【文献】
MediaTek,Discussion on Operations of Contention-based Transmission[online], 3GPP TSG-RAN WG2♯69bis R2-102208,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_69bis/Docs/R2-102208.zip>,2010年 4月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の各実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されていない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含ませることができ、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。
【0018】
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノードからなるネットワークで端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行えることは自明である。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に取り替えることができる。中継器は、RN(Relay Node)、RS(Relay Station)などの用語に取り替えることができる。また、「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に取り替えることができる。
【0019】
以下の説明で使用される特定用語は、本発明の理解を促進するために提供されたものであって、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
【0020】
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示することができる。また、本明細書全体にわたって同一の構成要素に対しては、同一の図面符号を使用して説明する。
【0021】
本発明の各実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE―A(LTE―Advanced)システム及び3GPP2システムのうち少なくとも一つに開示された標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の各実施例のうち、本発明の技術的思想を明確に示すために説明していない各段階又は各部分は、前記各文書によって裏付けることができる。また、本文書で開示している全ての用語は前記標準文書によって説明することができる。
【0022】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC―FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などの多様な無線接続システムに使用することができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)として具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)などの無線技術として具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi―Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802―20、E―UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術として具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E―UTRAを使用するE―UMTS(Evolved UMTS)の一部であって、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC―FDMAを採用する。LTE―A(Advanced)は、3GPP LTEの進化である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN―OFDMA Reference System)及び発展したIEEE 802.16m規格(WirelessMAN―OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及び3GPP LTE―Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。また、本明細書は、FDD方式を基準にして本発明の実施例に対して説明するが、これは例示であって、本発明の実施例は、H―FDD方式又はTDD方式に容易に変形して適用することができる。
【0023】
無線通信システムにおいて、端末は、基地局から下りリンク(Downlink、DL)を介して情報を受信し、基地局に上りリンク(Uplink、UL)を介して情報を送信する。基地局と端末が送受信する情報は、データ及び多様な制御情報を含み、これらが送受信する情報の種類/用途によって多様な物理チャネルが存在する。
【0024】
図1は、3GPP LTE(―A)システムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明するための図である。
【0025】
電源が消えた状態で再び電源がついたり、新たにセルに進入した端末は、ステップS101で基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う。このために、端末は、基地局から主同期チャネル(Primary Synchronization Channel、P―SCH)及び副同期チャネル(Secondary Synchronization Channel、S―SCH)を受信することによって基地局と同期を取り、セルID(cell identity)などの情報を取得する。その後、端末は、基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel、PBCH)を受信し、セル内の放送情報を取得することができる。一方、端末は、初期セル探索ステップで下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal、DL RS)を受信し、下りリンクチャネル状態を確認することができる。
【0026】
初期セル探索を終了した端末は、ステップS102で物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)及び物理下りリンク制御チャネル情報による物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink shared Channel、PDSCH)を受信し、より具体的なシステム情報を取得することができる。
【0027】
その後、端末は、基地局への接続を完了するために、ステップS103〜ステップS106などの任意接続過程(Random Access Procedure)を行うことができる。このために、端末は、物理任意接続チャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)を介してプリアンブルを送信し(S103)、物理下りリンク制御チャネル及びこれに対応する物理下りリンク共有チャネルを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104)。競争―ベースの任意接続(Contention based random access)の場合、追加的な物理任意接続チャネルの送信(S105)、及び物理下りリンク制御チャネル及びこれに対応する物理下りリンク共有チャネルの受信(S106)などの衝突解決手続(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0028】
上述した手続を行った端末は、その後、一般的な上り/下りリンク信号送信手続として、物理下りリンク制御チャネル/物理下りリンク共有チャネルの受信(S107)、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)の送信(S108)を行うことができる。端末が基地局に送信する制御情報を上りリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)と総称する。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative―ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは、一般にPUCCHを介して送信されるが、制御情報とトラフィックデータが同時に送信されなければならない場合、PUSCHを介して送信され得る。また、ネットワークの要求/指示によってPUSCHを介してUCIを非周期的に送信することができる。
【0029】
図2は、3GPP無線接続網規格をベースにした端末とE―UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御平面(Control Plane)及びユーザ平面(User Plane)の構造を示す図である。制御平面は、端末(User Equipment;UE)とネットワークがコールを管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザ平面は、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0030】
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して連結されている。前記送信チャネルを介して媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側と受信側の物理層間には、物理チャネルを介してデータが移動する。前記物理チャネルは、時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、下りリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクでSC―FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0031】
第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼性のあるデータ送信を支援する。RLC層の機能は、MACの内部の機能ブロックで具現することもできる。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPv4やIPv6などのIPパケットを効率的に送信するために不要な制御情報を減少させるヘッダー圧縮(Header Compression)機能を行う。
【0032】
第3層の最下部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御平面でのみ定義される。RRC層は、無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re―configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために第2層によって提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は、互いにRRCメッセージを交換する。
【0033】
基地局(eNB)を構成する一つのセルは、1.25、2.5、5、10、15、20Mhzなどの帯域幅のうち一つに設定され、多くの端末に下りリンク又は上りリンク送信サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。
【0034】
ネットワークから端末にデータを送信する下りリンク送信チャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りリンクSCH(Shared Channel)などがある。下りリンクマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、下りリンクSCHを介して送信されてもよく、又は別途の下りリンクMCH(Multicast Channel)を介して送信されてもよい。
【0035】
一方、端末からネットワークにデータを送信する上りリンク送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りリンクSCH(Shared Channel)がある。送信チャネルの上位にあり、送信チャネルにマップされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0036】
図3は、無線フレーム(radio frame)の構造を例示する。上りリンク/下りリンクデータパケット送信はサブフレーム単位で行われ、サブフレームは、多数のシンボルを含む時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造を支援する。
【0037】
図3(a)は、タイプ1の無線フレームの構造を例示する。下りリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、一つのサブフレームは時間領域で2個のスロットで構成される。一つのサブフレームが送信されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)と言う。例えば、一つのサブフレームの長さは1msで、一つのスロットの長さは0.5msであり得る。一つのスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で多数のリソースブロック(Resource Block、RB)を含む。3GPP LTEシステムでは下りリンクでOFDMを使用するので、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を示す。また、OFDMシンボルは、SC―FDMAシンボル又はシンボル区間と称することができる。リソース割り当て単位としてのリソースブロック(RB)は、一つのスロットで複数の連続的な副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
【0038】
一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成によって変わり得る。CPには、拡張CP(extended CP)とノーマルCP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルがノーマルCPによって構成された場合、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であり得る。OFDMシンボルが拡張されたCPによって構成された場合、一つのOFDMシンボルの長さが増加するので、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数はノーマルCPの場合より少ない。例えば、拡張CPの場合、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であり得る。端末が速い速度で移動する場合などのように、チャネル状態が不安定な場合、シンボル間干渉をさらに減少させるために拡張CPを使用することができる。
【0039】
ノーマルCPが使用される場合、スロットは7個のOFDMシンボルを含むので、サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。サブフレームの最初の最大3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
【0040】
図3(b)は、タイプ2の無線フレームの構造を示す図である。タイプ2の無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは5個のサブフレーム、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、このうち1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に使用される。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末の上りリンク送信同期を取るのに使用される。保護区間は、上りリンクと下りリンクとの間において下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプとは関係なく、1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
【0041】
無線フレームの構造は例示に過ぎなく、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、及びスロットに含まれるシンボルの数は多様に変更可能である。
【0042】
図4は、下りリンクスロットのリソースグリッドを例示する。
【0043】
図4を参照すれば、下りリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含む。ここで、一つの下りリンクスロットは7個のOFDMシンボルを含み、一つのリソースブロック(RB)は、周波数領域で12個の副搬送波を含むと例示された。しかし、本発明がこれに制限されることはない。リソースグリッド上で、それぞれの要素はリソース要素(Resource Element、RE)と称される。一つのRBは12×7REを含む。下りリンクスロットに含まれたRBの個数NDLは、下りリンク送信帯域に依存する。上りリンクスロットの構造は、下りリンクスロットの構造と同一であり得る。
【0044】
図5は、下りリンクサブフレームの構造を例示する。
【0045】
図5を参照すれば、サブフレーム内で1番目のスロットの前に位置した最大3(4)個のOFDMシンボルが、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、PDSCH(physical downlink shared chancel)が割り当てられるデータ領域に該当し、データ領域の基本リソース単位はRBである。LTEで使用される下りリンク制御チャネルの例は、PCFICH(physical control format indicator channel)、PDCCH(physical downlink control channel)、PHICH(physical hybrid ARQ indicator channel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使用されるOFDMシンボルの個数に関する情報を搬送する。PHICHは、上りリンク送信に対する応答であり、HARQ ACK/NACK(acknowledgment/negative―acknowledgment)信号を搬送する。PDCCHを介して送信される制御情報は、DCI(downlink control information)と称される。DCIは、上りリンク又は下りリンクスケジューリング情報又は任意の端末グループのための上りリンク送信電力制御命令(Transmit Power Control Command)を含む。
【0046】
PDCCHを介して送信される制御情報をDCI(Downlink Control Information)と言う。DCIフォーマットとしては、上りリンク用にフォーマット0、3、3A、4、下りリンク用にフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2Cなどのフォーマットが定義されている。DCIフォーマットによって、情報フィールドの種類、情報フィールドの個数、各情報フィールドのビット数などが変わる。例えば、DCIフォーマットは、用途によってホッピングフラグ(hopping flag)、RB割り当て(assignment)、MCS(modulation coding scheme)、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、TPC(transmit power control)、HARQプロセス番号、PMI(precoding matrix indicator)確認(confirmation)などの情報を選択的に含む。よって、DCIフォーマットによって、DCIフォーマットに整合される制御情報のサイズが変わる。一方、任意のDCIフォーマットは二つの種類以上の制御情報の送信に使用することができる。例えば、DCIフォーマット0/1Aは、DCIフォーマット0又はDCIフォーマット1を搬送するのに使用され、これらはフラグフィールド(flag field)によって区分される。
【0047】
PDCCHは、DL―SCH(downlink shared channel)の送信フォーマット及びリソース割り当て、UL―SCH(uplink shared channel)に対するリソース割り当て情報、PCH(paging channel)に対するページング情報、DL―SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダム接続応答などの上位―階層制御メッセージのリソース割り当て情報、任意の端末グループ内での個別端末に対する送信電力制御命令、VoIP(voice over IP)の活性化などを搬送する。制御領域内で複数のPDCCHが送信され得る。端末は、複数のPDCCHをモニターすることができる。PDCCHは、一つ又は複数の連続したCCE(consecutive control channel element)の集合(aggregation)上で送信される。CCEは、無線チャネルの状態によって所定の符号率(coding rate)のPDCCHを提供するために使用される論理的割り当て単位である。CCEは、複数のREG(resource element group)に対応する。PDCCHのフォーマット及び利用可能なPDCCHのビット数は、CCEの個数とCCEによって提供される符号率との間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、CRC(cyclic redundancy check)を制御情報に付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は使用用途によって唯一識別子(RNTI(radio network temporary identifier)と称される。)でマスクされる。PDCCHが特定端末のためのものであれば、該当端末の唯一識別子(例:C―RNTI(cell―RNTI))がCRCにマスクされる。他の例として、PDCCHがページングメッセージのためのものであれば、ページング指示識別子(例:P―RNTI(paging―RNTI))がCRCにマスクされる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、後述するSIB(system information block))に関するものであれば、システム情報識別子(例:SI―RNTI(system information RNTI))がCRCにマスクされる。端末のランダム接続プリアンブルの送信に対する応答である、ランダム接続応答を指示するためにRA―RNTI(random access―RNTI)がCRCにマスクされる。
【0048】
図6は、上りリンクサブフレームの構造を例示する。
【0049】
図6を参照すれば、上りリンクサブフレームは、複数(例:2個)のスロットを含む。スロットは、CPの長さによって互いに異なる数のSC―FDMAシンボルを含むことができる。一例として、ノーマルCPの場合、スロットは7個のSC―FDMAシンボルを含むことができる。上りリンクサブフレームは、周波数領域でデータ領域と制御領域とに区分される。データ領域はPUSCHを含み、音声などのデータ信号を送信するのに使用される。制御領域はPUCCHを含み、制御情報を送信するのに使用される。PUCCHは、周波数軸でデータ領域の両端部分に位置したRBペア(RB pair)(例:m=0、1、2、3)を含み、スロットを境界にしてホップする。制御情報は、HARQ ACK/NACK、CQI(Channel Quality Information)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。
【0050】
次に、ランダム接続過程に対して説明する。ランダム接続過程は、RACH(Random Access Channel)過程とも称される。ランダム接続過程は、初期接続、上りリンク同期調整、リソース割り当て、ハンドオーバー、無線リンク失敗後の無線リンク再形成、位置測定などの用途で多様に使用される。ランダム接続過程は、競争―ベース(contention―based)過程と、専用(dedicated)(すなわち、非―競争―ベース)過程とに分類される。競争―ベースのランダム接続過程は、初期接続を含み、一般的に使用される。また、専用ランダム接続過程は、ハンドオーバー、下りリンクデータが到逹したとき、位置測定のために上りリンク同期を再設定する場合などに制限的に使用される。競争―ベースのランダム接続過程で、端末はRACHプリアンブルシーケンスをランダムに選択する。よって、複数の端末が同時に同一のRACHプリアンブルシーケンスを送信することが可能であり、これによって、以後の競争解消過程が必要である。その一方で、専用ランダム接続過程で、端末は、基地局が該当端末に唯一に割り当てたRACHプリアンブルシーケンスを使用する。よって、他の端末との衝突無しでランダム接続過程を行うことができる。
【0051】
図7は、本発明の一実施例としてランダム接続過程を示す。
図7の(a)は、競争―ベースのランダム接続過程を示し、
図7の(b)は、専用ランダム接続過程を例示する。
【0052】
図7(a)を参照すれば、競争―ベースのランダム接続過程は次の4ステップを含む。以下、ステップ1〜4で送信されるメッセージは、それぞれメッセージ(Msg)1〜4と称することができる。
【0053】
― ステップ1:端末は、PRACHを介してRACHプリアンブルを送信する。
【0054】
― ステップ2:端末は、基地局からDL―SCHを介してランダム接続応答(Random Access Response、RAR)を受信する。
【0055】
― ステップ3:端末は、UL―SCHを介してレイヤ2/レイヤ3メッセージを基地局に送信する。
【0056】
― ステップ4:端末は、DL―SCHを介して競争解消(contention resolution)メッセージを基地局から受信する。
【0057】
図7(b)を参照すれば、専用ランダム接続過程は次の3ステップを含む。以下、ステップ0〜2で送信されるメッセージはそれぞれメッセージ(Msg)0〜2と称することができる。図面には示していないが、ランダム接続過程の一部として、ランダム接続応答に対応する上りリンク送信(すなわち、ステップ3)も行うことができる。専用ランダム接続過程は、基地局がRACHプリアンブル送信を命令する用途のPDCCH(以下、PDCCHオーダー)を用いてトリガーすることができる。
【0058】
― ステップ0:基地局は、専用シグナリングを介したRACHプリアンブルを端末に割り当てる。
【0059】
― ステップ1:端末は、PRACHを介してRACHプリアンブルを送信する。
【0060】
― ステップ2:端末は、基地局からDL―SCHを介してランダム接続応答(Random Access Response、RAR)を受信する。
【0061】
RACHプリアンブルを送信した後、端末は、予め―設定された時間ウィンドウ内でランダム接続応答(RAR)受信を試みる。具体的に、端末は、時間ウィンドウ内でRA―RNTI(Random Access RNTI)を有するPDCCH(以下、RA―RNTI PDCCH)(例:PDCCHでCRCがRA―RNTIでマスクされる。)の検出を試みる。RA―RNTI PDCCHの検出時、端末は、RA―RNTI PDCCHに対応するPDSCH内に自身のためのRARが存在するか否かを確認する。RARは、UL同期化のためのタイミングオフセット情報を示すTA(Timing Alignment)情報、ULリソース割り当て情報(ULグラント情報)、臨時端末識別子(例:Temporary Cell―RNTI、TC―RNTI)などを含む。端末は、RAR内のリソース割り当て情報及びTA値によってUL送信(例:メッセージ3)を行うことができる。RARに対応するUL送信にはHARQが適用される。よって、端末はメッセージ3を送信した後、メッセージ3に対応する受信応答情報(例:PHICH)を受信することができる。メッセージ3は、例えば、初期接続のためのRRC連結要求(connection request)メッセージを含むことができる。メッセージ3を送信した端末は、競争解消(contention resolution)メッセージ(メッセージ4)を基地局から受信する。このステップで、端末は、同一のランダム接続リソースを使用してシステムへの接続を試みる複数の端末による競争を解消する。端末がメッセージ4を成功的に受信した場合、前記TC―RNTIはC―RNTIに昇格される。ステップ3で送信されたアイデンティティとステップ4で受信したアイデンティティとが同じでない場合、端末は、ランダム接続リソースに失敗したと見なし、ステップ1から再び開始する。また、ステップ3メッセージを送信した後、特定時間内にステップ4のメッセージを受信できなかった場合、端末は、ランダム接続過程に失敗したことを宣言し、ステップ1から再び開始する。但し、専用ランダム接続過程の場合、競争解消が必要でないので、以前の二つのステップのみを行う。
【0062】
図8は、本発明の一実施例に係るランダム接続手続を行う場合の待機時間に対して説明するための図である。
【0063】
図8を参照すれば、競争―ベースのランダム接続手続のステップ3で、端末は、自身の情報を送信するためのRRC/NAS(non―access stratum)要求メッセージを網に送信する。端末は、前記RRC/NAS要求メッセージのためのULリソースの割り当てを受けなければならないので、競争―ベースのランダム接続手続は4ステップで行われる。
【0064】
下記の表1は、初期網接続のための4ステップのランダム接続手続を行う場合、待機時間を測定した結果を示す。表1を参照して、4ステップのランダム接続手続の待機時間を分析する。
【0066】
表1を参照すれば、
図8(a)の8番目のステップであるRRC連結設定メッセージの受信(コンポーネント8)までの総待機時間は約15.5[ms]である。
【0067】
図8(b)によれば、従来の非競争―ベースのランダム接続手続中にハンドオーバーを行う端末は、RACHプリアンブルを送信し、eNBからランダム接続応答を受信した後、eNBにRRC連結再設定完了メッセージを送信する。この場合、待機時間に関して、標準文書では下記の表2のように分析している。
【0069】
表2を参照すれば、
図8の7番目のステップであるDLデータの送信(コンポーネント7)までの総待機時間は10.5[ms]である。
【0070】
このように、LTEシステムでは、リソースの活用を最大化するためにeNBスケジューリングベースのデータ送受信方法を使用する。これは、端末がeNBにデータを送信する場合、優先的に、端末はeNBにULリソース割り当てを要求し、eNBから割り当てられたULリソースのみを用いてデータを送信できることを意味する。したがって、従来のULデータ送信によれば、eNBからのリソース割り当てによる待機時間(latency)が増加し得る。
【0071】
以下では、端末の制御領域での待機時間を最小化するために競争―ベース(contention―based)のPUSCHゾーンを定義することを提案する。これによって、本発明で提案する競争―ベースのPUSCHゾーンが設定されたセルに位置した端末は、低い待機時間(low latency)を要求するULデータを送信する場合、eNBのスケジューリング無しで該当ゾーンを用いてデータを送信することができる。一方、本発明で提案する競争―ベースのPUSCHゾーンは、特定手続内で送信されるULデータ(例えば、ランダム接続のRRC/NAS要求メッセージ又はBSRのためのBSRメッセージ)に対してのみ制限的に使用することもできる。以下では、優先的に、競争―ベースのPUSCHゾーン(以下、「CPゾーン」と称する。)及び競争PUSCHリソースブロック(以下、「CPRB」と称する。)に対して説明する。
【0072】
(CPゾーン及びCPRBの定義)
図9及び
図10は、本発明の一実施例と関連する競争―ベースのPUSCHゾーン及び競争PUSCHリソースブロックに対して説明するための図である。
【0073】
図9を参照すれば、本発明で提案するCPゾーンは、ULデータを送信できるPUSCH内で特定リソース領域に割り当てることができ、例えば、一つのサブフレーム又は連続したサブフレームに割り当てることができる。また、このように特定リソース領域内で任意の一つの端末が占有できるリソース領域を競争ベースのPUSCHリソースブロック(CPRB)と定義する。すなわち、一つのCPゾーン内にはN個のCPRBを定義することができる。
【0074】
図10を参照すれば、端末は、特定時点にCPRBの占有を試みることができる。ここで、特定時点に任意の端末がCPRBを占有しようと試みることができる領域をUL競争グループと言う。前記UL競争グループは、M個のCPゾーンを含むことができる。一つのCPゾーンは、端末が占有できるN個のCPRBを含むことができる。この場合、NxMは、特定時点に任意の一つのUEが該当競争グループで選択できるCPRB(以下、候補CPRBと言う)の数を意味する。
【0075】
2個のサブフレームで競争グループが設定され、一つのCPゾーンがサブフレーム単位で定義される場合、該当競争グループには、端末が占有できる候補CPRBを2xN個だけ含ませることができる。すなわち、端末は、2N個の候補CPRBを有し、端末は、2N個の候補CPRBのうち少なくとも一つのCPRBを通じてデータをULグラントの受信無しで送信することができる。例えば、4個のCPRBを有する2個のゾーンが一つの競争グループである場合、端末は、NxM=8だけの候補CPRBを有する。一方、端末は、2N個の候補CPRBのうち一つのCPRBを通じてデータをULグラントの受信無しで送信できるので、既存のULグラントを通じて送信されるデータの送信に必要な情報を別途に取得できなければならない。
【0076】
以下、ランダム接続手続のためのCPゾーンの設定方式に対して説明する。
【0077】
(CPゾーンに関する情報送信方法)
本発明において、特定セルは、端末にCPゾーンに関する情報を送信する。前記特定セルは、該当セルがCPゾーンを有するセルであるという事実を端末に知らせる必要がある。また、端末が既存のULグラントの受信無しでデータを送信するために、eNBは、前記データの送信に必要な情報を他の方式で端末に知らせる必要がある。前記CPゾーンに関する情報は、前記特定セルがCPゾーンを有するセルであることを知らせる情報又はCPゾーンを用いた送信に必要な情報を含むことができる。以下、前記CPゾーンに関する情報を送信する4つの方式を提案する。前記情報は、セル共通(cell common)情報のうち一つであるので、システム情報ののうち一つとして送信することができる。具体的に、前記CPゾーンに関する情報は、ブロードキャスティングメッセージ(例えば、システム情報又はMIB(Master information block)など)として基地局から送信することができる。場合によっては、CPソーンメッセージは、特定UEのためにユニキャストメッセージと定義して送信することができる。ここで、前記特定セルは、スモールセルであることが好ましい。
【0078】
第1方式:前記CPゾーン情報は、必須物理層情報(Essential physical layer information)を送信するマスター情報ブロック(Master information block、MIB)を通じて送信することができる。ここで、前記CPゾーン情報は、マスター情報ブロックに追加されたフィールドを通じて送信することができる。
【0079】
第2方式:前記CPゾーンに関する情報は、従来のシステム情報ブロック(system information block、SIB)を通じて送信することができる。ここで、従来のシステム情報ブロックはSIB―xと称する。前記CPゾーンに関する情報は、場合によってSIB―x(例えば、SIB―1、SIB―2など)を通じて送信することができる。前記CPゾーンがランダム接続のために設定される場合、前記CPゾーンに関する情報は初期網接続のために必要な情報であるので、SIB―2を通じて送信されることが好ましい。すなわち、本発明においてランダム接続手続のためにCPゾーンが設定される場合、CPゾーンに関する情報は、従来のSIB2に含ませてeNBから端末に送信することができる。よって、前記メッセージを受信した端末は、前記CPゾーンを通じてRRC連結要求(RRC connection request)メッセージを送信し、セルに接続できることを予め認知することができる。
【0080】
第3方式:前記CPゾーンに関する情報は、新しいSIBを通じて送信することができる。ここで、前記新しいSIBをSIB―yと称する。例えば、前記CPゾーンが網接続後の手続のために設定される場合、前記CPゾーンに関する情報は、新しく定義されたSIBを通じて送信することができる。この場合、eNBは、前記端末が接続する特定セルが、新しいSIBを受信しなければならないセルであることを端末に予め指示することができる。前記指示は、MIB又はSIBで送信することができる。前記SIBは、SIB1又はSIB2であることが好ましい。
【0081】
第4方式:上述した情報は、新しい制御メッセージを介してユニキャスト方式で送信することができる。端末が該当セルに接続した場合、CPゾーンの利用を望む端末にのみ該当ゾーンの情報を受信させることができる。
【0082】
前記CPゾーンに関する情報は、上記で提案された方式に限定して送信されるものではなく、前記提案された方式を組み合わせた方式によって送信されてもよい。
【0083】
以下、CPゾーンに関する情報に含まれる具体的な情報に対して説明する。
【0084】
(CPゾーン設定のために送信される情報(パラメータ、情報))
本発明で提案するCPゾーンは、目的(例えば、ランダム接続手続のためのCPゾーン又はBSRのためのCPゾーン)によって少なくとも一つのCPゾーンと定義することができる。すなわち、多数のCPゾーンのうち少なくとも一つのCPゾーンを同一の手続のために設定することができる。前記少なくとも一つのCPゾーンが同一の手続のために設定された場合、前記少なくとも一つのCPゾーンに関する情報は一つのCPゾーンに関する情報として定義することができる。一方、前記CPゾーン情報は、下記の1)、2)の情報を含むことができる。
【0085】
1)CPゾーンが設定されたULリソース情報
前記SIB、MIBなどに含まれるCPゾーンに関する情報には、CPゾーンが設定されたULリソース情報を含ませることができる。例えば、ULリソース情報は、
図10に関する説明に示したように、一つのCPゾーンで多数の端末が占有できるCPRBの数(N)に関する情報を含むことができる。また、前記ULリソース情報は、特定時点に任意の一つの端末がリソースを占有しようと試みることができるCPゾーンの数(M)に関する情報を含むことができる。上述したように、NxMは、特定時点に任意の一つの端末が選択できるCPRBである候補CPRBの数を示す。すなわち、端末は、NxM個の候補CPRBを有する。一方、eNBは、リソース用途を考慮して、全てのULサブフレームで該当ゾーンを設定しない場合もある。
【0086】
2)設定されたCPRBに送信できるデータの送信に必要な情報
前記SIB、MIBなどに含まれるCPゾーンに関する情報には、設定されたCPRBに送信できるデータの送信に必要な情報を含ませることができる。前記データ送信に必要な情報は、既存のULグラントを通じて送信される情報を含むことができる。
【0087】
UE(User Equipment)当たりの最大リソースブロックサイズ、MCS(Modulation and Coding Scheme)レベル、及び初期送信電力レファレンス(reference)のうち少なくとも一つは、前記設定されたCPRBに送信できるデータの送信に必要な情報として定義することができる。一方、前記データ送信に必要な情報は、セルに接続する全てのUEのために設定することができる。
【0088】
(CPゾーン設定方法)
以下、前記CPゾーンを設定する方法を、ランダム接続手続を仮定して説明する。CPゾーンが設定されていない場合のランダム接続手続では、PRACH送信後に応答メッセージを介してULグラントを受信した場合にのみRRCメッセージを送信することができる。その一方で、CPゾーンを通じてランダム接続手続を行う場合、端末は、プリアンブルシーケンスと同一の時間リソース又は連続する時間リソースを用いてRRCメッセージを送信することができる。すなわち、ランダム接続手続のためにCPゾーンが設定された場合、PRACHとRRCメッセージを同一のTTI(Transmit Time Interval)、隣接したTTI、他のTTIなどを用いて送信することができる。以下、PRACHとCPゾーンとの関係を説明する。
【0089】
図11を参照して、本発明の一実施例によってランダム接続手続のためのCPゾーンを設定する具体的な方法を説明する。
図11の(a)は、イントラサブフレーム設定方式を示し、
図11の(b)は、インターサブフレーム設定方式を示し、
図11の(c)は、これらが混在された方式を示す。
【0090】
PRACH及びCPゾーンは、イントラ(Intra)サブフレーム設定方式、インター(Inter)サブフレーム設定方式を用いて設定したり、又は、二つの方式が混在された方式で設定することができる。
【0091】
図11の(a)を参照すれば、PRACHとCPゾーンは、イントラサブフレーム設定方式で設定することができる。イントラサブフレーム設定方式によれば、同一のサブフレーム内で前記PRACH及びRRCメッセージが送信される。この場合、時分割多重化(Time Division Multiplex)又は周波数分割多重化(Frequency Division Multiplex)方式を用いることができる。この場合、PRACHが送信されるサブフレームでRRCメッセージが共に送信される。これを、一つのTTIで送信されると表現することができる。
【0092】
図11の(b)を参照すれば、PRACHとCPゾーンは、インターサブフレーム設定方式で設定することができる。インターサブフレーム設定方式によれば、前記PRACH及びRRCメッセージが互いに異なる隣接したサブフレームで送信される。一つのサブフレームでプリアンブルが送信された後、後続するサブフレームでRRCメッセージが送信され得る。すなわち、PRACH及びRRCメッセージは2個のTTIで送信される。
【0093】
また、PRACH及びCPゾーンのリソースは、
図11の(c)に示したように、前記2つの方式が混在されて設定されてもよい。例えば、PRACHは、毎サブフレームごとに設定されるが、CPゾーンは二つのサブフレーム間隔で設定され得る。
【0094】
PRACH及びCPゾーンは、セル運用技法によって多様な方式で設定されてもよい。一方、セル内のリソース活用を最大化するために、特定サブフレームではPRACH又はCPゾーンを設定しない場合もある。上述したCPゾーンの定義及び前記CPゾーンをセルに設定する方法を用いてシステムの待機時間(latency)を最小化することができる。
【0095】
以下、CPゾーンがランダム接続手続のために設定される場合を仮定し、ランダム接続手続を具体的に説明する。
【0096】
図12及び
図13は、CPゾーンの設定有無によるランダム接続手続を比較して説明するための図である。
【0097】
ランダム接続手続では、場合によって、プリアンブルの送信を省略することができ、プリアンブルの送信が省略される場合、端末は、DLデータを受信し、同期化のためのTA(Timing Alignment)値を予め取得することができる。また、場合によって、端末は、TAを受信することなく、TA値無しでGPS又はeNBのタイミング差値を用いてタイミングを調節することもできる。以下では、eNBと端末との間の精巧なタイミング調節のためにプリアンブルを送信する場合を仮定し、ランダム接続手続を説明する。
【0098】
図12の(a)は、CPゾーンを設定していない場合の競争ベースのランダム接続手続を例示する。
図12の(a)を参照すれば、競争ベースのランダム接続手続では、ランダム接続応答メッセージを介して次のULメッセージのためのULグラントが基地局から送信される。CPゾーンがランダム接続手続のために設定される場合、CPゾーンは、3番目に送信されるRRCメッセージ(例えば、RRC要求メッセージ、NAS要求メッセージ)のために使用することができる。
【0099】
図13の(a)は、CPゾーンを設定した場合の競争ベースのランダム接続手続を例示する。
【0100】
図13の(a)を参照すれば、端末は、ランダム接続手続を行うとき、プリアンブルを送信すると同時に、又は連続的にRRCメッセージを送信することができる。具体的に、端末は、プリアンブルを送信すると同時に、又は連続的に競争(contention)を通じて選択したPUSCHのCPRBを介してULグラント無しでRRCメッセージを送信することができる。すなわち、端末は、2ステップのランダム接続手続を行うことができる。すなわち、競争―ベースのランダム接続手続である場合、端末は、CPゾーンを用いて
図11(a)の3番目のメッセージとプリアンブルを同時に又は連続して送信することができる。
【0101】
図12の(b)は、CPゾーンを設定していない場合の専用ランダム接続手続を例示する。
【0102】
図12の(b)を参照すれば、専用ランダム接続手続は、ランダム接続応答メッセージが送信される3ステップまでの手続を含む。専用ランダム接続手続では、ランダム接続応答メッセージを介してランダム接続手続以後に送信されるULメッセージのためのULグラントが基地局から送信される。CPゾーンが専用ランダム接続手続のために設定された場合、前記CPゾーンは、ランダム接続手続以後に送信されるRRCメッセージの送信のために使用することができる。
【0103】
図13の(b)は、CPゾーンを設定した場合の専用ランダム接続手続を例示する。
【0104】
図13の(b)を参照すれば、非競争―ベースのランダム接続手続の場合、端末は、ランダム接続手続を行った後で送信することができたRRCメッセージをランダム接続手続で送信することができる。その結果、全体のRRC手続(例えば、ハンドオーバー遂行)をより速く行うことができる。具体的に、端末は、プリアンブルを送信すると同時に、又は連続的に競争を通じて選択したPUSCHのCPRBを介してULグラント無しでRRCメッセージを送信することができる。例えば、端末がハンドオーバーを行う場合は、サービングeNBがUEにプリアンブルを割り当てる。その後、eNBはターゲットeNBにプリアンブルを送信する。CPゾーンが設定された場合、端末は、CPゾーンを用いてターゲットeNBにプリアンブルを送信すると同時に、又は連続してハンドオーバー完了メッセージ(HO complete message)を送信する。
【0105】
前記RRCメッセージは、ランダム接続が行われる手続によって、次のメッセージのうち一つであり得る。1)初期接続手続の場合、前記RRCメッセージはRRC連結要求(RRC connection request)メッセージであり得る。2)ハンドオーバー(Hand Over、HO)手続の場合、前記RRCメッセージはRRC連結再構成完了(RRC connection reconfiguration complete)メッセージであり得る。3)RRC連結再設定手続の場合、前記RRCメッセージはRRC連結再設定要求(RRC connection re―establishment request)メッセージであり得る。
【0106】
以下、ランダム接続手続のためのCPゾーンを設定した場合の効果に対して、
図8及び
図14を参照して具体的に説明する。
【0107】
図14は、ランダム接続手続のためのCPゾーンを設定した場合の効果を説明するための図である。
図14の(a)を参照して競争ベースのランダム接続手続に対して説明し、
図14の(b)を参照して専用ランダム接続手続に対して説明する。
【0108】
ランダム接続手続のためのCPゾーンを設定した場合の効果を、
図8に関する説明と比較して説明する。
【0109】
図8の(a)を参照すれば、CPゾーンが設定されていない場合、競争―ベースのランダム接続手続を行う端末はRACHプリアンブルを送信し、eNBからランダム接続応答を受信した後、eNBにRRC/NAS要求を送信する。この場合、待機時間に関して、標準文書では上述した表1のように分析している。
【0110】
表1を参照すれば、
図8の(a)の8番目のステップであるRRC連結設定メッセージの受信(コンポーネント8)までの総待機時間は15.5[ms]である。
【0111】
図14の(a)によれば、CPゾーンを設定する場合、端末は、ランダム接続応答を受信することなく、RACHプリアンブル送信と同時に又は連続してRRC/NAS要求メッセージをeNBに送信する。この場合、RRC連結設定メッセージの受信まで必要な待機時間は、下記の表3に示した通りである。
【0113】
表3を参照すれば、
図14の(a)の5番目のステップであるRRC連結設定メッセージの受信(コンポーネント8)までの総待機時間は6.5[ms]である。すなわち、CPゾーンを設定した結果、CPゾーンを設定する前の待機時間と比較して9[ms]だけ待機時間を減少させることができる。
【0114】
以下、専用ランダム接続手続を、ハンドオーバー(HO)手続を行う場合を仮定して説明する。
【0115】
図8の(b)を参照すれば、CPゾーンを設定していない場合の専用ランダム接続手続中にハンドオーバーを行う端末は、RACHプリアンブルを送信し、eNBからランダム接続応答を受信した後、eNBにRRC連結再設定完了メッセージを送信する。この場合、待機時間に関して、標準文書では上述した表2のように分析している。
【0116】
表2を参照すれば、
図8(b)の7番目のステップであるDLデータの送信(コンポーネント7)までの総待機時間は10.5[ms]である。
【0117】
図14の(b)によれば、CPゾーンを設定する場合、端末は、ランダム接続応答を受信することなく、RACHプリアンブル送信と同時に、又は連続してRRC連結再設定完了メッセージをeNBに送信する。この場合、RRC連結設定メッセージの受信まで必要な待機時間は、下記の表4に示した通りである。
【0119】
表4を参照すれば、
図14の(b)の6番目のステップであるランダム接続応答の送信までの総待機時間は7.5[ms]である。すなわち、CPゾーンを設定した結果、CPゾーンを設定する前の待機時間と比較して3[ms]だけ待機時間を減少させることができる。すなわち、CPゾーンを設定していない場合の非競争ベースのランダム接続手続ではRRCメッセージ送信のためにULグラントメッセージを受信しなければならなかったが、CPゾーンを設定する場合、ULグラントメッセージを受信する必要がないので、全体の手続の待機時間を減少させることができる。
【0120】
このように、ランダム接続手続のためにCPゾーンを設定した場合、RRCメッセージ送信のためのULグラントメッセージの送受信による待機時間を減少させることができる。
【0121】
図15は、本発明の一実施例に係る通信装置のブロック構成図である。
【0122】
図15を参照すれば、無線通信システムは、基地局(BS)110及び端末(UE)120を含む。無線通信システムがリレーを含む場合、基地局又は端末はリレーに取り替えることができる。
【0123】
下りリンクにおいて、送信機は前記基地局110の一部であり、受信機は前記端末120の一部であり得る。上りリンクにおいて、送信機は前記端末120の一部であり、受信機は前記基地局110の一部であり得る。
【0124】
基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波数(Radio Frequency、RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手続及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ114は、プロセッサ112と連結され、プロセッサ112の動作と関連する多様な情報を格納する。RFユニット116は、プロセッサ112と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリ124及びRFユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手続及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ124は、プロセッサ122と連結され、プロセッサ122の動作と関連する多様な情報を格納する。RFユニット126は、プロセッサ122と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0125】
以上で説明した各実施例は、本発明の構成要素と特徴が所定形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含ませることができ、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含ませ得ることは自明である。
【0126】
本文書において、本発明の各実施例は、主に端末と基地局との間の信号送受信関係を中心に説明した。このような送受信関係は、端末とリレー又は基地局とリレーとの間の信号送受信にも同一/類似する形に拡張される。本文書で基地局によって行われると説明した特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)によって行うことができる。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノードからなるネットワークで端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行えることは自明である。基地局は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に取り替えることができる。また、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語に取り替えることができる。
【0127】
本発明に係る実施例は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0128】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手続、関数などの形態に具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納してプロセッサによって駆動することができる。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に公知となった多様な手段によって前記プロセッサとデータをやり取りすることができる。
【0129】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。