特許第6383090号(P6383090)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383090
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】シートベルトバックル装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A44B 11/26 20060101AFI20180820BHJP
   B60R 22/18 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   A44B11/26
   B60R22/18
【請求項の数】19
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-505451(P2017-505451)
(86)(22)【出願日】2015年8月17日
(65)【公表番号】特表2017-523840(P2017-523840A)
(43)【公表日】2017年8月24日
(86)【国際出願番号】US2015045453
(87)【国際公開番号】WO2016069092
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2017年2月3日
(31)【優先権主張番号】14/528,386
(32)【優先日】2014年10月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597065363
【氏名又は名称】オートリブ エーエスピー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100098143
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 雄二
(72)【発明者】
【氏名】コプロビッチ、クリス
(72)【発明者】
【氏名】アリマス、ファン
(72)【発明者】
【氏名】バウナー、ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ビン
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−154015(JP,A)
【文献】 実開昭57−203813(JP,U)
【文献】 米国特許第05526556(US,A)
【文献】 特開2004−222897(JP,A)
【文献】 米国特許第04550474(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0146034(US,A1)
【文献】 特開平03−049702(JP,A)
【文献】 実開昭62−052415(JP,U)
【文献】 特表2003−524549(JP,A)
【文献】 実開昭61−118407(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 11/26
B60R 22/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートベルトを保持するためのバックル装置であって、
ベース部と、当該ベース部から延びる第1及び第2のフィンガー部とを有するラッチプレートと;
内部空洞を有する筐体を有し、前記ラッチプレートを受け入れて保持するシートベルトバックルとを備え、
前記ラッチプレートにおいて、前記ベース部と第1及び第2のフィンガー部が一体成形され、
前記シートベルトバックルは、前記筐体内に配置され、前記筐体に対して往復可動であるボタンと;前記ラッチプレートの第1及び第2のフィンガー部が挿入される挿入スロットと;前記挿入スロット内に配置され、当該挿入スロットの一部分を閉塞することで、第1及び第2のスロット部分を形成するブロック部材とを備え、
前記第1及び第2のスロット部分が、前記第1及び第2のフィンガー部をそれぞれ受け入れるように構成されることを特徴とするバックル装置。
【請求項2】
前記バックルが、前記筐体内に配置された往復する留め部材を含み、前記留め部材が、前記第1及び第2のスロット部分を通して挿入されたラッチプレートを保持するように構成されている、請求項1に記載のバックル装置
【請求項3】
前記留め部材が、2つのフィンガー部を有するラッチプレートを保持するように構成された一対の支柱を含む、請求項2に記載のバックル装置
【請求項4】
前記ブロック部材が、前記ボタンと一体的に形成されて前記ボタンと共に動くブロックアウト部分を備える、請求項1乃至3の何れか1項に記載のバックル装置
【請求項5】
前記筐体内に配置されたイジェクタを更に備え、前記イジェクタが、前記挿入スロットの開口部の方へ偏向され、前記筐体内で往復可動であり、前記イジェクタが、前記挿入スロットへの前記ラッチプレートの挿入に応じて前記開口部から離れて平行移動する、請求項1乃至4の何れか一項に記載のバックル装置
【請求項6】
前記イジェクタが、前記開口部の方へ延在するイジェクタ突起を含み、前記ブロック部材が、前記イジェクタ突起を備える、請求項5に記載のバックル装置
【請求項7】
前記第1及び第2のスロット部分が、同じ幅を有する、請求項1乃至6の何れか1項に記載のバックル装置
【請求項8】
前記ブロックアウト部分が、前記バックルの幅方向の中心に位置する、請求項に記載のバックル装置
【請求項9】
前記第1及び第2のスロット部分が、異なる幅を有する、請求項1乃至6の何れか1項に記載のバックル装置
【請求項10】
前記ブロック部材が、前記バックルの幅方向の中心からオフセットされた位置に配置される、請求項1乃至6の何れか1項に記載のバックル装置
【請求項11】
前記留め部材が、前記ボタンによる作動に応じて枢動し、前記支柱が、前記留め部材と共にそろって動く、請求項3に記載のバックル装置
【請求項12】
車両用シートベルトを保持するためのバックルシステムであって、
ベース部分並びに前記ベース部分から延在する第1及び第2のフィンガー部を有するラッチプレートと、
前記ラッチプレートの前記フィンガー部を受け入れて保持するように構成されたシートベルトバックルであって、前記シートベルトバックルが、車両構造への取り付けに適合された筐体を含み、前記筐体が、内部空洞を画定する、シートベルトバックルと、
前記バックル筐体によって少なくとも部分的に画定された挿入スロットであって、開口部を画定する、挿入スロットと、
前記挿入スロット内に配置されたブロック部材であって、前記開口部の一部分を閉塞するブロック部材と、を備え、
前記挿入スロットが、前記バックル筐体及び前記ブロック部材によって画定された第1及び第2のスロット部分を有し、
前記第1及び第2のスロット部分が、前記ラッチプレートの前記第1及び第2のフィンガー部を受け入れるようなサイズにされ、かつそのように構成され、
前記ラッチプレートの前記フィンガー部及びベース部分が一体成形されていることを特徴とするバックルシステム
【請求項13】
前記ベース部分及びフィンガー部が、概ね同一平面上にある、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記バックル内に配置されたイジェクタを更に備え、前記イジェクタが、前記開口部の方へ偏向され、前記筐体内で往復可動であり、前記イジェクタが、前記挿入スロットへの前記ラッチプレートの挿入に応じて前記開口部から離れて平行移動し、前記イジェクタが、前記開口部の方へ延在するイジェクタ突起を含み、前記ブロック部材が、前記イジェクタ突起を備える、請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1のフィンガー部が、前記第2のフィンガー部よりも幅広であり、前記第1のスロット部分が、前記第2のスロット部分よりも幅広である、請求項12乃至14の何れか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1のフィンガー部及び第2のフィンガー部が同じ幅であり、前記第1のスロット部分及び第2のスロット部分が同じ幅である、請求項12乃至14の何れか1項に記載のシステム。
【請求項17】
バックルが、前記バックル筐体内に配置された押し下げ可能なボタンを含み、前記ブロック部材が、ブロックアウト部分を備え、前記ブロック部材及び押し下げ可能なボタンが、一体型構造である、請求項12乃至16の何れか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1及び第2のフィンガー部の各々が、窓部を有し
前記バックルが、一対の支柱を有する可動留め部材を含み、
前記支柱が、前記窓内に受け入れられて、前記ラッチプレートを保持するように構成されている、請求項12乃至17の何れか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記窓が、正方形、長方形、円形、又は三角形形状のうちの1つを有する、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車乗員拘束システムの一部としての使用に適合されたシートベルトバックル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シートベルトアセンブリ及びシステムは、自動車に広く用いられている。現在のシステムは、乗員の上部及び下部胴体にわたって延在するシートベルト帯ひもと、ベルトが乗員の様々な大きさに適合され得るように、かつ使用されないときには都合良く邪魔になり得ないように、帯ひもの引出し及び引込みを可能にするための引込み調整器とを含む、一定の共通要素を有する。シートベルトアセンブリは、典型的には、ラッチプレートに解放可能に取着するバックルを更に含む。
【0003】
シートベルトアセンブリは、車両衝突条件において必要な拘束効果を提供するために、かつ更に政府規制に従うために、自動車構造要素に確実に固着される必要がある。更に、シートベルトアセンブリは、乗員をその座席内に確実に保持する一方で、乗員が種々の条件及び状況下で、容易に座席に入り、かつ座席から出ることも可能にする必要がある。
【0004】
典型的なシートベルトアセンブリは、例えば、座席フレーム又は乗員区画の床面などの車両構造に確実に取り付けられたバックルを含む。バックルは、典型的には、ラッチプレートを受け入れて保持するようなサイズにされたスロットを含む。
【0005】
ラッチプレートは、典型的には、シートベルト帯ひもに取着される。シートベルト帯ひもは、典型的には、一端において車両構造に固定され、反対端が、典型的には、様々な負荷に応じて帯ひもを引出す及び引込むように構成された内部巻取器を有する引込み調整器に固定される。ラッチプレートは、典型的には、ラッチプレートが、帯ひもに沿って摺動することができるように、かつ乗員の大きさに対して調整され得るように、シートベルト帯ひもを細長い開口部又はスロットに通過させることによって取着される。ラッチプレートは、典型的には、シートベルトがバックル締付構成又はバックル締付解除構成のいずれであろうと、ラッチプレートが帯ひも上にとどまるように帯ひもに取着される。
【0006】
バックルは、典型的には、押しボタンを含む筐体の形態にある。単一のスロットが、バックルの頂部に設けられて、押しボタンと筐体との間に画定されており、その中に単一のラッチプレートが挿入される。他の形態では、押しボタンが筐体の側に設けられ、筐体が、バックルの頂部においてスロットを画定する。
【0007】
シートベルトは、本質的に、その耐用期間を通して複数回、挿入され、また取り外されるので、シートベルトがバックル締付解除状態にある長い期間が存在する。この状態では、筐体の頂部にあるスロットが開いており、バックル締付が乗員によって所望されるときにラッチプレートを受け入れることができる。
【0008】
いくつかのアプローチでは、バックルは、垂直位置に維持され、乗員により容易な利用機会を提供する。他のアプローチでは、バックルは、車両座席に対して水平に置かれてもよい。多くの場合、バックルは、車両座席内に引っ込められており、目立たない車両座席を提供する。これらのアプローチのそれぞれでは、スロットは、ゴミ又は他の物体がスロットに挿入される、又は不注意でスロットの中に落ちる影響を受けやすい。かかるゴミは、硬貨、ピン、紙ばさみ、砂利、ヘアピン、輪ゴム、又は他の類似の品物を含み得る。バックル内にとどまることになるゴミは、適切なバックル動作を妨げる可能性がある。より小さなスロットを持つシートベルトバックルが開発されているが、小型スロットは、設計基準に合わないことがあるより小さな留め金を結果としてもたらす。例えば、従来のベルトバックルスロットは、バックルにわたって広がる幅と、ラッチプレートの厚さに対応する高さとを有する。スロットはまた、ラッチプレートの長さの少なくとも一部分を受け入れるための深さを有する。より小さなスロット設計の一例が、5点式シートベルト設計で一対の別個のラッチプレートを使用するチャイルドシートで使用されている。より小さなスロットは、より小さな幅を有する一方で、ほぼ同じ高さを有する。これらの設計は、1つのラッチプレートが、子供乗員の片側からバックル締付され、また第2のラッチプレートが、他方側からバックル締付されることを要求する。したがって、各スロットが、従来のバックルよりも小さな幅を有する、2つのスロットが使用される。ラッチプレートは、子供乗員の両脚の間に配置された中央バックルにおいて合流する。しかしながら、かかる設計は、チャイルドシートよりも大きく成長した乗員には非実用的である。それらは、かえって不快感を与え、大きさが変化する乗員に適応するように調整することは困難である。その上、2つの別個のラッチプレートの使用は、必然的に、単一のラッチプレート及びバックルシステムよりもバックル締付及びバックル締付解除を困難にさせる。したがって、改善が、ゴミに対するバックルの防止性を改善するシートベルトバックル締付システムになされ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に従うシートベルトバックル締付システムは、従来の設計に類似する全幅を維持しながら、ゴミがバックルスロットに入ることを制限又は防止するという利点をもたらす。しかしながら、スロットは、2つのスロット部分に分割され、各スロット部分の幅は、単一のスロットの全幅よりも小さい。これは、バックルの機能性を改善して、要求される高価な修理又は交換の事例を減らす。バックルは、2つのスロット部分を画定する、スロット内に配置されたブロック部材を含む。ブロック部材は、ボタンと一体型であるブロックアウト部分の形態にあり得る。ブロックアウト部分は、スロットのより小さな幅を画定する。ラッチプレートは、一体型構造の一部である2つのフィンガー部を有する。2つのフィンガー部を有する単一のラッチプレートは、類似のラッチプレートに似ており、従来のシステムに対して改造され得る。バックルは、ボタンを押すことに応じて枢動可能な留め部材を空洞内に含む。留め部材は、フィンガー部によって画定された窓に挿入されることによってフィンガー部を保持する一対の支柱を含む。
【0010】
ブロック部材は、代替的に、バックル内に配置されたイジェクタから突起した形態であってもよい。突起は、バックルスロットの開口部の方へ延在し、それによって、スロットを2つのより小さなスロット部分に分割する。突起は、ゴミが筐体に入ることを閉塞するので、イジェクタ突起が、ブロックアウト部分の代わりに使用され得る。しかしながら、突起を有するイジェクタがまた、いくつかの事例ではブロックアウト部分に加えて使用されてもよい。
【0011】
本発明の更なる利益及び利点は、添付図面と共に理解される、好適な実施形態の後続の記載及び添付の特許請求の範囲から、本発明が関係する当業者に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】バックルと一対のフィンガー部を有するラッチプレートとを含むシートベルトバックル締付システムを示す等角図である。
図2】バックル及びラッチプレート、並びにバックルの内部構成要素を例示する分解図である。
図3】バックルの上面図であり、ブロックアウト部分と、バックル及びブロックアウト部分によって画定された概ね等しいサイズの一対のスロットと、を示す。
図4ラッチプレートの前面図であり、概ね等しい幅を有するフィンガー部を例示する。
図5図4の5−5線に沿って取られたラッチプレートの断面図である。
図6ラッチプレートの側面図であり、ラッチプレートのベース部分が、フィンガー部と概ね同一平面上にあることを示す。
図7ラッチプレートの側面図であり、フィンガー部に対してある角度に整列されたラッチプレートを示す。
図8】異なる幅のフィンガー部を有するラッチプレートの前面図である。
図9】オフセット位置にあり、かつ異なる幅を有する一対のスロットを画定するブロックアウト部分を例示するバックルの上面図である。
図10イジェクタ突起の形態にあるブロック部材を有する代替のバックルを示す等角図である。
図11図2ラッチプレートよりも短いフィンガー部を有する代替のラッチプレートの等角図である。
図12イジェクタ突起を有する代替のイジェクタの等角図である。
図13図10のバックル、図11ラッチプレート、及び図12イジェクタを有する代替のバックル締付システムの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の様々な実施形態に従うシートベルトバックル締付システム10を有する乗員拘束システムが、図1〜9に例示される。図1を参照すると、システム10は、車両構造14への取り付けに適合されたバックル12と、バックル12によって受け入れられ、固定されるように適合されたラッチプレート16と、を含む。ラッチプレート16は、ラッチプレート16がバックルによって固定されるときに、システム10のシートベルト帯ひも18がバックル12によって保持されることを可能にするように更に適合される。
【0014】
1つのアプローチでは、ベルト帯ひも18が、その下端部に固定具20及びその上端部に引込み調整器22を有する。固定具20及び引込み調整器22は、プリテンショナー機能を有してもよいし、有さなくてもよい。それ故、ベルト帯ひも18は、ラッチプレート16がバックル12によって受け入れられて保持されるときにベルト帯ひも18の端部において及びバックル12において、車両への3つの接続点を有しており、それによって、帯ひも18を保持する。
【0015】
図1及び2を参照すると、バックル12は、概ね長方形のカートリッジ形状を有する。バックル12は、既知の製造方法によって、例えば、接着剤、機械式締結具、圧力ばめ、又は同様のものなどによって共に接続される様々な構成要素からなる。バックル12は、様々な内部構成要素を例示する分解図で図2に示されている。バックル12は、バックル12の概ね外形を画定する外部筐体30を含む。筐体30は、概ね湾曲した形状を有しており、快適感を車両乗員に提供する。
【0016】
バックル12はまた、外部筐体30に結合されたベースカバー32を含んでおり、概ね密閉された構造を提供する。勿論、密閉空間であれば他の様態もまた、例えば、所望される形状の射出成形を通じて、利用され得る。密閉空間をバックル12に提供するための他の既知の様態が、この開示において意図されることが認識されるであろう。
【0017】
したがって、バックル12はまた、外部筐体30及びベースカバー32内の内部空洞36を画定する。内部空洞36は、バックル12の様々な内部構成要素に適応するようなサイズにされており、それらのうちのいくつかは、固定され、それらのうちのいくつかは、筐体30及びベースカバー32に対して可動である。
【0018】
例えば、図2及び3を参照すると、バックル12は、筐体30に対してバックル12内を平行移動する押し込み可能なボタン40を含む。ボタン40は、バックル12の内部構成要素42のアセンブリと機械的に協働し、内部構成要素42が、従来の様態でラッチプレート16を解放するように動くことを引き起こす。これらの内部構成要素42は、以下に更に詳細に記載される。
【0019】
バックル12及びその内部構成要素42は、閉状態と開状態とを有する。ボタン40が押されないときに、構成要素42は、挿入されたラッチプレート16がバックル12から取り外されることを防止する位置にあるように、構成要素42及びボタン40は、閉状態の方へ偏向される。ボタン40をその偏向に対して及び開状態の方へ押すことは、次いで、内部構成要素42をそれらの偏向に対抗させて及び開状態にさせて、それによって、ラッチプレート16がバックルから取り外されることを可能にする。
【0020】
内部構成要素42はまた、従来のバックルにおいて典型的であるように、ボタン40が押されることを要求せずに、ラッチプレート16がバックル12に挿入されることを可能にするように配設される。ラッチプレート16は、構成要素が、それらに接触した後に動くことを引き起こし、それらをそれらの偏向に対抗させる。ラッチプレート16が、所定の距離で一旦挿入されたら、構成要素42の偏向は、それらを閉状態まで戻させ、それによって、ラッチプレート16を閉位置に保持する。
【0021】
上記したように、図2の分解図を参照すると、ラッチプレート16が、従来のバックルに類似した様態でバックル12の内部構成要素42によって保持される。内部構成要素42は、ベースフレーム110と、ベース部材110に回転可能に結合された留め部材80とを含む。留め部材80は、ベース部材110のヒンジ穴117内に回転可能に挿入されるヒンジ突起81を含む。構成要素42は、イジェクタ213及び施錠棒230を更に含む。イジェクタ213は、ベースフレーム110のイジェクタスロット118に挿入される。施錠棒230は、ベースフレーム110の移動性スロット116内に挿入される。ボタン40及び施錠棒230に結合される慣性レバー160が、設けられている。ボタン40が押し下げられるとき、施錠棒230は、移動性スロット116に沿って動き、留め部材80を開位置まで枢動させて、ラッチプレート16を解放する。
【0022】
図4を参照すると、単一の舌部分を含む従来のラッチプレートとは異なって、ラッチプレート16は、一対のフィンガー部52を有する舌部分50を含む。勿論、更なるフィンガー部がまた、他のアプローチにおいて使用され得る。2つのフィンガー部52と共に動く2つの窓54が存在するように、フィンガー部52は、それぞれ、各フィンガー部52の本体を通って延在する貫通穴の形態で窓54を画定する。窓54は、フィンガー部52の長手方向に平行な方向に延在する概ね細長い形状を有する。しかしながら、他の形状、例えば、同じ長さ及び幅を有する窓、又は円形若しくは楕円の形態にある窓、あるいはそれらの長さよりも幅広の形態にある窓などがまた、いくつかの実施形態において使用され得る。
【0023】
フィンガー部52を含む舌50は、従来のラッチプレートに類似して、薄くて平坦な形状を有する。舌及びフィンガー部52のそれぞれは、片側に第1の平坦面と、反対側に第2の平坦面とを有する。したがって、舌50及びフィンガー部52は、図5に示されるように、概ね長方形断面をそれぞれ有する。フィンガー部52は、ラッチプレート16のベース部分56から延在し、ベース部分56は、フィンガー部52を含む舌部分50よりも幅広である。1つのアプローチでは、ベース部分56が、ラッチプレート16の構造上に延在してベース部分56を画定するプラスチックなどのような外側被覆部分57を伴って、フィンガー部52と一体型である。別のアプローチでは、ベース部分56は、舌50とは別個の部分であってもよく、既知の取着方法を使用して舌50に取着され得る。
【0024】
ベース部分56はまた、横断面がフィンガー部52の方へ減少するように、フィンガー部52の方へ減少する先細部も有する。フィンガー部52を通る舌50の断面は、図5に示されるように、中間の空間と共に、並んだ一対の長方形として見える。
【0025】
舌50はまた、フィンガー部52の間の細長いチャネル58を画定する。チャネル58は、舌50の長手方向軸に平行な方向にフィンガー部52の端部からベース部分56まで延在する。チャネル58は、したがって、要素が、チャネル58を通って受け入れられることを可能にするように構成される。言い換えれば、2つのフィンガー部52を有する舌50が、物理的要素によって間隔を置かれた一対の開口部に挿入され得る。
【0026】
図6を参照すると、ラッチプレート16のベース部分56は、1つのアプローチでは、舌50及びフィンガー部52と同じ平面に沿って置かれ得る。別のアプローチでは、ベース部分56が、図7に示されるように、舌50及びフィンガー部52の平面に対してある角度にある平面内に整列され得る。このアプローチでは、バックルに対するラッチプレート16の関係は、それが挿入されるときのラッチプレート16の配向に依存する。
【0027】
フィンガー部52は、1つのアプローチでは、図4に示されるように、同じサイズ及び長さであり、ラッチプレート16上に対称的に配設される。このアプローチでは、ラッチプレート16が、その長手方向軸の周りに反転されるかどうかに関係なく挿入され得る。したがって、同じサイズを有するフィンガー部52が、同一平面上のベース部分56を有するラッチプレートのために好ましい。
【0028】
図8を参照すると、別のアプローチでは、フィンガー部52が異なるサイズを有し、したがって、ラッチプレート16上で非対照的である。このアプローチでは、ラッチプレート16が、ある配向に、ただし、非反転配向に、挿入され得る。フィンガー部52のこの構成は、ラッチプレートが挿入されるときに、ベース部分56がバックル12に対して同じ方向に傾斜されるように、傾斜されたベース部分56を有するラッチプレートのために好ましいであろう。
【0029】
しかしながら、異なるサイズのフィンガー部52が、平坦なラッチプレート16構成のために使用され得ることが認識されるであろう。同じように、同様のサイズのフィンガー部52が、曲がったラッチプレート16構成上で使用されてもよい。
【0030】
ラッチプレート16は、ボタン40の作動を要求せずに、挿入され得る。ラッチプレート16は、フィンガー部52の窓54内に受け入れられる支柱82によって保持される。支柱82は、留め部材80の一部である。留め部材80は、ボタン40の押し下げが留め部材80を枢動するように、ボタン40に動作可能に結合され、窓54との嵌合から支柱82を外す。留め部材80の運動は、フィンガー部52のそれぞれがほぼ同時に解放されるように、両方の支柱82が動くことを引き起こす。イジェクタ213は、挿入の方向とは逆の方向に偏向される。支柱82がフィンガー部52から解放されると、イジェクタ213は、ラッチプレート16がバックル12から排出されるように、かつボタン40がもはや押されない場合でさえもラッチプレート16が取り外され得るように、フィンガー部52及びラッチプレートを支柱80から離させる。
【0031】
図3を参照すると、バックル12及びその構成要素部分が、並んで配設された一対のスロット60を画定するように結合する。スロット60は、ラッチプレートフィンガー部52を受け入れるようなサイズにされ、かつそのように構成される。好ましくは、スロット60は、フィンガー部52よりもわずかに大きいサイズにされ、フィンガー部52が、スロット60により容易に挿入されることを可能にする。しかしながら、スロット60は、フィンガー部52及びラッチプレート16が、挿入されたときにバックル12に確実に締結されないようなほど大き過ぎない。スロット60は、バックル12に一体化されたブロックアウト部分70の形態でブロック部材69によって分離される。ブロックアウト部分70は、好適なアプローチでは、ボタン40と一体化される。しかしながら、ブロックアウト部分はまた、別のアプローチでは、筐体30と一体化されてもよい。言い換えれば、バックル12がスロットを画定し、ブロックアウト部分70が、スロットを分割して、第1及び第2のスロット部分を画定する。ブロック部材69の他の形態が、バックル12の内部構成要素を参照して後に記載される。
【0032】
1つのアプローチでは、ブロックアウト部分70が、図3に例示されるように、一対の均等サイズのスロット60を画定するようにバックル12内に位置付けられている。このアプローチでは、スロット60を挿入の方向から見るときにバックル12が対称的であるように、ブロックアウト部分70が、バックル12上の概ね中心に置かれる。このアプローチでは、ラッチプレート16が、2つの異なる180度の配向に挿入され得る。これは、シートベルト帯ひも18のねじれ又は折り畳みに起因してラッチプレート16が反転されることになり得る設計、及びラッチプレート16の配向が重要ではなく、例えば、180度の配向に関わらず同じに見えるラッチプレート16などの設計に好ましいであろう。
【0033】
図9を参照すると、ブロックアウト部分70は、スロット60が異なる幅を有する及び挿入の方向から見たときにバックル12が非対称的に見えるように、左又は右のいずれかの片側にオフセットされる。このアプローチでは、ラッチプレート16が、1つの特定の配向に挿入され得る。
【0034】
上記したように、フィンガー部52は、同様のサイズにされ得るか、又は異なるサイズを有し得る。したがって、同様サイズのフィンガー部52が、中心に置かれたブロックアウト部分70を有するバックル12に使用され、異なるサイズのフィンガー部52が、オフセットされたブロックアウト部分70を有するバックル12のために使用される。
【0035】
上記したように、ブロックアウト部分70は、バックル12に一体化される。図3を参照すると、ブロックアウト部分70は、1つのアプローチでは、バックル12の中及び外に動くボタン40に一体化される。したがって、ブロックアウト部分70は、ボタン40が押される際に、そのボタンと共に移動して、ラッチプレート16をバックル12から解放する。ラッチプレート16がバックル12に挿入されるとき、ブロックアウト部分70は、バックル12の頂部の近くにとどまって動かない。スロット60へのフィンガー部52の挿入は、ブロックアウト部分70に対して作用しない。ラッチプレート16は、試みられた挿入の間に正しく位置合わせされない場合、フィンガー部52はスロット60に入らない。フィンガー部52のうちの一方がブロックアウト部分70に接触する事象では、フィンガー部52のもう一方がバックル筐体30に接触するので、ラッチプレート16は、ボタンの挿入及び移動を制限される。
【0036】
ラッチプレート16がバックル12に挿入されないとき、ブロックアウト部分70はバックル12の頂部にとどまり、それによって、ゴミがバックル12の内部に入る可能性を減らす。
【0037】
ラッチプレート16が挿入されると同時にボタン40が押し下げられるとき、バックル12の中へのブロックアウト部分70の運動は、ラッチプレートのベース部分56がバックル12の頂部にかかるので、ゴミがバックル12に入る可能性を増やさず、ゴミを阻止する。
【0038】
ラッチプレート16が挿入されないときにボタン40が押し下げられる場合、ブロックアウト部分70がバックルの内側にあるときに、より幅広のゴミが、バックル12に入る可能性がある。しかしながら、ボタンがバックルの頂部に戻ると、ブロックアウト部分70はバックル12の頂部の方へ逆戻り、それによって、入り得たより幅広のゴミを追い出す。その上、ボタン40が押し下げられるという目的は、ラッチプレート16を解放することであるので、ラッチプレート16が挿入されない場合、ボタン40を押し下げる理由がないので、ラッチプレート16が挿入されずにボタン40が押し下げられるという事例は稀である。それは、ラッチプレート16がバックル12に入るために押し下げられる必要はない。
【0039】
ブロックアウト部分70をボタン40と一体化することによって、既存のバックル設計が、ブロックアウト部分70を有するボタン40と従来のボタンを取り替えることによって修正され得る。ボタン40の残りの部分は、不変のままとすることができる。ブロックアウト部分70によって占有される空間は、従来の設計に既に存在するので、ブロックアウト部分70は、単純にその空間を占有する。同様に、既存のラッチプレートは、ブロックアウト部分70の位置によって画定されたスロット60の幅に対応する2つのフィンガー部52を有するラッチプレート16と交換され得る。窓54を通ってフィンガー部52を保持する2つの支柱82を有する留め部材80が、従来の単一の舌/窓設計で使用される単一の支柱又は爪を有する従来の留め部材と交換することができる。
【0040】
代替のアプローチでは、ブロックアウト部分70が、バックル筐体30において一体化される。このアプローチでは、ブロックアウト部分70が、バックル12の頂部にとどまる。それは、ボタン40が押し下げられる際に動かない。このアプローチは、ボタン40がスロット60に隣接しない設計に有益であり得る。例えば、ボタン40は、バックル12の側に配置され得る。この代替的なアプローチは、図1、3、及び9に示される配設に適用できるが、ブロックアウト部分70は、ボタン40の代わりにバックル筐体30と一体化した状態にある。
【0041】
上記したように、ブロックアウト部分70は、バックル12の中へのゴミの入り込みを制限する。ブロックアウト部分70は、ラッチプレート16のフィンガー部52と協働して、ラッチプレート16がバックル12に挿入されることを可能にする。フィンガー部52は、フィンガー部52の間に配置されたチャネル58を画定する。上記したイジェクタ213は、ボタン40が押し下げられるときに、ラッチプレート16の端部と協働してバックル12からラッチプレート16を排出することに役立つ。より詳細には、ラッチプレート16の挿入された端部が、イジェクタ213を更にバックル12の中に押し込み、ラッチプレート16が所定位置に保持され、イジェクタ213は、挿入方向に対して偏向される。ボタン40が一旦押されると、ラッチプレート16は解放され、それは、イジェクタが、イジェクタ213の偏向に応じてバックル12からラッチプレート16を外させることを可能にする。
【0042】
上記したイジェクタ213は、概ね平坦面を有し、それに対してラッチプレート16が作用する。この種類のイジェクタはまた、従来の単一の舌状ラッチプレートに使用され得る。しかしながら、上記した2つのフィンガー部52を有するラッチプレート16は、チャネル58を画定し、イジェクタ213にわたって連続接触しない。2つのフィンガー部52がイジェクタ213と接触するとき、イジェクタ213とフィンガー部52との接触が、閉ループを画定するように結合してチャネル58を閉じ込める。
【0043】
したがって、別のアプローチでは、図12及び13を参照すると、イジェクタ213が、任意選択的に、バックル12の開口部の方へイジェクタ213から長手方向に延在するイジェクタ突起部分214を含むことができる。この細長い突起214はまた、ブロックアウト部分に加えて又はその代替物として、バックル12の中へのゴミの入り込みを減らし得る。
【0044】
ラッチプレート16が挿入される際にフィンガー部52が突起214を通過できるように、突起部分214は、フィンガー部52間の間隔に対応する幅を有するようなサイズにされる。
【0045】
突起部分214の長さは、バックル12が、ボタン40と一体化されるブロックアウト部分70を含むかどうかに依存する。ブロックアウト部分70が含まれる場合、ブロックアウト部分70は、ボタンが押される際にボタン40と共に動く。それ故、ブロックアウト部分70は、イジェクタ突起214の方へ動くことになる。したがって、イジェクタ突起214は、このアプローチでは、ブロックアウト部分70がイジェクタ突起214に接触せずに、ボタン40が押し下げられることを可能にするのに十分な短い長さを有する。
【0046】
しかしながら、ブロックアウト部分70がボタン40と一体化されない事例では、例えば、ブロックアウト部分70が筐体30と一体化されるとき又はブロックアウト部分70が使用されない場合には、突起214の長さは、より長くすることができる。これらの場合では、ボタン40が、イジェクタ突起214の邪魔をせずに、バックル12の中へ下向きに移動することができる。
【0047】
ブロックアウト部分70が固定位置にある事例では、イジェクタ213がバックル12の開口部の方へ位置付けられるとき、かつ挿入されるラッチプレート16によってバックル12の中に押されないとき、イジェクタ突起214の長さは、それがブロックアウト部分70の後ろに引っ込んだままであるのに十分に短いような長さである。それ故、イジェクタ突起214を有する上記したイジェクタ213は、図1〜9の実施形態において使用され得る。
【0048】
しかしながら、上述したように、ブロック部材69はまた、ブロックアウト部分70の形態にある代わりに、イジェクタ突起214の端部215の形態にあってもよい。イジェクタ突起214の存在は、バックル12が、ブロックアウト部分70を使用しないでゴミの入り込みを制限することを可能にする。ブロックアウト部分70が存在しない事例では、イジェクタ突起214自体が、バックル12に入るゴミに対する防止性をもたらす。
【0049】
図10〜13を参照すると、バックル12の開口部の近くに配置されたイジェクタ突起214の端部215が、上記したブロックアウト部分70の位置に類似して、スロット60内に位置付けられている。イジェクタ突起214が、ブロックアウト部分70の代わりに、一対のスロット60を画定する。ブロックアウト部分70に類似して、イジェクタ突起214もまた、異なったサイズにされたスロット60を画定するように横にオフセットされ得る。
【0050】
このアプローチでは、ボタン40及び筐体30が、イジェクタ突起214を用いずに、従来の単一の舌状ラッチプレートがスロット60に挿入され得るように、単一の舌状ラッチプレートを用いる従来のバックルにおけるものと同じである。しかしながら、イジェクタ突起214の存在は、単一の舌状ラッチプレートの指示を妨げる。イジェクタ突起214を有するイジェクタ213は、従来のバックルにおける従来のイジェクタと迅速かつ効率的に交換することができる。
【0051】
このアプローチでは、イジェクタ突起214の長さは、チャネル58の長さに概ね対応する。あるいは、言い換えれば、チャネル58の長さは、イジェクタ突起214の長さに対応する。突起214はまた、チャネル58の長さよりも短い場合がある。この場合では、間隙が、突起214の端部215とチャネル58の端部との間に画定され、フィンガー部52は、ラッチプレート16が挿入されるときに、依然としてイジェクタ213に接触してイジェクタを内側に押し込む。突起214はまた、チャネル58よりも長くすることができる。この場合では、突起の端部215が、チャネル58の端部に接触するが、フィンガー部52は、イジェクタ213に接触しない。しかしながら、イジェクタ213は、チャネル58の端部におけるラッチプレート16とその接触を通じて、依然としてラッチプレート16を排出するように動作することができる。
【0052】
チャネル58及びフィンガー部52は、一般に、ブロックアウト部分70で使用されるものよりも短い。この短いチャネル58は、ラッチプレート16がバックル12に挿入されるときにイジェクタ213がバックル12の中に押し下げられることに帰する。上記したように、イジェクタ213は、ボタン40が押し下げられるときに開口部の方へ移動してラッチプレート16を排出し、ラッチプレート16が挿入されないときに開口部の近くにとどまる。それ故、イジェクタ突起214の端部215は、ラッチプレート16が挿入される際にバックル12の中に押し下げられる。これは、ラッチプレート16が挿入されるときにバックル12の頂部にとどまるブロックアウト部分70とは対照的である。イジェクタ213及びイジェクタ突起214の端部215はバックル12の中へ進むので、チャネル58を長くする必要はない。イジェクタ突起214の長さは、イジェクタ213が開口部の方へ配置されたときに(ラッチプレート16が挿入されないときに)それがバックル12の開口部に達するまで延在するような長さである。開口部に配置されたイジェクタ突起214の端部215を用いると、イジェクタ突起214は、ブロックアウト部分70に類似した様態で、ゴミがバックル12に入ることを阻止する。突起214は、挿入されるラッチプレート16に応じて開口部から離れ、この時点で、ラッチプレート16がゴミを阻止するので、イジェクタ213及び突起214の運動が、バックル12の中に更に移動した後にゴミが入ることを可能にさせない。
【0053】
それ故、ブロック部材69は、ブロックアウト部分70の形態に、又はその代わりに、イジェクタ突起213の形態にあり得る。イジェクタ突起214は、ブロックアウト部分70を用いずに使用され得、又は所望される場合、ブロックアウト部分70に加えて使用され得る。
【0054】
上記した実施形態は、従来のシステムの従来のサイズ及び動作を維持しながら、バックル12に入るゴミに耐えるバックルシステムを提供する。ラッチプレート16に作用する力は、一般に、挿入とは反対方向にあり、それは、ベルト帯ひも18が、車両減速の間の張力下に置かれるときにもたらされる。2つのフィンガー部52を有するラッチプレート16の一体型構造は、単一の舌に対して類似の引張強度を保持する。したがって、上記した実施形態のバックル12及びラッチプレート16は、従来のバックルに類似する機能であって、ただし、バックル12に入る異質物体に起因する損害及び修理のための要求に対して高められた防止性を有する機能を提供する。
【0055】
上記は、本発明の好適な実施形態を構成するが、発明は、添付の特許請求の範囲の適切な範囲及び正当な意味から逸脱することなく、修正、変形、及び変更が可能であることが認識されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13