特許第6382994号(P6382994)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6382994ダウンリンク送信のための方法、システム、および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6382994
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】ダウンリンク送信のための方法、システム、および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20180820BHJP
【FI】
   H04W72/04 132
【請求項の数】15
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-544835(P2016-544835)
(86)(22)【出願日】2014年1月7日
(65)【公表番号】特表2017-502611(P2017-502611A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】CN2014070246
(87)【国際公開番号】WO2015103734
(87)【国際公開日】20150716
【審査請求日】2016年8月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】温 容慧
(72)【発明者】
【氏名】周 明宇
【審査官】 桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−112326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク側装置により、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するステップであって、前記ガード周波数帯の帯域幅は、トラフィック容量要件に応じて、前記ネットワーク側装置により判定される、ステップと、
前記ネットワーク側装置により、前記利用可能周波数帯内でユーザ機器にダウンリンク信号を送信するステップと
を含み、
前記ガード周波数帯が送信または受信される信号を有しない周波数帯であり、また前記ガード周波数帯が前記アップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信方法。
【請求項2】
ダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合は前記アップリンク周波数帯の前記最高周波数域および前記最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有する
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワーク側装置が、
前記アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、前記ネットワーク側装置により、前記アップリンク周波数帯内で前記利用可能周波数帯の最大値となる、前記ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、前記利用可能周波数帯の前記最大値を超えない周波数帯域幅を前記利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そして前記アップリンク周波数帯内で、前記ガード周波数帯の帯域幅としての前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を除く帯域幅の半分を使用する
という様式に従って、前記アップリンク周波数帯における前記ガード周波数帯の前記帯域幅および前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を判定する
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、前記アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合は前記アップリンク周波数帯の前記最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、前記アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合は前記アップリンク周波数帯の前記最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワーク側装置が、
前記アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合は前記ネットワーク側装置により、前記アップリンク周波数帯内で前記利用可能周波数帯の最大値となる、前記ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、前記利用可能周波数帯の前記最大値を超えない周波数帯域幅を前記利用可能周波数帯の前記帯域幅として選択し、そして前記アップリンク周波数帯内で、前記ガード周波数帯の前記帯域幅としての前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、前記アップリンク周波数帯における前記ガード周波数帯の前記帯域幅および前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を判定する
請求項1または4に記載の方法。
【請求項6】
ネットワーク側装置による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、
前記ネットワーク側装置により、前記ユーザ機器のスケジュールを設定し、そしてダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するステップ
をさらに含む請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ネットワーク側装置による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報が前記アップリンク周波数帯内で輸送される時点で、前記ネットワーク側装置により、判定された前記利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じた情報を送信するステップ
をさらに含む請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実行するよう構成されるネットワーク側装置。
【請求項9】
ユーザ機器により、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するステップであって、前記ガード周波数帯の帯域幅は、トラフィック容量要件に応じて、ネットワーク側装置により判定される、ステップと、
前記ユーザ機器により、前記ネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を前記利用可能周波数帯内で受信するステップと
を含み、
前記ガード周波数帯が送信または受信される信号を有しない周波数帯であり、また前記ガード周波数帯が前記アップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信方法。
【請求項10】
ダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合は前記アップリンク周波数帯の前記最高周波数域および前記最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有する
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザ機器が、
前記アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、前記ユーザ機器により、前記アップリンク周波数帯内で前記利用可能周波数帯の最大値となる、前記ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、前記利用可能周波数帯の前記最大値を超えない周波数帯域幅を前記利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そして前記アップリンク周波数帯内で、前記ガード周波数帯の帯域幅としての前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を除く帯域幅の半分を使用する
という様式に従って、前記アップリンク周波数帯における前記ガード周波数帯の前記帯域幅および前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を判定する
請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
ダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、前記アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合は前記アップリンク周波数帯の前記最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用される前記アップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、前記アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合は前記アップリンク周波数帯の前記最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザ機器が、
前記アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合は前記ユーザ機器により、前記アップリンク周波数帯内で前記利用可能周波数帯の最大値となる、前記ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、前記利用可能周波数帯の前記最大値を超えない周波数帯域幅を前記利用可能周波数帯の前記帯域幅として選択し、そして前記アップリンク周波数帯内で、前記ガード周波数帯の前記帯域幅としての前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、前記アップリンク周波数帯における前記ガード周波数帯の前記帯域幅および前記利用可能周波数帯の前記帯域幅を判定する
請求項9または12に記載の方法。
【請求項14】
ユーザ機器による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報が前記アップリンク周波数帯内で輸送される時点で、前記ユーザ機器により、判定された前記利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じた情報を受信するステップ
をさらに含む請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項9から14のいずれか一項に記載の方法を実行するよう構成されるユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は無線通信技術の分野、特にダウンリンク送信のための方法、システム、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution、長期進化型技術)は3Gの進化形であり、一般的に3.9Gと呼ばれる。LTEは、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、直交周波数分割多元接続)に基づく、3GPP(3rd Generation Partnership Project、第3世代移動通信標準化機構)機構によって定められる国際一般規格であり、また2つのモード、すなわちFDD(Frequency division duplex、周波数分割複信)とTDD(Time division duplex、時分割複信)とを含み、これらは対のスペクトルおよび非対のスペクトル向けに使用される。これら2つのモード、すなわちFDDとTDDとの間には、LTE規格においては比較的小さい違いのみが存在し、これら2つのモード間の類似性は90%に達する。
【0003】
FDDが適用されるLTEはFDD-LTEである。LTEに対する要件として、TDDシステムの進化はFDDシステムの進化に同調する。
【0004】
FDDモードは、受信および送信が、2つの分割された(アップリンク周波数とダウンリンク周波数との間に190MHzの間隔を有する)対称形の周波数チャネルにおいて行われることを特徴とする。
【0005】
LTE-FDDシステムでは、アップリンクおよびダウンリンクのリソースが同じ帯域幅を占有するが、アップリンクおよびダウンリンクのサービスは必ずしも対称形ではない。ダウンリンクサービスがアップリンクサービスより多い場合、リソースの無駄が引き起こされ得る。ダウンリンクサービスに対する需要が大きい局は、リソースを十分に活用できるよう、アイドルアップリンク周波数帯を使用することによりダウンリンクデータを送信することができる。
【0006】
しかし、基地局の総送信出力は一般的に、ユーザ機器によって占有される帯域幅より高いため、基地局がアップリンク周波数帯全体にわたりダウンリンク信号を直接送信する場合、ダウンリンク信号から隣接周波数帯へと漏出する信号強度が隣接周波数帯の干渉許容閾値より高くなる状況が引き起こされ(図1に記載のとおり)、隣接周波数帯内でユーザ機器の通信に対する激しい干渉の原因となり得る。
【0007】
結論として、現状では、アップリンク周波数帯がダウンリンク送信向けに占有されると、隣接周波数帯内でユーザ機器の通信に対する激しい干渉が引き起こされ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願は、ダウンリンク送信のための方法、システムおよび装置を提供し、これらは先行技術における、アップリンク周波数帯がダウンリンク送信向けに占有されると隣接周波数帯内でユーザ機器の通信に対する激しい干渉が引き起こされ得るという問題の解決に使用される。
【0009】
第1の態様によれば、
ネットワーク側装置により、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するステップと、
ネットワーク側装置により、利用可能周波数帯内でユーザ機器にダウンリンク信号を送信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないステップと
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信方法が提供される。
【0010】
第1の態様を参考に、第1の可能な実施様式において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0011】
第1の態様または第1の態様における第1の可能な実施様式を参考に、第2の可能な実施様式において、ネットワーク側装置は、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定する。
【0012】
第1の態様、第1の態様における第1の可能な実施様式、および第1の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第3の可能な実施様式において、ネットワーク側装置による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法は、
ネットワーク側装置により、ユーザ機器のスケジュールを設定し、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するステップ
をさらに含む。
【0013】
第1の態様、第1の態様における第1の可能な実施様式、および第1の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第4の可能な実施様式において、ネットワーク側装置による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法は、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、ネットワーク側装置により、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload size(負荷の大きさ)に応じた情報を送信するステップ
をさらに含む。
【0014】
第2の態様によれば、
ユーザ機器により、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するステップと、
ユーザ機器により、ネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないステップと
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信方法が提供される。
【0015】
第2の態様を参考に、第1の可能な実施様式において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0016】
第2の態様または第2の態様における第1の可能な実施様式を参考に、第2の可能な実施様式において、ユーザ機器は、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定する。
【0017】
第2の態様、第2の態様における第1の可能な実施様式、および第2の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第3の可能な実施様式において、ユーザ機器による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法は、
ユーザ機器により、ネットワーク側装置のスケジュール設定に従って、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するステップ
をさらに含む。
【0018】
第2の態様、第2の態様における第1の可能な実施様式、および第2の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第4の可能な実施様式において、ユーザ機器による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法は、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、ユーザ機器により、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload size(負荷の大きさ)に応じた情報を受信するステップ
をさらに含む。
【0019】
第3の態様によれば、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するよう構成される判定モジュールと、
ダウンリンク信号を利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成される送信モジュールと
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信用ネットワーク側装置が提供される。
【0020】
第3の態様を参考に、第1の可能な実施様式において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0021】
第3の態様または第3の態様における第1の可能な実施様式を参考に、第2の可能な実施様式において、送信モジュールは具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0022】
第3の態様、第3の態様における第1の可能な実施様式、および第3の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第3の可能な実施様式において、送信モジュールはさらに、
ユーザ機器のスケジュール設定を行い、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0023】
第3の態様、第3の態様における第1の可能な実施様式、および第3の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第4の可能な実施様式において、送信モジュールはさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload size(負荷の大きさ)に応じた情報を送信するよう構成される。
【0024】
第4の態様によれば、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するよう構成される判定モジュールと、
ネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成される送信モジュールと
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信用ユーザ機器が提供される。
【0025】
第4の態様を参考に、第1の可能な実施様式において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0026】
第4の態様または第4の態様における第1の可能な実施様式を参考に、第2の可能な実施様式において、送信モジュールは具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0027】
第4の態様、第4の態様における第1の可能な実施様式、および第4の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第3の可能な実施様式において、送信モジュールはさらに、
ネットワーク側装置のスケジュール設定に従って、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0028】
第4の態様、第4の態様における第1の可能な実施様式、および第4の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第4の可能な実施様式において、送信モジュールはさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload size(負荷の大きさ)に応じた情報を受信するよう構成される。
【0029】
第5の態様によれば、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定し、そして送受信機の使用によりダウンリンク信号を利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信するよう構成されるプロセッサと、
プロセッサの制御下でデータを受信および送信するよう構成される送受信機と
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信用ネットワーク側装置が提供される。
【0030】
第5の態様を参考に、第1の可能な実施様式において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0031】
第5の態様または第5の態様における第1の可能な実施様式を参考に、第2の可能な実施様式において、プロセッサは具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0032】
第5の態様、第5の態様における第1の可能な実施様式、および第5の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第3の可能な実施様式において、プロセッサはさらに、
送受信機の使用によりユーザ機器のスケジュールを設定し、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0033】
第5の態様、第5の態様における第1の可能な実施様式、および第5の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第4の可能な実施様式において、プロセッサはさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload size(負荷の大きさ)に応じた情報を送受信機の使用により送信するよう構成される。
【0034】
第6の態様によれば、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定し、そしてネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を送受信機の使用により利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成されるプロセッサと、
プロセッサの制御下でデータを受信および送信するよう構成される送受信機と
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる、
ダウンリンク送信用ユーザ機器が提供される。
【0035】
第6の態様を参考に、第1の可能な実施様式において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0036】
第6の態様または第6の態様における第1の可能な実施様式を参考に、第2の可能な実施様式において、プロセッサは具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0037】
第6の態様、第6の態様における第1の可能な実施様式、および第6の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第3の可能な実施様式において、プロセッサはさらに、
ネットワーク側装置のスケジュール設定に従って、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0038】
第6の態様、第6の態様における第1の可能な実施様式、および第6の態様における第2の可能な実施様式のうちいずれか1つを参考に、第4の可能な実施様式において、プロセッサはさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload size(負荷の大きさ)に応じた情報を送受信機の使用により受信するよう構成される。
【0039】
本出願の実施形態では、ダウンリンク信号がアップリンク周波数帯の利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信され、アップリンク周波数帯のガード周波数帯内では信号が全く送信または受信されず、ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。アップリンク周波数帯のガード周波数帯内では信号が全く送信または受信されないことから、アップリンク周波数帯がダウンリンク送信向けに占有される場合は隣接周波数帯内でユーザ機器の通信に対する干渉が低減される結果、システム性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本出願の実施形態1によるダウンリンク送信用システムの概略構造図である。
図2】本出願の実施形態2による、異なる送信方向に対して利用可能なリソースが相当する状態を示す概略図である。
図3】本出願の実施形態3による1つのアップリンク周波数帯を示す概略図である。
図4】本出願の実施形態4による2つのアップリンク周波数帯を示す概略図である。
図5】本出願の実施形態5による3つのアップリンク周波数帯を示す概略図である。
図6】本出願の実施形態6によるダウンリンク送信用システム内のネットワーク側装置の概略図である。
図7】本出願の実施形態7によるダウンリンク送信用システム内のユーザ機器の概略図である。
図8】本出願の実施形態8によるダウンリンク送信用システム内のネットワーク側装置の概略図である。
図9】本出願の実施形態9によるダウンリンク送信用システム内のユーザ機器の概略図である。
図10】本出願の実施形態10によるダウンリンク送信方法の概略フローチャートである。
図11】本出願の実施形態11によるダウンリンク送信方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本出願の実施形態では、ダウンリンク信号がアップリンク周波数帯の利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信され、アップリンク周波数帯のガード周波数帯内では信号が全く送信または受信されず、ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。アップリンク周波数帯のガード周波数帯内では信号が全く送信または受信されないことから、アップリンク周波数帯がダウンリンク送信向けに占有される場合は隣接周波数帯内でユーザ機器の通信に対する干渉が低減される結果、システム性能が向上する。
【0042】
本出願の実施形態は以下にさらに詳しく、本明細書の添付図面を参考に記載される。
【0043】
図1に記載のとおり、本出願の実施形態1によるダウンリンク送信用システムは、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定し、そして利用可能周波数帯内でユーザ機器にダウンリンク信号を送信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成されるネットワーク側装置10と、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定し、そしてネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成されるユーザ機器11と
を含み、
ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0044】
本出願のこの実施形態では、ダウンリンク信号がアップリンク周波数帯内で送信される時点で、十分な周波数帯を有するガード周波数帯が確保されることにより、アップリンク周波数帯がダウンリンク送信向けに占有される場合は隣接周波数帯内におけるユーザ機器の通信に対する干渉を低減するよう、ネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号がガード帯域内の隣接周波数帯の干渉許容閾値以下にまで減衰される結果、システム性能が向上する。
【0045】
本出願のこの実施形態では、周波数帯をアップリンク送信向けに使用する場合は周波数帯全体を信号送信向けに使用することができるが、周波数帯をダウンリンク送信向けに使用する場合、利用可能周波数帯しか信号の送信に使用できず、端部周波数帯は、データ信号、基準信号、および制御信号などあらゆる信号を含め、信号を送信しないガード周波数帯として確保される。周波数帯における利用可能リソースは、該当する信号送信方向に応じて異なり、詳しくは図2を参照するとよい。
【0046】
各アップリンク周波数帯はガード周波数帯および利用可能周波数帯を含み得る。好ましくは、ガード周波数帯および利用可能周波数帯の帯域幅はトラフィック容量要件に応じてネットワーク側装置によって判定可能であり、その後、ユーザ機器に通知されるか、またはプロトコルにおいて事前に指定しておいてもよい。
【0047】
実施過程において、本出願のこの実施形態では、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯は1つのガード周波数帯を有するか、2つのガード間隔を有するか、またはガード間隔を有していなくてもよく、これらについて以下にて別々に説明する。
【0048】
事例1:ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯が2つのガード間隔を有する場合
【0049】
この事例では、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯はダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していないことから、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯は2つのガード間隔を有し、アップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域はそれぞれガード周波数帯を1つずつ有する。
【0050】
実施過程において、2つのガード間隔の帯域幅は同じであるか、または異なっていてもよいが、ガード周波数帯の既定の最低帯域幅値未満であってはならない。
【0051】
2つのガード間隔の帯域幅が同じであるという状況を一例として使用する。
【0052】
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置はアップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用する。
【0053】
例えば、アップリンク周波数帯の帯域幅をAとし、ガード周波数帯の最低帯域幅値をBとすると、利用可能周波数帯の最大値はA-2Bであり、またシステムが対応し得る全周波数帯域幅から選択される、A-2Bを超えない周波数帯域幅をDとすると、ガード周波数帯の帯域幅は、(A-D)/2である。
【0054】
ガード周波数帯の最低帯域幅値は、ネットワーク側装置の送信出力およびガード周波数帯内での信号の減衰条件に関連付けられる。実施過程では、ネットワーク側装置の信号が、ガード間隔内において、許容可能範囲内(例えば隣接周波数帯の干渉許容閾値以下)で減衰することを保証する必要がある。
【0055】
図2に記載のとおり、ネットワーク側装置の送信出力をPとし、隣接周波数帯の干渉許容閾値をP_MINとすると、ネットワーク側装置から送信されるダウンリンク信号はガード周波数帯内での出力に対して(P-P_MIN)の減衰を必要とする。
【0056】
隣接周波数帯内で信号が漏出し、また利用可能周波数帯内で信号出力の一部が隣接周波数帯へと漏出するが、ガード周波数帯が確保される結果、隣接周波数帯へと漏出する干渉が低減され、隣接周波数帯内での通信は影響を受けない。したがって、ガード周波数帯内では信号が全く送信されないが、信号は隣接周波数帯内で漏出することから、信号はガード周波数帯内でも滑らかに減衰する。
【0057】
アップリンク周波数帯幅をAとし、中心周波数をf0とすると、帯域幅の両側から要求されるガード周波数帯の帯域幅の最低値はBである。つまり、アップリンク周波数帯の範囲は[f0-A/2, f0+A/2]である。
【0058】
アップリンク周波数帯内でダウンリンク信号を受信する必要があると判定した後、UEおよびネットワーク側装置はシステムの中心周波数を判定し、そして受信することになるダウンリンク信号の周波数帯域幅を計算するが、具体的な計算手順は以下のとおりである。
【0059】
UEおよびネットワーク側装置は、システム内で信号を送信するためのダウンリンク周波数帯の中心周波数はアップリンク周波数帯の中心周波数と同じであると判定する。
【0060】
隣接周波数帯内の信号への干渉を防ぐため、UEおよびネットワーク側装置は、ガード周波数帯がアップリンク周波数帯から除外された後、ダウンリンク信号の送信に使用可能な最大周波数帯域幅はC=(A-2*B)であると判定する。
【0061】
すべての通信機器が複数の周波数帯域幅での通信に対応することができ、例えば現在のLTEシステムは6通りの異なる周波数帯域幅、すなわち1.4M、3M、5M、10M、15Mおよび20Mに対応する。
【0062】
C未満の帯域幅がダウンリンク送信用帯域幅として選択される。好ましくは、C未満の最大帯域幅がダウンリンク送信用帯域幅として選択される。
【0063】
A=20M、B=4Mであり、UEおよびネットワーク側装置が帯域幅をC=12Mと判定し、UEおよびネットワーク側装置が10Mのダウンリンク帯域幅を選択する、つまり、中心周波数がf0であり帯域幅が10Mの周波数帯を利用可能周波数帯として使用する場合、周波数帯の両側に実際に確保されるガード周波数帯域幅はB'=5Mである。
【0064】
つまり、周波数帯がアップリンク送信向けに使用される場合、ユーザ機器は20Mの帯域幅に相当するアップリンク信号を送信し、ネットワーク側装置は20Mの帯域幅に相当する信号を受信し、また周波数帯がダウンリンク送信向けに使用される場合、ネットワーク側装置は10Mの帯域幅に相当するダウンリンク信号を送信し、ユーザ機器は10Mの帯域幅に相当する信号を受信する。つまり、利用可能周波数帯のダウンリンク範囲は[f0-A/2+B'/2, f0+A/2-B'/2]である。
【0065】
事例2:ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯が1つのガード間隔を有する場合
【0066】
この事例では、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯はダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していることから、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯は1つのガード間隔を有する。
【0067】
具体的に、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯が、ダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯は隣接するすべてのアップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数帯が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯が、ダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯は隣接するすべてのアップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数帯が1つのガード周波数帯を有する。
【0068】
実施過程において、ガード間隔を含む各アップリンク周波数帯のガード間隔は全く同じであるか、または部分的に同じであってもよいが、ガード周波数帯の既定の最低帯域幅値未満であってはならない。
【0069】
事例2の場合、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯が、ダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接するという事例が複数存在する。
【0070】
実施過程において、アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置はアップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する。
【0071】
例えば、アップリンク周波数帯の帯域幅をAとし、ガード周波数帯の最低帯域幅値をBとすると、利用可能周波数帯の最大値はA-Bであり、またシステムが対応し得る全周波数帯域幅から選択される、A-Bを超えない周波数帯域幅をDとすると、ガード周波数帯の帯域幅は、(A-D)/2である。
【0072】
ガード周波数帯の最低帯域幅値は、ネットワーク側装置の送信出力およびガード周波数帯内での信号の減衰条件に関連付けられる。実施過程では、ネットワーク側装置の信号が、ガード間隔内において、許容可能範囲内(例えば隣接周波数帯の干渉許容閾値以下)で減衰することを保証する必要がある。
【0073】
例えば、図4において、ダウンリンク送信に使用される2つの周波数帯が隣接周波数帯である場合、高周波数帯の最高周波数域と低周波数帯の最低周波数域にガード周波数帯を1つずつ確保するだけでよい。
【0074】
さらに、例えば図5において、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯が、3つの隣接周波数帯以上の帯域幅である場合、高周波数帯の最高周波数域と低周波数帯の最低周波数域にガード周波数帯を1つずつ確保するだけでよく、中間周波数帯を1つの周波数帯として完全に、ダウンリンク信号送信向けに使用することができる。
【0075】
以下は図4および図5を参考とする別々の説明である。
【0076】
図4に記載のとおり、ネットワーク側装置の送信出力をPとし、隣接周波数帯の干渉許容閾値をP_MINとすると、ネットワーク側装置から送信されるダウンリンク信号はガード周波数帯内での出力に対して(P-P_MIN)の減衰を必要とする。
【0077】
アップリンク周波数帯1の帯域幅をA1、中心周波数をf1と想定する。アップリンク周波数帯2の帯域幅をA2とし、中心周波数をf2とすると、帯域幅の両側から要求されるガード周波数帯の最低帯域幅はBである。つまり、アップリンク周波数帯1の範囲は[f1-A1/2, f1+A1/2]、アップリンク周波数帯2の範囲は[f2-A2/2, f2+A2/2]である。
【0078】
アップリンク周波数帯内でダウンリンク信号を受信する必要があると判定した後、UEおよびネットワーク側装置はシステムの中心周波数を判定し、そして受信することになるダウンリンク信号の周波数帯域幅を計算するが、具体的な計算手順は以下のとおりである。
【0079】
1.利用可能周波数帯1の判定
【0080】
隣接周波数帯内の信号への干渉を防ぐため、UEおよびネットワーク側装置は、ガード周波数帯がアップリンク周波数帯から除外された後、ダウンリンク信号の送信に使用可能な最大周波数帯域幅はC1=(A1-B)であると判定する。
【0081】
すべての通信機器が複数の周波数帯域幅での通信に対応することができ、例えば現在のLTEシステムは6通りの異なる周波数帯域幅、すなわち1.4M、3M、5M、10M、15Mおよび20Mに対応する。
【0082】
C1未満の帯域幅がダウンリンク送信用帯域幅として選択される。好ましくは、C1未満の最大帯域幅がダウンリンク送信用帯域幅として選択される。
【0083】
A1=20M、B=4Mであり、UEおよびネットワーク側装置が帯域幅をC1=16Mと判定し、15Mのダウンリンク帯域幅が選択される、つまり、中心周波数がf1'であり帯域幅が15Mの信号が受信される場合、低周波数帯において実際に確保されるガード帯域幅はB1'=5Mである。
【0084】
つまり、周波数帯がアップリンク送信向けに使用される場合、ユーザ機器は20Mの帯域幅に相当するアップリンク信号を送信し、ネットワーク側装置は20Mの帯域幅に相当する信号を受信し、また周波数帯がダウンリンク送信向けに使用される場合、ネットワーク側装置は15Mの帯域幅に相当するダウンリンク信号を送信し、ユーザ機器は15Mの帯域幅に相当する信号を受信する。システム内で信号を送信するためのダウンリンク周波数帯の中心周波数はf1'=(f1+B1'/2)である。つまり、利用可能周波数帯1のダウンリンク範囲は[f1-A1/2+B1', f1+A1/2]である。
【0085】
2.利用可能周波数帯2の判定
【0086】
隣接周波数帯内の信号への干渉を防ぐため、UEおよびネットワーク側装置は、ガード周波数帯がアップリンク周波数帯から除外された後、ダウンリンク信号の送信に使用可能な最大周波数帯域幅はC2=(A2-B)であると判定する。
【0087】
すべての通信機器が複数の周波数帯域幅での通信に対応することができ、例えば現在のLTEシステムは6通りの異なる周波数帯域幅、すなわち1.4M、3M、5M、10M、15Mおよび20Mに対応する。
【0088】
C2未満の帯域幅がダウンリンク送信用帯域幅として選択される。好ましくは、C2未満の最大帯域幅がダウンリンク送信用帯域幅として選択される。
【0089】
A2=10M、B=4Mであり、UEおよびネットワーク側装置が帯域幅をC2=6Mと判定し、5Mのダウンリンク帯域幅が選択される、つまり、中心周波数がf2'であり帯域幅が5Mの信号が受信される場合、高周波数帯において実際に確保されるガード帯域幅はB2'=5Mである。
【0090】
つまり、周波数帯がアップリンク送信向けに使用される場合、ユーザ機器は10Mの帯域幅に相当するアップリンク信号を送信し、ネットワーク側装置は10Mの帯域幅に相当する信号を受信し、また周波数帯がダウンリンク送信向けに使用される場合、ネットワーク側装置は5Mの帯域幅に相当するダウンリンク信号を送信し、ユーザ機器は5Mの帯域幅に相当する信号を受信する。システム内で信号を送信するためのダウンリンク周波数帯の中心周波数はf2'=(f2-B2'/2)である。つまり、利用可能周波数帯2のダウンリンク範囲は[f2-A2/2, f2+A2/2-B2']である。
【0091】
図5に記載のとおり、図中のアップリンク周波数帯1とアップリンク周波数帯3の利用可能周波数帯の中心周波数および帯域幅を、ここでは再び記載しないが、図4におけるアップリンク周波数帯1およびアップリンク周波数帯2の場合と同じ方法に従って取得することができる。図5における、ダウンリンク信号送信用のアップリンク周波数帯2の中心周波数および帯域幅は、アップリンク送信を行う際の中心周波数および帯域幅と同じであり、変化しない状態を維持する。
【0092】
前記の事例1および事例2の場合、ネットワーク側装置は選択された利用可能周波数帯および中心周波数に応じて基準信号、データ信号などを送信し、そしてユーザ機器は利用可能周波数帯に応じてデータ信号を受信し、チャネル測定およびチャネル品質報告を行う。
【0093】
利用可能周波数帯はアップリンク周波数帯よりも帯域幅が少ないことから、ネットワーク側装置がダウンリンクスケジュール設定情報をユーザ機器に送信する際、スケジュール設定情報のpayload size(負荷の大きさ)を相応に低減することができる。同様に、ユーザ機器はダウンリンク帯域幅および該当するpayload sizeに応じて、スケジュール設定情報を復調する。
【0094】
具体的に、ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じて情報が送信される。
【0095】
相応に、ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じて情報が受信される。
【0096】
実施過程において、一部の信号が周期的に報告されることから、ネットワーク側装置が利用可能周波数帯をダウンリンクとして選択する際、周期的に報告されるこれらの信号のリソースが依然アップリンクであることを保証できない場合、ユーザ機器について報告されるリソースを調整する必要がある。
【0097】
具体的に、ネットワーク側装置がユーザ機器のスケジュール設定を行い、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信する。
【0098】
相応に、ユーザ機器はネットワーク側装置のスケジュール設定に応じて、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信する。
【0099】
事例3:ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がガード間隔を有しない場合
【0100】
この事例では、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯はダウンリンク送信に使用される他の2つのアップリンク周波数帯と隣接していることから、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯はガード間隔を有しない。この事例については、図5に記載のアップリンク周波数帯2を参照するとよい。
【0101】
このアップリンク周波数帯の場合、帯域幅全体が利用可能周波数帯であり、中心周波数はアップリンク送信が行われる際の中心周波数と同じである。
【0102】
図6に記載のとおり、本出願の実施形態6におけるダウンリンク送信用システム内のネットワーク側装置は判定モジュール610および送信モジュール620を含む。
【0103】
判定モジュール610は、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するよう構成される。
【0104】
送信モジュール620は、ダウンリンク信号を利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成される。
【0105】
ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0106】
好ましくは、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0107】
好ましくは、送信モジュール610は具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0108】
好ましくは、送信モジュール620はさらに、
ユーザ機器のスケジュール設定を行い、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0109】
好ましくは、送信モジュール620はさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じて情報を送信するよう構成される。
【0110】
図7に記載のとおり、本出願の実施形態7におけるダウンリンク送信用システム内のユーザ機器は判定モジュール710および送信モジュール720を含む。
【0111】
判定モジュール710は、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するよう構成される。
【0112】
送信モジュール720は、ネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成される。
【0113】
ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0114】
好ましくは、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0115】
好ましくは、判定モジュール710は具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0116】
好ましくは、送信モジュール720はさらに、
ネットワーク側装置のスケジュール設定に従って、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0117】
好ましくは、送信モジュール720はさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じて情報を受信するよう構成される。
【0118】
図8に記載のとおり、本出願の実施形態8によるダウンリンク送信用システムにおけるネットワーク側装置は、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定し、そして送受信機810の使用によりダウンリンク信号を利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信するよう構成されるプロセッサ800と、
プロセッサ800の制御下でデータを受信および送信するよう構成される送受信機810と
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0119】
好ましくは、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0120】
好ましくは、プロセッサ800は具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0121】
好ましくは、プロセッサ800はさらに、
送受信機810の使用によりユーザ機器のスケジュール設定を行い、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0122】
好ましくは、プロセッサ800はさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、送受信機の使用により、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じて情報を送信するよう構成される。
【0123】
図8において、バスアーキテクチャは、具体的にはプロセッサ800によって表わされる1つ以上のプロセッサおよびメモリ820によって表わされるメモリから成る様々な回路によって一体的に連結される、任意の数の相互接続型のバスおよびブリッジを含み得る。バスアーキテクチャはさらに、周辺機器、電圧制御装置および電力管理回路など、当該技術分野において周知であるため本明細書ではさらに詳しく記載されない様々な他の回路も含み得る。バスアーキテクチャはインターフェースを提供する。送受信機810は複数の構成要素、つまり、送信機と受信機と含んでいてもよく、また送信媒体上で様々な他の装置と通信を行うよう構成される単位を提供する。プロセッサ800はバスアーキテクチャおよび共通の処理の管理を受け持ち、メモリ820はプロセッサ800が操作を行う際に使用されるデータを保存することができる。
【0124】
プロセッサ800はバスアーキテクチャおよび共通の処理の管理を受け持ち、メモリ820はプロセッサ800が操作を行う際に使用されるデータを保存することができる。
【0125】
図9に記載のとおり、本出願の実施形態9によるダウンリンク送信用システムにおけるユーザ機器は、
ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定し、そしてネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を送受信機910の使用により利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないよう構成されるプロセッサ900と、
プロセッサ900の制御下でデータを受信および送信するよう構成される送受信機910と
を含み、
ガード周波数帯がアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0126】
好ましくは、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0127】
好ましくは、プロセッサ900は具体的に、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定するよう構成される。
【0128】
好ましくは、プロセッサ900はさらに、
ネットワーク側装置のスケジュール設定に従って、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するよう構成される。
【0129】
好ましくは、プロセッサ900はさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、送受信機の使用により、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じて情報を受信するよう構成される。
【0130】
図9において、バスアーキテクチャは、具体的にはプロセッサ900によって表わされる1つ以上のプロセッサおよびメモリ920によって表わされるメモリから成る様々な回路によって一体的に連結される、任意の数の相互接続型のバスおよびブリッジを含み得る。バスアーキテクチャはさらに、周辺機器、電圧制御装置および電力管理回路など、当該技術分野において周知であるため本明細書ではさらに詳しく記載されない様々な他の回路も含み得る。バスアーキテクチャはインターフェースを提供する。送受信機910は複数の構成要素、つまり、送信機と受信機と含んでいてもよく、また送信媒体上で様々な他の装置と通信を行うよう構成される単位を提供する。異なるユーザ機器向けに、ユーザインターフェース930は、必要な装置への外部接続および内部接続が可能なインターフェースであってもよく、また接続される装置の例としてキーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、またはジョイスティックが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0131】
プロセッサ900はバスアーキテクチャおよび共通の処理の管理を受け持ち、メモリ920はプロセッサ900が操作を行う際に使用されるデータを保存することができる。
【0132】
同じ発明の発想に基づき、本出願の実施形態はさらに別のダウンリンク送信方法も提供する。これらの方法に該当する装置は本出願の実施形態におけるダウンリンク送信用システム内の装置であり、また問題を解決するための方法の原理は該システムの原理と類似することから、該方法の実施についてはシステム内の該当する装置の実施を参照するとよく、繰り返しとなる部分は再び記載されない。
【0133】
図10に記載のとおり、本出願の実施形態10によるダウンリンク送信方法は、
ステップ1010:ネットワーク側装置が、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するステップと、
ステップ1020:ネットワーク側装置が、ダウンリンク信号を利用可能周波数帯内でユーザ機器に送信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないステップと
を含む。
【0134】
ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0135】
好ましくは、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0136】
好ましくは、ネットワーク側装置は、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定する。
【0137】
好ましくは、ネットワーク側装置による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法はさらに、
ネットワーク側装置により、ユーザ機器のスケジュールを設定し、そしてダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するステップ
も含む。
【0138】
好ましくは、ネットワーク側装置による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法はさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、ネットワーク側装置により、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じた情報を送信するステップ
も含む。
【0139】
図11に記載のとおり、本出願の実施形態11によるダウンリンク送信方法は、
ステップ1110:ユーザ機器が、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を判定するステップと、
ステップ1120:ユーザ機器が、ネットワーク側装置から送信されたダウンリンク信号を利用可能周波数帯内で受信し、ガード周波数帯内では信号を全く送信または受信しないステップと
を含む。
【0140】
ガード周波数帯はアップリンク周波数帯の最高周波数域および/または最低周波数域内に設けられる。
【0141】
好ましくは、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接していない場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域および最低周波数域がそれぞれガード周波数帯を1つずつ有するか、
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最高周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最高周波数域が1つのガード周波数帯を有するか、または
ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯がダウンリンク送信に使用される別のアップリンク周波数帯と隣接し、アップリンク周波数帯がすべての隣接アップリンク周波数帯の最低周波数帯である場合はアップリンク周波数帯の最低周波数域が1つのガード周波数帯を有する。
【0142】
好ましくは、ユーザ機器は、
アップリンク周波数帯が2つのガード周波数帯を有する場合、ネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値の2倍分の帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅の半分を使用するか、または
アップリンク周波数帯が1つのガード周波数帯を有する場合はネットワーク側装置により、アップリンク周波数帯内で利用可能周波数帯の最大値となる、ガード周波数帯の最低帯域幅値を伴う帯域幅を除く帯域幅を判定し、そしてシステムが対応し得る全周波数帯域幅から、利用可能周波数帯の最大値を超えない周波数帯域幅を利用可能周波数帯の帯域幅として選択し、そしてアップリンク周波数帯内で、ガード周波数帯の帯域幅としての利用可能周波数帯の帯域幅を除く帯域幅を使用する
という様式に従って、アップリンク周波数帯におけるガード周波数帯の帯域幅および利用可能周波数帯の帯域幅を判定する。
【0143】
好ましくは、ユーザ機器による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法はさらに、
ユーザ機器により、ネットワーク側装置のスケジュール設定に従って、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯を除く別のアップリンク周波数帯でアップリンク制御情報および/または基準信号を送信するステップ
も含む。
【0144】
好ましくは、ユーザ機器による、ガード周波数帯および利用可能周波数帯を含む、ダウンリンク送信に使用されるアップリンク周波数帯の判定後、該方法はさらに、
ダウンリンク信号のスケジュール設定情報がアップリンク周波数帯内で輸送される時点で、ユーザ機器により、判定された利用可能周波数帯の幅に相当するpayload sizeに応じた情報を受信するステップ
も含む。
【0145】
当業者は、本出願の実施形態が方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するはずである。したがって、本出願はハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施形態の形を使用し得る。さらに、本出願は、コンピュータで使用可能なプログラムコードを含む1つ以上の、コンピュータで使用可能な保存媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光学式メモリなどを含むがこれらに限定されるわけではない)上に実装されるコンピュータプログラム製品の形も使用し得る。
【0146】
本出願は、本出願の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品に関するフローチャートおよび/またはブロック図を参考に記載される。コンピュータプログラムの命令指示が、フローチャートおよび/またはブロック図に記載の各プロセスおよび/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図に記載のプロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実装する際に使用され得ることが、理解されるべきである。これらのコンピュータプログラムの命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、内蔵プロセッサ、または他の、マシンを生成するための他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを対象に、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令がフローチャートに記載の1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図に記載の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実施するための装置を生成するよう、提供され得る。
【0147】
これらのコンピュータプログラムの命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に特定の様式で動作するよう命令することが可能なコンピュータ可読型メモリに保存される結果、コンピュータ可読型メモリに保存された命令が、命令装置を含むアーチファクトを生成するものであってもよい。命令装置は、フローチャートに記載の1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図に記載の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実施する。
【0148】
これらのコンピュータプログラムの命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理装置にロードされることにより、コンピュータまたは別のプログラマブル装置上で一連の操作およびステップが行われる結果、コンピュータ実装型処理を生成するものであってもよい。したがって、コンピュータまたは別のプログラマブル装置上で実行される命令は、フローチャートに記載の1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図に記載の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実施するためのステップを提供する。
【0149】
以上、本出願のいくつかの典型的実施形態が記載されているが、当業者は基本的な発明概念を学んだうえで、これらの実施形態の変更および修正を行うことができる。したがって、以下に記載の請求項は、典型的実施形態と、本出願の範囲に該当するあらゆる変更および修正を対象とするものであると解釈されるよう意図される。
【0150】
明らかに、当業者は本出願に対する様々な修正および変形を、本出願の範囲から逸脱することなく、行うことができる。本出願は、これらの修正および変形を、これらが以下に記載の請求項およびそれらと同等の技術によって定義される保護範囲に該当することを前提に、対象とすることを意図するものである。
【符号の説明】
【0151】
10 ネットワーク側装置
11 ユーザ機器
610 判定モジュール
620 送信モジュール
710 判定モジュール
720 送信モジュール
800 プロセッサ
810 送受信機
820 メモリ
900 プロセッサ
910 送受信機
920 メモリ
930 ユーザインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11