【実施例】
【0019】
本発明は、更に以下の実施例により例証されるが、これらの実施例は、本発明を如何様にも限定するものではない。
ナノ粒子散乱およびサイズ評価
上記粒子分散液の簡単な定性的特徴付けは、赤色レーザー式ペンライトにより照明された場合の、純粋溶媒サンプル由来の散乱量に対する、該分散液により示されたチンダル散乱の度合いを評価することにより行われる。該ナノ粒子分散液の粒度に関する定量的な評価は、クォーツキュベットを備えている、ブルックヘブン90プラス粒度解析装置(Brookhaven 90Plus Particle Size Analyzer)(米国、N.Y.州、ホルツビル(Holtzville, New York, U.S.A.)のブルックヘブンインスツルメンツ社(Brookhaven Instruments Corp.)製)を用いた、動的光散乱(DLS)によって行った。報告されたDLSサイズは、対数正規数加重パラメータである。
ナノ粒子電荷の評価
該ナノ粒子電荷の定量的評価は、マルバーンインスツルメンツ(Malvern Instruments)からのゼータサイザーナノZS(Zetasizer Nano ZS)を用いて、ゼータ電位を測定することにより行われた。
【0020】
実施例1:セリウムおよびクエン酸を用いたナノ粒子の製造
磁気攪拌子を含む800mLのガラスビーカーに、500mLの高純度(HP)水を導入した。次に、この水を約70℃まで加熱し、またその中に4.83gのクエン酸(CA)を溶解させた。水酸化アンモニウム(28-30%)を、該溶液のpHを約8.5に調節するために添加した。該反応容器の温度を約80℃まで高めた。10.0gの量のCe(NO
3)
3.6(H
2O)を、30mLのHP水に溶解させ、この溶液を、数分間かけて該攪拌された反応混合物に徐々に添加した。このようにして、等モル量のCAおよびCeを、該反応混合物に添加した。次に、4.8mLの50% H
2O
2(H
2O
2対セリウムのモル比:3.0)を含有する50mLの溶液を、数分間かけて、セリウム(III)イオンおよびクエン酸を含む上記等モル反応混合物に徐々に添加した。得られる反応生成物を覆い、次いで更に1時間加熱したところ、結果的に透明な黄色の懸濁液が得られた。攪拌しつつ冷却した後、該直接的に形成されたナノ粒子分散液を、イオン導電率が約10mS/cm未満となるまで透析濾過することにより洗浄して、過剰の塩を除去した。
上記最終的な生成物としての分散液は、低強度レーザー(LASER)ビームで照明した場合に、このものが十分に分散されたコロイド粒子を含んでいることを意味する、高い割合のチンダル散乱を示す、透明な黄色液体であった。動的光散乱による粒度分析は、平均流体力学的径が7.8nmであることを示した。X-線回折(XRD)スペクトルの解析は、立方フルオライト晶構造によって特徴付けられるCeO
2(PDF # 34-394、セリアナイト)と等構造の主結晶相の存在を示した。平均結晶サイズが2.0nmであることが、シェラー(Scherrer)法を利用した(220)ピーク幅の分析により決定された。
【0021】
実施例2:セリウム、クエン酸およびDCTAを用いたナノ粒子の製造
磁気攪拌子を含む600mLのガラスビーカーに、500mLの高純度(HP)水を導入した。2.41gの量のクエン酸(CA)を該反応混合物に添加した。4.264gの量の1,2-ジアミノシクロヘキサン四酢酸一水和物(DCTA)を、溶解を助けるための約6mLの水酸化アンモニウムと共に、水に溶解し、また該反応混合物に添加した。水酸化アンモニウム(28-30%)を、該溶液のpHを約8.5に調節するために添加した。10.0gの量のCe(NO
3)
3.6(H
2O)を添加した。モル比率CA/DCTA/Ceは、0.5/0.5/1.0であった。次に、4.8gの50% H
2O
2(H
2O
2対セリウムイオンのモル比:3.0)を含有する10mLの溶液を上記セリウム、クエン酸およびDCTA溶液混合物に徐々に添加した。得られる反応生成物を、次に80℃にて1時間加熱した。攪拌しつつ冷却した後、該直接的に形成されたナノ粒子分散液を、イオン導電率が約10mS/cm未満となるまで透析濾過することにより洗浄して、過剰の塩を除去した。
冷却後、上記最終的な生成物としての分散液は、低強度レーザービームで照明した場合に、このものが十分に分散されたコロイド粒子を含んでいることを意味する、高い割合のチンダル散乱を示す、透明な淡橙色の液体であった。動的光散乱による粒度分析は、流体力学的径が2.6nmであり、多分散性が0.227であることを示した。X-線回折(XRD)スペクトルの解析は、立方フルオライト晶構造によって特徴付けられるCeO
2(PDF # 34-394、セリアナイト)と等構造の主結晶相の存在を示した。平均結晶サイズが1.9nmであることが、シェラー(Scherrer)法を利用した(220)ピーク幅の分析により決定された。
【0022】
実施例3:セリウム、クエン酸およびNTAを用いたナノ粒子の製造
磁気攪拌子を含む600mLのガラスビーカーに、500mLの高純度(HP)水を導入した。2.41gなる量のクエン酸(CA)を該反応混合物に添加した。3.129gの量の2,2’,2”-ニトリロ三酢酸(NTA、CAS No. 139-13-9)を、溶解を助けるための水酸化アンモニウムと共に、水に溶解し、また該反応混合物に添加した。水酸化アンモニウム(28-30%)を、該溶液のpHを約8.5に調節するために添加した。10.0gなる量のCe(NO
3)
3.6(H
2O)を添加した。モル比率CA/NTA/Ceは0.5/0.5/1.0であった。次に、4.8gの50% H
2O
2(H
2O
2対セリウムイオンのモル比:3.0)を含有する10mLの溶液を上記のセリウム、クエン酸およびNTA溶液混合物に徐々に添加した。次いで、該反応生成物を80℃にて1時間加熱した。攪拌しつつ冷却した後、該直接的に形成されたナノ粒子分散液を、イオン導電率が約10mS/cm未満となるまで透析濾過することにより洗浄して、過剰の塩を除去した。
上記最終的な生成物としての分散液は、低強度レーザービームで照明した場合に、このものが十分に分散されたコロイド粒子を含んでいることを意味する、高い割合のチンダル散乱を示す、透明な黄色液体であった。動的光散乱による粒度分析は、流体力学的径が2.8nmであり、多分散性が0.264であることを示した。
【0023】
実施例4:セリウム、クエン酸およびEDTAを用いたナノ粒子の製造
磁気攪拌子を含む600mLのガラスビーカーに、500mLの高純度(HP)水を導入した。2.41gなる量のクエン酸(CA)を該反応混合物に添加した。4.497gの量のエチレングリコール四酢酸(EGTA、CAS No. 67-42-5)を、溶解を助けるための水酸化アンモニウムと共に、水に溶解し、また該反応混合物に添加した。水酸化アンモニウム(28-30%)を、該溶液のpHを約8.5に調節するために添加した。10.0gなる量のCe(NO
3)
3.6(H
2O)を添加した。モル比率CA/EGTA/Ceは0.5/0.5/1.0であった。次に、4.8gの50% H
2O
2(H
2O
2対セリウムイオンのモル比:3.0)を含有する10mLの溶液を上記のセリウム、クエン酸およびEGTA溶液混合物に徐々に添加した。次いで、該反応生成物を70℃にて1時間加熱した。攪拌しつつ冷却した後、該直接的に形成されたナノ粒子分散液を、イオン導電率が約10mS/cm未満となるまで透析濾過することにより洗浄して、過剰の塩を除去した。
上記最終的な生成物としての分散液は、低強度レーザービームで照明した場合に、このものが十分に分散されたコロイド粒子を含んでいることを意味する、高い割合のチンダル散乱を示す、透明な橙色の液体であった。動的光散乱による粒度分析は、流体力学的径が8.5nmであり、多分散性が0.393であることを示した。
【0024】
実施例5:セリウム、クエン酸およびDTPAを用いたナノ粒子の製造
磁気攪拌子を含む600mLのガラスビーカーに、500mLの高純度(HP)水を導入した。2.89gなる量のクエン酸(CA)を該反応混合物に添加した。3.606gの量のジエチレントリアミン五酢酸(DTPA、CAS No. 67-43-6)を該反応混合物に添加した。水酸化アンモニウム(28-30%)を、該溶液のpHを約8.5に調節するために添加した。10.0gなる量のCe(NO
3)
3.6(H
2O)を添加した。モル比率CA/DTPA/Ceは0.6/0.4/1.0であった。次に、4.8gの50% H
2O
2(H
2O
2対セリウムイオンのモル比:3.0)を含有する10mLの溶液を上記のセリウム、クエン酸およびDTPA溶液混合物に徐々に添加した。次いで、該反応生成物を80℃にて1時間加熱した。攪拌しつつ冷却した後、該直接的に形成されたナノ粒子分散液を、イオン導電率が約10mS/cm未満となるまで透析濾過することにより洗浄して、過剰の塩を除去した。
上記最終的な生成物である分散液は、低強度レーザービームで照明した場合に、このものが十分に分散されたコロイド粒子を含むことを意味する、高い割合のチンダル散乱を示す、透明な赤色の液体であった。動的光散乱による粒度分析は、流体力学的径が2.4nmであり、多分散性が0.212であることを示した。X-線回折(XRD)スペクトルの解析は、立方フルオライト晶構造によって特徴付けられるCeO
2(PDF # 34-394、セリアナイト)と等構造の主結晶相の存在を示した。平均結晶サイズが2.1nmであることが、シェラー(Scherrer)法を利用した(220)ピーク幅の分析により決定された。
【0025】
上記最終製品としての分散液のサンプルは、暗所において、周囲温度および圧力にて、16か月を超える期間に渡り、該液体の透明度における如何なる変化も、また粒子の流体力学的径および多分散性における如何なる変化も無しに保存された。
虚血性発作のハツカネズミモデルにおける安定化されたナノセリアの評価
セリウム-含有ナノ粒子(例えば、ナノセリア)の酸化ストレスを減じる能力を、Estevez, AY等により「虚血のマウス海馬脳スライスモデルにおける酸化セリウムナノ粒子のニューロン保護メカニズム(Neuroprotective mechanisms of cerium oxide nanoparticles in a mouse hippocampal brain slice model of ischemia)」と題する文献:Free Radic. Biol. Med. (2011)51(6):1155-63 (doi:10.1016/j.radbiomed.2011.06.006)において記載された、虚血のインビトロマウス海馬脳スライスモデルの改良において評価した。
成体(月齢2-5か月)のCD1マウスを、迅速な断頭によって殺し、その脳を素速く取出し、冷却されたコリン-ベースのスライス処理溶液内に配置した。該スライス処理溶液は、24mMのコリン重炭酸塩、135mMのコリンクロリド、1mMのキヌレン酸、0.5mMのCaCl
2、1.4mMのNa
2PO
4、10mMのグルコース、1mMのKCl、および20mMのMgCl
2を含んでいた(315mOsm)。厚み400μmの横断海馬スライスを、ライカVT1200ビブラトーム(Leica VT1200 Vibratome)[ドイツ、ベツラーのライカマイクロシステムズ(Leica Microsystems, Wetzlar, Germany)]を用いて、前部-尾部軸(-1.2〜-2.8mm前項)に沿って裁断し、また調節された人工脳脊髄液(aCSF)中で1時間に渡り回復させた。該人工脳脊髄液(pH 7.4、300mOsm)は、124mMのNaCl、3mMのKCl、2.4mMのCaCl
2、1.3mMのMgSO
4、1.24mMのK
3PO
4、26mMのNaHCO
3、10mMのグルコースを含み、また5% CO
2、95% O
2ガスで通気された。海馬スライスは培養皿内に配置され、ヌエール(NuAire)加湿インキュベータ(米国、MN州、プリマスのヌエール(NuAire, Plymouth, MN, USA))内で、5% CO
2、37℃にて48時間までの期間に渡り保存された。
【0026】
虚血による酸化ストレスを、低血糖で、酸性および低酸素性のaCSF(グルコースおよびpHを、夫々2mMおよび6.8に低下させ、かつ該溶液を、84% N
2、15% CO
2、および1% O
2で通気した)中に、上記脳スライスを37℃にて30分間配置することにより誘発させた。スクロースを添加して、該溶液の重量オスモル濃度を約295mOsmに維持した。
上記実施例1-5において記載したようにして製造した、セリウム-含有ナノ粒子の水性分散液を、1mLのaCSFまたは媒体(5.8μMに等価)当たり1μgという放出体積で、適合用量(matched doseage)にて、該虚血事象の発現時点において投与し、またこの実験の残り全体を通して該媒体中に維持した。コントロールスライスには、等体積のビヒクルコントロールが与えられた。蒸留水のみ、食塩溶液、Na-シトレート溶液、PBS、およびこれらの組合せを包含する、様々な送達用ビヒクルが、ここに記載した如く製造された酸化セリウムナノ粒子について使用されたが、同様な成功をもたらした。
30分間に及ぶ酸化ストレス(虚血状態)への暴露後、上記生きた脳のスライス(テストおよびコントロール)を、培地およびミリポアインサート(Millipore inserts(米国、MA州、ビラーリカのミリポア(Millipore, Billerica, MA, USA))を含有する35mmの培養皿内に配置することにより、器官培養液中で24時間に渡りインキュベートした。培地は50%最小必須培地[米国、UT州、ローガンのハイクロンサイエンティフィック(Hyclone Scientific, Logan UT, USA)]、25%のウマ血清、25%のハンクス(Hank’s)平衡塩溶液(28mMのグルコース、20mMのHEPESおよび4mMのNaHCO
3を補充)、50U/mLのペニシリン、および50μl/mLのストレプトマイシンを含んでおり、pHは7.2であった。
【0027】
細胞死の程度を、蛍光イメージング技術を用いて、上記酸化傷害の後24時間測定した。上記テスト条件(即ち、セリウム-含有ナノ粒子を投与した)において観察された各群の脳スライスは、ビヒクルのみの投与を除き、あらゆる点において同等に処理された同様な群のコントロール脳スライスと一致していた。即ち、各観察日において、月齢-一致かつ性別-一致の同腹子から取出した二群の解剖学的に一致する脳スライスを、該テスト条件(即ち、セリウム-含有ナノ粒子を投与)またはコントロール(ビヒクルのみ)の何れかに付した。蛍光イメージングの測定中に、その光の強度、画像取得期間、および画像収集タイミングは、該テスト条件およびビヒクルコントロール脳スライスに対して同等であった。結果を、該テスト条件における蛍光の、実験シーケンスにおける同一の時間点において撮像された該一致させたコントロールスライスにおける蛍光に対する比として表した。
酸化傷害後の24時間の時点において、対をなす(コントラストおよびテスト)脳スライスを、0.81μMの生体排除染料のサイトックスグリーン(SYTOX
TM Green)(米国CA州、カールバッドのインビトロゲン(Invitrogen, Carlbad, CA, USA)社)を含む培地内で20分間インキュベートし、引続き15-20分間培地中で洗浄して、組込まれなかった染料を除去した。サイトックスグリーンは、DNAおよびRNAと結合する蛍光染料である。しかし、これは、完全な生きた細胞内では、その細胞膜により細胞核から排除される。従って、これは生体染料として作用し、かつ細胞膜が透過性となっており、結果的に該染料が該細胞内に侵入する、死細胞および瀕死の細胞のみを染色する。染色しかつ洗浄した後、脳スライスを、落射蛍光付属品および150-Wのキセノン光源[米国、NY州、ハイランドミルズのオプティキップ(Optiquip, Highland Mills, NY, USA)]を備えた、ニコン(Nikon) TE 2000-U[米国、NY州、メルビルのニコンインスツルメンツ(Nikon Instruments, Melville, NY, USA)]顕微鏡のステージに移した。コントロールaCSF溶液を、60-mLの注射器に装入し、95% O
2/5% CO
2で平衡化させ、またサーボ-制御された注射器ヒータブロック、ステージヒータ、およびインライン灌流ヒータ[米国、CT州、ハンデンのワーナーインスツルメンツ(Warner Instruments, Hamden, CT, USA)]を用いて37℃に加熱した。該脳の切片を、加温され、95% O
2/5% CO
2で平衡化されたaCSFで、1mL/分の割合にて連続的に灌流した。5分後、各コントロールおよびテスト脳スライスの海馬形成に係る画像を、同一条件(即ち、光の強度、暴露時間、カメラ取得パラメータ)の下で、4xプランフロア(Plan Flour)対物レンズ[ニコンインスツルメンツ(Nikon Instruments)]を使用して集めた。サイトックスグリーンの蛍光は以下のようにして測定した。即ち、短期間(620ms)、該組織を480±40nmにて励起させ、505nmのロングパスダイクロイックミラー[米国、VT州、ベニントンのクローマテクノロジー(Chroma technology, Bennington, VT, USA)]を用いて、プローブから放出される蛍光(535±50nm)を濾波し、増幅させ、かつ冷却されたCCDゲインEMカメラ[ハママツ(Hamamatsu) CCD EM C9100、米国、NJ州、ブリッジウォータ(Bridgewater, NJ, USA)]を用いて測定した。そのディジタル画像は、コンピクスシンプルPCI6.5ソフトウエア(Compix SimplePCI 6.5 software)[米国、PA州、クランベリータウンシップのCイメージングシステムズ(C Imaging Systems, Cranberry Township, PA, USA)]により取得し、かつ処理した。
【0028】
該サイトックスグリーンの装入に起因する光強度は、計算された領域内における死細胞または瀕死細胞数を反映した。該光強度測定は、上記コンピクスシンプルPCI6.5ソフトウエアを用いて自動的に行い、それにより対象とする領域の選択における実験者バイアスを排除した。
細胞死における減少は、上記テスト条件(即ち、ナノセリア処理)に対する、アンモン角場(多形層(oriens layer)、地層の放射状および網状分子層(stratum radiatum and lacunosum moleculare))由来のサイトックスグリーンによる蛍光に関する光強度の、同一の日にスライスされかつ虚血性酸化ストレスに暴露され、またその虚血発作の24時間後に蛍光撮影された、月齢-一致かつ性別-一致の同腹子の脳から取出された解剖学的に一致する海馬切片に係る上記コントロール(未処置)に対する比として報告されている。
クエン酸安定剤のみを用い、またクエン酸およびDCTA、NTA、EGTAまたはDTPAの一つを含有する生体適合性安定剤の混合物を用いて、実施例1-5に記載の如く製造したセリウム-含有ナノ粒子を、5.8μMという処置濃度を用いて、虚血発作のマウス海馬脳スライスモデルにおいて評価した。ナノ粒子安定剤の関数としての、一般的に回避率(sparing)と呼ばれる、細胞死における減少(コントロールに対する%減少率)に係る結果を以下の表1に与える。
【0029】
【0030】
上記表1に示された結果は、上記セリウム-含有ナノ粒子を、クエン酸(CA)とNTA、EGTAまたはDTPAの何れかとの組合せを用いて製造した場合に、回避率における改善(即ち、細胞死におけるより顕著な減少)が起こったことを示している。
【0031】
本発明を、様々な特定の態様を参照することにより説明してきたが、記載された発明の概念に係る精神および範囲内で、多数の変更を行うことが可能であるものと理解すべきである。従って、本発明は、これら記載された態様に限定されるものではなく、寧ろ特許請求の範囲により規定される完全な範囲を持つものであることを意図する。