(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6383467
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】除湿空調装置
(51)【国際特許分類】
B01D 53/26 20060101AFI20180820BHJP
F24F 3/14 20060101ALI20180820BHJP
B01D 53/04 20060101ALI20180820BHJP
B01D 53/14 20060101ALI20180820BHJP
B01D 53/18 20060101ALI20180820BHJP
B01J 20/06 20060101ALI20180820BHJP
B01J 20/22 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
B01D53/26 220
F24F3/14
B01D53/04 230
B01D53/26 100
B01D53/14 100
B01D53/18 120
B01J20/06 A
B01J20/22 A
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-139547(P2017-139547)
(22)【出願日】2017年7月19日
【審査請求日】2018年1月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390020215
【氏名又は名称】株式会社西部技研
(72)【発明者】
【氏名】金 偉力
(72)【発明者】
【氏名】井上 宏志
(72)【発明者】
【氏名】黒田 彩子
(72)【発明者】
【氏名】西國原 仁美
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和行
【審査官】
菊地 寛
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/100739(WO,A1)
【文献】
特開2009−019788(JP,A)
【文献】
特開2001−149732(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/134284(WO,A1)
【文献】
特開2006−061758(JP,A)
【文献】
特開2001−205045(JP,A)
【文献】
特開2012−250150(JP,A)
【文献】
特開2005−296724(JP,A)
【文献】
特開2016−150290(JP,A)
【文献】
特開2004−255350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/04
B01D 53/26
B01D 53/62
F24F 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも再生ゾーンと吸着ゾーンとの2つのゾーンに分割された二酸化炭素吸着ロータと、少なくとも再生ゾーンと吸着ゾーンとパージゾーンの3つに分割された湿気吸着ロータとを有し、外気をプレクーラで冷却除湿して前記二酸化炭素吸着ロータの吸着ゾーンに通過させ、前記吸着ゾーンを通過した空気をインタークーラで冷却して、前記インタークーラを通過した空気の一部を分岐し、前記湿気吸着ロータのパージゾーンに送るようにし、残りの一部を前記湿気吸着ロータの吸着ゾーンに送り、前記湿気吸着ロータの吸着ゾーンを通過した空気をアフタークーラで温度調整して供給空気として供給先に供給し、前記供給先からの還気を前記プレクーラを通過した空気と混合し、前記インタークーラを通過した空気の一部を分岐し、前記湿気吸着ロータのパージゾーンを通過させ再生ヒータで加熱して前記湿気吸着ロータの再生ゾーンに通し、前記湿気吸着ロータの再生ゾーンを通過した空気と一部外気とを混合させた後、再生ヒータで加熱して前記二酸化炭素吸着ロータの再生ゾーンに通し、前記二酸化炭素吸着ロータの再生ゾーンを通過した空気を装置外へ排気するようにしたことを特徴とする除湿空調装置。
【請求項2】
前記プレクーラのヒートポンプの凝縮器を前記二酸化炭素吸着ロータの再生ヒータとしたことを特徴とする請求項1記載の除湿空調装置。
【請求項3】
前記二酸化炭素吸着ロータとして、無機系バインダー或いは酢酸ビニル系やアクリル系などの有機系バインダーを使って、アミン担持固体吸収剤が担持されていることを特徴とする請求項1、2記載の除湿空調装置。
【請求項4】
少なくとも再生ゾーンと吸着ゾーンとパージゾーンの3つのゾーンに分割された二酸化炭素吸着ロータと、少なくとも再生ゾーンと吸着ゾーンとパージゾーンの3つに分割された湿気吸着ロータとを有し、外気をプレクーラで冷却除湿して、前記プレクーラを通過した空気の一部を分岐し、前記二酸化炭素吸着ロータのパージゾーンに送るようにし、残りの一部を前記二酸化炭素吸着ロータの吸着ゾーンに通過させ、前記二酸化炭素吸着ロータの吸着ゾーンを通過した空気をインタークーラで冷却して、前記インタークーラを通過した空気の一部を分岐し、前記湿気吸着ロータのパージゾーンに送るようにし、残りの一部を前記湿気吸着ロータの吸着ゾーンに通過させアフタークーラで温度調整して供給空気として供給先に供給し、前記湿気吸着ロータのパージゾーンを通過させた空気を再生ヒータで加熱して前記湿気吸着ロータの再生ゾーンに通し、前記湿気吸着ロータの再生ゾーンを通過した空気と一部外気と前記二酸化炭素吸着ロータのパージゾーンを通過した空気とを混合させた後、再生ヒータで加熱して前記二酸化炭素吸着ロータの再生ゾーンに通し、前記二酸化炭素吸着ロータの再生ゾーンを通過した空気を装置外へ排気するようにしたことを特徴とする除湿空調装置。
【請求項5】
前記二酸化炭素吸着ロータとして、無機系バインダーを使って、Ceの酸化物からなる二酸化炭素捕捉材が担持されていることを特徴とする請求項4記載の除湿空調装置。
【請求項6】
前記湿気吸着ロータとして、−10℃D.P.以下の露点域では湿気と同時に二酸化炭素も吸着することを特徴とする請求項1〜5記載の除湿空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン電池の製造プラントに適した除湿空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池の製造プラントは、除湿を行なわないとリチウムイオン電池の品質に問題を生じる。つまりリチウムは水分と強く反応するものであり、リチウムイオン電池の製造プラントは露点を摂氏マイナス30度以下(以降、温度は全て「摂氏」とする)に設定する必要がある。
【0003】
また、リチウムイオン電池のニッケル系正極材は、水と二酸化炭素を吸着して、正極材内部から溶出したリチウムイオンとリチウム化合物を形成することにより、電極の劣化や電池のサイクル特性が悪くなることが解明されている。
【0004】
このように低露点で二酸化炭素濃度の低い環境を作るためには、液体窒素を気化させプラント内の空気を窒素と置換させる手段があるが、この方法では、プラント内に人が入ることができなくなるという問題がある。
【0005】
そこで、低露点環境を作るのに湿気吸着剤を用いた吸着式の除湿空調装置を用いる手段が現実的であり、多くのプラントがこの手段を用いているが、二酸化炭素濃度を低くできないという問題がある。
【0006】
そこで二酸化炭素濃度の低い低露点環境を作る技術として特許文献1がある。特許文献1に開示されたものは、室内の露点制御を精度よく行ない、二酸化炭素濃度も低くできる技術であるが、水酸化ナトリウムなどの二酸化炭素吸着剤を用いており、時間がたって二酸化炭素吸着能力が低下した場合、新しい二酸化炭素吸着剤に交換する必要があった。
【0007】
また、特許文献1の二酸化炭素吸着剤交換の問題を解決する技術として特許文献2がある。特許文献2に開示されたものは、湿気及び二酸化炭素吸着ロータを用いて、このロータの回転数を制御することによって、室内の露点と二酸化炭素濃度を制御するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2014−97437号公報
【特許文献2】特開2016−2519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のとおり、特許文献1及び特許文献2に開示されたものは、室内の二酸化炭素濃度を低くした低露点環境を作るものであるが、どちらも室内の容量が1〜3m
3程度と比較的小さなグローブボックス用の装置で、人の湿分が室内に入らないようゴム製などのグローブが装着されている。従って、リチウムイオン電池の製造プラントのように、人が室内に入って作業するドライルームのような低湿度作業室には適用できないという問題があった。
【0010】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、比較的室内の容量が大きく、人が中に入って作業することが可能な低湿度作業室内の二酸化炭素の濃度を低くすることができる除湿空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、外気を冷却するプレクーラを有し、プレクーラによって冷却除湿された空気を二酸化炭素吸着ロータの吸着ゾーンに通し、これによって二酸化炭素濃度の低くなった空気を湿気吸着ロータの吸着ゾーンに通し、二酸化炭素濃度の低い乾燥空気を室内に供給するようにすることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の除湿空調装置は、二酸化炭素吸着ロータと湿気吸着ロータを用いて、ドライルームなどの乾燥室内の露点温度を下げ、さらに二酸化炭素濃度も下げることができる。
【0013】
また、二酸化炭素吸着ロータの種類を変えることにより、ドライルームからの除湿空調装置への還気が有る場合と還気できないワンパスでの装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は本発明の除湿機の実施例1を示したフロー図である。
【
図2】
図2は本発明の除湿機の実施例2を示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、二酸化炭素吸着ロータの吸着ゾーンを通過して低二酸化炭素濃度となった空気を湿気吸着ロータの吸着ゾーンを通過して室内に供給するようにし、供給空気の二酸化炭素濃度を低くして低露点にする除湿空調装置を提供するという目的を実現した。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の実施例1を示す
図1に沿って説明する。外気OAはエアーフィルター(図示せず)によって塵埃を除去される。この外気はプレクーラ8によって冷却され結露による除湿が行われる。プレクーラ8を出た空気はダンパ22によって風量調整され、ファン10によって低湿度作業室12からの還気RAと混合され二酸化炭素吸着ロータ1の吸着ゾーン2に通される。
【0017】
二酸化炭素吸着ロータ1は、二酸化炭素の吸着性能に対して湿度の影響を与えないように以下のような材料を使って製作されている。ガラス繊維紙、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPP(ポリプロピレン)など樹脂製の繊維紙、アルミなどの金属箔、樹脂シートなどの不燃性のシートをコルゲート(波付け)加工しロータ状に巻き付け加工したもので、無機系バインダー或いは酢酸ビニル系やアクリル系などの
有機系バインダーを使って、60度以下の低温で再生可能なアミン担持固体吸収剤が担持されている。ハニカムロータに二酸化炭素を吸着するシリカ、ゼオライト、イオン交換樹脂などを担持した公知のものである。そして二酸化炭素吸着ロータ1は、吸着ゾーン2、再生ゾーン3に分割されている。二酸化炭素吸着ロータ1はギヤドモータ(図示せず)などによって回転駆動される。
【0018】
吸着ゾーン2を通過して二酸化炭素濃度が低くなった空気は、ファン10を通ってインタークーラ9に送られる。インタークーラ9を通過した空気は、露点摂氏マイナス10度(以下「−10℃D.P.」という)以下の低露点域では湿気と同時に二酸化炭素も吸着する湿気吸着ロータ4の吸着ゾーン5とパージゾーン7に送るよう2路に分岐されている。吸着ゾーン5を通過して二酸化炭素濃度が低く低露点となった空気は、アフタークーラ11で所定の温度まで下げられ低湿度作業室12に供給される。
【0019】
またパージゾーン7を通過した空気は、再生ヒータ13と再生ヒータ14で−10℃D.P.以下の低露点域では湿気と同時に二酸化炭素も吸着する湿気吸着ロータ4の再生に必要な温度まで加熱されて再生ゾーン6に送られる。今回は、蒸気などの工場排熱を再生ヒータ13の再生空気の加熱の熱源に使ったため、2台の再生ヒータを用いたが、これに限定されるものではなく、1台の再生ヒータで湿気吸着ロータ4の再生を行なってもよい。
【0020】
再生ゾーン6を出た空気は、バルブ30で風量調整された外気OA2と混合されファン16を通過した後、再生ヒータ15で加熱され二酸化炭素吸着ロータ1の再生ゾーン3に送られる。ここで再生ゾーン6を出た空気と外気OA2を混合するのは、再生風量を増やして再生ゾーン3で脱着する二酸化炭素の量を増やすことに加え、二酸化炭素吸着ロータ1の再生空気の絶対湿度を上げることにより、二酸化炭素吸着ロータ1に担持されたアミン担持固体吸収剤の二酸化炭素脱着能力を向上させるためである。また、外気OA2を取り入れない場合と比較して、再生ゾーン3から吸着ゾーン2に持ち込まれる湿分の量も増えるので、アミン担持固体吸収剤の持つアミノ基と二酸化炭素の結合反応が促進されるため、吸着ゾーン2での二酸化炭素吸着能力も向上する。二酸化炭素吸着ロータ1の再生ゾーン3を通過した空気はバルブ21で風量調整されて排気EAとして外部に放出される。なお、再生ヒータ15の熱源には、プレクーラ8のヒートポンプ排熱を利用するため、システムの省エネ性向上も実現された。
【0021】
プレクーラ8のヒートポンプ回路を
図1に破線で示す。ヒートポンプ回路は、圧縮機17、プレクーラ8に用いる蒸発器、再生ヒータ15と放熱用凝縮器18に用いる二つの凝縮器、膨張弁19から構成される。圧縮機17から出されるガス化した冷媒は、再生ヒータ15の凝縮器に送られる。なお、再生ゾーン3に送られる空気の温度を温調機(図示せず)などで計測し、再生ヒータ15に送られるガスと再生ヒータ15を通らずに圧力調整弁20によってバイパスされるガスに分岐し、ガスの流量を制御させることによって、所定の再生温度に調整される。再生ヒータ15を通過したガスは、放熱用凝縮器18に送られる。その後、液化された冷媒は膨張弁19で減圧膨張され、プレクーラ8に用いる蒸発器に供給されて処理空気を冷却して、圧縮機17に戻って循環系を形成する。
【0022】
ここで、低湿度作業室12の体積が1188m
3で在室人数が8名の場合、外気が夏条件として、温度35度で露点温度30.1度とし、外気処理風量(OA)2,619m
3/h、低湿度作業室12への供給空気風量(SA)7,916m
3/h、還気風量(RA)6,728m
3/hとすると、低湿度作業室12への供給空気の温度が15.5度、露点温度−63度、二酸化炭素濃度が50ppmとなる。なお、この時の二酸化炭素吸着ロータ1の再生ヒータ15の出口温度は55度で、湿気吸着ロータ4の再生ヒータ14の出口温度は220度となる。
【実施例2】
【0023】
次に、本発明の実施例2を示す
図2に沿って説明する。実施例1では、低湿度作業室12からの還気RAを使用したが、低湿度作業室内で発火性の強い有機溶剤ガスが発生したり、人体に有害なガスが発生したり、二酸化炭素吸着ロータ1や湿気吸着ロータ4を劣化させるようなガスが発生したりして、低湿度作業室12からの還気RAが使用できない場合などの実施例である。外気OAはエアーフィルター(図示せず)によって塵埃を除去される。この外気はプレクーラ8によって冷却され結露による除湿が行われる。プレクーラ8を出た空気はダンパ22によって風量調整され、ファン10によって2路に分岐され、二酸化炭素除去ロータ1の吸着ゾーン2とパージゾーン23に通される。
【0024】
湿度の影響を受けにくい二酸化炭素吸着ロータ1は、ガラス繊維紙やセラミック繊維紙などの不燃性のシートをコルゲート(波付け)加工しロータ状に巻き付け加工したもので、無機系バインダーなどを使って、湿度があっても二酸化炭素を吸着可能な炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、イオン液体やCeの酸化物からなる二酸化炭素捕捉材などが担持されている。そして二酸化炭素吸着ロータ1は、吸着ゾーン2、再生ゾーン3、パージゾーン23に分割されている。二酸化炭素吸着ロータ1はギヤドモータ(図示せず)などによって回転駆動される。
【0025】
ファン10を通って吸着ゾーン2を通過して二酸化炭素濃度が低くなった空気は、インタークーラ9に送られる。インタークーラ9を通過した空気は、−10℃D.P.以下の低露点域では湿気と同時に二酸化炭素も吸着する13Xゼオライト、又は5Aゼオライト、又はLSXゼオライトが担持されたロータ4の吸着ゾーン5とパージゾーン7に送るよう2路に分岐されている。吸着ゾーン5を通過してさらに二酸化炭素濃度が低く−50℃D.P.以下の超低露点となった空気は、アフタークーラ11で所定の温度まで下げられ低湿度作業室12に供給される。
【0026】
またパージゾーン7を通過した空気は、再生ヒータ13と再生ヒータ14で湿気吸着ロータ4の再生に必要な温度まで加熱されて再生ゾーン6に送られる。今回は、蒸気などの工場排熱を再生ヒータ13の再生空気の加熱の熱源に使ったため、2台の再生ヒータを用いたが、これに限定されるものではなく、1台の再生ヒータで湿気吸着ロータ4の再生を行なってもよい。
【0027】
再生ゾーン6を出た空気は、ファン27を通って、バルブ30で風量調整された外気OA2と二酸化炭素吸着ロータ1のパージゾーン23を通過した空気と混合された後、再生ヒータ15と再生ヒータ29で加熱され二酸化炭素吸着ロータ1の再生ゾーン3に送られる。再生ゾーン3を通過した空気はバルブ21で風量調整されて排気EAとして外部に放出される。なお湿気吸着ロータ4の再生と同様に2台の再生ヒータを用いたが、これに限定されるものではなく、1台の再生ヒータで二酸化炭素吸着ロータ1の再生を行なってもよい。
【0028】
ここで、低湿度作業室12の体積が440m
3で在室人数が0名の場合、外気が夏条件として、温度35度で露点温度27度とし、外気処理風量(OA)10,570m
3/h、低湿度作業室12への供給空気風量(SA)6,786m
3/hとすると、供給空気の温度が25度、露点温度−50度、二酸化炭素濃度が30ppmとなる。なお、この時の二酸化炭素吸着ロータ1の再生ヒータ29の出口温度は220度で、−10℃D.P.以下の低露点域では湿気と同時に二酸化炭素も吸着するロータ4の再生ヒータ14の出口温度は220度となる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、上記のとおり二酸化炭素吸着ロータと−10℃D.P.以下の低露点域では湿気と同時に二酸化炭素も吸着するロータを使うことにより、低湿度作業室内の二酸化炭素濃度を100ppm以下で制御できる除湿空調装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 二酸化炭素吸着ロータ
2 吸着ゾーン
3 再生ゾーン
4 湿気吸着ロータ
5 吸着ゾーン
6 再生ゾーン
7 パージゾーン
8 プレクーラ
9 インタークーラ
10 ファン
11 アフタークーラ
12 低湿度作業室
13 再生ヒータ
14 再生ヒータ
15 再生ヒータ
16 ファン
17 圧縮機
18 放熱用凝縮器
19 膨張弁
20 圧力調整弁
21 バルブ
22 バルブ
23 パージゾーン
24 バルブ
25 ファン
26 バルブ
27 ファン
28 バルブ
29 再生ヒータ
30 バルブ
【要約】
【課題】低湿度作業室内の二酸化炭素濃度を100ppm以下に制御できる除湿空調装置を提供する事を目的とする。
【解決手段】本発明は、外気をプレクーラで冷却除湿し、二酸化炭素を吸着する二酸化炭素吸着ロータの吸着ゾーンに通し、これによって二酸化炭素濃度が低くなった空気をインタークーラで冷却し、インタークーラを通過した空気の一部を分岐して湿気吸着ロータの吸着ゾーンを通過させて低湿度作業室に供給するようにし、低湿度作業室からの還気をプレクーラを出た空気と混合させ、インタークーラを通過した空気の一部を分岐し、湿気吸着ロータのパージゾーンを通過させ、湿気吸着ロータの再生ゾーンに送るようにし、湿気吸着ロータの再生ゾーンを通過した空気と外気を混合させ、二酸化炭素吸着ロータの再生ゾーンに通過させた後、装置外に排気するようにした。
【選択図】
図1