特許第6383273号(P6383273)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6383273観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法と投入缶
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383273
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法と投入缶
(51)【国際特許分類】
   E02D 3/08 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   E02D3/08
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-248223(P2014-248223)
(22)【出願日】2014年12月8日
(65)【公開番号】特開2016-108853(P2016-108853A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2017年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100129861
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 滝治
(72)【発明者】
【氏名】経田 耕介
(72)【発明者】
【氏名】小野 周
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 重義
(72)【発明者】
【氏名】根岸 昌範
(72)【発明者】
【氏名】大石 雅也
(72)【発明者】
【氏名】庄子 浩之
【審査官】 田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3072339(JP,U)
【文献】 実開平06−032469(JP,U)
【文献】 特開2012−162920(JP,A)
【文献】 特開2016−087558(JP,A)
【文献】 米国特許第9115477(US,B2)
【文献】 副島敬道 他,硝酸性窒素汚染地下水に対する浄化壁の浄化効果の長期持続性−浄化壁設置8年後の地下水水質調査結果−,地下水学会誌,2012年,Vol.54 No.3,pp.139-150
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 1/00−3/12
B09C 1/00
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤内にケーシングを挿入し、ケーシング内を中空にして地下水浄化材投入用の投入孔を形成する第1のステップ、
地下水を採取可能な観測井戸をケーシング内に建て込む第2のステップ、
中空の缶本体と、缶本体に対して開閉自在に装着された下蓋と、から構成され、缶本体に第1の吊ワイヤが取り付けられ、下蓋に第2の吊ワイヤが取り付けられている投入缶に地下水浄化材を詰め、第1の吊ワイヤと第2の吊ワイヤを重機の有する別途の吊フックにそれぞれ掛け、第2の吊ワイヤのみで投入缶を吊った状態で該投入缶を観測井戸に干渉しないようにして投入孔に吊り下し、第1の吊ワイヤにも投入缶を吊らせた状態とした後に第2の吊ワイヤによる投入缶の吊り状態を解除して下蓋を開き、地下水浄化材を投入孔に落とし込み、第1の吊ワイヤにて投入缶を投入孔の上方に吊り上げ、第1の吊ワイヤによる吊り状態を解除して第2の吊ワイヤのみで投入缶を吊った状態として投入缶に地下水浄化材を詰める第3のステップ、
第3のステップを繰り返して投入孔に地下水浄化材を充填し、ケーシングを引き抜いて地下水浄化壁を造成する第4のステップからなる、観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法。
【請求項2】
地下水浄化材の消耗度検証用の試験体、および/または、地下水の取水管、および/または地下水の流向および流速検出用の流向流速計を、前記観測井戸を建て込む前に該観測井戸内に予め配設しておく、もしくは該観測井戸を建て込んだ後に該観測井戸内に配設する請求項1に記載の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法。
【請求項3】
地下水浄化材が、比重の異なる複数の材料の混合材である請求項1または2に記載の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法。
【請求項4】
ケーシング内にある観測井戸と干渉しないように該ケーシング内において昇降自在で、比重の異なる複数の材料の混合材からなる地下水浄化材をケーシング内に設置する投入缶であって、
前記投入缶は、上方が開放された中空の缶本体と、該缶本体に対して開閉自在に装着された下蓋を備え、
前記缶本体には吊ワイヤの取付部が設けられ、
前記下蓋には該下蓋を開閉するための別途の吊ワイヤの取付部が設けられ、
観測井戸が貫通する中空のガイド管を前記缶本体の内部の中央位置もしくは端部の偏心位置に備えている、投入缶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法と、この造成方法で適用され、地下水浄化材を収容してケーシング内に投入する投入缶に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種化学工場跡地や薬品工場跡地、部品工場、金属精錬工場、めっき工場等の跡地などにおいては、汚染された地下水を浄化するための地下水浄化壁が施工されている。
【0003】
この地下水浄化壁の施工方法に関する公開技術として特許文献1,2に開示の施工方法を挙げることができる。特許文献1に開示の地下浄化壁の施工法は、切削孔を穿孔し、その切削孔にモニターを挿入して地盤を切削攪拌し、さらに浄化材を混ぜた水溶液を噴射して浄化壁部分を造成し、これらの工程を順次繰り返して造成した浄化壁部分を連続させて透水性の浄化壁を造成するものである。
【0004】
この施工法によれば、地盤中に造成されて汚染地下水を自然浄化する地下浄化壁の施工に当たり、切削や除去といった処理工数を少なくすることができるとしている。しかしながら、このように地盤を切削攪拌しながら浄化壁を造成することから、造成された浄化壁の形状寸法の信頼性は極めて低くならざるを得ない。また、浄化壁の造成に使用される浄化材には液状のものが必須となり、使用可能な浄化材に制約があるといった課題も有している。
【0005】
そこで、浄化壁の形状寸法の信頼性を高めることのできる浄化壁の造成方法として、特許文献2に開示の技術が挙げられる。ここで開示される浄化壁の造成方法は、地盤にケーシングを挿入してその内部に地中孔を形成し、先端が漏斗状に広がる筒状部材の内部において錐体をなす複数のブレードで構成された刀錐体が取り付けられてなる開袋装置をケーシングの開口部に取り付け、鉄粉のような粉粒体が収容された袋体をフックなどから吊り下げて開口部上方から開袋装置内へ降下させ、袋体を開袋装置内側でブレードと接触させてその底面を放射状に切り開き、開袋して粉粒体を地中孔の下方へ落とし込む造成方法(ここでは、開袋装置を用いた粉粒体の地中への投入方法)が開示されている。
【0006】
特許文献2で開示される造成方法によれば、ケーシングを使用して地中孔を形成し、この地中孔に鉄粉のような粉粒体を充填して浄化壁を造成することから、造成される浄化壁の形状寸法の信頼性を高めることはできる。
【0007】
しかしながら、ケーシングの上端の開袋装置で袋体を開袋して鉄粉等の粉粒体を地中孔の下方へ落下させることから、浄化材が比重の異なる複数の材料の混合材から構成される場合においては、落下の過程で材料が分離してしまい、複数の材料が十分に混ざり合った状態の浄化材で浄化壁を造成することができず、この点で浄化壁の品質低下は避けられない。
【0008】
ところで、地下水浄化壁を地盤内に施工した後は、地盤内に施工された地下水浄化壁の性能評価をおこなうことや、さらには、経時的に消耗する地下水浄化壁の消耗度を検証し、リニューアル時期の予測をおこなうといった、地下水浄化壁の管理が重要になる。しかしながら、これまでの地下水浄化壁に関する技術分野においては、主として地盤内への地下水浄化壁の造成技術が注目され、造成後の地下水浄化壁の管理方法や管理技術の開発が十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−74047号公報
【特許文献2】特開2008−190152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、形状寸法精度の高い地下水浄化壁を造成することができ、地下水浄化壁造成用の地下水浄化材が比重の異なる複数の材料の混合材から構成される場合であっても材料分離の問題が生じ得ず、さらに、造成後の地下水浄化壁の管理も好適におこなうことのできる観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法と、この造成方法で適用され、地下水浄化材を収容してケーシング内に投入する投入缶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成すべく、本発明による観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法は、地盤内にケーシングを挿入し、ケーシング内を中空にして地下水浄化材投入用の投入孔を形成する第1のステップ、地下水を採取可能な観測井戸をケーシング内に建て込む第2のステップ、中空の缶本体と、缶本体に対して開閉自在に装着された下蓋と、から構成され、缶本体に第1の吊ワイヤが取り付けられ、下蓋に第2の吊ワイヤが取り付けられている投入缶に地下水浄化材を詰め、第1の吊ワイヤと第2の吊ワイヤを重機の有する別途の吊フックにそれぞれ掛け、第2の吊ワイヤのみで投入缶を吊った状態で該投入缶を観測井戸に干渉しないようにして投入孔に吊り下し、第1の吊ワイヤにも投入缶を吊らせた状態とした後に第2の吊ワイヤによる投入缶の吊り状態を解除して下蓋を開き、地下水浄化材を投入孔に落とし込み、第1の吊ワイヤにて投入缶を投入孔の上方に吊り上げ、第1の吊ワイヤによる吊り状態を解除して第2の吊ワイヤのみで投入缶を吊った状態として投入缶に地下水浄化材を詰める第3のステップ、第3のステップを繰り返して投入孔に地下水浄化材を充填し、ケーシングを引き抜いて地下水浄化壁を造成する第4のステップからなるものである。
【0012】
本発明の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法は、ケーシングを使用して地下水浄化材投入用の投入孔を形成し、ここに地下水浄化材を投入して地下水浄化壁を造成することにより、形状寸法精度の高い地下水浄化壁の造成を可能としている。また、地下水浄化材を投入孔の上方から落下させる特許文献2に開示の方法とは異なり、投入孔の下方位置まで地下水浄化材を運んで地下水浄化材を投入することにより、地下水浄化材がたとえば比重の異なる複数の材料の混合材からなる場合でも、材料分離を起こすことなく、したがって複数の材料が十分に混合された地下水浄化材にて品質に優れた地下水浄化壁を造成することを可能としている。さらに、地盤内に挿入されたケーシング内に観測井戸を建て込み、この観測井戸の周囲に地下水浄化壁を造成したことにより、地下水浄化壁造成後の当該地下水浄化壁の性能評価や、経時的に消耗する地下水浄化壁の消耗度の検証およびこの検証結果に基づくリニューアル時期の予測などをおこなうことを可能とするものである。
【0013】
観測井戸はたとえば多数の孔が開設された鋼管から形成することができる。孔開きの観測井戸を適用することで当該観測井戸内に地下水を採取可能となり、採取された地下水を分析することにより、地下水浄化壁の性能検証をおこなうことができる。
【0014】
また、地下水浄化材の消耗度検証用の試験体、および/または、地下水の取水管、および/または、地下水の流向および流速検出用の流向流速計を、前記観測井戸を建て込む前に該観測井戸内に予め配設しておく、もしくは該観測井戸を建て込んだ後に該観測井戸内に配設してもよい。
【0015】
地下水浄化材の消耗度検証用の試験体を観測井戸内に配設しておくことにより、経時的に消耗する地下水浄化壁を形成する地下水浄化材の消耗度を検証することができ、検証結果に基づいて地下水浄化壁のリニューアル時期等の予測をおこなうことが可能になる。
【0016】
また、地下水の取水管や、地下水の流向および流速検出用の流向流速計を観測井戸内に配設しておくことにより、現地地下水の水質を検証でき、地下水の流向をリアルタイムに検出することができ、地下水浄化壁による浄化効果の確認に繋がる。
【0017】
また、投入孔の下方位置まで地下水浄化材を運んで地下水浄化材を投入することを実現する手段として、任意素材の投入缶を使用し、投入缶に地下水浄化材を詰めて吊ワイヤを介して重機にて吊持させ、投入孔の下方の所定位置まで吊ワイヤで降下させる。なお、ケーシング内への投入缶の投入に先行して観測井戸が既に建て込まれていることから、この観測井戸と干渉しないようにして投入缶の降下が実行される。たとえば、円筒状の観測井戸をケーシングの中央位置もしくは端部の偏心位置に配設しておき、一方で、投入缶の内部には観測井戸が貫通するガイド管を配設しておくことで、観測井戸と投入缶の干渉を回避することができる。
【0018】
ここで、投入缶の素材や形状、内空寸法は任意であり、使用するケーシングの内径に収まる寸法のものが適用できる。たとえば、形状の一例として、筒状の缶本体の下方に円盤状の下蓋が開閉自在に装着され、さらにその中央位置もしくは端部の偏心位置に観測井戸が貫通する貫通孔を備えた形態、角柱状で中空の缶本体に当該缶本体の断面に相補的形状の角形の下蓋が開閉自在に装着され、さらにその中央位置もしくは端部の偏心位置に観測井戸が貫通する貫通孔を備えた形態などを挙げることができる。また、投入缶の内空寸法は、一度に運ぶべき地下水浄化材の量や、投入缶の形成素材(鋼製、アルミ製といった金属製、FRP等を含む樹脂製、セラミックス製など)、使用重機の規模、投入孔の深さ等との関係から、一度に運ぶことのできる地下水浄化材の重量に応じて設定できる。さらに、缶本体の下方に開閉自在に装着される下蓋は、一枚の下蓋が一か所の蝶番構造を介して缶本体に装着されている形態や、下蓋を構成する二枚の分割蓋のそれぞれが中央の蝶番構造を介して缶本体に装着され、双方の分割蓋が中央の蝶番構造を介して羽根のように開閉する形態などを挙げることができる。
【0019】
本発明の造成方法では、投入缶の缶本体と下蓋の双方に個別の吊ワイヤを取り付けておき、双方の吊ワイヤをたとえば一台の重機の親フック(親ワイヤフック)と子フック(子ワイヤフック)にそれぞれ吊らせたり、二台の重機のそれぞれの吊フックに双方の吊ワイヤを吊らせ、投入缶の位置に応じて投入缶を吊る吊ワイヤを好適に調整することにより(すなわち投入缶の荷重を負担する吊ワイヤを選定する)、投入孔への投入缶の吊り下しと、投入缶を吊った状態での下蓋の開閉、さらには投入缶を吊った状態での地下水浄化材の投入缶への提供を実現することができる。
【0020】
具体的には、缶本体に第1の吊ワイヤを取り付け、下蓋に第2の吊ワイヤを取り付けておき、第1の吊ワイヤと第2の吊ワイヤを重機の有する別途の吊フック(ワイヤフック)にそれぞれ掛けておく。
【0021】
投入缶の吊り下しの際には、第2の吊ワイヤのみで投入缶を吊った状態で、観測井戸と干渉しないようにして投入缶を投入孔の下方に吊り下す。
【0022】
次に、投入孔の下方の所定位置で投入缶を停止させ、投入缶の荷重負担を第2の吊ワイヤから第1の吊ワイヤへ移行させるべく、第1の吊ワイヤでも投入缶を吊った状態とする。この状態で第2の吊ワイヤによる投入缶の吊り状態を解除することにより、下蓋が自動的に開いて地下水浄化材が投入孔に落とし込まれる。この地下水浄化材の落とし込みの位置は、投入孔のたとえば下端から1〜数m(たとえば投入缶の長さ程度)の位置に調整される。
【0023】
下蓋の自動開放によって地下水浄化材が落とし込まれたら、第1の吊ワイヤにて投入缶を吊った状態のまま投入孔の上方に空の投入缶を吊り上げる。次に、第1の吊ワイヤによる吊り状態を解除して第2の吊ワイヤのみで投入缶を吊った状態とすることで下蓋を再度閉じ、投入缶に地下水浄化材を詰める(以上、第3のステップ)。
【0024】
一つの投入孔に対して第3のステップを複数回繰り返すことにより、観測井戸が建て込まれている投入孔が地下水浄化材で満たされて観測井戸を内蔵した地下水浄化壁が造成される(第4のステップ)。
【0025】
なお、ここで造成される地下水浄化壁は、ケーシングの長さおよび径によって形状および寸法が規定される地下水浄化杭である。
【0026】
そこで、地盤内に平面状の地下水浄化壁を造成する場合は、観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の側方に、観測井戸をケーシング内に建て込まない方法で地下水浄化壁を造成していく。すなわち、上記する造成方法の第2のステップを不要とし、観測井戸が建て込まれていないケーシング内に上記する造成方法の第3のステップを繰り返して地下水浄化壁用の地下水浄化杭を造成し、地下水浄化杭を順次並設して地盤内に面的に広がる地下水浄化壁を造成する方法が適用できる。このように、地盤内に面的に広がる地下水浄化壁を造成する場合、観測井戸を内蔵した地下水浄化杭を造成し、その左右に観測井戸を内蔵していない地下水浄化杭を併設して地下水浄化壁を造成することができる。また、面的に広がる地下水浄化壁の平面寸法が広範囲に及ぶ場合には、所定の間隔で観測井戸を内蔵した複数の地下水浄化杭が配設された地下水浄化壁としてもよい。
【0027】
また、第1のステップにおいては、投入缶の開口にホッパーを載置し、ホッパーを介して投入缶に地下水浄化材を詰めてもよい。さらに、第3のステップにおける再度の地下水浄化材の投入缶への提供作業においても、吊られた状態の投入缶にホッパーを載置し、ホッパーを介して投入缶に地下水浄化材を詰めることもできる。
【0028】
なお、本発明の造成方法で使用される地下水浄化材が、既述するように比重の異なる複数の材料の混合材からなる場合は、材料分離することなく投入孔に落とし込めることから、本発明の造成方法にとって好適な材料と言える。ここで、混合材の構成素材としては、活性炭や鉄粉、地下水の流動を確保するための砕石などを挙げることができる。勿論、活性炭や鉄粉のみの単一素材の地下水浄化材を使用して地下水浄化壁を造成してもよいことは勿論のことである。
【0029】
また、本発明は前記造成方法で適用される投入缶にも及ぶものであり、この投入缶は、ケーシング内にある観測井戸と干渉しないように該ケーシング内において昇降自在で、比重の異なる複数の材料の混合材からなる地下水浄化材をケーシング内に設置する投入缶であって、前記投入缶は、上方が開放された中空の缶本体と、該缶本体に対して開閉自在に装着された下蓋を備え、前記缶本体には吊ワイヤの取付部が設けられ、前記下蓋には該下蓋を開閉するための別途の吊ワイヤの取付部が設けられ、観測井戸が貫通する中空のガイド管を前記缶本体の内部の中央位置もしくは端部の偏心位置に備えているものである。
【0030】
本発明の投入缶を適用して前記造成方法を実施することにより、ケーシング内に先行して配設されている観測井戸と干渉することなく、投入孔の下方位置まで比重の異なる複数の材料の混合材からなる地下水浄化材を運んで地下水浄化材を投入することが可能となり、材料分離を起こすことなく、したがって複数の材料が十分に混合された地下水浄化材にて品質に優れた地下水浄化壁を造成することが可能になる。
【発明の効果】
【0031】
以上の説明から理解できるように、本発明の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法によれば、ケーシングを使用して地下水浄化材投入用の投入孔を形成し、ここに地下水浄化材を投入して地下水浄化壁を造成することにより、形状寸法精度の高い地下水浄化壁を造成することができる。また、投入孔の下方位置まで地下水浄化材を運んで地下水浄化材を投入することにより、地下水浄化材がたとえば比重の異なる複数の材料の混合材からなる場合であっても、材料分離を起こすことなく、したがって複数の材料が十分に混合された地下水浄化材にて品質に優れた地下水浄化壁を造成することができる。さらに、地盤内に挿入されたケーシング内に観測井戸を建て込み、この観測井戸の周囲に地下水浄化壁を造成したことにより、地下水浄化壁造成後の当該地下水浄化壁の性能評価や、経時的に消耗する地下水浄化壁の消耗度の検証およびこの検証結果に基づくリニューアル時期の予測などをおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の地下水浄化壁の造成方法で適用する本発明の投入缶の実施の形態1を斜め下方から見た斜視図である。
図2】投入缶の実施の形態1の下蓋が開いた状態を示した斜視図である。
図3】本発明の投入缶の実施の形態2を斜め下方から見た斜視図である。
図4】投入缶の実施の形態1に地下水浄化材を詰めている状況を説明した図である。
図5】本発明の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法の第1のステップと第2のステップを説明した模式図である。
図6図5のVI部の拡大図である。
図7】本発明の造成方法の第3のステップを説明した模式図である。
図8図7に続いて第3のステップを説明した模式図である。
図9図8に続いて第3のステップを説明した模式図である。
図10図9に続いて第3のステップを説明した模式図である。
図11】本発明の造成方法の第4のステップを説明した模式図であって、造成される観測井戸を内蔵した地下水浄化壁(地下水浄化杭)を説明した模式図である。
図12】観測井戸を内蔵した地下水浄化杭と観測井戸を内蔵していない地下水浄化杭が並設されてなる地下水浄化壁を説明した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して本発明の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法の実施の形態とこの造成方法で適用する投入缶の実施の形態1,2を説明する。なお、投入缶の形状および構造は図示例のものに限定されるものではなく、角柱状の缶本体に対し、たとえば一枚の下蓋が開閉自在に装着された構成の投入缶等であってもよい。
【0034】
(投入缶の実施の形態1)
図1は本発明の地下水浄化壁の造成方法で適用する本発明の投入缶の実施の形態1を斜め下方から見た斜視図であり、図2は投入缶の実施の形態1の下蓋が開いた状態を示した斜視図である。図1で示すように、実施の形態1にかかる投入缶10は、鋼製で筒状の缶本体1と、缶本体1の下端に開閉自在に装着された下蓋2と、から大略構成されている。
【0035】
下蓋2は缶本体1の下端に対して蝶番部2cを介して装着されており、図1で示す閉じた状態から、図2で示す下方へ開いた状態(Y1方向)へ、さらに図1の閉じた状態へ(Y1方向)と状態変化が可能となっている。
【0036】
缶本体1の内部は中空1aとなっており、この中空1aの中央位置には、後述する観測井戸が挿通される中央ガイド管1dが固定部1eを介して缶本体1の内壁に固定されている。この中央ガイド管1dは下蓋2まで延びており、したがって、下蓋2の開閉の際に中央ガイド管1dが干渉しないように、下蓋2には横長で中央ガイド管1dまで延びている開口2aが開設されている。一方、缶本体1の下端には、この開口2aと相補的形状の開口閉塞片1fが缶本体1の内壁に固定されており、図1で示す下蓋2が閉じた状態において、下蓋2の開口2aに開口閉塞片1fが嵌り込み、ここに隙間が生じないようになっている。そのため、缶本体1の中空1aと中央ガイド管1dの間の空間に後述する地下水浄化材が充填された際に、地下水浄化材が下蓋2を介して下方に落下するのが防止され、地下水浄化材の落下はあくまでも下蓋2を開いた際にのみ実行される。
【0037】
また、中空1aに臨む内面には第2の吊ワイヤ3を案内する案内ピン1bが取り付けられ、缶本体1の外面には第1の吊ワイヤ4を引掛ける吊ピン1cが取り付けられている。
【0038】
下蓋2の内側面には、第2の吊ワイヤ3を引掛ける吊ピン2b(図示例では2箇所)が取り付けられている。この2箇所の吊ピン2bに第2の吊ワイヤ3をそれぞれ引掛け、第2の吊ワイヤ3を案内ピン1bに通した後、投入缶10の上方でそれらを1箇所に纏め、これを不図示の重機の具備する親吊ワイヤフック5に引掛ける。一方、缶本体1の外面の2つの吊ピン1cにそれぞれ第1の吊ワイヤ4を引掛け、同様に投入缶10の上方でそれらを1箇所に纏め、これを不図示の重機の具備する子吊ワイヤフック6に引掛ける。
【0039】
親吊ワイヤフック5にて第2の吊ワイヤ3を吊る操作と、子吊ワイヤフック6にて第1の吊ワイヤ4を吊る操作を適宜調整することにより、下蓋2を閉じた状態で投入缶10をケーシング内の投入孔の下方へ吊り下げたり、投入孔の下方で下蓋2を開いたり、下蓋2を閉じた状態で投入缶10に対して投入孔の上方で地下水浄化材を投入するといった施工を実施できる。なお、一台の重機の具備する親吊ワイヤフック5と子吊ワイヤフック6を使用する形態のほかにも、二台の重機を使用して各重機の吊ワイヤフックに第1、第2の吊ワイヤ3,4を吊らせる形態であってもよい。
【0040】
投入缶10の実施例としては、缶本体1の高さが2m程度、下蓋2の直径が0.7m程度で下蓋2が一方向(Y1方向)に開閉する形態を挙げることができる。
【0041】
(投入缶の実施の形態2)
図3は投入缶の他の実施の形態2を斜め下方から見た斜視図である。図示する投入缶10Aは、図1,2で示す投入缶10と異なり、観測井戸が挿通する位置を缶本体1Aの内側端部、すなわち偏心位置としたものであり、図示例のように、缶本体1Aの内側の偏心位置に偏心ガイド管1gを設けておき、これが下蓋2Aまで延びているものである。
【0042】
このように偏心ガイド管1gが下蓋2Aの端部に位置することから、下蓋2Aは中央に蝶番部2cを具備し、この蝶番部2cの左右にある分割蓋2Aa,2Abが開閉するように構成されている(Y2方向)。なお、このような投入缶10Aは、「バタフライ缶」と称することもできる。そして、その他の構成は投入缶10と原則的には同じである。
【0043】
図1,2で示す投入缶10、図3で示す投入缶10Aともに、中空1aを貫通する観測井戸と干渉しないような構成であって、かつ、下蓋2,2Aも観測井戸と干渉せずに開閉自在であり、さらには、下蓋2,2Aが缶本体1,1Aに対して閉じた状態において、缶本体1,1Aの中空1a内に充填された地下水浄化材が下方に落下しないように構成されている。
【0044】
次に、図1,2で示す投入缶10を使用して、ここに地下水浄化材を詰め、観測井戸を内蔵した地下水浄化杭を地盤内に造成したり、観測井戸を内蔵した地下水浄化杭に加えて、観測井戸を内蔵しない地下水浄化杭を併設して複数の地下水浄化杭から構成される地下水浄化壁を造成する方法を説明する。
【0045】
(観測井戸を内蔵した地下水浄化壁(地下水浄化杭)の造成方法)
図4,5、図7〜11はその順に、観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法のフロー図である。具体的には、図4は投入缶の実施の形態1に地下水浄化材を詰めている状況を説明した図であり、図5は本発明の観測井戸を内蔵した地下水浄化壁の造成方法の第1のステップと第2のステップを説明した模式図であり、図7〜10はその順に造成方法の第3のステップを説明した模式図である。さらに、図11は本発明の造成方法の第4のステップを説明した模式図であって、造成される観測井戸を内蔵した地下水浄化壁(地下水浄化杭)を説明した模式図である。
【0046】
まず、図4で示すように、地上に投入缶10を置き、投入缶10の上にホッパー7を載せる。
【0047】
使用する地下水浄化材Mは、活性炭や鉄粉、地下水の流動を確保するための砕石が混ざり合った混合材から構成されており、この地下水浄化材Mが袋詰めされた状態で現場に搬送されてくる。このように、使用する地下水浄化材Mを構成する複数の材料は比重が相互に異なる材料である。
【0048】
この地下水浄化材Mがトンパック詰めされた袋Bを不図示の重機で吊り、ホッパー7内へ落とし込むことにより、中央にある先鋭な錐体で袋Bが破られ、中の地下水浄化材Mを投入缶10に詰めることができる。
【0049】
この際、中央ガイド管1dの上部開口にガイド管蓋1d’を取り付けておき、中央ガイド管1dに地下水浄化材Mが投入されないようにすることで、地下水浄化材Mは缶本体1の中空1aと中央ガイド管1dの間の空間に充填されることになる。
【0050】
次に、図5で示すように、不図示の全旋回掘削機等を使用して、地盤Gに対して所定の深度まで掘削しながらケーシング20を設置することにより、ケーシング20の設置と同時にケーシング20内に投入孔20aが形成される(以上、造成方法の第1のステップ)。
【0051】
地盤G内にケーシング20が設置され、投入孔20aが形成されたら、投入孔20a内に観測井戸30を不図示の重機で吊り下しながら建て込む(以上、造成方法の第2のステップ)。なお、図示例は、観測井戸30を投入孔20aの中央位置に建て込んでいる形態を示しているが、投入孔20aの端部の偏心位置に建て込んでもよく、観測井戸30の建て込み態様に応じて好適な投入缶10,10Aが適用される。
【0052】
観測井戸30は多数の取水孔30aを備えた鋼管から形成されており、その内部に、たとえばPVC素材で全長に取水スリットが形成されたストレーナー管40が配設され、チェーン52に取り付けられた試験体60や取水管70がストレーナー管40に収容され、チェーン52はその上端の留め具51を観測井戸30の上端に架け渡して落下防止が講じられている。
【0053】
試験体60はPVC素材で取水スリットが形成された収容管61に収容されており、ケーシング20内に収容される地下水浄化材Mと同じ素材から形成されている。
【0054】
また、取水管70も取水スリットを有しており、地下水を内部に収容して溜めることができる。
【0055】
また、図示を省略するが、地下水の流向や流速を計測する流向流速計をチェーン52に取り付けてもよい。
【0056】
地下水浄化壁の供用から定期的にチェーン52を引き上げて試験体60の消耗度を検証することで、実際の地下水浄化壁の消耗度を特定することができ、メンテナンス時期の特定に繋がる。
【0057】
また、定期的に取水管70を引き上げて地下水の水質を検証したり、流向流速計にて現地地下水の流向をリアルタイムに検出することにより、地下水浄化壁による浄化効果を確認することができる。
【0058】
地盤G内にケーシング20が設置され、ケーシング20の投入孔20aの中央位置に観測井戸30が建て込まれたら、投入孔20aと観測井戸30の間の空間に地下水浄化材Mを投入する第3のステップに移行する。
【0059】
まず、図7で示すように、下蓋2に繋がっている第2の吊ワイヤ3を吊っている親吊ワイヤフック5のみで地下水浄化材Mが詰められた投入缶10を吊り(親吊ワイヤフック5には投入缶10と地下水浄化材Mの総荷重Pによる張力が作用している)、中央ガイド管1dに観測井戸30を貫通させて、投入缶10を投入孔20aの下方の所定深度まで吊り下げる(X1方向)。ここで、この「所定深度」とは、相互に比重の異なる複数の材料の混合材からなる地下水浄化材Mを落とし込んだ際に材料分離が生じない深度のことを意味しており、たとえば投入孔20aの下端から投入缶10の高さ程度上方の位置を所定深度とすることができる。
【0060】
このように下蓋2を吊っている第2の吊ワイヤ3をさらに吊っている親吊ワイヤフック5のみで投入缶10の荷重を支持していることから、投入缶10を投入孔20aの所定深度まで吊り下げる過程で下蓋2の閉じ姿勢が保持される。
【0061】
次に、図8で示すように、投入缶10を親吊ワイヤフック5のみならず子吊ワイヤフック6でも吊った状態とし(たとえば双方のワイヤフック5,6で投入缶10の荷重を二分する)、親吊ワイヤフック5の吊り状態を解除することにより、投入缶10は子吊ワイヤフック6にて吊り状態が保持されながら(投入缶10のみの荷重P’による張力が作用している)、下蓋2は下方へ開き(Y1方向)、投入缶10内の地下水浄化材Mを投入孔20aの下方へ落とし込むことができる(X2方向)。
【0062】
投入缶10から地下水浄化材Mを落とし込んだら、次に、図9で示すように、空の投入缶10をケーシング20の上方付近まで吊り上げて位置決めし、第1の吊ワイヤ4による吊り状態を解除して第2の吊ワイヤ3のみで投入缶10を吊った状態とし、下蓋2を再度閉じた状態として地下水浄化材Mを投入缶10に詰める(親吊ワイヤフック5には投入缶10と地下水浄化材Mの総荷重Pによる張力が作用している)。なお、空の投入缶10に地下水浄化材Mを投入する際には、図4で示すホッパー7を吊られた状態の投入缶10に載置し、ホッパー7を介して地下水浄化材Mを投入後、ホッパー7を投入缶10から取り外して投入缶10の吊り下しをおこなってもよい。
【0063】
以上、図7図9までの施工を繰り返すことにより、図10で示すように観測井戸30の周囲であって投入孔20aの上方まで地下水浄化材Mが充填される。
【0064】
中央に観測井戸30を備えた投入孔20aが地下水浄化材Mで完全に閉塞された後、ケーシング20を引き抜くことにより、図11で示すような観測井戸を内蔵した地下水浄化杭100が地盤G内に造成される。
【0065】
図11で示す一つの地下水浄化杭100のみから構成される地下水浄化壁であってもよいが、図12で示すように、地盤G内において、観測井戸を内蔵した地下水浄化杭100の左右に観測井戸を内蔵しない地下水浄化杭100Aを並設施工することにより、地盤G内に面的に広がる地下水浄化壁200を造成することもできる。
【0066】
図示する地下水浄化壁100、100A,200の造成方法によれば、ケーシング20を使用して地下水浄化材M投入用の投入孔20aを形成し、ここに地下水浄化材Mを投入して地下水浄化壁100,100A,200を造成することにより、形状寸法精度の高い地下水浄化壁100,100A,200の造成が可能になる。
【0067】
また、地下水浄化材Mを投入孔20aの上方から落下させる方法ではなく、投入孔20aの下方位置まで地下水浄化材Mを運んだ後に投入することから、地下水浄化材Mが比重の異なる複数の材料の混合材からなる場合であっても、材料分離を起こすことなく、したがって複数の材料が十分に混合された地下水浄化材Mにて品質に優れた地下水浄化壁100,100A,200を造成することが可能になる。
【0068】
さらに、地下水浄化壁100はその内部に観測井戸30を備えていることから、地下水浄化壁100,100A、200を造成後の当該地下水浄化壁100,100A,200の性能評価や、経時的に消耗する地下水浄化壁100,100A,200の消耗度の検証およびこの検証結果に基づくリニューアル時期の予測などをおこなうことが可能になる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0070】
1,1A…缶本体、1a…中空、1b…案内ピン、1c…吊ピン、1d…中央ガイド管、1d’…ガイド管蓋、1e…固定部、1f…開口閉塞片、1g…偏心ガイド管、2,2A…下蓋、2Aa,2Ab…分割蓋、2a…開口、2b…吊ピン、2c…蝶番部、3…第2の吊ワイヤ、4…第1の吊ワイヤ、5…親吊ワイヤフック、6…子吊ワイヤフック、7…ホッパー,7a…開袋部、10,10A…投入缶、20…ケーシング、20a…投入孔、30…観測井戸、30a…取水孔、40…ストレーナー管、51…留め具、52…チェーン、60…試験体、61…収容管、70…取水管、100…観測井戸を内蔵した地下水浄化杭(地下水浄化壁)、100A…観測井戸を内蔵しない地下水浄化杭(地下水浄化壁)、200…地下水浄化壁、M…地下水浄化材
図1
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