特許第6382654号(P6382654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382654
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】ディーゼルエンジンを搭載した作業車両
(51)【国際特許分類】
   F02M 37/00 20060101AFI20180820BHJP
   B60K 15/077 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   F02M37/00 Q
   B60K15/077
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-183279(P2014-183279)
(22)【出願日】2014年9月9日
(65)【公開番号】特開2016-56727(P2016-56727A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2016年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】高岡 将樹
(72)【発明者】
【氏名】吉田 征矢
(72)【発明者】
【氏名】中尾 純輝
(72)【発明者】
【氏名】青木 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】藤原 修身
(72)【発明者】
【氏名】多田 浩之
【審査官】 櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2006/0037587(US,A1)
【文献】 特表2013−529746(JP,A)
【文献】 米国特許第06276342(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0258094(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 37/00
B60K 15/077
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディーゼルエンジンを搭載した作業車両であって、
第1燃料タンクと、
第2燃料タンクと、
前記第1燃料タンクと合流部とをつなぐ第1燃料供給路、前記第2燃料タンクと前記合流部とをつなぐ第2燃料供給路、及び前記合流部と前記ディーゼルエンジンとをつなぐ共通供給路からなる燃料供給路と、
前記共通供給路に設けられ前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクからの燃料を前記ディーゼルエンジンに供給する燃料ポンプと、
前記第1燃料供給路に介装されるとともに燃料タンク側圧力と合流部側圧力との差圧に応じて開弁する第1チェックバルブと、
前記第2燃料供給路に介装されるとともに燃料タンク側圧力と合流部側圧力との差圧に応じて開弁する第2チェックバルブと、
前記ディーゼルエンジンから余り燃料を前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクに戻す燃料戻り路と、が備えられ、
前記第1チェックバルブは、前記第1チェックバルブに前記合流部を介して作用する前記燃料ポンプの吸引力が前記第1チェックバルブにおける前記合流部側圧力として作用し、前記第1チェックバルブに前記第1燃料供給路を介して作用する前記第1燃料タンクにおける貯留燃料の重圧が前記第1チェックバルブにおける前記燃料タンク側圧力として作用するように構成され、
前記第2チェックバルブは、前記第2チェックバルブに前記合流部を介して作用する前記燃料ポンプの吸引力が前記第2チェックバルブにおける前記合流部側圧力として作用し、前記第2チェックバルブに前記第2燃料供給路を介して作用する前記第2燃料タンクにおける貯留燃料の重圧が前記第2チェックバルブにおける前記燃料タンク側圧力として作用するように構成され
前記第1チェックバルブ及び前記第2チェックバルブのうち、燃料貯留量が多い方の燃料タンクに対応するチェックバルブにおける燃料タンク側圧力と合流部側圧力との差圧による開弁量が、前記第1チェックバルブ及び前記第2チェックバルブのうち、燃料貯留量が少ない方の燃料タンクに対応するチェックバルブにおける燃料タンク側圧力と合流部側圧力との差圧による開弁量よりも大きくなる作業車両。
【請求項2】
前記燃料戻り路は、前記ディーゼルエンジンと分岐部とをつなぐ共通戻り路、前記分岐部と前記第1燃料タンクとをつなぐ第1燃料戻り路、及び前記分岐部と前記第2燃料タンクとをつなぐ第2燃料戻り路とからなり、前記第1燃料タンク内に形成された前記第1燃料戻り路の戻り口と前記第2燃料タンク内に形成された前記第2燃料戻り路の戻り口とが当該燃料タンクでの同じ高さレベルに設定されている請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記第1燃料戻り路と前記第2燃料戻り路とにおける燃料の流れ抵抗が同じである請求項2に記載の作業車両。
【請求項4】
前記第1燃料戻り路と前記第2燃料戻り路とは流れ断面積及び流路長さが同じである請求項3に記載の作業車両。
【請求項5】
前記第1燃料戻り路の戻り口と前記第2燃料戻り路の戻り口とには、燃料液面が一定値を超えると閉鎖するフロート弁が設けられている請求項2〜4のいずれか一項に記載の作業車両。
【請求項6】
前記第1燃料タンクの底面と前記第2燃料タンクの底面とは前記ディーゼルエンジンのクランク軸より上方に位置し、前記第1燃料供給路は前記第1燃料タンクの底面で接続しており、前記第2燃料供給路は前記第2燃料タンクの底面で接続しており、前記燃料戻り路は前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクの上面で接続している請求項1〜5のいずれか一項に記載の作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の燃料タンクから燃料が供給されるディーゼルエンジンを搭載した作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された農用トラクタにおける燃料タンク取付構造では、右側燃料タンクと左側燃料タンクの上部同士が空気流通パイプで連通されるとともに右側燃料タンクと左側燃料タンクの底部同士が燃料取出パイプで連結され、燃料取出パイプの中央からポンプ吸引パイプが分岐している。ポンプ吸引パイプには燃料ポンプが設けられており、燃料供給ポンプからエンジンに燃料が供給される。エンジンがディーゼルエンジンの場合、エンジンから燃料タンクに燃料を戻す燃料戻し路が設けられるが、この特許文献1には燃料戻し路は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録公報第2563729号公報(図1図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の燃料タンクを搭載した場合、作業車両における重量バランスを考慮して、それぞれの燃料タンクにおける残留燃料が同じように減ることが要望される。例えば、燃料切り替えコックなどを設けて、使用する燃料タンクを随時選択することで、それぞれの残留燃料ができるだけ同じようにすることは可能である。しかしながら、燃料切り替えコックを随時操作することは、運転者に負担を与えることになる。
このことから、燃料切り替えコックを不要としながらも、複数の燃料タンクの残留燃料ができるだけ同じとなるような技術が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるディーゼルエンジンを搭載した作業車両は、第1燃料タンクと、第2燃料タンクと、前記第1燃料タンクと合流部とをつなぐ第1燃料供給路、前記第2燃料タンクと前記合流部とをつなぐ第2燃料供給路、及び前記合流部と前記ディーゼルエンジンとをつなぐ共通供給路からなる燃料供給路とを有する。さらに、前記共通供給路に設けられ前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクからの燃料を前記ディーゼルエンジンに供給する燃料ポンプと、前記第1燃料供給路に介装されるとともに燃料タンク側圧力と前記合流部側圧力との差圧に応じて開弁する第1チェックバルブと、前記第2燃料供給路に介装されるとともに燃料タンク側圧力と前記合流部側圧力との差圧に応じて開弁する第2チェックバルブと、前記エンジンから余り燃料を前記第1燃料タンク及び前記第2燃料タンクに戻す燃料戻り路とが備えられ、前記第1チェックバルブは、前記第1チェックバルブに前記合流部を介して作用する前記燃料ポンプの吸引力が前記第1チェックバルブにおける前記合流部側圧力として作用し、前記第1チェックバルブに前記第1燃料供給路を介して作用する前記第1燃料タンクにおける貯留燃料の重圧が前記第1チェックバルブにおける前記燃料タンク側圧力として作用するように構成され、前記第2チェックバルブは、前記第2チェックバルブに前記合流部を介して作用する前記燃料ポンプの吸引力が前記第2チェックバルブにおける前記合流部側圧力として作用し、前記第2チェックバルブに前記第2燃料供給路を介して作用する前記第2燃料タンクにおける貯留燃料の重圧が前記第2チェックバルブにおける前記燃料タンク側圧力として作用するように構成され、前記第1チェックバルブ及び前記第2チェックバルブのうち、燃料貯留量が多い方の燃料タンクに対応するチェックバルブにおける燃料タンク側圧力と合流部側圧力との差圧による開弁量が、前記第1チェックバルブ及び前記第2チェックバルブのうち、燃料貯留量が少ない方の燃料タンクに対応するチェックバルブにおける燃料タンク側圧力と合流部側圧力との差圧による開弁量よりも大きくなる。
【0006】
この構成によれば、ディーゼルエンジンへの燃料供給のため、チェックバルブを介して第1燃料タンクと第2燃料タンクとから燃料が共通の燃料ポンプによって吸引される。その際、燃料供給路にチェックバルブが介在しているので、第1燃料タンクと第2燃料タンクとの間で貯留量の違いから圧力差があれば、圧力の大きな方、つまり貯留量が大きい方の燃料タンクからより多くの燃料が吸引される。これにより、結果的には、従来のような燃料切り替えコックなしでも、第1燃料タンクと第2燃料タンクとにおける貯留量に大きな差が生じることが回避される。
【0007】
ディーゼルエンジンの場合、燃料ポンプによって供給されてきた燃料のうちかなりの量が燃料戻り路を通じて再び燃料タンクに戻される。このため、第1燃料タンクと第2燃料タンクとにおける貯留量(燃料残量)に大きな差を生じさせないためには、ディーゼルエンジンから第1燃料タンク及び第2燃料タンクに戻される燃料の量もできるだけ等しいことが望ましい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記燃料戻り路は、前記エンジンと分岐部とをつなぐ共通戻り路、前記分岐部と前記第1燃料タンクとをつなぐ第1燃料戻り路、及び前記分岐部と前記第2燃料タンクとをつなぐ第2燃料戻り路とからなり、前記第1燃料タンク内に形成された前記第1燃料戻り路の戻り口と前記第2燃料タンク内に形成された前記第2燃料戻り路の戻り口とが、当該燃料タンクでの同じ高さ(ほぼ同じ高さも含まれる)レベルに設定されている。この構成では、ディーゼルエンジンから戻された燃料は分岐部で分岐し、それぞれの分岐燃料が第1燃料タンクと第2燃料タンクに戻る。そこで、いずれかの燃料タンクの貯留量が増加し、例えば戻り口を塞ぐ用の状態となれば、その燃料戻り路内の圧力が上昇するので、ディーゼルエンジンから戻された燃料は他の燃料タンクに流れ込むことになり、片方の燃料タンクだけが満杯になることが回避される。この実施形態における、両方の戻り口がほぼ同じ高さレベルであるとは、いずれかの燃料タンクだけが満杯になってしまうことが回避されることが保証される高さレベルを意味している。
【0008】
ディーゼルエンジンから第1燃料タンクと第2燃料タンクとに戻される燃料の比率をできるだけ等しくするためには、前記第1燃料戻り路と前記第2燃料戻り路とにおける燃料の流れ抵抗が実質的に同じであるとよい。例えば、両者の違いが0%から20%以内に収まっていることが好ましい。そのための好適な方策の1つは、前記第1燃料戻り路と前記第2燃料戻り路とは流れ断面積及び流路長さが実質的に同じにすることである。例えば、第1燃料戻り路と第2燃料戻り路における流れ断面積の違い、及び流路長さの違いが、0%から20%以内に収まっていることが好ましい。
【0009】
ディーゼルエンジンから第1燃料タンクと第2燃料タンクとに戻される燃料のばらつきを抑制するさらに好ましい形態は、前記第1燃料戻り路の戻り口と前記第2燃料戻り路の戻り口とには、燃料液面が一定値を超えると閉鎖するフロート弁が設けられることである。この構成では、戻り燃料の比率に偏りが生じて、一方の燃料タンクの燃料液面が一定値を超えても、フロート弁によってその燃料戻り路が閉鎖されるので、それ以上の燃料の増加が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明における燃料供給の基本的な原理を説明する模式図である。
図2】本発明の作業車両の具体的な実施形態の1つであるゼロターンモアーの側面図である。
図3】ゼロターンモアーの平面図である。
図4】第1燃料タンクと第2燃料タンクとエンジンとを示す正面図である。
図5】変速操作システムを示す模式図である。
図6】前輪支持システムを示す正面図である。
図7】前輪支持システムを示す平面図である。
図8】前輪支持システムを示す斜視図である。
図9】ボンネットを示す斜視図である。
図10】ボンネットのロック機構を示す模式図である。
図11】モアーユニットのサイドディスチャージカバーの角度調整機構を示す模式図である。
図12】オイルタンクにオイルをリザーブタンクから補充するオイル補充を説明する模式図である。
図13】トランスミッション内の油量を示す検油ゲージを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明による作業車両の具体的な実施形態を説明する前に、図1を用いて本発明の特徴のひとつである燃料供給システムの基本的な構成を説明する。
この作業車両に搭載されているディーゼルエンジン3は、左右一対の第1燃料タンク61と第2燃料タンク62とから燃料供給を受ける。第1燃料タンク61と第2燃料タンク62とは、実質的にはほぼ同一の形状を有するが、まったく同一である必要はない。第1燃料タンク61及び第2燃料タンク62とディーゼルエンジン3の燃料供給口67Aとの間は、一般には燃料ホースで構成される燃料供給路67でつながれている。燃料供給路67は、第1燃料タンク61と合流部65とを接続する第1燃料供給路671と、第2燃料タンク62と合流部65とを接続する第2燃料供給路672と、合流部65とディーゼルエンジン3の燃料供給口67Aとを接続する共通供給路670とからなる。第1燃料供給路671には第1チェックバルブ63が介装されており、第2燃料供給路672には第2チェックバルブ64が介装されている。共通供給路670には、燃料ポンプ60が介装されている。第1チェックバルブ63及び第2チェックバルブ64は、燃料タンク側圧力と前記合流部側圧力との差圧に応じて開弁する。つまり、燃料ポンプ60の駆動により合流部65に負圧が生じると、第1チェックバルブ63及び第2チェックバルブ64は開弁し、第1燃料タンク61及び第2燃料タンク62から燃料が共通供給路670に流れ込む。
【0012】
燃料ポンプ60が駆動すると、燃料ポンプ60の吸引力によって、第1燃料供給路671の合流部65と第1チェックバルブ63との間の圧力が、第1チェックバルブ63と第1燃料タンク61との間の圧力より低くなるので、第1チェックバルブ63が開弁して、第1燃料タンク61からディーゼルエンジン3への燃料供給が行われる。同様に、第2燃料タンク62からディーゼルエンジン3への燃料供給も行われる。但し、第1燃料タンク61と第2燃料タンク62のどちらか一方において燃料の貯留量が大きい場合、これに該当する側のチェックバルブにおける圧力差が大きくなり、その開弁量が大きくなる。その結果、燃料の貯留量が大きい方の燃料タンクから主に燃料が燃料ポンプ60に吸い込まれることになる。これにより、第1燃料タンク61と第2燃料タンク62との燃料貯留量の平衡化が実現する。
【0013】
第1燃料タンク61及び第2燃料タンク62とディーゼルエンジン3の燃料戻し口68Aとの間は、一般には燃料ホースで構成される燃料戻り路68でつながれている。燃料戻り路68は、ディーゼルエンジン3の燃料戻し口68Aと分岐部66とを接続する共通戻り路680と、分岐部66と第1燃料タンク61の戻り口68aとを接続する第1燃料戻り路681と、分岐部66と第2燃料タンク62の戻り口68aとを接続する第2燃料戻り路682とからなる。なお、第1燃料タンク61内に形成された戻り口68aと第2燃料タンク62内に形成された戻り口68aとが各燃料タンクにおける高さレベルはほぼ同一である。第1燃料戻り路681と第2燃料戻り路682とにおける燃料の流れ抵抗が実質的に同じにするため、第1燃料戻り路681と第2燃料戻り路682は実質的に同じ流れ断面積及び流路長さを有する。したがって、例えば、第1燃料タンク61の方にばから戻り燃料が流れ込んで、第1燃料タンク61の戻り口68aまで燃料が達した場合、第1燃料戻り路681の圧力が上昇する。これにより、分岐部66において、ディーゼルエンジン3から戻された燃料のほとんどが第2燃料タンク62の方に流れ込むことになり、第1燃料タンク61と第2燃料タンク62との燃料貯留量の平衡化が実現する。
【0014】
上述したような戻り燃料の調節は、第1燃料戻り路681の戻り口68aと前記第2燃料戻り路682の戻り口68aとに燃料液面が一定値を超えると閉鎖するフロート弁69を設けることにより、さらに確実に行うことができる。
【0015】
次に、図面を用いて、本発明による作業車両の具体的な実施形態の1つを説明する。この作業車両は、作業装置としてモアーユニット13を装備した乗用草刈機である。図2は、乗用草刈機の側面図であり、図3は平面図である。この乗用草刈機は、ゼロターンモアーとも称されるもので、左右一対の前輪11と、独立して回転駆動される駆動車輪としての左右一対の後輪12とによって対地支持された車体10を備えている。車体10は、ベース部材として車体フレーム2を有しており、前輪11と後輪12との間で、モアーユニット13がリンク機構14を介して車体フレーム2から吊り下げられている。車体10の車体前後方向中央領域に運転部5が配置されている。このため、車体10の車体前後方向中央領域には座席支持体52が形成されており、座席支持体52の上面には運転座席53が設けられている。さらに座席支持体52の左右側面にはフェンダ54が形成されている。運転座席53の前方にステップ51が敷設されている。左側のフェンダ54の下方には、後輪12の周面に沿うように、第1燃料タンク61が配置され、右側のフェンダ54の下方には、後輪12の周面に沿うように、第2燃料タンク62が配置されている。
【0016】
運転部5の後部にはロプス装置6が設けられている。車体10の後端領域にはディーゼルエンジン3が配置され、ディーゼルエンジン3の前側にはトランスミッション4が配置されている。トランスミッション4には、左右一対の後車軸伝動部41が含まれておいる。左右の後車軸伝動部41にはそれぞれ、独立して操作可能な静油圧式変速機構(以下HST42と略称する)が無段変速機構の一例として内装されている。HST42は、エンジン動力を正転(前進)状態及び逆転(後進)状態で、低速から高速まで無段階に変更して、それぞれの後輪12に伝達することができる。これにより、左右の後輪12の両方が同じまたはほぼ同じ速度で前進方向に駆動することで直進前進が作り出され、左右の後輪12が同じまたはほぼ同じ速度で後進方向に駆動することで直進後進が作り出される。さらに、左右の後輪12の速度を互いに異ならせることで、車体10を任意の方向に旋回移動させることができ、例えば、左右の後輪12のいずれか一方を零速に近い低速にさせ、他方の後輪12を高速で前進側あるいは後進側に操作することで小回り旋回させることができる。さらに、左右の後輪12を互いに逆方向に駆動することで、車体10を左右の後輪12のほぼ中央部を旋回中心としてスピンターンさせることもできる。左右一対の前輪11は、キャスタ輪に構成されて縦軸芯周りで向きを自由に変更することができるから、左右の後輪12駆動による走行方向に応じて向きが修正されることになる。
【0017】
左右のHST42に対する変速操作は、運転座席53の両側に配置された左右一対の変速レバー49によって行われる。変速レバー49を前後中立位置に保持すると無段変速装置が中立停止状態となり、変速レバー49を中立位置から前方に操作することで前進変速が実現し、後方に操作することで後進変速が実現する。
【0018】
図3から明らかなように、車体フレーム2は、左右一対の前フレーム21と左右一対の後フレーム22とからなり、左右の前フレーム21は、複数のクロスビームからなる前クロスビームユニット26によって連結されている。左右の後フレーム22も同様に、複数のクロスビームからなる後クロスビームユニットによって連結されているが、後クロスビームユニットの図示は省略されている。後フレーム22の後端領域に、ディーゼルエンジン3が搭載されている。
【0019】
車体10の前端に位置する前クロスビームユニット26には車体横断方向に延びる前輪支持アーム28が設けられている。前輪支持アーム28の中央に、逆U字状のフロントガード29が立設している。前輪支持アーム28の両端に、キャスタブラケット110を介して前輪11が取り付けられている。
【0020】
図4には、燃料供給システムが示されている。この燃料供給システムは、図1を用いて説明した原理が流用されているので、図1で示された構成部材の説明も図4の説明のために流用される。ここで付け加えることは、第1燃料タンク61の底面と第2燃料タンク62の底面とはディーゼルエンジン3のクランク軸3aより上方に位置し、第1燃料供給路671は第1燃料タンク61の底面で、第2燃料供給路672は第2燃料タンク62の底面で接続していることである。さらに付け加えると、第1燃料戻り路681は第1燃料タンク61の上面で、第2燃料戻り路682は第2燃料タンク62の上面で接続している。
また、第1燃料タンク61と第1チェックバルブ63との間、及び第1燃料タンク61と第1チェックバルブ63との間には、フィルタ6aが介装されている。
【0021】
図5には、変速レバー49によってHST42を操作する変速操作システムが示されている。HST42は、内蔵されている油圧ポンプまたは油圧モータあるいはその両方の斜板角を調整することで、出力軸の回転速度を正転及び逆転で変更可能である。図5では、斜板軸42aがHSTハウジングから突き出しており、この斜板軸42aを回動調整することでHST42が変更される。斜板軸42aには斜板アームとしてのHST側リンク494が固定されている。
【0022】
変速レバー49は第1軸心Q1周りで揺動可能に設けられている。この変速操作システムでは、変速レバー49の揺動変位を斜板軸42に伝達して、斜板軸42aを回動変位させるためにリンク機構が構築されている。このリンク機構は、操作側リンク490と伝達リンク493と、HST側リンク494を有する。操作側リンク490の一端は第1軸心Q1周りで揺動可能に支持されているとともに変速レバー49と連結しており、変速レバー49に対する揺動操作に応じて第1軸心Q1周りで揺動する。操作側リンク490の他端は、伝達リンク493の一端と第3軸心Q3を有する連結点で相互揺動可能に連結されている。伝達リンク493の他端は、斜板軸42aの軸心である第5軸心周りで斜板軸42aとともに揺動する斜板アームであるHST側リンク494の自由端と第4軸心Q4を有する連結点で相互揺動可能に連結されている。
【0023】
この実施形態では、操作側リンク490にダンパアーム495を介してダンパ48が連結されている。ダンパアーム495は、その一端が第2軸心Q2を有する連結点で相互揺動可能に連結されており、その他端が第6軸心Q6を有する連結点で相互揺動可能に連結されている。したがって、ダンパ48の強さを変更することにより、変速レバー49の操作反力を変更することが可能である。
【0024】
操作側リンク490は、第1リンク491と第2リンク492とに分割構成されている。さらに、第1リンク491と第2リンク492とは、その全長が選択的に変更できるように、全長選択式連結構造で連結されている。例えば、図5では、この全長選択式連結構造は、ピン連結であり、そのピン連結点が3つの用意されている。つまり、第2リンク492には長手方向の異なる位置に3つのピン孔498が形成されている。第1リンク491には1つのピン孔499が形成されている。第1リンク491のピン孔498に挿通された連結ピン496が第2リンク492の3つのピン孔498のどれに挿通されるかによって、操作側リンク490の長さが異なってくる。図5の(a)は、連結ピン496を第2リンク492の最も先端側のピン孔498に挿通して第1リンク491と第2リンク492とを連結した状態を示しており、操作側リンク490の長さはL1となっている。これに対して、図5の(b)は、連結ピン496を第2リンク492の最も基端側のピン孔498に挿通して第1リンク491と第2リンク492とを連結した状態を示しており、操作側リンク490の長さはL3となっている。長さL1が最も長く、長さL3が最も短く、中間のピン孔498で連結した場合はL1とK3との中間の長さとなる。
【0025】
上述したように、操作側リンク490の長さ、つまりリンク比を変えることにより、変速レバー49のHST操作に対する、応答性及び操作力が変化する。つまり、この実施形態では、応答性と操作力とが異なる3つの操作フィーリングモードが提供されるので、運転者の好みに応じた走行操作性を設定することが可能となる。なお、操作フィーリングモードの段階は2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、リンク比の変更を実現する全長選択式連結構造は、ピン連結以外に、ボールラッチ機構など種々の公知の方法を採用することが可能である。また、無段階にリンク比の変更が可能となる構成を採用してもよい。
さらに、ダンパ48のダンパ力も変更可能にすることにより、操作力の変更段階数を大きくすることができる。このリンク機構は、説明目的のため図5では簡単化されているが、実際にはより複雑なリンク機構が採用される。例えば、伝達リンク493は複数のリンクによって構成されてもよい。
【0026】
図6は、前輪支持アーム28とフロントガード29との関係を示す正面図である。前輪支持アーム28は、車体前後中心を延びる揺動軸心C1周りで揺動(ローリング)可能に車体10に取り付けられている。フロントガード29は、ほぼ垂直に立ち上がっており、図2から読み取ることができるように、フロントガード29の上端とロプス装置6(図2を参照)の上端とを結ぶ仮想面の下方に、運転座席53に着座する運転者が入るように形成されている。特に、フロントガード29の高さを十分にとることによって、ロプス装置6を高くすることなしに、上記仮想面の下方に、運転座席に53に着座する運転者が入るように、設計されている。また、フロントガード29及び前輪支持アーム28の相互形状は、前輪支持アーム28の揺動範囲において、前輪支持アーム28とフロントガード29とが干渉しないように、設計されている。
【0027】
また、本発明の別実施形態において、前輪11を支持するキャスタブラケット110の前輪支持アーム28への取り付け位置が車体横断方向で変更可能となっている。図7に示すように、前輪支持アーム28の両端領域には、車体前後中心を延びる揺動軸心C1からの距離が異なる3つのキャスタブラケット用装着部28aが形成されている。キャスタブラケット用装着部28aは、図8で示されているように、単なる円筒体で構成することできる。その際には、キャスタブラケット110は、この円筒体の内周面に装着される装着体111を上面に形成することになる。キャスタブラケット110の装着先を3つのキャスタブラケット用装着部28aから選択することにより、左側と右側との前輪11の間隔を変えることができる。さらに、図7から明らかなように、各キャスタブラケット用装着部28aは、車体横断方向での位置が異なるだけでなく、車体前後方向も異なるので、前輪11の間隔を大きくするほど、前輪11と後輪12との間隔も大きくなる。もちろん、キャスタブラケット用装着部28aの数は2つでもよいし、4つ以上でもよい。
【0028】
図9には、ディーゼルエンジン3やラジエータなどのエンジン補機を収納するエンジンルームを上方から覆うボンネット30が示されている。ボンネット30は、その後方下端部を車体横断方向に延びた揺動軸心Pb周りで、エンジンルームを閉鎖する閉鎖位置とエンジンルームを開放する開放位置十の間で揺動可能に設けられている。ボンネット30の前壁31の中央上方領域に持ち上げ操作部を作り出す開口32が形成されている。図10に模式的に示すように、開口32の内側に、揺動軸心P1周りで、開口32を閉鎖する閉鎖姿勢と開口32を開放する開用姿勢との間を揺動する揺動体33が設けられている。この揺動体33は、揺動軸心P1から一方方向に延びた第1部材33aと揺動軸心P1から他方方向に延びた第2部材33bとを有する。第1部材33aと第2部材33bとはほぼ90度の屈曲角をもって折れ曲がった板材である。第1部材33aの形状は開口32より少なくとも部分的に大きくなっており、重力によって閉鎖姿勢方向に付勢されることで、揺動体33は閉鎖姿勢に保持される。
【0029】
図10に示すように、ボンネット30の前壁31の下端領域には、ボンネットロック機構39が装備されている。ボンネットロック機構39は、前壁31に固定されたブラケット36と、このブラケット36に揺動軸心P2周りで揺動可能に支持されたロックアーム35と、ストッパ37とを備えている。ロックアーム35は揺動軸心P2から一方側に延びた第1アーム部35aと揺動軸心P2から他方側に延びた第2アーム部35bとを有する。第2アーム部35bはストッパ37に接当する接当部として機能する。図10の(a)で示す、ロックアーム35の水平姿勢において、第2アーム部35bとストッパ37とが接当するので、ボンネット30の開放位置への揺動が禁止される。図10の(b)で示す、ロックアーム35の垂直姿勢において、第2アーム部35bとストッパ37との接当が解除されるので、ボンネット30の開放位置への揺動が可能となる。ロックアーム35は、ばねによって第2アーム部35bとストッパ37とが接当する位置に付勢されている。
【0030】
揺動体33の第2部材33bの自由端部にはケーブルレリーズユニット34の一端が連結されており、ロックアーム35の第1アーム部35aの自由端部にはケーブルレリーズユニット34の他端が連結されている。ケーブルレリーズユニット34によって揺動体33とロックアーム35との姿勢関係が規定される。つまり、揺動体33が閉鎖姿勢の時にロックアーム35が水平姿勢となり、ボンネット30がロックされ、揺動体33が開放姿勢の時にロックアーム35が垂直姿勢となり、ボンネット30がロック解除される。
【0031】
上述したボンネット構造により、ボンネット30を開放するためには、開口32に手を入れて、揺動体33を閉鎖姿勢から開放姿勢に揺動させて、第1部材33aをボンネット30の持ち上げ面として利用する。同時に、ロックアーム35が垂直姿勢となってロック解除されるので、ボンネット30を開放位置に揺動することができる。
【0032】
なお、ストッパ37には、ロックアーム35の水平姿勢でスイッチ操作されるスイッチ38が設けられている。このスイッチ38からのスイッチ信号に基づいて、ボンネット30の開閉状態が検知可能である。したがって、ボンネット30が開放状態あるいはロック解除状態であると判定されている場合、エンジン停止やエンジン始動停止の制御を行うことが可能である。
【0033】
図3及び図11に示すように、モアーユニット13のサイドディスチャージ開口部には板材で形成されたサイドディスチャージカバー130が設けられている。このサイドディスチャージカバー130はモアーユニット13に対して車体前後方向に延びた揺動軸心P4周りに揺動可能である。このため、モアーユニット13のデッキ上面に第1ブラケット135が設けられ、サイドディスチャージカバー130の上面に第2ブラケット137が設けられ、第1ブラケット135と第2ブラケット137とは、揺動軸心P4を作り出す揺動軸136によって連結されている。サイドディスチャージカバー130は、その上面が下向き傾斜した第1放出位置(図11ではZ1で示されている)と、その上面が水平となる第2放出位置(図11ではZ2で示されている)と、サイドディスチャージカバー130がほぼ直立する退避位置(図11ではZ3で示されている)とで位置固定可能である。第1放出位置では刈草の放出距離が制限され、第2放出位置ではその制限が解除される。退避位置では、サイドディスチャージカバー130の側方への突出がわずかとなり、車体10の樹木や障害物などへの近接した幅寄せが可能となる。
【0034】
この実施形態では、変速レバー49に、サイドディスチャージカバー130の揺動位置を操作するカバー操作部140が設けられている。このカバー操作部140はハンドレバータイプであり、変速レバー49に固定されたレバーブラケット142にカバー操作レバー141が揺動可能に支持されている。カバー操作レバー141は、ケーブルレリーズユニット143を介してサイドディスチャージカバー130の第2ブラケット137に設けられたアーム138と連結されている。したがって、変速レバー49を揺動操作することで、サイドディスチャージカバー130を第1放出位置、第2放出位置、退避位置に設定することができる。各設定位置でサイドディスチャージカバー130を保持するために、カバー操作部140には変速レバー49に対する位置保持機構が設けられている。さらに、カバー操作部140には、サイドディスチャージカバー130の退避位置に対応する変速レバー49の揺動位置を検出する位置検出器144が設けられている。この位置検出器144からの検出信号に基づいて、サイドディスチャージカバー130が退避位置の場合、モアーユニット13が駆動しない制御を導入することが可能である。
【0035】
図12には、トランスミッション4における油切れのリスクを低減するための油量調整機構8が模式的に示されている。この油量調整機構8は、内圧調整機能付きのリザーブタンク80と、リザーブタンク80とトランスミッション4の油室とを接続するリザーブパイプ81を備えている。リザーブタンク80は、自己の内圧を調整することで、トランスミッション4の油室の油レベルを調整するものである。基準時においてリザーブタンク80の内圧を上げた状態にしておき、トランスミッション4の油室に給油過剰が生じた場合、リザーブタンク80の内圧を下げて油室からリザーブパイプ81を介して過剰油を受け取って、油室の油面を適正に維持する。逆に、トランスミッション4の油室に油不足が生じた場合、リザーブタンク80の内圧を上げてリザーブパイプ81を介して油室に給油して、油室の油面を適正に維持する。
【0036】
図13には、トランスミッション4の油室における油量レベルを容易に監視できる構成が模式的に示されている。運転座席53の下方に配置されているトランスミッション4の油室から検油パイプ83が運転座席53の側方に位置するフェンダ54の前壁54A近くまで引き出されている。フェンダ54の前壁54Aには覗き孔54aが形成されており、この覗き孔54aの領域を検油パイプ83が鉛直方向に延びている。この検油パイプ83の鉛直方向に延びている部分が少なくとも透明材料で作られており、検油ゲージ84Aとして機能する。検油ゲージ84Aには、油量下限レベルを示す位置に下限ライン84aがマークされており、油量上限レベルを示す位置に上限ライン84bが付与されている。図13から明らかなように、覗き孔54aは、ステップ51とフェンダ54の前壁54Aとの境界線のすぐ上に位置しており、側方及び前方からの視点に対して妨げるものがなく、検油ゲージ84Aにおける油面が見易くなっている。なお、図13では、検油ゲージ84A及び覗き孔54aは、車体10の左側に備えられているが、車体10の左側に形成されてもよいし、車体10の両側に備えられてもよい。
〔別実施の形態〕(1)上述した実施形態では、ディーゼルエンジン3が車体10の後部に配置されていたが、ディーゼルエンジン3が車体10の前部に配置され、トランスミッション4がディーゼルエンジン3の後方に配置されてもよい。
(2)上述した実施形態では、モアーユニット13が前輪11と後輪12との間に配置されるミッドマウント式が採用されていたが、モアーユニット13が前輪11の前に配置されるフロントマウント式の採用も可能である。
(3)上述した実施形態では、前輪11がキャスタ輪で構成されたが、ステアリングホイールによって操作される操舵輪で構成してもよい。その際には、差動機構によって分岐される同一の変速装置からの出力を左右の後輪12が差動機構を介して受けることになる。
(4)上述した実施形態では、作業装置としてモアーユニット13を搭載した作業車両、つまり乗用草刈機が取り上げられた。これに代えて、作業装置として、噴霧装置、除雪装置、植付装置、収穫装置などを搭載することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、ディーゼルエンジンと燃料タンクとトランスミッションと作業装置とを備えた作業車両に適用可能である。
【符号の説明】
【0038】
10 :車体
11 :前輪
2 :車体フレーム
3 :ディーゼルエンジン
4 :トランスミッション
41 :後車軸伝動部
49 :変速レバー
5 :運転部
6a :フィルタ
60 :燃料ポンプ
61 :第1燃料タンク
62 :第2燃料タンク
63 :第1チェックバルブ
64 :第2チェックバルブ
65 :合流部
66 :分岐部
67 :燃料供給路
67A :燃料供給口
68 :燃料戻り路
68A :燃料戻し口
68a :戻り口
69 :フロート弁
670 :共通供給路
671 :第1燃料供給路
672 :第2燃料供給路
680 :共通戻り路
681 :第1燃料戻り路
682 :第2燃料戻り路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13