(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザが所定の店舗において購入した商品に関する商品情報、当該商品が購入された際の価格に関する価格情報、及び当該商品が購入された際の日時に関する日時情報を含む会計情報を取得する会計情報取得手段と、
複数のユーザにおける前記会計情報を蓄積会計情報として蓄積する情報蓄積部と、
前記会計情報取得手段により新規に取得された前記会計情報と、前記蓄積会計情報とに基づいて、前記新規に取得された前記会計情報に対応した店舗及び前記商品の価格変動を知らせる販売状況情報を配信する配信手段と、を備える
ことを特徴とする情報配信装置。
ユーザが所定の店舗において売買した商品に関する商品情報、当該商品が売買された際の価格に関する価格情報、及び当該商品が売買された際の日時に関する日時情報を含む会計情報を取得する会計情報取得手段と、
複数のユーザにおける前記会計情報を蓄積会計情報として蓄積する情報蓄積部と、
前記会計情報取得手段により新規に取得された前記会計情報と、前記蓄積会計情報とに基づいて、前記新規に取得された前記会計情報に対応した店舗及び前記商品の価格変動を知らせる販売状況情報を配信する配信手段と、を備える
ことを特徴とする情報配信装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る情報配信システムの構成を示す図である。
図1に示すように、第1実施形態の情報配信システムは、ネットワーク4に接続可能な、ユーザが使用する複数のユーザ端末2と、各店舗に設置された複数のPOS(Point OfSales system)端末3と、情報配信装置1とを備える。
【0010】
ユーザ端末2は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノートPC(personal computer)等の持ち運び可能な携帯型情報機器や、据置型のPC等のコンピュータである。ユーザ端末2は、図示は省略するが、端末記憶部や、端末制御部を備えている。端末記憶部には、ユーザ端末2を制御するための各種プログラムや各種情報が記憶されている。具体的には、本実施形態の情報配信システムを利用するための専用アプリケーション(ソフトウェア)や、当該専用アプリケーションを読み込むことで、POS端末3と通信し、ユーザID(IDentifiers:識別情報)を送信する。また、端末制御部は、情報配信装置1と通信して、紙のレシートに代る情報として、ユーザの過去の会計情報(蓄積会計情報)を取得することもできる。また、端末制御部は、情報配信装置1に対して、GPS(Global Positioning System)装置等により計測した位置情報や、ユーザの自宅位置や勤務先位置等の位置情報を送信する。
【0011】
POS端末3は、店舗に設置される端末装置(コンピュータ)であり、例えばNFC(Near Field Communication)等のユーザ端末2と通信可能な通信手段を備えている。そして、POS端末3は、ユーザが店舗で購入した商品の会計情報(レシート情報)を生成し、ネットワーク4を介して情報配信装置1に送信する。具体的には、POS端末3は、近距離通信により、ユーザ端末2と通信し、ユーザ端末2からユーザID等の情報を取得する。そして、POS端末3は、取得したユーザID、ユーザが購入した購入商品、購入数量、購入価格、購入日時、購入店舗等を含む会計情報を生成して、情報配信装置1に送信する。
なお、POS端末3から直接情報配信装置1に対して会計情報が送信されてもよく、POS端末3から、例えば店舗等に設置された店舗管理サーバ(図示略)を介して、情報配信装置1に会計情報が送信されてもよい。
【0012】
[情報配信装置]
情報配信装置1は、POS端末3から送信された会計情報を取得して蓄積する。また、蓄積した会計情報に基づいて特売商品を判定し、当該特売商品及び特売店舗を知らせる特売情報をユーザ端末2に送信する。
図2は、情報配信装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、情報配信装置1は、記憶装置100と制御装置200とを備える。
【0013】
[記憶装置]
記憶装置100は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリー等により構成され、情報配信装置1の動作に必要な各種プログラム及び情報を記憶する。
そして、記憶装置100は、情報蓄積部101、店舗情報記憶部102、商品情報記憶部103、ユーザ関連情報記憶部104、及び配信管理情報記憶部105等を備える。
【0014】
情報蓄積部101は、ユーザ端末2から送信された会計情報を蓄積会計情報として蓄積して記憶する。
店舗情報記憶部102は、本実施形態の情報配信システムにより特売情報を配信する店舗に関する店舗情報を記憶する。店舗情報としては、例えば、店舗名、店舗を識別するための店舗ID、店舗の位置を示す店舗位置情報等が含まれる。すなわち、店舗情報記憶部102は、本発明の店舗位置記憶部を構成する。
商品情報記憶部103は、店舗で取り扱われている商品に関する商品情報を記憶する。商品情報としては、例えば、商品名、商品を識別する商品ID、商品のジャンル等が記録されている。また、商品の定価等の情報が記録されていてもよい。
ユーザ関連情報記憶部104は、本実施形態の情報配信システムを利用するユーザに関するユーザ関連情報を記憶する。ユーザ関連情報としては、例えば、ユーザを識別するためのユーザID(ユーザ認識情報)、ユーザの位置情報、ユーザの性別や年齢、嗜好性、家族構成等が記録されたユーザ属性等が含まれる。
【0015】
配信管理情報記憶部105は、特売情報の配信状態を管理する配信管理情報を記憶する。下記表1に、配信管理情報の一例を示す。
【0017】
表1に示すように、配信管理情報は、店舗ID、商品ID、配信状態フラグ、配信対象ユーザが関連付けられて記録される。店舗IDは、店舗情報の店舗IDであり、商品IDは、商品情報の商品IDである。すなわち、配信管理情報には、各店舗において取り扱われている商品がそれぞれ記録されている。配信管理情報に記録される商品IDは、会計情報に基づいてそれぞれ追加されていく。例えば、店舗Aにて示される店舗において、商品ID「1237」を示す商品が購入された旨の会計情報が取得され、配信管理情報に対して、店舗Aに商品ID「1237」が関連付けられていない場合は、新規に当該商品ID「1237」が店舗Aに関連付けられる。配信状態フラグは、各店舗の商品毎の特売情報の現時点の配信状態(配信中、未配信)を示すフラグ情報である。配信状態フラグは、特売情報が配信されると、「特売配信中」となり、配信日の翌日(または、配信日時から所定期間経過したとき)、及び特売終了情報が配信されたときに、「特売未配信」となる。
配信対象ユーザは、特売情報の配信対象であるユーザを識別するための情報であり、配信対象のユーザ情報のユーザIDが記録される。
【0018】
[制御装置]
制御装置200は、情報配信装置1の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置により構成されている。制御装置200は、演算装置が記憶装置100に記憶された情報配信プログラムを実行することにより、会計情報取得手段201、標準価格設定手段202、判定手段203、ユーザ位置取得手段204、ユーザ特定手段205、配信手段206として機能する。
【0019】
会計情報取得手段201は、ユーザ端末2から送信された会計情報を取得し、取得した会計情報を、情報蓄積部101に蓄積する。
【0020】
標準価格設定手段202は、本実施形態では、情報蓄積部101に蓄積されている会計情報(蓄積会計情報)に基づいて、店舗における商品の標準価格帯を設定する。
【0021】
判定手段203は、会計情報取得手段201で新規に取得された会計情報に含まれる商品のうち、購入価格が標準価格設定手段202で設定された標準価格帯よりも低い商品があるか否かを判定し、購入価格が標準価格帯よりも低い商品を、特売商品と判定し、取得された会計情報に含まれる店舗を特売店舗と判定する。
【0022】
ユーザ位置取得手段204は、ユーザの位置を示す位置情報を取得し、ユーザ関連情報記憶部104に記憶する。
具体的には、ユーザ位置取得手段204は、ユーザ端末2から送信された位置情報を取得する。この位置情報としては、ユーザ端末2においてGPS装置等やアクセスポイントの情報により取得された情報であってもよく、ユーザがユーザ端末2に設定入力した位置(例えば自宅の位置情報や勤務先の位置情報等)であってもよい。なお、ユーザ端末2から送信される位置情報を取得する例に限られず、例えば、ユーザ位置取得手段204が、ユーザ端末2が情報配信装置1に通信接続した際に、ユーザ端末2やユーザ端末2がアクセスしたアクセスポイント(例えばWi−Fi(登録商標)等)のMAC(Media AccessControl)アドレス等に基づいて、ユーザ端末2の位置を特定してもよい。
また、ユーザ位置取得手段204によるユーザの位置情報の取得タイミングとしては、任意のタイミングであればよく、例えば、ユーザ端末2において、ユーザ端末2に情報配信システムを利用するための専用アプリケーションがインストールされた際の初期設定時や、専用アプリケーションにおける設定変更時、ユーザ端末2からユーザの過去の会計情報(蓄積会計情報)の取得要求が送信されたタイミング等が例示できる。予め設定された周期でユーザ端末2から情報配信装置1に位置情報が送信されてもよい。
【0023】
ユーザ特定手段205は、ユーザ位置取得手段204で取得されたユーザの位置と、店舗情報における店舗位置情報に基づいて、特売店舗から所定範囲内に位置するユーザを、特売情報の配信対象ユーザとして特定する。
【0024】
配信手段206は、判定手段203で判定された特売商品および特売店舗を知らせる特売情報を、ユーザ特定手段205で特定された配信対象ユーザに配信する。
ここで、特売情報は、本発明の特売を知らせる販売状況情報を構成する。
【0025】
また、前述の判定手段203は、会計情報取得手段201で新規に取得された会計情報に含まれる商品であって、購入店舗において既に特売情報が配信されている商品のうち、購入価格が特売情報の配信条件から外れた商品があるか否かを判定する。
【0026】
また、前述の配信手段206は、判定手段203で特売情報の配信条件から外れたと判定された商品および店舗の特売情報を配信したユーザに対して、特売が終了したことを知らせる特売終了情報を配信する。
ここで、特売終了情報は、本発明の特売が終了した旨の販売状況情報を構成する。
【0027】
[情報配信処理]
次に、情報配信処理について
図3〜
図6のフローチャートを用いて説明する。
図3は、情報配信処理を示すフローチャートである。
本実施形態の情報配信システムにおいて、ユーザが所定の店舗において商品を購入すると、ユーザ端末2は、POS端末3に対してユーザIDを送信する。POS端末3は、取得したユーザID、購入商品、購入数量、購入価格、購入日時、購入店舗等を含む会計情報を生成して、情報配信装置1に送信する。そして、情報配信装置1の会計情報取得手段201は、POS端末3から送信された会計情報を取得する(ステップS10)。また、会計情報取得手段201は、取得した会計情報を、蓄積会計情報として情報蓄積部101に記憶(蓄積)する。
【0028】
この後、制御装置200は、特売情報配信処理S20を実行する。
図4は、特売情報配信処理S20を示すフローチャートである。
特売情報配信処理S20では、
図4に示すように、判定手段203は、配信管理情報の配信状態フラグを参照し、ステップS10で取得された会計情報に含まれる商品の中に、特売未配信の商品があるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21でNOと判定された場合(すべての商品が現時点で特売配信中である場合)、判定手段203は、特売情報配信処理S20を終了する。
【0029】
ステップS21でYESと判定された場合、判定手段203は、特売未配信の商品の購入店舗における標準価格帯を読み込む(ステップS22)。
各店舗の商品毎の標準価格帯は、標準価格設定手段202によって、予め設定されている。すなわち、本実施形態では、標準価格設定手段202は、特売情報の配信に先立って、蓄積会計情報に基づいて標準価格帯を設定し、記憶装置100に記憶している。
具体的には、標準価格設定手段202は、所定期間(例えば1週間、1か月等)における蓄積会計情報を集計して、各店舗の商品毎の購入価格の平均価格を求め、平均価格から所定の割合低い価格と、所定の割合高い価格との間を、標準価格帯に設定する。例えば、所定店舗において所定商品の平均価格が100円の場合、100円より10%低い90円と、100円より10%高い110円との間を、前記所定店舗における前記所定商品の標準価格帯として設定する。
または、各店舗の商品毎の蓄積会計情報を、統計的手法を用いて購入価格に基づいてグループ分け(クラスタリング)し、最も大きな集合に含まれる購入価格の最低価格と最高価格との間を、標準価格帯に設定してもよい。
また、商品情報として定価が記録されている場合は、定価に基づいて標準価格帯が設定されてもよい。
【0030】
次に、判定手段203は、特売未配信の商品のうち、ステップS10で取得された会計情報に含まれる購入価格が、ステップS22で読み込まれた標準価格帯より低い商品があるか否かを判定する(ステップS23)。
ステップS23でNOと判定された場合、判定手段203は、特売情報配信処理S20を終了する。
【0031】
一方、ステップS23でYESと判定された場合(購入価格が標準価格帯より低い商品がある場合)、この購入価格が標準価格帯より低い商品を、特売商品と判定し、取得された会計情報に含まれる店舗を特売店舗と判定する。
この後、ユーザ特定手段205は、店舗情報記憶部102に記憶された店舗情報から特売店舗に対応した店舗位置情報を取得し、取得した店舗の位置情報と、ユーザ関連情報記憶部104に記憶されたユーザ関連情報のユーザの位置情報とに基づいて、特売店舗から所定範囲内(例えば、5km圏内等)に位置するユーザを、配信対象ユーザとして特定する(ステップS24)。
【0032】
次に、配信手段206は、特売商品及び特売店舗を知らせる特売情報を、ステップS24で特定された配信対象ユーザに配信する(ステップS25)。ここで、特売情報には、特売商品、特売店舗、ステップS10で取得された会計情報に含まれる購入価格、標準価格帯等を示す情報が含まれる。
その後、配信手段206は、配信管理情報において、特売商品及び特売店舗に対応する配信状態フラグを、特売配信中に更新し、配信対象ユーザを記録する(ステップS26)。
以上の後、特売情報配信処理S20を終了する。
【0033】
図3に戻り、特売情報配信処理S20の後、制御装置200は、特売終了情報配信処理S30を実行する。
図5は、特売終了情報配信処理S30を示すフローチャートである。
図5に示すように、判定手段203は、配信状態フラグを参照し、ステップS10で取得された会計情報に含まれる商品の中に、特売配信中の商品があるか否かを判定する(ステップS31)。
ステップS31でNOと判定された場合(すべての商品が現時点で特売未配信である場合)、判定手段203は特売終了情報配信処理S30を終了する。
【0034】
ステップS31でYESと判定された場合、判定手段203は、特売配信中の商品のうち、ステップS10で取得された会計情報に含まれる購入価格が、特売情報の配信条件から外れた商品があるか否かを判定する(ステップS32)。つまり、会計情報に含まれ、かつ、特売配信中の商品の購入価格で、標準価格帯以上となる価格の商品があるか否かを判定する。
ステップS32でNOと判定された場合、判定手段203は特売終了情報配信処理S30を終了する。
【0035】
ステップS32でYESと判定された場合、配信手段206は、配信管理情報を参照して、ステップS32で特売情報の配信条件から外れたと判定された商品の特売情報の配信対象ユーザに対して、特売終了情報を配信する(ステップS33)。そして、配信管理情報において、特売商品及び特売店舗に対応する配信状態フラグを、特売未配信に更新し、配信対象ユーザを削除して(ステップS34)、特売終了情報配信処理S30を終了する。
以上の特売終了情報配信処理S30が終了すると、制御装置200は、情報配信処理を終了する。
【0036】
[第1実施形態の作用効果]
本実施形態の情報配信装置1は、新規に取得された会計情報に含まれる商品の購入価格が、標準価格帯よりも低くなった場合に、配信手段206により、会計情報に含まれる店舗における当該商品の特売を知らせる特売情報をユーザに配信する。
これによれば、ユーザは、所定の店舗に対する商品の価格変動に基づいた特売情報を取得できるので、例えばユーザが普段から通っている店舗やお気に入りの店舗における商品の特売を知ることができる。
また、情報配信装置1は、商品の実際の価格変動に基づき、例えばタイムセール等の店舗が特売の広告を配信していない場合等でも、精度よく特売であるか否かを判定して特売情報を配信できる。
また、情報配信装置1は、実際の購入履歴に基づいた特売の判定を行うので、例えば、ウェブページ上の書き込み等に基づいて特売を判定する場合と比べて、リアルタイムにおける信頼性の高い特売の判定を実施でき、ユーザにリアルタイムで特売情報を配信できる。
【0037】
情報配信装置1は、新規に取得された会計情報が、特売情報の配信条件から外れた場合に、配信手段206により、特売終了情報をユーザに配信するため、ユーザは、特売が終了したことを知ることができる。よって、特売が終了しているにも関わらず、ユーザが特売商品の購入目的で店舗に行くことがなく、ユーザの満足度を高めることができる。
【0038】
ユーザ特定手段205は、ユーザの位置情報が特売店舗から所定範囲内であるユーザを特定し、配信手段206は、特定されたユーザに対して特売情報を配信する。このため、例えば、ユーザの位置情報として、例えばGPS装置等によって計測されたユーザの現在位置が登録されている場合では、ユーザは、現在地から近い店舗の特売情報を受信でき、ユーザの位置情報として自宅を設定している場合では、自宅近くの店舗での特売情報を受信できる。すなわち、ユーザが希望する地点の近傍における店舗の特売情報を取得でき、ユーザの満足度を高めることができる。
【0039】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第1実施形態では、会計情報に含まれる購入価格を標準価格帯と比較して特売情報を配信するか否かの判定を行っているが、第2実施形態では、会計情報に含まれる購入価格を標準価格値と比較して当該判定を行っている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0040】
第2実施形態では、標準価格設定手段202は、蓄積会計情報に基づいて、店舗における商品の標準価格値を設定する。
また、判定手段203は、会計情報取得手段201で新規に取得された会計情報に含まれる商品のうち、購入価格が標準価格設定手段202で設定された標準価格値よりも所定値以上低い商品があるか否かを判定し、購入価格が標準価格値よりも所定値以上低い商品を、特売商品と判定する。
【0041】
図6は、第2実施形態の特売情報配信処理S20Aを示すフローチャートである。
特売情報配信処理S20Aでは、第1実施形態におけるステップS22及びステップS23が異なる。
【0042】
すなわち、特売情報配信処理S20Aにおいて、ステップS21でYESと判定された場合、判定手段203は、特売未配信の商品の購入店舗における標準価格値を読み込む(ステップS22A)。
各店舗の商品毎の標準価格値は、標準価格設定手段202によって、予め設定されている。すなわち、本実施形態では、標準価格設定手段202は、特売情報の配信に先立って、蓄積会計情報に基づいて標準価格値を設定し、記憶装置100に記憶している。
具体的には、標準価格設定手段202は、蓄積会計情報を集計して、各店舗の商品毎に、最新の会計情報に含まれる購入価格を、標準価格値として設定する。
または、所定期間(例えば1週間、1か月等)における蓄積会計情報を集計して、各店舗の商品毎の購入価格の平均価格を求めて、標準価格値として設定してもよい。
または、所定期間(例えば1週間、1か月等)における蓄積会計情報を集計して、各店舗の商品毎に、購入価格毎の購入数を求め、最も購入数が多い価格を、標準価格値として設定してもよい。
また、商品情報として定価が記録されている場合は、定価に基づいて標準価格値が設定されてもよい。
【0043】
次に、本実施形態では、判定手段203は、特売未配信の商品のうち、ステップS10で取得された会計情報に含まれる購入価格が、ステップS22Aで設定された標準価格値より所定値以上低い商品があるか否かを判定する(ステップS23A)。そして、購入価格が標準価格値より所定値以上低い商品がある場合、この商品を、特売商品と判定する。
ここで、所定値は、例えば、標準価格値の所定の割合(例えば、10%)に設定される。
ステップS23AでNOと判定された場合、判定手段203は、特売情報配信処理S20Aを終了する。ステップS23AでYESと判定された場合、判定手段203は、処理をステップS24に進める。
【0044】
[第2実施形態の作用効果]
情報配信装置は、新規に取得された会計情報に含まれる商品の購入価格が、標準価格値よりも所定値以上低くなった場合に、配信手段206により、会計情報に含まれる店舗における当該商品の特売を知らせる特売情報をユーザに配信する。
これによれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0045】
また、標準価格設定手段202は、情報蓄積部101に蓄積された最新の蓄積会計情報における購入価格を標準価格値として設定する。
これによれば、最新の購入価格を基準に特売が判定されるため、販売価格の相場の変動が激しい商品に対しても、特売を精度よく判定できる。
【0046】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第1実施形態では、会計情報に含まれる購入価格を標準価格帯と比較して特売情報を配信するか否かの判定を行っているが、第3実施形態では、蓄積会計情報に対する所定の商品を含む蓄積会計情報の比に基づいて当該判定を行っている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0047】
図7は、第3実施形態の情報配信装置1Bの構成を示す図である。
図7に示すように、情報配信装置1Bの制御装置200Bは、第1実施形態と同じ会計情報取得手段201、標準価格設定手段202、判定手段203、ユーザ位置取得手段204、ユーザ特定手段205、配信手段206に加えて、購入率算出手段207を備える。
【0048】
購入率算出手段207は、各店舗の商品毎に、現時点から所定期間前までの算出対象期間において蓄積された蓄積会計情報に対する、前記算出対象期間において蓄積された対象の商品を含む蓄積会計情報の比である購入率を算出する。
例えば、算出対象期間が現時点から24時間前までの期間(直前24時間)であり、所定の店舗において、直前24時間に蓄積された蓄積会計情報が1000件あり、直前24時間に蓄積された所定の商品を含む蓄積会計情報が20件あった場合、当該所定の店舗における当該所定の商品の購入率は、0.02となる。
【0049】
本実施形態では、判定手段203は、会計情報取得手段201で新規に取得された会計情報に含まれる商品のうち、購入率算出手段207で算出された購入率が閾値以上となる商品があるか否かを判定し、購入率が閾値以上となる商品を、特売商品と判定する。
ここで、購入率の閾値は、店舗毎、商品毎に設定されている。例えば、ドラッグストア等、食品の販売量が少ない店舗における食品に対する購入率の閾値は低く設定され、スーパーマーケット等、食品の販売量が多い店舗における食品に対する購入率の閾値は高く設定される。
【0050】
図8は、第3実施形態の特売情報配信処理S20Bを示すフローチャートである。
特売情報配信処理S20Bでは、第1実施形態におけるステップS22及びステップS23が異なる。
【0051】
すなわち、ステップS21でYESと判定された場合、購入率算出手段207は、特売未配信の商品に対して、算出対象期間において蓄積された蓄積会計情報に基づいて、購入店舗における前述の購入率を算出する(ステップS22B)。
【0052】
次に、本実施形態では、判定手段203は、特売未配信の商品のうち、ステップS22Bで算出された購入率が閾値以上の商品があるか否かを判定する(ステップS23B)。そして、購入率が閾値以上の商品がある場合、この商品を、特売商品と判定する。
ステップS23BでNOと判定された場合、判定手段203は、特売情報配信処理S20Bを終了する。ステップS23BでYESと判定された場合、判定手段203は、処理をステップS24に進める。
【0053】
[第3実施形態の作用効果]
情報配信装置1Bは、所定期間において蓄積された蓄積会計情報から算出された購入率が閾値以上となった場合に、特売情報を配信する。
これによれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、情報配信装置1Bは、例えば購入価格の変動が激しく、購入価格から特売を判定することが難しい場合であっても、購入数に基づいた購入率により特売を判定して特売情報を配信できる。
また、購入率が上昇している商品を検出することで、人気が出ている商品を特定することもできる。
【0054】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第1実施形態では、特売情報の配信条件から外れた場合に特売終了情報を配信しているが、第4実施形態では、商品の在庫数に基づいて特売終了情報を配信している。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0055】
図9は、第4実施形態の情報配信装置1Cの構成を示す図である。
図9に示すように、情報配信装置1Cの制御装置200Cは、第1実施形態と同じ会計情報取得手段201、標準価格設定手段202、判定手段203、ユーザ位置取得手段204、ユーザ特定手段205、配信手段206に加えて、在庫数検出手段208を備える。
【0056】
在庫数検出手段208は、蓄積会計情報に基づいて、店舗における所定の商品の在庫数を検出する。
本実施形態では、判定手段203は、会計情報取得手段201で新規に取得された会計情報に含まれる商品であって、特売配信中の商品のうち、在庫数検出手段208で検出された在庫数が所定個数以下となった商品があるか否かを判定する。
また、配信手段206は、判定手段203で在庫数が所定個数以下になったと判定された商品の特売情報を配信したユーザに対して、特売終了情報を配信する。
【0057】
図10は、第4実施形態の特売終了情報配信処理S30Cを示すフローチャートである。
特売終了情報配信処理S30Cでは、第1実施形態におけるステップS31と同様の処理を実施し、ステップS31でYESと判定された場合に、在庫数検出手段208は、特売配信中の商品に対して、蓄積会計情報に基づいて、対応する店舗の在庫数を検出する(ステップS35)。
例えば、在庫数検出手段208は、蓄積会計情報に基づいて、対象の商品の日単位の購入数(購入された数)の平均値を求め、この平均値に基づいて、1日の在庫数(仕入れ総数)を推定する。そして、推定した仕入れ総数から、その日に購入された個数を減算することで、現在の在庫数を検出できる。
また、店舗の種類や規模等から、仕入れ総数を推定してもよい。
さらに、蓄積会計情報に基づいて、商品の特売が実施された過去の特売日を複数特定し、これらの特売日における特売商品の特売価格での購入数の平均値を当該商品が特売として売られた総数(特売販売数)として推定し、特売販売数から、特売価格で購入された購入数を減算することで現在の特売商品の在庫数を検出してもよい。この場合、例えば、タイムセール等の短時間内だけ商品の特売を実施する際に、当該特売商品が特売価格で販売される個数を精度よく検出できる。
なお、本実施形態では、ステップS35において、仕入れ総数や、特売販売数を推定する例を示すが、蓄積会計情報に基づいて予め仕入れ総数や特売販売数を推定しておき、例えば配信管理情報に記録しておいてもよい。
【0058】
次に、本実施形態では、判定手段203は、特売配信中の商品のうち、在庫数検出手段208で検出された在庫数が所定個数以下となった商品があるか否かを判定する(ステップS32C)。
ここで、判定手段203は、例えば、蓄積会計情報から、対象の商品の単位時間当たりの購入数を求めて売行きを検出し、売行きに基づいて所定個数を設定してもよい。例えば、単位時間当たりの購入数が多くなるほど、閾値となる所定個数を大きく設定し、単位時間当たりの購入数が少ない場合は、閾値となる所定個数を小さく設定する。
また、所定個数は、固定値(例えば「0」)であってもよい。
ステップS32CでNOと判定された場合、判定手段203は、特売終了情報配信処理S30Cを終了する。ステップS32CでYESと判定された場合、判定手段203は、処理をステップS33に進める。
【0059】
[第4実施形態の作用効果]
本実施形態の情報配信装置1Cは、対象の商品の在庫数を検出し、当該在庫数が所定個数以下となった場合に、配信手段206により、特売終了情報を配信する。
これによれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
すなわち、ユーザは、特売情報が配信された商品の特売がもうすぐ終了する状況にあることを知ることができる。
また、配信手段206は、在庫数が、対象の商品の単位時間当たりの購入数に基づいた所定個数以下となった場合に特売終了情報を配信する。この場合、在庫数が「0」となった場合に特売終了情報を配信する場合に比べて、ユーザに特売終了を正確に伝えることができる。すなわち、会計情報に基づいて在庫数が「0」と判断された場合、実際には、そのタイミングより先に、特売商品の在庫数が「0」となっている。この場合、特売が終了しているにも関わらず、特売商品の購入目的のユーザが、特売が終了していないと判断して、店舗に向かい無駄足になることが考えられる。これに対して、単位時間当たりの購入数に基づいて閾値である所定個数を設定することで、商品の売れ行きに応じて、特売終了情報の配信タイミングを適切に制御でき、ユーザの満足度を向上できる。
【0060】
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第5実施形態は、商品に関連するユーザ属性を有するユーザに特売情報を配信する点で、第1実施形態とは異なる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0061】
図11は、第5実施形態の情報配信装置1Dの構成を示す図である。
図11に示すように、情報配信装置1Dの記憶装置100は、第1実施形態と同じ情報蓄積部101、店舗情報記憶部102、商品情報記憶部103、ユーザ関連情報記憶部104、及び配信管理情報記憶部105を備える。ここで、本実施形態では、ユーザ関連情報記憶部104に記憶されるユーザ関連情報のユーザ属性に基づいて、特売情報を配信するユーザを判定する点で上記第1実施形態と相違する。
【0062】
本実施形態の情報配信装置1Dの制御装置200Dは、第1実施形態と同じ会計情報取得手段201、標準価格設定手段202、判定手段203、ユーザ位置取得手段204、ユーザ特定手段205、配信手段206に加えて、ユーザ属性取得手段209を備える。
【0063】
ユーザ属性取得手段209は、情報配信システムに登録されているユーザのユーザ属性を、蓄積会計情報に基づいて取得して、ユーザ関連情報のユーザ属性として記録する。
具体的には、ユーザ属性取得手段209は、蓄積会計情報に含まれる購入商品を特定し、商品情報に記録された商品のジャンル(女性用、男性用、子供向け、若者向け、高齢者用、高級品、安価品、健康関連等)に基づいて、ユーザ属性を取得する。
例えば、ユーザが過去に購入した商品に、高齢者用のジャンルの商品が所定数以上含まれていれば、ユーザは高齢者であると推定できる。同様に、ユーザが過去に購入した商品に、女性用の商品が所定数以上含まれていれば、ユーザは女性であると推定できる。
また、ユーザが過去に購入した商品に、子供向けや、高齢者用や、女性用や、男性用等の年齢や性別に関する様々なジャンルの商品が含まれていれば、ユーザに同居している家族等がいることが推定でき、ユーザのおおよその家族構成等を推定できる。
さらに、ユーザが過去に購入した商品における、高級品のジャンルの商品の割合、または、安価品のジャンルの商品の割合等から、ユーザの購買傾向を推定することもできる。
さらには、ユーザが過去に購入した商品における、健康関連のジャンルの商品の割合が、所定率以上であれば、ユーザは健康に興味があることを推定できる。
【0064】
そして、本実施形態では、ユーザ特定手段205は、特売店舗から所定範囲内に位置し、かつ、特売商品と関連のあるユーザ属性を有するユーザを、特売情報の配信対象ユーザとして特定する。
【0065】
[第5実施形態の作用効果]
第5実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成により同様の作用効果を得ることができる。
また、ユーザ特定手段205は、特売店舗から所定範囲内に位置し、かつ特売商品のジャンルに関連するユーザ属性のユーザを配信対象ユーザとして特定する。このため、ユーザは、自身の年齢、性別、家族構成、嗜好等に適合する商品の特売情報を受信できる。すなわち、ユーザにとって必要な商品の特売情報を配信でき、特売情報配信におけるユーザの満足度をより高めることができる。
【0066】
さらに、本実施形態では、ユーザ属性取得手段209は、蓄積会計情報に基づいてユーザ属性を取得する。蓄積会計情報は、ユーザが過去に購入した商品であり、すなわち、実際のユーザの行動履歴としてみなすことができる。したがって、ユーザ属性取得手段209は、このような蓄積会計情報に基づいて、ユーザの嗜好や家族構成等のユーザ属性を精度よく取得することができる。
また、ユーザ属性としては、ユーザ端末2から入力される情報であってもよいが、この場合、ユーザがユーザ端末2を操作して情報を入力する必要があり、煩雑な操作が伴う。これに対して、本実施形態では、上記のようなユーザに煩雑な操作を強いることがなく、容易かつ精度の高い詳細なユーザ属性を取得することができる。
【0067】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第6実施形態は、商品に対するユーザの購入予定時期を予測し、購入予定時期を迎えたユーザに特売情報を配信する点で、第1実施形態とは異なる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0068】
図12は、第6実施形態の情報配信装置1Eの構成を示す図である。
図12に示すように、情報配信装置1Eの制御装置200Eは、第1実施形態と同じ会計情報取得手段201、標準価格設定手段202、判定手段203、ユーザ位置取得手段204、ユーザ特定手段205、配信手段206に加えて、購入予定時期推定手段210を備える。
【0069】
購入予定時期推定手段210は、各ユーザの商品毎の購入予定時期を、蓄積会計情報に基づいて推定し、ユーザ関連情報に記録する。
具体的には、購入予定時期推定手段210は、ユーザの購入履歴から、対象商品の購入間隔の平均値を算出し、当該平均値と、前回の購入時期からの経過期間とから購入予定時期を推定する。また、この場合、対象商品の購入間隔の平均値を季節毎または月毎に算出し、該当する季節または月の購入間隔の平均値に基づいて購入予定時期を推定してもよい。
また、ユーザの購入履歴から、第5実施形態で説明した方法によって、ユーザの家族構成等のユーザ属性を取得し、対象商品が消費される時期を予測して購入予定時期を推定してもよい。例えば、商品が「しょうゆ」である場合、1人暮らしのユーザに対しては、前回の購入時期から4か月以降を購入予定時期と推定するが、4人家族のユーザに対しては、1か月以降を購入予定時期と推定する。
【0070】
本実施形態では、ユーザ特定手段205は、特売店舗から所定範囲内に位置するユーザに対して、ユーザ関連情報から特売商品の購入予定時期を読み出し、購入予定時期を迎えたユーザを、特売情報の配信対象ユーザとして特定する。
【0071】
[第6実施形態の作用効果]
第6実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成により同様の作用効果を得ることができる。
また、ユーザ特定手段205は、特売店舗から所定範囲内に位置し、かつ特売商品が、ユーザ関連情報の購入予定時期に合致するユーザを特定する。このため、ユーザは、現在必要な商品に対する特売情報を取得することができ、ユーザ満足度の一層の向上を図れる。
【0072】
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第7実施形態は、特売情報とともに広告を配信する点で、第1実施形態とは異なる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0073】
図13は、第7実施形態の情報配信装置1Fの構成を示す図である。
図13に示すように、情報配信装置1Fの記憶装置100Fは、第1実施形態と同じ情報蓄積部101、店舗情報記憶部102、商品情報記憶部103、ユーザ関連情報記憶部104、及び配信管理情報記憶部105に加えて、広告記憶部106を備える。
広告記憶部106は、商品やサービスに関する広告情報を記憶する。この広告情報には、広告内容の他、広告を識別する広告ID、広告名、広告に関連する商品や商品のジャンル等が記録される。
【0074】
情報配信装置1Fの制御装置200Fは、第1実施形態と同じ会計情報取得手段201、標準価格設定手段202、判定手段203、ユーザ位置取得手段204、ユーザ特定手段205、配信手段206に加えて、広告取得手段211を備える。
【0075】
広告取得手段211は、ユーザ特定手段205で特定された配信対象ユーザのユーザIDを取得し、当該ユーザIDを含む蓄積会計情報を特定する。そして、特定した蓄積会計情報から特売商品と判定された商品と同時に購入された商品(同じ会計情報に含まれる他の商品)を抽出する。そして、広告取得手段211は、抽出した商品や商品ジャンル(商品情報から取得)を、広告に関連する商品や商品ジャンルとして含む広告情報を、広告記憶部106から取得する。
【0076】
そして、本実施形態では、配信手段206は、配信対象ユーザに対して、特売情報と、広告取得手段211で抽出された広告情報とを同時に配信、若しくは広告が含まれる特売情報を配信する。
なお、広告取得手段211で取得された広告情報が多数ある場合には、購入数の多い方から所定数の商品の広告情報だけを配信してもよい。
また、広告情報には、商品の価格も含まれていてもよい。商品の価格は、特売店舗の最新の蓄積会計情報に含まれる購入価格とする。
【0077】
[第7実施形態の作用効果]
配信手段206は、特売情報と、特売商品に関連する広告情報とを配信するため、特売情報配信の機会を利用して、ユーザに広告を行うことができる。
そして、広告情報は、過去に特売商品と同時に購入された商品の広告情報であるため、ユーザの購買傾向に即した効果的な広告を行うことができる。
【0078】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
【0079】
[変形例1]
前記各実施形態において、特売終了情報が配信された後、所定時間経過するまでは、特売情報の配信を規制する配信規制フラグを設けてもよい。
つまり、店舗において特売価格で商品を手にしたユーザが、特売終了情報が配信された後に会計する場合もある。この場合、特売情報配信処理において、対象商品が特売商品と判定され、特売が終了しているにも関わらず、特売情報が配信されてしまう。
これに対して、配信規制フラグを設け、当該配信規制フラグが立っている場合、配信手段206は、特売情報や、特売終了情報の配信を規制する構成とすることで、誤った情報が配信される不都合を抑制できる。
配信規制フラグの解除タイミングとしては、配信規制フラグが立ってから所定時間経過した場合でもよいし、特売価格での商品の購入が所定時間の間なくなった場合でもよい。
また、特売情報が配信された後、所定時間経過するまでは、特売終了情報の配信を規制する配信規制フラグを設けてもよい。
【0080】
[変形例2]
前記各実施形態では、特売情報を配信した商品の購入価格、または、購入率が、特売情報の配信条件から外れた場合、特売終了情報を配信しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、特売終了情報は配信しなくてもよい。これによれば、変形例1で説明したような、店舗において特売価格で商品を手にしたユーザが、特売終了情報が配信された後に会計する場合であっても、誤った情報がユーザに配信されることはない。
【0081】
[変形例3]
前記各実施形態では、特売店舗から所定範囲内に位置するユーザに特売情報を配信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザが特売情報の配信を要求する店舗を予め情報配信装置に登録しておき、情報配信装置が、特売店舗を登録しているユーザにのみ特売情報を配信してもよい。
【0082】
[変形例4]
前記各実施形態では、情報配信装置は、会計情報をPOS端末3から取得しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、POS端末3から会計情報を取得したユーザ端末2から取得してもよい。
【0083】
[変形例5]
前記第1実施形態では、新規に取得された会計情報に含まれる購入価格が、標準価格帯より低い場合に特売情報を配信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、購入価格が標準価格帯よりも高い場合に、商品に関する販売状況情報をユーザに配信してもよい。
これによれば、例えば、ユーザは、商品の価格が上昇傾向にあることを知ることができ、さらに価格が上昇する前に、商品を購入することもできる。
また、対象の店舗が商品の販売だけではなく商品の買い取りも行っている場合、価格が比較的高くなったときに、商品を売却することもできる。
同様に、前記第2実施形態においても、購入価格が標準価格値よりも所定値以上高い場合に、商品に関する情報をユーザに配信してもよい。
【0084】
[変形例6]
前記第5実施形態では、ユーザ属性は、ユーザ属性取得手段209によって蓄積会計情報に基づいて取得されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザによって予め情報配信装置に登録されていてもよい。また、ユーザがユーザ端末2を操作して行うオンライン上の行動履歴から取得してもよい。さらに、蓄積会計情報に基づいて取得される情報、ユーザ操作により登録される情報、オンライン上の行動履歴に基づいた情報を統合したユーザ属性を取得してもよい。
【0085】
[変形例7]
前記第6実施形態では、購入予定時期を推定することで、購入予定時期を迎えたユーザに特売情報を配信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、蓄積会計情報からユーザの特売店舗の来店頻度を求め、来店頻度が閾値未満のユーザにだけ特売情報を配信してもよい。または、来店頻度が閾値以上のユーザにだけ特売情報を配信してもよい。
【0086】
[変形例8]
前記第7実施形態では、特売情報と、特売商品と同時に購入された商品の広告情報とを配信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、特売商品の広告情報や、特売商品とジャンル等が関連する商品の広告情報を配信してもよい。
【0087】
また、特売情報は配信せずに、広告情報のみを配信してもよい。
この場合、広告情報を配信するタイミングは、例えば、商品の所定時間当たりの購入数が閾値以上になった場合である。この場合、購入数が上昇傾向にある人気商品の広告情報を配信できる。
また、広告情報を配信するタイミングは、ユーザが広告対象の商品の購入予定時期を迎えたときでもよい。この場合、商品の広告をタイミングよく行うことができる。
蓄積会計情報に基づいて広告情報を選択することで、ユーザ属性やユーザのニーズ、商品の購入周期等に応じた好適な広告選択が実施でき、広告効果を高めることができる。
【0088】
[変形例9]
前記第7実施形態では、広告情報は情報配信装置に記憶されているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、広告情報は、情報配信装置とは別の記憶装置に記憶され、ネットワークを介して取得してもよい。
【0089】
[変形例10]
前記各実施形態において、店舗は、インターネット上で商品を販売するネットショップであってもよい。この場合、変形例6に示すようなオンライン上でのユーザの行動履歴から、当該ネットショップの利用頻度を算出し、利用頻度が所定値以上のユーザに特売情報を配信してもよく、本サービスに登録されているすべてのユーザに対して、特売情報を配信してもよい。