(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
硬化剤をさらに含み、前記硬化剤は、前記エポキシ樹脂組成物の全体重量に対して0.5wt%〜5wt%含まれることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、発明は多様な形態で具現することができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。
【0015】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含んで」いるとの用語は、特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外することではなくて他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0016】
そして、図面において、本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略して示し、多くの層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、明細書全体を通じて類似の部分に対しては類似の図面符号を付与した。
【0017】
層、膜、領域、板などの部分が他の部分「上に」あるとの用語は、他の部分の「真上に」ある場合だけでなくその中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「真上に」あるとの用語は、中間に他の部分がないことを意味する。
【0018】
本発明は、結晶性が高く、熱伝導性及びガラス転移温度が改善されたエポキシ樹脂組成物及びこれを利用した放熱回路基板を提供する。
【0019】
本発明による結晶性エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む。
【0020】
前記エポキシ樹脂は、結晶性エポキシ樹脂を12wt%以上含み、好ましくは、50wt%以上含むことができる。
【0021】
前記結晶性エポキシ樹脂は、下記化学式1で表現できる。
【0023】
前記化学式1において、R
1、R
3、R
5及びR
7は、各々独立の単一結合またはC6〜C24の芳香族環構造であり、R
2及びR
6は、各々独立の単一結合またはC4とNの二重結合(−C=N−)であり、R
2及びR
6のいずれか一つ以上はCとNの二重結合(−C=N−)であり、R
4は、酸素、硫黄または燐原子を示し、m及びnは、お互いに独立の0〜5の整数として、mまたはnが0である場合は、単一結合を意味する。
【0024】
ここで、R
1〜R
7の水素は、C1〜C4のアルキル基、C6〜C18のアリール基及びシアン化基よりなる群から選択された1種以上の置換基で置換することができる。
【0025】
一実施例による前記化学式1の定義部分において、R
1、R
3、R
5及びR
7は、各々独立の単一結合、またはC6〜C18のアリーレンであり、R
2及びR
6は、CとNの二重結合(−C=N−)であり、R
4は、酸素原子を示し、m及びnは、お互いに独立の1〜3の整数である。
【0026】
他の一実施例による前記化学式1の定義部分において R
1、R
3、R
5及びR
7は、フェニレンを示し、R
2及びR
6は、CとNの二重結合(−C=N−)であり、R
4は、酸素原子を示し、m及びnは、お互いに独立の1及び2の整数である。
【0027】
また、他の一つの実施例において、1≦n≦3,1≦m≦3であり、R
1、R
3、R
5及びR
7は、1個〜3個のベンゼンであり、R
2及びR
6は、シアン化基であり、R
4は、酸素を含むことができる。
【0028】
また、他の一つの実施例において、前記結晶性エポキシ樹脂は、下記化学式2で表現できる。
【0030】
前記化学式2の結晶性エポキシ樹脂は、融点が約200℃であり、H−NMR(水素の核磁気共鳴値)を測定すれば、d=8.55(s、2H)、d=8.16−8.17(d、4H)、d=7.98−7.99(d、4H)、d=7.28−7.30(d、4H)、d=7.08−7.09(d、4H)、d=4.68−471(d、1H)、d=4.18−4.26(m、1H)、d=3.35−3.39(m、1H)、d=2.91−2.93(m、1H)及びd=2.74−2.76(m、1H)を満たす。
【0031】
前記化学式1の結晶性エポキシ樹脂は、次のメカニズムを通じて合成ができる。
【化3】
【0032】
すなわち、1段階では、4−carboxybenzaldehyde約3gをメタノールに溶かして、強く攪拌しながら4−(4−aminophenoxy)約1.24gを一粒ずつ落とした後、約24時間の間維持する。黄色い固体が沈澱すると、フィルタリングしてメタノールで数回精製して約40℃の真空で乾燥する。
【0033】
1段階では、94%以上の収率を得ることができる。
【0034】
次に、2段階では、1段階で合成された中間体5gとDMAc 50mlを入れて加熱しながら撹拌し、常温でEpichlorohydrin52.7mlと触媒剤でTBAB0.22gを入れて、混合物を110℃まで加熱して6時間の間撹拌する。
【0035】
反応した混合物の温度を常温にゆっくり下げてメタノールに入れる。黄色い固体がフィルタリングされて残れば、メタノールで数回洗った後、真空中40℃で乾燥する。
【0036】
2段階では、80%以上の収率を得ることができる。
【0037】
前記エポキシ樹脂は、前記エポキシ樹脂組成物の全体重量に対して3wt%〜60wt%ほど含むことができる。
【0038】
前記結晶性エポキシ樹脂の使用割合がこれより少ないと、硬化物にした時に結晶化せず熱伝導率などの効果が低い。
【0039】
前記エポキシ樹脂内には、本発明の必須成分として使われる前記結晶性エポキシ樹脂以外に、分子中にエポキシ基を2個以上有する通常の他の非結晶性エポキシ樹脂を含む。
【0040】
例えば、ビスフェノールA、3,4',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルケトン、フルオレンビスフェノール、4,4'−ビフェノール、3,3',3,3'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2'−ビフェノール、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、ハイドロキノン、t−ブチルブチルハイドロキノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック等の2価のフェノール類、あるいは、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂等の3価以上のフェノール類、または、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル化物などがある。これら非結晶性エポキシ樹脂は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0041】
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用する硬化剤では、一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものは全て使用できる。一例として、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポルメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤などを含むことができる。硬化剤は、2種類以上の硬化剤を混合して用いることができる。これら硬化剤の配合量は、配合する硬化剤の種類や得られる熱伝導性エポキシ樹脂成型体の物性を考慮して適当に設定することができる。好ましくは、前記硬化剤は、アミン基を含むアミン系硬化剤を含む。
【0042】
前記アミン系硬化剤の具体例としては、脂肪族アミン類、ポリエーテルポリアミン類、脂環式アミン類、芳香族アミン類などがある。脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミンなどを挙げることができる。ポリエーテルポリアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類などを挙げることができる。脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2、4、8、10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミンなどを挙げることができる。芳香族アミン類としては、テトラクロロ−p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノアニソール、2,4−トルエンジアミン、2,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、2,4−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、m−アミノフェノール、m−アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α−(m−アミノフェニル)エチルアミン、α−(p−アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α'−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼンなどを挙げることができる。
【0043】
前記硬化剤は、エポキシ樹脂組成物全体に対して0.5wt%〜5wt%ほど含むことができる。
【0044】
また、前エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂組成物全体に対して40〜97wt%の無機充填材を含む。
【0045】
これより少ないと、高熱伝導性、低熱膨脹性、高耐熱性といった本発明が目的とする効果が十分に発揮されない。これらの効果は、無機充填材の添加量が多いほどよいが、その体積分率に応じて向上するものではなく、特定の添加量から飛躍的に向上する。これらの物性は、高分子状態での高次構造が制御された効果により、この高次構造が主に無機充填材の嶺表面で達成されるので、特定量の無機充填材を必要とする。一方、無機充填材の添加量がこれより多いと、粘度が高くなり、成形性が悪化するため好ましくない。
【0046】
前記無機充填材では、球状の無機充填材が好ましい。球状の無機充填材には、断面が楕円状であるものも含まれ、球状であれば、特別に限定されるものではないが、流動性改善の観点では、最大限完全な球状に近いものが特に好ましい。
【0047】
前記無機充填材は、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素または結晶シリカなどがあり、お互いに異なる2種類以上の無機充填材を混合して用いることができる。
【0048】
無機充填材の平均粒径は、30μm以下である。平均粒径がこれより大きいと、エポキシ樹脂組成物の流動性が損なわれ、また強度も低下するため好ましくない。
【0049】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、公知の硬化促進剤を配合することができる。例えば、アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン類、ルイス酸などがあり、具体的には、1,8−ジアザービシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘブタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレートなどのテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などがある。
【0050】
本発明のエポキシ樹脂組成物では、エポキシ樹脂組成物に一般的に使われる離型剤としてワックスを用いることができる。ワックスとしては、例えば、ステアリン酸、モンタン酸、モンタン酸エステル、リン酸エステルなどを用いることができる。
【0051】
本発明のエポキシ樹脂組成物では、無機充填材と樹脂成分の接着力を向上させるため、エポキシ樹脂組成物に一般的に使われるカップリング剤を用いることができる。カップリング剤としては、例えば、エポキシシランを用いることができる。
【0052】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を主成分とする時、前記エポキシ樹脂は、総重量の3wt%〜60wt%を満たし、前記無機充填材は、40wt%〜97wt%を満たし、前記硬化剤は、0.5wt%〜5wt%を満たす。
【0053】
エポキシ樹脂、硬化剤及びカップリング剤以外のその外の成分を溶媒、例えば、アセトン、MEK、MIBK、IPA、ブタノールまたはトルエンに溶かした後、熱を加えながら撹拌し、無機充電剤を投入してミキサーなどで均一に混合する。その後、カップリング剤を添加して加熱ロール、ニーダなどにより混合して製造する。これら成分の配合手順には、特別に制限はない。
【0054】
この時、前記溶媒は、前記エポキシ樹脂組成物全体の総重量に対して10wt%〜20wt%を含む。
【0055】
本発明の実施例によるエポキシ樹脂組成物は、
図1に示された放熱回路基板に適用できる。
【0056】
図1を参考すると、本発明の放熱回路基板100は、金属プレート110と、前記金属プレート110上に形成される絶縁層120と、絶縁層120上に形成される回路パターン130と、を含む。
【0057】
前記金属プレート110は、熱伝導度が高い銅、アルミニウム、ニッケル、金または白金の少なくとも一つを含む合金である。
【0058】
前記金属プレート110は、発熱素子150を実装する実装パッドを構成する金属突起(図示せず)を含むことができる。
【0059】
前記金属突起は、金属プレート110から延長されて垂直に突出されており、上面の一部が発熱素子150を実装する実装パッドとして機能し、前記金属突起の上面にソルダー(Solder)が位置するように所定の幅を有する。
【0060】
前記金属プレート110上には絶縁層120が形成されている。
【0061】
前記絶縁層120は、複数の絶縁層で形成することができ、前記金属プレート110と前記絶縁層120上の回路パターン130の間を絶縁する。
【0062】
絶縁層120は、本発明で提案する結晶性エポキシ樹脂組成物を硬化して形成することができ、前記絶縁層120内には無機充填材125が均一に分散されている。
【0063】
前記絶縁層120上には、複数の回路パターン130が形成されている。
【0064】
本発明の絶縁層120を結晶性エポキシ樹脂組成物を利用して形成することで、熱伝導性が向上し、発熱素子150からの熱を下部の金属プレート110に伝達することができる。
【0065】
以下、本発明による実施例及び比較例を通じてエポキシ樹脂組成物を詳しく説明するが、前記エポキシ樹脂組成物の範囲は、下記提示された実施例により限定されるものではない。
【0066】
実施例1
ビスフェノールA4.5wt%、ジヒドロキシナ
フタレン12.2wt%、アゾメチンエポキシ3wt
%、前記化学式2の結晶性エポキシ樹脂1.7wt
%、アミン系硬化剤として、4,4'−ジアミノスチルベン1.3wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.2wt%とBYK−W980添加剤1wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミニウムや無機充填材76.1wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、実施例1の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0067】
熱伝導率は、NETZSCH社製のLFA447型熱伝導率計を使用して非定常熱線法により測定した。
【0068】
ガラス転移温度は、TA社製のDSC Q100熱機械測定装置を使用して昇温速度10℃/分で測定した。
【0069】
実施例2
ジヒドロキシナ
フタレン3.5wt%、アゾメチンエポキシ9.7wt%
、前記化学式2の結晶性エポキシ樹脂3.5wt
%、アミン系硬化剤として、4,4'−ジアミノスチルベ2wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.1wt%とBYK−W980添加剤0.5wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミニウムや無機充填材80.7wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、実施例2の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0070】
実施例3
ビスフェノールA7wt%、アゾメチンエポキシ3.5wt%
、前記化学式2の結晶性エポキシ樹脂4.8wt%、アミン系硬化剤として、4,4'−ジアミノスチルベン1.1wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.2wt%とBYK−W980添加剤1wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミニウムや無機充填材82.4wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、実施例3の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0071】
実施例4
ビスフェノールA5wt%、アゾメチンエポキシ2wt%
、前記化学式2の結晶性エポキシ樹脂9.2wt%、アミン系硬化剤として、4,4'−ジアミノスチルベン1wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.1wt%とBYK−W980添加剤1wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミニウムや無機充填材81.9wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、実施例4の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0072】
実施例5
ビスフェノールA5wt%、アゾメチンエポキシ1.2wt%
、前記化学式2の結晶性エポキシ樹脂6wt%、アミン系硬化剤として、4,4'−ジアミノスチルベン1.2wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.1wt%とBYK−W980添加剤1wt%とを全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミニウムや無機充填材85.5wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、実施例5の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0073】
比較例1
ビスフェノールA15wt%、ビスフェノールF3wt%、ジヒドロキシナ
フタレン3wt%、アゾメチンエポキシ4.5wt
%、バイフェノール硬化剤2.1wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤1wt%とBYK−W980添加剤1wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミナ無機充填材70.4wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、比較例1の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0074】
比較例2
ビスフェノールA12wt%、ビスフェノールF3.3wt%、ジヒドロキシナ
フタレン3.3wt%、アゾメチンエポキシ7.6wt
%、バイフェノール硬化剤2.7wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.3wt%とBYK−W980添加剤0.5wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミナ無機充填材70.3wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、比較例2の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0075】
比較例3
ビスフェノールA11.7wt%、ビスフェノールF1.5wt%、ジヒドロキシナ
フタレン1.5wt%、アゾメチンエポキシ4.2wt
%、バイフェノール硬化剤1.1wt%、2−メチルイミダゾール硬化促進剤0.6wt%とBYK−W980添加剤0.6wt%を全部混合して、40℃で10分間撹拌した後、アルミナ無機充填材78.8wt%を投入して常温で20〜30分間撹拌して、比較例3の結晶性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0076】
結果
熱伝導度の測定
NETZSCH社製のLFA447型熱伝導率計を使用して非定常熱線法により各実施例及び比較例の熱伝導度を測定して、表1に記載した。
【0077】
ガラス転移温度
ガラス転移温度は、TA社製のDSC Q100熱機械測定装置を使用して昇温速度10℃/分で測定して、表1に記載した。
【0079】
表1のように、実施例と比較例の熱伝導度及びガラス転移温度は、実施例1〜実施例5の熱伝導度及びガラス転移温度が、比較例に比べて高いことが分かる。
【0080】
以上、添付した図面を参照して本発明の実施例について説明したが、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形及び変更が可能であるので、上述した実施例及び添付された図面に限定されるものではない。