(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382355
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】ガスタービン発電機の冷却
(51)【国際特許分類】
F02C 7/18 20060101AFI20180820BHJP
F02C 7/12 20060101ALI20180820BHJP
F01D 17/00 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
F02C7/18 Z
F02C7/12
F01D17/00 G
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-573952(P2016-573952)
(86)(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公表番号】特表2017-527728(P2017-527728A)
(43)【公表日】2017年9月21日
(86)【国際出願番号】EP2015059464
(87)【国際公開番号】WO2015193016
(87)【国際公開日】20151223
【審査請求日】2017年3月27日
(31)【優先権主張番号】102014211590.6
(32)【優先日】2014年6月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508008865
【氏名又は名称】シーメンス アクティエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ウーヴェ・ユレチェク
【審査官】
高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第02/090721(WO,A1)
【文献】
特開2014−047657(JP,A)
【文献】
特開2003−201862(JP,A)
【文献】
特開2002−097970(JP,A)
【文献】
特開平08−277724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 17/00
F02C 6/08
F02C 7/12
F02C 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(1)と燃焼室(2)とタービン(3)と前記タービン(3)によって駆動される発電機(4)とを備えているガスタービン発電所であって、冷却空気を前記発電機(4)の内部に供給するための冷却空気配管(7)が、前記発電機(4)のケーシング(4b)に接続されている、前記ガスタービン発電所において、
前記冷却空気配管(7)の入口側が、前記圧縮機(1)に接続されており、少なくとも1つの熱交換器(9)と膨張器(10)、特にターボ膨張器とが、前記冷却空気配管(7)の内部に直列に配置されており、
前記発電機(4)を冷却するために、事前に圧縮された空気が、前記冷却空気配管(7)を介して前記圧縮機(1)から迂回され、前記熱交換器(9)の内部で冷却され、前記膨張器(10)の内部で膨張されると共にさらに冷却された後に、前記発電機(4)の内部に輸送され、
前記膨張器(10)が、前記発電機(4)を駆動するために、前記発電機(4)に接続されていることを特徴とするガスタービン発電所。
【請求項2】
前記冷却空気配管(7)が、入口弁(8)を備えており、前記圧縮機(1)から迂回された空気の量が、前記入口弁(8)によって、特に前記発電機(4)において利用可能とされる冷却能に従って設定されることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン発電所。
【請求項3】
前記熱交換器(9)の低温側が、燃焼ガス供給配管に接続されており、
前記熱交換器(9)の内部で燃焼ガスを再加熱するために、前記燃焼ガスが、前記燃焼ガス供給配管を介して、前記燃焼室(1)に供給されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスタービン発電所。
【請求項4】
前記膨張器(10)が、シンクロセルフシフティングクラッチ(11)を介して、前記発電機(4)に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン発電所。
【請求項5】
前記膨張器(10)が、さらなる第2の発電機を駆動するために、前記さらなる第2の発電機に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスタービン発電所。
【請求項6】
除湿機(13)が、前記熱交換器(9)の内部で冷却された空気が前記膨張器(10)に流入する前に、前記熱交換器(9)の内部で冷却された空気から湿気を抽出するために、前記熱交換器(9)と前記膨張器(10)との間に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスタービン発電所。
【請求項7】
圧縮機(1)と燃焼室(2)とタービン(3)と前記タービン(3)によって駆動される発電機(4)とを有しているガスタービン発電所であって、冷却空気が前記発電機(4)に供給される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の前記ガスタービン発電所を動作させるための方法において、
冷却空気を発生させるために、事前に圧縮された空気が、前記圧縮機(1)から抽出され、前記事前に圧縮された空気が、熱交換器(9)の内部で冷却され、膨張器(10)の内部で膨張されると共にさらに冷却された後に、前記発電機(4)に輸送されることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記圧縮機(1)から抽出された空気が、前記膨張器(10)の内部で膨張される前に乾燥されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記膨張器(10)の内部で膨張された前記冷却空気が、特定の冷却が必要とされる前記発電機(4)の特定領域のみに的を絞って輸送されることを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記膨張器(10)の内部で膨張された前記冷却空気が、前記発電機(4)に流入する前に、前記発電機(4)に供給された周囲空気と混合されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記膨張器(10)から流出する前記冷却空気の一部が、蒸気タービンの発電機(4)に供給されることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機と燃焼室とタービンとタービンによって駆動される発電機とを有しているガスタービン発電所であって、冷却空気が発電機の内部に供給される際に通過する冷却空気配管が、発電機のケーシングに接続されている、ガスタービン発電所に関する。また、本発明は、圧縮機と燃焼室とタービンとタービンによって駆動される発電機とを有しているガスタービン発電所を動作させるための方法であって、冷却空気が発電機に供給される、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばガスタービンのようなターボ機械では、例えば高温ガスのような流入する高温プロセス流体が、仕事を得るために利用される。
【0003】
ガスタービン発電所は、通常、空気入口と圧縮機セクションと燃焼室とタービンセクションとを備えている。圧縮機セクションは、軸流式圧縮機又は遠心流式圧縮機から構成されている。軸流式圧縮機は、一般に、アキシアル方向に配置された圧縮機ブレードを具備する多数のロータから構成されている。これらロータは、通常、低圧側圧縮段と高圧側圧縮段とに分割されている。圧縮機セクションは、運動エネルギを流入する空気質量に作用させ、圧縮機ブレード同士の間におけるディフューザ形状の間隙において、運動エネルギを圧力エネルギに変換する。ベルヌーイの定理に従って、断面積が徐々に大きくなるダクトの内部において、静圧が大きくなる一方、流速が低下する。損失した運動エネルギが、再び、ロータ段に作用される。従って、軸流式圧縮機の完全な圧縮機段は、圧力と温度と流速とを高めるための軸流式圧縮機段と、流速を犠牲にして圧力を高めるためのステータ段とから構成されている。
【0004】
燃焼室では、圧縮され(当該圧縮に起因して)加熱された空気が燃料と混合され、その結果として燃料空気混合体が燃焼される。発熱反応によって、温度が急激に上昇し、ガスが膨張する。これにより、高温ガスが下流のタービンセクションにおいて膨張され、熱的エネルギが機械的エネルギに変換され、機械的エネルギの一部分が圧縮機セクションを駆動するために利用され、その残りが発電機等を駆動するために利用される。
【0005】
ガスタービン発電所の効率を向上させることは、とりわけ、高温ガスの温度を可能な限り高く上げようとする試みを含んでいる。このことは、特に高い熱負荷が高温ガスに直接露呈している構成部品に作用していることを意味する。例えばガスタービンの場合には、このことは、ガスタービンのブレードに、及び、高温ガス流空間の境界を形成しているガスタービンの壁要素に関連している。このために、高温ガスに露呈されている構成部品は、特にタービンブレードを高温ガスから保護するための、高コストの遮熱システムを備えている。さらに、高温ガスに露呈されている当該構成部品が冷却される。フィルム冷却として知られている冷却技術は、タービンブレードを冷却するための、実証された選択肢の一例である。これに関連して、事前に圧縮された空気が、冷却材としてガスタービン発電所の圧縮機から抽出され、中空のタービンブレードの内部に輸送され、これにより、内側から当該タービンブレードを冷却することができる。その後に、冷却空気が、タービンブレードの壁を貫通している対応する冷却流体チャネルを通過して、タービンブレードの外面に到達する。当該タービンブレードの外面では、当該冷却空気が、高温ガスがタービンブレードに直接接触することを防止するための、冷却フィルムを形成する。
【0006】
また、ガスタービン発電所の発電機によって発生される電力は、発電機の構成部品の許容内部加熱に依存する。絶縁種別と呼称されるものは、温度の絶対値を制限する。一般的には、130℃又は155℃の構成部品の許容温度に対応する絶縁種別B又はFが利用される。構成部品の許容温度を超えると、その結果として、当該構成部品の経年劣化が促進されるので、耐用寿命が短縮される。周囲空気を冷却すべき発電機の構成部品に引き込み、当該構成部品を通じて輸送し、当該構成部品から放出し、加熱し、外部環境に戻すための、例えば外気冷却が、発電機を冷却するために設けられている。比較的低温の周囲空気によって、冷却空気と構成部品の許容温度との温度差が大きくなるので、構成部品の許容温度を超えずに、発電機の出力電力を高めることができる。従って、望ましくは、発電機は、周囲空気が比較的低い状態において、ガスタービンの出力に追従することができる。例えば特許文献1に開示されるように、発電機は、閉じられた冷却回路を備えている。これに関連して、閉回路を循環する冷却空気は、冷却水回路を利用することによって、発電機の冷却器の内部において冷却される。ここで、冷却水の温度は、発電機の冷却器に流入する前に、冷凍ユニットにおいて一層低くなる。これに関連して、発電機の内部において確立される冷却ガス温度は、発電機の対応する最大装置電力に対応している。
【0007】
特にガスタービン技術の発展と当該発展に基づく電力の増大の結果として、ガスタービンに当初結合されている発電機の皮相電力が、無効電力を依然として提供する一方で増大する有効電力(ガスタービンの増大する軸動力)を確保するには、(所定の冷却温度値に対して)小さすぎるという事態が発生する。従って、ガスタービンを機能改善するという要求は、発電機の効率を高めること、又は発電機を交換することと密接な関係にあるので、費用対効果が損ねられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2004/017494号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明は、[技術分野]で述べたタイプの、改良された発電機冷却システムを具備するガスタービン発電所を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、当該目的は、[技術分野]で述べたタイプのガスタービン発電所に関連して、冷却空気配管の入口側が、圧縮機に接続されており、少なくとも1つの熱交換器と膨張器、特にターボ膨張器とが、冷却空気配管の内部に直列に配置されており、発電機を冷却するために、事前に圧縮された空気が、冷却空気配管を介して圧縮機から迂回され、熱交換器の内部で冷却され、膨張器の内部で膨張されると共にさらに冷却された後に、発電機の内部に輸送される、ガスタービン発電所によって達成される。
【0011】
従って、[技術分野]で述べたタイプの方法の場合には、上述の目的は、冷却空気を発生させるために、事前に圧縮された空気が、圧縮機から抽出され、事前に圧縮された空気が、熱交換器の内部で冷却され、膨張器の内部で膨張されると共に冷却された後に、発電機に輸送される、方法によって達成される。
【0012】
本発明では、既に圧縮された空気のごく一部が、発電機の冷却を改善するために迂回される。当該圧縮された空気は、依然として高温であるが、熱交換器、特にターボ膨張器によって“発電機圧力”に到達するまで冷却され、当該プロセスにおいて圧縮された空気のエネルギを利用する。これにより、当該圧縮された空気はさらに冷却される。その結果として、空気を発電機に供給することによって、発電機の構成部品の温度が所望の許容温度以下に保持されるように、発電機の構成部品を適切に冷却することができる冷却能を得ることができる。
【0013】
従って、本発明は、作動媒体として空気を利用する圧縮冷凍装置を得るために、膨張器及び発電機に熱を輸送するための本発明における1つ以上の熱交換器にガスタービン発電所の圧縮機を結合するという思想に基づいている。これに関連して、空気は、開いた回路内に案内される。すなわち、当該空気は、発電機を通じて流れた後に、適切な大きさの発電機の不要空気ダクトを通じて外部環境に排出される。これにより、発電機のハウジング内において圧力が高められることが防止される。
【0014】
本発明における解決手段の利点は、冷却ガス温度を下げることによって所定の空冷式発電機の皮相電力を高めることにある。このことは、容易に熱を外部環境に排出可能とされる限定的な一般的な除熱システムを再稼働させることによって達成可能とされる可能性を遥かに超えている。
【0015】
改善された冷却と皮相電力の増加とが、一時的にすなわち発電機に対して対応する電力需要が存在する場合に、又は永続的に実現可能とされる。
【0016】
本発明における冷凍装置のコンセプトは、改修事業に特に良好に適合するが、新規の発電所についてもコスト的な優位性を有している。実質的によりコストを要する、例えば水冷式発電機への移行を回避することができるからである。
【0017】
また、比較的低コストで既存の発電機の効率を高めることができるので、例えばガスタービンの出力を増加させることが制限されない点において優位である。これを実現するためには、より良好な冷却を必要とする領域に比較的少量の空気を正確に送り込みさえすれば良い。これは、特に発電機ロータとされる。しかしながら、本発明における構成を利用することによって、より多くの冷却空気を供給することもできる。
【0018】
特に、当該冷却システムは、周囲空気を利用する既存の直冷システムを補完することもでき、低い周囲空気温度において有効に機能するので、本発明における当該冷却システムへの切換は最大負荷時に限られる。
【0019】
これに関連して、冷却空気は、発電機の内部に流入する前に、周囲空気と混合可能とされる。代替的には、冷却空気が、対応する冷却空気配管(ダクト、パイプ)を介して、特に冷却を必要つする発電機の特定領域のみに供給可能とされる。
【0020】
指針値として、大型の空冷式発電機の場合には、冷却ガスの温度が摂氏1度低下する度に、その結果として、皮相電力が約2MVA増加する。皮相電力の最終的な増加量は、冷却された空気の量に依存する。しかしながら、一般には、周囲空気又は冷却水の温度が高いことに起因して再冷却条件が劣悪な場合であっても、許容可能な損失の範囲で最大30MVA〜40MVAの電力を得られるはずである。
【0021】
本発明の一の実施例では、冷却空気配管が、入口弁を備えており、当該入口弁を介して圧縮機から迂回される空気の量が、特に発電機に対して利用可能とされる冷却能に従って設定される。
【0022】
本発明の好ましい実施例では、熱交換器において圧縮機から迂回された空気から抽出された熱が外部環境のみに放出され、これにより効率が低下しないように、熱交換器の低温側が、燃焼ガス供給配管に接続されており、熱交換器において燃焼ガスを再加熱するために、燃焼ガスが、燃焼ガス供給配管を介して、燃焼室に供給される。この構成は、除熱が出力の増大に関連して厳しくなる発電機の冷却要件を満足する限りにおいて、特に優位である。ガスタービンの出力を高めることが燃焼ガスの質量流を増やすことに直接関連するからである。代替的には、熱交換器において空気から抽出された熱を複合サイクル発電所の蒸気回路に供給することもできる。例えば、復水は、復水再加熱器に流入する前に加熱可能とされる。また、熱交換器において中間圧給水を加熱することもできる。
【0023】
膨張器が、発電機を駆動するために、発電機と同一のシャフトに配置されている。これに関連して、膨張器は、特にシンクロセルフシフティング(SSS)クラッチを介して、発電機のシャフトに接続されており、膨張器は、膨張器のシャフトのシャフト速度が発電機のシャフトの速度に到達した場合に、シンクロセルフシフティング(SSS)クラッチを介して、発電機に自動的に結合される。また、当該構成は、発電機冷却システムが必要に応じて容易に稼働開始及び稼働停止することができる点において優位である。
【0024】
また、膨張器は、さらなる二次発電機を駆動するために、さらなる二次発電機に接続可能とされる。膨張器において膨張させる前に、低圧圧縮器の抽気圧力及び/又は空気の対応して高い温度を決定することによって、供給された空気の温度が膨張後に露点以下に降下することが確実に防止される。特に圧縮器における圧縮の前に若しくは最中に、空気の温度が露点より低下した場合には、又は、空気がさらに加湿された場合には、その後に、望ましくない水が生成されないように、すなわち、水が0℃を下回って氷を形成しないように、膨張前に空気を除湿する必要がある。この場合のために、本発明の一の実施例では、除湿器が、熱交換器に又は熱交換器と膨張器との間に設けられており、膨張器に流入する前に熱を低減するために、熱交換器において過剰な湿気を空気から抽出する。
【0025】
本発明における冷却技術は、原理上、複合サイクル(CCGT)発電所の一部分とされる蒸気タービン発電機に適している。必要とされる圧縮空気の量が小さいので、ガスタービンは蒸気タービン発電機に冷却空気を供給することができる。この場合には、膨張器に残存している冷却空気の一部分が、蒸気タービンの発電機に供給される。当該発電機は、発電機ハウジングの内部における圧力増加を回避するために、適切な不要空気ダクトを備えている必要がある。
【0026】
さらに、SSSクラッチを介して膨張器を発電機シャフトに接続することによって小型化が可能となり、この点において優位である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明におけるガスタービン発電所の典型的な実施例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明におけるガスタービン発電所の一の実施例について、図面を参照しつつ、以下に説明する。
図1は、本発明におけるガスタービン発電所の典型的な実施例の概略図である。当該ガスタービン発電所は、圧縮機1と燃焼室2とガスタービン3と発電機4とを備えており、これらすべてが従来技術に基づくものである。これに関連して、圧縮機1は、圧縮器1がガスタービン3によって駆動されるように、ガスタービン3のタービンシャフト3aに設けられている。さらに、タービンシャフト3aは、発電機4を駆動するために、発電機シャフト4aに接続されている。
【0029】
発電機4は、外気冷却の原理に基づいて動作する空気冷却システムを備えている。外部冷却の原理では、外部環境から取り込まれた冷却空気が、流入空気配管5を通じて輸送され、発電機4の内部に供給される。当該冷却空気は、発電機4を通じて流れた後に、不要空気ダクト6を介して排出され、外部環境に戻される。
【0030】
冷却空気配管7は、流入空気配管5に接続されており、冷却空気配管7の入口は、入口弁8を介して、ガスタービン発電所の圧縮機1に接続されている。熱交換器9とターボ膨張器10とが、冷却空気配管7の内部において直列に配置されている。当該実施例における熱交換器9は例示的なものであり、多数の直列配置された熱交換器が設けられている場合もある。入口弁8を介して、事前に圧縮された空気が圧縮機1から取り込まれるので、その後に、当該事前に圧縮された空気が熱交換器9の内部において冷却され、ターボ膨張器10の内部において膨張されると共にさらに冷却される。これにより、流入空気ダクト5の内部において周囲空気と混合される比較的低温の冷却空気が供給されるので、利用可能とされる冷却能を高めることができる。特に優位には、当該冷却空気は、流入空気ダクト5の内部において周囲空気と混合されないが、適切な冷却空気配管(ダクト、パイプ)を介して、特に冷却を必要とする発電機の領域のみに的を絞って輸送される。これに関連して、混合された冷却空気の量は、入口弁8を利用することによって設定される。必要とされる場合に限り、熱交換器9及びターボ膨張器10を利用することによって、特に冷却空気を発生させることができる。
【0031】
図示の典型的な実施例では、ターボ膨張器10の膨張器シャフト10aは、シンクロセルフシフティング(SSS)クラッチ11と発電機4に設けられている励磁機12とを介して、発電機シャフト4に接続されており、これにより発電機を駆動する、ひいてはターボ膨張器10において解放されたエネルギを利用することができる。
【0032】
図1に概略的に表わすように、除湿機13が、熱交換器9とターボ膨張器10との間において冷却空気配管7の内部に設けられており、必要に応じて、除湿機13によって、熱交換器9において冷却された空気から湿気を除去することができる。また、除湿装置が、熱を解放する際に生成された空気の湿気又は凝集物を空気から直接除去するために、熱交換器9自体に設けられている場合がある。
【0033】
ガスタービン発電所の運転の際に、取り込まれた空気が圧縮機1の内部において圧縮される。燃焼室2では、圧縮され(当該圧縮に起因して)混合された空気が燃料と混合され、その結果として生成された燃料空気混合体が燃焼される。発熱反応によって、温度が急激に上昇し、ガスが膨張する。この結果として、高温のガスが下流のガスタービン3において膨張され、熱的エネルギが機械的エネルギに変換され、当該機械的エネルギの一部分が圧縮機1を駆動するために利用され、その残りが発電機4を駆動するために利用される。発電機4は、流入空気配管5を介して発電機4の内部に周囲空気を供給することによって冷却され、当該周囲空気は、再び、不要空気ダクト6を介して外部環境に放出される。周囲空気による冷却が十分でない場合には、1.5bar〜3barの圧力で事前に圧縮された空気が、入口弁8を動作させることによって、冷却空気配管7を介して圧縮機1から抽出される。これに関連して、抽出される冷却空気の量は、必要とされる冷却能に従って入口弁8を操作することによって、設定可能とされる。圧縮機1から抽出された冷却空気は、熱交換器9の内部で冷却され、場合によっては除湿機13の内部で乾燥され、その後にターボ膨張器10の内部で膨張されると共にさらに冷却されるので、流入空気配管5の内部において周囲空気に混合されるか又は的を絞って利用可能とされる低温の冷却空気が、適切な冷却空気配管(ダクト、パイプ)を介して、特に冷却を要する発電機の特定箇所に供給される。
【0034】
ターボ膨張器10の内部の膨張器シャフト10aの速度が発電機シャフト4aの速度に一致した場合には、発電機シャフト4aと膨張器シャフト10aとが、クラッチ11を介して、互いに対して接続されるので、発電機4は、ターボ発電機10と共に協働運転される。
【0035】
好ましい典型的な実施例によって、本発明を詳細に説明及び図示するが、本発明は、開示される実施例によって制限される訳ではなく、本発明の保護範囲から逸脱しない限り、当業者は、他の変形例を想到することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 圧縮機
2 燃焼室
3 ガスタービン
3a タービンシャフト
4 発電機
4a 発電機シャフト
5 流入空気配管
6 不要空気ダクト
7 冷却空気配管
8 入口弁
9 熱交換器
10 ターボ膨張器
10a 膨張器シャフト
11 シンクロセルフシフティング(SSS)クラッチ
12 励磁機
13 除湿機