特許第6382338号(P6382338)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インテル コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000002
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000003
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000004
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000005
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000006
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000007
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000008
  • 特許6382338-EMIBチップの相互接続 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382338
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】EMIBチップの相互接続
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20180820BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20180820BHJP
   B23K 1/005 20060101ALI20180820BHJP
   B23K 1/20 20060101ALI20180820BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   H01L21/60 311Q
   B23K1/00 330E
   B23K1/005 A
   B23K1/20 J
   H01L21/92 602F
   H01L21/92 604F
   H01L21/92 604Z
   H05K1/18 L
【請求項の数】21
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-559268(P2016-559268)
(86)(22)【出願日】2014年3月28日
(65)【公表番号】特表2017-511603(P2017-511603A)
(43)【公表日】2017年4月20日
(86)【国際出願番号】US2014032136
(87)【国際公開番号】WO2015147854
(87)【国際公開日】20151001
【審査請求日】2016年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ディアス,ラジェンドラ,シー.
(72)【発明者】
【氏名】デュベイ,マニッシュ
(72)【発明者】
【氏名】アルマガン,エムレ
【審査官】 加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−091888(JP,A)
【文献】 特開2011−176201(JP,A)
【文献】 特開2009−123918(JP,A)
【文献】 特表2012−512533(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/60
B23K 1/00
B23K 1/005
B23K 1/20
H05K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICパッケージサブストレートに集積回路(IC)を取り付けるための方法であって、
ICダイの接合パッドの上に半田バンプを形成するステップと、
ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップであり、前記半田濡れプロトリュージョンは、ベース部と頂点部とを含む円錐形状であり、前記ベース部の幅は、前記頂点部の幅より大きい、ステップと、
前記ICダイの前記半田バンプを前記ICパッケージサブストレートの前記半田濡れプロトリュージョンに対して接合するステップであり、溶けた前記半田バンプの形状が変化して、前記半田濡れプロトリュージョンの前記頂点部と接触する、ステップと、
を含み、
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップは、前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上への前記半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクトデポジション、を含む、
方法。
【請求項2】
前記半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクトデポジションは、
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの反対に半田濡れ材料のフィルムを配置するステップと、
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドに対して前記半田濡れ材料を移転するために、半田濡れ材料の前記フィルムに対してレーザエネルギを適用するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクトデポジションは、
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの反対に、一方の側に半田濡れ材料および他の側に透明な材料を有するフィルムを配置するステップと、
前記フィルムの透明な側に対してレーザエネルギを適用するステップと、を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項4】
半田濡れ材料のフィルムを配置するステップは、
一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に、半田濡れ材料のフィルムを配置するステップ、を含み、
レーザエネルギを適用するステップは、
前記複数の接合パッドの反対の半田濡れ材料の前記フィルム上の位置にレーザエネルギ源をスキャンするステップと、
半田濡れ材料を前記複数の接合パッドの上に移転するために、半田濡れ材料の前記フィルムに対してレーザエネルギのパルスを適用するステップと、
を含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
半田濡れ材料のフィルムを配置するステップは、
一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に、半田濡れ材料のフィルムを配置するステップ、を含み、
レーザエネルギを適用するステップは、
レーザエネルギ源が通過した前記複数の接合パッドをスキャンするステップと、
前記レーザエネルギ源の反対に置かれているときに、前記半田濡れ材料を接合パッドの上に移転するために、透明材料の前記フィルムに対してレーザエネルギのパルスを適用するステップと、
を含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記半田濡れプロトリュージョンのレーザデポジションの以前に、前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドに対して半田フラックスを適用するステップ、
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップは、前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上への前記半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクト描画、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップは、
前記接合パッドに対して前記半田濡れ材料をワイヤスタッドボンディングすること、前記接合パッドに対して半田濡れマイクロボールを取り付けること、前記接合パッドに対して半田濡れマイクロドットを取り付けること、前記接合パッドの上に半田濡れ材料を半田ジェットすること、または、前記接合パッドの上に半田濡れ材料をインジェクションモールドすること、のうち一つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップは、
前記接合パッドの上に前記半田濡れプロトリュージョンを半田ペースト印刷すること、または、前記接合パッドの上に前記半田濡れプロトリュージョンをめっきすること、のうち一つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ICダイの前記半田バンプを前記ICパッケージサブストレートの前記半田濡れプロトリュージョンに接合するステップは、
溶けた半田バンプを形成するために前記半田バンプを加熱するステップと、
前記溶けた半田バンプを前記半田濡れプロトリュージョンと接触させるステップと、を含む、
請求項6乃至9いずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ICダイの前記半田バンプを前記ICパッケージサブストレートの前記半田濡れプロトリュージョンに接合するステップは、
溶けた半田バンプを形成するために前記半田バンプを加熱するステップと、
前記ICダイの前記溶けた半田バンプを前記ICパッケージサブストレートの前記半田濡れプロトリュージョンに押し付けるステップと、を含む、
請求項6乃至9いずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
集積回路(IC)ダイの接合パッドの上に半田バンプを形成するための手段と、
ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するための手段であり、前記半田濡れプロトリュージョンは、ベース部と頂点部とを含む円錐形状であり、前記ベース部の幅は、前記頂点部の幅より大きい、手段と、
前記ICダイの前記半田バンプを前記ICパッケージサブストレートの前記半田濡れプロトリュージョンに対して接合するための手段であり、溶けた前記半田バンプの形状が変化して、前記半田濡れプロトリュージョンの前記頂点部と接触する、手段と、
を含み、
前記接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するための手段は、
自動レーザダイレクトデポジションステーション、を含む、
装置。
【請求項13】
前記自動レーザダイレクトデポジションステーションは、
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの反対に配置され、かつ、透明サブストレートの上の半田濡れ材料のフィルムと、
前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの上に前記半田濡れ材料を移転するように、前記透明サブストレートに対してレーザエネルギを適用するためのレーザエネルギ源と、を含む、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
半田濡れ材料の前記フィルムは、一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に配置され、かつ、
適用された前記レーザエネルギは、前記複数の接合パッドの反対の移転材料の前記フィルム上の位置に対してスキャン可能である、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
半田濡れ材料の前記フィルムは、一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に配置され、
半田濡れ材料の前記フィルムと前記一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートが、接合パッドと半田濡れ材料を適用されるレーザエネルギの反対に位置するように、前記レーザエネルギ源に関して移動可能である、
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記ICダイの前記半田バンプを前記ICパッケージサブストレートの前記半田濡れプロトリュージョンに対して接合するための手段は、
前記ICダイを前記ICパッケージサブストレートに対して接合するように構成された自動熱圧着(TCB)ステーションを含む、
請求項12乃至15いずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
集積回路(IC)パッケージサブストレートと、
前記ICパッケージサブストレート上の多数の接合パッドであり、ICダイに対する電気的接続のための表面を含む、接合パッドと、
前記多数の接合パッドの一つまたはそれ以上の前記表面から延びている、一つまたはそれ以上の半田濡れ材料のプロトリュージョンと、
ICパッケージに対して接合された前記ICダイと、
を含み、
前記半田濡れ材料のプロトリュージョンは、ベース部と頂点部とを含む円錐形状であり、前記ベース部の幅は、前記頂点部の幅より大きく、かつ、
前記ICダイの半田バンプと前記半田濡れ材料のプロトリュージョンとの接合は、溶けた前記半田バンプの形状が変化して、前記半田濡れ材料のプロトリュージョンの前記頂点部と接触することにより、
半田濡れプロトリュージョンは、半田ペーストを含む、
電子アセンブリ。
【請求項18】
前記ベース部は、100マイクロメータ(100ミクロン)またはそれ以下の幅を有する、
請求項17に記載の電子アセンブリ。
【請求項19】
前記半田濡れ材料のプロトリュージョンの幅は、前記ICパッケージサブストレートの前記接合パッドの前記表面の幅よりも小さい、
請求項17に記載の電子アセンブリ。
【請求項20】
前記半田濡れ材料のプロトリュージョンは、タングステン、金、銅、または銀、のうち少なくとも一つを含む、
請求項17乃至19いずれか一項に記載の電子アセンブリ。
【請求項21】
前記ICダイは、プロセッサおよびメモリのうち少なくとも一つを含む、
請求項17乃至19いずれか一項に記載の電子アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、集積回路のパッケージに関する。いくつかの実施例は、パッケージされた集積回路のための半田接合に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスは、しばしば、サブストレートまたはマザーボードといったサブアセンブリに接続された集積回路(IC)を含んでいる。ICは、より高いレベルのアセンブリの中に組み込まれる以前に、第1レベルアセンブリを形成するようにICパッケージの中へ挿入され得る。第1レベルアセンブリは、一つまたはそれ以上のICダイ(die)からICパッケージのコンタクトパッドへの電気的接続を提供する第1レベル相互接続(first level interconnect、FLI)を含み得る。
【0003】
電子システムデザインがより複雑になっているので、電子デバイスの望ましいサイズに係る制限を満足するのはチャレンジである。いくらかの製造者は、ICダイがパッケージされているよりも細かいピッチ(pitch)を有するICパッケージの中にFLIを含んでいる。フィーチャ(feature)のスペーシングが減少しているので、ICダイをICパッケージに対して取り付けるために使用されている現在の方法は、よりチャレンジングなものになり、そして、増加したリスクを含んでいる。このことは、パッケージプロセスの低イールド(low yield)を結果として生じ得る。従って、ICのパッケージに対するスペーシングのチャレンジを取り扱い、さらに、ロバストでコスト効率のよいデザインを提供するデバイス、システム、および方法に対する必要性が存在している。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面では、必ずしも縮尺どおりに描かれる必要はないが、類似の数字は、異なるビュー(view)における類似のコンポーネントを記述し得るものである。異なる接尾文字を有する類似の数字は、類似のコンポーネントに係る異なるインスタンスを表し得る。図面は一般的に、例示として、しかし限定するものではなく、本文書において説明される種々の実施例を示すものである。
図1図1は、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係る簡素化された実施例を示している。
図2図2は、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係る別の実施例を示している。
図3図3は、いくつかの実施例に従って、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けの方法の例に係るダイヤグラムを示している。
図4図4は、いくつかの実施例に従って、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係るさらに別の例を説明している。
図5図5は、いくつかの実施例に従って、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係るさらに別の例を説明している。
図6図6は、いくつかの実施例に従って、ICおよびICパッケージサブストレートに係る簡素化された説明図を示している。
図7図7は、いくつかの実施例に従って、自動レーザダイレクトデポジションステーションに係る一つの例の部分を説明している。
図8図8は、少なくとも一つの実施例に従って、少なくとも一つのIC取り付け及び/又は方法を組み込んでいる電子デバイスの一つの例に係るブロックダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
ダイパッケージに対するIC取り付けの従来のアプローチは、ICダイの上に半田ボール(solder ball)またはバンプ(bump)を形成すること、そして、次に、半田ボールをICパッケージのサブストレートの接合パッド(bond pad)へ接合することを含んでいる。より密度の高いパッケージングに適合するために、ICパッケージサブストレートのフィーチャサイズ(feature size)がより細かくなるにつれて、問題が生じ得る。例えば、プロセッサICおよびメモリICといった、単一の(single)ICパッケージの中に複数のICダイが含まれてよい。ダイ間におけるFLIフィーチャサイズは、個々のICダイのフィーチャサイズよりも小さい必要があり得る。フィーチャサイズの不一致は、半田バンプ間におけるブリッジ(bridging)に至ることがある。
【0006】
図1は、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係る簡素化された実施例を示している。IC接合パッドに取り付けられた半田バンプ110を伴うICダイ105が、サブストレート接合パッドを用いてICパッケージサブストレート120に対して接合されている。ICダイ105は、IC接合パッド115の周りのウェファレベルアンダーフィル(WLUF 130)を伴って示されている。半田バンプは、接合(bonding)を促進するために加熱される。チップ取り付けプロセスの一部として、ダイがICパッケージサブストレートに向かって移動されると、IC接合パッド115のうち一つまたは両方と隣接するサブストレート接合パッド125との間の意図していない電気的短絡(electrical short)を形成するように、半田バンプ110が接触することがある。
【0007】
図2は、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係る別の実施例を示している。この実施例において、ICパッケージサブストレート220は、半田マスク245(つまり、ソルダマスク定義(solder mask defined)またはSMD)を使用して定められたサブストレート接合パッド225を含んでいる。図は、接合プロセスの最中に、溶けた半田バンプが、いまだに平らになり、そして、意図していない電気的短絡を形成するように接触し得ることを説明している。半田バンプ間のブリッジを防止するアプローチは、溶けた半田バンプが、パッケージサブストレート接合パッドの上に置かれた材料に接触し、かつ、濡らすようにすることである。
【0008】
図3は、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けのための方法300に係る一つの例のダイヤグラムを示している。305においては、半田バンプが、ICダイの接合パッドの上に形成される。半田バンプは、例えば、SoD半田ボール、ボールグリッドアレイ(ball grid array)またはBGAコンタクト、もしくは、コントロールドコラプスチップコネクション(controlled collapse chip connection、C4)半田バンプであってよい。半田バンプは、自動半田バンプステップにおいて付加されてよい。半田バンプは、一つまたはそれ以上のICダイにわたり置かれた半田マスクをしようすること、そして、半田バンプを形成するように半田マスクに対して半田を適用することで付加されてよい。310においては、ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れ(solder−wetting)プロトリュージョン(protrusion)が形成される。
【0009】
図4は、半田濡れプロトリュージョンを伴う接合パッドの一つの例を説明している。図には、ICダイ405とICパッケージサブストレート420が示されている。ICパッケージサブストレートは、数多くのサブストレート接合パッド425を含み、そして、接合パッドは、ICダイ405に対する電気的接続のための表面を含んでいる。ICダイ405は、一つまたはそれ以上のプロセッサおよびメモリを含んでよい。簡素化のために、図には2つの接合パッドだけが示されている。実施例に示された2つの接合パッド425は、半田濡れ材料(solder−wetting material)のプロトリュージョンを含んでいる。半田濡れは、ICおよびICパッケージサブストレートの接合パッドに取り付いている溶けた半田を参照するものである。半田濡れ材料は、タングステン、金、銅、または銀、もしくは、タングステン、金、銅、または銀のうち少なくとも一つを含んでいる合金、のうち少なくとも一つを含んでよい。所定の実施例において、半田濡れ材料は、半田ペーストを含んでいる。
【0010】
図4の実施例において、半田は、ICダイのIC接合パッド415の上に配置されている。IC接合パッド415は、溶けた半田を提供するために加熱され得る。サブストレート接合パッド425も、また、半田濡れの最中に加熱され得るものである。半田濡れ材料のプロトリュージョン430は、サブストレート接合パッド425の表面から拡がり出す。実施例において示されるプロトリュージョン430は、弾丸のような形状(bullet−like shape)であるが、プロトリュージョン430は、円錐(cone)のような形状または実質的に円錐のような形状といった、他の形状を有してよい。実質的に円錐のような形状を有する半田濡れプロトリュージョンは、ベース(base)と頂点(apex)を含んでよく、そして、ベースの幅は頂点の幅より大きくてよい。そうした半田濡れプロトリュージョン430は、100マイクロメータ(100ミクロン)またはそれ以下の幅を伴うベースを有してよい。他の実施例において、半田濡れプロトリュージョンは、バンプまたはスタッド(stud)であってよい。半田濡れプロトリュージョンの幅は、典型的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの表面の幅よりも小さい。
【0011】
図3に戻り、315においては、ICダイの半田バンプがICパッケージサブストレートの半田濡れプロトリュージョンに対して接合される。接合の例示が、図4の右側に示されている。ICダイの半田バンプ410は、溶けた半田バンプを形成するために加熱され得る。ICダイの半田バンプ410は、溶けた半田バンプが半田濡れプロトリュージョンと接触することによって、半田濡れプロトリュージョンに対して接合される。半田バンプ410の溶けた半田が半田濡れ材料と接触するときに、溶けた半田は、サブストレート接合パッドに向かってウィック(wick)し、そして、形状を変化し得る。半田バンプ410は、半田ブリッジが生じる以前に、サブストレート接合パッド425の上の材料を濡らす。ICとICパッケージとの間のこの結合は、自動IC接合ステーションを使用して成し遂げられてよい。いくつかの実施例において、ICダイの溶けた半田バンプは、接合プロセスの一部として、ICパッケージサブストレートの半田濡れプロトリュージョンに対して押し付けられる。このタイプの接合は、ICダイをICパッケージサブストレートに対して接合する自動熱圧着(thermal compressive bonding、TCB)ステップを使用して実施されてよい。半田バンプ410が半田濡れ材料と接触するので、押しつけの最中に、平らにされた半田バンプ間の半田ブリッジの形成が防止され得る。
【0012】
図5は、いくつかの実施例に従って、ICパッケージサブストレートに対するIC取り付けに係る別の例を説明している。この実施例において、ICパッケージサブストレートのパッケージ520は、ソルダマスク定義(SMD)であるサブストレート接合パッド525を含んでいる。図5の実施例に示されるように、半田バンプ510は、半田ブリッジが生じる以前にサブストレート接合パッド525の上のプロトリュージョン530を再び濡らす。
【0013】
図4図5の実施例においては一つのICダイだけが示されているが、複数のICダイが、プロセッサICおよびメモリICといった、単一のICパッケージの中に含まれてよい。個々のICダイのフィーチャサイズよりも小さくあるべきダイ間におけるFLIフィーチャサイズのために、要求される相互接続を達成することが望ましい。
【0014】
図6は、ICおよびICパッケージサブストレートに係る実施例を示している。2つのIC(605、606)が、ICパッケージサブストレート620を有する一つのICパッケージの中に含まれている。実施例は、ICの接合パッドとICパッケージサブストレート620の接合パッドとの間の数多くの相互接続(interconnection)635を示している。実施例は、また、2つのIC間の相互接続のためのエンベッドされた相互接続ブリッジ640(EmIB)も示している。IC605は、100マイクロメータ(100ミクロン)ダイ相互接続ピッチを有するプロセッサ(例えば、中央演算装置またはCPU)を含んでよい。ICパッケージサブストレート620は、ICパッケージの中で第2IC606に対する接続に適合するために65ミクロンフのフィーチャを有してよい(例えば、FLIとEmIBのうちの一つまたは両方)。ICパッケージサブストレートの接合パッドの上の一つまたはそれ以上のプロトリュージョンを使用した半田濡れ(solder−wetting)が、フィーチャサイズの不一致にもかかわらず、半田バンプ間のブリッジを防ぐことができる。
【0015】
ここにおいて上述された半田濡れプロトリュージョンを形成するために、異なるアプローチが使用され得る。いくつかの実施例に従って、接合パッドの上への半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクトデポジション(laser direct deposition)によって、接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンが形成され得る。
【0016】
図7は、自動レーザダイレクトデポジションステーション700に係る一つの例の部分を説明している。デポジションステーションは、レーザエネルギ源750とワークピース(work piece)を保持するためのプラットフォームを含んでいる。レーザエネルギ源750は、紫外線(UV)レーザビームを提供することができる。レーザエネルギは、レーザパルスとして提供され得る。ワークピースは、接合パッド725を含む一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレート720を含んでよい。レーザダイレクトデポジションステーションは、接合パッドの反対に半田濡れ材料のフィルム755を保持するためのフィクスチャを含んでいる。ICパッケージサブストレート720の接合パッドに対して半田濡れ材料を移転(transfer)するために、半田濡れ材料のフィルム755に対してレーザエネルギが適用される。
【0017】
図7に示された実施例において、半田濡れ材料のフィルム755は、一方の側に透明な材料(例えば、ガラスまたは透明プラスチックのサブストレート)、および、他の側に半田濡れ材料を含んでいる。レーザエネルギは、フィルムの透明な側に対して適用される。レーザエネルギ源750は、透明材料を通じて半田濡れ材料を照射するように、特定のサイズとデュレーション(duration)のレーザエネルギを適用する。示された実施例においては、レーザビームが、レーザエネルギ源750からフィルムと接合パッドへ一直線に移動しているように示されている。しかしながら、レーザビームが、レーザエネルギ源とフィルムとの間で(例えば、レンズまたはミラーによって)偏向されてよい。
【0018】
透明材料と半田濡れ材料の境界面(interface)における急速な気化は、半田濡れ材料を接合パッドの上へ進められる(propell)ようにする。半田濡れプロトリュージョンのレーザデポジションの以前に、ICパッケージサブストレートの接合パッドに対して半田フラックス(flux)が適用され得る。半田フラックスの追加は、接合パッドに対する濡れ材料の接着を改善することができる。移転材料(transfer material)の空間的サイズは、レーザスポットサイズと同様に小さくてよく、そして、空間的サイズは数十ミクロンのオーダーであり得る。空間的サイズは、また、フィルム上の移転材料の厚さにより、そして、接合パッドからのフィルムの距離によっても決定され得る。プロトリュージョンの形成におけるレーザダイレクトデポジションプロセスのいくつかの利点は、プロセスが、マスクなし(maskless)であり、かつ、さまざまな材料を使用して実施され得る特性を有することである。レーザエネルギは、また、パッケージサブストレートの接合パッドの上で材料を溶かす、または、リフロー(reflow)するためにも、同様に使用され得る。
【0019】
レーザエネルギ源はワークピースに関して移動可能であり、もしくは、ワークピースがレーザエネルギ源に関して移動可能であってよい。いくつかの実施例において、レーザエネルギ源750は、接合パッド725の反対の半田濡れ材料のフィルム755における位置をスキャン可能(scannable)である。複数の接合パッドに対して半田濡れ材料を移転するように、半田濡れ材料のフィルムに対してレーザエネルギのパルスが適用され得る。所定の実施例においては、レーザエネルギ源とワークピースの両方が、実質的に固定されており、そして、半田濡れ材料を移転するようにフィルム上の位置にレーザエネルギを方向付けるために、レンズまたはミラーをコントロールすることによって、半田濡れ材料のフィルムにわたってレーザエネルギがスキャン(scan)される。所定の実施例において、レーザエネルギは、高速でフィルムにわたり(例えば、ガルボ(galvo)メカニズムによって)ラスタースキャン(raster scan)される。レーザエネルギのラスタースキャンのために、毎秒に数千のポイントまたは位置がスキャンされ得る。
【0020】
いくつかの実施例において、ワークピースは、レーザエネルギガントリーに関して移動可能であってよい。プラットフォームは、半田濡れ材料のフィルム、および、レーザエネルギ源が通過した一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートをスキャンし得る。レーザエネルギ源の反対に置かれているときに、半田濡れ材料を接合パッドの上に移転するために、透明材料のフィルムに対してレーザエネルギのパルスが適用される。レーザエネルギ源に関してワークピースを移動するこのアプローチは、典型的に、ラスタースキャンアプローチより遅いものである。
【0021】
接合パッドの上に半田濡れ材料のプロトリュージョンを形成するために、他の方法が使用され得る。いくつかの実施例に従って、接合パッド上への半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクト描画(laser direct writing)によって、半田濡れプロトリュージョンがICパッケージサブストレートの接合パッド上に形成され得る。ダイレクトレーザ描画または3次元(3D)レーザリソグラフィは、感光性材料を使用して任意の3D構造体をスキャンすることを参照するものである。他の実施例において、半田濡れプロトリュージョンは半田ペースト(paste)を含んでよく、そして、半田ペースト印刷によってプロトリュージョンが接合パッド上に形成されてよい。所定の実施例において、半田濡れプロトリュージョンは金属を含んでよく、そして、プロトリュージョンが接合パッドの上にめっきされてよい(plated)。ICマスキングおよび金属デポジションプロセスによる、といったものである。接合パッド上にプロトリュージョンを形成する他の方法は、半田濡れ材料を接合パッドに対してワイヤスタッドボンディング(wire−stud bonding)すること、接合パッドに対して半田濡れマイクロボール(micro−ball)を取り付けること、接合パッドに対して半田濡れマイクロドット(microdot)を取り付けること、接合パッドの上に半田濡れ材料を半田ジェット(solder jet)すること、および、接合パッドの上に半田濡れ材料をインジェクションモールドすること、を含んでいる。
【0022】
より高いレベルのデバイスアプリケーションの例を示すために、本発明開示において説明されたように、半導体チップアセンブリと半田濡れプロトリュージョンを使用する電子デバイスの一つの実施例が含まれている。図8は、少なくとも一つの実施例に従って、少なくとも一つの半田及び/又は方法を組み込んでいる電子デバイス800の一つの例に係るブロックダイアグラムである。電子デバイス800は、実施例が使用され得る電子システムの単なる一つの例である。電子デバイス800の実施例は、これらに限定されるわけではないが、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、モバイル電話、ゲーム機器、MP3または他のデジタル音楽プレーヤ、等を含んでいる。この実施例において、電子デバイス800は、システムに係る種々のコンポーネントを接続するためのシステムバス802を含むデータ処理システムを含んでいる。システムバス802は、電子デバイス800の種々のコンポーネントの間の通信リンクを提供し、そして、単一のバスとして、バスの組み合わせとして、または、あらゆる他の適切な方法において実施され得る。
【0023】
電子アセンブリ810は、システムバス802に対して接続されている。電子アセンブリ810は、あらゆる回路または回路の組み合わせを含み得る。一つの実施例において、電子アセンブリ810は、あらゆるタイプのものであり得るプロセッサ812を含んでいる。ここにおいて使用されるように、「プロセッサ(”processor”)」は、あらゆるタイプのコンピュータ計算回路を意味する。これらに限定されるわけではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、グラフィクスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マルチコアプロセッサ、もしくは、あらゆる他のタイプのプロセッサまたは処理ユニット、といったものである。
【0024】
電子アセンブリ810の中に含まれ得る他のタイプの回路は、カスタム回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、または類似のものである。例えば、モバイル電話、パーソナルデータアシスタント、ポータブルコンピュータ、トランシーバ(two−way radio)、および類似の電子システム、のような無線システムにおける使用のための(通信回路814といった)一つまたはそれ以上の回路といったものである。
【0025】
電子デバイス800は、また、外部メモリ820も含み得る。外部メモリは、次に、ランダムアクセスメモリ(RAM)の形式における主メモリ822といった、特定のアプリケーションに対して適切な一つまたはそれ以上のメモリエレメント、一つまたはそれ以上のハードドライブ824、及び/又は、コンパクトディスク(CD)、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク(DVD)、等といった、リムーバブルメディア826を扱う一つまたはそれ以上のドライブ、を含み得る。
【0026】
電子デバイス800は、また、ディスプレイ装置816、一つまたはそれ以上のスピーカ818、およびキーボード及び/又はコントローラ830を含んでもよく、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識デバイス、または、ユーザが情報を入力し、かつ、電子デバイス800から情報を受け取ることができるあらゆる他のデバイスを含んでよい。
【0027】
より小さなデバイスサイズに対する要求は、デバイス機能性の増加に対する要求と一緒に、ICパッケージに対するチャレンジを生成している。上述のように、より密度の高いパッケージに適合するようにICパッケージのフィーチャサイズがより細かくなうにつれて問題が生じ得る。例えば、ダイ間のFLIのフィーチャサイズは、個々のICダイのフィーチャサイズよりも小さい必要がある。フィーチャサイズにおける不一致は、半田バンプ間のブリッジを導くことがある。ICパッケージサブストレートの接合パッド上で半田濡れ材料の一つまたはそれ以上のプロトリュージョンを使用している半田濡れは、フィーチャサイズにおける不一致にかかわらず半田バンプ間のブリッジを防ぎ得るものである。
【0028】
追加の注記および実施例
ここにおいて開示された方法および装置をより良く説明するために、限定するものでない実施例のリストが、以下に提供される。
【0029】
実施例1は、(方法、アクトを実行するための手段、または、マシンにアクトを実行させ得るマシンで読取り可能な媒体といった)技術的事項を含んでよく、ICダイの接合パッドの上に半田バンプを形成するステップと、ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップと、ICダイの半田バンプをICパッケージサブストレートの半田濡れプロトリュージョンに対して接合するステップを含む。
【0030】
実施例2において、実施例1に係る技術的事項は、任意的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するステップを含み、ICパケットサブストレートの接合パッドの上への半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクトデポジションを含む。
【0031】
実施例3において、実施例2に係る技術的事項は、任意的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの反対に半田濡れ材料のフィルムを配置するステップと、ICパッケージサブストレートの接合パッドに対して半田濡れ材料を移転するために半田濡れ材料のフィルムに対してレーザエネルギを適用するステップを含む。
【0032】
実施例4において、実施例2に係る技術的事項は、任意的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの反対に、一方の側に半田濡れ材料および他の側に透明な材料を有するフィルムを配置するステップと、フィルムの透明な側に対してレーザエネルギを適用するステップを含む。
【0033】
実施例5において、実施例3および4のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に半田濡れ材料のフィルムを配置するステップ、および、複数の接合パッドの反対の半田濡れ材料のフィルム上の位置にレーザエネルギ源をスキャンするステップと、半田濡れ材料を複数の接合パッドの上に移転するために半田濡れ材料のフィルムに対してレーザエネルギのパルスを適用するステップを含む。
【0034】
実施例6において、実施例3および4のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に半田濡れ材料のフィルムを配置するステップ、および、レーザエネルギ源が通過した前記複数の接合パッドをスキャンするステップと、レーザエネルギ源の反対に置かれているときに、半田濡れ材料を接合パッドの上に移転するために透明材料のフィルムに対してレーザエネルギのパルスを適用するステップを含む。
【0035】
実施例7において、実施例2から6のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、半田濡れプロトリュージョンのレーザデポジションの以前に、ICパッケージサブストレートの接合パッドに対して半田フラックスを適用するステップを含む。
【0036】
実施例8において、実施例1から7のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの上への半田濡れプロトリュージョンのレーザダイレクト描画を含む。
【0037】
実施例9において、実施例1から8のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、接合パッドに対して半田濡れ材料をワイヤスタッドボンディングすること、接合パッドに対して半田濡れマイクロボールを取り付けること、接合パッドに対して半田濡れマイクロドットを取り付けること、接合パッドの上に半田濡れ材料を半田ジェットすること、または、接合パッドの上に半田濡れ材料をインジェクションモールドすること、のうち少なくとも一つを含む。
【0038】
実施例10において、実施例1から9のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを半田ペースト印刷すること、または、接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンをめっきすること、のうち一つを含む。
【0039】
実施例11において、実施例1から10のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、溶けた半田バンプを形成するために半田バンプを加熱するステップと、溶けた半田バンプを半田濡れプロトリュージョンと接触させるステップを含む。
【0040】
実施例12において、実施例1から11のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、溶けた半田バンプを形成するために半田バンプを加熱するステップと、ICダイの溶けた半田バンプをICパッケージサブストレートの半田濡れプロトリュージョンに押し付けるステップを含む。
【0041】
実施例13においては、(装置といった)技術的事項を含んでよく、もしくは、任意的に、実施例1から12のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項を含んでよく、集積回路(IC)ダイの接合パッドの上に半田バンプを形成するための手段と、ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するための手段と、ICダイの半田バンプをICパッケージサブストレートの半田濡れプロトリュージョンに対して接合するための手段を含む。
【0042】
実施例14において、実施例13の接合パッドの上に半田濡れプロトリュージョンを形成するための手段は、任意的に、自動レーザダイレクトデポジションステーションを含む。
【0043】
実施例15において、実施例14の技術的事項は、任意的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの反対に配置され、かつ、透明サブストレートの上の半田濡れ材料のフィルムと、ICパッケージサブストレートの接合パッドの上に半田濡れ材料を移転するように、透明サブストレートに対してレーザエネルギを適用するためのレーザエネルギ源を含む。
【0044】
実施例16において、実施例14−15のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に配置された半田濡れ材料のフィルムを含み、かつ、適用されたレーザエネルギは、複数の接合パッドの反対の移転材料のフィルム上の位置に対してスキャン可能である。
【0045】
実施例17において、実施例14−15のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項は、任意的に、一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートの複数の接合パッドの反対に配置された半田濡れ材料の前記フィルムを含み、半田濡れ材料のフィルムと一つまたはそれ以上のICパッケージサブストレートが、接合パッドと半田濡れ材料を適用されるレーザエネルギの反対に位置するように、レーザエネルギ源に関して移動可能である。
【0046】
実施例18において、実施例13−17のうちいずれか一つに係るICダイの半田バンプをICパッケージサブストレートの半田濡れプロトリュージョンに対して接合するための手段は、任意的に、ICダイをICパッケージサブストレートに対して接合するように構成された自動熱圧着(TCB)ステーションを含む。
【0047】
実施例19においては、(電子アセンブリといった)技術的事項を含んでよく、もしくは、任意的に、実施例1から18のうちの一つ又はあらゆる組み合わせに係る技術的事項を含んでよく、集積回路(IC)パッケージサブストレートと、ICパッケージサブストレート上の多数の接合パッドでありICダイに対する電気的接続のための表面を含む接合パッドと、多数の接合パッドの一つまたはそれ以上の表面から延びている一つまたはそれ以上の半田濡れ材料のプロトリュージョンを含む。
【0048】
実施例20において、実施例19の技術的事項は、任意的に、ベースと頂点を有する半田濡れプロトリュージョンを含み、ベースの幅は頂点の幅より大きい。
【0049】
実施例21において、実施例20の技術的事項は、任意的に、100マイクロメータ(100ミクロン)またはそれ以下の幅を有する。
【0050】
実施例22において、実施例19−21のうち一つ又はあらゆる組み合わせの技術的事項は、任意的に、ICパッケージサブストレートの接合パッドの表面の幅よりも小さい幅を有する半田濡れプロトリュージョンを含む。
【0051】
実施例23において、実施例19−22のうち一つ又はあらゆる組み合わせの技術的事項は、任意的に、タングステン、金、銅、または銀、のうち少なくとも一つを含む半田濡れプロトリュージョンを含む。
【0052】
実施例24において、実施例19−23のうち一つ又はあらゆる組み合わせの技術的事項は、任意的に、半田ペーストを含む半田濡れプロトリュージョンを含む。
【0053】
実施例25において、実施例19−23のうち一つ又はあらゆる組み合わせの技術的事項は、任意的に、ICパッケージに対して接合されたICダイを含み、ICダイは、プロセッサおよびメモリのうち少なくとも一つを含む。
【0054】
これらの限定的でない実施例それぞれは、自立し得るものであり、もしくは、一つまたはそれ以上の他の実施例との種々の順列または組み合わせにおいて結合されてよい。
【0055】
上記の詳細な説明は、添付の図面への参照を含んでおり、図面は詳細な説明の一部分を形成している。図面は、説明の方法として、本開示が実践され得る特定の実施例を示している。これらの実施例は、また、ここにおいて、「実施例」としても参照される。この文書と、参照によって包含されるあらゆる文書との間における一貫性の無い使用のイベントにおいては、包含される参照における使用は、この文書の使用に対する補助的なものであると考えられるべきである。相容れない不一致については、この文書における使用がコントロールするものである。
【0056】
この文書において、用語「一つの(”a”または”an”)」は、特許文書において一般的なように、一つまたは一つ以上のものを含むように使用され、「少なくとも一つ(”at least one”)」または「一つ以上(”one or more”)」に係るあらゆる他のインスタンスまたは使用からは独立している。この文書において、用語「または(”or”)」は、非排他的であることを参照するように使用される。もしくは、「AまたはB(”A or B”)」が、そうでないものと示されていなければ、「AであってBでない(”A but not B”)」、「BであってAでない(”B but not A”)」、および「AおよびB(”A and B”)」を含む、といったものである。添付の請求項においては、用語「含む(”including”)」および「そこで(”in which”)」は、それぞれの用語「含んでいる(comprising)」および「ここで(”wherein”)」の平易な英語(plain−English)として使用されている。以降の請求項においても、また、用語「含む(”including”および”comprising”)」は、オープンエンド(open−ended)であり、つまり、請求項において、そうした用語の後にリストされたものに加えてエレメントを含むシステム、デバイス、装置、またはプロセッサは、なおも請求項の範囲の中に在るものとみなされる。さらに、以降の請求項において、用語「第1の(”first”)」、「第2の(”second”)」、および「第3の(”third”)」等は、単にラベルとして使用されており、それらのオブジェクトに対して数字的な要求を課すように意図されたものではない。
【0057】
ここにおいて説明された方法の実施例は、少なくとも部分的にマシンまたはコンピュータで実施され得る。いくつかの実施例は、電子デバイスを上記の実施例において説明されたように方法を実行するように構成するために動作可能なインストラクションを用いてエンコードされたコンピュータで読取り可能な媒体またはマシンで読取り可能な媒体を含み得る。そうした方法の実施は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、ハイレベル言語コード、等といった、コードを含んでよい。そうしたコードは、種々の方法を実行するためのコンピュータで読取り可能なインストラクションを含み得る。コードは、コンピュータプログラムプロダクトの部分を形成し得る。さらに、コードは、実行の最中または他の時に、一つまたはそれ以上の揮発性または不揮発性のコンピュータで読取り可能な媒体上に有形に保管され得る。これらのコンピュータで読取り可能な媒体は、これらに限定されるわけではないが、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、などを含んでよい。いくつかの実施例において搬送媒体は、方法を実施するコードを搬送することができる。用語「搬送媒体(”carrier medium”)」は、コードが送信される搬送波を表わすために使用されてよい。
【0058】
上記の説明は、説明的であるように意図されたものであり、限定的なものではない。例えば、上述の実施例(または、一つまたはそれ以上の態様)は、お互いに組み合わされて使用されてよい。他の実施例は、上記の説明を評論する際に当業者の一人といったものにより使用され得る。要約は、米国特許法施行規則第1.72条(b)項(37C.F.R.§1.72(b))に従って提供されており、読者は、本技術開示の本質を迅速に確かめることができる。要約は、請求項の範囲または意味を解釈もしくは限定するために使用されることがないという理解と共に提出されている。上記の詳細な説明においても、また、発明開示を効率化するために種々の特徴が一緒にグループ化されてもよい。このことは、請求されていない開示された特徴があらゆる請求項について不可欠なものであることを意図しているように解釈されるべきではない。むしろ、発明的な技術的事項は、特定の開示された実施例の全ての特徴より少ないところに在り得るものである。従って、以降の請求項は、ここにおいて詳細な説明の中に包含されており、分離した実施例として独立しているそれぞれの請求項を伴うものである。本発明の範囲は、添付の請求項を参照して、そうした請求項に付与された均等物の全ての範囲に沿って、決定されるべきものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8