特許第6382414号(P6382414)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382414
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20180820BHJP
【FI】
   H01L31/04 570
【請求項の数】16
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2017-172283(P2017-172283)
(22)【出願日】2017年9月7日
(62)【分割の表示】特願2015-122060(P2015-122060)の分割
【原出願日】2015年6月17日
(65)【公開番号】特開2018-11073(P2018-11073A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2017年9月15日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0074609
(32)【優先日】2014年6月18日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0128553
(32)【優先日】2014年9月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム ボチョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ミンピョ
(72)【発明者】
【氏名】チャン テヘ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ヒョヨン
(72)【発明者】
【氏名】ウ テキ
【審査官】 嵯峨根 多美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−3724(JP,A)
【文献】 特開2013−8785(JP,A)
【文献】 特開2014−7384(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0139746(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/025147(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/090718(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0174355(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/168612(WO,A1)
【文献】 特開2012−74414(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、前記半導体基板の後面に形成され、異なる導電性電荷を収集する第1電極と第2電極を含む複数の太陽電池と、
前記複数の太陽電池のそれぞれの後面に前記第1、第2電極と交差する第2方向に長く配置され、前記第1電極と導電性接着剤を介して電気的に接続し、前記第2電極と絶縁層により絶縁される第1配線と、
前記複数の太陽電池のそれぞれの後面に前記第1、第2電極と交差する第2方向に長く配置され、前記第2電極と前記導電性接着剤を介して電気的に接続し、前記第1電極と絶縁層により絶縁される第2配線と、
前記複数の太陽電池の内で互いに隣接した第1、第2太陽電池と、の間に位置し、前記第1太陽電池に接続した前記第1配線と前記第2太陽電池に接続した前記第2配線に共通に接続したコネクタ
前記複数の太陽電池の前面に形成された透明基板と
前記複数の太陽電池の後面に形成された後面シートと
を含み、
前記コネクタは、前記第1太陽電池の半導体基板と第1距離だけ離隔され、前記第2太陽電池の半導体基板と第2距離だけ離隔され、
前記第1配線は、前記複数の太陽電池の各々で前記導電性接着剤により前記第1電極と接続され、前記絶縁層により前記第2電極と絶縁され、
前記第2配線は、前記複数の太陽電池の各々で前記導電性接着剤により前記第2電極と接続され、前記絶縁層により前記第1電極と絶縁され、
前記複数の太陽電池のそれぞれの半導体基板の後面に位置する前記絶縁層のそれぞれの塗布面積は、前記導電性接着剤のそれぞれの塗布面積より大き
前記コネクタは、前記透明基板に向かう第1面と前記後面基板に向かう第2面を含み、
前記第1配線と前記第2配線は、すべて前記第2面に接続された、太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記第1配線又は第2配線の先端と前記コネクタとの重畳領域は、前記コネクタの幅と同じか狭い、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記第1配線又は第2配線の先端と前記コネクタとの重畳領域は、前記コネクタの幅×1/3と同じか大きい、請求項2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記コネクタの前記第1面には、複数の凹凸が備えられ、前記複数の凹凸は、第1凹凸と前記第1凹凸よりさらに大きい大きさを有する第2凹凸を含むか、上り傾斜面又は下り傾斜面のみを含む、請求項に記載の太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記コネクタの長さは、前記複数の配線の内、最初と最後に位置する二つの配線間の距離と同じかより大きく、前記第1太陽電池の幅と前記複数の太陽電池のストリングの間の間隔の合計より小さい、請求項2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項6】
前記コネクタの中心の幅は、前記コネクタの端の幅より小さい、請求項に記載の太陽電池モジュール。
【請求項7】
前記コネクタの端の幅と前記コネクタの中心の幅の差の最大値は、10mmである、請求項に記載の太陽電池モジュール。
【請求項8】
前記第1配線と前記第2配線は互いに、前記コネクタにおいて、前記コネクタの幅と同じか、小さい距離で対面する、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項9】
前記コネクタによって互に接続されて列を成す複数の太陽電池からなる複数のストリングと、
前記複数のストリングの中で、互いに隣接する第1ストリングと第2ストリングを接続するブッシングバーを含み、
前記コネクタの断面積は、前記ブッシングバーの断面積よりも小さい、請求項2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項10】
前記第1太陽電池と前記コネクタとの間の間隔及び、前記第2太陽電池と前記コネクタとの間の間隔は、50μm〜3mmである、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項11】
前記コネクタの幅は、0.1mm〜20mmであり、前記コネクタの厚さは0.015mm〜2mmである、請求項10に記載の太陽電池モジュール。
【請求項12】
前記コネクタの厚さは、前記第1配線又は前記第2配線の内の少なくとも一つの厚さと同じかより薄い、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項13】
前記コネクタの幅は、前記第1距離又は前記第2距離の内、少なくとも1つと同じかより大きい、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項14】
前記第1配線と前記第2配線の合計は6以上であり、前記第1配線の数と前記第2配線の数は、同じである、請求項1に記載の太陽電池モジュール
【請求項15】
前記コネクタの第1面は、前記透明基板を介して入射される光を反射する反射面である、請求項1に記載の太陽電池モジュール
【請求項16】
前記コネクタの第1面は、凹凸を含むか、金属材でコーティングされた、請求項15に記載の太陽電池モジュール
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な太陽電池は、p型とn型のように、互いに異なる導電型(conductive type)の半導体からなる基板(substrate)とエミッタ部(emitter region)、そして基板とエミッタ部にそれぞれ接続された電極を備える。この時、基板とエミッタ部の界面にはp−n接合が形成されている。
【0003】
このように、半導体基板を用いる太陽電池は、構造に応じて、コンベンショナルタイプ、後面コンタクトタイプなど様々な種類に分けられる。
【0004】
ここで、コンベンショナルタイプはエミッタ部が基板の前面に位置し、エミッタ部に接続された電極が基板の前面に、基板に接続される電極が基板の後面に位置し、後面コンタクトタイプはエミッタ部が基板の後面に位置し、電極がすべて基板の後面に位置する。
【0005】
ここで、後面コンタクトタイプの太陽電池は、電極がすべて基板の後面に形成されるので、基板の後面に形成された電極をインターコネクタや別の導電性金属を介して隣接する太陽電池の電極に直列接続して太陽電池モジュールを形成することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、効率と構造的安定性がさらに向上した太陽電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一例に係る太陽電池モジュールは、半導体基板と、半導体基板に形成され、異なる導電性電荷を収集する第1電極と第2電極を含む複数の太陽電池と、複数の太陽電池の内で互いに隣接した第1太陽電池と第2太陽電池の第1電極と第2電極に接続される複数の配線であって、第1太陽電池と第2太陽電池の直列接続のために導電性接着剤で接続し、第1太陽電池と第2太陽電池の第1電極と第2電極から絶縁層で絶縁される複数の配線と、第1太陽電池と第2太陽電池間に位置して複数の配線に接続されているコネクタを含み、コネクタの幅は、第1太陽電池とコネクタの間の第1距離または第2太陽電池とコネクタとの間の第2距離の内の少なくとも一つと同じか大きく、コネクタ上の絶縁層の塗布面積は、コネクタ上の導電性接着剤の塗布面積より大きい。
【0008】
ここで、複数の配線の先端とコネクタとの重畳領域は、コネクタの幅と同じか、小さいことがある。
【0009】
一例として、各配線の先端がコネクタとの重畳領域は、コネクタの幅×1/3と同じか、大きいことがある。
【0010】
また、コネクタは、光が入射する第1面と第1面と反対の第2面を含み、複数の配線のすべては、コネクタの第2面に接続することがある。
【0011】
ここで、コネクタの第1面には、互いに傾斜面の角度が異なる複数の凹凸を含むことができ、コネクタの第2面は、複数の配線を形成する物質の少なくとも1つと同一の物質を含むことができる。
【0012】
また、コネクタの第1面を形成する物質は、第2面を形成する物質と異なることがある。
【0013】
ここで、コネクタの長さは、複数の配線の内、最初と最後に位置する二つの配線間の距離と同じか大きく、第1太陽電池の幅と複数の太陽電池のストリングの間の間隔の合計より、小さいことがある。
【0014】
一例として、コネクタの中心の幅は、コネクタの端の幅より小さく、端の幅と中心幅の差は最大10mmで有り得る。
【0015】
また、第1電極と第2電極は、半導体基板の後面に互いに並行に交互に形成され、複数の配線は、第1太陽電池の第1電極を第2太陽電池の第2電極に接続させる第1配線と、第1太陽電池の第2電極を第2太陽電池の第1電極に接続させる第2配線を含むことがある。
【0016】
ここで、第1配線は、第1太陽電池の第1電極と第2太陽電池の第2電極に導電性接着剤で接続され、第1太陽電池の第2電極及び第2太陽電池の第1電極から絶縁層で絶縁され、第2配線は、第1太陽電池の第2電極と第2太陽電池の第1電極にそれぞれ導電性接着剤で接続され、第1太陽電池の第1電極及び第2太陽電池の第2電極から絶縁層で絶縁されることがある。
【0017】
ここで、第1配線と第2配線は互いにコネクタにおいて、コネクタの幅と同じか、小さい距離で対面することができる。
【0018】
また、コネクタによって互に接続されて列を成する複数の太陽電池からなる複数のストリングと、複数のストリングの内で、互いに隣接する第1ストリングと第2ストリングを接続させるブッシング バー(bushing bar)含み、コネクタの断面積は、ブッシング バーの断面積より小さいことがある。
【0019】
ここで、ブッシング バーの形成物質、コネクタの形成材料及び、複数の配線の形成物質は、少なくとも1つ以上の物質を共通に含むことがある。
【0020】
さらに具体的には、ブッシング バーは光が入射する第1面と第1の面と反対の第2面を含み、ブッシング バーに接続された複数の配線は、ブッシングバーの第2面に接続され、ブッシングバーの第1面は互いに傾斜面の角度が異なり、一方向に傾く、複数の凹凸が形成されることがある。
【0021】
また、第1太陽電池とコネクタとの間の間隔及び、第2太陽電池とコネクタとの間の間隔は、50μm〜3mmで有り得、コネクタの幅は、0.1mm〜20mmであり、コネクタの厚さは0.015mm〜2mmで有り得る。
【0022】
さらに、コネクタの厚さは、第1太陽電池または第2太陽電池の内、少なくとも一つの厚さより大きいことがある。
【0023】
一例として、コネクタの厚さは、第1配線又は第2配線の内の少なくとも一つの厚さと同じか小さいことがある。
【0024】
また、第1配線の断面積は、第2配線の断面積とは異なることがある。一例として、第1太陽電池の第1電極の断面積は、第2太陽電池の第1電極の断面積より小さく。第1配線の断面積は、第2配線の断面積より大きくすることがある。
【発明の効果】
【0025】
このように、本発明に係る太陽電池モジュールは、太陽電池との間に複数の第1、2の配線と接続するコネクタを備え、太陽電池の方向への光入射率をさらに向上させ、複数の第1、2の配線をさらに安定的に固定し、太陽電池モジュールの効率をさらに向上させ、構造的安定性をさらに向上させることがある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施の形態に係る太陽電池モジュールの全体様子を示す図である。
図2】本発明の第1実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面平面様子を示す図である。
図3図2に適用される太陽電池の一例を示す図である。
図4図3に示された太陽電池の第1、第2電極パターンを示す図である。
図5図2においてCSx1−CSx1ラインに沿った断面様子を示す図である。
図6】コネクタの詳細の説明のために図2においてCSy1−CSy1ラインに沿った断面様子を示す図である。
図7】コネクタの光反射効果を説明するための図である。
図8】コネクタに形成された凹凸の一様子を示し図である。
図9】コネクタに形成された凹凸の一様子を示し図である。
図10】コネクタに形成された凹凸の一様子を示し図である。
図11】コネクタに形成された凹凸の一様子を示し図である。
図12】本発明の第2実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面様子を示して図である。
図13図12においてCSx2−CSx2ラインに沿った断面図を示したものである。
図14】本発明の第3実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面様子を示す図である。
図15図14においてCSx3−CSx3ラインに沿った断面図を示すものである。
図16】本発明の第4実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面様子を示す図である。
図17図16においてCSx4−CSx4ラインに沿った断面図を示したものである。
図18】本発明に係る太陽電池モジュールの第5実施の形態を説明するための図である。
図19】コンベンショナル構造の太陽電池を有して作られた本発明の第6実施の形態に係る太陽電池モジュールの平面様子を示す図である。
図20図19のA−A線とB−B線に沿った断面様子を、それぞれ示す図である。
図21図19のA−A線とB−B線に沿った断面様子を、それぞれ示す図である。
図22】太陽電池が3つの領域に区画されており、各領域に属する配線材の太さが領域に応じて異なることを示す図である。
図23図22のVIII−VIII’線に沿って切断した断面の様子を示す図である。
図24図22とは反対に配置された配線材を説明する図である。
図25図22とは反対に配置された配線材を説明する図である。
図26】配線材の断面様子を示し、厚さを調節する方法を例示する図である。
図27】配線材の太さはすべての領域で同じである一方、配線材の間隔が領域に応じて様子を示す図である。
図28図27のX−X’線に沿って切断した断面の様子を示す図である。
図29】領域に関係なく、互いに異なる大きさを有する配線材が配置される様子を説明する図である。
図30】領域に関係なく、互いに異なる大きさを有する配線材が配置される様子を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付した図を参考にして、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
以下では添付した図面を参照して本発明の実施の形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし本発明はいろいろ多様な形態に具現されることができここで説明する実施の形態に限定されない。そして図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を介して類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0028】
以下において、前面とは、直射光が入射される半導体基板の一面で有り得、後面とは、直射光が入射されないか、または、直射光ではなく、反射光が入射することがある半導体基板の反対面で有り得る。
【0029】
さらに、以下の説明では、互いに異なる2つの構成要素の長さや幅が同じであるという意味は、10%の誤差範囲以内で互いに同じであることを意味する。
【0030】
以下では、添付した図面を参考にして、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールについて説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施の形態に係る太陽電池モジュールの全体様子を示す図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面平面様子を示す図であり、図3は、図2に適用される太陽電池の一例を示す図であり、図4は、図3に示された太陽電池の第1、第2電極(C141、C142)のパターンを示して図であり、図5は、図2でCSx1−CSx1ラインに沿った断面様子を示す図であり、図6は、コネクタの詳細の説明のために図2においてCSy1−CSy1ラインに沿った断面様子を示す図であり、図7は、コネクタ(Cn)の光反射効果を説明するための図である。
【0032】
示されたように、この実施の形態の太陽電池モジュール10は、コネクタ(Cn)によって接続された複数の太陽電池モジュールが列をなして形成された複数のストリング11と互いに隣り合ったストリング11を接続させるブッシュ バー13を含みから構成されている。
【0033】
まず、ストリング11は、複数の太陽電池110が1列で配置され、隣接したものとはコネクタ(Cn)によって互に接続され、1列のストリングが互いに接続されている。この図では、10個の太陽電池110が1列を成していることで例示し、第1乃至第6ストリング(11a−11f)が存在することで例示する。
【0034】
コネクタ(Cn)は、第1〜第6ストリング(11a−11f)内で太陽電池110と太陽電池110との間に配置されて隣接した二つの太陽電池を接続させる第1コネクタ(Cn1)と第1ストリング11aの一端と第6ストリング(11f)の一方の端だけそれぞれ接続されている第2コネクタ(Cn2)を含めて構成することがある。
【0035】
第1コネクタ(Cn1)と第2コネクタ(Cn2)は配置される位置でのみ異なり、基本的に後述するような同じ構成を有する。ただし、位置に違いがあるので、第2コネクタ(Cn2)は、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)の内、いずれか1つでのみ接続がされるものの、第1コネクタ(Cn1)は、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)のすべてが接続されるという点で違いがある。また、第1コネクタ(Cn1)と第2コネクタ(Cn2)は例外的に、表面に形成される凹凸の形状において違いがあることがある。これについては後述する。
【0036】
これにより、太陽電池11と、これに隣接した太陽電池11との間に位置して隣接している二つの太陽電池を接続させる第1コネクタ(Cn1)は1列に含まれている太陽電池110の数より1つ少なくする必要があるので、1列に対して9個の第1コネクタ(Cn1)が用いられ、第2コネクタ(Cn2)は、第1ストリング(11a)と第6ストリング(11f)の端に1つずつ、2個使用される。
【0037】
このように、ストリング11は、コネクタ(Cn)で互に接続されている複数の太陽電池11が集まって構成され、太陽電池モジュール10は、このストリング11を少なくとも2つ以上含んで構成されるため、太陽電池モジュール10をなす複数の太陽電池110は、全体的にm*nマトリックス配列をなす。
【0038】
そして、ブッシイング バー13は、ストリングの上下にそれぞれ位置し、互いに隣接している二つのストリングを接続させている。この実施の形態においては、太陽電池モジュール10は、6つのストリング11を含めて構成されるため、ストリングを直列接続するには、ブッッシング バー13は、5個が必要である。ブッシング バー13は、配置される位置に応じて、上部ブッシング バー13aと下部ブッシング バー13bに分けることがある。
【0039】
上部ブッシング バー13aは、図に基づいてストリング11より上方に配置されており、下部ブッシング バー13bは、ストリング11より下側に配置されている。
【0040】
図1において例示したように、第1列のストリング11aと第2列ストリング11b、第3列ストリング11cと第4列ストリング11d、そして第5列ストリング11eと第6列ストリング11fは、それぞれ下部ブッシング バー(13b)により互に接続されており、また、第2列ストリング11bと第3列ストリング11c、第4列ストリング11dと第5列ストリング11eは、上部ブッシング バー13aとも接続されている。
【0041】
このようにブッシング バー13aは、ストリングとストリングの間を接続しているので、コネクタ(Cn)よりは高い負荷(load)がかかる。それで、ブッシング バー13aは、コネクタ(Cn)よりは高い導電性を有する物質で形成されるか、断面積の大きさが、コネクタの断面積よりも大きく構成されることが望ましい。一例として、ブッシング バー13の幅は、コネクタ(Cn)の幅より広くしたり、ブッシング バー13の厚さがコネクタ(Cn)の厚さよりさらに厚いことがある。
【0042】
好ましい一形態として、コネクタ(Cn)とブッシング バー13は、同一の構成を有するように作成されることがあるが、例としてブッシング バー13は、図6を介して例示するコネクタ(Cn)と同様の構成を有するように形成されることが可能である。
【0043】
また、ブッシング バー13は、コネクタ(Cn)をなす金属物質を少なくとも1つ以上の同じように構成されることも可能である。例として、コネクタ(Cn)が鉛(Pb)またはスズ(Sn)の内、いずれか1つを含めて構成される場合、ブッシング バー13もコネクタ(Cn)と同様に、鉛(Pb)またはスズ(Sn)の内、いずれか1つを含めて構成されることがある。
【0044】
また、ブッシング バー13とコネクタ(Cn)は、第1及び第2配線(IC1、IC2)と物理的に強固に付着しなければならないので、断面が長方形であるリボンで構成されることが望ましいが、第1及び第2配線(IC1、IC2)は熱変形を減少させ太陽電池が曲がる問題が発生しないようにブッシング バー13またはコネクタ(Cn)と異なるように、断面が円形であるワイヤ形状を有することが望ましい。
【0045】
また、コネクタ(Cn)に接続される第1配線(IC1)と第2配線(IC2)、そしてブッシング バー13に接続される第1配線(IC1)と第2配線(IC2)は、すべてコネクタ(Cn)とブッシング バー13の後面に接続されて、モジュールの前面から見たとき、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)がコネクタ(Cn)とブッシング バー13に接続された様子が見えないようにすること望ましい。
【0046】
一方、前述した説明においては、第2コネクタ(Cn2)が第1コネクタ(Cn1)と同じ構成で形成されることを説明したが、これとは異なり、ブッシング バー13を第2コネクタ(Cn2)で構成することやはり可能である。
【0047】
以上は、太陽電池モジュールの全体様子を説明し、以下では、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)、そしてコネクタ(Cn)により隣接した二つの太陽電池がどのように接続されているかを説明する。
【0048】
図2に示すように、この実施の形態において、太陽電池モジュールは、複数の太陽電池(C1、C2)、複数の太陽電池(C1、C2)の後面に形成された複数の第1、第2電極(C141、C142)に接続される複数の第1配線(IC1)と、複数の第2配線(IC2)、及び複数の第1、第2配線(IC1、IC2)に接続され、複数の太陽電池(C1、C2)を直列接続するコネクタ(Cn)を含む。
【0049】
ここで、複数の太陽電池(C1、C2)のそれぞれは、少なくとも半導体基板110と半導体基板110の後面に互いに離隔して形成される複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)を備える。
【0050】
さらに具体的に説明すると、図3及び図4に示すように、本発明に係る太陽電池は、一例として、半導体基板110、反射防止膜130、エミッタ部121、後面電界部(back surface field: BSF、172)、複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)を含むことがある。
【0051】
ここで、反射防止膜130と後面電界部172は省略されることもあるが、以下では、図3及び図4に示すように反射防止膜130と後面電界部172が含まれていることを一例として説明する。
【0052】
半導体基板110は、第1導電型、例えば、n型導電型のシリコンからなる半導体基板110で有り得る。このような半導体基板110は、結晶シリコンの材質で形成される半導体ウェハに第1導電型の不純物、例えばn型導電型の不純物がドーピングされて形成することがある。
【0053】
エミッタ部121は、前面と対向している半導体基板110の後面内に複数個が互いに離隔して位置し、互いに並行する第1方向(x)に伸びている。このような複数のエミッタ部121は、半導体基板110の導電型と反対の第2導電型、例えばp型導電型の不純物が含まれることがある。
【0054】
これにより、半導体基板110とエミッタ部121によってp−n接合が形成されることがある。
【0055】
後面電界部172は、半導体基板110の後面内部に複数個が互いに離隔してい位置し、複数のエミッタ部121と並行する第1方向(x)に伸びている。したがって 図2及び図3に示したように、半導体基板110の後面において複数のエミッタ部121と、複数の後面電界部172は、交互に位置することがある。
【0056】
複数の後面電界部172は、半導体基板110と同じ第1導電型の不純物が半導体基板110より高濃度で含有したn++不純物部で有り得る。
【0057】
複数の第1電極(C141)は、エミッタ部121とそれぞれ、物理的及び電気的に接続されてエミッタ部121に沿って半導体基板110の後面に形成することがある。
【0058】
また、複数の第2電極(C142)は、複数の後面電界部172に沿って半導体基板110の後面に形成され、後面電界部172を介して半導体基板110とそれぞれ、物理的及び電気的に接続することがある。
【0059】
ここで、複数の第1電極(C141)のそれぞれは、図3に示すように、第1方向(x)に伸びていることができ、複数の第1電極(C141)のそれぞれは、第1方向( x)と交差する第2方向(y)に互いに離隔して配列することがある。
【0060】
さらに、複数の第2電極(C142)のそれぞれも、図3に示すように、第1方向(x)に伸びていることができ、複数の第2電極(C142)のそれぞれは、第1方向(x)と交差する第2方向(y)に互いに離隔して配列することがある。
【0061】
また、複数の第1、第2電極(C141、C142)は、互いに離隔して、電気的に 隔離することができ、第1電極(C141)と第2電極(C142)が互いに交互して配置することがある。
【0062】
このように構成される複数の第1、第2電極(C141、C142)は、好ましい一形態で、コネクタ(Cn)やブッシングバー13を構成する金属物質と、少なくとも1つ以上の同一の物質で構成されることがある。コネクタ(Cn)やブッシングバー13は、複数の第1、第2電極(C141、C142)に溶融結合させるはんだ付け(soldering)方法で結合される。したがって、複数の第1、第2電極(C141、C142)がコネクタ(Cn)やブッシング バー13と同じ金属物質を含むようになれば、結合強度を高めることができるだけでなく、複数の第1、第2電極(C141、C142)、コネクタ(Cn)、ブッシング バー13を同時に結合させることが可能となる。
【0063】
このような構造で製造された本発明に係る太陽電池において、第1電極(C141)を介して収集された正孔と第2電極(C142)を介して収集された電子は、外部の回路装置を介して外部装置の電源で用いることがある。
【0064】
本発明に係る太陽電池モジュールに適用された太陽電池は、必ず図3及び図4にのみ限定しなく、太陽電池に備えられる第1、第2電極(C141、C142)が半導体基板110の後面のみ形成される点を除外し、他の構成要素はいくらでも変更が可能である。
【0065】
例えば、本発明の太陽電池モジュールにおいては、第1電極(C141)の一部とエミッタ部121が、半導体基板110の前面に位置し、第1電極(C141)の一部が半導体基板110に形成されたホールを介して半導体基板110の後面に形成された第1電極(C141)の残りの一部と接続されるMWTタイプの太陽電池も適用が可能である。
【0066】
このように、図3及び図4で説明した太陽電池は、図2に示すように、複数個が第2方向(y)に配列することがある。つまり、一例として、第1太陽電池(C1)と第2太陽電池(C2)は、第2方向(y)に配列することがある。
【0067】
このとき、第1、第2太陽電池(C1、C2)に備えられる複数の第1、第2電極(C141、C142)の長さ方向が第1方向(x)に向くように配置することがある。
【0068】
このように、第1、第2太陽電池(C1、C2)が第2方向(y)に配列された状態で、第1、第2太陽電池(C1、C2)は、第1、第2配線(IC1、IC2)とコネクタ(Cn)によって互に接続されて太陽電池モジュールを構成し、この太陽電池モジュールが第2方向(y)に複数個配置された状態で、コネクタ(Cn)によって互に接続されて1つのストリングを形成することになる。
【0069】
ここで、第1、第2配線(IC1、IC2)とコネクタ(Cn)は、導電性金属材質を含み、第1、第2配線(IC1、IC2)は、各太陽電池の半導体基板110の後面に接続され、太陽電池の直列接続のために、各半導体基板110に接続された第1、第2配線(IC1、IC2)は、コネクタ(Cn)に接続することがある。
【0070】
併せて、複数の第1、第2配線(IC1、IC2)は、幅と厚さが互いに同一の導電性ワイヤの形態であるか、幅が厚さより大きいリボンの形を有することがある。
【0071】
具体的に、複数の第1配線(IC1)は、複数の太陽電池(C1、C2)の内直接隣接する二つの太陽電池の内、いずれか1つの太陽電池に備えられた複数の第1電極(C141)には、導電性接着剤(CA)を介して接続され、複数の第2電極(C142)については、絶縁層(IL)を介して絶縁され、複数の第2配線(IC2)は、もう一つの太陽電池に備えられた複数の第2電極(C142)には、導電性接着剤(CA)を介して接続され、複数の第1電極(C1412)については、絶縁層(IL)を介して絶縁することがある。
【0072】
一例として、図2及び図6に示すように、複数の第1配線(IC1)は、互いに直接隣接する二つの第1、第2太陽電池(C1、C2)の内、第1太陽電池(C1)に備えられた複数の第1電極(C141)のみ接続することがある。
【0073】
このとき、複数の第1配線(IC1)のそれぞれは、複数の第1電極(C141)の長さ方向と交差する第2方向(y)に長く配置することができ、図2に示すように、半導体基板110の後面から見たとき、複数個の第1配線(IC1)は、半導体基板110の外に引出されて形成することがある。
【0074】
ここで、図2及び図5に示されたように、複数の第1配線(IC1)のそれぞれは、複数の第1電極(C141)に導電性接着剤(CA)を介して接続することがある。
【0075】
ここで、導電性接着剤(CA)は、金属材料間の接着力に優れたはんだペースト(半田paste)、絶縁性樹脂内に金属粒子が含有された導電性接着ペーストまたは導電性接着フィルムの内、いずれかが1つが用いられることがある。
【0076】
さらに、複数の第1配線(IC1)のそれぞれと複数の第2電極(C142)との間との絶縁のために、複数の第1配線(IC1)と、複数の第2電極(C142)のそれぞれの間には、絶縁層(IL)が配置されることがある。
【0077】
ここで、絶縁層(IL)は、絶縁性材質であればどのようなものでも構わないし、一例として、エポキシ(epoxy)のような絶縁性樹脂を用いることがある。
【0078】
このとき、例えば、絶縁層(IL)に適用される材質は、溶解温度が約400℃以上であり、硬化温度が210℃〜250℃の間であることが望ましい。
【0079】
一方、絶縁層(IL)の塗布面積は、導電性接着剤(CA)の塗布面積より大きい。つまり、図に示されたところのように、導電性接着剤(CA)の塗布面積は、絶縁層(IL)の塗布面積より小さい。導電性接着剤(CA)は、複数の第1配線(IC1)と第2配線(IC2)をそれぞれ複数の第1電極(C141)と第2電極(C142)と電気的に接続する構成であるが、絶縁層(IL)は、導電性接着剤(CA)と反対に、複数の第1配線(IC1)と第2配線(IC2)をそれぞれ複数の第1電極(C141)と第2電極(C142)と絶縁させる構成である。したがって、導電性接着剤(CA)の塗布面積が大きくなると、絶縁しなければならないところで導電性接着剤により電気的に接続されることがある。ため、この実施の形態では、このような点を考慮して 導電性接着剤(CA)の塗布面積は減少させ、絶縁層(IL)の塗布面積は広げ上記のような問題点が起こらないようにする。
【0080】
次に、複数の第2配線(IC2)は、複数の太陽電池(C1、C2)の内、互いに直接隣接する二つの太陽電池の内、残りの一つの太陽電池に備えられた複数の第2電極(C142)に重畳されて、接続することがある。
【0081】
一例として、図2及び図5に示すように、複数の第2配線(IC2)は、互いに直接隣接する二つの第1、第2太陽電池(C1、C2)の内、第2太陽電池(C2)に備えられた複数の第2電極(C142)に重畳され接続することがある。
【0082】
このとき、複数の第2配線(IC2)のそれぞれは、複数の第2電極(C142)の長さ方向と交差する第2方向(y)に長く配置することができ、図2に示すように、半導体基板110の後面から見たとき、複数個の第2配線(IC2)は、半導体基板110の外に引出されて形成することがある。
【0083】
ここで、図2及び図5に示されたように、複数の第2配線(IC2)のそれぞれは、複数の第2電極(C142)に、前述したところと同じ導電性接着剤(CA)を介して接続することがある。
【0084】
併せて、複数の第2配線(IC2)のそれぞれと複数の第1電極(C141)との間との絶縁のために、複数の第2配線(IC2)と、複数の第1電極(C141)のそれぞれの間には、前述したところと同じ絶縁層(IL)が配置されることがある。
【0085】
さらに、前では、第1配線(IC1)が第1太陽電池(C1)の第1電極(C141)に接続され、第2配線(IC2)が第2太陽電池(C2)の第2電極(C142)に接続されるものだけを説明したが、図2及び図5に示すように、第1太陽電池(C1)に備えられた複数の第2電極(C142)にも複数の第2配線(IC2)が導電性接着剤(CA)を介して接続することができ、第2太陽電池(C2)に備えられた複数の第1電極(C141)にも複数の第1配線(IC1)が導電性接着剤(CA)を介して接続することがある。
【0086】
つまり、1つの太陽電池素子に形成される半導体基板110の後面には、複数個の第1配線(IC1)と複数の第2配線(IC2)が各セルの電極(C141、C142)に接続されることがある。
【0087】
したがって、図2及び図5に示すように、各太陽電池の第1電極(C141)には、第1配線(IC1)が接続され、第2電極(C142)には、第2配線(IC2)が接続することがある。
【0088】
このように、各太陽電池の後面に接続された複数の第1配線(IC1)及び複数の第2配線(IC2)の内、各半導体基板110の外に引出される部分が図2及び図5に示されたように、第1、第2太陽電池(C1、C2)との間に配置されるコネクタ(Cn)の後面に接続することができ、これにより、複数の太陽電池(C1、C2)が一つのストリングに形成することがある。
【0089】
このとき、コネクタ(Cn)の長さ方向は、各太陽電池の第1、第2電極(C141、C142)の長さ方向と同じ第1方向(x)に長く形成することがある。
【0090】
ここで、コネクタ(Cn)は、一つまたは複数個であることがあるが、第1の実施の形態においては、コネクタ(Cn)が第1方向(x)に長く伸びた一つの金属パッドで形成された場合を一例として説明する。
【0091】
このとき、コネクタ(Cn)は、図2及び図5に示すように、各太陽電池に備えられた半導体基板110の間に配置することがある。つまり、コネクタ(Cn)は、複数の太陽電池(C1、C2)のそれぞれに備えられた半導体基板110と重畳されなく、離隔することができ、例えば、ストリングを後面から見たときに、図2に示すように、コネクタ(Cn)と第1太陽電池(C1)の半導体基板110との間はD1だけ離隔することができ、コネクタ(Cn)と第2太陽電池(C2)の半導体基板110との間は、D2だけ離隔することがある。このとき、D1とD2の離隔間隔は、互いに同一または異なることがある。
【0092】
具体的には、D1とD2は、それぞれ、第1太陽電池(C1)と第2太陽電池(C2)との間の距離でコネクタの幅(WI3)を引いた値で決定されるが。一例として、50μm〜3mmの間で形成されることがある。一例として、D1とD2は、互いに同一に100μmで有り得、D1とD2の内、いずれか1つは、500μm、他の一つは、200μmになることもある。
【0093】
D1とD2の離隔間隔をこのように設定することは、各太陽電池(C1、C2)の半導体基板110とコネクタ(Cn)は、互に接続されて短絡することを防止し、各太陽電池(C1、C2)の半導体基板110とコネクタ(Cn)との間の空間に形成されたD1とD2に入射される光の量を最小化し、太陽電池モジュールの発電効率を最大化するためである。
【0094】
このように、コネクタ(Cn)が半導体基板110の間に配置されることにより、各太陽電池間に入射された光を反射して太陽電池に再入射できるようにすることができ、併せて、各半導体基板110との間でコネクタ(Cn)が第1、第2配線(IC1、IC2)を固定させる役割をすることにより、太陽電池モジュールの構造的な安定性をさらに向上させることがある。
【0095】
コネクタ(Cn)の幅(WI3)は、十分な接着力と隣接したセル間の間隔を考慮してD1とD2の内、少なくとも一つと同じか大きく、好ましくは0.1mm〜20mmの範囲の値を有する。そして、コネクタの厚さは0.015mm〜2mmの間の値を有する。
【0096】
コネクタ(Cn)の幅が小さすぎると、十分な接着力を得ることができないだけでなく、コネクタ(Cn)から反射される光の量が小さすぎる発電効率を上げることないので、コネクタの幅はD1とD2の内、少なくとも一つと同じか大きくなければならない。そして、コネクタ(Cn)の長さ(CL)は、コネクタ(Cn)に接続されている複数の第1配線と第2配線(IC1、IC2)の最初と最後に位置する二つの配線間の長さ(WL)と同じか大きいしなければならなく、太陽電池(C1、C2)の幅にストリングの間の幅(SL)を合わせたものよりは小さくなければならない。
【0097】
もし、コネクタ(Cn)の長さ(CL)がWLより小さい場合コネクタ(Cn)に接続しなければならないすべての第1配線(IC1)と第2配線(IC2)が正常にコネクタ(Cn)に接続されないことがある。そして、コネクタ(Cn)の長さが太陽電池(C1、C2)の幅にストリングの間の幅(SL)を合わせたものと同じか大きくなると、コネクタ(Cn)が隣接したストリングと電気的に接続することがある。
【0098】
そして、コネクタの厚さは、作業工程を考慮して、第1配線(IC1)または第2配線(IC2)の厚さと同じか小さいことが望ましい。金属物質で作られたコネクタ(Cn)の厚さが厚くなると、延性が小さくなって曲がったり曲げるのが容易でないため、第1配線(IC1)または第2配線(IC2)をコネクタに接合させることが容易ではないことがある。さらに、コネクタの延性が減ると、第1配線(IC1)または第2配線(IC2)が熱的変形を起こすとき、延性が小さくて接合部分でクラックが生じるなどの問題が発生することもある。
【0099】
さらに、図2では、各太陽電池において半導体基板110の後面に導電性接着剤(CA)を介して接続される第1、第2配線(IC1、IC2)の総数が6個である場合に図示したが、これは一例に過ぎず、各太陽電池において半導体基板110の後面に接続される第1、第2配線(IC1、IC2)の総数は、6個〜40個の間であり、さらに好ましくは太陽電池の大きさが156mm*156mmであれば、28〜32個の間で決定することがある。
【0100】
このとき、図2及び図5に示すように、第1太陽電池(C1)に接続された第1配線(IC1)と第2太陽電池(C2)に接続された第2配線(IC2)は互いに異なるライン上に位置してそれぞれ独立的、個別的に備えられることにより、コネクタ(Cn)と重畳される部分に位置する第1配線(IC1)の先端と第2配線(IC2)の先端は、DC1ほど互いに離隔されることがある。したがって、第1配線(IC1)の先端と第2配線(IC2)の先端は、ずれる(offset)ことがある。
【0101】
したがって、複数の太陽電池の内、第1、第2配線(IC1、IC2)と、第1、第2電極(C141、C142)の間に接続不良が発生した太陽電池がある場合、コネクタ(Cn)と、複数の第1、第2配線(IC1、IC2)との間の接続を解除して、その太陽電池だけ、さらに容易に交換することがある。
【0102】
さらに、コネクタ(Cn)が第1、第2配線(IC1、IC2)のいずれか1つと、重畳する領域(OA)は、コネクタ(Cn)の幅(WI3)と同じか小さく、コネクタ(Cn)の幅(WI3)×1/3と同じか大きい値を有することが好ましい。もし 重畳領域(OA)がコネクタ(Cn)の幅(WI3)より大きくなると、第1、第2配線(IC1、IC2)がコネクタ(Cn)の外に飛び出すようにされるので、デザイン面で見栄えが良くないだけでなく、接続されてはいけないことと接続される問題が発生する素地がある。そして、重なる領域(OA)がコネクタ(Cn)の幅(WI3×1/3より小さくなると接合面積が小さく、第1、第2配線(IC1、IC2)がコネクタ(Cn)に安定的に結合されない問題がある。
【0103】
さらに、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)は、コネクタ(Cn)に配置されることが好ましく、向き合っているペーシング距離(FA)は、コネクタの幅と同じか、小さい。電極で収集された電荷はコネクタで、第1配線から第2配線に、または第2配線から第1配線に伝達される。したがって、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)は、コネクタ(Cn)に向い合っていると効率的に電荷を伝達することがある。
【0104】
しかし、これとは異なり、コネクタ(Cn)と重なる部分で第1配線(IC1)と第2配線(IC2)は、互いに離隔しなく一体に接続されることも可能である。これについては、本発明の第2の実施の形態でさらに具体的に説明する。
【0105】
ここで、コネクタ(Cn)のさらに具体的な構造について、図6を参照して説明すると、次の通りである。
【0106】
図6に示すように、コネクタ(Cn)は、導電性の第1金属材で形成されるコア(CO)、コア(CO)の入射面側の表面にコーティングされて位置する第1コーティング部(CT1)、及びコア(CO)の後面側の表面にコーティングされて位置する第2コーティング部(CT2)を含む形成することがある。
【0107】
ここで、コア(CO)の第1金属材は、伝導性が良好な金属材質、例えば、銅(Cu)、Al、Niのような物質が用いられることがある。
【0108】
ここで、第1コーティング部(CT1)の入射面側の表面には、図6に示すように、複数の凹凸が備えられることがある。このような凹凸は、コネクタ(Cn)に入射する光を散乱させるためにピラミッド状の構造に形成することがある。
【0109】
併せて、このような第1コーティング部(CT1)は、コネクタ(Cn)による反射率を高めるために、第1金属材より表面反射率が高い第2金属材を含むことがある。一例として、第2金属材は、第1金属材である銅(Cu)より表面反射率の高い銀(Ag)が用いられる。
【0110】
また、第2コーティング部(CT2)は、コネクタ(Cn)材の後面に接続された複数の第1、第2配線(IC1、IC2)材との接触力と接触抵抗をさらに向上させるために、第1、 2金属材より融点の低い第3金属材を含むことがある。
【0111】
一例として、第3金属材は、第1、第2金属材である銅(Cu)や銀(Ag)より融点が低くて接着力が良いスズ(Sn)やインジウム(In)の内、少なくとも一つの金属材質を含むことことがある。さらに具体的には、第3金属材は一例として、SnをベースにするSnPb、SnAgCu、SnZnBi、SnCu、SnAgのような合金(alloy)またはInなどのような物質を含むことがある。このように第2コーティング部(CT2)がはんだ物質を含めば、コネクタ(Cn)は、第1及び第2配線(IC1、IC2)と母材を熱加熱して溶融結合させるはんだ付け方法で物理的、電気的に接続されることがある。別の方法として、コネクタ(Cn)は、第1及び第2配線(IC1、IC2)とポリマーに導電性金属粒子が入っているConductive Filmや、前述した導電性接着剤を介して結合されることもまた可能である。
【0112】
さらに、第2コーティング部(CT2)の後面表面には、図5に示すように、複数の第1、第2配線(IC1、IC2)が挿入される複数個の溝(HIC)が備えられることがある。つまり、第2コーティング部(CT2)の後面の表面に形成された複数個の溝(HIC)のそれぞれは、複数の第1、第2配線(IC1、IC2)が噛み合うことがある構造を有することがある。
【0113】
これにより、第2コーティング部(CT2)と第1、2配線(IC1、IC2)間の 接続面積を増加させ接触抵抗を最小化することができ、複数の第1、第2配線(IC1、IC2)をコネクタ(Cn)に接続させる際に、第1、第2配線(IC1、IC2)をさらに容易にアライン及び固定することができる。
【0114】
このとき、第2コーティング部(CT2)において溝(HIC)が形成されない部分の厚さ(TCT2)は、第2コーティング部(CT2)の接続力が十分に発揮されるようにするために、5μm〜30μm間に形成することがある。
【0115】
もし第2コーティング部(CT2)の厚さが十分でない場合には、前述した導電性接着剤(CA)を用いて、第1、第2配線(IC1、IC2)をコネクタ(Cn)に接続することがある。
【0116】
しかし、前述したように、第2コーティング部(CT2)の厚さが5μm〜30μmの間である場合、別の導電性接着剤(CA)が必要ないため、製造工程をさらに単純化することができ、製造コストをさらに減小させることができる。
【0117】
このように、第1、第2配線(IC1、IC2)とコネクタ(Cn)により複数個の太陽電池(C1、C2)が直列接続されたストリングは、透明基板(FG)と第1充填材(EC1)と、第2充填材(EC2)及び後面シート(BS)との間に配置された状態で一緒にラミネート(lamination)され、図7に示すように、一つの一体化されたモジュールで形成することができる。
【0118】
ここで、透明基板(FG)は、光透過性のガラスまたはプラスチック材質で有り得、第1、第2充填材(EC1、EC2)は弾性力と絶縁性を備えた材質であり、例えば、EVAを含むことがある。さらに、後面シート(BS)は、防湿機能を有する絶縁性材質で形成することができる。
【0119】
このように、複数個の太陽電池との間に反射体の役割をするコネクタ(Cn)を用いる場合、図7に示すように、太陽電池の間に入射される光をコネクタ(Cn)と透明基板(FG)を介して再び太陽電池に入射させることができ、太陽電池の効率をさらに向上させることができる。
【0120】
以上の説明では、コネクタ(Cn)が太陽電池モジュールの入射面にさらに近く位置するに第1配線(IC1)と第2配線(IC2)がのすべてコネクタ(Cn)の底面に固定されるもので説明したが、これとは異なり、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)がすべてコネクタ(Cn)の上面に固定されたり、第1配線(IC1)と第2配線(IC2)が互いに異なる面に固定されることもある。
【0121】
一方、図5においては、コネクタ(Cn)に複数の凹凸が備えない場合を一例として示したが、コネクタ(Cn)は、隣接した二つの太陽電池に光を反射させるためにコネクタ(Cn)の入射面側には図6図8図11に例示するところような複数の凹凸を備えることも可能である。
【0122】
まず、図6において例示するところのように、第1コーティング部(CT1)の表面は、大きさが等しい凹凸(CC)を含むことが可能である。凹凸(CC)は、示されたところのような上り傾斜面(Up)と下り傾斜面(Dn)を含みから構成されるため、凹凸(CC)に入射された光は、上り傾斜面(Up)は、コネクタ(Cn)を基準に左に反射され、下り傾斜面(Dn)では、右に反射される。結果的に、コネクタ(Cn)に入射された光は、凹凸(CC)のためにコネクタによって接続された隣接した二太陽電池のそれぞれに追加で供給されることがある。
【0123】
または、図8図9において例示するような第1コーティング部(CT1)の表面は、大きさが異なる第1凹凸(CC1)と第2凹凸(CC2)を含んで構成することも可能である。
【0124】
図8及び図9に例示する凹凸(CC)もまた図6に例示するよう同様に上り傾斜面(Up)と下り傾斜面(Dn)を含めて構成されるという点では同じである。
【0125】
ただし、図8及び図9に例示する凹凸(CC)は、位置に応じて、凹凸の大きさが異なるという点で違いがある。図8で例示するところによると、凹凸(CC)は、第1凹凸(CC1)とこれより大きな大きさを有する第2凹凸(CC2)を含む。ここで、大きさは、凹凸の断面積を意味する。
【0126】
コネクタ(Cn)の長さ方向(図のy軸方向)と交差する方向(図のx軸方向)に基づいて、コネクタ(Cn)の中心には、第2凹凸(CC2)が形成されることがあり、その他の部分には、第1凹凸(CC1)が形成されることがある。また、選択的に図9で例示するところのような、コネクタ(Cn)の中心には、第1凹凸(CC1)が形成され、それ以外の部分には、第2凹凸(CC2)が形成されることもまた可能である。
【0127】
ここで、コネクタ(Cn)の中心は、コネクタ(Cn)の長さ方向(図のy軸方向)と交差する方向(図のx軸方向)にコネクタを3等分したとき、中心部であり、断面全体の幅の20%よりは大きく、40%よりは小さな値から選択することができる。
【0128】
図8に示すように中心に大きさが大きい第2凹凸(CC2)が配置されると、中心では、第1凹凸(CC1)より高い高さで光を反射させることができ、中心から反射された光が第1凹凸(CC1)により反射が邪魔された問題を減らすことができる。
【0129】
一方、図10及び図11においては、凹凸(CC‘)が上り傾斜面や下り傾斜面だけで構成される例を示している。図10において例示する凹凸(CC’)は上り傾斜面(Up)のみを含みから構成される場合を示しており、図11において例示する凹凸(CC‘)は下り傾斜面(Dn)のみを含みから構成される場合を示す。
【0130】
このように凹凸(CC‘)が上り傾斜面や下り傾斜面のみを選択的に含みから構成される場合に、コネクタ(Cn)は、いずれかの1つの方向にのみ光を反射させることになる。したがって、図1を介して説明したように、太陽電池と太陽電池との間に位置する第1コネクタ(Cn1)よりはストリングの一端にのみ位置する第2コネクタ(Cn2)にさらに有効に用いられる。つまり、第2コネクタ(Cn2)はストリングの一端にのみ位置しているので、凹凸は上り傾斜面や下り傾斜面のみを含むように構成されることが好ましく、第1コネクタ(Cn1)は、上り傾斜面と下り傾斜面のすべてを有するように構成されることが望ましい。
【0131】
以上の説明は、コネクタ(Cn)に凹凸が形成されることで説明したが、ブッシング バー13にも、前述したように、上り傾斜面(Up)と下り傾斜面(Dn)を有する凹凸や、上り傾斜面(Up)と下り傾斜面(Dn)の内、いずれか一つだけで形成された凹凸が形成されることやはり可能である。
【0132】
一例として、図1を基準にすると、上部ブッシング バー13aは、光モジュールの内側に反射させることができるように下り傾斜面だけを有する凹凸が形成されることがあり、下部ブッシング バー13bは、上り傾斜面のみ有する凹凸が形成されることがある。
【0133】
また、コネクタの高さは隣接した二つの太陽電池の高さより高いことが好ましいが、このように構成すると、光が反射されるコネクタの上面が太陽電池より高い位置に位置しており、コネクタから反射された光が隣接した二つ太陽電池によく伝達されることができる。
【0134】
以下、太陽電池モジュールの第2の実施の形態について説明する。
【0135】
これまでの第1の実施の形態においては、第1太陽電池(C1)に接続された第1配線(IC1)と第2太陽電池(C2)に接続された第2配線(IC2)は互いに異なるライン線上に位置してそれぞれ独立的、個別的に備えられることにより、コネクタ(Cn)と重なる部分に位置する第1配線(IC1)の先端と第2配線(IC2)の先端は、互いに離隔される場合に対してのみ説明したが、これと異なり、以下の第2の実施の形態においては、第1太陽電池(C1)に接続された第1配線(IC1)と第2太陽電池(C2)に接続された第2配線(IC2)が一体に形成される場合について説明する。
【0136】
図12及び図13は、本発明に係る太陽電池モジュールの第2の実施の形態を説明するための図である。ここで、図12は、本発明の第2の実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面の様子を示して、図13は、図12でCSx2−CSx2ラインに沿った断面図を示したものである。
【0137】
図12及び図13に示すように、第1太陽電池(C1)に接続された第1配線(IC1)と第2太陽電池(C2)に接続された第2配線(IC2)は、一体に形成することができ、これにより、3配線(IC3)と重なる部分で第1配線(IC1)と第2配線(IC2)は、互いに離隔しなく一体に形成することができる。したがって、第1配線(IC1)の先端と第2配線(IC2)の先端は、同一線上に位置することができる。
【0138】
したがって、第1太陽電池(C1)に接続された複数の第1配線(IC1)と第2太陽電池(C2)に接続された複数の第2配線(IC2)のそれぞれは、同一ライン線上に位置することができる。
【0139】
このとき、図12及び図13に示すように、第1太陽電池(C1)に接続された複数の第1配線(IC1)は、複数の第1電極(C141)に導電性接着剤(CA)を介して接続され、第2太陽電池(C2)に接続された複数の第2配線(IC2)は、複数の第2電極(C142)に導電性接着剤(CA)を介して接続することができる。
【0140】
これまでの第1、第2の実施の形態では、コネクタ(Cn)が各太陽電池の半導体基板110との間に位置し、各半導体基板110と重畳されず、離間して配置される場合だけを一例として説明したが、これと異なりコネクタ(Cn)が各太陽電池の半導体基板110との間に位置するが、一部の半導体基板110とは、重畳されて配置されることもある。これについて説明すると、次の通りである。
【0141】
図14及び図15は、本発明に係る太陽電池モジュールの第3実施の形態を説明するための図である。ここで、図14は、本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面の様子を示した図であり、図15は、図14でCSx3−CSx3ラインに沿った断面図を示したものである。
【0142】
この実施の形態においては、コネクタ(Cn)の少なくとも一部は、複数の太陽電池(C1、C2)に備えられた半導体基板110の内、一部の半導体基板110と重畳されて配置されることがある。
【0143】
一例として、図14及び図15に示すように、コネクタ(Cn)の一部が、第1太陽電池(C1)の半導体基板110とは、重畳され、第2太陽電池(C2)の半導体基板110とは離隔された状態で配置されて形成されることも可能である。
【0144】
しかし、これと異なり、コネクタ(Cn)の全領域が第1太陽電池(C1)の半導体基板110と重畳されることも可能である。
【0145】
このとき、第1太陽電池(C1)に接続された第1配線(IC1)は、コネクタ(Cn)の前面に接続することができ、第2太陽電池(C2)に接続された第2配線(IC2)はコネクタ(Cn)の後面に接続することがある。
【0146】
さらに、第1太陽電池(C1)の半導体基板110とコネクタ(Cn)が重畳される領域の中で第1配線(IC1)が位置しない領域には、コネクタ(Cn)と半導体基板110との不必要な短絡を防止するために、図10に示すように、絶縁層(IL)が形成されることがある。
【0147】
さらに、図14及び図15においては、第1太陽電池(C1)に接続された第1配線(IC1)が第1太陽電池(C1)の半導体基板110の外に引出されて形成された場合を一例として示したが、第1配線(IC1)が第1太陽電池(C1)の半導体基板110の外に引出されないこともある。
【0148】
これまで本発明の第1乃至第3実施の形態においては、コネクタ(Cn)が第1方向(x)に長く伸びた一つの金属パッドに形成された場合だけを例として説明したが、コネクタ(Cn)は、複数個で形成することもできる。これについて説明すると、次の通りである。
【0149】
図16及び図17は、本発明に係る太陽電池モジュールの第4の実施の形態を説明するための図である。ここで、図16は、本発明の第4の実施の形態に係る太陽電池モジュールの後面の様子を示した図であり、図17は、図16でCSx4-CSx4ラインに沿った断面図を示のことである。
【0150】
図16及び図17に示すように、コネクタ(Cn)は、互いに離隔して、第1方向(x)に長く伸びた複数個で形成することができる。
【0151】
このような場合にも、第1方向(x)に長く伸びた複数個のコネクタ(Cn)を介して太陽電池の間に入射される光を太陽電池に再入射して、太陽電池モジュールの効率をさらに向上させることがある。
【0152】
このとき、複数個のコネクタ(Cn)も、また前述したように、コア(CO)、第1コーティング部(CT1)及び第2コーティング部(CT2)を含むことできる。
【0153】
さらに、第4の実施の形態のような場合、コネクタ(Cn)の幅(WI3)は、第1、第2配線(IC1、IC2)の幅(WI1、WI2)と同じことがある。しかし、セル間の直列抵抗を確保するためにコネクタ(Cn)の幅(WI3)や厚さが第1、第2配線(IC1、IC2)の幅や厚さより大きく形成されることもできる。
【0154】
図18は、本発明に係る太陽電池モジュールの第5の実施の形態を説明するための図である。
【0155】
この実施の形態においては、太陽電池(C141、C142)は、コーナー(Cr)が傾斜している擬似四角形の太陽電池(pseudo square type solar cell)という点を除外しては、図3及び図4を介して説明した太陽電池と同じ構成を有する。このような擬似四角形の太陽電池は、前述した実施の形態の太陽電池とは異なり、コーナーが傾斜している。擬似四角形の太陽電池は製造する過程の特徴のためにコーナーが傾斜してなり作られるが、一般的にコーナーは、円の一部である弧をなしており、4コーナーがすべて同じ大きさを有している。
【0156】
したがって、擬似四角形の太陽電池で太陽電池モジュールを構成すると、隣接した二つの太陽電池(C141、C142)の間隔が位置によって異なるが、コーナー部分は、外側を向くほど間隔が徐々に大きくなる形状を成し、その他の場所では、コーナー部分の間隔よりは小さいながら、一定の間隔を成している。
【0157】
この実施の形態において、コネクタ(Cn)は、両端が外側を向くほど徐々に広くなるおよそ“I”字平面様子を有しており、太陽電池(C141、142)のコーナー(Cr)に関係なく、第1太陽電池(C141)とコネクタ(Cn)との間の間隔または第2太陽電池(C142)とコネクタ(Cn)との間の間隔は、位置に関係なく一定の値を有することができる。
【0158】
この実施の形態において、コネクタ(Cn)の幅と厚さは、前述した実施の形態と同様に構成され、コネクタ(Cn)の長さ1は、コネクタの長さと同じ方向で太陽電池の幅と同じであるかまたは少し大きく構成される。好ましくは、コネクタ(Cn)の長さ1は、作業工程マージンと隣り合うようにコネクタの長さ方向に隣り合うように配置される他の列のストリングとの間隔を考慮して、太陽電池の幅と同じか大きく、最大180mmである。
【0159】
一例として、現在の市場で広く使用されている156(mm)*156(mm)大きさの太陽電池を用いて、太陽電池モジュールを構成する場合、コネクタ(Cn)の最大長は180(mm)である。
【0160】
このように、コネクタ(Cn)が太陽電池の幅より長く、また、端からコネクタの幅は徐々に広くなる形状をなしているので、コネクタ(Cn)が太陽電池(C141、142)のコーナー(Cr)を包んだ様子を成す。
【0161】
したがって、太陽電池が傾斜角(Cr)を有していても、コネクタ(Cn)から反射された光は、コーナー(Cr)の有無にかかわらず、隣接した太陽電池(C141、C142)に入射されることがある。
【0162】
一方、コネクタ(Cn)の端幅(Ma)は、太陽電池(C141、C142)のコーナー(Cr)を考慮して中心幅(Mi)より最大10mm大きいことが望ましい。
【0163】
一方、この実施の形態にのみコネクタ(Cn)の長さが太陽電池の幅より大きいと説明するが、コーナー(Cr)の有無にかかわらず、コネクタ(Cn)の長さ1は、太陽電池の幅より大きなものも可能である。したがって、前述した実施の形態1〜4の場合にもコネクタ(Cn)は、太陽電池の幅より大きいことがある。
【0164】
前述した第1の実施の形態乃至第5の実施の形態の説明は、太陽電池が、第1電極(C141)と第2電極(C142)がすべて基板の後面に位置する後面接触型太陽電池を持って説明した。しかし、第1電極(C141)と第2電極(C142)が基板の前面と後面にそれぞれ形成されるコンベンショナル構造である場合にも、前述した実施の形態は、同様に適用が可能である。以下、前述した実施の形態で説明したコネクタ(Cn)がコンベンショナル構造の太陽電池をゆうして作成された太陽電池モジュールにも同様に適用できることを第6の実施の形態を一例として説明する。以下の説明は、前述した実施の形態と比較して、他の点でのみ詳細に説明し、同じ構成については、その説明を簡単にする。
【0165】
図19は、コンベンショナル構造の太陽電池を有して作られた本発明の第6の実施の形態に係る太陽電池モジュールの平面様子を示し、図20図21は、図19のA−A線とB−B線に沿った断面様子をそれぞれ示す。
【0166】
図19図21に例示するところのように、この実施の形態の太陽電池モジュールは、複数の太陽電池(C1、C2、C3)、隣接した二つの太陽電池との間を接続する複数の配線125 、隣接する二つの太陽電池の間に配置されて複数の配線と物理的、電気的に接続されたコネクタ(Cn)を含む。
【0167】
この実施の形態の太陽電池モジュールは、互いに隣りに配置された複数の太陽電池の(C1−C3)のいずれかの太陽電池の前面に形成された第1電極113と、これに隣接した他の太陽電池の後面に形成された第2電極115を複数の配線125が接続するという点で、前述した実施の形態と異なる。
【0168】
配線125は、隣接した二つの太陽電池の内、第1太陽電池(C1)の前面に形成された前面電極113に接続されており、また、第1太陽電池(C1)に隣接した第2太陽電池(C2)の後面に形成された第2電極115に接続されている。
【0169】
この実施の形態において、太陽電池は、半導体基板111の前面と後面にそれぞれ電極が位置するコンベンショナル(conventional)構造をなしている。
【0170】
図20で例示するように、この実施の形態の太陽電池は、薄い厚さを有する立方体形状を有しており、光が入射される面である前面には、第1電極113が位置して配線材125と接続される。この第1電極113は、半導体基板111と反対の導電性の電荷を収集する。一例では、半導体基板111がp型半導体基板であれば、第1電極113は、電子を収集する。
【0171】
第1電極113は、配線材125の長さ方向と交差する方向に長く形成されており、隣接したものと並行するように配列されて全体的にストライプ配列を成している。
【0172】
半導体基板111は、p−n接合を成しており、第1導電性不純物を含めてn型またはp型半導体基板で構成されている。
【0173】
この半導体基板111の後面には、第1電極113と交差する方向に第2電極115が形成されている。第2電極115は、第1電極113と反対の導電性の電荷を収集する。
【0174】
一例において、第2電極115は、島状の電極で、配線材の長さ方向に島形状を有する複数の電極が存在して配線材125と接続される。
【0175】
半導体基板111と第1電極113/第2電極115の間には、電位障壁を下げるエミッタ層と後面電界部、そして電荷が表面から再結合することを防止するパッシベーション膜が存在するが、図では、この構成を省略した。
【0176】
このような構成を有する太陽電池は、複数の配線125によって隣接した二つの太陽電池が接続される。この実施の形態の複数配線125は前述した実施の形態と同様の構成を有するように構成される。
【0177】
このような複数の配線125は、隣接した二つの太陽電池を接続させるが、一方は、第1太陽電池(C1)の第1電極113に接続され、他方では、第2太陽電池(C2)の第2電極115に接続される。第1/第2電極と、複数の配線125を接続させる好ましい一形態は、材料を溶かして溶融結合させるはんだ付けである。
【0178】
この実施の形態においては、前面電極113と配線材125が交差する地点においては、選択的にパッド部140がさらに形成されることがある。パッド部140は、第1電極113と、複数の配線125が交差する領域を広げて複数の配線125を第1電極113に接続時の接触抵抗を減少させ、複数の配線125と第1電極113との間の結合力を高める。
【0179】
はんだ付け方法の一例は、複数の配線125を隣接した二つの太陽電池の前面と後面にそれぞれ位置させ、複数の配線125が第1電極113及び第2電極115とそれぞれ対向させて、この状態で、複数の配線125のコーティング部を溶融温度以上で秒間加熱することである。これにより、コーティング部が溶融された冷めながら複数の配線125が第1電極113と第2電極115にそれぞれ取り付けられる。
【0180】
代案的な例において、複数の配線125は、前述した導電性接着剤(CA)で付着することもできる。
【0181】
そして、第1太陽電池(C1)と第2太陽電池(C2)、第2太陽電池(C2)と3太陽電池(C3)の間には、前述したようなコネクタ(Cn)が配置され、隣接した第1太陽電池(C1)と第2太陽電池(C2)、そして第2太陽電池(C2)と第3太陽電池(C3)をそれぞれ接続させている。
【0182】
前述したように、第1太陽電池(C1)と第2太陽電池(C2)、第2太陽電池(C2)と第3太陽電池(C3)は、細ワイヤ状の複数配線125によって接続されているが、機械的衝撃により複数の配線125は、切れたり、熱変形を起こすことがある。
【0183】
ところで、この実施の形態では、コネクタ(Cn)が複数配線125に結合されておりますので、これらの問題を解決することができる。さらに、コネクタ(Cn)が凹凸(CC)を含めて構成されることにより、隣接する太陽電池で光の供給を増やし太陽電池の発電量を高めることもできる。
【0184】
この実施の形態において、複数の配線125は、コネクタ(Cn)の後面に取り付けられることが好ましく、前述したようと同様にはんだ付け方法、または導電性接着剤(CA)によってコネクタ(Cn)に付着される。
【0185】
以下、図22図30を参照するに、配線材の太さが異なりに構成される実施の形態について説明する。以下で説明される実施の形態を説明するにあたり、太陽電池モジュールの構成は、前述したようと同一であるが、説明の便宜のために、単に太陽電池に位置する配線材のみを選択的に示して説明する。
【0186】
図22は、太陽電池100が3つの領域に区画されており、各領域に属する配線材の太さが領域に応じて異なることを示しており、図23は、図22のVIII−VIII’線に沿って切断した端面の様子を示す。
【0187】
配線材25は、太陽電池100の後面に隣接したものと並行するように配置されて電極と接続されている。この配線材25は、全体でストライプ配列を成しており、すべての領域で配線材は、隣接したものと一定の距離で離れている。したがって、電極ピッチを示す「d1」「d2」「d3」は「A1」「A2」「A3」においてすべて同じである。
【0188】
図において、「A1」「A2」「A3」は、配線材25の長さ方向と交差する横方向に基づいて、太陽電池を3つの領域に分けたとき、各領域を示す。第2領域(A2)は、基板の中央を示し、第1領域(A1)と第3領域(A3)は、それぞれ、第2領域(A2)を基準に左側と右側の領域である。
【0189】
この実施の形態において、第1領域(A1)から第3領域(A3)は、位置に応じて、太陽電池が曲がっ違いに基づいて割ったものである。
【0190】
配線材25が熱変形しながら発生する応力は、配線材の長さ方向に伝播され、太陽電池を曲げ、太陽電池の反りの程度は配線材から伝播される応力を含めて様々な変数、一例として、太陽電池の厚さの違い、形成物質に応じた物性の違いなどにより、位置に応じて異なる場合がことがある。そして、このような曲げ違いは、太陽電池の領域に関係なく、同じ条件の配線材を付着した後、熱工程を行い、この時、確認される太陽電池の曲げを持って、知ることができる。
【0191】
この実施の形態においては、このようなストレスの違いを減少させ、太陽電池が曲がる問題を減少させる。
【0192】
以下の説明では、第2領域(A2)のストレスは、第1領域(A1)と第3領域(A3)のストレスより小さく、第1領域(A1)と第3領域(A3)のストレスは、同じことで仮定する。
【0193】
この実施の形態においては、ストレスが小さい第2領域(A2)には、太い配線材25bが配置され、第1領域(A1)と第3領域(A3)には、細い配線材25aが配置される。
【0194】
図に示すように、第1領域(A1)において、長方形の断面を有する配線材25は、第1横幅(w1)と第1縦幅(t1)を有する。これと比較して第2領域(A2)において、配線材25は、第1横幅(w1)より大きい第2横幅(w2)と第1縦幅(t1)より大きい第2縦幅(t2)を有するので、第2領域(A2)に配置された大きい配線材25bの大きさは、第1領域(A1)に配置された小さな配線材25aより大きいことがある。
【0195】
また、第3領域(A3)に配置された配線材25は、第3横幅(w3)と第3縦幅(t3)を有し、第3横幅(w3)と第3縦幅(t3)は、すべて第2横幅(w2)と第2縦幅(t2)より小さい。
【0196】
この実施の形態においては、このように、ストレスが小さい第2領域(A2)に太い配線材25bを配置し、ストレスが大きい第1領域と第3領域には細い配線材25aを配置し、第2領域及び第3領域で配線材の長さ方向に伝播される応力を減少させ第2領域及び第3領域でのストレスを減少させる。
【0197】
すなわち、配線材は長さ方向に収縮と膨張をするため、その長さ方向に収縮と膨張に伴う応力が伝播されながら、太陽電池を曲げ、応力は媒質の配線材の断面積が大きいほどよく伝播される。ところが、この実施の形態においては、ストレスが大きい第1領域と第3領域には薄い配線材が位置しており、応力がよく伝播されないため、結果的に第1領域乃至第3領域のストレス偏差を減少することができる。
【0198】
図24及び図25は、前述したところと逆に配置された配線材を説明する図である。この実施の形態では、前述したものと異なり、第2領域(A2)のストレスは、第1領域(A1)と第3領域(A3)のストレスより大きい。
【0199】
ので、第2領域(A2)には細い配線材25aが位置し、第1領域(A1)と第3領域(A3)には、太い配線材25bが位置する。
【0200】
図26は、配線材の断面の様子を示し、厚さを調節する方法を例示する。前述したように、配線材25は、コア層253と、これを覆っているコーティング層251を含めて構成される。
【0201】
図26において、(A)と(B)は、縦幅と横幅が互いに同じであるため、断面積は同じである。しかし コア層253とコーティング層251の厚さは、互いに異なりに構成されている。(A)に示している配線材は、コア層253が(B)と比較してさらに厚い一方、コーティング層251は、さらに薄い。したがって、総厚さは(A)と(B)が互いに同一である。
【0202】
これと類似に、太い配線材25bと細い配線材25aもまた、同様にコア層253とコーティング層251を含めて構成されるため、コア層253またはコーティング層251の厚さを異なるように、太さを異なるように構成することが可能である。
【0203】
以上の実施の形態は、配線材の間隔がすべての領域で同じである一方、配線材の太さを異なりに構成の実施の形態に関するものである。
【0204】
これとは異なり、配線材の大きさは同じである反面、領域別配線材の間隔を異なるようにして配線材の分布、すなわち単位面積当たりの配線材の数を異なるように構成することもまた可能である。
【0205】
図27は、配線材の太さはすべての領域で同じである一方、配線材の間隔が領域に応じて他の実施の形態を示しており、図28は、図27のX−X’線に沿って切断した断面の様子を示す。
【0206】
この実施の形態において、第2領域(A2)のストレスは、第1領域(A1)と第3領域(A3)のストレスより小さく、第1領域(A1)と第3領域(A3)のストレスは、同じことと仮定する。
【0207】
配線材25は、第1領域(A1)で第1横幅(w1)及び第1縦幅(t1)を有し、第2領域(A2)でも第1横幅(w1)と第1縦幅(t1)と同じ第2横幅(w2)と第2縦幅(t2)を有している。したがって、配線材25の大きさは、第1領域(A1)と第2領域(A2)で同一である。図において、第3領域(A3)で配線材25が第3横幅(w3)と第3縦幅(t3)を有するものと示しているが、この大きさは実質的に第2領域(A2)の 第2横幅(w2)及び第縦幅(t2)と同一である。
【0208】
これとは異なり、配線材25の間隔は、第1領域(A1)で「d1」であり、第2領域(A2)で配線材25の間隔は、第1領域より小さい「d2」である。
【0209】
したがって、配線材25の単位面積当たりの分布は、第1領域(A1)より第2領域(A2)がさらに多い。したがって、ストレスが相対的に多く発生した第1領域(A1)で配線材25の分布は、むしろ少ないので、第2領域(A2)より相対的に小さいストレスが配線材に伝播されるため、領域別ストレスの違いを減少させることができ、結果的に太陽電池が曲がる問題を減少させることができる。
【0210】
一方、太陽電池で作られる電荷の量は中心が外郭より大きい。つまり、第2領域(A2)で収集される電荷の量は、第1領域(A1)や第3領域(A3)で収集される電荷の量より多い。ところが、この実施の形態においては、第2領域に相対的に多くの配線材が配置されることにより、電極を介して収集された電荷を損失することなく、よく伝えることができる。
【0211】
以上の説明では、太陽電池が領域に分かれていて、これに合わせて配線材が配置されるものと説明した。しかし、領域に関係なく、図29乃至図30で例示するような互いに異なる大きさを有する配線材が配置されることもまた可能である。
【0212】
図29においては、一定のパターンなしで細い配線材25aと太い配線材25bが配置された様子を示し、図30では細い配線材25aと太い配線材25bが交互に配置された様子を示す。
【0213】
また、細い配線材25aと太い配線材25bは、第1電極と第2電極に合わせて配置されることもまた可能である。
【0214】
一例として、配線材は、一つの太陽電池で前述したように、第1電極11または第2電極13の内、いずれか1つでのみ接続されるが、この内、細い配線材25aは、第1電極11または第2電極13の内、いずれか1つでのみ接続されており、太い配線材25bは、細い配線材25aに接続された電極を除外した残りの電極とのみ、接続され得る。この場合、細い配線材25aは、前述した実施の形態の説明の中で、第1配線材21または第2配線材23の内、いずれか1つに該当し、太い配線材25bは、残りの配線材に該当する。
【0215】
太陽電池は、図3に例示するようなエミッタ18と後面電界部19を含んで構成され、選択的に太陽電池の発電効率を良くするために、エミッタ18と後面電界部19の領域を異なるように構成することもある。この場合に、エミッタ18と後面電界部19に形成される第1電極11と第2電極13もまたエミッタ18と後面電界部19の領域に合わせて構成をしてみると、第1電極11と第2電極13の太さが異なるようになる。
【0216】
ところで、このように第1電極11と第2電極13の太さが異なるようになると、第1電極と第2電極を介して互いに異なる応力が伝播され、太陽電池を曲げるようにすることができるが、配線材の太さを異なるように構成することにより、前述したようと同じ原理で、この問題を解決することができる。
【0217】
以上の説明では、配線材が細い配線材と太い配線材の2つに分かれることで説明したが、必要によって太さをさらに細分化させて配置することもまた可能である。
【0218】
また、配線材は、配線材の長さ方向に太さが異なるように構成されたものもまた可能である。
【0219】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更、及び置換が可能である。
【0220】
したがって、本発明に開示された実施の形態及び添付された図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施の形態及び添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
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