【文献】
L.Vivien,"Zero-bias 40Gbit/s germanium waveguide photodetector on silicon",OPTICS EXPRESS,Vol20, No.2 (2012),pp.1096-1101
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光検出器の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第1の距離が、前記テーパー構造の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい、請求項4に記載の半導体デバイス。
トレンチ構造が、少なくとも部分的に、前記多結晶シリコン領域の方への前記第1の酸化物領域の凹部によって形成され、前記光検出器の底面が、前記トレンチ構造内に配置されたシリコンと接触する、請求項8に記載の方法。
前記単結晶シリコン領域を形成することは更に、前記ウエハ内に1つ以上の凹部をエッチングすることを有し、前記単結晶シリコン領域の上に前記酸化物材料を配設することは更に、各々が前記1つ以上の凹部のそれぞれの1つ内の1つ以上のミラー構造を形成する、請求項8乃至10のうちの何れかに記載の方法。
前記光検出器の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第1の距離が、前記テーパー構造の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい、請求項12に記載の方法。
前記光検出器の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第1の距離が、前記テーパー構造の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい、請求項18に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここに説明される実施形態は、光検出器領域での吸収のために導波路構造を用いて光を効率的に導く技術及び/又は機構を様々に提供する。光検出器入力における向上された光カップリングが、それぞれ異なる寸法の入力及び出力によって特徴付けられるテーパー状の導波路構造を有する一実施形態に従って達成され得る。半導体デバイスのテーパー構造は、実質的に単結晶のシリコンを有し得る。そのようなシリコンをここでは“単結晶”として参照するが、当業者が理解するように、そうとはいえ、例えば不完全なエピタキシャル成長プロセスの所産として、低いレベルの結晶欠陥が存在してもよい。テーパー構造の厚さが半導体デバイスの長さに沿って減少し得る。それに代えて、あるいは加えて、テーパー構造の幅が半導体デバイスの長さに沿って減少してもよい。
【0007】
一実施形態において、第1の埋込酸化物(BOX)が、そのようなテーパー構造の単結晶シリコン(モノSi)の下に位置して接触し得る。第1のBOXは更に、更なる単結晶シリコンが中に配置されるトレンチを形成し得る。Ge PDのゲルマニウムが、テーパー構造を用いて導かれる光を受けるように、そのようなトレンチの上に配設され得る。例えば、Ge PDは、少なくとも、導波路の下である第1のBOXの頂面の深さまで延在し、それにより、光がGe PDの下に導かれる可能性を低減し得る。
【0008】
1つ以上のミラー構造が、Ge PDの入力として作用する面とは反対側のGe PDの面上に配設され得る。該1つ以上のミラー構造は、Ge PDへと戻る光の二重通過(ダブルパス)を提供し得る。該1つ以上のミラー構造は、例えば交互配置されたSi部分及びSiO
2部分の周期構造(例えば、2周期のSiO
2を含む周期構造)を有するブラッグ回折格子リフレクタ(これは、例えば、)として作用するそれぞれ異なる屈折率の2つの材料を提供し得る。一部の実施形態において、多結晶Si(ポリSi)が、第1のBOXの下に配設されることができ、例えば、このポリSiの下に第2のBOXが配設される。このようなポリSiは、例えば厚い酸化物堆積と比較して、改善された応力応答特性を提供し得る。
【0009】
特定の実施形態は、このような半導体デバイスを製造するプロセスを含む。一実施形態において、テーパー構造の製造は、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウエハ上にモノSiエピタキシ(EPI)を成長させることを含む。このようなモノSi EPIの中に、1つ以上の凹部(リセス)がエッチングあるいはその他の方法で形成され、例えば、このような凹部は、ミラー構造、アライメント構造、及び/又はこれらに類するものの形成を提供し得る。一実施形態において、工学設計された導波路構造が、モノSi EPIの中にエッチングあるいはその他の方法で形成され得る。このような工学設計構造は、テーパー構造及び、一部の実施形態において、Ge PDの下に位置することになるトレンチSiを含み得る。このような工学設計された導波路構造の形成後、第1のBOXを形成するように酸化物堆積が実行され得る。一部の実施形態において、更なる堆積、ドーピング、及び/又はその他の製造処理のために工学設計導波路構造を露出させるように、SOIウエハの一部が、研削され、分裂され、又はその他の方法で除去され得る。
【0010】
図1A−1Mは、一実施形態に従った光検出デバイスを製造するプロセスの様々な段階に関する断面図を示している。
図1A−1Mによって表されるプロセスは、Ge PDへと光を効率的に導くことをもたらすように、工学設計されたSi構造がSOI基板上に形成されて、そのようなSi構造にBOX構造が接触することになる処理の一例を例示するものである。ここで
図1Aを参照するに、様々なアディティブ(加法)及び/又はサブトラクティブ(減法)製造プロセスを用いた導波路及び光検出器構造の形成のために、ウエハ102が準備され得る。ウエハ102は、バリア層104を含んだ、あるいはそれを含むように注入又はその他の方法で処理されるバルクSiの基板を有し得る。バリア層104は、例えば、後続処理においてウエハ102の一部の除去を容易にすることになるSiGe層又はH注入層とし得る。一実施形態において、バリア層104は、既知のシリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウエハ製造プロセスを用いて形成される。
【0011】
段階100aにて、ウエハ102の表面に、1つ以上の凹部が形成され得る。限定ではなく例示として、例示的な凹部108によって表す1つ以上の凹部は、1つ以上の光反射(又は“ミラー”)構造の後続形成をもたらすために、ウエハ102内にエッチングされ得る。一実施形態において、ウエハ102内への凹部108の深さは、凹部108の近くに形成されることになるGe PDの厚さ程度であり、例えば、少なくともそれに等しい。限定ではなく例示として、凹部108は、最終的に凹部108に接触することになる導波路構造の深さと同じ以上の深さを有し得るが、その深さは、実装特有の細目に従って様々となり得る。特定の実施形態はこれに関して限定されるものではないが、更に凹部106がウエハ102にエッチングあるいはその他の方法で形成され得る。凹部106は、例えば、後の半導体構造の位置決めを支援するために、少なくとも部分的にアライメント構造として作用し得る。
【0012】
次に
図1Bを参照するに、ウエハ102上に、単結晶Siエピタキシ110が成長され得る。モノSi EPI110の成長は、特定の実施形態への限定ではないが、従来のエピタキシャル成長技術から適応され得る。ここでは、特定の実施形態の詳細を不明瞭にしないよう、そのような従来の成長技術の詳細は説明しない。モノSi EPI110の成長に先立ち、凹部106、108の一部又は全てが、成長マスクとして作用する酸化物又はその他の好適材料で充たされ得る。
図1Cの段階100cに示すように、凹部106、108の一部又は全てを露出させるパターン114、116を選択的に形成するため、モノSi EPI110のドライエッチング及び/又はその他のそのような処理が実行され得る。そのような処理は、さらに、凹部106、108内の一部又は全ての酸化物若しくはその他のマスク材料を除去してもよいが、特定の実施形態はこれに関して限定されるものではない。
【0013】
次に
図1Dを参照するに、モノSi EPI110から構造が様々に形成される段階100dが示されている。このような構造の一部又は全ては、例えば1つ以上の従来のリソグラフィ及びエッチング技術から適応され得る選択的サブトラクティブ処理によって形成され得る。例えば、このような構造は、モノSi材料の表面128から延在するテーパー構造120を含み得る。一実施形態において、テーパー構造120は、モノSi EPI110から、メサエッチングを実行し且つ更にグレイスケールリソグラフィ/エッチングを適用して面122、124を形成することによって形成され得る。テーパー構造120は、光検出器領域へと光を集めて導く半導体デバイスの動作を容易にするように構成され得る。限定ではなく例示として、テーパー構造は、表面128の上方に数十ミクロン(例えば、60ミクロン)に至る高さまで延在し得る。それに代えて、あるいは加えて、テーパー構造120の面122、124は、表面128に垂直な直線から測って、それぞれ、85°、45°の角度を有し得る。しかしながら、このような高さ及び角度の値は、単に一実施形態を例示するものであり、実装特有の細目に従って様々となり得る。
【0014】
それに代えて、あるいは加えて、表面128を露出させるためのエッチングプロセスは、ここではトレンチシリコン126として参照するシリコン構造を形成するように、選択的にマスクされてもよい。ここで説明するように、トレンチシリコン126は、一実施形態において、Ge PDの一部又は全てがその上に配設されるトレンチ構造の中にあり得る。例えば表面128を形成している材料といった、トレンチシリコン126とテーパー構造120との間のモノSi材料が、テーパー構造からそのようなGe PDへと光を導く導波路構造として作用し得る。トレンチシリコン126を設けることは、Ge PDによる改善された光の収集を容易にし得る。
【0015】
次に
図1Eを参照するに、トレンチSi126、表面128、及びテーパー構造120を含むモノSi構造上に、例えばSiO
2などの酸化物材料130がスパッタリングあるいはその他の方法で堆積される段階100eが示されている。酸化物材料130の形成は、例えば従来からの酸化技術に従って、ウエハ表面を酸化して、後続の酸化物堆積のためのイニシャルの酸化物シード層を形成することを含み得る。酸化物材料130は後に、半導体デバイスの埋込酸化物(BOX)層の一部として作用し得る。一実施形態において、トレンチシリコン126を覆っての酸化物材料130の堆積は、酸化物材料130がトレンチ構造を形成することをもたらす。それに代えて、あるいは加えて、酸化物材料130は、凹部108の一部又は全てを充たして、半導体デバイスのGe PDに戻すように光を向け直す1つ以上のミラー構造を様々に形成し得る。
【0016】
次に、
図1Fの段階100fを参照するに、酸化物材料130の上に、多結晶シリコン(ポリSi)132がスパッタリングあるいはその他の方法で堆積され得る。ポリSi132は、酸化物材料130と半導体デバイスのその他の構造との間に低応力の境界面を提供し得る。一実施形態において、ポリSi132は、少なくとも、表面128の上方のテーパー構造120の高さを越えて延在するのに十分な厚さである。例えば、ポリSi132は少なくとも20μm厚とし得るが、特定の実施形態はこれに関して限定されるものではない。
【0017】
半導体デバイスの第2の埋込酸化物層を設けるため、ポリSi132上に、更なる酸化物材料が堆積され得る。例えば、
図1Gの段階100gによって示すように、例えばSiO
2などの酸化物材料134のための水平面を提供するよう、ポリSi132の一部が研削、研磨、あるいはその他の方法で平坦化され得る(例えば、化学機械研磨を用いて)。一実施形態において、ポリSi132の平坦化は、堆積される酸化物材料134との接触のために酸化物材料130の一部を露出させる。
【0018】
テーパー構造120の形成及び段階100gの埋込酸化物構造の形成は、例えば既存の導波路製造技術とは対照的であり得る。従来、埋込テーパー構造は典型的に、SOIの絶縁層中に深い(例えば、30μm)キャビティをエッチングし、そのようなキャビティ内にコンフォーマル酸化物層を堆積し、そして、その中にSiを堆積してキャビティを充填することによって得られる。しかしながら、それらの従来技術においては、そのようなSi成長がキャビティの中又は周りの様々な表面及びエッジの上で同時に起こり、キャビティ内でポリSiの形成をもたらす。対照的に、特定の実施形態は、テーパー構造の光学特性がモノSiを用いて向上されるとの認識、及び/又はそのようなモノSiのテーパー構造を提供する技術の実現に基づく。特定の実施形態の少なくとも1つの利点は、比較的低応力のポリSi132が、従来の半導体デバイスアーキテクチャの厚いBOX構造に伴って生じる応力及びクラック形成の問題を防ぐことである。
【0019】
一実施形態において、段階100gの処理後のウエハが、更なる処理に備えて、ハンドリングウエハに接合され得る。次に
図1Hを参照するに、そのようなハンドリングウエハは、シリコン基板140と、例えばSiO
2などの酸化物材料144とを含み得る。ハンドリングウエハは、段階100gの処理後のウエハに、酸化物材料134を介して接合されることができ、例えば、Si基板140上に配設された更なる酸化物材料142が、酸化物材料134へのハンドリングウエハの酸化物結合を提供する。
【0020】
接合後、
図1Iの段階100iに示すように、ウエハ102のSi基板の部分148が除去され得る。部分148の除去は、例えば、研削、裏面エッチング除去(バリア層104のSiGeをエッチストップとして使用する)、ウエハスプリット(H注入されたバリア層104をスマートカット処理に使用する)、及び/又はその他のそのようなサブトラクティブ処理を用いて達成され得る。そして、部分148の除去によって露出されたモノSiが、一実施形態において、研磨あるいはその他の方法で平坦化され得る。
図1Iは、段階100iでの光検出構造及び導波路構造の側断面図及び上断面図の双方を示している。参照用に、このような構造の厚さ、長さ、及び幅のそれぞれの次元も示してある。
【0021】
部分148の除去、及びそのような除去によって露出されたモノSi材料の前処理の後、Ge PDを形成するための堆積及びドーピングのプロセスが実行され得る。例えば、次に
図1Jを参照するに、(反転された)モノSi材料の頂面上に、パターン形成されたマスク(例示的なハードマスク150によって表す)が形成され得る。ハードマスク150は、例えば、SiC、SiON、TiN、カーボン、又は技術的に知られた多様なその他の有機若しくは無機マスク材料のうちの何れかを含み得る。
【0022】
一実施形態において、ハードマスク150は、ハードマスク150を貫いて延在する穴152を形成するパターンを含む。特定の実施形態はこれに関して限定されるものではないが、穴152は、それぞれ異なる全長及び/又はそれぞれ異なる全幅を持つ複数の部分を含み得る。限定ではなく例示として、穴152の断面形状は、ダンベル状、砂時計状、又は、ローブ部分(耳たぶ状部分)とそれらローブ部分の一部若しくは全ての間の少なくとも1つの比較的狭い“ネック”部分(首状部分)とを画成するその他のそのような形状を有し得る。そのような断面形状の一例を、
図1Jの上面図中に示す。
【0023】
トレンチシリコン126を露出させるように、例えばドライエッチング、ウェットエッチング、EPI反応炉内でのその場エッチング、又はこれらに類するものによって、穴152を通じて、モノSiの一部が選択的に除去され得る。次いで、このようなエッチングによって露出されたモノSi上に、選択的にゲルマニウムが成長され得る。例えば、
図1Kに示す段階100kにて、トレンチシリコン126の上の領域に、ゲルマニウムの領域160が形成される。領域160は、少なくとも、酸化物材料130で形成された第1のBOXの深さまで延在し得る。従って、領域160は、その側面50、60(及び、一実施形態において、底面)の各々上でSiに隣接し得る。一実施形態において、Geは酸化物の壁上に成長されないので、Geは領域160の全体で非ファセットであり得る(あるいは、実質的にそうである)。領域160のGeは、当初は過剰に成長されて、その後に例えばCMPプロセスによって平坦化されてもよい。そして、段階100kに示すように、続いてハードマスク150が除去され得る。
【0024】
次に
図1Lを参照するに、Ge PDの様々なそれぞれの領域を作り出すために領域160の異なる部分のドーピングが選択的に実行される段階100lが示されている。一実施形態において、そのようなドーピングは、真性Ge領域164のそれぞれの側に各々、pドープされたGe領域162及びnドープされたGe領域166を形成する。一実施形態において、このようなドーピングの一部又は全てが、ハードマスク150によって少なくとも部分的にマスクされてもよい。それに代えて、このようなドーピングは、ハードマスク150の除去後に異なるマスク又は一連のマスクを用いて行われてもよい。領域162、164、166は、テーパー構造120から領域164に向けて導かれた光に応答して電流を生成するフォトダイオードとして動作するPINジャンクションを提供し得る。
【0025】
次に
図1Mを参照するに、モノSi材料内にトレンチ170、172がエッチングあるいはその他の方法で形成される段階100mが示されており、例えば、トレンチ170、172のそれぞれの部分は、テーパー構造120の反対側に沿って又はそれを覆って延在する。トレンチ170、172は、モノSiを貫いて、その下に位置する第1のBOX層(これは、ポリSi132の上にある)まで延在し得る。特定の実施形態はこれに関して限定されるものではないが、トレンチ170、172を隔てる距離が、半導体デバイスの長さに沿って減少し得る。例えば、Ge PDの位置で、トレンチ170、172の互いからの隔たりは、領域164の幅に等しい。それに代えて、あるいは加えて、Ge PDの向こう側60に、その他の導波路トレンチ(例示的なトレンチ174、176によって表す)がエッチングあるいはその他の方法で形成されてもよい。トレンチ174、176は、最初は吸収されることなく領域164から逃れ出た光を含み得る。例えば、この光は、例えば凹部108内に形成されたものなどの1つ以上のミラー構造によって、領域164の方に戻るように反射され得る。
【0026】
図1Mは、段階100mでの半導体デバイスの、横方向の断面
図A−A’、B−B’、C−C’、D−D’、及び縦方向の断面
図E−E’、F−Fを示している。
図F−F’には、テーパー構造120から、表面128の上の導波路部分を通じて、トレンチシリコン126の上に配設されたGe PDに向けて、光がどのように集められて導かれるかを例示する矢印を示してある。この半導体デバイスの構成は、Ge PDに向けてのこのような光の効果的な収集及び集中をもたらす。一実施形態において、高度に集中された光のGe PDへの効率的な収集及び案内が、少なくとも部分的に、テーパー構造120及びその単結晶Siを用いて達成される。それに代えて、あるいは加えて、このような効率的な光の収集及び案内は、未吸収の光をGe PDの向こう側から反射し返すように位置付けられた、例えば凹部108内に形成されたものなどの、1つ以上のミラー構造を用いて達成され得る。それに代えて、あるいは加えて、このような効率的な光の収集及び案内は、Ge PDの入力に向けてのトレンチ170、172間の距離の狭小化を用いて達成され得る。
【0027】
図2は、一実施形態に従った半導体デバイスを製造する方法200の要素を例示している。方法200は、
図1A−1Mによって様々に表された処理操作のうちの一部又は全てを含み得る。
【0028】
一実施形態において、方法200は、光の伝播及び/又は再方向付けを容易にする単結晶シリコン領域を形成する処理を含む。このような処理は、210にて、例えば埋込バリア層を含む半導体材料のウエハ上に単結晶シリコンエピタキシを成長させることを含み得る。バリア層は、バルクシリコン基板に埋め込まれたSiGeを含み得る。それに代えて、バリア層は、そのようなバルクシリコンのHイオン注入処理から得られてもよい。単結晶シリコン領域の形成は更に、220にて、単結晶シリコンエピタキシをエッチングしてテーパー構造を形成することを有し得る。このエッチングは更に、例えばトレンチシリコン126の構造などの構造を形成し得るが、特定の実施形態はこれに関して限定されるものではない。
【0029】
一実施形態において、方法200の更なる処理(図示せず)は、例えば、210での単結晶シリコンエピタキシの成長に先立って、ウエハ内に1つ以上の凹部をエッチングすることを含む。このような1つ以上の凹部は、例えば、光検出器へと戻す光の反射を容易にするための1つ以上のミラー構造が後に形成されることをもたらし得る。それに代えて、あるいは加えて、1つ以上の凹部は、後続のアセンブリ、パッケージング、及び/又はこれらに類するものの間に、得られる半導体デバイスを位置決めするためのアライメント構造として作用し得る。
【0030】
一実施形態において、方法200は更に、230にて、単結晶シリコン領域の上に酸化物材料を配設して、テーパー構造に隣接した第1の酸化物領域を形成することを有する。第1の酸化物領域は、得られる半導体デバイスの動作中に、例えばテーパー構造の隣接した導波路領域を介して、テーパー構造内の光を光検出器の方に向け直すことをもたらし得る。方法200は更に、240にて、第1の酸化物領域の上に多結晶シリコン領域を形成することを有し得る。240での多結晶シリコンの形成は、テーパー構造と、一部の実施形態において第1の酸化物領域の全てとを覆い得る。
【0031】
240での多結晶シリコン領域の形成の後、方法200は、250にて、単結晶シリコン領域を露出させるように、ウエハから或る部分を除去することを実行し得る。一実施形態において、250で除去される部分は、埋込バリア層を含む。限定ではなく例示として、250でウエハの上記部分を除去することは、埋込バリア層にてウエハを引き裂く(スプリットする)ことを有し得る。方法200は更に、260にて、単結晶シリコン領域に隣接した光検出器を形成することを有し得る。一実施形態において、光検出器は、単結晶シリコン領域の1つの側面に沿って、少なくとも酸化物材料との境界面の高さまで延在する。光検出器は、酸化物材料によって少なくとも部分的に形成されたトレンチ構造の頂部まで延在し得る。例えば、トレンチ構造は、多結晶シリコン領域の方への第1の酸化物領域の凹部によって少なくとも部分的に形成されることができ、光検出器の底面がトレンチ構造内に置かれたシリコンと接触する。
【0032】
一実施形態において、方法200は更に、第1の導波路トレンチ及び第2の導波路トレンチを形成するように、単結晶シリコン領域をエッチングすることを含む処理(図示せず)を有する。これらの導波路トレンチは、例えば、テーパー構造の反対側に沿って延在し得る。一実施形態において、フォトダイオード位置での第1の導波路トレンチと第2の導波路トレンチとの間の第1の距離は、テーパー構造位置での第1の導波路トレンチと第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい。
【0033】
次に、方法200に従って製造される半導体デバイスの機構を、段階100k又はその前に形成される構造に関して検討する。一部又は全てのこれらの機構は、半導体デバイス内の平面15を参照して様々に特徴付けられ得る。平面15は、モノSi材料とそれに隣接する第1の酸化物材料との間の境界面20の少なくとも一部を含み得る。例えば、半導体デバイスの区画40は、テーパー構造120とフォトダイオードとの間に置かれた導波路部分を含み得る。区画40内で、表面10と平行に延在する境界面20の部分が、導波路部分の底面を形成し得る。このような導波路部分の1つの側面に沿って、例えば表面10から少なくとも平面15の深さまで、フォトダイオードの側面50が延在し得る。フォトダイオードは更に、側面50の反対側に、同様に隣接モノSi材料に沿って延在する側面60を有し得る。側面60は、フォトダイオードに向けて反射され返される光を受けるように方向付けられ得る。一実施形態において、フォトダイオードの底面は、トレンチシリコン126の上に配置される。半導体デバイスの区画30内で、テーパー構造120の少なくとも一部が、平面15の下方まで延在し得る(この文脈において、“下方”は、モノSi材料の表面10から遠ざかる方向を意味する)。区画30内で平面15と表面10との間に置かれたモノSi材料は、一部の実施形態において、テーパー構造120の一部と見なされ得る。
【0034】
図3は、光信号の処理が実装され得るコンピューティングシステムの一実施形態のブロック図である。システム300は、ここに記載の何れかの実施形態に従ったコンピューティング装置を表しており、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、ゲーム若しくは娯楽の制御システム、スキャナ、複写機、プリンタ、又はその他のエレクトロニクス装置とし得る。システム300は、システム300の処理、動作管理、及び命令の実行を提供するプロセッサ320を含み得る。プロセッサ320は、何らかの種類の、マイクロプロセッサ、中央演算処理ユニット(CPU)、プロセッシングコア、又はシステム300に関する処理を提供するその他の処理ハードウェアを含み得る。プロセッサ320は、システム300の全体動作を制御し、また、1つ以上のプログラム可能な汎用若しくは専用のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラム可能コントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、もしくはこれらに類するもの、又はこのようなデバイスの組み合わせであるか、それを含むかし得る。
【0035】
メモリサブシステム330は、システム300のメインメモリを表し、プロセッサ320によって実行されるコード又はルーチンを実行する際に使用されるデータ値の一時記憶を提供する。メモリサブシステム330は、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、1つ以上の種類のランダムアクセスメモリ(RAM)、もしくはその他のメモリデバイス、又はこのようなデバイスの組み合わせなどの、1つ以上のメモリデバイスを含み得る。メモリサブシステム330は、とりわけ、オペレーティングシステム(OS)336を格納してそのホストとなり、システム300における命令の実行のためのソフトウェアプラットフォームを提供する。さらに、その他の命令338が、格納されてメモリサブシステム330から実行され、システム300のロジック及び処理を提供する。OS336及び命令338は、プロセッサ320によって実行される。
【0036】
メモリサブシステム330は、そこでデータ、命令、プログラム、又はその他のアイテムを記憶するメモリデバイス332を含み得る。一実施形態において、メモリサブシステムは、プロセッサ320によるメモリデバイス332へのアクセスを支援するメモリコントローラ334を含む。プロセッサ320及びメモリサブシステム330は、バス/バスシステム310に結合される。バス310は、適切なブリッジ、アダプタ、及び/又はコントローラによって接続される、何らかの1つ以上の別個の物理バス、通信回線/インタフェース、及び/又は二点間接続を表す抽象概念である。故に、バス310は、例えば、システムバス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バス、ハイパートランスポート(HyperTransport)バス若しくは業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、小型コンピュータ用周辺機器インタフェース(SCSI)バス、ユニバーサルシリアルバス(USB)、又は電気電子技術者協会(IEEE)標準1394バス(一般的に“Firewire”と呼ばれている)のうちの1つ以上を含み得る。これら1つ以上のバス310はまた、ネットワークインタフェース350内のインタフェースに対応し得る。
【0037】
システム300はまた、1つ以上の入力/出力(I/O)インタフェース340、ネットワークインタフェース350、1つ以上の内部大容量ストレージ装置360、及び周辺インタフェース370を、バス310に結合させて含み得る。I/Oインタフェース340は、それを介してユーザがシステム300とインタラクトする1つ以上のインタフェースコンポーネント(例えば、ビデオ、オーディオ、及び/又は英数字インタフェース)を含み得る。ネットワークインタフェース350は、1つ以上のネットワーク上で遠隔装置(例えば、サーバ、他のコンピューティング装置)と通信する能力をシステム300に提供する。ネットワークインタフェース350は、Ethernet(登録商標)アダプタ、無線相互接続コンポーネント、USB(ユニバーサルシリアルバス)、又はその他の有線若しくは無線の規格ベースの若しくは独自のインタフェースを含み得る。
【0038】
ストレージ360は、例えば1つ以上の磁気、半導体、もしくは光に基づくディスク、又は組み合わせなど、不揮発的な手法で多量のデータを格納する何らかの従来からの媒体であるか、それを含むかし得る。ストレージ360は、コード若しくは命令並びにデータ362を持続的な状態で保持する(すなわち、システム300への電力の途絶にかかわらす値が保持される)。ストレージ360は、一般に、“メモリ”であると見なされ得るが、メモリ330は、プロセッサ320に命令を提供する実行用又は動作用のメモリである。ストレージ360は不揮発性であるが、メモリ330は揮発性メモリ(すなわち、システム300への電力が途絶される場合に、データの値又は状態が確定できない)を含み得る。
【0039】
周辺インタフェース370は、具体的に上述していない何らかのハードウェアインタフェースを含み得る。周辺とは一般に、システム300に従属的に接続する装置を意味する。1つの従属的な接続は、その上で動作が実行され且つそれを用いてユーザがインタラクトするソフトウェア及び/又はハードウェアプラットフォームをシステム300が提供するものである。
【0040】
図4は、光信号の処理が実装され得るモバイル装置の一実施形態のブロック図である。装置400は、例えばコンピューティングタブレット、携帯電話若しくはスマートフォン、無線対応型電子書籍リーダー、又はその他のモバイル装置などの、モバイルコンピューティング装置を表している。理解されるように、これらのコンポーネントのうちの特定のものは概略的に示されており、また、このような装置の全てのコンポーネントが装置400内に示されているわけではない。
【0041】
装置400は、装置400の主な処理演算を実行するプロセッサ410を含み得る。プロセッサ410は、例えばマイクロプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラム可能論理デバイス、又はその他の処理手段などの、1つ以上の物理的なデバイスを含み得る。プロセッサ410によって実行される処理演算は、その上でアプリケーション及び/又は装置機能が実行されるオペレーティングプラットフォーム又はオペレーティングシステムの実行を含む。処理演算は、人間ユーザ若しくは他の装置とのI/O(入力/出力)に関する演算、電力管理に関する演算、及び/又は装置400を別の装置に接続することに関する演算を含む。処理演算はまた、オーディオI/O及び/又はディスプレイI/Oに関する演算を含み得る。
【0042】
一実施形態において、装置400は、コンピューティング装置にオーディオ機能を提供することに関連するハードウェアコンポーネント(例えば、オーディオハードウェア及びオーディオ回路)及びソフトウェアコンポーネント(例えば、ドライバ、コーデック)を表すオーディオサブシステム420を含む。オーディオ機能は、スピーカ及び/又はヘッドフォンの出力、並びにマイクロフォンの入力を含み得る。このような機能のためのデバイスが、装置400に統合され、あるいは装置400に接続され得る。一実施形態において、プロセッサ410によって受け取られて処理される音声コマンドを与えることによって、ユーザが装置400とインタラクトする。
【0043】
ディスプレイサブシステム430は、ユーザがコンピューティング装置とインタラクトするための視覚ディスプレイ及び/又は触覚ディスプレイを提供するハードウェアコンポーネント(例えば、表示装置)及びソフトウェアコンポーネント(例えば、ドライバ)を表している。ディスプレイサブシステム430は、ユーザに表示を提供するために使用される特定の画面又はハードウェア装置を含み得るものであるディスプレイインタフェース432を含み得る。一実施形態において、ディスプレイインタフェースは、ディスプレイに関する少なくとも一部の処理を実行するための、プロセッサ410とは別個のロジックを含む。一実施形態において、ディスプレイサブシステム430は、出力及び入力の双方をユーザに提供するタッチスクリーン装置を含む。
【0044】
I/Oコントローラ440は、ユーザとのインタラクションに関するハードウェアデバイス及びソフトウェアコンポーネントを表している。I/Oコントローラ440は、オーディオサブシステム420及び/又はディスプレイサブシステム430の一部であるハードウェアを管理するように動作し得る。また、I/Oコントローラ440は、それを通じてユーザがシステムとインタラクトし得るような、装置400に接続する更なる装置のための接続点を例示する。例えば、装置400に取り付けられ得る装置は、マイクロフォン装置、スピーカ若しくはステレオシステム、ビデオシステム若しくはその他の表示装置、キーボード若しくはキーパッド装置、又は例えばカードリーダー若しくはその他の装置などの特定の用途で使用されるその他のI/O装置を含み得る。
【0045】
上述のように、I/Oコントローラ440は、オーディオサブシステム420及び/又はディスプレイサブシステム430とインタラクトし得る。例えば、マイクロフォン又はその他のオーディオ装置を介した入力が、装置400の1つ以上のアプリケーション又は機能に関する入力又はコマンドを提供し得る。また、ディスプレイ出力に代えて、あるいは加えて、オーディオ出力が提供されてもよい。他の一例において、ディスプレイサブシステムがタッチスクリーンを含む場合、表示装置も、I/Oコントローラ440によって少なくとも部分的に管理され得る入力装置としての役割を果たす。I/Oコントローラ440によって管理されるI/O機能を提供するために、装置400上に更なるボタン又はスイッチが存在してもよい。
【0046】
一実施形態において、I/Oコントローラ440は、例えば加速度計、カメラ、光センサ若しくはその他の環境センサ、ジャイロスコープ、グローバルポジショニングシステム(GPS)、又は装置400に含められ得るその他のハードウェアなどの装置を管理する。入力は、直接的なユーザインタラクションの部分であってもよいし、システムにその動作(例えば、ノイズのフィルタリング、輝度検出用にディスプレイを調整すること、カメラのフラッシュを与えること、又はその他の機能)に影響を及ぼす環境入力を与えることであってもよい。
【0047】
一実施形態において、装置400は、電池電力の使用、電池の充電、及び節電動作に関する機能を管理するパワーマネジメント450を含む。メモリサブシステム460が、装置400内の情報を記憶するメモリデバイス462を含み得る。メモリサブシステム460は、不揮発性(メモリデバイスへの電力が途絶される場合にも状態が変化しない)及び/又は揮発性(メモリデバイスへの電力が途絶される場合に状態が確定できない)のメモリデバイスを含み得る。メモリ460は、アプリケーションデータ、ユーザデータ、楽曲、写真、文書、若しくはその他のデータ、並びにシステム400のアプリケーション及び機能の実行に関するシステムデータ(長期又は一時的の何れであろうと)を記憶し得る。
【0048】
一実施形態において、メモリサブシステム460は、メモリコントローラ464を含む(これはまた、システム400の制御の一部と見なされてもよく、また可能性として、プロセッサ410の一部と見なされてもよい)。メモリコントローラ464は、コマンド/アドレスバス(図示せず)を介してメモリ462と通信を交換し得る。一実施形態において、メモリコントローラ464は、メモリ462に格納された(又はそれに格納されるべき)データにアクセスするためのコマンドを送信する。
【0049】
接続機能470は、装置400が外部装置と通信することを可能にするハードウェア装置(例えば、無線及び/又は有線のコネクタ、並びに通信ハードウェア)及びソフトウェアコンポーネント(例えば、ドライバ、プロトコルスタック)を含み得る。その装置は、例えば、他のコンピューティング装置、無線アクセスポイント若しくは基地局、及びヘッドセット、プリンタ、若しくはその他の装置などの周辺機器など、別々の装置であってもよい。
【0050】
接続機能470は、複数の異なる種類の接続機能を含んでいてもよい。一般化するため、セルラー接続472とワイヤレス接続474とを有する装置400を例示する。セルラー接続472は、一般に、例えばGSM(グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ)若しくはその変形若しくは派生形、CDMA(符号分割多重アクセス)若しくはその変形若しくは派生形、TDM(時間分割多重)若しくはその変形若しくは派生形、LTE(ロングタームエボリューション、“4G”とも称される)、又はその他のセル方式のサービス規格によって提供されるものなど、無線キャリアによって提供されるセル方式のネットワーク接続を意味する。ワイヤレス接続474は、セル方式でない無線接続を意味し、パーソナルエリアネットワーク(例えば、Bluetooth(登録商標)など)、ローカルエリアネットワーク(例えば、WiFiなど)、及び/又はワイドエリアネットワーク(例えば、WiMaxなど)や、その他の無線通信を含み得る。無線通信は、非固体媒体を通じての、変調された電磁放射線の使用によるデータの転送を意味する。有線通信は、固体の通信媒体を通じて行われる。
【0051】
周辺接続480は、ハードウェアインタフェース及びコネクタ、並びに周辺接続を作り出すソフトウェアコンポーネント(例えば、ドライバ、プロトコルスタック)を含む。理解されるように、装置400は、他のコンピューティング装置に対する周辺機器であること(“to”482)と、自身に接続された周辺機器を有すること(“from”484)とのどちらともし得る。装置400は一般的に、例えば装置400上のコンテンツを管理する(例えば、ダウンロード及び/又はアップロードする、変更する、同期させる)などの目的で他のコンピューティング装置に接続するための“ドッキング”コネクタを有する。また、ドッキングコネクタは、装置400が例えばオーディオビジュアルシステム又はその他のシステムへのコンテンツ出力を制御することを可能にする特定の周辺機器に、装置400が接続することを可能にし得る。
【0052】
独自のドッキングコネクタ又はその他の独自の接続ハードウェアに加えて、装置400は、一般的な又は規格ベースのコネクタを介して周辺接続480を行ってもよい。一般的な種類は、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタ(これは、幾つもの異なるハードウェアインタフェースを含み得る)、MiniDisplayPort(MDP)を含めたDisplayPort、高精細度マルチメディアインタフェース(HDMI)、Firewire、又はその他の種類を含み得る。
【0053】
一実装において、半導体デバイスを製造する方法は、単結晶シリコン領域を形成することを有し、これは、埋込バリア層を含むウエハの上に単結晶シリコンエピタキシを成長させ、且つ前記単結晶シリコンエピタキシをエッチングして、前記単結晶シリコン領域のテーパー構造を形成することを含む。当該方法は更に、前記単結晶シリコン領域の上に酸化物材料を配設して、前記テーパー構造に隣接した第1の酸化物領域を形成することと、前記第1の酸化物領域の上に多結晶シリコン領域を形成することとを有する。当該方法は更に、前記多結晶シリコン領域を形成した後に、前記埋込バリア層を含む部分を前記ウエハから除去して、前記単結晶シリコン領域を露出させることと、前記単結晶シリコン領域に隣接した光検出器を形成することとを有する。
【0054】
一実施形態において、トレンチ構造が、少なくとも部分的に、前記多結晶シリコン領域の方への前記第1の酸化物領域の凹部によって形成され、前記光検出器の底面が、前記トレンチ構造内に配置されたシリコンと接触する。他の一実施形態において、前記光検出器は、前記トレンチ構造の頂部まで延在する。他の一実施形態において、前記単結晶シリコン領域を形成することは更に、前記ウエハ内に1つ以上の凹部をエッチングすることを有し、前記単結晶シリコン領域の上に前記酸化物材料を配設することは更に、各々が前記1つ以上の凹部のそれぞれの1つ内の1つ以上のミラー構造を形成する。他の一実施形態において、当該方法は更に、前記単結晶シリコン領域をエッチングして、第1の導波路トレンチ及び第2の導波路トレンチを形成することを有する。他の一実施形態において、前記光検出器の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第1の距離が、前記テーパー構造の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい。他の一実施形態において、前記部分を前記ウエハから除去することは、前記埋込バリア層にて前記ウエハを引き裂く(スプリットする)ことを有する。
【0055】
他の一実装において、半導体デバイスは、光を受けるテーパー構造を含む単結晶シリコン領域と、前記テーパー構造の第1の端部の方に前記光を向け直す第1の埋込酸化物領域であり、当該第1の埋込酸化物領域の第1の面で前記テーパー構造に隣接する第1の埋込酸化物領域と、前記第1の面とは反対側の前記第1の埋込酸化物領域の第2の面で前記第1の埋込酸化物領域に隣接する多結晶シリコン領域と、前記単結晶シリコン領域に隣接する光検出器であり、前記第1の端部を介して前記光を受けて、前記光に基づいて電気信号を生成するように結合された光検出器とを有する。
【0056】
一実施形態において、トレンチ構造が、少なくとも部分的に、前記多結晶シリコン領域の方への前記第1の埋込酸化物の凹部によって形成されており、前記光検出器の底面が、前記トレンチ構造内に配置されたシリコンと接触している。他の一実施形態において、前記光検出器は、前記トレンチ構造の頂部まで延在している。他の一実施形態において、当該半導体デバイスは更に、前記光検出器から前記光の一部を受ける1つ以上のミラー構造を有し、前記1つ以上のミラー構造は、前記光の前記一部を前記光検出器の方に反射し返す。他の一実施形態において、前記単結晶シリコン領域の中に、第1の導波路トレンチ及び第2の導波路トレンチが形成されており、前記光は、前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間で前記光検出器の方に導かれる。他の一実施形態において、前記光検出器の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第1の距離が、前記テーパー構造の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい。他の一実施形態において、前記光検出器は、ゲルマニウムフォトダイオードを有する。他の一実施形態において、前記ゲルマニウムフォトダイオードは、pドープされたゲルマニウムを含んだ第1のローブ部分と、nドープされたゲルマニウムを含んだ第2のローブ部分と、前記第1のローブ部分と前記第2のローブ部分との間のネック部分であり、真性ゲルマニウムを含んだネック部分とを有する。
【0057】
他の一実装において、システムは、半導体デバイスを有し、該半導体デバイスは、光を受けるテーパー構造を含む単結晶シリコン領域と、前記テーパー構造の第1の端部の方に前記光を向け直す第1の埋込酸化物領域であり、当該第1の埋込酸化物領域の第1の面で前記テーパー構造に隣接する第1の埋込酸化物領域と、前記第1の面とは反対側の前記第1の埋込酸化物領域の第2の面で前記第1の埋込酸化物領域に隣接する多結晶シリコン領域と、前記単結晶シリコン領域に隣接する光検出器であり、前記第1の端部を介して前記光を受けて、前記光に基づいて電気信号を生成するように結合された光検出器とを含む。当該システムは更に、前記半導体デバイスの入力に結合された第1のデバイスであり、前記光を生成する第1のデバイスと、前記光検出器に電気的に結合された第2のデバイスであり、前記電気信号を受け取って処理する第2のデバイスとを有する。
【0058】
一実施形態において、トレンチ構造が、少なくとも部分的に、前記多結晶シリコン領域の方への前記第1の埋込酸化物の凹部によって形成されており、前記光検出器の底面が、前記トレンチ構造内に配置されたシリコンと接触している。他の一実施形態において、前記光検出器は、前記トレンチ構造の頂部まで延在している。他の一実施形態において、前記半導体デバイスは更に、前記光検出器から前記光の一部を受ける1つ以上のミラー構造を有し、前記1つ以上のミラー構造は、前記光の前記一部を前記光検出器の方に反射し返す。他の一実施形態において、前記単結晶シリコン領域の中に、第1の導波路トレンチ及び第2の導波路トレンチが形成されており、前記光は、前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間で前記光検出器の方に導かれる。他の一実施形態において、前記光検出器の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第1の距離が、前記テーパー構造の位置での前記第1の導波路トレンチと前記第2の導波路トレンチとの間の第2の距離よりも小さい。他の一実施形態において、前記光検出器は、ゲルマニウムフォトダイオードを有する。他の一実施形態において、前記ゲルマニウムフォトダイオードは、pドープされたゲルマニウムを含んだ第1のローブ部分と、nドープされたゲルマニウムを含んだ第2のローブ部分と、前記第1のローブ部分と前記第2のローブ部分との間のネック部分であり、真性ゲルマニウムを含んだネック部分とを有する。
【0059】
光検出に関する技術及びアーキテクチャがここに記載されている。以上の説明においては、説明の目的で、特定の実施形態の完全なる理解を提供するために、数多くの具体的詳細事項が説明されている。しかしながら、当業者には明らかなように、特定の実施形態はこれらの具体的詳細事項を用いずに実施されることができる。また、説明を不明瞭にしないよう、構造及び装置はブロック図の形態で示している
本明細書における“一実施形態”又は“或る実施形態”への言及は、その実施形態に関連して記載される或る特定の機構、構造又は特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所で“一実施形態において”という言い回しが現れることは、必ずしも、全てが同一の実施形態に言及しているわけではない。
【0060】
ここでの詳細な説明の幾つかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットについての処理のアルゴリズム及び記号表現に関して提示されている。これらのアルゴリズム的記述及び表現は、コンピューティング技術における当業者が自身の仕事の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、ここでは、また一般的に、所望の結果をもたらす首尾一貫した一連のステップであると考えられる。それらのステップは、物理量の物理的な操作を必要とするものである。通常、必ずしもそうではないが、それらの量は、格納され、伝送され、結合され、比較され、そしてその他の方法で操作されることが可能な電気的あるいは磁気的な信号の形態をとる。主に一般的用法という理由から、これらの信号をビット、値、エレメント、シンボル、文字、用語、数字、又はこれらに類するものとして参照することは、往々にして好都合であることがわかっている。
【0061】
しかしながら、留意すべきことには、これら及び同様の用語は全て、適当な物理量に関連付けられるものであり、それらの量に付された簡便なラベルに過ぎない。特に断らない限り、ここでの説明から明らかなように、記載全体を通して、例えば“処理する”、“計算する”、“演算する”、“決定する”、“表示する”又はこれらに類するものなどの用語を用いた説明は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリの内部で物理(電子)量として表されるデータを、コンピュータシステムメモリ若しくはレジスタ若しくはその他のそのような情報ストレージ、伝送装置、又は表示装置の内部で同様に物理量として表される他のデータへと、操作・変換するコンピュータシステム又は同様の電子コンピューティング装置の動作及び処理を意味することが認識される。
【0062】
特定の実施形態はまた、ここでの処理を実行する装置に関する。この装置は、要求される目的に合わせて特別に構築されてもよいし、コンピュータに記憶されるコンピュータプログラムによって選択的に起動あるいは再構成される汎用コンピュータを有していてもよい。そのようなコンピュータプログラムは、以下に限られないが例えば、フロッピーディスク(登録商標)、光ディスク、CD−ROM及び磁気光ディスクを含む何らかの種類のディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード若しくは光カード、又は、電子的な命令を格納するのに好適であり且つコンピュータシステムバスに結合された何らかの種類のメディアなどの、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に格納され得る。
【0063】
ここに提示されたアルゴリズム及びディスプレイは、如何なる特定のコンピュータ又はその他の装置にも本質的に関連付けられるものではない。様々な汎用システムが、ここでの教示に従ったプログラムとともに使用されてもよいし、より専用化された装置を構築して必要な方法ステップを実行することが都合がよいと判明することもある。多様なこれらシステムに必要な構造は、ここでの説明から見えてくるであろう。また、特定の実施形態は、特定のプログラミング言語を参照して説明されていない。認識されるように、ここに記載された実施形態の教示を実装することには、多様なプログラミング言語が使用され得る。
【0064】
開示した実施形態及びその実装例には、その範囲を逸脱することなく、ここに記載されたものの他に様々な変更が為され得る。故に、ここでの例示及び例は、限定の意味ではなく、例示の意味で解釈されるべきである。本発明の範囲は、請求項を参照することのみをして評価されるべきである。