(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
導電層(110、111)が、グラフェン層(120)と基板(140)との間に配置された導電コーティング(130)を含む、請求項1に記載のタッチスクリーン(100)。
導電層(110、111)が、導電コーティング(130)とグラフェン層(120)との間に位置する基板(140)を含む、請求項1に記載のタッチスクリーン(100)。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に記載される実施形態は、以下の詳細な説明、実施例、および図面を参照することによってさらに容易に理解することができる。しかしながら、本明細書に記載される構成要素、装置、および方法は、詳細な説明、実施例、および図面に示される特定の実施形態に制限されない。これらの実施形態が、本開示の原理の説明に過ぎないことが認識されるべきである。多くの変更および適合が、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、当業者には直ちに明らかであるだろう。
【0013】
さらに、本明細書に記載される全ての範囲が、この中に包含される任意のおよび全ての部分範囲を含むことが理解される。例えば、定められた範囲「1.0から10.0」は、最小値1.0以上で始まり、最大値10.0以下で終わる、任意のおよび全ての部分範囲、例えば1.0から5.3、または4.7から10.0、または3.6から7.9、を含むとみなされるべきである。
【0014】
さらに、表現「までの間」が数量または量に関連して使用されるとき、量は少なくとも検知可能な数量または量であると理解される。例えば、特定の量「までの間」の量で存在する材料は、検知可能な量から、特定の量を含む特定の量までの間存在し得る。
【0015】
I.タッチスクリーン
1つの態様において、1つ以上のグラフェン層を含むタッチスクリーンが本明細書に記載される。本明細書において、参考のために、「タッチスクリーン」とは、指またはスタイラスなどでスクリーンの表示領域に触れることによって操作されることができる任意の複数のディスプレイおよび/またはコントロールスクリーンを示すことができる。例えば、タッチスクリーンは、抵抗タッチスクリーン、表面型静電容量方式タッチスクリーン、投影型静電容量方式(PCT)タッチスクリーン、超音波表面弾性波(SAW)方式タッチスクリーン、赤外線グリッドタッチスクリーン、赤外線アクリル投影型タッチスクリーン、光学イメージタッチスクリーン、分散信号法タッチスクリーン、またはアコースティックパルス認識タッチスクリーンを示してよい。静電容量方式タッチスクリーンは、相互容量式タッチスクリーンまたは自己容量式タッチスクリーンであってよい。さらに、タッチスクリーンはシングルタッチタッチスクリーンまたはマルチタッチタッチスクリーンであってよい。
【0016】
本明細書において、参考のために、「グラフェン」層は、sp
3結合された炭素とは対照的に、主要な炭素成分として、sp
2結合された炭素を含む。ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、sp
3混成炭素を含まないか、またはsp
3混成炭素を実質的に含まない。例えば、ある実施形態において、グラフェン層は、層内の全炭素量に対して、約10原子パーセント未満、または約5原子パーセント未満のsp
3混成炭素を含む。ある実施形態では、グラフェン層は、約2原子パーセント未満、または約1原子パーセント未満のsp
3混成炭素を含む。さらに、本明細書に記載されるグラフェン層は、ある実施形態において、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を含まず、DLCから成るものではなく、または実質的にDLCからなるものではない。ある実施形態では、グラフェン層は、少なくとも約95原子パーセントのグラフェン炭素を含み、または実質的にグラフェン炭素からなる。
【0017】
本明細書に記載されるタッチスクリーンのグラフェン層は、タッチスクリーンに様々な特性を与えることができる。例えば、ある実施形態において、本明細書に記載されるタッチスクリーンのグラフェン層は、タッチスクリーンのための、またはタッチスクリーンの構成要素のための保護コーティングとして機能する。他の実施形態において、グラフェン層は、導電層として、または導電コーティングとして機能する。ある場合において、グラフェンシートの面内部など、グラフェン層の面内で電気伝導が生じ得る。さらに、ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明な導電材料の代わりに、タッチスクリーンアーキテクチャ内で使用され得る。本明細書に記載されるある実施形態において、グラフェン層は、保護コーティングおよび導電層または導電コーティングの両方として機能する。保護コーティングおよび/または導電層または導電コーティングとしてグラフェン層を使用することにより、ある実施形態では、機械的な靱性、耐擦傷性、および/または外部の水分、油分、汚れ、ほこりからの、タッチスクリーンへの損傷に対する耐性を提供することができる。さらに、ある実施形態において、グラフェン層は、前述の利点の1つ以上を提供することができ、一方で光学的透明性および/または面内導電性を示す。さらに、ある実施形態において、薄いグラフェン層が、前述の利点の1つ以上を提供することができる。
【0018】
ある実施形態において、本明細書に記載のタッチスクリーンは、導電層および導電層に電気的に接続された1つ以上の電極を含み、導電層はグラフェン層を含む。グラフェンを含む導電層は、本開示の目的と合致する任意のタッチスクリーン構造体またはアーキテクチャの一部を形成し、またはそれに組み込まれることができる。例えば、ある実施形態において、グラフェンを含む導電層が抵抗タッチスクリーン構造の一部を形成する。他の例では、グラフェンを含む導電層が、表面型静電容量方式タッチスクリーン構造またはPCTタッチスクリーン構造を含む、静電容量方式タッチスクリーン構造の一部を形成する。さらに、本明細書に記載されるように、グラフェン層が、本明細書に記載される導電層において使用される代わりに、またはそのような使用に加えて、タッチスクリーンの1つ以上の構成要素の上に配置される保護コーティングとして使用されることもできる。
【0019】
タッチスクリーンの幾つかの例示的な実施形態が、ここで図を参照してさらに記載される。
図1は、本明細書に記載される1つの実施形態によるタッチスクリーンの断面図を示す。当業者には理解されるように、
図1に示される様々な要素が、代表的なものであり、必ずしも寸法どおりではない。
図1の実施形態において、タッチスクリーン(100)は、導電層(110)および導電層(110)に電気的に接続された1つ以上の電極(図示されない)を含む。導電層(110)はグラフェン層(120)を含む。さらに、導電層(110)は電気的に絶縁性の基板(140)上に配置された導電コーティング(130)を含む。
図1の実施形態において、導電コーティング(130)は、グラフェン層(120)と基板(140)との間に配置される。しかしながら、他の構成もまた可能である。
【0020】
例えば、
図2および3は、本明細書に記載される他の実施形態によるタッチスクリーンを示す。
図2の実施形態において、グラフェン層(120)は、タッチスクリーン(100)の導電層(110)の導電コーティング(130)と基板(140)との間に配置される。
図3の実施形態において、基板(140)は、タッチスクリーン(100)の導電層(110)の導電コーティング(130)とグラフェン層(120)との間に位置決めされる。
【0021】
さらに、
図4に示されるように、基板(140)上に配置される導電コーティングがグラフェン層(120)からなる、または本質的にグラフェン層(120)からなるように、グラフェン層(120)がタッチスクリーン(100)の導電層(110)の導電コーティングを形成することも可能である。さらに、ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層(120)は、タッチスクリーン(100)の他の層に配置されるよりもむしろ、タッチスクリーン(100)の他の層に埋め込まれることができる。例えば、ある実施形態において、グラフェン層は基板に埋め込まれ、導電層を提供する。
【0022】
図1〜4に示されるように、
図1および2におけるグラフェン層(120)と導電コーティング(130)との間、または
図4におけるグラフェン層(120)と基板(140)との間などの、グラフェン層(120)と隣接する層との間には、追加の層が配置されない。しかしながら、他の構成もまた可能である。ある実施形態では、例えば電気的に絶縁性の層はグラフェン層と導電コーティングとの間に配置されないが、1つ以上の非絶縁層がグラフェン層と導電コーティングとの間に配置されてよい。さらに、ある実施形態において、接着材料または結合材料が、様々な層を接着または結合するために、本明細書に記載されるタッチスクリーンの様々な層の間に配置されてよい。さらに、ある実施形態において、接着材料または結合材料を、本明細書に記載されるグラフェン層内部に配置することができる。本発明の目的に合致する任意の接着材料または結合材料が使用されてよい。例えば、ある実施形態において、接着材料または結合材料は、1つ以上のシリコーン、エポキシ、ウレタン、アクリル、UV硬化、テープ、フィルム、ホイル、または半田材料を含む。
【0023】
当業者には理解されるように、
図1〜4に示される導電層などの、本明細書に記載される導電層は抵抗タッチスクリーン構造、静電容量方式タッチスクリーン構造、および/または他のタッチスクリーン構造の一部を形成することができる。例えば、ある実施形態において、
図1の導電層は表面型静電容量方式タッチスクリーン構造の少なくとも一部を形成することができる。同様に、
図3の導電層は抵抗タッチスクリーン構造の少なくとも一部を形成することができる。さらに、
図4の導電層は静電容量方式タッチスクリーン構造または抵抗タッチスクリーン構造の少なくとも一部を形成することができる。ある実施形態では、例えば、
図4のグラフェン層(120)が、PCTタッチスクリーン構造中の透明導電体として働く導電グリッドを形成することができる。
【0024】
さらに、
図1〜4に示される導電層(110)などの、本明細書に記載される導電層は、明確さのために
図1〜4には必ずしも示されない追加の特徴または構成要素を含むタッチスクリーン構造内部で使用され、または組み込まれることもできる。
【0025】
ある実施形態において、例えば本明細書に記載されるタッチスクリーン構造は、さらにスペーサ層を含むことができる。ある実施形態において、スペーサ層は、本明細書に記載される導電層を、タッチスクリーンの1つ以上の他の構成要素から分離することができる。さらに、ある実施形態において、スペーサ層によって提供される分離または間隔は、タッチスクリーンの他の構成要素からの導電層の電気的な絶縁を提供することができる。さらに、ある実施形態において、スペーサ層は、導電層の可逆的な分離または絶縁を提供することができる。例えば、ある実施形態において、導電層は、使用者のタッチに応じた導電層の一時的変形に応答するなど、スペーサ層を通じてタッチスクリーンの他の構成要素または層と可逆的に接触することができる。
【0026】
スペーサ層を含むタッチスクリーンの1つの例示的な実施形態が
図5に示される。しかしながら、当業者には理解されるように、
図5の例示的実施形態に加えて、スペーサ層は他のタッチスクリーン構造内でも使用することができる。
図5に示されるように、タッチスクリーン(100)は、第1の導電層(111)、第2の導電層(112)、第1の導電層(111)と第2の導電層(112)との間に配置されたスペーサ層(150)、および第1の導電層(111)および/または第2の導電層(112)に電気的に接続された1つ以上の電極(図示されない)を含むことができる。
図5の実施形態において、第1の導電層(111)および/または第2の導電層(112)はグラフェン層を含む。さらに、ある実施形態において、第1の導電層(111)は第1のグラフェン層を含み、第2の導電層(112)は第2のグラフェン層を含む。
【0027】
さらに、第1の導電層(111)および/または第2の導電層(112)は、
図1〜4に示される導電層(110)の構造を含むがこれらに制限されない、本明細書に記載される導電層の任意の構造を有することができる。例えばある実施形態において、第1の導電層(111)および第2の導電層(112)の少なくとも1つが、電気的に絶縁性の基板(140)上に配置された導電コーティングを含む。ある実施形態において、第1の導電層(111)および第2の導電層(112)の両方が、電気的に絶縁性の基板(140)上に配置された導電コーティングを含む。そのような実施形態において、導電コーティングおよび電気的に絶縁性の基板は、
図1〜4において前述された構造を含む、本開示の目的に合致する任意の構造を有することができる。さらに、ある実施形態において、第1の導電層の第1の導電コーティングは第2の導電層の第2の導電コーティングに対向しており、タッチスクリーンの使用者が触れたことに応答するなどして第1および/または第2の導電層が変形されるとき、2つの導電コーティングがスペーサ層を介して接触することができるようにする。ある実施形態において、そのようなタッチスクリーン構造は、
図6に示されるような、抵抗タッチスクリーンを形成することができる。
【0028】
図6は、本明細書に記載される1つの実施形態によるタッチスクリーンの断面図を示し、このタッチスクリーンはスペーサ層によって分離された複数の導電層を含む。
図6に示されるように、タッチスクリーン(100)は、第1の導電層(111)、第2の導電層(112)、第1の導電層(111)と第2の導電層(112)との間に配置されたスペーサ層(150)を含む。第1の導電層(111)は、第1の基板(141)上に配置された第1のグラフェン層(121)を含む。第2の導電層(112)は、第2の基板(142)上に配置された第2のグラフェン層(122)を含む。第1のグラフェン層(121)および第2のグラフェン層(122)は導電コーティングとして機能することができる。さらに、
図6の実施形態において、第1のグラフェン層(121)および第2のグラフェン層(122)は互いに対向しており、スペーサ層(150)によってのみ分離される。その結果、ある実施形態において、
図6のタッチスクリーン(100)は、第2の導電層(112)よりも第1の導電層(111)に近いタッチスクリーン(100)の表面上に使用者によって与えられた圧力によって第1の導電層(111)が変形したときなどに、第1のグラフェン層(121)および第2のグラフェン層(122)が、スペーサ層(150)を通じてまたはその内部で接触することによって作動する抵抗タッチスクリーンを含むことができる。
【0029】
本明細書に記載されるように、かつ当業者には理解されるように、本明細書に記載のタッチスクリーンが表面型静電容量式タッチスクリーンを含むことも可能である。表面型静電容量式タッチスクリーンの1つの可能な構造が
図7に記載される。
図7に示されるように、タッチスクリーン(100)は、基板(140)の第1の面上の第1の導電コーティング(130)および基板(140)の第2の面上の第2の導電コーティング(160)でコーティングされた電気的に絶縁性の基板(140)を含む導電層(110)を含む。導電層(110)もまたグラフェン層(120)を含む。
図7に示すように、グラフェン層(120)は第1の導電コーティング(130)上に配置される。しかしながら、他の構成も可能である。例えば、ある実施形態では、グラフェン層(120)は、第1の導電コーティング(130)および/または第2の導電コーティング(160)を置き換えることができる。さらに、電気的に絶縁性の基板(140)は、本明細書に記載される任意の電気的に絶縁性の基板または層を含むことができる。さらに、そのような表面型静電容量式タッチスクリーンは、導電層(110)に電気的に接続される1つ以上の電極(図示されない)をさらに含むことができる。当業者には理解されるように、
図7の構造を有する表面型静電容量式タッチスクリーンは、ある実施形態において、スタイラスまたは使用者の指からの圧力など、グラフェン層(120)に圧力を与えることによって操作されることができる。
【0030】
図7に示されるように、本明細書に記載されるグラフェン層(120)は、ある実施形態において、タッチスクリーン(100)の外側の層であってよい。その結果、本明細書に記載されるように、導電層のグラフェン層は、タッチスクリーンおよび/またはタッチスクリーンの1つ以上の他の構成要素に対して機械的または化学的な保護を提供することができる。したがって、ある実施形態において、追加の保護層の使用は必要ではない場合がある。
【0031】
しかしながら、本明細書に記載のタッチスクリーンが1つ以上の追加の保護層をさらに含むことも可能である。例えば、ある実施形態において、本明細書に記載のタッチスクリーンは、タッチスクリーンの導電層の上に配置された保護層をさらに含むことができる。さらに、ある実施形態において、保護層は本明細書に記載のグラフェン層を含まない。その代わりに、ある実施形態において、保護層は、柔軟なポリマー層または柔軟なガラス層などの柔軟な非グラフェン層である。他の実施形態において、保護層は、剛性ガラス層などの、剛性層である。
【0032】
当業者には理解されるように、本明細書に記載される保護層は、本開示の目的に合致する任意の方法で、導電層上に配置されることができる。
図8は、本開示による保護層を含むタッチスクリーンの1つの例示的実施形態を示す。
図8の実施形態において、タッチスクリーン(100)は導電層(110)上に配置される保護層(170)を含む。導電層(110)は基板(140)上に配置されたグラフェン層(120)を含む。
図8に示されるように、グラフェンを含まない保護層(170)は、グラフェン層(120)に隣接して配置される。しかしながら、他の構成も可能である。
【0033】
タッチスクリーンの特定の構成要素については、本明細書に記載されるタッチスクリーンは、グラフェン層を含む導電層を含む。本発明の目的に合致する任意のグラフェン層を使用することができる。ある実施形態において、グラフェン層は、1つ以上のグラフェンシートを含み、1つ以上のグラフェンシートからなり、または本質的に1つ以上のグラフェンシートからなる。ある実施形態において、グラフェンシートは平板状の構造を有する単一分子または単一原子の層を含む。本発明の目的に合致する任意の数のグラフェンシートが使用され得る。ある実施形態において、グラフェン層は複数のグラフェンシートを含む。ある実施形態において、複数のグラフェンシートは、積み重ねられた、または積層された構成で配置されることができる。他の実施形態において、グラフェン層は、単一のグラフェンシートを含む、または単一のグラフェンシートからなる。結果的に、ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、グラフェンの、1つ以上の原子層を含む。ある実施形態において、グラフェン層は、1から1000原子層の間のグラフェンを含む。ある実施形態において、グラフェン層は、1から500原子層の間の、または1から100原子層の間のグラフェンを含む。ある実施形態において、グラフェン層は、1から5原子層の間の、または1から3原子層の間のグラフェンを含む。ある実施形態において、グラフェン層は、1原子層のグラフェンを含む。
【0034】
図9は、本明細書に記載される一実施形態による、基板上に配置されたグラフェンシートを含むグラフェン層の断面図を示す。当業者には理解されるように、
図9に記載される様々な要素は代表的なもののみであり、必ずしも寸法どおりではない。
図9の実施形態において、導電層(110)は基板(140)および基板(140)の表面(141)上に配置されたグラフェン層(120)を含む。グラフェン層(120)はグラフェンシート(123)を含む。グラフェンシート(123)は、アルカン鎖に似せた線によって
図9に概略的に示される。しかしながら、当業者は理解するように、そのような描写は説明のみを目的とする。さらに、
図9の目的に関して、基板(140)が何であるかは特に限定されない。例えば、所定の場合、
図9の実施形態の基板(140)は、
図4に示されるものなどの、前述された電気的に絶縁性の基板を含むことができる。或いは、基板(140)は、
図1に示されるものなど、前述されるような電気的に絶縁性の基板上に配置された導電コーティングを含むことができる。
【0035】
他の実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、グラフェンチューブの層を含む、またはグラフェンチューブの層からなる、またはグラフェンチューブの層から本質的になる。本開示の目的に合致する任意のグラフェンチューブが使用されてよい。ある実施形態において、グラフェンチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNT)または多層カーボンナノチューブ(MWNT)などのカーボンナノチューブ(CNT)を含む。さらに、グラフェンチューブは、本開示の目的と合致する任意の寸法を有することができる。例えば、ある実施形態において、グラフェンチューブは、約300nm未満、または約100nm未満の、少なくとも1つの寸法を備えたサイズを有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約1nmから約200nmの間、約1nmから約150nmの間、または約5nmから約100nmの間の、少なくとも1つの寸法を備えたサイズを有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約5nmから約75nmの間、または約15nmから約60nmの間の、少なくとも1つの寸法を備えたサイズを有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約20nmから約30nmの間、または約45nmから約55nmの間の、少なくとも1つの寸法を備えたサイズを有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは約300nm未満または約100nm未満の少なくとも2つの寸法を備えたサイズを有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約1nmから約200nmの間、約1nmから約150nmの間、または約5nmから約100nmの間の、少なくとも2つの寸法を備えたサイズを有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約5nmから約75nmの間、または約15nmから約60nmの間の、少なくとも2つの寸法を備えたサイズを有する。
【0036】
さらに、ある実施形態では、グラフェン層のグラフェンチューブは低いアスペクト比を有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約20以下、または約10以下のアスペクト比を有する。ある実施形態では、グラフェンチューブは、約2から約15の間の、または約3から約10の間のアスペクト比を有する。さらに、ある実施形態において、約20以下のアスペクト比を有するグラフェンチューブは、約5nmから約200nmの範囲の、または約10nmから約100nmの範囲の長さを有する
【0037】
さらに、本明細書に記載されるグラフェン層のグラフェンチューブは、ある実施形態においては、層内で配向してよい。ある実施形態において、1つ以上のグラフェンチューブは、層内で水平に、または実質的に水平に配向することができる。他の実施形態において、1つ以上のグラフェンチューブは、層内で垂直に、または実質的に垂直に配向することができる。さらに、ある実施形態において、層内で垂直に、または実質的に垂直に配向したグラフェンチューブは、アレイ形態など、互いに整列または実質的に整列される。
【0038】
図10および11は、各々、本明細書に記載される幾つかの実施形態によるグラフェンチューブの層を含むグラフェン層を示す。
図10を参照すると、導電層(110)は基板(140)および基板(140)の表面(141)上に配置されるグラフェン層(120)を含むことができる。
図10の実施形態において、グラフェン層(120)は、基板(140)の表面(141)に対して水平にまたは実質的に水平に配向した複数のグラフェンチューブ(124)を含む。水平な配向とは表面(141)に対するものである。本明細書において参考として、「水平な」配向とは、グラフェンチューブ(124)の長軸が表面(141)に平行に方向付けられた、配向を含む。
図10の実施形態において、グラフェンチューブ(124)の全てが、表面(141)に平行に配向した長軸を有するように描かれる。しかしながら、他の配置が可能である。例えば、ある実施形態において、1つ以上のグラフェンチューブが
図10の線A’に沿った、または表面(141)に平行ではない他の方向に沿った長軸を有することができる。本明細書において参考として、「実質的に水平」な配向とは、グラフェンチューブの長軸(A’)が、基板(140)の表面(141)に平行な線(A)と約45°未満の角度(θ
1)を形成する配向を含む。ある実施形態において、角度(θ
1)は約30°未満または約15°未満である。ある実施形態において、角度(θ
1)は約0°から約30°の間である。ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層の大部分のグラフェンチューブが、水平なまたは実質的に水平な配向を有する。さらに、ある実施形態において、グラフェン層のグラフェンチューブの少なくとも約60パーセント、少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント、または少なくとも約90パーセントが、水平なまたは実質的に水平な配向を有する。
【0039】
他の実施形態において、グラフェン層のグラフェンチューブは垂直にまたは実質的に垂直に配向されることができる。例えば、
図11を参照して、導電層(110)は基板(140)および基板(140)の表面(141)上に配置されるグラフェン層(120)を含むことができる。
図11の実施形態において、グラフェン層(120)は、基板(140)の表面(141)に対して垂直にまたは実質的に垂直に配向した複数のグラフェンチューブ(125)を含む。垂直な配向とは表面(141)に対するものである。本明細書において参考として、「垂直な配向」とは、グラフェンチューブ(125)の長軸が表面(141)に対して直角に方向付けられた配向を含む。
図11の実施形態において、グラフェンチューブ(125)の全てが、表面(141)に直角に配向した長軸を有するように描かれる。しかしながら、他の配置が可能である。例えば、ある実施形態において、1つ以上のグラフェンチューブが、
図11の線B’に沿った、または表面(141)に平行ではない他の方向に沿った長軸を有することができる。本明細書において参考として、「実質的に垂直」な配向とは、グラフェンチューブの長軸(B’)が、基板(140)の表面(141)に直角な線(B)と約45°未満の角度(θ
2)を形成する配向を含む。ある実施形態において、角度(θ
2)は約30°未満または約15°未満である。ある実施形態において、角度(θ
2)は約0°から約30°の間である。ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層の大部分のグラフェンチューブが、垂直なまたは実質的に垂直な配向を有する。さらに、本明細書に記載されるある実施形態において、グラフェン層のグラフェンチューブの少なくとも約60パーセント、少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント、または少なくとも約90パーセントが、垂直または実質的に垂直な配向を有する。
【0040】
さらに、ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、水平または実質的に水平に配向されたグラフェンチューブの単分子層、または垂直または実質的に垂直に配向されたグラフェンチューブの単分子層を含む、グラフェンチューブの単分子層を含む、またはグラフェンチューブの単分子層からなる、または実質的にグラフェンチューブの単分子層からなる。
【0041】
さらに、ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、フラーレンおよび/またはヘテロフラーレンを含む、またはフラーレンおよび/またはヘテロフラーレンからなる、または実質的にフラーレンおよび/またはヘテロフラーレンからなる。本明細書において参考のために、ヘテロフラーレンは、ホウ素または窒素ドープフラーレンなど、1つ以上の非炭素原子を含むフラーレンを含む。
【0042】
さらに、本明細書に記載されるグラフェン層は、本開示の目的に合致する任意の厚みを有することができる。ある実施形態において、例えば、グラフェン層は約300nmまでの間の、または約200nmまでの間の、平均厚みを有する。ある実施形態において、グラフェン層は、約100nm以下の平均厚みを有する。ある実施形態において、グラフェン層は、約50nm以下、約10nm以下、または約5nm以下の厚みを有する。ある実施形態において、グラフェン層は、約3nm以下、約2nm以下、または約1nm以下の厚みを有する。ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は約100nmを超える平均厚みを有する。
【0043】
さらに、本明細書に記載されるグラフェン層がグラフェンチューブの層を含むある実施形態において、グラフェン層の平均厚みは、グラフェンチューブの平均直径の約50倍を超えない。ある実施形態において、グラフェン層の平均厚みは、グラフェンチューブの平均直径の約20倍を超えず、または約10倍を超えない。ある実施形態において、グラフェン層の平均厚みは、グラフェンチューブの平均直径の約5倍を超えず、約3倍を超えず、または約2倍を超えない。他の実施形態において、グラフェン層の平均厚みは、グラフェンチューブの平均長さの約3倍を超えない。ある実施形態において、グラフェン層の平均厚みは、グラフェンチューブの平均長さの約2倍を超えず、約1.5倍を超えず、または約1倍を超えない。
【0044】
さらに、本明細書に記載されるタッチスクリーンのグラフェン層は、ある実施形態において、電気的に絶縁性の基板または導電コーティングの表面に配置されることができる。ある実施形態において、グラフェン層は、基板または導電コーティングの表面に直接配置される。さらに、ある実施形態において、グラフェン層は、基板または導電コーティングの表面に結合または接着される。ある実施形態において、グラフェン層は、グラフェン層内部に配置された接着材料または結合材料を含む。さらに、ある実施形態において、結合は化学結合を含む。ある実施形態において、結合は物理結合を含む。ある実施形態において、結合は、共有結合、イオン結合、水素結合、電気的相互作用、およびファンデルワールス相互作用の1つ以上を含む、またはそれらの1つ以上からなる。ある実施形態において、例えば、結合はファンデルワールス相互作用を含む、またはファンデルワールス相互作用からなる。さらに、ある実施形態において、本明細書に記載されるグラフェン層は、基板または導電コーティングの全表面にわたって連続または実質的に連続である。
【0045】
しかしながら、基板またはコーティング上のグラフェン層の他の構成も可能である。ある実施形態において、例えば、グラフェン層は不連続層または非隣接層である。ある実施形態において、そのようなグラフェン層は、マルチタッチ・タッチスクリーン構造において使用するのに適切であってよい。
図12は、本明細書に記載されるマルチタッチ・タッチスクリーンの1つの実施形態の平面図を示す。本明細書に記載されるように、マルチタッチ・タッチスクリーンは、タッチスクリーン上でされた、指、スタイラス、または他の接触点による複数かつ同時の接触を検知することができる。
【0046】
図12の実施形態において、タッチスクリーン(100)は導電層(110)を含む。導電層(110)は、
図1〜4に記載される構造を含む、本明細書に記載される導電層の任意の構造を有することができる。しかしながら、連続的なおよび/または切れ目のないグラフェン層の代わりに、
図12の実施形態の導電層(110)は、グラフェン(120)の複数のストリップまたはラインを含む。
図12に示されるように、グラフェン(120)のこれらのストリップまたはラインは、互いに実質的に平行である。さらに、グラフェン(120)のストリップまたはラインは、電気的に絶縁性の材料(140)のストリップまたはラインによって、互いに電気的に分離される。電気的に絶縁性のストリップまたはライン(140)は、電気的に絶縁性の基板、接着剤、空気、またはその他の材料を含み、またはそれらにより形成されることができる。さらに、グラフェン(120)のストリップまたはラインは、1つ以上の電極(図示されない)に接続されてよい。さらに、グラフェン(120)のストリップまたはラインの1つ以上は、
図9〜11の何れかに示されるグラフェンシートまたはナノチューブの層を含むがこれらに制限されない、本明細書に記載されるグラフェンシートまたはナノチューブの層を含み、またはそれから形成されることができる。
【0047】
本明細書に記載されるように、前述の構造を有する導電層(110)は、ある実施形態において、マルチタッチ・タッチスクリーンを提供するのに使用されてよい。例えば、再度
図6を参照して、
図12の導電層(110)の第1の「コピー」が、
図6における第1の導電層(111)として使用されることができ、また
図12の導電層(110)の第2の「コピー」が、
図6における第2の導電層(112)として使用されることができる。さらに、第2の導電層(112)として使用される導電層(110)の第2のコピーを、90°回転することができる。この方法で、スペーサ層(150)によって分離されるグラフェン(120)のストリップまたはラインのX−Yグリッドが、
図6に示されるように形成され得る。当業者には理解されるように、そのような構造またはアーキテクチャにより、複数かつ同時のタッチに反応するマルチタッチ・抵抗タッチスクリーンを提供することができる。なぜなら、複数のX−Y座標が同時にタッチされ、かつタッチスクリーンによって抵抗で検知されることができるためである。
【0048】
マルチタッチ・タッチスクリーンの他の構成も可能である。例えば、
図7および
図12を再度参照すると、絶縁性基板(140)の反対側にX−Yグリッドが形成されることもできる。具体的には、
図7のグラフェン層(120)および導電コーティング(130)が、絶縁性基板(140)の一方の側にX−Yグリッドの半分を提供するために
図12のグラフェン(120)のストリップまたはラインを含む、またはそれらで置き換えられることができる。例えば、グラフェン(120)のストリップまたはラインは、X軸として割り当てられる第1の方向に配置されることができる。そして、
図7を再度参照すると、第2の導電コーティング(160)は、
図12の実施形態によるグラフェン(120)のストリップまたはラインの第2の組を含む、またはそれで置き換えられることができる。基板(140)の反対側に配置されるグラフェンの第2のストリップまたはラインは、X軸に垂直な方向に配置され、Y軸として割り当てられることができる。その結果、当業者には理解されるように、マルチタッチ静電容量式タッチスクリーンが形成されることができ、これは同様にこの方法で、複数かつ同時のタッチに対して反応する。
【0049】
さらに、本明細書において記載されるように、導電層は、ある実施形態において、導電層のグラフェン層と必ずしも同じではない導電コーティングを含む。本開示の目的に合致する任意の導電コーティングが使用されてよい。ある実施形態において、導電コーティングは、透明導電性フィルム(TCF)を含む。ある実施形態において、導電コーティングは、無機材料を含む、または無機材料から形成される。例えば、ある実施形態において、導電コーティングは、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、またはドープ酸化亜鉛などの、透明導電性酸化物を含む、または透明導電性酸化物からなる、または本質的に透明導電性酸化物からなる。ある実施形態において、導電コーティングは、純金属、金属合金、または金属の組み合わせを含む金属を含む、またはそのような金属から形成される。例えば、ある実施形態において、導電コーティングは、金、銀、銅、またはそれらの組み合わせを含む、または金、銀、銅、またはそれらの組み合わせから形成される。
【0050】
他の実施形態において、導電コーティングは、有機材料を含む、または有機材料から形成される。ある実施形態において、例えば、導電コーティングは、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、またはポリチオフェンなどの透明導電性ポリマーを含む、または透明導電性ポリマーからなる、または本質的に透明導電性ポリマーからなる。ある実施形態において、導電コーティングは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリ(4,4−ジオクチルシクロペンタジチオフェン)、ポリ(スチレンスルホネート)(PSS)、または、PEDOT:PSSなど、それらの組み合わせを含む、またはそれからなる、または本質的にそれからなる。
【0051】
本明細書に記載される導電コーティングは、本開示の目的に合致する任意の厚みを有することができる。ある実施形態において、導電コーティングは、約1nmから約1mmの間の、約10nmから約1μmの間の、または約100nmから約500nmの間の厚みを有する。ある実施形態において、導電コーティングは、約1mmを超える厚みを有する。
【0052】
さらに、ある実施形態において、導電層は電気的に絶縁性の基板を含む。本開示の目的に合致する任意の電気的に絶縁性の基板が使用されてよい。ある実施形態において、基板は、無機酸化物またはソーダガラスのような無機ガラスなどの無機材料を含む、または無機材料から形成される。ある実施形態において、基板は、サファイアなどの酸化アルミニウムから形成される。ある実施形態において、基板は、溶融石英を含む、シリカまたは石英から形成される。ある実施形態において、基板は、SUPRASILおよびINFRASILを含むがこれらに限定されない、BK7光学ガラス、合成溶融石英、および合成溶融シリカの1つ以上から形成される。他の実施形態において、基板は絶縁性ポリマーなどの有機材料から形成される。ある実施形態において、基板は、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリカーボネート、またはそれらの組み合わせを含む、またはそれから形成される。
【0053】
本明細書に記載される電気的に絶縁性の基板は、本開示の目的に合致する任意の厚みを有することができる。ある実施形態において、基板は、約1μmから約1cmの間の、約10μmから約100mmの間の、または約10μmから約1mmの間の厚みを有する。ある実施形態において、基板は、約1mmから約5mmの間の厚みを有する。ある実施形態において、基板は、約1cmを超える、または約1μmを超える厚みを有する。例えば、ある実施形態において、基板は約200nmから約800nmの間の厚みを有する。
【0054】
本明細書に記載されるタッチスクリーンは、ある実施形態において、2つの導電層の間に配置されたスペーサ層も含む。スペーサ層は、本開示の目的に合致する、任意の構造を有することができ、任意の材料から形成されることができる。ある実施形態において、例えば、スペーサ層は、エアギャップまたは空の空間を含む。他の実施形態において、スペーサ層は、導電層の間に配置されたマイクロドットのアレイなど、柔軟なまたは変形可能な支持体構造によって提供される。ある実施形態において、スペーサ層は、接着剤を含む。本開示の目的に合致する任意の接着剤を使用することができる。より一般的には、ある実施形態において、スペーサ層は、本明細書に記載される有機材料または無機材料を含むがこれらに制限されない、有機材料または無機材料を含む、またはそれから形成されることができる。当業者には理解されるように、他の構成も可能である。
【0055】
本明細書に記載されるスペーサ層は、本開示の目的に合致する任意の厚みを有することができる。ある実施形態において、スペーサ層は、約10nmから約1000μmの間の、約100nmから約500μmの間の、または約500nmから約5μmの間の厚みを有する。ある実施形態において、スペーサ層は、約1mmを超える、または約10nm未満の厚みを有する。
【0056】
さらに、本明細書に記載されるタッチスクリーンは、タッチスクリーンの1つ以上の導電層に電気的に接続された1つ以上の電極も含む。電極は、本開示の目的に合致する、任意の構造を有することができ、任意の材料から形成されることができる。例えば、ある実施形態において、電極は、インジウム、金、銀、銅、またはそれらの組み合わせなどの金属、または金属合金を含む。ある実施形態において、電極は、金属ワイヤ、または金属コンタクトのグリッド、メッシュ、またはアレイを含む。非金属電極も使用されてよい。例えば、ある実施形態において、電極は透明な導電性酸化物または導電性ポリマーを含む。
【0057】
さらに、1つ以上の電極が、タッチスクリーン構造体内部に配置され、本開示の目的に合致する任意の方法で構造体の導電層の電気的に接続されることができる。1つの例示的な電極の構成が
図13に示される。
図13の実施形態において、タッチスクリーン(100)は導電層(110)を含む。導電層(110)は、
図1〜4に記載される構造を含むがそれに制限されない、本明細書に記載の導電層の任意の構造を有することができる。
図13に示されるように、タッチスクリーン(100)は長方形を有し、4つの電極(180)が長方形のタッチスクリーン(100)の4つの隅に配置される。そのような電極構造を有するタッチスクリーン(100)は、ある実施形態において、表面型静電容量方式タッチスクリーンなど、静電容量方式タッチスクリーンとして働くことができる。しかしながら、当業者には理解されるように、他の電極の構成も可能である。ある実施形態において、本明細書に記載されるタッチスクリーンの1つ以上の電極が、タッチスクリーンの所定の動作原理に基づき選択される。例えば、ある実施形態において、電極は、タッチスクリーンのシングルタッチ操作を許容するように配置される。他の例では、電極は、タッチスクリーンのマルチタッチ操作を許容するように配置される。さらに、ある実施形態では、電極は、タッチスクリーンの静電容量方式の動作を許容するように配置される。他の実施形態では、電極は、タッチスクリーンの抵抗方式の動作を許容するように配置される。
【0058】
本明細書に記載されるタッチスクリーンは、ある実施形態において、保護層も含む。本開示の目的に合致する任意の保護層を使用することができる。ある実施形態において、保護層は、無機酸化物などの無機材料を含む、または無機材料から形成される。ある実施形態において、保護層はシリカまたは石英ガラスを含む、またはシリカまたは石英ガラスから形成される。他の実施形態において、保護層は有機ポリマーなどの有機材料を含む、または有機材料から形成される。ポリマー保護層は、ある実施形態において、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリウレタン、およびポリエチレンなど、1つ以上のアクリレートを含む。本明細書に記載される保護層は、複合材料から形成されることもできる。複合材料は、ある実施形態において、有機材料中に分散された粒子形状、または繊維形状の無機材料を含む。例えば、ある実施形態において、複合材料は、有機ポリマーマトリックス中に配置されたファイバガラス材料を含む。
【0059】
本明細書に記載される保護層は、本開示の目的に合致する任意の厚みを有することができる。ある実施形態において、保護層は、約100nmから約1mmの間の、約100nmから約10μmの間の、または約500nmから約5μmの間の厚みを有する。ある実施形態において、保護層は、約1mmを超える厚みを有する。
【0060】
ある実施形態において、本明細書に記載される保護層の材料および/または厚みは、タッチスクリーンの所定の動作原理に基づき選択される。例えば、ある実施形態において、柔軟なポリマーまたは柔軟なガラス層が抵抗タッチスクリーン構造に関して選択される。他の実施形態では、剛性のまたは柔軟ではないガラス層が、表面型静電容量方式タッチスクリーン構造に関して選択され得る。
【0061】
さらに、本明細書に記載されるタッチスクリーンは、ある実施形態において、1つ以上の所定の性質を示すことができる。ある実施形態において、例えば、本明細書に記載されるタッチスクリーンの導電層が、電磁スペクトルの可視領域中を含む、高い光学的透明性を示す。本明細書において、参考のために、光学的透明性は、所定の波長範囲における入射する放射の全量に対するものである。光学的透明性は、広いスペクトル源または狭いスペクトル源で測定されることができる。さらに、導電層の光学的透明性は、任意の適切な機器を含む、本開示の目的に合致する任意の方法で、測定されることができる。たとえば、ある実施形態において、光学的透明性は、BECKMAN分光計などの、分光計で測定される。
【0062】
ある実施形態において、本明細書に記載されるタッチスクリーンまたはタッチスクリーンの導電層は、約350nmから約750nmの間で少なくとも約90パーセントまたは少なくとも約95パーセントの光学的透明性を示す。ある実施形態において、タッチスクリーンまたはタッチスクリーンの導電層は、約350nmから約750nmの間で少なくとも約98パーセントの透明性を示す。ある実施形態において、タッチスクリーンまたはタッチスクリーンの導電層は、約350nmから約750nmの間で少なくとも約99.99パーセントの透明性を示す。ある実施形態において、タッチスクリーンまたはタッチスクリーンの導電層は、約350nmから約750nmの間の波長で、約90パーセントから約99.99パーセントの間、または約95パーセントから約98パーセントの間の光学的透明性を示す。さらに、ある実施形態において、本明細書に記載されるタッチスクリーンまたはタッチスクリーンの導電層は、約200nmから約800nmの間の、または約220nmから約350nmの間の波長で、約85パーセントから約99.99パーセントの、または約90パーセントから約95パーセントの光学的透明性を示す。
【0063】
II.タッチスクリーンを含む装置
他の態様において、タッチスクリーンを含む装置が本明細書に記載される。装置は、前述のセクションIに記載される任意のタッチスクリーンを含むことができる。ある実施形態において、例えば、装置は、導電層および導電層に電気的に接続された1つ以上の電極を含むタッチスクリーンを含み、導電層はグラフェン層を含む。さらに、本明細書に記載される装置は、ある実施形態において、電子装置を含む。電子装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、タブレットデバイス、ディスプレイモニター、テレビ、コックピットディスプレイ、シートバックディスプレイ、およびコントロールパネルの1つ以上を含んでよいが、これらに制限されない。
【0064】
III.タッチスクリーンの製造方法
さらに他の態様において、タッチスクリーンの作製方法が本明細書に記載される。ある実施形態において、タッチスクリーンの作製方法は、基板上にグラフェンを含む導電層を提供するために基板表面にグラフェン層を配置する段階、および1つ以上の電極を導電層に電気的に接続する段階、を含む。本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される任意のタッチスクリーンおよび/または導電層を提供するために使用することができる。
【0065】
さらに、ある実施形態において、本明細書に記載の方法は、第2の導電層を提供または形成する段階と、および第1の導電層および第2の導電層を、第1の導電層と第2の導電層との間に配置されたスペーサ層で分離する段階とをさらに含み、導電層は積層式構成で配置される。さらに、ある実施形態において、本明細書に記載の方法は、タッチスクリーンの導電層に保護層を配置する段階をさらに含む。
【0066】
方法の特定の段階について、本明細書に記載のタッチスクリーンを作製する方法は、基板を提供する段階、または基板表面にグラフェン層を配置する段階を含む。本開示の目的に合致する任意の基板を使用することができる。ある実施形態において、基板はセクションIにおいて前述される基板を含む。例えば、ある実施形態において、基板は、絶縁性基板、またはITOなどの導電コーティングで被覆された絶縁性基板を含む。ある実施形態において、基板は本明細書に記載されるスペーサ層を含む。
【0067】
本明細書に記載されるタッチスクリーンの作製方法は、グラフェンを含む導電層を提供するために基板表面にグラフェン層を配置する段階も含む。グラフェン層は、本開示の目的に合致する任意の方法で基板表面に配置することができる。ある実施形態において、例えば、基板表面にグラフェン層を配置する段階は、導電コーティングと基板との間に、または基板に配置された導電コーティングの反対側の基板表面にグラフェン層を配置する段階を含む。さらに、セクションIに前述される任意のグラフェン層が、基板上に配置されてよい。例えば、ある実施形態において、グラフェン層は1つ以上のグラフェンシートを含む。
【0068】
さらに、ある実施形態において、グラフェン層を配置する段階は、蒸着を用いて実施される。蒸着は、ある実施形態において、化学蒸着(CVD)を含む。例えば、ある実施形態において、CVDは1つ以上のグラフェンシートを含むグラフェン層を提供するために使用され得る。本開示の目的に合致する任意のCVD法が使用されてよい。例えば、ある実施形態において、大気圧CVD、超高真空CVD、またはホットフィラメント(またはホットワイヤまたは触媒)CVDの1つ以上を使用することができる。ある実施形態において、CVD法は、1つ以上の炭素含有気相反応物質からグラフェン層を堆積する段階を含む。ある実施形態において、気相反応物質は炭化水素を含む。ある実施形態において、気相反応物質は、ベンゼン、エタン、メタン、またはこれらの組み合わせまたはこれらの混合物を含む。さらに、ある実施形態において、気相反応物質はH
2などのキャリアガス中で提供される。
【0069】
他の実施形態において、グラフェン層を配置する段階は、触媒気相成長法を用いて実施される。例えば、ある実施形態において、触媒気相成長法は、本明細書に記載される垂直なまたは実質的に垂直な配向を有するグラフェンチューブの層を含むグラフェン層を提供するために使用され得る。本開示の目的に合致する任意の触媒気相成長法が使用されてよい。ある実施形態において、触媒気相成長法は、基板表面に金属触媒粒子を配置する段階を含む。金属触媒粒子は、ある実施形態では、等間隔に配された粒子の規則正しい配列などのアレイで、基板上に配置されることができる。さらに、金属触媒粒子は、本開示の目的に合致する任意の寸法および化学組成を有することができる。さらに、金属触媒粒子の寸法は、ある実施形態において、所定のグラフェンチューブ直径を得るように選択される。ある実施形態では、例えば、金属触媒粒子は、約1nmから約20nm、または約1nmから約10nmの範囲の平均直径を有する。ある実施形態において、金属触媒粒子は、約1nm未満の平均直径を有する。さらに、ある実施形態において、金属触媒粒子は、純金属、金属合金、または金属の混合物を含む、1つ以上の遷移金属を含む。ある実施形態において、金属触媒粒子は、ニッケル粒子を含む。他の実施形態において、金属触媒粒子は、金または銀などの貴金属を含む。
【0070】
さらに、ある実施形態において、本明細書に記載される触媒気相成長法は、真空チャンバ内に基板を配置する段階、および基板を加熱する段階をさらに含む。金属触媒粒子の層を含む基板は、本開示の目的に合致する任意の温度に、真空チャンバ内で、加熱されることができる。ある実施形態において、基板は、約600℃から約800℃の間の温度に加熱される。ある実施形態において、基板は約700℃の温度に加熱される。
【0071】
ある実施形態において、触媒気相成長法は、真空チャンバ内部に1つ以上の気体を導入する段階をさらに含み、ここで少なくとも1つの気体は炭素含有化学種を含む。ある実施形態において、アセチレンまたはエチレンなどの炭素含有気体が、アンモニアまたは窒素などのプロセスガスと共に導入される。この方法において、ある実施形態では、グラフェンチューブの層を、基板上に配置された金属触媒粒子上に成長させることができる。
【0072】
他の実施形態において、グラフェン層の配置は、レーザアブレーションを用いて実施される。本開示の目的に合致する任意のレーザアブレーション法が使用されてよい。ある実施形態において、レーザアブレーション法は、グラファイトターゲットおよび基板を高温反応チャンバ内に配置する段階およびターゲットの少なくとも一部を蒸発させるためにグラファイトターゲットをパルスレーザビームに曝す段階を含む。ある実施形態において、レーザアブレーション法は、反応チャンバ内に1つ以上の不活性ガスを提供する段階をさらに含む。1つ以上の不活性ガスを提供する段階は、ある実施形態において、反応チャンバを通って不活性ガスを流す段階を含む。さらに、本明細書に記載されるある実施形態において、反応チャンバ内部の基板表面はアブレーション温度よりも低く、蒸発した炭素が基板表面で凝縮するようにする。ある実施形態において、凝縮された炭素は、基板表面でグラフェンチューブを形成する。さらに、ある実施形態では、本明細書に記載の方法は、グラフェンチューブに好ましい成長方向を与えるために、凝縮の間、基板上に電界または電圧を印加する段階をさらに含む。この方法において、ある実施形態では、本明細書に記載される導電層が提供されることができ、導電層は、好ましい配向を有するグラフェンチューブを含む、基板上に配置されたグラフェンチューブを含むグラフェン層を含む。ある実施形態において、グラフェンチューブは、水平にまたは実質的に水平に配向される。
【0073】
本明細書に記載の方法によって提供されるグラフェン層は、セクションIに前述されるグラフェン層の任意の性質を有することができる。例えば、ある実施形態において、本明細書に記載の方法によって製造されるグラフェン層は、約100nm以下の厚みを有する。さらに本明細書に記載されるグラフェン層の厚みは、ある実施形態において、基板上にグラフェン層を堆積する間、1つ以上のパラメータを変更することによって選択されることができる。例えば、ある実施形態において、グラフェン層の厚みは堆積時間を変更することによって選択され、堆積時間が短いと薄いグラフェン層が提供される。さらに、堆積時間は、ある実施形態において、基板上に配置される材料の質量を決定するために配置されるマイクロバランス(石英結晶マイクロバランスなど)から得られる情報を用いて選択することができる。ある実施形態において、情報は、化学蒸着システムなどの堆積装置にマイクロバランスのアウトプット(例えば、測定された基板の質量変化)に関する情報を提供し、それによってフィードバックループを形成することによって、リアルタイムで得られる。
【0074】
さらに、
図12に示されるものなどの、1つ以上のグラフェンのストリップまたはラインを含むタッチスクリーンを得るために、本明細書に記載の方法は、前述の方法を用いたグラフェン層の第1の堆積段階、およびその後の所定のパターンでの層の一部の除去段階を含むことができる。例えば、ある実施形態において、グラフェンの薄いストリップまたはラインを除去または切除するためにレーザアブレーションを用いることができ、グラフェン層のストリップまたはラインの間に露出された基板のストリップまたはラインを残して、グラフェンのストリップまたはラインの各々が、グラフェンの他のストリップまたはラインから電気的に分離されるようにする。或いは、必要に応じて、エッチング法およびマスキング法が使用されてよい。例えば、当業者には理解されるように、エッチング法およびマスキング法を使用することができ、ここでグラフェン層の所定の部分またはパターン(マスクされた部分または露出された部分)は基板に接着せず、または基板から容易に除去することができ、その結果、
図12の実施形態において説明されるものなどの、グラフェンのストリップまたはラインを提供する。
【0075】
本明細書に記載されるタッチスクリーンを作製する方法は、導電層に1つ以上の電極を電気的に接続する段階も含む。本開示の目的に合致する任意の電極を使用することができる。さらに、電極は、セクションIに前述された方法を含むがそれに限られない、本開示の目的に合致する任意の方法で、導電層に電気的に接続されることができる。例えば、ある実施形態においては、
図13に示されるように、4つのコーナー電極が提供され、電気的に接続される。他の実施形態では、電極のネットワーク、メッシュ、またはグリッドが提供され、本明細書に記載される1つ以上の導電層に電気的に接続され、
図12に示されるような、PCTタッチスクリーン構造を有するタッチスクリーンを提供する。当業者には理解されるように、他の電極の構成が使用されてもよい。ある実施形態において、1つ以上の電極が、得られるタッチスクリーン構造の所定の動作原理に基づいて電気的に接続される。
【0076】
さらに、ある実施形態において、本明細書に記載される方法は、第2の導電層を提供する段階、または形成する段階をさらに含む。第2の導電層は、セクションIにおいて前述される第2の導電層を含むがこれに限定されない、本開示の目的に合致する任意の導電層を含むことができる。例えば、ある実施形態において、第2の導電層は第2のグラフェン層を含み、
図1〜4の何れかに示される構造を有する。さらに、ある実施形態において、第2の導電層を提供する段階および形成する段階は、第2の導電層を提供するために第2の基板表面に第2のグラフェン層を配置する段階を含む。
【0077】
本明細書に記載の方法は、ある実施形態において、第1の導電層と第2の導電層との間に配置されたスペーサ層で第1の導電層と第2の導電層とを分離する段階も含む。セクションIに前述されるスペーサ層を含むがこれに限定されない、本開示の目的に合致する任意のスペーサ層が使用されてよい。ある実施形態において、例えば、柔軟なまたは圧縮可能なマイクロドットのアレイが、第1の導電層を第2の導電層から分離するために使用され、使用者による第1の導電層の変形が第1の導電層と第2の導電層との間の接触をもたらすことができ、その結果ユーザ入力に対するタッチスクリーンの感度を提供する。
【0078】
さらに、ある実施形態において、本明細書に記載の方法は、タッチスクリーンの導電層上に保護層を配置する段階をさらに含む。保護層は、本開示の目的に合致する任意の方法で導電層上に配置されることができ、本開示の目的に合致する任意の材料から形成されることができる。例えば、ある実施形態において、本明細書に記載される方法で提供される保護層は、
図8に示される保護層を含むがこれに限定されない、セクションIにおいて前述される保護層を含む。ある実施形態において、保護層は、本明細書に記載されるグラフェン層の形成の後、導電層上に配置される。ある実施形態において、保護層は、熱、真空、および圧力の1つ以上を用いて導電層上に配置される。
【0079】
本開示の様々な実施形態が、本開示の様々な目的の達成において記載されてきた。これらの実施形態が、本開示の原則を単に説明するものであることは認識されるべきである。それらの様々な変更および適合は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、当業者には容易に明らかであるだろう。
【0080】
項1.導電層、および
導電層に電気的に接続される1つ以上の電極、を含み、
導電層がグラフェン層を含む、タッチスクリーン。
【0081】
項2.導電層が、電気的に絶縁性の基板上に配置される導電コーティングを含む、項1に記載のタッチスクリーン。
【0082】
項3.導電層が、グラフェン層と基板との間に配置された導電コーティングを含む、項1に記載のタッチスクリーン。
【0083】
項4.導電層のグラフェン層が、導電コーティングと基板との間に配置される、項1に記載のタッチスクリーン。
【0084】
項5.導電層が、導電コーティングとグラフェン層との間に位置する基板を含む、項1に記載のタッチスクリーン。
【0085】
項6.グラフェン層が導電コーティングを形成する、項2に記載のタッチスクリーン。
【0086】
項7.第2の導電層、および
第1の導電層と第2の導電層との間に配置されたスペーサ層、
をさらに含む、項1から6の何れか1項に記載にタッチスクリーン。
【0087】
項8.少なくとも1つの導電層が、電気的に絶縁性の基板上に配置された導電コーティングを含む、項7に記載のタッチスクリーン。
【0088】
項9.第2の導電層が第2のグラフェン層を含む、項7に記載のタッチスクリーン。
【0089】
項10.導電層上に配置された保護層をさらに含む、項1〜9の何れか1項に記載のタッチスクリーン。
【0090】
項11.グラフェン層が、約100nmまでの間の平均厚みを有する、項1に記載のタッチスクリーン。
【0091】
項12.グラフェン層が、全部で1〜10の原子層を有する1つ以上のグラフェンシートを含む、項11に記載のタッチスクリーン。
【0092】
項13.グラフェン層がグラフェンチューブの層を含む、項1に記載のタッチスクリーン。
【0093】
項14.グラフェンチューブが、水平なまたは実質的に水平な配向を有する、項13に記載のタッチスクリーン。
【0094】
項15.グラフェンチューブが、垂直なまたは実質的に垂直な配向を有する、項13に記載のタッチスクリーン。
【0095】
項16.導電層、および
導電層に電気的に接続された1つ以上の電極を含むタッチスクリーンを含み、
導電層がグラフェン層を含む、装置。
【0096】
項17.グラフェンを含む導電層を提供するために、基板表面にグラフェン層を配置する段階、および
導電層に1つ以上の電極を電気的に接続する段階、
を含むタッチスクリーンを作製する方法。
【0097】
項18.第2の導電層を形成する段階、および第1の導電層と第2の導電層との間に配置されたスペーサ層で第1の導電層と第2の導電層とを分離する段階をさらに含み、導電層が積層式の構成で配置される、項17に記載の方法。
【0098】
項19.第2の導電層を形成する段階は、第2の導電層を提供するために、第2の基板の表面に第2のグラフェン層を配置する段階を含む、項18に記載の方法。
【0099】
項20.導電層上に保護層を配置する段階をさらに含む、項17〜19の何れか1項に記載の方法。