(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
隣接する光ファイバの間を連結する連結部が間欠的に配置された間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを繰り返し、前記光ファイバテープの前記幅方向の1次元画像を蓄積すること、及び
蓄積された複数の前記1次元画像を、前記1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向に並べて、前記光ファイバテープの2次元画像を作成すること
を行う間欠連結型光ファイバテープの検査方法であって、
前記光ファイバテープに平行光を照射し、テレセントリック光学系を介して前記光ファイバテープ越しに前記光ファイバテープからの漏洩光の前記幅方向の光量分布を検出することによって、前記1次元画像を取得することを特徴とする間欠連結型光ファイバテープの検査方法。
前記間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記間欠連結型の光ファイバテープの非連結部を前記幅方向に広げ、広げられた前記非連結部が閉じる前に前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを特徴とする請求項1に記載の間欠連結型光ファイバテープの検査方法。
隣接する光ファイバの間を連結する連結部が間欠的に配置された間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影する撮影装置と、
前記光ファイバテープに平行光を照射する照明装置と、
前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを前記撮影装置に繰り返し行わせ、前記光ファイバテープの前記幅方向の1次元画像を蓄積し、蓄積した複数の前記1次元画像を、前記1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向に並べて、前記光ファイバテープの2次元画像を作成する制御部と、
を備え、
前記撮影装置は、テレセントリック光学系を介して前記光ファイバテープ越しに、前記平行光の照射された前記光ファイバテープからの漏洩光の前記幅方向の光量分布を検出することによって、前記1次元画像を取得することを特徴とする間欠連結型光ファイバテープの検査装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0012】
隣接する光ファイバの間を連結する連結部が間欠的に配置された間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを繰り返し、前記光ファイバテープの前記幅方向の1次元画像を蓄積すること、及び、蓄積された複数の前記1次元画像を、前記1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向に並べて、前記光ファイバテープの2次元画像を作成することを行う間欠連結型光ファイバテープの検査方法が明らかとなる。このような検査方法によれば、間欠連結型の光ファイバテープの心数に関わらずに、間欠連結型の光ファイバテープの連結状態を高精度に検査できる。
【0013】
前記間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記間欠連結型の光ファイバテープの非連結部を前記幅方向に広げ、広げられた前記非連結部が閉じる前に前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することが望ましい。これにより、連結状態を検査しやすい2次元画像を取得できる。
【0014】
前記間欠連結型の光ファイバテープの線速に同期させて、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを繰り返すことが望ましい。これにより、光ファイバテープが所定長さ移動する毎に1次元画像を撮影でき、2次元画像の前記第2方向を所定の解像度にすることができる。
【0015】
前記間欠連結型の光ファイバテープの連結部及び非連結部の短い方の長さをLとしたときに、前記間欠連結型の光ファイバテープが長手方向に距離Lで移動する毎に、前記光ファイバテープを幅方向に沿って複数回撮影することが望ましい。これにより、十分か解像度の2次元画像を取得できる。
【0016】
前記2次元画像に基づいて、前記1次元画像を構成する画素の位置毎に、その位置において前記第2方向に並ぶ複数の画素の階調値の平均値を算出すること、及び、前記平均値の極値に基づいて、前記2次元画像上で隣接する光ファイバの境界位置を求めることが望ましい。これにより、2次元画像上の2本の光ファイバの間の連結部及び非連結部の位置を求めることができる。
【0017】
前記境界位置において前記第2方向に沿って階調値を抽出することによって、前記境界位置における1次元画像を示す境界データを取得することが望ましい。これにより、長手方向に間欠的に配置された連結部及び非連結部を示す1次元画像データ(境界データ)を取得できる。
【0018】
前記境界データにローパスフィルタを施すことが望ましい。これにより、境界データのノイズを除去することができる。
【0019】
前記境界データに対して2値化処理を施すことが望ましい。これにより、連結部の領域と非連結部の領域とを明確に区分けできる。
【0020】
前記境界データに基づいて、評価パラメータを算出すること、及び、前記評価パラメータに基づいて、前記間欠連結型の光ファイバテープの連結状態を評価することが望ましい。これにより、間欠連結型の光ファイバテープの心数に関わらずに、間欠連結型の光ファイバテープの連結状態を高精度に検査できる。
【0021】
ある前記境界位置における前記境界データに基づく評価パラメータと、別の前記境界位置における前記境界データに基づく評価パラメータとから、境界位置同士の相対的な連結状態の関係を示す評価パラメータを更に算出することが望ましい。これにより、例えば連結部が斜めに配置されているか等を評価可能になる。
【0022】
隣接する光ファイバの間を連結する連結部が間欠的に配置された間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影する撮影装置と、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを前記撮影装置に繰り返し行わせ、前記光ファイバテープの前記幅方向の1次元画像を蓄積し、蓄積した複数の前記1次元画像を、前記1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向に並べて、前記光ファイバテープの2次元画像を作成する制御部と、を備えることを特徴とする間欠連結型光ファイバテープの検査装置が明らかとなる。このような検査装置によれば、間欠連結型の光ファイバテープの心数に関わらずに、間欠連結型の光ファイバテープの連結状態を高精度に検査できる。
【0023】
隣接する光ファイバの間を連結する連結部を間欠的に配置した間欠連結型の光ファイバテープを製造すること、前記間欠連結型の光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを繰り返し、前記光ファイバテープの前記幅方向の1次元画像を蓄積すること、及び、蓄積された複数の前記1次元画像を、前記1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向に並べて、前記光ファイバテープの2次元画像を作成することを行う間欠連結型光ファイバテープの製造方法が明らかとなる。このような製造方法によれば、間欠連結型の光ファイバテープの心数に関わらずに、間欠連結型の光ファイバテープの連結状態を高精度に検査できる。
【0024】
隣接する光ファイバの間を連結する連結部を間欠的に配置した間欠連結型の光ファイバテープを形成するテープ形成部と、前記光ファイバテープを長手方向に移動させながら、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影する撮影装置と、前記光ファイバテープを幅方向に沿って撮影することを前記撮影装置に繰り返し行わせ、前記光ファイバテープの前記幅方向の1次元画像を蓄積し、蓄積した複数の前記1次元画像を、前記1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向に並べて、前記光ファイバテープの2次元画像を作成する制御部と、を備えることを特徴とする間欠連結型光ファイバテープの製造装置が明らかとなる。このような製造装置によれば、間欠連結型の光ファイバテープの心数に関わらずに、間欠連結型の光ファイバテープの連結状態を高精度に検査できる。
【0025】
===本実施形態===
<間欠連結型の光ファイバテープ1>
図1Aは、4心の間欠連結型の光ファイバテープ1の説明図である。
図1Aの右図は、左側の斜視図のA−A又はB−Bにおける断面図である。
図1Bは、12心の間欠連結型の光ファイバテープ1の説明図である。
【0026】
以下の説明では、
図1Aに示す通り、各方向を定義する。すなわち、光ファイバテープ1を構成する光ファイバ3に平行な方向を「長手方向」と呼ぶ。また、光ファイバテープ1を構成する複数の光ファイバ3の並ぶ方向を「幅方向」と呼ぶ。また、光ファイバテープ1のテープ面に垂直な方向を「厚さ方向」と呼ぶ。
【0027】
間欠連結型の光ファイバテープ1とは、複数の光ファイバ3を並列させて間欠的に連結した光ファイバテープ1である。隣接する2心の光ファイバ3は、連結部5によって連結されている。隣接する2心の光ファイバ3を連結する複数の連結部5は、長手方向に間欠的に配置されている。また、光ファイバテープ1の複数の連結部5は、長手方向及び幅方向に2次元的に間欠的に配置されている。連結部5は、接着剤となる紫外線硬化樹脂9を塗布した後に紫外線を照射して固化することによって、形成されている。なお、連結部5を熱可塑性樹脂で構成することも可能である。隣接する2心の光ファイバ3間の連結部5以外の領域は、非連結部7(分離部)になっている。非連結部7では、隣接する2心の光ファイバ3同士は拘束されていない。これにより、光ファイバテープ1を丸めて筒状(束状)にしたり、折りたたんだりすることが可能になり、多数の光ファイバ3を高密度に収容することが可能になる。
【0028】
間欠連結型の光ファイバテープ1は、
図1Aや
図1Bに示すものに限られるものではない。例えば、光ファイバテープ1の心数を変更しても良い。また、間欠的に配置されている連結部5の配置を変更しても良い。
【0029】
<間欠連結型の光ファイバテープ1の製造装置10>
図2は、間欠連結型の光ファイバテープ1の製造装置10の説明図である。製造装置10は、テープ形成部20と、張力調整部30と、測定部40と、制御部50とを有する。制御部50は、テープ形成部20、張力調整部30及び測定部40の制御を行う。製造装置10は、テープ形成部20から光ファイバテープ1を引き取る引き取り機61(引き取りローラ)や、光ファイバテープ1を巻き取るための巻き取り機62(巻き取りドラム)を有しており、制御部50は、引き取り機61や巻き取り機62の制御も行っている。
【0030】
テープ形成部20は、間欠連結型光ファイバテープ1を形成する装置である。テープ形成部20は、複数の光ファイバ供給部22と、間欠塗布部24と、光源26とを有する。光ファイバ供給部22は、光ファイバ3を間欠塗布部24に供給する供給装置(供給源)である。間欠塗布部24は、隣接する2本の光ファイバ3の間に紫外線硬化型樹脂9を間欠的に塗布する装置である。光ファイバ3が間欠塗布部24を通過したとき、光ファイバ3間には間欠的に紫外線硬化樹脂9が塗布された状態となっている。光源26は、紫外線を照射する照射装置である。光源26へ光ファイバ3が供給されると、間欠的に塗布された紫外線硬化樹脂9が硬化し、
図1Aや
図1Bに示す間欠連結型の光ファイバテープ1が形成される。
【0031】
張力調整部30は、間欠連結型の光ファイバテープ1にかかる張力を調整させる装置である。張力調整部30は、ダンサーローラー31を備えている。なお、光ファイバテープ1の張力を調整する方法は、ダンサーローラー31を用いたものに限られず、他の方法でも良い。張力調整部30は、測定部40の上流側に配置されており、張力の調整された光ファイバテープ1が測定部40に供給されることになる。
【0032】
なお、張力調整部30とテープ形成部20との間には、引き取り機61(引き取りローラー)が配置されている。引き取り機61がテープ形成部20から光ファイバテープ1を引き取ることによって、引き取り機61よりも上流側の光ファイバテープ1の張力と、引き取り機61よりも下流側の光ファイバテープ1の張力とを異ならせることができる。このため、張力調整部30が光ファイバテープ1の張力を調整しても、引き取り機61より上流側の光ファイバテープ1の張力が維持されるので、テープ形成部20における光ファイバテープ1の張力が変化せずに済む。なお、仮にテープ形成部20における光ファイバテープ1の張力が変化してしまうと、例えば光ファイバ3とコーティングダイス24Aとの異常接触等の不具合を招くおそれがあるが、本実施形態では、このような不具合が生じずに済む。
【0033】
測定部40は、間欠連結型の光ファイバテープ1を測定する装置である。測定部40は、制御部50とともに、光ファイバテープ1を検査する検査装置を構成する。
【0034】
図3は、間欠連結型の光ファイバテープ1を検査する検査装置の説明図である。検査装置は、測定部40及び制御部50から構成されている。このため、本実施形態の製造装置10は、間欠連結型の光ファイバテープ1を検査する検査装置を含んでいる。測定部40は、カメラ41、照明装置42、ガイドローラー43及び線速検出部44を有する。
【0035】
カメラ41は、間欠連結型の光ファイバテープ1の幅方向に沿った1次元画像を取得する1次元画像カメラ(撮影装置)である。言い換えると、カメラ41は、幅方向の光量分布を測定する測定器である。カメラ41は、多数の受光素子が幅方向に配置された不図示のCMOSセンサ(又はCCDセンサ)と、テレセントリック光学系とを有している。照明装置42は、光ファイバテープ1に照明光(ここでは平行光)を照射する装置である。光ファイバテープ1はカメラ41と照明装置42との間に配置されており、カメラ41は、光ファイバテープ1越しに照明光(漏洩光)を検出し、幅方向に沿った光量分布を測定する。ここでは、照明光として平行光を光ファイバテープ1に照射し、カメラ41がテレセントリック光学系を介して光ファイバテープ1からの漏洩光の光量分布を測定している。これにより、歪みが小さい状態で幅方向の光量分布を測定できる。光ファイバテープ1の光ファイバ3や連結部5によって照明光の遮られる部位では、検出される光量が低くなり、光ファイバテープ1の非連結部7では、検出される光量が多くなる。照明装置42が無くてもカメラ41によって1次元画像を取得することも可能であるが、照明装置42を用いることによって高コントラストの画像を取得できる。但し、カメラ41が、光ファイバテープ1越しに照明光(漏洩光)を検出するのではなく、光ファイバテープ1からの拡散光を検出して、間欠連結型の光ファイバテープ1の幅方向に沿った1次元画像を取得しても良い。カメラ41は、1次元画像を示すデータ(1次元画像データ)を制御部50に出力する。
【0036】
ガイドローラー43は、間欠連結型の光ファイバテープ1の非連結部7を幅方向に広げる部材である。ガイドローラー43は、カメラ41の撮像位置よりも若干上流側に配置されている。なお、ガイドローラー43によって拡開された非連結部7は、光ファイバテープ1の張力によってすぐに閉じてしまうため、非連結部7が閉じる前にカメラ41が光ファイバテープ1を撮像できるように、ガイドローラー43は、カメラ41の撮像位置にできるだけ近接させて配置されている。ガイドローラー43によって非連結部7が幅方向に広げられることによって、非連結部7からの漏洩光が増加するため、カメラ41が非連結部7の画像を取得しやすくなる。但し、測定装置がガイドローラー43を備えていなくても良い。
【0037】
図4Aは、ガイドローラー43の構成を示す断面図である。
図4B〜
図4Dは、ガイドローラー43によって非連結部7が広げられる様子の説明図である。ガイドローラー43は、間欠連結型の光ファイバテープ1の幅よりも幅広のガイド溝43Aを有している。ガイド溝43Aの底部には、少なくとも一箇所の段差部43Bが設けられている。段差部43Bの数や段差は、光ファイバテープ1を構成する光ファイバ3の心数に応じて適宜設定される。ここでは、ガイドローラー43は、光ファイバテープ1を構成する光ファイバ3の心数(4本)よりも1つ少ない数の段差部43B(3つ)を有している。
【0038】
図5Aは、変形例のガイドローラー43の構成を示す断面図である。
図5B〜
図5Dは、変形例のガイドローラー43によって非連結部7が広げられる様子の説明図である。変形例にも示されるように、非連結部7を広げる手段は
図4Aに示すガイドローラー43に限られるものではない。なお、ガイドローラー43のガイド溝43Aの底面を更に傾斜させても良い。
【0039】
線速検出部44(
図3参照)は、間欠連結型の光ファイバテープ1の線速を検出するセンサである。線速検出部44は、
図2に示す引き取り機61が兼ねても良いし、引き取り機61とは別体でも良い。また、線速検出部44は、間欠連結型の光ファイバテープ1の線速を検出できれば良いため、カメラ41の撮像位置の上流側に配置されても良いし、下流側に配置されても良い。
【0040】
検査装置を構成する制御部50は、カメラ制御部51と、画像処理部52とを有する。
【0041】
カメラ制御部51は、測定部40のカメラ41を制御する。カメラ制御部51は、例えばマイコンやPLDのような電子回路などによって構成される。カメラ制御部51は、カメラ41を制御するためのカメラ制御信号をカメラ41に出力し、これによりカメラ41を制御する。カメラ制御信号には、例えばクロック信号や、シャッタータイミングを示すシャッター信号等が含まれる。
【0042】
カメラ制御部51は、線速検出部44からの線速信号に応じた周期でシャッター信号をカメラ41に出力し、光ファイバテープ1の線速に応じた周期でカメラ41に撮影を繰り返し行わせる。すなわち、カメラ制御部51は、光ファイバテープ1の線速に同期させて、カメラ41に撮影を行わせる。これにより、カメラ制御部51は、光ファイバテープ1が所定長さ(例えば1mm)で移動する毎にシャッター信号をカメラ41に出力でき、光ファイバテープ1が所定長さで移動する毎にカメラ41に幅方向に沿った1次元画像を撮影できる。また、これにより、後述する2次元画像上の長手方向(Y方向)を所定の解像度にすることができる。カメラ41は、カメラ制御部51からのシャッター信号に応じて1次元画像を撮影し、1次元画像データを制御部50に出力することになる。これにより、光ファイバテープ1の線速に同期して、光ファイバテープ1が所定長さ(例えば1mm)で移動する毎に撮影が行われるため、光ファイバテープ1は、所定間隔(例えば1mm)ごとに撮影されることになる。
【0043】
なお、連結部5及び非連結部7の短い方の長さ(長手方向の寸法)をLとしたとき、光ファイバテープ1が距離Lで移動する毎に複数回の撮影が行われることが望ましい。これにより、後述する2次元画像上の連結部5及び非連結部7が長手方向(Y方向)に沿って複数画素で構成され、十分な解像度の2次元画像(後述)を取得できるため、間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を精度良く検査可能になる。
【0044】
画像処理部52は、カメラ41から取得した1次元画像のデータを処理する。画像処理部52は、例えば処理装置(例えばCPU)と記憶装置とを備えたパーソナルコンピュータなどによって構成されている。
【0045】
図6は、画像処理部52が行う処理のフロー図である。図中の各種処理は、コンピュータが画像処理プログラムを実行することによって、実現される。
【0046】
まず、画像処理部52は、カメラ41から繰り返し出力される1次元画像のデータを蓄積する(S001)。これにより、幅方向に沿った1次元画像が、長手方向の所定間隔(例えば1mm)ごとに蓄積されることになる。
【0047】
図7は、画像処理部52が蓄積した1次元画像のデータの説明図である。1次元画像のデータは、X方向に並ぶ多数の画素のそれぞれに階調値が対応付けられたデータである。言い換えると、この1次元画像のデータは、X座標(X方向に並ぶ画素の位置)に階調値を対応付けたデータである。ここでは、画像上のX方向(1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向)は、間欠連結型の光ファイバテープ1の幅方向に相当している。各画素に対応付けられた階調値は、カメラ41の受光素子(画素に相当)が検出した光量に応じたデータである。
【0048】
1次元画像において、暗い階調値を示す画素は、照明光(
図3参照)の遮られた部位であり、光ファイバテープ1の光ファイバ3や連結部5に相当する部位であると考えられる。一方、明るい階調値を示す画素は、光ファイバテープ1からの漏洩光(
図3参照)を検出した部位であり、光ファイバテープ1の非連結部7に相当する部位(若しくは光ファイバテープ1の幅方向の外側の部位)であると考えられる。
【0049】
ところで、撮影範囲には光ファイバテープ1の連結部5と非連結部7とが間欠的に入り込むため、単体の1次元画像のデータから光ファイバテープ1の連結状態の良否を判定することは難しい。また、間欠連結型光ファイバテープ1では連結部5が幅方向及び長手方向に間欠的に形成されているため、
図7に示されるように1次元画像のデータは時間的に変動することになる。この時間変動は光ファイバテープ1の心数が増えると複雑化するため、光ファイバテープ1の心数が増えると、1次元画像のデータの変動パターンから連結状態の良否を判定することも難しくなる。そこで、本実施形態の画像処理部52は、以下のように光ファイバテープ1の連結状態の良否を判定する。
【0050】
画像処理部52は、蓄積した多数の1次元画像に基づいて、2次元画像を作成する(S002)。2次元画像は、X方向及びY方向に2次元配置された画素から構成される画像である。2次元画像のデータは、X方向及びY方向に並ぶ多数の画素のそれぞれに階調値が対応付けられたデータである。画像処理部52は、蓄積した複数の1次元画像をY方向(当該1次元画像を構成する画素の並ぶ第1方向と直交する第2方向)に蓄積順に並べることによって、2次元画像を作成する。
【0051】
図8は、画像処理部52が作成した2次元画像の説明図である。図中のX軸に平行な点線部は、
図7の上の1次元画像の位置を示している。
図8に示すように、2次元画像は、間欠連結型の光ファイバテープ1を厚さ方向から見た画像となる。2次元画像上のX方向は、光ファイバテープ1の幅方向に相当し、2次元画像上のY方向は、光ファイバテープ1の長手方向に相当する。このため、2次元画像上では、光ファイバ3はY方向に沿って配置されており、隣接する2本の光ファイバ3はX方向に並んでいる。また、2次元画像上では、隣接する2本の光ファイバ3の間の連結部5及び非連結部7は、Y方向に沿って配置されている。
【0052】
本実施形態では、ガイドローラー43が間欠連結型の光ファイバテープ1の非連結部7を広げているため、2次元画像上に非連結部7を明確に現すことができる。なお、ガイドローラー43によって拡開された非連結部7は張力によって直ぐに閉じてしまうが、本実施形態では、非連結部7が閉じる前に間欠連結型の光ファイバテープ1を幅方向に沿って撮影しているため、蓄積された1次元画像に基づいて2次元画像を作成することによって、長手方向全域にわたって非連結部7を幅方向に広げたような画像を取得できる。このため、製造装置10上の間欠連結型の光ファイバテープ1の状態と比べて、2次元画像上の光ファイバテープ1は、連結部5及び非連結部7の状態を評価しやすい状態になっている。
【0053】
画像処理部52は、不図示のディスプレイに2次元画像を検査結果として表示しても良い。この場合、製造ラインの管理者は、ディスプレイに表示された2次元画像に基づいて、間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を評価することができる。例えば、ある特定の2本の連結部5が非形成の場合、製造ラインの管理者は、ディスプレイに表示された2次元画像に基づいて、光ファイバテープ1の不良を容易に検査可能である。但し、本実施形態では、画像処理部52が次の処理を行うことによって、自動的に間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を評価している。
【0054】
画像処理部52は、2次元画像に基づいて、X方向に並ぶ画素の位置(X座標)ごとに、その位置においてY方向に並ぶ複数の画素の階調値の平均値を算出する(
図6:S003)。S003の処理のことを「平均値算出処理」と呼ぶことがある。この平均値算出処理により、画像処理部52は、X座標に階調値(Y方向に並ぶ複数の画素の階調値の平均値)を対応付けた1次元データを算出する。
【0055】
図9は、平均値算出処理で得られた1次元データのグラフである。図中の横軸はX座標(X方向に並ぶ画素の位置)を示し、図中の縦軸は階調値(Y方向に並ぶ複数の画素の階調値の平均値)を示している。
【0056】
2次元画像上では光ファイバ3はY方向に沿って配置されているため、光ファイバ3が存在する位置(X座標)では、暗い階調値の画素がY方向に並んでいることになる。このため、平均値算出処理後の1次元データにおいて、光ファイバ3が存在する位置(X座標)に対応付けられる階調値(平均値)は、暗い階調値を示すことになる。
一方、2次元画像上では隣接する2本の光ファイバ3の間の非連結部7もY方向に沿って配置されており、2本の光ファイバ3の間の位置(X座標)には、明るい階調値の画素(非連結部7を示す画素)がY方向に沿って混在している。このため、平均値算出処理後の1次元データにおいて、2本の光ファイバ3の間の位置(X座標)に対応付けられる階調値(平均値)は、比較的明るい階調値を示すことになる。
【0057】
図中の1次元データのグラフには、階調値のピーク位置に点線が示されており、ここでは11個のピーク位置が示されている。図中のピーク位置はほぼ等間隔に配置されている。ピーク位置での階調値は明るい階調値を示していることから、ピーク位置は、隣接する2本の光ファイバ3の境界位置を示していることになる。すなわち、この境界位置は、隣接する2本の光ファイバ3の間の連結部5及び非連結部7の位置を示していることになる。
【0058】
そこで、次に、画像処理部52は、平均値算出処理後の1次元データのピーク位置を求めて、そのピーク位置を、隣接する2本の光ファイバ3の間の境界位置として決定する(
図6:S004)。12心の間欠連結型の光ファイバテープ1の場合、
図9の点線に示されるように、11個の境界位置(X座標)が決定されることになる。11個の境界位置は、ほぼ等間隔のX座標となる。ここでは、11個の境界位置のうちの1つのX座標がX12であるものとする。なお、このとき決定される境界位置(X座標)は、整数値(X方向に並ぶ画素の位置)でも良いし、小数値(画素と画素との中間位置)としても良い。また、図中の点線のピーク位置を示す極値は、階調値の極大値(ピーク値)でも良いし、極小値(ボトム値)でも良い。
【0059】
次に、画像処理部52は、前述の2次元画像データに基づいて、境界位置(X座標)におけるY方向に沿った階調値を抽出する(
図6:S005)。これにより、画像処理部52は、境界位置毎に、Y座標に階調値を対応付けた1次元データ(境界データ)を抽出する。なお、境界位置(X座標)が整数値の場合には、境界位置(X座標)においてY方向に並ぶ複数の画素の階調値を抽出することになる。また、境界位置が小数値(画素と画素との中間位置)の場合には、階調値を補間処理によって算出することになる。
【0060】
図10は、2次元画像から境界位置(例えば座標X12)における境界データを抽出する様子の説明図である。画像処理部52は、例えば図中のY方向に沿った点線上での階調値を抽出することになる。境界位置(X座標)の階調値は、隣接する2本の光ファイバ3の間での階調値を示すため、境界位置(X座標)においてY方向に沿って抽出された境界データは、隣接する2本の光ファイバ3の間の画像(1次元画像)を示すデータとなる。すなわち、境界位置においてY方向に沿って抽出された境界データは、長手方向に間欠的に配置された連結部5及び非連結部7を示す1次元画像データに相当する。
【0061】
図11Aは、S005で取得した境界データの説明図である。境界データは、Y座標に階調値を対応付けた1次元画像のデータである。図中の暗い階調値の領域は、連結部5の領域を示している。また、図中の明るい階調値の領域は、非連結部7の領域を示している。このため、
図11Aの境界データに基づいて、隣接する2本の光ファイバ3の間の連結状態を評価可能である。但し、本実施形態では、境界データに各種フィルタを施して評価パラメータを求めてから(S006〜S008)、連結状態を評価している(S009)。
【0062】
まず、画像処理部52は、S005で取得した境界データに対してノイズ除去処理を施す(
図6:S006)。具体的には、画像処理部52は、境界データに対してローパスフィルタを施すことによって、S005で取得した境界データのノイズを除去する。
図11Bは、ローパスフィルタ後の境界データの説明図である。境界データからノイズを除去することによって、連結部5や非連結部7の長さやカウント値(後述)を精度良く特定することができる。
【0063】
また、画像処理部52は、境界データに対して2値化処理を施す(
図6:S007)。2値化処理後の境界データの階調値は、連結部5・非連結部7のいずれかを示す2値データとなる。
図11Cは、2値化処理後の境界データの説明図である。なお、隣接する2本の光ファイバ3の間には、連結部5か非連結部7のいずれかが存在するだけなので、連結状態を2値データで示すことが可能である。境界データを2値化することによって、隣接する2本の光ファイバの間における連結部5の領域と非連結部7の領域とを明確に区分けできる。
【0064】
なお、本実施形態では、画像処理部52は、境界データに対してノイズ除去処理や2値化処理等のフィルタ処理を行わなくても良い。また、画像処理部52が、ノイズ除去処理や2値化処理とは異なるフィルタ処理を境界データに対して施しても良い。
【0065】
次に、画像処理部52は、境界データ(ノイズ除去処理及び2値化処理を施した境界データ)に基づいて、連結状態を評価するための評価パラメータを特定する(
図6:008)。評価パラメータとしては、例えば、連結部5や非連結部7の長さ、連結部5や非連結部7のカウント数(単位長さ当たりの個数)、連結部5と非連結部7の割合(占有率)、連結部5と非連結部7の位置、などが挙げられる。画像処理部52は、11個の境界位置ごとにそれぞれ独立して、それぞれの境界データに基づく評価パラメータ(連結部5や非連結部7の長さ、カウント数、割合など)を算出しても良い。また、画像処理部52は、ある境界位置における境界データに基づく評価パラメータ(連結部5や非連結部7の位置)と、別の境界位置における境界データに基づく評価パラメータ(連結部5や非連結部7の位置)とから、境界位置同士の相対的な連結状態の関係を示す評価パラメータ(例えば連結部5が斜めに配置されているか等)を更に求めても良い。
【0066】
なお、画像処理部52は、不図示のディスプレイに評価パラメータの数値やグラフ等を検査結果として表示しても良い。この場合、製造ラインの管理者は、ディスプレイに表示された評価パラメータの数値やグラフ等に基づいて、間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を評価することができる。但し、本実施形態の画像処理部52は、次のように自動的に間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を評価している。
【0067】
画像処理部52は、評価パラメータに基づいて、間欠連結型の光ファイバテープ1の良否を判定する(
図6:S009)。例えば、画像処理部52は、S008で取得した評価パラメータと所定の閾値とを比較して、間欠連結型の光ファイバテープ1の良/不良を判定する。これにより、画像処理部52は、自動的に間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を評価できる。
【0068】
上記の実施形態によれば、制御部50は、間欠連結型の光ファイバテープ1を長手方向に移動させながら、光ファイバテープ1を幅方向に沿って撮影することをカメラ41に繰り返し行わせ、光ファイバテープ1の幅方向の1次元画像を蓄積し、蓄積した複数の1次元画像をY方向(1次元画像を構成する画素の並ぶX方向と直交する方向)に並べて2次元画像を作成している。これにより、間欠連結型の光ファイバテープ1の心数に関わらず、間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態を高精度に検査することができる。
【0069】
なお、間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態が良好であれば、光ファイバテープ1の製造を続行させるとともに、間欠連結型の光ファイバテープ1の連結状態が不良であれば、製造装置10を停止させると良い。製造装置10の停止は、製造ラインの管理者が手動で行っても良いし、画像処理部52の判定結果に基づいて自動的に行っても良い。そして、製造装置10の停止後、製造ラインの管理者は、例えばテープ形成部20における光ファイバ3の張力や、コーティングダイス24Aや分離部24Bと光ファイバ3との位置関係等を点検し、補修すると良い。
【0070】
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。