特許第6383530号(P6383530)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383530
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】医療用チューブのクランプ部材
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/168 20060101AFI20180820BHJP
   A61M 39/28 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   A61M5/168 506
   A61M39/28 110
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-210884(P2013-210884)
(22)【出願日】2013年10月8日
(65)【公開番号】特開2015-73673(P2015-73673A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年9月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000228442
【氏名又は名称】日本クロージャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100186897
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 さやか
(72)【発明者】
【氏名】島田 知
【審査官】 寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−160674(JP,A)
【文献】 特開平07−136262(JP,A)
【文献】 実開昭62−149340(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/168
A61M 39/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用チューブの先端部分が挿入されて該チューブを固定するための固定管と、該固定管に挿入されるチューブをクランプするための固定アームと可動アームとからなり、
前記固定アーム及び可動アームは、何れも前記固定管の中心軸に対して垂直方向に延びており、
前記固定アームと可動アームとは、その一方側端部においてヒンジバンドにより互いに前記固定管の中心軸とは垂直方向の面内で旋回可能であり、該固定管の中心軸の方向に互いに移動可能に設けられており、これらアームの他方側端部には、それぞれ、互いに係合可能な爪が設けられており、
前記固定アームのヒンジバンド近傍部分は前記固定管の前記チューブが挿入される側に一体に連なっていると共に、
前記可動アームのヒンジバンド近傍部分には、前記固定アームと対面する側の面に凹部が形成されており、
前記可動アームを該固定アーム側に旋回して閉じることにより、該凹部の面により該チューブが該固定アームの面に圧接されて該チューブがクランプされることを特徴とする医療用チューブのクランプ部材。
【請求項2】
前記ヒンジバンドを支点として前記可動アームを該固定アーム側に旋回して、前記固定管に挿入されるチューブをクランプしたとき、前記可動アームの爪は、前記固定アームの爪を乗り越えて、前記固定アームの爪と係合し、前記チューブをクランプしている状態において、前記可動アームの先端を下方にずらすことにより、前記可動アームの爪と固定アームとの爪の係合が解除される請求項1に記載の医療用チューブのクランプ部材。
【請求項3】
前記可動アームに形成されている凹部は、前記ヒンジバンド側が深く、ヒンジバンドから離れた先端部側が浅く形成されている請求項1または2に記載のクランプ部材。
【請求項4】
排尿バッグに設けられている排出チューブのクランプに使用される請求項1〜3の何れかに記載の医療用チューブのクランプ部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用チューブ、例えば排尿バッグに連結されている排出チューブなどに使用されるクランプ部材に関する。
【背景技術】
【0002】
人体に薬液などを供給する医療用バッグや人体から排出される体液を溜める排尿バッグなどには、バッグ内に液を供給するため或はバッグ内から液を排出するための各種のチューブが接続される。このようなチューブには、これを一時的に閉じるためのクランプ部材が使用される場合がある。
【0003】
上記のようなクランプ部材は、簡単な操作でチューブを閉じることができ、チューブの使用時にはクランプ部材による閉止が容易に開放されるものでなければならない。例えば、特許文献1乃至3には、この種のチューブクランプが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3223489号
【特許文献2】実開昭61−161477号公報
【特許文献3】実開平5−3823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した特許文献で提案されているチューブクランプのみならず、現在医療用に使用されているクランプ部材は、排尿バッグなどから液を排出する際に使用するチューブには非常に使用しにくいという問題がある。
即ち、排尿バッグに溜められた尿を廃棄する際には、このバッグに連結されている排出チューブを閉じているクランプ部材を両手で操作して開放しなければならず、このため、開放直後の該チューブの先端部分から尿が排出されてしまい、手などを汚してしまうという不都合を生じる。
また、片手でクランプ部材を開放できたとしても、排尿バッグに連結され且つクランプ部材によって閉じられている該チューブの先端部分はフリーの状態にあり、これを固定しづらいという問題もある。
【0006】
従って、本発明の目的はチューブの開放操作を片手で容易に行うことができ、しかも、チューブ先端の固定作業も容易に行うことが可能な医療用チューブのクランプ部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、医療用チューブの先端部分が挿入されて該チューブを固定するための固定管と、該固定管に挿入されるチューブをクランプするための固定アームと可動アームとからなり、
前記固定アーム及び可動アームは、何れも前記固定管の中心軸に対して垂直方向に延びており、
前記固定アームと可動アームとは、その一方側端部においてヒンジバンドにより互いに前記固定管の中心軸とは垂直方向の面内で旋回可能であり、該固定管の中心軸の方向に互いに移動可能に設けられており、これらアームの他方側端部には、それぞれ、互いに係合可能な爪が設けられており、
前記固定アームのヒンジバンド近傍部分は前記固定管の前記チューブが挿入される側に一体に連なっていると共に、
前記可動アームのヒンジバンド近傍部分には、前記固定アームと対面する側の面に凹部が形成されており、
前記可動アームを該固定アーム側に旋回して閉じることにより、該凹部の面により該チューブが該固定アームの面に圧接されて該チューブがクランプされることを特徴とする医療用チューブのクランプ部材が提供される。
【0008】
本発明のクランプ部材においては、
(1)前記ヒンジバンドを支点として前記可動アームを該固定アーム側に旋回して、前記固定管に挿入されるチューブをクランプしたとき、前記可動アームの爪は、前記固定アームの爪を乗り越えて、前記固定アームの爪と係合し、前記チューブをクランプしている状態において、前記可動アームの先端を下方にずらすことにより、前記可動アームの爪と固定アームとの爪の係合が解除されること、
(2)前記可動アームに形成されている凹部は、前記ヒンジバンド側が深く、ヒンジバンドから離れた先端部側が浅く形成されていること、
が好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のクランプ部材においては、固定管に接続された医療用チューブを固定アームと可動アームとにより挟んで、これらのアームの先端部分に設けられている爪を互いに係合することにより、該チューブをしっかりと閉じることができ、これにより該チューブからの液漏れは確実に防止される。
一方、この医療用チューブを閉じているクランプ部材においては、可動アームを下方に押し下げることにより、前記爪の係合を解除することができる。爪の係合が解除されると、潰された形状のチューブは、その弾性力により元の形態に復帰する。この復帰により可動アームと固定アームとの間が押し広げられ、かくしてチューブが開放されることとなる。
即ち、本発明によれば、可動アームを押し下げるという片手でも容易に行い得る操作のみで自動的に閉じられたチューブを開放することができる。
【0010】
また、本発明においては、クランプされる医療用チューブの先端には、固定管が接続される。この固定管の接続により医療用チューブの先端位置が安定となり、これを嵌め込み等により所定の固定具にしっかりと且つ容易に固定することができる。
【0011】
このような本発明のクランプ部材は、チューブを安定に位置決めすることができるばかりか、その開閉操作(特に、開放操作)を片手で行うことができるため、特に排尿バッグに接続された排出用チューブのクランプ部材として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のクランプ部材をクランプされる医療用チューブと共に示す斜視図。
図2図1のクランプ部材の上面図。
図3図1のクランプ部材の下面図。
図4図1のクランプ部材の右側面図。
図5図1のクランプ部材の正面図。
図6図1のクランプ部材の正面断面図(図2のA−A断面図)。
図7】チューブが挿入された状態の固定管の断面図。
図8図1のクランプ部材に設けられている固定アームに形成されている第1の爪が形成されている部分を、可動アームに形成されている第2の爪が形成されている部分と共に示す部分拡大側面図。
図9】可動アームが閉じられ、チューブがクランプされた状態のクランプ部材の右側面図。
図10】可動アームが閉じられ、チューブがクランプされた状態のクランプ部材の下面図。
図11】クランプを開放するときの第1の爪と第2の爪の係合状態の変化を示す部分拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図7を参照して、全体として20で示されている本発明のクランプ部材は、固定管1と、固定アーム3と、可動アーム5とからなっている。固定アーム3と可動アーム5とはヒンジバンド7により互いに旋回可能(開閉可能)に連結されている。
【0014】
固定管1は、中空筒状の形状をしており、ゴム等の弾性材料からなる医療用チューブ30が下端から挿入される。図6及び図7の断面図から明らかなとおり、固定管1の上端部分にはインナーリング1aが設けられており、チューブ30は下方から固定管1内に挿入され、下方から挿入されたチューブ30の先端はインナーリング1aによって脱落しないようにしっかりと保持される。
尚、この医療用チューブ30は、例えば排尿バッグなどに連結されており、このようなバッグ内に収容された尿などの液を、このチューブ30を通して排出するようになっている。
【0015】
固定アーム3は、図1等から理解されるように、側端部がヒンジバンド7により可動アーム5の側端部と接続されており、ヒンジバンド7の近傍部分において、固定管1の下端に一体に連なっており、固定筒1の中心軸に対して垂直方向に延びている。具体的には、固定管1の外面から延びている連結用リブ9により、固定管1と固定アーム3とは、しっかりと一体化されている。
また、本発明のクランプ部材20においては、固定管1の下端近傍部分において固定管1に差し込まれたチューブ30が固定アーム3と可動アーム5によりクランプされ、閉じられることが図1から理解されよう。
【0016】
さらに、図1と共に、図8の部分拡大側面図、チューブ30がクランプされた状態を示す図9及び図10を併せて、固定アーム3の他方側端部(先端部分)には、第1の爪10が設けられており、更に可動アーム5の他方側端部(先端部分)には、第2の爪11が設けられている。即ち、固定管1に挿入されているチューブ30を挟むようにして可動アーム5を旋回して閉じ、第1の爪10と第2の爪11とを係合させることにより、チューブ30をしっかりとクランプすることができ、これにより、チューブ30は閉じられ、液の流通が完全に阻止されることとなる。
【0017】
特に図1及び図8に示されているように、固定アーム3の先端部には、その上面を残すように、可動アーム5と対面する部分が切欠かれており(この切り欠き部を13で示す)、これにより、可動アーム5に対面するように且つ鉛直方向に延びている側面3aが形成されている。このような切り欠き部13が形成されている部分の固定アーム3の上面に第1の爪10が連なっている。
この第1の爪10は、固定アーム3の上面から可動アーム5側に延びている水平基部10aと、水平基部10aの先端から下方に延びている下方突起10bを有している。また、下方突起10bの可動アーム5側に位置する面には、上方から下方かつ側面3a側に傾斜して延びている傾斜面10cが形成されており、更に下方突起10bの下端には側面3a側に突出している突部10dが形成されている。
【0018】
一方、可動アーム5の先端部には、その下面を残すように固定アーム3と対面する部分が切欠かれており(この切り欠き部を15で示す)、これにより、固定アーム3に対面するように且つ鉛直方向に延びている側面5aが形成されている。このような切り欠き部15が形成されている部分の可動アーム5の下面に第2の爪11が連なっている。
第2の爪11は、可動アーム5の下面から固定アーム3側に延びている水平基部11aと、水平基部11aの先端から上方に延びている上方突起11bを有している。また、上方突起11bの固定アーム5側に位置する面には、下方から上方かつ側面5a側に傾斜して延びている傾斜面11cが形成されており、更に上方突起11bの上端には側面5a側に突出している突部11dが形成されている。
【0019】
即ち、図8の部分拡大側面図から理解されるように、可動アーム5を閉じていくと、始めに可動アーム5の第2の爪11の傾斜面11cと固定アーム3の第1の爪10の傾斜面10cとが面接する。このとき、ヒンジバンド7は比較的緩く、その上下可動幅が比較的大きく取られており、固定アーム3と可動アーム5とは互いに上下に可動となっている。従って、そのまま、可動アーム5を閉じていくと(図8において、矢印方向に移動させる)、第2の爪11の傾斜面11cは、第1の爪10の傾斜面10cに沿って降下していき、この結果、第2の爪11は第1の爪10を乗り越え、第1の爪10と側面3aとの間の空間に入り込み、ヒンジバンド7の弾性力も作用して、第1の爪10の裏側に回り込む。このような位置に第2の爪11が位置すると、図9及び図10に示されているように、可動アーム5と固定アーム3との間に挟み込まれて潰れたチューブ30の弾性力によって、第2の爪11は、第1の爪10側に押し付けられ、この結果、第2の爪11の突部11dと第1の爪10の突部10dとががっちり噛み合い、第1の爪10と第2の爪11との係合状態がしっかりとロックされることとなる。
これにより、チューブ30はしっかりとクランプされ、チューブ30内での液の流れが完全に遮断される。
【0020】
上記のようにしてチューブ30がクランプされるわけであるが、本発明においては、このようなクランプの解除を片手で容易に行うことができる。
即ち、図9の状態で互いに係合している固定アーム3と可動アーム5との先端部分を握りしめると、図11(a)に示されているように、第2の爪11は、固定アーム3に形成されている切り欠き部13(第1の爪10が形成されている部分)の側面3a側に移動し、第1の爪10と第2の爪11との係合(突部10dと突部11dとの噛み合い)が解除される。この状態で、固定アーム3の先端部と可動アーム5の先端部とを、これを握っている片手で上下にずらすと、図11(b)に示されているように、可動アーム5は完全にフリーの状態となり、クランプされて潰れているチューブ30の弾性力によって開いた状態となり、チューブ30は、潰された形態から原形に復帰し、チューブ30内を液が流通し得るようになる。
【0021】
このように、本発明のクランプ部材20によれば、片手でチューブ30をクランプすることができるばかりか、しっかりと安定にクランプされた状態を、片手で容易に開放することができ、これは本発明の大きな利点である。
【0022】
また、上記のクランプ部材20を用いてチューブ30をクランプする場合、チューブ30の先端は、固定管1内に挿入されて固定される。このため、チューブ30の先端部分の位置決め作業などを行い易いという利点がある。即ち、チューブ30の先端がむき出しの場合は、これがゴム等の弾性材料で形成されているため、その先端がフラフラと動きやすく、しかも手で握った時に変形し易く、例えば嵌め込み等により、所定の場所に取り付ける作業を行い難い。しかるに、本発明においては、チューブ30の先端部に固定管1が取り付けられているため、チューブ30の先端部の動きが制限され、且つ握りやすく、しかも変形も生ぜず、位置決め作業を至って容易に行うことができる。例えばバッグの表面等に、固定管1が嵌め込まれるような固定具を取り付けておけば、この固定具に固定管1を嵌め込んで容易に位置固定することができる。
【0023】
上述した本発明のクランプ部材20においては、特に図1に明瞭に示されているように、可動アーム5の内面(固定アーム3側の面)であって、ヒンジバンド7の近傍部分、即ち、チューブ30をクランプする部分に、凹部17が設けられている。即ち、このような凹部17を設けておくことにより、可動アーム5を閉じてチューブ30をクランプするとき、クランプされるチューブ30の位置ずれや過度な変形等を有効に防止することができるばかりか、クランプされて潰れた形状のチューブ30が凹部17内に保持されることとなり、この結果、凹部17を除く部分において、可動アーム5と固定アーム3とを隙間なくぴったりと密着させることができる。
勿論、このような凹部17は、固定アーム3側に設けることも可能であるが、クランプしていくときのチューブ30の位置ずれや過度な変形を防止するという観点から、可動アーム5側に凹部17が設けられるべきである。
尚、上記の凹部17は、ヒンジバンド7側が深く、先端部側が浅く形成されていることが望ましい。即ち、可動アーム5を閉じてチューブ30をクランプしていく場合、固定アーム3と可動アーム5との間隔は、ヒンジバンド7側が狭く、先端部側が広くなっている。このため、チューブ30の圧縮量は、ヒンジバンド7側が先端部側よりもかなり大きくなっている。このため、チューブ30は異常な形でクランプされて保持されることとなりやすく、チューブ30の破損などを生じ易い。しかるに、上記のように凹部17の深さをヒンジバンド7側を深く且つ先端部側を浅く形成しておくことにより、チューブ30を全体として均一に圧縮でき、異常な形でチューブを保持するという不都合を有効に回避することができる。
【0024】
さらに、本発明においては、固定アーム3の先端部の可動アーム5とは反対側のコーナー部3b、3c及び可動アーム5の先端部の固定アーム3とは反対側のコーナー部5b、5cは、面取りされていることが好ましい。即ち、このように面取りしておくことにより、これらアーム3,5の先端部を握ってのクランプ作業やクランプ開放作業を行う際、片手で強く握った場合にも手を痛めることがない。
【0025】
上述した本発明のクランプ部材は、種々の熱可塑性樹脂を用い、射出成形等の一体成形により成形されるが、特にヒンジバンド7の耐久性等の観点から、オレフィン系樹脂、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの各種オレフィンの重合体、プロピレン−エチレン共重合体などの各種オレフィン同士の共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等の変性オレフィン系共重合体、及びこれらのブレンド物などを用いて成形されることが好ましく、ポリプロピレンが最適である。
【0026】
本発明のクランプ部材は、片手でクランプの開放作業を行うことができることから、医療用チューブの中でも特に開放時の液による汚れの防止が強く望まれている排尿バッグの排出チューブのクランプに特に有用である。
【符号の説明】
【0027】
1:固定管
3:固定アーム
5:可動アーム
7:ヒンジバンド
10:第1の爪
11:第2の爪
13、15:切り欠き部
17:凹部
20:クランプ部材
30:チューブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11