターンでベース本体1034内に配置された複数の穴1050を含むことができる。一実施形態において、複数の穴1050の構造および機能は、ベース34における複数の穴1050のパターン(または、位置)を除き、複数の穴50の構造および機能と同じである。
【0041】
一実施形態において、複数の穴1050は、第1の一連の穴1050a、第2の一連の穴1050b、および第3の一連の穴1050cを含む。第1の一連の穴1050aを、第1の一連の穴1050aに属する各々の穴1050が第1の円1052aに沿ってベース本体1034上に位置するように配置することができ、第2の一連の穴1050bを、第2の一連の穴1050bに属する各々の穴1050が第2の円1052b上に位置するように配置することができ、第3の一連の穴1050cを、第3の一連の穴1050cに属する各々の穴1050が第3の円1052c上に位置するように配置することができる。図示のとおり、第1の円1052aは、第3の円1052cよりも小さい直径を有し、第3の円1052cは、第2の円1052bよりも小さい直径を有する。
【0042】
一実施形態において、第3の一連の穴1050cは、ただ1つの穴1050を含むことができる。図示の実施形態に示されるとおり、第3の一連の穴1050cを、ベース軸線1036から第1の側壁1044を通って延びる半径線R3’が、第3の一連の穴1050cのただ1つの穴1050を通過するが、第1の一連の穴1050aまたは第2の一連の穴1050bのいずれの穴1050も通過しないように、ベース本体1034内に配置することができる。
【0043】
別の実施形態において、第3の一連の穴1050cは、複数の穴1050を含むことができる。別の実施形態においては、第3の一連の穴1050cを、ベース軸線1036から第1の側壁1044へと延びる半径線R3’が、第3の一連の穴1050cの穴1050のうちの1つを通過し、第1の一連の穴1050aのうちの穴1050、第2の一連の穴1050bのうちの穴1050、あるいは第1の一連の穴1050aのうちの穴1050および第2の一連の穴1050bのうちの穴1050の両方をさらに通過するように、ベース本体1034内に配置することができる。
【0044】
図3Aを参照すると、別の実施形態において、装置20は、ベース本体134を定めるベース122を含む。ベース122は、多くの態様においてベース22に類似し、したがって本明細書におけるベース22の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ベース122にも適用可能である。図示のとおり、ベース本体134は、主ベース本体135aおよび副ベース本体135bを含む。主および副ベース本体135aおよび135bは、接続されて完全なリングを形成するように構成されている。一実施形態においては、主および副ベース本体135aおよび135bが接続されたときに完全なリングが形成されるように、主ベース本体135aが、例えば約5/8(8分の5)リングなどの部分リングを定め、副ベース本体135bは、主ベース本体135aの部分リングを補完する例えば約3/8(8分の3)リングなどのもう1つの部分リングを定める。
【0045】
例えば主および副ベース本体135aおよび135bなどの部分を有するベース122を使用することで、装置20の組み立ておよび患者への取り付けの際に、さらなる柔軟性または選択肢がもたらされる。例えば、ベース122を骨(または、付属肢)の遠位端から所望の位置まではるばる移動させる必要なく、主ベース本体135aを、骨に対して所望の位置に配置することができ、副ベース本体135bを、所望の位置において主ベース本体135aへと取り付けることができる。
【0046】
別の実施形態において、装置20は、ベース122が部分リング形状および空隙だけを定めるように、主ベース本体135aだけを含むベース122を含む。例えば主ベース本体135aなどの部分リング形状を使用することで、装置20が取り付けられた患者についてさらなる柔軟性を可能にすることができる。主ベース本体135aを、空隙が患者の膝の後方(または、背後)に位置するように配置して、患者の膝をベース本体134に妨げられることなく曲げることができるようにすることができる。
【0047】
図3Bを参照すると、別の実施形態において、装置20は、ベース本体1134を定めるベース1122を含む。ベース1122は、多くの態様において図3Aに示したベース122に類似し、したがって本明細書におけるベース122の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ベース1122にも適用可能である。図示のとおり、ベース本体1134は、主ベース本体1135aおよび副ベース本体1135bを含む。主および副ベース本体1135aおよび1135bは、接続されて完全なリングを形成するように構成されている。一実施形態においては、主および副ベース本体1135aおよび1135bが接続されたときに完全なリングが形成されるように、主ベース本体1135aが、例えば約5/8(8分の5)リングなどの部分リングを定め、副ベース本体1135bは、主ベース本体1135aの部分リングを補完する例えば約3/8(8分の3)リングなどのもう1つの部分リングを定める。
【0048】
図示の実施形態に示されるとおり、ベース1122は、ベース122内に配置された複数の穴とは異なるやり方でベース1122内に配置された複数の穴1150を含むことができる。例えば、ベース1122は、図2Cに示したとおりのベース本体1034の複数の穴1150と同様に、第1、第2、および第3の一連の穴を含むパターンにてベース1122内に配置された複数の穴1150を含むことができる。
【0049】
図4Aを参照すると、別の実施形態において、装置20は、ベース本体234を定めるベース222を含む。ベース222は、多くの態様においてベース22に類似し、したがって本明細書におけるベース22の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ベース222にも適用可能である。図示のとおり、ベース本体234は、主ベース本体235と、主ベース本体235から延びた1つ以上のレッグ236とを含む。図示のとおり、ベース本体234は、互いに実質的に平行であるように主ベース本体235から延びた2つのレッグ236を含んでいる。別の実施形態においては、レッグ236が、互いに実質的に非平行であるように主ベース本体235から延びている。ベース222は、レッグ236の間に位置する空隙238をさらに定める。ベース222は、主ベース本体235が足の踵の後方(または、背後)に位置し、空隙238がつま先などの足の前部を受け入れるべく位置するように、足などの付属肢の周囲に配置されるように構成される。装置20におけるベース222の使用は、例えば患者の足の奇形の治療または怪我の治療の際に、装置20が患者に取り付けられた後も患者が歩くことを可能にする。
【0050】
図4Bを参照すると、別の実施形態において、装置20は、ベース本体1234を定めるベース1222を含むことができる。ベース1222は、多くの態様においてベース222に類似し、したがって本明細書におけるベース222の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ベース1222にも適用可能である。図示のとおり、ベース本体1234は、主ベース本体1235と、主ベース本体1235から延びた1つ以上のレッグ1236とを含む。一実施形態によれば、ベース本体1234は、互いに実質的に平行であるように主ベース本体1235から延びた2つのレッグ1236を含んでいる。別の実施形態において、レッグ1236は、互いに実質的に非平行であるように主ベース本体1235から延びてもよい。図示のとおり、1つ以上のレッグ1236は、主ベース本体1235と一体または一枚岩であってよい。別の実施形態においては、1つ以上のレッグ1236を、主ベース本体1235に着脱可能に結合させることができる。
【0051】
ベース1222は、レッグ1236の間に位置する空隙1238をさらに定める。ベース1222は、主ベース本体1235が足の踵の後方(または、背後)に位置し、空隙1238がつま先などの足の前部を受け入れるべく位置するように、足などの付属肢の周囲に配置されるように構成される。装置20におけるベース1222の使用は、例えば患者の足の奇形の治療または怪我の治療の際に、装置20が患者に取り付けられた後も患者が歩くことを可能にする。図示の実施形態に示されるとおり、空隙1238は、レッグ1236の内面1237によって少なくとも部分的に(例えば、完全に)定められる。
【0052】
ベース本体1234は、レッグ1236または主ベース本体1235のいずれかから空隙1238へと向かう方向に延びる1つ以上の突出部1140を含むことができる。図示の実施形態に示されるとおり、ベース本体1234は、1対のレッグ1236の各々に突出部1140を含むことができる。突出部1140は、突出部1140の間の空隙1238が、突出部1140のない位置におけるレッグ1236の間の空隙1238よりも小さくなるように、互いに向かい合っている。
【0053】
図4Aおよび4Bを参照すると、ベース222およびベース1222の各々は、それぞれ複数の穴50および1150を含んでいる。穴1150の配置は、さまざまであってよい。例えば、図4Aに示されるとおり、複数の穴50を、第1のU字形の線51aに沿って並んだ第1の一連の穴50aと、第2のU字形の線51bにて並んだ第2の一連の穴50bとを含むように、ベース222内に配置することができる。一実施形態において、第2のU字形の線51bは、第1のU字形の線51aよりも小さく、第1のU字形の線51aに重ならない。一実施形態において、ベース222は、第1のU字形の線51aまたは第2のU字形の線51bのいずれにも整列しない穴50を含まなくてよい。
【0054】
別の実施形態においては、図4Bに示されるとおり、複数の穴1150を、第1のU字形の線1151aに沿って並んだ第1の一連の穴1150aと、第2のU字形の線1151bにて並んだ第2の一連の穴1150bとを含むように、ベース1222内に配置することができる。一実施形態において、第2のU字形の線1151bは、第1のU字形の線1151aよりも小さく、第1のU字形の線1151aに重ならない。図示のとおり、ベース1222は、第1のU字形の線1151aまたは第2のU字形の線1151bのいずれにも整列しない1つ以上の穴1150を含むことができる。例えば、ベース1222は、1)第1のU字形の線1151a上または第2のU字形の線1151b上のいずれにも位置せず、2)第1のU字形の線1151aと第2のU字形の線1151bとの間に位置する穴1150’を含むことができる。別の実施形態において、ベース1222は、1)第1のU字形の線1151a上または第2のU字形の線1151b上のいずれにも位置せず、2)第1のU字形の線1151aと第2のU字形の線1151bとの間にも位置しない1つ以上の穴1150’’を含むことができる。一実施形態において、ベース1222は、突出部1140に配置された1つ以上の穴1150’’を含むことができる。1つ以上の穴1150’’および1つ以上の突出部1140を、1つ以上の穴1150’’が支柱24を受け入れるべくベース22の1つ以上の穴50または1050に整列するように構成されるように、ベース1222内に配置することができる。
【0055】
図5A〜5Cを参照すると、一実施形態において、支柱24は、支柱本体25を含み、支柱本体25は、一実施形態において、例えばねじ棒60などの第1の部材と、例えばスリーブ62などの第2の部材とを含む。ねじ棒60およびスリーブ62は、ねじ棒60およびスリーブ62がお互いに対して平行移動可能であるように接続されるように構成されている。支柱24は、ねじ棒60に接続されるように構成された第1のジョイント64と、スリーブ62に接続されるように構成された第2のジョイント66とをさらに含む。さらに詳しく後述されるように、第1および第2のジョイント64および66の一方(例えば、第1のジョイント64)は、回転可能なジョイントであってよく、第1および第2のジョイント64および66の他方(例えば、第2のジョイント66)は、非回転のジョイントであってよい。さらに、支柱24は、アクチュエータ32を含んでおり、アクチュエータ32は、アクチュエータ32の作動によってねじ棒60がスリーブ62に対して平行移動するよう、支柱24に組み合わせられるように構成され、例えば支柱本体25によって支持されるように構成されている。
【0056】
支柱24は、近位端68などの第1の端部と、遠位端70などの第2の端部とを含む。支柱24は、近位端68から遠位端70へと延びる支柱軸線72をさらに含む。支柱24は、一実施形態においては、支柱軸線72に沿って細長い。図示の実施形態に示されるとおり、支柱軸線72は、中心軸であり、支柱軸線72は、長手方向Lに平行である。支柱24は、支柱軸線72に沿って第1の点73から第2の点75まで測定される長さL1を定めている。一実施形態において、第1の点73は、近位端68またはその付近に位置し、例えば第1のジョイント64に位置し、第2の点75は、遠位端70またはその付近に位置し、例えば第2のジョイント66に位置する。アクチュエータ32の作動によって、ねじ棒60がスリーブ62に対して平行移動し、長さL1が変化する。
【0057】
図5A〜6Bを参照すると、ねじ棒60は、第1の端部(例えば、棒近位端74)と、第2の端部(例えば、棒遠位端76)と、棒近位端74から棒遠位端76まで延びる棒本体78とを含み、長手方向Lに細長く、あるいは支柱軸線72に沿って細長い。棒本体78は、少なくとも部分的にねじ山が設けられた外面80を含む。ねじ棒60は、例えば外径などの外寸D3を定める。ねじ棒60の一端(例えば、棒近位端74)は、第1のジョイント64を受け入れるように構成される。支柱24は、フォロワ77を含む。一実施形態において、フォロワ77は、棒遠位端76によって支持される。フォロワ77は、ねじ棒60がスリーブ62に対して平行移動するときにねじ棒60がスリーブ62に対して回転することを防止するように構成される。フォロワ77は、ねじ棒60のセットねじ穴81へと固定されるように構成されたセットねじ79の形態であってよい。セットねじ79は、頭部83と、頭部83から延びるシャフト85とを含む。一実施形態において、セットねじ穴81は、棒遠位端76に配置される。
【0058】
棒遠位端76は、セットねじ79を受け入れるように構成された平坦部を含むことができ、詳しくは後述されるように、セットねじ79の頭部83が平坦部に当接し、セットねじ79のシャフト85がセットねじ穴81を通して延び、セットねじ穴81からスリーブ62のトラック89へと少なくとも部分的に突き出す。
【0059】
スリーブ62は、第1の端部(例えば、スリーブ近位端82)と、第2の端部(例えば、スリーブ遠位端84)と、スリーブ近位端82からスリーブ遠位端84まで延びるスリーブ本体86とを含み、長手方向Lに細長い。一実施形態において、スリーブ62は、スリーブ近位端からスリーブ遠位端84に向かって長手方向にスリーブ本体86の中へと延び、スリーブ本体86を少なくとも途中まで貫いている内腔88などの空洞を含む。図示のとおり、スリーブ本体86は、管状の構造を定めている。
【0060】
スリーブ本体86は、内腔88を定めるスリーブ内面90と、スリーブ内面90の反対側のスリーブ外面92とを含む。スリーブ62は、内腔88において測定される内径などの内寸D4と、外径などの外寸D5とを定めている。スリーブ外面92は、係合機構を含んでおり、例えばスリーブ近位端82が少なくとも部分的にねじ山を有している。スリーブ本体86は、スリーブ本体86がスロット94を定めるように、実質的にC字形であってよい。スロット94は、スリーブ外面92からスリーブ内面90へと横断方向Tに延びており、スロット94は、スリーブ近位端82とスリーブ遠位端84との間を長手方向Lに延びており、あるいは支柱軸線72に沿って延びている。
【0061】
スリーブ62は、ねじ棒60のフォロワ77を受け入れるように構成されたトラック89をさらに備えることができ、フォロワ77とトラック89との干渉により、ねじ棒60がスリーブ62に対して平行移動するときのねじ棒60のスリーブ62に対する回転が防止される。トラック89は、スリーブ内面90からスリーブ外面92へと向かう方向にスリーブ本体86へと延びている。一実施形態において、トラック89は、スリーブ本体86を最後まで貫いて延びているわけではない。別の実施形態において、トラック89は、例えばスロットがスリーブ62の「上部」を通って延びている場合にトラックがスリーブ62の「下部」に向かって延びているように、スロット94から離れて位置している。別の実施形態においては、トラック89が、少なくとも部分的にスロット94に整列している。
【0062】
図示の実施形態に示されるとおり、アクチュエータ32は、伸延ナット96および駆動ナット98を含んでいる。さらに、アクチュエータ32は、支柱24のロック機構104の少なくとも一部分を保持することができる。一実施形態において、伸延ナット96および駆動ナット98は、例えば伸延ナット96が長手方向Lに沿って平行移動するときに駆動ナット98も長手方向Lに沿って平行移動し、伸延ナット96が長手方向Lを中心にして回転するときに駆動ナット98も長手方向Lを中心にして回転するように、回転および平行移動して互いに結合させられるように構成されている。
【0063】
伸延ナット96は、アクチュエータハウジング102などの把持部材100を含む。一実施形態において、把持部材100は、図示のとおり、把持部材100が移動する(例えば、長手方向Lに平行移動し、あるいは長手方向Lに整列した軸線を中心にして回転する)ときにロック機構104が把持部材100と一緒に移動するように、例えばレバー106などのロック機構本体105を含むことができるロック機構104の一部分を保持する。把持部材100は、把持部材100が例えば長手方向L(または、支柱軸線72)を中心にしてスリーブ62に対して回転できるように、スリーブ62へと接続されるように構成される。
【0064】
ロック機構104の少なくとも一部分は、ロック機構104が第1の構成またはロック構成にあるとき、把持部材100がスリーブ62に対して回転して固定され、把持部材100のスリーブ62に対する回転が防止されるように、把持部材100へと接続され、あるいは把持部材100によって保持されるように構成される。さらに、ロック機構は、ロック機構104が第2の構成または非ロック構成にあるとき、把持部材100がスリーブ62に対して回転可能であるように、把持部材100へと接続され、あるいは把持部材100によって保持されるように構成される。
【0065】
図5A〜7Dを参照すると、把持部材100は、近位端108と、遠位端110と、近位端108から遠位端110へと延びている把持部材本体112とを含む。把持部材本体112は、外面114と、外面114の反対側の内面116とを含む。把持部材100は、内面116によって少なくとも部分的に定められる内腔118をさらに含む。内腔118は、近位端108から遠位端110へと把持部材本体112を少なくとも途中まで貫いて延びている。図示の実施形態に示されるとおり、内腔118は、第1の部分160および第2の部分162を含むことができる。
【0066】
把持部材100は、内腔118の第1の部分160において測定される第1の内寸D6と、内腔118の第2の部分162において測定される第2の内寸D7とを定めている。図示のとおり、第1および第2の内寸D6およびD7は、第1の内寸D6が第2の内寸D7よりも大きいように、異なっていてよい。一実施形態においては、第1の部分160を定めている内面116の一部分が、ねじ山を有している。別の実施形態においては、第1の部位160を定めている内面は、全体がねじ山を有しており、あるいは全体がねじ山を有していない。
【0067】
把持部材本体112の外面114は、把持部材100が外面114上の第1の点から支柱軸線72を通って第1の点の反対側の外面114上の第2の点まで測定される外寸D8(例えば、外径)を定めるように、部分的に円柱形または管状の形状である。把持部材100は、深さE1を定めるように外面114から内面116へと向かう方向に把持部材本体112へと延びる少なくとも1つの溝164をさらに含むことができる。把持部材100は、図示のように、把持部材100を把持してトルクを加えるユーザの能力を向上させるために、複数の溝164を含むことができる。
【0068】
把持部材100は、例えば機械的な利点を提供することによって把持部材100の回転をより容易にするために、把持部材100へと加えられるトルクを受けるように構成された突起166をさらに含むことができる。図示のとおり、突起166は、隆起部168の形態である。隆起部168は、把持部材本体112の内面116から遠ざかる方向に把持部材112の外面114から延びている少なくとも1つの突起側壁170(例えば、2つの突起側壁)を含む。突起166は、突起側壁170が外面114から延びる場所から、突起側壁が内面116から遠ざかるように延びる方向に測定される高さH1を定めている。一実施形態において、突起166は、突起側壁170の間を延びる突起上面172をさらに含む。
【0069】
図示の実施形態に示されるとおり、把持部材100の外寸D8は、突起166を含まない場所で測定される。把持部材100は、外面114上の第1の点から支柱軸線72を通って突起側壁170上または突起上面172上のいずれかに位置する第2の点まで測定される外寸D9をさらに定めている。一実施形態において、突起166は、突起側壁170の高さH1が約3mm〜約9mmの間であり、外寸D8が約15mm〜約30mmの間であり、外寸D9が約20mm〜約35mmの間であるように構成される。別の実施形態において、突起166は、突起側壁170の高さH1が約6mmであり、外寸D8が約22mmであり、外寸D9が約27mmであるように構成される。別の実施形態において、突起166は、突起側壁170の高さH1が外寸D8の少なくとも10パーセントであるように構成される。別の実施形態においては、突起側壁170の高さH1が、外寸D8の少なくとも20パーセントである。別の実施形態においては、高さH1が、外寸D8の約20パーセント〜約30パーセントの間である。
【0070】
一実施形態においては、深さE1が、約0.5mm〜約1mmの間である。別の実施形態においては、高さH1が、深さE1よりも少なくとも5倍大きい。別の実施形態においては、高さH1が、深さE1よりも少なくとも10倍大きい。別の実施形態においては、高さH1が、E1よりも約5〜約10倍大きい。例えば、一実施形態において、把持部材100は、約22mmの外寸D8、約27mmの外寸D9、約6mmの突起高さH1、および約0.7mmの溝深さE1を定めることができる。
【0071】
図示の実施形態に示されるとおり、把持部材100(とくには、突起166)は、ロック機構104の少なくとも一部分を保持する。突起166は、突起本体174と、突起本体174の中へと延び、底面177を終端とする凹所176とを含む。凹所176は、ロック機構104を少なくとも部分的に受け入れるように構成される。ロック機構104は、第1の構成またはロック構成にあるときにスリーブ62に対する把持部材100の回転を防止するように構成される。ロック機構104は、第2の構成または非ロック構成にあるときにスリーブ62に対する把持部材100の回転を妨げないようにさらに構成される。
【0072】
一実施形態において、ロック機構104は、ロック機構本体105を含む。ロック機構本体は、レバー106を含むことができる。レバー106は、把持部材100に枢動可能に取り付けられるように構成される。レバー106は、レバー106を第1のロック構成から第2の非ロック構成へと枢動させる枢支軸線178を含む。図示のとおり、ロック機構104は、ピン182を含むことができる。レバー106および把持部材100(とくには、突起166)の各々は、整列してピン182を受け入れるように構成された対応する貫通穴180aおよび180bをそれぞれ含んでいる。ロック機構104が上述のように把持部材100へと枢動可能に取り付けられたとき、ロック機構104は、支柱軸線72に対して平行でない軸線(とくには、枢支軸線178)を中心にして、第1のロック構成から第2の非ロック構成へと枢動可能である。別の実施形態においては、ロック機構104が、支柱軸線72に実質的に垂直な軸線(とくには、枢支軸線178)を中心にして、第1のロック構成から第2の非ロック構成へと枢動可能である。
【0073】
図示の実施形態に示されるとおり、ロック機構104は、ロック機構本体105と、ばね184などの付勢部材とを含む。ロック機構本体105は、ベース部186と、ストップ部188と、枢支軸線178とを含むレバー106の形態であってよい。図示のとおり、ベース部186を、枢支軸線178の一方側に配置することができ、ストップ部188を、枢支軸線178の他方側に配置することができる。突起166の凹所176は、レバー106の少なくとも一部分が凹所176に受け入れられ、レバー106が把持部材100に枢動可能に取り付けられたとき、ばね184が凹所176内に収容されるようにさらに構成されている。
【0074】
一実施形態において、ばね184は、ばね184が突起166の底面177とレバー106のベース部186との間に位置するように凹所176内に配置されるように構成される。ばね184を、レバー106が把持部材100に枢動可能に取り付けられたときに、ロック機構104が第1のロック構成に向かって付勢されるように、ばね184がレバー106のベース部186に対して支柱軸線72から遠ざかる方向(例えば、支柱軸線72に実質的に垂直な方向)に付勢力を作用させるように構成することができる。一実施形態においては、ばね184が、支柱24がベース22などの1対の外部骨固定部材へと取り付けられたときに、例えば支柱24の長さL1を変化させるためのアクチュエータ32の作動において支柱24に荷重が作用している場合でも、レバー106を第1のロック構成へと付勢するように構成される。ベース部186への付勢力とは反対の方向により大きな力を加えることで、レバー106は枢支軸線178を中心にして第2の非ロック構成へと枢動する。
【0075】
図5A〜6Bを参照すると、支柱24は、ベアリング190をさらに含むことができる。ベアリング190は、アクチュエータ32がスリーブ62に対して平行移動して固定され、かつスリーブ62に対して支柱軸線72を中心にして回転可能であるように、アクチュエータ32をスリーブ62へと接続するように構成される。ベアリングは、近位端192と、遠位端194と、近位端192から遠位端194へと延びるベアリング本体196とを含む。さらに、ベアリング190は、近位端192から遠位端194へとベアリング本体196を少なくとも途中まで貫いて延びているベアリング内腔198を含む。ベアリングは、図示のとおり、第1の部分260および第2の部分262を含む。
【0076】
ベアリング190は、第1の部分260においてベアリング内腔198内で測定される第1の内寸D10と、第2の部分262においてベアリング内腔198内で測定される第2の内寸D11とを定めている。図示のとおり、第1および第2の内寸D10およびD11は、第1の内寸D10が第2の内寸D11よりも小さいように、異なっていてよい。ベアリング本体196は、内面264と、内面264の反対側の外面266とをさらに含む。内面264は、ベアリング内腔198を少なくとも部分的に定める。一実施形態においては、内面264(例えば、第2の部分262)の一部分が、ねじ山を有する。別の実施形態においては、第2の部分262においてベアリング内腔198を定めている内面264は、全体がねじ山を有しており、あるいは全体がねじ山を有していない。
【0077】
ベアリング190は、第1の部分260において測定される外面266によって定められた第1の外寸D12と、第2の部分262において測定される外面266によって定められた第2の該寸D13とをさらに定めている。図示のとおり、第1および第2の外寸D12およびD13は、例えば第1の外寸D12が第2の外寸D13よりも小さくてよいなど、異なっていてよい。
【0078】
支柱24のロック機構104は、例えばレバー106のストップ部188を受け入れることによってロック機構本体105と係合するように構成されたロック特徴部268(例えば、凹所270)をさらに含むことができる。一実施形態において、凹所270は、ベアリング190によって定められる。凹所270とストップ部188とは、一実施形態においては、ロック機構104が第1のロック構成にあるときにロック機構本体105(例えば、ストップ部188)が少なくとも部分的にロック特徴部268(例えば、凹所270)に受け入れられて、ベアリング190に対するロック機構104の回転を防止するように、対応する形状を有している。ロック機構104が第2の非ロック構成にあるとき、ロック機構本体105(例えば、ストップ部188)は、ロック特徴部268(例えば、凹所270)から完全に外れ、したがってロック機構104が、支柱24のうちのロック特徴部268(例えば、ベアリング190)を保持する部分に対して支柱軸線72を中心にして回転することができる。
【0079】
図5A〜6B、8A、および8Bを参照すると、アクチュエータ32は、伸延ナット96に対して回転および平行移動して固定された駆動ナット98をさらに含むことができる。駆動ナット98は、駆動ナット98がねじ棒60に対して回転および平行移動可能であるように、ねじ棒60に係合するようにさらに構成される。図示の実施形態に示されるとおり、駆動ナット98は、取付け部272と、コレット部274と、取付け部272とコレット部274との間の中間部276とを含む。取り付け部272は、伸延ナット96へと固定されるように構成される。例えば、取付け部272は、少なくとも部分的にねじ山が設けられた外面278を含むことができる。取り付け部272のねじ山付きの外面278は、伸延ナット96のねじ山付きの内面116に係合するように構成される。対応するねじ山付きの内面116およびねじ山付きの外面278が係合するとき、伸延ナット96および駆動ナット98は、平行移動および回転の両方をしてお互いに対して固定される。
【0080】
駆動ナット98のコレット部274は、回転および平行移動の両方をしてねじ棒60に解除可能に係合するように構成される。図示のとおり、コレット部274は、複数の可撓フィンガ280を含み、各々の可撓フィンガ280は、すき間282によって隣の可撓フィンガ280から隔てられている。各々の可撓フィンガ280は、内面284と、内面284の反対側の外面286とを含む。可撓フィンガ280の内面284は、少なくとも一部分にねじ山を有しており、コレット部274のねじ山付きの内面284が、ねじ棒60のねじ山付きの外面80に対応する。
【0081】
コレット部274は、駆動ナット98をねじ棒60に対して回転させることなくねじ山付きの内面284をねじ棒60に対して平行移動させることができる開構成を含む。開構成において、ユーザは、アクチュエータ32を回転または作動させる必要なく単純にねじ棒60をスリーブ62に対して平行移動させることによって、支柱24の長さL1の迅速かつ比較的大きな調節を行うことができる。コレット部274は、ねじ山付きの内面284をねじ棒60に係合させることで、駆動ナット98をねじ棒60に対して回転させることなく駆動ナット98をねじ棒60に対して平行移動させることを不可能にする閉構成をさらに含む。
【0082】
駆動ナット98は、例えば図示の実施形態に示されるとおりのリングクランプ290など、クランプ288をさらに備えることができる。クランプ288は、クランプ本体292と、クランプ本体292を通過する貫通穴294とを含む。クランプ本体292は、貫通穴294を少なくとも部分的に定める内面296を含んでいる。クランプ本体292は、クランプ288が中間部276およびコレット部274へとスライド可能に取り付けられるように構成されるように構成された内寸D14(例えば、内径)をさらに定める。図示のとおり、中間部276またはコレット部274は、少なくとも部分的に貫通穴294を通るように構成される。
【0083】
図8Aおよび8Bを参照すると、クランプ288は、第1の位置(図8Aに示されるとおり)と第2の位置(図8Bに示されるとおり)との間を駆動ナット98に対して移動可能であり、第1の位置においては、コレット部274が貫通穴294を少なくとも部分的に通過する。第1の位置において、クランプ288は、コレット部274の可撓フィンガ280を閉構成へと付勢または圧縮する。第2の位置においては、中間部276が貫通穴294を少なくとも部分的に通過し、したがってクランプ288は、コレット部274の可撓フィンガ280を閉構成へと付勢しない。一実施形態においては、コレット部274の可撓フィンガ280が開構成へと自然に付勢されており、したがってクランプ288が第2の位置にあり、すなわち可撓フィンガ280を閉構成へと付勢してはいない場合、コレット部274は開構成となり、駆動ナット98をねじ棒60に対して回転させることなく駆動ナット98をねじ棒60に沿って自由に平行移動させることができる。
【0084】
一実施形態においては、アクチュエータ32を、ポリマーなどの放射線透過性の材料、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で製作することができる。支柱24の1つ以上の部分にPEEKなどの放射線透過性の材料を使用することで、骨2および放射線不透過性の材料から作られた装置20の他の部分について、骨の欠陥の矯正または骨の怪我の治療のために外部骨固定装置20のための治療計画の作成を補助することができる明瞭なX線画像がもたらされる。別の実施形態においては、ねじ棒60、スリーブ62、アクチュエータ32、第1のジョイント64、および第2のジョイント66の任意の組み合わせについて、その全体または一部分が、PEEKなどの放射線透過性の材料から形成される。別の実施形態においては、ねじ棒60、スリーブ62、アクチュエータ32、第1のジョイント64、および第2のジョイント66の任意の1つまたは任意の組み合わせについて、その全体または一部分が、例えばUltemなどのポリエーテルイミド(PEI)から形成される。別の実施形態においては、ねじ棒60、スリーブ62、アクチュエータ32、第1のジョイント64、および第2のジョイント66の任意の1つまたは任意の組み合わせについて、その全体または一部分が、例えばDelrinなどのポリオキシメチレン(POM)から形成される。別の実施形態においては、ねじ棒60、スリーブ62、アクチュエータ32、第1のジョイント64、および第2のジョイント66の任意の1つまたは任意の組み合わせについて、その全体または一部分が、例えばRadelなどのポリフェニルスルホン(PPSFまたはPPSU)から形成される。一実施形態においては、ロック機構104の構成要素について、その全体または一部分を、チタニウム、チタニウム合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金から形成することができる。
【0085】
図5A〜6Bを参照すると、支柱24は、第1のジョイント64および第2のジョイント66をさらに含む。第1のジョイント64は、以下では、ねじ棒60に取り付けられた非回転のジョイントとして説明され、第2のジョイント66は、スリーブ62に取り付けられた回転可能なジョイント(ショルダ452を含んでいる)として説明される。一実施形態において、第1の(非回転の)ジョイント64をスリーブ62へと取り付けることができ、第2の(回転可能な)ジョイント66をねじ棒60へと取り付けることができることを、理解すべきである。別の実施形態において、支柱24は、1つがねじ棒60へと取り付けられ、1つがスリーブ62へと取り付けられる2つの第1の(非回転の)ジョイント64を含むことができる。別の実施形態において、支柱24は、1つがねじ棒60へと取り付けられ、1つがスリーブ62へと取り付けられる2つの第2の(回転可能な)ジョイント66を含むことができる。
【0086】
第1のジョイント64は、支柱24の第1の端部および第2の端部の一方(例えば、近位端68)に位置するように構成され、第2のジョイント66は、支柱24の第1の端部および第2の端部の他方(例えば、遠位端70)に位置するように構成される。第1および第2のジョイント64および66は、支柱24を第1および第2のベース22aおよび22bに取り付けるように構成される。第1のジョイント64は、第1のヒンジ本体300と、第2のヒンジ本体302と、第1および第2のヒンジ本体300および302を枢動可能に接続するように構成された十字連結部材304とを含む。一実施形態において、第1のジョイント64は、第2のヒンジ本体302の中へと少なくとも途中まで延びている締め具受け入れ穴350を含む。締め具受け入れ穴350は、支柱24を取り付け位置23においてベース22へと取り付けるために、ベース22の締め具受け入れ穴50を通して第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350へと挿入される締め具14(図1Aに示されるとおり)を受け入れるように構成される。本明細書において使用される用語「非回転のジョイント」は、例えば上述のように締め具14によってベース22へと取り付けられたときに、第2のヒンジ本体302がベース22に対して回転できないように構成されたジョイント(例えば、第1のジョイント64)を指す。
【0087】
第1のジョイント64は、一実施形態においては、第1および第2のヒンジ本体300および302が第1の軸線を中心にして回転して結合し、かつ第2の軸線および第3の軸線を中心にしてお互いに対して回転可能であるように、自在継手として構成される。例えば、第1および第2のヒンジ本体300および302は、支柱軸線72を中心にして回転して結合させられ、第1の枢支軸線306および第2の枢支軸線308を中心にしてお互いに対して枢動可能であるように構成される。図示の実施形態において、第1および第2の枢支軸線306および308は、支柱軸線72に垂直な平面を定める。第1および第2のヒンジ本体300および302は、この平面に位置する任意の軸線を中心にしてお互いに対して回転可能である。
【0088】
第1のヒンジ本体300は、ベース部310と、ベース部310から延びる1対のレッグ312とを含む。レッグ312は、十字連結部材304を少なくとも部分的に受け入れるように構成された第1のすき間314を定めるように互いに間隔を開けて位置している。第2のヒンジ本体302は、ベース部316と、ベース部316から延びる1対のレッグ318とを含む。ベース部316は、第1のジョイント64がベース22へと取り付けられるときにベース22に面するように構成された底面354を含む。第2のヒンジ本体302は、ベース部316へと延びている締め具受け入れ穴350を含む。第2のヒンジ本体302は、締め具受け入れ穴350がねじ山を有するように、ねじ山356を含むことができる。一実施形態において、締め具受け入れ穴350は、締め具受け入れ穴350のねじ山356と底面354との間にすき間が存在しないよう、ねじ山356が底面354に隣接するように、全長にわたってねじ山を有する。レッグ318は、十字連結部材304を少なくとも部分的に受け入れるように構成された第2のすき間320を定めるように互いに間隔を開けて位置している。
【0089】
第1および第2の両方のヒンジ本体300および302のレッグ312および318の対は、十字連結部材304を第1および第2のすき間314および320内に保持するように構成された取り付け特徴部をさらに含むことができる。図示のとおり、第1のヒンジ本体300の1対のレッグ312は、第1のピン324を受け入れるように構成された第1のピン穴322を含み、第2のヒンジ本体302の1対のレッグ318は、第2のピン328を受け入れるように構成された第2のピン穴326を含む。
【0090】
十字連結部材304は、第1および第2のすき間314および320の間に少なくとも部分的に受け入れられるように構成された本体330を含む。一実施形態において、本体330は、実質的に球形である。別の実施形態において、十字連結部材304は、第1の材料から製作され、第1および第2のヒンジ本体300および302は、第1の材料とは異なる第2の材料から作られる。第1の材料は、第2の材料よりも放射線不透過性であってよい。例えば、十字連結部材304を、チタニウムから製作することができ、第1および第2のヒンジ本体300および302を、アルミニウムから製作することができる。例えば実質的に球形である本体330の形状、ならびに十字連結部材304と第1および第2のヒンジ本体300および302との間の材料の違いは、骨の欠陥の矯正または骨の怪我の治療のために外部骨固定装置20を使用する治療計画の策定のためのX線などの放射線撮影の使用を改善することができる。例えば、本体330の形状が実質的に球形である場合、本体330は、外部骨固定装置の周囲のあらゆる角度から撮影されるX線において円として(あるいは、実質的に円として)現れる。十字連結部材304を第1および第2のヒンジ本体300および302と比べてより放射線不透過性の材料で形成することで、十字連結部材は、X線において周囲の構造物よりも明るく現れる。
【0091】
十字連結部材304は、第1のピン穴332と、第1のピン324と、第2のピン穴334と、第2のピン328とをさらに含む。十字連結部材304の第1のピン穴332は、第1のピン穴332が第1のヒンジ本体300の第1のピン穴322に整列させられたときに第1のピン324を受け入れるように構成される。十字連結部材304の第2のピン穴334は、第2のピン穴334が第2のヒンジ本体302の第2のピン穴326に整列させられたときに第2のピン328を受け入れるように構成される。図示のとおり、十字連結部材304の第1および第2のピン穴332および334は、例えば約90度の角度で互いを通過する。第1および第2のピン穴332および334の一方は、第1および第2のピン穴332および334の他方よりも大きくてよく、第1および第2のピン穴332および334のうちの大きい方が、第1および第2のピン324および328のうちの大きい方のピンを受け入れるように構成される。例えば、第2のピン穴334および第2のピン328が、第1のピン穴332および第1のピン324よりも大きくてよい。第2のピン穴334は、第1のピン穴332に整列して第1のピン324を受け入れるように構成された交差穴336を含むことができる。
【0092】
第1のヒンジ本体300は、ねじ棒60と第1のヒンジ本体300とが平行移動および枢動して互いに結合させられるように、ねじ棒60に結合させられるように構成される。一実施形態においては、第1のヒンジ本体300のベース部310が、ねじ棒60の棒近位端74を少なくとも部分的に受け入れるように構成された凹所338と、ピン342とを含む。棒本体78およびベース部310は、整列させられてピン342を受け入れるように構成された合致するピン穴341aおよび341bを含むことができる。ひとたびピン342が、整列させられた合致するピン穴341aおよび341bに挿入されると、ねじ棒60と第1のジョイント64とが、平行移動および回転してお互いに対して結合させられる。第1のヒンジ本体300およびねじ棒60は、互いに解放可能かつ結合可能な別々の部品として示されているが、別の実施形態においては、第1のヒンジ本体300およびねじ棒60を、単一の材料片から形成でき、あるいは一枚岩的に形成することができる。
【0093】
第2のジョイント66は、第1のヒンジ本体400と、第2のヒンジ本体402と、第1および第2のヒンジ本体400および402を枢動可能に接続するように構成された十字連結部材404とを含む。一実施形態において、第2のジョイント66は、第2のヒンジ本体402の中へと少なくとも途中まで延びている締め具受け入れ穴450を含む。締め具受け入れ穴450は、支柱24を取り付け位置23においてベース22へと取り付けるために、ベース22の締め具受け入れ穴50を通して第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450へと挿入される締め具14(図1Aに示されるとおり)を受け入れるように構成される。本明細書において使用される用語「回転可能なジョイント」は、例えば上述のように締め具14によってベース22へと取り付けられたときに、第2のヒンジ本体402がベース22に対して回転可能であるように構成されたジョイント(例えば、第2のジョイント66)を指す。
【0094】
第2のジョイント66は、図示の実施形態に示されるとおり、第1および第2のヒンジ本体400および402が第1の軸線を中心にして回転して結合し、かつ第2の軸線および第3の軸線を中心にしてお互いに対して回転可能であるように、自在継手として構成される。例えば、第1および第2のヒンジ本体400および402は、支柱軸線72を中心にして回転して結合させられ、第1の枢支軸線406および第2の枢支軸線408を中心にしてお互いに対して枢動可能であるように構成される。図示の実施形態において、第1および第2の枢支軸線406および408は、支柱軸線72に垂直な平面を定める。第1および第2のヒンジ本体400および402は、第1および第2の枢支軸線406および408によって定められる平面に位置する任意の軸線を中心にしてお互いに対して回転可能である。
【0095】
第1のヒンジ本体400は、ベース部410と、ベース部410から延びる1対のレッグ412とを含む。レッグ412は、十字連結部材404を少なくとも部分的に受け入れるように構成された第1のすき間414を定めるように互いに間隔を開けて位置している。第2のヒンジ本体402は、ベース部416と、ベース部416から延びる1対のレッグ418とを含む。ベース部416は、第2のジョイント66がベース22へと取り付けられるときにベース22に面するように構成された底面454を含む。第2のヒンジ本体402は、底面454から1対のレッグ418へと向かう方向にベース部416の中へと延びている締め具受け入れ穴450を含んでおり、締め具受け入れ穴450は、或長さを定めている。第2のヒンジ本体402は、締め具受け入れ穴450がねじ山を有するように、ねじ山456をさらに含むことができる。一実施形態において、締め具受け入れ穴450は、ねじ山456が底面454に隣接しないように、締め具受け入れ穴450の長さの一部分についてねじ山を有している。代わりに、締め具受け入れ穴450のねじ山456と底面454との間には、(例えば、すき間またはねじ山のない部分の形態の)ショルダ452が位置している。ショルダ452は、第2のジョイント66がベース22へと取り付けられたときに第2のジョイント66がベース22に対して回転可能であるように構成される。レッグ418は、十字連結部材404を少なくとも部分的に受け入れるように構成された第2のすき間420を定めるように互いに間隔を開けて位置している。
【0096】
第1および第2の両方のヒンジ本体400および402のレッグ412および418の対は、十字連結部材404を第1および第2のすき間414および420内に保持するように構成された取り付け特徴部をさらに含むことができる。図示のとおり、第1のヒンジ本体400の1対のレッグ412は、第1のピン424を受け入れるように構成された第1のピン穴422を含み、第2のヒンジ本体402の1対のレッグ418は、第2のピン428を受け入れるように構成された第2のピン穴426を含む。
【0097】
上述の第1のジョイント64の十字連結部材304と同様に、第2のジョイント66の十字連結部材404は、一実施形態において、第1および第2のすき間414および420の間に少なくとも部分的に受け入れられるように構成された本体430を含む。本体430は、図示のとおり、実質的に球形であり、例えばチタニウムなどの第1の材料から製作可能であり、第1および第2のヒンジ本体400および402は、例えばアルミニウムなどの第1の材料とは異なる材料から製作可能である。例えば実質的に球形である本体430の形状、さらには十字連結部材ならびに第1および第2のヒンジ本体400および402の材料の選択を、骨の欠陥の矯正または骨の怪我の治療のために外部骨固定装置20を使用する治療計画の策定のためのX線などの放射線撮影の使用を改善するように選択することができる。
【0098】
十字連結部材404は、第1のピン穴432と、第1のピン424と、第2のピン穴434と、第2のピン428とをさらに含む。十字連結部材404の第1のピン穴432は、第1のピン穴432が第1のヒンジ本体400の第1のピン穴422に整列させられたときに第1のピン424を受け入れるように構成される。十字連結部材404の第2のピン穴434は、第2のピン穴434が第2のヒンジ本体402の第2のピン穴426に整列させられたときに第2のピン428を受け入れるように構成される。図示のとおり、十字連結部材404の第1および第2のピン穴432および434は、例えば約90度の角度で互いを通過する。第1および第2のピン穴432および434の一方は、第1および第2のピン穴432および434の他方よりも大きくてよく、ピン穴432および434のうちの大きい方が、第1および第2のピン424および428のうちの大きい方のピンを受け入れるように構成される。例えば、第2のピン穴434および第2のピン428が、第1のピン穴432および第1のピン424よりも大きくてよい。第2のピン穴434は、第1のピン穴432に整列して第1のピン424を受け入れるように構成された交差穴436を含むことができる。
【0099】
第1のヒンジ本体400は、スリーブ62と第1のヒンジ本体400とが平行移動および枢動して互いに結合させられるように、スリーブ62に結合させられるように構成される。図示の実施形態に示されるとおり、第1のヒンジ本体400のベース部410は、第1のヒンジ本体400とスリーブ62とが一枚岩であるように、スリーブ62と一体である。別の実施形態においては、ベース部410が、スリーブ62を少なくとも部分的に受け入れるように構成された凹所を含む。別の実施形態においては、ベース部410が、スリーブの内腔88に少なくとも部分的に受け入れられるように構成された柱を含む。別の実施形態においては、スリーブ62およびベース部410が、第1のジョイント64に関して詳しく上述されたように整列させられてピンを受け入れるように構成された合致するピン穴を含むことができる。
【0100】
図6Aおよび6Bを参照すると、一実施形態においては、支柱24を後述されるように組み立てることができる。ねじ棒60が、フォロワ77がトラック89内に少なくとも部分的に受け入れられるように、スリーブ62の内腔88へと挿入される。ひとたびねじ棒60が上述のようにスリーブ62内に配置されると、ねじ棒60およびスリーブ62は、支柱軸線72に沿ってお互いに対して平行移動可能であるが、支柱軸線72を中心にしてお互いに対して回転することは不可能である。ベアリング190が、ベアリング190とスリーブ62とが回転および平行移動して互いに結合させられるように、スリーブ外面92へと取り付けられる。例えば、ベアリングのねじ山付きの内面264を、ねじ山付きのスリーブ外面92にねじで取り付けることができる。ねじ棒60は、ねじ棒60がベアリング190に対して平行移動可能であるように、ベアリング内腔198を通過する。
【0101】
アクチュエータ32を、ベアリング190が支柱軸線72を中心にして伸延ナット96に対して回転可能であるようにベアリング190が伸延ナット96の内腔118に少なくとも部分的に受け入れられるように、支柱24へと取り付けることができる。駆動ナット98を、駆動ナット98と伸延ナットとが平行移動および回転して互いに結合させられるように伸延ナット96へと取り付けることができる。駆動ナット98と伸延ナット96とが上述のように取り付けられたとき、ベアリング190は、ベアリングが支柱軸線72に沿った平行移動してアクチュエータ32に対して固定され、かつ支柱軸線72を中心にしてアクチュエータ32に対して回転可能であるように、伸延ナット96の内腔118の第1の部分160内に位置する。
【0102】
駆動ナット98は、コレット部274が圧縮されて可撓フィンガ280のねじ山付きの内面284がねじ棒60のねじ山付きの外面80にねじで取り付けられるように、クランプ288を第1の位置へと動かすことによって閉構成に置かれるように構成される。閉構成において、駆動ナット98をねじ棒60に対して支柱軸線72を中心にして回転させることで、駆動ナット98は、支柱軸線72に沿ってねじ棒60に対して平行移動する。クランプ288を第2の位置へと移動させることで、駆動ナット98を、可撓フィンガ280のねじ山付きの内面284がねじ棒60のねじ山付きの外面80にねじで取り付けられない開構成に置くことができる。開構成において、駆動ナット98は、駆動ナット98を支柱軸線72を中心にしてねじ棒60に対して回転させることなく、支柱軸線72に沿ってねじ棒60に対して平行移動することができる。
【0103】
第1のジョイント64を、第1のヒンジ本体300が(支柱軸線72に沿った)平行移動および(支柱軸線72を中心とする)回転の両方をしてねじ棒60に結合させられるように、棒近位端74へと取り付けることができる。第2のジョイント66を、第1のヒンジ本体400が(支柱軸線72に沿った)平行移動および(支柱軸線72を中心とする)回転の両方をしてスリーブ62に結合させられるように、スリーブ遠位端84へと取り付けることができる。
【0104】
図9A〜10Bを参照すると、支柱24は、支柱24上の第1の点から支柱24上の第2の点まで測定される長さL1を定めている。図示の実施形態に示されるとおり、長さL1は、第1のジョイント64の十字連結部材304(とくには、十字連結部材304の中心340)から支柱軸線72に沿って第2のジョイント66の十字連結部材404(とくには、十字連結部材404の中心440)まで測定される。支柱24の長さL1は、最小長さ(図9Aおよび9Bに示されるとおり)と最大長さ(図10Aおよび10Bに示されるとおり)との間で調節することができる。長さL1は、アクチュエータ32の作動によって調節可能である。アクチュエータ32の作動は、ねじ棒60に対する支柱軸線72に沿った平行移動、支柱軸線72を中心とする回転、または両方を含むことができる。
【0105】
支柱24の長さL1を変更するために、ロック機構104が、第1のロック構成から第2の非ロック構成へと動かされる。例えば、ユーザによって印加力がロック機構本体105へと加えられ、例えばレバー106のベース部186へと加えられる。印加力がベース部186にばね184によって加えられる付勢力よりも大きく、かつ印加力がばね184の付勢力の実質的に反対方向である場合、印加力が加えられることで、レバー106が枢支軸線178を中心にして枢動する。レバー106が枢支軸線178を中心にして枢動するにつれ、レバー106のストップ部188が、ベアリング190の凹所270との係合から外れる。ストップ部188が凹所270から取り去られると、ロック機構104は第2の非ロック構成となり、今やアクチュエータ32を支柱軸線72を中心にしてねじ棒60に対して回転させることができる。
【0106】
ひとたびアクチュエータ32が、レバー106のストップ部188がもはや凹所270に整列しないように第1の方向(例えば、反時計方向)に回転させられると、印加力をベース部186から取り除くことができる。把持部材100へと加えられ、例えば突起166へと加えられ、一実施形態においてはとりわけ一方の突起側壁170へと加えられるトルクが、アクチュエータをねじ棒60に対して回転させる。アクチュエータ32が外面に平行移動して結合しているため、アクチュエータ32の回転によってねじ棒60がアクチュエータ32およびスリーブ62に対して平行移動し、第1および第2のジョイント64および66の十字連結部材304および404の間で測定される長さL1が変化する。
【0107】
支柱軸線72を中心とする完全な回転(360度)が完了すると、レバー106のストップ部188は、ベアリング190の凹所270に整列する。ひとたびストップ部188と凹所270とが整列すると、ばね184の付勢力により、ストップ部188が凹所270に少なくとも部分的に受け入れられるまでレバー106が枢支軸線178を中心にして枢動する。ストップ部188が凹所270に少なくとも部分的に受け入れられると、ロック機構104は再び第1のロック構成となり、支柱軸線72を中心とするねじ棒60に対するアクチュエータ32のさらなる回転が、ストップ部188とロック特徴部268との間の干渉によって防止される。一実施形態において、ロック機構本体105(例えば、ストップ部188)およびロック特徴部268(例えば、凹所270)は、例えば第1および第2の表面など、対向する表面を含む。対向する表面は、支柱軸線72を中心にしてロック機構104へと手によって加えられるトルクの大きさがどのようであっても、対向する表面が互いの上でカム運動しないように構成される。
【0108】
一実施形態において、対向する表面は、平坦かつ互いに実質的に平行である。別の実施形態において、対向する(第1および第2の)表面は、支柱軸線に実質的に垂直である。ロック機構104が再び第1のロック構成へと回転するとき、例えば「クリック音」などの可聴表示が生成され、ユーザにアクチュエータ32の回転の完了を知らせ、ロック機構104が再び第1のロック構成となったことを確認する。別の実施形態においては、ロック機構104が再び第1のロック構成へと回転するとき、視覚表示、触知できる表示、または両方が、可聴表示に代え、あるいは可聴表示に加えて生成され、ユーザにアクチュエータ32の回転の完了を知らせ、ロック機構104が再び第1のロック構成となったことを確認する。
【0109】
図示のとおり、ロック機構104は、ばね184の付勢力が、図示の実施形態における支柱24または支柱軸線72が延びる方向からずらされた角度の方向にレバー106のベース部186へと加えられるように構成される。図示の実施形態に示される支柱軸線72に対する付勢力の角度のずれは、ロック機構104が第1のロック構成にあるときに、アクチュエータ32へのトルクの印加によってアクチュエータ32がねじ棒60に対して回転することを防止する。したがって、図示の実施形態においては、ロック機構104が第2の非ロック構成にあるときに限り、アクチュエータ32へのトルクの印加によってアクチュエータ32がねじ棒60に対して回転する。
【0110】
支柱24は、ねじ棒60に対するアクチュエータ32の1回転(360度)によってねじ棒60がスリーブ62に対して所定の量だけ平行移動するように構成される。すなわち、ねじ棒60に対するアクチュエータ32の1回転によって、長さL1が所定の量だけ変化する。所定の量を、例えばアクチュエータ32およびねじ棒60の対応するねじ山のピッチを選択することによって調節することができる。一実施形態においては、ねじ棒60に対するアクチュエータ32の1回転によって、支柱24の長さL1が1ミリメートル(mm)だけ変化する。
【0111】
図6Aおよび6Bならびに9A〜10Bを参照すると、一実施形態において、支柱24は、長さインジケータ500を含むことができる。長さインジケータ500は、支柱24の長さL1の視覚表示をもたらすように構成される。図示の実施形態に示されるとおり、長さインジケータ500は、ねじ棒60に組み合わせられるように構成されたクリップ502を含んでおり、クリップ502は、ねじ棒60に対して平行移動して固定され、ねじ棒60に対して支柱軸線72を中心にして回転可能である。長さインジケータ500は、ピン504を含むことができ、クリップ502は、ピン504によって棒遠位端76へと取り付けられるように構成される。クリップ502は、クリップがねじ棒60へと取り付けられ、ねじ棒60が少なくとも部分的にスリーブ62の内腔88内に配置されたときに、スリーブ62のスロット94を少なくとも部分的に通って延びる支え506を含むことができる。長さインジケータ500は、スリーブ外面92にマーキング508(図9Aに示されるとおり)をさらに含むことができる。マーキング508を、ねじ棒60がスリーブ62の内腔88において平行移動するときに、ねじ棒60に取り付けられたクリップ502が支柱24の現在の長さL1を示すマーキングの隣に位置するように構成することができる。
【0112】
図11A〜11Cを参照すると、装置20は、支柱24のうちの1つ以上に代え、あるいは支柱24のうちの1つ以上に組み合わせて、支柱1024を含むことができる。支柱1024の構造、機能、および使用方法は、多くの態様において支柱24の構造、機能、および使用方法に類似し、したがって本明細書における支柱24の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、支柱1024にも適用可能である。一実施形態によれば、支柱1024は、支柱本体1025を含み、支柱本体1025は、例えばねじ棒1060などの第1の部材と、例えばスリーブ1062などの第2の部材とを含むことができる。ねじ棒1060およびスリーブ1062は、ねじ棒1060およびスリーブ1062がお互いに対して平行移動可能であるように接続されるように構成されている。支柱1024は、ねじ棒1060に接続されるように構成された第1のジョイント64(詳しくは上述)と、スリーブ1062に接続されるように構成された第2のジョイント66(詳しくは上述)とをさらに含むことができる。さらに、支柱1024は、アクチュエータ1032を含んでおり、アクチュエータ1032は、アクチュエータ32の作動によってねじ棒1060がスリーブ1062に対して平行移動するよう、支柱1024に組み合わせられるように構成され、例えば支柱本体1025によって支持されるように構成されている。支柱は、ロック機構1104をさらに含むことができ、ロック機構1104の少なくとも一部分は、アクチュエータ1032によって保持される。
【0113】
一実施形態によれば、ロック機構1104は、ロック機構本体1105と、付勢部材1183と、ロック特徴部1268とを含むことができる。ロック機構本体1105は、例えば図示の実施形態に示されるとおりの押し部材1106の形態であってよい。ロック機構本体1105を、把持部材1100が移動する(例えば、長手方向Lに平行移動し、あるいは長手方向Lに整列した軸線を中心にして回転する)ときにロック機構1104が把持部材1100と一緒に移動するように、アクチュエータ1032の把持部材1100によって保持されるように構成することができる。
【0114】
支柱1024は、近位端1068などの第1の端部と、遠位端1070などの第2の端部とを含む。支柱1024は、近位端1068から遠位端1070へと延びる支柱軸線1072をさらに含む。支柱1024は、一実施形態においては、支柱軸線1072に沿って細長い。図示の実施形態に示されるとおり、支柱軸線1072は、中心軸であってよく、支柱軸線1072は、長手方向Lに平行であってよい。支柱1024は、支柱軸線1072に沿って第1の点1073から第2の点1075まで測定される長さL1’を定めている。一実施形態において、第1の点1073は、近位端1068またはその付近(例えば、第1のジョイント64)に位置することができ、第2の点1075は、遠位端1070またはその付近(例えば、第2のジョイント66)に位置することができる。アクチュエータ1032の作動によって、ねじ棒1060がスリーブ1062に対して平行移動し、長さL1’が変化する。
【0115】
図11A〜13を参照すると、ねじ棒1060は、第1の端部(例えば、棒近位端1074)と、第2の端部(例えば、棒遠位端1076)と、棒近位端1074から棒遠位端1076まで延びる棒本体1078とを含み、長手方向Lに細長く、あるいは支柱軸線1072に沿って細長い。ねじ棒1060の一端(例えば、棒近位端1074)を、第1のジョイント64を受け入れるように構成することができる。棒本体1078は、少なくとも部分的にねじ山が設けられた外面1080を含む。ねじ棒1060は、外寸D3’を定める。図示のとおり、外寸D3’は、支柱軸線1072に垂直な方向に測定される断面の寸法であってよい。
【0116】
一実施形態においては、棒本体1078の少なくとも一部分が、非円形状の形状を定める。図示のとおり、棒本体1078のねじ山付きの部分が、棒本体1078がD字形の断面形状を定めるように、少なくとも1つの平坦部1077を含むことができる。別の実施形態においては、棒本体1078が、棒本体1078が多角形の形状を定めるように、2つ以上の平坦部1077を含むことができる。平坦部1077は、図示のとおり、ねじ山を有さなくてもよい。棒本体1078の断面形状は、スリーブ1062の内腔1088へと挿入されるように構成され、内腔1088は、ねじ棒1060がスリーブ1062へと挿入されたときに、棒本体1078および内腔1088の対応する断面形状によってねじ棒1060がスリーブ1062に対して平行移動するときのスリーブ1062に対するねじ棒1060の回転が防止されるよう、棒本体1078の断面形状に対応する断面形状を定めている。一実施形態において、少なくとも1つの平坦部1077は、スリーブ外面1092を定める一部分を含む円形に関し、そのような円形状の弦によって部分的に定められる平面に沿って延びている。さらに、この平面は、支柱軸線1072に平行な方向によって定められてよい。
【0117】
棒本体1078は、一実施形態によれば、ピン穴1341aを含む。ピン穴1341aは、支柱24に関して上述したピン穴341aと同様である。ピン穴1341aは、ねじ棒1060と第1のジョイント64とが平行移動および回転してお互いに対して結合させられるよう、支柱24に関して説明したように例えばピン342などのピンを受け入れるように構成される。
【0118】
図11A〜14Cを参照すると、スリーブ1062は、第1の端部(例えば、スリーブ近位端1082)と、第2の端部(例えば、スリーブ遠位端1084)と、スリーブ近位端1082からスリーブ遠位端1084まで延びるスリーブ本体1086とを含み、一実施形態においては長手方向Lに細長い。図示のとおり、スリーブ本体1086は、管状の構造を定めることができる。スリーブ1062は、スリーブ近位端1082からスリーブ遠位端1084に向かって長手方向Lにスリーブ本体1086の中へと延び、スリーブ本体1086を少なくとも途中まで貫いている内腔1088などの空洞を含む。
【0119】
スリーブ1062は、例えばスリーブ近位端1082に位置する内腔1088の第1の開口1089を定めることができる。第1の開口1089は、スリーブ1062の内腔1088がねじ棒1060を受け入れてねじ棒1060に対して平行移動するように構成されるような断面形状を定めている。図示の実施形態に示されるとおり、第1の開口1089は、棒本体1078の断面形状に一致する断面形状を定める。第1の開口1089は、第1の開口1089がD字形の断面形状を定めるように、一部分が少なくとも1つの平坦部1091によって定められてよい。別の実施形態においては、第1の開口1089が多角形の形状を定めるように、第1の開口の一部分が2つ以上の平坦部1091によって定められてよい。
【0120】
スリーブ本体1086は、内腔1088を定めるスリーブ内面1090と、スリーブ内面1090の反対側のスリーブ外面1092とを含むことができる。スリーブ1062は、内腔1088において測定される内径などの内寸D4’と、外径などの外寸D5’とを定めている。内寸D4’および外寸D5’の各々を、支柱軸線1072またはスリーブ1062が延びる軸線に垂直な方向に測定することができる。
【0121】
スリーブ1062は、ショルダ部1094を含むことができる。一実施形態において、ショルダ部1094は、スリーブ近位端1082においてスリーブ外面1092に位置する。図示のとおり、ショルダ部1094は、スリーブ1062の外寸D5’の最大値を定めることができる。ショルダ部1094を、支柱軸線1072に沿ったアクチュエータ1032およびスリーブ1062の互いの相対移動が防止されるよう、アクチュエータ1032およびスリーブ1062が平行移動して互いに固定されるように、アクチュエータ1032の間に捕らえられるように構成することができる。
【0122】
一実施形態において、スリーブ1062は、ロック特徴部1268を定めることができる。ロック特徴部1268は、スリーブ外面1092からスリーブ内面1090に向かって延び、内面1090に達する前に終わる凹所1097の形態であってよい。一実施形態において、凹所1097は、凹所1097が内腔1088へと開くように、スリーブ外面1092からスリーブ内面1090を貫いて延びる。ロック特徴部1268を、1)支柱がロック構成にあるときに支柱軸線1072を中心とするアクチュエータ1032およびスリーブ1062のお互いに対する回転を防止し、2)支柱が非ロック構成にあるときに支柱軸線1072を中心とするアクチュエータ1032およびスリーブ1062のお互いに対する回転を可能にするように、ロック機構1104のロック機構本体1105と選択的に係合するように構成することができる。凹所1097を、図示の実施形態に示されるとおり、例えばスリーブ遠位端1084よりもスリーブ近位端1082の方により近い位置など、スリーブ近位端1082とスリーブ遠位端1084との間の位置に配置することができる。
【0123】
スリーブ1062は、さらに詳しく後述されるとおり、長さ測定装置1500に係合するように構成された係合機構1099を含むことができる。係合機構1099は、スリーブ外面1092からスリーブ内面1090に向かって延びる凹所1101の形態であってよい。一実施形態において、凹所1101は、例えばスリーブ遠位端1084よりもスリーブ近位端1082の方により近い位置など、スリーブ近位端1082とスリーブ遠位端1084との間の位置において、スリーブ外面1092の全体を巡って位置する週状の凹所である。
【0124】
使用時に、ねじ棒1060およびスリーブ1062は、例えばねじ棒1060の平坦部1077がスリーブ1062の平坦部1091に整列させられるなど、ねじ棒1060の断面形状がスリーブ1062の第1の開口1089の断面形状に整列させられるように、お互いに対して向けられるように構成される。ねじ棒1060とスリーブ1062とが整列させられたとき、ねじ棒1060を支柱軸線1072に沿ってスリーブ1062の内腔1088へと挿入して平行移動させることができるが、平坦部1077および1091の間の干渉により、支柱軸線1072を中心とするスリーブ1062に対するねじ棒1060の回転は防止される。
【0125】
支柱1024は、一実施形態によれば、図5A〜6Bに関して詳しく上述したとおりの第1のヒンジ本体400をさらに含むことができる。第1のヒンジ本体400は、ベース部410と、ベース部410から延びる1対のレッグ412とを含むことができる。レッグ412は、十字連結部材404を少なくとも部分的に受け入れるように構成された第1のすき間414を定めるように互いに間隔を開けて位置している。1対のレッグ412は、第2のジョイント66の第1の枢支軸線406を定める第1のピン穴422をさらに含むことができる。
【0126】
第1のヒンジ本体400は、スリーブ1062と第1のヒンジ本体400とが平行移動および枢動して互いに結合させられるように、スリーブ1062に結合させられるように構成される。図示の実施形態に示されるとおり、第1のヒンジ本体400は、第1のヒンジ本体400とスリーブ1062とが一枚岩であるように、スリーブ1062と一体である。別の実施形態においては、第1のヒンジ本体400が、スリーブ1062を少なくとも部分的に受け入れるように構成された凹所を含む。別の実施形態においては、第1のヒンジ本体400が、スリーブ1062の内腔1088に少なくとも部分的に受け入れられるように構成された柱を含む。別の実施形態においては、スリーブ1062および第1のヒンジ本体400が、第1のジョイント64に関して詳しく上述されたように整列させられてピンを受け入れるように構成された合致するピン穴を含むことができる。
【0127】
図11A〜12Bおよび15A〜16Dを参照すると、一実施形態によれば、アクチュエータ1032は、伸延ナット1096と、駆動ナット98と、ロック機構1104とを含む。図示のとおり、伸延ナット1096および駆動ナット98は、例えば伸延ナット1096が長手方向Lに沿って平行移動するときに駆動ナット98も長手方向Lに沿って平行移動し、伸延ナット1096が長手方向Lを中心にして回転するときに駆動ナット98も長手方向Lを中心にして回転するように、回転および平行移動して互いに結合させられるように構成されている。
【0128】
伸延ナット1096は、アクチュエータハウジング1102などの把持部材1100を含む。一実施形態において、把持部材1100は、把持部材1100が移動する(例えば、長手方向Lに沿って平行移動し、あるいは長手方向Lに整列した軸線を中心にして回転する)ときにロック機構1104が把持部材1100と一緒に移動するように、ロック機構1104を保持する。把持部材1100は、把持部材1100が例えば長手方向L(または、支柱軸線1072)を中心にしてスリーブ1062に対して回転できるように、スリーブ1062へと接続されるように構成される。
【0129】
ロック機構1104は、ロック機構1104が第1の構成またはロック構成にあるとき、把持部材1100がスリーブ1062に対して回転して固定され、把持部材1100のスリーブ1062に対する回転が防止されるように、把持部材1100へと接続され、あるいは把持部材1100によって保持されるように構成される。さらに、ロック機構1104は、ロック機構が第2の構成または非ロック構成にあるとき、把持部材1100がスリーブ1062に対して回転可能であるように、把持部材1100へと接続され、あるいは把持部材1100によって保持されるように構成される。
【0130】
把持部材1100は、近位端1108と、遠位端1110と、近位端1108から遠位端1110へと延びている把持部材本体1112とを含む。把持部材本体1112は、外面1114と、外面1114の反対側の内面1116とを含む。把持部材1100は、内面1116によって少なくとも部分的に定められる内腔1118をさらに含む。内腔1118は、近位端1108から遠位端1110へと把持部材本体1112を貫いて延びている。図示の実施形態に示されるとおり、内腔1118は、第1の部分1160および第2の部分1162を含むことができる。
【0131】
把持部材1100は、長手方向Lに垂直な方向に内腔1118の第1の部分1160において測定される第1の内寸D6’と、長手方向Lに垂直な方向に内腔1118の第2の部分1162において測定される第2の内寸D7’とを定めている。図示のとおり、第1および第2の内寸D6’およびD7’は、第1の内寸D6’が第2の内寸D7’よりも大きいように、異なっていてよい。一実施形態においては、第1の部分1160を定めている内面1116の一部分が、ねじ山を有している。別の実施形態においては、第1の部位1160を定めている内面は、全体がねじ山を有しており、あるいは全体がねじ山を有していない。
【0132】
把持部材本体112の外面1114は、把持部材1100が外面1114上の第1の点から支柱軸線1072を通って(あるいは、横断方向Tに)第1の点の反対側の外面1114上の第2の点まで測定される外寸D8’(例えば、外径)を定めるように、部分的に円柱形であってよい。把持部材1100は、深さE1’を定めるように外面1114から内面1116へと向かう方向に把持部材本体1112へと延びる少なくとも1つの溝1164をさらに含むことができる。把持部材1100の図示の実施形態は、実質的に円形状の形状であるものとして示されているが、別の実施形態において、把持部材1100は、図7A〜7Dに示される突起166を含んでもよい。
【0133】
図12A〜12Bおよび図15A〜16Dを参照すると、図示の実施形態に示されるとおり、アクチュエータ1032(例えば、把持部材1100)を、ロック機構1104を保持するように構成することができる。把持部材1100は、外面1114上の位置から把持部材本体1112の中へと延び、底面1177にて終わっている第1の凹所1176を定めている。第1の凹所1176は、ロック機構1104を受け入れるように構成されている。ロック機構1104は、第1の構成またはロック構成にあるときにスリーブ1062に対する把持部材1100の回転を防止するように構成される。ロック機構1104を、第2の構成または非ロック構成にあるときにスリーブ1062に対する把持部材1100の回転を妨げないようにさらに構成することができる。把持部材1100は、底面1177によって少なくとも部分的に定められる第2の凹所1179をさらに定めることができる。
【0134】
ロック機構1104は、図示の実施形態に示されるとおり、ばね付勢式のボタンアセンブリの形態であってよい。ロック機構1104は、図示のように押し部材1106の形態であってよいロック機構本体1105と、図示のようにばね1184の形態であってよい付勢部材1183と、図示のようにスリーブ1062の凹所1097を含むことができるロック特徴部1268とを含むことができる。押し部材1106は、把持部材1100の第1の凹所1176へと挿入されるように構成され、ばね1184は、ばね1184が押し部材1106へと付勢力をもたらすように構成されるように、第2の凹所1179に挿入されるように構成される。押し部材1106は、一実施形態においては長手方向Lに実質的に垂直である方向に沿って第1の凹所内を平行移動するように構成される。押し部材1106を、ロック機構1104を第1のロック構成から第2の非ロック構成へと動かすために、平行移動させることができる。
【0135】
一実施形態によれば、押し部材1106は、押し部材本体1400と、押し部材本体1400を貫いて延びる内腔1402とを含むことができ、内腔1402は、スリーブ外面1092の少なくとも一部分が内腔1402内に位置するようにスリーブ1062を受け入れるように構成される。押し部材本体1400は、内腔1402を少なくとも部分的に定める内面1404を含んでいる。さらに、押し部材1106は、上面1408および下面1410を含む外面1406を含むことができる。上面1408を、付勢部材1183によってもたらされる付勢力に打ち勝ち、押し部材1106を第1の凹所1176内で第2の非ロック構成へと平行移動させるために充分なユーザからの力を受けるように構成することができる。下面1410を、付勢部材1183からの付勢力を受けるように構成することができ、付勢力は、ユーザによって加えられる他の力が存在しないとき、押し部材1106を第1の凹所内で第1のロック構成へと平行移動させるために充分であってよい。
【0136】
押し部材1106は、一実施形態においては、図示のようにスリーブ1062によって定められてよいロック特徴部1268に選択的に係合するように構成された係合機構1412を含む。押し部材1106が凹所1097に係合することで、アクチュエータ1032およびスリーブ1062の少なくとも一方が支柱軸線1072を中心にして他方に対して回転することを防止するように、ロック機構のロック構成が定められる。押し部材1106が凹所1097から離れることで、アクチュエータ1032およびスリーブ1062の少なくとも一方が支柱軸線1072を中心にして他方に対して回転することを防止するように、ロック機構の非ロック構成が定められる。係合機構1412は、内面1404から例えば上面1408へと向かう方向に延びる突起1416の形態であってよい。図示の実施形態に示されるとおり、突起1416は、凹所1097に対応する形状であり、例えば凹所1097へと少なくとも部分的に挿入可能である。
【0137】
付勢部材1183は、付勢部材1183が押し部材1106に対して例えば底面1177から遠ざかる方向の付勢力をもたらすように、把持部材1100(例えば、第2の凹所1179)へと挿入されるように構成される。さらに、付勢部材1183を、押し部材1106および付勢部材1183の両方が把持部材1100内に挿入されたときに、ばね1184がロック機構1104を第1のロック構成へ向かって付勢すべく支柱軸線1072に対してずらされた(例えば、実質的に垂直な)方向に下面1410へと付勢力を作用させるように、構成することができる。支柱軸線1072に対してずらされた方向に加えられる付勢力は、支柱1024がベース22などの1対の外部骨固定部材へと取り付けられたときに、例えば支柱1024の長さL1’を変化させるためのアクチュエータ1032の作動において支柱1024に荷重が作用している場合でも、付勢部材1183が押し部材1106を第1のロック構成へと付勢することを可能にできる。
【0138】
図8A〜8B、11A〜12B、および17A〜17Dを参照すると、支柱1024(ならびに、本明細書に開示の支柱の任意の他の実施形態)は、アクチュエータ1032の駆動ナット98へと取り付けられるように構成されたロック用カラー1450を含むことができる。ロック用カラー1450は、ロック用カラー本体1452と、ロック用カラー本体1452を貫いて延びる内腔1454とを含む。ロック用カラー1450は、ロック用カラー1450の開構成と閉構成との間の移行(例えば、枢動)を可能にするジョイント1456を含むことができる。開構成において、ロック用カラー1450は、駆動ナット98へと取り付けられるように構成され、閉構成において、ロック用カラー1450は、駆動ナット98に固定された構成を保つように構成される。
【0139】
図示の実施形態に示されるとおり、内腔1454は、駆動ナット98のコレット部274が閉構成にあるときに駆動ナット98の中間部276へと取り付けられるように構成される。ロック用カラー1450が、内腔1454内に中間部の少なくとも一部分を受け入れるように駆動ナット98へと取り付けられたとき、ロック用カラー1450は、クランプ288が第1の位置から第2の位置へと移動することを防止し、したがってコレット部の閉構成から開構成への移行を防止する。
【0140】
図11A〜12Bおよび18A〜18Fを参照すると、支柱1024は、例えば長さL1’などの支柱1024の長さをユーザへと表示するように構成された長さ測定装置1500を含むことができる。支柱1024における使用において後述されるが、後述される長さ測定装置1500は、支柱(24、2024、3024)の任意の実施形態の長さ(例えば、長さL1)を表示するように構成することも可能である。
【0141】
一実施形態において、長さ測定装置1500は、センサ1502およびマーカ1504を含む。マーカ1504は、ねじ棒1060が支柱軸線1072に沿ってスリーブ1062に対して平行移動するときにマーカ1504も支柱軸線1072に沿ってスリーブ1062に対して平行移動するように、支柱1024へと固定されるように構成され、例えばねじ棒1060の遠位端1076へと平行移動して固定されるように構成される。一実施形態において、マーカ1504は、マーカ1504をねじ棒1060に対して固定するためにねじ棒1060上の対応するねじ山と対をなすねじ山を含む。別の実施形態において、マーカ1504は、接着材料、磁気材料、または他の固定具など、他の手段によってねじ棒1060へと固定される。
【0142】
センサ1502は、支柱1024へと固定されるように構成され、例えばスリーブ外面1092に着脱可能に固定されるように構成される。ひとたびスリーブ1062へと固定されると、センサ1502は、支柱軸線1072に沿ったマーカ1504の位置を検出するように構成される。さらに、センサ1502を、支柱軸線1072に沿ったマーカ1504の検出位置にもとづいて、センサ1502が取り付けられた支柱1024の現在の長さ(例えば、長さL1’)を表示するように構成することができる。センサ1502は、第1の端部1505と、第2の端部1506と、第1の端部1505から第2の端部1506まで延びるセンサ本体1508を含んでいる。一実施形態において、センサ本体1508は、スリーブ外面1092に面し、あるいはスリーブ外面1092に隣接するように構成された内面1510を含む。図示の実施形態に示されるとおり、内面1510は、内面1510が形状においてスリーブ外面1092の一部分に対応するような形状(例えば、凹状の局面)を有することができる。
【0143】
センサ1502は、センサ1502をスリーブ1062に対して固定するためにスリーブ1062の係合機構1099と係合するように構成された係合機構1512を含むことができる。一実施形態において、係合機構1512は、内面1510に位置し、内面1510から遠ざかる方向に延びている突起1514を含む。突起1514は、突起1514が凹所1101へと挿入されるように構成されるように、凹所1101に対応する形状を有することができる。一実施形態において、突起1514が凹所1101へと挿入されたとき、センサ1502は、センサ1502とスリーブ1062とが支柱軸線1072に沿ってお互いに対して平行移動することがないように、平行移動してスリーブ1062へと固定される。一実施形態において、突起1514が凹所1101へと挿入されたとき、センサ1502は、センサ1502とスリーブ1062とを支柱軸線1072を中心にしてお互いに対して回転させることができるよう、スリーブ1062に対して回転可能である。
【0144】
一実施形態によれば、センサ1502を、種々のサイズの支柱1024に取り付けられるように構成することができる。例えば、センサ1502を、例えばきわめて短い、短い、中くらい、および長い支柱1024などの支柱1024の長さの任意の組み合わせへと取り付けられ、センサ1502が現時点においてどの支柱1024に取り付けられていても、取り付けられた支柱1024の現在の長さL1’を表示するように、構成することができる。
【0145】
センサ1502は、センサ1502のさらなる構成要素1518を囲むハウジング1516をさらに含むことができる。例えば、ハウジング1516は、電池などの電源と、支柱軸線1072に沿ったマーカ1504の位置についてのデータを収集し、そのデータを表示される支柱1024の長さL1’へと変換するように構成された一式の電気機器とを囲むことができる。一実施形態において、センサ1502は、支柱1024の現在の長さL1’をユーザへと表示するデジタルディスプレイなどの表示装置1520を含む。例えば、支柱1024の現在の長さL1’が115.0mmである場合、表示装置1520は、図示の実施形態に示されるように「115.0mm」を表示する。別の実施形態において、センサ1502は、支柱1024の長さL1’を、有線または無線のいずれかの接続を介して離れた表示装置へと送信するように構成される。例えば、センサ1502を、支柱1024の長さL1’をBluetooth接続を介してユーザのスマートフォンへと送信するように構成することができる。
【0146】
図12Aおよび12Bならびに19A〜19Cを参照すると、一実施形態において、支柱1024を、後述のように長さL1’を調節すべく作動させることができる。図12Aに示されるとおり、支柱1024を組み立てるために、スリーブ1062が、第1のヒンジ本体400が把持部材1100の内腔1118をぴったりと通り過ぎるように、支柱軸線を中心にして90度回転させられ、次いでスリーブ1062が、凹所1097が「下方」を向いて押し部材1106の突起1416に整列するように、支柱軸線1072を中心として同じ回転方向にさらに90度回転させられることに、注意すべきである。
【0147】
図19Aおよび19Bを参照すると、支柱1024は、長さL1’の第1の値を定めており、支柱1024は、ロック構成にある。長さL1’は、支柱1024上の第1の点から支柱1024上の第2の点まで測定される。図示の実施形態に示されるとおり、第1の点は、例えば第1のピン穴422の中心など、スリーブ内に位置することができ、第2の点は、例えばピン穴1341aの中心など、ねじ棒1060内に位置することができる。このようにして、一実施形態において、長さL1’は、支柱軸線1072に沿った直線にて第1のピン穴422の中心からピン穴1341aの中心まで測定される。支柱1024の長さL1’は、例えば最小長さである第1の長さ(図19Aおよび19Bに示されるとおり)と例えば最大長さである第2の長さ(図19Cに示されるとおり)との間で調節することができる。長さL1’は、アクチュエータ1032の作動によって調節可能である。アクチュエータ1032の作動は、ねじ棒1060に対する支柱軸線1072に沿った平行移動、支柱軸線1072を中心とする回転、または両方を含むことができる。
【0148】
支柱1024の長さL1’を変更するために、ロック機構1104が、第1のロック構成(図19Aに示されるとおり)から第2の非ロック構成(図19Bに示されるとおり)へと動かされる。例えば、印加力が、ユーザによって押し部材1106の上面1408へと加えられる。印加力がばね1184によって下面1410へと加えられる付勢力よりも大きくなると、押し部材1106が底面1177に向かって平行移動し、ばね1184を圧縮する。上述のように、押し部材1106の平行移動の方向は、一実施形態によれば、支柱軸線1072に実質的に垂直である。
【0149】
図19Bを参照すると、押し部材1106を、突起1416が図示のように凹所1097から完全に取り除かれるまで、底面1177に向かって平行移動させることができる。突起1416が凹所1097から取り除かれると、ロック機構1104は第2の非ロック構成となり、今やアクチュエータ1032を支柱軸線1072を中心にしてねじ棒1060に対して回転させることができる。
【0150】
ひとたびアクチュエータ1032が、押し部材1106の突起1416がもはや凹所1097に整列しないように第1の方向(例えば、反時計方向)に回転させられると、印加力を上面1408から取り除くことができる。把持部材1100へと加えられるトルクが、ねじ棒1060に対するアクチュエータ1032の回転を生じさせる。アクチュエータ1032は、平行移動してスリーブ1062に結合させられているため、アクチュエータ1032の回転により、ねじ棒1060がアクチュエータ1032およびスリーブ1062に対して平行移動し、長さL1’が変化する。図示の実施形態に示されるとおり、アクチュエータ1032が平行移動してスリーブ1062に結合させられるように、ショルダ部1094が伸延ナット96と駆動ナット98との間に捕らえられる。
【0151】
支柱軸線1072を中心とするアクチュエータ1032のスリーブ1062に対する完全な回転(360度)が完了すると、押し部材1106の突起1416が、スリーブ1062の凹所1097に再び整列する。ひとたび突起1416と凹所1097とが整列すると、ばね1184の付勢力が、突起1416が凹所1097内に少なくとも部分的に受け入れられるまで押し部材1106を例えば支柱軸線1072に実質的に垂直な方向に平行移動させる。突起1416が凹所1097に少なくとも部分的に受け入れられると、ロック機構1104は再び第1のロック構成となり、支柱軸線1072を中心とするねじ棒1060に対するアクチュエータ1032のさらなる回転が、突起1416と凹所1097との間の干渉によって防止される。一実施形態において、ロック機構本体1105(例えば、突起1416)およびロック特徴部1268(例えば、凹所1097)は、例えば第1および第2の表面など、対向する表面を含む。対向する表面は、支柱軸線1072を中心にしてロック機構1104へと手によって加えられるトルクの大きさがどのようであっても、対向する表面が互いの上でカム運動しないように構成される。
【0152】
一実施形態において、対向する表面は、平坦かつ互いに実質的に平行である。別の実施形態において、対向する(第1および第2の)表面は、支柱軸線1072に実質的に垂直である。ロック機構1104が再び第1のロック構成へと平行移動するとき、例えば「クリック音」などの可聴表示を生じさせ、ユーザにアクチュエータ1032の回転の完了を知らせ、ロック機構1104が再び第1のロック構成となったことを確認することができる。別の実施形態においては、ロック機構1104が再び第1のロック構成へと回転するとき、視覚表示、触知できる表示、または両方が、可聴表示に代え、あるいは可聴表示に加えて生成され、ユーザにアクチュエータ1032の回転の完了を知らせ、ロック機構1104が再び第1のロック構成となったことを確認する。
【0153】
図示のとおり、ロック機構1104は、ばね1184の付勢力が、支柱1024または支柱軸線1072が延びる方向からずらされた角度の方向に押し部材1106の下面1410へと加えられるように構成される。図示の実施形態に示されるとおり、付勢力を、下面1410へと、支柱1024または支柱軸線1072が延びる方向に実質的に垂直な方向に加えることができる。支柱軸線1072に対する付勢力の角度のずれは、ロック機構1104が第1のロック構成にあるときに、アクチュエータ1032へのトルクの印加によってアクチュエータ1032がねじ棒1060に対して回転することを防止することができる。したがって、図示の実施形態においては、ロック機構1104が第2の非ロック構成にあるときに限り、アクチュエータ1032へのトルクの印加によってアクチュエータ1032がスリーブ1062に対して回転する。
【0154】
支柱1024を、ねじ棒1060に対するアクチュエータ1032の1回転(360度)によってねじ棒1060がスリーブ1062に対して所定の量だけ平行移動するように構成することができる。すなわち、ねじ棒1060に対するアクチュエータ1032の1回転によって、長さL1’が所定の量だけ変化させることができる。所定の量を、例えばアクチュエータ1032およびねじ棒1060の対応するねじ山のピッチを選択することによって調節することができる。一実施形態においては、ねじ棒1060に対するアクチュエータ1032の1回転によって、支柱1024の長さL1’が1mmだけ変化する。
【0155】
図19A〜19Cを参照すると、図示のとおりのマーカ1504が、ねじ棒1060の遠位端1076の付近に固定される。さらに、センサ1502が、スリーブ1062に固定される。図示のとおりにマーカ1504およびセンサ1502を配置することで、センサ1502は、支柱軸線1072に関するセンサ1502に対するマーカ1504の位置を割り出し、支柱1024の長さL1’の値を算出する。次いで、長さL1’の値を表示することができ、あるいは長さL1’をユーザへと表示する装置へと送信することができる。支柱1024の長さL1’が調節され、ねじ棒1060がスリーブ1062に対して平行移動するとき、マーカ1504は、支柱軸線1072に関するセンサ1502に対する第1の位置1600(図19Aおよび19Bに示されるとおり)から、支柱軸線1072に関するセンサ1502に対する第2の位置1602(図19Cに示されるとおり)へと移動する。マーカ1504が第1の位置1600から第2の位置1602へと移動するとき、センサ1502は、支柱1024の現在の長さL1’を継続的に割り出し、現在の長さL1’を表示または送信する。
【0156】
図20A〜20Dを参照すると、一実施形態において、装置20は、少なくとも1つの支柱2024を含むことができる。支柱2024の構造、機能、および使用方法は、多くの態様において支柱24の構造、機能、および使用方法に類似し、したがって本明細書における支柱24の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、支柱2024にも適用可能である。一実施形態によれば、支柱2024は、支柱本体2025を含み、支柱本体2025は、例えばねじ棒2060などの第1の部材と、例えばスリーブ2062などの第2の部材とを含むことができる。ねじ棒2060およびスリーブ2062は、ねじ棒2060およびスリーブ2062がお互いに対して平行移動可能であるように接続されるように構成されている。支柱2024は、ねじ棒2060に接続された第1のジョイント64(詳しくは上述)と、スリーブ2062に接続された第2のジョイント66(詳しくは上述)とをさらに含むことができる。さらに、支柱2024は、アクチュエータ2032を含んでおり、アクチュエータ2032は、アクチュエータ2032の作動によってねじ棒2060がスリーブ2062に対して平行移動するよう、支柱2024に組み合わせられるように構成され、例えば支柱本体2025によって支持されるように構成されている。
【0157】
支柱2024は、近位端2068などの第1の端部と、遠位端2070などの第2の端部とを含む。支柱2024は、近位端2068から遠位端2070へと延びる支柱軸線2072をさらに含む。支柱2024は、一実施形態によれば、図示の実施形態に示されるように支柱軸線2072に沿って細長くてよい。支柱軸線2072は、中心軸であってよく、さらに支柱軸線2072は、長手方向Lに平行であってよい。支柱2024は、支柱本体2025上の第1の点2073から支柱本体2025上の第2の点2075まで測定される長さL1’’を定め、長さL1’’は、支柱軸線2072に沿って測定される。一実施形態において、第1の点2073は、近位端2068またはその付近(例えば、第1のジョイント64)に位置し、第2の点2075は、遠位端2070またはその付近(例えば、第2のジョイント66)に位置する。アクチュエータ2032の作動によって、ねじ棒2060がスリーブ2062に対して平行移動し、長さL1’’が変化する。
【0158】
ねじ棒2060は、多くの態様においてねじ棒60に類似し、したがって本明細書におけるねじ棒60の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ねじ棒2060にも適用可能である。支柱2024は、フォロワ2077を含むことができる。フォロワ2077を、図示の実施形態に示されるように棒遠位端2076によって支持することができる。フォロワ2077は、ねじ棒2060がスリーブ2062に対して平行移動するときにねじ棒2060がスリーブ2062に対して回転することを防止するように構成される。
【0159】
図示の実施形態に示されるとおり、フォロワ2077を、フォロワ77と同様に構成することができる。棒遠位端2076は、支柱軸線2072を中心とするスリーブ2062に対するねじ棒2060の回転を防止すべく、詳しくは後述されるようにフォロワ2077がねじ棒2060の穴2081に配置され、穴2081から少なくとも部分的に突出して、スリーブ2062のトラック2089へと少なくとも部分的に突き出すように、フォロワ2077を受け入れるように構成された平坦部を含むことができる。
【0160】
スリーブ2062は、多くの態様においてスリーブ62に類似し、したがって本明細書におけるスリーブ62の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、スリーブ2062にも適用可能である。スリーブ2062は、第1の端部(例えば、スリーブ近位端2082)と、第2の端部(例えば、スリーブ遠位端2084)と、スリーブ近位端2082からスリーブ遠位端2084まで延びるスリーブ本体2086とを含み、長手方向Lに細長い。スリーブ本体2086は、スリーブ近位端2082を含むスリーブ近位部2087と、スリーブ遠位端2084を含むスリーブ遠位部2091とを含む。さらに、スリーブ2062は、スリーブ近位端2082からスリーブ遠位端2084に向かって長手方向Lにスリーブ本体2086の中へと延び、スリーブ本体2086を少なくとも途中まで貫いている図示のとおりの内腔2088などの空洞を含むことができる。
【0161】
一実施形態において、スリーブ2062は、アクチュエータ2032がスリーブ2062に対して平行移動して固定され、かつスリーブ2062に対して支柱軸線2072を中心にして回転可能であるように、アクチュエータ2032につながるように構成される。アクチュエータ2032は、伸延ナット2096および駆動ナット2098を含むことができる。アクチュエータ2032を、支柱2024のロック機構2104の少なくとも一部分を保持するように構成することができる。一実施形態において、伸延ナット2096および駆動ナット2098は、例えば伸延ナット2096が長手方向Lに沿って平行移動するときに駆動ナット2098も長手方向Lに沿って平行移動し、伸延ナット2096が長手方向Lを中心にして回転するときに駆動ナット2098も長手方向Lを中心にして回転するように、回転および平行移動して互いに結合させられるように構成されている。
【0162】
ロック機構2104が、例えばレバー2106などのロック機構本体2105と、例えばさらに詳しく後述されるようにレバー2106のストップ部2188を受け入れるように構成された凹所2270などのロック特徴部2268とを含むことができる。一実施形態によれば、スリーブ近位部2087が、ロック特徴部2268を定めることができる。凹所2270およびストップ部2188は、一実施形態において、ロック機構2104が第1のロック構成にあるときにストップ部2188が少なくとも部分的に凹所2270内に受け入れられて、支柱軸線2072を中心とするロック機構2104のスリーブ2062に対する回転を防止するように、対応する形状を有している。ロック機構2104が第2の非ロック構成にあるとき、一実施形態においては、ロック機構2104が例えば支柱軸線2072を中心にしてスリーブ2062に対して回転できるよう、ストップ部2188が凹所2270から完全に取り除かれる。
【0163】
図示の実施形態に示されるとおり、スリーブ2062は、ロック特徴部2268を定めるショルダ部2093を含むことができる。ショルダ部2093は、ショルダ部2093がスリーブ2062と一体または一枚岩である点を除き、支柱24に関して上述したベアリング190と構造および機能に関して同様である。
【0164】
スリーブ2062は、ねじ棒2060のフォロワ2077を受け入れるように構成されたトラック2089をさらに含むことができ、フォロワ2077とトラック2089との干渉により、ねじ棒2060がスリーブ2062に対して平行移動するときのねじ棒2060のスリーブ2062に対する回転が防止される。トラック2089は、多くの態様においてトラック89に類似し、したがって本明細書におけるトラック89の説明は、トラック2089にも適用可能である。
【0165】
一実施形態において、支柱2024は、長さインジケータ2500を含むことができる。長さインジケータ2500は、多くの態様において長さインジケータ500に類似し、したがって本明細書における長さインジケータ500の説明は、長さインジケータ2500にも適用可能である。別の実施形態において、支柱2024は、長さインジケータ500の代わりに長さ測定装置1500を含むことができる。
【0166】
支柱2024は、アクチュエータ2032をさらに含む。アクチュエータ2032は、多くの態様においてアクチュエータ32に類似し、したがって本明細書におけるアクチュエータ32の説明は、アクチュエータ2032にも適用可能である。
【0167】
一実施形態において、支柱2024を、後述されるように組み立て、作動させることができる。アクチュエータ2032の作動は、ねじ棒2060に対する支柱軸線2072に沿った平行移動、支柱軸線2072を中心とする回転、または両方を含むことができる。ねじ棒2060を、フォロワ2077がトラック2089内に少なくとも部分的に受け入れられるように、スリーブ2062の内腔2088へと挿入することができる。ひとたびねじ棒2060が上述のようにスリーブ2062内に配置されると、ねじ棒2060およびスリーブ2062は、支柱軸線2072に沿ってお互いに対して平行移動可能であるが、支柱軸線2072を中心にしてお互いに対して回転することは不可能である。
【0168】
アクチュエータ2032を、ショルダ部2093が支柱軸線2072を中心にしてアクチュエータ2032に対して回転可能であるように、スリーブ2062のショルダ部2093がアクチュエータ2032の伸延ナット2096とアクチュエータ2032の駆動ナット2098との間に捕らえられるように、支柱本体2025へと取り付けることができる。駆動ナット2098を、駆動ナット2098と伸延ナットとが平行移動および回転して互いに結合させられるように伸延ナット2096へと取り付けることができる。
【0169】
駆動ナット2098は、本明細書に記載のとおりの駆動ナット98に類似し、したがって駆動ナット2098は、駆動ナット98に関してすでに詳しく説明したように閉構成および開構成とされるように構成される。支柱2024の長さL1’’を変更するために、ロック機構2104が、第1のロック構成から第2の非ロック構成へと動かされる。例えば、印加力が、ユーザによってロック機構2104のレバー2106のベース部2186へと加えられる。印加力は、ばね2184によってレバー2106のベース部2186へと加えられる付勢力よりも大きく、印加力は、ばね2184の付勢力とは実質的に反対の方向に加えられる。
【0170】
上述のとおりの印加力の印加は、レバー2106を枢支軸線2178を中心にして枢動させる。レバー2106が枢支軸線2178を中心にして枢動するにつれ、レバー2106のストップ部2188が、スリーブ2062の凹所2270との係合から外れる。ストップ部2188が凹所2270から取り去られると、ロック機構2104は第2の非ロック構成となり、今やアクチュエータ2032を支柱軸線2072を中心にしてねじ棒2060に対して回転させることができる。
【0171】
ひとたびロック機構2104が第2の非ロック構成となると、把持部材2100(例えば、突起2166)へと加えられるトルクにより、アクチュエータ2032はねじ棒2060に対して回転する。アクチュエータ2032は、平行移動してスリーブ2062に結合させられているため、アクチュエータ2032の回転により、ねじ棒2060がアクチュエータ2032およびスリーブ2062に対して平行移動し、長さL1’’が変化する。
【0172】
支柱軸線2072を中心とする完全な回転(360度)が完了すると、レバー2106のストップ部2188は、スリーブ2062の凹所2270に整列する。ひとたびストップ部2188と凹所2270とが整列すると、ばね2184の付勢力により、ストップ部2188が凹所2270に少なくとも部分的に受け入れられるまでレバー2106が枢支軸線2178を中心にして枢動する。ストップ部2188が凹所2270に少なくとも部分的に受け入れられると、ロック機構2104は再び第1のロック構成となり、支柱軸線2072を中心とするスリーブ2062およびねじ棒2060に対するアクチュエータ2032のさらなる回転が、ストップ部2188と凹所2270との間の干渉によって防止される。一実施形態において、ロック機構本体2105(例えば、ストップ部2188)およびロック特徴部2268(例えば、凹所2270)は、例えば第1および第2の表面など、対向する表面を含む。対向する表面は、支柱軸線2072を中心にしてロック機構2104へと手によって加えられるトルクの大きさがどのようであっても、対向する表面が互いの上でカム運動しないように構成される。
【0173】
一実施形態において、対向する表面は、平坦かつ互いに実質的に平行である。別の実施形態において、対向する(第1および第2の)表面は、支柱軸線2072に実質的に垂直である。ロック機構2104が再び第1のロック構成へと回転するとき、例えば「クリック音」などの可聴表示が生成され、ユーザにアクチュエータ2032の回転の完了を知らせ、ロック機構2104が再び第1のロック構成となったことを確認する。別の実施形態においては、ロック機構2104が再び第1のロック構成へと回転するとき、視覚表示、触知できる表示、または両方が、可聴表示に代え、あるいは可聴表示に加えて生成され、ユーザにアクチュエータ2032の回転の完了を知らせ、ロック機構2104が再び第1のロック構成となったことを確認する。
【0174】
ロック機構2104を、図示の実施形態に示されるとおり、ばね2184の付勢力が支柱2024または支柱軸線2072が延びる方向からずらされた角度の方向にレバー2106のベース部2186へと加えられるように、構成することができる。図示の実施形態に示される支柱軸線2072に対する付勢力の角度のずれは、ロック機構2104が第1のロック構成にあるときに、アクチュエータ2032へのトルクの印加によってアクチュエータ2032がねじ棒2060に対して回転することを防止するのに役立つことができる。したがって、一実施形態においては、ロック機構2104が第2の非ロック構成にあるときに限り、アクチュエータ2032へのトルクの印加によってアクチュエータ2032がねじ棒2060に対して回転する。
【0175】
図21A〜21Dを参照すると、一実施形態において、装置20は、少なくとも1つの支柱3024を含むことができる。支柱3024の構造、機能、および使用方法は、多くの態様において支柱24の構造、機能、および使用方法に類似し、したがって本明細書における支柱24の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、支柱3024にも適用可能である。一実施形態によれば、支柱3024は、支柱本体3025を含み、支柱本体3025は、例えばねじ棒3060などの第1の部材と、例えばスリーブ3062などの第2の部材とを含むことができる。ねじ棒3060およびスリーブ3062は、ねじ棒3060およびスリーブ3062がお互いに対して平行移動可能であるように接続されるように構成されている。支柱3024は、ねじ棒3060に接続された第1のジョイント64(詳しくは上述)と、スリーブ3062に接続された第2のジョイント66(詳しくは上述)とをさらに含むことができる。さらに、支柱3024は、アクチュエータ3032を含んでおり、アクチュエータ3032は、アクチュエータ3032の作動によってねじ棒3060がスリーブ3062に対して平行移動するよう、支柱3024に組み合わせられるように構成され、例えば支柱本体3025によって支持されるように構成されている。
【0176】
支柱3024は、近位端3068などの第1の端部と、遠位端3070などの第2の端部とを含む。支柱2024は、近位端3068から遠位端3070へと延びる支柱軸線3072をさらに含む。支柱3024は、一実施形態によれば、図示の実施形態に示されるように支柱軸線3072に沿って細長くてよい。支柱軸線3072は、中心軸であってよく、さらに支柱軸線3072は、長手方向Lに平行であってよい。支柱3024は、支柱本体3025上の第1の点3073から支柱本体3025上の第2の点3075まで測定される長さL1’’’を定め、長さL1’’’は、支柱軸線3072に沿って測定される。一実施形態において、第1の点2073は、近位端3068またはその付近(例えば、第1のジョイント64)に位置し、第2の点3075は、遠位端3070またはその付近(例えば、第2のジョイント66)に位置する。アクチュエータ3032の作動によって、ねじ棒3060がスリーブ3062に対して平行移動し、長さL1’’’が変化する。
【0177】
ねじ棒3060は、多くの態様においてねじ棒60に類似し、したがって本明細書におけるねじ棒60の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、ねじ棒3060にも適用可能である。支柱3024は、フォロワ3077を含むことができる。フォロワ3077を、フォロワ3077が平行移動および回転の両方をしてねじ棒3060へと固定されるように、ねじ棒3060によって支持することができる。フォロワ3077は、ねじ棒3060がスリーブ3062に対して平行移動するときにねじ棒3060がスリーブ3062に対して回転することを防止するように構成される。図示の実施形態に示されるとおり、ねじ棒3060は、フォロワ3077を受け入れるように構成された穴3081を含むことができる。
【0178】
スリーブ3062は、多くの態様においてスリーブ62に類似し、したがって本明細書におけるスリーブ62の説明は、とくにそのようでないと示されない限りは、スリーブ3062にも適用可能である。スリーブ3062は、第1の端部(例えば、スリーブ近位端3082)と、第2の端部(例えば、スリーブ遠位端3084)と、スリーブ近位端3082からスリーブ遠位端3084まで延びるスリーブ本体3086とを含み、長手方向Lに細長い。スリーブ本体3086は、スリーブ近位端3082を含むスリーブ近位部3087と、スリーブ遠位端3084を含むスリーブ遠位部3091とを含む。スリーブ3062は、詳しくは後述されるようにスリーブ3062をアクチュエータ3032へと固定するように構成された周溝3093をさらに含むことができる。図示の実施形態に示されるとおり、周溝3093は、スリーブ近位部3087に配置され、スリーブ本体3086へとスリーブ本体3086を少なくとも途中まで貫いて延びる。
【0179】
スリーブ3062は、アクチュエータ3032がスリーブ3062に対して平行移動して固定され、かつスリーブ3062に対して支柱軸線3072を中心にして回転可能であるように、アクチュエータ3032につながるように構成される。図示の実施形態に示されるとおり、支柱3024は、一部分がスリーブ3062の周溝3093に受け入れられ、かつ一部分がアクチュエータ3032の周溝3033に受け入れられるように構成された部材(例えば、Cクリップ3700)を含む。
【0180】
支柱3024は、アクチュエータ3032をさらに含む。アクチュエータ3032は、伸延ナット3096を含む。伸延ナット3096は、スリーブ近位部3087を受け入れるように構成された第1の部分3098と、ねじ棒3060を受け入れるように構成された第2の部分3099とを含む。図示のとおり、第1の部分3098は、第1の部分3098の内面3104によって定められる凹所3102を含むことができる。第2の部分3099は、第2の部分3099の内面3108によって定められる貫通穴3106を含むことができる。一実施形態において、第2の部分3099の内面3108は、ねじ棒3060と係合するように構成されたねじ山を含み、第1の部分3098の内面3104は、ねじ山を有していない。一実施形態において、内面3108は、円周を定めており、内面3108の少なくとも一部分の円周の全体が、ねじ山を有している。別の実施形態においては、円周の全体が、アクチュエータが支柱軸線を中心にして第1の回転方向に回転させられるとき、およびアクチュエータが支柱軸線を中心にして第1の回転方向とは反対の第2の回転方向に回転させられるときの両方において、ねじ棒3060に接触する。
【0181】
一実施形態において、アクチュエータ3032は、最大外径OD1を定めることができる。図示の実施形態に示されるとおり、アクチュエータ3032がスリーブ本体3062によって支持されるとき、アクチュエータ3032は、支柱軸線3072に垂直な方向に関する第1の最大断面寸法OD1を定める。一実施形態において、アクチュエータ3032がスリーブ3062によって支持されるとき、支柱3024は、アクチュエータ3032の内面3108とねじ棒3060とのねじでの取り付けを解除するいかなる機構も有さない。
【0182】
支柱3024は、ロック機構3200をさらに含むことができる。ロック機構3200は、ロック構成および非ロック構成を定めるシンチナット3202を含むことができる。ロック機構3200がロック構成にあるとき、支柱軸線3072を中心とするアクチュエータ3032のスリーブ3062に対する回転が防止される。ロック機構3200を、ロック機構3200がロック構成にあるときに、1)支柱軸線3072を中心とするアクチュエータ3032のスリーブ3062に対する回転が一方向(例えば、時計方向)について防止され、2)もう1つの方向(例えば、反時計方向)についてはアクチュエータ3032が支柱軸線3072を中心にしてスリーブ3062に対して自由に回転できるように、構成することができる。ロック機構3200が非ロック構成にあるとき、アクチュエータ32は、支柱軸線3072を中心にしてスリーブ3062に対していずれの方向にも自由に回転することができる。
【0183】
シンチナット3202は、第1の表面3204と、第1の表面3204の反対向きの第2の表面3206と、第1の表面3204から第2の表面3206まで延びるシンチナット本体3208とを含むことができる。シンチナット3202は、シンチナット本体3208を貫いて第1の表面3204から第2の表面3206まで延びるねじ山付きの貫通穴3210をさらに含むことができる。シンチナット3202が、ねじ棒3060をねじ山付きの貫通穴3210に受け入れるようにねじ棒3060に取り付けられるとき、第1の表面3204はアクチュエータ3032に面する。支柱3024は、ロック構成においてシンチナット3202の第1の表面3204がアクチュエータ3032の第2の部分3099に当接するように構成される。支柱3024を、非ロック構成においてシンチナット3202の第1の表面3204が支柱軸線3072に沿ってアクチュエータ3032の第2の部分3099から離れるようにさらに構成することができる。シンチナット3202は、ロック構成から非ロック構成への移動のために、支柱軸線3072を中心にしてねじ棒3060に対して回転させられるように構成される。シンチナット3202は、第2の最大断面寸法をさらに定めることができる。ロック機構がねじ棒によって支持されるとき、第2の最大断面寸法OD2は、支柱軸線3072に垂直な方向に測定される。一実施形態において、第2の最大断面外寸OD2は、第1の最大断面寸法OD1よりも大きい。
【0184】
アクチュエータ3032の作動は、一実施形態において、支柱軸線3072を中心とするねじ棒3060に対する回転だけを含む。支柱3024の長さL1’’’を増やすために、ロック機構3200は、シンチナット3202が長さL1’’’を減少させる方向のアクチュエータ3032のスリーブ3062およびねじ棒3060に対する回転だけを防止するように構成されているため、ロック構成または非ロック構成のいずれかであってよい。支柱3024の長さL1’’を減らすためには、ロック機構3200は、非ロック構成でなければならない。別の実施形態においては、支柱3024の長さL1’’をいずれかの方向に調節するために、ロック機構3200は非ロック構成でなければならない。
【0185】
一実施形態によれば、支柱3024の長さL1’’’を変更するために、把持部材3100へとトルクが加えられることで、アクチュエータ3032が支柱軸線3072を中心にしてねじ棒3060およびスリーブ3062に対して回転する。アクチュエータ3032のねじ棒3060およびスリーブ3062に対する回転によって、ねじ棒3060が支柱軸線3072に沿ってアクチュエータ3032およびスリーブ3062に対して平行移動し、長さL1’’’を変化させる。
【0186】
ひとたび支柱3024の所望の長さL1’’’が達成されると、シンチナット3202を支柱軸線3072を中心にしてねじ棒3060に対して回転させることで、シンチナット3202をアクチュエータ3032に向かって平行移動させることができる。ひとたびシンチナット3202がアクチュエータ3032に当接すると、支柱3024はロック構成となり、長さL1’’’のさらなる調節が(少なくとも一方向、あるいは両方向について)制限される。
【0187】
支柱3024を、非ロック構成において、支柱軸線3072を中心とするスリーブ3062に対するアクチュエータ3032の回転に、それぞれの方向の完全な(360度の)回転の全体にわたって一定である最小限の力が必要であるよう、図示のとおりに構成することができる。
【0188】
装置20は、支柱本体3025によって支持されるように各々が構成された1つ以上(例えば、複数)の識別部材3400をさらに含むことができる。各々の識別部材3400は、その識別部材3400が取り付けられた各々の支柱3024を他の支柱3024から識別または区別する情報を含むことができる。一実施形態において、識別部材3400は、色で符号化されている。色で符号化された識別部材3400は、治療計画の達成においてユーザを補助することができる。例えば、患者の自宅用の指示が、日にち1に赤色の支柱3024の長さを1mmだけ増やし、日にち2に青色の支柱3024の長さを3mmだけ増やす、などの指令を含むことができる。別の実施形態において、識別部材3400には、数字(1、2、など)によって支柱3024を識別するように番号がつけられている。識別部材3400は、図示の実施形態に示されているように伸延ナット3096の外面3114に取り付けられるラベル3402を含むことができる。
【0189】
図22A〜22Dを参照すると、別の実施形態において、支柱3024は、シンチナット3202’を含むことができる。シンチナット3202’は、シンチナット3202’の第2の表面3206から外へと第1の表面3204から遠ざかる方向に延びる柱部材3207を含む。柱部材3207を、図示の実施形態に示されるように識別部材3400を受けるように構成することができる。識別部材3400は、柱部材3207へと取り付けられる(例えば、はめ込まれる)ように構成された部材3404を含むことができる。
【0190】
図1A〜2Bおよび5A〜6Bを参照すると、一実施形態において、装置20は、支柱24の第1および第2の端部26および28のうちの一方がベース22のうちの一方へと取り付けられたときに、支柱24が取り付けられたベース22(例えば、取り付けられたベース22の穴50)に対して支柱軸線72を中心にして回転可能であるように構成される。別の実施形態において、装置20は、支柱24の第1の端部26がベース22のうちの一方へと取り付けられ、第2の端部28がベース22のうちのもう一方へと取り付けられたときに、支柱24がベース22に対して回転して固定され、したがって支柱を取り付けられたベース22(例えば、取り付けられたベース22の穴50)に対して支柱軸線72を中心にして回転させることができないように構成される。
【0191】
一実施形態において、装置20は、第1のジョイント64と、第2のジョイント66と、支柱軸線72に沿って第1のジョイント64から第2のジョイント66まで測定される長さL1とを含む。第1および第2のジョイント64および66は、支柱24をベース22へと固定するように構成された締め具14を受け入れるように各々が構成された第1および第2の締め具受け入れ穴350および450をそれぞれ定めている。支柱24は、長さL1を調節するように構成されたアクチュエータ32と、ロック機構104とを含む。ロック機構104は、少なくとも部分的にアクチュエータ32によって支持されるように構成され、ロック機構104は、アクチュエータ32による長さL1の調節が防止されるロック構成と、アクチュエータ32によって長さL1を調節することができる非ロック構成とを含む。
【0192】
装置20は、ベース22aおよび22bなどの第1および第2の外部骨固定部材をさらに含むことができる。第1および第2の外部骨固定部材の各々は、第1の側壁44(または、内面)と、第1の側壁44の反対側の第2の側壁46(または、外面)とを含む。第1の側壁44は、骨2を受け入れるように構成された空間を定める。さらに、第1および第2のベース22の各々は、第1および第2のそれぞれの側壁44および46の間をそれぞれ延びる上面(または、第1の表面)38および下面(または、第2の表面)40を含む。ベース22の各々は、第1の表面(または、上面)38から第2の表面(または、下面)40まで延びている穴50をさらに含み、穴50は、支柱24をベース22へと取り付けるための締め具14を受け入れるように構成されている。第1の側壁44が、骨2を受け入れるように構成された開口48を定め、ベース22は、中心49と、中心49から支柱24をベース22へと取り付けるための締め具14を受け入れる穴50(「締め具受け入れ穴」)へと延びる径方向外側方向とを定める。
【0193】
本明細書に開示の実施形態のいずれかによる外部骨固定装置20の組み立て方法が、以下に記載される。本明細書に開示の実施形態のいずれかによる外部骨固定装置20の組み立て方法が、以下に記載される。例えば支柱24など、本明細書に記載の支柱の実施形態のいずれかを、第1の外部骨固定部材(例えば、第1のベース22a)に対して、第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350が第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に整列するように配置することができる。第1の締め具14が、支柱24の少なくとも一部分が第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能であるように、第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350および第1のベース22aの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。一実施形態においては、少なくともロック特徴部268が、第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能である。別の実施形態においては、少なくとも長さインジケータ500が、第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能である。一実施形態においては、支柱24の全体が、第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能である。
【0194】
支柱24の少なくとも一部分を、支柱24の少なくとも一部分(例えば、ロック特徴部268)が所定の向きとなるように、第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転させることができる。所定の向きは、支柱24の少なくとも一部分(例えば、ロック特徴部268)が支柱軸線72から径方向外側方向(第1のベース22aの中心49から締め具受け入れ穴50への方向)に離れる向きであってよい。所定の向きは、ロック特徴部268が支柱軸線72から径方向外側(第1のベース22aの中心49から締め具受け入れ穴50への方向)であるベクトルを含む方向に離れるような向きの範囲を含むことができる。
【0195】
換言すると、例えばロック特徴部268など、支柱24の少なくとも一部分が、ロック機構104が開口48および骨2から外方向を向くように回転させられる。支柱24は、第2の外部骨固定部材(例えば、ベース22b)に対して、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450が第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に整列するように配置される。第2の締め具14が、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450および第2のベース22bの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。両方の締め具14がそれぞれの締め具受け入れ穴へと挿入された後で、支柱24の一部分(例えば、アクチュエータ32)は、ロック機構104がロック構成にあるとき、支柱軸線72を中心にして第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して回転することができない。
【0196】
別の実施形態によれば、骨の奇形を治療するように構成された外部骨固定装置の組み立て方法が、以下に示される。外部骨固定装置は、第1および第2の外部骨固定部材と、支柱とを含み、支柱は、第1の外部骨固定部材に取り付けられるように構成された第1のジョイントと、支柱軸線に沿って第1のジョイントから離れて位置し、第2の外部骨固定部材に取り付けられるように構成された第2のジョイントとを有する。本方法は、支柱を第1の外部骨固定部材に対して、第1のジョイントの第1の締め具受け入れ穴が第1の外部骨固定部材の第2の締め具受け入れ穴に整列するように配置するステップと、第1の締め具を少なくとも第1の締め具受け入れ穴および第2の締め具受け入れ穴へと挿入して、第1のジョイントを第1の外部骨固定部材へと取り付けるステップと、支柱を(上述のとおりの)所定の向きへと支柱軸線を中心にして第1の外部骨固定部材に対して回転させるステップと、支柱の第2のジョイントの第3の締め具受け入れ穴を第2の外部骨固定部材の第4の締め具受け入れ穴に整列させるステップと、第1および第2のジョイントの各々が支柱軸線を中心にして第1および第2の外部骨固定部材の両方に対して回転して固定されるように、第2の締め具を少なくとも第3の締め具受け入れ穴および第4の締め具受け入れ穴へと挿入して、第2のジョイントを第2の外部骨固定部材へと取り付けるステップとを含む。
【0197】
別の実施形態においては、本明細書に開示の実施形態のいずれかによる外部骨固定装置20の組み立て方法が、支柱24を、第2の外部骨固定部材(例えば、第2のベース22b)に対して、第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350が第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に整列するように配置することを含む。第1の締め具14が、例えばアクチュエータ32などの支柱24の少なくとも一部分が第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能であるように、第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350および第2のベース22bの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。アクチュエータ32を、ロック機構104が支柱軸線72から径方向外側方向(第2のベース22bの中心49から締め具受け入れ穴50への方向)に離れるように、第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転させることができる。換言すると、例えばアクチュエータ32など、支柱24の少なくとも一部分が、ロック機構104が開口48および骨2から外方向を向くように回転させられる。支柱24は、第1の外部骨固定部材(例えば、ベース22b)に対して、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450が第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に整列するように配置される。第2の締め具14が、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450および第1のベース22aの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。両方の締め具14がそれぞれの締め具受け入れ穴へと挿入された後で、支柱24の一部分(例えば、アクチュエータ32)は、ロック機構104がロック構成にあるとき、支柱軸線72を中心にして第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に対して回転することができない。
【0198】
別の実施形態においては、本明細書に開示の実施形態のいずれかによる外部骨固定装置20の組み立て方法が、支柱24を、外部骨固定部材のうちの1つ(例えば、第1のベース22a)に対して、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450が第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に整列するように配置することを含む。アクチュエータ32を、ロック機構104が支柱軸線72から径方向外側方向(第1のベース22aの中心49から締め具受け入れ穴50への方向)に離れるように、第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転させることができる。換言すると、例えばアクチュエータ32など、支柱24の少なくとも一部分が、ロック機構104が開口48および骨2から外方向を向くように回転させられる。第1の締め具14が、ロック機構104がロック構成にあるときに例えばアクチュエータ32などの支柱24の少なくとも一部分が第1のベース22aの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能でないように、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450および第1のベース22aの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。第2の締め具14が、第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350および第2のベース22bの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。
【0199】
別の実施形態においては、本明細書に開示の実施形態のいずれかによる外部骨固定装置20の組み立て方法が、支柱24を、外部骨固定部材のうちの1つ(例えば、第2のベース22b)に対して、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450が第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に整列するように配置することを含む。アクチュエータ32を、ロック機構104が支柱軸線72から径方向外側方向(第2のベース22bの中心49から締め具受け入れ穴50への方向)に離れるように、第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転させることができる。換言すると、例えばアクチュエータ32など、支柱24の少なくとも一部分が、ロック機構104が開口48および骨2から外方向を向くように回転させられる。第1の締め具14が、ロック機構104がロック構成にあるときに例えばアクチュエータ32などの支柱24の少なくとも一部分が第2のベース22bの締め具受け入れ穴50に対して支柱軸線72を中心にして回転可能でないように、第2のジョイント66の締め具受け入れ穴450および第2のベース22bの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。第2の締め具14が、第1のジョイント64の締め具受け入れ穴350および第1のベース22aの締め具受け入れ穴50を通して少なくとも途中まで挿入される。
【0200】
一実施形態において、外部骨固定装置20は、複数の支柱24と、複数のベース22とを有するキットを含む。キットは、複数の取り付け機構200をさらに含むことができる。別の実施形態において、複数の支柱24は、異なる最小および最大長さL1(例えば、第1のジョイント64の十字連結部材304の中心340から第2のジョイント66の十字連結部材440の中心440まで測定される)を有する支柱を含む。キットの複数の支柱24は、一実施形態において、1つ以上の超々短い(triple extra shortt)支柱、1つ以上の超短い(double extra short)支柱、1つ以上のきわめて短い(extra short)支柱、1つ以上の短い支柱、1つ以上の中程度の支柱、および1つ以上の長い支柱の任意の組み合わせを含むことができる。
【0201】
一実施形態においては、約65mmの最小長さL1および約82mmの最大長さL1を有し、総行程が約17mmである超々短い支柱を用意することができる。一実施形態においては、約81mmの最小長さL1および約99mmの最大長さL1を有し、総行程が約18mmである超短い支柱を用意することができる。一実施形態においては、きわめて短い支柱が、約91mmの最小長さL1および約121mmの最大長さL1ならびに約30mmの総行程を定める。一実施形態においては、短い支柱が、約116mmの最小長さL1および約152mmの最大長さL1ならびに約36mmの総行程を定める。一実施形態においては、中程度の支柱が、約142mmの最小長さL1および約205mmの最大長さL1ならびに約63mmの総行程を定める。一実施形態においては、長い支柱が、約195mmの最小長さL1および約311mmの最大長さL1ならびに約116mmの総行程を定める。
【0202】
キットの複数のベース22は、一実施形態において、90mm、120mm、150mm、180mm、210mm、および240mmの外径を有する1つ以上のベースの任意の組み合わせを含むことができる。キットの複数の取り付け機構200は、一実施形態において、1つ以上のブラケット202、締め具206、ワイヤ208、およびロッド210の任意の組み合わせを含むことができる。キットの複数の支柱は、一実施形態において、支柱24、1024、2024、および3034のうちの1つ以上の任意の組み合わせを含むことができる。
【0203】
当業者は、広い発明概念から逸脱することなく前述の実施形態に変更を行うことができることを理解されたい。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲によって定められるとおりの本発明の技術的思想および技術的範囲の範囲内の変更を包含するように意図されていると理解される。
【0204】
〔実施の態様〕
(1) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
ねじ棒およびスリーブを含む支柱本体であって、前記ねじ棒は、前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、前記棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めており、前記スリーブは、スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延びるスリーブ内腔とを含んでおり、前記スリーブ内腔は、前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動可能であるように、前記ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている、支柱本体と、
前記支柱本体によって支持され、前記ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転によって前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方を前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータとを備えており、前記アクチュエータは、前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心として前記ねじ棒に対して回転させるトルクを受けるように構成された把持部材を含んでおり、
前記把持部材は、本体と、前記把持部材の前記本体を貫いて延びる把持部材内腔とを含んでおり、前記把持部材の前記本体は、前記把持部材内腔を少なくとも部分的に定める内面と、前記内面の反対側の外面とを有しており、前記把持部材内腔は、前記支柱本体を少なくとも部分的に受け入れるように構成され、前記把持部材は、前記把持部材本体の前記内面から遠ざかる方向に前記把持部材本体の前記外面から延びている突起をさらに含んでいる、支柱。
(2) 前記突起は、前記把持部材本体の前記内面から遠ざかる方向に前記把持部材本体の前記外面から延びる少なくとも1つの側壁を含んでおり、前記少なくとも1つの側壁は、前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心として前記ねじ棒に対して回転させる前記トルクを受けるように構成されている、実施態様1に記載の支柱。
(3) 前記突起は、前記少なくとも1つの側壁が前記外面から延びる点から前記少なくとも1つの側壁が前記内面から遠ざかるように延びる方向に測定される高さを定めており、前記把持部材は、前記外面によって定められる外径をさらに含んでおり、前記高さは、前記外径の少なくとも10パーセントである、実施態様2に記載の支柱。
(4) 前記高さは、前記外径の少なくとも20パーセントである、実施態様3に記載の支柱。
(5) 前記アクチュエータは、前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するように構成されたロック機構をさらに含む、実施態様1〜4のいずれかに記載の支柱。
【0205】
(6) 前記ロック機構は、前記支柱軸線に対して角度がずらされた枢支軸線を中心にしてロック構成と非ロック構成との間を回転可能であり、前記ロック機構が前記ロック構成にあるときに前記ロック機構が前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止し、前記ロック機構が前記非ロック構成にあるときに前記ロック機構が前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止しない、実施態様5に記載の支柱。
(7) 前記ロック機構は、レバーおよび付勢部材を含み、前記付勢部材は、前記ロック機構が前記ロック構成へ向かって付勢されるように前記レバーへと付勢力を加えるように構成されている、実施態様5または6に記載の支柱。
(8) 前記付勢力は、前記枢支軸線および前記支柱軸線の両方に対して角度がずらされた方向に前記レバーへと加えられる、実施態様7に記載の支柱。
(9) 前記突起は、前記枢支軸線を中心にして前記ロック機構を枢動可能に支持する、実施態様5〜8のいずれかに記載の支柱。
(10) 前記アクチュエータの少なくとも一部分は、放射線透過性の材料から製作される、実施態様1〜9のいずれかに記載の支柱。
【0206】
(11) 前記アクチュエータの少なくとも一部分は、PEEK、Ultem、Delrin、およびRadelのうちの少なくとも1つから製作される、実施態様10に記載の支柱。
(12) 前記把持部材の少なくとも一部分は、PEEK、Ultem、Delrin、およびRadelのうちの少なくとも1つから製作される、実施態様10または11に記載の支柱。
(13) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
ねじ棒およびスリーブを含む支柱本体であって、前記ねじ棒は、前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、前記棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めており、前記スリーブは、スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延びる内腔とを含んでおり、前記内腔は、前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動可能であるように、前記ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている、支柱本体と、
前記支柱本体によって支持され、前記ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転によって前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方を前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータと、
前記1対の外部骨固定部材のうちの一方へと取り付けられるように構成されているジョイントであって、前記ねじ棒によって支持される第1のヒンジ本体と、前記1対の外部骨固定部材のうちの前記一方へと取り付けられるように構成された第2のヒンジ本体と、前記第1のヒンジ本体が前記支柱軸線に対して角度がずらされた第1の軸線ならびに前記第1の軸線および前記支柱軸線の両方に対して角度がずらされた第2の軸線の両方を中心にして前記第2のヒンジ本体に対して回転可能であるように前記第1のヒンジ本体を前記第2のヒンジ本体へと連結するように構成された十字連結部材とを含んでいる、ジョイントとを備えており、
前記十字連結部材は、実質的に球形である、支柱。
(14) 前記ジョイントは、前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒に対して平行移動することが不可能である、実施態様13に記載の支柱。
(15) 前記ジョイントは、第1のジョイントであり、前記支柱は、
前記1対の外部骨固定部材のうちの他方へと取り付けられるように構成された第2のジョイントをさらに備え、前記第2のジョイントは、前記スリーブによって支持される第1のヒンジ本体と、前記1対の外部骨固定部材のうちの前記他方へと取り付けられるように構成された第2のヒンジ本体と、前記第2のジョイントの前記第1のヒンジ本体が前記支柱軸線に対して角度がずらされた第3の軸線ならびに前記第3の軸線および前記支柱軸線の両方に対して角度がずらされた第4の軸線の両方を中心にして前記第2のジョイントの前記第2のヒンジ本体に対して回転可能であるように前記第2のジョイントの前記第1のヒンジ本体を前記第2のジョイントの前記第2のヒンジ本体へと連結するように構成された十字連結部材とを含んでおり、
前記第2のジョイントの前記十字連結部材は、実質的に球形である、実施態様13または14に記載の支柱。
【0207】
(16) 前記第1のヒンジ本体は、前記支柱軸線を中心にして前記第2のヒンジ本体に対して回転することが不可能である、実施態様13または14に記載の支柱。
(17) 前記十字連結部材は、前記第1および第2のヒンジ本体よりも放射線不透過性の材料から製作される、実施態様13、14、および16のいずれかに記載の支柱。
(18) 前記十字連結部材は、チタニウムから製作され、前記第1および第2のヒンジ本体は、アルミニウムから製作される、実施態様17に記載の支柱。
(19) 前記十字連結部材は、放射線不透過性である、実施態様13、14、および16〜18のいずれかに記載の支柱。
(20) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含むねじ棒であって、前記棒本体は、少なくとも一部にねじ山が設けられた外面を定めている、ねじ棒と、
スリーブ本体を含むスリーブであって、前記スリーブ本体は、内腔を定める内面を定めており、前記内腔は、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延び、前記棒本体の一部分を受け入れるように構成されている、スリーブと、
前記ねじ棒にねじで取り付けられ、前記スリーブによって回転可能に支持されたアクチュエータとを備えており、
前記内面および前記棒本体の一方は、前記支柱軸線に平行な方向に沿って細長いトラックを支持し、前記内面および前記棒本体の他方は、前記アクチュエータが前記スリーブおよび前記ねじ棒に対して回転させられるときに前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動するよう、前記トラックに沿って移動するように構成されたフォロワを固定的に支持する、支柱。
【0208】
(21) 前記トラックは、前記スリーブの前記内面の中へと延びるチャネルである、実施態様20に記載の支柱。
(22) 前記フォロワは、前記棒本体によって支持される、実施態様20または21に記載の支柱。
(23) 前記チャネルは、前記支柱軸線に垂直な方向に沿って前記棒本体を貫通して延びてはいない、実施態様21または22に記載の支柱。
(24) 前記スリーブ本体は、前記内面の反対側の外面を含み、前記スリーブは、前記内面から前記外面へと前記スリーブ本体を貫いて延びるスロットを定めている、実施態様20〜23のいずれかに記載の支柱。
(25) 前記ねじ棒に対して平行移動可能に固定された長さインジケータをさらに備え、前記スリーブは、前記スリーブ本体の前記外面に位置するマーキングを含み、前記長さインジケータと前記マーキングとの間の相対位置が、前記支柱の長さの表示をもたらす、実施態様20〜24のいずれかに記載の支柱。
【0209】
(26) 前記フォロワと前記トラックとの係合が、前記スリーブ本体の前記内腔における前記ねじ棒の平行移動を生じさせるべく前記アクチュエータが前記スリーブの周囲を回転するときに前記スリーブと前記ねじ棒との間の相対回転を防止する、実施態様20〜25のいずれかに記載の支柱。
(27) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
ねじ棒およびスリーブを含む支柱本体であって、前記ねじ棒は、前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、前記棒本体は、前記支柱軸線に沿って延びる長さを有する外面を定めており、前記外面は、前記長さの少なくとも一部分に沿ってねじ山を有しており、前記スリーブは、スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと前記支柱軸線に沿って延びている内腔とを含んでおり、前記内腔は、前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して前記内腔内を平行移動可能であるように、前記ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている、支柱本体と、
前記支柱本体によって支持され、前記ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転によって前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方を前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータと、
ロック機構とを備えており、前記ロック機構は、前記ロック機構が前記支柱軸線を中心とする回転の方向に沿った前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するロック構成と、前記ロック機構が前記支柱軸線を中心とする前記回転の方向に沿った前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止しない非ロック構成と、の間で前記ロック機構を作動させるために、前記支柱軸線に対して角度がずらされた方向に沿って前記アクチュエータに対して移動することができるロック機構本体を有している、支柱。
(28) 前記アクチュエータは、前記スリーブによって支持される、実施態様27に記載の支柱。
(29) 前記ロック機構は、ロック機構本体と、前記ロック機構が前記非ロック構成から前記ロック構成へ向かって付勢されるように前記ロック機構本体に付勢力を加える付勢部材とを含む、実施態様27または28に記載の支柱。
(30) 前記ロック機構は、前記ロック機構が前記ロック構成にあるときに前記回転の方向に沿って前記ロック機構本体と干渉するように構成されたロック特徴部を含み、前記ロック機構本体は、前記ロック機構が前記非ロック構成にあるときに前記回転の方向に関して前記ロック特徴部との干渉から取り去られる、実施態様29に記載の支柱。
【0210】
(31) 前記ロック機構本体が、第1の表面を定め、前記ロック特徴部は、第2の表面を定め、前記ロック機構が前記ロック構成にあるとき、前記第1および第2の表面が互いに干渉し、前記ねじ棒に対して前記アクチュエータへと加えられるトルクに反応した前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止する、実施態様30に記載の支柱。
(32) 前記第1および第2の表面は、前記第1および第2の表面が前記トルクに反応して互いの上でカム運動(cam over)しないように向けられている、実施態様31に記載の支柱。
(33) 前記ロック機構は、前記ロック構成と前記非ロック構成との間を枢支軸線を中心にして枢動できるように前記アクチュエータによって枢動可能に支持されている、実施態様29〜32のいずれかに記載の支柱。
(34) 前記枢支軸線は、前記支柱軸線に対して角度がずらされている、実施態様33に記載の支柱。
(35) 前記枢支軸線は、前記支柱軸線に対して実質的に垂直である、実施態様34に記載の支柱。
【0211】
(36) 前記ロック機構本体は、レバーを含み、前記付勢力は、前記支柱軸線および前記枢支軸線の両方に対して角度がずらされた方向に前記レバーへと加えられる、実施態様33〜35のいずれかに記載の支柱。
(37) 前記レバーは、ストップ部を含み、前記ロック特徴部は、前記支柱本体によって定められた凹所を含み、前記ロック機構が前記ロック構成にあるとき、前記ストップ部が少なくとも部分的に前記凹所内に受け入れられる、実施態様36に記載の支柱。
(38) 前記支柱本体は、前記スリーブへと回転して固定された(rotationally fixed)ベアリングをさらに含み、前記アクチュエータは、前記支柱軸線を中心にして前記ベアリングに対して回転可能であり、前記ベアリングは、前記凹所を定めている、実施態様37に記載の支柱。
(39) 前記スリーブは、前記凹所を定めている、実施態様37に記載の支柱。
(40) 前記レバーは、前記枢支軸線に関して前記ストップ部の反対側に位置するベース部をさらに含み、前記付勢力は、前記ロック機構を前記ロック構成へと付勢するために前記ベース部へと加えられる、実施態様37〜39のいずれかに記載の支柱。
【0212】
(41) 前記ベース部は、前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心にして前記ねじ棒に対して回転させることができるように、前記ロック機構を前記付勢力に逆らって前記ロック構成から前記非ロック構成へと付勢する作動力を受けるように構成される、実施態様40に記載の支柱。
(42) 前記ロック機構が前記ロック構成から前記非ロック構成へと移動するとき、前記ロック機構は、前記ねじ棒に対する前記支柱軸線を中心とする前記アクチュエータの完全な回転の完了時に前記ロック構成へと戻るように構成される、実施態様40または41に記載の支柱。
(43) 前記ロック機構が前記枢支軸線を中心にして前記ロック構成へと枢動するとき、前記ロック機構は、前記ロック機構が前記ロック構成にあることを示す可聴表示、触知できる表示、視覚表示、またはこれらの任意の組み合わせを生成する、実施態様33〜42のいずれかに記載の支柱。
(44) 前記アクチュエータは、把持面と、前記把持面から延びる突起とを定め、前記把持面および前記突起の両方は、前記ロック機構が前記非ロック構成にあるときに前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心にして前記ねじ棒に対して回転させるトルクを受けるように構成されている、実施態様27〜43のいずれかに記載の支柱。
(45) 前記突起は、前記ロック機構本体を枢動可能に支持する、実施態様44に記載の支柱。
【0213】
(46) 前記把持面および前記突起の少なくとも一部分は、PEEK、Ultem、Delrin、およびRadelのうちの少なくとも1つから作られている、実施態様44または45に記載の支柱。
(47) 前記アクチュエータの少なくとも一部分は、放射線透過性の材料から製作される、実施態様27〜46のいずれかに記載の支柱。
(48) 前記アクチュエータの少なくとも一部分は、PEEK、Ultem、Delrin、およびRadelのうちの少なくとも1つから製作される、実施態様47に記載の支柱。
(49) 前記ロック機構は、押し部材と、付勢部材と、ロック特徴部とを含み、前記付勢部材は、前記押し部材が前記ロック特徴部から完全に取り除かれる前記非ロック構成から、前記押し部材の少なくとも一部分が前記ロック特徴部へと挿入される前記ロック構成に向かって、前記ロック機構が付勢されるように、前記押し部材へと付勢力を加えるように構成されている、実施態様27〜32のいずれかに記載の支柱。
(50) 前記押し部材は、突起を定め、ロック特徴部は、前記スリーブによって定められる凹所を含み、前記凹所は、前記突起と前記凹所との間の干渉によって前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転が防止されるように、前記突起を受け入れるように構成されている、実施態様49に記載の支柱。
【0214】
(51) 前記突起は、第1の表面を定め、前記凹所は、第2の表面を定め、前記ロック機構が前記ロック構成にあるとき、前記第1および第2の表面が互いに干渉し、前記ねじ棒に対して前記アクチュエータへと加えられるトルクに反応した前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止する、実施態様50に記載の支柱。
(52) 前記第1および第2の表面は、前記第1および第2の表面が前記トルクに反応して互いの上でカム運動しないように向けられている、実施態様51に記載の支柱。
(53) 前記支柱軸線に対して角度がずらされた方向は、前記支柱軸線に実質的に垂直である、実施態様49〜52のいずれかに記載の支柱。
(54) 前記支柱に取り付けられて前記支柱の長さを割り出すように構成された長さ測定装置をさらに備える、実施態様27〜53のいずれかに記載の支柱。
(55) 前記長さ測定装置は、センサおよびマーカを含み、前記センサおよび前記マーカは、前記アクチュエータの回転によって前記センサおよび前記マーカの少なくとも一方または両方が前記支柱軸線に沿って前記センサおよび前記マーカの他方に対して平行移動するように前記支柱へと固定されるように構成されている、実施態様54に記載の支柱。
【0215】
(56) 前記センサは、前記スリーブによって支持され、前記マーカは、前記ねじ棒によって支持される、実施態様55に記載の支柱。
(57) 前記長さ測定装置は、前記支柱の長さを、前記長さ測定装置によって支持されたデジタル表示装置へと出力する、実施態様54〜56のいずれかに記載の支柱。
(58) 前記長さ測定装置は、前記支柱の長さを、前記長さ測定装置から離れた装置上のデジタル表示装置へと無線で送信する、実施態様54〜57のいずれかに記載の支柱。
(59) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
ねじ棒およびスリーブを含む支柱本体であって、前記ねじ棒は、前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、前記棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めており、前記スリーブは、スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延びる内腔とを含んでおり、前記内腔は、前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動可能であるように、前記ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている、支柱本体と、
前記支柱本体によって支持され、前記ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転によって前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方を前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータと、
ロック機構であって、前記ロック機構が印加されるトルクに反応した前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するロック構成と、前記ロック機構が前記印加されるトルクに反応した前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止しない非ロック構成との間を、枢支軸線を中心にして前記アクチュエータに対して枢動するように前記アクチュエータによって支持された、ロック機構とを備えており、
前記ロック機構は、第1の表面を含み、前記支柱本体は、前記ロック機構が前記ロック構成にあるときに前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するように前記第1の表面と干渉する第2の表面を定め、前記第1および第2の表面は、前記第1および第2の表面が前記印可されるトルクに反応して互いの上でカム運動しないように向けられている、支柱。
(60) 前記ロック機構は、前記第1の表面を定めるレバーを含む、実施態様59に記載の支柱。
【0216】
(61) 前記ロック機構は、前記第1の表面を定める押し部材を含む、実施態様59に記載の支柱。
(62) 前記第1および第2の表面は、互いに実質的に平行である、実施態様59〜61のいずれかに記載の支柱。
(63) 前記第1および第2の表面は、前記支柱軸線に対して実質的に垂直である、実施態様59〜62のいずれかに記載の支柱。
(64) 前記レバーは、前記第1の表面を支持するストップ部を含み、前記支柱本体は、前記第2の表面によって少なくとも部分的に定められる凹所を含み、前記ロック機構が前記ロック構成にあるとき、前記ストップ部は、前記凹所内に少なくとも部分的に受け入れられる、実施態様60〜63のいずれかに記載の支柱。
(65) 前記ロック機構は、前記ロック機構が前記非ロック構成から前記ロック構成へ向かって付勢されるように前記レバーに付勢力を加える付勢部材を含んでいる、実施態様59〜64のいずれかに記載の支柱。
【0217】
(66) 前記レバーは、前記枢支軸線に関して前記ストップ部の反対側に位置するベース部をさらに含み、前記付勢力は、前記ロック機構が前記ロック構成へと付勢されるように前記ベース部に加えられる、実施態様65に記載の支柱。
(67) 前記ベース部は、前記アクチュエータを前記支柱軸線を中心にして前記ねじ棒に対して回転させることができるように、前記ロック機構を前記ロック構成から前記非ロック構成へと付勢する作動力を受けるように構成される、実施態様66に記載の支柱。
(68) 骨の奇形を治療するように構成された外部骨固定装置を組み立てる方法であって、前記外部骨固定装置は、第1および第2の外部骨固定部材と、支柱とを含んでおり、前記支柱は、前記第1の外部骨固定部材に取り付けられるように構成された第1のジョイントと、支柱軸線に沿って前記第1のジョイントから離れており、前記第2の外部骨固定部材に取り付けられるように構成された第2のジョイントとを有し、前記方法は、
前記第1のジョイントの第1の締め具受け入れ穴が前記第1の外部骨固定部材の第2の締め具受け入れ穴に整列するように、前記支柱を前記第1の外部骨固定部材に対して配置するステップと、
第1の締め具を少なくとも前記第1の締め具受け入れ穴および前記第2の締め具受け入れ穴へと挿入し、前記第1のジョイントを前記第1の外部骨固定部材へと取り付けるステップと、
前記支柱を前記第1の外部骨固定部材に対して前記支柱軸線を中心にして所定の向きへと回転させるステップと、
前記支柱の前記第2のジョイントの第3の締め具受け入れ穴を前記第2の外部骨固定部材の第4の締め具受け入れ穴に整列させるステップと、
前記第1および第2のジョイントの各々が前記支柱軸線を中心にして前記第1および第2の外部骨固定部材の両方に対して回転可能に固定されるように、第2の締め具を少なくとも前記第3の締め具受け入れ穴および前記第4の締め具受け入れ穴へと挿入し、前記第2のジョイントを前記第2の外部骨固定部材へと取り付けるステップとを含む、方法。
(69) 前記回転させるステップは、前記支柱のアクチュエータによって保持されたロック機構本体を骨へと向かうベクトルを有している方向に沿って押し込むことで、前記支柱が、前記ロック機構本体が前記支柱軸線を中心とする回転の方向に沿った前記支柱のねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するロック構成から、前記ロック機構本体が前記支柱軸線を中心とする前記回転の方向に沿った前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止しない非ロック位置へと作動されるように、前記支柱の前記アクチュエータを位置させるステップを含む、実施態様68に記載の方法。
(70) 前記回転させるステップは、長さインジケータを実質的に前記所定の向きに配置するステップを含み、前記長さインジケータは、前記支柱の長さを表示するように構成される、実施態様68に記載の方法。
【0218】
(71) 前記第1の締め具を挿入するステップは、前記第1の締め具を、前記第2の締め具受け入れ穴を通して前記第1の締め具受け入れ穴へと挿入するステップを含む、実施態様68〜70のいずれかに記載の方法。
(72) 前記第2の締め具を挿入するステップは、前記第2の締め具を、前記第4の締め具受け入れ穴を通して前記第3の締め具受け入れ穴へと挿入するステップを含む、実施態様68〜71のいずれかに記載の方法。
(73) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含むねじ棒であって、前記棒本体は、少なくとも一部にねじ山が設けられた外面を定めており、前記外面は、前記支柱軸線に平行な方向について或る断面形状を定めており、前記断面形状は、非円形である、ねじ棒と、
スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延びている内腔とを含むスリーブであって、前記スリーブ本体は、前記内腔を定める内面を定めており、前記内面は、前記内腔の開口を定めており、前記開口は、前記方向について或る断面形状を定めており、前記開口の前記断面形状は、前記開口が前記棒本体の一部分を受け入れて前記スリーブに対する前記ねじ棒の回転を防止するように構成されるように、前記外面の前記断面形状に対応している、スリーブと、
前記ねじ棒にねじで取り付けられ、前記スリーブによって回転可能に支持されたアクチュエータとを備えており、
前記棒本体の前記一部分が前記ねじ棒の前記開口へと挿入されたとき、前記アクチュエータの作動により、前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方が前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動する、支柱。
(74) 前記アクチュエータの作動は、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を含む、実施態様73に記載の支柱。
(75) 前記外面の前記断面形状は、前記開口の前記断面形状に一致する、実施態様73または74に記載の支柱。
【0219】
(76) 前記ねじ棒は、前記外面の前記断面形状を部分的に定める少なくとも1つの平坦部を含む、実施態様73〜75のいずれかに記載の支柱。
(77) 前記少なくとも1つの平坦部は、円形状の弦によって部分的に定められる平面に沿って延びており、前記円形状の一部分は前記外面を定める、実施態様76に記載の支柱。
(78) 前記平面は、前記支柱軸線に平行な方向によってさらに定められる、実施態様77に記載の支柱。
(79) 前記内面は、前記開口の前記断面形状を部分的に定める少なくとも1つの平坦部を含む、実施態様73〜78のいずれかに記載の支柱。
(80) 前記外面の前記断面形状および前記開口の前記断面形状の各々は、実質的にD字形である、実施態様73〜79のいずれかに記載の支柱。
【0220】
(81) 前記支柱に取り付けられて前記支柱の長さを割り出すように構成された長さ測定装置をさらに備える、実施態様73〜80のいずれかに記載の支柱。
(82) 前記長さ測定装置は、センサおよびマーカを含み、前記センサおよび前記マーカは、前記アクチュエータの回転によって前記センサおよび前記マーカの少なくとも一方または両方が前記支柱軸線に沿って前記センサおよび前記マーカの他方に対して平行移動するように前記支柱へと固定されるように構成されている、実施態様81に記載の支柱。
(83) 前記センサは、前記スリーブによって支持され、前記マーカは、前記ねじ棒によって支持される、実施態様82に記載の支柱。
(84) 前記長さ測定装置は、前記支柱の長さを、前記長さ測定装置によって支持されたデジタル表示装置へと出力する、実施態様81〜83のいずれかに記載の支柱。
(85) 前記長さ測定装置は、前記支柱の長さを、前記長さ測定装置から離れた装置上のデジタル表示装置へと無線で送信する、実施態様81〜84のいずれかに記載の支柱。
【0221】
(86) 支柱軸線に沿って1対の外部骨固定部材へと接続されるように構成された支柱であって、
ねじ棒およびスリーブを含む支柱本体であって、前記ねじ棒は、前記支柱軸線に沿って細長い棒本体を含んでおり、前記棒本体は、少なくとも一部分にねじ山が設けられた外面を定めており、前記スリーブは、スリーブ本体と、少なくとも前記スリーブ本体の中へと延びる内腔とを含んでおり、前記内腔は、前記ねじ棒が前記支柱軸線に沿って前記スリーブに対して平行移動可能であるように、前記ねじ棒の少なくとも一部分を受け入れるように構成されている、支柱本体と、
前記スリーブによって支持され、前記ねじ棒にねじで取り付けられたアクチュエータであって、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転によって前記ねじ棒および前記スリーブの少なくとも一方または両方を前記支柱軸線に沿って前記ねじ棒および前記スリーブの他方に対して平行移動させる、アクチュエータと、
ロック機構であって、前記ロック機構が前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止するロック構成と、前記ロック機構が前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転を防止しない非ロック構成との間を前記支柱軸線に沿って前記アクチュエータに対して平行移動可能であるように、前記ねじ棒によって支持された、ロック機構とを備えており、
前記アクチュエータが前記スリーブによって支持されるとき、および前記ロック機構が前記ねじ棒によって支持されるとき、前記アクチュエータが、前記支柱軸線に垂直な方向に関する第1の最大断面寸法を定め、前記ロック機構が、前記方向に関する第2の最大断面寸法を定め、前記第2の最大断面寸法は、前記第1の最大断面寸法よりも大きい、支柱。
(87) 前記アクチュエータは、前記ねじ棒の前記外面とねじで係合する内面を定め、前記内面は、自身の外周の全体を巡ってねじ山を有している、実施態様86に記載の支柱。
(88) 前記外周の前記全体は、1)前記アクチュエータが前記支柱軸線を中心にして第1の回転方向に回転させられるとき、および2)前記アクチュエータが前記支柱軸線を中心にして前記第1の回転方向とは反対の第2の回転方向に回転させられるとき、前記ねじ棒の前記外面に接する、実施態様87に記載の支柱。
(89) 前記アクチュエータは、前記支柱軸線を中心とする前記ねじ棒に対する前記アクチュエータの回転に、前記支柱軸線を中心とするいずれかの回転方向における完全な(360度の)回転の全体にわたって一定である最小限の力が必要であるように構成されている、実施態様86〜88のいずれかに記載の支柱。
(90) 前記アクチュエータが前記スリーブによって支持される場合、前記支柱は、前記アクチュエータおよび前記ねじ棒のねじによる取り付けを切り離す機構を持たない、実施態様86〜89のいずれかに記載の支柱。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図17C
図17D
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B
図20C
図20D
図21A
図21B
図21C
図21D
図22A
図22B
図22C
図22D