(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シンボルを中継するステップは、前記チャネル係数に基づいて、増幅及びフォワード(Amplify and Forward:AF)方式、量子化及びフォワード(Quantize and Forward:QF)方式、又はコンピュート及びフォワード(Compute and Forward:CF)方式のいずれか1つを用いることを特徴とする請求項1に記載のリレーノードの干渉制御方法。
前記ソースノード数が2個であり、前記宛先ノード数が2個である場合、前記シンボルを受信するステップ及び前記シンボルを中継するステップは、第1シンボル送信過程、第2シンボル送信過程、及び第3シンボル送信過程で行われることを特徴とする請求項1に記載のリレーノードの干渉制御方法。
前記ソースノード数が3個であり、前記宛先ノード数が3個である場合、前記シンボルを受信するステップ及び前記シンボルを中継するステップは、第1シンボル送信過程及び第2シンボル送信過程で行われることを特徴とする請求項1に記載のリレーノードの干渉制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明が一実施形態によって制限されたり限定されたりすることはない。また、各図面に示した同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0018】
<一実施形態によるマルチホップネットワーク及びオルトネイティントポロジー>
【0019】
図1は、一実施形態によるマルチホップネットワーク及びオルタネィティングトポロジー(alternating topology)を説明するための図である。
【0020】
図1を参照すると、マルチホップネットワーク110は、複数のソースノード、複数のリレーノード、及び複数の宛先ノードを含む。例えば、マルチホップネットワーク110は、K個のソースノード、K個のリレーノード、及びK個の宛先ノードを含む。マルチホップネットワークにおいて、ソースノードは、リレーノードを介して宛先ノードに信号を送信する。マルチホップネットワークの一例として、セルラーシステムの多重ユーザが複数のリレーを介して複数の基地局にデータを送信する場合が挙げられる。複数のノード対が一度に信号を送信する場合、互いに異なるノード対の間の信号(又は、シンボル、ストリーム)がマルチホップ過程で混合しながらストリーム間干渉(inter−stream interference)を発生することがある。従って、本実施形態では、リレーノード及びノード対の間の協力を用いてマルチホップネットワークで干渉を制御可能にする。
【0021】
マルチホップネットワーク110において、S
1及びS
2はそれぞれのソースノードを示し、u及びvはリレーノードを示し、d
1及びd
2は宛先ノードを示す。ここで、ソースノードS
1が宛先ノードd
1にシンボルを送信しようとする場合、ソースノードS
1と宛先ノードd
1は対を組む。それぞれのソースノードS
iは対を組むそれぞれの宛先ノードd
i(i∈{1,2})に送信するための各メッセージ(又は、シンボル)W
iを含む。また、ソースノードとリレーノードとの間のチャネルマトリックスをH
1と称し、
で示され、リレーノードと宛先ノードとの間のチャネルをH
2と称し、
で示される。一実施形態において、チャネル利得は実数であり、連続分布(continuous distribution)によって導き出される。ノード対及びリレーノードが通信する間にチャネルマトリックスは固定され、チャネルマトリックスは全てのノードに知らされる。
【0022】
タイムスロットkでソースノードS
iの送信信号は
で定義され、リレーノードrにおける送信信号は
で定義される。タイムスロットkでリレーノードrが受信する信号を意味するY
r,kは下記の数式1のように示され、タイムスロットkで宛先ノードd
iが受信する信号を意味するY
i,kは下記の数式2のように示される。
【0025】
ここで、
は、それぞれリレーノードにおけるi.i.d(independently and indentically distributed)ノイズ及び宛先ノードにおけるi.i.dノイズを示し、
の分布に従う。また、
はメッセージ{W
1,W
2}に対して独立的である。X
nはランダムカラムベクトル[X
1X
2…X
n]
Tを定義するために示され、S⊆{1,2,…、n}である場合、X
Sは{X
k|k∈S}で定義される。
【0026】
本実施形態によるマルチホップネットワーク110における干渉制御方式において、リレーノード及びノード対は相互間の協力を用いてマルチホップネットワーク110で干渉を制御する。マルチホップネットワーク110における干渉制御方式において、リレーノードは、チャネル係数を調整して干渉チャネルを除去することで、
図1に示したトポロジー120〜トポロジー150のようなオルタネィティングトポロジーを生成する。一実施形態において、オルタネィティングトポロジーは、干渉チャネルの接続性が時間又は周波数に応じて変わることにより、ソースノードと宛先ノードとの間の最初(original)のネットワークから順序通りに繰り返して発生するか又は交代で発生するソースノードと宛先ノードとの間のネットワークを意味する。
【0027】
ノード対は、オルタネィティングトポロジーを用いて少なくとも1つのシンボルを送受信する。K個のノード対が同時にN個のシンボルを送信する場合、K個のソースノードは、M(≧N)個のシンボル送信過程を経てN個のシンボルをリレーノードに送信する。ここで、シンボル送信過程毎にリレーノードのチャネル係数はそれぞれ異なるように調整され、これによりシンボル送信過程毎にK個の宛先ノードが対ではないソースノードから受ける干渉信号の程度が変わる。これはシンボル送信過程毎に複数のソースノードから複数の宛先ノードへの干渉チャネルが変わることを意味する。例えば、トポロジー120で、ソースノードS
1から宛先ノードd
2への干渉チャネル及びソースノードS
2から宛先ノードd
1への干渉チャネルは全て存在する。トポロジー130で、ソースノードS
2から宛先ノードd
1への干渉チャネルは存在するが、ソースノードS
1から宛先ノードd
2への干渉チャネルは存在せず、トポロジー140で、ソースノードS
1から宛先ノードd
2への干渉チャネルは存在するが、ソースノードS
2から宛先ノードd
1への干渉チャネルは存在しない。トポロジー150で、ソースノードS
1から宛先ノードd
2への干渉チャネル及びソースノードS
2から宛先ノードd
1への干渉チャネルは両方とも存在しない。複数の宛先ノードd
1、d
2は、オルタネィティングトポロジーにより、M個のシンボル送信過程毎に干渉チャネルから受信した信号を用いてN個のシンボルを復号化する。
【0028】
<一実施形態によるノード対の数が2個であるときのマルチホップネットワークにおける干渉制御方式>
【0029】
図2A〜
図2Cは、一実施形態によるノード対の数が2個であるときのマルチホップネットワークにおける干渉制御方式を説明するための図である。
図2A〜
図2Cにおいて、2個のノード対に対する干渉制御方式を示したが、通常の技術者は追加的なノード対が具現されることを認識できる。
【0030】
図2Aを参照すると、マルチホップネットワーク210は、2個のソースノードS
1及びS
2、2個の宛先ノードd
1及びd
2、2個のリレーノードR
1及びR
2を含む。マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2は、線形時変増幅及びフォワード(Linear Time−Varying Amplify and Forward、以下、Linear Time−Varying AF)方式を用いる。また、一実施形態において、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2は、線形時変量子化及びフォワード(Linear Time−Varying Quantize and forward)方式又は線形時変コンピュート及びフォワード(Linear Time−Varying compute and forward)方式を用いてもよい。他の実施形態において、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2は、少なくとも1つのタイムスロットの代わりに少なくとも1つの周波数帯域に基づいてマルチホップネットワークにおける干渉を制御する。例えば、マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2は、線形周波数選択増幅及びフォワード(Linear Frequency−Selecting AF)方式、線形周波数選択量子化及びフォワード(Linear Frequency−Selecting QF)方式、又は線形周波数選択コンピュート及びフォワード(Linear Frequency−Selecting CF)方式を用いる。以下、線形時変(AF)方式に基づいて説明する。
【0031】
ノード対の数が2個であり、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2が線形時変(Linear Time−Varying:AF)方式を用いる場合、マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、コンディション(c−1)、(c−2)、及び(c−3)が仮定される。ここで、コンディション(c−1)は全てのチャネル利得が0ではないことを意味する。コンディション(c−2)及び(c−3)は次のような数式3のように示される。
【0033】
タイムスロットkで宛先ノードd
1及びd
2が受信する信号は、下記の数式4のように示される。
【0035】
ここで、μ
k及びλ
kはタイムスロットkにおけるチャネル係数(又は、AF係数)を意味し、
は、宛先ノードd
i(i∈{1,2})における有効ノイズを意味し、
で示される。G
kは、等価的な終端間チャネルマトリックス(end to end channel matrix)を意味し、
で示される。
【0036】
また、G
kは次の数式5のように示される。
【0038】
また、G
kは
で示される。
はチルダ符号〜を除去してZ
i,kで示してもよい。これによって、リレーノードR
1及びR
2は、終端間チャネルマトリックスを用いて少なくとも1つのシンボルをソースノードS
1及びS
2から宛先ノードd
1及びd
2に中継する。タイムスロットkで宛先ノードd
1及びd
2が受信する信号は数式6のように示される。
【0040】
ここで、Z
i,kは、チャネル係数及びAFファクターにのみ依存的である。従って、Z
i,kは電力定数(power constraint)Pによってスケールが変化しない。
【0041】
マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2が線形時変(AF)方式を用いてノード対が送信するシンボルの数が2個である場合、リレーノードR
1及びR
2とノード対S
1、S
2、d
1、及びd
2は3個のシンボル送信過程により干渉を制御する。
【0042】
線形時変(AF)方式で、サブセットu及びサブセットvは実数集合
の有限なサブセットを意味する。サブセットuは第1リレーノードのチャネル係数を含み、
サブセットvは第2リレーノードのチャネル係数を含む。
サブセットuはu={c}に設定され、サブセットvは
に設定される。ここで、定数cは実数集合
に含まれ、リレーノードで電力定数Pを満たすように選択される。電力定数cは
のように示され。ここで、lは
を意味する。ここで、コンディション(c−1)により分母は0でない。
【0043】
図2Bは、マルチホップネットワークにおけるシンボル送信過程220〜シンボル送信過程240を示す。
【0044】
図2B参照すると、シンボル送信過程220で、リレーノードR
1及びR
2はソースノードS
1及びソースノードS
2からそれぞれシンボルa
1及びシンボルb
1を受信する。ここで、
は電力定数P以下である。
ここで、リレーノードR1及びR2は、チャネル係数を調整してソースノードS2から宛先ノードd1との間の干渉チャネルを除去する。これによって、リレーノードR1のチャネル係数μ1はμ1=cに設定され、リレーノードR2のチャネル係数λ1は
に設定される。リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
2から宛先ノードd
1との間の干渉チャネルが除去されたソースノードS
1及びS
2と宛先ノードd
1及びd
2の間のチャネルを用いてシンボルa
1及びシンボルb
1を中継する。上述した数式6にμ
1=c及び
を代入すると、シンボル送信過程220で宛先ノードd
1及びd
2が受信する信号は数式7のように示される。
【0046】
ここで、y
1,1はシンボル送信過程220で宛先ノードd
1が受信する信号を意味し、y
2,1はシンボル送信過程220で宛先ノードd
2が受信する信号を意味し、上述したコンディション(c−1)〜(c−3)により、α
1,1及びβ
2,1は0でない。α
2,1a
1+β
2,1b
1はL1(a
1,b
1)で示される。ここで、L1(a
1,b
1)は、シンボルa
1及びシンボルb
1が線形的に結合された線形方程式を意味する。
【0047】
また、シンボル送信過程230で、リレーノードは、ソースノードS
1及びソースノードS
2からそれぞれシンボルa
2及びシンボルb
2を受信する。ここで、
は電力定数P以下である。
この場合、リレーノードは、チャネル係数を調整してソースノードS
1から宛先ノードd
2との間の干渉チャネルを除去する。これによって、リレーノードR1のチャネル係数μ2はμ2=cに設定され、リレーノードR2のチャネル係数λ2は
に設定される。リレーノードは、ソースノードS
1から宛先ノードd
2との間の干渉チャネルが除去されたソースノードと宛先ノードとの間のチャネルを用いてシンボルa
2及びシンボルb
2を中継する。上述した数式6にμ
2=c及び
を代入すると、シンボル送信過程230で宛先ノードが受信する信号は、下記の数式8のように示される。
【0049】
ここで、y
1,2は、シンボル送信過程230で宛先ノードd
1が受信する信号を意味し、y
2,2はシンボル送信過程230で宛先ノードd
2が受信する信号を意味し、上述したコンディション(c−1)〜(c−3)により、α
1,2及びβ
2,2は0でない。α
1,2a
3+β
1,2b
3はL
2(a
2,b
2)で示される。ここで、L
2(a
2,b
2)は、シンボルa
2及びシンボルb
2が線形的に結合された線形方程式を意味する。
【0050】
また、シンボル送信過程240で、リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
1から、シンボル送信過程220でソースノードS
1から受信したシンボルと同一のシンボルのシンボルa
1を受信する。また、リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
2から、第2シンボル送信過程230でソースノードS
2から受信したシンボルと同一のシンボルのシンボルb
2を受信する。これによって、シンボル送信過程240で、宛先ノードd
1がシンボルa
1及びシンボルb
2が線形的に結合されたL
3(a
1,b
2)を受信し、シンボルa
1は上述した数式7及び数式8から抽出される。宛先ノードd
2はL
4(a
1,b
2)を受信し、シンボルb
2は上述した数式7及び8を用いて抽出される。リレー信号R
1及びR
2は、ソースノードと宛先ノードとの間のチャネルを用いてシンボルa
1及びシンボルb
2を中継する。従って、シンボル送信過程240で、ソースノードS
1がシンボルa
1を送信し、ソースノードS
2がシンボルb
2を送信し、リレーノードR
1のチャネル係数μ
3がcに設定され、リレーノードR
2のチャネル係数λ
3が0に設定されると、宛先ノードd
1及び宛先ノードd
2が受信する信号は、次の数式9のように示される。
【0052】
ここで、y
1,3はシンボル送信過程240で宛先ノードd
1が受信する信号を意味し、y
2,3はシンボル送信過程240で宛先ノードd
2が受信する信号を意味し、上述したコンディション(c−1)〜(c−3)により、β
1,3及びα
2、3は0でない。
【0053】
これによって、上述したシンボル送信過程220〜シンボル送信過程240を行った後、宛先ノードd
1は受信した信号y
1,1,y
1,2,y
1,3から下記の数式10のような信号を抽出する。
【0055】
ここで、
はソースノードS
1が送信したシンボルa
1に関する信号であり、
はソースノードS
1が送信したシンボルa
2に関する信号を意味する。
を信号
及び信号
におけるノイズの分散(variance)とすると、
はチャネル係数及びAFファクターに依存する。従って、これらは電力定数Pによってスケールが変化しないため、予め設定されたアウタコード(outercode)を用いて数式11のようなレートを抽出する。
【0057】
上述した数式11により、宛先ノードd
1は2/3の自由度(DoF:Degrees of Freedom)を取得する。宛先ノードd
2も2/3のDoFを取得するため、マルチホップネットワーク210の全体DoF(sum−DoF)は4/3になる。これは、時分割多重方式(Time Division Multiplexer:TDM)よりも33%増加することを意味する。
【0058】
リレーノードR
1及びR
2とソースノードS
1及びS
2と宛先ノードd
1及びd
2で行われるシンボル送信過程(220〜240)の順序は、上述した構成の範囲及び思想を逸脱しない範囲内で変更され得る。例えば、上述した順序と逆順でシンボル送信過程240を行った後、シンボル送信過程230及びシンボル送信過程220を行うか、或いはシンボル送信過程230を行った後、シンボル送信過程240及びシンボル送信過程220の順に行う。
【0059】
一実施形態において、シンボル送信過程(220〜240)は、例えば、直交時分割多重化(orthogonal time−division nultiplexing)又は直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency−division multiple access)のように、時間又は周波数などのorthogonal dimensionを用いて行われる。例えば、シンボル送信過程(220〜240)は直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplex:OFDM)で多重サブキャリア及びサブバンドを用いて行われる。
【0060】
マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、リレーノードR
1及びR
2は、一部のチャネル情報を用いてソースノードS
1及びS
2と宛先ノードd
1及びd
2との間の干渉信号を除去する。これについて、
図2Cを参照して詳細に説明する。
【0061】
図2Cを参照すると、シンボル送信過程250は、
図2Bに示すシンボル送信過程220におけるチャネル情報フィードバックを示す。
図2Bに示すシンボル送信過程220で、リレーノードR
1及びR
2は、チャネル係数を調整してソースノードS
2と宛先ノードd
1との間の干渉チャネルを除去する。ここで、リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
2とリレーノードR
1及びR
2との間のチャネル情報、及びリレーノードR
1及びR
2と宛先ノードd
1との間のチャネル情報を用いてチャネル係数を調整する。
【0062】
シンボル送信過程250で、リレーノードR
1はソースノードS
2からソースノードS
2とリレーノードR
1との間のチャネル情報を受信し、リレーノードR
2はソースノードS
2からソースノードS
2とリレーノードR
2との間のチャネル情報を受信する。ここで、ソースノードS
2とリレーノードR
1との間のチャネル情報及びソースノードS
2とリレーノードR
2との間のチャネル情報はCSIR(Channel State Information at Receiver)情報である。リレーノードR
1は、リレーノードR
1と宛先ノードd
1との間のチャネル情報を推定し、推定されたチャネル情報を宛先ノードd
1に送信し、リレーノードR
2は、リレーノードR
2と宛先ノードd
1との間のチャネル情報を推定し、推定されたチャネル情報を宛先ノードd
1に送信する。ここで、リレーノードR
1と宛先ノードd
1との間のチャネル情報及びリレーノードR
2と宛先ノードd
1との間のチャネル情報はCSIT(Channel State Information at Transmitter)である。リレーノードR
1は宛先ノードd
1からリレーノードR
1と宛先ノードd
1との間のチャネル情報がフィードバックされ、リレーノードR
2は、宛先ノードd
1からリレーノードR
2と宛先ノードd
1との間のチャネル情報がフィードバックされる。リレーノードR
1及びR
2は、フィードバックされたチャネル情報に基づいて、チャネル係数を調整してソースノードS
2と宛先ノードd
1との間の干渉チャネルを除去する。これによって、シンボル送信過程250で、リレーノードR
1及びR
2は、ノード対とリレーノードとの間の全体チャネル情報ではない一部のチャネル情報(例えば、ソースノードS
2とリレーノードR
1及びR
2との間のチャネル情報、リレーノードR
1及びR
2と宛先ノードd
1との間のチャネル情報)を用いて、ソースノードS
2と宛先ノードd
1との間の干渉チャネルを除去する。
【0063】
図2Bに示すシンボル送信過程230で、リレーノードR
1及びR
2は、チャネル係数を調整してソースノードS
1と宛先ノードd
2との間の干渉チャネルを除去する。ここで、リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
1とリレーノードR
1及びR
2との間のチャネル情報、及びリレーノードR
1及びR
2と宛先ノードd
2との間のチャネル情報を用いてチャネル係数を調整する。
【0064】
シンボル送信過程260で、リレーノードR
1はソースノードS
1からソースノードS
1とリレーノードR
1との間のチャネル情報を受信し、リレーノードR
2はソースノードS
1からソースノードS
1とリレーノードR
2との間のチャネル情報を受信する。ここで、ソースノードS
1とリレーノードR
1との間のチャネル情報及びソースノードS
1とリレーノードR
2との間のチャネル情報はCSIR情報である。リレーノードR
1は、リレーノードR
1と宛先ノードd
2との間のチャネル情報を推定し、推定されたチャネル情報を宛先ノードd
2に送信し、リレーノードR
2は、リレーノードR
2と宛先ノードd
2との間のチャネル情報を推定し、推定されたチャネル情報を宛先ノードd
2に送信する。ここで、リレーノードR
1と宛先ノードd
2との間のチャネル情報及びリレーノードR
2と宛先ノードd
2との間のチャネル情報はCSITである。リレーノードR
1は、宛先ノードd
2からリレーノードR
1と宛先ノードd
2との間のチャネル情報がフィードバックされ、リレーノードR
2は、宛先ノードd
2からリレーノードR
2と宛先ノードd
2との間のチャネル情報がフィードバックされる。リレーノードR
1及びR
2は、フィードバックされたチャネル情報に基づいて、チャネル係数を調整してソースノードS
1と宛先ノードd
2との間の干渉チャネルを除去する。これによって、シンボル送信過程260で、リレーノードR
1及びR
2は、ノード対とリレーノードR
1及びR
2との間の全体チャネル情報ではない一部のチャネル情報(例えば、ソースノードS
1とリレーノードR
1及びR
2との間のチャネル情報、リレーノードR
1及びR
2と宛先ノードd
2との間のチャネル情報)を用いてソースノードS
1と宛先ノードd
2との間の干渉チャネルを除去する。
【0065】
図2Bに示すシンボル送信過程240で、リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
1及びS
2と宛先ノードd
1及びd
1との間のチャネルを用いて少なくとも1つのシンボルを中継する。
図2Bのシンボル送信過程240で、リレーノードR
1及びR
2は、ソースノードS
1及びS
2と宛先ノードd
1及びd
2との間の干渉チャネルを除去しない。従って、シンボル送信過程270で、ソースノードS
1及びS
2とリレーノードR
1及びR
2との間のチャネル情報、及びリレーノードR
1及びR
2と宛先ノードd
1及びd
2との間のチャネル情報は必要でない。
【0066】
ノード対及びリレーノードの数が2個である場合、チャネル情報フィードバックは、シンボル送信過程250〜シンボル送信過程270の3個のタイムスロット毎に周期的に行われる。また、シンボル送信過程毎にリレーノードR
1及びR
2は全体チャネル情報のうちの一部のチャネル情報のみがフィードバックされるため、アップリンクの送信率が向上する。
【0067】
図2A〜
図2Cを参照すると、マルチホップネットワークの干渉制御方式において、少なくとも1つのリレーノードは、ソースノードS
1及びS
2と宛先ノードd
1及びd
2との間の干渉を除去するためにプロセッサ又はコントローラを含む。少なくとも1つのリレーノードは、干渉制御方式を行うために、送信機、プロセッサ、及び受信機を含む。
【0068】
<一実施形態によるノード対の数が3個であるときのマルチホップネットワークにおける干渉制御方式>
【0069】
図3A及び
図3Bは、一実施形態によるノード対の数が3個であるときのマルチホップネットワークにおける干渉制御方式を説明するための図である。
【0070】
図3Aを参照すると、マルチホップネットワーク310は、3個のソースノード、3個の宛先ノード、及び3個のリレーノードを含む。この場合、マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、ノード対の数及びリレーノードの数の増加により更に多くのユーザ干渉が制御されるため、トポロジーは様々に変化する。ノード対の数が2個である場合と同様に、マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、リレーノード及びノード対は、線形時変AF方式、線形時変QF方式、線形時変CF方式、線形周波数選択AF方式、線形周波数選択QF方式、及び線形周波数選択CF方式のいずれか1つを用いる。以下、線形時変(AF)方式に基づいて説明する。
【0071】
タイムスロットkで宛先ノードは、ソースノードとリレーノードとの間の第1チャネルマトリックス、リレーノードのチャネル係数、及びリレーノードと宛先ノードとの間の第2チャネルマトリックスを介して信号を受信し、これは下記の数式12のように示される。
【0073】
ここで、μ
1は、第1シンボル送信過程におけるリレーノードR
1のチャネル係数、λ
1はリレーノードR
2のチャネル係数、κ
1はリレーノードR
3におけるチャネル係数を意味する。マルチホップネットワークにおける干渉制御方式において、リレーノードは、第1チャネルマトリックス、第2チャネルマトリックス、及びチャネル係数を用いて終端間チャネルマトリックスGを生成し、第1シンボル送信過程における終端間チャネルマトリックスは
のように示される。これによって、リレーノードは、終端間チャネルマトリックスを用いて少なくとも1つのシンボルをソースノードから宛先ノードに中継する。
【0074】
図3Bを参照すると、シンボル送信過程320で、ソースノードS
1及びソースノードS
2はそれぞれシンボルa及びシンボルbを送信する。この場合、ソースノードS
3はシンボル送信を実行しない。リレーノードは、チャネル係数を調整してソースノードS
1から宛先ノードd
2への干渉チャネル及びソースノードS
1から宛先ノードd
3への干渉チャネルを除去する。ここで、ソースノードS
3はシンボルを送信しないため、終端間チャネルマトリックス
で、α
2,1及びα
3,1は0である。従って、シンボル送信過程320におけるチャネル係数は
である。ここで、記号
はElement−wise multiplierを意味する。これによって、宛先ノードd
1が受信する信号はシンボルa及びシンボルbが線形的に結合されたL
1(a,b)であり、宛先ノードd
2が受信する信号はシンボルbであり、宛先ノードd
3が受信する信号もシンボルbである。
【0075】
また、シンボル送信過程330で、ソースノードS
2及びソースノードS
3はそれぞれシンボルb及びシンボルcを送信する。ここで、ソースノードS
1はシンボル送信を実行しない。リレーノードは、チャネル係数を調整してソースノードS
3から宛先ノードd
1への干渉チャネル及びソースノードS
3から宛先ノードd
2への干渉チャネルを除去する。これによって、シンボル送信過程330におけるチャネル係数は
に調整される。従って、宛先ノードd
1が受信する信号はシンボルbであり、宛先ノードd
2が受信する信号はシンボルb及びシンボルcが線形的に結合されたL
2(b,c)であり、宛先ノードd
3が受信する信号はシンボルb及びシンボルcが線形的に結合されたL
3(b,c)である。宛先ノードd
1は、シンボル送信過程320でL
1(a,b)を受信したが、シンボル送信過程330でシンボルbを受信したため、L
1(a,b)でシンボルaを抽出する。同様に、宛先ノードd
3は、シンボル送信過程330でL
3(b,c)を受信したが、シンボル送信過程320でシンボルbを受信したため、L
3(b,c)でシンボルcを抽出する。宛先ノードd
2がシンボル送信過程320でシンボルbを受信したため、宛先ノードd
1、d
2、及びd
3は、リレーノードから受信した信号に基づいてソースノードS
1、S
2、及びS
3が送信したシンボルを抽出する。
【0076】
一実施形態において、シンボル送信過程320及びシンボル送信過程330によって宛先ノードd
1は1/2のDoFを取得し、宛先ノードd
2、d
3もそれぞれ1/2のDoFを取得する。これによって、マルチホップネットワーク310の全体DoF(sum−DoF)は3/2になる。これは、時分割多重方式(TDM)よりも50%増加し、干渉整列(Interference Alignment:IA)方式におけるDoFと同一なものである。
【0077】
ノード対の数が2個である場合と同様に、シンボル送信過程320、330の順序は、上述した構成の範囲及び思想を逸脱しない範囲内で変更され得る。
【0078】
図3A及び
図3Bを参照すると、マルチホップネットワークの干渉制御方式において、少なくとも1つのリレーノードは、ソースノードS
1、S
2、及びS
3と宛先ノードd
1、d
2、及びd
3との間の干渉を除去するためにプロセッサ又はコントローラを含む。少なくとも1つのリレーノードは、干渉制御方式を行うため、送信機、プロセッサ、及び受信機を含む。
【0079】
<一実施形態によるマルチホップネットワークで信号の分離を用いた干渉制御方式>
【0080】
図4は、一実施形態によるマルチホップネットワークにおける信号の分離を用いた干渉制御方法を説明するための図である。
【0081】
図4を参照すると、リレーノードは、ノード対のうちのソースノードから受信したシンボルをソースノードと対の目的地ノード(宛先ノード)に中継する。ソースノードは、シンボルを実数成分シンボル及び虚数成分シンボルに分離してソースノードと対の目的地ノードに送信する。リレーノードは、実数成分シンボル及び虚数成分シンボルをソースノードと対の目的地ノードに中継する。一実施形態において、宛先ノードが受信する信号は、下記の数式13のように示される。
【0083】
ここで、Y
Rは宛先ノードが受信する実数成分シンボルを示し、Y
Iは宛先ノードが受信する虚数成分シンボルを示し、X
Rはソースノードが送信する実数成分シンボルを示し、X
Iはソースノードが送信する虚数成分シンボルを示す。
はソースノードと宛先ノードとの間のチャネルマトリックスを意味し、N
Rはノイズ信号の実数成分を示し、N
Iはノイズ信号の虚数成分を示す。
【0084】
一実施形態において、ノード対の数が2個であり、リレーノード数が2個である場合、リレーノードは、ソースノードから同時に実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを受信し、チャネル係数を調整して宛先ノードに実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを中継する。宛先ノードは、リレーノードから信号を受信し、リレーノードから受信した信号に基づいて実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを抽出する。一実施形態において、リレーノードは、シンボル送信過程によってノード対に実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを中継する。例えば、ノード対及びリレーノードは、第1シンボル送信過程〜第3シンボル送信過程によって信号を送信する。
【0085】
シンボル送信過程410で、第1ソースノードは実数成分シンボルa
R1及び虚数成分シンボルa
I1を第1リレーノードに送信し、第2ソースノードは実数成分シンボルb
R1及び虚数成分シンボルb
I1を第2リレーノードに送信する。リレーノードは、チャネル係数を調整して、受信した実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを宛先ノードに中継する。一実施形態において、リレーノードは、チャネル係数を調整して全体干渉チャネルのうちの第1ソースノードから第2宛先ノードの間の実数成分シンボルa
R1に対する干渉チャネルのみを許容し、残りの干渉チャネルを除去する。リレーノードは、除去された干渉チャネルを除いた残りチャネルを用いて、ソースノードから受信した実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを宛先ノードに中継する。
【0086】
シンボル送信過程420で、第1ソースノードは実数成分シンボルa
R2及び虚数成分シンボルa
I2を第1リレーノードに送信し、第2ソースノードは実数成分シンボルb
R2及び虚数成分シンボルb
I2を第2リレーノードに送信する。リレーノードは、チャネル係数を調整して、受信した実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを宛先ノードに中継する。一実施形態において、リレーノードは、チャネル係数を調整して全体の干渉チャネルのうちの第2ソースノードから第1宛先ノードの間の実数成分シンボルb
R2に対する干渉チャネルのみを許容し、残りの干渉チャネルを除去する。リレーノードは、除去された干渉チャネルを除いた残りのチャネルを用いて、ソースノードから受信した実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを宛先ノードに中継する。
【0087】
シンボル送信過程430で、第1ソースノードは実数成分シンボルa
R1及び虚数成分シンボルa
I3を第1リレーノードに送信し、第2ソースノードは実数成分シンボルb
R2及び虚数成分シンボルb
I3を第2リレーノードに送信する。リレーノードは、チャネル係数を調整して、受信した実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを宛先ノードに中継する。一実施形態において、リレーノードは、チャネル係数を調整して全体の干渉チャネルのうちの第1ソースノードから第2宛先ノードの間の実数成分シンボルa
R1に対する干渉チャネル及び第2ソースノードから第1宛先ノードの間の実数成分シンボルb
R2に対する干渉チャネルのみを許容し、残りの干渉チャネルを除去する。リレーノードは、除去された干渉チャネルを除いた残りのチャネルを用いて、ソースノードから受信した実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを宛先ノードに中継する。
【0088】
<一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるリレーノードの干渉制御方法>
【0089】
図5は、一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるリレーノードの干渉制御方法のフローチャートである。
【0090】
図5を参照すると、一実施形態によるリレーノードの干渉制御方法において、複数のノード対が同時に少なくとも1つのシンボルを送信する場合、リレーノードは、ソースノードから少なくとも1つのシンボルを受信する(ステップS510)。ここで、複数のノード対はK個のノード対で表され、少なくとも1つのシンボルはN個のシンボルで表される。リレーノードの干渉制御方法において、リレーノードは、シンボル送信過程によって少なくとも1つのシンボルを中継する。シンボル送信過程は、M個のシンボル送信過程で示される。M個のシンボル送信過程の数は、K個のノード対が送信するN個のシンボルの数以上である。M個のシンボル送信過程はM個のタイムスロットに対応する。これによって、各シンボル送信過程は時間が変化しながら行われる。また、M個のシンボル送信過程はM個の周波数帯域に対応する。例えば、各シンボル送信過程は、OFDMで多重サブキャリア及びサブバンドを用いて行われる。
【0091】
一実施形態において、リレーノードは、リレーノードとソースノードとの間のチャネルマトリックスを用いてソースノードを受信する。
【0092】
他の実施形態において、リレーノードは、ソースノードから同時に実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを受信する。
【0093】
また、リレーノードの干渉制御方法において、リレーノードは、チャネル係数を調整してソースノードから宛先ノードに少なくとも1つのシンボルを送信する(ステップS520)。ここで、チャネル係数はM個のシンボル送信過程により調整される。一実施形態において、リレーノードは、チャネル係数に基づいて増幅及びフォワード(Amplify and Forward:AF)方式、量子化及びフォワード(Quantize and Forward:QF)方式、又はコンピュート及びフォワード(Compute and Forward:CF)方式のいずれか1つを用いる。この場合、AF方式はソース信号に電力スケーリング(power scaling)を用いて増幅してこれを宛先ノードに送信する方式を意味し、QF方式はソース信号を量子化した後に圧縮された信号を送信する方式を意味する。CF方式はソース信号に基づいて格子コード(lattice code)を用いて新しい信号を生成した後これを宛先ノードに送信する方式を意味する。
【0094】
一実施形態において、リレーノードは、ノード対とリレーノードとの間のチャネルを用いて少なくとも1つのシンボルを中継する。リレーノードはチャネル係数を調整してソースノードと宛先ノードとの間のチャネルのうちの少なくとも1つの干渉チャネルを除去する。この場合、リレーノードは、複数のソースノードのうちの少なくとも1つのソースノードから、少なくとも1つのソースノードとリレーノードとの間のチャネル情報を受信し、複数の宛先ノードのうちの少なくとも1つの宛先ノードとリレーノードとの間のチャネル情報を少なくとも1つの宛先ノードに送信する。また、リレーノードは、少なくとも1つの宛先ノードからリレーノードと少なくとも1つの宛先ノードとの間のチャネル情報がフィードバックされ、フィードバックされたチャネル情報に基づいて、チャネル係数を調整して少なくとも1つの干渉チャネルを除去する。
【0095】
リレーノードは、少なくとも1つの干渉チャネルが除去されたソースノードと宛先ノードとの間のチャネルを用いて少なくとも1つのシンボルを中継する。
【0096】
他の実施形態において、リレーノードは、ソースノードとリレーノードとの間の第1チャネルマトリックス、リレーノードと宛先ノードとの間の第2チャネルマトリックス、及びチャネル係数を用いて終端間チャネルマトリックスを生成し、終端間チャネルマトリックスを用いて少なくとも1つのシンボルをソースノードから宛先ノードに中継する。
【0097】
一実施形態において、ノード対の数が2個である場合、リレーノードは第1シンボル送信過程〜第3シンボル送信過程によって少なくとも1つのシンボルを中継する。
【0098】
第1シンボル送信過程で、リレーノードは、第2ソースノードと第1宛先ノードとの間の干渉チャネルを除去して少なくとも1つのシンボルを中継する。ここで、リレーノードは、第2ソースノードから第2ソースノードとリレーノードとの間のチャネル情報を受信し、リレーノードと第1宛先ノードとの間のチャネル情報を第1宛先ノードに送信する。また、リレーノードは、第1宛先ノードからリレーノードと第1宛先ノードとの間のチャネル情報がフィードバックされ、フィードバックされたチャネル情報に基づいて、チャネル係数を調整して第2ソースノードと第1宛先ノードとの間の干渉チャネルを除去する。
【0099】
第2シンボル送信過程で、リレーノードは、第1ソースノードと第2宛先ノードとの間の干渉チャネルを除去して少なくとも1つのシンボルを中継する。ここで、リレーノードは、第1ソースノードから第1ソースノードとリレーノードとの間のチャネル情報を受信し、リレーノードと第2宛先ノードとの間のチャネル情報を第2宛先ノードに送信する。また、リレーノードは、第2宛先ノードからリレーノードと第2宛先ノードとの間のチャネル情報がフィードバックされ、フィードバックされたチャネル情報に基づいて、チャネル係数を調整して第1ソースノードと第2宛先ノードとの間の干渉チャネルを除去する。
【0100】
第3シンボル送信過程で、リレーノードは、ソースノードと宛先ノードとの間のチャネルを用いて少なくとも1つのシンボルを中継する。ここで、リレーノードは、第1ソースノードから、第1シンボル送信過程で第1ソースノードから受信したシンボルと同一のシンボルを受信し、第2ソースノードから、第2シンボル送信過程で第2ソースノードから受信したシンボルと同一のシンボルを受信する。
【0101】
一実施形態においてノード対の数が3個である場合、リレーノードは、第1シンボル送信過程及び第2シンボル送信過程によって少なくとも1つのシンボルを中継する。
【0102】
第1シンボル送信過程で、リレーノードは、第1ソースノードと第2宛先ノードとの間の干渉チャネル、及び第1ソースノードと第3宛先ノードとの間の干渉チャネルを除去して少なくとも1つのシンボルを中継する。ここで、リレーノードは、第1ソースノード及び第2ソースノードのそれぞれから少なくとも1つのシンボルを受信する。
【0103】
第2シンボル送信過程で、リレーノードは、ソースノードと宛先ノードとの間のチャネルを用いて少なくとも1つのシンボルを中継する。ここで、リレーノードは、第2ソースノード及び第3ソースノードのそれぞれから少なくとも1つのシンボルを受信する。
【0104】
他の実施形態において、リレーノードは、チャネル係数を調整して宛先ノードに実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを中継する。
【0105】
図5に示す一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるリレーノードの干渉制御方法には、
図1〜
図4を参照して説明した内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
【0106】
<一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるノード対の干渉制御方法>
【0107】
図6は、一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるノード対の干渉制御方法のフローチャートである。
【0108】
図6を参照すると、一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるノード対の干渉制御方法において、ソースノードは、シンボル送信過程毎にリレーノードに少なくとも1つのシンボルを同時に送信する(ステップS610)。この場合、M個のシンボル送信過程の数はK個のノード対が送信するN個のシンボルの数以上である。また、M個のシンボル送信過程は、M個のタイムスロットに対応し、M個の周波数帯域に対応する。
【0109】
他の実施形態において、ソースノードは、シンボル送信過程毎にリレーノードに実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを同時に送信する。
【0110】
また、ノード対の干渉制御方法において、宛先ノードは、シンボル送信過程毎に、チャネル係数が調整されるリレーノードから信号を受信する(ステップS620)。
【0111】
また、ノード対の干渉制御方法において、宛先ノードは、受信した信号に基づいて少なくとも1つのシンボルを抽出する(ステップS630)。これによって、宛先ノードは、M個のシンボル送信過程毎に、受信した信号に基づいて、宛先ノードと対のソースノードが送信したN個のシンボルを抽出(又は、復号化)する。
【0112】
他の実施形態において、宛先ノードは、受信した信号に基づいて実数成分シンボル及び虚数成分シンボルを抽出する。
【0113】
図6に示す一実施形態によるマルチホップネットワークにおけるノード対の干渉制御方法には、
図1〜
図4を参照して説明した内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
【0114】
上述したソースノード、リレーノード、及び宛先ノードは、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせで具現される。例えば、実施形態で説明したソースノード、リレーノード、及び宛先ノードは、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的のコンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びOS上で行われる1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つ使用するものとして説明する場合もあるが、当該の技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0115】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含み、希望通りに作動するように処理装置を構成して独立的又は統合的に処理装置に命令を実行させる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されて処理装置に命令又はデータを提供するための全ての種類の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、送信される信号波を媒介として永久的又は一時的に具体化される。ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された方法で格納されて実行される。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納され得る。
【0116】
上述した実施形態による方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行するプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうちの1つ又はそれらの組み合わせを含む。記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。
【0117】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。