特許第6382891号(P6382891)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382891
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】磁気的に閉鎖可能な製品収容パッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/66 20060101AFI20180820BHJP
   B65D 5/18 20060101ALI20180820BHJP
   H01F 7/02 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   B65D5/66 331Z
   B65D5/18 B
   H01F7/02 F
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-144474(P2016-144474)
(22)【出願日】2016年7月22日
(62)【分割の表示】特願2013-536633(P2013-536633)の分割
【原出願日】2011年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-196333(P2016-196333A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2016年8月19日
(31)【優先権主張番号】61/407,385
(32)【優先日】2010年10月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/408,112
(32)【優先日】2010年10月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/408,091
(32)【優先日】2010年10月29日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508351303
【氏名又は名称】インターコンチネンタル グレート ブランズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116872
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 和子
(72)【発明者】
【氏名】クラーク ケッリ
(72)【発明者】
【氏名】ホウソーン ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス マキシミリアーノ
(72)【発明者】
【氏名】アルドリッジ アレン シドニー
(72)【発明者】
【氏名】フェルトマン クリストファー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ブイトラゴ アレハンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ガイニー シモン リチャード
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第01801032(EP,A1)
【文献】 国際公開第2009/090919(WO,A1)
【文献】 仏国特許発明第1496551(FR,A)
【文献】 特開2003−125846(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/153953(WO,A1)
【文献】 特開昭62−225579(JP,A)
【文献】 特開平09−24927(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/66
B65D 5/18
H01F 7/02
B65D 85/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費可能な物品のためのパッケージの作製に使用するブランクであって、前記ブランクは、
基板であって、
前記基板の中央でのヒンジ部、
折り線周囲でそれぞれ前記ヒンジ部の上部および底部に回動可能に接続される第1および第2の後壁、
折り線周囲でそれぞれ前記第1および第2の後壁に回動可能に接続される第1および第2の端壁、
第1、第2、第3および第4の側壁であって、前記第1および第2の側壁は、折り線周囲で前記第1の後壁の各側に回動可能に接続され、前記第3および第4の側壁は、折り線周囲で前記第2の後壁の各側に回動可能に接続される、第1、第2、第3および第4の側壁、
第1、第2、第3および第4の側部フラップであって、前記第1および第2の側部フラップは、折り線周囲でそれぞれ前記第1および第2の側壁に回動可能に接続され、前記第3および第4の側部フラップは、折り線周囲でそれぞれ前記第3および第4の側壁に回動可能に接続される、第1、第2、第3および第4の側部フラップ、および、
折り線周囲でそれぞれ前記第1および第2の端壁に回動可能に接続される第1および第2の折り畳み可能な前延部であって、前記第1の後壁、第1および第2の側壁、第1および第2の側部フラップ、第1の端壁、および第1の折り畳み可能な前延部によって画定される第1のポケット、および、前記第2の後壁、第3および第4の側壁、第3および第4の側部フラップ、第2の端壁、および第2の折り畳み可能な前延部によって画定される第2のポケットを形成するために、前記ブランクは折り畳み可能である、第1および第2の折り畳み可能な前延部、を含む、基板と
前記第1および第2の折り畳み可能な前延部の各々に適用される磁化可能な材料であって、前記磁化可能な材料はポリマー担体内にフェライトを含み、前記磁化可能な材料は前記基板上で後で磁化に供される、磁化可能な材料と
を含む、ブランク。
【請求項2】
前記第1および第2の折り畳み可能な延部は、それぞれ、前記第1および第2のポケットの前壁を形成する、請求項に記載のブランク。
【請求項3】
適用される前記磁化可能な材料を含む前記第1および第2の折り畳み可能な延部の各々はフレキシブルである、請求項に記載のブランク。
【請求項4】
前記基板紙板から形成される、請求項に記載のブランク。
【請求項5】
前記磁化可能な材料前記基板に接着して適用される、請求項に記載のブランク。
【請求項6】
ヒンジにより分離される第1の製品を収容する第1の区画および第2の製品を収容する第2の区画を有する消費可能な製品パッケージであって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記ブランクを用いる前記パッケージのための磁性閉鎖を提供する方法であって、前記方法は、
各々の前記区画に収容される製品の重心を決定する工程と、
前記重心から前記ヒンジまでの距離を決定する工程と、
前記ヒンジから各々の前記前壁までの距離を決定する工程と、および、
重力下で前記パッケージを前記閉鎖位置に維持し、容器による前記パッケージの手動開口を可能にするのに十分な質量を有する磁性材料を前記前壁上に相互に引き合うように配置する工程と、
を含む、方法。
【請求項7】
複数の消費可能な製品を収容するための請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記ブランクを用いるパッケージであって、前記パッケージは、
一対のパッケージハウジング部分であって、前記一対のパッケージハウジング部分の間に前記消費可能な製品を収容するための内部を画定する一対のパッケージハウジング部分と、
前記一対のパッケージハウジング部分の再開口可能な閉鎖を可能にするために各々のパッケージハウジング部分に適用される閉鎖部と、を含み、
前記閉鎖部は、前記パッケージハウジング部分を接着して閉鎖するための接着材料および前記パッケージハウジング部分を磁気的に閉鎖するための磁性材料を含む、パッケージ。
【請求項8】
前記接着材料は前記磁性材料を含む、請求項に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2010年10月27日に出願された米国仮特許出願第61/407,385号、2010年10月29日に出願された米国仮特許出願第61/408,091号、および2010年10月29日に出願された米国仮特許出願第61/408,112号に対する優先権を主張し、それらの内容はその全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0002】
本発明は概して、製品を収容し、分配するためのパッケージに関する。より具体的には、本発明は磁性材料を使用したパッケージ閉鎖に関する。
【背景技術】
【0003】
種々の包装する物品は、消費可能な製品を収容し、分配するために存在する。そのようなパッケージは、その中に含まれる製品を取るために繰り返される開閉を可能にするように設計され得る。ある種類の再開口可能なパッケージは、区画および折り畳み式のフラップカバーを収容する製品を有するパッケージを含む。
【0004】
ガムのスティックまたはスラブを収容し、分配するための1つのこのようなパッケージの例は、同一出願人による特許文献1に示されており、そのパッケージは、チューイングガムのスラブをそこから分配できる開口位置から閉鎖位置の間にそのパッケージを配置するように2つの区画が互いに対して折り畳み可能に閉鎖され得るヒンジにより分離される2つの区画を備える。
【0005】
閉鎖位置で折り畳まれたパッケージを維持するために、特許文献1に示したパッケージは、2つの区画に対して折り畳まれ、スロット内に押し込まれる折り畳み可能なフラップを備える。パッケージを開口するために、フラップはスロットから取り外されなければならず、ヒンジにより持ち上げられて、パッケージ区画の開口を可能にする。
【0006】
ガムスティックまたはスラブのためのパッケージの別の例は、同一出願人による特許文献2に示されている。この実施形態において、カバーは内容物を覆う。カバーはまた、内容物も開口する開口可能なフラップを有する。特許文献1の内容物の実施形態と同様に、フラップは、そのフラップをカバーの前壁におけるスロット内に押し込むことによって閉鎖される。
【0007】
分配開口部を覆うために折り畳み可能なフラップを使用するガムパッケージの他の例が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,159,717号
【特許文献2】米国特許第7,533,773号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
さらなる閉鎖機構を提供する、チューイングガムなどの消費可能な製品を収容し、分配するためのパッケージを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、内容物を収容し、分配するためのパッケージを提供する。パッケージは内容物を収容するためのパッケージ内部を有するハウジングを含む。一対のパッケージ部分は、パッケージ内部にアクセスする(手を入れる)ための開口部を画定する。閉鎖部は磁性材料から形成される。磁性材料は、パッケージ部分の再開口可能な閉鎖部を可能にするために前記パッケージ部分の少なくとも1つに配置される。磁性閉鎖部は1mm以下の距離で測定して約50〜400ガウスの磁場強度を有する。
【0011】
本発明の一実施形態において、複数の製品を収容するためのパッケージが提供される。パッケージは、製品を分配するための開口端を有する第1の製品を収容するポケットを含む第1の部分を有するパッケージハウジングを備える。第2の部分はヒンジ部材により第1の部分に接続される。第1および第2の部分は、ポケットへのアクセスを提供する開口位置と、閉鎖位置との間にパッケージハウジングを配置するためにヒンジ部材において相互に折り畳み可能であり、第2の部分はポケットへのアクセスを防ぐ第1の部分と重なる。第1の部分および第2の部分は各々、それらに直接適用され、整列された対面関係に配置される相互に磁気的に引き合う材料を含む。磁性材料は、パッケージハウジングを閉鎖位置に開放可能に維持するために閉鎖位置において相互の磁性係合を提供する。
【0012】
好ましくは、パッケージハウジングの第2の部分はまた、第2の開口している製品を収容するポケットを備える。
【0013】
本発明はさらに、複数の細長い消費可能な製品を収容し、分配するためのパッケージアセンブリを提供する。パッケージアセンブリは製品を支持するためのパッケージハウジングを備える。パッケージハウジングはヒンジにより分離される第1の製品を収容する区画および第2の製品を収容する区画を備える。各々の製品を収容する区画はヒンジに対向する開口面を有する。製品を収容する区画は本のようにヒンジ周囲で折り畳み可能である。フレキシブルな材料が各々の区画に適用され、ヒンジ周囲で区画を閉鎖して折り畳むと、相互に磁性係合するように配置される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、開口状態で示した、ガムスラブを収容するための本発明のパッケージの一実施形態を示す斜視図である。
図2図2は、閉鎖状態における図1のパッケージの斜視図である。
図3図3は、閉鎖状態における図1のパッケージを示す端面図である。
図4図4は、閉鎖状態で示した図1のパッケージの反対端の図である。
図5図5は、閉鎖状態で示した図1のパッケージの反対端の図である。
図6図6は、パッケージにおける磁性材料の他の構成および配置のさらなる例を示す。
図7図7は、パッケージにおける磁性材料の他の構成および配置のさらなる例を示す。
図8図8は、パッケージにおける磁性材料の他の構成および配置のさらなる例を示す。
図9図9は、パッケージにおける磁性材料の他の構成および配置のさらなる例を示す。
図10図10は、パッケージに磁性材料を適用するためのさらなる位置を示す。
図11図11は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図12図12は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図13図13は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図14図14は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図15図15は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図16図16は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図17図17は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図18図18は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージのさらなる実施形態を示す。
図19図19は、本発明のパッケージを形成するために使用される平らな紙板ブランクを示し、本発明に係る閉鎖部として使用される磁性材料を配置するための種々の技術を表す。
図20図20は、本発明のパッケージを形成するために使用される平らな紙板ブランクを示し、本発明に係る閉鎖部として使用される磁性材料を配置するための種々の技術を表す。
図21図21は、本発明のパッケージを形成するために使用される平らな紙板ブランクを示し、本発明に係る閉鎖部として使用される磁性材料を配置するための種々の技術を表す。
図22図22は、本発明のパッケージを形成するために使用される平らな紙板ブランクを示し、本発明に係る閉鎖部として使用される磁性材料を配置するための種々の技術を表す。
図23図23は、本発明のパッケージを形成するために使用される平らな紙板ブランクを示し、本発明に係る閉鎖部として使用される磁性材料を配置するための種々の技術を表す。
図24図24は、図1〜5のパッケージを形成するために使用される平らな紙板ブランクを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明はパッケージングのための閉鎖部として磁性材料を利用する。磁性材料は、パッケージの閉鎖部が再開口できるように適用され、使用され得ることが意図される。その広範な態様において、本発明は、閉鎖される2つのパッケージング部分を保持するために磁性材料を利用する。それらのパッケージング部分が開口される場合、それらはパッケージの内容物へのアクセスを与える。
【0016】
本明細書全体にわたって使用される場合、磁性材料という用語は、任意の種々の磁性材料および/または磁化可能な材料を指してもよい。そのような材料は、鋼、金属化箔などの特定の磁化されていない金属材料に磁気的に引きつけられ得る従来の磁石を含んでもよい。
【0017】
別の好ましい態様において、磁性材料は互いに磁気的に引きつけられるように磁化可能である材料であってもよい。
【0018】
より具体的には、本発明において、磁性材料は、配置され、組み込まれ、置かれ、吊り下げられ、埋め込まれ、またはそうでなければ結合材料もしくは担体によって保持される、限定されないが、フェライト部材などの磁性または磁化可能な要素を含んでもよい強磁性材料を含む、磁性特性および/または磁化可能な特性を有する任意の材料を含んでもよい。担体はパッケージへの磁性材料の配置を可能にする。フェライト材料は、磁化可能な目的のために担体内で移動性を有するように配置されてもよい。
【0019】
担体材料は、例えば、接着、積層、塗装、インク、他の印刷材料、熱溶解およびそれらの組み合わせの特性を含み、および/または有してもよい。担体は、基板に材料を接着する形式で磁性材料をパッケージング基板上に、またはパッケージング基板内に置くことを可能にする。ポリマーおよび/またはワックスが、担体材料として使用されてもよく、また、接着担体としても機能し得る材料の例である。本明細書で使用する場合、結合剤または担体とは、それが基板に接着するように適用されるような接着剤を指す。例えば、ポリオレフィンおよびEVAが接着担体として使用されてもよい。
【0020】
磁性材料を基板(本明細書に示した例として、パッケージを形成するための紙板ブランクを含む)に配置する種々の方法は本発明の想定内である。例えば、そのような方法は、限定されないが、フェライトポリマー押出による直接被覆、艶出し(calendaring)、および/または磁気帯積層(図19)、湿潤形態でコーティング組成を用いる直接移動(図20)、市販のラベル機器を用いる感圧接着ラベル適用(図21)、および例えば熱溶解銃または他の機器を用いる熱溶解堆積(図22)を含んでもよい。そのような堆積またはコーティングは単層または多層で基板上に配置されてもよい。さらに、磁性材料はインクとして基板に適用されてもよい。紙板ブランク915、925、935、945、955のそれぞれにおける磁性材料910、920、930、940、950の種々の異なる形状、位置、構成および配置は、例として図19〜23に示すように意図される。他の構成および位置も本発明の想定内である。
【0021】
パッケージ基板に配置される前、または配置された後のいずれかに磁性材料が磁化され得ることもさらに意図される。
【0022】
担体を有するか、または有さない磁性材料が、パッケージ基板に直接配置され得ることもさらにも意図される。代替として、磁性材料は、後でパッケージ基板に配置される別個の層に配置されてもよい。例えば剛性磁気ディスクが公知の成形技術、例えば圧縮成形、押出成形および射出成形など(図23)により形成されてもよい。ディスクは供給マガジンに配置されてもよい。ディスクは接着剤でコーティングされてもよく、次いで振動ボウルフィーダーおよび/またはピック配置機械などの従来の機器を用いてパッケージ基板に配置されてもよい。
【0023】
使用され得る材料およびそのような材料を提供するための技術の非限定的な例は、以下の特許文献(それらの各々は全ての目的のために本明細書に参照として組み込まれる):1975年7月29日に発行された米国特許第3,897,288号、1984年1月24日に発行された米国特許第4,427,481号、1987年9月15日に発行された米国特許第4,693,775号、1989年5月30日に発行された米国特許第4,835,624号、1998年6月9日に発行された米国特許第5,762,263号、2000年10月3日に発行された米国特許第6,127,002号、2004年8月10日に発行された米国特許第6,774,171号、2004年9月14日に発行された米国特許第6,790,378号、2006年10月31日に発行された米国特許第7,128,798号、2008年3月4日に発行された米国特許第7,338,573号、および2009年3月10日に発行された米国特許第7,501,921号に示され、記載されている。
【0024】
ここで図1〜5を参照すると、本発明の概念を利用する一実施形態は、複数の消費可能な製品を収容し、分配するためのパッケージを含む。本発明の実施形態において、製品は、必要に応じてその上に個々の包装紙を含んでもよいガムスラブを含んでもよい。パッケージは、そのパッケージがヒンジ部材のいずれかの側周囲で開放され、閉鎖され得る本のような構成に配置された一対の区画を含む。パッケージは、ヒンジ部材の両側で区画に適用される磁性材料の使用によって閉鎖位置において開放可能に維持される。
【0025】
パッケージ10はまた、そのパッケージの内容物を環境的に密封するオーバーラップ(図示せず)を備えてもよい。所望の場合、オーバーラップは開封明示ストリップを利用してもよい。
【0026】
パッケージ10は、パッケージハウジング115を含み、全体的に、平らなフレキシブルなブランクから折り畳まれる紙板材料から形成される。紙板が好ましい材料であるが、他の周知の材料およびそれらの組み合わせもまた、利用されてもよい。そのような材料としては、紙板、厚紙、積層、箔、プラスチックおよびそれらの組み合わせが挙げられ得る。本発明のパッケージ10は、単一の平らな紙板ブランクまたは互いに固定される一対の紙板ブランクから形成されてもよい。
【0027】
一つまたは複数の紙板ブランクは一対の区画12および14を形成するために図1に示した構成に配置される。区画12および14の各々は、それぞれ、製品収容ポケット16および18を形成する。ポケット16および18は、直列に並んだ配列で複数のガムスラブ20を支持する。ガムスラブのこのような配置を示しているが、ポケット内のガムスラブの他の配置も意図される。ポケット16および18の各々は、それぞれの後壁22および24ならびに前壁26および28により画定される。後壁は支持されたガムスラブに対して完全に上方に延びるが、ガムスラブ20を取って分配するための開口端30および32をそれぞれ提供するように前壁は部分的にのみ上方に延びる。開口端30および32は各々、開口上部延部30a、32aおよび開口面30b、32bを備える。開口端により画定される開口領域の範囲はスラブ20の取り出しを容易にし得るのに十分である。開口ポケット16および18からガムスラブ20を容易に取り出すことが意図されるが、スラブ20は必要に応じて、例えばポケット16および18内の位置に適用される低温熱溶解糊などの取り外し可能な接着(図示せず)によってポケットに取り外し可能に保持されてもよい。端壁32および34、ならびにそれぞれの側壁36、38および40、42は開口端ポケット16および18に結合される。区画12および14の後壁22および24の各々は、上方に延びる端部50および52を有する。特に図1〜3に示すように、端部50および52は、組み立てられたパッケージハウジング11を形成するために区画が別個のブランクにより形成される状態で重なり、一緒に固定され得る。図1に示すように、開口状態において、パケット16および18の開口端30および32は好ましくは対向した関係になる。
【0028】
本明細書以下にさらに詳細に記載するように、端部50および52が重なる位置は、図1に示した開口状態から図2および3に示した閉鎖状態まで本のような形態のパッケージハウジング11の折り畳み可能な閉鎖を提供するためのヒンジ部材55を形成する。ヒンジ部材55は、ヒンジ背柱56およびそれらのいずれかの側の一対のヒンジジョイント57および58により画定される。図1〜3から理解され得るように、パッケージハウジング11は、ガムスラブ20を取ることができるようにし、開口ポケット16および18からガムスラブを分配するためにヒンジ部材55周囲を本のような形式で開口され得る。パッケージハウジング11は、開口ポケット16および18へのアクセスを防ぎ、そこからのガムスラブ20の除去を防ぐように図2および3に示すように折り畳み可能に閉鎖された位置まで移動できる。このように、典型的な使用において、消費者は、1つ以上のガムスラブをパッケージハウジングから取り出すことを望むまで、パッケージハウジング11を図2および3に示すように閉鎖された状態に維持する。その時に、消費者は、図1に示した開口状態までパッケージハウジング11をヒンジ部材55周囲で開口する。望ましい数のガムスラブ20はポケット16および18からから取り出すことができ、次いで消費者は、図3に示した状態にパッケージハウジング11を再び閉鎖することができる。パッケージは消費者の必要に応じて繰り返し開閉されるように設計される。
【0029】
本発明のパッケージはヒンジ周囲で開口されるが、これらの区画の間の他の種類の開口可能な移動が意図される。そのような他の種類の構造は例えばスライドカバーを含んでもよい。
【0030】
閉鎖した状態にパッケージハウジング11を維持するために、本発明は区画12および14に適用される磁性材料を利用する。好ましくは、本発明の実施形態において、磁性材料は、上記に組み込んだ米国特許第7,128,798号および同第7,338,573号に、より十分に示され、記載される接着担体においてフェライト材料を有するフレキシブルな磁性材料である。使用される磁性材料は相互に磁気的に引きつけられるように後で磁化される磁化可能な材料である。特に図1に示されるように、区画12および14のそれぞれの前壁26および28は、好ましくはそれらの上に完全に配置される磁性接着材を含む。磁性材料は好ましくは、前壁26および28の外面全体に接着するストリップ60および62として直接適用される。したがって、図3および5に示すように、閉鎖した状態において、磁性接着のストリップ60および62は並べられた対向関係に配置される。
【0031】
上記のように、1つの好ましい実施形態において、磁性材料は、磁化可能な目的のために担体内での移動のために結合剤または担体に配置されるフェライト材料を含んでもよい。また、フェライトが担体に並べられ、後で基板上でより完全に磁化されるように、磁性材料はパッケージ基板上に配置されてもよいことが意図される。
【0032】
図24は、図1〜5に示したパッケージ10を形成するために使用される平らな紙板ブランクを示す。単一のブランクを示しているが、一実施形態において2つの同一のブランクがパッケージ10を形成するために使用されることは理解され得る。
【0033】
図1に示した部分12、14の1つを形成するためにブランク80が使用される。ブランク80は折り畳み可能な前壁86ならびに折り畳み可能な側壁87および89を含む。ブランク10’は一致するブランクと共にヒンジを形成する端部50’を含む。側壁および前壁はポケット16、18の1つを形成するように折り畳まれる。
【0034】
例えば、ストリップ60、62を形成する磁性材料は折り畳み可能な前壁86に配置される。基板に磁性材料を配置する際に、結合剤におけるフェライトは弱い磁場を提供して並べられる。磁性材料が本明細書以下に説明する磁場強度を有して、より完全に磁化されるように、この状態の磁性材料は後の磁化に供される。完全な磁化の前に弱い磁場が、50ガウス未満の最大磁場強度を有することが意図される。この弱い磁場強度はプロセスの間の基板の取り扱いを容易にし得る。
【0035】
パッケージに対して磁性接着を適用するために使用される技術および材料を磁化する方法の例は概して上記に組み込んだ米国特許第7,501,921号に記載されている。
【0036】
図1〜5に示したパッケージ10を再び参照して、最終的に完全に磁化した状態において、磁性材料から形成されるストリップ60および62は互いに磁気的に引きつけられるので、パッケージハウジング11が閉鎖された状態に配置される場合、パッケージハウジングはストリップの磁力により、その状態において開放可能に保持される。しかしながら、この磁力はパッケージハウジング11を閉鎖された状態に維持しながら、それは消費者により容易に開放され得、パッケージハウジングは閉鎖された状態から開口された状態まで連結(articulate)され得る。
【0037】
本発明の閉鎖は、使用者によりパッケージをより容易に開閉し、閉鎖の1つ以上の触知性、視覚性および可聴性(「カチッという音」)を提示することを意図される。
【0038】
磁性材料の保持特性は、例えば、ストリップ60、62についての磁場(電界)の強度、フェライト材料の磁性、担体材料内のフェライト材料の流動性、フェライト材料内の磁区の磁化性、リニアインチ当たりの極における磁場の構成、担体内の磁性材料の量、ストリップの厚さ、対向する閉鎖面における磁性材料の量、パッケージが閉鎖される場合の対向面における磁性材料の重なりおよび配列に依存し得る。このような構成により、パッケージが閉鎖された場合の所望の保持強度、すなわちパッケージを開口するのに望まれる最小または最大の力を決定できる。
【0039】
完全に磁化される磁性材料の磁場強度は、質量、形状、位置、磁化する極の構成により影響を受け、本発明は、リニアインチ当たりの22個の交互の極、磁気飽和効率、磁気整列効率、利用される磁性材料のサイズおよび種類である。本発明の実施形態において、約50ガウス以上の磁場強度が提供される。磁場強度は磁性材料の表面から1mm程の距離にて測定される。当該技術分野において、標準的なガウスメーターがこのような測定を行うために使用される。約50ガウスまたはそれ以上の磁場強度が意図されるが、より好ましい範囲は50〜400ガウスであり、最も好ましい範囲は100〜200ガウスであると意図される。この磁場強度は、例えば8ミル厚、21.5mm幅および85mm長であるストリップ60および62により生成される。磁場強度は望ましくは、出荷の間に閉鎖された状態にパッケージを維持するのに十分である。例えば、パッケージが区画12または14のうちの1つでつかまれ、もう一方の区画が下方に配置される場合、区画は重力下で開口しないように磁場強度は十分であるべきである。
【0040】
しかしながら、利用される磁場強度は、パッケージが、ヒンジ部材55周囲の区画12および14の手動の操作で消費者により容易に開口されるようにしなければならない。ストリップ60および62の構造、構成および磁場強度は、区画12および14が簡便に片方の手で操作することにより開口され得ることを意図される。区画12および14は、例えば、ヒンジ部材55の周囲でそれを開口するように閉鎖された区画の間でスライド式に親指または指の爪を用いることによって消費者により開口され得る。
【0041】
本発明の好ましい実施形態において、磁性ストリップ60および62を分離するのに必要な力としても表され得る2つのストリップ60および62の間の保持力は10mg/mm以上であるように選択される。そのような保持力により、パッケージを重力下で、通常の出荷の間、閉鎖した状態に維持し、さらに消費者により簡便に開口され得る。このような必要な保持力を算出する際に、特定の要因が考慮される。それらの要因は、ヒンジからの磁性ストリップの距離、ヒンジからのパッケージに含まれる製品の距離、充填されたパッケージの質量、および磁性ストリップの表面積を含む。
【0042】
さらに、閉鎖された状態における磁性ストリップ60および62の磁場強度は適切な閉鎖を維持するのに十分であるべきであるが、そこからある距離で磁場強度は急速に消散するはずである。本発明は、磁性材料の表面から約5mmの距離で測定した場合、磁場強度が10ガウス程であるように磁性ストリップ60および62についての磁場強度を選択する。
【0043】
好ましい磁場強度の上限は400ガウスを超えないように選択される。400ガウスの上限、より好ましくは300ガウスの上限で磁場強度を提供することによって、ストリップから離れた短い距離で磁場強度が急速に消散することが保証する。例えば、パッケージは、そのパッケージに望ましくない磁気的に引きつけられる材料を引きつけない。さらに、磁性材料は、その磁性材料と直接(またはほぼ直接)接触し得る物品に悪影響を与えない。そのような物品としては、限定されないが、クレジットカード、地下鉄カード、ホテルカード、および磁性ストリップを有する他の物品が挙げられる。また、磁場強度は5mmで約10ガウス程に消散するので、それはまた、近接近で磁気妨害の影響を受けやすい特定の装置に悪影響を与えない。
【0044】
上記のように、本発明のパッケージは好ましくは、上に包装紙を有するガムスラブと共に使用される。包装紙と閉鎖部として使用される磁性接着材との間に磁気妨害が存在しないため、磁気的に引きつけられない包装紙が好ましい。しかしながら、磁気的に引きつけられる包装紙が利用されてもよいことも意図される。包装紙の間の磁力は、軽い磁力下でわずかな保持力がポケット内の包装されたスラブを開放可能に保持するように提供されるように選択され得る。
【0045】
磁性接着材料のストリップ60および62は好ましくは、区画12および14の前壁26および28の全体を覆って示されているが、磁性接着材料の他の構成も本発明の範囲内に意図され、その例を以下に記載する。
【0046】
本発明の磁性閉鎖は、パッケージに適用される開放可能な接着剤と併せて使用されてもよいこともさらに意図される。例えば、本明細書の図に示したパッケージに関して、磁性材料についての位置は別の位置を含んでもよい。そのような位置は磁性材料を含んでもよく、開放可能な接着剤を含む位置と別であってもよい。それらの開放可能な接着剤はパッケージングの分野において周知の種類のものであり、粘着性を含む低い粘着性タックを含んでもよい。開放可能な接着剤はパッケージの部分間で比較的弱い再開口可能な接着係合を提供してもよい。この係合は、低い磁場を有する磁性材料などの本明細書に記載される磁性材料の使用により補助され得る。利用される接着剤のタックは、パッケージのための所望の保持能力を得るために使用され得るいくつかの可変物のうちの1つであってもよい。
【0047】
さらに、基板への接着に加えて、上記の磁性材料は、それ自体また、適用された磁性材料が弱い接着閉鎖および磁性閉鎖の両方として機能するように、開放可能な接着特性を提供できることが意図される。いずれかの状態における接着閉鎖および磁性閉鎖の組み合わせが、所望の再開口可能な本発明のパッケージの閉鎖を提供することが意図される。
【0048】
図6〜9を参照すると、磁性材料の他の構成の種々の非限定的な例が、パッケージ10の区画12および14の前壁26および28に適用されて示される。それらの図に示されるパッケージに関して、磁性材料の位置および構成は、図6および9に示したように前壁26および28に対して同一であってもよく、または図7および8に示したように異なってもよい。この例において、磁性材料の構成は、前壁26および28を閉鎖するように手動で係合可能なように配置されることのみを必要とする。それに関して、図6〜9における区画12および14の前壁26および28における磁性材料の構成は例としてのみ示す。他の構造および構成も意図される。
【0049】
図6に示すように、任意の構成の種々のラインパターン15が使用されてもよい。図9において、ドット(点)19などが利用される。また、図7および8において、前壁26を完全に含まないストリップ62aの使用が示される。さらに、図7および8に示すように、磁性材料のパターンおよび構成は前壁26と前壁28との間で一致することを必要としない。
【0050】
パッケージハウジングにおける磁性材料の構成のさらなる例を図10に示す。パッケージ10’は、上記のパッケージハウジングと実質的に同様のパッケージハウジング11’を含む。パッケージハウジング11’は1つ以上の平らなブランクから区画12’および14’を形成する構成に折り畳まれる。パッケージハウジング11が形成されるブランク(複数も含む)は、折り畳み可能な側方フラップ21’、23’および25’、27’を含む。これらのフラップは内側に折り畳まれ、前壁26’および28’はそれらの上に折り畳まれる。従来のパッケージ形成において知られているように、前壁26’および28’の内側を区画のそれぞれのフラップに固定するために従来の接着剤が使用される。
【0051】
本発明は、前壁をフラップに結合する接着およびパッケージハウジング11’の磁性閉鎖を提供するのに必要な磁性接着を提供する両方の機能をするように側方フラップに適用される磁性接着材の使用を意図する。磁性接着領域29’はこのような形式で、ならびにその上に折り畳まれる場合、前壁26’および28’がそれらに接着し、区画12’および14’を形成する位置で側方フラップの面に適用されてもよい。磁性接着材は、それが前壁26’および28’により覆われる場合でさえも、磁場強度がパッケージハウジング11’を閉鎖した状態に維持するために区画12’と14’との間に十分な磁力を与えるように、十分な磁性特性および/または厚さを有するように選択されることが意図される。
【0052】
磁性材料が前壁26’および28’の内側に適用されてもよいことがさらに意図される。この例において磁性材料は、パッケージの間の2層の紙板と共に閉鎖されたパッケージを保持するのに十分である。
【0053】
パッケージハウジングを形成するために使用される接着材が磁性閉鎖を提供するために使用され得るような磁性材料および/または磁性接着材の他の配置および位置も本発明により意図される。
【0054】
上記の実施形態は、閉鎖部として磁性材料を利用するパッケージの一例を示しているが、本発明はそれらに限定されない。図11〜13を参照して、パッケージの他の実施形態は、分配開口部上で折り畳み可能なフラップを閉鎖するために本明細書に記載される種類の磁性閉鎖部を利用してもよい。
【0055】
図11に関して、パッケージ110は、対向した形式で配置される複数のガムスラブ113を収容するためのパッケージハウジング111を含む。パッケージ110は、ガムスラブを支持し、金属化箔、紙などから形成され得るパケット114を含む。パケットはパケット114周囲を覆うカバー116により囲まれる。紙板から形成されるカバーは前壁118および開口可能なフラップ120を画定する。上記に参照した米国特許第7,533,773号に示され、記載されるように、フラップ120はフラップを持ち上げてパケット114を開口するために使用される。本明細書に示したカバーを再び閉鎖するために、磁性材料が利用されてもよい。一例において、カバー112は、その内面に、磁性材料のディスクまたはドット130(または複数のドット)を備えてもよい。しかしながら、磁性材料は上記の任意の構造および構成に含まれてもよい。ドット130は、カバー116の前壁118上でフラップ120の磁性閉鎖を可能にするように同様のドット132と係合する。
【0056】
さらなるパッケージングの実施形態を図12を参照して示す。この実施形態において、パッケージ210は並んだ形式で複数のガムスラブ213を支持する。平らなブランクは、下側区画214および上方に延びる折り畳み可能なフラップ216を画定するパッケージハウジング211になる。フラップはガムスラブを区画内に閉鎖するために区画の開口端上で折り畳まれ得る。この構造のパッケージハウジングは同一出願人による米国特許第7,325,686号および同第7,811,614号に示され、記載されている。フラップ216を下側区画214上で閉鎖した状態に維持するために、上記の磁性材料を利用する。磁性材料は上記の任意の構造に適用され、配置されてもよい。例として、磁性材料は、フラップ216の内壁に磁性材料のストリップ230および下側区画214の前壁226に磁性材料の対応するストリップ232を含んでもよい。フラップ216のストリップ230はフラップの磁性閉鎖を可能にするために前壁226のストリップ232と係合する。
【0057】
図13において、上記に参照した’717特許に示され、記載されるようなパッケージング実施形態が示される。この実施形態のパッケージ310は、相互に折り畳み可能(矢印A)な一対の区画312および314を有するパッケージハウジング311を含む。’717特許に記載されているように、区画312および314はまた互いに分離される。各区画は並んだ形式で複数のガムスラブ315を支持する。折り畳まれた区画312および314に対して折り畳み可能なフラップ316の閉鎖、ならびに区画314がそこから取り除かれる場合、区画312の閉鎖を可能にする閉鎖部を形成するために磁性材料が使用されてもよい。
【0058】
再び、上記のような磁性材料の任意の構造および配置が利用されてもよい。例として、フラップ316の内壁は磁性接着ドット330を備えてもよい。ドット330は、区画314が取り除かれた状態で、上側区画336上でフラップを閉鎖するために上側区画312の前壁336で同様のドット332と係合する。区画312および314が取り付けられ、折り畳まれた状態において、区画314の背面(図示せず)もまた、折り畳まれた区画上でフラップを閉鎖するためにフラップ316の接着ドット330と係合するための並べられた接着ドット(図示せず)を備えてもよい。区画の単独または一緒の閉鎖の種々の構成を可能にするように磁性材料の位置の他の構成が提供されてもよい。
【0059】
ここで図14を参照すると、図12に関して記載したパッケージ210と実質的に同様のパッケージ410が示される。本発明の実施形態において、パッケージ410は並んだ形式で複数のガムスラブ413を支持する。平らなブランクが、上方に延びた折り畳み可能なフラップ416において下側区画414を画定するパッケージハウジング411に形成される。フラップは、中にガムスラブを封入する区画の開口端上で折り畳まれ得る。下側区画414上で閉鎖した状態にフラップ416を維持するために、磁性材料が利用される。
【0060】
本発明の例示した実施形態において、磁性材料のストリップ430は、下側区画414の前壁426における磁性材料の対応するストリップ432と係合するために壁フラップ416の外側に配置されてもよい。ストリップは上記のように磁性材料から形成される。このような係合を提供するために、フラップ416の遠位端416aはフラップ416を下側区画上に折り畳む前に内側に折り畳まれる。これにより、ストリップ430はストリップ432と係合した配置になる。これは上記のように再開口可能な閉鎖を提供する。図14に関して記載した実施形態により、パッケージハウジング411を形成する平らな紙板ブランクの同じ表面におけるストリップ430および432の配置が可能となる。
【0061】
ここで図15を参照すると、フリップタイプのパッケージカートンが示される。カートン510は下側箱状の容器514および上側フリップタイプの閉鎖部516を含む。閉鎖部516は、その開口端513にて容器514にヒンジで接続される。容器514の前壁515の上端は磁性材料のストリップ530を備える。同様に、フリップタイプの閉鎖部516の前壁の内側は磁性材料のストリップ532を備える。ストリップは上記のような磁性材料から形成される。ストリップ530および532は、上記のような容器514と共にフリップタイプの閉鎖部の再開口可能な閉鎖部を提供するように手動で係合可能である。
【0062】
ここで図16を参照すると、ヒンジで連結されたブリスターパッケージ600が示される。ヒンジで連結されたブリスターパッケージは、従来のブリスタートレイ611および613を収容する一対のブリスタースリーブ610および612を備える。スリーブは、ブリスタースリーブの分離も可能にし得る、ミシン目のヒンジライン620にてヒンジで取り付けられる。ブリスタースリーブの隣接する表面は磁性材料のストリップ630を備えてもよい。ストリップは上記のような磁性材料から形成される。ブリスタースリーブがミシン目のヒンジラインに沿って内側に折り畳まれる場合、ブリスタースリーブがストリップにより折り畳まれた状態に保持され得るように、ストリップは配置される。ストリップの使用によりミシン目のヒンジラインにおける分離後でさえ、ブリスタースリーブが互いに取り付けられ得ることもさらに意図される。本実施形態のブリスターパッケージは、全体的に同一出願人による米国特許出願第2008/0053858A1号および同第2008/0053863A1号(それらの開示は全ての目的のために本明細書に参照として組み込まれる)に示し、記載した種類のものである。
【0063】
ここで図17を参照すると、カートン700が示される。カートン700は、従来の形式でフラップ714で閉鎖される開口上端712を有する箱711の基本構造を有する。本発明の実施形態において、重なるように設計されるフラップのうちの2つは、上記のような磁性材料のストリップ730を備えてもよい。上記のような再開口可能な閉鎖を提供するために、矢印Bにより示されるように重なるフラップが折り畳まれる場合、ストリップは係合するように配置される。
【0064】
ここで図18を参照すると、ポーチの形態のパッケージ800が、製品を保持するための下側本体810および上側に延びる折り畳み可能なフラップ812を備える。フラップ812は、ポーチにおいて上側開口部814を覆うように下側(矢印C)に折り畳まれる。本発明は、上記のような開口端の再開口可能な閉鎖を可能にするためにフラップおよびポーチの両方に上記のような磁性材料のストリップ820を配置することを意図する。
【0065】
上記の実施形態は非限定的な例として示す。本発明は、パッケージの磁性閉鎖を可能にするために様々なパッケージハウジングと共に利用され得る。本明細書に記載されるように、本発明は特にガムパッケージに対して有用である。ガムパッケージの様々な他の構造もまた、本発明の磁性閉鎖を利用してもよい。本発明の磁性閉鎖を利用できるガムパッケージの非限定的な例は以下の通りである:2003年12月23日に発行された米国特許第D484046号、2006年3月7日に発行された米国特許第D516,422号、2006年5月30日に発行された米国特許第D521,862号、2006年11月7日に発行された米国特許第D531,498号、2007年6月26日に発行された米国特許第D545,188号、2010年6月13日に発行された米国特許第D619,454号、2003年5月1日に公開された米国特許公開第2003/0080020号、および2005年10月6日に公開された米国特許公開第2005/0218201号。
【0066】
例として本明細書上記に記載したガムパッケージに加えて、本発明の磁性閉鎖は、バッグの開口部を磁性材料を用いて閉鎖できる、バッグなどの様々な他のパッケージ構造に使用されてもよい。
【0067】
また、再開口可能な「フィン」閉鎖が閉鎖機構として磁性材料を使用して構築されてもよい。
【0068】
項目
項目1
内容物を含み、分配するためのパッケージであって、
前記内容物を収容するためのパッケージ内部を有するハウジングと、
前記パッケージ内部にアクセスするための開口部を画定する一対のパッケージハウジング部分と、
前記パッケージ部分の再開口可能な閉鎖を可能にするための前記パッケージ部分の少なくとも1つに適用される磁性材料から形成される閉鎖部であって、前記閉鎖部は、1mm以下の距離で測定して約50〜400ガウスの磁場強度を有する、閉鎖部と、
を含む、パッケージ。
項目2
前記磁場強度は約5mmの距離で測定して約10ガウス以下である、項目1に記載のパッケージ。
項目3
前記磁場強度は約300ガウスの上限を有する、項目1に記載のパッケージ。
項目4
前記磁場強度は約100〜200ガウスである、項目1〜3に記載のパッケージ。
項目5
前記磁性材料は少なくとも1つの前記パッケージ部分に配置された磁性接着材である、項目1〜4に記載のパッケージ。
項目6
前記磁性材料はフレキシブルである、項目1〜5に記載のパッケージ。
項目7
前記磁性材料を含む前記一対のパッケージ部分の各々はフレキシブルである、項目1〜6に記載のパッケージ。
項目8
前記パッケージハウジングは、
製品を含む第1の区画および製品を含む第2の区画であって、前記第1および第2の区画は、開口位置と閉鎖位置との間で動くようにヒンジにより折り畳み可能に結合される、第1の区画および第2の区画を備え、
前記第1の区画および第2の区画の各々は、前記閉鎖状態において磁性係合するように配置されるフレキシブルな磁石を含む、項目1〜7に記載のパッケージ。
項目9
前記パッケージハウジングは、前記パッケージ内部を画定する区画を備え、前記区画は開口部および折り畳み可能なフラップを有し、前記フラップは、前記区画の前記開口部を覆うように折り畳み可能であり、
前記磁性材料は、前記区画と共に前記フラップの開口可能な閉鎖を提供する、項目1〜6に記載のパッケージ。
項目10
製品を分配するための開口端を有するポケットを収容する第1の製品を含む第1の部分、およびヒンジ部材により前記第1の部分に接続される第2の部分を有するパッケージハウジングを備える、複数の製品を収容するためのパッケージであって、
前記第1の部分および前記第2の部分は、前記ポケットへのアクセスを与える開口位置と、閉鎖位置との間の前記パッケージハウジングの連結を可能にするために前記ヒンジ部材周囲で相互に移動可能であり、前記第2の部分は、前記ポケットに対してアクセスを提供する前記第1の部分と重なり、
前記第1の部分および前記第2の部分の各々は、それらに直接適用され、前記閉鎖状態において前記パッケージハウジングを開放可能に維持するために前記閉鎖位置において相互の磁性係合のために整列された対面関係で配置される相互に磁気的に引きつけられる磁性材料を含む、パッケージ。
項目11
前記パッケージハウジングの前記第2の部分は、製品収容ポケットの第2の開口端を備える、項目10に記載のパッケージ。
項目12
前記パッケージハウジングは、少なくとも1つの平らなブランクから形成される、項目10〜11に記載のパッケージ。
項目13
前記平らなブランクは、紙板から形成される、項目12に記載のパッケージ。
項目14
前記区画の前記ポケットの前記開口端は、前記開口状態において対向して配置される、項目10〜13に記載のパッケージ。
項目15
前記パッケージハウジングは、一対の平らなブランクから形成される、項目10〜11に記載のパッケージ。
項目16
前記平らなブランクの各々は、前記第1の区画および前記第2の区画の1つを形成する、項目15に記載のパッケージ。
項目17
前記第1の区画および前記第2の区画の各々は前壁を備え、前記磁性材料は前記前壁に配置される、項目11〜16に記載のパッケージ。
項目18
前記磁性材料は前記前壁を覆う、項目17に記載のパッケージ。
項目19
製品を支持するためのパッケージハウジングと、
各区画に接着して適用され、ヒンジ周囲で前記区画を閉鎖可能に折り畳むと、相互に磁性係合するように配置されるフレキシブルな磁性材料と、
を含む、複数の細長い消費可能な製品を収容し、分配するためのパッケージアセンブリであって、
前記パッケージハウジングは、前記ヒンジにより分離される第1の製品を収容する区画および第2の製品を収容する区画を備え、
各々の前記製品を収容する区画は前記ヒンジに隣接する開口端を有し、前記製品を収容する区画は本のような形式で前記ヒンジ周囲で折り畳み可能である、パッケージ。
項目20
前記フレキシブルな磁性材料は、1mm以下の距離で測定して、約50ガウス以上の磁場強度を有する、項目19に記載のパッケージアセンブリ。
項目21
前記磁場強度は約50〜400ガウスである、項目19に記載のパッケージアセンブリ。
項目22
前記磁場強度は約100〜200ガウスである、項目19に記載のパッケージアセンブリ。
項目23
前記磁場強度は約5mmの距離で約10ガウス以下である、項目19に記載のパッケージアセンブリ。
項目24
前記磁場強度は約300ガウスの上限を有する、項目19に記載のパッケージアセンブリ。
項目25
前記パッケージハウジングは片手の操作で開口可能である、項目19〜24に記載のパッケージアセンブリ。
項目26
前記磁性材料は、重力下で閉鎖した前記ハウジングを維持するのに十分な磁場強度を有する、項目19〜25に記載のパッケージアセンブリ。
項目27
フレキシブルな磁性材料の前記相互の磁性係合は可聴表示を生じる、項目19〜26に記載のパッケージアセンブリ。
項目28
各々の前記製品区画は、前記開口端により画定される開口領域および閉鎖領域を備え、前記開口領域は前記閉鎖領域より大きい、項目19〜28に記載のパッケージアセンブリ。
項目29
前記閉鎖領域は前壁により画定される、項目28に記載のパッケージアセンブリ。
項目30
前記前壁は、前記前壁に適用される前記磁性材料を備える、項目29に記載のパッケージアセンブリ。
項目31
前記磁性材料は前記前壁全体に適用される、項目29に記載のパッケージアセンブリ。
項目32
背壁を画定する基板と、前記基板が製品を収容するポケットを形成するように折り畳み可能である折り畳み可能な前延部と、
前記折り畳み可能な前延部に適用される磁化可能な材料であって、前記磁化可能な材料はポリマー担体内にフェライトを含み、前記磁化可能な材料は前記基板上で後で磁化に供される、磁化可能な材料と
を含む、消費可能な物品のためのパッケージの作製に使用するブランク。
項目33
前記磁化可能な材料は約50ガウス以下の最大磁場強度を有する、項目32に記載のブランク。
項目34
前記折り畳み可能な延部は前記ポケットの前壁を形成する、項目32に記載のブランク。
項目35
適用される前記磁化可能な材料を備える前記折り畳み可能な延部はフレキシブルである、項目32に記載のブランク。
項目36
前記基板が紙板から形成される、項目32に記載のブランク。
項目37
前記磁性材料が前記基板に接着して適用される、項目31に記載のブランク。
項目38
ヒンジにより分離される第1の製品を収容する区画および第2の製品を収容する区画を有する消費可能な製品パッケージであって、各々の前記製品を収容する区画は、背壁、前壁および開口面を有し、開口位置と閉鎖位置との間で前記ヒンジ周囲で折り畳み可能であるパッケージにおいて、前記パッケージのための磁性閉鎖を提供する方法であって、
各々の前記区画に収容される製品の重心を決定する工程と、
前記重心から前記ヒンジまでの距離を決定する工程と、
前記ヒンジから各々の前記前壁までの距離を決定する工程と、
重力下で前記パッケージを前記閉鎖位置に維持し、容器による前記パッケージの手動による開口を可能にするのに十分な質量を有する前記前壁上に相互に引き合う磁性材料を配置する工程と、
を含む、方法。
項目39
消費可能な製品を収容するための一対のパッケージハウジング部分の間の内部を画定する一対のパッケージハウジング部分と、
前記一対のパッケージハウジング部分の再開口可能な閉鎖を可能にするために各々のパッケージハウジング部分に適用される閉鎖部と、
を含む、複数の消費可能な製品を収容するためのパッケージであって、
前記閉鎖部は、前記パッケージハウジング部分を接着して閉鎖するための接着材料および前記パッケージハウジング部分を磁気的に閉鎖するための磁性材料を含む、パッケージ。
項目40
前記接着材料は前記磁性材料を含む、項目39に記載のパッケージ。
【0069】
上記および示した構造に対する種々の変更はここで当業者に明らかとなるであろう。したがって、本発明の特に開示される範囲は添付の特許請求の範囲に記載される。
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11
図12
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